説明

液体回収装置、液体噴射装置

【課題】吸収部材の目詰まりを防止するとともに、印刷休止状態においてキャップ内の保湿を行うことができる液体回収装置及びこれを備えた液体噴射装置を提供する。
【解決手段】。キャップ12内に、記録ヘッド9と対向するとともに吸引孔を覆う第1吸収体を配置した。このため、記録ヘッド9から吐出されたインクは、第1吸収体16により直ちに吸収保持されるとともに吸引孔13bに導かれ、排出される。また、キャップ12と第1吸収体16とで形成される空間内に吸引孔13bと離間して第2吸収体17を配置した。このため、第2吸収体17は第1吸収体16に比べインクを保持し易い。よって、第2吸収体17に保持されたインクを第1吸収体16に浸透させることでキャップ12内の保湿を行なう液体回収装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体回収装置及びこれを備えた液体噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)は、インク(液体)を噴射する記録ヘッド(液体噴射ヘッド)を備えており、この記録ヘッドのノズル形成面に形成されたノズルから記録媒体にインクを噴射することで印刷を行うようになっている。したがって、このようなプリンターでは、ノズル内に存在するインク中のインク溶媒の揮発により、インクが増粘してノズルが目詰まりすることがある。さらには、ノズルの開口部から気泡が混入して、ドット抜け等の印刷不良を招くこともある。
【0003】
このような不具合を解消するため、上記のようなプリンターは、インクを噴射させない印刷休止状態において、ノズル内のインク溶媒の蒸発をできるだけ防ぐため、記録ヘッド(ノズル形成面)を封止するキャップが設けられている(例えば、特許文献1)。
【0004】
このキャップには、多孔質部材からなるインク吸収部材が配置されている。印刷休止前に記録ヘッドからインクが吐出され、吐出されたインクがインク吸収部材に吸収保持される。その後、印刷休止状態に移行すると、キャップにより記録ヘッドのノズル形成面が封止されるとともにノズルの周囲が密閉空間となる。このとき、インク吸収部材に吸収保持されたインクからインク溶媒が蒸発することで密閉空間が保湿され、ノズル内のインク溶媒の蒸発を抑制することができるようになっている。
【0005】
また、キャップには、吸引ポンプに連通する吸引孔が形成されている。このため、ノズル及びインク吸収部材の目詰まりを防止するため、キャップによりノズル形成面を封止し、適宜吸引ポンプを駆動させ、記録ヘッドのノズル内のインクを強制的に吐出させるとともに、吐出されたインクを吸収したインク吸収部材からインクを排出させる、いわゆるクリーニングを行うことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−196613公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1のプリンターでは、前述のクリーニングにおいて、インク吸収部材内に残留したインクが固化することによるノズルの目詰まりが発生しないよう、インク吸収部材からインクの吸引を行なう。そのため、インク吸収部材に保持されるインクが減少してしまい、印刷休止状態において、キャップにより記録ヘッドのノズル形成面を封止し、密閉空間を形成した場合、インク吸収部材に保持されたインクからのインク溶媒の蒸発が足りず、密閉空間の保湿を行なうことができない虞があった。
【0008】
また、印刷休止状態において前述の保湿状態が確保できるよう、クリーニングでのインク吸引量を減らすと、インク吸収部材から吸引されずインク吸収部材内に残留するインクが増加し、それ以上のインク吸収が妨げられる結果、例えばプリンターが傾いた時等に、インク吸収部材に残留するインクの一部が漏出してしまう虞があった。
【0009】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、吸収部材の目詰まりを防止するとともに、印刷休止状態においてキャップ内の保湿を行うことができる液体回収装置及びこれを備えた液体噴射装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0011】
[適用例1]本適用例に係る液体回収装置は、液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に備えられ、前記液体噴射ヘッドから吐出された液体を回収する液体回収装置であって、前記液体回収装置は、前記液体噴射ヘッドから吐出された液体を吸収する液体吸収体と、前記液体吸収体を収容するとともに前記液体吸収体を介して液体を吸引する吸引孔を有する液体回収容器と、を備え、前記液体吸収体は、前記液体噴射ヘッドと対向するとともに前記吸引孔を覆う第1吸収体と、前記第1吸収体と接するとともに前記吸引孔と離間して設けられ、前記液体回収容器と前記第1吸収体とにより形成される空間内に配置される第2吸収体と、により構成されていることを特徴とする。
