説明

活性化ラクタムの渡環転位

本発明は、下式(I)[式中、R1およびR2は独立にN−保護基であり;R3は水素原子、C−Cアルキル基、C−Cアリールアルキル基、C−Cアルケニル基、またはアルコキシカルボニルアルキル基であり;Yは−C(HR4)−基(ここで、R4は水素原子、C−Cアルキル基、アリール基、C−Cアリールアルキル基、またはC−Cアルケニル基である);またはオルトフェニレン基である]の化合物の合成方法に関する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、天然産物または天然産物の合成のためのキラル中間体の簡単で立体制御された合成を可能とする新規な方法に関する。
【0002】
本方法によれば、既存の合成経路では時間がかかり、冗漫である一連の分子を獲得できる。
【0003】
ウレタンN−保護N−カルボキシ無水物(UNCA)の二量体形成のための先行技術の方法は常にラセミ性があり、その側鎖のR基が定義によれば同一であるために、得られた化合物の構造的多様性を許容しない。予期しないことに、本発明による方法の転位は完全にエナンチオ制御され、得られる生成物は光学的に純粋である。
【0004】
本発明の方法は、塩基性条件下でジケトピペラジンおよびベンゾジアゼピンジオンなどの活性化ラクタムの転位を用いる。
【0005】
本発明の方法によれば、アミノ基の除去を伴う環還元工程および所望によりこの環の同時置換を介してアミノテトラメートおよびアミノキノレインを製造することができる。
【0006】
本発明はまた、本発明の方法を用いて得ることができる生物学的または薬学的に注目される新規な化合物系に関する。
より正確には、本発明は、下式(1):
【化1】

[式中、
R1およびR2はそれぞれ独立にN−保護基であり;
R3は水素原子、C−Cアルキル基、C−Cアリールアルキル基、C−Cアルケニル基またはアルコキシカルボニルアルキル基であり;
Yは−C(HR4)−基(式中、R4は水素原子、C−Cアルキル基、アリール基、C−Cアリールアルキル基またはC−Cアルケニル基である);またはオルト−フェニレン基である]
の化合物を合成する方法であって、
下式(II):
【化2】

(式中、R1、R2、R3およびYは先に定義された通り)
の化合物を塩基と反応させることからなる工程(a)、または
下式(III):
【化3】

の化合物を、化合物R3−X(R1およびR2は先に定義された通りであり、R3は水素を除いて先に定義された通りであり、Xはハロゲンである)の存在下で塩基と反応させることからなる工程(a)、または
Yが−C(HR4)−基である場合は、下式(IV):
【化4】

の化合物を、式R4−X(式中、R1、R2、R3は先に定義された通りであり、R4は水素を除いて先に定義された通りであり、Xはハロゲンである)の存在下で塩基を反応させることからなる工程(a)、または
Yが−C(HR4)−基である場合は、下式(V):
【化5】

の化合物を、式R4−X(式中、R1およびR2は先に定義された通りであり、R3はR4と同一であり、かつ、水素を除いて先に定義された通りであり、Xはハロゲンである)の化合物の存在下で塩基と反応させることからなる工程(a
を含むことを特徴とする方法に関する。
【0007】
Xは有利にはClまたはBrである。
【0008】
本発明の意味において「C−Cアルキル基」とは、1〜6個の炭素原子を有する、直鎖または分枝した任意のアルキル基、特に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル基を意味する。有利には、それはメチルまたはイソプロピル基である。
【0009】
本発明の意味において「C−Cアルケニル基」とは、2〜6個の炭素原子を有する、直鎖または分枝した任意のアルケニル基、特に、ビニルまたはアリル基、有利には、アリルを意味する。
【0010】
本発明の意味において「アリール基」とは、連結または縮合可能な5〜8個の炭素原子を有する1以上の芳香環を意味する。特に、アリール基は単環式または二環式基、好ましくは、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチルまたはインダニルであり得る。有利には、それはフェニル基である。
【0011】
本発明の意味において「C−Cアリールアルキル基」とは、上記で定義されたものなどのC−Cアルキル基を介して連結された、上記で定義されたものなどの任意のアリール基を意味する。特に、アリールアルキル基はベンジル基である。
【0012】
本発明の意味において「アルコキシ基」とは、1〜6個の炭素原子を有する、直鎖または分枝したアルコキシ基、特に、OCHおよびOC基を意味する。
【0013】
本発明の意味において「アルコキシカルボニル基」とは、カルボニル基を介して連結された先に定義されたような任意のアルコキシ基を意味する。アルコキシカルボニル基の一例として、アセチル基がある。有利には、それはtert−ブチルオキシカルボニル基である。
【0014】
本発明の意味において「アリールオキシ基」とは、酸素原子を介して連結された上記で定義されたものなどの任意のアリール基を意味する。有利には、それはベンジルオキシ基である。
【0015】
本発明の意味において「アリールオキシカルボニル基」とは、カルボニル基を介して連結された上記で定義されたものなどの任意のアリールオキシ基を意味する。有利には、アリールオキシカルボニル基はカルボベンジルオキシ基である。
【0016】
本発明の意味におい「アルコキシカルボニルアルキル基」とは、それ自体上記で定義されたものなどのアルキル基を介して連結されたカルボニルを介して連結された、上記で定義されたものなどの任意のアルコキシ基を意味する。有利には、それはCHCOOCまたはCHCHCOOCH基である。
【0017】
本発明の意味において「N−保護基」とは、Greene: "Protective groups in Organic Synthesis" (John Wiley & Sons, New York[1981])およびHarrisonら "Compendium of Synthetic Organic Methods", Vols. 1〜8 (J. Wiley & Sons, 1971-1996)に記載されているN−保護基など、NH基を不利な反応から保護する任意の置換基を意味する。これらのN−保護基は、カルバメート、アミド、N−アルキル誘導体、アミノアセタール誘導体、N−ベンジル誘導体、イミン誘導体、エナミン誘導体およびN−ヘテロ原子誘導体が含まれる。特に、N−保護基には、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、フェニルスルホニル、ベンジル(Bn)、t−ブチルオキシカルボニル(boc)、ベンジルオキシカルボニル(cbz)、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジル−オキシカルボニル、トリクロロエトキシカルボニル(troc)、アリルオキシカルボニル(alloc)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(fmoc)、トリフルオロアセチル、ベンジルカルバメート(置換型または非置換型)および類似のものが含まれる。比較的除去が容易なためにN−保護基としてbocまたはcbzのいずれかを用いるのが有利である(例えば、bocの場合には例えばトリフルオロ酢酸または酢酸エチル中の塩酸などの中程度の酸を用い、あるいはcbzの場合には触媒的水素化による)。有利には、これはboc基である。
【0018】
本発明の意味において「ハロゲン原子」とは、有利にはCl、Br、IまたはFから選択される、任意のハロゲン原子を意味する。
【0019】
本発明の下で「薬学上許容される」とは、一般に安全、無毒であり、生物学的にまたはその他の点で望ましくないものではない、また、獣医学用およびヒト医薬用に許容される医薬組成物の製造に使用可能なものを意味する。
【0020】
「薬学上許容される塩」とは、本明細書で定義されるような薬学上許容される、かつ、親化合物の望ましい薬理活性を有する塩の化合物を意味する。該塩は、
(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸および類似のものなどの無機酸を伴って形成される、または酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコヘプタン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、ヒドロキシナフトエ酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムコン酸、2−ナフタレンスルホン酸、プロピオン酸、サリチル酸、コハク酸、ジベンゾイル−L−酒石酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、トリメチル酢酸、トリフルオロ酢酸および類似のものなどの有機酸を伴って形成される酸付加塩;または
(2)親化合物に存在する酸プロトンが、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンもしくはアルミニウムイオンなどの金属イオンで置換されているか、または有機塩基もしくは無機塩基で配位されている場合に形成される塩
を含む。許容される有機塩基としては、ジエタノールアミン、エタノールアミン、N−メチルグルカミン、トリエタノールアミン、トロメタミンおよび類似のものが含まれる。許容される無機塩基としては、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウムが含まれる。
【0021】
好ましい薬学上許容される塩は、塩酸またはトリフルオロ酢酸から形成される塩である。
【0022】
本発明の化合物は全て非対称中心を有し、従って、光学異性体の形態で存在し得る。本発明は、別個におよび混合物として双方のこれらの異性体を含む。
【0023】
しかしながら、有利には、本発明による方法は完全にエナンチオ制御され、得られる化合物は光学的に純粋である。
【0024】
有利には、Yがオルト−フェニレン基である場合、工程(a)は下式(VI):
【化6】

