説明

汚染抑制装置にモノリスを実装するための実装マット

本発明は、汚染抑制要素を実装する多層実装マットを提供するものである。実装マットは、実装マットの対向する主面を画定する2層の非膨張層間に膨張材料層を含む。本発明による実装マットは、汚染抑制装置において汚染抑制要素を実装するのに好適であり、特に、薄壁または超薄壁モノリスのような易壊性モノリスを実装するのに好適である。同様に、実装マットは、広い温度範囲にわたって良好または優れた保持圧力を示し、安価な方法で処方することができる。本発明はまた、ケースと汚染抑制要素との間に配置された実装マットを備えたケースに配置された汚染抑制要素を含む汚染抑制装置も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染抑制装置において汚染抑制モノリスを実装する実装マットに関する。特に、本発明は、各非膨張層が無機ファイバーを含む2層の非膨張層間に膨張層を含む実装マットに関する。本発明は更に汚染抑制装置に関する。
【背景技術】
【0002】
汚染抑制装置は、大気汚染を抑制する(control)ために自動車に用いられている。かかる装置は汚染抑制要素を含んでいる。例証的な汚染抑制装置には、触媒コンバータとディーゼル微粒子フィルタまたはトラップが含まれる。触媒コンバータは、一般的に、触媒を担持する壁を有するセラミックモノリシック構造を含有している。触媒は、一般的に、一酸化炭素および炭化水素を酸化し、エンジン排気ガス中の窒素酸化物を減じて大気汚染を抑制する。モノリシック構造はまた金属でできていてもよい。ディーゼル微粒子フィルタまたはトラップは、一般的に、例えば、多孔性結晶セラミック材料から作成されたハニカムモノリシック構造であることが多い壁フローフィルタを含む。フィルタは、一般的に、エンジン排気ガスから煤およびその他排気微粒子を除去する。これらの装置はそれぞれ、汚染抑制要素を保持する筐体(一般的に金属状ステンレス鋼でできている)を有している。
【0003】
モノリシック汚染抑制要素は、その壁の厚さと、開口部の数または1平方インチ当たりのセル(cpsi)で記載されることが多い。1970代初頭に、壁の厚さが12ミル、セル密度が300cpsiのセラミックモノリシック汚染抑制要素が一般的であった(「12/300モノリス」)。排ガス規制法が厳しくなるにつれて、幾何表面積を増大させる、熱容量が減じる、およびモノリスの圧力降下を減じる1つの方法として壁の厚さが薄くなっている。規格は6/400モノリスへと進んでいる。
【0004】
薄い壁だと、セラミックモノリス構造は易壊性であり、振動や衝撃による損傷や破損を受けやすい。損傷させる力は、汚染抑制装置の組立中の粗野な取扱いまたは落下、エンジンの振動、またはでこぼこの道路の移動から生じる。セラミックモノリスはまた、道路スプレーとの接触等高い熱衝撃による損傷も受けやすい。
【0005】
セラミックモノリスの熱膨張係数は、それが含まれている金属筐体よりも通常非常に小さい。例えば、金属筐体の周囲壁とモノリスとの間の空隙は、約4mmで始まり、エンジンが触媒コンバータモノリシック要素を25℃から約900℃の最大操作温度まで加熱するにつれて、合計で約0.33mm増える。同時に、金属筐体の温度は、約25℃から約530℃まで増える。金属筐体の温度変化が小さくても、金属筐体の熱膨張係数によって、モノリシック要素の膨張よりも早く大きな周囲サイズまで膨張する。かかる熱サイクルは、通常、自動車の寿命中数百回または数千回生じる。
【0006】
セラミックモノリスの道路の衝撃や振動による損傷を防ぎ、熱膨張の差を補償し、モノリスと金属筐体間に排気ガスが流れるのを防ぐために(触媒をバイパスし)、実装マットまたは実装ペースト材料はセラミックモノリスと金属筐体間に配置される。モノリスを筐体内に配置するプロセスはまたキャニングとも呼ばれ、モノリス周囲にマット材料のシートを巻き付け、巻き付けたモノリスを筐体に挿入し、閉じた筐体をプレスし、筐体の側端に沿ってフランジを溶接する工程を含む。ペーストを、モノリスと金属筐体との間の空隙に、恐らくキャンニングプロセス中の一工程として注入してもよい。
【0007】
一般的に、ペーストまたはシート実装材料としては、無機バインダー、無機ファイバー、膨張材料、有機バインダー、フィラーまたはその他補助剤が挙げられる。材料は、シート、マットまたはペーストとして用いてよい。モノリスを筐体に実装するのに用いる公知のマット材料、ペーストおよび膨張シート材料は、例えば、米国特許第3,916,057号明細書(ハッチら(Hatch et al.))、米国特許第4,305,992号明細書(レンジャーら(Langer et al.))、米国特許第4,385,135号明細書(レンジャーら(Langer et al.))、米国特許第5,254,410号明細書(レンジャーら(Langer et al.))、米国特許第5,242,871号明細書(橋本ら(Hashimoto et al.))、米国特許第3,001,571号明細書(ハッチ(Hatch))、米国特許第5,385,873号明細書(マックネイル(MacNeil))、米国特許第5,207,989号明細書(マックネイル(MacNeil))、英国特許GB第1,522,646号明細書(ウッド(Wood))、特開昭58−13683号公報(特願平2−43786号公報および特願昭56−112413号公報)および特開昭56−85012号公報(特願昭54−168541号公報)に記載されている。実装材料は、長い使用期間にわたって動作温度全範囲で非常に弾性のままでなければならない。
【0008】
排出基準を連続的に改善するために、触媒コンバータをエンジン近くに移動して、触媒コンバータ内を通る排気ガスの温度を増大させることが望まれている。触媒コンバータおよびその中の排気ガスが熱くなればなるほど、反応の効率が増大して、排気ガスから汚染が除去される。熱い触媒コンバータ温度を用いる場合、実装材料は厳しい温度に耐えることができなければならない。さらに、熱い排気温度から密に実装されたエンジンコンポーネントを保護するには実装マットの熱伝達特性がより重要になる。エンジン室への熱による損傷および客室への放射を防ぐには、コンバータのスキン温度を減少させることが重要である。
【0009】
触媒コンバータの操作を向上させるために、セラミックモノリシック構造の壁厚さを連続的に減少させることも望まれている。4/400、4/600、3/600、3/900、2/900、および2/1200モノリスのような非常に薄い壁のモノリスが開発されている、またはそう遠くない将来に開発されることが予想されている。非常に薄い壁のモノリスはさらに取扱いに注意を要し、破損しやすい。一般的な膨張実装構造は、圧縮圧力を与え、触媒コンバータの使用中、初期の実装圧力より高い圧力まで増大する。触媒コンバータの使用中圧縮圧力を増大するとまた、モノリスを振動による損傷または機械的な衝撃から十分に遮断する支持マットまたはペーストの能力も減じる。これらの様々な問題のために、公開された報告書には、エンジン近傍に実装された非常に薄い壁のモノリスに膨張実装マットを用いることに対して忠告されている。例えば、ウメハラら(Umehara et al.)「薄壁セラミック基材を用いた高温マニホルドコンバータの設計開発(Design Development of High Temperature Manifold Converter Using Thin Wall Ceramic Substrate)」、SAE論文第971030、123−129頁、1997年を参照のこと。
【0010】