【0012】
本適用例によれば、液体回収容器内に、液体噴射ヘッドと対向するとともに吸引孔を覆う第1吸収体を配置した。このため、液体噴射ヘッドから吐出された液体は、第1吸収体により直ちに吸収保持されるとともに吸引孔に導かれ、排出される。また、液体回収容器と第1吸収体とで形成される空間内に、吸引孔と離間して第2吸収体を配置した。このため、第2吸収体は第1吸収体に比べ液体を保持し易い。よって、第2吸収体に保持された液体を第1吸収体に浸透させることで液体回収容器内の保湿を行なうことができる。
【0013】
[適用例2]本適用例に係る液体回収装置は、上述の適用例において、前記第1吸収体は、前記液体噴射ヘッドと対向するとともに大気に露出する大気露出面を有する液体保持部と、前記吸引孔を覆う液体導出部と、を有することを特徴とする。
【0014】
本適用例によれば、第1吸収体は、大気露出面を有する液体保持部と、液体保持部と接するとともに吸引孔を覆う液体導出部と、から構成されている。このため、液体噴射ヘッドから吐出された液体は、液体保持部により直ちに吸収保持されるとともに、液体導出部を介して吸引孔に導かれ、排出される。このため、第1吸収体内に液体が残留する虞がない。よって、第1吸収体の目詰まりを防止することができる。
【0015】
[適用例3]本適用例に係る液体回収装置は、上述の適用例において、前記液体導出部は、前記液体保持部との境界部から前記吸引孔を覆う部分にかけて先細り形状を成していることを特徴とする。
【0016】
本適用例によれば、液体導出部は、液体保持部との境界部から吸引孔を覆う部分にかけて先細り形状を成している。このため、第1吸収体に吸収保持された液体を吸引孔付近に集まるように流し、吸引孔から排出させることができる。
【0017】
[適用例4]本適用例に係る液体回収装置は、上述の適用例において、前記第2吸収体と、前記液体導出部とは、離間して設けられることを特徴とする。
【0018】
本適用例によれば、前記第2吸収体と前記液体導出部とは離間して設けられている。このため、前記液体導出部を流れるべき液体を第2吸収体が誤って吸収してしまうことがないので、第1吸収体に吸収保持された液体を効率よく排出させることができる。
【0019】
[適用例5]本適用例に係る液体回収装置は、上述の適用例において、前記第2吸収体は、前記第1吸収体の前記液体保持部と接するとともに、前記液体保持部と接する部分から前記液体保持部における前記大気露出面と離間する方向に向かって、前記液体保持部の前記大気露出面と平行な断面の面積が増加する部分を有することを特徴とする。
【0020】
本適用例によれば、第2吸収体は、第1吸収体と接する部分から第1吸収体の前記液体保持部における大気露出面とは離間する方向に向かって、大気露出面と平行な断面の面積が増加する部分を有する。このため、第2吸収体が、上記断面の面積が一定となる柱状に形成された場合に比べ、第2吸収体の体積を大きくすることができ、第2吸収体が保持できるインク量を柱状の場合に比べ増やすことができる。よって、第1吸収体から流れ込んだ液体を多く保持することができ、第2吸収体に保持された液体を第1吸収体に浸透させることで液体回収容器内の保湿を行なうことができる。
【0021】
[適用例6]本適用例に係る液体回収装置は、上述の適用例において、前記液体保持部と前記液体導出部は一体に形成されていることを特徴とする。
【0022】
本適用例によれば、第1吸収体における液体保持部と液体導出部は一体に形成されている。したがって、液体保持部と液体導出部とを別部材で形成した場合に比べ、製造コストを抑えることができる。
【0023】
[適用例7]本適用例に係る液体回収装置は、上述の適用例において、前記第1及び第2吸収体は液体保持力の異なる液体吸収体であって、第2吸収体の液体保持力は、前記第1吸収体の液体保持力よりも大きいことを特徴とする。
【0024】
本適用例によれば、第2吸収体は、第1吸収体よりも液体保持力の大きな部材から構成されている。したがって、液体噴射ヘッドから吐出された液体は、第1吸収体より液体保持力が大きな第2吸収体に保持されるため、第2吸収体によって長く保持される。よって、第2吸収体に保持された液体を用いて液体回収容器内の保湿を行なうことができる。
【0025】
[適用例8]本適用例に係る液体噴射装置は、上述の適用例の液体回収装置を備えたことを特徴とする。
【0026】
本適用例に係る液体噴射装置によれば、上述の液体回収装置を備えることにより、液体噴射ヘッドから吐出された液体を効果的に吸引孔から排出するとともに、液体回収容器内の保湿を良好に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】第1実施形態に係るインクジェット式プリンターの斜視図。
