流体アクチュエータ
【課題】 電気を使用することなく、流体を駆動源として微妙な力制御を可能とし、人間の手による指圧マッサージ効果に近い効果を再現可能な流体アクチュエータを提供する。
【解決手段】 本体1に切込み3を設け、該切込み3の両側に相互に接近離間するとともに弾性復帰力を有する作動片4を形成し、該切込み3内に作動流体が流通する扁平チューブ2を挿入し、該作動流体の流量又は圧力制御により前記扁平チューブ2を広げることにより前記切込み3を押し広げて前記作動片4を離間動作させる。
【解決手段】 本体1に切込み3を設け、該切込み3の両側に相互に接近離間するとともに弾性復帰力を有する作動片4を形成し、該切込み3内に作動流体が流通する扁平チューブ2を挿入し、該作動流体の流量又は圧力制御により前記扁平チューブ2を広げることにより前記切込み3を押し広げて前記作動片4を離間動作させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を駆動源として指圧マッサージ等の動作を行う流体アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
マッサージ器として電動マッサージ装置が各種開発されている。しかし、従来の電動マッサージ装置では、人間の手による指圧のような微妙なマッサージ効果は得られない。これは、電動駆動では微妙な力制御の実現が難しいからであり、電動マッサージ装置による人間の指圧に近いマッサージ効果は再現できていない。
【0003】
また、電気を駆動源とする場合、浴室などの水気の多い場所での使用に適さない。したがって、浴槽内での指圧マッサージなどはできない。
また、従来の電動マッサージ機器は、安全上の問題のためペースメーカー使用者に適用することはできなかった。これに対し、後述のように本発明の流体アクチュエータは、家庭用水道圧のみでも駆動可能なため、ペースメーカー使用者に適用しても一切問題はない。
また、従来よりロボットアーム等の先端部にハンドを備え、掘削、採取、検査などの各種動作を行うハンド型ロボットが開発されている。しかし、従来のハンド型ロボットのハンドは、物を掴む動作をさせた場合、把持する力の微妙な制御が的確にできず、人間の手に近似した柔軟かつ微妙な力操作で脆弱物品を壊さずに把持することは非常に困難であった。
【0004】
一方、従来より液体圧力を制御する液体減圧弁が開発されている(例えば特許文献1参照)。しかし、液体用減圧弁を用いて指圧マッサージ等のハンドを構成するアクチュエータを駆動しても、ハンド自体の構成が複雑であったり、充分に軽く微妙な力での制御ができるハンドが開発されていないため、人間の手による指圧マッサージ効果に近い効果が得られるハンドは実現されていない。
【0005】
【特許文献1】特開2002−023856号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来技術を考慮したものであって、電気を使用することなく、流体を駆動源として微妙な力制御を可能とし、人間の手による把持動作に近い柔軟かつ微妙な力操作で物を掴む動作を可能とし、例えば人間の手による指圧マッサージ効果に近い効果を再現可能な流体アクチュエータの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、本体に切込みを設け、該切込みの両側に相互に接近離間するとともに弾性復帰力を有する作動片を形成し、該切込み内に作動流体が流通する扁平チューブを挿入し、該作動流体の流量又は圧力制御により前記扁平チューブを広げることにより前記切込みを押し広げて前記作動片を離間動作させることを特徴とする流体アクチュエータを提供する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記本体に複数の並列する切込みを設け、各切込み内の扁平チューブを広げることにより、前記本体を湾曲させることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、1本の連続した扁平チューブを折返して前記複数の切込み内に挿入したことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記扁平チューブ内に空間形成手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記空間形成手段は、扁平チューブ内に挿入した線材からなることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記空間形成手段は、扁平チューブ内面に設けた連続する溝からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、本体に例えばV字状に形成した切込み内に扁平チューブを挿入し、この扁平チューブを流体圧により加圧して円形に近づけ、切込みを押し広げるという簡単な機構により、切込みの両側の作動片が微妙な軽い力で開く。これにより、電気を使用することなく、流体を駆動源として作動片の動作を軽い力で微妙に制御することができる。
このような流体アクチュエータを用いてロボットハンドを構成すれば、人間の手に近い微妙な力制御が可能になり、脆弱物品を壊すことなく柔軟にかつ安定して確実に把持できる。
【0014】
