説明

液体物品管理方法及び容器

【課題】 容器に収容されてこの容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、容器内における液体物品の収容量と箱体に収容される容器の数とを処理を煩雑にすることなく管理する。
【解決手段】 ボトル20にワインが規定量収容された場合にボトルのワインに対向せずワインの液面となる規定液面位置21に沿う領域に、非接触状態にて情報の読み取りが可能な非接触型ICラベル10を取り付け、ボトル20を水平とした状態で非接触型ICラベル10から情報を読み取り、ボトル20を傾けた状態で非接触型ICラベル10から情報を読み取る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体がボトル等の容器に収容された物品を管理する液体物品管理方法及び容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、海外から輸送されてくるワインは、海外の加工業者にてボトル詰めされ、例えばボトル12本単位でカートンに収容されて輸送されてくる。このように輸送されてきたワインは、その後、国内の輸入業者に引き取られて所定の流通経路を介して販売業者に配送され、販売業者にて販売されることになる。
【0003】
ところが、このように海外からボトル詰めされて輸送されてくるワインにおいては、カートンに収容されたボトルの本数不足や、ボトル内におけるワインの容量不足が生じている場合がある。そこで、上述したようなワインの輸送途中において、カートンの重量を人手で確認し、正規な重量ではないと思われた場合にカートンを開けてカートン内の検品を行っている。しかしながら、このような人手による作業は、ボトルの本数不足やワインの容量不足を正確に確認することが困難であり、また、人件費の発生によるコストアップが生じることになるため、好ましくはない。
【0004】
ここで、液体が収容される容器の側壁に、非接触状態にて情報の書き込み及び読み取りが可能なICタグを上下方向に複数個貼付しておき、この複数個のICタグのうちどのICタグから情報が読み取られたかによって容器内における液体の容量を検出したり、液体が収容される容器の側壁に、非接触状態にて情報の書き込み及び読み取りが可能なICタグを1つ貼付しておき、このICタグから情報を読み取ることができる電波の出力によって容器内における液体の容量を検出したりする技術が特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開2004−224470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載された技術のうち、複数のICタグからの読み取り結果によって液体の容量を検出する技術を用いてワインの容量不足を検出する場合、ワインの規定量の液面となる部分を挟んで2つのICタグをボトルに貼付し、2つのICタグのうち一方からのみ情報が読み取られればワインがボトル内に正規の容量だけ収容されていることを確認することができるが、その場合、1本のボトルにつき最低2つのICタグを貼付しなければならず、その分の手間とコストがかかってしまう問題点がある。そこで、ワインの規定量の液面となる部分の直下に1つのICタグを貼付しておき、このICタグから情報が読み取られた場合に容量不足であることを確認することも考えられる。しかしその場合、ワインが規定量だけ収容されたボトルに貼付されたICタグからは情報が読み取られないため、カートン等のボトルケースに収容されたボトルの本数を確認することができない。
【0006】
また、特許文献1に記載された技術のうち、容器の側壁に貼付された1つのICタグから情報を読み取ることができる電波の出力によって容器内における液体の容量を検出する技術を用いてワインの容量不足を検出する場合は、ICタグから情報を読み取る読出装置側において、読み取りに用いる電波の出力を変化、調整しなければならず、処理が煩雑となってしまうという問題点がある。
【0007】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、容器に収容されてこの容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、容器内における液体物品の収容量と箱体に収容される容器の数とを処理を煩雑にすることなく管理することができる液体物品管理方法及び容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、
容器に収容されて前記容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、前記容器に前記液体物品が規定量収容され、該容器が水平にした前記箱体に収容された場合に、アンテナ部が前記液体物品に対向せずかつ前記液体物品の液面となる領域に沿うように、固有情報が書き込まれて該固有情報が非接触状態にて読み取り可能なRF−IDメディアを前記容器に取り付け、該RF−IDメディアから前記固有情報を読み取ることにより、前記容器内における前記液体物品の収容量と前記箱体に収容される前記容器の数とを管理する液体物品管理方法であって、
前記容器が収容された前記箱体を水平とした状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程と、
前記容器が収容された前記箱体を傾けた状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程とを有する。
【0009】
上記のように構成された本発明においては、容器が収容された箱体を水平とした状態では、容器に取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部が液体物品に対向していないため、RF−IDメディアから情報を読み取ると、箱体に収容された全ての容器に取り付けられたRF−IDメディアから情報が読み取られる。これにより、箱体に収容された容器の数が認識される。その後、箱体を傾けると、液体物品が規定量収容された容器においては、取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部が液体物品に対向するようになり、また、液体物品の収容量が規定量に対して容量不足である容器においては、取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部が液体物品に対向しないままの状態となる。RF−IDメディアは、アンテナ部が液体物品に対向すると情報が読み取られなくなるため、箱体を傾けた状態で情報が読み取られたRF−IDメディアの数だけの容器が容量不足であることが認識される。
【0010】
また、容器に収容されて前記容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、前記容器に前記液体物品が規定量収容され、該容器が水平にした前記箱体に収容された場合に、アンテナ部が前記液体物品に対向してかつ前記液体物品の液面となる領域に沿うように、固有情報が書き込まれて該固有情報が非接触状態にて読み取り可能なRF−IDメディアを前記容器に取り付け、該RF−IDメディアから前記固有情報を読み取ることにより、前記容器内における前記液体物品の収容量と前記箱体に収容される前記容器の数とを管理する液体物品管理方法であって、
前記容器が収容された前記箱体を水平とした状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程と、
前記容器が収容された前記箱体を傾けた状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程とを有する。
【0011】
上記のように構成された本発明においては、容器が収容された箱体を水平とした状態では、箱内に収容された容器のうち、液体物品が規定量収容された容器においては、取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部が液体物品に対向しており、また、液体物品の収容量が規定量に対して容量不足である容器においては、取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部が液体物品に対向しない状態となっている。RF−IDメディアは、アンテナ部が液体物品に対向した状態では情報が読み取られないため、箱体を傾けない状態で情報が読み取られたRF−IDメディアの数だけの容器が容量不足であることが認識される。その後、箱体を傾けると、箱体に収容された全ての容器に取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部が液体物品と対向しないようになる。そのため、箱体を傾けた状態で情報が読み取られたRF−IDメディアの数によって、箱体に収容された容器の数が認識される。