【図2】第1実施形態に係るインクジェット式プリンターのメンテナンス機構の概略断面図。
【図3】第1実施形態に係るインクジェット式プリンターのキャップの分解斜視図。
【図4】変形例のキャップの断面図。
【図5】変形例のキャップの断面図。
【図6】第2実施形態のキャップの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1実施形態)
以下、本発明に係る液体回収装置及び該液体回収装置を備えた液体噴射装置の一実施形態を、インクジェット式プリンターに具体化し、図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1に記載した指示方向を基準とした場合の「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」と一致するものとする。
【0029】
図1に示すように、一般に、液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター1(以下、プリンター1という)は、フレーム2を有している。フレーム2には、プラテン3が設けられ、プラテン3上には、紙送りモーター4の駆動により記録用紙Pが給送されるようになっている。また、フレーム2には、プラテン3の長手方向と平行に、棒状のガイド部材5が設けられている。
【0030】
ガイド部材5には、キャリッジ6がガイド部材5の軸線方向に往復移動可能に支持されている。キャリッジ6は、フレーム2内に設けられたタイミングベルト7を介して、キャリッジモーター8に連結されている。そして、キャリッジ6は、キャリッジモーター8の駆動により、ガイド部材5に沿って往復移動されるようになっている。
【0031】
キャリッジ6には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド9が設けられるとともに、記録ヘッド9に液体としてのインクを供給するためのインクカートリッジ10が着脱可能に配置されている。インクカートリッジ10内のインクは、記録ヘッド9に備えられた図示しない圧電素子の駆動により、インクカートリッジ10から記録ヘッド9へと供給され、記録ヘッド9から、プラテン3上に給送された記録用紙Pに対して吐出され、印刷が行なわれるようになっている。
【0032】
なお、プリンター1の一端側に位置する、記録用紙Pと対応しないホームポジション領域(非印刷領域)には、記録ヘッド9のクリーニング等を行なう、液体回収装置としてのメンテナンス機構11が設けられている。
【0033】
次に、メンテナンス機構11について詳述する。図1及び図2に示すように、このメンテナンス機構11は、有底四角箱状をなす液体回収容器としてのキャップ12と、キャップ12を昇降させるための図示しない昇降装置とを備えている。このキャップ12は、記録ヘッド9側に開口部12aを有しており、メンテナンス機構11は、キャリッジ6をホームポジション領域であるメンテナンス機構11の上部に移動させた状態で、キャップ12を上昇させることで記録ヘッド9のノズル形成面9a(各ノズル9b)をキャップ12により封止するようになっている。
【0034】
次に、キャップ12について図2及び図3を参照して詳述する。図2及び図3に示すように、キャップ12には、キャップ12の開口部12a側の端部を覆うように、封止部材としてゴム製のシール部材Sが設けられている。また、キャップ12の開口部12aとは反対側の面12b(キャップ12の底面12b)の中央部からは、吸引孔接続部13が下方に向かって突設されており、吸引孔接続部13内には、キャップ12内からインクを排出するための排出路13aが上下方向に貫通形成されている。この場合、排出路13aの開口部12a側の端部はキャップ12の底面12bに開口しており、該開口が記録ヘッド9から吐出されたインクを吸引するための吸引孔13bとされている。
【0035】
吸引孔接続部13には、排出チューブ14の基端側(上流側)14aが接続されるとともに、該排出チューブ14の先端側(下流側)14bは図示しない廃インクタンクに連通されている。また、キャップ12と廃インクタンクとの間における排出チューブ14の中間部には、キャップ12側から廃インクタンク側へ向かってインクを吸引するための吸引ポンプ15が設けられている。
【0036】
そして、記録ヘッド9のノズル形成面9aにシール部材Sを介してキャップ12を密着させ、ノズル形成面9aにおけるノズル9bの形成領域を封止した状態で吸引ポンプ15を駆動することで、各ノズル9bからインクが気泡等とともに吸引され、キャップ12及び排出チューブ14を介して図示しない廃インクタンク内に排出される、いわゆるクリーニングが行われるようになっている。
【0037】