請求項2の発明によれば、複数の切込みを有する本体が人間の手に似たハンドを構成して、電気を使用することなく流体の制御により微妙な力の調整を行って、人間の指圧マッサージ効果に近似したマッサージ効果が得られるとともに、浴室内などの水気の多い場所での使用に適した流体アクチュエータが実現できる。
なお、本発明は、指圧マッサージ動作の他に人間の手に近似した各種把持動作が可能である。
【0015】
さらに、例えば親指に近似したフィンガーを付加することも可能であり、ハンドとしてより人間の手に近づけることができる。このようなハンドは、1)人間の手より軽量・柔軟構造ながら同等の握力を発揮でき、2)電気エネルギーが一切不要のため感電や磁気的作用の懸念もなく、3)手動圧力制御弁により自在に指圧を制御できる、などの利点を有している。これにより、一般家庭でも理学療法士によるマッサージと同等の医療を再現できる可能性が広がる。
【0016】
請求項3の発明によれば、1本の連続した扁平チューブを用いるため構造が簡単になるとともに、流体の圧力制御が容易になる。
【0017】
請求項4の発明によれば、1本の連続扁平チューブを折り返して用いた場合に、扁平チューブ内に常に連続した空間が形成されるため、扁平チューブの折返し部で高圧側の流体が閉塞されることがなく、確実に扁平チューブ内を流通してアクチュエータの駆動制御の信頼性が高まる。
【0018】
請求項5の発明によれば、扁平チューブ内にチューブ長手方向に沿って導線その他の線材を挿入しておくことにより、折れ曲がり部においても確実に扁平チューブ内を挿通する空間が確保される。
【0019】
請求項6の発明によれば、扁平チューブの内面側にチューブ長手方向に沿って連続する溝を形成しておくことにより、折れ曲がり部においても確実に扁平チューブ内を挿通する空間が確保される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明実施例の基本構成図である。(A)は扁平チューブが閉じた状態、(B)は扁平チューブが広がった状態を示し、(C)は(B)の状態の上面図である。
本体1に切込み3が形成され、切込み3内に扁平チューブ2が挿入される。本体1はそれ自体で弾性復帰力を有する適度な発泡性を有する例えば塩化ビニル等のプラスチック材料で構成することが構成の簡素化の点で好ましい。切込み3の両側に相互に接近・離間する作動片4,4が形成される。扁平チューブ2は、例えば伸縮性のないウレタンチューブからなり、扁平状態から広がってもチューブの材料自体は伸びない。
【0021】
(A)の状態から扁平チューブ2に作動流体を流して圧力を高めると、(B)に示すように、扁平チューブ2が広がって円形になり、両側の作動片4,4を押し開く。扁平チューブ2に流す流体を絞って圧力を弱めれば(A)の状態に戻る。
【0022】
図2は、本発明の実施例の構成図である。
この例は、例えば指圧器のハンドを構成する本体5に複数の並列する切込み3を形成し、各切込み3内に扁平チューブ2を挿入したものである。(A)の状態から扁平チューブ2を広げると、(B)に示すように、各切込み3の両側の作動片4を押し広げて本体5を湾曲させる。
【0023】
図3は、本発明の別の実施例の構成図である。
この例は、1本の連続した扁平チューブ2を折返して本体5の切込み3内に配設したものである。扁平チューブ2は、圧力調整可能な減圧バルブ7を介して水圧供給源となる例えば家庭用水道の蛇口6に接続される。
【0024】
図4は、図3の実施例のIII−III矢視図である。(A)の状態から水道の蛇口6を開いて扁平チューブ2内に水(請求項でいう作動流体)を流してこの扁平チューブ2を広げて膨らませると、(B)に示すように、各切込み3の両側の作動片4を押し広げて本体5を湾曲させる。水道の蛇口6の開度あるいはバルブ7の減圧量に応じて扁平チューブ2内を流れる水の流量又は圧力が変わりこれに応じて本体5が湾曲する。蛇口6を閉じれば圧力が遮断され扁平チューブ2が閉じるとともに、本体5はその弾性復帰力により作動片4が閉じて(A)の状態に戻る。
【0025】
図5は、本発明の扁平チューブの別の例の構成説明図である。
(A)はジグザグ状に折れ曲がって連続する扁平チューブ2を示す。このような扁平チューブ2を用いると、扁平した状態で流体を流したときに、折れ曲がり部で扁平チューブ2が密閉したまま閉塞され、高圧側の流体がそこで止まってそれ以上流れなくなることがある。
【0026】
そこで、(B)に示すように、扁平チューブ2内にチューブ内に連続して隙間を形成する空間形成手段として線材8を挿通しておく。これにより、扁平チューブ2内には常に線材8の径に相当する隙間が形成されるため、ジグザグ状に設けた扁平チューブ2であっても、折れ曲がり部でチューブ内が閉塞されることはなく作動流体が円滑に流通する。
【0027】
図6は、図5(B)の扁平チューブの一部斜視図である。
図示したように、扁平チューブ2内に線材8を挿通させることにより、扁平したチューブ内に空間9が形成される。線材8としては、針金、ワイヤその他金属製の導線あるいはプラスチック製の線状材や細いパイプ材などを用いることができる。
【0028】
図7は、空間形成手段の別の例の説明図である。
この例は、扁平チューブ2の内面側にチューブ長手方向に連続する溝10を形成したものである。これにより、扁平した状態の扁平チューブ2内に常に空間9が形成される。なお、溝10は、1本でもよいしあるいは複数本の溝10をチューブ内面に並列して形成してもよい。
【0029】
図8は、本発明のさらに具体的な実施例の構成図である。
