説明

流体圧機器に用いられるキャップ及びその固定方法

【課題】流体圧機器に用いられるキャップにおいて、圧力流体の漏出を確実に防止しつつ、製造コスト、部品点数及び組付工数の削減を図る。
【解決手段】流体圧シリンダ10を構成するシリンダ本体12の内部には、長手方向に沿って貫通した一対の貫通孔30a、30bが形成され、その一端部側は、プレート状に形成された一対のキャップ46によって閉塞される。このキャップ46は、例えば、アルミニウム等の金属製材料からなるプレート体56をプレス成形することによって形成され、その外縁部に所定角度だけ半径外方向に向かって傾斜した折曲部60を有する。そして、キャップ46は、その折曲部60が貫通孔30a、30bの内周面に対して食い込むように装着される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力流体の導入される室を有したボディを備える流体圧機器において、前記室内に装着される流体圧機器に用いられるキャップ及びその固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ワーク等の搬送手段として、例えば、流体圧機器である流体圧シリンダが用いられている。本出願人は、シリンダ本体に沿ってスライドテーブルを直線状に往復運動させることにより、前記スライドテーブルに載置されたワークを搬送可能な流体圧シリンダを提案している(特許文献1参照)。上述したような流体圧シリンダでは、圧力流体の供給されるシリンダ室を有したシリンダ本体を備え、前記シリンダ室には、該圧力流体の供給作用下に軸線方向に沿って変位するピストンが収容されている。また、シリンダ室の端部には、例えば、外周面にシールリングを有したカバー部材が装着され、前記シリンダ室内の圧力流体が外部に漏出することがないよう封止される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3795968号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記の提案に基づいてなされたものであり、圧力流体の漏出を確実に防止しつつ、製造コスト及び部品点数の削減、組付工数の削減を図ることが可能な流体圧機器に用いられるキャップ及びその固定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の目的を達成するために、本発明は、圧力流体の流入する室を有したボディを含む流体圧機器において、該室の開口端部を閉塞するためのキャップであって、
前記キャップは、前記室の断面形状に対応したプレート体からなり、半径外方向に拡径自在な変形部と、該変形部の外縁部に設けられ前記室の内壁面に対して係止される係止部とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、キャップが、流体圧機器におけるボディの室内に設けられ、半径外方向に拡径自在な変形部と、該変形部の外縁部に設けられ前記室の内壁面に対して係止される係止部とを備えている。そして、変形部を変形させることによって拡径させ、係止部を室の内壁面に対して係止させることによって、前記キャップを前記室内に確実に固定すると共に閉塞することができる。
【0007】
従って、従来技術に係る流体圧機器で用いられていたキャップを固定するための係止リング、該係止リングが装着される溝部、前記キャップの外周面に設けられるOリング等を不要とすることができるため、流体圧機器に要する製造コスト及び部品点数を削減できると共に、組付工数の削減に伴った製造効率の向上を図ることができる。
【0008】
また、キャップを構成する変形部を変形させ、係止部を室の内壁面に対して係止することによって前記室の内部からの圧力流体の漏出を確実に防止することができる。
【0009】
さらに、係止部を、室内において開口端部側に向かって延在させることにより、例えば、キャップに対して圧力流体の圧力等が付与され、該キャップが前記室から離間する方向に押圧された場合でも、前記係止部が押圧力によってさらに前記室の内壁面に対して食い込むこととなり、前記キャップがボディから脱落することが確実に阻止される。また、係止部を、室内において開口端部側に向かって延在させることにより、該室内に変位自在に設けられた変位体が前記キャップに当接して停止する流体圧機器である場合に、前記変位体が当接した際の衝撃を好適に吸収することが可能となる。
【0010】
さらにまた、キャップを、ボディと同一の材質で形成することにより、前記キャップとボディとの線膨張率が同一となり、温度変化による変形量が同一となる。その結果、流体圧シリンダに温度変化が生じた場合でも、ボディとキャップとの変形率が同じとなり両者の間に隙間が生じることがなく、温度変化に起因した漏れを確実に防止することができる。
【0011】
またさらに、キャップの材質を、ボディの材質に比べて硬度が大きくなるよう設定することにより、前記キャップを室内で拡径させた際、その外縁部を確実且つ好適にボディの室に対して食い込ませて固定することができる。
