説明

消臭兼制汗剤

【課題】従来の制汗剤の欠点である強い肌刺激性と、ベタつきを解消出来る使用適性良好な制汗剤であって且つ、優れた消臭機能も有する消臭兼制汗剤を提供する。
【解決手段】下記式(1)
【化1】


(但し、式中、M3+はAl,FeおよびCeの、3価の金属の1種以上を示し、xは0<x<0.2の範囲にある)で表される特定組成の酸化亜鉛系固溶体を使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化亜鉛系固溶体を有効成分とする消臭兼制汗剤に関する。
【背景技術】
【0002】
生活が豊かになり、より快適な生活を求める傾向が強くなっており、消臭も快適性を実現するための重要な要素となっている。消臭剤と言えば活性炭といわれるほど、活性炭がよく知られ、広く使われてきたが、消臭性能はあまり強く無く、しかも黒色であるため用途が限定される。白色の消臭剤として、酸化亜鉛(活性亜鉛華)、ケイ酸アルミニウム、リン酸ジルコニウム、ハイドロタルサイト類の焼成物[特許文献1](特開平8−337768):M2+1−x3+O(但し、式中、M2+はZnまたはZnとMg等の2価金属、M3+はAlおよび/またはFe、xは0.2≦x≦0.4の範囲にある)等が提案されている。
【0003】
酸化亜鉛は、イオウ含有の硫化水素、メチルメルカプタン等および汗の臭いの原因であるイソ吉草酸等の脂肪酸に有効であるが、アルカリ性悪臭成分に対しては殆ど効かない。ケイ酸アルミニウム、リン酸ジルコニウムは、逆にアンモニアとかトリメチルアミン等のアルカリ性悪臭成分に対して優れているが、イオウ系および脂肪酸系悪臭成分に対しては不活性である。ZnとかMgを主成分とするハイドロタルサイト類の焼成物は、脂肪酸系悪臭に対して優れているが、イオウ系およびアルカリ性悪臭には比較的効果が弱い。
【0004】
既存の制汗剤としては、塩基性塩化アルミニウム(クロルヒドロキシアルミニウム)が主として使用されているが、肌への刺激が強いため、肌の弱い人は使用出来ない問題がある。また、潮解性があり、ベタつく欠点もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、酸性、アルカリ性、イオウ系のいずれの悪臭成分に対しても効果が高く、しかも繊維等の微粒子を要求される分野にも利用出来る安全な消臭剤の開発を目的とする。
【0006】
さらに本発明は、優れた消臭効果と共に、肌に対して刺激が少なく、潮解性が無く、ベタつかず、優れた制汗作用を併せて有する化粧品等に有用な、安全で高性能な制汗剤の開発を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
下記式(4)
【化4】

(但し、式中、An−はn価のアニオンを示し、xおよびmはそれぞれ次の範囲の値を示す。0.2≦x≦0.4,0≦m<2)で表されるZn−Al系のハイドロタルサイト類を、約300℃以上で焼成して得られる酸化物が、Alが増える程、BET比表面積が高くなるため、高い消臭力を示すと考えられていた。しかし、鋭意研究を行った結果、意外にもAlが上記xの範囲よりも逆に少ない、xが約0.1近傍において、特異的に極めて高い消臭力を示すことを発見した。このことは、Alの比率xが高くなる程、焼成物のBET比表面積が高くなり、したがって消臭力も高くなるとする従来の考え方を覆すものである。xが約0.1近傍で、イオウ系悪臭に対して、極めて高活性な活性亜鉛華をも凌ぐ消臭力を示すと共に、本来、酸化亜鉛系では不得意なアンモニア等のアルカリ性悪臭に対しても消臭力が優れていることを発見した。さらに、抗菌活性もx=0.1近傍で最高となり、汗が細菌の働きにより悪臭成分に変換するのを阻止する効果も高いことが判った。
【0008】
本発明の式(1)で表される消臭兼制汗剤は、xが約0.1近傍で消臭力が最大となる理由は次の様に考えられる。
【0009】
xの増加と共にBET比表面積が増加し、したがって1次粒子が小さくなり、ZnOとしてはそれだけ消臭活性が増大する。しかしxの増加はAlの増加であり、しかも、Alはイオウ系およびアンモニアとかアミン等のアルカリ性悪臭に対する消臭力は殆ど無い。そのため、Alの増加と共に、消臭活性成分であるZn量の減少が生じる。以上の相反する2つの要素から構成されているため、xが約0.1近傍で、消臭力の最大値が得られるものと考えられる。
【0010】
制汗作用についても同様の理由で、水へのZnイオンの溶出がx=0.1近傍で最大となる。制汗作用がZnイオンの収れん作用によるため、Znイオンの溶出が酸化亜鉛に比べて極めて高い(約10倍以上)ため優れた制汗作用を示し、Znイオンの溶出が最大となるx=0.1近傍で制汗作用も最大になると考えられる。
【0011】
本発明は下記式(1)
【化1】

