説明

液体吐出装置

【課題】吸引手段が設けられる場合に記録媒体の浮きを抑制する。
【解決手段】ミストを吸引する吸引機構110を設けている。吸引機構110の吸引口111bは、ヘッド10及び11の間に配置されている。吸引口111bの下方は用紙Pの搬送経路となっているため、ミストの吸引により用紙Pも吸い上げられるおそれがある。そこで、副走査方向に関して吸引口111bとヘッド10との間に拍車ローラ81を設け、用紙Pの浮き上がりを抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、液体を吐出するヘッド間の空気を吸引して、液体の吐出によって生じたミストを上方へと移動させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−154196号公報(図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ヘッドの近くに気流を発生させる手段を設けると、その気流によって記録媒体が浮き上がり、ヘッドに接触してしまうおそれがある。記録媒体がヘッドに接触すると、ヘッドが損傷したり、記録媒体の画像が乱れたりするおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、記録媒体の浮きを抑制した液体吐出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の観点による液体吐出装置は、所定の搬送方向に沿って記録媒体を搬送する搬送手段と、それぞれが液体を吐出する吐出面を有し、前記所定の搬送方向に沿って配列された複数の液体吐出ヘッドと、前記吐出面と対向して配置され、記録媒体を支持する支持部材と、前記所定の搬送方向に関して、互いに隣接する2つの前記液体吐出ヘッドの間に配置された第1吸引口を有し、前記第1吸引口を介して空気を吸引する第1吸引手段と、前記吐出面と直交する直交方向に関して前記第1吸引口よりも前記支持部材に近接して配置され、かつ、前記所定の搬送方向に関して前記2つの液体吐出ヘッド間に配置された第1回転部材とを備えている。
【0007】
本発明の液体吐出装置によると、第1吸引手段による空気の吸引によって記録媒体が浮く場合にも、第1回転部材が記録媒体に当接して浮きを抑制できる。よって、記録媒体と吐出面とが接触するのを抑制することができる。
【0008】
また、本発明においては、前記第1回転部材が、前記所定の搬送方向に関して前記第1吸引口より上流側に配置されていることが好ましい。これによると、吸引口の上流側に第1回転部材が配置されているので、所定の搬送方向に関して上流側の記録媒体の浮きを抑制できる。さらに、吸引口の上流側に第1回転部材が配置されているので、所定の搬送方向に関して、記録媒体の搬送方向先端部が吸引口に到達するよりも前に、第1回転部材に到達しているため、記録媒体の浮きを確実に抑制することができる。
【0009】
また、本発明においては、前記第1回転部材が、前記所定の搬送方向に関して前記第1吸引口の上流側及び下流側のそれぞれに配置されていることが好ましい。これによると、所定の搬送方向に関して吸引口の両側に第1回転部材が配置されているので、上流側と下流側の両方において記録媒体の浮きを抑制できる。
【0010】
また、本発明においては、前記搬送手段が、前記第1吸引口の下流側に配置された前記第1回転部材と対向する搬送ローラをさらに有し、前記第1回転部材と前記搬送ローラとの間に挟持された記録媒体を前記所定の搬送方向に搬送することが好ましい。これによると、所定の搬送方向に関して吸引口よりも下流側に配置された第1回転部材と、搬送ローラとによりローラ対が構成されている。したがって、搬送経路がローラ対によって急に狭くなるため、所定の搬送方向に関して搬送経路に沿って下流側に向かう気流がローラ対に突き当たり、吐出面と直交する直交方向に沿った気流となりやすい。よって、第1吸引手段が効率よく空気を吸引できる。
【0011】
また、本発明においては、前記複数の液体吐出ヘッドは、所定の成分を含有する液体を吐出する第1ヘッドと、前記所定の搬送方向に関して最も上流側に配置されかつ前記所定の成分を凝集又は析出させる画質向上液を吐出する第2ヘッドとを有しており、前記第1吸引口及び前記第1回転部材が、前記所定の搬送方向に関して、前記第2ヘッドと前記第2ヘッドに隣接する第1ヘッドとの間に配置されており、前記所定の搬送方向に関して前記第1ヘッドよりも下流側に配置された第2吸引口を有し、前記第2吸引口を介して空気を吸引する第2吸引手段と、前記所定の搬送方向に関して前記第1ヘッドよりも下流側に配置され、前記直交方向に関して前記第2吸引口よりも前記支持部材に近接して配置された第2回転部材とをさらに備えている。これによると、第2ヘッドと第1ヘッドとの間に第1吸引手段が配置されるため、画質向上液のミストが第1ヘッド側に侵入するのを抑制できる。そのため、画質向上液が第1ヘッドの吐出面に付着して、第1ヘッドに吐出不良が生じるのを抑制することができる。また、第1ヘッドより下流側にも第2吸引手段と第2回転部材が配置されているため、第1ヘッドが吐出する液体のミストが第1ヘッドより下流側に侵入するのを抑制しつつ、記録媒体の浮きを抑制できる。そのため、第1ヘッドが吐出する液体が搬送経路を規定する部材に付着して、当該部材に付着した液体によって記録媒体が汚れるのを防ぐことができる。