(式中、R1、R2およびR3は先に定義された通り)
の化合物を塩基と反応させることからなる。
【0025】
R1およびR2は、有利には、C−Cアルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニルおよびベンゾイル、好ましくは、tert−ブチルオキシカルボニルまたはカルボベンジルオキシからなる群から互いに独立に選択され得る。
【0026】
R1およびR2は、有利にはtert−ブチルオキシカルボニルである。
【0027】
R3およびR4は、有利には、イソプロピル、ベンジル、メチル、sec−ブチル、プレニル(または3,3−ジメチルアリル)、アリル、−CHCOOCおよび−CHCHCOOCHからなる群から互いに独立に選択され得る。
【0028】
塩基は、カリウムtert−ブチレート、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミン、リチウムヘキサメチルジシラザン、カリウムヘキサメチルジシラザンおよびジメチルアミノピリジンからなる群から選択され得る。
【0029】
塩基は、有利には、カリウムtert−ブチレートまたはリチウムヘキサメチルジシリザンまたは水素化ナトリウムである。有利には、工程(a)では、塩基はカリウムtert−ブチレートである。この場合、工程(a)では、塩基との反応の後、HClでの洗浄工程を含んでもよい。
【0030】
有利には、工程(a)、(a)または(a)では、塩基はリチウムヘキサメチルジシラザンまたは水素化ナトリウムである。
【0031】
反応溶媒は、有機溶媒、有利には、テトラヒドロフラン(THF)である。
【0032】
有利には、反応は室温で起こる。しかしながら、反応はより低温、有利には−78℃〜室温、有利には0℃または−78℃の間の温度でも起こる。特に、反応温度は用いる塩基に依存する。従って、NaHを用いる場合には温度は有利には0℃であり、LIHMDSを用いる場合には温度は有利には−78℃であり、tBuOKを用いる場合には反応は有利には室温で起こる。
【0033】
Yが−C(HR4)−基であり、R3およびR4が同一であり、かつ、アリル基を表す場合、本方法は、式(I)の化合物に対してオレフィンの分子内メタセシス反応を行って、下式(VII):
【化7】

(式中、R1およびR2は先に定義されたものなどである)
の化合物を得ることからなる工程(b)を更に含む。
【0034】
Yが−C(HR4)−基である場合、本方法は、下記の
(b)式(I)の化合物を塩基性媒体中でハロゲン化アリルと反応させて下記化合物(VIII):
【化8】

(式中、R1、R2およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
を得ること、
(c)式(VIII)の化合物を加熱(好ましくはマイクロ波で)して下記の式(IX):
【化9】

(式中、R1、R2およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物へ変換すること、
(d)式(IX)の化合物をハロゲン化アリルと反応させて下記の式(X):
【化10】

(式中、R1、R2およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を形成すること、および
(e)式(X)の化合物をオレフィンの分子内メタセシスにより式(XI):
【化11】

(式中、R1、R2およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物へ変換すること
からなる一連の工程を更に含む。有利には、このメタセシス環化はGrubbsに従って行う。有利には、工程(c)および(d)はClaisen型転位である。
【0035】
R3がEtOOCCH基であり、Yが−C(HR4)−基である場合、本方法は、式(I)の化合物を水素化物、有利にはホウ化水素、有利にはNaBHと反応させて下記の式(XII):
【化12】

(式中、R1、R2およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を形成することからなる工程(b)を更に含む。
【0036】
Yが−(CHR4)−基である場合、本方法は、式(I)の化合物を、トリフルオロ酢酸と有利には3重量%〜10重量%の間、好ましくは5重量%の濃度で反応させて、下記の式(XIII):
【化13】

(式中、R2、R3およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を得ることからなる工程(b)を更に含む。
【0037】
Yが−(CHR4)−基である場合、本方法は、式(XIII)の化合物を水素化物、好ましくはホウ化水素、より好ましくはNaBHと反応させて、下記の式(XIV):
【化14】

(式中、R2、R3およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を形成することからなる工程(c)を更に含む。
【0038】
Yが−(CHR4)−基である場合、本方法は、式(XIII)の化合物を、トリフルオロ酢酸と有利には10重量%〜25重量%の間、好ましくは15重量%の濃度で反応させて、下記の式(XV):
【化15】