広い範囲の操作温度および多数回の熱サイクルにわたってモノリスと金属筐体との間の変化する空隙に対応する十分に弾性および圧縮性である実装システムが必要とされている。最新の実装材料は独自の有用性および利点を有しているものの、汚染抑制装置に用いる実装材料の改善が尚望まれている。さらに、実装マットの形成における主たる問題の1つは、材料のコストと性能属性の釣り合いである。かかる高品質な実装システムを低コストで提供することが望ましい。環境問題の増大のために、実装マットはまた、環境にやさしいのが好ましい。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
一態様において、本発明は、実装マットの対向する主面を画定する2枚の非膨張層間に膨張材料層を含む、汚染抑制要素を実装するための多層実装マットを提供する。各非膨張層、及び好ましくは膨張層は無機ファイバーを含む。
【0012】
本発明による実装マットは、汚染抑制装置において汚染抑制要素を実装するのに好適であり、特に、薄壁または超薄壁モノリスのような易壊性モノリス要素を実装するのに好適である。また、実装マットは、広い温度範囲にわたって良好または優れた保持圧力を示し、安価な方法で処方することができる。
【0013】
更なる態様において、本発明は、ケースと汚染抑制要素との間に配置された実装マットを備えたケースまたは筐体に配置された汚染抑制要素を含む汚染抑制装置も提供する。
【0014】
本明細書において、「膨張材料」とは、十分量の熱エネルギーに晒されると膨張、発泡または膨潤する材料のことを意味する。
【0015】
本明細書において、「膨張層」とは、膨張材料を含有するマットの層のことを意味する。
【0016】
本明細書において、「非膨張層」とは、膨張材料を含有しない、または実装マットが出す保持圧力に対して十分量貢献するほどには少なくとも十分でない膨張材料を含有するマットの層のことを意味する。
【0017】
本発明を限定するわけではなく、本発明を例証し理解を深める目的で、図面を添付する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1を参照すると、汚染抑制装置10は、略裁頭円錐形入口および出口端部12および13をそれぞれ備えた、好ましくは金属材料でできたケース11を有している。ケース11内に汚染抑制要素またはモノリス20が配置されている。周囲の汚染抑制モノリス20は、ケース11内でモノリシック要素20をしっかりと、だが弾性的に支持する本発明による実装マット30である。実装マット30は、ケースの適所に汚染抑制モノリス20を保持し、汚染抑制モノリス20とケース11との間の空隙を封止して、排気ガスが汚染抑制モノリス20を迂回するのを防ぐ、または最小にする。図1から分かる通り、ケース11の外側は大気に晒されている。すなわち、装置10は、ケース11が収容された他の筐体は含んでいない。
【0019】
ケースは、ステンレス鋼をはじめとするかかる用途について業界に公知の材料から作成することができる。
【0020】
本発明の実装マットにより実装可能な汚染抑制要素としては、ガソリン汚染抑制モノリスとディーゼル汚染抑制モノリスが挙げられる。汚染抑制モノリスは触媒コンバータ、微粒子フィルタまたはトラップ等であってもよい。触媒コンバータは触媒を含んでおり、一般的に、金属筐体内に実装されたモノリシック構造にコートされている。触媒は、必要な温度で作用し有効となるように適用されるのが一般的である。例えば、ガソリンエンジンと共に用いるには、触媒コンバータは、400℃〜950℃の温度で有効でなければならないが、ディーゼルエンジンについてはこれより低い温度、一般的には350℃以下が普通である。金属モノシスも用いられているが、モノリシック構造は、一般的にセラミックである。触媒は、一酸化炭素および炭化水素を酸化し、排気ガス中の窒素酸化物を減じて大気汚染を防止する。ガソリンエンジンにおいては、これら3つの汚染物質全てをいわゆる「三方向コンバータ」において同時に反応させることができるが、たいていのディーゼルエンジンにはディーゼル酸化触媒コンバータ一つしか備わっていない。ディーゼルエンジンについてのみに今日では使用が制限されている、窒素酸化物を減じるための触媒コンバータは、別個の触媒コンバータからなっている。ガソリンエンジンに用いられる汚染抑制モノリスとしては、コーニング社(Corning Inc.(ニューヨーク州コーニング(Corning,N.Y.))または日本ガイシ(NGK Insulators,LTD.)(日本、名古屋(Nagoya,Japan))より市販されているコージェライトまたはエミテック(Emitec)(ドイツ、ローマー(Lohmar,Germany)より市販されている金属モノリスでできたものが例示される。
【0021】
触媒モノリスに関する更なる詳細については、例えば、「最新セラミック基板:高幾何学的表面積および低熱容量による触媒性能の改善(Advanced Ceramic Substrate: Catalytic Performance Improvement by High Geometric Surface Area and Low Heat Capacity)、ウメハラら(Umehara et al.,)論文番号971029、SAEテクニカルペーパーシリーズ(SAE Technical Paper Series)、1997年、「自動車触媒コンバータのパッケージ設計に対するシステムアプローチ(Systems Approach to Packaging Design for Automotive Catalytic Converters)」ストルームら(Stroom et al.,)論文番号900500、SAEテクニカルペーパーシリーズ(SAE Technical Paper Series)1990年、「モノリシック触媒担体としての薄壁セラミック(Thin Wall Ceramics as Monolithic Catalyst Supports)ハウィット(Howitt)論文800082、SAEテクニカルペーパーシリーズ(SAE Technical Paper Series)1980年、および「モノリシックハニカム自動車触媒コンバータの流れ効果(Flow Effects in Monolithic Honeycomb Automotive Catalytic Converters)ハウィットら(Howitt et al.,)論文番号740244、SAEテクニカルペーパーシリーズ(SAE Technical Paper Series)1974年を参照のこと。
【0022】
ディーゼル微粒子フィルタまたはトラップは、一般的に多孔性結晶セラミック材料から作成されたハニカムモノリシック構造を持つ壁フローフィルタである。ハニカム構造の交互のセルは、排気ガスが1つのセルに入って、多孔性壁を通って近接するセルに押されて、構造から出るように栓がされているのが一般的である。このようにして、ディーゼル排気ガス中に存在する小さな煤粒子が集められる。コージェライトでできた好適なディーゼル微粒子フィルタは、コーニング(Corning Inc.)(ニューヨーク州コーニング(Corning N.Y))および日本ガイシ(NGK Insulators,Inc.)(日本、名古屋(Nagoya,Japan)より市販されている。炭化ケイ素でできたディーゼル微粒子フィルタは、イビデン株式会社(Ibiden Co.Ltd.(日本(Japan))より市販されており、例えば、特開2002−047070A号公報に記載されている。
【0023】
本発明の実装マットを用いて、いわゆる薄壁または超薄壁汚染抑制モノリスを実装することができる。特に、実装マットを用いて、400〜1200cpsiおよび壁の厚さが0.005(0.127mm)以下の汚染抑制モノリスを実装することができる。実装マットにより実装される汚染抑制モノリスとしては、4ミル/400cpsiおよび4ミル/600cpsiの薄壁モノリスおよび3ミル/600cpsi、2ミル/900cpsiおよび2ミル/1200cpsiの超薄壁モノリスが例示される。
