説明

活栓

【課題】改良された清掃可能な活栓を提供する。
【解決手段】少なくとも第1、第2及び第3のポート14,16,18を画定するハウジング要素10と、ハウジング要素10に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素20と、少なくとも第1、第2及び第3のポート14,16,18の内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路であって、少なくとも1つの流体通路が、ハウジング要素10及び取っ手要素20の内の少なくとも1つによって選択可能に画定され、内部容積がフラッシュされるポートを介しては全く流れない流体流によって、第1、第2及び第3のポート14,16,18の内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために形成される少なくとも1つの流体通路とを包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願に関する参照文献]
本発明に関して、「閉じられた活栓」との題名であって2004年9月2日付け出願の米国特許出願第60/607,113号及び「動脈の監視のための閉じられた活栓」との題名であって2005年1月5日付け出願の米国特許出願第60/641,909号を参照しており、これらの文献の開示は、本明細書において、参照文献として組み込まれており、これらの文献の優先権は、本明細書において、37CFR1.78(a)(4)及び(5)(i)に従って特許請求の範囲に含まれる。
【0002】
本発明は、一般に活栓、より詳しくは清掃可能な活栓に関する。
【背景技術】
【0003】
次の文献、すなわち、特許文献1、特許文献2と特許文献3、及び特許文献4は、現在の技術状態を表すと信じられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第5,549,651号明細書
【特許文献2】米国再発行特許発明第37,357号明細書
【特許文献3】米国再発行特許発明第6,238,372号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2004/0210162号明細書
【特許文献5】米国特許第6,651,956号明細書
【特許文献6】米国特許第6,089,541号明細書
【特許文献7】米国特許第6,036,171号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、改良された清掃可能な活栓を提供することを追求する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明の好適な実施形態に従って、少なくとも第1、第2及び第3のポートを画定するハウジング要素と、ハウジング要素に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素と、少なくとも第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路であって、前記少なくとも1つの流体通路が、ハウジング要素及び取っ手要素の内の少なくとも1つによって選択可能に画定され、内部容積がフラッシュされるポートを介しては全く流れない流体流によって、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために形成される少なくとも1つの流体通路と、を含む活栓が提供される。
【0007】
好ましくは、取っ手要素及びハウジング要素は、多数の相互位置に配列可能であり、この場合、ハウジング要素及び取っ手要素が多数の相互位置の内の少なくとも1つにあるとき、少なくとも1つの流体通路は、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために形成される。
【0008】
好ましくは、活栓はまた、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つと関連する少なくとも1つの弁を含む。さらに、弁はエラストマ要素を含み、少なくとも1つの流体通路が、ハウジング要素及び取っ手が相互位置の内の他の位置にあるとき、エラストマ要素から密閉される流体流を供給するために形成される。
【0009】
さらに、少なくとも1つの流体通路が、取っ手要素のシャフト部分によって画定される。
【0010】
好ましくは、活栓はまた、ハウジング要素及び取っ手要素が、内部容積がフラッシュされるポートを介しては全く流れない流体流によって、相互位置の内の少なくとも1つにあるときに、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするための少なくとも1つの流体通路に関連する流体流ガイドを包含する。
【0011】
好ましくは、少なくとも1つの流体通路は、取っ手要素の周縁面に形成される少なくとも1つの凹部によって画定される。代替として、少なくとも1つの流体通路は、取っ手要素のシャフト部分内に形成される少なくとも1つの孔によって画定される。追加として又は代替として、流体流ガイドは半径方向に延在し、少なくとも1つの流体通路を部分的に分岐させる。
【0012】
好ましくは、流体流ガイドは外向きの凹状縁部を包含する。代替として、流体流ガイドが、ポートの内の少なくとも1つのポートの反対側に配置されない場合に、流体流ガイドは、液体の流れを妨げるようになっている外向きの縁部を包含する。さらに、少なくとも1つのポートの内の少なくとも1つは、流体流ガイドによって分岐される。
【0013】
好ましくは、ハウジング要素は、ハウジング要素の中心孔内に配置された側面凹部を包含する。
【0014】
本発明の別の好適な実施形態に従って、動脈監視セットにおいて、動脈線の第1端部で圧力下の液体源に、動脈線の第2端部で患者の動脈に接続されるようになっている動脈線と、動脈線内の液体圧力を感知するための動脈線に沿って配置される圧力変換器と、前記動脈線に沿って配置される活栓とを包含し、前記活栓が、少なくとも第1、第2及び第3のポートを画定するハウジング要素と、ハウジング要素に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素と、少なくとも第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路と、を包含し、前記少なくとも1つの流体通路は、ハウジング要素及び取っ手要素の内の少なくとも1つによって選択可能に画定され、動脈線を介して前記患者に流れる流体流によって、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために形成される、動脈監視セットがまた提供される。
【0015】
好ましくは、取っ手要素及びハウジング要素は、多数の相互位置に配列可能であり、ハウジング要素及び取っ手要素が、多数の相互位置の内の少なくとも1つにあるときに、少なくとも1つの流体通路は、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために形成される。
【0016】
好ましくは、活栓は、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つと関連する少なくとも1つの弁を包含する。さらに、弁がエラストマ要素を包含し、少なくとも1つの流体通路が、ハウジング要素及び取っ手が、相互位置の内の別の位置にあるときに、エラストマ要素から密閉される流体流を供給するために形成される。
【0017】
好ましくは、少なくとも1つの流体通路は、取っ手要素のシャフト部分によって画定される。
【0018】
さらに、動脈監視セットはまた、ハウジング要素及び取っ手要素が、動脈線を介して患者に流れる流体流によって相互位置の内の少なくとも1つにあるときに、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために、少なくとも1つの流体通路と関連する流体流ガイドを包含する。
【0019】
好ましくは、少なくとも1つの流体通路は、取っ手要素の周縁面に形成される少なくとも1つの凹部によって画定される。代替として、少なくとも1つの流体通路は、取っ手要素のシャフト部分内に形成される少なくとも1つの孔によって画定される。追加として又は代替として、流体流ガイドは半径方向に延在し、少なくとも1つの流体通路を部分的に分岐させる。
【0020】
好ましくは、流体流ガイドは外向きの凹状縁部を含む。代替として、流体流ガイドが、ポートの内の少なくとも1つのポートの反対側に配置されない場合に、流体流ガイドは、液体の流れを妨げるための外向きの縁部を包含する。
【0021】
好ましくは、少なくとも1つのポートの内の少なくとも1つは、流体流ガイドによって分岐される。代替として又は追加として、ハウジング要素は、ハウジング要素の中心孔内に配置された側面凹部を包含する。
【0022】
本発明のさらに別の好適な実施形態に従って、患者の循環系との流体連通を提供する方法において、少なくとも第1、第2及び第3のポートを画定するハウジング要素と、ハウジング要素に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素と、少なくとも第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路であって、ハウジング要素及び取っ手要素の内の少なくとも1つによって選択可能に画定される少なくとも1つの流体通路と、を包含する活栓を提供する段階と、取っ手要素及びハウジング要素が第1の相互位置にあるときに、患者の循環系と連通する活栓を介して第1流体の流れを供給する段階と、取っ手要素及びハウジング要素が第2の相互位置にあるときに、患者の循環系と連通する活栓を介して第2流体の流れを供給し、これにより、内部容積がフラッシュされるポートを介しては全く流れない第2流体によって、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積をフラッシングする段階と、を含む方法が提供される。
【0023】
好ましくは、第1流体の流れは、第2ポートから活栓を介して第3ポートを通過し、第2流体の流れは、第1ポートから活栓を介して第3ポートを通過する。代替として、第1流体の流れは、第3ポートから活栓を介して第2ポートを通過し、第2流体の流れは、第3ポートから活栓を介して第1ポートを通過する。
【0024】
好ましくは、活栓はまた、第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つと関連する少なくとも1つの弁を含む。さらに、弁がエラストマ要素を含み、少なくとも1つの流体通路が、ハウジング要素及び取っ手が第3の相互位置にあるときに、エラストマ要素から密閉される流体流を供給するために形成される。
【0025】
本発明は、図面に関連して行われる次の詳細な説明からより完全に理解かつ認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の単純化した組立分解図である。
【図2】2つの異なる方向で見た図1の活栓の部分を形成する、ハウジング要素及びネジ付きプラグの単純化した図面である。
【図3】2つの異なる方向で見た図1の活栓の部分を形成する、ハウジング要素及びネジ付きプラグの単純化した図面である。
【図4A】図2の断面線IVA−IVAに沿った断面図である。
【図4B】図3の断面線IVB−IVBに沿った断面図である。
【図5A】2つの方向における図1の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図5B】2つの方向における図1の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図6A】図5Aの方向Aに沿った図5Aの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図6B】図5Aの方向Bに沿った図5Bの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図7】図5Bの断面線VII−VIIに沿った断面図である。
【図8A】図5Bの断面線VIIIA−VIIIAに沿った断面図である。
【図8B】図5Bの断面線VIIIB−VIIIBに沿った断面図である。
【図9A】5つの動作方向における図1の活栓の単純化した絵画図である。
