説明

液化ガス貯蔵装置

【課題】安定した液量管理を可能にした液化ガス貯蔵装置を提供する。
【解決手段】 液化ガス貯蔵装置15は、液化ガスを貯蔵する貯蔵容器2と、貯蔵容器2の気相部3に連通する低圧側導圧管8と、液相部4に連通する高圧側導圧管16と、低圧側導圧管8と高圧側導圧管16との差圧を測定する差圧計10と、高圧側導圧管16に流れ込む液化オゾンの液相の流れを阻害するオリフィス18とを備える。オリフィス18は、高圧側導圧管16と貯蔵容器2とを連通する連通口2fの近傍に設置されている。そして、貯蔵容器2内の液化酸素の液相が高圧側導圧管16内に流れ込み、外部の熱を吸収し気化し、気液界面Sが形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液化オゾン、液化酸素などの液化ガスを貯蔵する液化ガス貯蔵装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術として、特開2006−145024号公報がある。この公報に記載された液化ガス貯蔵装置は、液化ガスを貯蔵する容器と、容器内の液化ガスの気相部に連通する低圧側導圧管と、液化ガスの液相部に連通する高圧側導圧管と、低圧側導圧管内の圧力と高圧側導圧管内の圧力との差を測定する差圧計と、差圧と貯蔵液量との相関関係を記憶するメモリーとを備える。そして、差圧計により測定された差圧に基づき、メモリーに記憶された各相関関係を利用し貯蔵液量を求めることにより、液量管理が図られている。
【特許文献1】特開2006−145024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述した従来の液化ガス貯蔵装置では、低圧側導圧管と高圧側導圧管との差圧が安定していないため、差圧測定を正しく行うことができず、安定した液量管理が困難であった。
【0004】
本発明は、安定した液量管理を可能にした液化ガス貯蔵装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置は、液化ガスを貯蔵する貯蔵容器と、貯蔵容器内の気相部の圧力を貯蔵容器の外部に取り出す低圧側導圧管と、貯蔵容器内の液相部の圧力を貯蔵容器の外部に取り出す高圧側導圧管と、低圧側導圧管内の圧力と高圧側導圧管内の圧力との差を測定する差圧計と、液化ガスの気液界面を高圧側導圧管内に形成させる気液界面形成手段と、高圧側導圧管内に流れ込む液化ガスの液相の流れを阻害する流動抵抗体とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置では、液化ガスの気液界面を高圧側導圧管内に形成させる気液界面形成手段を備えるので、液化ガスの液相が高圧側導圧管に流れ込み気化することで、気液界面が形成される。加えて、液化ガス貯蔵装置は、高圧側導圧管内に流れ込む液化ガスの液相の流れを阻害する流動抵抗体を備えるので、この流動抵抗体は、高圧側導圧管内の液相の流れの運動エネルギを低下させ、液相の流れを緩やかにする効果をもたらす。従って、仮に気液界面の温度勾配が大きい場合でも、高圧側導圧管内への液相の急激な流れ込みを抑制することができ、気液界面を容易に安定させることができる。その結果、低圧側導圧管内の圧力と高圧側導圧管内の圧力との差を正しく測定することが可能となり、安定した液量管理を容易に行うことができる。
【0007】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置において、流動抵抗体は、高圧側導圧管内に設けられていることが好適である。
このようにすれば、流動抵抗体の設置作業を容易に行うことができる。
【0008】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置において、流動抵抗体は、貯蔵容器と高圧側導圧管とを連通する連通口の近傍に設けられていることが好適である。
このようにすれば、流動抵抗体の設置場所と貯蔵容器との距離を短くすることで、断熱構造の大きさを小さく維持することができ、貯蔵装置のコンパクト化を図ることが可能となる。