(式中、R3およびR4は先に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を得ることからなる工程(c)を更に含む。
【0039】
Yが−(CHR4)−基である場合、本方法は、式(I)の化合物をホウ化水素、好ましくはNaBHと反応させて、下記の式(XVI):
【化16】

(式中、R1、R2、R3およびR4は先に定義されたものなどである)
の化合物を形成することからなる工程(b)を更に含む。
【0040】
本発明のさらなる対象は、下記の化合物(XVII):
【化17】

(式中、R1およびR2それぞれ独立にはN−保護基である)
およびその薬学上許容される塩、ならびに下式(XVIII):
【化18】

[式中、
R1およびR2はそれぞれ独立にN−保護基であり、
R3はメチル、ベンジル、イソプロピル、アリル、プレニル基または−CHCOOCである]
の化合物およびその薬学上許容される塩である。
【0041】
有利には、式(XVIII)の化合物に関して、下記の化合物:
【化19】

は除外される。
【0042】
本発明の方法は、多くの研究的検討または刊行物の主題となっている生物学的または薬学的に主要に注目されるいくつかの分子系に対するさらなる経路を開く。これらの方法は生物学的に活性な分子の完全な合成に種々の重要な中間体を効果的にもたらすか、あるいは注目される特性を有する化合物の合成を可能にする。
【0043】
よって、式(VIII)の化合物は、とりわけその抗酸化特性がよく知られているビタミンCに構造的に匹敵する。
【0044】
式(XVI)の化合物は、ブレオマイシン(抗生物質および抗癌剤)、ヤノルスイミド(janolusimide)およびスタチン(酵素阻害剤)のペプチド部分構造を有する。
【0045】
式(XII)の化合物は、メスカル由来の精神活性物質であるメスカリンイソシトリミドラクトンに類似している。
【0046】
式(VI)の化合物は、抗腫瘍、抗HIV、抗高血圧、抗炎症、鎮痛特性を有する化合物に関連し、筋肉弛緩作用を有する。
【0047】
以下、限定されるものではないが下記の実施例により本発明を説明する。
【実施例】
【0048】
実施例1:1−tert−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−1,5−ジヒドロピロール−2−オン(I−a)の合成
【化20】

室温で、脱水THF(10.3mL)中、置換ピペラジン−2,5−ジオン(IV−a)(0.794g、2.53mmol)の溶液に、t−BuOK(0.312g、2.78mmol)を加えた。この溶液をアルゴン雰囲気下で12時間攪拌した。次に、この媒体をAcOEt(20mL)で希釈し、0.1N HCl溶液で洗浄し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒を真空下で除去し、粗残渣をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン/MeOH 100:0→90:10)により精製した。ラクタム(I−a)が、エノール型に相当する無色の固体の形態で単離された(0.575g)。
【0049】
収率=72%(純粋な化合物)。融点=65℃、補正無し。
1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) : δ1.51 (s, 9H, CH3C) ; 1.55 (s, 9H, CH3C) ; 4.16 (s, 2H, CH2) ; 6.65 (s1, 1H, NH) ; (DMSO-d6, 200 MHz) : δ 1.40 (s, 9H, CH3C) ; 1.46 (s, 9H, CH3C) ; 4.12 (s, 2H, CH2) ; 7,84 (s1, IH, NH) ; 11,96 (m, IH, OH).
13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) : δ28.0 (CH3C) ; 47.0 (CH2) ; 83.1および83.3 (CCH3) ; 104.1 (CvinN) ; 148.9および155.7 (COカルバメート) ; 150.8 (CvinO) ; 165.1 (COラクタム). LC/MS : tr = 3.84 分 ; 646, [2M+NH4+] ; 629 ; [2M+H+] ; 332, [M+NH4+] ; 315, [M+H+] ; 259, [(M+H+) - tBu] ; 203, [(M+H+) - 2tBu] ; 159 [(M+H+) - 2Boc]. tr=2.66分 2 Boc基のin situ損失を伴う: 215 [(M+H+-Boc)]. HPLC = 11.46 分.
【0050】
実施例2:(3S,5S)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,5−ジメチルピロリジン−2,4−ジオン(I−b1)および(3R,5S)(I−b2)の合成
【化21】

これらの化合物は上記の手順に従って合成した。
【0051】
(I−bl)(3S,5S); 融点= 104℃ (補正なし) ; (α)D20 = -9.0 (c = 2.12, ジクロロメタン). 1H-NMR(CDCl3, 200 MHz) : δ 1.35 (s, 9H, CH3C) ; 1.40 (d,3H, CH3) ; 1.52 (s, 3H, CH3quat) ; 1.54 (s, 9H, CH3C) ; 4.52 (q, IH, CH*, J = 7.1Hz) ; 5.54 (sb, 1H, NH), CHαAlaとNH Bocの間にnOe. 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) : δ 17.9, 20.2 (CH3 AIa) ; 28.0, 28.1 (CH3C Boc) ; 59.5 (Cquat) ; 60.6(CH*) ; 81.5, 84.0 (CCH3) ; 149.0, 154.9 (COカルバメート) ; 172.0 (COラクタム) ;207.1 (COケトン). LC/MS : tr = 3.75分; 343 [M+H+] ; 287 [(M+H+) - tBu] ;231 [(M+H+) - 2tBu]. HR-MS 343.1870 Th (測定= 343.1869 Th).HPLC; tr = 11,153分.
【0052】
(I−bl)(3R,5S); 融点= 159℃(補正なし) ; (α)D20 = -101.3 (c =1.57, ジクロロメタン). 1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) : δ 1.41 (s, 9H, CH3C) ;1.43 (s, 3H, CH3Cquat) ; 1.59 (s, 9H, CH3C) ; 1.69 (d, 3H, CH3CH*, J = 6.6 Hz) ; 4.47 (q, 1H, CH*, J = 6.7 Hz) ; 5.23 (sb, 1H, NH), CHα AlaとCH3Cquatの間に, および CH3CH*と NH-Bocの間にNOe. 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) : δ 16.4 (CH3CH*) ; 19.8 (CH3Cquat) ; 28.0, 28.1 (CH3C) ; 59.9 (CH*) ; 60.0 (Cquat), 81.4, 84.0 (CCH3) ; 149.1 , 154.4 (COカルバメート) ; 171.6 (COラクタム) ; 207.2 (COケトン). LC/MS : tr = 3.90分 : 343 [M+H+] ; 287 [(M+H+) - tBu] ; 231 [(M+H+) - 2tBu] ; 143 [(M+H+) - 2Boc]. HR-MS 343.1870 Th (測定= 343.1869 Th). HPLC tr = 11.602分.
【0053】
実施例3:1−text−ブトキシカルボニル−3−ベンジル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノピロリジン−2,4−ジオン(I−c)、1−tert−ブチルオキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,5−ジベンジルピロリジン−2,4−ジオン(I−d)、および3−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−3,5−ジアリル−1−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−2,4−ジオン(I−e)の合成
【化22】

