説明

流量絞り装置

【課題】比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができる流量絞り装置を提供することにある。
【解決手段】軸体101と、挿通穴111が形成されたハウジング102とを具備し、挿通穴111の内壁部101aと軸体101の周壁部101bの一部に隙間120を設けるとともに、隙間120に連通し、圧油51を当該隙間120へ導入する導入経路112と、隙間120内に導入された圧油51を系外へ排出する排出経路113とをハウジング102に設けて、圧油51の流量を調整した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流量を絞る流量絞り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流量絞り装置は、例えば、工作機械における工具やコラムの送り機構の駆動源として利用される油圧シリンダなどのアクチュエータを作動させるための圧油などの流体に対して、その流量を調整するために広く利用されている。
【0003】
上述した流量絞り装置として、例えば、特許文献1には、弁孔に挿入可能な弁部を先端に有し、この弁部が弁孔に挿入される閉位置と弁部が弁孔から所定量離間する開位置との間で直進移動可能なシャフトと、このシャフトに取り付けられるとともに、弁部が閉位置にあるとき弁孔の周囲を閉塞するバルブシートとを備え、弁部が、この側壁と挿入側の先端とを連通する孔部を有し、弁部が閉位置の近傍での所定の範囲にあるとき、孔部を介して一定流量の流体を通過させる流量制御弁が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−349722号公報(例えば、段落[0010]〜[0015]、[図1],[図2]など参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1記載の流量制御弁では、流体の流量を調整することができるものの、シャフトにバルブシートを取り付けるとともに、このバルブシートを弁孔に向けて付勢するコイルバネを取り付けており、流量制御弁自体が大型化する上に、複雑化してしまう。
【0006】
そこで、本発明は、前述した問題に鑑み提案されたもので、比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができる流量絞り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決する第1の発明に係る流量絞り装置は、
軸体と、
前記軸体が挿通する挿通穴が形成されたハウジングとを具備し、
前記挿通穴の内壁部と前記軸体の周壁部の一部に隙間を設けるとともに、
前記隙間に連通し、流体を当該隙間へ導入する導入経路と、前記隙間内に導入された流体を系外へ排出する排出経路とを前記ハウジングに設けて、前記流体の流量を調整した
ことを特徴とする。
【0008】
上述した課題を解決する第2の発明に係る流量絞り装置は、
第1の発明に係る流量絞り装置であって、
前記導入経路および前記排出経路が、前記挿通穴の延在方向へ延在する形状である
ことを特徴とする。
【0009】
上述した課題を解決する第3の発明に係る流量絞り装置は、
第1の発明に係る流量絞り装置であって、
前記導入経路および前記排出経路が、前記挿通穴の径方向に延在する形状である
ことを特徴とする。
【0010】
上述した課題を解決する第4の発明に係る流量絞り装置は、
軸体と、
前記軸体が挿通する挿通穴が形成されたハウジングとを具備し、
前記挿通穴の一部を前記軸体よりも径大に形成して当該挿通穴の内壁部と前記軸体の周壁部との間に隙間を設け、
前記隙間に連通し、前記挿通穴の径方向へ延在する形状の第一経路を前記ハウジングに設けるとともに、前記挿通穴の延在方向へ延在する形状の第二経路を前記ハウジングに設け、
前記挿通穴の径大部の内壁部に摺接する径大部を前記軸体に設けるとともに、前記隙間と前記第二経路を連通する孔部を前記軸体に設け、
前記第一経路、前記隙間、前記孔部、および前記第二経路に流体を流通させて、その流量を調整した
ことを特徴とする。
【0011】
上述した課題を解決する第5の発明に係る流量絞り装置は、
第4の発明に係る流量絞り装置であって、
前記軸体を前記ハウジングに固定する固定手段をさらに具備する
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る流量絞り装置によれば、上述した構成にすることで、比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ガントリ形マシニングセンタを示す概略図である。
【図2】図1における囲み線IIの拡大図である。