【0012】
また、本発明においては、前記第2回転部材が、前記所定の搬送方向に関して前記第2吸引口よりも下流側に配置されており、前記第1吸引手段が発生させる気流の前記第1吸引口における風量が、前記第2吸引手段が発生させる気流の前記第2吸引口における風量よりも大きいことが好ましい。これによると、第1吸引口における風量が比較的強いため、画質向上液のミストが第1ヘッド側に侵入するのを確実に抑制できる。また、第2吸引口における風量が比較的弱いため、第2吸引口より下流側に第2回転部材を配置しても十分に記録媒体の浮きを抑制できる。
【0013】
また、本発明においては、前記第1回転部材の回転軸や第2回転部材の回転軸が、前記吐出面に沿った方向であって前記所定の搬送方向に直交する方向に沿っていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
第1吸引手段による空気の吸引によって記録媒体が浮く場合にも、第1回転部材が記録媒体に当接して浮きを抑制できる。よって、記録媒体と吐出面とが接触するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るインクジェットプリンタの内部構成を示す概略正面図である。
【図2】インクジェットヘッドの周辺構成を抜き出した正面図である。
【図3】インクジェットヘッド、ダクト、ヘッド間ローラ対及び拍車ローラの平面図である。
【図4】制御部1pの機能を示すブロック図である。
【図5】本実施形態の変形例の図2に対応する正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。まず、図1を参照し、本発明に係る一実施形態であるインクジェットプリンタ1の全体構成について説明する。
【0017】
プリンタ1は、直方体形状の筐体1aを有する。筐体1aの天板上部には、排紙部31が設けられている。筐体1aにより画定される空間には、後述の給紙ユニット1cから排紙部31に向けて、図1に示す太矢印に沿って、記録媒体である用紙Pが搬送される用紙搬送経路が形成されている。用紙搬送経路の周辺には、プレコートヘッド10及びインクジェットヘッド11(液体吐出ヘッド)、用紙Pの搬送機構60等が設置されている。
【0018】
プレコートヘッド10は、主走査方向に長尺なほぼ直方体形状を有するラインヘッドである。プレコートヘッド10には、図示しない液体タンクから画質向上液が供給される。プレコートヘッド10の下面である吐出面10aには、画質向上液を吐出する多数の吐出口が開口している。画質向上液としては、インクの色素を凝集させる無色透明の液体が使用される。この液体の材料は、カチオン系高分子やマグネシウム塩等の多価金属塩を含有する液体等、適宜に選択される。この画質向上液があらかじめ塗布された用紙Pの領域にインクが着弾すると、多価金属塩等がインク中の染料又は顔料に作用する。これにより、不溶性又は難溶性の金属複合体等が凝集又は析出する。なお、画質向上液は、インクの発色濃度を向上させる機能を有するものであってもよい。プレコードヘッド10は、制御部1pの制御により、吐出口からプレコート液を吐出する。
【0019】
インクジェットヘッド11は、プレコートヘッド10と同様の形状を有するラインヘッドである。インクジェットヘッド11は、矢印Aの向きに関してプレコートヘッド10の下流側に、プレコートヘッド10と並んで配置されている。また、インクジェットヘッド11は、後述の主走査方向に関して、プレコートヘッド10と同じ位置に配置されている(図3参照)。インクジェットヘッド11には、図示しないインクタンクからブラックのインクが供給される。インクジェットヘッド11の下面である吐出面11aには、ブラックインクを吐出する多数の吐出口が開口している。吐出面11aは、鉛直方向に関して吐出面10aと同じ位置に配置されている。インクジェットヘッド11は、制御部1pの制御により、吐出口からインクを吐出する。以下、プレコートヘッド10及びインクジェットヘッド11の区別を必要としない場合、これらを「ヘッド10」「ヘッド11」と表記することがある。
【0020】