この例は、2系統の扁平チューブ11a,11bによりアクチュエータとなるハンド13を構成する。扁平チューブ11bは親指系統であり、扁平チューブ11aはその他の指の系統である。両扁平チューブ11a,11bはともに端部が封止され、2位置切換え弁12を介して圧力供給源となる水道の蛇口6あるいは蛇口に接続された減圧装置に接続される。
【0030】
このようなハンド13は、適当なアームあるいはサスペンダーやホルダなどにより使用者の肩にセットされる。セットした状態で切換え弁12により水道水の圧力を供給すると(図示した状態)、各扁平チューブ11a,11bが広がってハンド13が湾曲し肩を掴んで指圧効果を与える。続いて切換え弁12を切換えて圧力を遮断すると、扁平チューブ11a,11bが閉じてハンド13が開く。これを繰り返すことにより、指圧マッサージ効果が得られる。
【0031】
図9は、本発明の別の具体的な実施例の構成図である。
この例のハンド13は、親指を含む全指を1系統の扁平チューブ14で構成したものである。扁平チューブ14は、切換え弁15を介して蛇口6又は減圧装置に接続される。この扁平チューブ14は端部が封止されず、水は流れたまま外部に流出する。切換え弁15を交互に切換えることにより、扁平チューブ14が開閉動作してハンド13を駆動し指圧マッサージ効果を付与する。
【0032】
図10は、本発明のさらに別の実施例の構成説明図である。
この例は、ハンド19に親指パーツ16を設けたものである。ハンド19は、前述の各ハンドと同様に扁平チューブ17により駆動される。親指パーツ16の背面にジグザグ状に折り畳んだ扁平チューブ18が配設される。この扁平チューブ18は前述の空間形成手段(図5〜図7参照)を備えている。扁平チューブ18に作動流体を供給することにより、(B)に示すように、親指パーツ16を押圧してハンド19による指圧効果を補助しマッサージ効果を高める。
【0033】
図11は、作動流体の圧力制御弁の構成図である。
弁本体25内に2個のポペット弁20,21が上下に装着される。上下の弁20,21間にリリーフ絞り23が形成される。下の弁21と弁本体25間に減圧絞り24が形成される。26はシール材である。弁20,21の断面が流体から受ける力と弁を押す力Fのつり合いによって、減圧絞り24が開閉する。入口ポート27から作動流体が導入され、Fに応じて開く減圧絞り24を通して減圧された流体が出口ポート28から流出する。出力側の圧力が高くなると、リリーフ絞り23が開いてドレンポート29から高圧流体を逃がす。
【0034】
図12は、自励振動式駆動回路の構成図である。
本発明の流体アクチュエータの駆動操作として、手動弁又は電磁弁により開閉する方法も可能であるが、図12に示すような回路構成とすることにより、弁駆動用エネルギーを新たに加えることなく自動的に振動を起こさせてアクチュエータを駆動することができる。
【0035】
図示したように、圧力供給源となる水道の蛇口6が切換え弁33を介してアクチュエータ30に接続される。これとともに水道水が、可変オリフィス34と逆止弁35からなる励振装置31に供給され、振動子32を振動させる。これにより切換え弁33が自動的に連続して交互に切換えられる。
【0036】
図13は、本発明に係る流体アクチュエータを駆動する減圧弁の別の例の構成図である。
弁本体101は、上カバー102及び下カバー103を有する。弁本体101の内部に、入力ポート104が開口する入力側弁室105及び出力ポート106が開口する出力側弁室107が隔壁108を介して形成される。隔壁108の中央部に挿通孔が形成される。この挿通孔を通して第1のポペット110が装着される。第1のポペット110は、円錐状のテーパ部110aとその上部の円柱部110bとにより構成される。第1のポペット110の円柱部110bが、挿通孔内を摺動する。入力側弁室105はスリット125を介して出力側弁室107と連通する。
【0037】
第1のポペット110のテーパ部110aは、隔壁108の挿通孔の下端部周縁に当接又は近接して減圧絞り部113を形成する。絞り部113は、ポペット110の円柱部110bに設けたスリット125を介して出力側弁室107に連通する。この挿通孔の下端部周縁には、ポペット側のテーパ部110aに対応する角度のテーパ面が形成される。
【0038】
入力側弁室105内の第1のポペット110の下部に第1のベローズ114が設けられる。第1のベローズ114は、第1のポペット110の下側に入力側弁室105から水密的に封止された第1の封止スペース115を形成する。第1の封止スペース115は、下カバー103に形成したドレンポート116に連通する。
【0039】
第1のポペット110の上部に第2のポペット117が連続して設けられる。第2のポペット117は、円柱部117aの下端部に円錐状のテーパ凹部117bを備えたものである。テーパ凹部117bは、第1のポペット110の上端部周縁に当接して両者間にリリーフ絞り部118を形成する。リリーフ絞り部118は、第1のポペット110の円柱部110bを縦に貫通するリリーフ通路119を介して第1の封止スペース115及びドレンポート116と連通する。第1のポペット110の上端部周縁には、第2のポペット117のテーパ部117bに対応する角度のテーパ面が形成される。
【0040】
