説明

注入可能な食品の包装機械用折畳みユニット

【課題】注入可能な食品の包装機械用の高速折畳みユニット1を提供する。
【解決手段】注入可能な食品を内蔵し、且つ関係する仕上がりパッケージ2を形成するために折り畳まれる少なくとも1つの部分6、7をそれぞれ有する一連の封止パック3を連続的に形成路Bに沿って送るための搬送手段21と、パック3に相互作用して該パックに少なくとも1つの形成作動を行う少なくとも1つの相互作用面75、76、82を有する折畳み手段70、71、72と、相互作用面75、76、82をパック3と同じ方向且つ同じ進行速度で移動させ、それによってパック3の接触滑りを回避するための作動手段85とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注入可能な食品の封止パッケージをチューブ状包装材から連続的に生産する包装機械用の高速折り畳みユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
ドリンク、果汁、殺菌若しくはUHT(超高温処理)牛乳、ワイン、トマト・ソース等、多くの注入可能な食品は、殺菌された包装材により作られたパッケージで販売される。
【0003】
このタイプのパッケージとして一般的な例は、Tetra Brik Aseptic(登録商標)として知られる、液状若しくは注入可能な食品用の平行六面体状パッケージとされ、積層ストリップ包装材を折り畳み且つ封止することによって製作される。
【0004】
包装材は、両面をポリエチレン等のヒートシール・プラスチック材の層で被覆した紙材の層から成る多層構造を有する。超高温処理乳等、長期保存製品用の無菌パッケージの場合は、包装材は、終局的に食品に接触するパッケージ内面を画定するヒートシール・プラスチック材の層に重畳されたアルミニウム箔等、酸素バリア材の層から成る。
【0005】
知られている通り、この種パッケージは全自動包装機械で生産され、これにおいてチューブ連続体がウェブ状包装材から形成される。より具体的には、包装材のウェブがリールから繰り出され、包装機械の無菌室に送られ、そこで過酸化水素等の殺菌剤を使用することによって殺菌され、次いで包装材を加熱、且つ/又は適切な波長と強度の照射を掛けることによって殺菌剤を蒸発させ、殺菌されたウェブは閉鎖された、無菌環境で保持され、柱状に畳まれ、長手方向に封止されて、知られた態様のチューブ連続体が形成される。
【0006】
包装材のチューブは、事実上、無菌室の延長を形成し、連続的に縦方向に送られ、滅菌若しくは滅菌処理された食品を充填され、形成ユニットに送られて個々のパッケージが形成される。即ち、形成ユニット内部で、チューブが幾つかの等間隔断面で封止され、例えば、チューブの進行方向に対し垂直に延びる各横方向封止バンドによって相互に接続されたピロー・パックの連続ストリップが形成される。ピロー・パックは、関係する横方向封止バンドを切断することによって分離され、折畳みステーションに搬送され、そこで機械的に折り畳まれて、それぞれ仕上がり平行六面体状パッケージが形成される。
【0007】
より具体的には、各ピロー・パックは、平行六面体状の主部と、同主部からパックの各横方向封止ラインまで拡開する、上部及び底部の、対向端部とから成る。各端部は、該主部の対向側部から突出する、それぞれほぼ三角形のフラップと、関係する封止ラインから突出する低長方形タブとを有する。
【0008】
上述のタイプの包装機械は、ピロー・パックを自動折畳みユニットで折り畳んで平行六面体状パッケージを形成するものとして知られ、同折畳みユニットは、パックを形成パスを画定する搬送面沿いにステップ状に送るコンベヤと、該形成パス沿いに置かれ各パックのフラップ及びタブをパックの各壁に折り畳む第1折畳みアセンブリと、フラップを適切な温度まで加熱して関係する壁にヒート・シールする加熱アセンブリと、フラップ冷却時に各パックと協働して、折り畳まれたフラップの関係する壁への接触状態を保持する第2若しくは最終折畳みアセンブリとを概ね備える。
【0009】
さらに具体的には、第1及び第2折畳みアセンブリは、形成パス沿いに置かれ、コンベヤにステップ状に往来してコンベヤ沿いに進行中のパックに各形成作動可能とされる幾つかの相互作用部材を備える。
【0010】
知られている折畳みユニットの主な欠点は、制動と再始動の連続を特徴とする相互作用部材のステップ運動にあり、生産速度が増すにつれ、可動部品の急激な減速度及び加速度を生じ、上述の所定最大生産速度を超える動的問題を招来しかねない。
【0011】
上述の欠点を除去するため、当出願人が最近開発した折畳みユニット(詳細はヨーロッパ特許出願EP−A−0887261号に記載)においては、コンベヤが連続稼働し、第1及び第2折畳みアセンブリの相互作用部材が形成路に沿う固定位置に設置され、コンベヤの運動のみによりパックと協働する。