(但し、式中、M3+はAl,FeおよびCeの3価金属の1種以上を示し、xは0<x<0.2の範囲の値にある)で表される、特定組成範囲の酸化亜鉛系固溶体を有効成分とする消臭兼制汗剤を提供する。
【0012】
さらに本発明は、繊維、不織布等に配合しても紡糸性を実質的に損なわない微粒子の消臭剤を提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の消臭兼制汗剤は、イソ吉草酸等の脂肪酸系悪臭ガスに対して極めて優れているのはもちろんのこと、硫化水素等のイオウ系悪臭に対して、高活性な活性亜鉛華よりも優れた効果を示すと共に、アンモニア等のアルカリ性悪臭ガスに対しても、酸化亜鉛とか[特許文献1]に開示されたハイドロタルサイト類の焼成物;Zn1−xAlO(0.2≦x≦0.4)よりも優れた消臭効果を示す。すなわち、殆ど全ての悪臭に対して高い効果を示す。
【0014】
さらに、酸化亜鉛よりも水に対するZnイオンの溶出性が高いため、制汗効果が優れる。しかも従来の制汗剤であるクロルヒドロキシアルミニウムには強い肌刺激性があるため使用出来ない人もいるが、その様な人にも問題無く使用出来る極めて弱い肌刺激性を実現した。そして、抗菌活性が極めて高いため、汗から悪臭への細菌による変換も抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の消臭兼制汗剤は、下記式(1)
【化1】

(但し、式中、M3+はAl、FeおよびCeの3価金属の1種以上を示し、好ましくはAlを示し、xは0<x<0.2、好ましくは0.05≦x≦0.15、特に好ましくは0.07≦x≦0.12の範囲にある)で表される酸化亜鉛系固溶体を有効成分とする。この酸化亜鉛系固溶体とは、ZnOの結晶にAlが固溶したものであり、X線回析パターンはZnOのみを示す。式(1)で表される本発明の消臭兼制汗剤の平均2次粒子径は好ましくは1μm以下、特に好ましくは0.7μm以下であり、BET比表面積は20m/g以上、好ましくは30m/g以上、特に好ましくは40m/g以上である。
【0016】
本発明の消臭兼制汗剤の製造は、塩化亜鉛、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛等の水溶性の亜鉛塩の水溶液と、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、アルミン酸ソーダ等の水溶性アルミニウム塩の水溶液を混合または別々に、定量ポンプ等を用いて、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、水酸化カルシウム等のアルカリと共に、予め水を入れ攪拌下の反応槽に連続的に供給し、反応系のpHを少なくとも約6以上に保って反応させることにより共沈させ、然る後、水洗または炭酸ソーダ等のアルカリ洗後水洗し、乾燥、粉砕後、大気雰囲気中、約300〜700℃、好ましくは約350〜500℃で焼成することにより実施出来る。
【0017】
本発明の消臭兼制汗剤の使用製品形態としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等に混練紡糸した不織布、粉末、クリーム、エアゾール、ケーキ(スティック)、直径が約0.5〜5mmの球形または円柱形の造粒物、ハニカム状成形体、樹脂フィルム、樹脂成形体、紙とか不織布に添着等、目的に応じ適宜選択して使用出来る。
【0018】
本発明消臭兼制汗剤は、単独で用いる以外に、既存の下記式(2)または(3)
【化2】

