説明

液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置と処理方法

【課題】液晶表示装置の低コントラスト、フリッカなどの問題を改善し、バックライトのパワー消費を抑える。
【解決手段】本発明は液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置と処理方法に関する。処理装置は中央処理モジュールに接続されているレシーバ、インバータ、及びソースドライバICを備える。処理方法は、受け取った低電圧差分信号データにヒストグラム統計処理を行うステップと、統計処理の結果に基づいて、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得るステップと、バックライト調光係数に基づいてバックライトの輝度を制御するステップと、ガンマ参考電圧パラメータに基づいて液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を制御するステップと、を含む。本発明はバックライトの輝度と液晶パネルのピクセルキャパシタの電圧を同時に調整することで画面のダイナミックコントラストを向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置のデジタル画像処理装置と処理方法に関し、特に液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
技術の成熟とコストの降下につれて、薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディスプレイ及びTFT液晶テレビは、CRTが主であったディスプレイ分野における主導的な位置にだんだんと置き換わっている。CRTディスプレイと比べ、TFT液晶表示装置は低放射、低パワー消費、体積が小さいなどのいろいろなメリットがある。しかし、輝度とコントラストが低いというのがTFT液晶表示装置の欠点の一つである。特に、暗い画面を表示するときに、ガンマ(Gamma)カーブの存在のために階層感が落ちてしまう。
その課題について、ダイナミックガンマ制御(Dynamic Gamma Control;以下単に「DGC」を称する)が提案されている。DGCの主要な設計コンセプトは、ガンマ電圧を変える方式で画面における主導的な階調の間の輝度の差を大きくさせて、画面のコントラストを増加した。具体的なやり方は、レシーバによって受け取ってきた低電圧差分信号(Low Voltage Differential Signaling;以下単に「LVDS」を称する)データにヒストグラム統計を行って、ヒストグラム統計の結果によって、ガンマ(Gamma)参考電圧処理を行って、分布の多い階調電圧のダイナミックレンジを増大させ、分布の少ない階調電圧のダイナミックレンジを減少させる。このように、画面における主導的な階調のコントラストを強くさせて、画面のコントラストを増加させる。実際の使用から分かるように、DGCの解決方案には以下の技術的課題がある。
(1)コントラストの増加と同時に輝度が増加されたので、このような必要以上の増加はバックライトのパワー消費を増加させ、プロダクトのパワー消費を増加させる。
(2)連続する画面表示には明暗交替又は画面が急に明るくなるか暗くなることがある場合に、画面のフリッカが目で感じられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、液晶パネルの輝度が変わらないようにすることを前提にして、画面のダイナミックコントラストと画面品質を大幅に向上でき、従来技術における高パワー消費と画面のフリッカなどの欠陥を効果的に解決できる、バックライト制御に基づく液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置と処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記の目的を実現するために、本発明は、低電圧差分信号データを受け取って、前記データにフォーマット変換を行うレシーバと、フォーマット変換されたデータにヒストグラム統計処理を行って、前記統計処理の結果によって、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得て、PWM調光制御信号及びガンマ参考電圧を生成する中央処理モジュールと、前記中央処理モジュールからPWM調光制御信号を受け取って、バックライトを駆動するインバータと、前記中央処理モジュールからガンマ参考電圧を受け取って、液晶パネルを駆動するソースドライバICと、を備える液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置を提供する。
【0005】
その中で、前記中央処理モジュールは、前記レシーバからフォーマット変換されたデータを受け取って、前記データにヒストグラム統計処理を行う統計モジュールと、前記統計モジュールから前記ヒストグラム統計処理の結果を受け取って、前記統計処理の結果によって、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得る問合せモジュールと、前記問合せモジュールから前記バックライト調光係数を受け取って、PWM調光制御信号を生成して、前記インバータに送る信号コントローラと、前記問合せモジュールから前記ガンマ参考電圧パラメータを受け取って、バスフォーマットに変換するバスコントローラと、前記バスコントローラからフォーマット変換されたガンマ参考電圧パラメータを受け取って、ガンマ参考電圧を生成して前記ソースドライバICに送るガンマ電圧コントローラとを備える。
【0006】
その中で、前記問合せモジュールは、ルックアップテーブルを記憶している記憶部を有し、前記ルックアップテーブルにはバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータとの対応関係が記述されている。
以上の技術的方案を基礎にして、前記レシーバによりフォーマット変換されたデータを受け取って記憶するフレームバッファと、前記フレームバッファからデータを読み出して前記ソースドライバICに伝送する伝送装置と、をさらに備える。