ヘッド10及び11の下方には、プラテン14及び15(支持部材)がそれぞれ配置されている。プラテン14及び15の上面には、用紙Pを支持する平坦な支持面14a及び15aがそれぞれ形成されている。支持面14a及び15aは、鉛直方向に関して互いに同じ位置に配置されている。ヘッド10及び11は、吐出面10aと支持面14aとの間、並びに、吐出面11aと支持面15aとの間に、画像記録に適したわずかな間隙が形成されるように、ヘッドホルダ3を介して筐体1aに支持されている。吐出面10aと支持面14aとの間、もしくは、吐出面11aと支持面15aとの間の間隙が、用紙Pが搬送される搬送経路である。つまり、搬送経路は、吐出面10aと支持面14a、もしくは、吐出面11aと支持面15aにより規定される空間である。用紙Pが支持面14aに支持されているときに、ヘッド10から画質向上液が吐出されることによって、用紙Pに画質向上液が付着する。また、用紙Pが支持面15aに支持されているときに、ヘッド11からインクが吐出されることによって、用紙Pにインクが付着する。また、副走査方向に関して、プラテン14とプラテン15との間には、ガイド29が配置されている。ガイド29の上面は、鉛直方向に関して支持面14a、15aと同じ位置に配置されている。また、副走査方向に関して、拍車ローラ81と従動ローラ82との間には、ガイド29が形成されている。ガイド29における吸引口111bと対向する位置には、貫通孔29aが形成されている。
【0021】
搬送機構60(搬送手段)は、給紙ユニット1c、ガイド29、送りローラ対22,26〜28、レジローラ対23及びヘッド間ローラ対24を有している。制御部1pは、搬送機構60の駆動を制御して、給紙ユニット1cから用紙搬送経路に沿って排紙部31まで用紙Pを搬送する。
【0022】
給紙ユニット1cは、給紙トレイ20及び給紙ローラ21を有する。このうち給紙トレイ20が筐体1aに対して副走査方向に着脱可能である。給紙トレイ20は、上方に開口する箱であり、用紙Pを収容可能である。給紙ローラ21は、制御部1pが給紙モータ21M(図4参照)を制御することにより回転して、給紙トレイ20の最も上方にある用紙Pを送り出す。給紙ローラ21によって送り出された用紙Pは、ガイド29によりガイドされて、送りローラ対22に送られる。送りローラ対22は、制御部1pが送りモータ22M(図4参照)を制御することにより回転して、用紙Pをレジローラ対23へと送る。
【0023】
レジローラ対23は、制御部1pがレジモータ23M(図4参照)を制御することにより回転する。レジローラ対23は、設定されたレジ掛け時間の間、送りローラ対22によって搬送されてきた用紙Pの前端を無回転状態で挟持する。これにより、用紙Pの前端がレジローラ対23に挟持された状態でその傾きが補正(用紙Pの斜行が補正)される。そして、レジ掛け時間が経過した後、レジローラ対23が回転する。これによって斜行補正された用紙Pは、図1の矢印Aに沿ってヘッド間ローラ対24へと送り出される。レジローラ対23とヘッド10との間には用紙センサ32が設けられている。用紙センサ32は、用紙Pが下方を通過したか否かを検出して、検出信号を出力する。
【0024】
ヘッド間ローラ対24は、制御部1pが送りモータ22Mを制御することにより回転する。ヘッド間ローラ対24は、副走査方向に関して、ヘッド10とヘッド11との間に配置されており、駆動ローラ25(搬送ローラ)及び従動ローラ82の2つのローラを有している。駆動ローラ25及び従動ローラ82については後述する。ヘッド間ローラ対24は、レジローラ対23から送り出された用紙Pを2つのローラ間に挟持しつつ、さらに矢印Aに沿って送りローラ対26へと送り出す。このとき用紙Pは、吐出面10a及び11aと対向する位置を通過する。送りローラ対26及び27は、制御部1pが送りモータ22Mを制御することにより回転する。送りローラ対27及び27は、矢印Aに沿って搬送された用紙Pを、さらにガイド29に沿って送りローラ対28まで搬送する。送りローラ対28は、制御部1pが送りモータ22Mを制御することにより回転する。送りローラ対28は、筐体1a上部に形成された開口38を介して用紙Pを排紙部31へと送り出す。
【0025】
なお、本明細書において副走査方向とは、矢印Aに沿った方向であり、吐出面10a及び吐出面11aと対向する位置にある用紙Pの搬送方向である。つまり、副走査方向が、所定の搬送方向である。主走査方向とは、水平面に平行且つ副走査方向に直交する方向である。副走査方向(所定の搬送方向)に関して最も上流側に配置されたヘッド10が本発明における第2ヘッドに対応し、ヘッド10に隣接するヘッド11が本発明における第1ヘッドに対応する。
【0026】