第2のポペット117は、上カバー102を貫通する貫通孔120を通して外部に突出する。この突出した部分を覆って第2のベローズ121が設けられる。第2のベローズ121はその内部側に、第2のポペット117の突出部を外部から水密的に封止する第2の封止スペース123を形成する。第2のベローズ121の上端部にベローズ内部を水密的に封止する押圧板122が設けられる。この押圧板122の内面側に第2のポペット117の端部が固定される。上ポペット117の円柱部117aにスリット126が設けられ、出力側弁室107とベローズ内部の第2の封止スペース123とを連通する。
【0041】
第1のベローズ114は、第1のポペット110を常に上方に付勢する弾性を有する。第2のベローズ121は、最初は弾性が作用しない初期状態より上方に引き伸ばされた状態でセットされる。したがって、最初は第2のベローズ121を下方に付勢する。押圧板122が押圧されると第2のベローズ121が縮んで弾性が初期状態に戻り、さらに押圧されると、押圧力に対抗して上向きの弾性力が発生する。
【0042】
上記減圧弁の減圧制御動作について説明する。
まず、入力ポート104から低圧の水道水を入力側弁室105に導入する。このとき、本実施例の構成では、減圧絞り部113において、第1のポペット110のテーパ部110aの上面に当接する隔壁108の挿通孔の径と、テーパ部110aの下面に結合された第1のベローズ114の径が等しい。したがって、第1のベローズ114に対しては、水道水の圧力による力は作用せず、第1のポペット110はベローズのバネ力によって上方に押し上げられる。これにより、減圧絞り部113が閉じられるとともに、第1のポペット110の円柱部110b端部が第2のポペット117を押し上げる。したがって、円柱部110b端部のリリーフ絞り部118は閉じる。このように、第2のポペット117が最大限上方に突出した初期状態では、第2のベローズ121は中立状態(バネ力が作用しない状態)より僅かに引き延ばされた状態であり、バネ力は引っ張り方向(ポペット117を下げる方向)に作用する。
【0043】
ここで、押圧板122を介して指(矢印Fの力)で第2のポペット117とともに第1のポペット110を押し下げる。これにより、減圧絞り部113が開く。この場合、指の力Fに応じて減圧絞り部113の開き量が変わる。これにより、水道水の入力圧力が減圧絞り部113の開き度合いに応じて減圧され、この減圧された圧力がスリット125を介して出力側弁室107に導入される。さらに、この減圧された圧力が、出力ポート106を通して、図示しないアクチュエータに導入され圧力に応じて各種動作を行う。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、電気を使わずに水道水などの一般家庭で簡易に利用可能な低圧流体を用いた指圧マッサージ器などの各種機器のアクチュエータとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明実施例の基本構成図。
【図2】本発明の好ましい実施例の構成図。
【図3】本発明の別の実施例の構成図。
【図4】図3の実施例のIII−III矢視図。
【図5】本発明に係る扁平チューブの説明図。
【図6】線材を用いた扁平チューブの部分斜視図。
【図7】空間形成手段の別の例の説明図。
【図8】本発明の具体的実施例の構成図。
【図9】本発明の別の具体的実施例の構成図。
【図10】本発明の別の実施例の説明図。
【図11】作動流体の圧力制御弁の構成図。
【図12】自励振動式駆動回路の構成図。
【図13】作動流体の圧力制御弁の別の例の構成図。
【符号の説明】
【0046】
1:本体、2:扁平チューブ、3:切込み、4:作動片、5:本体、6:水道の蛇口、7:減圧バルブ、8:線材、9:空間、10:溝、11a,11b:扁平チューブ、12:切換え弁、13:ハンド、14:扁平チューブ、15:切換え弁、16:親指パーツ、17:扁平チューブ、18:扁平チューブ、19:ハンド、20,21:ポペット弁、23:リリーフ絞り、24:減圧絞り、25:弁本体、26:シール材、27:入口ポート、28:出口ポート、29:ドレンポート、30:アクチュエータ、31:励振装置、32:振動子、33:切換え弁、34:可変オリフィス、35:逆止弁
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を駆動源として指圧マッサージ等の動作を行う流体アクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
マッサージ器として電動マッサージ装置が各種開発されている。しかし、従来の電動マッサージ装置では、人間の手による指圧のような微妙なマッサージ効果は得られない。これは、電動駆動では微妙な力制御の実現が難しいからであり、電動マッサージ装置による人間の指圧に近いマッサージ効果は再現できていない。
【0003】
また、電気を駆動源とする場合、浴室などの水気の多い場所での使用に適さない。したがって、浴槽内での指圧マッサージなどはできない。
また、従来の電動マッサージ機器は、安全上の問題のためペースメーカー使用者に適用することはできなかった。これに対し、後述のように本発明の流体アクチュエータは、家庭用水道圧のみでも駆動可能なため、ペースメーカー使用者に適用しても一切問題はない。
また、従来よりロボットアーム等の先端部にハンドを備え、掘削、採取、検査などの各種動作を行うハンド型ロボットが開発されている。しかし、従来のハンド型ロボットのハンドは、物を掴む動作をさせた場合、把持する力の微妙な制御が的確にできず、人間の手に近似した柔軟かつ微妙な力操作で脆弱物品を壊さずに把持することは非常に困難であった。
【0004】