【0007】
前記の目的を実現するために、本発明は、受け取った低電圧差分信号データにヒストグラム統計処理を行うステップと、前記ヒストグラム統計処理の結果によって、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得るステップと、前記バックライト調光係数に基づいて、バックライトの輝度を制御するステップと、前記ガンマ参考電圧パラメータに基づいて、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を制御するステップと、を含む液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法を提供する。
【0008】
その中で、前記受け取った低電圧差分信号データにヒストグラム統計処理を行うステップには、具体的に、受け取った低電圧差分信号データを階調に変換するステップ11と、各階調が1フレーム画面において占める画素点の数を得るステップ12と、各階調の画素点の数を高い閾値と比較して、高い閾値より大きければ、前記階調統計結果を記憶するためのレジスタ記憶結果を1にセットして、ステップ16を実行するが、さもなければ、ステップ14を実行するステップ13と、各階調の画素点の数を低い閾値と比較して、低い閾値より低ければ、前記階調統計結果を記憶するためのレジスタ記憶結果を0にセットして、ステップ16を実行するが、さもなければ、ステップ15を実行するステップ14と、現在のフレーム画面の前記階調統計の結果を記憶するためのレジスタが、1フレーム前の画面の前記階調統計結果をバックアップするためのレジスタに記憶されている前記階調の結果を読み出して記憶するステップ15と、現在のフレーム画面の前記階調レジスタに記憶されている結果を問合せモジュールに入力するステップ16と、現在のフレーム画面の前記階調レジスタに記憶されている結果を現在のフレーム画面の前記階調レジスタの予備レジスタにもひとつ保存するステップ17と、を含む。
【0009】
その中で、前記ヒストグラム統計処理の結果によって、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得るステップは、具体的に、統計モジュールの統計結果によって、分布がより多い低中階調の細部が失われないことを前提にして、現在のフレーム画面の目的調光係数を定めるステップ21と、現在のフレーム画面の統計モジュールにより得られた目的調光係数が1フレーム前の画面問合せモジュールが出力した最終調光係数に等しいかを判断して、等しいなら、調光係数のステップ値を0にクリアして、現在のフレーム画面の目的調光係数を最終調光係数として、ステップ26を実行するが、さもなければ、ステップ23を実行するステップ22と、現在のフレーム画面の目的調光係数が1フレーム前の画面の目標調光係数に等しいかを判断して、等しいなら、1フレーム前の画面と同じステップ値によって調光係数を調整して現在のフレーム画面の最終調光係数を得て、ステップ26を実行するが、さもなければ、ステップ24を実行するステップ23と、調光係数のステップ値を決めなおすステップ24と、決めなおしたステップ値によって現在のフレーム画面の最終調光係数を得るステップ25と、現在のフレーム画面の最終調光係数によってガンマ参考電圧パラメータを決めるステップ26と、を含む。
【0010】
その中で、前記バックライト調光係数に基づいて、バックライトの輝度を制御するステップには、具体的に、前記バックライトの調光係数に基づいて、PWM調光制御信号を生成するステップと、前記PWM調光制御信号を使ってバックライトを駆動するステップと、を含む。
その中で、前記ガンマ参考電圧パラメータに基づいて、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を制御するステップには、具体的に、前記バックライト調光係数をバスフォーマットに変換するステップと、バスフォーマットの前記バックライト調光係数によってガンマ参考電圧を生成するステップと、前記ガンマ参考電圧をソースドライバICに伝送して、前記ソースドライバICによってピクセルキャパシタ電圧を生成するステップと、を含む。
【発明の効果】
【0011】
本発明に提案されているバックライト制御に基づく液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置と処理方法は、バックライトの輝度を減らすことで画面を暗くさせるとともに、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を調整することで液晶パネルの透過率を変え、透過率によってバックライトの降下による歪みを補償する。本発明はヒストグラム統計処理の結果バックライトの輝度と液晶パネルの画素点の透過率をそれぞれ同時に調整するので、画面のダイナミックコントラストが高くされ、TFT液晶表示装置のコントラストが低いという問題が改善された。この技術的方案は輝度問合せ方式でバックライトの輝度が変わっても液晶パネルの輝度を変わらせないので、フリッカの問題が改善されるとともに、外部PWM(パルス幅変調)調光の方式でバックライトの輝度を調整することで、バックライトのパワー消費を抑えた。特に暗い画面を主とするものを再生するときに、パワー消費を抑える効果は著しい。バックライトのパワーは液晶表示設備全体の40%以上を占める。本発明のこのバックライトの輝度の調整方案はバックタイトのパワー消費を減少させて、最終的なプロダクトのパワー消費を減少させる。また、本発明はプロダクトの主なパラメータを大幅にアップさせ、TFT液晶表示装置の価値を大幅に向上させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
添付の図面と実施形態によって、本発明の技術的方案を以下にさらに詳しく説明する。
