泡状パーソナルケア組成物製品
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)から生成される、所望の起泡組成物を与える、比較的高粘度のパーソナルケア組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は所望の泡特性を生じる起泡式分配容器と組み合わせて使用するための、高粘度のパーソナルケア組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ノンエアゾール製品は、特にハンドソープ製品で一般的なものとなった。しかしながら、許容され得る起泡させた製品の設計は、消費者により消費者製品に所望される泡特性を得ることに重点をおいて取り組むべきである。
【0003】
パーソナルケア組成物などの消費者製品に所望される泡特性は、最終用途及び消費者期待によって決まる。消費者が起泡させた製品が、消費者の手以外の表面に適用されることが見込まれる場合、消費者に許容され得る泡特性を定義する特性が存在する。パーソナルケア組成物に許容され得る泡特性は、消費者の手から、消費者の体(例えば、毛髪、顔、腕、足など)上の所望の位置に移すために、何らかの容器を存在させなくても形状を保持し、一定の形態を維持する泡により例示される。泡の崩壊が時期尚早に生じ、液体になる場合、適用の際に消費者の手、具体的には手のひらを水平位置から非水平位置へ移動させると、泡がすべり、滴り落ちるか、さもなければ所望の位置に適用するよりも先に泡が移動してしまう恐れがある。接触している表面の色又は色調を変化させ得るパーソナルケア組成物(例えば、染毛組成物又は皮膚着色(skin tinting)組成物など)で生じる場合、この泡特性は特に望ましくないものである。
【0004】
本明細書で有用な手動式のノンエアゾールタイプの分配容器には、しぼり出し式及びポンプ式フォーマーの両方が挙げられる。収容容器からの液体の基本機構とは、空気が容器内部に蓄えられた液体と混合される液体/空気混合チャンバに汲み上げられる構造である。泡を生成し(空気が液体中に入る)、次いでスクリーンを1つ以上通過させて洗練(refine)させ、次いで分配する。従来このようなフォーマーで使用されていた液体は、粘度(25℃)が100cps(0.1パスカル秒)以下である場合に高粘度であるとして記載された。米国特許第2004/0254253 A1号を参照されたい。しかしながら、このようなフォーマー用には、300cps(0.3パスカル秒)以下の粘度(25℃)の液体が議論されてきた。米国特許第2004/0213752 A1号を参照されたい。起泡したパーソナル洗浄組成物の粘度を増加させるためにポリマーを使用することは既知であるが、組成物の想定粘度は100cps(0.1パスカル秒)未満となるよう想定される。国際公開第91/14759号を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第2004/0254253 A1号
【特許文献2】米国特許第2004/0213752 A1号
【特許文献3】国際公開第91/14759号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
手動式のノンエアゾールタイプの分配フォーマーを操作して泡を生成する操作下で、起泡容器から高粘度の液体を分配するのに必要とされる仕事量(対象をある距離にわたり移動させるために適用される力)を大きくすることから、高粘度の材料(300cps又は0.3パスカル秒超)は、しぼり出し又はポンピングのいずれも制御しにくくする。更に、高粘度の液体の泡の質は、液体が振盪される際に、高粘度の液体中に空気が補足されるにつれて影響を受ける場合がある−したがって、高粘度の組成物(300cps又は0.3パスカル秒超)に導入される空気の量は、所望される泡の比体積を生成するのに不十分である。
【0007】
本発明の更なる利点には、起泡させたパーソナルケア組成物が所望の泡の比体積を有すること、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させるのに必要とされる力が減少すること、染色結果が改善されるなどパーソナルケア組成物に関する仕上がりが改善されること、及びストロークあたりに供給されるパーソナルケア製品の量が改善されることが挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を含む、パーソナルケア組成物製品に関する。収容容器は、(1)酸化色調剤前駆体、起泡剤、アルカリ化剤、及び増粘剤を含む、酸化色調剤、並びに(2)酸化剤を含む、染毛剤混合物を含む。染毛剤混合物の体積は収容容積未満であり、染毛剤混合物の混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり、前記手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、染毛剤混合物が液体対空気比約1:6〜約1:15で空気と混合され、染毛剤混合物が手動式のノンエアゾールタイプの分配容器から泡の形態で分配される。
【0009】
本発明は、収容容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を含む、パーソナルケア組成物製品に関する。収容容器は、組成物粘度が約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であるパーソナルケア組成物を収容し;手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、パーソナルケア組成物製品が液体対空気比約1:6〜約1:15で空気と混合され、パーソナルケア組成物製品が泡の形態で分配される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の実施形態の断面図の例示。
【図1A】図1の1A−1Aに沿って取った、分配容器の散布開口部又は混合チャンバ退出開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図1B】図1の1B−1Bに沿って取った、分配容器のヘッド開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図2】図1の分配容器の分配容器ヘッドの分解図。
【図3】本開示の手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の代替え的な実施形態の断面図。
【図3A】図3の3A−3Aに沿って取った、分配容器の散布開口部又は混合チャンバ退出開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図3B】図3の3B−3Bに沿って取った、分配容器のヘッド開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図4】図3の分配容器の分配容器ヘッドの分解図。
【図5】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの透視図。
【図6】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの正面図。
【図7】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの背面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本出願のパーソナルケア組成物は、所望される混合粘度又は低せん断粘度を有しているなど、特定のレオロジー特性を備え、かつ本組成物は、パーソナルケア組成物の分配時にせん断力により粘度を低下させるものである(例えば、組成物にせん断力が適用されるにつれて粘度が減少する)。最後に、パーソナルケア組成物は、泡として分配し、続いて泡を崩壊させた後の低せん断粘度が、混合粘度より高いものでなくてはならない。
【0012】
所望される粘度特性は、パーソナルケア組成物と相互作用させた場合に、所望される消費者経験を保証するものである。泡の比体積は、レオロジー特性及び液体対空気比により影響を受ける。起泡させ、泡を崩壊させた後の組成物のレオロジー特性は、組成物が、毛髪などの、適用された表面から滴り落ちたり、又は流れたりしないように選択される。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語、「混合粘度」は、以下の方法により調製し、かつ測定した、パーソナルケア組成物の粘度である。一実施形態では、酸化染料前駆体(色調剤組成物)を含む下位成分、及び酸化剤(顕色剤組成物)を含む下位成分などの、2種以上の下位成分を、消費者により組成物の使用直前に共に混合した染毛剤組成物では、混合粘度は、一緒に混合する前の下位成分の個々の粘度と言うよりは、色調剤組成物及び顕色剤組成物から得られる混合物の粘度である。
【0014】
パーソナルケア組成物の混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり、好ましくは約450cps(0.45パスカル秒)〜約1000cps(1.0パスカル秒)である。パーソナルケア組成物は、混合粘度に影響を与え得る、例えば染料、アルカリ成分含有物又は塩含有物などの成分を含み得る。好適な増粘剤は、パーソナルケア組成物の混合粘度を所望の範囲内に調節するよう選択されるべきである。
【0015】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が高く、かつ暗い色度(黒髪色など)をアルカリ含量が低い染毛剤配合物である場合、混合粘度は約500cps(0.5パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり得る。
【0016】
例えば、パーソナルケア組成物が、赤い色度(赤色の毛髪又は赤褐色の毛髪)に関する染料を含む染毛剤配合物である場合、混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約800cps(0.8パスカル秒)であり得る。
【0017】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が低く、かつ明るい色度(ブロンドなど)を表わすアルカリ含量が高い染毛剤配合物である場合、混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約700cps(0.7パスカル秒)であり得、例えば450cps(0.45パスカル秒)〜約700cps(0.7パスカル秒)であり得る。
【0018】
パーソナルケア製品が、シャンプー、コンディショナー、ローション、化粧料(例えばファンデーション、チーク、アイシャドウ)、香水、洗顔料及び同様物などの、使用前に混合する必要のある製品ではない場合、組成物粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり、好ましくは約450cps(0.45パスカル秒)〜約1000cps(1.0パスカル秒)である。本明細書で使用するとき、用語、「組成物粘度」は、消費者がパーソナルケア製品を分配させたときに、組成物が手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の収容容器内に存在していることを意味するものである。
【0019】
起泡させたパーソナルケア組成物は、泡を崩壊させた後に、好ましくは1000cps(1.0パスカル秒)超、より好ましくは10000cps(10.0パスカル秒)超、好ましくは50000cps(50.0パスカル秒)〜150000cps(150パスカル秒)、好ましくは60000cps(60.0パスカル秒)〜140000cps(140.0パスカル秒)の低せん断粘度を有する。本明細書で使用するとき、用語、「低せん断粘度」は、以下に説明される方法に従って、せん断速度0.01s-1で測定し、記録したパーソナルケア組成物の粘度を意味する。低せん断粘度は、パーソナルケア組成物を起泡させ、次いで崩壊させた後のパーソナルケア組成物の粘度を表すものと考えられる。
【0020】
パーソナルケア組成物は、染料、アンモニア含有物又は塩含有物などの、低せん断粘度に影響を与え得る成分から構成され得る。
【0021】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が高く、かつ暗い色度(黒髪色など)を表すアンモニア含量が低い染毛剤配合物である場合、約80000cps(80.0パスカル秒)〜約120000cps(120.0パスカル秒)の低せん断粘度を有し得る。
【0022】
例えば、パーソナルケア組成物が、赤い色度(赤色の毛髪又は赤褐色の毛髪)に関する染料を含む染毛剤配合物である場合、約100000cps(100.0パスカル秒)〜約150000cps(150.0パスカル秒)の低せん断粘度を有し得る。
【0023】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が低く、かつ明るい色度(ブロンドなど)を表すアンモニア含量が高い染毛剤配合物染毛剤配合物である場合、約50000cps(50.0パスカル秒)〜約90000cps(90.0パスカル秒)の低せん断粘度を有し得る。
【0024】
体
本明細書で使用するとき、用語、「泡」は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を通過させた後にパーソナルケア組成物が有する気泡群を意味するものであり、気泡群は形状を維持し、かつ容器の種類とは独立して容量を与えるものである。好ましくは泡は均一な気泡サイズを含む。好ましくは、分配直後の泡の比容量は約6mL/g〜約14mL/g、例えば、約7.5mL/g〜約12mL/g、約8mL/g〜約11mL/gである。一実施形態では、分配直後の泡の比体積は約10mL/gである。
【0025】
本明細書で使用するとき、「ストローク」は、壁などの垂直方向に平らな表面に対して配置された収容容器を、収容容器の、反対側の壁に向けて、1秒当たり30mm〜20mmの速度で屈曲させることを意味する。「しぼり出す」又は「分配する」も用語「ストローク」に包含される。
【0026】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約0.5グラム/ストローク、約5.0グラム/ストローク、好ましくは約0.8グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストローク、好ましくは約1.0グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストロークであるよう設計される。一実施形態では、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約1.8グラム/ストローク〜約2.2グラム/ストロークであるよう設計される。
【0027】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約3mL/ストローク〜約70mL/スロトーク、好ましくは約76mL/ストローク〜約48mL/ストローク、好ましくは約8mL/ストローク〜約44mL/ストローク、好ましくは約18mL/ストローク〜約22mL/ストロークであるよう設計される。
【0028】
泡が体積を保持する最低時間は、少なくともユーザーの手から、毛髪などの所望の位置に移すのに十分な時間であり、例えば泡は実質的に形状及び泡の比体積を維持する。好ましい最低時間は少なくとも10秒であり、例えば少なくとも12秒、又は少なくとも15秒である。大量の泡(例えば美容師によりボウルいっぱいに充填されるような量)が生成され、ボウルいっぱいの量が一度容易に作製されてから頭部上に塗り広げられる場合、最低時間は例えば5分又は10分などより長いものになり得る。
【0029】
着色動作を実行するためには、酸化染毛剤組成物を毛髪上に送達し、かつ分散させる必要がある。したがって、泡状酸化染毛組成物は、通常、染毛に割り当てられる時間(例えば、10〜30分)内に崩壊させる必要がある。泡の崩壊は、3〜10分程度の素早さで生じ得るが、最大で15分、又は最大で30分であってもよい。
【0030】
毛髪上の皮脂の量は、泡に影響を与え、崩壊させる恐れがある。毛髪上の皮脂の量がより多くなると、毛髪上での泡の崩壊はより早くなる。
【0031】
増粘剤
所望される混合粘度(本明細書に定義されるようなもの)及び低せん断粘度(本明細書に定義されるようなもの)を得るために、パーソナルケア組成物に使用するのが好適なものとしては、次式により表わされる脂肪酸の塩が挙げられる:
【0032】
【化1】
式中、R1は、式CnH2n〜1、CnH2n〜1又はCnH2n〜3の炭化水素ラジカルであり、かつnは12〜24の整数である。Mは水素、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムとして選択される。好適な脂肪酸塩の例としては、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸アンモニウム及びリシノール酸アンモニウムが挙げられる。アンモニウム塩は、脂肪酸及びアンモニア、例えばオレイン酸及びアンモニアからその場形成で得ることができる。
【0033】
脂肪酸の塩は、色調剤組成物の約0.05重量%〜約10重量%、例えば約0.1重量%〜約8重量%、約1重量%〜約5重量%で色調剤組成物中に存在し得る。
【0034】
多糖類、並びに多糖類及び合成モノマーのコポリマーも同様に本発明に有用である。このような、本明細書で有用な糖類としては:グルコース、ガラクトース、マンノース、アラビノース、キシロース、フコース、フルクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、及び五又は六員環多価アルコールが挙げられる。同様に、上記糖類のヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル誘導体が挙げられる。キサンタンガム、例えば、CP Kelco’s KELTROL(登録商標)T、(分子量約2,000,000)も同様に好適なポリマーである。同様に好適なものとしては、ジェランガム(例えばCP Keloc’s KELCOGEL(登録商標)AFT)、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(arabinogalctan)、カラギーナン(carageenan)、ラムサンガム、及びファーセレランガムが挙げられる。本明細書で増粘剤としての使用が好適なものとしては、ヒドロキシエチル及びカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、並びにヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアーガムなどのグアーガムが挙げられる。具体例としては:非イオン性のヒドロキシエチルセルロースポリマー(例えば、Aqualon/Hercules社のNATROSOL(登録商標)250MXR及びNATROSOL(登録商標)250HR);並びにカチオン性ヒドロキシエチルセルロースポリマー(例えば、Union Carbide社のJR−400及びLM−200)が挙げられる。
【0035】
増粘剤としての使用に好適な一部の更なるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、並びに酢酸ビニル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及び同様物と硫酸メチルとの第四級化合物を含有するものなどの、ビニルピロリドンなどのコポリマー、並びにビニルアルコール及び酢酸ビニルのポリマー及びコポリマーが挙げられる。本明細書で使用するのに好適な一部のアクリルポリマーとしては、ポリアクリル酸(例えば、Noveon’s CARBOPOL(登録商標)ポリマー)、ポリアクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのコポリマー、並びにメチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマーが挙げられる。
【0036】
更に好適な増粘剤を、「Handbook of Water−Soluble Gums and Resins」(Robert L.Davidson,McGraw−Hill Book Co.,New York,N.Y.,1980)の用語集及び第3章(アルキル及びヒドロキシアルキルアルキルセルロース)、第4章(カルボキシメチルセルロース)、第12章(ヒドロキシエチルセルロース)及び第13章(ヒドロキシプロピルセルロース)に列挙する。
【0037】
本組成物に有用であることが見出される高分子増粘剤の量は、パーソナルケア組成物、あるいはその一部、例えば酸化色調剤成分の、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%である。
【0038】
溶媒
必要に応じて、水、低級脂肪族アルコール類(例えば、炭素原子を1〜4個有するエタノール、プロパノール及びイソプロパノールなどの脂肪族アルコール)、又はグリセリン及び1,2−プロピレングリコールなどのグリコールといった、溶媒を、染毛剤混合物などのパーソナルケア組成物に0.1〜30重量%の濃度で使用することができる。
【0039】
香料
パーソナルケア組成物には香料成分を含有させてもよい。香料は、多くの場合、精油、芳香族化合物及び溶媒(エタノール、水及び香油、例えばホホバ油など)などの成分の混合物であり、パーソナルケア組成物のために選択されたトップノート、ミドルノート、及びベースノートを有し、感覚的な体験を提供するものである。このような成分は、「Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)」(Steffen Arctander,本出願者が出版,1969年)に見出すことができる。
【0040】
起泡剤
起泡剤は、起泡特性を有するものである限り、非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤などの界面活性剤を包含する任意のものであり得る。好ましい起泡剤としては、両性界面活性剤が挙げられる。有用な界面活性剤は、米国特許第20040213752号の第[0024]〜[0027]段落に記載されるものである。
【0041】
有用なアニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテルカルボキシラート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルグリセリルスルホネート、アルキルアミドエーテルサルフェート、アルキルアリールポリエーテルサルフェート、アルキルモノグリセリドサルフェート、アルキルエーテルスルホネート、アルキルアミドスルホネート;アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、アルキルエーテルスルホスクシナート、アルキルアミドスルホスクシナート;アルキルスルホスクシナート;アルキルスルホアセテート;アルキルエーテルホスフェート;アシルサルコシネート、N−アシルメチルアミノプロピオネート;アシルイセチオネート、N−アシルタウレート;アシルアクチレート;アルキルポリグリコシドのカルボキシアルキルエーテル;アルキルレシチン誘導体が挙げられる。一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、1〜20個、好ましくは2〜10個のエチレンオキシド単位を有するC8〜C30アルキルエーテルホスフェートであり、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド単位を少なくとも25個、好ましくは100〜200個有するポリオキシエチレンアルキルエーテルから選択される。