【0012】
また、内部に液体物品が収容された状態で箱体に収容される容器であって、
固有情報が書き込まれて該固有情報が非接触状態にてそれぞれ読み取り可能な2つのICモジュール部を有するRF−IDメディアが、前記容器に前記液体物品が規定量収容され、該容器が水平にした前記箱体に収容された場合に前記2つのICモジュール部のうち一方のICモジュール部のアンテナ部が前記液体物品に対向せず、他方のICモジュール部のアンテナ部が前記液体物品に対向するように取り付けられている。
【0013】
上記のように構成された本発明においては、容器に取り付けられたRF−IDメディアの2つのICモジュール部のうち一方のICモジュール部のアンテナ部は、液体物品の収容量が規定量であるかどうかに関わらず液体物品に対向していないため情報が読み取られる。そのため、読み取られたICモジュール部の数によって、箱体に収容された容器の数が認識される。また、容器に取り付けられたRF−IDメディアの2つのICモジュール部のうち他方のICモジュール部のアンテナ部は、液体物品が規定量収容された容器においては液体物品に対向しており、液体物品の収容量が規定量に対して容量不足である容器においては液体物品に対向しない状態となっている。ICモジュール部は、アンテナ部が液体物品に対向した状態では情報が読み取られないため、情報が読み取られたICモジュールの数だけの容器が容量不足であることが認識される。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように本発明においては、液体物品が収容された容器にRF−IDメディアを取り付け、この容器が収容された箱体を水平状態としたり傾けたりすることにより、容器に取り付けられたRF−IDメディアのアンテナ部を液体物品に対向させたり対向させなかったりするといった、煩雑ではない処理によって、容器に収容されてこの容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、容器内における液体物品の収容量と箱体に収容される容器の数とを管理することができる。
【0015】
また、非接触状態にて情報の読み取りが可能な2つのICモジュール部を有するRF−IDメディアを、容器に液体物品が規定量収容された場合に2つのICモジュール部のうち一方のICモジュール部のアンテナ部が液体物品に対向せず、他方のICモジュール部のアンテナ部が液体物品に対向するように容器に取り付け、このICモジュールから情報を読み取るものにおいても、ICモジュールからの情報の読み取り結果を用いるだけで、処理を煩雑にすることなく、容器に収容されてこの容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、容器内における液体物品の収容量と箱体に収容される容器の数とを管理することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の液体物品管理方法の第1の実施の形態に用いられるRF−IDメディアである非接触型ICラベルを示す図であり、(a)は内部構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0018】
本形態にて用いられる非接触型ICラベル10は図1に示すように、樹脂や紙等からなる長尺状のベース基材13の一方の面上に、互いに空隙を具備して形成された2つの帯状の導体12a,12bからなるアンテナ部12が形成されており、この2つの導体12a,12bの互いに対向する領域に接続されるように、2.45GHzの周波数帯にて非接触状態で情報の読み取りが可能なICチップ11が搭載されて構成されている。さらに、アンテナ部12が形成され、ICチップ11が搭載された面の全面に粘着剤14が塗布されている。
【0019】
上記のように構成された非接触型ICラベル10においては、粘着剤14によって物品に貼付され、外部に設けられた情報読出装置(不図示)に近接させると、情報読出装置にて発生した電波によってアンテナ部12が共振してアンテナ部12に電流が発生し、それにより、ICチップ11に書き込まれた情報が読み取られる。
【0020】
図2は、図1に示した非接触型ICラベル10の貼付方法を説明するための図である。
【0021】
図2に示すように、図1に示した非接触型ICラベル10は、本発明における容器となるボトル20に貼付される。このボトル20は、管理される液体物品となるワインが収容されるものであって、非接触型ICラベル10は、ボトル20にワインが規定量収容され、このボトル20が水平にしたボトルケース30(図3参照)に収容された場合に、導体12a,12bからなるアンテナ部12が、ワインと対向せずかつワインの液面となる規定液面位置21に沿うように貼付される。また、非接触型ICラベル10は、図1に示したように長尺状であることから、ボトル20の外周を取り囲むように貼付されることになる。
【0022】
図3は、図2に示したボトル20が収容されるボトルケースを示す図である。
【0023】
図2に示したボトル20は、予め決められた本数毎に箱体であるボトルケースに収容されて輸送される。例えば、図3に示したボトルケース30は、枠材31内に仕切材32が嵌め込まれており、この仕切材32によって12個のボトル収容部33が形成されている。このボトル収容部33に1本ずつのボトル20が収容された後、蓋(不図示)によって封緘されて輸送されることになる。なお、仕切材32は、枠材31から取り外し可能に構成されていてもよいし、枠材31と一体となっていてもよい。
【0024】
以下に、上述したように非接触型ICラベル10が貼付されたボトル20に収容されたワインについて、ボトル20におけるワインの収容量とボトルケース30に収容されるボトル20の数とを管理する管理方法について説明する。
【0025】
図4は、本発明の液体物品管理方法の第1の実施の形態を実現するための管理装置の一例を示す図である。
【0026】
本例の管理装置は図4に示すように、図2に示したボトル20が収容されたボトルケース30を搬送するコンベヤー1a〜1fと、コンベヤー1aに隣接して配置されたゲート4aに内蔵され、コンベヤー1a上を搬送されてきたボトルケース30内のボトル20に貼付された非接触型ICラベル10から情報を読み取るリーダ/ライタ5aと、リーダ/ライタ5aにおける読み取り結果に基づいてボトルケース30の搬送方向を切り換える切換機2aと、コンベヤー1b上を搬送されてきたボトルケース30が載置され、載置されたボトルケース30を傾ける傾斜台6と、傾斜台6に隣接して配置されたゲート4bに内蔵され、傾斜台6上に載置されて傾けられたボトルケース30内のボトル20に貼付された非接触型ICラベル10から情報を読み取るリーダ/ライタ5bと、リーダ/ライタ5bにおける読み取り結果に基づいてボトルケース30の搬送方向を切り換える切換機2bと、リーダ/ライタ5a,5b、切換機2a,2b及び傾斜台6を制御する制御部3とから構成されている。
【0027】
図5は、図4に示した管理装置を用いた液体物品管理方法を説明するためのフローチャートである。
【0028】
まず、前工程として、図2に示したように、ワインが収容されるボトル20に対して、ボトル20にワインが規定量収容され、このボトル20が水平としたボトルケース30に収容された場合に、導体12a,12bからなるアンテナ部12が、ワインと対向せずかつワインの液面となる規定液面位置21に沿うように非接触型ICラベル10を貼付しておく。
【0029】
そして、非接触型ICラベル10が貼付されたボトル20にワインが収容され、このボトル20が収容されたボトルケース30がコンベヤー1a上に載置されて搬送されていくと、まず、ゲート4aに内蔵されたリーダ/ライタ5aにおいて、コンベヤー1a上を搬送されてきたボトルケース30内のボトル20に貼付された非接触型ICラベル10から情報が読み取られる(ステップS1)。この際、コンベヤー1aの搬送面は水平となっているため、ボトルケース30が水平となった状態で、リーダ/ライタ5aにて情報が読み取られることになる。
【0030】
図6は、図2に示したボトル20にワインが収容された状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【0031】