【0012】
より具体的には、第1折畳みアセンブリの相互作用部材は、固定ビームによってほぼ形成され、第2折畳みアセンブリは、3つのベルトによって形成され、各ベルトはそれぞれ回動自在の対のプーリに取り付けられ、隣り合うベルトからそれぞれ90度に置かれ、その間と且つコンベヤの搬送面とともに、仕上がりパッケージの外形を画定する定常長方形断面を有する形成通路を画定する。
【0013】
さらに具体的には、これらのベルトのうち2つはコンベヤの搬送面の対向側部に置かれ、それぞれ平行な、対面するワーク・ブランチ(即ち作用部)を有し、且つ第3のベルトは最初の2つのベルトのワーク・ブランチに対して垂直な、コンベヤの搬送面に対面且つ平行なワーク・ブランチを有する。
【0014】
ピロー・パックは、関係するタブを搬送面の関係する溝に係合状態として一方の拡開端部を下向きに搬送面に静止させ、且つ他方の拡開端部を上向きとして形成路沿いに送られ、コンベヤに対面する第2折畳みアセンブリ・ベルトのワーク・ブランチと協働し、そのベルトは、パックの上部拡開端部に対する圧力を増すため等間隔に形成の突起を有する。
【0015】
ステップ作動系の可動部品の急激な減速度及び加速度により生じる動的問題を取り除くことによって、高い生産率(例えば、毎時8000〜24000パッケージ)を可能とする等、多くの点で有利とされるものの、上述の解決策は依然として、とりわけパッケージの形成に関し、さらに改良の余地がある。
【0016】
仕上がりパッケージの形状品質は、事実、使用に際してパックと折畳みアセンブリの相互作用部材の間に、特に、例えば、パックの移動によってベルトが動かされる第2折畳みアセンブリ等、相互作用部材によって高めの圧力が掛かる場合に生起する摩擦及び摺動によって損なわれることが判明している。
【0017】
さらに、コンベヤの搬送面に対面する第2折畳みアセンブリの突起と搬送面の溝の間のタイミングが外れた場合に、前記ベルトと折畳み中のピロー・パックの間の相互作用が損なわれ、その結果、機械の停止に至ることもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、知られている折畳みユニットの前述の欠点を除去するように設計され、且つ特に信頼性が有り且つパッケージの高品質の形成を可能とする、注入可能な食品の包装機械用の折畳みユニットを提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明によれば、請求項1に規定の、注入可能な食品の包装機械用の折畳みユニットが提供される。
【実施例】
【0020】
本発明の好ましい態様を実施例により、添付図面を参照して以下に説明する。但し、本発明はその態様に限定されるものではない。
【0021】
図1から3に関し、符号1は、例えば殺菌若しくはUHT牛乳、果汁、ワイン等、注入可能な食品の密封平行六面体状パッケージ2(図10)を包装材の知られているチューブ(図示せず)から連続的に生産する包装機械(図示せず)の高速折畳みユニットを全体として示す。
【0022】
該チューブは、ポリエチレン等のヒートシール・プラスチック材の層により両面被覆の紙材の層から成るヒートシール・シート材の知られているウェブ(図示せず)を長手方向に折り畳み且つ封止することによって、知られている方法によりユニット1上流側に形成される。UHT牛乳のような長期保存製品用の無菌パッケージ2の場合には、パッケージング材は、終局的に食品に接触するパッケージ内面を画定するヒートシール・プラスチック材の層に重畳された、アルミニウム箔等、酸素バリア材の層から成る。
【0023】
パッケージング材のチューブには、次いでパッケージングする食品が充填され、等間隔離隔した断面沿いに封止且つ切断されて、幾つかのピロー・パック3(図6)が形成され、ピロー・パックは次いでユニット1に送られ、機械的に折り畳まれて、各パッケージ2が形成される。
【0024】
図6に関し、各パック3は軸Aを有し、平行六面体状の主要部分4と、これに対向し、部分4から各封止ライン8及び9側にパック3の軸Aに対して垂直に展延する、上部及び底部端部分6、7とを備える。
【0025】
さらに具体的には、各パック3の部分4は、相互に、軸Aに、及び封止ライン8、9に平行な2つの平坦な長方形状壁10により、且つ2つの平坦な、壁10同士間に延在する長方形状壁11により横方向に界される。
【0026】
各部分6、7は、ほぼ二等辺台形状の、軸Aに垂直な面に対して僅かに傾斜し、部分4の壁10の各端縁により画定される小端縁、及び各封止ライン8、9によって継合される大端縁を有する2つの壁12により画定される。
【0027】
各パック3はまた、各部分6、7それぞれに、各封止ライン8、9から突出する横長、ほぼ長方形状のタブ13、14と、部分4の対向側横方向に突出し、関係する壁12の端部により画定される2つのほぼ三角形のフラップ15、16とを備える。
