説明

活用的なテスト・パターン装置および方法

【課題】フレキシブルなテスト・パターンを使用可能な装置および方法を提供すること。
【解決手段】標準のテスト・パターンと比較して修正され、それよりも活用的なテスト・パターンを使用して通信機器をテストすることが可能である。長くされ、または短くされた連続同一ビット(CID)部分を有する、または長くされ、または短くされた擬似ランダム・ビット・シーケンス(PRBS)部分を有するテスト・パターンを使用可能である。場合によっては、PRBS多項式は各CIDの後にリシードされない。更に、異なるアプリケーション用に異なる位の多項式を使用可能である。アプリケーションの例にはテスト機器および集積回路用の組込み自己テスト機能が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信システムに関し、特にこのような機器をテストするための活用的なテスト・パターンを作成する装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
通信機器は一般に、適切な性能を確証するためテストされなければならない。このようなテストには例えば、設計の候補のプロトタイプの適正な機能が確証される開発テスト、個別部品または1台の機器が仕様に従って機能することが確認される受け入れテスト、または機器の適正な機能が現場で監視される継続的な実地テストが含まれることがある。このようなテストは例えば、外部のテスト機器、または組込み自己テスト(BIST)機能によって行うことができる。
【0003】
通信機器のテストの一態様は、機器が使用中に取り扱うデータの種類をシミュレートするテスト・パターンにかけることである。例えば、タイトルが「Common Electrical I/O(CEI)−Electrical and Jitter Interoperability agreements for 6G+bps and 11G+bps I/O」、番号がIA#OIF−CEI−01.0、公刊日が2004年12月13日であるオプティカル・インターネットワーキング・フォーラム(OIF)の文献は72のゼロ連続同一ビット(CID)部分と、その後に続くPRBS31と呼ばれる、適切なシード(オール1)を有する少なくとも10328ビットの標準擬似ランダム・ビット・シーケンス(PRBS)多項式とを有するジッタ許容範囲パターンを規定している。その後には相補部分、すなわちこの場合も同様に適宜のシーディング(オール1であり、したがって第1のシードを補完しない)を有する72の1およびPRBSビットの補数のCID部分が続く。PRBS31多項式はInternational Telecommunication Union ITU−TO.150 5.8項に規定されている。上記のような標準規格で規定された固定パターンは或る条件では診断値が限定される。すなわち、規定されたジッタ許容範囲パターンの密度は比較的低く、動作なしCIDを有している。
【非特許文献1】「Common Electrical I/O(CEI)−Electrical and Jitter Interoperability agreements for 6G+bps and 11G+bps I/O」、番号がIA#OIF−CEI−01.0、公刊日が2004年12月13日であるオプティカル・インターネットワーキング・フォーラム(OIF)の文献
【非特許文献2】International Telecommunication Union ITU−TO.150 5.8項
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、よりフレキシブルなテスト・パターンを使用可能な装置および方法を提供することが望ましいはずである。このようなパターンは固定的な標準パターンよりも活用的であり得る。すなわち、それらはテストされる機器を標準パターンよりも困難な条件にさらすことができ、ひいては、例えばジッタの許容範囲に対するエラー診断能力を高めることが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様による通信機器をテストするための修正型テスト・パターンを作成する例示的方法は、nの連続同一ビットを含むテストCID部分を作成する工程と、qビットのテストPRBSを含むテストPRBS部分を作成する工程とを含むことが可能である。テストCID部分とテストPRBS部分の少なくとも1つが、mの連続同一ビットを有する基準連続同一ビット部分(CID)と、pビットの基準擬似ランダム・ビット・シーケンス(PRBS)を有する基準PRBS部分とを有する基準パターンに対して修正される。修正は基準パターンに対して修正されたテスト・パターンの診断値を高めるために行われる。
【0006】
別の態様では、通信デバイスをテストするための装置の例示的な一実施形態は、テストCID部分とテストPRBS部分とを作成するように構成されたパターン発生器と、パターン発生器によって発生されたテスト・パターンにさらされると、通信デバイスの性能を測定するように構成されたチェッカーと、通信デバイスをパターン発生器およびチェッカーと結合するように構成されたインターフェース・モジュールとを含むことが可能である。
【0007】
更に別の態様では、本発明の例示的な別の実施形態による装置は、通信回路、デバイスまたは例えば集積回路のような部品にBIST機能を付与するように構成可能である。