非接触型ICラベル10は図2に示したように、ボトル20にワイン22が規定量収容された場合に、導体12a,12bからなるアンテナ部12が、ワインと対向せずかつワイン20の液面となる規定液面位置21に沿うように貼付されているため、ボトル20が水平な状態であれば、ボトル20にワイン22が規定量収容された場合であっても、ワイン22の収容量が不足している場合であっても、ワイン22の液面23が非接触型ICラベル10の下部に存在することとなり、それにより、非接触型ICラベル10のアンテナ部12はワイン22とは対向しない。そのため、リーダ/ライタ5aにおいては、ボトルケース30に収容されたボトル20に貼付された全ての非接触型ICラベル10から情報が読み取られることになる。
【0032】
ボトル20に貼付された非接触型ICラベル10のICチップ11には、固有のIDが書き込まれているため、制御部3においては、リーダ/ライタ5aにて情報が読み取られた非接触型ICラベル10の数、すなわちボトルケース30に収容されたボトル20の数を認識することができる。制御部3においては、ボトルケース30に収容されるべきボトル20の本数が管理されている。本形態においては、図3に示したようにボトルケース30には12本のボトル20が収容されるため、リーダ/ライタ5aにおいて読み取られた非接触型ICラベル10の固有のIDの数が12であるかどうかが制御部3にて確認される(ステップS2)。
【0033】
リーダ/ライタ5aにおいて読み取られた非接触型ICラベル10の固有のIDの数が12である場合は、制御部3の制御によって切換機2aの方向が切り換えられ、コンベヤー1a上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー1b上に載置されて搬送されていく(ステップS3)。
【0034】
また、リーダ/ライタ5aにおいて読み取られた非接触型ICラベル10の固有のIDの数が12に達していない場合は、制御部3の制御によって切換機2aの方向が切り換えられ、コンベヤー1a上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー1e上に載置され、本数NGラインに搬送されていく(ステップS4)。ここで、リーダ/ライタ5aにおいて読み取られた非接触型ICラベル10の固有のIDの数が12に達していないということは、ボトルケース30に規定となる12本のボトル20が収容されていないことになる。そのため、制御部3においては、ボトルケース30内のボトル20の本数不足と判断され、そのボトルケース30が本数NGラインに搬送されていく。本数NGラインにおいては、ボトルケース30が開けられて中身が確認され、不足している本数分のボトル20が収容されることが考えられる。また、本数NGラインに、制御部3にて認識されたボトル20の不足本数を表示するディスプレイを設けておけば、このディスプレイに表示された情報に基づいて不足本数を把握することができる。
【0035】
一方、コンベヤー1b上に載置されて搬送されてきたボトルケース30は、傾斜台6上に載置される。傾斜台6は、ボトルケース30が載置されたことを重量等によって検知するセンサー(不図示)が設けられており、このセンサーによってボトルケース30が載置されたことが検知されると、制御部3の制御によって傾斜台6の載置面が傾く。これにより、傾斜台6上に載置されたボトルケース30が傾く(ステップS5)。この傾斜台6の動作は、軸を中心としてモータ等によって載置面を回転させるようにして傾ける構成によるものであってもよいし、傾斜台6の一端部を油圧シリンダー等によって持ち上げて載置面を傾ける構成によるものであってもよい。また、傾斜台6の載置面は、載置面が傾いた場合にボトルケース30が傾斜台6から脱落しないために、ゴム材等の滑りにくい材料を貼付したり、一端部にストッパー(不図示)等を設けたりしておくことも考えられる。
【0036】
制御部3の制御によって傾斜台6の載置面が傾いた状態、すなわち、傾斜台6上に載置されたボトルケース30が傾いた状態で、ゲート4bに内蔵されたリーダ/ライタ5bにおいて、傾斜台6上に載置されたボトルケース30内のボトル20に貼付された非接触型ICラベル10から情報が読み取られる(ステップS6)。
【0037】
図7は、図4に示した傾斜台6によって傾いたボトルケース30に収容されたボトル20の状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【0038】
非接触型ICラベル10は図2に示したように、ボトル20にワイン22が規定量収容された場合に、導体12a,12bからなるアンテナ部12がワインと対向しない領域に貼付されているが、アンテナ部12がワイン20の液面となる規定液面位置21に沿うように貼付されているため、規定量のワイン22がボトル20に収容されている場合は、ボトルケース30を傾けることによってボトル20が傾くと、図7(a)に示すように、ボトル20に貼付された非接触型ICラベル10のアンテナ部12の一部がワイン22に対向するようになる。ボトル20に貼付された非接触型ICラベル10は、アンテナ部12がワイン22のような液体に対向した状態においては情報の読み取りが不可能となるため、規定量のワイン22がボトル20に収容されている場合に、ボトルケース30を傾けることによってボトル20が傾くと、リーダ/ライタ5bによって情報が読み取られなくなる。
【0039】
一方、ワイン22の収容量が不足している場合は、ボトルケース30を傾けることによってボトル20が傾いても、図7(b)に示すように、ボトル20に貼付された非接触型ICラベル10のアンテナ部12はワイン22に対向するようにはならない。そのため、リーダ/ライタ5bにおいては、非接触型ICラベル10から情報が読み取られることになる。
【0040】
傾斜台6上に載置されてリーダ/ライタ5bにおける情報の読み取り処理が終了したボトルケース30は、傾斜台6に設けられた押し出し機構(不図示)によって傾斜台6から押し出されてコンベヤー1c上に載置され、その後、コンベヤー1c上を搬送されていき切換機2b上に載置される。
【0041】
制御部3においては、リーダ/ライタ5bにて非接触型ICラベル10から情報が読み取られたかどうかが確認される(ステップS7)。
【0042】
リーダ/ライタ5bにおいて非接触型ICラベル10から情報が読み取られなかった場合は、制御部3の制御によって切換機2bの方向が切り換えられ、コンベヤー1b上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー1d上に載置されてOKラインへ搬送されていく(ステップS8)。ここで、リーダ/ライタ5bにおいて全ての非接触型ICラベル10から情報が読み取られなかったということは、上述したように、ボトルケース30に収容された全てのボトル20に規定量のワインが収容されていることになる。そのため、制御部3においては、ボトルケース30内に12本のボトル20が収容され、かつ、この12本のボトル20の全てに規定量のワインが収容されていると判断され、そのボトルケース30がOKラインに搬送されていく。
【0043】
また、リーダ/ライタ5bにおいて非接触型ICラベル10から情報が読み取られた場合は、制御部3の制御によって切換機2bの方向が切り換えられ、コンベヤー1b上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー1f上に載置され、容量NGラインに搬送されていく(ステップS9)。ここで、リーダ/ライタ5bにおいて非接触型ICラベル10から情報が読み取られたということは、上述したように、ボトルケース30に収容されたボトル20の中に、ワインの収容量が不足しているボトル20が存在していることになる。ここで、上述したように、ボトル20に貼付された非接触型ICラベル10のICチップ11には、固有のIDが書き込まれているため、制御部3においては、リーダ/ライタ5bにて情報が読み取られた非接触型ICラベル10の数、すなわちワインの収容量が不足しているボトル20の数を認識することができる。そのため、制御部3においては、ボトルケース30内に12本のボトル20が収容されているものの、この12本のボトル20のうち、リーダ/ライタ5bにて情報が読み取られた非接触型ICラベル10の数だけの本数のボトル20のワインの収容量が不足していると判断され、そのボトル20が内蔵されたボトルケース30が容量NGラインに搬送されていく。容量NGラインにおいては、ボトルケース30が開けられて中身が確認され、ワインの容量が不足しているボトル20が取り出され、規定量のワインが収容されたボトル20と入れ替えられることが考えられる。また、容量NGラインに、制御部3にて容量不足と認識されたボトル20の本数を表示するディスプレイを設けておけば、このディスプレイに表示された情報に基づいて容量不足となるボトル20の本数を把握することができる。