【0028】
パッケージ2を形成するには、ユニット1により関係するパック3の部分6、7を相互側に押圧し、同時に各タブ13、14を部分6、7に折り畳み、部分6のフラップ15を関係する壁12に折り畳み且つ封止し、部分7のフラップ16を部分4の関係する壁11に折り畳み且つ封止する。
【0029】
図1から3に関し、ユニット1は、支持フレーム20(図1には、その構成部分毎に分離し、分かり易くするために部品を除いて示す)と、フレーム20に取り付けられ、パック3を主として真直、水平の形成パス(即ち形成系路)B沿いに連続的に送りステーション22から出力ステーション23に送るチェーン・コンベヤ21と、フレーム20にパスB沿いの固定位置に取り付けられ、パック3と協働してパック3に対して各折畳み作動を行う幾つかの折畳み装置24、25、26と、各パック3の折り畳むフラップ15、16に作用してフラップ15、16を各壁12、11にヒートシールする加熱装置27と、折畳み装置24、25、26から下流側パスB沿いに位置し、各パック3と協働してフラップ15、16の冷却時に関係するフラップ15、16を関係する壁12、11に接触保持する最終折畳み装置28とを備える。
【0030】
さらに具体的には、フレーム20は、基部構造17及び、出力ステーション23端部、パスBに垂直の水平軸C中心に基部構造17に蝶着され、基部構造17反対端に掛外し自在に固定される上部構造18により画定される。
【0031】
さらに具体的には、基部構造17は、パスB沿いパック3の進行方向に伸長する2つの平行な縦方向壁17aで、その間にコンベヤ21を支持するものと、壁17aの各端部17cから縦方向上部構造18側に延在する2つの直立材17bとを備える。
【0032】
上部構造18は、水平面内に延在し、一方側を共通とし寸法が異なる2つの長方形材で、端クロス部材によりパスBに垂直に限定され、一方側が基部構造17の直立材17bの各上部自由端間に蝶着される該長方形材によってほぼ画定されるフレーム部材18aを備える。
【0033】
上部構造18は、その対向端クロス部材に、基部構造17側に延在し、縦方向壁17aの各端17d、対向端部分17cにそれぞれ掛外し自在の固定具19により接続される2つの直立材18bを備える。
【0034】
上述の通り接続され、上部構造18は、固定具19の掛け外し時に、軸C中心に基部構造17に対して上向き回転させて、ユニット1を検査可能とされる。
【0035】
上部構造18には、パック3をパスB沿いに横方向保持し、コンベヤ21の両対向側に位置し、各直立材18bに固定され、ステーション22と最終折畳み装置28の間に延在する2つの固定突出側材37(図1及び3に一方のみ示す)が取り付けられる。
【0036】
コンベヤ21には、少なくとも1つの、且つ、図示の実施例では2つ、即ち駆動及び被駆動歯車29、30と、歯車29、30に周回且つ歯合する連接チェーンで、それぞれチェーン31から突出し、関係するパック3の対応する壁10に協働し且つこれに推力を及ぼしてパック3をパスB沿いに送る幾つかの平坦な長方形パドル32を支持するチェーン31とを備える。
【0037】
さらに具体的には、駆動歯車29は、フレーム20の基部構造17沿いに置かれ、縦方向壁17aの1つに面する位置にフレーム20により支持される、知られている駆動アセンブリ38(詳しくは省く)によって作動する。
【0038】
チェーン31は、真直、水平の上部枝部(branch)33と、枝部33にほぼ平行の底部枝部34と、凹状部同士対面して位置付けされ、枝部33及び34を接続し、それぞれ中間部分により送りステーション22及び出力ステーション23を画定する2つの、湾曲した、C字状部分35、36とを備える。
【0039】
パスBは、チェーン31のブランチ(即ち枝部)33により画定される真直の主部Bと、対応するステーション22、23及びブランチ33の間に延在するチェーン31の部分35、36の各上部部分35a、36aにより画定される2つの、送り端部及び出力端部B、Bとを備える。ブランチ33及び部分35、36の部分35a、36aは、したがってパック3をステーション22からステーション23に送るチェーン31の搬送ブランチ若しくは搬送面を画定し、ブランチ34及び部分35、36の他の部分35b、36bは、パドル32をステーション23からステーション22に送るチェーン31のリターン・ブランチを画定する。
【0040】
チェーン31は、平坦な、矩形板により画定され、各パドル32が垂直に突出する幾つかの連接リンク40から成る。より具体的には、各パドル32は、関係するリンク40から非対称に延出し、リンク40を、パスB沿いに長さが異なり、パドル32からパスB沿い各上流側及び下流側に位置する2つの長方形部分41、42に分割する。さらに具体的には、部分41はパスB沿いに部分42より長い。