また、キャップ12内には、記録ヘッド9から排出されたインクを吸収するための、液体吸収体としての第1吸収体16及び第2吸収体17が配置されている。この第1吸収体16及び第2吸収体17は、多孔質部材、例えばスポンジ、からなり、印刷休止状態におけるキャップ12が記録ヘッド9のノズル形成面9aを封止した場合には、第1吸収体16及び第2吸収体17が吸収保持していたインクからインク溶媒が蒸発し、キャップ12とシール部材Sとノズル形成面9aとで囲まれた密閉空間Q内が保湿状態となり、ノズル9b内のインクの乾燥が抑制されるようになっている。
【0038】
次に、第1吸収体16及び第2吸収体17について、図2及び図3を参照して詳述する。図2及び図3に示すように、第1吸収体16は、キャップ12の開口部12a全体を覆うとともに、キャップ12の開口部12aにおいて記録ヘッド9と対向し、開口部12aから大気に露出する大気露出面16cを有する液体保持部16aと、吸引孔13bを覆う面16dを有する液体導出部16bと、から構成されており、液体保持部16aと液体導出部16bとは一体に形成されている。また、第2吸収体17は、第1吸収体16と、キャップ12の底面12bと、内側面12cとで形成された閉空間内に配置されている。
【0039】
ここで、多孔質部材における液体保持力の大きさは、細孔径の大きさが小さいほど(密度が高いほど)大きく、細孔径が大きいほど(密度が低いほど)小さくなる。したがって、第1吸収体16は、吸収したインクを吸引孔13bから排出しやすくするために、第2吸収体17と比較して細孔径の大きな(低密度の)、例えば発泡ウレタンを材質とする多孔質部材(以下、発泡ウレタンスポンジ)から形成されている。また、第2吸収体17は、液体を吸収保持し易いように、第1吸収体16と比較して細孔径の小さな(高密度の)、例えばPVA(ポリビニールアルコール;Poly Vinyl Alcohol)を材質とする多孔質部材(以下、PVAスポンジ)から形成されている。
【0040】
第1吸収体16における液体保持部16aは、大気に露出する大気露出面16cを有するとともに、液体保持部16aの左右両側面はキャップ12内の左右の内側面12cとそれぞれ接し、液体保持部16aの前後両側面はキャップ12内の前後の内側面12cとそれぞれ接している。また、液体保持部16aはキャップ12の開口部12a全体を覆うように形成され、液体保持部16aとキャップ12の底面12bと内側面12cとで閉空間が形成されている。
【0041】
液体保持部16aは、さらに、左右の端部において大気露出面16c側とは反対の側に面16eを有しており、面16eにおいて前述の第2吸収体17の一方の端面としての面17aと接するようになっている。また、液体保持部16aの中央部からは、キャップ12の底面12bに向かう方向に液体導出部16bが形成されている。ここで、液体導出部16bは、キャップ12の開口部12aとは反対の側に吸引孔13bを覆う面16dを有するとともに、前記液体保持部16aとの境界部から吸引孔を覆う面16dに向かって、大気露出面16cと平行な断面の面積が減少していく、いわゆる先細り形状を成している。したがって、液体保持部16aに吸収保持されたインクを、液体導出部16bを介して吸引孔13b付近に集まるように流し、排出させることができる。
【0042】
そして、図2及び図3に示すように、キャップ12、液体保持部16a及び液体導出部16bで形成される2つの空間内には、それぞれ第2吸収体17が配置されている。なお、第2吸収体17は、キャップ12の開口部12a側で液体保持部16aの面16e全体と接する面17a(第2吸収体17の上面17a)を備え、吸引孔13b及び液体導出部16bと離間して形成されている。また、第2吸収体17は、キャップ12の内側面12c及び底面12bと接するように形成されている。さらに、第2吸収体17は、液体保持部16aと接する部分である面17aから、大気露出面16cと離間する方向に向かって、大気露出面16cと平行な断面の面積が一定である、柱状に形成されている。
【0043】
次に、メンテナンス機構11について説明する。
【0044】
記録ヘッド9のクリーニングを行なう場合には、まずキャリッジ6をホームポジション領域であるメンテナンス機構11の上部へ移動させた状態で、図示しない昇降装置によりキャップ12を上昇させ、記録ヘッド9(ノズル形成面9a)を、シール部材Sを介してキャップ12により封止する。続いて、吸引ポンプ15を駆動させる。これにより、記録ヘッド9の各ノズル9b内のインクが吐出され、キャップ12内の第1吸収体16及び第2吸収体17に保持されたインクが、排出チューブ14及び吸引ポンプ15を介して図示しない廃インクタンクに排出される。
【0045】