【0042】
有用な非イオン性界面活性剤は、ポリエチレンオキシド鎖を1つ以上含むものであり、このような界面活性剤としては、以下の化合物が挙げられる:ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪アミド(polyoxyethylene fatty amides)、並びにこれらのモノエタノールアミン及びジエタノールアミン誘導体、ポリエトキシル化脂肪族アミン。一実施形態では、少なくとも約25個、好ましくは約50〜200個、最も好ましくは約100〜200個のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例えば、セテアレス−25、ステアレス−100、ステアレス−150及びステアレス−200が挙げられる。
【0043】
本組成物に有用であることが見出された起泡剤の量は、酸化色調剤成分の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%である。
【0044】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器
泡を生成するための手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、当該技術分野において既知である。これらの泡分配容器は、泡形態で分配される液体を保持するための収容容器を含む。収容容器は、収容容器上に取り付けることができ、あるいは開口させることのできる部品を備えるものである。組立体は、収容容器に延び、パーソナルケア組成物と接触し、かつ収容容器から混合チャンバへと反対方向に延びるディップチューブ、収容容器から液体を汲み出すための液体ポンプ、及び泡を生成するために、混合チャンバ内の液体を空気と混合させるためのエアポンプ、を含む。泡は混合チャンバから分配され、分配開口部を含む分配ヘッドの外側にある分配チャネルを通過する。分配チャネルには、均質な泡が形成されるようシーブ又はスクリーンなどの1つ以上の多孔質要素を配置することができる。
【0045】
本明細書に記載の、高粘度(混合粘度が300cps(0.3パスカル秒)超)のパーソナルケア組成物を分配するのに必要とされる仕事量は、既知の低粘度のパーソナルケア組成物と比べて独自のものである系内で、液体よりも空気を動かすのにより多くの仕事量が見込まれる点が、低粘度のパーソナルケア組成物に独自な点である。混合粘度がより高いパーソナルケア組成物(300cps(0.3パスカル秒)超)に関しては、かかる系内で、空気よりも液体を動かすのにより多くの仕事量が見込まれる。
【0046】
高粘度のパーソナルケア組成物の使用、及びより高粘度のパーソナルケア組成物を移動させるのに必要とされる仕事量は、本明細書で使用するのに好適な手動式のノンエアゾールタイプの分配容器において生成されるせん断力の程度に関し、更に独特の問題を保有している。高粘度のパーソナルケア組成物を使用することで、液体対空気比に更に影響が与えられる。仕事量、せん断力の生成、せん断時滞留時間及び液体対空気は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の構成に帰属させることのできる特徴である。
【0047】
液体対空気比は約1:6〜約1:15、好ましくは約1:8〜約1:12、好ましくは1:10である。
【0048】
出願者らは、泡の比体積がこの範囲に収まると、起泡させたパーソナルケア組成物が湿潤しすぎていることも(すべりや滴下が生じる)、あるいは乾燥しすぎていることも(製品付着が少量)なく、消費者により所望される体験が与えられることを見出した。泡の比体積は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(以下に詳細に記載する)の選択によりある程度制御される。多くの場合、ポンプ式フォーマーは泡の比体積の範囲が狭く、その一方で、しぼり出し式フォーマーでは、ユーザーがしぼり出しに加える仕事量を変化させることができることから、泡の比体積の範囲が幅広いものになる。
【0049】
好適な手動式のノンエアゾールタイプの分配容器構造には、ディップチューブの寸法、混合チャンバへの空気の進入口の寸法、混合チャンバからの進入及び退出開口部を含む混合チャンバの寸法、分配チャネルの寸法、多孔質要素(スクリーン又はメッシュなど)及び分配ヘッド開口部が含まれる。
【0050】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、ポンプ又はしぼり出し式フォーマーであり得る。ポンプ式フォーマーの例は、欧州特許第0613728(B1)号、国際公開第97/013585(A1)号及び欧州特許第1716933(A1)号に例示されるものである。好適なしぼり出し式フォーマーは:米国特許第3,709,437号;米国特許第3,937,364号;米国特許第4,022,351号;米国特許第4,147,306号;米国特許第4,184,615号;米国特許第4,598,862号;及び米国特許第4,615,467号;及び仏国特許第2,604,622号に例示されるものである。本明細書で有用なしぼり出し式フォーマーの1つの具体例は、米国特許第6,604,693号(Taplastに譲渡)で議論されるものなどのように、並びにより具体的にはこの特許の第2段落、65列〜第4段落67行までで議論されるものなどのように、直立位置又は反転位置から分配することのできるしぼり出し式フォーマーである。
【0051】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は収容容器を含む。収容容器は、収容容器内に収容されるパーソナルケア組成物の体積よりも収容容器の容積が大きいものになるような容積を有する。収容容器のうち、パーソナルケア組成物に占有されない領域がヘッドスペースである。ヘッドスペースは、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を比較的含まない状態のままであるべきである。パーソナルケア組成物を含有させた状態で収容容器を振とう又は反転させた場合、ヘッドスペースは、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を比較的含まない状態のままであるべきである。本章において使用するとき、「比較的含まない」は、ヘッドスペース容積の50%未満、75%未満、90%未満、75%〜100%が、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を含まないことを意味する。
【0052】
容容器は、パーソナルケア組成物、パーソナルケア組成物を起泡させるための何らかの機構、及びヘッドスペースを含有させるのに十分な容積を有するよう選択される。一実施形態では、収容容器の容積は約100mL〜約500mL、約150mL〜約400mLであるよう選択される(例えば250mL)。収容容器の容積対パーソナルケア組成物の体積比は、約0.30〜約0.70である(例えば、約0.40〜約0.55)。
【0053】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器がしぼり出し式フォーマーとして選択される場合、収容容器の形状は、パーソナルケア組成物を収容容器内に収容したときに、体積置換当たりに必要とされる力が最適化され得るよう選択することができる。一実施形態では、体積置換当たりに必要とされる力は、ボトルの垂直軸(ボトルの頂部又は底部)から見た場合に、ボトルの形状が楕円断面を有するように選択された場合に最適化される。楕円断面は、ネジ式キャップ又はスナップ式キャップに好適な頸部を使用して収容容器を閉めることができるように、好ましくは同軸である。楕円断面の長軸は、収容容器表面に適用される力と垂直になるよう位置づけされる。
【0054】
図1は、フォーマー組立品(1)及び収容容器(3)を含むパーソナルケア組成物製品(25)の一般的な構造を例示する。
【0055】
パーソナルケア組成物を含有する収容容器容積(27)を有する収容容器(3)は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)を分配動作(例えば「ストローク」)させた際に、パーソナルケア組成物が収容容器(3)から輸送されるように混合チャンバ(5)と流体連通している。流体接続部はディップチューブ(7)である。比較的粘度の高いパーソナルケア組成物に関しては、ディップチューブ(7)の直径は、分配を容易にし(分配に必要とされる力の量を少なくする)、かつ所望される泡の比体積を得るために、比較的大きくする必要がある。
【0056】
ディップチューブ(7)の直径は、好ましくは直径が2.0mm超、好ましくは約2.0mm〜約5.0mm、より好ましくは約2.5mm〜約4.0mmになるよう選択される。直径が約2.0mm〜約4.0mmのディップチューブ(7)に関し、液体粘度は、液体を収容容器(3)から、分配時にユーザーにより加えられる力(例えば「ストローク」)の量がより少ない混合チャンバ(5)へと輸送しつつ、本明細書で述べるような所望される泡密度を実現する。
【0057】
混合チャンバ(5)は、少なくとも1つの空気進入開口部(9)、少なくとも1つの液体進入開口部(11)及び少なくとも1つの混合チャンバ進入開口部(13)を含む。混合チャンバ(5)は、内部容量と、混合チャンバ(5)の内部容量を画定する外壁を更に含む。混合チャンバ(5)は、パーソナルケア組成物と空気の組み合わせを可能にし、起泡させたパーソナルケア組成物の形成を開始する。様々な開口部(9,11,13)領域を変更(記載の開口部の平面図は、混合チャンバ(5)の外壁の一部を含む)することで、泡の比密度に影響を与えることができ、具体的には液体対空気比が適切なものになるように空気進入開口部(9)及び液体進入開口部(11)の相関関係に影響を与えることができる。
【0058】
空気進入開口部(9)は、収容容器(3)のヘッドスペースに入った空気を輸送させるのに好適なものである。混合チャンバ(5)には、1つ以上の空気進入開口部(9)を含ませることができる。一実施形態では、混合チャンバ(5)は、進入開口部(9)を1つ含む。空気進入開口部(9)の面積は約0.62mm2(約0.2mm直径の円形の空気進入開口部)〜約3.14mm2(約1mm直径の円形の空気進入開口部)であってよく、好ましくは約1.26mm2(約0.4mm直径の円形の空気進入開口部)〜約1.88mm2(約0.8mm直径の円形の空気進入開口部)である。空気進入開口部(9)が1つ以上選択された場合、空気進入開口部(9)の合計面積のすべてが使用されるべきである。混合チャンバ(5)への空気進入開口部(9)を介する空気の輸送は、混合チャンバ(5)に間接的に輸送させるものであってよく、あるいは混合チャンバ(5)に直接輸送させるものであってもよい。
【0059】
同様にして、液体進入開口部(11)は、収容容器(3)から、好ましくはディップチューブ(7)を介し混合チャンバ(5)へとパーソナルケア組成物を流動的に輸送するのに好適である。一実施形態では、混合チャンバ(5)は液体進入開口部(11)を1つ以上含む。一実施形態では、混合チャンバ(5)は、液体進入開口部(11)を3つ含む。液体進入開口部(11)の面積は、約1.5mm2〜約3mm2でなくてはならない。一実施形態では、液体進入開口部(11)は、約1.8mm2〜約2.3mm2でなくてはならない。液体進入開口部(9)が1つ以上選択された場合、空気進入開口部(9)の合計面積のすべてが使用されるべきである。例えば、3つの液体進入開口部(11)の合計面積が2.0mm2である場合、液体進入開口部(11)の3つすべてを合わせた合計面積と等しい。収容容器(3)から混合チャンバ(5)への流体輸送路は、混合チャンバ(5)に間接的な連通経路であり得、あるいは混合チャンバ(5)に直接的な連通経路であり得る。
【0060】
本明細書で使用するとき、用語、「間接的な連通」は、混合チャンバ(5)への空気又はパーソナルケア組成物の輸送が、何らかの他の物理構造を介する経路を通過してから混合チャンバ(5)に入ることを意味する。例えば、空気又はパーソナルケア組成物は、各開口部(9,11)を通って混合チャンバ(5)に入る前に、混合チャンバ(5)の外壁と接触することになる。一実施形態では、間隙容積(30)が、混合チャンバ(5)の外壁と隣接している。空気又はパーソナルケア組成物は、収容容器から、ディップチューブ(7)を介し、混合チャンバ(5)の外部の間隙容積(30)へと輸送される。間隙容積(30)は、それぞれ、空気進入開口部(9)及び/又は液体進入開口部(11)と空気及び/又は液体連通する。
【0061】
本明細書で使用するとき、用語、「直接連通する」は、混合チャンバ(5)への空気又はパーソナルケア組成物の輸送が、直接的に混合チャンバ(5)へと移動するものであることを意味する。例えば、空気又はパーソナルケア組成物は、開口部(9,11)のそれぞれを介し、混合チャンバ(5)の外部の構成要素と接触することなく混合チャンバ(5)の内部容積で接触するようになる。
【0062】
一実施形態では、混合チャンバ退出開口部(13)は、混合チャンバ(5)内部の圧力が上昇するように選択される。混合チャンバ(5)は、1つ以上の混合チャンバ開口部(13)を含み得る。一実施形態では、混合チャンバ(5)は混合チャンバ退出開口部(13)を1つ含む。
【0063】
混合チャンバ(5)は、混合チャンバ(5)の内部容量を生成する外側壁を有する。外側壁の頂端が、周長を確定する。頂端周辺が混合チャンバ(5)の頂部面積を確定することになる。混合チャンバ退出開口部(13)は、混合チャンバ(5)の頂部面積と同じ大きさの面積にすることもできるが、好ましくは、混合チャンバ(5)内の圧力を増加させるために、混合チャンバ(5)の頂部面積よりも小さくなるような面積が選択される。混合チャンバ退出開口部(13)の面積は、約0.314mm2(0.1mm直径の円形開口部)〜約9.42mm2(3mm直径の円形開口部)であり得る。一実施形態では、混合チャンバ退出開口部(13)は、約2.512mm2(0.8mm直径の円形開口部)〜約5.652mm2(1.8mm直径の円形開口部)の面積を含む。混合チャンバ退出開口部(13)が1つ以上存在する場合、すべての混合チャンバ退出開口部の合計面積を考慮しなくてはならない。
【0064】
一実施形態では、散布プレート(29)が、混合チャンバ退出開口部(13)を含む。散布プレート(29)は、混合チャンバ(5)構造の一部であってよく、あるいは混合チャンバ(5)と適合する別個の要素であってもよい。散布プレート(29)は混合チャンバ(5)内での滞留時間を増加させるよう働き、パーソナルケア組成物に、混合チャンバ(5)内に生じるせん断力をより長い時間加えるものと考えられている。
【0065】
混合チャンバ(5)は、フォーマー組立品(1)と流体連通される。パーソナルケア組成物は、液体進入開口部(11)を介し混合チャンバ(5)へと入り、空気進入開口部(9)を介し混合チャンバ(5)に入る空気と混合される。
【0066】
空気は、通常、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外部環境から供給される。空気は、ストローク後に手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)に入り、収容容器(3)のヘッドスペース内に収容される。手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の収容容器(3)のヘッドスペースへの、空気の制御された取り込み又は排出は、ボールバルブ(23)あるいはシリコーンシール又はガスケットにより実現することができる。ボールバルブあるいはシリコーンシール又はガスケットは、ヘッドスペースと連通させてフォーマー組立品(1)に位置させることができる。一実施形態では、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)に分配動作させた場合に、ヘッドスペース内の空気が、空気進入開口部(9)を介し混合チャンバへと輸送されるように、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットが、収容容器(3)のヘッドスペースへの、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外気の進入を排除するよう、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットを、リザーバ(3)と、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外気とを連通させるよう位置させることができる。分配(「ストローク」)後、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットは、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外気を、収容容器(3)内に進入させ、次のストロークのためにヘッドスペースを再充填する。
【0067】
パーソナルケア組成物及び空気は混合チャンバ(5)に入り、泡状のパーソナルケア組成物を形成し、泡状のパーソナルケア組成物は混合チャンバ退出開口部(13)を介して混合チャンバ(5)から出て、泡流体接続部(17)を通ってフォーマー組立品(1)へと移動し、フォーマー分配開口部(19)を出る。混合チャンバ退出開口部(13)及びフォーマー分配開口部(19)の間にある泡流体接続部(17)は、泡の比体積を変更するために使用することのできるスクリーン又はメッシュ(21a,21b,21c)を、内部に1つ以上備える。泡の比体積を変更するためには、メッシュの数、メッシュの開口部の大きさ及びメッシュ内の開口部の密度を利用することができる。一実施形態では、少なくとも2枚のメッシュ(21a,21b)が利用される。この場合、2枚のメッシュ(21a,21b)は互いに隣接している。メッシュには直径区分及び深さ区分を含む。直径区分(メッシュの最も長い表面積)は、メッシュのうちの他のメッシュと隣接し得る部分である。
【0068】
泡のしぼり出し及び分配を最適にする角度に収容容器(3)を傾けたときに、収容容器(3)内のパーソナルケア組成物の利用効率が最大化されるよう収容容器(3)の最下の前方コーナーに向けてディップチューブ(7)の少なくとも下端を曲げることができる。ディップチューブ(7)の最下端の傾斜角は、好ましくはフォーマー分配開口部(19)の傾斜角を模し、いずれもが好ましくは分配ヘッド開口部(19)に最も近いメッシュを通る水平軸から約30°〜約45°の角度で下に移動させた角度である。
【0069】
一実施形態では、混合チャンバ退出部及び分配ヘッド開口部の間の流体接続部に1〜3枚のメッシュが存在する。一実施形態では、2枚のメッシュ(21a,21b)が混合チャンバ退出開口部(13)にごく近接して泡流体接続部(17)に位置し、1枚のメッシュ(21c)がフォーマー分配開口部(19)にごく近接して位置する。この場合、2枚のメッシュ(21a,21b)は約170マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有し、1枚のメッシュ(21c)は約70マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有する。
【0070】
一実施形態では、2枚のメッシュ(21a,21b)が混合チャンバ退出開口部(13)にごく近接して泡流体接続部(17)に位置し、1枚のメッシュ(21c)がフォーマー分配開口部(19)にごく近接して位置する。この場合、2枚のメッシュ(21a,21b)は約170マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有し、1枚のメッシュ(21c)は約70マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有する。各メッシュは、好ましくは射出成形ウェハとして提供され、あるいは円筒形の側壁と、円筒形の側壁の一端を覆って延びるスクリーンとを有するディスクとして提供される。スクリーンは、円筒形の側壁の全長の軸方向に延びる(円筒形の側壁の上縁から、円筒形の側壁の下縁へとy軸に沿って延びる)ものではない。本項で使用するとき、「隣接する」は、各ウェハ又はディスクの2つの円筒形の側壁が、直接互いに隣り合っていることを意味する。しかしながら、各ウェハのそれぞれは、好ましくは、2つのウェハ又はディスクが互いに接触する場合でさえも、第1ディスクのスクリーンを第2ディスクのスクリーンから分離する間隙が存在するようにスクリーンが面している方向に配向される。
【0071】
次に図3を参照すると、メッシュが2枚のみ(21a,21c)利用され、このうち1枚(21a)が混合チャンバ退出開口部(13)にごく近接し、もう1枚(21c)がフォーマー分配開口部(19)にごく近接して位置する、特に好ましい実施形態が例示される。
【0072】
混合チャンバ退出開口部(13)の大きさ、メッシュ(21a,21b,21c)の枚数、及びメッシュのスクリーンの開口部寸法を変化させることで、所望される泡の比体積を実質的に保存しながら所望される量の泡を吐出させるのに必要とされる仕事量を減らすことができる。例えば、図1に例示される実施例の例示的な実施では、直径1mmの混合チャンバ退出開口部(13)が散布プレート(29)に提供される[開口部の面積はpi*直径である]。この実施形態では、3枚のメッシュウェハ又はディスクが泡流体接続部(17)に提供され、最初の2枚(21a,21b)のそれぞれのメッシュ開口部サイズは約170マイクロメートル(μ)であり、3枚目のメッシュのメッシュ開口部サイズは約70マイクロメートル(μ)である。
【0073】
図3に解説する実施形態の例示的な実装において、第2メッシュ(21b)は省略され、散布プレート(29)[開口部面積はpi*直径]内の混合チャンバ退出開口部は1.75mmに拡大され、泡流体接続部(17)に配置された第1メッシュ(21a)のメッシュ開口部寸法は約170マイクロメートル(μ)であり、かつメッシュウェハ又はディスク(21c)のメッシュ開口部寸法は約70マイクロメートル(μ)である。
【0074】
パーソナルケア組成物
カチオン性付着ポリマー
パーソナルケア組成物は、セルロース、グアー、カチオン性加工デンプン、ガラクトマンナンポリマー誘導体、及び好適な合成付着ポリマーから選択されるカチオン性付着ポリマーを含み得る。
【0075】
セルロース又はグアーカチオン性付着ポリマー
本発明のパーソナルケア組成物には、セルロース又はグアーカチオン性付着ポリマーを含有させることができる。このようなセルロース又はグアー付着ポリマーは、パーソナルケア組成物の使用が意図されるpH下で約3meq/g〜約4.0meq/gの電荷密度を有する。使用が意図されるpHは、概して約pH 3〜約pH 9、好ましくは約pH 4〜約pH 8の範囲である。本発明の組成物のpHは、未加工の状態で測定される。
【0076】