【0012】
また、キャップを、表面処理又は塗装によって被覆することにより、該キャップと室の内壁面との間を通じた圧力流体の漏れをより一層確実に防止することができる。
【0013】
さらに、キャップを、室内に装着された状態でボディと共に表面処理又は塗装によって被覆することにより、該キャップと室の内壁面との間における僅かな隙間も確実に塞がれるため、前記キャップと前記室との間を通じた圧力流体の漏れをより一層確実に防止することができる。
【0014】
また、流体圧機器は、室内に変位体が変位自在に設けられ、圧力流体の供給作用下に前記変位体が変位する流体圧シリンダとするとよい。
【0015】
さらにまた、流体圧機器は、室内に変位体が変位自在に設けられ、前記変位体を変位させることによって前記室内に流入して排出される圧力流体の流通状態を切換可能な流量調整弁とするとよい。
【0016】
またさらに、本発明は、圧力流体の流入する室を有したボディを含む流体圧機器において、該室の開口端部を閉塞するためのキャップの固定方法であって、
前記室の断面積に対して少なくとも同等以下の断面積であるプレート体を、前記室内に挿入する工程と、
前記プレート体を前記室の軸線方向に沿って挟持し、且つ、押圧して少なくとも半径外方向に拡径させる工程と、
を有することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、室に対して少なくとも略同等以下の断面積であるプレート体を室内に挿入した後、該プレート体を前記室内において軸線方向に沿って挟持して押圧することにより、半径外方向に拡径させている。
【0018】
従って、プレート体をボディの室内に挿入する際、該プレート体が前記室の内壁面に摺接しながら挿入されることがなく、従来の流体圧機器と比較し、前記室内に対して挿入時における接触傷ができることがなく、該接触傷を通じた圧力流体の僅かな漏れが生じることがない。また、従来技術に係る流体圧機器で用いられていたキャップを固定するための係止リング、該係止リングが装着される溝部、前記キャップの外周面に設けられるOリング等を不要とすることができるため、流体圧機器に要する製造コスト及び部品点数を削減できると共に、組付工数の削減に伴った製造効率の向上を図ることができる。
【0019】
またさらに、プレート体を室内に挿入した後に、前記プレート体を前記室内の軸線方向に沿った所定位置に位置決めする工程を備えるとよい。これにより、プレート体を室内における所定位置に対して簡便且つ確実に固定することが可能となる。
【0020】
また、プレート体は、室内において成形用治具によって押圧して塑性変形させるとよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0022】
すなわち、キャップが、半径外方向に拡径自在な変形部と、該変形部の外縁部に設けられ前記室の内壁面に対して係止される係止部とを有し、流体圧機器におけるボディの室内において、変形部を変形させることによって拡径させ、係止部を室の内壁面に対して係止させることにより、前記キャップを前記室内に確実に固定すると共に閉塞することができるため、流体圧機器における部品点数及び製造コストの削減を図ることができ、しかも、組付工数を削減することができる。
【0023】
また、キャップによって前記室の内部からの圧力流体の漏出を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るキャップの用いられた流体圧シリンダの外観斜視図である。
【図2】図1の流体圧シリンダからスライドテーブルを上方へと離脱させた状態を示す分解斜視図である。
【図3】図1の流体圧シリンダを下方側から見た分解斜視図である。
【図4】図1の流体圧シリンダの全体縦断面図である。
【図5】図4のV−V線に沿った断面図である。
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】図1のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図5に示すキャップの単体斜視図である。
【図9】図5に示す流体圧シリンダにおけるキャップ近傍の拡大断面図である。
【図10】図10Aは、プレート体を貫通孔に挿入し、第1及び第2ポンチの間に配置した状態を示した拡大断面図であり、図10Bは、前記第1ポンチと第2ポンチとによって前記プレート体を拡径させキャップを形成した状態を示す拡大断面図である。
【図11】図11Aは、第1変形例に係るプレート体を貫通孔に挿入し、第1及び第2ポンチの間に配置した状態を示した拡大断面図であり、図10Bは、前記第1ポンチと第2ポンチとによって前記プレート体を拡径させキャップを形成した状態を示す拡大断面図である。
【図12】図12Aは、第2変形例に係るキャップの外観斜視図を示し、図12Bは、前記キャップの断面図である。
【図13】図13Aは、第3変形例に係るキャップの外観斜視図を示し、図13Bは、前記キャップの断面図である。