更に別の態様では、適切なテスト・パターンを含むデータ構造が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のより完全な理解、ならびに本発明のそのほかの特徴および利点は以下の詳細な説明および図面を参照することで得られる。
ここで、本発明の一態様によるテスト・パターンを作成する例示的方法の工程を示すフローチャート100を示した図1を参照されたい。ブロック102での開始後、この方法はnの連続同一ビットを有するテストCID部分を作成する工程104と、qビットのテストPRBSを有するテストPRBS部分を作成する工程106とを含むことができる。代表的なテスト・パターンは第1のCIDおよびPRBSの補数であるビットを有する、第1のCIDおよびPRBSに続く相補部分を含んでいる。このような相補部分はブロック108で作成可能である。ブロック110で、テスト・パターンの追加の出現を作成すべきか否かの決定を下すことが可能である。これは通常、所与のテストが完了する時点までのことである。
【0009】
適宜のシーディングを所望通り実行可能である。このようなシーディングは例えばPRBSを適宜の初期値に作成するシフトレジスタのリセットに対応可能である。以下に更に記載される本発明の或る態様では、PRBSをリシードしないことが望ましい。したがって、決定ブロック112で、PRBSをリシードすべきか否かの決定を下すことが可能であり、それが適切である場合は、テストPRBSはブロック114でリシードされることができる。テスト・パターンのそれ以上の出現が必要ない場合は、ブロック112でリシードの決定を下さずに、処理は当面、例えばブロック116で実施される。
【0010】
ここで、基準パターン202と、基準パターン202に対して修正されたテスト・パターン212とを示した図2に注目されたい。基準パターンは対応する相補部分208、210を有するmビットの基準CID部分204と、pビットの基準PRBS206とを含んでいる。テストCID部分214とテストPRBS部分216の少なくとも1つが基準テスト・パターンの基準CID部分と基準PRBS部分とに対してそれぞれ修正されることが理解されよう。このような修正は基準パターンに対して修正されたテスト・パターンの診断値を高めるために行われる。例えば、修正されたテスト・パターンはテスト中の受信機にとってのクロック・データのリカバリを意図的により困難にすることができる。基準PRBSはテストPRBSと同一である必要はない。すなわち、テストPRBS部分216は基準PRBS部分とは長さ(すなわちpとは異なるq)および/またはそれを発生するために使用されるPRBSが異なるようにできる。テスト・パターンは適宜の相補部分218、220を含むことができる。
【0011】
基準パターンは例えば、代表的にはテスト中のある種類の機器と共に使用される標準パターンであってよい。したがって、この場合も一例であり、限定的なものではないが、SONET(同期光ネットワーク)またはファイバ・チャネル標準の物理的リンク層向けのアプリケーションでは、基準パターンは前述のジッタ許容範囲パターンであってよい。基準パターンの修正自体は必ずしもこの方法の一部である必要はないことが強調される必要がある。テスト中のある種の機器と共に使用可能であり、また本明細書で記述される判断基準に従って増強される基準パターンに対して修正されたテスト・パターンを生ずるテストCID部分を作成し、かつテストPRBS部分を作成するどの工程も、本発明の範囲内に含まれるものと考えられる。
【0012】
いくつかの異なる種類の基準テスト・パターンの修正が有用であることが判明している。本発明の一態様では、テストCID部分が基準CID部分よりも長くなるように、通信機器のビット・ロッキング機能が、修正されたテスト・パターンを介して基準テスト・パターンと比較してより厳格なテスト条件にさらされるように、nはm以上である。本発明の別の態様では、テストCID部分が基準CID部分よりも短くなるように、また通信機器が、修正されたテスト・パターンを介して基準テスト・パターンと比較して高周波データのシミュレーションのためのより厳格なテスト条件にさらされるように、nはm未満である。
【0013】
可能な修正の更に別の態様では、基準PRBSとテストPRBSとは同一であることができるが、テストPRBS部分が基準PRBS部分に対して切り詰められるように、また結果として生ずる修正されたテスト・パターンが基準テスト・パターンと比較して高い周波数トグルレートを備えるように、qはp未満であることができる。基準PRBSとテストPRBSとは同一である別のあり得る場合は、テストPRBS部分が基準PRBS部分に対して引き伸ばされるように、また長いデータ・フレームが使用される条件の場合(例えば基準パターンがそのために開発された代表的なフレームよりも長い場合)に、結果として生ずる修正されたテスト・パターンが基準テスト・パターンと比較してよりリアルなテストを行うように、qはp以上であることができる。
【0014】
修正されたテスト・パターンが基準テスト・パターンと比較して高い周波数トグルレートを備えるように、テストPRBSは基準PRBSよりも低位の多項式関数であることが可能であることが理解されよう。あるいは、長いデータ・フレームが使用される条件の場合に、修正されたテスト・パターンが基準テスト・パターンと比較してよりリアルなテストを行うように、テストPRBSは基準PRBSよりも高位の多項式関数であることが可能である。