【0041】
各リンク40は、隣り合うリンク40から僅かに離隔することによって、それぞれギャップ43を画定する。ギャップの目的については後述する。
【0042】
既述のコンベヤ21の構造により、パドル32がパスBの部分B沿いに縦方向に置かれ、ステーション22、23で水平ポジションを取る。
【0043】
各パック3は、部分7をチェーン31の搬送面に接し、壁10の1つを関係するパドル32に静止し、軸Aをパドル32に平行とし、各パック3のフラップ15、16がパスBを横断して延在するようにコンベヤ21に置かれる。
【0044】
パック3は、水平入力ポジションでコンベヤ21に送られ、部分7が隣り合うリンク40の部分42、41に接し、タブ14が関係するギャップ43内部に緩く挿入される。同様に、各仕上がりパッケージ2がコンベヤ21から水平出力ポジションで取り除かれる。
【0045】
折畳み装置24(図1から3)は、フレーム20のフレーム部材18aにチェーン31の搬送面に対面し且つ離間した固定位置で取り付けられ、パスBの部分BとBの間の合わせ目に及び、且つ、搬送面側に収束し且つ各パック3の部分6と摺動態様にて協働して部分6をチェーン31側に平らに押圧する凹状コントラスティング面Sをチェーン31側に画定する横長案内部材44を備える。
【0046】
折畳み装置25(図1及び3)は、2つのコントラスティング部材50を備え、同部材は平行な横長ビームによって画定され、フレーム20の各壁17aの上縁に固定され、チェーン31のブランチ33の各対向横方向縁に隣接して置かれ、且つ各パック3の部分7と摺動態様にて協働してタブ14を関係する壁12に、且つフラップ16をパック3の部分4の各壁11側に折り畳む。
【0047】
より具体的には、各コントラスティング部材50は、チェーン31のブランチ33に平行、真直の中間部分52と、中間部分52からブランチ33側に延在する湾曲した上流側部分53と、折畳み装置26の、折畳み装置25上方に位置する案内部材55側に中間部分52から延在する湾曲した下流側部分54とを備える。
【0048】
コントラスティング部材50の上流側部分53は、タブ14を関係する壁12に畳み込んだ後、各パック3の部分7と摺動態様にて協働して、フラップ16をパック3の壁11側に折り畳み、コントラスティング部材50の中間部分52は、各パック3のフラップ16と摺動態様にて協働して、フラップをパック3の各壁11に対面状態に維持し、下流部分54は、フラップ16と摺動態様にて協働し、フラップを壁11に接触させる。
【0049】
案内部材55(図1及び3)は、フレーム20の上部構造18に固定の横長、ほぼU字状のビームによって画定され、チェーン31のブランチ33に対面且つ離間して置かれ、案内部材44からパスB沿い下流側に延在し、パック3の部分6のフラップ15と協働して、フラップ15を各壁12に畳み込む。
【0050】
案内部材55は、各コントラスティング部材50及びチェーン31のブランチ33の各対向横方向縁上方に実質的に延在する2つの横長コントラスティング・アーム56と、パスBを横断し且つアーム56の各下流側端を接続する接続部分57とを備える。
【0051】
また折畳み装置26は、パスBに垂直且つ軸Cに平行な軸を有し、フレーム20のフレーム部材18aに回動自在に取り付けられ、案内部材55の両アーム56間に介在し、アーム56に対面し且つアーム56とともに各パック3のフラップ15を摺動させる各座面を画定する、対向円形端面59を有する形成ローラ58を備える。
【0052】
パスBに沿って進み、アーム56は、チェーン31のブランチ33に対して拡開し且つ相互に収束して各パック3のフラップ15を相互寄りに回転させる第1案内部分60と、相互及びブランチ33に対し平行とされ、ローラ58の各端面59に面して位置付けされてフラップ15の端面59への接触状態を維持する第2案内部分61と、ブランチ33に平行且つ相互に収束してフラップ15をパック3の部分6側に折り畳む第3案内部分62と、相互及びブランチ33に対し平行とされ、フラップ15を第3案内部分62から離れるポジションに維持する第4案内部分63とを備える。また、案内部材55の部分57は、各パック3のフラップ15と摺動状態にて協働し、フラップをパック3の部分6に接触させる。
【0053】
加熱装置27(図1及び3)は、フレーム20の上部構造18に取り付けられた空気加熱アセンブリ65と、アセンブリ65に接続され且つアーム56の案内部分63間に置かれて、フラップ15が案内部材55の部分57に到達する前に加熱空気を各パック3について畳み込まれるフラップ15に指向する2つの第1ノズル66と、アセンブリ65に接続され且つコントラスティング部材50の中間部分52間に置かれて、フラップ16がコントラスティング部材50の下流側部54に到達する前に加熱空気を各パックについて畳み込まれるフラップ16に指向する2つの第2ノズル67とを備える。