【図14】本発明の第2の実施の形態に係るキャップの用いられた流量調整弁の全体断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明に係る流体圧機器に用いられるキャップの固定方法につき、それを実施する流体圧機器との関連で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0026】
図1において、参照符号10は、本発明の実施の形態に係るキャップの用いられる流体圧機器である流体圧シリンダを示す。
【0027】
この流体圧シリンダ10は、図1〜図7に示されるように、シリンダ本体(ボディ)12と、該シリンダ本体12の上部に設けられ、長手方向(矢印A、B方向)に沿って直線状に往復動作するスライドテーブル14と、前記シリンダ本体12とスライドテーブル14との間に介装され、前記スライドテーブル14を長手方向(矢印A、B方向)に沿って案内するガイド機構16と、前記スライドテーブル14の変位量を調整自在なストッパ機構18とを含む。
【0028】
シリンダ本体12は、例えば、アルミニウム等の金属製材料から断面長方形状で長手方向(矢印A、B方向)に沿って所定長さで形成される。そして、シリンダ本体12の上面には、略中央部に断面略円弧状に窪んだ凹部20が形成され、長手方向(矢印A、B方向)に沿って延在している。この凹部20には、シリンダ本体12とガイド機構16とを連結する連結ボルト22の挿通される一組のボルト孔24が貫通している。
【0029】
また、シリンダ本体12の一側面には、図5に示されるように、圧力流体の供給・排出される第1及び第2ポート26、28が該シリンダ本体12の長手方向と直交するように形成され、後述する一対の貫通孔30a、30bと連通している。さらに、シリンダ本体12の他側面には、長手方向(矢印A、B方向)に沿って二条のセンサ取付溝32がそれぞれ形成され、図示しないセンサが装着される。
【0030】
シリンダ本体12の下面には、軸線上となる幅方向の中央部に一組のボルト孔24が形成され、下方より連結ボルト22が挿通される。そして、連結ボルト22は、その先端部が前記シリンダ本体12の上面より突出し、ガイド機構16のガイドブロック34に螺合されることによって互いに連結される。
【0031】
一方、シリンダ本体12の内部には、長手方向(矢印A、B方向)に沿って貫通した一対の貫通孔30a、30bが断面円形状に形成され、一方の貫通孔30aと他方の貫通孔30bとは、所定間隔離間して略平行に並設されている。
【0032】
貫通孔30a、30bの内部には、外周面にシールリング36及びマグネット38が外周面に装着されたピストン(変位体)40と、前記ピストン40に連結されたピストンロッド42とを含むシリンダ機構44がそれぞれ設けられる。このシリンダ機構44は、一対のピストン40及びピストンロッド42が一対の貫通孔30a、30bにそれぞれ内装されることによって構成される。
【0033】
貫通孔30a、30bの一端部は、プレート状に形成された一対のキャップ46によって閉塞され、ピストン40とキャップ46との間にそれぞれシリンダ室(室)48が形成される。また、貫通孔30a、30bの他端部は、止め輪50を介して保持されるロッドホルダ52によって気密に閉塞される。なお、ロッドホルダ52の外周面には、環状溝を介してOリング54が装着され、貫通孔30a、30bとの間を通じた圧力流体の漏れを防止している。
【0034】
このキャップ46は、図8及び図9に示されるように、例えば、アルミニウム等の金属製材料からなるプレート体56をプレス成形することによって形成され、円盤状の本体部(変形部)58と、該本体部58の外縁部から所定角度だけ半径外方向に向かって傾斜した折曲部(係止部)60とからなる。そして、キャップ46は、その折曲部60が、開口した貫通孔30a、30bの一端部側(矢印A方向)に向かうように配設される。
【0035】
換言すれば、キャップ46における折曲部60は、シリンダ本体12においてシリンダ室48とは反対側に向かうように配置される。
【0036】
また、キャップ46は、折曲部60の外周径が、貫通孔30a、30bの内周径に対して若干だけ大きく設定されると共に、前記キャップ46は、例えば、シリンダ本体12と同様にアルミニウムから形成されるが、該キャップ46の硬度E1は、前記シリンダ本体12の硬度E2に対して大きくなるように設定されている(E1>E2)。
【0037】
すなわち、キャップ46がシリンダ本体12の貫通孔30a、30bに装着される際、該キャップ46の折曲部60が前記貫通孔30a、30bの内周面に対して食い込むように装着されることとなる。詳細には、折曲部60を構成する外周側の角部が、貫通孔30a、30bの内周面に対して所定深さだけ食い込み、該キャップ46が前記貫通孔30a、30bの内部に固定される。
【0038】
さらに、キャップ46には、例えば、アルマイト処理等の表面処理が施されている。この表面処理により形成される処理層の厚さは、例えば、約5〜30μmとなるように設定される。なお、キャップ46に対して施される表面処理は、上述したアルマイト処理に限定されるものではなく、例えば、クロメート処理や塗装等を行うようにしてもよい。