【0015】
従来は、標準的長さのCIDおよびPRBS(m=72で、pは10328ビットのPRBS31以上、またはこれに等しい)を有する前述の標準的ジッタ許容範囲パターンだけが前述のOIF標準規格アプリケーションに関して使用されていた。本発明によって任意の数の異なるPRBSパターンを使用可能である。現時点では少なくとも、PRBS7、PRBS15、PRBS20、PRBS23、PRBS29、およびPRBS31が有用であると考えられている。後の5つのパターンは前述のITU−T O.150文献の第5項およびその正誤表1に定義されている。様々なPRBSパターンを多項式によって定義することが便利であることが当業者には理解されよう。例えば、PRBS31のパターンは多項式D31+D28+1によって定義可能である。あるいは、様々なパターンを、それらが作成されるシフトレジスタの構成によって記述することも可能である。例えばPRBS31は、モジュロ2加算段で加算され、加算の結果が第1段の入力にフィードバックされる28番目と31番目の段の出力を有する31段のシフトレジスタから得られることになる出力に対応する(多項式指数との相関に留意されたい)。特許請求の範囲を含む本明細書で用いられる所与のPRBSは多項式の形式で指定されて、またはシフトレジスタ構成の形式で指定されて作成されるかに関わりなくカバーされることが意図される。パターンの多項式表現は下記のように要約される。
PRBS7 D+D+1
PRBS15 D15+D14+1
PRBS20 D20+D+1
PRBS23 D23+D18+1
PRBS29 D29+D27+1
PRBS31 D31+D28+1
【0016】
ここでPRBSのリシードまたは非リシードに関する上記の記述の更に詳しい説明に関連して図3を参照されたい。ブロック302は大文字の「SAMPLEPRBS」として表されるサンプルPRBSを示している。実際のPRBSは1と0のシーケンスを含むことが理解されよう。前述のPRBS31は2,147,483,647ビットを含み、直接的な説明には明らかに適さない。したがって、説明目的で大きいビット・シーケンスではなく文字が用いられる。ブロック304はCID部分を表している。ブロック306のようにリシードを伴う場合、最初のCIDと所与ビット数のPRBS(ここでは最初の5文字「SAMPL」と表される)の後、別のCIDが続き、PRBSが同じポイントで始まるように、また最初の5文字の「SAMPL」が再びパターンの一部になるようにPRBSがリシードされる。ブロック308はPRBSがリシードされない状態を示している。前述と同様に、最初のCIDの後、2番目のCIDに続いて、再び最初から開始するのではなく、次の5文字「EPRBS」をとる。使用時は、CIDは任意の適宜の値でよく、図示のように3の長さに限定されるものではなく、PRBSからのビット数も任意の適宜の値でよく、図示のように5の長さに限定されるものではないことが理解されよう。したがって、本発明の更に別の態様では、基準パターンは基準CID部分および基準PRBS部分の複数の反復を含み、pビットは反復ごとに同一であり、基準PRBSのリシーディングの結果として生じる。テストCID部分を作成し、PRBS部分を作成する工程を反復することが可能であり、テストPRBS部分を作成する工程は、テストPRBSのリシーディングなしで反復されることができる。これがテストCID部分の長さに有効にランダム性を導入する。これは下記の例によって説明可能である。リシーディングを伴う場合は、CID部分が72のゼロであり、PRBSの隣接部分に1つのゼロがあるものと仮定して、トータルで73のゼロとする。PRBSの同じ部分は常にCIDに隣接しているので、73のゼロの「有効な」CIDが存在する。リシーディングなしの場合は、PRBSの異なる部分が72のゼロのCIDに隣接しているので、場合によっては隣接するゼロはなく、場合によっては1つあり、場合によっては2つあり、以下同様である。このように、「有効な」CIDは72以上のゼロの範囲にある。
【0017】
本発明の別の態様は、少なくともその1つが基準CID部分と基準PRBS部分に対して修正されるn−ビットのCID部分とq−ビットのPRBS部分に対応するビット・シーケンスを有する、例えば前述のIA#OIF−CEI−01.0文献に記載されているデータ構造である(M=72であり、pは10328ビットのPRBS31以上であるかそれに等しい)。修正は基準、例えばファイバ・チャネルまたはSONETアプリケーションに対してデータ構造の診断値を高めるために可能である。SONETアプリケーション用のいくつかのパターンでは、CID部分は僅か8ビットから、または256ビットにも及ぶ範囲にわたることが可能であり、最大524288ビットのPRBSを使用可能である。ファイバ・チャネルプリケーション用のいくつかのパターンでは、CID部分は僅か10ビットから、または320ビットにも及ぶ範囲にわたることが可能であり、最大655360ビットのPRBSを使用可能である。
1つまたは複数の上記の修正を所与のテスト・パターンに適用してもよいことが理解されよう。
【0018】