【0024】
図2に、本発明による実装マットの概略断面図を示す。実装マット30は、非膨張層31および33を含み、その間には膨張層32が配置されている。各層31および33は無機ファイバーを含む。非膨張層31および33は、実装マットの対向する主面を画定しており、層31、32および33は互いの上にスタックされている。本発明による汚染抑制装置の一実施形態において、マット30は、非膨張層31が膨張層32とケース11との間に配置され、非膨張層33が膨張層32と要素20との間に配置されるように要素20の周囲に配置されている。全体の実装マットの嵩密度は、一般的に、約0.15〜約0.50g/cm3、好ましくは約0.20〜約0.40g/cm3の範囲である。実装するとき、マットは約0.3〜約1.0g/cm3の範囲の実装密度まで実質的に圧縮される。
【0025】
図2には、3層のみの実装マットを示してあるが、追加の層が存在していてもよい。例えば、追加の非膨張および/または膨張層が含まれていてもよい。しかしながら、追加の膨張層を与えるときは、マットの外側層としてはならない。例えば、多層の膨張層は、一般的に、2層の非膨張層間に与えられ、膨張材料の2層の隣接する連続層が2枚の非膨張層間に挟まれている実施形態を除くものではない。
【0026】
同様に、実装マットは3層以上の非膨張層を含んでいてもよい。例えば、膨張層のいずれかの側に、異なる物理または化学ファイバー組成の追加の非膨張層を与えてもよい。更に、追加の非膨張層間に追加の膨張層を与えてもよい。更に任意の層としては、例えば、ファイバーによる皮膚の刺激を減じる目的でコーティング、スクリムまたはフィルムを含むことができる。
【0027】
このように、各非膨張層31および33は、1層または多層の非膨張材料を用いて構築することができ、膨張層32は1層または多層の膨張材料を用いて構築することができる。非膨張層33は、例えば、装置10の操作または試験中、膨張層32を過剰な熱(すなわち、層32の所望の特性を大幅に損傷する可能性のある熱)から保護するように遮断するのが好ましい。同時に、膨張層32が所望の操作温度(すなわち、層32が十分に膨張して所望の圧力を印加する)に達して十分にそれを維持できるよう、非膨張層31が膨張層32を比較的低温(すなわち、周囲空気の温度)のケース11から遮断するのも好ましい。様々な層31、32および33の間のこの関係を促進しようとする試みにおいて、各非膨張層31および33については、約450g/m2より大きい、またはこれに等しい表面密度(秤量と呼ばれることもある)を示し、膨張層については、約500g/m2より大きい、またはこれに等しい表面密度を示すのが望ましいことが知見された。実装される要素20が少なくとも550℃の温度に達するときは、かかるマット設計を用いるのが望ましい。特定の要素20が達する温度に応じて、非膨張層31と非膨張層33の表面密度は、約600g/m2より大きい、またはこれに等しい、約800g/m2より大きい、またはこれに等しい、約1000g/m2より大きい、またはこれに等しい、更には約1400g/m2より大きい、またはこれに等しいのも望ましい。膨張層32の表面密度は約1000g/m2より大きい、またはこれに等しい、約1500g/m2より大きい、またはこれに等しい、約2000g/m2より大きい、またはこれに等しいのも望ましい。指定された表面密度は、各層が単一または多層構造であるかどうかに関らず、各層31、32および33に適用される。
【0028】
ガソリン動力の自動車の内燃機関の排気システムに一般的に用いられる触媒コンバータは、約750℃〜約900℃の範囲の要素20とマット30(すなわち、層33)との間の界面温度について設計されている。長期耐久性のためには、約700℃未満、またはこれに等しい温度に膨張層32を保つのが一般的に望ましい。数多くの触媒コンバータ設計について、かかる界面温度範囲に晒されるとき、圧縮(すなわち、据え付けまたは組み立てた)厚さが約1mmの非膨張層33を要素20と膨張層32との間に与えることにより、層32をこの温度に保つことができる。用いる具体的な非膨張層に応じて、かかる層33の表面密度(すなわち、単位面積当たりの重量)は約500g/m2より大きい、またはこれに等しい。界面温度が高くなるにつれて、層33は厚くなるのが通常望ましい。例えば、界面(要素20とマット30との間の)温度が約1000℃より大きい、またはこれに等しい場合には、非膨張層33については、少なくとも約2mmの実装厚さと約1000g/m2の対応表面密度を有するのが望ましい。上述した通り、膨張層32は、所望の圧力を印加できるよう膨張するまで十分な熱を保持するのが望ましい。数多くの触媒コンバータ用途にとって十分な熱を保持するために、非膨張層31は、組立後少なくとも1mmの厚さを有しているのが望ましい。要素20が常温より低い用途については、非膨張層31は少なくとも約2〜3mmの厚さを有しているのが望ましい。
【0029】
特に、薄壁または超薄壁モノリシック要素20について、要素の破砕強さを超える保持圧力を要素が生成するのを避けるために、膨張層32の厚さは、未圧縮状態にある非膨張層31および33を合わせた厚さと少なくとも同じ、好ましくはこれより薄く保たれるのが一般的である。膨張層の未圧縮厚さは、未圧縮の非膨張層を合わせた厚さの約1/3以下であるのが好ましい。一般的に、各未圧縮層の厚さは少なくとも約0.1mm、通常約10mmより厚くない。未圧縮マットの全体の厚さは少なくとも約3.0mm、通常約30mmより厚くない。
【0030】
非膨張層の無機ファイバーは、汚染抑制装置を実装するための実装マットにおいて公知および/または用いられている無機ファイバーであれば任意のものを含んでいてよい。有用な無機ファイバーとしては、例えば、ガラスファイバー、セラミックファイバー、グラファイトファイバーやボロンファイバーのような非無機酸化物ファイバーおよびこれらの混合物が挙げられる。有用な無機ファイバーとしては、例えば、その全体がここに参考文献として組み込まれるPCT公開国際公開第2004/031544号パンフレットおよび米国特許第6,460,320号明細書および同第6,737,146号明細書に開示されたものが例示される。特に有用なのは、いわゆるゾル−ゲルプロセスから得られるセラミックファイバーであり、結晶であることが多いため、多結晶ファイバーおよびガラスファイバーとしても知られている。本明細書において、「ガラスファイバー」という用語は、ガラスからなるファイバーのことを意味し、ガラスという用語は、実質的に結晶化せずに剛性状態まで冷却した溶融無機生成物のことを意味する。特定の実施形態において、非膨張層のセラミックファイバーはアニールされたファイバーであってもよい。同じく、非膨張層の1層は、実質的にショットフリー、すなわち、全くショットを含有しないか、非膨張層の総重量の5重量%以下、好ましくは2重量%以下のショットを含有するのが好ましい。実質的のショットフリーの多結晶の非膨張層を含む実装マットは、最大ファイバー弾性がモノリスに近いのが望ましいことが知見されているため、実質的にショットフリーの多結晶の非膨張層が汚染抑制モノリスに近接するように汚染抑制装置に配向されるのが好ましい。
【0031】