【0039】
一方の貫通孔30aは、第1及び第2ポート26、28とそれぞれ連通し、他方の貫通孔30bは、一方の貫通孔30aとの間に形成された一組の接続通路62を介して互いに連通している。すなわち、第1及び第2ポート26、28に供給された圧力流体は、一方の貫通孔30aへと導入された後、接続通路62を通じて他方に貫通孔30bにも導入される。
【0040】
スライドテーブル14は、テーブル本体64と、該テーブル本体64の一端部に連結されるストッパ機構18と、前記テーブル本体64の他端部に連結されるエンドプレート66とを備え、前記エンドプレート66は、前記テーブル本体64に対して直交するように連結される。
【0041】
テーブル本体64は、長手方向(矢印A、B方向)に沿って延在するベース部68と、該ベース部68の両側部から直交するように下方へと延在した一対のガイド壁70a、70bとからなり、前記ガイド壁70a、70bの内面には、後述するガイド機構16のボール72が案内される第1ボール案内溝74が形成される。なお、ベース部68には、その一端部と他端部との間に4個のワーク保持用孔部76が形成される。
【0042】
エンドプレート66は、テーブル本体64の他端部に固定され、シリンダ本体12の端面に臨むように設けられると共に、一組のロッド孔78a、78bに挿通されたピストンロッド42の端部がそれぞれ固定される。これにより、エンドプレート66を含むスライドテーブル14が、ピストンロッド42と共にシリンダ本体12の長手方向(矢印A、B方向)に沿って変位することとなる。
【0043】
また、エンドプレート66には、一方のロッド孔78aと他方のロッド孔78bとの間となる位置に、ダンパ80の装着されるダンパ装着孔82が開口している。例えば、ゴム等の弾性材料からなるダンパ80が、シリンダ本体12側となるエンドプレート66の他側面側からダンパ装着孔82に装着された際、その端部が拡径すると共に前記他側面から突出する。
【0044】
ストッパ機構18は、テーブル本体64における一端部の下面に設けられるホルダ部84と、前記ホルダ部84に対して螺合されるストッパボルト86と、前記ストッパボルト86の進退動作を規制するロックナット88とを有し、シリンダ本体12に設けられたガイド機構16の端面に臨むように設けられる。
【0045】
ホルダ部84は、ブロック状に形成され、スライドテーブル14を構成するテーブル本体64のベース部68に対してボルト90で上方から固定される。ホルダ部84の略中央部には、ストッパボルト86が軸線方向に沿って進退自在に螺合されている。ストッパボルト86は、例えば、外周面にねじの刻設された軸状のスタッドボルトからなり、そのホルダ部84の端面から突出した部位にロックナット88が螺合される。
【0046】
そして、ストッパボルト86をホルダ部84に対して螺回させることにより、該ストッパボルト86が軸線方向(矢印A、B方向)に沿って変位し、ガイド機構16に接近・離間する。例えば、ストッパボルト86を螺回させ所定長さだけガイド機構16側(矢印A方向)へと突出させた後、ロックナット88を螺回することにより移動させ前記ホルダ部84の側面に当接させることにより、前記ストッパボルト86の進退動作が規制される。
【0047】
ガイド機構16は、図3、図6及び図7に示されるように、幅広扁平状のガイドブロック34と、該ガイドブロック34に設けられ、ボール72を循環させる一対のボール循環部材92a、92bと、前記ガイドブロック34の長手方向に沿った両端部にそれぞれ装着される一組のカバー94と、前記カバー94の表面をそれぞれ覆う一組のカバープレート96とを含む。なお、カバー94は、ガイドブロック34の両端面を覆うように装着される。
【0048】
ガイドブロック34の両側面には、長手方向に沿って第2ボール案内溝98が形成され、前記第2ボール案内溝98に近接する部位には、ボール循環部材92a、92bの挿入される一対の装着溝100a、100bが長手方向に沿って貫通している。第2ボール案内溝98は、断面半円状に形成され、ガイド機構16の上部にスライドテーブル14が配置された際、第1ボール案内溝74と対向する位置に形成される。
【0049】
装着溝100a、100bは、ガイドブロック34の下面に形成され、その内部にボール循環部材92a、92bが設けられる。このボール循環部材92a、92bの内部には、ボール72の循環するボール循環孔102が貫通すると共に、その両端部には、前記ボール72の循環方向を反転させる一組の反転部104a、104bがそれぞれ設けられる。これにより、ボール循環部材92a、92bのボール循環孔102、ボール溝、スライドテーブル14の第1ボール案内溝74及びガイドブロック34の第2ボール案内溝98によって環状で連続するボール循環通路が形成され、複数のボール72が前記ボール循環通路に沿って転動することにより、スライドテーブル14をガイド機構16に沿って円滑に往復動作させる。
【0050】