図4に示すように、プリンタ1内には、プリンタ1の各部の動作を制御する制御部1pが収容されている。制御部1pは、PCなどの外部装置から印刷データが転送されると、当該印刷データに基づいて、用紙Pを搬送する。また、制御部1pは、当該印刷データに基づいて、ヘッド10、11から液体を吐出させる。具体的には、制御部1pは、給紙モータ21M、送りモータ22M、レジモータ23Mを制御することにより、用紙Pを給紙カセット20から排紙部31へ搬送する。給紙カセット20から搬送された用紙Pが、用紙センサ32に到達すると、用紙センサ32は検出信号を出力する。制御部1pは、用紙センサ32が検出信号を出力してから所定時間後にヘッド10、ヘッド11から画質向上液もしくはインクを吐出させる。ここで、所定時間とは、各ヘッド10、11のそれぞれについて、用紙センサ32が用紙Pを検出したときの用紙Pの先端から、最も上流にある吐出口までの搬送経路に沿った距離を、用紙Pの搬送速度で割った時間である。ヘッド10、11から液体が吐出されることにより、用紙Pに対して印刷データに基づく所望の画像が記録される。また、制御部1pは、ポンプ112、122を制御して、吸引口111b、吸引口121bから空気を吸引する。ポンプ112、122については後述する。制御部1pは、印刷データに基づいて用紙Pが搬送されている間、ポンプ112、122を制御して吸引口111b、吸引口121bから空気を吸引させる。
【0027】
本実施形態のプリンタ1には、プリンタ1内に発生する画質向上液やインクのミストを吸引するための吸引機構110及び120(第1吸引手段及び第2吸引手段)が設けられている。ヘッド10やヘッド11から画質向上液やインクが吐出された際、吐出されたこれらの液体の一部が微小な液滴となって空中を霧状に浮遊することがある。ミストは、このような霧状の微小液滴である。ここで、用紙Pに対してヘッド10、11から液体が吐出されて用紙Pに画像が記録される場合、用紙Pは矢印Aの向きに搬送されている。そのため、ヘッド10、11近傍においては、用紙Pの搬送に伴って矢印Aの向きの気流が生じている。つまり、ヘッド10、11から吐出された液体のうちの用紙Pに着弾せずに空中に浮遊するミストは、当該気流によって矢印Aの向きに移動する。
【0028】
以下、吸引機構110、120及びその周辺の構成について、図1〜図3を参照しつつ説明する。吸引機構110は、ダクト111、ポンプ112、及び、流路113を有している。ダクト111は、主走査方向に関してヘッド10及び11とほぼ同じ長さを有する直方体の概略形状を有している。ダクト111内には、鉛直方向に延びる中空の空間111aが形成されている。ダクト111の下端には空気の吸引口111b(第1吸引口)が形成されており、ダクト111の上端には空間111aの開口111cが形成されている。吸引口111bは、空間111aと連通しており、ヘッド10とヘッド11に挟まれた位置であって、ヘッド間ローラ対24より若干上方の位置に配置されている。また、吸引口111bは、ガイド29の貫通孔29aと対向して配置されている。
【0029】
開口111cは流路113を介して装置外部と連通している。流路113の途中にはポンプ112が設置されている。ポンプ112は、制御部1pによって制御され、流路113を介して空間111a内の空気を吸引し、装置外部へと排出する。ポンプ112が空間111a内の空気を吸引すると、吸引口111b付近の空気は、ミストと共に空間111a内へと吸引される。そして、図2の矢印Bに沿って鉛直上方に向かい、流路113を介して装置外部へと排出される。ヘッド10が吐出した画質向上液によるミストが矢印Aの向きに移動しても、吸引口111bがヘッド10とヘッド11との間に配置されているので、当該ミストは、吸引口111bを介してダクト111に吸引される。これにより、画質向上液のミストがヘッド11側へと移動するのが抑制されている。仮に、画質向上液が吐出面11aに付着すると、吐出口付近のインクを凝集又は析出させ、吐出口を塞いでしまい、吐出不良を発生させるおそれがある。吸引機構110によると、画質向上液のミストがヘッド11側へと到達しにくくなるので、画質向上液が吐出面11aに付着しにくくなり、吐出不良が発生しにくくなる。
【0030】
吸引機構120は、吸引機構110の各部と同様に構成されたダクト121、ポンプ122及び流路123を有している。ダクト121の下端の吸引口121b(第2吸引口)は、副走査方向に関してヘッド11の下流側近傍に配置されている。ポンプ122は、制御部1pによって制御され、流路123を介してダクト121内の空間121aの空気を吸引する。これにより、吸引口121b付近の空気が、ミストと共に空間121a内へと吸引される。そして、図2の矢印Cに沿って鉛直上方に向かい、流路123を介して装置外部へと排出される。よって、ヘッド11から吐出されたインクによるミストが副走査方向に下流側へと移動するのが抑制される。インクのミストが、送りローラ対26やガイド29などの搬送経路を規定する部材に付着すると、そのインクがさらに用紙Pに転写されて、用紙Pを汚染するおそれがある。吸引機構120によると、このようなインクのミストによる用紙Pの汚染が少なくなる。