非膨張層において無機ファイバーとして用いるのに好ましいガラスファイバーとしては、好ましくは平均直径が少なくとも5μm、長さが0.5〜15cm、好ましくは1〜12cmのマグネシウムアルミニウムシリケートガラスファイバーが挙げられる。平均直径は少なくとも7μm、一般的には7〜14μmの範囲内であるのがより好ましい。ファイバーは一般的にショットフリーまたは、ファイバーの総重量に基づいて非常に低量、一般的には1重量%未満のショットを含有している。さらに、ファイバーの直径はほぼ均一であり、直径が平均の+/−3μm以内のファイバーの量は、通常、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスファイバーの総重量の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%である。
【0032】
好ましいマグネシウムアルミニウムシリケートガラスファイバーは、10〜30重量%の酸化アルミニウム、52〜70重量%の酸化ケイ素および1〜12重量%の酸化マグネシウムを含む。上述した酸化物の重量パーセンテージは、Al23、SiO2およびMgOの理論量に基づいている。さらに、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスファイバーが追加の酸化物を含有していてもよいものと考えられる。例えば、存在させてもよい追加の酸化物としては、酸化ナトリウムまたは酸化カリウム、酸化ホウ素および酸化カルシウムが挙げられる。マグネシウムアルミニウムシリケートガラスファイバーとしては、約55%のSiO2、11%のAl23、6%のB23、18%のCaO、5%のMgOおよび5%のその他の酸化物の組成を一般的に有するE−ガラスファイバー、約65%のSiO2、25%のAl23および10%のMgOの組成を一般的に有するSおよびS−2ガラスファイバー、約60%のSiO2、25%のAl23、9%のCaOおよび6%のMgOの組成を一般的に有するR−ガラスファイバーが具体的に例示される。E−ガラス、S−ガラスおよびS−2ガラスは、例えば、アドバンスドガラスファイバーヤーンズLLC(Advanced Glassfiber Yarns LLC)より入手可能であり、R−ガラスはサンゴバンベトロテックス(Saint−Gobain Vetrotex)より入手可能である。
【0033】
非膨張ガラスファイバー層は直径3μm以下のファイバーを含まない、または実質的に含まないのが好ましく、マットは直径5μm未満のファイバーを含まない、または実質的に含まないのがより好ましい。実質的に含まないとは、かかる直径の小さなファイバーの量がガラスファイバー層中のファイバーの総重量の2重量%以下、好ましくは1重量%以下であることを意味する。
【0034】
好ましい非膨張セラミックファイバー層は、ゾル−ゲルプロセスにより得られるセラミックファイバーを含む。「ゾル−ゲル」プロセスという用語は、ファイバーまたはその前駆体の構成成分の溶液または分散液または一般に粘性の濃縮物をスピニングする、または押出すことによりファイバーが形成されることを意味する。ゾル−ゲルプロセスは、このように、ファイバー成分の溶融物を押出すことによりファイバーを形成する溶融形成ファイバーのプロセスと対照的である。好適なゾル−ゲルプロセスは、例えば、米国特許第3,760,049号明細書に開示されており、そこには、金属化合物の溶液または分散液をオリフィスを通して押出すことによりセラミックファイバーを形成して、連続グリーンファイバーを形成し、それを焼成してセラミックファイバーを得ることが教示されている。金属化合物は、一般的に、金属酸化物へとか焼可能な金属化合物である。ゾル−ゲル形成ファイバーは結晶または半結晶であることが多く、業界では多結晶ファイバーとして知られている。
【0035】
ゾル−ゲルプロセスによりファイバーを形成する金属化合物の溶液または分散液としては、米国特許第3,709,706号明細書に開示されているようなコロイドシリカを含有する二酢酸ジルコニウムのような酸素含有ジルコニウム化合物の水溶液が例示される。更に、水性塩基性酢酸アルミニウムのような水溶性または分散性アルミニウムとホウ素化合物の水溶液、シリカと水溶性または分散性アルミニウムおよびホウ素化合物のコロイド分散液の水性混合物を含む2相系が例示される。ゾル−ゲルプロセスにより作成可能なその他の代表的なリフラクトリー金属酸化物ファイバーとしては、ジルコニア、ジルコン、ジルコニア−カルシア、アルミナ、アルミン酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。かかるファイバーは更に、酸化鉄、クロミアおよび酸化コバルトのような様々な金属酸化物を含有することができる。
【0036】
実装マットに有用なセラミックファイバー層としては、ムライト、アルミナ、高アルミナアルミノシリケート、アルミノシリケート、ジルコニア、チタニア、酸化クロム等といった多結晶酸化セラミックファイバーが挙げられる。一般的に高アルミナ、結晶ファイバーである好ましいファイバーは、約67〜約98重量パーセントの酸化アルミニウムと、約33〜約2重量パーセントの酸化ケイ素を含む。これらのファイバーは、例えば、3M社(3M Company)より「ネクステル(NEXTEL)550」という商品名で、ダイソングループPLC(英国、シェフィールド(Sheffield, UK))より入手可能なサフィル(SAFFIL)(登録商標)、三菱化学株式会社(Mitsubishi Chemical Corp.)(日本、東京(Tokyo, Japan))より入手可能なマフテック(Maftec)、ユニフラックス(Unifrax)(ニューヨーク州ナイアガラフォールス(Niagara Falls, N.Y))製ファイバーマックス(FIBERMAX)(登録商標)およびアルトラファイバー(ALTRA fibers)(ラス社、ドイツ(Rath GmbH, Germany))より市販されている。
【0037】
好適な多結晶酸化セラミックファイバーとしては更に、好ましくは約55〜約75重量パーセントの酸化アルミニウム、約45重量パーセント未満〜0重量パーセントを超える(好ましくは44重量パーセント未満〜ゼロを超える)範囲の酸化ケイ素、および25重量パーセント未満〜0重量パーセントを超える(好ましくは約1〜約5重量パーセント)の酸化ホウ素(それぞれAl23、SiO2およびB23として理論酸化物基準で計算したもの)を含むアルミノボロシリケートが挙げられる。アルミノボロシリケートファイバーは、少なくとも50重量パーセントの結晶、より好ましくは少なくとも75重量パーセント、最も好ましくは約100%(すなわち、結晶ファイバー)であるのが好ましい。アルミノボロシリケートファイバーは、例えば、3M社(3M Company)より「ネクステル(NEXTEL)312」および「ネクステル(NEXTEL)440」という商品名で市販されている。
【0038】
ゾル−ゲルプロセスにより得られるセラミックファイバーは、一般的にショットフリーまたは、セラミックファイバーの総重量に基づいて非常に低量、一般的には1重量%未満のショットを含有している。同様に、セラミックファイバーの平均直径は一般的に1〜16マイクロメートルである。好ましい実施形態において、セラミックファイバーの平均直径は5μm以上、好ましくはセラミックファイバーは直径3μm未満のファイバーを含まない、または実質的に含まず、より好ましくはセラミックファイバー層は直径5μm未満のファイバーを含まない、または実質的に含まない。実質的に含まないとは、かかる直径の小さなファイバーの量がセラミックファイバー層中のファイバーの総重量の2重量%以下、好ましくは1重量%以下であることを意味する。
【0039】