アルゴン雰囲気下、−78℃で、脱水THF(3.8ml)中、化合物(IV−a)(0.237g、0.75mmol)の攪拌溶液に、THF中1.06MのLiHMDS(1.78mL、1.89mmol)の溶液を滴下した。45分後、臭化ベンジル(0.20mL、1.66mmol)を加えた。反応混合物を室温で12時間放置した後、AcOEt(10mL)で希釈し、0.1N HC1溶液で洗浄した。有機相をMgSOで乾燥させ、溶媒を真空濃縮した。アルキル化化合物の粗混合物をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン−AcOEt)により精製し、これにより無色粉末の形態で化合物(I−d)(0.092g)および(I−c)(0.058g)を連続的に得た。
【0054】
(I−c):融点126℃ (補正なし). 1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz) :δ 1.36 (s, 9H, CH3C) ; 1.40 (s, 9H, CH3C) ; 2.93, 3.90 (dd, 2H, CH2 Gly, JAB = 18.4 Hz) ; 2.96, 3.05 (dd, 2H, CH2Ph, JAB = 12.6 Hz) ; 7.00 - 7.35 (m, 5H, Harom) ; 8.42 (s, 1H, NH), Glyメチレンの最も保護されたプロトン(proS)と芳香性プロトンの間にnOeが検出. 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) :δ 27.9, 28.2 (CH3C) ; 40.5 (CH2Ph) ; 54.6 (CH2 GIy) ; 65.2 (CCH2Ph) ; 81.9, 83.7 (CCH3) ; 126.6 -135.7 (Carom) ; 148.3, 154.8 (COカルバメート) ; 171.0 (COラクタム). HPLC : tr = 12.779 分. LC/MS : tr = 4.40 分, 809 [2M+H+] ; 405 [M+H+] ; 349 [(M+H+) - tBu] ; 305 [(M+H+) - Boc] ; 249 [(M+H+) - Boc - tBu] ; 205 [(M+H+) - 2Boc]. HR-MS : 405.2048 Th (測定 = 405.2026 Th) ; C21H28N2O6.
【0055】
(I−d): 融点147℃ (補正なし). 1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz) : δ1.32 (s, 9H, CH3C) ; 1.45 (s, 9H, CH3C) ; 1.65, 2.30 (ddd, 2H, CH* CH2Ph, JAB = 13.9 Hz, JAX = 8.8 Hz, JBX = 4.3 Hz) ; 2.62, 2.97 (dd, 2H, Cquat CH2Ph, JA'B' = 13.3 Hz) ; 4.3, 4.44 (dd, 1H, JAX = 8.7 Hz, JBX = 4.3 Hz) ; 6.98- 7.44 (m, 5H, Harom) ; 8.31 (s, 1H, NH). 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) :δ 28.1 (CH3C) ; 34.9 (CH * CH2Ph) ; 37.7 (CquatCH2Ph) ; 61.8 (CquatCH2Ph) ; 66.1 (CH*CH2Ph) ; 81.6, 84.3 (CCH3) ; 128.3, 130.8 (Carom) ; 149.3, 154.9 (COカルバメート) ; 171.4 (COラクタム) ; 205.4 (COケトン). HPLC tr = 14.50 分. LC/MS : tr = 4.99分 : 495 [M+H+] ; 439 [(M+H+) - tBu] ; 395 [(M+H+) - Boc] ; 339 [(M+H+) - Boc - tBu] ; 295 [(M+H+) - 2Boc]. HR-MS : 495.2528 Th (測定= 495.2495 Th) C28H34N2O6.
【0056】
(I−e):同様にして、臭化アリルを用いて製造。無色油状物(幾何異性体混合物)
1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) : δ1.37 (s, 9H, CH3C) ; 1.39 (s, 9H, CH3C) ; 1.58 (s, 9H, CH3C) ; 1.64 (s, 9H, CH3C) ; 2.31 - 2.61 (m, 4H, CquatCH2CH=CH2) ; 2.61 - 3.05 (m, 4H, CH* CH2CH=CH2) ; 4.22 - 4.31 (m, 1H, CH*) ; 4.56 - 4.66 (m, 1H, CH*) ; 5.04 - 5.35 (m, 10H, NHおよびCH2=CH) ; 5.53 - 6.14 (m, 4H, CH=CH2). LC/MS tr = 4.38分 : 395 [M+H+] ; 339 [(M+H+) - tBu] ; 295 [(M+H+) - Boc] ; 283 [(M+H+) - 2 tBu].
【0057】
実施例4:7−tert−ブトキシカルボニル−8,9−ジオキソ−7−アザ−ビシクロ[4.2.1.]ノン−3−イン−1−イルカルバミン酸のtert−ブチルエステル(VII−e)の合成
【化23】

新たに蒸留したジクロロメタン(8mL)中、ビス−アリルテトラメート(I−e)(0.226g、0.57mmol)の還流溶液に、ベンジリデン−[1.3−ビス−(2,4,6−トリメチルフェニル−2−イミダゾリジニリデン]−ジクロロ(トリシクロヘキシルホスファン)ルテニウム(Grubbs II試薬)(0.010g、0.0115mmol)を加えた。この溶液を45℃で30分間攪拌し、DMSO(0.04mL、0.58mmol、触媒に対して50当量)で不活性化した。周囲温度で12時間攪拌した後、溶媒を真空濃縮し、粗残渣をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン/AcOEt(100:0→85:15)により精製した。二環式化合物(VII−e)が白色固体の形態で採取された(0.144g)。収率70%。
【0058】
融点:104℃(補正無し)。
1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) :δ 1.35 (s, 6H, CH3C) ; 1.42 (s, 3H, CH3C) ; 1.54 (s, 9H, CH3C) ; 2.22- 2.33および2.55 - 2.68 (m, 2H, CH2Cquat) ; 2.36 - 2.48および2.80 - 2.92 (m, 2H, CH2CH*) ; 4.58 (m, 0.3H, CH*) ; 4.70 (m, 0.7H, CH*) ; 5.40 (s, 1H, NH) ; 5.46〜5.61 (m, 2H, CH=CH). Boc−ラクタム基におけるE/Z異性は、おそらくtBu関連シグナルおよび隣接するCHのシグナルの倍増によるものである. 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) :δ28.0および28.2 (CH3C) ; 30.3 , 33.7 (CH2) ; 62.0 (CH*) ; 64.4 (Cquat) ; 81.6, 84.2 (CCH3) ; 121.9, 124.5 (CH=CH) ; 148.4, 154.6 (COカルバメート) ; 170,3 (COラクタム) ; 204,7 (COケトン). HPLC tr = 10.937分 LC/MS : tr = 3.89分: 367 [M+H+] ; 311 [(M+H+) - tBu] 267 [(M+H+) - Boc]. C18H26N2O6.
【0059】
実施例5:(3R,5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−3−メチルピロリジン−2,4−ジオン(I−f)、(3R、5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−3−ベンジルピロリジン−2,4−ジオン(I−g)および(3R,5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−3−アリルピロリジン−2,4−ジオン(I−h)の合成
【化24】

