説明

消化廃水からアンモニアをストリッピング及び回収する方法並びに該方法を行うためのプラント

【課題】消化廃水中の硝酸塩含量を減少させるのに好適なプロセス及び関連するプラントを提供する。
【解決手段】ストリッピングカラム1の内部における対向流空気/液体抽出によってアンモニアをストリッピングし、続いて、該ストリッピングカラム1から排出される気相11を第1の吸収カラム2の内部において第1の硫酸溶液10と対向流で接触させることによってアンモニアを回収することを含む、消化廃水9からアンモニアを減少させる方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消化廃水からアンモニアをストリッピング及び回収する方法に関する。本発明は、また、該方法を行うために用いるプラントにも及ぶ。本発明の分野は、以下において「スラリー」と称する、特に養豚場から排出される動物の排泄物の処理において、アンモニア及び一般的な他の硝酸塩の含量を最も厳しい規制によって与えられる基準値を大きく下回って減少させることに関する。
【背景技術】
【0002】
動物の飼育場から排出される排泄物が、主としてそれらの高いアンモニア含量のために、いかに環境に有害な汚染物質の大きな源を形成するかが知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の主目的は、これらの嫌気消化プラントの下流の消化廃水中の硝酸塩含量を減少させるのに好適なプロセス及び関連するプラントを提供することである。
本発明の更なる目的は、エネルギー及び汚染性生成物を回収して、大気への放出を更に減少させるのに好適なプロセス及びプラントを提供することである。
【0004】
最後に、本発明の更なる目的は、より大きなサイズのプラントの効率性及び有効性を保持するが、最も小規模の農場内にも設置することができるような十分に減少した寸法を有する上記記載の種類のプラントを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの及び他の目的は、それぞれ請求項1及び13の方法及びプラントによって達成される。本発明の幾つかの好ましい態様は、残りの請求項から得られる。
本発明は、物質及びエネルギーの回収と消化廃水中の硝酸塩の減少とを組み合わせて、それにより、それらのアンモニア含量を最も厳しい基準値よりも低く減少させ、大気への汚染性物質の排出を更に減少させることの両方の二重の効果を達成するという有利性を与える。
【0006】
更に、本発明は、大型のプラントの効率性及び有効性を保持するが、小規模でも実行可能で、したがって小さい寸法のプラントに供するのに好適であるという有利性を与える。
本発明の方法及びプラントの更なる有利性は、場合によって回収されたエネルギー及び化学物質を用いること、並びにプロセス副生成物(例えば熱エネルギー及び肥料)を同じ農業供給連鎖内で用いることにある。
【0007】
これらの及び他の目的、有利性、及び特徴は、本発明の方法及びプラントから得られる。本発明のプラントを、非限定的な例の目的で以下の図面において示す。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の好ましい態様によるプラントを示す。
【図2】図2は、図1のプラントの変形を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
好ましい態様の説明:
本発明の好ましい態様を示す図1に示されるプラントは、吸熱エンジンによる電力発生プラントを備える関連する嫌気処理プラントから得られる、動物飼育場の排泄物(スラリー)中に存在するアンモニアの量の70〜80%の減少を達成することを特に意図するものである。
【0010】
原則として、本発明方法は、対向流接触塔の内部で空気/液体抽出を行い、続いてスクラバーの内部において硫酸溶液で吸収することによってアンモニアを回収すると共に硫酸アンモニウムを製造することによって、上記記載のアンモニアの減少を行う。
【0011】
本発明のプラントは、3つのカラム:熱空気流を用いてアンモニアをストリッピングするカラム1;カラム1からストリッピングされたアンモニアを吸収するためのカラム2;及びアンモニア放出の安全装置としてのカラム3;を実質的に含む。2つの吸収カラム2及び3の機械的特徴は完全に同一である。
【0012】
かかるカラムに加えて、本発明のプラントは、かかるストリッピングカラム1の内部に僅かな圧力低下を生成する、ストリッピングカラム1から排出される気相のための吸引ファン4;カラムからの溶液再循環ポンプ;第1の吸収カラム2上の熱交換を行うための装置5;並びに、化学−物理パラメーターを監視するための制御装置、及び反応物質貯蔵タンク(図示せず);を与える。