一方、従来より液体圧力を制御する液体減圧弁が開発されている(例えば特許文献1参照)。しかし、液体用減圧弁を用いて指圧マッサージ等のハンドを構成するアクチュエータを駆動しても、ハンド自体の構成が複雑であったり、充分に軽く微妙な力での制御ができるハンドが開発されていないため、人間の手による指圧マッサージ効果に近い効果が得られるハンドは実現されていない。
【0005】
【特許文献1】特開2002−023856号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記従来技術を考慮したものであって、電気を使用することなく、流体を駆動源として微妙な力制御を可能とし、人間の手による把持動作に近い柔軟かつ微妙な力操作で物を掴む動作を可能とし、例えば人間の手による指圧マッサージ効果に近い効果を再現可能な流体アクチュエータの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、本体に切込みを設け、該切込みの両側に相互に接近離間するとともに弾性復帰力を有する作動片を形成し、該切込み内に作動流体が流通する扁平チューブを挿入し、該作動流体の流量又は圧力制御により前記扁平チューブを広げることにより前記切込みを押し広げて前記作動片を離間動作させることを特徴とする流体アクチュエータを提供する。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記本体に複数の並列する切込みを設け、各切込み内の扁平チューブを広げることにより、前記本体を湾曲させることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、1本の連続した扁平チューブを折返して前記複数の切込み内に挿入したことを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記扁平チューブ内に空間形成手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記空間形成手段は、扁平チューブ内に挿入した線材からなることを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項4の発明において、前記空間形成手段は、扁平チューブ内面に設けた連続する溝からなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、本体に例えばV字状に形成した切込み内に扁平チューブを挿入し、この扁平チューブを流体圧により加圧して円形に近づけ、切込みを押し広げるという簡単な機構により、切込みの両側の作動片が微妙な軽い力で開く。これにより、電気を使用することなく、流体を駆動源として作動片の動作を軽い力で微妙に制御することができる。
このような流体アクチュエータを用いてロボットハンドを構成すれば、人間の手に近い微妙な力制御が可能になり、脆弱物品を壊すことなく柔軟にかつ安定して確実に把持できる。
【0014】
請求項2の発明によれば、複数の切込みを有する本体が人間の手に似たハンドを構成して、電気を使用することなく流体の制御により微妙な力の調整を行って、人間の指圧マッサージ効果に近似したマッサージ効果が得られるとともに、浴室内などの水気の多い場所での使用に適した流体アクチュエータが実現できる。
なお、本発明は、指圧マッサージ動作の他に人間の手に近似した各種把持動作が可能である。
【0015】
さらに、例えば親指に近似したフィンガーを付加することも可能であり、ハンドとしてより人間の手に近づけることができる。このようなハンドは、1)人間の手より軽量・柔軟構造ながら同等の握力を発揮でき、2)電気エネルギーが一切不要のため感電や磁気的作用の懸念もなく、3)手動圧力制御弁により自在に指圧を制御できる、などの利点を有している。これにより、一般家庭でも理学療法士によるマッサージと同等の医療を再現できる可能性が広がる。
【0016】
請求項3の発明によれば、1本の連続した扁平チューブを用いるため構造が簡単になるとともに、流体の圧力制御が容易になる。
【0017】
請求項4の発明によれば、1本の連続扁平チューブを折り返して用いた場合に、扁平チューブ内に常に連続した空間が形成されるため、扁平チューブの折返し部で高圧側の流体が閉塞されることがなく、確実に扁平チューブ内を流通してアクチュエータの駆動制御の信頼性が高まる。
【0018】
請求項5の発明によれば、扁平チューブ内にチューブ長手方向に沿って導線その他の線材を挿入しておくことにより、折れ曲がり部においても確実に扁平チューブ内を挿通する空間が確保される。
【0019】
請求項6の発明によれば、扁平チューブの内面側にチューブ長手方向に沿って連続する溝を形成しておくことにより、折れ曲がり部においても確実に扁平チューブ内を挿通する空間が確保される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明実施例の基本構成図である。(A)は扁平チューブが閉じた状態、(B)は扁平チューブが広がった状態を示し、(C)は(B)の状態の上面図である。
本体1に切込み3が形成され、切込み3内に扁平チューブ2が挿入される。本体1はそれ自体で弾性復帰力を有する適度な発泡性を有する例えば塩化ビニル等のプラスチック材料で構成することが構成の簡素化の点で好ましい。切込み3の両側に相互に接近・離間する作動片4,4が形成される。扁平チューブ2は、例えば伸縮性のないウレタンチューブからなり、扁平状態から広がってもチューブの材料自体は伸びない。