本発明の一実施形態では、セルロースポリマーは、工業的(CTFA)にはポリクオタニウム10と呼ばれかつAmerchol社(Edison,N.J.,USA)から入手可能である、エポキシド置換したトリメチルアンモニウムとヒドロキシエチルセルロースを反応させた塩である。
【0077】
他の好適なカチオン性付着ポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなどのカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、具体例としては、Rhone−Poulenc社から市販のJaguarシリーズ(好ましくはJaguar C−17(登録商標))が挙げられる。
【0078】
カチオン性加工デンプンポリマー
パーソナルケア組成物には水溶性のカチオン性加工デンプンポリマーを含有させても良い。カチオン性加工デンプンポリマーは、少なくとも約3.0meq/gの電荷密度を有する。このような電荷密度を得るための化学修飾としては、限定するものではないが、デンプン分子へのアミノ及び/又はアンモニウム基の付加が挙げられる。非限定例としては、これらのアンモニウム基としては、ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、及びジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基が挙げられる。Solarek,D.B.,「Cationic Starches in Modified Starches」:Properties and Uses,Wurzburg,O.B.,Ed.,CRC Press,Inc.(Boca Raton,Florida),1986年,113〜125頁を参照されたい。
【0079】
化学修飾前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。このデンプン源の非限定例としては、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、もちトウモロコシデンプン、オート麦デンプン、キャッサバデンプン、もち麦、もち米デンプン(waxy rice starch)、グルテン状米デンプン、もち米デンプン(sweet rice starch)、amioca、じゃがいもデンプン、タピオカデンプン、オート麦デンプン、サゴデンプン、もち米(sweet rice)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。もちトウモロコシデンプンが好ましい。
【0080】
ガラクトマンナンポリマー誘導体
本発明のパーソナルケア組成物には、モノマー対モノマー基準でマンノース対ガラクトース比が2:1超であるガラクトマンナンポリマー誘導体を含有させてもよい。ガラクトマンナンポリマー誘導体は、カチオン性のガラクトマンナンポリマー誘導体、及び正味電荷が正である両性ガラクトマンナンポリマー誘導体からなる群から選択される。
【0081】
非グアー性ガラクトマンナンポリマー誘導体の調製に使用するガムは、典型的には植物の種又は豆などの、天然に生じる材料として得られる。様々な非グアー性のガラクトマンナンポリマーの例としては、限定するものではないが、タラガム(マンノース3部/ガラクトース1部)、イナゴマメ(Locust bean若しくはCarob)(マンノース4部/ガラクトース1部)、及びカッシアガム(マンノース5部/ガラクトース1部)が挙げられる。本明細書において、用語、「非グアー性のガラクトマンナンポリマー誘導体」は、非グアー性のガラクトマンナンポリマーを化学的に修飾したカチオン性ポリマーを指す。好ましい非グアー性のガラクトマンナンポリマー誘導体は、商標名Cassia EX−906でNoveon社から市販されているカチオン性カッシアである。
【0082】
パーソナルケア組成物には、組成物の少なくとも約0.05重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含有させることもできる。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、組成物の約0.05重量%〜約2重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含有する。好適なガラクトマンナンポリマー誘導体は、米国特許公報第2006/0099167A1号(Staudigel et al.)に記載のものである。
【0083】
合成付着ポリマー
合成付着ポリマーも、パーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約2重量%でパーソナルケア組成物に使用することができる。好適な合成付着ポリマーとしては、米国特許第7,585,827号の、特に5段1〜67行及び8段5行〜15段5行に記載されるものが挙げられる。N,N,N−トリメチル−3−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンアミニウムクロリドの合成ポリマー;(ポリ(メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド))は好ましい合成ポリマーである。
【0084】
パーソナルケア組成物に好適な他の合成ポリマーとしては、米国特許第2004/0010106号及び米国特許第2007/0207109に記載のものが挙げられる。特に好適な合成ポリマーは、次式の非イオン性モノマー単位を含有する、正味電荷が正のランダムコポリマーである:
【0085】
【化2】
式中、RはH又はC1〜4アルキルであり;かつR1及びR2は、H、C1〜4アルキル、CH2OCH3、CH2OCH2CH(CH3)2、及びフェニルからなる群から独立して選択されるか、あるいは共にC3〜6シクロアルキルであり;カチオン性モノマー単位は正味電荷を2以上有する次式のものである:
【0086】
【化3】
式中、k=1、各v、v’及びv”は独立して1〜6の整数であり、wは0であるか、1〜10の整数であり、かつX-はアニオンである。k=1、v=3、v’=1、及びv”=3、w=1、y=1かつX−がCl−の場合、好ましいカチオン性モノマーである(米国特許第2007/0207109号の段落[0051]を参照されたい)。
【0087】
剥離剤
ボディーソープ組成物及び洗顔料組成物には、更に粒子状の洗浄剤又は剥離剤を含有させることもできる。手動式のノンエアゾールタイプの分配容器及び分配容器の構成要素(多孔質要素などの)と使用するのに好適であるならば、既知の粒子状の洗浄剤又は剥離剤が許容され得る。
【0088】
コンディショニング剤
パーソナルケア組成物にはコンディショニング剤を含むコンディショニング組成物を含有させることもでき、あるいはコンディショニング剤を含むコンディショニング組成物と組み合わせて使用することができる。好適なコンディショニング剤は、シリコーン材料、アミノシリコーン、脂肪アルコール、ポリマー樹脂、ポリオールカルボン酸エステル、カチオン性ポリマー、カチオン性界面活性剤、不溶性の油及び油由来の材料、並びにこれらの混合物から選択される。追加材料としては、グリセリン及びソルビトールが挙げられる。特に有用なコンディショニング物質は、カチオン性ポリマーである。カチオン性ポリマー型のコンディショナーは、一級、二級、三級及び四級アミン基であって、ポリマー主鎖の一部を形成するか又はポリマー主鎖に直接結合する側鎖置換基に含まれることのあるアミン基から選択される少なくとも1つのアミン基の単位を含むものから選択することができる。
【0089】
シリコーンは、ポリアルキルシロキサン油、トリメチルシリル又はヒドロキシジメチルシロキサン末端基を含有する直鎖ポリジメチルシロキサン油、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルフェニルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサン油、シリコーン樹脂、その一般的構造中に、1つ又は多数の有機官能基(類)を有する有機官能シロキサン(同一又は異なり、シロキサン鎖に直接結合する)又はこれらの混合物から選択されることができる。前記有機官能基は、ポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ基、(過)フッ素化基、チオール基、置換又は非置換アミノ基、カルボキシレート基、ヒドロキシレート基、アルコキシル化基、クオタニウムアンモニウム基、両性及びベタイン基から選択される。シリコーンは、純流体として、又は事前に形成されたエマルションの形態で使用され得る。
【0090】
コンディショニング剤は概してパーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約20重量%の濃度で使用することができ、例えばパーソナルケア組成物の約0.1重量%〜約15重量%、約0.2重量%〜約10重量%、約0.2重量%〜約2重量%の濃度で使用することができる。
【0091】
毛髪着色剤
本発明の染毛剤製品は、酸化染料前駆体を含む酸化色調剤組成物(本明細書において、以降、色調剤組成物)を含有するものである。酸化染料前駆体による染色は、酸化剤(例えば過酸化水素)の作用により、あるいは大気酸素の存在下で(必要がある場合には好適な酵素系が付加される)生じる。
【0092】
酸化染料前駆体
染毛剤組成物には、一次中間体又はカップラーの形態の酸化染料化合物を含有させることができる。使用に好適な化合物は、それらが塩基である場合に限り、遊離塩基として、又は例えば、塩酸、臭化水素酸、クエン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、酒石酸若しくは硫酸などの、生理学的に適合性のある、それらの有機酸塩若しくは無機酸塩の形態で使用してもよく、あるいは、それらが芳香族ヒドロキシル基を有する場合に限り、塩基塩、例えばアルカリフェノレートの形態で使用してもよい。
【0093】
これらの酸化染料化合物は、当該技術分野において周知であり、芳香族ジアミン類、アミノフェノール類、芳香族ジオール類及びこれらの誘導体が挙げられる(酸化染料前駆体の代表的ではあるが非包括的なリストは、「Cosmetic Science and Technology」(Interscience,Special Edn.Vol.2,308〜310頁)に見ることができる)。
【0094】
以下に詳細に述べられる前駆体は、単に例示されたものであり、本明細書における毛髪ケア組成物又は色調剤組成物などの下位成分を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。前駆体は以下のものである:1,7−ジヒドロキシナフタレン(1,7−ナフタレンジオール);1,3−ジアミノベンゼン(m−フェニレンジアミン);1−メチル−2,5−ジアミノベンゼン(トルエン−2,5−ジアミン);1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン);1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール);1,3−ジヒドロキシ−4−クロロベンゼン,(4−クロロレゾルシノール);1−ヒドロキシ−2−アミノベンゼン,(o−アミノフェノール);1−ヒドロキシ−3−アミノベンゼン(m−アミノフェノール);1−ヒドロキシ−4−アミノ−ベンゼン(p−アミノフェノール);1−ヒドロキシナフタレン(1−ナフトール);1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−ナフタレンジオール);2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−ナフタレンジオール);1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン);1−ヒドロキシ−4−メチルアミノベンゼン(p−メチルアミノフェノール);6−ヒドロキシベンゾ−モルホリン(ヒドロキシベンゾモルホリン);1−メチル−2−ヒドロキシ−4−アミノベンゼン(4−アミノ−2−ヒドロキシ−トルエン);1−メチル−2−ヒドロキシ−4−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(2−メチル−5−ヒドロキシ−エチルアミノ−フェノール);1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(1,2,4−トリヒドロキシベンゼン);1−フェノール−3−メチルピラゾール−5−オン(フェニルメチルピラゾロン);1−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)−2,4−ジアミノベンゼン(2,4−ジアミノフェノキシ−エタノールHCl);1−ヒドロキシ−3−アミノ2,4−ジクロロベンゼン(3−アミノ−2,4−ジクロロ−フェノール);1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン(2−メチルレゾルシノール);1−アミノ−4−ビス−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(N,N−ビス(2−ヒドロキシ−エチル)−p−フェニレン−ジアミン);2,4,5,6−テトラアミノピリミジン(HCレッド16);1−ヒドロキシ−3−メチル−4−アミノベンゼン(4−アミノ−m−クレゾール);1−ヒドロキシ−2−アミノ−5−メチルベンゼン(6−アミノ−m−クレゾール);1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン(1,3−ビス−(2,4−ジアミノ−フェノキシ)−プロパン);1−(2’−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン(ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミンサルフェート);1−メトキシ−2−アミノ−4−(2’−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン,(2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール);1−ヒドロキシ−2−メチル−5−アミノ−6−クロロベンゼン(5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール);1−ヒドロキシ−2−アミノ−6−メチルベンゼン(6−アミノ−o−クレゾール);1−(2’−ヒドロキシエチル)−アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン(ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシ−アニリンHCl);2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン(2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン);3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン(2,6−ジメトキシ−3,5−ピリジンジアミン);5,6−ジヒドロキシインドール(5,6−ジヒドロキシ−インドール);4−アミノ−2−アミノメチルフェノール(2−アミノエチル−p−アミノ−フェノールHCl);2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール(2,4−ジアミノ−5−メチル−フェネトールHCl);2,4−ジアミノ−5−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)トルエン(2,4−ジアミノ−5−メチルフェノキシエタノールHCl);5−アミノ−4−クロロ−2−メチルフェノール(5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール);1,3−ビス(N(2−ヒドロキシエチル)N(4−アミノ−フェニル)アミノ)−2−プロパノール(ヒドロキシプロピル−ビス−(N−ヒドロキシ−エチル−p−フェニレンジアミン)HCL);6−ヒドロキシインドール(6−ヒドロキシ−インドール);2,3−インドリンジオン(ISATIN);3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジン(HCブルーNO.7);1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン(2,4−ジヒドロ−5−メチル−2−フェニル−3H−ピラゾール−3−オン);2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン(2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン);5−アミノ−サリチル酸;1−メチル−2,6−ビス(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)ベンゼン(2,6−ヒドロキシエチルアミノ−トルエン);4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン(2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノール硫酸塩);
2,2’−[1,2−エタンジイル−ビス−(オキシ−2,1−エタンジイルオキシ)]−ビス−ベンゼン−1,4−ジアミン(PEG−3,2’,2’−ジ−p−フェニレンジアミン);5,6−ジヒドロキシインドリン(ジヒドロキシインドリン);N,N−ジメチル−3−ウレイドアニリン(m−ジメチル−アミノ−フェニル尿素);2,4−ジアミノ−5−フルオロトルエン硫酸塩水和物(4−フルオロ−6−メチル−m−フェニレンジアミン硫酸塩);1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール硫酸塩);1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(2−メチル−1−ナフトール);2−アミノ−5−エチルフェノール(2−アミノ−5−エチルフェノール);2,4−ジクロロ−3−アミノフェノール(3−アミノ−2,4−ジクロロフェノール);及びp−アニリノアニリン(N−フェニル−P−フェニレンジアミン)。
【0095】
色調剤組成物に含有させる酸化染料前駆体の合計量は、最大で色調剤組成物の約12重量%であり、特に約0.05重量%〜約6重量%である。
【0096】
更に、特定の色合いを得るために、例えば、ヘナ又はインディゴのような植物色素、トリフェニルメタン染料、芳香族ニトロ染料、アゾ染料、キノン染料、カチオン性染料(塩基性染料)又はアニオン性染料(酸性染料)等の従来の天然及び/又は合成の直接染料を着色剤に更に含有させることが可能である。
【0097】
アルカリ化剤
パーソナルケア組成物(染毛剤混合物用の色調剤組成物)には、アルカリ化剤、好ましくはアンモニウムイオン供給源及び/又はアンモニアを含有させることもできる。アルカノールアミド、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、並びにグアニジウム塩などの、当該技術分野において既知の任意の剤を使用することもできる。特に好ましいアルカリ化剤は、アンモニウムイオン資源をもたらすものである。いずれのアンモニウムイオン資源も本明細書で用いるのに好適である。好ましい資源としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、過炭酸塩、アンモニア及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニア、及びこれらの混合物である。
【0098】
組成物には、約0.1重量%〜約10重量%、例えば約0.5重量%〜約5重量%、約1重量%〜約3重量%のアルカリ化剤(アンモニウムイオンなどの供給源)を含有させることもできる。
【0099】
酸化剤
本明細書において、染毛剤混合物用の顕色剤組成物などの、パーソナルケア組成物には、酸化剤の供給源を少なくとも1種含有させることができる。本明細書に用いるのに好ましい酸化剤は、水溶性過酸素酸化剤である。本明細書で定義されるとき、「水溶性」とは、標準状態で、少なくとも0.1g、好ましくは1g、より好ましくは10gの前記酸化剤を1リットルの脱イオン水に溶解することができることを意味する。酸化剤は、水溶液中に提供されてもよいし、又は使用前に溶解される粉末として提供されてもよい。酸化剤を包含させることで、本明細書において増粘剤の選択が影響を受ける場合のあることには注意すべきである。すべての増粘剤が酸化剤の存在下での保存に安定であるわけではない。
【0100】
好ましくは酸化剤は、水溶性酸化剤から選択される。水溶性酸化剤は、水溶液中で過酸化水素を生成することのできる、例えば過酸化水素、無機アルカリ金属過酸(例えば、過ヨウ素酸ナトリウム及び過酸化ナトリウム)などの無機過酸材料、及び有機過酸(例えば、過酸化尿素、過酸化メラミン)、及び無機過水和物塩漂白化合物(例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過リン酸塩、及び同様物などのアルカリ金属塩)である。これらの無機過水和物塩は、一水和物、四水和物などとして組み込まれてもよい。アルキル及びアリール過酸化物、並びに/又はペルオキシダーゼも用いてもよい。また必要に応じて、2つ以上のそのような酸化剤の混合物を用いることもできる。本発明による組成物に用いるのに好ましいのは、過酸化水素、過炭酸塩、過硫酸塩及びこれらの組み合わせである。
【0101】
酸化剤は、酸化剤の重量の約0.1重量%〜約40重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%、及び最も好ましくは約2%〜約30重量%の酸化剤を含み得る。
【0102】
本明細書で使用するに当たり別の可能性のある酸化剤は、ペルオキシモノ炭酸イオン資源である。好ましくは、このような資源は、過酸化水素資源及び炭酸水素イオン資源からその場で形成される。このような酸化剤は、9.5以下、好ましくは7.5〜9.5、より好ましくは約9のpHにおいて、特に効果的であることが分かっている。更に、この系はまた、アンモニア又はアンモニウムイオン資源と組み合わせると特に効果的である。
【0103】
したがって、ペルオキシモノ炭酸イオンの任意の資源を利用することができる。本明細書に用いるのに好適な資源としては、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンのナトリウム塩、カリウム塩、グアニジン塩、アルギニン塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、及びアンモニウム塩、並びにこれらの混合物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸グアニジン、炭酸水素グアニジン、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。また、炭酸イオン及び酸化剤の双方の供給源を得るために、過炭酸塩も使用してもよい。炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンの好ましい供給源は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、カルバミン酸アンモニウム、及びこれらの混合物である。