【図9B】5つの動作方向における図1の活栓の単純化した絵画図である。
【図9C】5つの動作方向における図1の活栓の単純化した絵画図である。
【図9D】5つの動作方向における図1の活栓の単純化した絵画図である。
【図9E】5つの動作方向における図1の活栓の単純化した絵画図である。
【図10A】図9Aの断面線XA−XAに沿った断面図である。
【図10B】図9Bの断面線XB−XBに沿った断面図である。
【図10C】図9Cの断面線XC−XCに沿った断面図である。
【図10D】図9Dの断面線XD−XDに沿った断面図である。
【図10E】図9Eの断面線XE−XEに沿った断面図である。
【図11】本発明の他の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の単純化した組立分解図である。
【図12】2つの異なる方向で見た図11の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図13】2つの異なる方向で見た図11の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図14A】図12の断面線XIVA−XIVAに沿った断面図である。
【図14B】図13の断面線XIVB−XIVBに沿った断面図である。
【図15A】2つの方向における図11の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図15B】2つの方向における図11の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図16A】図15Aの方向Aに沿った図15Aの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図16B】図15Aの方向Bに沿った図15Bの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図17】図15Bの断面線XVII−XVIIに沿った断面図である。
【図18A】図15Bの断面線XVIIIA−XVIIIAに沿った断面図である。
【図18B】図15Bの断面線XVIIIB−XVIIIBに沿った断面図である。
【図19A】4つの動作方向における図11の活栓の単純化した絵画図である。
【図19B】4つの動作方向における図11の活栓の単純化した絵画図である。
【図19C】4つの動作方向における図11の活栓の単純化した絵画図である。
【図19D】4つの動作方向における図11の活栓の単純化した絵画図である。
【図20A】図19Aの断面線XXA−XXAに沿った断面図である。
【図20B】図19Bの断面線XXB−XXBに沿った断面図である。
【図20C】図19Cの断面線XXC−XXCに沿った断面図である。
【図20D】図19Dの断面線XXD−XXDに沿った断面図である。
【図21】本発明の追加の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の単純化した組立分解図である。
【図22】2つの異なる方向で見た図21の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図23】2つの異なる方向で見た図21の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図24A】図22の断面線XXIVA−XXIVAに沿った断面図である。
【図24B】図23の断面線XXIVB−XXIVBに沿った断面図である。
【図25A】2つの方向における図21の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図25B】2つの方向における図21の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図26A】図25Aの方向Aに沿った図25Aの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図26B】図25Aの方向Bに沿った図25Bの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図27】図25Bの断面線XXVII−XXVIIに沿った断面図である。
【図28A】図25Bの断面線XXVIIIA−XXVIIIAに沿った断面図である。
【図28B】図25Bの断面線XXVIIIB−XXVIIIBに沿った断面図である。
【図29A】4つの動作方向における図21の活栓の単純化した絵画図である。
【図29B】4つの動作方向における図21の活栓の単純化した絵画図である。
【図29C】4つの動作方向における図21の活栓の単純化した絵画図である。
【図29D】4つの動作方向における図21の活栓の単純化した絵画図である。
【図30A】図29Aの断面線XXXA−XXXAに沿った断面図である。
【図30B】図29Bの断面線XXXB−XXXBに沿った断面図である。
【図30C】図29Cの断面線XXXC−XXXCに沿った断面図である。
【図30D】図29Dの断面線XXXD−XXXDに沿った断面図である。
【図31】本発明のさらに好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の単純化した組立分解図である。
【図32】2つの異なる方向で見た図31の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図33】2つの異なる方向で見た図31の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図34A】図32の断面線XXXIVA−XXXIVAに沿った断面図である。
【図34B】図33の断面線XXXIVB−XXXIVBに沿った断面図である。
【図35A】2つの方向における図31の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図35B】2つの方向における図31の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図36A】図35Aの方向Aに沿った図35Aの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図36B】図35Aの方向Bに沿った図35Bの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図37】図35Bの断面線XXXVII−XXXVIIに沿った断面図である。
【図38A】図35Bの断面線XXXVIIIA−XXXVIIIAに沿った断面図である。
【図38B】図35Bの断面線XXXVIIIB−XXXVIIIBに沿った断面図である。
【図39A】4つの動作方向における図31の活栓の単純化した絵画図である。
【図39B】4つの動作方向における図31の活栓の単純化した絵画図である。
【図39C】4つの動作方向における図31の活栓の単純化した絵画図である。
【図39D】4つの動作方向における図31の活栓の単純化した絵画図である。
【図40A】図39Aの断面線XLA−XLAに沿った断面図である。
【図40B】図39Bの断面線XLB−XLBに沿った断面図である。
【図40C】図39Cの断面線XLC−XLCに沿った断面図である。
【図40D】図39Dの断面線XLD−XLDに沿った断面図である。
【図41】本発明のさらに別の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の単純化した組立分解図である。
【図42】2つの異なる方向で見た図41の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図43】2つの異なる方向で見た図41の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図44A】図42の断面線XLIVA−XLIVAに沿った断面図である。
【図44B】図43の断面線XLIVB−XLIVBに沿った断面図である。
【図45A】2つの動作方向における図41の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図45B】2つの動作方向における図41の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図46A】図45Aの方向Aに沿った図45Aの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図46B】図45Aの方向Bに沿った図45Bの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図47】図45Bの断面線XLVII−XLVIIに沿った断面図である。
【図48A】図45Bの断面線XLVIIIA−XLVIIIAに沿った断面図である。
【図48B】図45Bの断面線XLVIIIB−XLVIIIBに沿った断面図である。
【図49A】4つの動作方向における図41の活栓の単純化した絵画図である。
【図49B】4つの動作方向における図41の活栓の単純化した絵画図である。
【図49C】4つの動作方向における図41の活栓の単純化した絵画図である。
【図49D】4つの動作方向における図41の活栓の単純化した絵画図である。
【図50A】図49Aの断面線LA−LAに沿った断面図である。
【図50B】図49Bの断面線LB−LBに沿った断面図である。
【図50C】図49Cの断面線LC−LCに沿った断面図である。
【図50D】図49Dの断面線LD−LDに沿った断面図である。
【図51】本発明のさらに好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の単純化した組立分解図である。
【図52】2つの異なる方向で見た図51の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図53】2つの異なる方向で見た図51の活栓の部分を形成するハウジング要素の単純化した絵画図である。
【図54A】図53の断面線LIVA−LIVAに沿った断面図である。
【図54B】図53の断面線LIVB−LIVBに沿った断面図である。
【図55A】2つの動作方向における図51の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図55B】2つの動作方向における図51の活栓の部分を形成する取っ手要素の単純化した絵画図である。
【図56A】図55Aの方向Aに沿った図55Aの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図56B】図55Aの方向Bに沿った図55Bの取っ手要素の単純化した平面図である。
【図57】図55Bの断面線LVII−LVIIに沿った断面図である。
【図58A】図55Bの断面線LVIIIA−LVIIIAに沿った断面図である。
【図58B】図55Bの断面線LVIIIB−LVIIIBに沿った断面図である。
【図59A】4つの動作方向における図51の活栓の単純化した絵画図である。
【図59B】4つの動作方向における図51の活栓の単純化した絵画図である。
【図59C】4つの動作方向における図51の活栓の単純化した絵画図である。
【図59D】4つの動作方向における図51の活栓の単純化した絵画図である。
【図60A】図59Aの断面線LXA−LXAに沿った断面図である。
【図60B】図59Bの断面線LXB−LXBに沿った断面図である。
【図60C】図59Cの断面線LXC−LXCに沿った断面図である。
【図60D】図59Dの断面線LXD−LXDに沿った断面図である。
【図61A】様々な動作方向における本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する動脈監視セットの単純化した絵画図である。
【図61B】様々な動作方向における本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する動脈監視セットの単純化した絵画図である。