【0013】
アンモニアのストリッピングは、排泄物嫌気処理の下流に既に存在している、電力を生成する吸熱エンジン6から得られる冷却空気を用いて、カラム1の内部において行う。60℃の平均温度を有する空気流7は、ポンプ8a及び8bを通して、嫌気消化装置(図示せず)から得られ、ストリッピングするアンモニアを含むスラリー流9と一緒に供給されて、ストリッピングカラム1に導かれて移送される。
【0014】
球形の充填物が与えられているストリッピングカラム1の内部において、熱空気流7とスラリー9中に含まれているアンモニアとの間の密な接触が起こり、かくして所望のストリッピング効果が得られる。
【0015】
所期の結果を首尾よく達成するためには、空気とスラリーとの間の接触時間は非常に長いことが求められる。この目的のために、ストリッピングカラム1の内部において低い空気流速及び高い滞留を保持して、約3時間のスラリーの平均滞留時間を与えるようにする。
【0016】
場合によっては、ストリッピングカラム1は、スラリーのアルカリ性化が必要な場合にはNaOHの供給を行うことができる制御pH計を備える。文献データによれば、このアルカリ性化は必ずしも必要ではないが、必要な場合には常に投与の機会を与えて、スラリーが1つの状況と他の状況とで完全に同一でないという事項を解決する。この場合においては、アルカリ性化の操作によって、カラム内のより短い滞留時間で同等の結果を得ることができる。
【0017】
その後、ストリッピングカラム1を通過した空気は、それぞれのカラムに関して非常に高い接触表面を計量するために異なる種類の充填物が与えられている、参照番号2で示す第1の吸収カラムに到達する。これにより、この段階のためにより低い同等の高さを有することが可能であり、これにより処理有効性が向上する。第1の硫酸溶液10を第1の吸収カラム2の内部で循環させ、この第1の溶液は、最初は約50%の硫酸溶液であり、ストリッピングカラム1の頂部から排出されるアンモニア流11と、次式:
2NHOH+HSO→(NHSO+2HO (I)
の反応にしたがって反応する。
【0018】
第1の吸収カラム2はバッチ機能を有するように構成されているので、硫酸の濃度はアンモニアが吸収されるにつれて低下する傾向がある。したがって、第1の吸収カラム2は、pH=5.5の値に達したら、プラントが、硫酸アンモニウム酸溶液を該第1の吸収カラム2からタンク内に排出し、第2の吸収カラム3内に存在する硫酸溶液を該第1の吸収カラム2中に送り、該第2の吸収カラム3内に新しい50%硫酸溶液を復活させることから構成される一連の操作を行うようなpH制御下にあるように構成される。
【0019】
第2の吸収カラム3は、排出安全装置を与えて、アンモニアの放出物が法律の基準値を超えて大気中に放出されるのを防ぐようにする。かかる第2の吸収カラム3は、構成上の点からは、形状的にも且つ充填物としても前段の第1の吸収カラム2と同一である。これらの第1及び第2の吸収カラム2及び3は、同様に、同等の操作条件を有し、唯一の相異点は、硫酸アンモニウムの生成がかかる第2の吸収カラム3においては量的に低く、したがってpH制御が与えられていないという事実からなる。
【0020】
それから得られるストリッピングカラム1への僅かな圧力低下がアンモニア抽出を促進するので、プラント全体を機能させるのに必要な吸引ファン4がストリッピングカラム1と第1の吸収カラム2との間に配置されている。場合によっては、バイオフィルター(図示せず)を用いることができ、かかるバイオフィルターはプラントの下流に配置され、場合によってアンモニアと共にストリッピングされる考えられる悪臭のある気体フラクションを処理することを目的とする。
【0021】
プラント操作条件:
ストリッピング工程:
考察された実施例においては、出発スラリー9は、2,500〜3,000ppmの範囲のアンモニア濃度を有し、処理流速は平均で4m/時である。したがって、スラリー9中のアンモニアの量は10〜12kg/時の範囲になり、プラントの目標は、この量を70%減少させる、即ち7〜8.4kg/時を除去することである。
【0022】
上記の条件下において、ストリッピング段階において約3時間の平均滞留時間で、スラリー9は5m/時程度の流速でストリッピングカラム1中に再循環され、スラリーそれ自体は熱空気7と対向流で平均で3回の通過を受け、ここで後者はカラムに導入される際はアンモニアを含まない常に「新しい」ものである。次に、スラリーは、その後に農業プランにしたがって用いるために、オーバーフロー管から回収装置中に排出される。したがって、質量バランスにおいては、入口におけるスラリー濃度はアンモニアとして約3,000ppmであり、出口におけるスラリー濃度は約600ppmである。