本発明の実施の形態に係るキャップ46の用いられた流体圧シリンダ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、前記キャップ46をシリンダ本体12に対して組み付ける場合について図10A及び図10Bを参照しながら説明する。
【0051】
先ず、流体圧シリンダ10を構成するシリンダ本体12の貫通孔30a、30bにピストン40及びピストンロッド42が挿通されていない状態で、該シリンダ本体12の一端部が上方となるように設置した準備状態とする。
【0052】
この準備状態において、シリンダ本体12の他端部側(下方)から貫通孔30a、30bに対して第1ポンチ(成形用治具)106を挿通し、その端部が前記貫通孔30a、30bにおけるキャップ46の装着位置となるように配置する。この第1ポンチ106は、端部が平面状に形成された軸体からなり、その直径が貫通孔30a、30bの内周径に対して若干だけ小さく設定される。この際、第1ポンチ106と貫通孔30a、30bとが同軸上に設けられ、且つ、該第1ポンチ106の端面が、前記貫通孔30a、30bの軸線と略直交するように配置されている。
【0053】
次に、貫通孔30a、30bの一端部側、すなわち、上方側からキャップ46のベースとなるプレート体56を挿入する。このプレート体56は、略一定厚さからなる断面湾曲形状で形成されると共に、その外周径が、貫通孔30a、30bの内周径に対して若干だけ小さくなるように形成される。
【0054】
換言すれば、プレート体56の断面積が、貫通孔30a、30bの断面積に対して少なくと略同等以下に設定される。
【0055】
そして、プレート体56は、その膨出した中央部が下方となるように前記貫通孔30a、30bへと挿入し、前記プレート体56を第1ポンチ106の端面に載置した状態とする。この際、プレート体56は、貫通孔30a、30bの内周面より小さく形成されているため、挿入時において前記内周面に沿って摺動しながら移動することがなく、該内周面を傷つけることが回避される。
【0056】
最後に、貫通孔30a、30bの一端部側、すなわち、上方側から第2ポンチ(成形用治具)108を挿入し、所定圧力で下降させる。この第2ポンチ108は、第1ポンチ106と同様に、その下端面が平面状に形成された軸体からなると共に、その直径は、第1ポンチ106の直径より小さく設定される。
【0057】
そして、第2ポンチ108の下降によってプレート体56が該第2ポンチ108の端面と第1ポンチ106の端面との間で挟持されて押圧され、その押圧力によって第1ポンチ106と第2ポンチ108との間において、平面状の本体部58が形成されると共に、その外縁部が、上方に向かって折曲された状態となり折曲部60となる。換言すれば、プレート体56は、第1及び第2ポンチ108によって挟持された部位が平面状の本体部58となり、且つ、該本体部58の外縁部が半径外方向に拡径しつつ上方へと塑性変形した折曲部60となってキャップ46となる。
【0058】
この際、プレート体56は、湾曲した部位が平面状に塑性変形することにより、半径外方向に拡径することとなり、該塑性変形によって形成されたキャップ46の直径D2は、プレート体56の直径D1より大きくなる(D2>D1)。そして、このキャップ46は、第1及び第2ポンチ106、108によるプレス成形によってプレート体56に対して外縁部が半径外方向に拡径し、該外縁部に設けられた折曲部60が貫通孔30a、30bの内周面に対して若干だけ食い込むことによって前記貫通孔30a、30bに対して固定される。
【0059】
以上のように、第1の実施の形態では、キャップ46は、該キャップ46のベースとなるプレート体56を貫通孔30a、30bの内部に挿入した後、半径外方向に拡径させるように成形しているため、装着時において前記貫通孔30a、30bの内周面に摺接しながら挿入されることがない。そのため、キャップ46を貫通孔30a、30bの端部側から挿入していた従来の流体圧シリンダと比較し、前記貫通孔30a、30bの内周面に対して軸線方向に沿った傷ができることがなく、該傷を通じた圧力流体の僅かな漏れも生じることがなく好適である。
【0060】
さらに、キャップ46は、貫通孔30a、30bの軸線方向に沿った所望の位置で固定することができるため、従来技術に係る流体圧シリンダ等で用いられていた該キャップ46を固定するため係止リング、該係止リングが装着される溝部、前記キャップ46の外周面に設けられるOリングを不要とすることができる。そのため、流体圧シリンダ10の製造コスト及び部品点数を削減できると共に、製造効率を向上させることができる。
【0061】
さらにまた、キャップ46は、その折曲部60がシリンダ室48とは反対側に向かうように配置されているため、前記キャップ46に対してピストン40の押圧力が付与されたり、前記シリンダ室48内の圧力流体の圧力が付与され、前記シリンダ室48から離間する方向に押圧された場合でも、前記折曲部60が前記押圧力によってさらに貫通孔30a、30bの内周面へと食い込むため、前記キャップ46が貫通孔30a、30bに対して脱落することが確実に阻止される。すなわち、折曲部60は、キャップ46の脱落を防止するための抜け止め機能を営む。