【図61C】様々な動作方向における本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する動脈監視セットの単純化した絵画図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の組立分解図である図1を参照する。図1に見られるように、活栓は、参照番号14、16及び18によってそれぞれ示される主管状部12と3つの側面ポートとを含むハウジング要素10を具備する。取っ手要素20は、ハウジング要素10の主管状部12内に位置付けられて配列される。一般的なネジ付きプラグ23は、側面ポート16に接続されるようになっている。
【0028】
ハウジング要素10の絵画図である図2と図3、及びハウジング要素10の断面図である図4Aと図4Bをさらに参照する。図1〜図4Bに見られるように、ハウジング要素10の管状部12は、概ね円筒状であり、軸線22を中心に配列され、軸線から異なる方向に延在し、一般的に軸線22を中心に90度で分離される側面ポート14、16及び18を有する。ポート14は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雄ポートであることが好ましく、一方、ポート16と18は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雌ポートであることが好ましい。ポート14、16及び18と関連して、従来のプラグ、ナット及びカバーを使用してもよい。特に、図1〜図3に見られるように、ポート16と密閉係合するように配列されるネジ付きプラグ23が示されている。管状部分12は、周方向アンダカット26で形成される僅かに円錐形の形態を有する中心孔24を包含する。ポート16は内部容積25を画定する。
【0029】
取っ手要素20を示す図5A〜図8Bを参照する。図5A〜図8Bに見られるように、取っ手要素は、頂部32と一体形成されるシャフト部分30を含み、指状の係合可能な突出部34が頂部32から延伸している。取っ手要素の頂部のその他のどのような適切で一般的な形態を代替として使用してもよいことが認識される。
【0030】
シャフト部分30は、シャフト軸線42を中心に概ね対称であり、3〜4度の(特に図6Aに見られるような)角度αを一般的に有する僅かに円錐形の外面44を有し、それは、シャフト部分との回転可能な密閉係合のための中心孔24の僅かに円錐形の外形に対応する。特に、図8Aと図8Bに見られるように、シャフト部分30は、一般的に相互に密閉される頂部及び底部の円筒状凹部46と48とで形成され、これらの凹部は仕切り50によって密閉して分離される。
【0031】
概ね凹部46と48との間に配置され凹部46と48とから密閉される、部分的に周縁に延在する凹部52は、ハウジング要素10に対する取っ手要素20の回転方向に依存する、側面ポート14、16と18の内の選択可能な側面ポートの間で、選択可能に流体流の通路を画定する。好ましくは半径方向に延在し、部分的に凹部52を分岐させる流体流ガイド54は、取っ手要素20が適切に位置決めされたときに、ポート16の内部容積25のフラッシングのために、凹部52によって画定される通路を介して、ポート14と18の間の液体の流れを内部容積25に向ける。流体流ガイド54の半径方向に外向きの縁部56は、凹状の外形を備えて形成される。
【0032】
5つの動作方向における、図1の活栓の単純化した絵画図である図9A、図9B、図9C、図9D及び図9Eと、図9A、図9B、図9C、図9D及び図9Eのそれぞれの活栓の断面図である図10A、図10B、図10C、図10D及び図10Eとを参照する。
【0033】
図9Aと図10Aは、ポート16がネジ付きプラグ23によって密閉されるときの、図1の活栓の第1動作位置を示している。使用者は一般的に、IVセットのような加圧流体源をポート18に接続し、液体は、矢印60で示されるように、ポート18と部分的に周縁に延在する凹部52とを介し、流体流ガイド54の凹状縁部56を通過し、ポート14を経由して患者に流れる。
【0034】
図9Bと図10Bは、患者から血液又は他の流体を抜き取るために、一般的に使用される図1の活栓の第2動作位置を示している。使用者は一般的に、注射器(示されていない)をポート16に接続し、矢印62で示されるように、患者からポート14と部分的に周縁に延在する凹部52とを介し、ポート16を通して注射器に血液を抜き取る。ポート18が閉鎖しているときに、矢印62で示された方向と反対の流れ方向で医薬品を患者に供給するために、この動作位置をまた使用してもよいことが認識される。
【0035】
図9Cと図10Cは、ポート16が二次管路(示されていない)に開口しているか又は接続されているときに、医薬品を患者に供給するために一般的に使用される、図1の活栓の第3動作位置を示している。二次管路が医薬品の供給源でもよい。医薬品は、矢印63で示されるように、ポート16と部分的に周縁に延在する凹部52とを介して、ポート16を通って患者に流れる。同時に、液体は、矢印64で示されるように、ポート18と部分的に周縁に延在する凹部52とを経由し、流体流ガイド54を回って、ポート16の内部容積25の中に僅かに入り、ポート14を経由して患者に流れる。
【0036】
図9Dと図10Dは、ポート16がネジ付きプラグ23によって密閉されるときに、ポート18からポート14へ液体を患者に供給するために一般的に使用される、図1の活栓の第4動作位置を示している。液体は、矢印66で示されるように、ポート18と部分的に周縁に延在する凹部52とを経由し、流体流ガイド54を回って、ポート16の内部容積25の中に入り、内部容積から残留液体をフラッシングし、ポート14を経由して患者に流れる。
【0037】
本発明の特徴は、流体流ガイド54の提供により、ポート16の内部容積25に留まる残余の液体の存在の問題が概ね克服されることである。このことは、様々な治療状態で重要である。例えば血液がポート16を介して患者から抜き取られるときに、ポート16の内部容積25に留まる残余の血液がある。この血液は、ある時間の間内部容積25に残った場合に、凝固し、従って患者に供給されると危険となる可能性がある。さらに、凝固した血液は、ポート16を介して延在する液体通路を塞ぐことがあるだろう。残留する血液の結果として、様々な感染がおそらく生じることがあるだろう。
【0038】
この特徴はまた、医薬品がポート16を介して患者に供給される場合に有用である。医薬品の一部がポート16の内部容積25に留まると、患者が受け取る医薬品の投与量は、容易に確かめることができない量だけ、意図する投与量よりも少なくなる。さらに、この残余の医薬品は、活栓の引き続く使用の間、患者に不注意で供給されるかもしれず、このことは、患者に害を及ぼすこととなるであろう。
【0039】
本発明は、内部容積25から血液又は医薬品のような液体を自動的にフラッシングし、一般的に、余分な注射器の使用を必要とすること、ネジ付きプラグ23の操作、及び汚染の機会を増大するであろう医療セットを雰囲気中に開放することなしに、液体を患者に戻すことを可能にする。
【0040】
図9Eと図10Eは、ポート16が雰囲気中に開放される時に、活栓の上流のIVセットをフラッシングするために使用可能な図1の活栓の第5動作位置を示している。液体は、矢印68で示されるように、ポート18を経由し、流体流ガイド54を回って、部分的に周縁に延在する凹部52を介し、ポート16を経由して雰囲気中に流れる。代替として、例えば圧力バッグ内の液体を混合することが望ましい場合に、側面ポート16を経由し、ポート18を介して矢印68と反対の方向に液体を押圧するために、この動作位置を使用してもよい。
【0041】
本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の組立分解図である図11を参照する。図11に見られるように、活栓は、主管状部112と、参照番号114、116及び118によってそれぞれ示される3つの側面ポートとを包含するハウジング要素110を備える。取っ手要素120は、ハウジング要素110の主管状部分112内に設置されるように配列される。
【0042】
ハウジング要素110の絵画図である図12と図13、及びハウジング要素110の断面図である図14Aと図14Bをさらに参照する。図11〜図14Bに見られるように、ハウジング要素110の管状部分112は、概ね円筒状であり、軸線122を中心に配列され、軸線122を中心に一般的に90度の角度で分離される、互いに異なる方向に延在する側面ポート114、116及び118を有する。ポート114は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雄ポートであることが好ましく、一方、ポート116は、雄ルエルを受容するように形成されるノーマルクローズの清掃可能な弁を組み込み、ポート118は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雌ポートであることが好ましい。ポート114と118とに関連して、従来のプラグ、ナット及びカバーを使用してもよい。
【0043】
ハウジング要素110のポート116は、ハウジング要素110に溶接されるか、さもなければ固定されるキャップ124によって所定の場所に保持されるエラストマ要素123を使用する弁を包含する。エラストマ要素123及びキャップ124は、サンペテルブルグ、フロリダ、米国のハルキー・ロバーツ株式会社(Halkey-Roberts Corporation)から商業的に入手可能であり、特許文献5、特許文献6及び特許文献7の1つ以上に記載されており、それらの開示は参照によって本出願に組み込まれている。代替として、ベクトン・ディキンソン、カーディナル、メデゲン及びフィルタテク(Becton-Dickinson, Cardinal,Medegen and Filtertek)のような他のソースから商業的に入手可能な弁及び弁要素を使用してもよい。
【0044】
管状部分112は、周方向アンダカット126で形成される僅かに円錐形の外形を有する中心孔125を包含する。ポート116は内部容積127を画定する。
【0045】
取っ手要素120を示す図15A〜図18Bを参照する。図15A〜図18Bに見られるように、取っ手要素は、頂部132と一体形成されるシャフト部分130を包含し、指状の係合可能な突出部134が頂部132から延伸する。取っ手要素の頂部のその他のいかなる適切な一般的な外形が代替として使用されてもよいことが認識される。
【0046】
シャフト部分130は、シャフト軸線142を中心に概ね対称であり、3〜4度の(特に図16Aに見られるような)角度αを一般的に有する僅かに円錐形の外面144を有し、それは、シャフト部分との回転可能な密閉係合のための中心孔125の僅かに円錐形の外形に対応する。特に、図18Aと図18Bに見られるように、シャフト部分130は、一般的に、相互に密閉される頂部及び底部の円筒状凹部146と148で形成され、これらの凹部は仕切り150によって密閉して分離される。
【0047】
概ね凹部146と148との間に配置され凹部146と148から密閉される、部分的に周縁に延在する凹部152は、ハウジング要素110に対する取っ手要素120の回転方向に依存する、側面ポート114、116と118の内の選択可能な側面ポートの間で、選択可能に流体流通路を画定する。好ましくは半径方向に延在し、部分的に凹部152を分岐させる流体流ガイド154は、取っ手要素120が適切に位置決めされたときに、ポート116の内部容積127のフラッシングのために、凹部152によって画定される通路を介してポート114と118の間の液体の流れを内部容積127に向ける。流体流ガイド154の半径方向に外向きの縁部156は、凹状の外形を備えて形成される。
【0048】
4つの動作方向における図11の活栓の単純化した絵画図である図19A、図19B、図19C及び図19Dと、図19A、図19B、図19C及び図19Dのそれぞれの活栓の断面図である図20A、図20B、図20C及び図20Dとを参照する。
【0049】
図19Aと図20Aは、図11の活栓の第1動作位置を示している。使用者は一般的に、IVセットのような加圧流体源をポート118に接続し、液体は、矢印160で示されるように、ポート118と部分的に周縁に延在する凹部152とを介し、流体流ガイド154の凹状縁部156を通過し、ポート114を経由して患者に流れる。
【0050】
図19Bと図20Bは、患者から血液又は他の流体を抜き取るために、一般的に使用される図11の活栓の第2動作位置を示している。使用者は一般的に、注射器をポート116に接続し、矢印162で示されるように、患者からポート114と部分的に周縁に延在する凹部152とを介し、ポート116を通して注射器に血液を抜き取る。ポート118が閉鎖しているときに、矢印162で示された方向と反対の流れ方向で医薬品を患者に供給するために、この動作位置をまた使用してもよいことが認識される。