(3R,5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−3−メチルピロリジン−2,4−ジオン(I−f)
鉱油(0.076g、3.17mmol)中60%のNaOHの懸濁液を脱水THF(60mL)中に希釈した。脱水THFに溶かしたピペラジンジオン3(0.753g、2.11mmol)の溶液をアルゴン雰囲気下、0℃で滴下した。この反応物を1時間攪拌し、ヨウ化メチル(0.16mL、2.54mmol)を加えた。12時間攪拌した後、AcOEt(24mL)を加えた。有機相を0.1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空濃縮した。その後、粗残渣をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(石油エーテル/AcOEt 100:0→50:50)により精製した。化合物(I−f)が白色粉末の形態で得られた(0.450g、収率60%)。
【0060】
融点:111℃(補正無し)。[α]D20 = + 11(c = 2.10 ジクロロメタン)。1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) :δ 0.93 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.20 (d, 3H, CH3CH, J = 7.1 Hz) ; 1.36 (s, 9H, CH3C) ; 1.38 (s, 3H, CH3Cquat) ; 1.56 (s, 9H, CH3C) ; 2.32 -2.50 (m, 1H, CH CH3) ; 4.53 (d, 1H, CH*, J = 4.2 Hz) ; 5.36 (sb, 1H, NH). 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) :δ 16.5, 17.8 (CH3CH) ; 18.7 (CH3Cquat) ; 28.0 (CH3C) ; 29.7 (CH) ; 59.3 (Cquat) ; 69.9 (CH*) ; 81.3, 83.8 (CCH3) ; 149.6, 154.7 (COカルバメート) ; 172.4 (COラクタム) ; 206.7 (COケトン). HPLC ; tr = 12.454分. LC/MS : tr = 4.22分 : 371 [M+H+] ; 315 [(M+H+) - tBu] ; 271 [(M+H+) - Boc] ; 259 [(M+H+) - 2 tBu] ; 215, [(M+H+) - Boc - tBu] ; 171 [(M+H+) - 2 Boc]. HR-MS : 371.2167 Th (測定= 371.2182 Th) C18H30N2O6.
【0061】
化合物(I−g)および(I−h)は、同様の手順に従い、化合物(III−f)から、それぞれアルキル化剤として臭化ベンジルおよび臭化アリルを用いて合成した。
【0062】
(3R,5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−3−ベンジルピロリジン−2,4−ジオン(I−g)
収率:42%。無色の結晶。融点:114℃(補正無し)。
[α]D20 = + 20 (c = 2.01, ジクロロメタン). 円偏光二色性: トリフルオロエタノール (λnm,θ) : 193, 47500 ; 205, 0 ; 225, -18000 ; 250, -11000. 1H- NMR (CDCl3, 200 MHz) : δ1.01 (d, 3H, CH3CH, J = 6.8 Hz) ; 1.08 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.32 (s, 9H, CH3C) ; 1.56 (s, 9H, CH3C) ; 1.92 - 2.16 (m, 1H, CHCH3) ; 3,03 (sb, 2H, CH2) ; 4.47 (d, IH, CH*, J = 5.6 Hz) ; 5.11 (sb, 1H, NH) ; 7.15 - 7.40 (m, 5H, Harom). 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) :δ 18.7, 19.3 (CH3CH) ; 28.0 (CH3C) ; 30.1 (CH) ; 38.0 (CH2) ; 61.8 (CCH2Ph) ; 69.7 (CH*) ; 81.4, 84.0 (CCH3) ; 128.2 -131.8 (Carom) ; 149.8, 154.8 (COカルバメート) ; 171.7 (COラクタム) ; 206.1 (COケトン). HPLC tr = 14.324分; LC/MS : tr = 4.83分: 447 [M+H+] ; 391 [(M+H+)-tBu] ; 347 [(M+H+) - Boc] ; 291 [(M+H+) - Boc - tBu]. HR-MS 447.2521 Th (測定= 447.2495 Th) C24H34N2O6.
【0063】
(3R,5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシアルボニルアミノ−5−イソプロピル−3−アリルピロリジン−2,4−ジオン(I−h)
収率:42%。無色の結晶。融点:83℃(補正無し)。
[α]D20 = +15 (c = 1.92, ジクロロメタン). 円偏光二色性 : トリフルオロエタノール (λnm, θ) : 193, 33 000 ; 206, 0 ; 225, −11000 ; 250, −13000. 1H−NMR (CDCl3, 200 MHz) : δ0.98 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.22 (d, 3H, CH3CH, J = 7.1 Hz) ; 1.38 (s, 9H, CH3C) ; 1.58 (s, 9H, CH3C) ; 2.34 - 2.61 (m, 3H, CHCH3 および CH2CH=CH2) ; 4.52 (d, 1H, CH*, J = 4.4 Hz) ; 5.21 - 5.37 (m, 3H, NH および CH2=CH) ; 5.82 - 6.03 (m, 1H, CH=CH2).
【0064】
実施例6:(R)4−アリルオキシ−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−1−tert−ブトキシカルボニル−1,5−ジヒドロピロール−2−オン(VIII−i)および(3S,5R)−3−アリル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−1−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−2,4−ジオン(IX−i)の合成
【化25】