【0054】
図1から5、及び10に関し、最終折畳み装置28は3つのエンドレス・ベルト70、71、72を備え、これらのベルトはフレーム20に可動取付けされ、相互に垂直とされ、且つベルト同士間及びチェーン31のブランチ33とともに、常に長方形断面を有し且つユニット1を離れる仕上がりパッケージ2の外形を画定する、図10に符号Pにて示す形成通路を画定する。
【0055】
より具体的には、前記ベルトのうち2つ(70、71)はチェーン31のブランチ33の対向側に置かれ、フレーム20の基部構造17に回動自在に取り付けられ且つパスBの主部B及び軸Cに垂直な縦方向軸を有する各対のプーリ73、74周囲に輪を為す。
【0056】
ベルト70、71は、チェーン31のブランチ33に垂直とされ且つ各側材37の延長部にほぼ沿って延在する各対面ワーク・ブランチ75、76を有する。
【0057】
各ベルト70、71は、パック3と協働する平滑な外面77と、プーリ73、74の各半径方向歯と歯合する歯付き内面78とを有する。
【0058】
ベルト72は、パドル32上方に位置し、フレーム20のフレーム部材18aに回動自在に取り付けられ、且つ軸Cに平行な水平方向軸を有する対のプーリ80、81周囲に輪を為し、コンベヤ21のブランチ33に平行且つベルト70、71のワーク・ブランチ(work branch:作用部)75、76に垂直なワーク・ブランチ82を備える。
【0059】
ベルト70、71と同様に、ベルト72もまたパック3と協働する平滑な外面83と、プーリ80、81の各半径方向歯と歯合する歯付き内面84とを有する。
【0060】
またユニット1には、ベルト70、71、72のワーク・ブランチ75、76、82をパック3と同じ方向且つ同じ進行速度で移動させ、それによってパック3との接触摺動を回避する作動手段をも備えるのが好都合とされる。
【0061】
好ましい実施例においては、前記作動手段は、コンベヤ21の駆動歯車29からベルト70、71、72のプーリ73、74、80、81に運動を伝達するトランスミッション即ち伝達装置85により構成される。
【0062】
図示の実施例においては、トランスミッション85は、駆動アセンブリ38の対向側で、フレーム20に取り付けられ、コンベヤ21の駆動歯車29の出力軸87から、関係する縦方向壁17aに取付けた平行軸88に運動を伝達するギヤ・トランスミッション86と、軸88から、フレーム部材18aに取付けた、軸Cに同軸として好都合な軸90に運動を伝達する第1ベルト・ドライブ89と、軸90から、同じくフレーム部材18aに取り付けられ、プーリ81に接続された軸92に運動を伝達する第2ベルト・ドライブ91とを実質的に備える。
【0063】
より具体的には、ギヤ・トランスミッション86は、軸87に取り付けられたスプロケット93と、スプロケット93に歯合し且つ軸88と一体の被駆動歯車94とを備える。
【0064】
ベルト・ドライブ89は、軸88、90にそれぞれ取り付けられた2つの歯付きプーリ95、96と、プーリ95、96周囲に輪を為し且つこれらと歯合する歯付きベルト97とを備える。
【0065】
同様に、ベルト・ドライブ91は、軸90、92にそれぞれ取り付けられた2つの歯付きプーリ98、99と、それらの周囲に輪を為し且つこれらと歯合する歯付きベルト100とを備える。
【0066】
軸90を基部構造17とフレーム20の上部構造18の間のヒンジ軸Cに同軸として、フレーム20を点検のため開いたときに(図2の破線部)、トランスミッション85のセッティングが維持され好都合とされる。
【0067】
図5に詳細に示す通り、軸92は、プーリ81を支持する軸101に直角接続される。
【0068】
軸92及び101は、好ましくは公知のオルダム継手等の継手102によって接続され、フレーム20のフレーム部材18aにより固定軸ポジションに支持される軸92に対して軸101を垂直方向に移動可能とされる。斯様に、プーリ81及び、したがってベルト72は、チェーン31により画定される搬送面に対して垂直方向に微動可能とされ、それによって通路Pの高さがパック3の高さに完全に適合される。
【0069】
図5の実施例においては、継手102は、それぞれ軸92、101から軸92、101の軸心に平行な方向に突出するほぼ平行六面体状の突起106、107と、それぞれ突起106、107がパック3の搬送面に対して垂直方向に摺動係合する各長方形の溝109、110を対向する軸方向端に有する円柱状中間部材108とを備える。
【0070】