【0021】
(A)の状態から扁平チューブ2に作動流体を流して圧力を高めると、(B)に示すように、扁平チューブ2が広がって円形になり、両側の作動片4,4を押し開く。扁平チューブ2に流す流体を絞って圧力を弱めれば(A)の状態に戻る。
【0022】
図2は、本発明の実施例の構成図である。
この例は、例えば指圧器のハンドを構成する本体5に複数の並列する切込み3を形成し、各切込み3内に扁平チューブ2を挿入したものである。(A)の状態から扁平チューブ2を広げると、(B)に示すように、各切込み3の両側の作動片4を押し広げて本体5を湾曲させる。
【0023】
図3は、本発明の別の実施例の構成図である。
この例は、1本の連続した扁平チューブ2を折返して本体5の切込み3内に配設したものである。扁平チューブ2は、圧力調整可能な減圧バルブ7を介して水圧供給源となる例えば家庭用水道の蛇口6に接続される。
【0024】
図4は、図3の実施例のIII−III矢視図である。(A)の状態から水道の蛇口6を開いて扁平チューブ2内に水(請求項でいう作動流体)を流してこの扁平チューブ2を広げて膨らませると、(B)に示すように、各切込み3の両側の作動片4を押し広げて本体5を湾曲させる。水道の蛇口6の開度あるいはバルブ7の減圧量に応じて扁平チューブ2内を流れる水の流量又は圧力が変わりこれに応じて本体5が湾曲する。蛇口6を閉じれば圧力が遮断され扁平チューブ2が閉じるとともに、本体5はその弾性復帰力により作動片4が閉じて(A)の状態に戻る。
【0025】
図5は、本発明の扁平チューブの別の例の構成説明図である。
(A)はジグザグ状に折れ曲がって連続する扁平チューブ2を示す。このような扁平チューブ2を用いると、扁平した状態で流体を流したときに、折れ曲がり部で扁平チューブ2が密閉したまま閉塞され、高圧側の流体がそこで止まってそれ以上流れなくなることがある。
【0026】
そこで、(B)に示すように、扁平チューブ2内にチューブ内に連続して隙間を形成する空間形成手段として線材8を挿通しておく。これにより、扁平チューブ2内には常に線材8の径に相当する隙間が形成されるため、ジグザグ状に設けた扁平チューブ2であっても、折れ曲がり部でチューブ内が閉塞されることはなく作動流体が円滑に流通する。
【0027】
図6は、図5(B)の扁平チューブの一部斜視図である。
図示したように、扁平チューブ2内に線材8を挿通させることにより、扁平したチューブ内に空間9が形成される。線材8としては、針金、ワイヤその他金属製の導線あるいはプラスチック製の線状材や細いパイプ材などを用いることができる。
【0028】
図7は、空間形成手段の別の例の説明図である。
この例は、扁平チューブ2の内面側にチューブ長手方向に連続する溝10を形成したものである。これにより、扁平した状態の扁平チューブ2内に常に空間9が形成される。なお、溝10は、1本でもよいしあるいは複数本の溝10をチューブ内面に並列して形成してもよい。
【0029】
図8は、本発明のさらに具体的な実施例の構成図である。
この例は、2系統の扁平チューブ11a,11bによりアクチュエータとなるハンド13を構成する。扁平チューブ11bは親指系統であり、扁平チューブ11aはその他の指の系統である。両扁平チューブ11a,11bはともに端部が封止され、2位置切換え弁12を介して圧力供給源となる水道の蛇口6あるいは蛇口に接続された減圧装置に接続される。
【0030】
このようなハンド13は、適当なアームあるいはサスペンダーやホルダなどにより使用者の肩にセットされる。セットした状態で切換え弁12により水道水の圧力を供給すると(図示した状態)、各扁平チューブ11a,11bが広がってハンド13が湾曲し肩を掴んで指圧効果を与える。続いて切換え弁12を切換えて圧力を遮断すると、扁平チューブ11a,11bが閉じてハンド13が開く。これを繰り返すことにより、指圧マッサージ効果が得られる。
【0031】
図9は、本発明の別の具体的な実施例の構成図である。
この例のハンド13は、親指を含む全指を1系統の扁平チューブ14で構成したものである。扁平チューブ14は、切換え弁15を介して蛇口6又は減圧装置に接続される。この扁平チューブ14は端部が封止されず、水は流れたまま外部に流出する。切換え弁15を交互に切換えることにより、扁平チューブ14が開閉動作してハンド13を駆動し指圧マッサージ効果を付与する。
【0032】
図10は、本発明のさらに別の実施例の構成説明図である。
この例は、ハンド19に親指パーツ16を設けたものである。ハンド19は、前述の各ハンドと同様に扁平チューブ17により駆動される。親指パーツ16の背面にジグザグ状に折り畳んだ扁平チューブ18が配設される。この扁平チューブ18は前述の空間形成手段(図5〜図7参照)を備えている。扁平チューブ18に作動流体を供給することにより、(B)に示すように、親指パーツ16を押圧してハンド19による指圧効果を補助しマッサージ効果を高める。
【0033】
図11は、作動流体の圧力制御弁の構成図である。
弁本体25内に2個のポペット弁20,21が上下に装着される。上下の弁20,21間にリリーフ絞り23が形成される。下の弁21と弁本体25間に減圧絞り24が形成される。26はシール材である。弁20,21の断面が流体から受ける力と弁を押す力Fのつり合いによって、減圧絞り24が開閉する。入口ポート27から作動流体が導入され、Fに応じて開く減圧絞り24を通して減圧された流体が出口ポート28から流出する。出力側の圧力が高くなると、リリーフ絞り23が開いてドレンポート29から高圧流体を逃がす。