【0051】
図19Cと図20Cは、ポート118からポート114へ液体を患者に供給するために一般的に使用される、図1の活栓の第3動作位置を示している。液体は、矢印164で示されるように、ポート118と部分的に周縁に延在する凹部152とを経由し、流体流ガイド154を回って、ポート116の内部容積127ならびにエラストマ要素123の内部容積166の中に入り、それらの内部容積から残留液をフラッシングし、ポート114を経由して患者に流れる。
【0052】
本発明の特徴は、流体流ガイド154の提供により、ポート116の内部容積127ならびにエラストマ要素123の内部容積166に留まる残余の液体の存在の問題が、概ね克服されることである。このことは、様々な治療状態で重要である。例えば血液がポート116を介して患者から抜き取られるときに、ポート116の内部容積127とエラストマ要素123の内部容積166とに留まる残余の血液がある。この血液は、ある時間の間内部容積127と166とに残った場合に、凝固し、従って、患者に供給されると危険となる可能性がある。さらに、凝固した血液は、ポート116を介して延在する液体通路を塞ぐことがあるだろう。残留する血液の結果として、様々な感染がおそらく生じることがあるだろう。
【0053】
この特徴はまた、医薬品がポート116を介して患者に供給される場合に有用である。医薬品の一部がエラストマ要素123のポート116と166の内部容積127に留まると、患者が受け取る医薬品の投与量は、容易に確かめることができない量だけ、意図する投与量よりも少なくなる。さらに、この残余の医薬品は、活栓の引き続く使用の間、患者に不注意で供給されるかもしれず、このことは、患者に害を及ぼすこととなるであろう。
【0054】
本発明は、内部容積127と166から血液又は医薬品のような液体を自動的にフラッシングし、一般的に、余分な注射器の使用を必要とすること、及び医療セットを雰囲気中に開放してこれにより汚染の機会を増大することなしに、液体を患者に戻すことを可能にする。
【0055】
図19Dと図20Dは、ポート116が、弁のエラストマ要素123に注射器先端(示されていない)のような雄ルエルコネクタを挿入することによって雰囲気中に開放されるときに、活栓の上流のIVセットをフラッシングするために使用可能な、図11の活栓の第4動作位置を示す。雄ルエルコネクタの挿入により、矢印165で示されるように、ポート118からの液体は、流体流ガイド154を回り、部分的に周縁に延在する凹部152を介し、ポート116のエラストマ要素123を経由して雄ルエルネクタに流れるようにされる。代替として、例えば圧力バッグ内の液体を混合することが望ましい場合に、側面ポート116を経由し、ポート118を介して矢印165と反対の方向に液体を押圧するために、この動作位置を使用してもよい。
【0056】
本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の組立分解図である図21を参照する。図21に見られるように、活栓は、主管状部212と、参照番号214、216及び218によってそれぞれ示される3つの側面ポートとを包含するハウジング要素210を備える。取っ手要素220は、ハウジング要素210の主管状部212内に設置されるように配列される。
【0057】
ハウジング要素210の絵画図である図22と図23、及びハウジング要素210の断面図である図24Aと図24Bをさらに参照する。図21〜図24Bに見られるように、ハウジング要素210の管状部212は、概ね円筒状であり、軸線222を中心に配列され、軸線222を中心に一般的に90度の角度で分離される、互いに異なる方向に延在する側面ポート214、216及び218を有する。ポート214は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雄ポートであることが好ましく、一方、ポート216は、雄ルエルを受容するように形成されるノーマルクローズの清掃可能な弁を組み込み、ポート218は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雌ポートであることが好ましい。ポート214と218とに関連して、従来のプラグ、ナット及びカバーを使用してもよい。
【0058】
ハウジング要素210のポート216は、ハウジング要素110に溶接されるか、さもなければ固定されるキャップ224によって所定の場所に保持されるエラストマ要素223を使用する弁を包含する。エラストマ要素123及びキャップ124は、サンペテルブルグ、フロリダ、米国のハルキー・ロバーツ株式会社(Halkey-Roberts Corporation)から商業的に入手可能であり、特許文献5、特許文献6及び特許文献7の1つ以上に記載されており、それらの開示は参照によって本出願に組み込まれている。代替として、ベクトン・ディキンソン、カーディナル、メデゲン及びフィルタテク(Becton-Dickinson, Cardinal,Medegen and Filtertek)のような他のソースから商業的に入手可能な弁及び弁要素を使用してもよい。
【0059】
管状部分212は、周方向アンダカット226で形成される僅かに円錐形の外形を有する中心孔225を包含する。ポート216は内部容積227を画定する。
【0060】
取っ手要素220を示す図25A〜図28Bを参照する。図25A〜図28Bに見られるように、取っ手要素は、頂部232と一体形成されるシャフト部分230を包含し、指状の係合可能な突出部234が頂部232から延伸する。取っ手要素の頂部のその他のいかなる適切な一般的な外形が代替として使用されてもよいことが認識される。
【0061】
シャフト部分230は、シャフト軸線242を中心に概ね対称であり、3〜4度の(特に図26Aに見られるような)角度αを一般的に有する僅かに円錐形の外面244を有し、それは、シャフト部分との回転可能な密閉係合のための中心孔225の僅かに円錐形の外形に対応する。特に、図28Aと図28Bに見られるように、シャフト部分230は、一般的に、相互に密閉される頂部及び底部の円筒状凹部246と248で形成され、これらの凹部は仕切り250によって密閉して分離される。
【0062】
概ね凹部246と248との間に配置され凹部246と248から密閉される、部分的に周縁に延在する凹部252は、ハウジング要素210に対する取っ手要素220の回転方向に依存する、側面ポート214、216及び218の内の選択可能な側面ポートの間で、選択可能に流体流通路を画定する。好ましくは半径方向に延在し、部分的に凹部252を分岐させる流体流ガイド254は、取っ手要素220が適切に位置決めされたときに、ポート216の内部容積227のフラッシングのために、凹部252によって画定される通路を介してポート214と218の間の液体の流れを内部容積227に向ける。流体流ガイド254の半径方向に外向きの縁部256は、流体流ガイド254がポートの反対側に配置されない場合に、流体流ガイドを通過する液体流を妨げるために適切な先細り外形に形成される。
【0063】
4つの動作方向における図21の活栓の単純化した絵画図である図29A、図29B、図29C及び図29Dと、図29A、図29B、図29C及び図29Dのそれぞれの活栓の断面図である図30A、図30B、図30C及び図30Dとを参照する。
【0064】
図29Aと図30Aは、図21の活栓の第1動作位置を示している。見られるように、ポートのいずれの間にも流体連通はない。液体は、ポート218からポート214に流れないが、この理由は、流体流ガイド254の縁部256が、ハウジング要素210の孔225の内部対面壁257と密閉係合し、液体がこの流体流ガイドによって遮断されるからである。すべての3つのポートを閉鎖するために、この方向を利用してもよい。
【0065】
活栓を介する全ての液体の流れを妨げることが望ましい場合に、図29Aと図30Aに示した動作方向を有利に使用してもよい。現在使用されている手順は、取っ手をポートの1つから45度の角度で慎重に配置することを必要とする。このような手順は、信頼性に欠け、また手術の中心にいる医者又は看護婦であるかもしれない操作者の、慎重な注意を必要とする。
【0066】
図29Bと図30Bは、患者から血液又は他の流体を抜き取るために、一般的に使用される図21の活栓の第2動作位置を示している。使用者は一般的に、注射器をポート216に接続し、矢印262で示されるように、患者からポート214と部分的に周縁に延在する凹部252とを介して、ポート216を通って注射器に血液を抜き取る。ポート218が閉鎖しているときに、矢印262で示された方向と反対の流れ方向で医薬品を患者に供給するために、この動作位置をまた使用してもよいことが認識される。
【0067】
図29Cと図30Cは、ポート218からポート214へ液体を患者に供給するために一般的に使用される、図1の活栓の第3動作位置を示している。液体は、矢印264で示されるように、ポート218と部分的に周縁に延在する凹部252とを経由し、流体流ガイド254を回って、ポート216の内部容積227ならびにエラストマ要素223の内部容積266の中に入り、それらの内部容積から残留液をフラッシングし、ポート214を経由して患者に流れる。
【0068】
本発明の特徴は、流体流ガイド254の提供により、ポート216の内部容積227ならびにエラストマ要素223の内部容積266に留まる残余の液体の存在の問題が、概ね克服されることである。このことは、様々な治療状態で重要である。例えば血液がポート216を介して患者から抜き取られるときに、ポート216の内部容積227とエラストマ要素223の内部容積266とに留まる残余の血液がある。この血液は、ある時間の間内部容積227と266に残った場合に、凝固し、従って、患者に供給されると危険となる可能性がある。さらに、凝固した血液は、ポート216を介して延在する液体通路を塞ぐことがあるだろう。残留する血液の結果として、様々な感染がおそらく生じることがあるだろう。
【0069】
この特徴はまた、医薬品がポート216を介して患者に供給される場合に有用である。医薬品の一部がエラストマ要素223のポート216と266の内部容積227に留まると、患者が受け取る医薬品の投与量は、容易に確かめることができない量だけ、意図する投与量よりも少なくなる。さらに、この残余の医薬品は、活栓の引き続き使用の間、患者に不注意で供給されるかもしれず、このことは、患者に害を及ぼすこととなるであろう。
【0070】
本発明は、内部容積227と266から血液又は医薬品のような液体を自動的にフラッシングし、一般的に、余分な注射器の使用を必要とすること、及び医療セットを雰囲気中に開放してこれにより汚染の機会を増大することなしに、液体を患者に戻すことを可能にする。
【0071】
図29Dと図30Dは、ポート216が、弁のエラストマ要素223に注射器先端(示されていない)のような雄ルエルコネクタの挿入することによって雰囲気中に開放されるときに、活栓の上流のIVセットをフラッシングするために使用可能な、図21の活栓の第4動作位置を示す。雄ルエルコネクタの挿入により、矢印265で示されるように、ポート218からの液体は、流体流ガイド254を回って、部分的に周縁に延在する凹部252を介し、ポート216のエラストマ要素223を経由して雄ルエルネクタに流れるようにされる。代替として、圧力バッグ内の液体を混合するような用途のために、側面ポート216を経由し、ポート18を介して矢印265と反対の方向に液体を押圧するために、この動作位置を使用してもよい。
【0072】
本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の組立分解図である図31を参照する。図31に見られるように、活栓は、主管状部312と、参照番号314、316及び318によってそれぞれ示される3つの側面ポートとを包含するハウジング要素310を備える。取っ手要素320は、ハウジング要素310の主管状部312内に設置されるように配列される。
【0073】