このとき、第1吸収体16は、液体保持部16a及び液体導出部16bから構成されているため、各ノズル9bから吐出されたインクは一旦、液体保持部16aに吸収保持された後、液体導出部16bを介して吸引孔13bから排出される。特に、液体導出部16bは、吸引孔13bを覆う面16dを有するとともに、面16dに向かって大気露出面16cと平行な断面の面積が減少していく、いわゆる先細り形状を成している。そのため、液体導出部16b内のインクは吸引孔13b付近に集約され、排出されやすくなる。さらに、第1吸収体16における液体導出部16bは、第2吸収体17に比べ吸引ポンプ15と接続する吸引孔13bに距離が近いため、第1吸収体16に保持されていたインクが、第2吸収体17に保持されていたインクよりも強い吸引力を受けて、吸引孔13bから優先的に排出される。
【0046】
また、記録ヘッド9から吐出され、一旦第1吸収体16に吸収保持されたインクは、第1吸収体16における液体保持部16aの面16eから第2吸収体17の面17aを介して第2吸収体17に浸透し、第2吸収体17もインクを吸収保持した状態となる。ここで、第2吸収体17は吸引孔13bと離間して設けられているため、第2吸収体17に吸収保持されたインクは、第1吸収体16に吸収保持されたインクに比べ吸引孔13bから排出されにくくなっている。
【0047】
このとき、第2吸収体17は、第1吸収体16における面16eと接する面17aを有しているため、前述の吸引動作により第1吸収体16に吸収保持されていたインクが減少すると、第2吸収体17に含まれるインクの一部は第1吸収体16側へ浸透し、第1吸収体16によって吸収された後、液体導出部16bを介して吸引孔13bから排出されるようになっている。
【0048】
ここで、第2吸収体17は、吸引孔13bと離間して設けられているとともに、第1吸収体16よりも液体保持力の大きな液体吸収体で形成されているため、第2吸収体17に吸収保持されたインクは、上述の様に一部は第1吸収体16側へ浸透するが、その他のインクはクリーニング終了時においても第2吸収体17に吸収保持された状態にある。また、第2吸収体17は第1吸収体16における液体導出部16bと離間して配置されているため、液体導出部16b内を通って吸引孔13bから排出されるべきインクが誤って第2吸収体17に吸収保持される虞がない。
【0049】
その後、印刷動作が開始されると、キャップ12の開口部12aが大気に開放される、いわゆるキャップ開放が行なわれる。このとき、キャップ12内の、第1吸収体16の液体保持部16aにおける大気露出面16cは、大気に露出された状態となり、面16cを介して、前述のクリーニングで吸引し切れず、第1吸収体16に残留したインクの一部が蒸発し、第1吸収体16の液体保持力が回復するようになっている。ここで、第2吸収体17は、キャップ12と第1吸収体16とで形成される閉空間内に配置されているため、第2吸収体17の表面が大気に露出されることがなく、前述のクリーニングで吸収したインクの蒸発が抑制され、インクを保持した状態を維持できる。
【0050】
そして、印刷が終了し、印刷休止状態に移行すると、キャリッジ6をホームポジション領域であるメンテナンス機構11の上部に移動させた状態で、図示しない昇降装置を駆動させ、図2に示すようにキャップ12を上昇させて記録ヘッド9をキャップ12及びシール部材Sで封止する。このようにすることで、印刷休止状態においては、記録ヘッド9とキャップ12とシール部材Sとで形成される密閉空間Q内は、第1吸収体16に保持されたインクの溶媒が一部蒸発することで保湿状態となり、記録ヘッド9の各ノズル9bからのインク蒸発が阻止されるようになっている。
【0051】
つまり、印刷休止状態において、記録ヘッド9をキャップ12及びシール部材Sで封止した場合には、前述のクリーニングにおいて第2吸収体17に流れ込み、第2吸収体17に吸収保持されていたインクが、面16eを介して第1吸収体16へ徐々に浸透(逆戻り)する。続いて、第2吸収体17から第1吸収体16へ浸透したインクに含まれる溶媒の一部が、第1吸収体16における液体保持部16aの大気露出面16cから、密閉空間Q内に蒸発する。よって、記録ヘッド9とキャップ12とシール部材Sとで形成される密閉空間Q内が保湿状態となり、記録ヘッド9の各ノズル9bからのインク蒸発が阻止されるようになっている。こうして、キャップ12内に設けられた第1吸収体16及び第2吸収体17により、密閉空間Qにおいて記録ヘッド9(各ノズル9b)を保護するのに必要な保湿状態を維持することができるようになっている。
【0052】
前述のクリーニングにおいて、第1吸収体16は、第1吸収体16内に残留したインクが固化することにより発生する目詰まりを防止するため、インクが吸引された状態にある。よって、印刷休止状態で、密閉空間Qを保湿するために必要なインクが、第1吸収体16に保持できていないことがある。しかしながら、本実施形態における第2吸収体17は、吸引孔13bと離間して設けられているとともにキャップ12と第1吸収体16とで形成される閉空間内に配置されているため、印刷休止状態におけるキャップ12封止時であっても、インクを保持した状態にある。よって、第2吸収体17に保持されたインクが第1吸収体16との接触面である面17aを介して第1吸収体16に浸透し、第1吸収体16の大気露出面16cから蒸発することで前述の保湿状態を維持することができる。