【0009】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置は、液化ガスを貯蔵する貯蔵容器と、貯蔵容器内の気相部の圧力を貯蔵容器の外部に取り出す低圧側導圧管と、貯蔵容器内の液相部の圧力を貯蔵容器の外部に取り出す高圧側導圧管と、低圧側導圧管内の圧力と高圧側導圧管内の圧力との差を測定する差圧計と、液化ガスの気液界面を高圧側導圧管内に形成させる気液界面形成手段とを備え、高圧側導圧管は、斜め上方に延在する傾斜部を有することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置では、液化ガスの気液界面を高圧側導圧管内に形成させる気液界面形成手段を備えるので、液化ガスの液相が高圧側導圧管に流れ込み気化することで、気液界面が形成される。加えて、高圧側導圧管の傾斜部は、斜め上方に延在するので、高圧側導圧管内の液相の流れの運動エネルギを低下させ、液相の流れを緩やかにする効果をもたらす。従って、仮に気液界面の温度勾配が大きい場合でも、高圧側導圧管内への液相の急激な流れ込みを抑制することができるので、気液界面を容易に安定させることができる。その結果、低圧側導圧管内の圧力と高圧側導圧管内の圧力との差を正しく測定することが可能となり、安定した液量管理を容易に行うことができる。
【0011】
本発明に係る液化ガス貯蔵装置において、液化ガスがオゾンを液化させたものであることが好適である。このようにすれば、液化オゾンを安全に貯蔵することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、安定した液量管理を可能にした液化ガス貯蔵装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
具体的な実施形態の説明に先たち、本発明の完成に至る検討の過程を説明する。
【0014】
低圧側導圧管と高圧側導圧管との差圧変動の発生メカニズムを究明するため、本発明者は図1に示すような小型の貯蔵容器を用いて実験を行った。図1は実験用液化ガス貯蔵装置を示す概略図である。この実験用液化ガス貯蔵装置1は、少量の液化酸素を貯蔵する小型の貯蔵装置であって、貯蔵容器2を備える。貯蔵容器2は、内径1.6cm、高さ20cmの円筒状中空容器であって、ステンレススチールにより形成されている。
【0015】
貯蔵容器2は、断熱壁5により周囲を囲まれ、外界と完全に断熱されている。貯蔵容器2と断熱壁5との間には、−196℃の液体窒素が充填され、貯蔵容器2を冷却している。これによって、断熱壁5を境にして断熱壁5の内側は低温区域と、断熱壁5の外側は高温区域になる。
【0016】
貯蔵容器2の底面2aには、排出口2bが設けられ、貯蔵容器2内の液化酸素はこの排出口2bと排出管7とを経由し、使用元に供給される。一方、貯蔵容器2の天井2cには、貯蔵容器2内のガスを抜き出すための排気口2dが設けられている。
【0017】
断熱壁5の外には、酸素ボンベ12とヘリウムボンベ13とが設置されている。酸素ボンベ12とヘリウムボンベ13とは、貯蔵容器2の内部に連通され、酸素ガスとヘリウムガスとがガス液化管11を経由し、貯蔵容器2の内部に供給される。ガス液化管11は、ステンレススチール製であって、その断熱壁5と貯蔵容器2との間の部分は蛇行状に形成されている。従って、酸素ボンベ12とヘリウムボンベ13とからの混合ガスが、貯蔵容器2と断熱壁5との間に充填された液体窒素により十分冷却された後、貯蔵容器2の内部に注入される。
【0018】
また、ガス液化管11の途中には、ガス供給調節弁14が設置されている。このガス供給調節弁14は、後述する差圧計10により測定された差圧の結果に基づき、制御部(図示せず)に制御される。
【0019】
混合ガスのうち、酸素ガスの沸点が液体窒素よりも高いため、酸素ガスは液体窒素に冷却され液化される。一方、ヘリウムガスは、その沸点が液化窒素よりも低いため、液化されずガス液化管11を通って貯蔵容器2内に流入し、貯蔵容器2の排気口2dと排気管6とを経由し外部に排出される。そして、液化酸素が注入されることにより、貯蔵容器2の内部には、液化酸素の気相部3と、液相部4とが形成される。