【0034】
図12は、自励振動式駆動回路の構成図である。
本発明の流体アクチュエータの駆動操作として、手動弁又は電磁弁により開閉する方法も可能であるが、図12に示すような回路構成とすることにより、弁駆動用エネルギーを新たに加えることなく自動的に振動を起こさせてアクチュエータを駆動することができる。
【0035】
図示したように、圧力供給源となる水道の蛇口6が切換え弁33を介してアクチュエータ30に接続される。これとともに水道水が、可変オリフィス34と逆止弁35からなる励振装置31に供給され、振動子32を振動させる。これにより切換え弁33が自動的に連続して交互に切換えられる。
【0036】
図13は、本発明に係る流体アクチュエータを駆動する減圧弁の別の例の構成図である。
弁本体101は、上カバー102及び下カバー103を有する。弁本体101の内部に、入力ポート104が開口する入力側弁室105及び出力ポート106が開口する出力側弁室107が隔壁108を介して形成される。隔壁108の中央部に挿通孔が形成される。この挿通孔を通して第1のポペット110が装着される。第1のポペット110は、円錐状のテーパ部110aとその上部の円柱部110bとにより構成される。第1のポペット110の円柱部110bが、挿通孔内を摺動する。入力側弁室105はスリット125を介して出力側弁室107と連通する。
【0037】
第1のポペット110のテーパ部110aは、隔壁108の挿通孔の下端部周縁に当接又は近接して減圧絞り部113を形成する。絞り部113は、ポペット110の円柱部110bに設けたスリット125を介して出力側弁室107に連通する。この挿通孔の下端部周縁には、ポペット側のテーパ部110aに対応する角度のテーパ面が形成される。
【0038】
入力側弁室105内の第1のポペット110の下部に第1のベローズ114が設けられる。第1のベローズ114は、第1のポペット110の下側に入力側弁室105から水密的に封止された第1の封止スペース115を形成する。第1の封止スペース115は、下カバー103に形成したドレンポート116に連通する。
【0039】
第1のポペット110の上部に第2のポペット117が連続して設けられる。第2のポペット117は、円柱部117aの下端部に円錐状のテーパ凹部117bを備えたものである。テーパ凹部117bは、第1のポペット110の上端部周縁に当接して両者間にリリーフ絞り部118を形成する。リリーフ絞り部118は、第1のポペット110の円柱部110bを縦に貫通するリリーフ通路119を介して第1の封止スペース115及びドレンポート116と連通する。第1のポペット110の上端部周縁には、第2のポペット117のテーパ部117bに対応する角度のテーパ面が形成される。
【0040】
第2のポペット117は、上カバー102を貫通する貫通孔120を通して外部に突出する。この突出した部分を覆って第2のベローズ121が設けられる。第2のベローズ121はその内部側に、第2のポペット117の突出部を外部から水密的に封止する第2の封止スペース123を形成する。第2のベローズ121の上端部にベローズ内部を水密的に封止する押圧板122が設けられる。この押圧板122の内面側に第2のポペット117の端部が固定される。上ポペット117の円柱部117aにスリット126が設けられ、出力側弁室107とベローズ内部の第2の封止スペース123とを連通する。
【0041】
第1のベローズ114は、第1のポペット110を常に上方に付勢する弾性を有する。第2のベローズ121は、最初は弾性が作用しない初期状態より上方に引き伸ばされた状態でセットされる。したがって、最初は第2のベローズ121を下方に付勢する。押圧板122が押圧されると第2のベローズ121が縮んで弾性が初期状態に戻り、さらに押圧されると、押圧力に対抗して上向きの弾性力が発生する。
【0042】
上記減圧弁の減圧制御動作について説明する。
まず、入力ポート104から低圧の水道水を入力側弁室105に導入する。このとき、本実施例の構成では、減圧絞り部113において、第1のポペット110のテーパ部110aの上面に当接する隔壁108の挿通孔の径と、テーパ部110aの下面に結合された第1のベローズ114の径が等しい。したがって、第1のベローズ114に対しては、水道水の圧力による力は作用せず、第1のポペット110はベローズのバネ力によって上方に押し上げられる。これにより、減圧絞り部113が閉じられるとともに、第1のポペット110の円柱部110b端部が第2のポペット117を押し上げる。したがって、円柱部110b端部のリリーフ絞り部118は閉じる。このように、第2のポペット117が最大限上方に突出した初期状態では、第2のベローズ121は中立状態(バネ力が作用しない状態)より僅かに引き延ばされた状態であり、バネ力は引っ張り方向(ポペット117を下げる方向)に作用する。
【0043】
ここで、押圧板122を介して指(矢印Fの力)で第2のポペット117とともに第1のポペット110を押し下げる。これにより、減圧絞り部113が開く。この場合、指の力Fに応じて減圧絞り部113の開き量が変わる。これにより、水道水の入力圧力が減圧絞り部113の開き度合いに応じて減圧され、この減圧された圧力がスリット125を介して出力側弁室107に導入される。さらに、この減圧された圧力が、出力ポート106を通して、図示しないアクチュエータに導入され圧力に応じて各種動作を行う。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、電気を使わずに水道水などの一般家庭で簡易に利用可能な低圧流体を用いた指圧マッサージ器などの各種機器のアクチュエータとして利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明実施例の基本構成図。