【0104】
酸化剤は、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%、及び最も好ましくは約1重量%〜約8重量%の炭酸水素イオンを含むことができ、かつ酸化剤の約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%、及び最も好ましくは約2重量%〜約5重量%の過酸化水素資源を含むことができる。
【0105】
pH
本発明の組成物は、8〜12、好ましくは8〜10のpHを有してよい。ペルオキシモノカーボネートイオンを含む実施形態の場合、好ましくは、pHは9.5以下であり、より好ましくは約9.5〜約7.5、更により好ましくは約9.5〜約8.4、最も好ましくは約9.4〜約8.5、及び更により好ましくはpH約9.3又は9.0である。
【0106】
色調剤組成物又は顕色剤組成物などの下位成分を使用する場合、これらの下位成分のpHは、パーソナルケア組成物のpHとは異なっていてもよい。例えば、色調剤組成物には、パーソナルケア組成物について上記したアルカリ性pHを有し得るアルカリ剤を含有させることもできる。
【0107】
本組成物のpHは、Mettler Toledo製MP220又はMP225 pH装置(実験室用標準pH電極を装着)を使用して決定できる。装置は、毎回使用前に、較正用標準緩衝溶液及び標準較正手順を使用して較正される。
【0108】
キレート剤
染毛剤組成物又はそれらの下位成分(例えば、色調剤組成物又は顕色剤組成物など)には、カルボン酸キレート剤、ホスホン酸キレート剤、ポリリン酸キレート剤、これらの塩、又はこれらの混合物が含まれる。好適なキレート剤としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N,N’−二コハク酸(HPDDS)、グリシンアミド−N,N’−二コハク酸(GADS)、エチレンジアミン−N−N’−ビス(オルト−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ジエチレン−トリアミン−ペンタ−(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、これらの塩、これらの誘導体、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0109】
染毛剤組成物又はその下位成分(例えば、色調剤組成物など)には、染毛剤組成物又はその下位成分の約0.01重量%〜約5重量%、約0.25重量%〜約3重量%、約0.5%〜約1重量%の、キレート剤、それらの塩、誘導体又は混合物などが含まれる。
【0110】
ラジカルスカベンジャー
染毛剤混合物用の色調剤組成物などのパーソナルケア組成物には、更にラジカルスカベンジャーの供給源を含有させることもできる。本明細書で使用するとき、用語「ラジカルスカベンジャー」は、炭酸塩ラジカルと反応してその炭酸塩ラジカルを一連の速い反応によって、より反応性の低い種、即ち炭酸塩ラジカルスカベンジャーへと変換させることのできる種である。
【0111】
本明細書に用いるのに好適なラジカルスカベンジャーは、アルカノールアミン、アミノ糖、アミノ酸、アミノ酸のエステル及びこれらの混合物の部類から選択してよい。特に好ましい化合物は次のものである:モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−4−ペンタノール、3−アミノ−2−メチルプロパン1−オール、1−アミノ−2−メチルプロパン2−オール、3−アミノプロパン−1,2−ジオール、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グリシン、アルギニン、リジン、プロリン、グルタミン、ヒスチジン、サルコシン、セリン、グルタミン酸、トリプトファン、及びこれらの混合物、並びに、これらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩などの塩、並びにこれらの混合物。
【0112】
特に好ましい化合物はグリシン、サルコシン、リジン、セリン、2メトキシエチルアミン、グルコサミン、グルタミン酸、モルホリン、ピペリジン、エチルアミン、3アミノ−1−プロパノール及びこれらの混合物である。
【0113】
本発明の組成物は、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%のラジカルスカベンジャーを含む。
【0114】
好ましくは、ラジカルスカベンジャーは、ラジカルスカベンジャー対カーボネートイオンの重量比が、2:1〜1:4となるような量で存在する。ラジカルスカベンジャーはまた、アルカリ化剤と同一の種にならないように好ましく選択される。本発明の一実施形態に従うと、ラジカルスカベンジャーは、毛髪繊維への適用前に染毛剤混合物中でその場形成されてもよい。
【0115】
使用方法
染毛剤製品は、通常、別個の容器に個包装された下位成分(好適なキャリア中に酸化染料前駆体、アルカリ化剤、及び増粘剤を含む色調剤組成物、並びに酸化剤を含む顕色剤組成物など)を含む、キットの形態で販売される。概して、色調剤配合物:顕色剤配合物の重量比が、顕色剤組成物及び色調剤組成物の強度に応じて5:1〜1:5の範囲であり、例えば1:1、1:1.5、1:2、1:3及び1:4であるように、下位成分を提供する。
【0116】
消費者は、使用直前に、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の収容容器内で色調剤組成物及び顕色剤組成物を共に混合し、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を収容容器に取り付ける。
【0117】
次いで、消費者は1〜15秒間垂直に往復運動させるか、回転させながら往復振とう運動させるかして、収容容器のヘッドスペースに気泡を形成させること無く色調剤組成物及び顕色剤組成物を混合することができる。次いで消費者は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させて、泡(起泡させたパーソナルケア組成物)を、手袋を着用した消費者の手の中か、又は毛髪上に直接分配する。泡は、崩壊して本明細書に定義されるような低せん断粘度の液体染毛剤組成物を形成する。好適な染毛剤組成物を以降の表に与える。
【0118】
概して、これまでの開示に一致する染毛法には、色調剤組成物及び顕色剤組成物を手動式のノンエアゾールタイプの分配容器内で組み合わせることで染毛剤組成物を形成することと、染毛剤組成物を泡形態で分配することと、分配させた泡を染毛するのに十分な時間毛髪と接触させることと、染毛剤組成物を接触させた毛髪をすすぎ洗いすることと、が包含され得る。
【0119】
好ましい分配容器は、収容容積、混合チャンバ、分配ヘッド、混合チャンバの混合チャンバ退出開口部と分配ヘッドの分配ヘッド開口部との間に配置された少なくとも1枚のメッシュ、を包含する収容容器が取り付けられている。更に、分配容器は、混合チャンバ及び収容容器の容積と流体連通しているディップチューブを包含する。
【0120】
次に、本開示のフォーマーを用いて毛髪を着色する、より具体的な方法又はプロセスを記載する。少なくとも100グラム、好ましくは約110g、及びより好ましくは120gの染毛用泡により毛髪を着色する方法には、以下の工程を含む:
(1)収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、分配ヘッド、混合チャンバの混合チャンバ退出開口部と分配ヘッドの分配ヘッド開口部との間に配置された少なくとも1枚のメッシュ、並びに混合チャンバ及び収容容器の容積と流体連通しているディップチューブ、を包含する収容容器が取り付けられている、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器内で、顕色剤組成物及び色調剤組成物を混ぜ合わせることで、染毛剤組成物を調製する工程。各少なくとも1枚のメッシュは約70マイクロメートル〜約170マイクロメートルの範囲のスクリーン開口部サイズを有し、しぼることのできる収容容器は、面する方向からの力の適用及び維持により、収容容器内の染毛剤組成物をディップチューブ内へと圧搾し移動させるものである。
(2)手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を振とうすることで、色調剤組成物及び顕色剤組成物を混合する工程。本明細書で使用するとき、「振とう」には、少なくとも、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を前後に複数回回転させて、酸化染毛用組成物成分が均質な混合物になるまで一緒に混合することを含む。
(3)分配ヘッド開口部を通して泡を押し出すよう、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の収容容器の外面をしぼることで、泡の形態で、収容容器から染毛剤組成物を分配する工程。
(4)染毛するために、分配した泡を毛髪に適用する工程。
(5)工程(2)及び(3)を複数回繰り返す工程。複数回とは60回未満であり、好ましくは50回未満、より好ましくは45回未満である。
(6)毛髪と、分配された泡を、毛髪を染色するのに必要とされる既定の時間にわたり反応させる工程。染毛剤組成物は染色が時間内に達成されるよう処方される。既定の時間は好ましくは10分を超過しないものである。
(7)適用した染毛剤組成物を全く残さないように毛髪を水ですすぎ洗いする工程。
【0121】
この方法には、所望により着色後ケア組成物で毛髪及び頭皮を処理する追加工程(8)が包含されても良い。存在する場合、追加のコンディショニング剤を第3の容器内に提供することができる。一実施形態では、第3の容器は他の容器の混合物から酸化色調剤組成物を得た直後の、後処理として適用することができる(場合によりすすぎ工程の後)。
【0122】
本発明に従う染毛方法には、本発明の染毛剤組成物を毛髪に適用し、好ましくは混合物を数分間作用させる(すべての毛髪への均一な適用を確実なものとする)実施形態も含む。次に、顕色させるために、約20分未満、好ましくは約15分未満、より好ましくは約5分〜約10分、最も好ましくは約10分、染毛剤組成物を毛髪上に残留させる。次に、消費者は、自分の毛髪を水道水で十分にすすぎ、通常通り毛髪を乾燥及び/又は整髪する。
【0123】
本発明の更なる代替的実施形態に従うと、染毛方法は順次染毛を行う方法であり、少なくとも2工程の染毛処理が順次行われる。各処理間の時間間隔は1〜60日、好ましくは1〜40日、より好ましくは1〜28日、更により好ましくは1〜14日、最も好ましくは1〜7日である。このような実施形態においては、頭上に組成物を保持する時間は約20分未満でもよく、好ましくは約10分未満、最も好ましくは約2分〜約5分である。
【0124】
試験方法
粘度
サンプルの調製
色調剤組成物及び顕色剤組成物を組み合わせ、酸化染毛剤組成物を作製する。酸化染毛剤組成物のサンプル調製は、以下のような手順であるべきである:
1.重量比1:1の色調剤組成物及び顕色剤組成物を、密閉することができ、そこから分配することのできる容器内で混ぜる。容器は密閉させるかあるいは蓋をすべきである。
2.密閉させることができる容器を、次に機械ミキサー(以下に記載)に配置し、15秒間振とうする。
3.密閉することができる容器の内容物を、100tall分配容器(FlackTek Inc.から入手可能)に注ぎ入れ、次に1950rpmに設定したDAC 800 FVZスピードミキサー(FlackTek Inc.)に10秒間配置し、サンプルから出てきた任意の気泡を吸い取った。
4.サンプルの頂部の気泡又は泡を含有させるよう時計皿を使用しながら、粘度を測定するのに好適な容器内に液体をデカントする。
5.次にサンプルの粘度を測定した。
【0125】
機械ミキサー
機械ミキサー(31)は、消費者による振とう動作を再現するための装置である。振とう動作とは、手首を伸ばした状態で肘を旋回点(支点)として用い、旋回点で腕を上下に動かす動作である。
【0126】
図5の機械ミキサー(31)は、頂部壁(33)、底部壁(35)、2枚の垂直な側壁(37a,37b)、中央パネル(39)、背部パネル(11)及び蝶番式ドア(43)(密閉型デバイスにアクセスするために蝶番式に開閉することができる)を有する密閉型デバイスである。下に更に記載される金属製のバー(45)及びドア安全スイッチ(47)が、中央パネル(39)と蝶番式ドア(43)との間にある中央パネル(39)の一面に位置する。空調制御用ソレノイドモーター(49)、電気式排気装置(51)、空気レギュレーター(53)、電力供給装置(55)及び安全リレー(57)が中央パネル(43)及び背側パネル(41)の間の中央パネル(43)の第2面に位置する。
【0127】
図6(蝶番式ドア(43)、頂部壁(33)、底部壁(35)又は2枚の垂直な側壁(37a,37b)は省略)の機械ミキサー(31)は、金属製のバーであって、一端に旋回点(59)を有し、かつもう一端に、機械ミキサー(1)を作動させている間に酸化染毛剤組成物の容器を保持することができるクランプ手段(61)を有する、長さ45.16cmの金属製のバー(45)を含む。金属製のバー(45)は、θとして示される角度44°(34.5cm arc)の範囲で上下方向に移動すべきである。旋回点(59)は、所望される角度範囲で、15秒の間に45サイクル(上下動作)作動させることのできる空調制御用ソレノイドモーター(49)により作動する。
【0128】
図7(背側パネル(41),頂部壁(33),底部壁(35)又は2枚の垂直な側壁(37a,37b)は省略)では、空調制御用ソレノイドモーター(49)を見ることができる。この場合ソレノイドモーター(49)は、電気式排気装置(51)に接続されている。電気式排気装置(51)は、空調制御用ソレノイドモーター(49)を稼働させるための空気圧を生成する空気レギュレーター(53)に接続される。空気レギュレーター(53)は電力供給装置(55)に接続され、かつ好ましくは機械ミキサー(31)の空気加圧系である安全リレー(57)に接続される。安全リレー(57)は、2つの部分(47a,47b)を含むドア安全スイッチ(47)と接続される。第一部分(47a)は蝶番式ドア(43)上に部分的に配置され、及び第2部分(47b)は頂部壁(33)、底部壁(35)、2枚の垂直壁(37a,37b)、中央パネル(39)及び蝶番式ドア(43)により囲まれた空間の内側に配置されるものであり、2つの部分(47a,47b)は安全リレー(57)の回路を完結させるために互いに隣接させて配置される。蝶番式ドア(43)を開けるとドア安全スイッチ(47)の2つの部分(47a,47b)が引き離され、安全リレー(57)の回路が不完全なものとなり、機械ミキサーが停止する。
【0129】
プログラム制御可能な継電器(63)、開始ボタン(65)、停止ボタン(67)が密閉型デバイスの外側に配置されると好ましい。プログラム制御可能な継電器(63)は、端末ストリップ(69)、母線又はその他の類似デバイスを介して電力供給装置(55)に接続させることができる。プログラム制御可能な継電器(63)により、作動時間、可動角の修正、動作速度などを設定できる。開始ボタン(65)及び停止ボタン(67)は同様に密閉型デバイスの外側に配置され、好ましくは蝶番式ドア(43)に隣接して配置される。プログラム制御可能な継電器(63)が利用される場合、各サンプルについて所望される設定を入力することができ、かつ開始ボタン(65)及び停止ボタン(67)により機械ミキサー(31)の動作を制御することができる。
【0130】
混合粘度
25℃で、12rpmにて#2スピンドルを用い、Brookfield粘度計により混合粘度を測定する。測定は3回実施し、平均値を算出する。
【0131】
低せん断粘度
次の形状を有するTA InstrumentsのAR2000レオメーターにより、低せん断粘度を測定する:
40mm 2°ステンレス鋼スチールコーン
40mmステンレススチールプレート
DIN規格又は同心円錐形シリンダ
収集したデータを、次いでTA Instruments AR2000 レオメーターのデータ解析プログラムを用いてグラフ化し、実施の開始点を低せん断粘度として記録する。記録したデータの相関関係を確実なものにするためにも、データは少なくとも2度実施したものであるべきである。
【0132】
比泡体積
質量計(mass balance)に、既知の容積の容器を配置し、又は既知の容積を記録した容器を配置し、容器の質量をタール塗りし、次いで起泡式分配容器から容器の中に分配することで、泡の比体積を測定する。得られる体積及び得られる泡質量を記録する。泡の質量により体積を除し、泡の比体積をmL/g単位で得る。
【0133】
配合
顕色剤の配合
【0134】
【表1】
【0135】
【表2】
【0136】
【表3】
【0137】
【表4】
* しぼり出し式フォーマーは、次のものから様相が選択され、図1に示されるものと類似の構造を有するよう選択される。
1.空気進入開口部寸法:直径0.7mm
2.液体進入開口部寸法:直径1mm
3.開口部の液体進入開口部数:3つ
4.混合チャンバ退出部の後で流体接続するメッシュ系:170μmの開口部を有する2枚の接触したメッシュ
5.分配開口部の前で流体接続するメッシュ:70μmの開口部
6.混合チャンバ退出開口部寸法:直径1mm
7.ディップチューブ直径:3mm
【0138】
【表5】
【0139】
表5は、異なる3つの色合いの泡として送達される市販の染毛剤を示す。製品は、日本でブローネ泡カラーとして花王から販売されるものである。
【0140】
【表6−1】
【0141】
【表6−2】
【0142】
本明細書で開示した寸法及び値は、列挙した厳密な数値に厳格に限定されるものとして解釈されるものではない。むしろ、別段の指定がない限り、そのような各寸法は、列挙した値と、その値を包含する機能的に等価な範囲との双方を意味することを意図したものである。例えば、「40mm」として開示した寸法は、「約40mm」を意味することを意図したものである。
【0143】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用されるすべての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0144】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は所望の泡特性を生じる起泡式分配容器と組み合わせて使用するための、高粘度のパーソナルケア組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ノンエアゾール製品は、特にハンドソープ製品で一般的なものとなった。しかしながら、許容され得る起泡させた製品の設計は、消費者により消費者製品に所望される泡特性を得ることに重点をおいて取り組むべきである。
【0003】
パーソナルケア組成物などの消費者製品に所望される泡特性は、最終用途及び消費者期待によって決まる。消費者が起泡させた製品が、消費者の手以外の表面に適用されることが見込まれる場合、消費者に許容され得る泡特性を定義する特性が存在する。パーソナルケア組成物に許容され得る泡特性は、消費者の手から、消費者の体(例えば、毛髪、顔、腕、足など)上の所望の位置に移すために、何らかの容器を存在させなくても形状を保持し、一定の形態を維持する泡により例示される。泡の崩壊が時期尚早に生じ、液体になる場合、適用の際に消費者の手、具体的には手のひらを水平位置から非水平位置へ移動させると、泡がすべり、滴り落ちるか、さもなければ所望の位置に適用するよりも先に泡が移動してしまう恐れがある。接触している表面の色又は色調を変化させ得るパーソナルケア組成物(例えば、染毛組成物又は皮膚着色(skin tinting)組成物など)で生じる場合、この泡特性は特に望ましくないものである。
【0004】
本明細書で有用な手動式のノンエアゾールタイプの分配容器には、しぼり出し式及びポンプ式フォーマーの両方が挙げられる。収容容器からの液体の基本機構とは、空気が容器内部に蓄えられた液体と混合される液体/空気混合チャンバに汲み上げられる構造である。泡を生成し(空気が液体中に入る)、次いでスクリーンを1つ以上通過させて洗練(refine)させ、次いで分配する。従来このようなフォーマーで使用されていた液体は、粘度(25℃)が100cps(0.1パスカル秒)以下である場合に高粘度であるとして記載された。米国特許第2004/0254253 A1号を参照されたい。しかしながら、このようなフォーマー用には、300cps(0.3パスカル秒)以下の粘度(25℃)の液体が議論されてきた。米国特許第2004/0213752 A1号を参照されたい。起泡したパーソナル洗浄組成物の粘度を増加させるためにポリマーを使用することは既知であるが、組成物の想定粘度は100cps(0.1パスカル秒)未満となるよう想定される。国際公開第91/14759号を参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第2004/0254253 A1号
【特許文献2】米国特許第2004/0213752 A1号
【特許文献3】国際公開第91/14759号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
手動式のノンエアゾールタイプの分配フォーマーを操作して泡を生成する操作下で、起泡容器から高粘度の液体を分配するのに必要とされる仕事量(対象をある距離にわたり移動させるために適用される力)を大きくすることから、高粘度の材料(300cps又は0.3パスカル秒超)は、しぼり出し又はポンピングのいずれも制御しにくくする。更に、高粘度の液体の泡の質は、液体が振盪される際に、高粘度の液体中に空気が補足されるにつれて影響を受ける場合がある−したがって、高粘度の組成物(300cps又は0.3パスカル秒超)に導入される空気の量は、所望される泡の比体積を生成するのに不十分である。
【0007】
本発明の更なる利点には、起泡させたパーソナルケア組成物が所望の泡の比体積を有すること、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させるのに必要とされる力が減少すること、染色結果が改善されるなどパーソナルケア組成物に関する仕上がりが改善されること、及びストロークあたりに供給されるパーソナルケア製品の量が改善されることが挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を含む、パーソナルケア組成物製品に関する。収容容器は、(1)酸化色調剤前駆体、起泡剤、アルカリ化剤、及び増粘剤を含む、酸化色調剤、並びに(2)酸化剤を含む、染毛剤混合物を含む。染毛剤混合物の体積は収容容積未満であり、染毛剤混合物の混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり、前記手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、染毛剤混合物が液体対空気比約1:6〜約1:15で空気と混合され、染毛剤混合物が手動式のノンエアゾールタイプの分配容器から泡の形態で分配される。
【0009】