【0023】
空気7は、出発データ(気象条件によって変動しうるデータ)として20℃の平均湿球温度及び60%の平均相対湿度を考慮して、入口において、60℃の平均温度、2,000Nm/時の流速、及び約8g/kg−乾燥空気の比湿を有する。出口においては、かかる空気は、45℃の温度及び25g/kgの含水量を有すると考えられる。
【0024】
したがって、ストリッピングカラム1は以下の通りである。
【0025】
【表1】

主として硫化物及びメルカプタンの形態の硫化生成物からなる他の汚染物質も、ストリッピングカラム1から排出される気体流11中に存在する可能性がある。これらの化合物は非常に低い濃度を有すると考えられ、その一部は吸収及び減少カラム2及び3中にも保持される。
【0026】
既に上述したように、必要な場合には、気体流出流を大気中に放出する前に処理するための最終バイオフィルターを設置することができる。
吸収工程:
この工程中においては、ストリッピングカラム1から得られる気体流出流11を、第1の吸収カラム2の内部において、最初は50重量%の濃度を有し、気体流11それ自体からアンモニアを吸収して硫酸アンモニウムを形成する第1の硫酸溶液10と接触させる。これにより溶液中の遊離硫酸の量が徐々に減少し、溶液を、そのpHが5.5の値に達するまで循環させる。この時点において、硫酸アンモニウム酸溶液を排出する。
【0027】
硫酸溶液を含むタンク12の予測容積は5mであるので、これは50重量%の溶液が2,500kgの硫酸を含み、これは25.5キロモルの硫酸に相当することを意味する。次にその90%が硫酸アンモニウムに転化すると予測すると、最終溶液中には、2,640kg(22.95キロモルに等しい)の硫酸アンモニウムが存在する。
【0028】
第1の吸収カラム2に導入される気体11が9.6kg/時(0.505キロモル/時に等しい)のアンモニア流を含み、転化率が95%と見積もられることを考慮すると、約48時間毎(適切には約2日毎)に溶液が置換されることが予測される。
【0029】
したがって、吸収段階2中に導入されそこから排出される空気及びアンモニアに関する質量バランスは、含水量の変動が僅かであると仮定すると、以下の通りである。
【0030】
【表2】

アンモニアと硫酸との間の中和反応(I)は、非常に高い発熱性であることを特徴とする。実際のところ、含まれる量を含めて、18.2kWの熱の生成が得られる。したがって、外部の熱交換器5を通して冷却することによってこの熱寄与を除去することが必要である。そうでないと、4.182kJ/kgの溶液の比熱を考慮し、プラントが完全に断熱されていると仮定すると、仕事の各1時間に約3.3℃の温度上昇が与えられる。
【0031】
最終減少工程:
第1の吸収カラム2から排出される気体状溶液13は、未だアンモニアで汚染されている(予測される濃度は約200mg/mである)ので、第1の吸収カラム2と同一であるが冷却交換器を有しない(これは、生成する熱が約20倍低く、温度上昇が無視できるからである)第2の吸収カラム3の内部において、新しい50%硫酸溶液19に対して対向流で行う更なる減少工程が必要である。
【0032】
而して、前段のカラムからの出口データを考慮し、含水量の変動が無視できると仮定すると、以下の質量バランスが予測される。
【0033】
【表3】

次に、第2の吸収カラム3から排出される、その中に硫酸アンモニウムが溶解している50%硫酸溶液を第1の吸収カラム2に戻す。
【0034】
アンモニアの最大濃度は、大気中への放出の時点において、10mg/Nmの値よりも低いと予測される。それぞれの段階に関して95%の減少が非常に予防的な値を表し、上首尾に冷却した場合には水による吸収によっても達成しうるものであるので、この値は上限基準値であると考えなければならない。この場合においては、硫酸溶液による吸収は、定量的であるとみなすこともでき、したがって、排出時点での実際の濃度は、5mg/Nmより低く、基本的にはその検出限界付近であるとみなすことができる。
【0035】
上述したことを補強すると、気体流中のアンモニアの定量分析のために認められている方法は、0.1規定の硫酸溶液に吸収することを含んでおり、これは本発明によるプラントにおいて与えられているものよりも著しく低い濃度である。
【0036】
装置のリスト:
図1においてより良好に示されているように、本発明のプラントは以下に列記する装置を含む。下表はそれらの最も重要な特徴も示す。