運動をベルト72からベルト70、71に伝達するため、プーリ80に取付の軸の対向する軸方向端には、プーリ73に取付の軸の上端に設けた対応する傘歯車105に歯合する傘歯車103がそれぞれ設けられる。ベルト72がパック3に作用してその実際の高さに適応するように縦方向移動可能とされ、歯車105は弾性的に上向き付勢されて常時各歯車103と歯合する。
【0071】
ユニット1の作動を1つのパック3について、パック3が、コンベヤ21の関係するパドル32に、部分7のタブ14が関係するギャップ43に係合する水平入力ポジションで送られるところから以下に説明する。
【0072】
パドル32の運動及びスラストにより、パック3がパスBの部分B沿いに起こされ、パスBの係合部分Bに垂直に置かれる。この運動中に、パック3の部分6が案内部材44と摺動して協働し、案内部材が、既述の通り、チェーン31側に収束する特異形状とされ、したがって、チェーン31とともに、部分6及び7を平たく押圧する(図7及び8)。
【0073】
パック3の部分6が案内部材44の下流側に近づくか、或いはその後間もなく、パック3の部分7がコントラスティング部材50の上流側部分53に接触し、それによってタブ14が部分7に折り畳まれ、フラップ16がパック3の壁11側に回される(図8)。
【0074】
次に、パック3の部分6のフラップ15がアーム56の案内部分60に到達し、そこでフラップ15は相互に平行に縦方向ポジションに上向きに回され、その時点で、フラップ15はアーム56の案内部分61と形成ローラ58の端面59の間を通過し、次いでアーム56の案内部分62により部分6の壁12側にさらに畳まれる(図9)。
【0075】
パック3がアーム56の案内部分63間及びコントラスティング部材50の中間部分52間を進行すると、ノズル66、67が加熱空気をそれぞれフラップ15、16に指し向けることによって、フラップ15、16を覆うヒートシール・プラスチック材の層が部分的且つ局部的に溶解し、且つ、パック3が案内部材55の部分57の下及びコントラスティング部材50の下流部分54間を進行すると、フラップ15、16がそれぞれ壁12、11に完全に折り畳まれる。
【0076】
最後に、コンベヤ21の運動によってパック3が、コンベヤ21のブランチ33及びベルト70、71、72のワーク・ブランチ75、76、82により画定される通路P内を押進される。通路P内部でフラップ15、16が冷却され、掛けられた圧力によって、それぞれ壁12、11にシールされて、仕上がりパッケージ2が形成される(図10)。
【0077】
ベルト70、71、72をパック3と等速で進行するように駆動することによって、パックとベルト70、71、72のワーク・ブランチ75、76、82の間の滑りが防止され、したがって、仕上がりパッケージ2の仕上げ品質が向上する。
【0078】
言い換えれば、パック3同士の摩擦によって引かれる場合と反対に、ベルト70、71、72はパック3と無関係に稼働され、それによって仕上がりパッケージ2がその仕上がり形状を損ねかねない滑りを受けることが最早無く、その形成が大いに改善されることが判明している。
【0079】
さらに、オルダム継手102により、上部ベルト72とチェーン31により画定される搬送面との間隔がパック3の実際の高さに合わせて自動的に適合され、したがって、パッケージ2の仕上げ品質を同じく損ねかねない、或いはパック3が内部通路通路Pに詰まって機械停止に至ることすらあり得る過剰圧力が防止される。
【0080】
さらにまた、ユニット1は動力部材を駆動アセンブリ38のみとするため、ユニット1並びにユニット1を設置する包装機械の制御が簡素化され、且つ信頼性が向上する。
【0081】
最後に、パック3に作用する全ての部材(44、50、55、58、70、71、72)が実質的にコンベヤ21「上」に、或いはより具体的にはコンベヤ21を支持するフレーム20に取り付けられるため、ユニット1はきわめてコンパクトとされる。
【0082】
明らかに、本ユニット1に変更を加えることは可能とされるが、その変更は付属の請求項に規定の保護範囲から免れるものではない。
【0083】
特に、ベルト70、71、72は、駆動アセンブリ38と無関係の専用駆動部材により駆動することも可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】注入可能な食品を包装する機械用の、本発明による高速折畳みユニットの分解斜視図である。
【図2】分かり易くするために部品を取り除いた、本発明によるユニットを図1の対向側から見た拡大側部斜視図である。
【図3】分かり易くするために部品を取り除いた、図1のユニットの拡大上面斜視図である。
【図4】分かり易くするために部品を取り除いた、図1のユニットの最終折畳み装置の拡大正面斜視図である。
【図5】図2のV−V線拡大断面図である。
【図6】平行六面体状パッケージを形成するピロー・パックに図1のユニットにより行う好ましい折畳み順序を示す模式的正面図である。