本発明は、収容容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を含む、パーソナルケア組成物製品に関する。収容容器は、組成物粘度が約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であるパーソナルケア組成物を収容し;手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、パーソナルケア組成物製品が液体対空気比約1:6〜約1:15で空気と混合され、パーソナルケア組成物製品が泡の形態で分配される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の実施形態の断面図の例示。
【図1A】図1の1A−1Aに沿って取った、分配容器の散布開口部又は混合チャンバ退出開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図1B】図1の1B−1Bに沿って取った、分配容器のヘッド開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図2】図1の分配容器の分配容器ヘッドの分解図。
【図3】本開示の手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の代替え的な実施形態の断面図。
【図3A】図3の3A−3Aに沿って取った、分配容器の散布開口部又は混合チャンバ退出開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図3B】図3の3B−3Bに沿って取った、分配容器のヘッド開口部付近に配置したメッシュの拡大図。
【図4】図3の分配容器の分配容器ヘッドの分解図。
【図5】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの透視図。
【図6】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの正面図。
【図7】下記の粘度試験法に記載される混合デバイスの背面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本出願のパーソナルケア組成物は、所望される混合粘度又は低せん断粘度を有しているなど、特定のレオロジー特性を備え、かつ本組成物は、パーソナルケア組成物の分配時にせん断力により粘度を低下させるものである(例えば、組成物にせん断力が適用されるにつれて粘度が減少する)。最後に、パーソナルケア組成物は、泡として分配し、続いて泡を崩壊させた後の低せん断粘度が、混合粘度より高いものでなくてはならない。
【0012】
所望される粘度特性は、パーソナルケア組成物と相互作用させた場合に、所望される消費者経験を保証するものである。泡の比体積は、レオロジー特性及び液体対空気比により影響を受ける。起泡させ、泡を崩壊させた後の組成物のレオロジー特性は、組成物が、毛髪などの、適用された表面から滴り落ちたり、又は流れたりしないように選択される。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語、「混合粘度」は、以下の方法により調製し、かつ測定した、パーソナルケア組成物の粘度である。一実施形態では、酸化染料前駆体(色調剤組成物)を含む下位成分、及び酸化剤(顕色剤組成物)を含む下位成分などの、2種以上の下位成分を、消費者により組成物の使用直前に共に混合した染毛剤組成物では、混合粘度は、一緒に混合する前の下位成分の個々の粘度と言うよりは、色調剤組成物及び顕色剤組成物から得られる混合物の粘度である。
【0014】
パーソナルケア組成物の混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり、好ましくは約450cps(0.45パスカル秒)〜約1000cps(1.0パスカル秒)である。パーソナルケア組成物は、混合粘度に影響を与え得る、例えば染料、アルカリ成分含有物又は塩含有物などの成分を含み得る。好適な増粘剤は、パーソナルケア組成物の混合粘度を所望の範囲内に調節するよう選択されるべきである。
【0015】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が高く、かつ暗い色度(黒髪色など)をアルカリ含量が低い染毛剤配合物である場合、混合粘度は約500cps(0.5パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり得る。
【0016】
例えば、パーソナルケア組成物が、赤い色度(赤色の毛髪又は赤褐色の毛髪)に関する染料を含む染毛剤配合物である場合、混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約800cps(0.8パスカル秒)であり得る。
【0017】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が低く、かつ明るい色度(ブロンドなど)を表わすアルカリ含量が高い染毛剤配合物である場合、混合粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約700cps(0.7パスカル秒)であり得、例えば450cps(0.45パスカル秒)〜約700cps(0.7パスカル秒)であり得る。
【0018】
パーソナルケア製品が、シャンプー、コンディショナー、ローション、化粧料(例えばファンデーション、チーク、アイシャドウ)、香水、洗顔料及び同様物などの、使用前に混合する必要のある製品ではない場合、組成物粘度は約400cps(0.4パスカル秒)〜約1500cps(1.5パスカル秒)であり、好ましくは約450cps(0.45パスカル秒)〜約1000cps(1.0パスカル秒)である。本明細書で使用するとき、用語、「組成物粘度」は、消費者がパーソナルケア製品を分配させたときに、組成物が手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の収容容器内に存在していることを意味するものである。
【0019】
起泡させたパーソナルケア組成物は、泡を崩壊させた後に、好ましくは1000cps(1.0パスカル秒)超、より好ましくは10000cps(10.0パスカル秒)超、好ましくは50000cps(50.0パスカル秒)〜150000cps(150パスカル秒)、好ましくは60000cps(60.0パスカル秒)〜140000cps(140.0パスカル秒)の低せん断粘度を有する。本明細書で使用するとき、用語、「低せん断粘度」は、以下に説明される方法に従って、せん断速度0.01s-1で測定し、記録したパーソナルケア組成物の粘度を意味する。低せん断粘度は、パーソナルケア組成物を起泡させ、次いで崩壊させた後のパーソナルケア組成物の粘度を表すものと考えられる。
【0020】
パーソナルケア組成物は、染料、アンモニア含有物又は塩含有物などの、低せん断粘度に影響を与え得る成分から構成され得る。
【0021】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が高く、かつ暗い色度(黒髪色など)を表すアンモニア含量が低い染毛剤配合物である場合、約80000cps(80.0パスカル秒)〜約120000cps(120.0パスカル秒)の低せん断粘度を有し得る。
【0022】
例えば、パーソナルケア組成物が、赤い色度(赤色の毛髪又は赤褐色の毛髪)に関する染料を含む染毛剤配合物である場合、約100000cps(100.0パスカル秒)〜約150000cps(150.0パスカル秒)の低せん断粘度を有し得る。
【0023】
例えば、パーソナルケア組成物が、合計染料含量が低く、かつ明るい色度(ブロンドなど)を表すアンモニア含量が高い染毛剤配合物染毛剤配合物である場合、約50000cps(50.0パスカル秒)〜約90000cps(90.0パスカル秒)の低せん断粘度を有し得る。
【0024】
体
本明細書で使用するとき、用語、「泡」は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を通過させた後にパーソナルケア組成物が有する気泡群を意味するものであり、気泡群は形状を維持し、かつ容器の種類とは独立して容量を与えるものである。好ましくは泡は均一な気泡サイズを含む。好ましくは、分配直後の泡の比容量は約6mL/g〜約14mL/g、例えば、約7.5mL/g〜約12mL/g、約8mL/g〜約11mL/gである。一実施形態では、分配直後の泡の比体積は約10mL/gである。
【0025】
本明細書で使用するとき、「ストローク」は、壁などの垂直方向に平らな表面に対して配置された収容容器を、収容容器の、反対側の壁に向けて、1秒当たり30mm〜20mmの速度で屈曲させることを意味する。「しぼり出す」又は「分配する」も用語「ストローク」に包含される。
【0026】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約0.5グラム/ストローク、約5.0グラム/ストローク、好ましくは約0.8グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストローク、好ましくは約1.0グラム/ストローク〜約4.0グラム/ストロークであるよう設計される。一実施形態では、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約1.8グラム/ストローク〜約2.2グラム/ストロークであるよう設計される。
【0027】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、所望により、1ストローク又は1しぼり出し当たりの泡吐出量が約3mL/ストローク〜約70mL/スロトーク、好ましくは約76mL/ストローク〜約48mL/ストローク、好ましくは約8mL/ストローク〜約44mL/ストローク、好ましくは約18mL/ストローク〜約22mL/ストロークであるよう設計される。
【0028】
泡が体積を保持する最低時間は、少なくともユーザーの手から、毛髪などの所望の位置に移すのに十分な時間であり、例えば泡は実質的に形状及び泡の比体積を維持する。好ましい最低時間は少なくとも10秒であり、例えば少なくとも12秒、又は少なくとも15秒である。大量の泡(例えば美容師によりボウルいっぱいに充填されるような量)が生成され、ボウルいっぱいの量が一度容易に作製されてから頭部上に塗り広げられる場合、最低時間は例えば5分又は10分などより長いものになり得る。
【0029】
着色動作を実行するためには、酸化染毛剤組成物を毛髪上に送達し、かつ分散させる必要がある。したがって、泡状酸化染毛組成物は、通常、染毛に割り当てられる時間(例えば、10〜30分)内に崩壊させる必要がある。泡の崩壊は、3〜10分程度の素早さで生じ得るが、最大で15分、又は最大で30分であってもよい。
【0030】
毛髪上の皮脂の量は、泡に影響を与え、崩壊させる恐れがある。毛髪上の皮脂の量がより多くなると、毛髪上での泡の崩壊はより早くなる。
【0031】
増粘剤
所望される混合粘度(本明細書に定義されるようなもの)及び低せん断粘度(本明細書に定義されるようなもの)を得るために、パーソナルケア組成物に使用するのが好適なものとしては、次式により表わされる脂肪酸の塩が挙げられる:
【0032】
【化1】
式中、R1は、式CnH2n〜1、CnH2n〜1又はCnH2n〜3の炭化水素ラジカルであり、かつnは12〜24の整数である。Mは水素、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムとして選択される。好適な脂肪酸塩の例としては、ステアリン酸アンモニウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸アンモニウム及びリシノール酸アンモニウムが挙げられる。アンモニウム塩は、脂肪酸及びアンモニア、例えばオレイン酸及びアンモニアからその場形成で得ることができる。
【0033】
脂肪酸の塩は、色調剤組成物の約0.05重量%〜約10重量%、例えば約0.1重量%〜約8重量%、約1重量%〜約5重量%で色調剤組成物中に存在し得る。
【0034】
多糖類、並びに多糖類及び合成モノマーのコポリマーも同様に本発明に有用である。このような、本明細書で有用な糖類としては:グルコース、ガラクトース、マンノース、アラビノース、キシロース、フコース、フルクトース、グルコサミン、ガラクトサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸、及び五又は六員環多価アルコールが挙げられる。同様に、上記糖類のヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル誘導体が挙げられる。キサンタンガム、例えば、CP Kelco’s KELTROL(登録商標)T、(分子量約2,000,000)も同様に好適なポリマーである。同様に好適なものとしては、ジェランガム(例えばCP Keloc’s KELCOGEL(登録商標)AFT)、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(arabinogalctan)、カラギーナン(carageenan)、ラムサンガム、及びファーセレランガムが挙げられる。本明細書で増粘剤としての使用が好適なものとしては、ヒドロキシエチル及びカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、並びにヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアーガムなどのグアーガムが挙げられる。具体例としては:非イオン性のヒドロキシエチルセルロースポリマー(例えば、Aqualon/Hercules社のNATROSOL(登録商標)250MXR及びNATROSOL(登録商標)250HR);並びにカチオン性ヒドロキシエチルセルロースポリマー(例えば、Union Carbide社のJR−400及びLM−200)が挙げられる。
【0035】
増粘剤としての使用に好適な一部の更なるポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、並びに酢酸ビニル、ジメチルアミノエチルメタクリレート、及び同様物と硫酸メチルとの第四級化合物を含有するものなどの、ビニルピロリドンなどのコポリマー、並びにビニルアルコール及び酢酸ビニルのポリマー及びコポリマーが挙げられる。本明細書で使用するのに好適な一部のアクリルポリマーとしては、ポリアクリル酸(例えば、Noveon’s CARBOPOL(登録商標)ポリマー)、ポリアクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのコポリマー、並びにメチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマーが挙げられる。
【0036】
更に好適な増粘剤を、「Handbook of Water−Soluble Gums and Resins」(Robert L.Davidson,McGraw−Hill Book Co.,New York,N.Y.,1980)の用語集及び第3章(アルキル及びヒドロキシアルキルアルキルセルロース)、第4章(カルボキシメチルセルロース)、第12章(ヒドロキシエチルセルロース)及び第13章(ヒドロキシプロピルセルロース)に列挙する。
【0037】
本組成物に有用であることが見出される高分子増粘剤の量は、パーソナルケア組成物、あるいはその一部、例えば酸化色調剤成分の、約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%である。
【0038】
溶媒
必要に応じて、水、低級脂肪族アルコール類(例えば、炭素原子を1〜4個有するエタノール、プロパノール及びイソプロパノールなどの脂肪族アルコール)、又はグリセリン及び1,2−プロピレングリコールなどのグリコールといった、溶媒を、染毛剤混合物などのパーソナルケア組成物に0.1〜30重量%の濃度で使用することができる。
【0039】
香料
パーソナルケア組成物には香料成分を含有させてもよい。香料は、多くの場合、精油、芳香族化合物及び溶媒(エタノール、水及び香油、例えばホホバ油など)などの成分の混合物であり、パーソナルケア組成物のために選択されたトップノート、ミドルノート、及びベースノートを有し、感覚的な体験を提供するものである。このような成分は、「Perfume and Flavor Chemicals(Aroma Chemicals)」(Steffen Arctander,本出願者が出版,1969年)に見出すことができる。
【0040】
起泡剤
起泡剤は、起泡特性を有するものである限り、非イオン性、アニオン性、カチオン性及び両性界面活性剤などの界面活性剤を包含する任意のものであり得る。好ましい起泡剤としては、両性界面活性剤が挙げられる。有用な界面活性剤は、米国特許第20040213752号の第[0024]〜[0027]段落に記載されるものである。
【0041】
有用なアニオン性界面活性剤としては、アルキルエーテルカルボキシラート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルグリセリルスルホネート、アルキルアミドエーテルサルフェート、アルキルアリールポリエーテルサルフェート、アルキルモノグリセリドサルフェート、アルキルエーテルスルホネート、アルキルアミドスルホネート;アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、アルキルエーテルスルホスクシナート、アルキルアミドスルホスクシナート;アルキルスルホスクシナート;アルキルスルホアセテート;アルキルエーテルホスフェート;アシルサルコシネート、N−アシルメチルアミノプロピオネート;アシルイセチオネート、N−アシルタウレート;アシルアクチレート;アルキルポリグリコシドのカルボキシアルキルエーテル;アルキルレシチン誘導体が挙げられる。一実施形態では、アニオン性界面活性剤は、1〜20個、好ましくは2〜10個のエチレンオキシド単位を有するC8〜C30アルキルエーテルホスフェートであり、非イオン性界面活性剤は、エチレンオキシド単位を少なくとも25個、好ましくは100〜200個有するポリオキシエチレンアルキルエーテルから選択される。
【0042】
有用な非イオン性界面活性剤は、ポリエチレンオキシド鎖を1つ以上含むものであり、このような界面活性剤としては、以下の化合物が挙げられる:ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン水添ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪アミド(polyoxyethylene fatty amides)、並びにこれらのモノエタノールアミン及びジエタノールアミン誘導体、ポリエトキシル化脂肪族アミン。一実施形態では、少なくとも約25個、好ましくは約50〜200個、最も好ましくは約100〜200個のエチレンオキシド単位を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリエチレングリコール脂肪酸エステル、例えば、セテアレス−25、ステアレス−100、ステアレス−150及びステアレス−200が挙げられる。
【0043】
本組成物に有用であることが見出された起泡剤の量は、酸化色調剤成分の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%である。
【0044】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器
泡を生成するための手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、当該技術分野において既知である。これらの泡分配容器は、泡形態で分配される液体を保持するための収容容器を含む。収容容器は、収容容器上に取り付けることができ、あるいは開口させることのできる部品を備えるものである。組立体は、収容容器に延び、パーソナルケア組成物と接触し、かつ収容容器から混合チャンバへと反対方向に延びるディップチューブ、収容容器から液体を汲み出すための液体ポンプ、及び泡を生成するために、混合チャンバ内の液体を空気と混合させるためのエアポンプ、を含む。泡は混合チャンバから分配され、分配開口部を含む分配ヘッドの外側にある分配チャネルを通過する。分配チャネルには、均質な泡が形成されるようシーブ又はスクリーンなどの1つ以上の多孔質要素を配置することができる。
【0045】
本明細書に記載の、高粘度(混合粘度が300cps(0.3パスカル秒)超)のパーソナルケア組成物を分配するのに必要とされる仕事量は、既知の低粘度のパーソナルケア組成物と比べて独自のものである系内で、液体よりも空気を動かすのにより多くの仕事量が見込まれる点が、低粘度のパーソナルケア組成物に独自な点である。混合粘度がより高いパーソナルケア組成物(300cps(0.3パスカル秒)超)に関しては、かかる系内で、空気よりも液体を動かすのにより多くの仕事量が見込まれる。
【0046】
高粘度のパーソナルケア組成物の使用、及びより高粘度のパーソナルケア組成物を移動させるのに必要とされる仕事量は、本明細書で使用するのに好適な手動式のノンエアゾールタイプの分配容器において生成されるせん断力の程度に関し、更に独特の問題を保有している。高粘度のパーソナルケア組成物を使用することで、液体対空気比に更に影響が与えられる。仕事量、せん断力の生成、せん断時滞留時間及び液体対空気は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の構成に帰属させることのできる特徴である。
【0047】
液体対空気比は約1:6〜約1:15、好ましくは約1:8〜約1:12、好ましくは1:10である。
【0048】
出願者らは、泡の比体積がこの範囲に収まると、起泡させたパーソナルケア組成物が湿潤しすぎていることも(すべりや滴下が生じる)、あるいは乾燥しすぎていることも(製品付着が少量)なく、消費者により所望される体験が与えられることを見出した。泡の比体積は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(以下に詳細に記載する)の選択によりある程度制御される。多くの場合、ポンプ式フォーマーは泡の比体積の範囲が狭く、その一方で、しぼり出し式フォーマーでは、ユーザーがしぼり出しに加える仕事量を変化させることができることから、泡の比体積の範囲が幅広いものになる。
【0049】
好適な手動式のノンエアゾールタイプの分配容器構造には、ディップチューブの寸法、混合チャンバへの空気の進入口の寸法、混合チャンバからの進入及び退出開口部を含む混合チャンバの寸法、分配チャネルの寸法、多孔質要素(スクリーン又はメッシュなど)及び分配ヘッド開口部が含まれる。
【0050】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は、ポンプ又はしぼり出し式フォーマーであり得る。ポンプ式フォーマーの例は、欧州特許第0613728(B1)号、国際公開第97/013585(A1)号及び欧州特許第1716933(A1)号に例示されるものである。好適なしぼり出し式フォーマーは:米国特許第3,709,437号;米国特許第3,937,364号;米国特許第4,022,351号;米国特許第4,147,306号;米国特許第4,184,615号;米国特許第4,598,862号;及び米国特許第4,615,467号;及び仏国特許第2,604,622号に例示されるものである。本明細書で有用なしぼり出し式フォーマーの1つの具体例は、米国特許第6,604,693号(Taplastに譲渡)で議論されるものなどのように、並びにより具体的にはこの特許の第2段落、65列〜第4段落67行までで議論されるものなどのように、直立位置又は反転位置から分配することのできるしぼり出し式フォーマーである。