【0044】
なお、上述した傾斜台6の傾斜角度は、ボトル20内のワイン22の収容量を判断する基準の許容範囲に応じて設定されている。例えば、ボトル20内のワイン22の収容量が図7(b)に示したようなものであった場合でも、ボトルケース30をさらに傾けることによってボトル20がさらに傾くと、ワイン22が非接触型ICラベル10のアンテナ部12と対向するようになる。そのため、ボトル20内のワイン22の収容量を判断する基準の許容範囲を狭いものとする場合、すなわち、ボトル20内のワインの収容量を規定量に対して厳しく判断する場合は、傾斜台6の傾斜角度を小さくし、ボトル20を小さく傾けた場合でもワイン22が非接触型ICラベル10のアンテナ部12に対向しなければならない構成とし、また、ボトル20内のワイン22の収容量を判断する基準の許容範囲を広いものとする場合、すなわち、ボトル20内のワインの収容量を規定量に対して緩く判断する場合は、傾斜台6の傾斜角度を大きくし、ボトル20を大きく傾けた場合にワイン22が非接触型ICラベル10のアンテナ部12に対向する構成とすることが考えられる。
【0045】
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の液体物品管理方法の第2の実施の形態に用いられるRF−IDメディアである非接触型ICラベルを示す図であり、(a)は内部構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0046】
本形態にて用いられる非接触型ICラベル110は図8に示すように、樹脂や紙等からなるベース基材113の一方の面上に、互いに空隙を具備して形成された2つの帯状の導体112a,112bからなるアンテナ部112が形成されており、この2つの導体112a,112bの互いに対向する領域に接続されるように、2.45GHzの周波数帯にて非接触状態で情報の読み取りが可能なICチップ111が搭載されて構成されている。さらに、アンテナ部112が形成され、ICチップ111が搭載された面の全面に粘着剤114が塗布されている。
【0047】
上記のように構成された非接触型ICラベル110においては、粘着剤114によって物品に貼付され、外部に設けられた情報読出装置(不図示)に近接させると、情報読出装置にて発生した電波によってアンテナ部112が共振してアンテナ部112に電流が発生し、それにより、ICチップ111に書き込まれた情報が読み取られる。
【0048】
図9は、図8に示した非接触型ICラベル110の貼付方法を説明するための図である。
【0049】
図9に示すように、図8に示した非接触型ICラベル110は、本発明における容器となるボトル120に貼付される。このボトル120は、管理される液体物品となるワインが収容されるものであって、非接触型ICラベル110は、ボトル120にワインが規定量収容され、このボトル120が水平にしたボトルケース30に収容された場合に、導体112a,112bからなるアンテナ部112が、ワインと対向しかつワインの液面となる規定液面位置121に沿うように貼付される。また、本形態に用いられる非接触型ICラベル110は、第1の実施の形態にて示したもののように長尺状でないことから、ボトル120の外周のうちの一部の範囲に貼付されることになる。
【0050】
以下に、上述したように非接触型ICラベル110が貼付されたボトル120が図3に示したボトルケース30に収容された状態において、ボトル120に収容されたワインについて、ボトル120におけるワインの収容量とボトルケース30に収容されるボトル120の数とを管理する管理方法について説明する。
【0051】
図10は、本発明の液体物品管理方法の第2の実施の形態を実現するための管理装置の一例を示す図である。
【0052】
本例の管理装置は図10に示すように、図9に示したボトル120が収容されたボトルケース30を搬送するコンベヤー101a〜101fと、コンベヤー101aに隣接して配置されたゲート104aに内蔵され、コンベヤー101a上を搬送されてきたボトルケース30内のボトル120に貼付された非接触型ICラベル110から情報を読み取るリーダ/ライタ105aと、リーダ/ライタ105aにおける読み取り結果に基づいてボトルケース30の搬送方向を切り換える切換機102aと、コンベヤー101b上を搬送されてきたボトルケース30が載置され、載置されたボトルケース30を多方向に順次傾ける多方向傾斜台106と、多方向傾斜台106に隣接して配置されたゲート104bに内蔵され、多方向傾斜台106上に載置されて多方向に順次傾けられたボトルケース30内のボトル120に貼付された非接触型ICラベル110から情報を読み取るリーダ/ライタ105bと、リーダ/ライタ105bにおける読み取り結果に基づいてボトルケース30の搬送方向を切り換える切換機102bと、リーダ/ライタ105a,105b、切換機102a,102b及び多方向傾斜台106を制御する制御部103とから構成されている。
【0053】
図11は、図10に示した管理装置を用いた液体物品管理方法を説明するためのフローチャートである。
【0054】
まず、前工程として、図9に示したように、ワインが収容されるボトル120に対して、ボトル120にワインが規定量収容され、このボトル120が水平にしたボトルケース30に収容された場合に、導体112a,112bからなるアンテナ部112が、ワインと対向しかつワインの液面となる規定液面位置121に沿うように非接触型ICラベル110を貼付しておく。
【0055】
そして、非接触型ICラベル110が貼付されたボトル120にワインが収容され、このボトル120が収容されたボトルケース30がコンベヤー101a上に載置されて搬送されていくと、まず、ゲート104aに内蔵されたリーダ/ライタ105aにおいて、コンベヤー101a上を搬送されてきたボトルケース30内のボトル120に貼付された非接触型ICラベル110から情報が読み取られる(ステップS101)。この際、コンベヤー101aの搬送面は水平となっているため、ボトルケース30が水平となった状態で、リーダ/ライタ105aにて情報が読み取られることになる。
【0056】
図12は、図9に示したボトル120にワインが収容された状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【0057】
非接触型ICラベル110は図9に示したように、ボトル120にワイン122が規定量収容された場合に、導体112a,112bからなるアンテナ部112がワイン122と対向する領域に貼付されているため、ボトル120が水平な状態であれば、ボトル120にワイン122が規定量収容された場合、非接触型ICラベル110のアンテナ部112はワイン122と対向するようになる。ボトル120に貼付された非接触型ICラベル110は、アンテナ部112がワイン122のような液体に対向した状態においては、情報の読み取りが不可能となるため、ボトル120が水平な状態においては、規定量のワイン122がボトル120に収容されている場合、リーダ/ライタ105bによって情報が読み取られることはない。
【0058】
一方、非接触型ICラベル110は図9に示したように、ボトル120にワイン122が規定量収容された場合に、導体112a,112bからなるアンテナ部112がワイン120の液面となる規定液面位置121に沿うように貼付されているため、ボトル20が水平な状態においてワイン122の収容量が不足している場合、ワイン122の液面123が非接触型ICラベル110の下部に存在することとなり、それにより、非接触型ICラベル110のアンテナ部112はワイン122とは対向しない。そのため、リーダ/ライタ105aにおいて、ボトル120に貼付された非接触型ICラベル110から情報が読み取られることになる。
【0059】
制御部103においては、上述したようにして、リーダ/ライタ105aにて非接触型ICラベル110から情報が読み取られたかどうかが確認され(ステップS102)、リーダ/ライタ105bにて非接触型ICラベル110から情報が読み取られなかった場合は、制御部103の制御によって切換機102aの方向が切り換えられ、コンベヤー101a上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー101b上に載置されて搬送されていく(ステップS103)。ここで、リーダ/ライタ105aにおいて全ての非接触型ICラベル110から情報が読み取られなかったということは、上述したように、ボトルケース30に収容されたボトル120の中に、ワイン122の収容量が不足しているものが存在していないことになる。