【図3】本発明の第一番目の実施形態に係る流量絞り装置を具備する工作機械の直動案内装置の平面図である。
【図4】図3におけるIV−IV線断面図である。
【図5】本発明の第一番目の実施形態に係る流量絞り装置を具備する工作機械の直動案内装置の正面図である。
【図6】図5におけるVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の第一番目の実施形態に係る流量絞り装置が具備する軸体の斜視図である。
【図8】本発明の第二番目の実施形態に係る流量絞り装置の説明図である。
【図9】本発明の第三番目の実施形態に係る流量絞り装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る流量絞り装置の各実施形態について、詳細に説明する。
【0015】
[第一番目の実施形態]
本発明に係る流量絞り装置の第一番目の実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1は、ガントリ形マシニングセンタを示す概略図である。図2は、図1における囲み線IIの拡大図である。図3は、本発明の第一番目の実施形態に係る流量絞り装置を具備する工作機械の直動案内装置の平面図であり、図4は、図3におけるIV−IV線断面図である。図5は、本発明の第一番目の実施形態に係る流量絞り装置を具備する工作機械の直動案内装置の正面図であり、図6は、図5におけるVI−VI線断面図である。図7は、本発明の第一番目の実施形態に係る流量絞り装置が具備する軸体の斜視図である。
【0016】
本実施形態では、ガントリ形マシニングセンタに設けられた工作機械の直動案内装置に適用した場合について説明する。
【0017】
本実施形態に係る工作機械は、図1に示すように、移動不能に設けられたテーブル2と、テーブル2の両側に設けられた左右一対のベッド3,4とを有する。これら左右のベッド3,4の上には、門形コラム5が設けられている。門形コラム5の左右のコラム本体6,7の上部にはクロスレール8が掛け渡され、このクロスレール8にはサドル9が水平方向(図中左右方向:X軸方向)に往復移動自在に支持されている。このサドル9にはラム10が鉛直方向(図中上下方向:Z軸方向)に往復移動自在に支持されている。
【0018】
上述した工作機械では、門形コラム5がベッド3,4上にてX軸方向に直交する水平方向(図中紙面に垂直な方向:Y軸方向)に直線運動可能に設けられている。
【0019】
左ベッド3の上部には、上方へ突出すると共に、左ベッド3の外側へ突出し、Y軸方向(図面紙面に垂直な方向)へ延在する形状である案内レール21,22が2条設けられている。これら案内レール21,22は、X軸方向にて並列に配置されている。ここで、上述した左コラム本体6の下部にはコラムベース12が設けられている。このコラムベース12の下部には下方へ突出する突出部23,24,25が3条設けられている。左側突出部23および中央突出部24が左案内レール21に摺接可能に形成される一方、右側突出部25が右案内レール22と隙間D3をもって形成されている。なお、左側突出部23の下端には、左案内レール21の突出部21cを下側から支持する支持部材26が設けられている。右側突出部25の下端には、右案内レール22の突出部22cを下側から支持する支持部材27が設けられている。よって、左コラム本体6は案内レール21,22上を当該案内レール21,22に沿ってY軸方向へ移動できるが、X軸方向へは移動不能になっている。
【0020】
右ベッド4の上部には、図1および図2に示すように、上方へ突出すると共に、右ベッド4の外側へ突出し、Y軸方向(図面紙面に垂直な方向)へ延在する形状である案内レール31,32が2条設けられている。これら案内レール31,32は、X軸方向にて並列に配置されている。ここで、上述した右コラム本体7の下部にはコラムベース11が設けられている。そして、このコラムベース11の下部には下方へ突出する突出部33,34,35が3条設けられており、コラムベース11が案内レール31,32に沿って相対的に移動可能になっている。左案内レール31の上面31dが、コラムベース11の左凹部11aに摺接可能に形成されている。右案内レール32の上面32dがコラムベース11の右凹部11bに摺接可能に形成されている。右案内レール32の右側部32aと右側突出部35の左側部35bとの間には隙間D1が設けられている。なお、左側突出部33の下端には、左案内レール31の突出部31cを下側から支持する支持部材36が設けられている。右側突出部35の下端には、右案内レール32の突出部32cを下側から支持する支持部材37が設けられている。
【0021】