【0037】
【表4】

消費量見積:試薬、電力、及び水:
試薬の消費量に関する限りでは、消費量は、出発スラリー中に存在するアンモニアの量、処理するスラリーの平均流速、並びにストリッピング及び吸収の割合に依存する。したがって、設計値から出発して以下のように要約される。
【0038】
導入されるアンモニア濃度:3,000ppm;
処理するスラリーの時間平均流速:4,000kg/時;
ストリッピングされるアンモニアの割合:80%;
転化されるアンモニアの割合:99%。
【0039】
50kg/時に等しい50%硫酸の時間あたり消費量が見積もられる。
プラントの見積もられる設置電力は以下の項目から構成される。
【0040】
【表5】

上述したことに応じて、時間平均の電力吸収は約11kWであると見積もることができる。水消費量に関する限りでは、水は単に冷却剤として用いられると考えられることに注意することが有意義である。したがって、その仕事を行ったら、他の仕事に割り当てることができる。なぜならば、任意の汚染物質と接触して導入されることはなく、その熱レベルが変化するだけだからである。
【0041】
既に前述したように、第1の吸収カラム2の内部におけるアンモニアと硫酸との間の吸収反応(I)は反応熱の発生を伴い、これは連続的な温度上昇を避けるために系から除去しなければならない。
【0042】
異なる種の生成エンタルピーは以下の通り:
(NHSO=1,181kJ/モル;
SO=814kJ/モル;
NHOH=46kJ/モル;
O=286kJ/モル;
であり、生成硫酸アンモニウムが0.242キロモル/時に等しいと、以下のバランスが得られる。
【0043】
ΔHr=[0.242×1,181−(0.483×46+0.242×814)]×1,000;
ΔHr=65,530kJ/時=18.2kWの熱出力に等しい。
水の比熱は4.182kJ/kgであるので、5℃のΔTを受け入れると、3.2m/時の水の消費が起こる。
【0044】
農場の自己消費の必要性を考慮すると、蒸発カラムを有し、安定した内部消費のための単独の洗浄を用いる閉回路プラントを考えることができる。安定した内部利用可能性に応じて他の可能な冷却法を考慮することができる。
【0045】
ここで図2を参照すると、本発明によって消化廃水からアンモニアをストリッピング及び回収するためのプラントの変形が示されている。
特に、かかる変形によれば、プラントは、更に、
−ストリッピングカラム1中へのスラリー再循環ライン9の上に配置されている熱交換器20;
−吸熱エンジン6とストリッピングカラム1との間に配置されている熱回収器26;及び
−ストリッピングカラム1からのカラム頂排出ラインの上で、第1の吸収カラム2に導入される前に配置されている凝縮器27;
を含む。
【0046】
かかる熱回収器26によって、吸熱エンジン6から得られる熱空気流7aを、雰囲気空気流21aを加熱するために用いることができ、加熱された雰囲気空気流21bをストリッピングカラム1中に送りながら、吸熱エンジンから得られ、冷却された空気流7bを大気に直接放出することができる。
【0047】
かかる熱回収器26を用いることにより、吸熱エンジン6から得られるCOに富む空気がカラム中に送られるのを避け、その結果、ストリッピングカラム1内の溶液のpH値を保持するための水酸化ナトリウム:NaOHを節約することができる。
【0048】
かかる凝縮器27により、ストリッピングカラム1から排出される流22a中に存在する水の量を減少させ、より小さい水の量を有する第1の吸収カラム2に導入される流22b、及び凝縮物流25を生成することができ、凝縮は、それぞれ約20℃の冷却水及び約10℃の冷水の、凝縮器27に導入される2つの流れ23b及び24b(流れ23a及び24bは、凝縮器から排出される対応する流れを形成する)を用いて行う。
【0049】
凝縮器27を用いることにより、ストリッピングカラム1から排出され、第1の吸収カラム2に導入される前の流れの中に存在する水の一部を除去して、これにより硫酸アンモニウムが30%より低く希釈される(この希釈は第2の吸収カラム3中へ導入され、それから排出される時点の水の量に依存する)のを避けることができる。
【0050】
本発明によるプラントの機能を、例えばエネルギーの節約及び/又は化学物質の節約の観点で最適にするのに好適な本技術分野において通常的に用いられる公知の装置を、ここで示す態様によって与えられるものに代えて及び/又はそれに加えて用いることは、本発明の範囲の一部である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消化廃水(9)からアンモニアを減少させる方法であって、ストリッピングカラム(1)の内部での対向流空気/液体抽出によってアンモニアをストリッピングすることを含むことを特徴とする上記方法。