【0051】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器は収容容器を含む。収容容器は、収容容器内に収容されるパーソナルケア組成物の体積よりも収容容器の容積が大きいものになるような容積を有する。収容容器のうち、パーソナルケア組成物に占有されない領域がヘッドスペースである。ヘッドスペースは、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を比較的含まない状態のままであるべきである。パーソナルケア組成物を含有させた状態で収容容器を振とう又は反転させた場合、ヘッドスペースは、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を比較的含まない状態のままであるべきである。本章において使用するとき、「比較的含まない」は、ヘッドスペース容積の50%未満、75%未満、90%未満、75%〜100%が、パーソナルケア組成物、あるいはパーソナルケア組成物の気泡を含まないことを意味する。
【0052】
容容器は、パーソナルケア組成物、パーソナルケア組成物を起泡させるための何らかの機構、及びヘッドスペースを含有させるのに十分な容積を有するよう選択される。一実施形態では、収容容器の容積は約100mL〜約500mL、約150mL〜約400mLであるよう選択される(例えば250mL)。収容容器の容積対パーソナルケア組成物の体積比は、約0.30〜約0.70である(例えば、約0.40〜約0.55)。
【0053】
手動式のノンエアゾールタイプの分配容器がしぼり出し式フォーマーとして選択される場合、収容容器の形状は、パーソナルケア組成物を収容容器内に収容したときに、体積置換当たりに必要とされる力が最適化され得るよう選択することができる。一実施形態では、体積置換当たりに必要とされる力は、ボトルの垂直軸(ボトルの頂部又は底部)から見た場合に、ボトルの形状が楕円断面を有するように選択された場合に最適化される。楕円断面は、ネジ式キャップ又はスナップ式キャップに好適な頸部を使用して収容容器を閉めることができるように、好ましくは同軸である。楕円断面の長軸は、収容容器表面に適用される力と垂直になるよう位置づけされる。
【0054】
図1は、フォーマー組立品(1)及び収容容器(3)を含むパーソナルケア組成物製品(25)の一般的な構造を例示する。
【0055】
パーソナルケア組成物を含有する収容容器容積(27)を有する収容容器(3)は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)を分配動作(例えば「ストローク」)させた際に、パーソナルケア組成物が収容容器(3)から輸送されるように混合チャンバ(5)と流体連通している。流体接続部はディップチューブ(7)である。比較的粘度の高いパーソナルケア組成物に関しては、ディップチューブ(7)の直径は、分配を容易にし(分配に必要とされる力の量を少なくする)、かつ所望される泡の比体積を得るために、比較的大きくする必要がある。
【0056】
ディップチューブ(7)の直径は、好ましくは直径が2.0mm超、好ましくは約2.0mm〜約5.0mm、より好ましくは約2.5mm〜約4.0mmになるよう選択される。直径が約2.0mm〜約4.0mmのディップチューブ(7)に関し、液体粘度は、液体を収容容器(3)から、分配時にユーザーにより加えられる力(例えば「ストローク」)の量がより少ない混合チャンバ(5)へと輸送しつつ、本明細書で述べるような所望される泡密度を実現する。
【0057】
混合チャンバ(5)は、少なくとも1つの空気進入開口部(9)、少なくとも1つの液体進入開口部(11)及び少なくとも1つの混合チャンバ進入開口部(13)を含む。混合チャンバ(5)は、内部容量と、混合チャンバ(5)の内部容量を画定する外壁を更に含む。混合チャンバ(5)は、パーソナルケア組成物と空気の組み合わせを可能にし、起泡させたパーソナルケア組成物の形成を開始する。様々な開口部(9,11,13)領域を変更(記載の開口部の平面図は、混合チャンバ(5)の外壁の一部を含む)することで、泡の比密度に影響を与えることができ、具体的には液体対空気比が適切なものになるように空気進入開口部(9)及び液体進入開口部(11)の相関関係に影響を与えることができる。
【0058】
空気進入開口部(9)は、収容容器(3)のヘッドスペースに入った空気を輸送させるのに好適なものである。混合チャンバ(5)には、1つ以上の空気進入開口部(9)を含ませることができる。一実施形態では、混合チャンバ(5)は、進入開口部(9)を1つ含む。空気進入開口部(9)の面積は約0.62mm2(約0.2mm直径の円形の空気進入開口部)〜約3.14mm2(約1mm直径の円形の空気進入開口部)であってよく、好ましくは約1.26mm2(約0.4mm直径の円形の空気進入開口部)〜約1.88mm2(約0.8mm直径の円形の空気進入開口部)である。空気進入開口部(9)が1つ以上選択された場合、空気進入開口部(9)の合計面積のすべてが使用されるべきである。混合チャンバ(5)への空気進入開口部(9)を介する空気の輸送は、混合チャンバ(5)に間接的に輸送させるものであってよく、あるいは混合チャンバ(5)に直接輸送させるものであってもよい。
【0059】
同様にして、液体進入開口部(11)は、収容容器(3)から、好ましくはディップチューブ(7)を介し混合チャンバ(5)へとパーソナルケア組成物を流動的に輸送するのに好適である。一実施形態では、混合チャンバ(5)は液体進入開口部(11)を1つ以上含む。一実施形態では、混合チャンバ(5)は、液体進入開口部(11)を3つ含む。液体進入開口部(11)の面積は、約1.5mm2〜約3mm2でなくてはならない。一実施形態では、液体進入開口部(11)は、約1.8mm2〜約2.3mm2でなくてはならない。液体進入開口部(9)が1つ以上選択された場合、空気進入開口部(9)の合計面積のすべてが使用されるべきである。例えば、3つの液体進入開口部(11)の合計面積が2.0mm2である場合、液体進入開口部(11)の3つすべてを合わせた合計面積と等しい。収容容器(3)から混合チャンバ(5)への流体輸送路は、混合チャンバ(5)に間接的な連通経路であり得、あるいは混合チャンバ(5)に直接的な連通経路であり得る。
【0060】
本明細書で使用するとき、用語、「間接的な連通」は、混合チャンバ(5)への空気又はパーソナルケア組成物の輸送が、何らかの他の物理構造を介する経路を通過してから混合チャンバ(5)に入ることを意味する。例えば、空気又はパーソナルケア組成物は、各開口部(9,11)を通って混合チャンバ(5)に入る前に、混合チャンバ(5)の外壁と接触することになる。一実施形態では、間隙容積(30)が、混合チャンバ(5)の外壁と隣接している。空気又はパーソナルケア組成物は、収容容器から、ディップチューブ(7)を介し、混合チャンバ(5)の外部の間隙容積(30)へと輸送される。間隙容積(30)は、それぞれ、空気進入開口部(9)及び/又は液体進入開口部(11)と空気及び/又は液体連通する。
【0061】
本明細書で使用するとき、用語、「直接連通する」は、混合チャンバ(5)への空気又はパーソナルケア組成物の輸送が、直接的に混合チャンバ(5)へと移動するものであることを意味する。例えば、空気又はパーソナルケア組成物は、開口部(9,11)のそれぞれを介し、混合チャンバ(5)の外部の構成要素と接触することなく混合チャンバ(5)の内部容積で接触するようになる。
【0062】
一実施形態では、混合チャンバ退出開口部(13)は、混合チャンバ(5)内部の圧力が上昇するように選択される。混合チャンバ(5)は、1つ以上の混合チャンバ開口部(13)を含み得る。一実施形態では、混合チャンバ(5)は混合チャンバ退出開口部(13)を1つ含む。
【0063】
混合チャンバ(5)は、混合チャンバ(5)の内部容量を生成する外側壁を有する。外側壁の頂端が、周長を確定する。頂端周辺が混合チャンバ(5)の頂部面積を確定することになる。混合チャンバ退出開口部(13)は、混合チャンバ(5)の頂部面積と同じ大きさの面積にすることもできるが、好ましくは、混合チャンバ(5)内の圧力を増加させるために、混合チャンバ(5)の頂部面積よりも小さくなるような面積が選択される。混合チャンバ退出開口部(13)の面積は、約0.314mm2(0.1mm直径の円形開口部)〜約9.42mm2(3mm直径の円形開口部)であり得る。一実施形態では、混合チャンバ退出開口部(13)は、約2.512mm2(0.8mm直径の円形開口部)〜約5.652mm2(1.8mm直径の円形開口部)の面積を含む。混合チャンバ退出開口部(13)が1つ以上存在する場合、すべての混合チャンバ退出開口部の合計面積を考慮しなくてはならない。
【0064】
一実施形態では、散布プレート(29)が、混合チャンバ退出開口部(13)を含む。散布プレート(29)は、混合チャンバ(5)構造の一部であってよく、あるいは混合チャンバ(5)と適合する別個の要素であってもよい。散布プレート(29)は混合チャンバ(5)内での滞留時間を増加させるよう働き、パーソナルケア組成物に、混合チャンバ(5)内に生じるせん断力をより長い時間加えるものと考えられている。
【0065】
混合チャンバ(5)は、フォーマー組立品(1)と流体連通される。パーソナルケア組成物は、液体進入開口部(11)を介し混合チャンバ(5)へと入り、空気進入開口部(9)を介し混合チャンバ(5)に入る空気と混合される。
【0066】
空気は、通常、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外部環境から供給される。空気は、ストローク後に手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)に入り、収容容器(3)のヘッドスペース内に収容される。手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の収容容器(3)のヘッドスペースへの、空気の制御された取り込み又は排出は、ボールバルブ(23)あるいはシリコーンシール又はガスケットにより実現することができる。ボールバルブあるいはシリコーンシール又はガスケットは、ヘッドスペースと連通させてフォーマー組立品(1)に位置させることができる。一実施形態では、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)に分配動作させた場合に、ヘッドスペース内の空気が、空気進入開口部(9)を介し混合チャンバへと輸送されるように、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットが、収容容器(3)のヘッドスペースへの、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外気の進入を排除するよう、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットを、リザーバ(3)と、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外気とを連通させるよう位置させることができる。分配(「ストローク」)後、ボールバルブ(23)、シリコーンシール又はガスケットは、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器(25)の外気を、収容容器(3)内に進入させ、次のストロークのためにヘッドスペースを再充填する。
【0067】
パーソナルケア組成物及び空気は混合チャンバ(5)に入り、泡状のパーソナルケア組成物を形成し、泡状のパーソナルケア組成物は混合チャンバ退出開口部(13)を介して混合チャンバ(5)から出て、泡流体接続部(17)を通ってフォーマー組立品(1)へと移動し、フォーマー分配開口部(19)を出る。混合チャンバ退出開口部(13)及びフォーマー分配開口部(19)の間にある泡流体接続部(17)は、泡の比体積を変更するために使用することのできるスクリーン又はメッシュ(21a,21b,21c)を、内部に1つ以上備える。泡の比体積を変更するためには、メッシュの数、メッシュの開口部の大きさ及びメッシュ内の開口部の密度を利用することができる。一実施形態では、少なくとも2枚のメッシュ(21a,21b)が利用される。この場合、2枚のメッシュ(21a,21b)は互いに隣接している。メッシュには直径区分及び深さ区分を含む。直径区分(メッシュの最も長い表面積)は、メッシュのうちの他のメッシュと隣接し得る部分である。
【0068】
泡のしぼり出し及び分配を最適にする角度に収容容器(3)を傾けたときに、収容容器(3)内のパーソナルケア組成物の利用効率が最大化されるよう収容容器(3)の最下の前方コーナーに向けてディップチューブ(7)の少なくとも下端を曲げることができる。ディップチューブ(7)の最下端の傾斜角は、好ましくはフォーマー分配開口部(19)の傾斜角を模し、いずれもが好ましくは分配ヘッド開口部(19)に最も近いメッシュを通る水平軸から約30°〜約45°の角度で下に移動させた角度である。
【0069】
一実施形態では、混合チャンバ退出部及び分配ヘッド開口部の間の流体接続部に1〜3枚のメッシュが存在する。一実施形態では、2枚のメッシュ(21a,21b)が混合チャンバ退出開口部(13)にごく近接して泡流体接続部(17)に位置し、1枚のメッシュ(21c)がフォーマー分配開口部(19)にごく近接して位置する。この場合、2枚のメッシュ(21a,21b)は約170マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有し、1枚のメッシュ(21c)は約70マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有する。
【0070】
一実施形態では、2枚のメッシュ(21a,21b)が混合チャンバ退出開口部(13)にごく近接して泡流体接続部(17)に位置し、1枚のメッシュ(21c)がフォーマー分配開口部(19)にごく近接して位置する。この場合、2枚のメッシュ(21a,21b)は約170マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有し、1枚のメッシュ(21c)は約70マイクロメートル(μ)の開口部寸法を有する。各メッシュは、好ましくは射出成形ウェハとして提供され、あるいは円筒形の側壁と、円筒形の側壁の一端を覆って延びるスクリーンとを有するディスクとして提供される。スクリーンは、円筒形の側壁の全長の軸方向に延びる(円筒形の側壁の上縁から、円筒形の側壁の下縁へとy軸に沿って延びる)ものではない。本項で使用するとき、「隣接する」は、各ウェハ又はディスクの2つの円筒形の側壁が、直接互いに隣り合っていることを意味する。しかしながら、各ウェハのそれぞれは、好ましくは、2つのウェハ又はディスクが互いに接触する場合でさえも、第1ディスクのスクリーンを第2ディスクのスクリーンから分離する間隙が存在するようにスクリーンが面している方向に配向される。
【0071】
次に図3を参照すると、メッシュが2枚のみ(21a,21c)利用され、このうち1枚(21a)が混合チャンバ退出開口部(13)にごく近接し、もう1枚(21c)がフォーマー分配開口部(19)にごく近接して位置する、特に好ましい実施形態が例示される。
【0072】
混合チャンバ退出開口部(13)の大きさ、メッシュ(21a,21b,21c)の枚数、及びメッシュのスクリーンの開口部寸法を変化させることで、所望される泡の比体積を実質的に保存しながら所望される量の泡を吐出させるのに必要とされる仕事量を減らすことができる。例えば、図1に例示される実施例の例示的な実施では、直径1mmの混合チャンバ退出開口部(13)が散布プレート(29)に提供される[開口部の面積はpi*直径である]。この実施形態では、3枚のメッシュウェハ又はディスクが泡流体接続部(17)に提供され、最初の2枚(21a,21b)のそれぞれのメッシュ開口部サイズは約170マイクロメートル(μ)であり、3枚目のメッシュのメッシュ開口部サイズは約70マイクロメートル(μ)である。
【0073】
図3に解説する実施形態の例示的な実装において、第2メッシュ(21b)は省略され、散布プレート(29)[開口部面積はpi*直径]内の混合チャンバ退出開口部は1.75mmに拡大され、泡流体接続部(17)に配置された第1メッシュ(21a)のメッシュ開口部寸法は約170マイクロメートル(μ)であり、かつメッシュウェハ又はディスク(21c)のメッシュ開口部寸法は約70マイクロメートル(μ)である。
【0074】
パーソナルケア組成物
カチオン性付着ポリマー
パーソナルケア組成物は、セルロース、グアー、カチオン性加工デンプン、ガラクトマンナンポリマー誘導体、及び好適な合成付着ポリマーから選択されるカチオン性付着ポリマーを含み得る。
【0075】
セルロース又はグアーカチオン性付着ポリマー
本発明のパーソナルケア組成物には、セルロース又はグアーカチオン性付着ポリマーを含有させることができる。このようなセルロース又はグアー付着ポリマーは、パーソナルケア組成物の使用が意図されるpH下で約3meq/g〜約4.0meq/gの電荷密度を有する。使用が意図されるpHは、概して約pH 3〜約pH 9、好ましくは約pH 4〜約pH 8の範囲である。本発明の組成物のpHは、未加工の状態で測定される。
【0076】
本発明の一実施形態では、セルロースポリマーは、工業的(CTFA)にはポリクオタニウム10と呼ばれかつAmerchol社(Edison,N.J.,USA)から入手可能である、エポキシド置換したトリメチルアンモニウムとヒドロキシエチルセルロースを反応させた塩である。
【0077】
他の好適なカチオン性付着ポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリドなどのカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、具体例としては、Rhone−Poulenc社から市販のJaguarシリーズ(好ましくはJaguar C−17(登録商標))が挙げられる。
【0078】
カチオン性加工デンプンポリマー
パーソナルケア組成物には水溶性のカチオン性加工デンプンポリマーを含有させても良い。カチオン性加工デンプンポリマーは、少なくとも約3.0meq/gの電荷密度を有する。このような電荷密度を得るための化学修飾としては、限定するものではないが、デンプン分子へのアミノ及び/又はアンモニウム基の付加が挙げられる。非限定例としては、これらのアンモニウム基としては、ヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、ジメチルステアリルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリド、及びジメチルドデシルヒドロキシプロピルアンモニウムクロリドなどの置換基が挙げられる。Solarek,D.B.,「Cationic Starches in Modified Starches」:Properties and Uses,Wurzburg,O.B.,Ed.,CRC Press,Inc.(Boca Raton,Florida),1986年,113〜125頁を参照されたい。
【0079】
化学修飾前のデンプン源は、塊茎、マメ科植物、穀草及び穀物などの様々な供給源から選択することができる。このデンプン源の非限定例としては、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、もちトウモロコシデンプン、オート麦デンプン、キャッサバデンプン、もち麦、もち米デンプン(waxy rice starch)、グルテン状米デンプン、もち米デンプン(sweet rice starch)、amioca、じゃがいもデンプン、タピオカデンプン、オート麦デンプン、サゴデンプン、もち米(sweet rice)、又はこれらの組み合わせが挙げられる。もちトウモロコシデンプンが好ましい。
【0080】
ガラクトマンナンポリマー誘導体
本発明のパーソナルケア組成物には、モノマー対モノマー基準でマンノース対ガラクトース比が2:1超であるガラクトマンナンポリマー誘導体を含有させてもよい。ガラクトマンナンポリマー誘導体は、カチオン性のガラクトマンナンポリマー誘導体、及び正味電荷が正である両性ガラクトマンナンポリマー誘導体からなる群から選択される。
【0081】
非グアー性ガラクトマンナンポリマー誘導体の調製に使用するガムは、典型的には植物の種又は豆などの、天然に生じる材料として得られる。様々な非グアー性のガラクトマンナンポリマーの例としては、限定するものではないが、タラガム(マンノース3部/ガラクトース1部)、イナゴマメ(Locust bean若しくはCarob)(マンノース4部/ガラクトース1部)、及びカッシアガム(マンノース5部/ガラクトース1部)が挙げられる。本明細書において、用語、「非グアー性のガラクトマンナンポリマー誘導体」は、非グアー性のガラクトマンナンポリマーを化学的に修飾したカチオン性ポリマーを指す。好ましい非グアー性のガラクトマンナンポリマー誘導体は、商標名Cassia EX−906でNoveon社から市販されているカチオン性カッシアである。
【0082】
パーソナルケア組成物には、組成物の少なくとも約0.05重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含有させることもできる。一実施形態では、パーソナルケア組成物は、組成物の約0.05重量%〜約2重量%のガラクトマンナンポリマー誘導体を含有する。好適なガラクトマンナンポリマー誘導体は、米国特許公報第2006/0099167A1号(Staudigel et al.)に記載のものである。
【0083】
合成付着ポリマー
合成付着ポリマーも、パーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約2重量%でパーソナルケア組成物に使用することができる。好適な合成付着ポリマーとしては、米国特許第7,585,827号の、特に5段1〜67行及び8段5行〜15段5行に記載されるものが挙げられる。N,N,N−トリメチル−3−[(2−メチル−1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンアミニウムクロリドの合成ポリマー;(ポリ(メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド))は好ましい合成ポリマーである。
【0084】
パーソナルケア組成物に好適な他の合成ポリマーとしては、米国特許第2004/0010106号及び米国特許第2007/0207109に記載のものが挙げられる。特に好適な合成ポリマーは、次式の非イオン性モノマー単位を含有する、正味電荷が正のランダムコポリマーである:
【0085】
【化2】
式中、RはH又はC1〜4アルキルであり;かつR1及びR2は、H、C1〜4アルキル、CH2OCH3、CH2OCH2CH(CH3)2、及びフェニルからなる群から独立して選択されるか、あるいは共にC3〜6シクロアルキルであり;カチオン性モノマー単位は正味電荷を2以上有する次式のものである:
【0086】
【化3】
式中、k=1、各v、v’及びv”は独立して1〜6の整数であり、wは0であるか、1〜10の整数であり、かつX-はアニオンである。k=1、v=3、v’=1、及びv”=3、w=1、y=1かつX−がCl−の場合、好ましいカチオン性モノマーである(米国特許第2007/0207109号の段落[0051]を参照されたい)。