【0020】
実験用液化ガス貯蔵装置1は、貯蔵容器2の気相部3に連通し、気相部3の圧力を貯蔵容器2の外部に取り出すための低圧側導圧管8と、液相部4に連通し、液相部4の圧力を貯蔵容器2の外部に取り出すための高圧側導圧管9とを更に備える。低圧側導圧管8は、一本のステンレススチール管を折り曲げることにより成形され、低圧側導圧管8の一端は貯蔵容器2の気相部3の外周壁に設けられた連通口2eを介して貯蔵容器2の内部に連通され、他端は差圧計10に接続されている。
【0021】
高圧側導圧管9は、一本のステンレススチール管を直角に折り曲げることにより成形され、高圧側導圧管9の一端は、貯蔵容器2の液相部4の外周壁に設けられた連通口2fを介して貯蔵容器2の内部に連通され、他端は、差圧計10に接続されている。
【0022】
低圧側導圧管8と高圧側導圧管9とは、細く形成されている。このようにすれば、外部からの熱の流入を最小限に抑えることができる。一方、差圧計10は、断熱壁5の外部に設置され、低圧側導圧管内8の圧力と高圧側導圧管9内の圧力との差を測定する。
【0023】
図1に示すように、高圧側導圧管9は、その内部に流れ込む液化酸素を気化させるために、一定の長さを有するように形成されている。高圧側導圧管9は、断熱壁5を貫通し、貯蔵容器2の液相部4に連通されている。図2は高圧側導圧管の部分拡大図である。図2に示すように、貯蔵容器2内の液化酸素の液相が高圧側導圧管9内に流れ込み、断熱壁5の付近で外部の熱を吸収し、沸点温度に達し気化する。そして、液化酸素の液相と気相とで気液界面Sが形成される。この時、気液界面Sでは、液相の圧力と気相の圧力とが等しくなっている。ここで、気液界面Sの位置を基準レベルとする。
【0024】
このように構成された実験用液化ガス貯蔵装置1を用いて、発明者は液化酸素の液量と差圧との関係について調査を行った。具体的には、液体酸素の密度をほぼ1×10kg/mと考えた場合、貯蔵容器2の液面高さ1cm当たり差圧はおよそ0.1kPaとなるので、液面高さを1cm上げると差圧が0.1kPa高くなる。このような関係を利用し、液面高さを1cmずつ高くし、その都度高圧側導圧管9内の気液界面Sの変化について確認を行った。
【0025】
その結果、差圧が1.2kPa(すなわち液面高さが12cm)になるまでは、差圧計10の表示が安定したことが確認された。ところで、差圧が1.2kPaとなった時に、突然差圧が0.2kPa〜0.4kPa程度の変動幅をもって不規則に振れ始めた。その後、差圧は安定しなかった。
【0026】
このような現象について、発明者は鋭意検討を重ねた結果、以下のように差圧の変動発生のメカニズムを推測した。すなわち、液化酸素の液相と気相とで形成された気液界面Sでは、液相から気相への気化と、気相から液相への液化とが常に進行し、両者の速度が等しくなった時、気液平衡状態に達する。この平衡が崩れた時に差圧変動が発生するものと推測した。
【0027】
気液界面Sの温度勾配が小さい場合において、例えば気液界面Sの位置が僅か高温区域側へ移動し平衡状態が崩れると、液化速度より気化速度が速くなる。これによって、高圧側導圧管9内に封じ込まれた気相が増え、気相の圧力が液相の圧力より高くなるので、気液界面Sを低温区域側に押し付ける。この結果、気液界面Sでは、気化速度が抑制される一方、液化速度が促進される。そして、気化速度がいくらか抑制され液化速度がいくらか促進されるので、最終的に両者の速度が等しくなり、気液平衡状態に戻る。その結果、気液界面Sが安定する。
【0028】
一方、気液界面Sの温度勾配が大きい場合、液相が高圧側導圧管9内に流れ込み易い等の原因で、気化速度を加速させ、気液平衡状態が大きく崩れる。このため、高圧側導圧管9内に封じ込まれた気相が急速に増え、気相の圧力が急激に強まるので、気液界面Sを低温区域側に強く押し付ける。これによって、気液界面Sは低温区域側に大きく押し付けられる。この結果、気化速度よりも液化速度が大きく強まり、高圧側導圧管9の気体の量が急速に減少し、高圧側導圧管9内の液相の圧力が急激に気相の圧力よりも強くなるため、気液界面Sを高温区域側に押し返す。従って、気液界面Sは高温区域側に大きく押し付けられる。そして、このような繰り返しで、気液界面Sは安定せず高圧側導圧管9内で振動する。このメカニズムを見出し、本発明を完成するに至った。