【0031】
吸引機構110のポンプ112は、吸引機構120のポンプ122よりも吸引力が強いものが使用されている。具体的には、ポンプ112によって吸引口111bから吸引される単位時間当たりの空気の量が、ポンプ122によって吸引口121bから吸引される単位時間当たりの空気の量よりも大きくなるように調整されている。つまり、ポンプ112が発生させる気流の吸引口111bにおける風量(以下、吸引機構110の風量と称する)が、ポンプ122が発生させる気流の吸引口121bにおける風量(以下、吸引機構120の風量と称する)より大きくなっている。したがって、画質向上液のミストがヘッド11側へと移動することがより効果的に抑制されている。
【0032】
ところで、吸引機構110及び120が空気を吸引すると、吸引口111bや121bの下方に位置する用紙Pが浮き上がるおそれがある。特に、副走査方向に関する用紙Pの先端部もしくは後端部は、中間部と比べて浮き上がりやすい。用紙Pが浮き上がってヘッド10やヘッド11に接触すると、用紙Pの搬送精度が低下したり、吐出面10aや11aに付着したインクや画質向上液が用紙Pに転写されたりして、用紙Pに形成される画像の品質が低下するおそれがある。また、ヘッドが損傷するおそれもある。
【0033】
そこで、本実施形態には、用紙Pの浮き上がりを抑制するため、3つのローラが設けられている。これら3つのローラのいずれも、鉛直方向に関して吸引口111bや吸引口121bと支持面14a、15aとの間に配置されている。
【0034】
1つ目のローラは、副走査方向に関してヘッド10とダクト111との間に配置された拍車ローラ81(第1回転部材)である。拍車ローラ81は、主走査方向に沿った回転軸81aと、回転軸81aに固定された複数のローラ部81bとを有している。回転軸81aは、主走査方向にヘッド10を跨いで延びており、筐体1aに回転可能に支持されている。ローラ部81bは、主走査方向に関してヘッド10と同じ範囲に、所定の間隔で配列されている。ローラ部81bは、略円筒形状を有しており、その外周には、径方向に突出した複数の突起が周方向に並んでいる。突起の長さは互いに等しく、突起の最下点が鉛直方向に関してほぼ用紙Pの搬送経路と同じ位置に配置されている。用紙Pが浮き上がろうとすると、拍車ローラ81の突起が用紙Pと当接して、拍車ローラ81は、用紙Pの移動に伴って回転する。つまり、拍車ローラ81は、用紙Pの記録面(用紙Pにおける吐出面10a、11aと対向する側の面)と対向している。そのため、拍車ローラ81と用紙Pとが接触する際、拍車ローラ81は用紙Pの記録面と接触する。拍車ローラ81は、その外周に複数の突起が配置されており、用紙Pの記録面と点接触するため、用紙Pに吐出された画質向上液が乱れるのを抑制することができる。なお、拍車ローラ81は、ローラ部81bが主走査方向に所定の間隔で配置されているため、主走査方向に関してローラ部81bが存在していない部分には隙間がある。ヘッド10から吐出された画質向上液によるミストは、当該隙間を通過して、矢印Aの向きに移動しうる。
【0035】
2つ目のローラは、ヘッド間ローラ対24を構成する2つのローラのうち、用紙Pに上方から当接する従動ローラ82(第1回転部材)である。従動ローラ82は、用紙Pに下方から当接する側の駆動ローラ25との間で用紙Pを挟持しつつ、用紙Pの移動に伴って従動する。従動ローラ82は、主走査方向に沿った回転軸82aと、回転軸82aに固定されたローラ部82bとを有している。回転軸82aは、主走査方向にヘッド10を跨いで延びており、筐体1aに回転可能に支持されている。ローラ部82bは、主走査方向に関してほぼヘッド10と同じ長さの略円筒形状を有している。ローラ部82bは、突起が形成されておらず、滑らかな表面を有している。従動ローラ82の最下点は、鉛直方向に関してほぼ用紙Pの搬送経路と同じ位置に配置されている。ローラ部82bの外周面は、フッ素コーティングが施されている。そのため、従動ローラ82と用紙Pの記録面とが接触する際、用紙Pに吐出された画質向上液が従動ローラ82のローラ部82bに付着するのを抑制することができる。
【0036】
駆動ローラ25は、従動ローラ82と鉛直方向に対向する位置に配置されている。駆動ローラ25は、制御部1pが送りモータ22Mを駆動することにより回転する。駆動ローラ25が回転することにより、従動ローラ82とにより挟持された用紙Pは矢印Aの向きに搬送される。駆動ローラ25は、主走査方向に沿った回転軸25bと、回転軸25bに固定されたローラ部25aとを有している。回転軸25bは、主走査方向にヘッド10を跨いで延びており、筐体1aに回転可能に支持されている。ローラ部25aは、主走査方向に関してほぼヘッド10と同じ長さの略円筒形状を有している。ローラ部25aはゴムにより形成されている。従動ローラ82及び駆動ローラ25は、副走査方向に関してダクト111とヘッド11との間に配置されている。