ハウジング要素310の絵画図である図32と図33、及びハウジング要素310の断面図である図34Aと図34Bをさらに参照する。図31〜図34Bに見られるように、ハウジング要素310の管状部312は、概ね円筒状であり、軸線322を中心に配列され、軸線322を中心に一般的に90度の角度で分離される、互いに異なる方向に延在する側面ポート314、316及び318を有する。ポート314は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雄ポートであることが好ましく、一方、ポート316は、雄ルエルを受容するように形成されるノーマルクローズの清掃可能な弁を組み込み、ポート318は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雌ポートであることが好ましい。ポート314と318とに関連して、従来のプラグ、ナット及びカバーを使用してもよい。
【0074】
ハウジング要素310のポート316は、ハウジング要素310に溶接されるか、さもなければ固定されるキャップ324によって所定の場所に保持されるエラストマ要素323を使用する弁を包含する。エラストマ要素323及びキャップ324は、サンペテルブルグ、フロリダ、米国のハルキー・ロバーツ株式会社(Halkey-Roberts Corporation)から商業的に入手可能であり、特許文献5、特許文献6及び特許文献7の1つ以上に記載されており、それらの開示は参照によって本出願に組み込まれている。代替として、ベクトン・ディキンソン、カーディナル、メデゲン及びフィルタテク(Becton-Dickinson, Cardinal,Medegen and Filtertek)のような他のソースから商業的に入手可能な弁及び弁要素を使用してもよい。
【0075】
管状部分312は、周方向アンダカット326で形成される僅かに円錐形の外形を有する中心孔325を包含する。本実施形態において、側面凹部327は、ポート316の反対側の孔325の壁部に形成される。ポート316は内部容積328を画定する。
【0076】
取っ手要素320を示す図35A〜図38Bを参照する。図35A〜図38Bに見られるように、取っ手要素は、頂部332と一体形成されるシャフト部分330を包含し、指状の係合可能な突出部334が頂部332から延伸する。取っ手要素の頂部のその他のいかなる適切な一般的な外形が代替として使用されてもよいことが認識される。
【0077】
シャフト部分330は、シャフト軸線342を中心に概ね対称であり、3〜4度の(特に図36Aに見られるような)角度αを一般的に有する僅かに円錐形の外面344を有し、それは、シャフト部分との回転可能な密閉係合のための中心孔325の僅かに円錐形の外形に対応する。特に、図38Aと図38Bに見られるように、シャフト部分330は、一般的に、相互に密閉される頂部及び底部の円筒状凹部346と348で形成され、これらの凹部は仕切り350によって密閉して分離される。
【0078】
部分的に周縁に延在する凹部352は、概ね凹部346と348との間に配置され凹部346と348から密閉される。好ましくは半径方向に延在し、部分的に凹部352を分岐させる流体流ガイド354は、取っ手要素320が適切に位置決めされたときに、ポート316の内部容積328のフラッシングのために、凹部352によって画定される通路を介してポート314と318の間の液体の流れを内部容積328に向ける。流体流ガイド354の厚さは、側面凹部327の周方向長さよりもほぼ短い。流体流ガイド354の半径方向に外向きの縁部356は、流体流ガイド354がポートの反対側に配置されない場合に、流体流ガイドを通過する液体流を妨げるために適切な先細り外形に形成される。
【0079】
4つの動作方向における図31の活栓の単純化した絵画図である図39A、図39B、図39C及び図39Dと、図39A、図39B、図39C及び図39Dのそれぞれの活栓の断面図である図40A、図40B、図40C及び図40Dとを参照する。
【0080】
図39Aと図40Aは、図31の活栓の第1動作位置を示している。使用者は一般的に、IVセットのような加圧流体源をポート318に接続し、液体は、矢印60で示されるように、ポート318から、流体流ガイド354を回って、側面凹部327を介してポート314に流れる。
【0081】
図39Bと図40Bは、患者から血液又は他の流体を抜き取るために、一般的に使用される図31の活栓の第2動作位置を示している。使用者は一般的に、注射器をポート316に接続し、矢印362で示されるように、患者からポート314と部分的に周縁に延在する凹部352とを介し、ポート316を通して注射器に血液を抜き取る。ポート318が閉鎖しているときに、矢印362で示された方向と反対の流れ方向で医薬品を患者に供給するために、この動作位置をまた使用してもよいことが認識される。
【0082】
図39Cと図40Cは、ポート318からポート314へ液体を患者に供給するために一般的に使用される、図31の活栓の第3動作位置を示している。液体は、矢印364で示されるように、ポート318と部分的に周縁に延在する凹部352とを経由し、流体流ガイド354を回って、ポート316の内部容積328ならびにエラストマ要素323の内部容積366の中に入り、それらの内部容積から残留液をフラッシングし、ポート314を経由して患者に流れる。
【0083】
本発明の特徴は、流体流ガイド354の提供により、ポート316の内部容積328ならびにエラストマ要素323の内部容積366に留まる残余の液体の存在の問題が、概ね克服されることである。このことは、様々な治療状態で重要である。例えば血液がポート316を介して患者から抜き取られるときに、ポート316の内部容積328及びエラストマ要素323の内部容積366に留まる残余の血液がある。この血液は、ある時間の間内部容積328と366に残った場合に、凝固し、従って、患者に供給されると危険となる可能性がある。さらに、凝固した血液は、ポート316を介して延在する液体通路を塞ぐことがあるだろう。残留する血液の結果として、様々な感染がおそらく生じることがあるだろう。
【0084】
この特徴はまた、医薬品がポート316を介して患者に供給される場合に有用である。医薬品の一部がポート316の内部容積328とエラストマ要素323の内部容積366とに留まると、患者が受け取る医薬品の投与量は、容易に確かめることができない量だけ、意図する投与量よりも少なくなる。さらに、この残余の医薬品は、活栓の引き続く使用の間、患者に不注意で供給されるかもしれず、このことは、患者に害を及ぼすこととなるであろう。
【0085】
本発明は、内部容積328と366から血液又は医薬品のような液体を自動的にフラッシングし、一般的に、余分な注射器の使用を必要とすること、及び医療セットを雰囲気中に開放してこれにより汚染の機会を増大することなしに、液体を患者に戻すことを可能にする。
【0086】
図39Dと図40Dは、ポート316が、弁のエラストマ要素323に注射器先端(示されていない)のような雄ルエルコネクタを挿入することによって雰囲気中に開放されるときに、活栓の上流のIVセットをフラッシングするために使用可能な、図31の活栓の第4動作位置を示す。雄ルエルコネクタの挿入により、矢印365で示されるように、ポート318からの液体は、流体流ガイド354を回り、部分的に周縁に延在する凹部352を介し、ポート316のエラストマ要素323を経由して雄ルエルネクタに流れるようにされる。代替として、圧力バッグ内の液体を混合するような用途のために、側面ポート316を経由し、ポート318を介して矢印365と反対の方向に液体を押圧するために、この動作位置を使用可能してもよい。
【0087】
本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の組立分解図である図41を参照する。図41に見られるように、活栓は、主管状部412と、参照番号414、416及び418によってそれぞれ示される3つの側面ポートとを包含するハウジング要素410を備える。取っ手要素420は、ハウジング要素410の主管状部412内に設置されるように配列される。
【0088】
ハウジング要素410の絵画図である図42と図43、及びハウジング要素410の断面図である図44Aと図44Bをさらに参照する。図41〜図44Bに見られるように、ハウジング要素410の管状部412は、概ね円筒状であり、軸線422を中心に配列され、軸線422を中心に一般的に90度の角度で分離される、互いに異なる方向に延在する側面ポート414、416と418を有する。ポート414は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雄ポートであることが好ましく、一方、ポート416は、雄ルエルを受容するように形成されるノーマルクローズの清掃可能な弁を組み込み、ポート418は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雌ポートであることが好ましい。ポート414と418とに関連して、従来のプラグ、ナット及びカバーを使用してもよい。
【0089】
ハウジング要素410のポート416は、ハウジング要素410に溶接されるか、さもなければ固定されるキャップ424によって所定の場所に保持されたエラストマ要素423を使用する弁を包含する。エラストマ要素423及びキャップ424は、サンペテルブルグ、フロリダ、米国のハルキー・ロバーツ株式会社(Halkey-Roberts Corporation)から商業的に入手可能であり、特許文献5、特許文献6及び特許文献7の1つ以上に記載されており、それらの開示は参照によって本出願に組み込まれている。代替として、ベクトン・ディキンソン、カーディナル、メデゲン及びフィルタテク(Becton-Dickinson, Cardinal,Medegen and Filtertek)のような他のソースから商業的に入手可能な弁及び弁要素を使用してもよい。
【0090】
管状部分412は、周方向アンダカット426で形成される僅かに円錐形の外形を有する中心孔425を包含する。ポート416は内部容積427を画定する。
【0091】
取っ手要素420を示す図45A〜図48Bを参照する。図45A〜図48Bに見られるように、取っ手要素は、頂部432と一体形成されるシャフト部分430を包含し、指状の係合可能な突出部434が頂部432から延伸する。取っ手要素の頂部のその他のいかなる適切な一般的な外形が代替として使用されてもよいことが認識される。
【0092】
シャフト部分430は、シャフト軸線442を中心に概ね対称であり、3〜4度の(特に図46Aに見られるような)角度αを一般的に有する僅かに円錐形の外面444を有し、それは、シャフト部分との回転可能な密閉係合のための中心孔425の僅かに円錐形の外形に対応する。特に、図48Aと図48Bに見られるように、シャフト部分430は、一般的に、相互に密閉される頂部及び底部の円筒状凹部446と448で形成され、これらの凹部は仕切り450によって密閉して分離される。
【0093】
側部から側部に延在する孔452が、概ね凹部446と448との間に配置され凹部446と448から密閉されていて、側面孔453が孔452に対し直角に延びて孔452と連通する。孔452及び側面孔453は、孔452の両端部の間の流体連通が側面孔453を経由して行われるように、流体流ガイド454によって分岐させられる。孔452と453と流体流ガイド454とは、ハウジング要素410に対する取っ手要素420の回転方向に依存する、側面ポート414、416及び418の選択可能な側面ポートの間で流体流通路を画定する。流体流ガイド454は、取っ手要素420が適切に位置決めされたときに、内部容積427のフラッシングのために、孔452と453を介してポート416の内部容積427内に、ポート414と418の間の液体の流れを向ける。流体流ガイド454の半径方向に外向きの縁部456は、流体流ガイド454が、図45Aに示されるようなポートの反対側に配置されない場合に、流体流ガイドを通過する液体流を妨げるために適切な先細り外形で形成されるが、代替として、外向きの縁部は、その他の多くの形状を有してもよい。
【0094】
4つの動作方向における図41の活栓の単純化した絵画図である図49A、図49B、図49C及び図49Dと、図49A、図49B、図49C及び図49Dのそれぞれの活栓の断面図である図50A、図50B、図50C及び図50Dとを参照する。
【0095】
図49Aと図50Aは、図41の活栓の第1動作位置を示している。見られるように、ポートのいずれの間にも流体連通はない。液体は、ポート418からポート414に流れないが、この理由は、流体流ガイド454の縁部456が、ハウジング要素410の孔425の内部対面壁457と密閉係合するからである。すべての3つのポートを閉鎖するために、この方向を利用してもよい。