【0029】
以下、図面を参照しつつ本発明に係る液化ガス貯蔵装置の第1実施形態について詳細に説明する。
【0030】
図3は液化ガス貯蔵装置の第1実施形態を示す概略図である。この液化ガス貯蔵装置15は、少量の液化オゾンを酸素ガスと分離して貯蔵する小型の貯蔵装置である。液化オゾンの貯蔵液量は装置の安全性の点から、10ml以下であることが好適であり、より好適には3〜5mlである。
【0031】
液化ガス貯蔵装置15は、ガス液化管11によってオゾナイザ17に連通されている。オゾナイザ17から生成するガスは、酸素に3〜20%のオゾンを含む。酸素よりオゾンの方が沸点が高いことを利用してオゾンのみ液化して液相部4に貯留し、液化しない酸素は排気管6から排出する。高圧側導圧管16は、高圧側導圧管9と同じ構造を有する。貯蔵容器2と高圧側導圧管16とを連通する連通口2fの近傍には、オリフィス(流動抵抗体)18が設けられている。オリフィス18は、金属製で円環状に形成され、高圧側導圧管16の中心軸に対し同軸に高圧側導圧管16に取り付けられている。その他の構成は、上述した実験用液化ガス貯蔵装置1の構成と同等であるため、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0032】
このように構成された液化ガス貯蔵装置15にあっては、貯蔵容器2が断熱壁5により断熱され、断熱壁5を境にして低温区域と高温区域とが形成され、高圧側導圧管9が、断熱壁5を貫通し貯蔵容器2の液相部4に連通されているので、これらは気液界面形成手段を構成する。従って、液化オゾンの液相が高圧側導圧管16に流れ込み、断熱壁5の付近で外部の熱を吸収し気化することで、気液界面Sが形成される。加えて、高圧側導圧管16内には、液化オゾンの液相の流れを阻害するオリフィス18が設けられているため、このオリフィス18は、高圧側導圧管16内における液相の流れの運動エネルギを低下させ、液相の流れを緩やかにする効果をもたらす。
【0033】
従って、仮に気液界面Sの温度勾配が大きい場合でも、高圧側導圧管16への液相の急激な流れ込みを抑制することができるので、気液界面Sを容易に安定させることができる。その結果、低圧側導圧管8内の圧力と高圧側導圧管16内の圧力との差を正しく測定することが可能となり、安定した液量管理を容易に行うことができる。
【0034】
また、オリフィス18は貯蔵容器2と高圧側導圧管16とを連通する連通口2fの近傍に設置されているので、オリフィス18の設置場所と貯蔵容器2との距離を最小限に短くすることができ、液化ガス貯蔵装置15のコンパクト化を図ることが可能となる。
【0035】
以下、図4を参照しつつ本発明に係る液化ガス貯蔵装置の第2実施形態について詳細に説明する。
【0036】
図4は液化ガス貯蔵装置の第2実施形態を示す概略図である。この液化ガス貯蔵装置20は、少量の液化オゾンを貯蔵する小型の貯蔵装置であって、上述した第1実施形態との相違点は、オリフィス18を設けず、そして、高圧側導圧管19が斜め上方に延在する傾斜部19aを有することである。傾斜部19aは、貯蔵容器2の径方向(すなわち水平方向)に対して僅かな傾斜角度αを有し、断熱壁5を貫通し、貯蔵容器2の液相部4に連通されている。その他の構成は、第1実施形態に係る液化ガス貯蔵装置15の構成と同等であるため、同一符号を付して重複説明を省略する。
【0037】
以上のように構成された液化ガス貯蔵装置20にあっては、貯蔵容器2が断熱壁5により断熱され、断熱壁5を境にして低温区域と高温区域とが形成され、高圧側導圧管19が、断熱壁5を貫通し貯蔵容器2の液相部4に連通されているので、これらは気液界面形成手段を構成する。従って、液化オゾンの液相が傾斜部19aに流れ込み、断熱壁5の付近で外部の熱を吸収し気化することで、気液界面Sが形成される。加えて、傾斜部19aは、斜め上方に延在するので、傾斜部19a管内の液相が低温区域側より高温区域側へ流れ下ることがない。従って、仮に気液界面Sの温度勾配が大きい場合でも、傾斜部19aへの液相の急激な流れ込みを抑制することができるので、気液界面Sを容易に安定させることができる。その結果、低圧側導圧管8内の圧力と高圧側導圧管19内の圧力との差を正しく測定することが可能となり、安定した液量管理を容易に行うことができる。