【化3】

(但し、式中M2+は、Znおよび/またはCuを示し、n、n、mおよびmはそれぞれ1≦n<6,2<n<15,0<m,0<mの範囲の値を示す)で表される金属ケイ酸塩と併用して用いることが出来る。本発明消臭剤と上記金属ケイ酸塩の好ましい配合比は、本発明消臭剤の重量に対し、50〜120%である。
【0019】
本発明の消臭兼制汗剤は、撥水性または保湿性を付与するために、或いは樹脂との相溶性を改善するために、従来公知の表面処理を施すことにより目的を達成出来る。その様な表面処理剤としては、例えばラウリン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸、リン酸エステル、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シリコーンオイル、ポリフルオロアルキルリン酸エステル塩等のフッ素系コーティング剤等の撥水性付与剤、キトサン、コラーゲン、アミノ酸等の保湿性付与剤を挙げることが出来る。表面処理剤の量は、本発明消臭兼制汗剤の重量に基づいて0.1〜10%である。
【0020】
本発明で用いる繊維または樹脂は、例えばアクリル繊維、ナイロン繊維、ポリウレタン繊維、ポリエステル繊維等の繊維を、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリエステル等の不織布を、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン等の樹脂を挙げることが出来る。本発明消臭剤の繊維または樹脂に対する配合量は、繊維または樹脂100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。
【0021】
本発明消臭剤配合不織布は、紙オムツ等の衛生用品、ペットのトイレ関連製品等に特に有用である。樹脂フィルムは、食品包装材として有用。
【0022】
以下、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。
【実施例1】
【0023】
塩化亜鉛と硝酸アルミニウムの混合水溶液(Zn2+=1.0モル/リットル、Al=0.1モル/リットル、約25℃)と4モル/リットルの水酸化ナトリウムの水溶液(約25℃)を容量2リットルのオーバーフロー付き反応槽に、それぞれ約200ml/分、100ml/分、連続供給し、水酸化ナトリウム水溶液の流量を調整して、反応槽のpHを約9〜9.3(温度約30〜33℃)に調整して共沈させた。反応物を減圧ろ過後、0.4モル/リットルのNaCO水溶液で、ろ液が硝酸銀添加で白濁しなくなるまで洗浄し、その後、水洗した。得られたケーキを乾燥器に入れ、120℃で12時間乾燥した後、粉砕した。この物の粉末X線回析パターンは、酸化亜鉛が主で少量ハイドロタルサイト類が混じっていた。乾燥物を電気炉で大気雰囲気中、400℃で1時間焼成した物の化学組成は、化学分析(キレート滴定法)の結果次の通りであった。Zn0.91Al0.09O。焼成物のX線回析パターンは、少し高角度側にシフトしているが酸化亜鉛のみであった。このことはZnOにAlが固溶していることを示す。液体窒素吸着法で測定したBET比表面積は55m/g、イソプロピルアルコール中で5分間超音波処理した後、レーザー回析法で測定した累積50%の平均2次粒子径が0.8μm、累積90%の平均2次粒子径が1.4μmであった。
【0024】