【図7】平行六面体状パッケージを形成するピロー・パックに図1のユニットにより行う好ましい折畳み順序を示す模式的正面図である。
【図8】平行六面体状パッケージを形成するピロー・パックに図1のユニットにより行う好ましい折畳み順序を示す模式的正面図である。
【図9】平行六面体状パッケージを形成するピロー・パックに図1のユニットにより行う好ましい折畳み順序を示す模式的正面図である。
【図10】平行六面体状パッケージを形成するピロー・パックに図1のユニットにより行う好ましい折畳み順序を示す模式的正面図である。
【符号の説明】
【0085】
1 折畳みユニット
2 パッケージ
3 パック、ピロー・パック
4 主部
6 第2端部
7 第1端部
8、9 封止ライン
11、12 壁
15、16 フラップ
17 第1構造
18 第2構造
19 固定手段
20 フレーム
21 コンベヤ、搬送手段
27 加熱手段
33、35a、35b 搬送面
38 駆動手段
44 折畳み部材、第1案内部材
50 折畳み部材、第2コントラスティング部材
55 折畳み部材
56 第1コントラスティング部材
58 折畳み部材、形成ローラ
59 端面
70、71 折畳み手段、側面ベルト
72 折畳み手段、上部ベルト
75、76、82 相互作用面、ワーク・ブランチ
85 始動手段
90 軸
92 出力軸
101 軸
102 連結手段
103、105 接続手段
B 形成パス
上流側部分
C ヒンジ軸
形成通路
S コントラスティング面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入可能な食品を内蔵し、且つ関係する仕上がりパッケージ(2)を形成するために折り畳まれる少なくとも1つの部分(6、7)をそれぞれ有する一連の封止パック(3)を連続的に形成路(B)に沿って送るための搬送手段(21)と、
前記パック(3)に相互作用して該パックに対して少なくとも1つの形成作動を行う少なくとも1つの相互作用面(75、76、82)を有する折畳み手段(70、71、72)とを備えた、注入可能な食品の包装機械用の折畳みユニット(1)において、
前記相互作用面(75、76、82)を前記パック(3)と同じ方向且つ同じ進行速度で移動させ、それによって該パック(3)の接触滑りを回避するための作動手段(85)を備えることを特徴とするユニット。
【請求項2】
前記相互作用面(75、76、82)が、所定断面の形成通路(P)を少なくとも部分的に画定し、前記パック(3)がその形成通路(P)を進行通過して一定形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記搬送手段が、前記パック(3)を前記形成路(B)に沿って送るためのコンベヤ(21)と、前記コンベヤ(21)を連続的に作動するための駆動手段(38)とを含むことと、前記作動手段が、運動を前記駆動手段(38)から前記折畳み手段(70、71、72)に伝達するための伝達手段(85)を含むこととを特徴とする請求項1又は2に記載のユニット。
【請求項4】
前記折畳み手段が、作用部(82)を有する少なくとも1つのエンドレス上部ベルト(72)を備え、その作用部(82)が、前記相互作用面を画定し、前記搬送手段(21)によって画定された、前記パック(3)を搬送するための搬送面(33、35a、36a)に平行に延在し、且つ該搬送面(33、35a、36a)から離隔して位置していることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載のユニット。
【請求項5】
前記上部ベルト(72)が、関連する軸(101)に取り付けられた少なくとも1つのプーリ(81)に取り付けられ、前記作動手段(85)が、前記プーリ(81)の前記軸(101)に連結手段(102)により連結された出力軸(92)を有し、前記連結手段(102)が、前記搬送面(33、35a、36a)に対して直角方向の前記両軸(92、101)間の相対運動を可能とし、それによって前記上部ベルト(72)の前記作用部(82)と前記搬送面(33、35a、36a)との間の間隔を前記パック(3)の実際の高さに合わせて自動的に適合させることができるようになっていることを特徴とする請求項4に記載のユニット。
【請求項6】
前記折畳み手段が、前記上部ベルト(72)の対向側部に且つその上部ベルトに直角に配列された2つのエンドレス側面ベルト(70、71)を備え、それらエンドレス側面ベルトが、前記上部ベルト(72)の作用部(82)及び前記搬送面(33、35a、36a)とともに前記形成通路(P)を画定するそれぞれの作用部(75、76)を有することを特徴とする請求項4又は5に記載のユニット。
【請求項7】
前記側面ベルト(70、71)と前記上部ベルト(72)との間に直角接続手段(103、105)を備えることを特徴とする請求項6に記載のユニット。