図1は本発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置の構成の模式図である。液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置は、中央処理モジュールにそれぞれ接続されるレシーバ、インバータ、及びソースドライバ集積回路(ソースドライバIC)を備える。レシーバは低電圧の差分信号データを受け取って、前記のデータにフォーマット変換をするものである。中央処理モジュールは受け取ったフォーマット変換されたデータにヒストグラム統計処理をするもので、統計処理の結果によって同じフレーム画面のバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータを得て、PMW調光制御信号とガンマ参考電圧を生成する。インバータとソースドライバICは実行機構として、インバータが中央処理モジュールからPMW調光制御信号を受け取ってバックライトを駆動して、バックライトの輝度を制御するものである。ソースドライバICは中央処理モジュールからガンマ参考電圧を受け取って液晶パネルを制御するものであり、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタに印された電圧を制御して、液晶パネルにおける画素点の透過率を変えることでバックライト輝度が変わっても液晶パネルの輝度が変わらないようにする。
【0013】
本発明の前記の技術的方案は、バックライトの輝度を降下させることで画面輝度を降下させるとともに、液晶パネルにおける画素点の駆動電圧を調整することで液晶パネルの透過率を変えて、透過率によってバックライトの輝度の降下による歪みを補償する。具体的に、本発明は、入力された低電圧の差分データにヒストグラム統計処理を行って、処理結果に基づいてバックライトの輝度と液晶パネルの画素点透過率を同時に調整することで、画面のダイナミックコントラストが向上され、TFT液晶表示装置のコントラスト降下の問題が改善された。当該技術的方案は、液晶パネルの輝度をバックライト輝度が変わっても変わらないようにするために、フリッカという問題が改善されたとともに、外部のPMW調光の方式でバックライトの輝度を調節するので、バックライトのパワー消費が節約された。
【0014】
図2は本発明の一実施形態の構成の模式図である。本実施形態は、順に直列に接続されたレシーバ10と、統計モジュール20と、問合せモジュール30と、信号コントローラ40と、インバータ50とを備え、さらに、順に直列に接続されたバスコントローラ60と、ガンマ電圧コントローラ70と、ソースドライバIC80とを備えて、問合せモジュール30がバスコントローラ60と接続されている。その中で、レシーバ10が入力されたLVDSデータを受け取って、LVDSデータにフォーマット変換をする。統計モジュール20はレシーバ10からフォーマット変換されたデータを受け取って、データにヒストグラム統計処理をする。問合せモジュール30は統計モジュール20からヒストグラム統計処理の結果を受け取って、統計処理の結果によって同じフレーム画面のバックライト調光係数を得て、前記のバックライト調光係数に基づいてガンマ参考電圧パラメータを得る。信号コントローラ40は問合せモジュール30からバックライト調光係数を受け取って、PMW調光制御信号を生成する。インバータ50は信号コントローラ40からPMW調光制御信号を受け取って、PMW調光制御信号によってバックライトを駆動して、バックライトの輝度を変える。同時に、バスコントローラ60は問合せモジュール30からガンマ参考電圧パラメータを受け取って、当該ガンマ参考電圧パラメータをバスフォーマットに変換する。ガンマ電圧コントローラ70はバスコントローラ60からバスフォーマットのガンマ参考電圧パラメータを受け取って、ガンマ参考電圧を生成する。ソースドライバIC80はガンマ電圧コントローラ70からガンマ参考電圧を受け取って、当該ガンマ参考電圧によって液晶パネルを駆動して、液晶パネルにおける各画素点におけるピクセルキャパシタに印加される電圧を制御して、液晶パネルにおける各画素点の透過率を変える。そこで、液晶パネルにおける階調が主導的な分布を占める画素点の輝度をバックライトの輝度が変わっても変わらないようにする。
【0015】
レシーバ10は入力された低電圧の差分信号データを受け取って、統計モジュールがデータ統計を行う便宜のために、それをTTLフォーマットのデータに変換する。
ヒストグラム統計は、1フレームの画面における各点の輝度を階調の方式で統計して、統計結果によって各階調分布の状況が得られる。例えば、ディスプレイの解像度がXGA(1024×768)であり、つまり、1フレームの画面全体には1024×768=786432個の画素点があり、各画素点は赤(R)、緑(G)、青(B)の三つのサブ画素よりなる。統計モジュール20はレシーバ10が入力したTTLフォーマットのR、G、Bのデータを階調合成式(1)によって前記の画素点に対応する階調に合成する。式(1)は、
Y=0.299R+0.587G+0.114B ・・・ (1)
のように示される。このように、階調を標準にして全ての画素点に統計を行い、統計の結果は各階調がこの1フレーム画面に占める画素点の数である。本実施形態の統計モジュール20が入力データにヒストグラム統計を行うのは具体的に、第nのフレーム画面(n=1,2...)における階調それぞれについて、二つのレジスタRn、Rn´によってヒストグラムの統計の結果を記憶し、Rn´が予備レジスタであり、即ち1フレーム画面のヒストグラム統計が終わると、Rnに記憶されている最終的な統計の結果が問合せモジュールに伝送されるほかには、Rn´においても同時に統計の結果を記憶する。以上の統計の結果に対して、二つの閾値を設立して、一つは高い閾値であり、そのほかは低い閾値である。もしある階調の統計の結果が高い閾値より大きければ、その階調に対する処理が最低でも元の細部を保証すべきである。もしある階調の統計の結果が低い閾値より小さければ、その階調の細部を適宜に圧縮してもよい。もしある階調の統計の結果が高い閾値と低い閾値の間にあれば、その階調の数はその細部の処理を強化する程度に満たさないし、その階調の細部を圧縮する程度にも満たさない。このとき、1フレーム前の画面のRn-1´に記憶される統計結果が現在のフレーム画面のRnに伝送され、階調に対する処理がRnに記憶されている1フレーム前の画面の統計結果によって決まる。