【0038】
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、気液界面形成手段は、断熱壁を貫通させる手法の他に、電熱線などにより加熱する手法もある。加熱手法を用いると、熱の影響を受けるため、断熱壁を貫通させる手法が好適である。また、本発明は、全ての液化ガスに用いることができる。特に、オゾンのように少量で貯蔵する液化ガスは、気液界面の影響が大きいため、好適である。また、オリフィス18の設置箇所は高圧側導圧管16内に限らない。連通口2fの近傍であって貯蔵容器2の外周壁の内側に設置されてもよい。また、流動抵抗体はオリフィス18に限らず、例えば複数の穴を有する円板を用いてもよく、高圧側導圧管16の一部にファイバやビーズのようなものを充填してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】実験用液化ガス貯蔵装置を示す概略図である。
【図2】図2は高圧側導圧管の部分拡大図である。
【図3】液化ガス貯蔵装置の第1実施形態を示す概略図である。
【図4】液化ガス貯蔵装置の第2実施形態を示す概略図である。
【符号の説明】
【0040】
2…貯蔵容器、2f…連通口、3…気相部、4…液相部、8…低圧側導圧管、9,16,19…高圧側導圧管、10…差圧計、11…ガス液化管、15,20…液化ガス貯蔵装置、17…オゾナイザ、19a…傾斜部、18…オリフィス(流動抵抗体)、S…気液界面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガスを貯蔵する貯蔵容器と、
前記貯蔵容器内の気相部の圧力を前記貯蔵容器の外部に取り出す低圧側導圧管と、
前記貯蔵容器内の液相部の圧力を前記貯蔵容器の外部に取り出す高圧側導圧管と、
前記低圧側導圧管内の圧力と前記高圧側導圧管内の圧力との差を測定する差圧計と、
液化ガスの気液界面を前記高圧側導圧管内に形成させる気液界面形成手段と、
前記高圧側導圧管内に流れ込む液化ガスの液相の流れを阻害する流動抵抗体とを備えることを特徴とする液化ガス貯蔵装置。
【請求項2】
前記流動抵抗体は、前記高圧側導圧管内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の液化ガス貯蔵装置。
【請求項3】
前記流動抵抗体は、前記貯蔵容器と前記高圧側導圧管とを連通する連通口の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液化ガス貯蔵装置。
【請求項4】
液化ガスを貯蔵する貯蔵容器と、
前記貯蔵容器内の気相部の圧力を前記貯蔵容器の外部に取り出す低圧側導圧管と、
前記貯蔵容器内の液相部の圧力を前記貯蔵容器の外部に取り出す高圧側導圧管と、
前記低圧側導圧管内の圧力と前記高圧側導圧管内の圧力との差を測定する差圧計と、
液化ガスの気液界面を前記高圧側導圧管内に形成させる気液界面形成手段とを備え、
前記高圧側導圧管は、斜め上方に延在する傾斜部を有することを特徴とする液化ガス貯蔵装置。
【請求項5】
前記液化ガスがオゾンを液化させたものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の液化ガス貯蔵装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−36330(P2009−36330A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−202153(P2007−202153)
【出願日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【出願人】(000002107)住友重機械工業株式会社 (2,241)
【Fターム(参考)】