この焼成粉末を用い、消臭試験を行った。消臭試験は容量1,000mlの集気瓶に消臭剤を、硫化水素の場合は0.05g、アンモニアの場合は0.2g入れ、真空ポンプに接続して真空にした後、約1,000ppmのアンモニアまたは硫化水素含有窒素ガスを注入し、室温で5分間保持し、残存するガス濃度をガス検知管で測定した。試料を入れない場合のガス濃度をブランクとして別途測定。
【0025】
イソ吉草酸の消臭試験は、1,000mlの集気瓶に消臭剤0.02gを入れ、真空に排気後、イソ吉草酸を1.2μl注入し、大気圧に戻し、室温で5分間経過後、残存ガス濃度をガスクロマトグラフで測定した。消臭試験結果を表1に示す。
【実施例2】
【0026】
硝酸亜鉛と塩化アルミニウムの混合水溶液(Zn=1.5モル/リットル、Al=0.1モル/リットル)を4モル/リットルの水酸化ナトリウムを用い、実施例1と同様に行って共沈反応し、炭酸ソーダで洗浄、水洗、乾燥、粉砕した。乾燥物のX線回析パターンは殆ど酸化亜鉛で、わずかにハイドロタルサイト類の約7.6Åの最強ピークだけが現れていた。乾燥物を400℃で1時間、電気炉を用い、大気雰囲気中で焼成した。焼成物の化学組成は次の通りであった。Zn0.94Al0.06O。焼成物の粉末X線回析パターンは、酸化亜鉛のみであり、但し、わずかに高角度側にシフトしていた。したがって、AlはZnOに固溶していると考えられる。焼成物のBET比表面積は43m/g、累積50%の平均2次粒子径は0.9μmであった。焼成物の消臭試験結果を表1に示す。
【実施例3】
【0027】
塩化亜鉛と硫酸アルミニウムの混合水溶液(Zn=1.0モル/リットル、Al=0.2モル/リットル)と2モル/リットルの水酸化ナトリウムを用い、反応pHを約9.5±0.2、温度を約35〜37℃に保って共沈を行う以外は実施例1と同様に行った。乾燥粉末のX線回析は、酸化亜鉛とハイドロタルサイト類の混合であり、強度は前者が強かった。乾燥粉末を500℃で1時間電気炉を用い、大気雰囲気中で焼成した。焼成物の化学組成は次の通りであった。Zn0.83Al0.17O。焼成物のX線回析パターンは、酸化亜鉛のみであり、但しわずかに高角側にシフトしていたので、AlはZnOに固溶していると考えられる。焼成物のBET比表面積は67m/g、累積50%の平均2次粒子径は1.0μmであった。焼成物の消臭試験結果を表1に示す。
【0028】
「比較例1」
塩化亜鉛と塩化アルミニウムの混合水溶液(Zn=1.2モル/リットル、Al=0.4モル/リットル)と4モル/リットルの水酸化ナトリウムを、原料として用いる以外は実施例1と同様の要領で、反応pHを約9〜9.3、温度を約30〜34℃に保って共沈し、炭酸ソーダ洗、水洗、乾燥、粉砕した。乾燥物のX線回析はハイドロタルサイト類のみであった。乾燥粉末を500℃で1時間、大気雰囲気中で焼成した物の化学組成は次の通りであった。Zn0.75Al0.25O。焼成物のBET比表面積は120m/g、累積50%の平均2次粒子径は1.2μmであった。粉末X線回析は酸化亜鉛と微量のスピネル;ZnAl,であった。
【0029】
「比較例2」
塩基性炭酸亜鉛を350℃で1時間焼成して得られるBET比表面積は37m/g、累積50%の平均2次粒子径1.8μmの活性亜鉛華を用いた消臭試験結果を表1に示す。
【実施例4】
【0030】
実施例1で得られた酸化亜鉛系固溶体と、BET比表面積は260m/gのケイ酸亜鉛(ZnO・3SiO・2.7HO)を1:1の重量比で粉末同士を混合した物について、実施例1と同じ要領で消臭試験を行った。その結果を表1に示す。
【0031】
【表1】