【図2】本発明の好ましい実施例の構成図。
【図3】本発明の別の実施例の構成図。
【図4】図3の実施例のIII−III矢視図。
【図5】本発明に係る扁平チューブの説明図。
【図6】線材を用いた扁平チューブの部分斜視図。
【図7】空間形成手段の別の例の説明図。
【図8】本発明の具体的実施例の構成図。
【図9】本発明の別の具体的実施例の構成図。
【図10】本発明の別の実施例の説明図。
【図11】作動流体の圧力制御弁の構成図。
【図12】自励振動式駆動回路の構成図。
【図13】作動流体の圧力制御弁の別の例の構成図。
【符号の説明】
【0046】
1:本体、2:扁平チューブ、3:切込み、4:作動片、5:本体、6:水道の蛇口、7:減圧バルブ、8:線材、9:空間、10:溝、11a,11b:扁平チューブ、12:切換え弁、13:ハンド、14:扁平チューブ、15:切換え弁、16:親指パーツ、17:扁平チューブ、18:扁平チューブ、19:ハンド、20,21:ポペット弁、23:リリーフ絞り、24:減圧絞り、25:弁本体、26:シール材、27:入口ポート、28:出口ポート、29:ドレンポート、30:アクチュエータ、31:励振装置、32:振動子、33:切換え弁、34:可変オリフィス、35:逆止弁
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に切込みを設け、該切込みの両側に相互に接近離間するとともに弾性復帰力を有する作動片を形成し、該切込み内に作動流体が流通する扁平チューブを挿入し、該作動流体の流量又は圧力制御により前記扁平チューブを広げることにより前記切込みを押し広げて前記作動片を離間動作させることを特徴とする流体アクチュエータ。
【請求項2】
前記本体に複数の並列する切込みを設け、各切込み内の扁平チューブを広げることにより、前記本体を湾曲させることを特徴とする請求項1に記載の流体アクチュエータ。
【請求項3】
1本の連続した扁平チューブを折返して前記複数の切込み内に挿入したことを特徴とする請求項2に記載の流体アクチュエータ。
【請求項4】
前記扁平チューブ内に空間形成手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の流体アクチュエータ。
【請求項5】
前記空間形成手段は、扁平チューブ内に挿入した線材からなることを特徴とする請求項4に記載の流体アクチュエータ。
【請求項6】
前記空間形成手段は、扁平チューブ内面に設けた連続する溝からなることを特徴とする請求項4に記載の流体アクチュエータ。
【請求項1】
本体に切込みを設け、該切込みの両側に相互に接近離間するとともに弾性復帰力を有する作動片を形成し、該切込み内に作動流体が流通する扁平チューブを挿入し、該作動流体の流量又は圧力制御により前記扁平チューブを広げることにより前記切込みを押し広げて前記作動片を離間動作させることを特徴とする流体アクチュエータ。
【請求項2】
前記本体に複数の並列する切込みを設け、各切込み内の扁平チューブを広げることにより、前記本体を湾曲させることを特徴とする請求項1に記載の流体アクチュエータ。
【請求項3】
1本の連続した扁平チューブを折返して前記複数の切込み内に挿入したことを特徴とする請求項2に記載の流体アクチュエータ。
【請求項4】
前記扁平チューブ内に空間形成手段を設けたことを特徴とする請求項3に記載の流体アクチュエータ。
【請求項5】
前記空間形成手段は、扁平チューブ内に挿入した線材からなることを特徴とする請求項4に記載の流体アクチュエータ。
【請求項6】
前記空間形成手段は、扁平チューブ内面に設けた連続する溝からなることを特徴とする請求項4に記載の流体アクチュエータ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−155111(P2007−155111A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−355518(P2005−355518)
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年6月9日〜11日 社団法人日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催の「ロボティクス・メカトロニクス講演会2005」において文書をもって発表
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月9日(2005.12.9)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年6月9日〜11日 社団法人日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス部門主催の「ロボティクス・メカトロニクス講演会2005」において文書をもって発表
【出願人】(304021417)国立大学法人東京工業大学 (1,821)
【Fターム(参考)】
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