【0062】
またさらに、キャップ46に対して表面処理を行っているため、該表面処理、塗装等によってシリンダ本体12における貫通孔30a、30bの内周面に対して前記キャップ46を密着させることができる。その結果、キャップ46とシリンダ本体12の貫通孔30a、30bとの間を通じた微小な漏れを確実に阻止することができる。
【0063】
また、キャップ46は、シリンダ本体12と同一の材質で形成されるため、線膨張率が同一となり、温度変化による変形量が同一となる。そのため、流体圧シリンダ10に温度変化が生じた場合でも、シリンダ本体12とキャップ46との変化率が同じであり、両者の間に隙間が生じることがない。その結果、温度変化に起因した漏れを確実に防止することができる。さらに、キャップ46とシリンダ本体12とを凝着させることができるため、該キャップ46と前記シリンダ本体12の貫通孔30a、30bとの間を通じた微小な漏れも確実に阻止することができる。
【0064】
さらに、シリンダ本体12の硬度が、キャップ46の硬度に対して小さくなるように形成されているため、前記キャップ46が前記シリンダ本体12における貫通孔30a、30bの内周面に対して食い込ませるように装着することができる。その結果、キャップ46が、シリンダ本体12に対してより確実且つ強固に嵌合されて固定されることとなる。
【0065】
また、シリンダ本体12及びキャップ46は、いずれもアルミニウムから形成されているため、前記シリンダ本体12に対して前記キャップ46を装着した後に、アルマイト処理等の表面処理を一体的に行うことが可能となる。その結果、キャップ46とシリンダ本体12との間にも表面処理を行う際の処理剤が浸入し、わずかな隙間も塞がれることとなり、微小な漏れが防止されると共に、製造工数の削減を図ることができる。
【0066】
さらに、キャップ46を、プレート状の金属製材料から形成しているため、該キャップ46に対してピストン40を当接させ停止させる場合にも、該キャップ46が当接時に弾性変形するため、前記ピストン40から付与される衝撃を緩衝可能である。
【0067】
次に、上述したようにキャップ46の組み付けられた流体圧シリンダ10の動作について説明する。なお、図4に示されるように、スライドテーブル14を構成するエンドプレート66が、シリンダ本体12の端面に当接した状態を初期位置として説明する。
【0068】
先ず、図示しない圧力流体供給源から圧力流体を第1ポート26へと導入する。この場合、第2流体出入ポートは、図示しない切換弁の操作下に大気開放状態としておく。
【0069】
この第1ポート26に供給された圧力流体は、一方の貫通孔30aへ供給されると共に、接続通路62を通じて他方の貫通孔30bへと供給され、ピストン40をロッドホルダ52側(矢印A方向)に向かって押圧する。これにより、ピストン40に連結されたピストンロッド42と共に、スライドテーブル14がシリンダ本体12から離間する方向へと変位する。
【0070】
この際、ガイド機構16を構成するボール72が、スライドテーブル14の変位に伴ってボール循環通路に沿って転動することにより、前記スライドテーブル14が前記ガイド機構16によって軸線方向に沿って案内される。
【0071】
そして、スライドテーブル14の一端部に設けられたストッパボルト86の端部が、ガイド機構16を構成するガイドブロック34の端面に当接することにより、前記スライドテーブル14の変位が停止した変位終端位置となる。
【0072】
このストッパ機構18は、ロックナット88を緩め、ストッパボルト86の進退動作を可能とした後、該ストッパボルト86を螺回させてホルダ部84の端面からの突出量を調整することにより、スライドテーブル14の変位量を調整することが可能である。
【0073】
一方、上述した変位終端位置からスライドテーブル14を前記とは反対方向に変位させる場合には、第1ポート26に供給されていた圧力流体を第2ポート28に対して供給すると共に、前記第1ポート26を大気開放状態とする。これにより、第2ポート28から一対の貫通孔30a、30bへと供給された圧力流体によってピストン40がロッドホルダ52から離間する方向(矢印B方向)へと変位し、該ピストン40と共にピストンロッド42を介してスライドテーブル14がシリンダ本体12に接近する方向へと変位する。そして、スライドテーブル14を構成するエンドプレート66に設けられたダンパ80が、シリンダ本体12の端面に当接することにより初期位置へと復帰する(図4参照)。
【0074】
なお、キャップ46を形成するプレート体56は、上述したように断面湾曲形状に形成される場合に限定されるものではなく、例えば、図11Aに示されるように、予め外縁部が上方に向かって折曲された折曲部(係止部)120を有したプレート体122を用いると共に、前記プレート体122の断面形状に対応した第2ポンチ124を用いてキャップ126を成形させるようにしてもよい(図11B参照)。この場合、プレート体122に予め折曲部120が形成されているため、キャップ126における折曲部(係止部)60をより一層確実且つ高精度に形成することが可能となり、貫通孔30a、30bの内部にキャップ126が装着された際、折曲部60を前記貫通孔30a、30bの内周面に対して確実に食い込ませて係止することが可能となる。