左側突出部33の右側部33aと左案内レール31の左側部31bとの間に、摺動体41を備えたハウジング42が設けられ、ハウジング42が左側突出部33の右側部33aおよび左凹部11aに固定されている。また、中央突出部34の左側部34bと左案内レール31の右側部31aとの間に、摺動体41を備えたハウジング42が同様に設けられ、ハウジング42が中央突出部34の左側部34bおよび左凹部11aに固定されている。
【0022】
ハウジング42には、図1〜図6に示すように、摺動体41を左案内レール31の左側部(摺動面)31bまたは右側部(摺動面)31aに対して進退させる進退装置が設けられている。この進退装置は、ハウジング42内に設けられた油圧シリンダ44と、油圧シリンダ44に収装されその先端部に摺動体41が設けられたピストンロッド45とを備えている。進退装置は、油圧シリンダ44への流体である油圧51が流通する油圧通路70をさらに備えている。なお、ピストンロッド45の凹部45a内にOリング47が配置されており、このOリング47によりシリンダ44内の油圧51の漏れを防いでいる。
【0023】
進退装置は、ハウジング42の移動方向の複数箇所、図示例では3箇所に設けられている。このように進退装置を複数箇所に設けることで、摺動体41の左案内レール31に対する進退移動を円滑に行うことができる。
【0024】
油圧通路70は、導入部71と分配部72と連絡部73と排出部81〜83とを有する。導入部71は系外の油圧供給源(図示せず)と連通し、図4および図5に示すように、左右方向へ直線状に延在して設けられており、この導入部71によりハウジング42の内部へ油圧51を導入している。分配部72は導入部71と油圧シリンダ44とに連通して設けられている。連絡部73は、上下方向へ延在する形状であり、導入部71と具体的には後述する第一排出部81とに連通して設けられている。排出部は、左右方向へ直線状に延在する第一排出部81と、この第一排出部81に連通し上下方向に直線状に延在する第二排出部82と、この第二排出部82の下端部近傍と系外とに連通し、左右方向へ直線状に延在する第三排出部83とを有する。第一排出部81の直径が、左端部近傍ではそれ以外の箇所と比べて径小に形成されている。よって、油圧通路70の導入部71に導入された油圧51は、導入部71、分配部72を通って各油圧シリンダ44へ供給されるとともに、連絡部73、排出部81〜83を通って系外へ排出される。なお、連絡部73の上端部、第二排出部82の上端部には閉塞部材61がそれぞれ配置されている。また、第一排出部81の右端部に閉塞部材62が配置されている。
【0025】
よって、油圧通路70を介して油圧シリンダ44へ油圧51を給排することにより、左側突出部33と左案内レール31の間に配置される摺動体41にあっては摺動体41を左案内レール31の左側部(摺動面)31bに対して進退移動させることができ、中央突出部34と左案内レール31の間に配置される摺動体41にあっては摺動体41を左案内レール31の右側部(摺動面)31aに対して進退移動させることができる。
【0026】
上述した油圧通路70における第一排出部81には、油圧51の流量を絞る油圧絞り装置(流量絞り装置)90が設けられる。油圧絞り装置90としては、図6および図7に示すように、油圧通路70の第一排出部81(挿通穴)の内壁部81aとの間に隙間D2をもって配置される軸体91が挙げられる。この軸体91は、一方の端部に閉塞部材62に係止する係止部91aが形成され、この一方の端部近傍および他方の端部近傍における周面に溝91b,91cがそれぞれ形成されている。そして、この軸体91における両方の端部近傍以外にあっては、第一排出部81の直径よりも径小に形成されている。よって、第一排出部81内に軸体91を配置することで、油圧51が、油圧通路70の第一排出部81、第二排出部82、および第三排出部83を通って系外へ排出する際に、軸体91によりその流量が制限されており、じわじわと流れるようになっている。
【0027】
なお、摺動体41には、潤滑油を供給する潤滑油供給通路(図示せず)が設けられており、当該摺動体41の摺動面41aに潤滑油が供給されている。
【0028】
よって、上述した工作機械の直動案内装置により、機械の固定側である案内レール(第1部材)31に沿って、コラムベース11が摺動体41を介して移動可能になっている。
【0029】
コラムベース11を右ベッド4の所定位置に配置した後に、油圧51を油圧通路70の導入部71および分配部72を介して油圧シリンダ44内へ供給することで、ピストンロッド45が前進する。これにより、摺動体41が右ベッド4の左案内レール31に対し押圧してコラムベース11が右ベッド4の左案内レール31に固定される。
【0030】