【0096】
活栓を介する全ての液体の流れを妨げることが望ましい場合に、図49Aと図50Aに示した動作方向を有利に使用してもよい。現在使用されている手順は、取っ手をポートの1つから45度の角度で慎重に配置することを必要とする。このような手順は信頼性に欠け、また手術の中心にいる医者又は看護婦であるかもしれない操作者の、慎重な注意を必要とする。
【0097】
図49Bと図50Bは、患者から血液又は他の流体を抜き取るために、一般的に使用される図41の活栓の第2動作位置を示している。使用者は一般的に、注射器をポート416に接続し、矢印462で示されるように、患者からポート414及び孔453と452を介し、ポート416を通して注射器に血液を抜き取る。ポート418が閉鎖しているときに、矢印462で示された方向と反対の流れ方向で医薬品を患者に供給するために、この動作位置をまた使用してもよいことが認識される。
【0098】
図49Cと図50Cは、ポート418からポート414へ液体を患者に供給するために一般的に使用される、図41の活栓の第3動作位置を示している。液体は、矢印464で示されるように、ポート418と孔453と452とを経由して、流体流ガイド454を回って、ポート416の内部容積427ならびにエラストマ要素423の内部容積466の中に入り、それらの内部容積から残留液をフラッシングし、ポート414を経由して患者に流れる。
【0099】
本発明の特徴は、流体流ガイド454の提供により、ポート416の内部容積427ならびにエラストマ要素423の内部容積466に留まる残余の液体の存在の問題が、概ね克服されることである。このことは、様々な治療状態で重要である。例えば血液がポート416を通して患者から抜き取られるときに、ポート416の内部容積427及びエラストマ要素423の内部容積466に留まる残余の血液がある。この血液は、ある時間の間内部容積427と466とに残された場合に、凝固し、従って、患者に供給されると危険となる可能性がある。さらに、凝固した血液は、ポート416を介して延在する液体通路を塞ぐことがあるだろう。残留する血液の結果として、様々な感染がおそらく生じることがあるだろう。
【0100】
この特徴はまた、医薬品がポート416を通して患者に供給される場合に有用である。医薬品の一部がポート416の内部容積427とエラストマ要素423の内部容積466とに留まると、患者が受け取る医薬品の投与量は、容易に確かめることができない量だけ、意図する投与量よりも少なくなる。さらに、この残余の医薬品は、活栓の引き続き使用の間、患者に不注意で供給されるかもしれず、このことは、患者に害を及ぼすこととなるであろう。
【0101】
本発明は、内部容積427と466から血液又は医薬品のような液体を自動的にフラッシングし、一般的に、余分な注射器の使用を必要とすること、及び医療セットを雰囲気中に開放してこれにより汚染の機会を増大することなしに、液体を患者に戻すことを可能にする。
【0102】
図49Dと図50Dは、ポート416が、弁のエラストマ要素423に注射器先端(示されていない)のような雄ルエルコネクタの挿入することによって雰囲気中に開放されるときに、活栓の上流のIVセットをフラッシングするために使用可能な、図41の活栓の第4動作位置を示す。雄ルエルコネクタの挿入により、矢印465で示されるように、ポート418からの液体は、流体流ガイド454を回って、孔453と452を介し、ポート416のエラストマ要素423を経由して雄ルエルネクタに流れるようにされる。代替として、圧力バッグ内の液体の混合のような用途のために、側面ポート416を経由し、ポート418を介して矢印465と反対の方向に液体を押圧するために、この動作位置を使用してもよい。
【0103】
本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する活栓の組立分解図である図51を参照する。図51に見られるように、活栓は、主管状部512と、参照番号514、516と518によってそれぞれ示される3つの側面ポートとを包含するハウジング要素510を備える。取っ手要素520は、ハウジング要素510の主管状部512内に設置されるように配列される。
【0104】
ハウジング要素510の絵画図である図52と図53、及びハウジング要素510の断面図である図54Aと図54Bをさらに参照する。図51〜図54Bに見られるように、ハウジング要素510の管状部512は、概ね円筒状であり、軸線522を中心に配列され、軸線522を中心に一般的に90度の角度で分離される、互いに異なる方向に延在する側面ポート514、516と518を有する。ポート514は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雄ポートであることが好ましく、一方、ポート516は、雄ルエルを受容するように形成されるノーマルクローズの清掃可能な弁を組み込み、ポート518は、好ましくはルエル標準ISO594−1に適合する雌ポートであることが好ましい。ポート514と518と関連して、従来のプラグ、ナット及びカバーを使用してもよい。
【0105】
ハウジング要素510のポート516は、ハウジング要素510に溶接されるか、さもなければ固定されるキャップ524によって所定の場所に保持されたエラストマ要素523を使用する弁を包含する。エラストマ要素523及びキャップ524は、サンペテルブルグ、フロリダ、米国のハルキー・ロバーツ株式会社(Halkey-Roberts Corporation)から商業的に入手可能であり、特許文献5、特許文献6及び特許文献7の1つ以上に記載されており、それらの開示は参照によって本出願に組み込まれている。代替として、ベクトン・ディキンソン、カーディナル、メデゲン及びフィルタテク(Becton-Dickinson, Cardinal,Medegen and Filtertek)のような他のソースから商業的に入手可能な弁及び弁要素を使用してもよい。
【0106】
管状部分512は、周方向アンダカット526で形成される僅かに円錐形の構造を有する中心孔525を包含する。孔525とエラストマ要素523との間で、ポート516は流体流ガイド527によって分岐される。ポート516は内部容積528を画定する。
【0107】
取っ手要素520を示す図55A〜図58Bを参照する。図55A〜図58Bに見られるように、取っ手要素は、頂部532と一体形成されるシャフト部分530を包含し、指状の係合可能な突出部534が頂部532から延伸する。取っ手要素の頂部のその他のいかなる適切な一般的な外形が代替として使用されてもよいことが認識される。
【0108】
シャフト部分530は、シャフト軸線542を中心に概ね対称であり、3〜4度の(特に図56Aに見られるような)角度αを一般的に有する僅かに円錐形の外面544を有し、それは、シャフト部分との回転可能な密閉係合のための中心孔525の僅かに円錐形の外形に対応する。特に、図58A〜図58Bに見られるように、シャフト部分530は、一般的に、相互に密閉される頂部及び底部の円筒状凹部546と548で形成され、これらの凹部は仕切り550によって密閉して分離される。
【0109】
概ね凹部546と548との間に配置され凹部546と548から密閉される、部分的に周縁に延びる凹部552は、ハウジング要素510に対する取っ手要素520の回転方向に依存する、側面ポート514、516と518の内の選択可能な側面ポートの間で、選択可能に流体流通路を画定する。好ましくは半径方向に延在し、部分的に凹部552を分岐させる流体流ガイド554は、取っ手要素520が適切に位置決めされたときに、ポート516の内部容積528のフラッシングのために、凹部552によって画定される通路を介して、ポート514と518の間の液体の流れを内部容積528に向ける。流体流ガイド554の半径方向に外向きの縁部556は、流体流ガイド554が図55Aに示すようなポートの反対側に配置されない場合に、流体流ガイドを通過する液体流を妨げるために適切な先細り外形で形成されるが、代替として、外向きの縁部が、その他の多くの形状を有してもよい。
【0110】
4つの動作方向における、図51の活栓の単純化した絵画図である図59A、図59B、図59C及び図59Dと、図59A、図59B、図59C及び図59Dのそれぞれの活栓の断面図である図60A、図60B、図60C及び図60Dとを参照する。
【0111】
図59Aと図60Aは、図51の活栓の第1動作位置を示している。見られるように、ポートのいずれの間にも流体連通はない。液体は、ポート518からポート514に流れないが、この理由は、流体流ガイド554の縁部556が、ハウジング要素510の孔525の内部対面壁557と密閉係合し、液体がこの流体流ガイドによって遮断されるからである。すべての3つのポートを閉鎖するために、この方向を利用してもよい。
【0112】
活栓を介する全ての液体の流れを妨げることが望ましい場合に、図59Aと図60Aに示した動作方向を有利に使用してもよい。現在使用されている手順は、取っ手をポートの1つから45度の角度で慎重に配置することを必要とする。このような手順は、信頼性に欠け、また手術の中心にいる医者又は看護婦であるかもしれない操作者の、慎重な注意を必要とする。
【0113】
図59Bと図60Bは、患者から血液又は他の流体を抜き取るために、一般的に使用される図51の活栓の第2動作位置を示している。使用者は一般的に、注射器をポート516に接続し、矢印562で示されるように、患者からポート514と部分的に周縁に延在する凹部552とを介し、ポート516を通して注射器に血液を抜き取る。ポート518が閉鎖しているときに、矢印562で示された方向と反対の流れ方向で医薬品を患者に供給するために、この動作位置をまた使用してもよいことが認識される。
【0114】
図59Cと図60Cは、ポート518からポート514へ液体を患者に供給するために一般的に使用される、図51の活栓の第3動作位置を示している。液体は、矢印564で示されるように、ポート518と部分的に周縁に延在する凹部552とを経由し、流体流ガイド554と527に沿って、またポート516の内部容積528ならびにエラストマ要素523の内部容積566の中に入り、それらの内部容積から残留液をフラッシングし、ポート514を経由して患者に流れる。
【0115】
本発明の特徴は、流体流ガイド554と527の提供により、ポート516の内部容積528ならびにエラストマ要素523の内部容積566に留まる残余の液体の存在の問題が、概ね克服されることである。このことは、様々な治療状態で重要である。例えば血液がポート516を通して患者から抜き取られるときに、ポート516の内部容積528及びエラストマ要素523の内部容積566に留まる残余の血液がある。この血液は、ある時間の間内部容積528と566に残った場合に、凝固し、従って、患者に供給されると危険となる可能性がある。さらに、凝固した血液は、ポート516を介して延在する液体通路を塞ぐことがあるだろう。残留する血液の結果として、様々な感染がおそらく生じることがあるだろう。
【0116】
この特徴はまた、医薬品がポート516を介して患者に供給される場合に有用である。医薬品の一部がエラストマ要素523のポート516と566の内部容積528に留まると、患者が受け取る医薬品の投与量は、容易に確かめることができない量だけ、意図する投与量よりも少なくなる。さらに、この残余の医薬品は、活栓の引き続く使用の間、患者に不注意で供給されるかもしれず、このことは、患者に害を及ぼすこととなるであろう。
【0117】
本発明は、内部容積528と566から血液又は医薬品のような液体を自動的にフラッシングし、一般的に、余分な注射器の使用を必要とすること、及び医療セットを雰囲気中に開放してこれにより汚染の機会を増大することなしに、液体を患者に戻すことを可能にする。
【0118】
図59Dと図60Dは、ポート516が、弁のエラストマ要素523に注射器先端(示されていない)のような雄ルエルコネクタの挿入することによって雰囲気中に開放されるときに、活栓の上流のIVセットをフラッシングするために使用可能な、図51の活栓の第4動作位置を示す。雄ルエルコネクタの挿入により、矢印565で示されるように、ポート518からの液体は、流体流ガイド554を回って、部分的に周縁に延在する凹部552を介して、ポート516のエラストマ要素523を経由して雄ルエルネクタに流れるようにされる。代替として、圧力バッグ内の液体の混合のような用途のために、側面ポート516を経由し、ポート518を介して矢印565と反対の方向に液体を押圧するために、この動作位置を使用してもよい。