【0053】
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
【0054】
キャップ12内に、記録ヘッド9と対向するとともに吸引孔13bを覆う第1吸収体16を配置した。このため、記録ヘッド9から吐出されたインクは、第1吸収体16により直ちに吸収保持されるとともに吸引孔13bに導かれ、排出される。また、キャップ12と第1吸収体16とで形成される閉空間内に、吸引孔13bと離間して第2吸収体17を配置した。このため、第2吸収体17は第1吸収体16に比べインクを保持し易い。よって、第2吸収体17に保持されたインクを第1吸収体16に浸透させることでキャップ12内の保湿を行なうことができる。
【0055】
第1吸収体16は、大気露出面16cを有する液体保持部16aと、吸引孔13bを覆う液体導出部16bと、から構成されている。このため、記録ヘッド9から吐出されたインクは、第1吸収体16における液体保持部16aにより直ちに吸収保持されるとともに、液体導出部16bを介して吸引孔13bに導かれ、排出される。このため、第1吸収体16内にインクが残留する虞がない。よって、ノズル9bが、第1吸収体16のインクの固化により目詰まりすることを防止できる。
【0056】
液体導出部16bは、液体保持部16aと接する部分から吸引孔13bを覆う部分にかけて先細り形状を成している。このため、第1吸収体16に吸収保持されたインクを吸引孔13b付近に集まるように流し、第1吸収体16に吸収保持されたインクを効率よく吸引孔13bから排出させることができる。
【0057】
第2吸収体17は液体導出部16bと離間して設けられている。このため、液体導出部16bを流れるべきインクを第2吸収体17が誤って吸収してしまうことがないので、第1吸収体16に吸収保持されたインクを効率よく吸引孔13bから排出させることができる。
【0058】
第1吸収体16における液体保持部16aと液体導出部16bは一体に形成されている。したがって、記録ヘッド9から吐出され、一旦液体保持部16aに吸収保持されたインクを、液体導出部16bを介して吸引孔13b付近に向かって流し、排出させることができる。
【0059】
第2吸収体17は、第1吸収体16よりも液体保持力の大きな部材から構成されている。したがって、記録ヘッド9から吐出されたインクは第1吸収体16を介して第2吸収体17に吸収されるとともに第2吸収体17によって保持される。よって、第2吸収体17に保持されたインクを第1吸収体16に浸透させることでキャップ12内の保湿を行なうことができる。
【0060】
(変形例)
上述の実施形態においては、第2吸収体17を第1吸収体16に比べて高密度のPVAスポンジ、第1吸収体16を第2吸収体17に比べて低密度の発泡ウレタンスポンジとしている。しかしながら、第1吸収体16及び第2吸収体17の材質はこれに限られるものではない。例えば、第2吸収体17を吸水性のある繊維材質から形成し、第1吸収体16をポリウレタンやアクリル繊維を材質として形成しても良い。
【0061】
また、上述の実施形態においては、第1吸収体16及び第2吸収体17を密度及び材質の異なる多孔質部材で形成したが、第1吸収体16及び第2吸収体17を同材質の多孔質部材で形成し、細孔径の大きさにより密度が異なるようにしても良い。このようにすることで、材質を変えることなく、液体吸収体の細孔径の大きさを変化させるだけで、キャップ内に配置される液体吸収体の液体保持力を変化させ、インク保持量を調節することができる。そして、異なる材質の部材を用いる場合に比べ、製造コストを抑えることができる。
【0062】
また、上述の実施形態においては、第1吸収体16及び第2吸収体17をそれぞれ密度及び材質の異なる部材で形成したが、第1吸収体16及び第2吸収体17をそれぞれ同じ部材で形成してもよい。このようにすることで、上述の実施形態に比べ、製造コストを抑えることができる。
【0063】
また、上述の実施形態においては、第1吸収体16が記録ヘッド9のノズル形成面9aを覆うように配置したが、固化しにくいインクを吐出する場合には第2吸収体17を、ノズルの下に配置するようにしてもよい。このようにすることで、固化しにくいインクが第2吸収体17に吸収保持されるため、第2吸収体17内にインクが長く滞留しても、第2吸収体17内で固化を生じ難い。よって、第2吸収体17は固化なくインクを保持することができ、第2吸収体17に保持されたインクを第1吸収体16に浸透させることでキャップ12内を保湿することができる。
【0064】