【請求項2】
続いて、第1の吸収カラム(2)の内部において、該ストリッピングカラム(1)から排出される気相(11)を第1の硫酸溶液(10)と対向流で接触させることによってアンモニアを回収することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該廃水(9)からアンモニアを70〜80%減少させることを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
該ストリッピングカラム(1)の内部において、該廃水(9)を熱空気流(7)と接触させることを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該熱空気流(7)が、60℃の平均温度を有し、該廃水(9)の嫌気処理プラントのための電力を生成する吸熱エンジン(6)の冷却から得られることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
該ストリッピングカラム(1)が、約3時間の空気/液体接触時間を与えるのに好適な球形充填タイプのものであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該ストリッピングカラム(1)の内部において、該廃水(9)をアルカリ性化することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1の吸収カラム(2)の内部において第1の溶液(10)を循環させ、該第1の溶液(10)が、最初は約50%の硫酸溶液であり、次式:
2NHOH+HSO→(NHSO+2HO (I)
の反応にしたがってアンモニアと反応することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項9】
該第1の吸収カラム(2)から排出される気体流(13)からアンモニアを回収するための第2の吸収カラム(3)を更に含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項10】
該第1の吸収カラム(2)がバッチ機能を有し、該第1の吸収カラム(2)から排出される硫酸アンモニウム酸溶液をタンク内に排出し、該第2の吸収カラム(3)内に存在する硫酸溶液を該第1の吸収カラム(2)中に移し、該第2の吸収カラム(3)内に新しい硫酸溶液を復活させることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
該ストリッピングカラム(1)から気体を排出して(11)、該ストリッピングカラム(1)の内部において僅かな圧力低下を生成させるための吸引ファン(4)を含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
該廃水(9)からアンモニアを対向流空気/液体抽出するためのストリッピングカラム(1)を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の方法を行うためのプラント。
【請求項13】
該ストリッピングカラム(1)から排出される気体流(11)からのアンモニアを第1の硫酸溶液(10)と対向流にするための第1の吸収カラム(2)を更に含むことを特徴とする、請求項12に記載のプラント。
【請求項14】
該第1の吸収カラム(2)から排出される気体流(13)からのアンモニアを第2の硫酸溶液(19)と対向流にするための第2の吸収カラム(3)を更に含むことを特徴とする、請求項13に記載のプラント。
【請求項15】
ストリッピングカラム(1)中へのスラリー再循環ライン(9)上に配置されている熱交換器(20)、吸熱エンジン(6)とストリッピングカラム(1)との間に配置されている熱回収器(26)、及びストリッピングカラム(1)からの熱排出ライン上に配置されている凝縮器(27)を更に含むことを特徴とする、請求項14に記載のプラント。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2010−240561(P2010−240561A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−91372(P2009−91372)
【出願日】平成21年4月3日(2009.4.3)
【出願人】(509095949)
【出願人】(509095938)
【Fターム(参考)】