ここで、上述した構成の直動案内装置によりコラムベース11を右ベッド4に固定したときに、ラム10に取り付けられた工具などの振動がコラムベース11を介して直動案内装置に作用した場合と、左右のコラム本体6,7の熱膨張による力がコラムベース11を介して直動案内装置に作用した場合について説明する。
【0031】
ラム10に取り付けられた工具などの振動がコラムベース11を介して直動案内装置に作用した場合には、ピストンロッド45を後進させる力が当該ピストンロッド45に作用して油圧シリンダ44内の油圧51を油圧回路70へ排出しようとするものの、油圧絞り装置90により油圧回路70から系外への油圧51の排出量を制限しており、油圧51がじわじわとしか流れない。そのため、油圧絞り装置90がピストンロッド45を後進させる力に対して抗力を発現している。言い換えると、直動案内装置は、上述した振動に対して抗力を発現しつつ、コラムベース11を右ベッド4の左案内レール31に固定している。
【0032】
左右のコラム本体6,7の熱膨張による力がコラムベース11を介して直動案内装置に作用した場合には、ピストンロッド45を後進させる力が当該ピストンロッド45に作用し、この力が熱膨張の大きさに応じて徐々に大きくなる。このとき、油圧51が、油圧シリンダ44内から、油圧回路70の分配部72および連絡部73、第一排出部81、油圧絞り装置90、第二排出部82、第三排出部83を通って系外へ徐々に排出される。これにより、直動案内装置が、コラムベース11を右ベッド3の左案内レール31に対して固定しつつ、上述した熱膨張による力を吸収することができる。
【0033】
したがって、本実施形態に係る流量絞り装置によれば、上述した構成にすることで、比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができる。
【0034】
[第二番目の実施形態]
本発明に係る流量絞り装置の第二番目の実施形態について、図8を参照して説明する。
図8は、本発明の第二番目の実施形態に係る流量絞り装置の説明図である。
【0035】
本実施形態に係る流量絞り装置は、図8に示すように、軸体101と、この軸体101が挿通する挿通穴111が形成されたハウジング102とを具備する。挿通穴111の内壁部111aと軸体101の先端部101a近傍の周壁部101bの一部に隙間120が設けられる。この隙間120は、軸体101の先端部101a近傍の周壁部101bの一部の直径D11を挿通穴111の直径D12よりも径小に形成したものである。
【0036】
ハウジング102には、隙間120に連通し、系外からこの隙間120へ流体である圧油51を導入する導入経路112と、隙間120内に導入された圧油51を系外へ排出する排出経路113とが形成されている。導入経路112と排出経路113は、挿通穴111の径方向へ延在して形成されている。
【0037】
挿通穴111の内壁部111aに設けられた凹部114,115内にOリング103,104がそれぞれ配置される。これらOリング103,104により、圧油51の漏れを防止している。
【0038】
ハウジング102の凹部114,115にOリング103,104をそれぞれ配置し、軸体101をハウジング102の挿通穴111の所定位置に配置し、圧油51を導入経路112、隙間120、排出経路113を通じて系外へ排出することで、当該圧油51の流量を調整することができる。ここで、軸体101の一部の直径D11を変更することで隙間120の大きさを調整でき、圧油51の流量の調整が容易である。
【0039】
したがって、本実施形態に係る流量絞り装置によれば、上述し構成にしたことで、第一番目の実施形態に係る流量絞り装置と同様、比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができる。
【0040】
[第三番目の実施形態]
本発明に係る流量絞り装置の第三番目の実施形態について、図9を参照して説明する。
図9は、本発明の第三番目の実施形態に係る流量絞り装置の説明図である。
【0041】
本実施形態に係る流量絞り装置は、図9に示すように、軸体201と、この軸体201が挿通する挿通穴211が形成されたハウジング202とを具備する。挿通穴211の内壁部211aの一部の直径D22が軸体201の直径D21よりも径大に形成されて当該挿通穴211の内壁部211aと軸体201の周壁部201bとの間に隙間220が設けられる。
【0042】
ハウジング202には、隙間220に連通し、挿通穴211の径方向へ延在する形状の第一経路である導入経路212が設けられると共に、挿通穴211の延在方向へ延在する形状の第二経路である排出経路213が設けられる。この排出経路213の直径は、挿通穴211の径大部211bの直径D22と同じに形成されている。
【0043】