(R)4−アリルオキシ−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−1−tert−ブトキシカルボニル−1,5−ジヒドロピロール−2−オン(VIII−i)
脱水DMSO(5.5mL)中、化合物(I−i)(0.521g、1.46mmol)の溶液に、攪拌下、粉末KOHを加えた(0.074g、1.32mmol)。完全に溶解させるには、若干の加熱が必要であることが分かった。混合物の色は桃色から暗紫色に変化した。次に、臭化アリル(0.11mL、1.32mmol)を加え、反応混合物をアルゴン雰囲気下で6時間攪拌した。その後、AcOEt(11mL)を加えた。有機相を0.1N HClで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。粗残渣をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン/AcOEt 100:0→80:20)により精製し、アリルオキシ誘導体(VIII−i)(0.365g)を白色粉末の形態で収率60%で得た。
【0065】
[α]D20 = -23 (c = 0.24, MeOH). 1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) : δ0.90 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.14 (d, 3H, CH3CH, J = 7.2 Hz) ; 1.48 (s, 9H, CH3C) ; 1.56 (s, 9H, CH3C) ; 2.45-2.53 (m, 1H, CHCH3) ; 4.20 (d, 1H, CH*, J = 3.2 Hz) ; 4.90 (m, 2H, CH2O) : 5.29 (d, 2H, CH2=CH, J = 1.4 Hz) ; 5.65 (sb, 1H, NH) ; 5.93- 6.02 (m, 1H, CH=CH2). 13C-NMR (CDCl3, 100 MHz) : δ15.9, 18.6 (CH3CH) ; 28.1 (CH3C) ; 29.8 (CH CH3) ; 62.6 (CH*) ; 71.3 (CH2O) ; 81.1, 82.8 (CCH3) ; 104.7 (CvinN) ; 118.9 (CH2=CH) ; 132.1 (CH=CH2) ; 149.2, 155.2 (COカルバメート) ; 165.5, 167.6 (CvinOおよび COラクタム). HPLC ; tr = 13.220分 ; LC/MS : tr = 3.06分 : [M+Na+] = 419 ; [M+H+] = 397 ; [(M+H+) - tBu] = 341 ; [(M+H<+>) - 2 tBu] = 285 ; [(M+H+) - Boc - tBu] = 241. HR-MS 397.2326 Th (測定= 397.2339 Th).
【0066】
(3S,5R)−3−アリル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−5−イソプロピル−1−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−2,4−ジオン(IX−i)
トリフルオロトルエン(3mL)中、化合物(VIII−i)(0.180g、0.45mmol)の溶液に170℃で30分、照射を行った(Biotage装置)。次に、媒体を真空濃縮し、粗残渣をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン−AcOEt)により精製し、溶媒を濃縮した後、化合物(IX−i)を白色結晶の形態で得た(0.088g、収率50%)。
【0067】
[α]D20 = -88 (c : 1.34, ジクロロメタン). 1H-NMR (CDCl3, 200 MHz) :δ 1.13 (d, 3H, CH3CH, J = 7.2 Hz) ; 1.17 (d, 3H, CH3CH, J = 7.5 Hz) ; 1.39 (s, 9H, CH3C) ; 1.58 (s, 9H, CH3C) ; 2.47 (d, 2H, CH2CH=CH2, J = 7.5 Hz) ; 2.48〜2.59 (m, 1H, CHCH3) ; 4.21 (d, 1H, CH*, J = 4.9 Hz) ; 5.04 (sb, 1H, NH) ; 5.23 - 5.33 (m, 2H, CH2=CH) ; 5.59 - 5.80 (m, 1H, CH=CH2). 13C-NMR(CDCl3, 100 MHz) :δ19.0および19.2 (CH3CH) ; 28.0および 28.1 (CH3C) ; 31.0 (CH CH3) ; 39.2 (CH2CH=CH2) ; 63.6 (Cquat) ; 68.1 (CH*) ; 81.1 , 84.0 (C CH3) ; 122.6 (CH2=CH) ; 128.3 (CH= CH2) ; 149.8, 153.9 (COカルバメート) ; 170,5 (COラクタム) ; 205,9 (COケトン). HPLC : tr = 13.411分; LC/MS : tr = 4.62分: 397 [M+H+] ; 341 [(M+H+) - tBu] ; 297 [(M+H+) - Boc] ; 285 [(M+H+) - 2 tBu] ; 197 [(M+H+) - 2 Boc]. HR-MS : 397.2318 Th (測定= 397.2339 Th) C20H32N2O6.
【0068】
実施例7:スピロ誘導体D−Val−バイキアイン(XI−a)の合成
【化26】

還流ジクロロメタン(5mL)中、ジアリルピロリジンジオン(X−a)(0.105g、0.24mmol)の溶液に、攪拌下、同溶媒2mL中のGrubbs触媒(ベンジリデン−[1,3−ビス−(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン]−ジクロロ(トリシクロヘキシルホスファン)ルテニウム(0.004g、0.0048mmol、2%mol)を加えた。2時間後、この反応媒体をDMSO(0.02mL、0.24mml、触媒に対して50当量)で不活性化した後、この混合物を12時間攪拌し、真空濃縮した。粗混合物を、溶出剤としてジクロロメタンを用い、シリカゲルカラムでのクロマトグラフィーにより精製した。真空濃縮により溶媒を除去した後、化合物(XI−a)(0.047g、収率48%)が結晶の形態で単離された。
【0069】
融点= 124℃ (補正なし). [α]D20 = - 89 (c = 1.90, CH2Cl2). 1H-NMR(CDCl3, 300 MHz) : δ1.04 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.08 (d, 3H, CH3CH, J = 7.2 Hz) ; 1.35 (s, 9H, CH3C) ; 1.50 (s, 9H, CH3C) ; 2.24 - 2.36 (m, 1H, CH2Cquat) ; 2.40 - 2.52 (m, 2H, CHCH3 およびCH2Cquat) ; 3.98 - 4.02 (m, 2H, CH2N) ; 4.23 (d, 1H, CH*, J = 4.5 Hz) ; 5.60 - 5.70 (m, 1H, CH=CHCH2C) ; 5.86 - 5.94 (m, 1H, CH=CHCH2N). 13C-NMR(CDCl3, 75 MHz) : δ19.1 , 19.2 (CH3CH) ; 28.0, 28.2 (CH3C) ; 30.6 (CH2Cquat) ; 30.9 (CHCH3) ; 43.6 (CH2N) ; 62.8 (Cquat) ; 67.0 (CH*) ; 81.7, 83.8 (CCH3) ; 118.5 (CCH2CH=CH) ; 126.0 (NCH2CH=CH) ; 150.0, 155.1 (COカルバメート) ; 171.1 (COラクタム) ; 206.2 (COケトン). HPLC. tr = 14.275分; LC/MS : tr = 3.23分: 409 [M+H+] ; 353 [(M+H+) - tBu] ; 297 [(M+H+) - 2 tBu] ; 209 [(M+H+) - 2 Boc], HR-MS 409.2347 Th (測定= 409.2339 Th) C21H32N2O6.
【0070】
実施例8:(3R,5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(エトキシカルボニルメチル)−5−イソプロピル−ピロリジン−2,4−ジオン(I−j)およびtert−ブチルの(3aR,6R,6aS)3a−(tert−ブトキシカルボニル)−6−イソプロピル−2,4−ジオキソヘキサヒドロフロ[2,3−c]ピロール−5−カルボン酸塩(XII−j)の合成
【化27】