【0119】
様々な動作方向における本発明の好適な実施形態に従って構成されかつ動作する動脈監視セットの単純化した絵画図である図61A、図61B及び図61Cを参照する。動脈監視セットは、流体で満たされたバッグ612と患者の動脈に導く管部分614とを含む。図面61A〜図61Cに概略的に示されている動脈圧力センサ616は、管部分614に沿って直列に結合され、目で見える出力を従来の監視装置618に供給する。動脈圧力センサ616の下流に、図11〜図60Dのいずれかの図を参照して上述した種類の活栓620が設けられ、活栓は、エラストマの要素623を有する清掃可能な弁622を含む。
【0120】
図61Aは、図19Aと図20A、図29Aと図30A、図39Aと図40A、図49Aと図50A及び図59Aと図60Aに示すような動作方向における活栓を示す。図19A、図20A、図39A及び図40Aに示すように、液体は、活栓620を含む動脈セットを介して、バッグ612から患者の動脈に通過する。代替として、図29A、図30A、図49A、図50A、図59A及び図60Aに例示した活栓に示すように、医療処置が動脈セット内の液体流の停止を必要とする場合に、この動作方向を利用してもよい。
【0121】
図61Bは、図19Bと図20B、図29Bと図30B、図39Bと図40B、図49Bと図50B及び図59Bと図60Bに示すような動作方向における活栓を示しており、この活栓は、清掃可能な弁622に結合された注射器624を使用することによって、患者から血液又は他の流体を抜き取るために一般的に使用される。この動作位置は、注射器624を経由して医薬品を患者に供給するためにまた使用してもよいことが認識される。
【0122】
図61Cは、例えば図19Cと図20C、図29Cと図30C、図39Cと図40C、図49Cと図50C及び図59Cと図60Cに示すような動作方向における活栓を示しており、この活栓は、動脈セットから患者に液体を供給するために一般的に使用される。液体は、活栓を介して流れ、内部容積から患者への残留液をフラッシュしながら、清掃可能な弁及びそれが配置されるポートの内部容積をフラッシングする。
【0123】
操作者は、活栓により動脈線を雰囲気にさらすことなく容易に血液を抜き取ることができるので、監視セットの図11〜図60Dのいずれかに示された活栓を使用することにより、汚染の危険と余分のカバー又はプラグの必要性との両方が低減される。
【0124】
動脈線の日常の使用のために、活栓は、図19A、図20A、図39A、図40A及び図61Aに示されるような位置で使用され、この位置で、流体は、弁622のエラストマ要素623と接触することなく動脈線から患者に流れる。
【0125】
患者から血液を抜き取るために、操作者は、図19B、図20B、図29B、図30B、図39B、図40B、図49B、図50B、図59B、図60B及び図61Bに示された動作方向に活栓の取っ手を置き、注射器を弁に導入し、これによって弁を開き、血液を抜き取る。
【0126】
血液が抜き取られた後で、残余の血液は、弁と活栓の側面ポートとの内部容積に留まる。この残余の血液は、活栓から除去されないと、図9C、図19C、図20C、図29C、図30C、図39C、図40C、図49C、図50C、図59C及び図60Cを参照して上に説明したように、患者に損害を与えるかもしれない。
【0127】
内部容積から残余の血液を取り除くために、操作者は、図19C、図20C、図29C、図30C、図39C、図40C、図49C、図50C、図59C、図60C及び図61Cに示した動作方向に活栓の取っ手を配置する。この方向において、動脈線の液体の流れは、活栓の弁及び側面ポートの両方の内部容積をフラッシュして、内部容積から残余の血を取り除く。
【0128】
患者の動脈血の圧力の監視に活栓を使用するために、液体の流れは、弁のエラストマ構成要素と接触してはならない。その結果、操作者が弁と活栓の側面ポートとの内部容積から残余の血を除去したときに、操作者は、活栓の取っ手を図61Aに見られる動作方向に再び配置するだろう。
【0129】
上に図示しかつ説明した活栓構造は、上に特に述べられた用途に加え、多くの有利な用途を有することが可能であることが認識される。
【0130】
本発明は、特に上に図示し述べられたものに限定されないことが、当業者によって認識されるであろう。むしろ、本発明の範囲は、上に説明した様々な特徴の組み合わせ及び下位の組み合わせの両方を含み、同様に前述の明細書を読んだ当業者に想起されるであろう及び従来技術にない本発明の修正と変更を含んでいる。
【符号の説明】
【0131】
10 ハウジング要素
12 主管状部
14 (側面)ポート
16 (側面)ポート
18 (側面)ポート
20 取っ手要素
23 (ネジ付)プラグ
24 中心孔
25 内部容積
30 シャフト部分
32 頂部
34 突出部
44 外面
46 (円筒状)凹部
48 (円筒状)凹部
50 仕切り
52 凹部
54 流体流ガイド
56 凹状縁部
123 エラストマ要素

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活栓であって、
少なくとも第1、第2及び第3のポートを画定するハウジング要素と、
前記ハウジング要素に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素と、
前記少なくとも第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路であって、前記ハウジング要素及び前記取っ手要素の内の少なくとも1つによって選択可能に画定される少なくとも1つの流体通路と、を具備し、
前記少なくとも1つの流体通路は、内部容積がフラッシュされる前記ポートを介しては全く流れない流体流によって、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングが可能であるように形成されている、活栓。
【請求項2】
前記取っ手要素及び前記ハウジング要素が、多数の相互位置で配列可能であり、前記ハウジング要素及び前記取っ手要素が、前記多数の相互位置の内の少なくとも1つにあるときに、前記少なくとも1つの流体通路が、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの前記内部容積のフラッシングを可能にするために形成される、請求項1に記載の活栓。
【請求項3】
前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つと関連する少なくとも1つの弁をまた具備する、請求項2に記載の活栓。
【請求項4】
前記弁がエラストマ要素を含み、前記ハウジング要素及び前記取っ手が、前記相互位置の内の別の位置にあるときに、前記少なくとも1つの流体通路が、前記エラストマ要素から密閉される流体流を供給するために形成される、請求項3に記載の活栓。
【請求項5】
前記少なくとも1つの流体通路が、前記取っ手要素のシャフト部分によって画定される、請求項1から4のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項6】
前記ハウジング要素及び前記取っ手要素が、内部容積がフラッシュされる前記ポートを介しては全く流れない前記流体流によって、前記相互位置の内の少なくとも1つにあるときに、前記第1、第2及び第3のポートの内の前記少なくとも1つの前記内部容積のフラッシングを可能にするための前記少なくとも1つの流体通路に関連する流体流ガイドをまた具備する、請求項2から5のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項7】
前記少なくとも1つの流体通路が、前記取っ手要素の周縁面に形成された少なくとも1つの凹部によって画定される、請求項1から6のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項8】
前記少なくとも1つの流体通路が、前記取っ手要素の前記シャフト部分内に形成された少なくとも1つの孔よって画定される、請求項5又は6に記載の活栓。
【請求項9】
前記流体流ガイドが半径方向に延在し、前記少なくとも1つの流体通路を部分的に分岐させる、請求項6又は7に記載の活栓。
【請求項10】
前記流体流ガイドが外向きの凹状縁部を備える、請求項6〜9のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項11】
前記流体流ガイドが、前記ポートの内の前記少なくとも1つのポートの反対側に配置されないときに、前記流体流ガイドは、液体の流れを妨げるようになっている外向きの凹状縁部を具備する、請求項6から9のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項12】
前記少なくとも1つのポートの内の少なくとも1つが、前記流体流ガイドによって分岐される、請求項6から11のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項13】
前記ハウジング要素が、前記ハウジング要素の中心孔内に配置される側面凹部を含む、請求項1から12のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項14】
動脈監視セットであって、
動脈線の第1端部で圧力下の液体源に、動脈線の第2端部で患者の動脈に接続されるようになっている動脈線と、
前記動脈線内の液体圧力を感知するための前記動脈線に沿って配置される圧力変換器と、
前記動脈線に沿って配置される活栓と、を具備し、
前記活栓が、
少なくとも第1、第2及び第3のポートを画定するハウジング要素と、
前記ハウジング要素に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素と、
前記少なくとも第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路であって、前記ハウジング要素及び前記取っ手要素の内の少なくとも1つによって選択可能に画定される少なくとも1つの流体通路と、を具備し、
前記動脈線を介して前記患者に流れる流体流によって、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積のフラッシングを可能にするために、前記少なくとも1つの流体通路が形成される、動脈監視セット。
【請求項15】
前記取っ手要素及び前記ハウジング要素が、多数の相互位置に配列可能であり、前記ハウジング要素及び前記取っ手要素が、前記多数の相互位置の内の少なくとも1つにあるときに、前記少なくとも1つの流体通路が、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの前記内部容積のフラッシングを可能にするために形成される、請求項14に記載の活栓。
【請求項16】
前記活栓が、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つと関連する少なくとも1つの弁を具備する、請求項15に記載の動脈監視セット。
【請求項17】
前記弁が、エラストマ要素を包含し、前記ハウジング要素及び前記取っ手が、前記相互位置の内の別の位置にあるときに、前記少なくとも1つの流体通路が、前記エラストマ要素から密閉される流体流を供給するために形成される、請求項16に記載の動脈監視セット。
【請求項18】
前記少なくとも1つの流体通路が、前記取っ手要素のシャフト部分によって画定される、請求項14から17のいずれか1項に記載の動脈監視セット。
【請求項19】
前記ハウジング要素及び前記取っ手要素が、前記相互位置の内の前記少なくとも1つにあるときに、前記動脈線を介して前記患者に流れる前記流体流によって、前記第1、第2及び第3のポートの内の前記少なくとも1つの前記内部容積のフラッシングを可能にするために、前記少なくとも1つの流体通路と関連する流体流ガイドをまた具備する、請求項15から18のいずれか1項に記載の動脈監視セット。
【請求項20】
前記少なくとも1つの流体通路が、前記取っ手要素の周縁面に形成された少なくとも1つの凹部によって画定される、請求項14から19のいずれか1項に記載の動脈監視セット。
【請求項21】
前記少なくとも1つの流体通路が、前記取っ手要素の前記シャフト部分内に形成される少なくとも1つの孔よって画定される、請求項18又は19に記載の動脈監視セット。