【実施例5】
【0032】
[制汗試験]S,Brelfeldt,T.Frase,J.Gassmuller,SOFW−Journal,P639,123,Jahragang10,1997に示された方法に準じて制汗試験を行った。人間の背中の4×4.5cmの面積に実施例1で得られた焼成物粉末を蒸留水に約20重量%分散後、塗布し、その上を防水性フィルムでカバーした脱脂綿でカバーし、固定した。この装作を1日に1回、2日間に渡って行った後、背中に残っている制汗剤を蒸留水で洗って除去し、綿布でカバーし、その上を防水フィルムでカバーし固定し、サウナ(約80℃)に入り、15分間発汗させた。その後、ガーゼを取り外し、電気伝導率を測定し、制汗剤を塗布していない背中の部分にカバーした綿布の電気伝導率を対象(100とする)として、後者に対する前者の比率(%)を以って制汗率とする。この試験を女性3人(23才、24才、25才、)で実施した結果を表1に示す。
【0033】
「比較例3」
実施例5で行った方法で、市販の制汗パウダー(主成分として、クロルヒドロキシアルミニウム、それ以外にメチルポリシロキサン、タルク、フェノキトセール、α−ビサボロールを含有)を用い、実施例5に参加した女性3人について制汗試験を実施した。その結果を表2に表す。
【0034】
【表2】

本発明品は、肌荒れも無く、制汗性も良好である。
【実施例6】
【0035】
[Znイオンの溶出試験]実施例1〜3および比較例1〜2で得られた焼成物を蒸留水100mlに0.2g加え、マグネチックスターラーで一晩攪拌後、ろ過し、ろ液中のZnイオン濃度をキレート滴定法で測定した。その結果を表3に示す。
【0036】
【表3】

【0037】
本発明の制汗剤は、Znイオンの溶出性が突出して高い。その中でも特に実施例1の組成近傍が高いことが判る。制汗性は水に溶け出すZnイオンの働きと考えられており、本発明消臭兼制汗剤の優秀性を示す原因と考えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(1)
【化1】

(但し、式中、M3+はAl,FeおよびCeの、3価の金属の1種以上を示し、xは0<x<0.2の範囲にある)で表される酸化亜鉛系固溶体を有効成分として含有することを特徴とする消臭兼制汗剤。
【請求項2】
請求項1の式(1)において、M3+がAlであることを特徴とする請求項1記載の消臭兼制汗剤。
【請求項3】
請求項1の式(1)のxの範囲が0.05≦x≦0.15であることを特徴とする請求項1記載の消臭兼制汗剤。
【請求項4】
BET比表面積が40m/g以上で、且つ累積50%の平均2次粒子径が1.0μm以下である請求項1記載の消臭兼制汗剤。
【請求項5】
BET比表面積が40m/g以上で、且つ累積50%の平均2次粒子径が1.0μm以下の、シラン系カップリング剤で表面処理された式(1)で表される酸化亜鉛系固溶体を不織布100重量部に対し、0.1〜20重量部含有する消臭と抗菌性に優れたポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリエステル系不織布。
【請求項6】
下記式(2)
【化2】

(但し、式中、M2+はZnおよび/またはCuを示し、nおよびmはそれぞれ、1≦n<6,0<mの範囲を示す)で表される金属ケイ酸塩の中から選ばれた少なくとも1種以上と請求項1記載の酸化亜鉛系固溶体を併用することを特徴とする消臭兼制汗剤。
【請求項7】
下記式(3)
【化3】

(但し、式中、nおよびmはそれぞれ、2<n<15,0<mの範囲を示す)で表されるケイ酸アルミニウムと請求項1記載の酸化亜鉛系固溶体を併用することを特徴とする消臭兼制汗剤。

【公開番号】特開2006−199659(P2006−199659A)
【公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−15558(P2005−15558)
【出願日】平成17年1月24日(2005.1.24)
【出願人】(391001664)株式会社海水化学研究所 (26)
【Fターム(参考)】