また、上述の実施形態においては、第2吸収体17は第1吸収体16における液体導出部16bと離間するように配置されているが、図4(a)に示すように、第2吸収体27の一部が第1吸収体26における液体導出部26bと接触するように配置してもよい。このようにすることで、第2吸収体27はキャップ12と第1吸収体26とにより挟持され、移動が規制されるため、第2吸収体27がキャップ12内を不用意に動いてしまうことを防ぐことができる。
【0065】
また、上述の実施形態においては、第1吸収体16および第2吸収体17は、それぞれ単一の多孔質材により形成したが、図4(b)に示すように、第1吸収体36を異なる多孔質部材36aと多孔質部材36bの積層、第2吸収体37を異なる多孔質部材37aと多孔質部材37bの積層とする複数層の液体吸収体に形成してもよいし、各液体吸収体の細孔の大きさも任意に設定してもよい。複数の液体吸収体を積層することにより、液体回収容器の大きさを変化させることなく、液体吸収体のインク保持量を変化させ、調整することができる。さらに、各液体吸収体を一体に形成してもよい。一体に形成することで製造コストを抑えることができるとともに、製造時の作業量を減らすことができる。
【0066】
また、上述の実施形態においては、第2吸収体17は2つの液体吸収体から構成されているが、図4(c)に示すように1つの液体吸収体(第2吸収体47)から構成してもよい。
【0067】
また、図4(c)に示す変形例であって、図4(d)に示すように、吸引孔接続部13はキャップ12内の側壁における下端部に、側方に向かって突出するように設けてもよい。このようにすることで、キャップ12のプリンター1内の配置に応じて排出チューブ14の接続位置を変えることができる。
【0068】
また、図4(e)に示すように、封止部材としてシール部材Sがキャップ12の内側面12c及び上端部を覆うように設けられてもよい。このとき、第2吸収体17は、キャップ12と第1吸収体16とシール部材Sとで形成される閉空間内に配置されることになる。
【0069】
また、図5(a)に示すように、第1吸収体66は、液体導出部66bの下方における吸引孔13bを覆う部分で張り出し部66cを備えるように形成してもよい。このような形状とすることにより、液体導出部66b内を流れたインクを一旦、吸引孔13b付近の張り出し部66cに溜めることができる。したがって、多量にインクが流れ込んだ場合でもインクを保持し、吸引孔13bから排出させることができる。
【0070】
また、図5(b)に示すように、第2吸収体77の一部がキャップ12の開口部12aにおいて大気に露出する露出部77aを備えていてもよい。このような構成とすることにより、第2吸収体77における露出部77aから第2吸収体77に保持されたインクの一部を蒸発させ、第2吸収体77の液体保持力を回復させることができる。
【0071】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0072】
図6(a)に示すように、この第2実施形態における第2吸収体87は、第1吸収体86の液体保持部86aと接する開口部12a側の面87a(第2吸収体87の上面87a)を備え、キャップ12の吸引孔13b及び第1吸収体86の液体導出部86bと離間するように形成されている。
【0073】
さらに、第2吸収体87は、面87aから第1吸収体86の液体保持部86aにおける大気露出面86cとは離間する方向に向かって、大気露出面86cと平行な断面の面積が増加する形状を有している。この形状とすることで、第2吸収体87が柱状に形成される場合に比べ体積を大きくすることができ、多くのインクを保持し易い。よって、第2吸収体87に保持されたインクを第1吸収体86に浸透させることでキャップ12内の保湿を行なうことができる。
【0074】
(変形例)
第2実施形態においては、第1実施形態における変形例とともに、以下に挙げる変形例を適用することができる。
【0075】
図6(b)に示すように、吸引孔13b付近の第2吸収体97は、吸引孔13bからの吸引力が及びにくいよう、大気露出面96cとは離間する方向に向かって、大気露出面96cと平行な断面の面積が一定となる部分を備えていてもよい。
【0076】
こうすることにより、上記断面の面積が大気露出面96cとは離間する方向に向かって全体に増加する場合に比べ、吸引孔13bから受ける吸引力を小さくすることができ、第2吸収体97に流れ込んだインクを多く保持し易い。よって、第2吸収体97に保持されたインクを第1吸収体96に浸透させることでキャップ12内の保湿を行なうことができる。
【0077】
上述の変形例を含む各実施形態では、液体噴射装置としてインクジェット式のプリンターが採用されているが、インク以外の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用しても良い。例えば、微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に適用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。