【請求項8】
前記搬送手段(21)及び前記折畳み手段(70、71、72)を支持するフレーム(20)を備え、前記フレーム(20)が、一端がヒンジ軸(C)まわりに固定されかつ他端で解放可能な固定手段(19)により互いに固定された第1及び第2構造体(17、18)を備え、前記作動手段(85)が、前記ヒンジ軸(C)に同軸の少なくとも1つの軸(90)を備えることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項に記載のユニット。
【請求項9】
前記ユニットが、平行六面体形状の仕上がりパッケージ(2)を形成するために折り畳まれてパック(3)のそれぞれの壁(12、11)に対して封止される多数のフラップ(15、16)を有するピロー・パック(3)を折り畳むためのユニットであり、前記ユニットが、前記形成路(B)に沿って前記折畳み手段(70、71、72)の上流側に配置され、各パック(3)の前記フラップ(15、16)と協働して該フラップを所定の折畳み位置にセットする折畳み部材(44、50、55、58)と、各前記パック(3)の前記フラップ(15、16)に作用して該フラップ(15、16)をそれぞれの前記壁(12、11)にヒート・シールする加熱手段(27)とを備え、前記形成通路(P)が長方形断面を有し、前記折畳み手段(70、71、72)が、前記フラップ(15、16)が冷却するときに該フラップを関連する壁(12、11)への接触状態に維持させることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項に記載のユニット。
【請求項10】
前記折畳み部材(44、50、55、58)が固定寸法とされ、且つ前記搬送手段(21)の運動により前記パック(3)と協働することを特徴とする請求項9に記載のユニット。
【請求項11】
それぞれがほぼ平行六面体形状の主部(4)と、前記主部(4)から関連する封止ライン(9)側に拡開し且つ前記搬送面(33、35a、36a)に接触状態に配置される第1端部(7)と、前記主部(4)から関連する封止ライン(8)側に拡開する反対側の第2端部(6)と、前記第1及び第2端部(7、6)のために、前記主部(4)の対向両側から且つ前記形成路(B)を横断する横方向へ突出する2つのフラップ(16、15)を有する複数のピロー・パック(3)を折り畳むための請求項9又は10に記載のユニットにおいて、
前記折畳み部材が細長い第1案内部材(44)を備え、該第1案内部材が、前記搬送面(33、35a、36a)に対面し、前記形成路(B)の上流側部分(B)で延在し、且つ前記搬送面(33、35a、36a)側に収束し且つ各前記パック(3)の前記第2端部(6)と摺動状態にて協働してこれを平らにするコントラスティング面(S)を画定することを特徴とする請求項9又は10に記載のユニット。
【請求項12】
前記折畳み部材が、
細長いビームにより形成され、前記形成路(B)に沿って前記第1案内部材(44)の下流側に配置され、前記搬送面(33、35a、36a)から離隔され、且つ該搬送面(33、35a、36a)の各対向横方向縁端に対面する、2つの固定第1コントラスティング部材(56)と、
細長いビームにより形成され、且つ前記搬送面(33、35a、36a)のそれぞれの対向横方向縁端に隣接して配置された2つの固定第2コントラスティング部材(50)とを備え、
前記第1及び第2コントラスティング部材(56、50)がそれぞれ摺動状態で各前記パック(3)の前記第2端部(6)及び前記第1端部(7)と協働して各前記フラップ(15、16)を折り畳むようになっていることを特徴とする請求項11に記載のユニット。
【請求項13】
前記折畳み部材が回動自在の形成ローラ(58)を備え、該形成ローラ(58)が、前記第1コントラスティング部材(56)間に介在し、前記形成路(B)に対して直角の軸線を有し、前記第1コントラスティング部材(56)に対面し且つ該第1コントラスティング部材(56)とともに、各前記パック(3)の各前記フラップ(15)が摺動するそれぞれの座面を形成する対向端面(59)を有することを特徴とする請求項12に記載のユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−27734(P2006−27734A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−201354(P2005−201354)
【出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【出願人】(591007424)テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム (190)
【Fターム(参考)】