【0037】
3つ目のローラは、副走査方向に関してダクト121の下流側近傍に配置された拍車ローラ83(第2回転部材)である。拍車ローラ83は、回転軸81a及びローラ部81bと同様の構成を有する回転軸83a及びローラ部83bから構成されている。回転軸83aは筐体1aに回転可能に支持されている。ローラ部83bに形成された突起の最下点は、鉛直方向に関してほぼ用紙Pの搬送経路と同じ位置に配置されている。用紙Pが浮き上がろうとすると、拍車ローラ83の突起が用紙Pと当接して、拍車ローラ83が用紙Pの移動に伴って回転する。つまり、拍車ローラ83は、用紙Pの記録面(用紙Pにおける吐出面10a、11aと対向する側の面)と対向している。そのため、拍車ローラ83と用紙Pとが接触する際、拍車ローラ83は用紙Pの記録面と接触する。拍車ローラ83は、その外周に複数の突起が配置されており、用紙Pの記録面と点接触するため、用紙Pに吐出されたインクが乱れるのを抑制することができる。
【0038】
以上説明した本実施形態によると、吸引機構110による空気の吸引により用紙Pが浮き上がろうとしても、拍車ローラ81及び従動ローラ82により浮き上がりが抑制される。用紙Pが矢印Aの向きに搬送されるとき、用紙Pの先端はまず拍車ローラ81の下方に到達した後に、吸引口111bに到達する。そのため、用紙Pの先端部が吸引機構110による吸引によって浮き上がろうとしたとき、用紙Pは拍車ローラ81によって浮き上がりが抑制される。したがって、用紙Pの浮き上がりが確実に抑制される。つまり、吸引口111bより上流側に拍車ローラ81が配置されているため、用紙Pの浮き上がりが確実に抑制される。さらに、吸引口111bの下流側では、従動ローラ82により用紙Pの浮き上がりが抑制される。このように、吸引口111bの上流側と下流側との両方で用紙Pの浮き上がりが抑制されるため、用紙Pが吐出面10aや吐出面11aに接触するのが抑制される。
【0039】
また、プラテン14とプラテン15との間には、ガイド29が配置されている。また、副走査方向に関して吸引口111bの下流側にヘッド間ローラ対24が配置されている。そのため、このローラ対によって用紙Pの搬送経路が急に狭くなっている。このため、搬送経路に沿って下流側に向かう気流が、ヘッド間ローラ対24に突き当たり、その方向を変えて、鉛直方向に沿った気流となりやすい。つまり、搬送経路に沿って下流側に向う気流は、貫通孔29aを介して鉛直方向に沿った気流となりやすい。貫通孔29aを介して上方に向かった気流の先には吸引口111bが配置されているため、空気が円滑に吸引口111bへと導かれる。これにより、吸引機構110が効率よく空気を吸引できる。
【0040】
また、吸引機構120による空気の吸引により用紙Pが浮き上がろうとしても、吸引機構120の下流側の拍車ローラ83により浮き上がりが抑制される。そのため、用紙Pが浮き上がってヘッド11に当接するのを制できる。
【0041】
本実施形態のように、吸引機構110、120によりヘッド10、11から生じたミストを吸引する場合には、ヘッドの直ぐ下流側に吸引口111b、121bが配置されるのが好ましい。また、ヘッド10、11から生じたミストを吸引するためには、吸引機構110、120の風量が強い方が好ましい。しかしながら、吸引機構110、120の風量を強くすると、用紙Pが浮き上がってしまい、吐出面10a、11aに接触するおそれがある。
【0042】
本実施形態において、ヘッド10は画質向上液を吐出するヘッドである。画質向上液が、ヘッド11の吐出面11aに付着すると、吐出口付近のインクを凝集又は析出させ、吐出口を塞いでしまうおそれがある。吐出口が塞がれると、吐出不良を発生するおそれがある。そこで、ヘッド10から吐出された画質向上液によるミストを吸引するために、吸引機構110の風量は比較的強く設定している。そして、副走査方向に関して、吸引口111bの上流側及び下流側に拍車ローラ81及び従動ローラ82を配置することで、用紙Pが浮き上がるのを抑制している。なお、吸引機構110の風量は比較的強いため、ミストを強力に吸引することで、用紙Pが浮き上がり、吸引口111bの近くに配置された拍車ローラ81や従動ローラ82に画質向上液を付着させてしまうおそれがある。しかしながら、画質向上液は無色透明であるため、仮に拍車ローラ81等に付着し、さらに用紙Pに転写されたとしても、用紙Pを直接汚染する原因にはなりにくい。したがって、本実施形態のように、吸引機構110によって強い風量でミストを吸引すると共に、吸引口111bの両側に拍車ローラ81と従動ローラ82とを配置して、用紙Pの浮き上がりを効果的に抑える構成とすることが好ましい。