【0075】
また、上述したキャップ46、126の代わりに、図12A及び図12Bに示される楕円形状のキャップ130を用いるようにしてもよいし、図13A及び図13Bに示される断面湾曲状の本体部140と、該本体部140の外縁部に形成された平面部142とを有したキャップ144を用いるようにしてもよい。なお、図12A及び図12Bに示されるキャップ130を用いる場合には、該キャップ144の装着されるシリンダ本体12における貫通孔30a、30bの形状も楕円形状となる。
【0076】
また、図13A及び図13Bに示されるキャップ144では、第1及び第2ポンチ106、108によるプレス成形によって本体部140が平面状に塑性変形し、それに伴って、平面部と共に半径外方向に塑性流動する。この結果、キャップ144が、全体的に平面状に形成され、その外周径が拡径することとなる。これにより、キャップ144は、その外周部位が貫通孔30a、30bの内周面に対して直交するように食い込んで係止される。
【0077】
次に、第2の実施の形態に係るキャップが用いられる流体圧機器である流量調整弁150を図14に示す。
【0078】
この流量調整弁150は、図14に示されるように、圧力流体が供給される供給ポート152、該圧力流体が排気される第1及び第2排気ポート154、156とを有するバルブボディ(ボディ)158と、前記バルブボディ158の上部に設けられ、ボンネット160の内部に収容されるソレノイド部162と、前記ソレノイド部162の励磁作用下に前記供給ポート152と第1又は第2排気ポート154、156の間の連通状態を切り換える弁体(変位体)164とを含む。
【0079】
バルブボディ158の一側面には、外部に向かって開口した供給ポート152が設けられ、配管等を介して図示しない圧力流体供給源に接続され圧力流体が供給される。一方、バルブボディ158の他側面には、供給ポート152に供給された圧力流体が選択的に排気される第1及び第2排気ポート154、156が設けられる。
【0080】
また、バルブボディ158の略中央部には、供給ポート152と第1及び第2排気ポート154、156とをそれぞれ連通する連通室(室)166が形成され、前記連通室166は下方に向かって開口するように形成される。この連通室166の開口部は、略一定径で下方に向かって延在し、該開口部近傍にはキャップ168が装着されている。このキャップ168は、その折曲部60が下方側となるように装着されると共に、該折曲部60の角部が、前記連通室166の内壁面に食い込むように装着されている。これにより、連通室166がキャップ168によって閉塞される。連通室166の上部には、後述する弁体164を変位自在に保持するホルダ170が設けられている。なお、キャップ168の材質、形状等については、上述した第1の実施の形態に係るキャップ46と同じであるため、その詳細な説明については省略する。
【0081】
ソレノイド部162は、コイル172の巻回されるボビン174と、ボンネット160に内装されたケーシング176に対してナット178で固定される固定鉄心180と、該ボビン174の内部に軸線方向に沿って変位自在に設けられる弁体164とからなり、前記固定鉄心180と前記弁体164とが同軸上となるように配置される。そして、ボビン174には、ボンネット160の内部に設けられ電線182に接続された接続プレート184が電気的に接続され、該電線182を通じて電流が供給されることにより、コイル172が励磁して電磁力が生じる。
【0082】
弁体164は、その下端部にバルブボディ158の弁座186に着座する着座部188を備えると共に、上端部と固定鉄心180との間にスプリング190が介装されている。そして、弁体164は、スプリング190の弾発力によって固定鉄心180から離間する方向に付勢され、ソレノイド部162が励磁した際には、前記弾発力に抗して固定鉄心180側へと吸引される。
【0083】
上述した第2の実施の形態では、バルブボディ158に形成された連通室166の内部にキャップ168を設け、該キャップ168の折曲部60を、前記連通室166の内壁面に食い込ませるように装着することにより、前記キャップ168によって簡便且つ確実に前記連通室166を封止することができる。その結果、供給ポート152から連通室166へと流通する圧力流体が外部へと漏出することが確実に阻止される。
【0084】
また、この第2の実施の形態においても、上述した第1の実施の形態に係る流体圧シリンダ10に用いられたキャップ46と同様の効果が得られる。
【0085】
なお、本発明に係る流体圧機器に用いられるキャップ及びその固定方法は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【符号の説明】