【0016】
本実施形態において二つの閾値の判定方法を採用してヒストグラムの結果を統計するので、単一の閾値の判定方法の採用による1組の画面の統計値が連続するいくつかのフレームの画面内において閾値の上下にジャンプすることにより起こすバックライト調光係数の絶え間ない変化が回避され、目が感じるフリッカを緩むことができる。
本実施形態の問合せモジュール30は統計モジュール20の統計の結果に基づいてバックライトの調光係数βを確定する。例えば、統計の結果における高い階調の数が少ない場合に、つまり、1フレーム全体の画面が全体として闇よりの画面である場合に、調光係数βを降下できる。降下する標準は分布のより多い低中階調の細部を失わないよう最低でも保証すべきである。
【0017】
図3は液晶パネルにおける画素点の透過率と当該画素点におけるピクセルキャパシタの電圧のV-Tのグラフであり、TFT液晶パネルの画素点の透過率とこの画素点におけるピクセルキャパシタに印加された電圧の間の関係を反映して、TFT液晶パネルの基本表示特性をも直接に反映した。ノーマルブラックモードのTFT液晶パネルにとって、バックライトの輝度が変わらないときに、そのV-Tグラフは図3に示すようになる。ただし、横軸がピクセルキャパシタの電圧Vを表し、縦軸が液晶パネルにおける画素点の透過率Tを表す。
【0018】
図4は液晶パネルにおける画素点の輝度と当該画素点におけるピクセルキャパシタの電圧のL-Vのグラフである。液晶パネルにおいて表示される輝度は、
L=B(β)×T(V) ・・・ (2)
で表すことができる。
ただし、Lは液晶画面における一つの画素点の輝度を表す。Bはバックライトの輝度であり、調光係数βの関数である。Tは液晶パネルのこの画素点の透過率であり、ピクセルキャパシタの電圧Vの関数である。
【0019】
前記の式によって、液晶パネルの輝度Lとピクセルキャパシタの電圧Vの間の関係が得られ、それがL-Vカーブと称される。バックライトの輝度Bは調光係数βと正比例して、調光係数β=100%であるときに、バックライトの輝度は一番高いが、調光係数βの減少につれて、バックライトの輝度も減少する。このように、異なる調光係数βによって、前記の式にしたがって異なるL-Vのカーブを描く(図4に示す)。調光係数β=100%であるときに、液晶パネルの最大輝度が500nitであるが、β=70%であるときに、液晶パネルの最大輝度が350nitである。液晶パネルの輝度が320nitの点に対して、β=100%とβ=70%の二つのカーブにおいても対応する点を探せるが、対応するピクセルキャパシタの電圧Vが異なるだけである。異なる調光係数β1とβ2に対して、もし液晶パネルにおけるこの画素点の輝度が同じであるのが要求されると、前記の式で対応するピクセルキャパシタの電圧Vの関係が得られる、即ち、
B(β1)×T(V1)=B(β2)×T(V2) ・・・ (3)
ただし、V1は調光係数β1のときに対応するピクセルキャパシタの電圧であり、T(V1)はピクセルキャパシタの電圧V1に対応する液晶パネルにおけるこの画素点の透過率であり、V2は調光係数β2のときに対応するピクセルキャパシタの電圧であり、T(V2)はピクセルキャパシタの電圧V2に対応する液晶パネルにおけるこの画素点の透過率である。このように、一定の範囲以内調光係数βを減少できるが、ピクセルキャパシタの電圧Vを調整することにより液晶パネルにおけるこの画素点の透過率Tを変えることで、最終的に液晶パネルにおけるこの画素点が出力する輝度が変わらないようにする。
【0020】
バックライトの輝度とガンマ参考電圧の間の対応関係の設立の過程は、調整式が
B(β1)×T(V´1)=B(β2)×T(V´2) ・・・ (4)
である。
ただし、V´1は調光係数β1のときに対応するガンマ電圧であり、V2は調光係数β2のときに対応するガンマ電圧である。ガンマ電圧V´1がピクセルキャパシタの電圧Vの参考点であり、ピクセルキャパシタの電圧はガンマ電圧がソースドライバICの内部抵抗により分圧して生成された。調光係数β1が常にバックライト調節係数の最大値(デューティ比が100%である)に等しく、V´1がこの調光係数β1の状態の対応するガンマ電圧に等しいとする。1フレーム画面のヒストグラム統計が終わると、ヒストグラム統計の結果によって調光係数β2が得られる。V´1が一つ与えられるたびに、式(4)にしたがって調光係数β2の状態の対応するガンマ電圧V´2が得られる。このようなプロセスにしたがって全ての調光係数に対応するガンマ参考電圧が計算されてきて、ルックアップテーブルに保存される。システムの動作のときに、ある調光係数が出力されることを検出されると、その調光係数に対応するガンマ参考電圧をも同時にルックアップテーブルから読み出して、ルックアップのプロセスが完了する。
【0021】
以上の分析から分かるように、本実施形態の問合せモジュール30は実際に表構造であり、この表構造がバックライト調光係数とガンマ参考電圧の対応関係を反映している。具体的に、問合せモジュール30の主な構造はルックアップテーブルが記憶されている記憶部であり、該当するアドレシングデバイスと協力する。統計モジュール20が入力データにヒストグラム統計処理を行ったら、1フレーム画面の階調分布の統計の結果が得られる。問合せモジュール30は得られたヒストグラム統計処理の結果によって、バックライトの調光係数を得て、ルックアップテーブルにおいて保存されているバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータの関係表を探すことで、その調光係数に対応するガンマ参考電圧パラメータを探せる。ただし、ガンマ参考電圧パラメータはデジタル量フォーマットのガンマ参考電圧である。
【0022】