【0078】
また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。
【0079】
また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。
【0080】
液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を、分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置などが挙げられる。また、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0081】
1…プリンター、2…フレーム、3…プラテン、4…紙送りモーター、5…ガイド部材、6…キャリッジ、7…タイミングベルト、8…キャリッジモーター、9…記録ヘッド、9a…ノズル形成面、9b…ノズル、10…インクカートリッジ、11…メンテナンス機構、12…キャップ、12a…開口部、12b…底面、12c…内側面、13…吸引孔接続部、13a…排出路、13b…吸引孔、14…排出チューブ、15…吸引ポンプ、16…第1吸収体、16a…液体保持部、16b…液体導出部、16c…大気露出面、16d…面、16e…面、17…第2吸収体、17a…上面、S…シール部材、Q…密閉空間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を噴射する液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に備えられ、前記液体噴射ヘッドから吐出された液体を回収する液体回収装置であって、
前記液体回収装置は、
前記液体噴射ヘッドから吐出された液体を吸収する液体吸収体と、
前記液体吸収体を収容するとともに前記液体吸収体を介して液体を吸引する吸引孔を有する液体回収容器と、を備え、
前記液体吸収体は、
前記液体噴射ヘッドと対向するとともに前記吸引孔を覆う第1吸収体と、
前記第1吸収体と接するとともに前記吸引孔と離間して設けられ、前記液体回収容器と前記第1吸収体とにより形成される空間内に配置される第2吸収体と、により構成されている、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項2】
請求項1記載の液体回収装置において、
前記第1吸収体は、
前記液体噴射ヘッドと対向するとともに大気に露出する大気露出面を有する液体保持部と、
前記吸引孔を覆う液体導出部と、を有する、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項3】
請求項2記載の液体回収装置において、
前記液体導出部は、前記液体保持部との境界部から前記吸引孔を覆う部分にかけて先細り形状を成している、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項4】
請求項2乃至3のいずれか一項に記載の液体回収装置において、
前記第2吸収体と、前記液体導出部とは、離間して設けられる、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか一項に記載の液体回収装置において、
前記第2吸収体は、
前記第1吸収体の前記液体保持部と接するとともに、
前記液体保持部と接する部分から前記液体保持部における前記大気露出面と離間する方向に向かって、前記液体保持部の前記大気露出面と平行な断面の面積が増加する部分を有する、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれか一項に記載の液体回収装置において、
前記液体保持部と前記液体導出部は一体に形成されている、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の液体回収装置において、
前記第1及び第2吸収体は液体保持力の異なる液体吸収体であって、
第2吸収体の液体保持力は、前記第1吸収体の液体保持力よりも大きい、
ことを特徴とする液体回収装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の液体回収装置を備えることを特徴とする液体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−16919(P2012−16919A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−156583(P2010−156583)
【出願日】平成22年7月9日(2010.7.9)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】