(III−f)は、上記の手順に従い、LiHMDSの存在下で3およびエチルヨードアセテートから合成した。
【0071】
(3R、5R)1−tert−ブトキシカルボニル−3−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(エトキシカルボニルメチル)−5−イソプロピルピロリジン−2,4ジオン(I−j)
黄油;収率49 %. [α]D20 = + 21 (C = 1.31, CH2Cl2). Rf = 0.60 (ヘキサン/AcOEt) (70/30). 1H-NMR(CDCl3, 300 MHz) :δ 0.98 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.20 (d, 3H, CH3CH, J = 7.1 Hz) ; 1.29 (t, 3H, CH3, CH2, J = 7.0 Hz) ; 1.37 (s, 9H, CH3C) ; 1.56 (s, 9H, CH3C) ; 2.36 - 2.49 (m, 1H, CHCH3) ; 2.49 - 2.62 (m, 2H, CH2Cquat) ; 4.05 - 4.28 (m, 2H, CH2CH3); 4,54 (d, 1H, CH*, J = 4.3 Hz) ; 6.61 (sl, 1H, NH). 13C-NMR (CDCl3, 75 MHz) : δ14,0 (CH3CH2) ; 17.7, 19.1 (CH3CH) ; 27.9, 28.1 (CH3C) ; 30.1 (CH) ; 34.8 (CH2Cquat) ; 59.8 (Cquat) ; 69.9 (CH*) ; 81.4, 84.3 (CCH3) ; 149.5, 155.0 (COカルバメート) ; 168.4 および170.0 (CO ラクタムおよび COエステル) ; 204.6 (COケトン). LC/MS : tr = 4.73分 : [M+H+] = 443 ; [(M+H+) - tBu] = 387 ; [(M+H+) - Boc] = 343 ; [(M+H+) - Boc - tBu] = 287 ; [(M+H+) - 2 Boc] = 243. HR-MS = 443.2411 Th (測定443.2393 Th) C21H34N2O8.
【0072】
tert−ブチルの(3aR,6R,6aS)3a−(tert−ブトキシカルボニル)−6−イソプロピル−2,4−ジオキソヘキサヒドロフロ[2,3−c]ピロール−5−カルボン酸塩(XII−j)
THF/水の混合物(4:1)中、(I−j)(0.040g、0.09mmol)の溶液に、攪拌下、0℃で、NaBH(0.010g、0.27mmol)を加えた。30分後、AcOEt(10mL)を加えた。有機相を0.1N HClで洗浄し、MgSOで乾燥させ、真空濃縮した。その後、粗残渣をシリカゲルカラムでのクロマトグラフィー(ジクロロメタン:AcOEt 100:0→95:5)により精製した。化合物(XII−j)は収率75%(0.027g)で無色の油状物の形態で得られた。
[α]D20 = -23 (c = 1.11, ジクロロメタン) ; Rf = 0.61 (ヘキサン/AcOEt (60/40). 1H- NMR(CDCl3, 200 MHz) :δ 0.91 (d, 3H, CH3CH, J = 7.0 Hz) ; 1.08 (d, 3H, CH3CH, J = 7.1 Hz) ; 1.37 (s, 9H, CH3C) ; 1.48 (s, 9H, CH3C) ; 2.42 - 2.58 (m, 1H, CHCH3) ; 2.85 (d, 1H, CH2, JAB = 18.6 Hz) ; 2.94 (d, 1H, CH2, JAB = 18.6 Hz) ; 4.29 (t, 1H, CH*CH(CH3)2, J = 6.3 Hz) ; 5.12 (sl, 1H, NHBoc) ; 5.20 - 5.26 (m, 1H, CH*O). 13C-NMR(CDCl3, 100 MHz) : δ17.1, 17.9 (CH3CH) ; 27.8, 28.2 (CH3C) ; 29.7 (CHCH3) ; 36.7 (CH2) ; 63.1 (CH*CH(CH3)2) ; 63.6 (CCH2CO) ; 80.6 (CH*O) ; 81.8および84.7 (CCH3) ; 149.8, 154.5 (COカルバメート) ; 171.6および172.0 (COラクタムおよびラクトン). HPLC : tr = 12.418分 ; LC/MS : tr = 4.34分: [M+H+] = 399 ; [(M+H+) - tBu] = 343 ; [(M+H+) - 2 tBu] = 287 ; [(M+H+) - Boc - tBu] = 243. HR-MS 399.2143 Th (測定= 399.2131 Th) C19H30N2O7.
【0073】
実施例9:(S)1−tert−ブトキシカルボニル−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ)−3−イソプロピル−3,4−ジヒドロキノリン−1(2H)−2,4−ジオン(I−k)の合成
【化28】

化合物(I−k)は、無色の油状物の形態で得られた。収率:40%(最適化してない)。
[α]D20 = +17 (c= 0.87, CH2Cl2). 1H-NMR (CDCl3, 300MHz) :δ 0.91 (d, 3H, CH3CH, J = 6.9 Hz) ; 0.95 (d, 3H, CH3CH, J = 6.9 Hz) ;1.11 (s, 3H, CH3C) ; 1.34 (s, 6H, CH3C) ; 1.56, 1.59 (s, 9H, CH3C) ; 2.12 - 2.24(m, 1H, CHCH3) ; 5.17 (s, 0.7H, NH) ; 5.21 (s, 0.3H, NH) ; 6.87 - 7.99 (m, 4H, Harom). 13C-NMR(CDCl3, 75 MHz) :δ 16.9, 17.0 (CH3CH) ; 27.5, 28.2 (CH3C) ; 35.3, 36.0 (CH) ; 71.9, 72.1 (Cquat) ; 80.9, 82.0, 86.1, 86.6 (CCH3) ;114.7, 115.0, 123.9, 124.0, 135.7, 135.8 (CHarom) ; 120.2, 138.9 (Carom) ;150,4, 153.8, 155.3 (COカルバメート) ; 169.5 (COラクタム) ; 191.6, 192.3 (COケトン). イソプロピルシグナル(プロトン)および芳香性/カルボニル基(13C)の倍増がBocラクタム基におけるE/Z異性に関連していた。 HPLC tr = 13.178分. LC/MS : tr = 3.03分: 419 [M+H+] ; 363 [(M+H+) - tBu] ; 319 [(M+H+) - Boc] ; 263 [(M+H+) - Boc - tBu]. HR-MS : 419.2173 Th (測定419.2182 Th) C22H30N2O6.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下式(I):
【化1】