本発明の更なる態様において、実装マットの非膨張層は、無機ファイバーとして、アニールされたセラミックファイバーと呼ばれることもある熱処理済みセラミックファイバーを含んでいてもよい。アニールされたセラミックファイバーは、米国特許第5,250,269号明細書または国際公開第99/46028号パンフレットに開示されている通りに得られる。これらの文献の教示によれば、アニールされたセラミックファイバーは、溶融形成されたリフラクトリーセラミックファイバーを少なくとも700℃の温度でアニールすることにより得られる。セラミックファイバーをアニールすることによって、弾性の増大したファイバーが得られる。一般的に、米国特許第5,250,269号明細書に規定された試験条件下で少なくとも10kPaの弾性値が得られる。アニールに好適な溶融形成リフラクトリーセラミックファイバーは様々な金属酸化物、30〜70重量%のアルミナと、70〜30重量%のシリカ、好ましくはほぼ等しい重量部のAl23とSiO2の混合物からメルトブローンまたはメルトスパンできる。混合物はB23、P25およびZrO2のようなその他の酸化物も含むことができる。
【0040】
好適な溶融形成リフラクトリーセラミックファイバーは、数多くの商業源から入手可能であり、ニューヨーク州、ナイアガラフォールのカーボランダム社(Carborundum Co., Niagara Falls, NY)より「ファイバーフラックス(Fiberfrax)」、ジョージア州、アウグスタのサーマルセラミクス社(Thermal Ceramics Co., Augusta, GA)より「セラファイバー(Cerafiber)」および「カオウール(Kaowool)」、テネシー州、エルヴィンのプレミアリフラクトリーズ社(Premier Refractories Co., Erwin, TN)より「サーウール(Cer−wool)」、日本、東京の新日本鋼管化学(Shin−Nippon Steel Chemical of Tokyo, Japan)より「SNSC」という商品名で知られているものが挙げられる。「サーウール(Cer−wool)」という商品名で知られたセラミックファイバーの製造業者によれば、それらは、48重量%のシリカと52重量%のアルミナの混合物からメルトスパンされており、平均ファイバー直径が3〜4マイクロメートルである。「セラファイバー(Cerafiber)」という商品名で知られたセラミックファイバーの製造業者によれば、それらは、54重量%のシリカと46重量%のアルミナの混合物からメルトスパンされており、平均ファイバー直径が2.5〜3.5マイクロメートルである。「SNSC 1260−D1」というセラミックファイバーの製造業者によれば、それらは、54重量%のシリカと46重量%のアルミナの混合物から溶融形成されており、平均ファイバー直径が約2マイクロメートルである。
【0041】
その他の有用なファイバーとしては、いわゆる可溶性ファイバー、すなわち、インビトロ溶解性を有するファイバーが挙げられる。好適な有用な可溶性セラミックファイバーとしては、サーマルセラミクス(Thermal Ceramics )製スーパーウール(Superwool)607およびスーパーウール(Superwool)607マックス(Max)(登録商標)およびユニフラックス(Unifrax)製イソフラックス(Isofrax)およびインサルフラックス(Insulfrax)セラミックファイバーが挙げられる。
【0042】
膨張層に用いるのに有用な膨張材料としては、これらに限られるものではないが、未発泡バーミキュライト鉱石、処理済未発泡バーミキュライト鉱石、部分脱水バーミキュライト鉱石、膨張性グラファイト、膨張性グラファイトと処理済または未処理未発泡バーミキュライト鉱石との混合物、処理済膨張性ケイ酸ナトリウム、例えば、ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company, St. Paul, Minn.)より市販されているエクスパントロール(EXPANTROL)(登録商標)不溶性ケイ酸ナトリウム、およびこれらの混合物が挙げられる。本出願については、上に挙げた各例の膨張材料は異なり、互いに区別されるものと考えるものとする。望ましい膨張性材料としては、未発泡バーミキュライト鉱石、処理済未発泡バーミキュライト鉱石、膨張性グラファイトおよびこれらの混合物が挙げられる。望ましい市販の膨張性グラファイト材料の一例はグラホイル(GRAFOIL)(登録商標)、オハイオ州クリーブランドのUCARカーボン社(UCAR Carbon Co., Inc., Cleveland, Ohio)製等級338−5O膨張性グラファイトフレークである。
【0043】
膨張層は、膨張材料に加えて、例えば、非膨張層について、上述したような無機ファイバーのような材料を含む。このように、特定の実施形態において、膨張材料は、製紙プロセスにより作成された薄い市販の膨張マットの形態で無機ファイバー層を通して分配してもよい。あるいは、膨張層は、膨張材料を、非膨張層の主側面にスプレーまたはコートして、転写接着剤、スプレー接着剤、または好ましくは、例えば、ボスティック−フィンドレイ(Bostik−Findley)より入手可能なPE105−50またはPE65−50ポリエステルウェブ接着剤のような熱活性ウェブ接着剤を用いて更なる非膨張層にボンドまたはラミネートすることにより形成してもよい。
【0044】
実装マット、特に、不織実装マットを製造する方法によれば、チョップド個別ファイバーを従来のウェブ形成機(ニューヨーク州マセドンのランドーマシーン(Rando Machine Corp.Macedon,N.Y)より「ランドーウェバー(RANDO WEBBER)」、デンマークのスキャンウェブ(ScanWeb Co.Denmark)より「ダンウェブ(DAN WEB)」という商品名で市販されている)に供給し、ファイバーをワイヤスクリーンまたはメッシュベルト(例えば、金属またはナイロンベルト)上に延伸する。個別の(すなわち、ファイバーが互いに分離している)ファイバーとするには、ファイバーのトウまたはヤーンを、例えば、ガラスロービングカッター(例えば、カリフォルニア州パコマのフィン&フラム(Finn&Fram,Inc.,Pacoma,Calif.)より「型番90ガラスロービングカッター(MODEL 90 GLASS ROVING CUTTER)」)を用いてチョップして、所望の長さ(一般的に約0.5〜約15cmの範囲)とすることができる。「ダンウェブ(DAN WEB)」型のウェブ形成機を用いる場合には、ファイバーはハンマーミルそしてブロワを用いて個別化するのが好ましい。マットの取扱い性を促進させるために、マットをスクリム上で形成またはスクリム上に配置させることができる。ファイバーの長さに応じて、得られるマットは、支持体(例えば、スクリム)を必要とせずにニードルパンチ機に移動させるのに十分な取扱い性を有している。
【0045】
不織マットはまた、従来の湿式成形またはテキスタイルカーディングを用いて作成することもできる。湿式形成プロセスについて、ファイバーの長さは約0.5〜約6cmであるのが好ましい。
【0046】
実装マットは、ニードルパンチされた不織マットであるのが好ましい。ニードルパンチされた不織マットとは、例えば、バーブドニードルにより複数回マットを完全に、または部分的に(好ましくは完全に)貫通させることによりファイバーを物理的に交絡させたマットのことを指す。不織マットは、従来のニードルパンチング装置(例えば、ドイツのディーロ(Dilo、Germany)より「ディーロ(DILO)」という商品名で市販されているニードルパンチャー、バーブドニードル(例えば、ウィスコンシン州マニトワックのフォスターニードル社(Foster Needle Company,Inc.,Manitowoc,Wis.)より市販されている)付き)を用いてニードルパンチして、ニードルパンチされた不織マットとすることができる。ファイバーを交絡させるニードルパンチングには、一般的には、マットの圧縮と、バーブドニードルでマットをパンチングし引き抜くことが含まれる。マットの面積当たりのニードルパンチの最適数は、特定の用途に応じて異なる。一般的に、不織マットをニードルパンチすると、約5〜約60ニードルパンチ/cm2となる。マットをニードルパンチして、約10〜約20ニードルパンチ/cm2とするのが好ましい。