【0043】
これに対し、本実施形態において、副走査方向に関してヘッド11は最下流に配置されたヘッドである。そして、ミストは、搬送される用紙Pにより生じる気流によって矢印Aの向きに移動する。そのため、ヘッド11から吐出されたインクによるミストが、他のヘッドに影響を及ぼすおそれはほとんどない。また、ヘッド11はインクを吐出するヘッドである。仮に、副走査方向に関して、ヘッド11よりも下流側にインクを吐出するヘッドがさらに配置されていたとして、ヘッド11から吐出されたインクによるミストが、ヘッド11よりも下流側のヘッドの吐出面に付着したとしても、吐出口が塞がれることはない。つまり、ヘッド11から吐出されたインクによるミストは、ヘッド10から吐出された画質向上液によるミストと比べて、吐出不良の原因にはなりにくい。そのため、吸引機構120の風量は、吸引機構110の風量よりも弱く設定する。しかしながら、ヘッド11はインクを吐出するヘッドであるため、インクがローラ等に付着すると用紙Pに転写されて用紙Pを直接汚染する原因となりやすい。そのため、副走査方向に関して、吸引口121bをヘッド11の直ぐ下流側に配置することで、吸引機構120の風量が比較的弱くても、ヘッド11から吐出されたインクによるミストを効率的に回収することができる。吸引機構120の風量が比較的弱いため、ヘッド11と吸引口121bとの間に拍車ローラが配置されていなくても、吸引口121bの下流側に拍車ローラ83が配置されているため、用紙Pの浮き上がりを十分抑制することができる。
【0044】
また、拍車ローラ81、従動ローラ82及び拍車ローラ83のいずれも、上記のとおり、それぞれの最下点が吸引口111bや吸引口121bと支持面14a、15aとの間に配置されている。つまり、これら各ローラの最下点は、吸引口111bや吸引口121bよりも用紙Pの搬送経路に近接している。このため、各ローラの最下点が吸引口111bや吸引口121bよりも用紙Pの搬送経路に近接して配置されていることにより、用紙Pが浮き上がった際、各ローラが用紙Pに確実に当接し、用紙Pの浮き上がりを抑制することができる。仮に、拍車ローラ81、従動ローラ82及び拍車ローラ83が配置されていない場合、用紙Pの記録面と対向するガイド29と用紙が接触することになる。すると、用紙Pに付着した画質向上液やインクが、ガイド29に付着してしまい、用紙Pの画像が乱れたり、当該用紙Pの次に搬送された用紙Pが汚れてしまうおそれがある。一方、拍車ローラ81、83は、外周に突起が形成されており、用紙Pの記録面と点接触するため、拍車ローラ81、83に液体が付着するのを抑制することができる。また、従動ローラ82は、外周面にフッ素コーティングが施されているため、従動ローラ82に液体が付着するのを抑制することができる。
【0045】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
【0046】
例えば、上述の実施形態では、副走査方向に関して、ダクト111の吸引口111bの上流側と下流側のそれぞれにローラ(拍車ローラ81及び従動ローラ82のそれぞれ)が配置されている。しかし、拍車ローラ81及び従動ローラ82の少なくともいずれかと吸引口111bとが、副走査方向に関してヘッド10及び11の間に配置されているのであれば、上述の実施形態とは異なる配置であってもよい。例えば、図5に示すように、副走査方向に関して吸引口111bが拍車ローラ81と同じ位置に配置されていてもよい。また、吸引口111bの上流側に拍車ローラ81のみが配置されていてもよいし、下流側に従動ローラ82のみが配置されていてもよい。また、従動ローラ82は、拍車ローラ81と同様に拍車ローラにより構成されていても良い。
【0047】
また、上述の実施形態では、拍車ローラ81の最下点が、鉛直方向に関して用紙Pの搬送経路とほぼ同じ位置に配置されている。しかし、鉛直方向に関する拍車ローラ81の位置は、最下点が吸引口111bよりも用紙Pの搬送経路に近接しているのであれば、上述の実施形態よりも上方であってもよい。拍車ローラ83と吸引口121bの位置関係についても同様である。
【0048】
また、上述の実施形態では、1つのプレコートヘッド10と1つのインクジェットヘッド11とが副走査方向に配列されている。しかし、1つのプレコートヘッド10と2つ以上のインクジェットヘッドとが副走査方向に配列されていてもよい。この場合は、副走査方向に関して最も上流の位置にプレコートヘッド10(第2ヘッド)が配置され、プレコートヘッド10とこれに隣接するインクジェットヘッド(第1ヘッド)との間に吸引機構110と拍車ローラ81が配置されることが好ましい。また、プレコートヘッド10が設けられておらず、インクジェットヘッドのみが複数設けられていてもよい。互いに隣接するインクジェットヘッド間に、吸引機構110と拍車ローラ81が配置されていても良いし、吸引機構120と拍車ローラ83が配置されていても良い。また、プラテン14が、ヘッド10の吐出面10aと対向する位置に配置されており、プラテン15が、ヘッド11の吐出面11aと対向する位置に配置されている。変形例として、1つのプラテンがヘッド10の吐出面10a及びヘッド11の吐出面11aに対向するように配置されていてもよい。