上述した軸体201の先端部201aには、挿通穴211の径大部211bの内壁部に摺接する径大部201cが設けられる。軸体201の先端部201a近傍には、軸体201の先端部201a近傍の周壁部201bと当該先端部201aを連通する孔部214が設けられている。この孔部214は、軸体201の先端部201から当該軸体201の軸方向に延在する第一通路215と、この第一通路215に連通すると共に軸体201の先端部201a近傍の周壁部201bに連通する第二通路216とを有する。
【0044】
軸体201の先端部201aの周壁部201bに設けられた凹部217内、および挿通穴211の内壁部211aに設けられた凹部218内にOリング204,205がそれぞれ配置される。これらOリング204,205により、流体である圧油51の漏れを防止している。
【0045】
凹部217,218にOリング204,205をそれぞれ配置し、軸体201をハウジング202の挿通穴211の所定位置に配置し、圧油51を導入経路212、隙間220、第二通路216、第一通路215、排出経路213を通じて系外へ排出することで、当該圧油51の流量を調整することができる。
【0046】
また、軸体201は、ハウジング202の一方の側部202aに固定具(固定手段)203により固定可能になっている。これにより、軸体201を図中Aで示す方向の所定位置で固定することで、隙間220の大きさを調整することができる。これにより、圧油51の流量を容易に調整できる。
【0047】
したがって、本実施形態に係る流量絞り装置によれば、上述し構成にしたことで、第一番目および第二番目の実施形態に係る流量絞り装置と同様、比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明に係る流量絞り装置によれば、比較的簡易な構成にて、絞り量を調整し易く、小型化を図ることができ、流体の流量を調整する機器に適用することができるため、流量調整機器産業などで有益に利用することができる。
【符号の説明】
【0049】
41 摺動体
42 ハウジング
44 油圧シリンダ
45 ピストンロッド
47 Oリング
51 油圧
70 油圧通路
71 導入部
72 分配部
73 連絡部
81 第一排出部
82 第二排出部
83 第三排出部
90 油圧絞り装置
91 軸体
101 軸体
102 ハウジング
103,104 Oリング
111 挿通穴
112 導入経路
113 排出経路
114,115 凹部
120 隙間
201 軸体
202 ハウジング
204,205 Oリング
211 挿通穴
212 導入経路
213 排出経路
214 孔部
215 第一通路
216 第二通路
217,218 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸体と、
前記軸体が挿通する挿通穴が形成されたハウジングとを具備し、
前記挿通穴の内壁部と前記軸体の周壁部の一部に隙間を設けるとともに、
前記隙間に連通し、流体を当該隙間へ導入する導入経路と、前記隙間内に導入された流体を系外へ排出する排出経路とを前記ハウジングに設けて、前記流体の流量を調整した
ことを特徴とする流量絞り装置。
【請求項2】
請求項1に記載された流量絞り装置であって、
前記導入経路および前記排出経路が、前記挿通穴の延在方向へ延在する形状である
ことを特徴とする流量絞り装置。
【請求項3】
請求項1に記載された流量絞り装置であって、
前記導入経路および前記排出経路が、前記挿通穴の径方向に延在する形状である
ことを特徴とする流量絞り装置。
【請求項4】
軸体と、
前記軸体が挿通する挿通穴が形成されたハウジングとを具備し、
前記挿通穴の一部を前記軸体よりも径大に形成して当該挿通穴の内壁部と前記軸体の周壁部との間に隙間を設け、
前記隙間に連通し、前記挿通穴の径方向へ延在する形状の第一経路を前記ハウジングに設けるとともに、前記挿通穴の延在方向へ延在する形状の第二経路を前記ハウジングに設け、
前記挿通穴の径大部の内壁部に摺接する径大部を前記軸体に設けるとともに、前記隙間と前記第二経路を連通する孔部を前記軸体に設け、
前記第一経路、前記隙間、前記孔部、および前記第二経路に流体を流通させて、その流量を調整した
ことを特徴とする流量絞り装置。
【請求項5】
請求項4に記載された流量絞り装置であって、
前記軸体を前記ハウジングに固定する固定手段をさらに具備する
ことを特徴とする流量絞り装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−242953(P2010−242953A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−95615(P2009−95615)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】