明暗の差が大きい連続したいくつかのフレーム画面に対して、もし前記に述べた方法にしたがって統計モジュールの統計の結果によって調光係数を決めれば、輝度の移行の不自然を起こしやすいので、本実施形態はステップの方式で連続したいくつかのフレーム画面の調光係数を決める。第1のフレーム画面の調光係数βは、前記の方法に従って、統計モジュールの統計の結果によって確定するが、続きの調光係数はステップの方式によって調整される。ステップで調光係数を調整する具体的方法は以下のようになる。1フレーム画面によって、統計モジュールの統計の結果によって得られた調光係数が目的調光係数と称され、ステップ方式によって調整された問合せモジュールが出力する調光係数が最終調光係数と称される。2組のレジスタでフレーム画面ごとの目的調光係数と最終調光係数をそれぞれ記憶する。現在のフレームの画面統計が終わると、現在のフレーム画面統計に基づいて得られた目標調光係数を1フレーム前の画面の最終調光係数と比較して、1フレーム前の画面の問合せモジュールが出力した最終調光係数がa%であるとすると、もし現在のフレーム画面が統計モジュールの統計を経た結果得られた目標調光係数もa%であれば、ステップ値を0にクリアするが、現在のフレーム画面が統計モジュールの統計を経た結果得られた目標調光係数が1フレーム前の画面の最終調光係数と異なれば、現在のフレーム画面の目標調光係数を1フレーム前の画面の目標調光係数と比較して、もし、両方が等しいなら、1フレーム前の画面と同じステップ値によって現在のフレーム画面の調光係数を調整する。1フレーム前の画面のステップ値がb%であれば、現在のフレーム画面がステップ調整を経た最終調光係数が(a+b)%である。現在のフレーム画面の目標調光係数と1フレーム前の画面の目標調光係数が異なるなら、画面の明暗状態が大きく変化したのを示す。このとき、1フレーム前の画面の最終調光係数と現在のフレーム画面の目標調光係数によってステップ値を決めなおす必要がある。決めなおしたステップ値がc%であるとすると、現在のフレーム画面がステップ調整を経た最終調光係数が(a+c)%である。そして、現在のフレーム画面がステップ調整を経た最終調光係数を信号コントローラ40に出力する。
【0023】
調光係数ステップ値の確定方法は以下のようになる。1フレーム前の画面がステップ調整を経た最終調光係数がa%であり、現在のフレーム画面が統計モジュールの統計を経た結果得られた目標調光係数がy%であるとすると、mフレームの連続した画面内にステップした後の最終調光係数が目標調光係数と等しいように、1フレーム前の画面の最終調光係数と現在のフレーム画面の目標調光係数の差をmで割って、得られた新たなステップ値が(y%−a%)/mであるべきである。そして、1フレーム前の画面の最終調光係数をベースにして新たなステップ値を加えて現在のフレーム画面の調光係数を得る。即ち、現在の画面の調光係数がa%+(y%−a%)/mであり、1フレーム後の画面のステップ値の確定方法が現在のフレーム画面と同じである。ただし、mの値は実際の処理画面の需要によって決める。
【0024】
以上に述べたステップの方式に従って調光係数を調整して、そして、問合せモジュールに記憶されている調光係数とガンマ参考電圧パラメータの間の関係によって出力すべきガンマ参考電圧パラメータを確定する。これはガンマ参考電圧に対してもステップの調整をしたのに相当して、このように調光係数とピクセルキャパシタ電圧が同時に調整され、調光係数とピクセルキャパシタ電圧の変化範囲が制限され、連続した二つのフレーム画面の明暗差が大きい場合に対して、このようなステップの調整方式は画面同士の輝度の移行を滑らかにすることができる。
【0025】
問合せモジュール30は調光係数を信号コントローラ40に入力する。本発明の前記の実施形態において、信号コントローラ40は実際にパルス調整調光信号(PWM Dimming)コントローラであり、出力PWM調光制御信号のデューティ比を調節することで、バックライトの輝度を制御する。ただし、PWM調光制御信号のデューティ比がバックライトの調光係数βである。冷陰極蛍光管(CCFL)バックライトの輝度はCCFL管の管電流によって決められ、管電流の駆動がDCをACに変換するインバータによって実現される。インバータにより輝度を調節するデジタル方式はパルス幅変調方式(単にPWM方式と呼ばれる)と呼ばれ、PWM Dimming信号のデューティ比を調節することでバックライトの輝度を制御する。PWM Dimming信号のデューティ比が大きければ大きいほど、バックライトが一つの調光周期においてオンにする状態の時間が長くなり、このように、バックライトの輝度も高くなる。バックライトはこのような調節方式においてずっとオン・オフを繰り返す状態にあるので、周波数(通常は120Hz〜240Hzの間)がリフレッシュ周波数より高いPWM Dimming信号でバックライトのオン・オフを制御して、目がバックライトのフリッカを感じない。
本発明の実施形態における信号コントローラ40はPWM Dimming信号をインバータ50に入力して、PWM Dimming信号のデューティ比を調整することでバックライトの輝度を制御する。
【0026】
本発明の技術的方法案において、ガンマ参考電圧がピクセルキャパシタの電圧の参考点であり、ピクセルキャパシタ電圧はガンマ電圧がソースドライバICの内部抵抗により分圧して生成された電圧である。バスコントローラ60はI2Cバス又はシリアル周辺装置インタフェース(serial peripheral interface、単にSPIと称する)バスコントローラであり、問合せモジュール30が出力したガンマ参考電圧パラメータにフォーマット変換をする。ガンマ電圧コントローラ70はプログラマブルガンマ電圧コントローラであり、ガンマ参考電圧パラメータを該当するガンマ参考電圧に変換する。前記の技術的方案をベースにして、本発明はさらにレシーバ10とソースドライバIC80の間に直列に接続されているフレームバッファ90と伝送装置100とを備える。ただし、フレームバッファ90はSDRAM又はDDR SDRAMによって構成でき、レシーバ10から入力データを受け取って保存して、伝送装置100がフレームバッファ90からそのデータを読み取ってソースドライバIC80に送る。本発明は入力されたLVDSデータにヒストグラム統計と問合せなどの操作が必要であるので、フレームバッファ90はデータを一時保存するものとして機能して、本発明の操作が終わると、液晶パネルが表示処理を行う。
【0027】