【0049】
また、本発明は、プリンタに限定されず、ファクシミリやコピー機等の各種液体吐出装置に適用可能である。ヘッドは、インクや画質向上液以外の液体を吐出するものでもよい。
【符号の説明】
【0050】
1 インクジェットプリンタ(プリンタ)
10 プレコートヘッド(ヘッド)
11 インクジェットヘッド(ヘッド)
10a、11a 吐出面
14、14 プラテン(支持部材)
24 ヘッド間ローラ対
60 搬送機構
81 拍車ローラ
82 従動ローラ
83 拍車ローラ
110 吸引機構
111b 吸引口
120 吸引機構
121b 吸引口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の搬送方向に沿って記録媒体を搬送する搬送手段と、
それぞれが液体を吐出する吐出面を有し、前記所定の搬送方向に沿って配列された複数の液体吐出ヘッドと、
前記吐出面と対向して配置され、記録媒体を支持する支持部材と、
前記所定の搬送方向に関して、互いに隣接する2つの前記液体吐出ヘッドの間に配置された第1吸引口を有し、前記第1吸引口を介して空気を吸引する第1吸引手段と、
前記吐出面と直交する直交方向に関して前記第1吸引口よりも前記支持部材に近接して配置され、かつ、前記所定の搬送方向に関して前記2つの液体吐出ヘッド間に配置された第1回転部材とを備えていることを特徴とする液体吐出装置。
【請求項2】
前記第1回転部材が、前記所定の搬送方向に関して前記第1吸引口より上流側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
【請求項3】
前記第1回転部材が、前記所定の搬送方向に関して前記第1吸引口の上流側及び下流側のそれぞれに配置されていることを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。
【請求項4】
前記搬送手段が、
前記第1吸引口の下流側に配置された前記第1回転部材と対向する搬送ローラをさらに有し、前記第1回転部材と前記搬送ローラとの間に挟持された記録媒体を前記所定の搬送方向に搬送することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
【請求項5】
前記複数の液体吐出ヘッドは、所定の成分を含有する液体を吐出する第1ヘッドと、前記所定の搬送方向に関して最も上流側に配置されかつ前記所定の成分を凝集又は析出させる画質向上液を吐出する第2ヘッドとを有しており、
前記第1吸引口及び前記第1回転部材が、前記所定の搬送方向に関して、前記第2ヘッドと前記第2ヘッドに隣接する第1ヘッドとの間に配置されており、
前記所定の搬送方向に関して前記第1ヘッドよりも下流側に配置された第2吸引口を有し、前記第2吸引口を介して空気を吸引する第2吸引手段と、
前記所定の搬送方向に関して前記第1ヘッドよりも下流側に配置され、前記直交方向に関して前記第2吸引口よりも前記支持部材に近接して配置された第2回転部材とをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
【請求項6】
前記第2回転部材が、前記所定の搬送方向に関して前記第2吸引口よりも下流側に配置されており、
前記第1吸引手段が発生させる気流の前記第1吸引口における風量が、前記第2吸引手段が発生させる気流の前記第2吸引口における風量よりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
【請求項7】
前記第2回転部材の回転軸が、前記吐出面に沿った方向であって前記所定の搬送方向に直交する方向に沿っていることを特徴とする請求項5又は6に記載の液体吐出装置。
【請求項8】
前記第1回転部材の回転軸が、前記吐出面に沿った方向であって前記所定の搬送方向に直交する方向に沿っていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−28132(P2013−28132A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167036(P2011−167036)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】