【0047】
あるいは、マットは、従来の技術(不織マットのステッチボンディングの教示について、その開示内容がここに参考文献として組み込まれる米国特許第4,181,514号明細書(レフコヴィッツら(Lefkowitz et al.)参照)を用いてステッチボンドすることができる。一般的に、マットは有機スレッドでステッチボンドされる。有機または無機シート材料の薄層は、スレッドがマットを切断するのを防ぐ、または最小にするために、ステッチボンディング中、マットの片側または両側に配置させることができる。ステッチスレッドが使用中に分解されないのが望ましい場合には、セラミックや金属(例えば、ステンレス鋼)のような無機スレッドを用いることができる。ステッチの間隔は、ファイバーがマットの全領域を均一に圧縮するよう、通常、3〜30mmである。あるいは、非膨張材料層は、例えば、三菱化学社(Mitsubishi Chemical company)製マフテック(Maftex)(登録商標)ニードルパンチ多結晶ブランケットとして購入することができる。
【0048】
本発明を構成するのに有用な製紙プロセスにより作成された非膨張層はまた、例えば、3M社(3M Company)より入手可能なインテラム(Interam)(登録商標)1100、1101および900HT非膨張セラミックファイバーマットとしても購入することができる。
【0049】
非膨張層は、上述したプロセスに従って別個に形成してもよく、このようにして得られた別個のニードルパンチされた、またはステッチボンドされた層をニードルパンチングまたはステッチボンディングにより互いにボンドしてもよい。しかしながら、非膨張層をボンドする前に、膨張材料を、非膨張層をボンドする際に、膨張層を非膨張層間に挟むようにして、非膨張層の主側面にコートまたはスプレーしなければならない。あるいは、膨張材料が分配された無機ファイバー層を、非膨張層間に挟んで、このラミネートをニードルパンチまたはステッチボンドしてもよい。膨張材料の分配された無機ファイバー層は、例えば、3M社(3M Company )よりインテラム(Interam)(登録商標)タイプ100、550または2000LTとして市販されている。かかる膨張材料層は、製紙プロセスにより製造してもよい。あるいは、第1の非膨張層のウェブを形成し、これを膨張材料でコートまたはスプレーしてから、第2の非膨張層のウェブを上に形成してもよい。この組立品をニードルパンチまたはステッチボンドすることができる。従って、後者の構成においては、様々なファイバー層は互いにボンドされる前に別個にニードルパンチまたはステッチボンドされない。
【0050】
本発明は、所望の特定の特性を最良にすべく用いられ選択される様々な層構造を有する実装マットを意図している。例えば、一実施形態において、実装マットは、ガラスファイバー、特にマグネシウムアルミノシリケートガラスファイバーの2層の非膨張層と、その間に膨張材料層を含んでいてもよい。このタイプのマットは、通常、汚染抑制モノリスをディーゼルエンジンからの排気ガス処理のために実装するのに最も有用である。
【0051】
第2の実施形態において、実装マットの膨張層は、ゾル−ゲルプロセスから形成されたセラミックファイバーの非膨張層とガラスファイバーの非膨張層との間に含まれる。このタイプのマットは、装置の金属筐体に対向するガラスファイバー層と共に汚染抑制装置に実装されるのが好ましい。
【0052】
第3の実施形態において、実装マットの膨張層は、ゾル−ゲルプロセスから形成されたセラミックファイバーの非膨張層とアニールされたセラミックファイバーの非膨張層との間に含まれる。このタイプのマットは、金属筐体に対向するアニールされたファイバー層と共に汚染抑制装置に実装されるのが好ましいが、特に、ディーゼルエンジンの場合等排気ガスが比較的低温のときは、逆の配置も考えられる。
【0053】
第4の実施形態において、実装マットの膨張層は、ガラスファイバーの非膨張層とアニールされたセラミックファイバーの非膨張層との間に含まれる。このタイプのマットは、装置の金属筐体に対向するガラスファイバー層と共に汚染抑制装置に実装されるのが好ましい。
【0054】
第5の実施形態において、実装マットは、アニールされたセラミックファイバーの2層の非膨張層と、その間に膨張材料層を含んでいてもよい。
【0055】
第6の実施形態において、実装マットは、ゾル−ゲルプロセスから形成されたファイバーの2層の非膨張層と、その間に膨張材料層を含んでいてもよい。
【0056】
本発明を、本発明を限定するものではない以下の実施例を参照して更に説明する。
【実施例】
【0057】
実施例および比較例で使用される材料
A.セラミックファイバーのマット
CER1 三菱化学社(Mitsubishi Chemical company)製マフテック(Maftec)(登録商標)MLS−3ニードルボンドされたブランケット(72%Al23、28%SiO2、バインダーなし、嵩密度0.16g/cm3
CER2 3M900HTアニールされたアルミノ−シリケート、セラミックファイバーマット、単位面積当たりの重量(表面密度)1435g/m2、嵩密度0.25g/cm3、900HTとして米国ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN/USA)より入手可能
【0058】
B.ガラスファイバーマット
ガラス3M INPE751.02、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスマット、表面密度800g/m2、嵩密度0.12g/cm3、米国ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN/USA)より入手可能
【0059】
C.膨張材料
INT1 未発泡バーミキュライト、米国ニューヨーク州ニューヨークのコメタル社(Cometals Inc., New York,NY/USA)より入手可能
INT2 3M100膨張実装マット、単位面積当たりの重量(表面密度)1050g/m2、米国ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN/USA)より入手可能
【0060】
試験方法−実条件備品試験(RCFT)
本試験は、触媒コートされたモノリスまたはディーゼル微粒子フィルタを備えた汚染抑制装置の一般的な使用中の実際の条件をモデル化して、これらのモデル化された使用条件下での実装材料が出す圧力を測定するものである。RCFT方法は、自動汚染抑制装置の材料の側面(Material Aspects in Automotive Pollution control devices)、ハンスボーデ(Hans Bode)編、ウィリー−VCH(WIley−VCH)2002、206〜208頁に詳細が記載されている。
【0061】
独立制御される2つの50.8mm×50.8mmの加熱ステンレス鋼プラテンを異なる温度まで加熱して、それぞれ金属筐体とモノリス温度をシミュレートする。同時に、特定の種類の代表的な汚染抑制装置の温度および熱膨張係数から計算した値によりプラテン間のスペースまたは間隙を増やす。汚染抑制装置の高速駆動状態を、モノリス温度を900℃まで上げ、金属筐体の温度を530℃まで上げることによりシミュレートする。
【0062】
RCFTの3回のサイクルを各実装マット試料で実施した。試験試料に実装したときのマットの密度を表2にまとめてある。
【0063】