本発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置の動作のプロセスは、まず、入力されたLVDSデータがレシーバ10により受け取ってフォーマット変換するとともに、フレームバッファ90に出力して保存させる。レシーバ10がシリアルバスのLVDSデータフォーマットをパラレルバスのフォーマットに変換して、統計モジュール20に入ってヒストグラム統計処理を行う。問合せモジュール30が統計処理の結果によって表構造を探してから、該当するバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータを得て、バックライト輝度制御パラメータを信号コントローラ40に送って、同じフレーム画面のガンマ参考電圧パラメータをバスコントローラ60に送る。信号コントローラ40はPWM調光制御信号を生成して、それをバックライトを駆動するインバータ50に伝送する。バスコントローラ60はガンマ参考電圧パラメータをバスフォーマットに変換して、プログラマブルガンマ電圧コントローラ70に送る。ガンマ電圧コントローラ70は該当するガンマ参考電圧を生成してソースドライバIC80に送る。同時に、伝送装置100はフレームバッファ90に記憶されるデータを読み出して、ソースドライバIC80に送る。これで、バックライト輝度とガンマ参考電圧の同期調整が終わる。
これによって、バックライトがずっと信号コントローラ40が出力されたPWM Dimming信号によって制御され、オン・オフ状態を繰り返す様態にあるので、ある程度パワーの消費が節約され、特に暗い画面を主とするものを再生するときに、パワー消費がさらに節約される。バックライトのパワーは液晶表示設備全体の40%以上を占める。本発明のこのバックライトの輝度の調整方案はバックライトのパワー消費を減少させて、最終的なプロダクトのパワー消費を減少させる。
【0028】
図5は本発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法のフローチャートである。具体的に、受け取った低電圧差分信号データにヒストグラム統計処理をするステップ10と、前記のヒストグラム統計処理の結果によって、同じフレーム画面のバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータを得るステップ20と、前記のバックライト調光係数に基づいて、バックライトの輝度を制御するステップ30と、前記のガンマ参考電圧パラメータに基づいて、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を制御するステップ40と、を含む。
本発明の前記の技術的方案は、バックライトの輝度を減らすことで画面の輝度を低くさせるとともに、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を調整することで液晶パネルの透過率を変え、透過率によってバックライトの降下による歪みを補償する。具体的には、本発明は入力されたデータにヒストグラム統計処理を行って、処理の結果によって、バックライトの輝度と液晶パネルのピクセルキャパシタの電圧を同時に調整するので、画面のダイナミックコントラストが高くされ、TFT液晶表示装置のコントラストが低いという問題が改善された。この技術的方案は液晶パネルにおける主導的な画素点の輝度をバックライトの輝度が変わっても変わらせないようにするので、フリッカの問題が改善されるとともに、外部PWM調光の方式でバックライトの輝度を調整することで、バックライトのパワー消費が抑えられる。
【0029】
図6は本発明の受け取った低電圧の差分信号データにヒストグラム統計処理を行うフローチャートである。具体的に、受け取った低電圧差分信号データを階調に変換するステップ11と、各階調が1フレーム画面において占める画素点の数を得るステップ12と、各階調の画素点の数を高い閾値と比較して、高い閾値より大きければ、前記の階調統計結果を記憶するためのレジスタRn記憶結果を1にセットして、ステップ16を実行するが、さもなければ、ステップ14を実行するステップ13と、各階調の画素点の数を低い閾値と比較して、低い閾値より低ければ、前記の階調統計結果を記憶すためのレジスタRn記憶結果を0にセットして、ステップ16を実行するが、さもなければ、ステップ15を実行するステップ14と、現在のフレーム画面の前記の階調統計の結果を記憶するためのレジスタRnは、1フレーム前の画面の前記の階調統計結果をバックアップするための予備レジスタRn-1´に記憶されている前記の階調の結果を読み出して記憶するステップ15と、現在のフレーム画面の前記の階調レジスタRnに記憶されている統計結果を問合せモジュールに入力するステップ16と、現在のフレーム画面の前記の階調レジスタRnに記憶されている結果を現在のフレーム画面の前記の階調の予備レジスタRn´にもひとつ保存するステップ17と、を含む。
本発明はまずヒストグラムを使って階調を標準として全ての画素点に統計を行って、各階調がこの1フレーム画面において占める画素点の数を得て、二つの閾値と比較することで、各階調が1フレーム画面における分布の状況が得られる。
【0030】
図7は本発明の前記のヒストグラム統計処理の結果によって同じフレーム画面のバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータを得るフローチャートである。具体的に、統計モジュールの統計結果によって、分布がより多い低中階調の細部が失わないことを前提にして、現在のフレーム画面の目的調光係数を定めるステップ21と、現在のフレーム画面の目的調光係数が1フレーム前の画面の最終調光係数に等しいかを判断して、等しいなら、調光係数のステップ値を0にクリアして、現在のフレーム画面の目的調光係数を最終調光係数として、ステップ26を実行するが、さもなければ、ステップ23を実行するステップ22と、現在のフレーム画面の目的調光係数が1フレーム前の画面の目標調光係数に等しいかを判断して、等しいなら、1フレーム前の画面のステップ値を利用して現在のフレーム画面の調光係数を調整して、そのステップ調整後の調光係数を最終調光係数として、ステップ26を実行するが、さもなければ、ステップ24を実行するステップ23と、調光係数のステップ値を決めなおすステップ24と、決めなおしたステップ値によって現在のフレーム画面の最終調光係数を得るステップ25と、現在のフレーム画面の最終調光係数によって、問合せモジュールに記憶されている調光係数とガンマ参考電圧パラメータの関係を探すことで、ガンマ参考電圧パラメータを決めるステップ26と、を含む。