【請求項22】
前記流体流ガイドが半径方向に延在し、前記少なくとも1つの流体通路を部分的に分岐させる、請求項19又は20に記載の動脈監視セット。
【請求項23】
前記流体流ガイドが外向きの凹状縁部を具備する、請求項19から22のいずれか1項に記載の動脈監視セット。
【請求項24】
前記流体流ガイドが、前記ポートの内の前記少なくとも1つのポートの反対側に配置されない場合に、前記流体流ガイドが、液体の流れを妨げるための外向き縁部を具備する、請求項19から22のいずれか1項に記載の動脈監視セット。
【請求項25】
前記少なくとも1つのポートの内の少なくとも1つが、前記流体流ガイドによって分岐される、請求項14から24のいずれか1項に記載の動脈監視セット。
【請求項26】
前記ハウジング要素が、前記ハウジング要素の中心孔内に配置される側面凹部を包含する、請求項14から25のいずれか1項に記載の活栓。
【請求項27】
患者の循環系との流体連通を提供する方法であって、
少なくとも第1、第2及び第3のポートを画定するハウジング要素と、
前記ハウジング要素に対し選択可能に位置決め可能な取っ手要素と、
前記少なくとも第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも2つの間で連通する少なくとも1つの流体通路であって、前記ハウジング要素及び前記取っ手要素の内の少なくとも1つによって選択可能に画定される少なくとも1つの流体通路と、を包含する活栓を提供する段階と、
前記取っ手要素及び前記ハウジング要素が第1の相互位置にあるときに、前記患者の循環系と連通している前記活栓を介して第1流体の流れを供給する段階と、
前記取っ手要素及び前記ハウジング要素が第2の相互位置にあるときに、前記患者の循環系と連通している前記活栓を介して第2流体の流れを供給し、これによって、内部容積がフラッシュされる前記ポートを介しては全く流れない前記第2流体によって、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つの内部容積をフラッシングする段階と、を含む方法。
【請求項28】
前記第1流体の前記流れが、前記第2ポートから前記活栓を介して前記第3ポートを通過し、前記第2流体の前記流れが、前記第1ポートから前記活栓を介して前記第3ポートを通過する、請求項27に記載の患者の循環系との流体連通を提供する方法。
【請求項29】
前記第1流体の前記流れが、前記第3ポートから前記活栓を介して前記第2ポートを通過し、前記第2流体の前記流れが、前記第3ポートから前記活栓を介して前記第1ポートを通過する、請求項27に記載の患者の循環系との流体連通を提供する方法。
【請求項30】
前記活栓が、前記第1、第2及び第3のポートの内の少なくとも1つと関連する少なくとも1つの弁をまた具備する、請求項27から29のいずれか1項に記載の患者の循環系との流体連通を提供する方法。
【請求項31】
前記弁がエラストマ要素を包含し、前記ハウジング要素及び前記取っ手が第3の相互位置にあるときに、前記少なくとも1つの流体通路が、前記エラストマ要素から密閉される流体流を供給するために形成される、請求項30に記載の患者の循環系との流体連通を提供する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図10D】
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【図10E】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図19D】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図29A】
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【図29B】
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【図29C】
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【図29D】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【図30D】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34A】
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【図34B】
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【図35A】
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【図35B】
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【図36A】
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【図36B】
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【図37】
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【図38A】
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【図38B】
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【図39A】
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【図39B】
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【図39C】
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【図39D】
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【図40A】
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【図40B】
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【図40C】
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【図40D】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44A】
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【図44B】
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【図45A】
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【図45B】
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【図46A】
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【図46B】
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【図47】
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【図48A】
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【図48B】
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【図49A】
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【図49B】
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【図49C】
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【図49D】
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【図50A】
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【図50B】
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【図50C】
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【図50D】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54A】
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【図54B】
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【図55A】
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【図55B】
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【図56A】
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【図56B】
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【図57】
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【図58A】
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【図58B】
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【図59A】
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【図59B】
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【図59C】
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【図59D】
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【図60A】
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【図60B】
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【図60C】
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【図60D】
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【図61A】
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【図61B】
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【図61C】
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【公開番号】特開2012−52664(P2012−52664A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−202066(P2011−202066)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【分割の表示】特願2007−529136(P2007−529136)の分割
【原出願日】平成17年8月29日(2005.8.29)
【出願人】(507069380)エルカム メディカル アグリカルチュラル コーポレイティブ アソシエイション リミティド (2)
【Fターム(参考)】