第1および第2のプレートの温度をまず上げ、ピーク温度に15分間保持してから減じることにより、マットにより生じる圧力を連続的に測定する。モノリス温度を示すプレートを室温から900℃まで加熱し、15秒間保持し、室温に戻す。同時に、シェル温度を示すプレートを室温から530℃まで加熱し、15秒間保持し、室温に戻す。これらの加熱サイクルはそれぞれ、1回のRCFTサイクルと呼ばれる。3回のRCFTサイクルを実施した後、表2のデータが記録された。
【0064】
試験の開始時に圧力を室温で記録した。第1のサイクル中のピーク圧力、および第1および第3のサイクルについてのピーク温度(900℃/500℃)での圧力も記録した。
【0065】
超薄壁モノリスについては、第3のサイクル後に残る圧力は、モノリスを適所に保持するために少なくとも40kPaでなければならない。試験中の最中に800kPa以下の圧力を生成してはならない。かかる圧力はモノリスを破損する危険があるためである。
【0066】
実施例1
実施例1の実装マットを、表面密度800g/m2の三菱化学社(Mitsubishi Chemical company)より入手可能な2層のマフテック(Maftec)(登録商標)多結晶MLS−3ニードルボンドされたブランケット(72%Al23、28%SiO2、バインダーなし、嵩密度0.16g/cm3)を用いて構築した。第1の多結晶マットをまず、エアロゾルスプレー接着剤(米国ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN/USA)製発泡接着剤74として入手可能)で一主面にスプレーした。接着剤コートされた表面に未発泡バーミキュライトフレーク(米国ニューヨーク州ニューヨークのコメタル社(Cometals, New York,NY/USA)より入手可能)を散布した。過剰のバーミキュライトを振り落とした。
【0067】
バーミキュライトコート表面を再び接着剤でスプレーし、第2の層の多結晶マットを適用した。この構造体をローリングピンで軽く巻いた。この結果、2層の多結晶シート材料間にバーミキュライトフレーク層からなるサンドイッチ構造が得られた。マット構造を表1にまとめてある。
【0068】
実施例1の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)を行った。表1に上層として指定した実装マットの側を、RCFT試験機器の固定具の冷たい側(缶側をシミュレート)に置いた。表1に下層として指定した層を、固定具の熱い側(モノリスをシミュレート)に対して置いた(上層は後の全実施例においてもモノリスの冷たい側(缶側)に対向するようにしてある)。
【0069】
その結果、モノリスを破損する危険に関して相当な圧力を生成せずにモノリスを適所に保持するだけの十分な力が生成した。RCFT値を表2にまとめてある。
【0070】
実施例2
実施例2の実装マットを、表面密度800g/m2の1層のマフテック(Maftec)(登録商標)多結晶MLS−3ニードルボンドされたブランケットおよび表面密度800g/m2の1層の3M INPE571.02、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスマットを用いて構築した。実施例1と同様にして、3M INPE571.02マットの片側に3M74スプレー接着剤をスプレーしてから、接着剤コート表面に未発泡バーミキュライトフレークを散布して過剰のバーミキュライトを振り落とした。
【0071】
バーミキュライトコート表面を再び接着剤でスプレーし、多結晶マットを適用した。この構造体をローリングピンで軽く巻いた。この結果、1層の多結晶セラミックシート材料と1層のマグネシウムアルミニウムシリケート材料との間にバーミキュライトフレーク層からなるサンドイッチ構造が得られた。マット構造を表1にまとめてある。
【0072】
実施例2の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)を行った。その結果、モノリスを破損する危険に関して相当な圧力を生成せずにモノリスを適所に保持するだけの十分な力が生成した。RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0073】
実施例3
実施例3の実装マットを、表面密度800g/m2の1層のマフテック(Maftec)(登録商標)、多結晶、MLS−3ニードルボンドされたブランケットおよび表面密度1435g/m2の1層の3M 900HTアニールされたアルミノ−シリケートセラミックファイバーマットを用いて構築した。多結晶マットの片側に3M74スプレー接着剤をスプレーしてから、接着剤コート表面に未発泡バーミキュライトフレークを散布して剰のバーミキュライトを振り落とした。
【0074】
バーミキュライトコート表面を再びスプレーし、3M900HT層マットを適用した。この構造体をローリングピンで軽く巻いた。この結果、1層の多結晶セラミックシート材料と1層のアニールされたアルミノ−シリケート材料との間にバーミキュライトフレーク層からなるサンドイッチ構造が得られた。マット構造を表1にまとめてある。
【0075】
実施例3の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)を行った。その結果、モノリスを破損する危険に関して相当な圧力を生成せずにモノリスを適所に保持するだけの十分な力が生成した。RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0076】
実施例4
表面密度1435g/m2の2層の3M900HTアニールされたアルミノ−シリケートセラミックファイバーマットを用いて実施例4の実装マットを構築した。1層のマットの片側に3M74スプレー接着剤をスプレーしてから、接着剤コート表面に未発泡バーミキュライトフレークを散布して過剰のバーミキュライトを振り落とした。
【0077】
バーミキュライトコート表面を再びスプレーし、他の層の3M900HT層マットを適用した。この構造体をローリングピンで軽く巻いた。この結果、2層のアニールされたアルミノ−シリケートセラミックマット間にバーミキュライトフレーク層からなるサンドイッチ構造が得られた。マット構造を表1にまとめてある。
【0078】
実施例4の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)を行った。その結果、モノリスを破損する危険に関して相当な圧力を生成せずにモノリスを適所に保持するだけの十分な力が生成した。RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0079】
実施例5
表面密度1050g/m2の1層の3M100膨張実装マットを、表面密度が800g/m2の面積当たりの重量を有する2層のマフテック(Maftec)(登録商標)多結晶MLS−3ニードルボンドされたブランケット間に配置することにより、実施例5を作成した。マット構造を表1にまとめてある。
【0080】
実施例5の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)を行った。その結果、モノリスを破損する危険に関して相当な圧力を生成せずにモノリスを適所に保持するだけの十分な力が生成した。RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0081】
実施例6
実施例6は、表面密度1050g/m2の1層の3M100膨張実装マットを、表面密度800g/m2の1層のマフテック(Maftec)(登録商標)多結晶MLS−3ニードルボンドされたブランケットと800g/m2の1層の3M INPE571.02マグネシウムアルミニウムシリケートガラスマットとの間に配置することからなっていた。マット構造を表1にまとめてある。