【0031】
調光係数が決められると、ルックアップテーブルにおいて保存されている調光係数とガンマ参考電圧パラメータの関係を探すことで、この調光係数に対応するガンマ参考電圧パラメータが得られる。ここのバックライト調光係数は即ちPWM Dimming信号のデューティ比である。
その中で、ステップ30は具体的に、前記のバックライトの調光係数に基づいて、PWM調光制御信号を生成するステップ31と、前記のPWM調光制御信号を使ってバックライトを駆動するステップ32と、含む。
バックライトの調光係数に基づいてPWM調光制御信号を生成してバックライトを制御して、バックライトの輝度を変える。
その中で、ステップ40は具体的に、前記のガンマ参考電圧パラメータをバスフォーマットに変換するステップ41と、バスフォーマットのガンマ参考電圧パラメータによってガンマ参考電圧を生成するステップ42と、前記のガンマ参考電圧をソースドライバICに伝送して、前記のソースドライバICによってピクセルキャパシタ電圧を生成して液晶パネルを駆動するステップ43と、を含む。
ガンマ参考電圧パラメータがバスフォーマット変換されてガンマ参考電圧が生成されて液晶パネルが駆動され、液晶パネルの透過率が変えられるので、液晶パネルにおける階調が主導的な分布を占める画素点の輝度をバックライトの輝度が変わっても変わらないようにする。
【0032】
本発明の前記の技術的方案は、液晶パネルの輝度が変わらないことを前提にして大幅に画面の動的コントラストと画面品質が向上された。バックライトの輝度を減らすことで画面の輝度を減らすとともに、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を調整することで液晶パネルの透過率を変えて、透過率でバックライトの低下による歪みを補償する。具体的に、本発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法は受け取ったデータにヒストグラム統計処理を行って、統計の結果によってバックライトの輝度と液晶パネルのピクセルキャパシタの電圧をそれぞれ同時に調整して、画面のダイナミックコントラストが向上し、TFT液晶表示装置のコントラストが低いという問題が改善された。この発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法の技術的方案はバックライトの輝度が変わっても液晶パネルの輝度を変わらせないようにするので、フリッカの問題が改善されるとともに、外部PWM調光の方式でバックライトの輝度を調整することで、バックライトのパワー消費が抑えられた。
【0033】
最後に説明すべきは、以上の実施形態は本発明の技術的方案を説明するためのものであって、制限を意図しない。前記の実施形態にしたがって本発明を詳しく説明したが、前記の実施形態に記載の技術的方案を修正したり、その部分的な技術的特徴を均等物に置き換えたりすることができ、その修正や変更は該当する技術的方案の本質が本発明の実施形態の技術的方案の趣旨と範囲を逸脱することに繋がらないことは当業者にとって理解するところである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置の構成の模式図である。
【図2】本発明の実施形態の構成の模式図である。
【図3】液晶パネルにおける画素点の透過率と当該画素点におけるピクセルキャパシタの電圧のV-Tのグラフである。
【図4】液晶パネルにおける画素点の輝度と当該画素点におけるピクセルキャパシタの電圧のL-Vのグラフである。
【図5】本発明の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法のフローチャートである。
【図6】本発明の受け取った低電圧の差分信号データにヒストグラム統計処理を行うフローチャートである。
【図7】本発明の前記のヒストグラム統計処理の結果によって同じフレーム画面のバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータを得るフローチャートである。
【符号の説明】
【0035】
10 レシーバ
20 統計モジュール
30 問合せモジュール
40 信号コントローラ
50 インバータ
60 バスコントローラ
70 ガンマ電圧コントローラ
80 ソースドライバIC
90 フレームバッファ
100 伝送装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低電圧差分信号データを受け取って、前記データにフォーマット変換を行うレシーバと、
フォーマット変換されたデータにヒストグラム統計処理を行って、前記統計処理の結果に基づいて、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得て、PWM調光制御信号及びガンマ参考電圧を生成する中央処理モジュールと、
前記中央処理モジュールからPWM調光制御信号を受け取って、バックライトを駆動するインバータと、
前記中央処理モジュールからガンマ参考電圧を受け取って、液晶パネルを駆動するソースドライバICと、
を備えることを特徴とする液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置。
【請求項2】
前記中央処理モジュールは、
前記レシーバからフォーマット変換されたデータを受け取って、前記データにヒストグラム統計処理を行う統計モジュールと、
前記統計モジュールから前記ヒストグラム統計処理の結果を受け取って、前記統計処理の結果に基づいて、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得る問合せモジュールと、
前記問合せモジュールから前記バックライト調光係数を受け取って、PWM調光制御信号を生成して、前記インバータに送る信号コントローラと、