【0060】
また、リーダ/ライタ105aにおいて非接触型ICラベル110から情報が読み取られた場合は、制御部103の制御によって切換機102aの方向が切り換えられ、コンベヤー101a上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー101e上に載置され、容量NGラインに搬送されていく(ステップS104)。ここで、リーダ/ライタ105aにおいて非接触型ICラベル110から情報が読み取られたということは、上述したように、ボトルケース30に収容されたボトル120の中に、ワイン122の収容量が不足しているボトル120が存在していることになる。ここで、ボトル120に貼付された非接触型ICラベル110のICチップ111には、固有のIDが書き込まれているため、制御部103においては、リーダ/ライタ105aにて情報が読み取られた非接触型ICラベル110の数、すなわちワインの収容量が不足しているボトル120の数を認識することができる。そのため、制御部103においては、ボトルケース30内に収容されたボトル120のうち、リーダ/ライタ105aにて情報が読み取られた非接触型ICラベル110の数だけの本数のボトル120のワインの収容量が不足していると判断され、そのボトル120が収容されたボトルケース30が容量NGラインに搬送されていく。容量NGラインにおいては、ボトルケース30が開けられて中身が確認され、ワインの容量が不足しているボトル120が取り出され、規定量のワインが収容されたボトル120と入れ替えられることが考えられる。また、容量NGラインに、制御部103にて容量不足と認識されたボトル120の本数を表示するディスプレイを設けておけば、このディスプレイに表示された情報に基づいて容量不足となるボトル120の本数を把握することができる。
【0061】
コンベヤー101b上に載置されて搬送されてきたボトルケース30は、多方向傾斜台106上に載置される。多方向傾斜台106は、ボトルケース30が載置されたことを重量等によって検知するセンサー(不図示)が設けられており、このセンサーによってボトルケース30が載置されたことが検知されると、制御部103の制御によって多方向傾斜台106の載置面が多方向に順次傾く。これにより、多方向傾斜台106上に載置されたボトルケース30が多方向に順次傾いていく(ステップS105)。この多方向傾斜台106の動作は、ボトルケース30の載置面が、多方向傾斜台106の中心部から見て360度の方向に順次傾いていくように行われる。また、多方向傾斜台106の載置面には、載置面が傾いた場合にボトルケース30が多方向傾斜台106から脱落しないために、ゴム材等の滑りにくい材料を貼付することも考えられる。
【0062】
制御部103の制御によって多方向傾斜台106の載置面が傾いた状態、すなわち、多方向傾斜台106上に載置されたボトルケース30が傾いた状態で、ゲート104bに内蔵されたリーダ/ライタ105bにおいて、多方向傾斜台106上に載置されたボトルケース30内のボトル120に貼付された非接触型ICラベル110から情報が読み取られる(ステップS106)。
【0063】
図13は、図10に示した多方向傾斜台106によって傾いたボトルケース30に収容されたボトル120の状態を示す図であり、(a)はボトル120が傾くことにより非接触型ICラベル110のアンテナ部112がワイン122と対向しないようになった状態を示す図、(b)はボトル120が傾いても非接触型ICラベル110のアンテナ部112がワイン122と対向している状態を示す図である。
【0064】
ボトル120に貼付された非接触型ICラベル110は図9に示したように、長尺状でないことからボトル120の外周のうちの一部の範囲に貼付されている。そのため、図13に示すように、多方向傾斜台106が傾くことによってボトル120が傾いた場合であっても、その傾きの方向によって非接触型ICラベル110のアンテナ部112がワイン122と対向する場合と対向しない場合とが生じる。非接触型ICラベル110のアンテナ部112がワイン122と対向している場合、非接触型ICラベル110が貼付されたボトル120がボトルケース30に収容されていても、リーダ/ライタ105bにおいてその非接触型ICラベル110から情報は読み取られず、ボトルケース30にボトル120が収容されていることを確認することができない。そこで、本形態においては、ボトルケース30の載置面が、多方向傾斜台106の中心部から見て360度の方向に順次傾いていくように多方向傾斜台106が傾いていく。そのため、多方向傾斜台106がその中心部から見て360度の方向に順次傾いていく間には、ボトルケース30に収容されたボトル120の全てについて、貼付された非接触型ICラベル110のアンテナ部112がワイン122と対向しなくなる状態が発生することになる。この状態にてリーダ/ライタ105bにて非接触型ICラベル110に対して読み取りをかけ続けると、ボトルケース30に収容されたボトル120の全てについて、貼付された非接触型ICラベル110から情報を読み取ることができる。そして、制御部103においては、リーダ/ライタ105bにて情報が読み取られた非接触型ICラベル110の数、すなわちボトルケース30に収容されたボトル120の数を認識することができる。なお、リーダ/ライタ105bにおいては非接触型ICラベル110から固有のIDが読み取られることになるが、このIDの制御部103への送信は、リーダ/ライタ105bにて非接触型ICラベル110から情報が読み取られる度に行うことや、1つのボトルケース30についての非接触型ICラベル110からの情報の読み取り処理が終了した後に行うことが考えられる。1つのボトルケース30についての非接触型ICラベル110からの情報の読み取り処理が終了した後にリーダ/ライタ105bから制御部103にIDを送信する場合は、リーダ/ライタ105bと制御部103との間のトラフィック量を低減することができる。
【0065】
制御部103においては、ボトルケース30に収容されるべきボトル120の本数が管理されている。本形態においては、図3に示したようにボトルケース30には12本のボトル120が収容されるため、リーダ/ライタ105bにおいて読み取られた非接触型ICラベル110の固有のIDの数が12であるかどうかが制御部103にて確認される(ステップS107)。
【0066】
多方向傾斜台106上に載置されてリーダ/ライタ105bにおける情報の読み取り処理が終了したボトルケース30は、多方向傾斜台106に設けられた押し出し機構(不図示)によって多方向傾斜台106から押し出されてコンベヤー101c上に載置され、その後、コンベヤー101c上を搬送されていき切換機102b上に載置される。
【0067】
リーダ/ライタ105bにおいて読み取られた非接触型ICラベル110の固有のIDの数が12である場合は、制御部103の制御によって切換機102bの方向が切り換えられ、コンベヤー101c上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー101d上に載置され、OKラインへ搬送されていく(ステップS108)。ここで、リーダ/ライタ105bにおいて読み取られた非接触型ICラベル110の固有のIDの数が12であるということは、上述したように、ボトルケース30に12本のボトル120が収容されていることになる。そのため、制御部103においては、ボトルケース30内に12本のボトル120が収容され、かつ、この12本のボトル120の全てに規定量のワインが収容されていると判断され、そのボトルケース30がOKラインに搬送されていく。
【0068】
また、リーダ/ライタ105bにおいて読み取られた非接触型ICラベル110の固有のIDの数が12に達していない場合は、制御部103の制御によって切換機102bの方向が切り換えられ、コンベヤー101c上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー101f上に載置され、本数NGラインに搬送されていく(ステップS109)。ここで、リーダ/ライタ105bにおいて読み取られた非接触型ICラベル110の固有のIDの数が12に達していないということは、ボトルケース30に規定となる12本のボトル120が収容されていないことになる。そのため、制御部103においては、ボトルケース30内のボトル120の本数不足と判断され、本数NGラインに搬送されていく。本数NGラインにおいては、ボトルケース30が開けられて中身が確認され、不足している本数分のボトル120が収容されることが考えられる。また、本数NGラインに、制御部103にて認識されたボトル120の不足本数を表示するディスプレイを設けておけば、このディスプレイに表示された情報に基づいて不足本数を把握することができる。