【0087】
剥離剤
ボディーソープ組成物及び洗顔料組成物には、更に粒子状の洗浄剤又は剥離剤を含有させることもできる。手動式のノンエアゾールタイプの分配容器及び分配容器の構成要素(多孔質要素などの)と使用するのに好適であるならば、既知の粒子状の洗浄剤又は剥離剤が許容され得る。
【0088】
コンディショニング剤
パーソナルケア組成物にはコンディショニング剤を含むコンディショニング組成物を含有させることもでき、あるいはコンディショニング剤を含むコンディショニング組成物と組み合わせて使用することができる。好適なコンディショニング剤は、シリコーン材料、アミノシリコーン、脂肪アルコール、ポリマー樹脂、ポリオールカルボン酸エステル、カチオン性ポリマー、カチオン性界面活性剤、不溶性の油及び油由来の材料、並びにこれらの混合物から選択される。追加材料としては、グリセリン及びソルビトールが挙げられる。特に有用なコンディショニング物質は、カチオン性ポリマーである。カチオン性ポリマー型のコンディショナーは、一級、二級、三級及び四級アミン基であって、ポリマー主鎖の一部を形成するか又はポリマー主鎖に直接結合する側鎖置換基に含まれることのあるアミン基から選択される少なくとも1つのアミン基の単位を含むものから選択することができる。
【0089】
シリコーンは、ポリアルキルシロキサン油、トリメチルシリル又はヒドロキシジメチルシロキサン末端基を含有する直鎖ポリジメチルシロキサン油、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルフェニルシロキサン又はポリジメチルジフェニルシロキサン油、シリコーン樹脂、その一般的構造中に、1つ又は多数の有機官能基(類)を有する有機官能シロキサン(同一又は異なり、シロキサン鎖に直接結合する)又はこれらの混合物から選択されることができる。前記有機官能基は、ポリエチレンオキシ及び/又はポリプロピレンオキシ基、(過)フッ素化基、チオール基、置換又は非置換アミノ基、カルボキシレート基、ヒドロキシレート基、アルコキシル化基、クオタニウムアンモニウム基、両性及びベタイン基から選択される。シリコーンは、純流体として、又は事前に形成されたエマルションの形態で使用され得る。
【0090】
コンディショニング剤は概してパーソナルケア組成物の約0.05重量%〜約20重量%の濃度で使用することができ、例えばパーソナルケア組成物の約0.1重量%〜約15重量%、約0.2重量%〜約10重量%、約0.2重量%〜約2重量%の濃度で使用することができる。
【0091】
毛髪着色剤
本発明の染毛剤製品は、酸化染料前駆体を含む酸化色調剤組成物(本明細書において、以降、色調剤組成物)を含有するものである。酸化染料前駆体による染色は、酸化剤(例えば過酸化水素)の作用により、あるいは大気酸素の存在下で(必要がある場合には好適な酵素系が付加される)生じる。
【0092】
酸化染料前駆体
染毛剤組成物には、一次中間体又はカップラーの形態の酸化染料化合物を含有させることができる。使用に好適な化合物は、それらが塩基である場合に限り、遊離塩基として、又は例えば、塩酸、臭化水素酸、クエン酸、酢酸、乳酸、コハク酸、酒石酸若しくは硫酸などの、生理学的に適合性のある、それらの有機酸塩若しくは無機酸塩の形態で使用してもよく、あるいは、それらが芳香族ヒドロキシル基を有する場合に限り、塩基塩、例えばアルカリフェノレートの形態で使用してもよい。
【0093】
これらの酸化染料化合物は、当該技術分野において周知であり、芳香族ジアミン類、アミノフェノール類、芳香族ジオール類及びこれらの誘導体が挙げられる(酸化染料前駆体の代表的ではあるが非包括的なリストは、「Cosmetic Science and Technology」(Interscience,Special Edn.Vol.2,308〜310頁)に見ることができる)。
【0094】
以下に詳細に述べられる前駆体は、単に例示されたものであり、本明細書における毛髪ケア組成物又は色調剤組成物などの下位成分を限定することを意図したものではないことが理解されるべきである。前駆体は以下のものである:1,7−ジヒドロキシナフタレン(1,7−ナフタレンジオール);1,3−ジアミノベンゼン(m−フェニレンジアミン);1−メチル−2,5−ジアミノベンゼン(トルエン−2,5−ジアミン);1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン);1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール);1,3−ジヒドロキシ−4−クロロベンゼン,(4−クロロレゾルシノール);1−ヒドロキシ−2−アミノベンゼン,(o−アミノフェノール);1−ヒドロキシ−3−アミノベンゼン(m−アミノフェノール);1−ヒドロキシ−4−アミノ−ベンゼン(p−アミノフェノール);1−ヒドロキシナフタレン(1−ナフトール);1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−ナフタレンジオール);2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−ナフタレンジオール);1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン);1−ヒドロキシ−4−メチルアミノベンゼン(p−メチルアミノフェノール);6−ヒドロキシベンゾ−モルホリン(ヒドロキシベンゾモルホリン);1−メチル−2−ヒドロキシ−4−アミノベンゼン(4−アミノ−2−ヒドロキシ−トルエン);1−メチル−2−ヒドロキシ−4−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(2−メチル−5−ヒドロキシ−エチルアミノ−フェノール);1,2,4−トリヒドロキシベンゼン(1,2,4−トリヒドロキシベンゼン);1−フェノール−3−メチルピラゾール−5−オン(フェニルメチルピラゾロン);1−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)−2,4−ジアミノベンゼン(2,4−ジアミノフェノキシ−エタノールHCl);1−ヒドロキシ−3−アミノ2,4−ジクロロベンゼン(3−アミノ−2,4−ジクロロ−フェノール);1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン(2−メチルレゾルシノール);1−アミノ−4−ビス−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(N,N−ビス(2−ヒドロキシ−エチル)−p−フェニレン−ジアミン);2,4,5,6−テトラアミノピリミジン(HCレッド16);1−ヒドロキシ−3−メチル−4−アミノベンゼン(4−アミノ−m−クレゾール);1−ヒドロキシ−2−アミノ−5−メチルベンゼン(6−アミノ−m−クレゾール);1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン(1,3−ビス−(2,4−ジアミノ−フェノキシ)−プロパン);1−(2’−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン(ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミンサルフェート);1−メトキシ−2−アミノ−4−(2’−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン,(2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール);1−ヒドロキシ−2−メチル−5−アミノ−6−クロロベンゼン(5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール);1−ヒドロキシ−2−アミノ−6−メチルベンゼン(6−アミノ−o−クレゾール);1−(2’−ヒドロキシエチル)−アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン(ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシ−アニリンHCl);2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン(2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン);3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン(2,6−ジメトキシ−3,5−ピリジンジアミン);5,6−ジヒドロキシインドール(5,6−ジヒドロキシ−インドール);4−アミノ−2−アミノメチルフェノール(2−アミノエチル−p−アミノ−フェノールHCl);2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール(2,4−ジアミノ−5−メチル−フェネトールHCl);2,4−ジアミノ−5−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)トルエン(2,4−ジアミノ−5−メチルフェノキシエタノールHCl);5−アミノ−4−クロロ−2−メチルフェノール(5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール);1,3−ビス(N(2−ヒドロキシエチル)N(4−アミノ−フェニル)アミノ)−2−プロパノール(ヒドロキシプロピル−ビス−(N−ヒドロキシ−エチル−p−フェニレンジアミン)HCL);6−ヒドロキシインドール(6−ヒドロキシ−インドール);2,3−インドリンジオン(ISATIN);3−アミノ−2−メチルアミノ−6−メトキシピリジン(HCブルーNO.7);1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン(2,4−ジヒドロ−5−メチル−2−フェニル−3H−ピラゾール−3−オン);2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン(2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン);5−アミノ−サリチル酸;1−メチル−2,6−ビス(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)ベンゼン(2,6−ヒドロキシエチルアミノ−トルエン);4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン(2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノール硫酸塩);
2,2’−[1,2−エタンジイル−ビス−(オキシ−2,1−エタンジイルオキシ)]−ビス−ベンゼン−1,4−ジアミン(PEG−3,2’,2’−ジ−p−フェニレンジアミン);5,6−ジヒドロキシインドリン(ジヒドロキシインドリン);N,N−ジメチル−3−ウレイドアニリン(m−ジメチル−アミノ−フェニル尿素);2,4−ジアミノ−5−フルオロトルエン硫酸塩水和物(4−フルオロ−6−メチル−m−フェニレンジアミン硫酸塩);1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール硫酸塩);1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(2−メチル−1−ナフトール);2−アミノ−5−エチルフェノール(2−アミノ−5−エチルフェノール);2,4−ジクロロ−3−アミノフェノール(3−アミノ−2,4−ジクロロフェノール);及びp−アニリノアニリン(N−フェニル−P−フェニレンジアミン)。
【0095】
色調剤組成物に含有させる酸化染料前駆体の合計量は、最大で色調剤組成物の約12重量%であり、特に約0.05重量%〜約6重量%である。
【0096】
更に、特定の色合いを得るために、例えば、ヘナ又はインディゴのような植物色素、トリフェニルメタン染料、芳香族ニトロ染料、アゾ染料、キノン染料、カチオン性染料(塩基性染料)又はアニオン性染料(酸性染料)等の従来の天然及び/又は合成の直接染料を着色剤に更に含有させることが可能である。
【0097】
アルカリ化剤
パーソナルケア組成物(染毛剤混合物用の色調剤組成物)には、アルカリ化剤、好ましくはアンモニウムイオン供給源及び/又はアンモニアを含有させることもできる。アルカノールアミド、例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及び2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、並びにグアニジウム塩などの、当該技術分野において既知の任意の剤を使用することもできる。特に好ましいアルカリ化剤は、アンモニウムイオン資源をもたらすものである。いずれのアンモニウムイオン資源も本明細書で用いるのに好適である。好ましい資源としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、過炭酸塩、アンモニア及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニア、及びこれらの混合物である。
【0098】
組成物には、約0.1重量%〜約10重量%、例えば約0.5重量%〜約5重量%、約1重量%〜約3重量%のアルカリ化剤(アンモニウムイオンなどの供給源)を含有させることもできる。
【0099】
酸化剤
本明細書において、染毛剤混合物用の顕色剤組成物などの、パーソナルケア組成物には、酸化剤の供給源を少なくとも1種含有させることができる。本明細書に用いるのに好ましい酸化剤は、水溶性過酸素酸化剤である。本明細書で定義されるとき、「水溶性」とは、標準状態で、少なくとも0.1g、好ましくは1g、より好ましくは10gの前記酸化剤を1リットルの脱イオン水に溶解することができることを意味する。酸化剤は、水溶液中に提供されてもよいし、又は使用前に溶解される粉末として提供されてもよい。酸化剤を包含させることで、本明細書において増粘剤の選択が影響を受ける場合のあることには注意すべきである。すべての増粘剤が酸化剤の存在下での保存に安定であるわけではない。
【0100】
好ましくは酸化剤は、水溶性酸化剤から選択される。水溶性酸化剤は、水溶液中で過酸化水素を生成することのできる、例えば過酸化水素、無機アルカリ金属過酸(例えば、過ヨウ素酸ナトリウム及び過酸化ナトリウム)などの無機過酸材料、及び有機過酸(例えば、過酸化尿素、過酸化メラミン)、及び無機過水和物塩漂白化合物(例えば、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過リン酸塩、及び同様物などのアルカリ金属塩)である。これらの無機過水和物塩は、一水和物、四水和物などとして組み込まれてもよい。アルキル及びアリール過酸化物、並びに/又はペルオキシダーゼも用いてもよい。また必要に応じて、2つ以上のそのような酸化剤の混合物を用いることもできる。本発明による組成物に用いるのに好ましいのは、過酸化水素、過炭酸塩、過硫酸塩及びこれらの組み合わせである。
【0101】
酸化剤は、酸化剤の重量の約0.1重量%〜約40重量%、好ましくは約1重量%〜約30重量%、及び最も好ましくは約2%〜約30重量%の酸化剤を含み得る。
【0102】
本明細書で使用するに当たり別の可能性のある酸化剤は、ペルオキシモノ炭酸イオン資源である。好ましくは、このような資源は、過酸化水素資源及び炭酸水素イオン資源からその場で形成される。このような酸化剤は、9.5以下、好ましくは7.5〜9.5、より好ましくは約9のpHにおいて、特に効果的であることが分かっている。更に、この系はまた、アンモニア又はアンモニウムイオン資源と組み合わせると特に効果的である。
【0103】
したがって、ペルオキシモノ炭酸イオンの任意の資源を利用することができる。本明細書に用いるのに好適な資源としては、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンのナトリウム塩、カリウム塩、グアニジン塩、アルギニン塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、及びアンモニウム塩、並びにこれらの混合物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸グアニジン、炭酸水素グアニジン、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。また、炭酸イオン及び酸化剤の双方の供給源を得るために、過炭酸塩も使用してもよい。炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンの好ましい供給源は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、カルバミン酸アンモニウム、及びこれらの混合物である。
【0104】
酸化剤は、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約1重量%〜約10重量%、及び最も好ましくは約1重量%〜約8重量%の炭酸水素イオンを含むことができ、かつ酸化剤の約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%、及び最も好ましくは約2重量%〜約5重量%の過酸化水素資源を含むことができる。
【0105】
pH
本発明の組成物は、8〜12、好ましくは8〜10のpHを有してよい。ペルオキシモノカーボネートイオンを含む実施形態の場合、好ましくは、pHは9.5以下であり、より好ましくは約9.5〜約7.5、更により好ましくは約9.5〜約8.4、最も好ましくは約9.4〜約8.5、及び更により好ましくはpH約9.3又は9.0である。
【0106】
色調剤組成物又は顕色剤組成物などの下位成分を使用する場合、これらの下位成分のpHは、パーソナルケア組成物のpHとは異なっていてもよい。例えば、色調剤組成物には、パーソナルケア組成物について上記したアルカリ性pHを有し得るアルカリ剤を含有させることもできる。
【0107】
本組成物のpHは、Mettler Toledo製MP220又はMP225 pH装置(実験室用標準pH電極を装着)を使用して決定できる。装置は、毎回使用前に、較正用標準緩衝溶液及び標準較正手順を使用して較正される。
【0108】
キレート剤
染毛剤組成物又はそれらの下位成分(例えば、色調剤組成物又は顕色剤組成物など)には、カルボン酸キレート剤、ホスホン酸キレート剤、ポリリン酸キレート剤、これらの塩、又はこれらの混合物が含まれる。好適なキレート剤としては、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン−N,N’−二コハク酸(EDDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N,N’−二コハク酸(HPDDS)、グリシンアミド−N,N’−二コハク酸(GADS)、エチレンジアミン−N−N’−ビス(オルト−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ジエチレン−トリアミン−ペンタ−(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、これらの塩、これらの誘導体、又はこれらの混合物が挙げられる。
【0109】
染毛剤組成物又はその下位成分(例えば、色調剤組成物など)には、染毛剤組成物又はその下位成分の約0.01重量%〜約5重量%、約0.25重量%〜約3重量%、約0.5%〜約1重量%の、キレート剤、それらの塩、誘導体又は混合物などが含まれる。
【0110】
ラジカルスカベンジャー
染毛剤混合物用の色調剤組成物などのパーソナルケア組成物には、更にラジカルスカベンジャーの供給源を含有させることもできる。本明細書で使用するとき、用語「ラジカルスカベンジャー」は、炭酸塩ラジカルと反応してその炭酸塩ラジカルを一連の速い反応によって、より反応性の低い種、即ち炭酸塩ラジカルスカベンジャーへと変換させることのできる種である。
【0111】
本明細書に用いるのに好適なラジカルスカベンジャーは、アルカノールアミン、アミノ糖、アミノ酸、アミノ酸のエステル及びこれらの混合物の部類から選択してよい。特に好ましい化合物は次のものである:モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−4−ペンタノール、3−アミノ−2−メチルプロパン1−オール、1−アミノ−2−メチルプロパン2−オール、3−アミノプロパン−1,2−ジオール、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グリシン、アルギニン、リジン、プロリン、グルタミン、ヒスチジン、サルコシン、セリン、グルタミン酸、トリプトファン、及びこれらの混合物、並びに、これらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩などの塩、並びにこれらの混合物。
【0112】
特に好ましい化合物はグリシン、サルコシン、リジン、セリン、2メトキシエチルアミン、グルコサミン、グルタミン酸、モルホリン、ピペリジン、エチルアミン、3アミノ−1−プロパノール及びこれらの混合物である。
【0113】
本発明の組成物は、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%のラジカルスカベンジャーを含む。
【0114】
好ましくは、ラジカルスカベンジャーは、ラジカルスカベンジャー対カーボネートイオンの重量比が、2:1〜1:4となるような量で存在する。ラジカルスカベンジャーはまた、アルカリ化剤と同一の種にならないように好ましく選択される。本発明の一実施形態に従うと、ラジカルスカベンジャーは、毛髪繊維への適用前に染毛剤混合物中でその場形成されてもよい。
【0115】
使用方法
染毛剤製品は、通常、別個の容器に個包装された下位成分(好適なキャリア中に酸化染料前駆体、アルカリ化剤、及び増粘剤を含む色調剤組成物、並びに酸化剤を含む顕色剤組成物など)を含む、キットの形態で販売される。概して、色調剤配合物:顕色剤配合物の重量比が、顕色剤組成物及び色調剤組成物の強度に応じて5:1〜1:5の範囲であり、例えば1:1、1:1.5、1:2、1:3及び1:4であるように、下位成分を提供する。
【0116】
消費者は、使用直前に、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の収容容器内で色調剤組成物及び顕色剤組成物を共に混合し、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を収容容器に取り付ける。
【0117】
次いで、消費者は1〜15秒間垂直に往復運動させるか、回転させながら往復振とう運動させるかして、収容容器のヘッドスペースに気泡を形成させること無く色調剤組成物及び顕色剤組成物を混合することができる。次いで消費者は、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を作動させて、泡(起泡させたパーソナルケア組成物)を、手袋を着用した消費者の手の中か、又は毛髪上に直接分配する。泡は、崩壊して本明細書に定義されるような低せん断粘度の液体染毛剤組成物を形成する。好適な染毛剤組成物を以降の表に与える。