【0086】
10…流体圧シリンダ 12…シリンダ本体
14…スライドテーブル 16…ガイド機構
18…ストッパ機構 20…凹部
26…第1ポート 28…第2ポート
30a、30b…貫通孔 40…ピストン
42…ピストンロッド 44…シリンダ機構
46、126、130、144、168…キャップ
48…シリンダ室 56、122…プレート体
58、140…本体部 60、120…折曲部
62…接続通路 64…テーブル本体
66…エンドプレート 68…ベース部
70a、70b…ガイド壁 72…ボール
78a、78b…ロッド孔 84…ホルダ部
86…ストッパボルト 88…ロックナット
90…ボルト 92a、92b…ボール循環部材
100a、100b…装着溝 102…ボール循環孔
106…第1ポンチ 108、124…第2ポンチ
142…平面部 150…流量調整弁
158…バルブボディ 160…ボンネット
162…ソレノイド部 164…弁体
166…連通室 172…コイル
174…ボビン 176…ケーシング
180…固定鉄心 186…弁座
188…着座部 190…スプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力流体の流入する室を有したボディを含む流体圧機器において、該室の開口端部を閉塞するためのキャップであって、
前記キャップは、前記室の断面形状に対応したプレート体からなり、半径外方向に拡径自在な変形部と、該変形部の外縁部に設けられ前記室の内壁面に対して係止される係止部とを備えることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項2】
請求項1記載のキャップにおいて、
前記係止部は、前記室内において前記開口端部側に向かって延在することを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項3】
請求項1又は2記載のキャップにおいて、
前記キャップは、前記ボディと同一の材質で形成されることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載のキャップにおいて、
前記キャップの材質は、前記ボディの材質に比べて硬度が大きく設定されることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャップにおいて、
前記キャップは、表面処理又は塗装によって被覆されることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のキャップにおいて、
前記キャップは、前記室内に装着された状態で前記ボディと共に表面処理又は塗装によって被覆されることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャップにおいて、
前記流体圧機器は、前記室内に変位体が変位自在に設けられ、前記圧力流体の供給作用下に前記変位体が変位する流体圧シリンダであることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載のキャップにおいて、
前記流体圧機器は、前記室内に変位体が変位自在に設けられ、前記変位体を変位させることによって前記室内に流入して排出される前記圧力流体の流通状態を切換可能な流量調整弁であることを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップ。
【請求項9】
圧力流体の流入する室を有したボディを含む流体圧機器において、該室の開口端部を閉塞するためのキャップの固定方法であって、
前記室の断面積に対して少なくとも同等以下の断面積であるプレート体を、前記室内に挿入する工程と、
前記プレート体を前記室の軸線方向に沿って挟持し、且つ、押圧して少なくとも半径外方向に拡径させる工程と、
を有することを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップの固定方法。
【請求項10】
請求項9記載のキャップの固定方法において、
前記プレート体を前記室内に挿入した後に、前記プレート体を前記室内の軸線方向に沿った所定位置に位置決めする工程を有することを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップの固定方法。
【請求項11】
請求項9又は10記載のキャップの固定方法において、
前記プレート体は、前記室内において成形用治具によって押圧されて塑性変形することを特徴とする流体圧機器に用いられるキャップの固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−214697(P2011−214697A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−85538(P2010−85538)
【出願日】平成22年4月1日(2010.4.1)
【出願人】(000102511)SMC株式会社 (344)
【Fターム(参考)】