[式中、
R1およびR2はそれぞれ独立にN−保護基であり;
R3は水素原子、C−Cアルキル基、C−Cアリールアルキル基、C−Cアルケニル基またはアルコキシカルボニルアルキル基であり;
Yは−C(HR4)−基(式中、R4は水素原子、C−Cアルキル基、アリール基、C−Cアリールアルキル基またはC−Cアルケニル基である);またはオルト−フェニレン基である]
の化合物を合成する方法であって、下記工程:
(a)下式(II):
【化2】

(式中、R1、R2、R3およびYは先に定義された通り)
の化合物を塩基と反応させること、または
(a)下式(III):
【化3】

の化合物を、化合物R3−X(R1およびR2は先に定義された通りであり、R3は水素を除いて先に定義された通りであり、Xはハロゲンである)の存在下で塩基と反応させること、または
Yが−C(HR4)−基である場合は、(a)下式(IV):
【化4】

の化合物を、式R4−X(式中、R1、R2、R3は先に定義された通りであり、R4は水素を除いて先に定義された通りであり、Xはハロゲンである)の存在下で塩基を反応させること、または
Yが−C(HR4)−基である場合は、(a)下式(V):
【化5】

の化合物を、式R4−X(式中、R1およびR2は先に定義された通りであり、R3はR4と同一であり、かつ、水素を除いて先に定義された通りであり、Xはハロゲンである)の化合物の存在下で塩基と反応させること
を含んでなる、方法。
【請求項2】
Yがオルト−フェニレン基である場合、工程(a)が、下式(VI):
【化6】

(式中、R1、R2およびR3は請求項1に定義された通り)
の化合物を塩基と反応させることからなる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
R1およびR2が、アルコキシカルボニルおよびベンゾイル、好ましくは、tert−ブチルオキシカルボニルまたはカルボベンジルオキシからなる群から互いに独立に選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
R3およびR4が、イソプロピル、ベンジル、メチル、sec−ブチル、プレニル、アリル、−CHCOOCおよび−CHCHCOOCHからなる群から互いに独立に選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
塩基が、カリウムtert−ブチレート、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミン、リチウムヘキサメチルジシラザン、カリウムヘキサメチルジシラザンおよびジメチルアミノピリジンからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
Yが−C(HR4)−基であり、R3およびR4が同一であり、かつ、アリル基である場合に、更に下記工程:
(b)式(I)の化合物に対してオレフィンの分子内メタセシス反応を行い、下記の式(VII):
【化7】

(式中、R1およびR2は請求項1で定義される通り)
の化合物を得ること
を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
Yが−C(HR4)−基である場合に、更に下記の一連の工程:
(b)式(I)の化合物を塩基性媒体中でハロゲン化アリルと反応させて、下記化合物(VIII):
【化8】

(式中、R1、R2およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
を得ること、
(c)式(VIII)の化合物を、加熱、好ましくはマイクロ波で、して、下記の式(IX):
【化9】

(式中、R1、R2およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物へ変換すること、
(d)式(IX)の化合物をハロゲン化アリルと反応させて、下記の式(X):
【化10】

(式中、R1、R2およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を形成すること、および
(e)式(X)の化合物をオレフィンの分子内メタセシスにより、式(XI):
【化11】

(式中、R1、R2およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物へ変換すること
を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
R3がEtOOCCH基であり、Yが−C(HR4)−基である場合に、更に下記工程:
(b)式(I)の化合物を水素化物と反応させて、下記の式(XII):
【化12】

(式中、R1、R2およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を形成すること
を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
Yが−(CHR4)−基である場合に、更に下記工程:
(b)式(I)の化合物を、3重量%〜10重量%の間、好ましくは5重量%、の濃度のトリフルオロ酢酸と反応させて、下記の式(XIII):
【化13】

(式中、R2、R3およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を得ること
を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
更に下記工程:
(c)式(XIII)の化合物を水素化物、好ましくはNaBH、と反応させて、下記の式(XIV):
【化14】

(式中、R2、R3およびR4は請求項1で定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を形成すること
を含んでなる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
更に下記工程:
(c)式(XIII)の化合物を10重量%〜25重量%の間、好ましくは15重量%、の濃度のトリフルオロ酢酸と反応させて、下記の式(XV):
【化15】

(式中、R3およびR4は請求項1に定義されたものなどであり、好ましくは、R4はイソプロピルである)
の化合物を得ること
を含んでなる、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
Yが−(CHR4)−基である場合に、更に下記工程:
(b)式(I)の化合物をホウ化水素、好ましくはNaBH、と反応させて、下記の式(XVI):
【化16】

(式中、R1、R2、R3およびR4は請求項1に定義されたものなどである)
の化合物を形成すること
を含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
下式(XVII)の化合物およびその薬学上許容される塩:
【化17】

(式中、R1およびR2それぞれ独立にはN−保護基である)。
【請求項14】
下式(XVIII)の化合物およびその薬学上許容される塩:
【化18】

[式中、
R1およびR2はそれぞれ独立にN−保護基であり、
R3はメチル、ベンジル、イソプロピル、アリル、プレニル基または−CHCOOCであり、
ただし、式:
【化19】

の化合物を除く]。

【公表番号】特表2010−522145(P2010−522145A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554047(P2009−554047)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際出願番号】PCT/EP2008/053449
【国際公開番号】WO2008/125421
【国際公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(594016872)サントル、ナショナール、ド、ラ、ルシェルシュ、シアンティフィク、(セーエヌエルエス) (83)
【出願人】(504462319)ユニヴェルシテ ドゥ モンぺリエ アン (9)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITE DE MONTPELLIER 1
【Fターム(参考)】