【0082】
実施例6の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)を行った。その結果、モノリスを破損する危険に関して相当な圧力を生成せずにモノリスを適所に保持するだけの十分な力が生成した。RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0083】
比較例1〜2
比較例1〜2を、未発泡バーミキュライトフレークの中央層なしで、実施例3〜4と同様にしてそれぞれ構築した。マット構造を表1にまとめてある。
【0084】
比較例1〜2の実装マットに、試験方法について上述した実条件備品試験(RCFT)をそれぞれ行った。比較例1〜2の結果によれば、保持圧力(サイクル3についてピーク温度での圧力)は、モノリスを適所に保持するのに必要な40kPa未満であった。RCFTの結果は表2にまとめてある。
【0085】
比較例3
比較例3は、表面密度4070g/m2の3M100膨張マットからなっていた。RCFT結果によれば、第1のサイクルの許容されない高いピーク圧力1310kPaが生成された。
【0086】
【表1】

【0087】
【表2】

【0088】
試験結果のまとめ
上の表2から分かる通り、本発明のマットは全てモノリスを適所に保持するのに十分な最小保持圧力(約40kPaを超える)を示し、シミュレートされた使用サイクル中、超薄壁モノリスを破損するほど大きな過剰な圧力(約800kPaを超える)は生成しない。
【0089】
実施例によれば更に、超薄壁モノリスの実装のための性能要件にも適合するガラスまたはアニールされたセラミックファイバーマット(実施例2、3、4および6)の層を含む低コストのマットを得られる、ということが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】分解した状態で示した本発明の触媒コンバータの斜視図を示す。
【図2】本発明による実装マットの概略断面図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汚染抑制要素を実装するための多層実装マットであって、前記実装マットが、少なくとも1層の第1の非膨張層と少なくとも1層の第2の非膨張層との間に配置された少なくとも1層の膨張層を含み、
前記少なくとも1層の膨張層が膨張材料を含み、少なくとも約500g/m2の表面密度を有し、前記少なくとも1層の第1の非膨張層が無機ファイバーを含み、少なくとも約450g/m2の表面密度を有し、前記実装マットの対向する主面を画定しており、前記少なくとも1層の第2の非膨張層が無機ファイバーを含み、少なくとも約450g/m2の表面密度を有し、前記実装マットの別の対向する主面を画定している、多層実装マット。
【請求項2】
前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層のうちの少なくとも一方が、ガラスファイバーの層、ゾルゲルプロセスより得られるセラミックファイバーの層、及びアニールされたセラミックファイバーの層のうちの少なくとも一つを含む、請求項1に記載の多層実装マット。
【請求項3】
前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層のうちの少なくとも一方の表面密度が少なくとも約600g/m2である、請求項1または2に記載の多層実装マット。
【請求項4】
前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層のうちの少なくとも一方の表面密度が少なくとも約800g/m2である、請求項1または2に記載の多層実装マット。
【請求項5】
前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層のうちの少なくとも一方の表面密度が少なくとも約1000g/m2である、請求項1または2に記載の多層実装マット。
【請求項6】
前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層のうちの少なくとも一方の表面密度が少なくとも約1400g/m2である、請求項1または2に記載の多層実装マット。
【請求項7】
前記膨張層の表面密度が少なくとも約1000g/m2である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層実装マット。
【請求項8】
前記膨張層の表面密度が少なくとも約1500g/m2である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層実装マット。
【請求項9】
前記膨張層の表面密度が少なくとも約2000g/m2である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層実装マット。
【請求項10】
前記膨張層の非圧縮厚さが、前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層を合わせた非圧縮厚さの約1/3以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層実装マット。
【請求項11】
前記膨張層、前記第1の非膨張層および前記第2の非膨張層の各非圧縮厚さが、約0.1mm〜約10mmの範囲にある、請求項10に記載の多層実装マット。
【請求項12】
前記実装マットの非圧縮厚さが約3.0mm〜約30mmの範囲にある、請求項10または11に記載の多層実装マット。
【請求項13】
前記第1の非膨張層と前記第2の非膨張層のうちの少なくとも一方が、ガラスファイバーの層を含み、前記ガラスファイバーが、マグネシウムアルミニウムシリケートガラスファイバーを含む、請求項1または2に記載の多層実装マット。
【請求項14】
嵩密度が0.15〜0.50g/cm3である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の多層実装マット。
【請求項15】
前記膨張層が、未膨張バーミキュライト、膨張性グラファイトおよびこれらの混合物から選択される膨張材料を含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の多層実装マット。
【請求項16】
前記膨張層が、無機ファイバーを更に含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の多層実装マット。
【請求項17】
前記非膨張層の少なくとも一つが、本質的にショットフリーの無機ファイバーを含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の多層実装マット。
【請求項18】
ケースと汚染抑制要素との間に配置された請求項1〜17のいずれか1項に記載の実装マットを備えた前記ケースに配置された前記汚染抑制要素を含む汚染抑制装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2007−536451(P2007−536451A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518725(P2006−518725)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/020953
【国際公開番号】WO2005/000466
【国際公開日】平成17年1月6日(2005.1.6)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】