ここで、高速受信機デマルチプレクサ402のような通信デバイスをテストするための装置400の例示的な一実施形態を示す図4を参照されたい。デシリアライザ、シリアライザ/デシリアライザなどのような他の多くの通信機器を装置400でテストすることが可能であり、したがって「通信デバイス」は多様な適宜のデバイス、装置、個別回路、部品、集積回路、ハイブリッド回路などを包含するものと広義に解釈されるものとする。装置400は前述のようにテストCID部分とテストPRBS部分とを作成するように構成されたパターン発生器404を含むことができる。装置400はオプションとして、パターン発生器404からいくつかのパラレル・ビットを受け、そこからシリアル・ビットストリームを生成する高速シリアライザ406と、(受信機デマルチプレクサ402のような)通信デバイスを装置400に結合するように構成されたインターフェース・モジュール408とを含むことができる。装置400は更に、パターン発生器404によって作成されたテスト・パターンにさらされると(受信機デマルチプレクサ402のような)通信デバイスの性能を測定するように構成されたチェッカー410を含むことができる。チェッカー410は代表的にはテスト中の通信デバイスからパラレル・ビットストリームを受けるように構成されている。本願全体を通して、説明の便宜上、単一チャネルの図面が採用されているが、しかし、代表的な用途では、単一のクロック・サイクルは並列チャネルの数に対応して、例えば16または20ビットだけパターン発生器を進化させる。
【0019】
パターン発生器404は有利には異なるPRBS多項式、異なる長さのCID、異なる長さのPRBS部分を選択するように、またリシーディングを行うか否かを選択するようにプログラム可能である。
【0020】
ここで、本発明の別の態様による、通信用途の集積回路500の例示的な一実施形態を示す図5を参照されたい。回路500は高速受信機デマルチプレクサ502や組込みテスト部503などの通信部を含むことができる。通信部は高速受信機デマルチプレクサ502に限定されるものではなく、例えば受信機、送信機/受信機の受信機機能、デシリアライザ、またはシリアライザ/デシリアライザのような、一般に集積回路上で実装されるどのような種類の通信機能をも含むことができる。組込みテスト部503は図4に関連して記載した素子404乃至406および410と同類の素子504乃至506および510の1つまたは複数を含みことができる。通信部は例えば、集積回路チップ500上に形成され、矢印508で示唆されるような適宜の相互接続によって、インターフェース部を介して高速シリアライザ506とチェッカー510とを相互接続可能である。インターフェース部は必要ならば、周期的自己テストおよび/または他の診断機能のために通信部をテスト部503に選択的に相互接続するように構成可能である。更に、高速シリアライザ506のようなテスト部503の1つまたは複数の部品が集積回路500の通信機能ならびにテスト目的のために使用されてもよい。
【0021】
本発明の異なる態様および実施形態を、例えば専用ハードウェア、アプリケーション特有のファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せを有するハードウェアで実装可能であり、テスト・パターンを例えば参照用テーブルまたは適宜に構成されたシフトレジスタを用いて作成可能である。現時点では、本明細書に記載のパターンは実験室のビットエラー率テスター(BERTS)用には大きすぎ、埋め込み式の回路実装のほうが好ましいと考えられる。
【0022】
本明細書に記載の本発明の技術の少なくとも一部は集積回路として実装されてもよい。集積回路を形成する際に、一般に複数の同一のチップが半導体ウエーハの表面上の反復されたパターンで製造される。各々のチップは本明細書に記載のような回路全体または素子を含むことができ、また他の構造または回路を含むことができる。個々のチップはウエーハから切断またはダイスカットされ、次いで1つの集積回路としてパッケージされる。集積回路を製造するためにウエーハをいかにダイスカットし、チップをパッケージするかを当業者は承知していよう。そのように製造された集積回路は本発明の一部であると見なされる。
【0023】
本発明の実施形態を本明細書に記載してきたが、本発明はこれらの正確な実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲に記載の本発明の範囲から離れることなく、当業者によって他の様々な変更および修正を行ってもよいことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一態様による活用的なテスト・パターンを作成する例示的方法の工程を示すフローチャートである。
【図2】基準パターンと比較した修正されたテスト・パターンを例示する図面である。
【図3】リシーディングありとリシーディングなしのテスト・パターンを示した図面である。
【図4】本発明の一態様による通信デバイスをテストするための装置の例示的な一実施形態を示した図面である。
【図5】本発明の別の態様によるBIST機能を有する集積回路を例示する図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信機器をテストするための修正されたテスト・パターンを作成する方法であって、前記パターンはmの連続同一ビットを有する基準連続同一ビット部分(CID)と、pビットの基準擬似ランダム・ビット・シーケンス(PRBS)を有する基準PRBS部分とを有する基準パターンに対して修正され、前記方法は、