【0069】
(第3の実施の形態)
図14は、本発明の液体物品管理方法の第3の実施の形態に用いられるRF−IDメディアである非接触型ICラベルを示す図であり、(a)は内部構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【0070】
本形態にて用いられる非接触型ICラベル210は図14に示すように、樹脂や紙等からなるベース基材213の一方の面上に、2.45GHzの周波数帯にて非接触状態で情報の読み取りが可能な2つのICモジュール部210−1,210−2を有して構成されており、ICモジュール部210−1,210−2はそれぞれ、互いに空隙を具備してベース基材213上に形成された2つの帯状の導体212a−1,212b−1,212a−2,212b−2からなるアンテナ部212−1,212−2と、この2つの導体212a−1,212b−1,212a−2,212b−2の互いに対向する領域に接続されてベース基材213上に搭載され、2.45GHzの周波数帯にて非接触状態で情報の読み取りが可能なICチップ211−1,211−2とから構成されている。さらに、アンテナ部212−1,212−2が形成され、ICチップ211−1,211−2が搭載された面の全面に粘着剤214が塗布されている。
【0071】
上記のように構成された非接触型ICラベル210においては、粘着剤214によって物品に貼付され、外部に設けられた情報読出装置(不図示)に近接させると、情報読出装置にて発生した電波によってアンテナ部212−1,212−2が共振してアンテナ部212−1,212−2に電流が発生し、それにより、ICチップ211−1,211−2に書き込まれた情報が読み取られる。なお、ICチップ211−1,211−2にはそれぞれ固有のIDが書き込まれているため、このIDによって2つのICモジュール部210−1,210−2を識別することができる。
【0072】
図15は、図14に示した非接触型ICラベル210が貼付されたボトルを示す図である。
【0073】
図15に示すように、図14に示した非接触型ICラベル210は、本発明の容器となるボトル220に貼付される。このボトル220は、管理される液体物品となるワインが収容されるものであって、非接触型ICラベル210は、ボトル220にワインが規定量収容され、このボトル220が水平にしたボトルケース30に収容された場合に、一方のICモジュール部210−1のアンテナ部212−1がワインと対向せず、かつ、他方のICモジュール部210−2のアンテナ部212−2がワインと対向するように、ボトル220にワインが規定量収容された場合にワインの液面となる規定液面位置221を挟んで貼付される。
【0074】
以下に、上述したように非接触型ICラベル210が貼付されたボトル220が図3に示したボトルケース30に収容された状態において、ボトル220に収容されたワインについて、ボトル220におけるワインの収容量とボトルケース30に収容されるボトル220の数とを管理する管理方法について説明する。
【0075】
図16は、図15に示したボトル220を用いた液体物品管理方法を実現するための管理装置の一例を示す図である。
【0076】
本例の管理装置は図16に示すように、図15に示したボトル220が収容されたボトルケース30を搬送するコンベヤー201a〜201eと、コンベヤー201aに隣接して配置されたゲート204に内蔵され、コンベヤー201a上を搬送されてきたボトルケース30内のボトル220に貼付された非接触型ICラベル210から情報を読み取るリーダ/ライタ205と、リーダ/ライタ205における読み取り結果に基づいてボトルケース30の搬送方向を切り換える切換機202a,202bと、リーダ/ライタ205及び切換機202a,202bを制御する制御部203とから構成されている。
【0077】
図17は、図16に示した管理装置を用いた液体物品管理方法を説明するためのフローチャートである。
【0078】
まず、前工程として、図15に示したように、ワインが収容されるボトル220に対して、ボトル220にワインが規定量収容され、このボトル220が水平にしたボトルケース30に収容された場合に、一方のICモジュール部210−1のアンテナ部212−1がワインと対向せず、かつ、他方のICモジュール部210−2のアンテナ部212−2がワインと対向するように、ボトル220にワインが規定量収容された場合にワインの液面となる規定液面位置221を挟んで非接触型ICラベル210を貼付しておく。
【0079】
そして、非接触型ICラベル210が貼付されたボトル220にワインが収容され、このボトル220が収容されたボトルケース30がコンベヤー201a上に載置されて搬送されていくと、まず、ゲート204に内蔵されたリーダ/ライタ205において、コンベヤー201a上を搬送されてきたボトルケース30内のボトル220に貼付された非接触型ICラベル210から情報が読み取られる(ステップS201)。
【0080】
図18は、図15に示したボトル220にワインが収容された状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【0081】
非接触型ICラベル210は図15に示したように、ボトル120にワインが規定量収容された場合に一方のICモジュール部210−1のアンテナ部212−1がワインと対向せず、かつ、他方のICモジュール部210−2のアンテナ部212−2がワインと対向するように、ボトル220にワインが規定量収容された場合にワインの液面となる規定液面位置221を挟んで貼付されているため、ICモジュール部210−1においては、ボトル220にワイン222が規定量収容された場合であっても、ワイン222の収容量が不足している場合であっても、ワイン222の液面223の上部に存在することとなり、それにより、ICモジュール部210−1のアンテナ部212−1はワイン222とは対向しない。そのため、リーダ/ライタ205においては、ボトルケース30に収容されたボトル220に貼付された全ての非接触型ICラベル210のICモジュール部210−1から情報が読み取られることになる。
【0082】
ボトル220に貼付された非接触型ICラベル210のICモジュール210−1のICチップ211−1には、固有のIDが書き込まれているため、制御部203においては、リーダ/ライタ205にてICモジュール210−1から情報が読み取られた非接触型ICラベル210の数、すなわちボトルケース30に収容されたボトル220の数を認識することができる。制御部203においては、ボトルケース30に収容されるべきボトル220の本数が管理されている。本形態においては、図3に示したようにボトルケース30には12本のボトル220が収容されるため、リーダ/ライタ205においてICモジュール210−1から読み取られた非接触型ICラベル210の固有のIDの数が12であるかどうかが制御部203にて確認される(ステップS202)。
【0083】
また、非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2においては、ボトル220にワイン222が規定量収容された場合、アンテナ部212−2がワイン222と対向するようになる。ボトル220に貼付された非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2は、アンテナ部212−2がワイン222のような液体に対向した状態においては情報の読み取りが不可能となるため、規定量のワイン222がボトル220に収容されている場合、リーダ/ライタ205によって情報が読み取られることはない。
【0084】
一方、ワイン222の収容量が不足している場合は、ワイン222の液面223がICモジュール部210−2の下部に存在することとなり、それにより、非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2のアンテナ部212−2はワイン222とは対向しない。そのため、リーダ/ライタ205において、ボトル220に貼付された非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2から情報が読み取られることになる。
【0085】