前記問合せモジュールから前記ガンマ参考電圧パラメータを受け取って、バスフォーマットに変換するバスコントローラと、
前記バスコントローラからフォーマット変換されたガンマ参考電圧パラメータを受け取って、ガンマ参考電圧を生成して前記ソースドライバICに送るガンマ電圧コントローラと、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置。
【請求項3】
前記問合せモジュールは、ルックアップテーブルを記憶している記憶部を有し、
前記ルックアップテーブルにはバックライト調光係数とガンマ参考電圧パラメータとの対応関係が記録されていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置。
【請求項4】
前記レシーバによりフォーマット変換されたデータを受け取って記憶するフレームバッファと、
前記フレームバッファからデータを読み出して前記ソースドライバICに伝送する伝送装置と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理装置。
【請求項5】
受け取った低電圧差分信号データにヒストグラム統計処理を行うステップと、
前記ヒストグラム統計処理の結果に基づいて、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得るステップと、
前記バックライト調光係数に基づいて、バックライトの輝度を制御するステップと、
前記ガンマ参考電圧パラメータに基づいて、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を制御するステップと、
を含むことを特徴とする液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法。
【請求項6】
前記受け取った低電圧差分信号データにヒストグラム統計処理を行うステップには、具体的に、
受け取った低電圧差分信号データを階調に変換するステップ11と、
各階調が1フレーム画面において占める画素点の数を得るステップ12と、
各階調の画素点の数を高い閾値と比較して、高い閾値より大きければ、前記階調統計結果を記憶するためのレジスタ記憶結果を1にセットして、ステップ16を実行するが、さもなければ、ステップ14を実行するステップ13と、
各階調の画素点の数を低い閾値と比較して、低い閾値より低ければ、前記階調統計結果を記憶するためのレジスタ記憶結果を0にセットして、ステップ16を実行するが、さもなければ、ステップ15を実行するステップ14と、
現在のフレーム画面の前記階調統計の結果を記憶するためのレジスタが、1フレーム前の画面の前記階調統計結果をバックアップするための予備レジスタに記憶されている前記階調の結果を読み出して記憶するステップ15と、
現在のフレーム画面の前記階調レジスタに記憶されている結果を問合せモジュールに入力するステップ16と、
現在のフレーム画面の前記階調レジスタに記憶されている結果を現在のフレーム画面の前記階調レジスタの予備レジスタにもひとつ保存するステップ17と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法。
【請求項7】
前記ヒストグラム統計処理の結果に基づいて、同じフレーム画面のバックライト調光係数及びガンマ参考電圧パラメータを得るステップは、具体的に、
統計モジュールの統計結果に基づいて、分布がより多い低中階調の細部が失われないことを前提にして、現在のフレーム画面の目的調光係数を定めるステップ21と、
現在のフレーム画面の統計モジュールにより得られた目的調光係数が1フレーム前の画面の問合せモジュールが出力した最終調光係数に等しいかを判断して、等しいなら、調光係数のステップ値を0にクリアして、現在のフレーム画面の目的調光係数を最終調光係数として、ステップ26を実行するが、さもなければ、ステップ23を実行するステップ22と、
現在のフレーム画面の目的調光係数が1フレーム前の画面の目標調光係数に等しいかを判断して、等しいなら、1フレーム前の画面と同じステップ値に基づいて調光係数を調整して現在のフレーム画面の最終調光係数を得て、ステップ26を実行するが、さもなければ、ステップ24を実行するステップ23と、
調光係数のステップ値を決めなおすステップ24と、
決めなおしたステップ値に基づいて現在のフレーム画面の最終調光係数を得るステップ25と、
現在のフレーム画面の最終調光係数に基づいてガンマ参考電圧パラメータを決めるステップ26と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法。
【請求項8】
前記バックライト調光係数に基づいて、バックライトの輝度を制御するステップには、具体的に、
前記バックライト調光係数に基づいて、PWM調光制御信号を生成するステップと、
前記PWM調光制御信号を使ってバックライトを駆動するステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法。
【請求項9】
前記ガンマ参考電圧パラメータに基づいて、液晶パネルにおけるピクセルキャパシタの電圧を制御するステップには、具体的に、
前記ガンマ参考電圧パラメータをバスフォーマットに変換するステップと、
バスフォーマットの前記ガンマ参考電圧パラメータに基づいて、ガンマ参考電圧を生成するステップと、
前記ガンマ参考電圧をソースドライバICに伝送して、前記ソースドライバICによってピクセルキャパシタ電圧を生成するステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置の高ダイナミックコントラスト処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−75550(P2009−75550A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−141732(P2008−141732)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【出願人】(507134301)北京京東方光電科技有限公司 (90)
【Fターム(参考)】