【0118】
概して、これまでの開示に一致する染毛法には、色調剤組成物及び顕色剤組成物を手動式のノンエアゾールタイプの分配容器内で組み合わせることで染毛剤組成物を形成することと、染毛剤組成物を泡形態で分配することと、分配させた泡を染毛するのに十分な時間毛髪と接触させることと、染毛剤組成物を接触させた毛髪をすすぎ洗いすることと、が包含され得る。
【0119】
好ましい分配容器は、収容容積、混合チャンバ、分配ヘッド、混合チャンバの混合チャンバ退出開口部と分配ヘッドの分配ヘッド開口部との間に配置された少なくとも1枚のメッシュ、を包含する収容容器が取り付けられている。更に、分配容器は、混合チャンバ及び収容容器の容積と流体連通しているディップチューブを包含する。
【0120】
次に、本開示のフォーマーを用いて毛髪を着色する、より具体的な方法又はプロセスを記載する。少なくとも100グラム、好ましくは約110g、及びより好ましくは120gの染毛用泡により毛髪を着色する方法には、以下の工程を含む:
(1)収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、分配ヘッド、混合チャンバの混合チャンバ退出開口部と分配ヘッドの分配ヘッド開口部との間に配置された少なくとも1枚のメッシュ、並びに混合チャンバ及び収容容器の容積と流体連通しているディップチューブ、を包含する収容容器が取り付けられている、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器内で、顕色剤組成物及び色調剤組成物を混ぜ合わせることで、染毛剤組成物を調製する工程。各少なくとも1枚のメッシュは約70マイクロメートル〜約170マイクロメートルの範囲のスクリーン開口部サイズを有し、しぼることのできる収容容器は、面する方向からの力の適用及び維持により、収容容器内の染毛剤組成物をディップチューブ内へと圧搾し移動させるものである。
(2)手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を振とうすることで、色調剤組成物及び顕色剤組成物を混合する工程。本明細書で使用するとき、「振とう」には、少なくとも、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器を前後に複数回回転させて、酸化染毛用組成物成分が均質な混合物になるまで一緒に混合することを含む。
(3)分配ヘッド開口部を通して泡を押し出すよう、手動式のノンエアゾールタイプの分配容器の収容容器の外面をしぼることで、泡の形態で、収容容器から染毛剤組成物を分配する工程。
(4)染毛するために、分配した泡を毛髪に適用する工程。
(5)工程(2)及び(3)を複数回繰り返す工程。複数回とは60回未満であり、好ましくは50回未満、より好ましくは45回未満である。
(6)毛髪と、分配された泡を、毛髪を染色するのに必要とされる既定の時間にわたり反応させる工程。染毛剤組成物は染色が時間内に達成されるよう処方される。既定の時間は好ましくは10分を超過しないものである。
(7)適用した染毛剤組成物を全く残さないように毛髪を水ですすぎ洗いする工程。
【0121】
この方法には、所望により着色後ケア組成物で毛髪及び頭皮を処理する追加工程(8)が包含されても良い。存在する場合、追加のコンディショニング剤を第3の容器内に提供することができる。一実施形態では、第3の容器は他の容器の混合物から酸化色調剤組成物を得た直後の、後処理として適用することができる(場合によりすすぎ工程の後)。
【0122】
本発明に従う染毛方法には、本発明の染毛剤組成物を毛髪に適用し、好ましくは混合物を数分間作用させる(すべての毛髪への均一な適用を確実なものとする)実施形態も含む。次に、顕色させるために、約20分未満、好ましくは約15分未満、より好ましくは約5分〜約10分、最も好ましくは約10分、染毛剤組成物を毛髪上に残留させる。次に、消費者は、自分の毛髪を水道水で十分にすすぎ、通常通り毛髪を乾燥及び/又は整髪する。
【0123】
本発明の更なる代替的実施形態に従うと、染毛方法は順次染毛を行う方法であり、少なくとも2工程の染毛処理が順次行われる。各処理間の時間間隔は1〜60日、好ましくは1〜40日、より好ましくは1〜28日、更により好ましくは1〜14日、最も好ましくは1〜7日である。このような実施形態においては、頭上に組成物を保持する時間は約20分未満でもよく、好ましくは約10分未満、最も好ましくは約2分〜約5分である。
【0124】
試験方法
粘度
サンプルの調製
色調剤組成物及び顕色剤組成物を組み合わせ、酸化染毛剤組成物を作製する。酸化染毛剤組成物のサンプル調製は、以下のような手順であるべきである:
1.重量比1:1の色調剤組成物及び顕色剤組成物を、密閉することができ、そこから分配することのできる容器内で混ぜる。容器は密閉させるかあるいは蓋をすべきである。
2.密閉させることができる容器を、次に機械ミキサー(以下に記載)に配置し、15秒間振とうする。
3.密閉することができる容器の内容物を、100tall分配容器(FlackTek Inc.から入手可能)に注ぎ入れ、次に1950rpmに設定したDAC 800 FVZスピードミキサー(FlackTek Inc.)に10秒間配置し、サンプルから出てきた任意の気泡を吸い取った。
4.サンプルの頂部の気泡又は泡を含有させるよう時計皿を使用しながら、粘度を測定するのに好適な容器内に液体をデカントする。
5.次にサンプルの粘度を測定した。
【0125】
機械ミキサー
機械ミキサー(31)は、消費者による振とう動作を再現するための装置である。振とう動作とは、手首を伸ばした状態で肘を旋回点(支点)として用い、旋回点で腕を上下に動かす動作である。
【0126】
図5の機械ミキサー(31)は、頂部壁(33)、底部壁(35)、2枚の垂直な側壁(37a,37b)、中央パネル(39)、背部パネル(11)及び蝶番式ドア(43)(密閉型デバイスにアクセスするために蝶番式に開閉することができる)を有する密閉型デバイスである。下に更に記載される金属製のバー(45)及びドア安全スイッチ(47)が、中央パネル(39)と蝶番式ドア(43)との間にある中央パネル(39)の一面に位置する。空調制御用ソレノイドモーター(49)、電気式排気装置(51)、空気レギュレーター(53)、電力供給装置(55)及び安全リレー(57)が中央パネル(43)及び背側パネル(41)の間の中央パネル(43)の第2面に位置する。
【0127】
図6(蝶番式ドア(43)、頂部壁(33)、底部壁(35)又は2枚の垂直な側壁(37a,37b)は省略)の機械ミキサー(31)は、金属製のバーであって、一端に旋回点(59)を有し、かつもう一端に、機械ミキサー(1)を作動させている間に酸化染毛剤組成物の容器を保持することができるクランプ手段(61)を有する、長さ45.16cmの金属製のバー(45)を含む。金属製のバー(45)は、θとして示される角度44°(34.5cm arc)の範囲で上下方向に移動すべきである。旋回点(59)は、所望される角度範囲で、15秒の間に45サイクル(上下動作)作動させることのできる空調制御用ソレノイドモーター(49)により作動する。
【0128】
図7(背側パネル(41),頂部壁(33),底部壁(35)又は2枚の垂直な側壁(37a,37b)は省略)では、空調制御用ソレノイドモーター(49)を見ることができる。この場合ソレノイドモーター(49)は、電気式排気装置(51)に接続されている。電気式排気装置(51)は、空調制御用ソレノイドモーター(49)を稼働させるための空気圧を生成する空気レギュレーター(53)に接続される。空気レギュレーター(53)は電力供給装置(55)に接続され、かつ好ましくは機械ミキサー(31)の空気加圧系である安全リレー(57)に接続される。安全リレー(57)は、2つの部分(47a,47b)を含むドア安全スイッチ(47)と接続される。第一部分(47a)は蝶番式ドア(43)上に部分的に配置され、及び第2部分(47b)は頂部壁(33)、底部壁(35)、2枚の垂直壁(37a,37b)、中央パネル(39)及び蝶番式ドア(43)により囲まれた空間の内側に配置されるものであり、2つの部分(47a,47b)は安全リレー(57)の回路を完結させるために互いに隣接させて配置される。蝶番式ドア(43)を開けるとドア安全スイッチ(47)の2つの部分(47a,47b)が引き離され、安全リレー(57)の回路が不完全なものとなり、機械ミキサーが停止する。
【0129】
プログラム制御可能な継電器(63)、開始ボタン(65)、停止ボタン(67)が密閉型デバイスの外側に配置されると好ましい。プログラム制御可能な継電器(63)は、端末ストリップ(69)、母線又はその他の類似デバイスを介して電力供給装置(55)に接続させることができる。プログラム制御可能な継電器(63)により、作動時間、可動角の修正、動作速度などを設定できる。開始ボタン(65)及び停止ボタン(67)は同様に密閉型デバイスの外側に配置され、好ましくは蝶番式ドア(43)に隣接して配置される。プログラム制御可能な継電器(63)が利用される場合、各サンプルについて所望される設定を入力することができ、かつ開始ボタン(65)及び停止ボタン(67)により機械ミキサー(31)の動作を制御することができる。
【0130】
混合粘度
25℃で、12rpmにて#2スピンドルを用い、Brookfield粘度計により混合粘度を測定する。測定は3回実施し、平均値を算出する。
【0131】
低せん断粘度
次の形状を有するTA InstrumentsのAR2000レオメーターにより、低せん断粘度を測定する:
40mm 2°ステンレス鋼スチールコーン
40mmステンレススチールプレート
DIN規格又は同心円錐形シリンダ
収集したデータを、次いでTA Instruments AR2000 レオメーターのデータ解析プログラムを用いてグラフ化し、実施の開始点を低せん断粘度として記録する。記録したデータの相関関係を確実なものにするためにも、データは少なくとも2度実施したものであるべきである。
【0132】
比泡体積
質量計(mass balance)に、既知の容積の容器を配置し、又は既知の容積を記録した容器を配置し、容器の質量をタール塗りし、次いで起泡式分配容器から容器の中に分配することで、泡の比体積を測定する。得られる体積及び得られる泡質量を記録する。泡の質量により体積を除し、泡の比体積をmL/g単位で得る。
【0133】
配合
顕色剤の配合
【0134】
【表1】
【0135】
【表2】
【0136】
【表3】
【0137】
【表4】
* しぼり出し式フォーマーは、次のものから様相が選択され、図1に示されるものと類似の構造を有するよう選択される。
1.空気進入開口部寸法:直径0.7mm
2.液体進入開口部寸法:直径1mm
3.開口部の液体進入開口部数:3つ
4.混合チャンバ退出部の後で流体接続するメッシュ系:170μmの開口部を有する2枚の接触したメッシュ
5.分配開口部の前で流体接続するメッシュ:70μmの開口部
6.混合チャンバ退出開口部寸法:直径1mm
7.ディップチューブ直径:3mm
【0138】
【表5】
【0139】
表5は、異なる3つの色合いの泡として送達される市販の染毛剤を示す。製品は、日本でブローネ泡カラーとして花王から販売されるものである。
【0140】
【表6−1】
【0141】
【表6−2】
【0142】
本明細書で開示した寸法及び値は、列挙した厳密な数値に厳格に限定されるものとして解釈されるものではない。むしろ、別段の指定がない限り、そのような各寸法は、列挙した値と、その値を包含する機能的に等価な範囲との双方を意味することを意図したものである。例えば、「40mm」として開示した寸法は、「約40mm」を意味することを意図したものである。
【0143】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用されるすべての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参考として組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0144】
本発明の特定の実施形態が例示され、記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を含む、パーソナルケア製品であって、前記収容容器が、
(i)酸化染料前駆体、
(ii)起泡剤、
(iii)アルカリ化剤、
(iv)増粘剤、及び
(v)酸化剤、を含む染毛剤混合物を収容し、
前記染毛剤混合物の容積が前記収容容器容積未満であり、前記染毛剤混合物の混合粘度が約400cps〜約1500cpsであり、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、前記染毛剤混合物が約1:6〜約1:15の液体対空気比で空気と混合され、かつ、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器から泡の形態で分配される、パーソナルケア製品。
【請求項2】
前記収容容器が前記混合チャンバと流体連通しており、前記混合チャンバが前記分配ヘッドと流体連通しており、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、染毛剤製品が泡の形態で分配される、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項3】
前記染毛剤混合物の混合粘度が450cps〜約1000cpsである、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項4】
前記染毛剤混合物の低せん断粘度が1000cps〜約150000cpsである、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項5】
前記増粘剤が:
(a)次式により表わされる脂肪酸の塩:
【化1】
式中、R1は、式CnH2n〜1、CnH2n〜1、又はCnH2n〜3の炭化水素ラジカルであり、かつnは整数12〜24及びこれらの組み合わせであり、Mは水素、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムである;
(b)キサンタンガム、ジェランガム、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(arabinogalctan)、カラギーナン、ラムサンガム、ファーセレランガム、及びこれらの混合物;
(c)ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアーガム、及びこれらの混合物;
(d)ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレート及び同様物と硫酸メチルとの第四級化合物のコポリマー、並びにビニルアルコール及び酢酸ビニルのポリマー及びコポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのコポリマー、メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマー、及びこれらの混合物;からなる群から選択される、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項6】
好ましくは、空気進入開口部により前記混合チャンバ内へ空気を取り込んだときに、液体対空気比が約1:8〜約1:12になるように、前記混合チャンバが、液体進入開口部、前記空気進入開口部及び混合チャンバ退出開口部を少なくとも1つ含む、請求項2に記載のパーソナルケア製品。
【請求項7】
前記分配器が、前記収容容器内にディップチューブを更に含み、かつ前記混合チャンバの進入開口部に接続されるものであり、前記ディップチューブの直径が2.0mm超、好ましくは約2.0mm〜約4.0mm、より好ましくは約2.5mm〜約3.5mmである、請求項6に記載のパーソナルケア製品。
【請求項8】
前記染毛剤混合が泡の形態で分配され、該泡の比体積が約7.5mL/g〜約12mL/gである、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項9】
前記起泡剤が、非イオン性、アニオン性又は両性界面活性剤である、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項10】
収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を含むパーソナルケア製品であって、前記収容容器が、約400cps〜約1500cpsの組成物粘度を含むパーソナルケア組成物を収容し、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、前記パーソナルケア組成物が液体対空気比約1:6〜約1:15で空気と混合され、かつ、泡の形態で分配される、パーソナルケア製品。
【請求項11】
前記パーソナルケア組成物が泡の形態で分配され、前記泡の比体積が約7.5mL/g〜約12mL/gである、請求項10に記載のパーソナルケア製品。
【請求項12】
前記染毛剤混合物の混合粘度が450cps〜約1000cpsである、請求項10に記載のパーソナルケア製品。
【請求項13】
前記染毛剤混合物の低せん断粘度が1000cps〜約150000cpsである、請求項10に記載のパーソナルケア製品。
【請求項1】
収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を含む、パーソナルケア製品であって、前記収容容器が、
(i)酸化染料前駆体、
(ii)起泡剤、
(iii)アルカリ化剤、
(iv)増粘剤、及び
(v)酸化剤、を含む染毛剤混合物を収容し、
前記染毛剤混合物の容積が前記収容容器容積未満であり、前記染毛剤混合物の混合粘度が約400cps〜約1500cpsであり、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、前記染毛剤混合物が約1:6〜約1:15の液体対空気比で空気と混合され、かつ、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器から泡の形態で分配される、パーソナルケア製品。
【請求項2】
前記収容容器が前記混合チャンバと流体連通しており、前記混合チャンバが前記分配ヘッドと流体連通しており、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、染毛剤製品が泡の形態で分配される、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項3】
前記染毛剤混合物の混合粘度が450cps〜約1000cpsである、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項4】
前記染毛剤混合物の低せん断粘度が1000cps〜約150000cpsである、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項5】
前記増粘剤が:
(a)次式により表わされる脂肪酸の塩:
【化1】
式中、R1は、式CnH2n〜1、CnH2n〜1、又はCnH2n〜3の炭化水素ラジカルであり、かつnは整数12〜24及びこれらの組み合わせであり、Mは水素、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムである;
(b)キサンタンガム、ジェランガム、ペクチン、アルギン酸塩、アラビノガラクタン(arabinogalctan)、カラギーナン、ラムサンガム、ファーセレランガム、及びこれらの混合物;
(c)ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムグアーガム、及びこれらの混合物;
(d)ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレート及び同様物と硫酸メチルとの第四級化合物のコポリマー、並びにビニルアルコール及び酢酸ビニルのポリマー及びコポリマー、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのコポリマー、メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマー、及びこれらの混合物;からなる群から選択される、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項6】
好ましくは、空気進入開口部により前記混合チャンバ内へ空気を取り込んだときに、液体対空気比が約1:8〜約1:12になるように、前記混合チャンバが、液体進入開口部、前記空気進入開口部及び混合チャンバ退出開口部を少なくとも1つ含む、請求項2に記載のパーソナルケア製品。
【請求項7】
前記分配器が、前記収容容器内にディップチューブを更に含み、かつ前記混合チャンバの進入開口部に接続されるものであり、前記ディップチューブの直径が2.0mm超、好ましくは約2.0mm〜約4.0mm、より好ましくは約2.5mm〜約3.5mmである、請求項6に記載のパーソナルケア製品。
【請求項8】
前記染毛剤混合が泡の形態で分配され、該泡の比体積が約7.5mL/g〜約12mL/gである、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項9】
前記起泡剤が、非イオン性、アニオン性又は両性界面活性剤である、請求項1に記載のパーソナルケア製品。
【請求項10】
収容容器容積を構成する収容容器、混合チャンバ、及び分配ヘッドを取り付けた手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を含むパーソナルケア製品であって、前記収容容器が、約400cps〜約1500cpsの組成物粘度を含むパーソナルケア組成物を収容し、前記手動式ノンエアゾールタイプの分配容器を作動させたときに、前記パーソナルケア組成物が液体対空気比約1:6〜約1:15で空気と混合され、かつ、泡の形態で分配される、パーソナルケア製品。
【請求項11】
前記パーソナルケア組成物が泡の形態で分配され、前記泡の比体積が約7.5mL/g〜約12mL/gである、請求項10に記載のパーソナルケア製品。
【請求項12】
前記染毛剤混合物の混合粘度が450cps〜約1000cpsである、請求項10に記載のパーソナルケア製品。
【請求項13】
前記染毛剤混合物の低せん断粘度が1000cps〜約150000cpsである、請求項10に記載のパーソナルケア製品。
【図1】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公表番号】特表2013−514993(P2013−514993A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544898(P2012−544898)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/061046
【国際公開番号】WO2011/075652
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/061046
【国際公開番号】WO2011/075652
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】
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