リーダ/ライタ205においてICモジュール部210−1から読み取られた固有のIDの数が12である場合は、制御部203の制御によって切換機202aの方向が切り換えられ、コンベヤー201a上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー201c上に載置されて搬送されていく(ステップS203)。
【0086】
また、リーダ/ライタ205においてICモジュール部210−1から読み取られた固有のIDの数が12に達していない場合は、制御部203の制御によって切換機202aの方向が切り換えられ、コンベヤー201a上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー201b上に載置され、本数NGラインに搬送されていく(ステップS204)。ここで、リーダ/ライタ205においてICモジュール部210−1から読み取られた固有のIDの数が12に達していないということは、ボトルケース30に規定となる12本のボトル220が収容されていないことになる。そのため、制御部203においては、ボトルケース30内のボトル220の本数不足と判断され、そのボトルケース30が本数NGラインに搬送されていく。本数NGラインにおいては、ボトルケース30が開けられて中身が確認され、不足している本数分のボトル220が収容されることが考えられる。また、本数NGラインに、制御部203にて認識されたボトル220の不足本数を表示するディスプレイを設けておけば、このディスプレイに表示された情報に基づいて不足本数を把握することができる。
【0087】
また、制御部203においては、リーダ/ライタ205にて非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2から固有のIDが読み取られたかどうかが確認される(ステップS205)。
【0088】
リーダ/ライタ205において非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2から固有のIDが読み取られなかった場合は、制御部203の制御によって切換機202bの方向が切り換えられ、コンベヤー201c上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー201e上に載置されてOKラインへ搬送されていく(ステップS206)。ここで、リーダ/ライタ205において非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2から情報が読み取られなかったということは、上述したように、ボトルケース30に収容された全てのボトル220に規定量のワインが収容されていることになる。そのため、制御部203においては、ボトルケース30内に12本のボトル220が収容され、かつ、この12本のボトル220の全てに規定量のワインが収容されていると判断され、そのボトルケース30がOKラインに搬送されていく。
【0089】
また、リーダ/ライタ205において非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2から固有のIDが読み取られた場合は、制御部203の制御によって切換機202bの方向が切り換えられ、コンベヤー201c上を搬送されてきたボトルケース30がコンベヤー201d上に載置され、容量NGラインに搬送されていく(ステップS207)。ここで、リーダ/ライタ205において非接触型ICラベル210のICモジュール部210−2から固有のIDが読み取られたということは、上述したように、ボトルケース30に収容されたボトル220の中に、ワインの収容量が不足しているボトル220が存在していることになる。ここで、上述したように、ボトル220に貼付された非接触型ICラベル210のICチップ211−1,211−2には、固有のIDが書き込まれているため、制御部203においては、リーダ/ライタ205にてICモジュール部210−2から情報が読み取られた非接触型ICラベル210の数、すなわちワインの収容量が不足しているボトル220の数を認識することができる。そのため、制御部203においては、ボトルケース30内に12本のボトル220が収容されているものの、この12本のボトル220のうち、リーダ/ライタ205にてICモジュール部210−2から情報が読み取られた非接触型ICラベル210の数だけの本数のボトル220のワインの収容量が不足していると判断され、そのボトル220が収容されたボトルケース30が容量NGラインに搬送されていく。容量NGラインにおいては、ボトルケース30が開けられて中身が確認され、ワインの容量が不足しているボトル220が取り出され、規定量のワインが収容されたボトル220と入れ替えられることが考えられる。また、容量NGラインに、制御部203にて容量不足と認識されたボトル220の本数を表示するディスプレイを設けておけば、このディスプレイに表示された情報に基づいて容量不足となるボトル220の本数を把握することができる。
【0090】
なお、上述した3つの実施の形態においては、ボトル20,120,220に貼付した非接触型ICラベル10,110,210から情報が読み取られるかどうかによって、ボトル20,120,220に収容されてボトル20,120,220がボトルケース30に収容されて管理されるワインについて、ボトル20,120,220内におけるワインの収容量とボトルケース30に収容されるボトル20,120,220の数とを管理しているが、ボトル20,120,220に貼付された非接触型ICラベル10,110,210の通信距離の変化によってこれらを管理することも考えられる。その方法としては、導体の一部が液面に対向した際に非接触型ICラベル10,110,210の通信可能距離が低下することを利用して、リーダ/ライタ5b,105a,205の電波の出力等を調整することにより、リーダ/ライタ5b,105a,205と非接触型ICラベル10,110,210との通信可能距離を調節して通信可能距離が低下したものは読めない位置にリーダ/ライタ5b,105a,205を配置する等の方法が考えられる。
【0091】
また、上述した3つの実施の形態においては、ボトルケース30に収容されるボトル20,120,220の数を12本として説明したが、その数は12本に限らない。その場合においても、制御部3,103,203において、ボトルケース30に収容されるボトル20,120,220の数を管理しておき、リーダ/ライタ5a,105b,205にて情報が読み取られた非接触型ICラベル10,110,210の数と比較することになる。また、制御部3,103,203において、ボトルケース30に収容されるボトル20,120,220の数を管理しておくのではなく、ボトルケース30に、収容されるボトル20,120,220の数が書き込まれた非接触型ICラベルを貼付したり非接触型ICタグを取り付けたりしておき、リーダ/ライタ5a,105b,205において、ボトルケース30に貼付された非接触型ICラベルや取り付けられた非接触型ICタグからそのボトルケース30に収容されるボトル20,120,220の数を読み取り、制御部3,103,203において、この数と情報が読み取られた非接触型ICラベル10,110,210の数とを比較することも考えられる。また、制御部3,103,203において、ボトルケース30に貼付された非接触型ICラベルや取り付けられた非接触型ICタグに書き込まれた固有のIDとそのボトルケース30に収容されるボトル20,120,220の数とを対応づけて管理しておき、ボトルケース30に貼付された非接触型ICラベルや取り付けられた非接触型ICタグから読み取られたIDに対応づけられた数とリーダ/ライタ5a,105b,205にて情報が読み取られた非接触型ICラベル10,110,210の数とを比較することも考えられる。その場合、ボトルケース30に非接触型ICラベルを貼付したり非接触型ICタグを取り付けたりしておくのではなく、バーコード情報を表示しておいてもよい。
【0092】
また、ボトルに貼付された非接触型ICラベルにワインの産地等の情報を書き込んでおき、この情報を用いて流通過程を管理することも考えられる。
【0093】
また、上述した3つの実施の形態において、図4,10,16に示した管理装置はそれぞれ、各実施の形態における液体物品管理方法を実現するための一例であって、これらの管理装置とは異なる構成によっても各実施の形態における液体物品管理方法を実現することはできる。例えば、図4,10に示した管理装置においては、ボトルケース30に収容されたボトル20,120の本数を確認するためのリーダ/ライタ5a,105bと、ボトル20,120内のワインの収容量を確認するためのリーダ/ライタ5b,105aとの2つのリーダ/ライタを用いているが、1つのリーダ/ライタによって、ボトルケース30に収容されたボトル20,120の本数と、ボトル20,120内のワインの収容量を確認する構成とすることも考えられる。また、ボトル20,120,220が収容されたボトルケース30をコンベヤー等によって搬送する構成とする必要もない。また、ボトル20,120が収容されたボトルケース30を傾斜させるものについても、図4に示した傾斜台6や図10に示した多方向傾斜台106に限らない。