nの連続同一ビットを含むテストCID部分を作成する工程と、
qビットのテストPRBSを含むテストPRBS部分を作成する工程とを含み、
前記テストCID部分と前記テストPRBS部分の少なくとも1つが前記基準CID部分と前記基準PRBS部分とに対してそれぞれ修正され、前記修正は前記基準パターンに対する前記修正されたテスト・パターンの診断値を高めるために行われる方法。
【請求項2】
前記テストCID部分が前記基準CID部分よりも長くなるように、また前記通信機器のビット・ロッキング機能が、前記修正されたテスト・パターンを介して前記基準テスト・パターンと比較してより厳格なテスト条件にさらされるように、nはm以上である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記テストCID部分が前記基準CID部分よりも短くなるように、また前記通信機器が、前記修正されたテスト・パターンを介して前記基準テスト・パターンと比較して高周波データのシミュレーションのためのより厳格なテスト条件にさらされるように、nはm未満である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記基準PRBSと前記テストPRBSとが同一であるとともに、前記テストPRBS部分が前記基準PRBS部分に対して切り詰められるように、また前記修正されたテスト・パターンが前記基準テスト・パターンと比較して高い周波数トグルレートを備えるように、qはp未満である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記基準PRBSと前記テストPRBSとが同一であるとともに、前記テストPRBS部分が前記基準PRBS部分に対して引き伸ばされるように、また長いデータ・フレームが使用される条件の場合に、前記修正されたテスト・パターンが前記基準テスト・パターンと比較してよりリアルなテストを行うように、qはp以上である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記修正されたテスト・パターンが前記基準テスト・パターンと比較して高い周波数トグルレートを備えるように、前記テストPRBSは前記基準PRBSよりも低位の多項式関数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項7】
長いデータ・フレームが使用される条件の場合に、前記修正されたテスト・パターンが前記基準テスト・パターンと比較してよりリアルなテストを行うように、前記テストPRBSは前記基準PRBSよりも高位の多項式関数を含む請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基準パターンは前記基準CID部分および前記基準PRBS部分の複数の反復を含み、前記pビットは反復ごとに同一であり、前記基準PRBSのリシーディングの結果として生じるとともに、前記方法は更に、前記テストCID部分を作成し、前記PRBS部分を作成する前記工程を反復する追加工程を含み、前記テストPRBS部分を作成する前記工程は、ランダム度が前記テストCID部分の長さに効果的に導入されるように前記テストPRBSのリシーディングなしで反復される請求項1に記載の方法。
【請求項9】
M=72であり、
p≧10328であり、
前記基準PRBSは、モジュロ2加算段で加算され、前記加算の結果が第1段の入力にフィードバックされる28番目と31番目の段の出力を有する31段のシフトレジスタから得られることになる出力に対応する標準のPRBS31を含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
mの連続同一ビットを有する基準連続同一ビット(CID)部分と、pビットの基準擬似ランダム・ビット・シーケンス(PRBS)を有する基準PRBS部分とを有する基準パターンに対して修正されるテスト・パターンを使用する組込み式テスト機能を有する通信用途の集積回路であって、
通信部と、
組込み式テスト部とを備え、一方、前記組込み式テスト部は、
nの連続同一ビットを含むテストCID部分を作成し、かつ、
qビットのテストPRBSを含むテストPRBS部分を作成するように構成されたパターン発生器であって、前記テストCID部分と前記テストPRBS部分の少なくとも1つが前記基準CID部分と前記基準PRBS部分とに対してそれぞれ修正され、前記修正は前記基準パターンに対する前記修正されたテスト・パターンの診断値を高めるために行われるパターン発生器と、
前記パターン発生器によって発生された前記テスト・パターンにさらされると、前記通信部の性能を測定するように構成されたチェッカーと、
前記通信部を前記パターン発生器および前記チェッカーと結合するインターフェース部とを備える集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−317438(P2006−317438A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−128041(P2006−128041)
【出願日】平成18年5月2日(2006.5.2)
【出願人】(500587067)アギア システムズ インコーポレーテッド (302)
【Fターム(参考)】