【0094】
また、ワインが収容されたボトルに非接触型ICラベルを貼付するのではなく、ボトル等の容器にタグ収容部を設けておき、このタグ収容部に非接触型ICタグを収容する等といった、容器にRF−IDメディアを取り付ける構成であればよい。
【0095】
また、上述した3つの実施の形態においては、ボトルに収容されて管理される液体物品としてワインを例に挙げて説明したが、ビールやジュース等の飲料品や、飲料品以外の液体であっても本発明に適用できることは言うまでもない。
【0096】
また、上述した3つの実施の形態においては、ダイポールアンテナを有する非接触型ICラベル10,110,210を用いているが、モノポールアンテナを有するものを用いてもかまわない。また、容器の形状(液面付近の容器の断面積)により、容器を傾けた際の液面の広がり状態も変わるため、容器の形状や、容量不足とする許容範囲、ラベルを貼付する位置や箱体の傾け角度を適宜決定するものとする。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】本発明の液体物品管理方法の第1の実施の形態に用いられるRF−IDメディアである非接触型ICラベルを示す図であり、(a)は内部構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図2】図1に示した非接触型ICラベルの貼付方法を説明するための図である。
【図3】図2に示したボトルが収容されるボトルケースを示す図である。
【図4】本発明の液体物品管理方法の第1の実施の形態を実現するための管理装置の一例を示す図である。
【図5】図4に示した管理装置を用いた液体物品管理方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】図2に示したボトルにワインが収容された状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【図7】図4に示した傾斜台によって傾いたボトルケースに収容されたボトルの状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【図8】本発明の液体物品管理方法の第2の実施の形態に用いられるRF−IDメディアである非接触型ICラベルを示す図であり、(a)は内部構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図9】図8に示した非接触型ICラベルの貼付方法を説明するための図である。
【図10】本発明の液体物品管理方法の第2の実施の形態を実現するための管理装置の一例を示す図である。
【図11】図10に示した管理装置を用いた液体物品管理方法を説明するためのフローチャートである。
【図12】図9に示したボトルにワインが収容された状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【図13】図10に示した多方向傾斜台によって傾いたボトルケースに収容されたボトルの状態を示す図であり、(a)はボトルが傾くことにより非接触型ICラベルのアンテナ部がワインと対向しないようになった状態を示す図、(b)はボトルが傾いても非接触型ICラベルのアンテナ部がワインと対向している状態を示す図である。
【図14】本発明の液体物品管理方法の第3の実施の形態に用いられるRF−IDメディアである非接触型ICラベルを示す図であり、(a)は内部構成を示す図、(b)は(a)に示したA−A’断面図である。
【図15】図14に示した非接触型ICラベルが貼付されたボトルを示す図である。
【図16】図15に示したボトルを用いた液体物品管理方法を実現するための管理装置の一例を示す図である。
【図17】図16に示した管理装置を用いた液体物品管理方法を説明するためのフローチャートである。
【図18】図15に示したボトルにワインが収容された状態を示す図であり、(a)は規定量のワインが収容された状態を示す図、(b)はワインの収容量が不足している状態を示す図である。
【符号の説明】
【0098】
1a〜1f,101a〜101f,201a〜201e コンベヤー
2a,2b,102a,102b,202a,202b 切換機
3,103,203 制御部
4a,4b,104a,104b,204 ゲート
5a,5b,105a,105b,205 リーダ/ライタ
6 傾斜台
10,110,210 非接触型ICラベル
11,111,211−1,211−2 ICチップ
12,112,212−1,212−2 アンテナ部
12a,12b,112a,112b,212a−1,212a−2,212b−1,212b−2 導体
13,113,213 ベース基材
14,114,214 粘着剤
20,120,220 ボトル
21,121,221 規定液面位置
22,122,222 ワイン
23,123,223 液面
30 ボトルケース
31 枠材
32 仕切材
33 ボトル収容部
106 多方向傾斜台
210−1,210−2 ICモジュール部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器に収容されて前記容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、前記容器に前記液体物品が規定量収容され、該容器が水平にした前記箱体に収容された場合に、アンテナ部が前記液体物品に対向せずかつ前記液体物品の液面となる領域に沿うように、固有情報が書き込まれて該固有情報が非接触状態にて読み取り可能なRF−IDメディアを前記容器に取り付け、該RF−IDメディアから前記固有情報を読み取ることにより、前記容器内における前記液体物品の収容量と前記箱体に収容される前記容器の数とを管理する液体物品管理方法であって、
前記容器が収容された前記箱体を水平とした状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程と、
前記容器が収容された前記箱体を傾けた状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程とを有する液体物品管理方法。
【請求項2】
容器に収容されて前記容器が箱体に収容されて管理される液体物品について、前記容器に前記液体物品が規定量収容され、該容器が水平にした前記箱体に収容された場合に、アンテナ部が前記液体物品に対向してかつ前記液体物品の液面となる領域に沿うように、固有情報が書き込まれて該固有情報が非接触状態にて読み取り可能なRF−IDメディアを前記容器に取り付け、該RF−IDメディアから前記固有情報を読み取ることにより、前記容器内における前記液体物品の収容量と前記箱体に収容される前記容器の数とを管理する液体物品管理方法であって、
前記容器が収容された前記箱体を水平とした状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程と、
前記容器が収容された前記箱体を傾けた状態で前記RF−IDメディアから情報を読み取る工程とを有する液体物品管理方法。
【請求項3】
内部に液体物品が収容された状態で箱体に収容される容器であって、
固有情報が書き込まれて該固有情報が非接触状態にてそれぞれ読み取り可能な2つのICモジュール部を有するRF−IDメディアが、前記容器に前記液体物品が規定量収容され、該容器が水平にした前記箱体に収容された場合に前記2つのICモジュール部のうち一方のICモジュール部のアンテナ部が前記液体物品に対向せず、他方のICモジュール部のアンテナ部が前記液体物品に対向するように取り付けられた容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−55734(P2007−55734A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−242740(P2005−242740)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【出願人】(000110217)トッパン・フォームズ株式会社 (989)
【Fターム(参考)】