説明

液晶表示装置及びその製造方法

【課題】画素開口率の向上と、縦クロストークの防止とを同時に実現できる液晶表示装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】厚型樹脂膜(平坦化膜)5を備えたアレイ基板10において、補助容量線12から枝状に延びる電界遮蔽配線13を、画素電極6における信号線31に沿った端縁6Aごとに設ける。設計上、信号線31の端縁31Aをほぼ中心線とするように配置する。画素電極6における信号線31に沿った端縁6Aは、設計上、信号線の端縁31Aに重なる位置に来るように配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクティブマトリクス型の液晶表示装置及び及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置等の平面表示装置は、薄型、軽量、かつ低消費電力であって目にやさしい等の特長により、パーソナル・コンピュータ、カーナビ装置、携帯電話その他の携帯情報端末あるいはTV等の表示装置として、更に投射型の表示装置として各種分野で利用されている。中でも、各画素電極に薄膜トランジスタ(TFT)等のスイッチ素子が電気的に接続されて成るアクティブマトリクス型表示装置は、隣接画素間でクロストークのない良好な表示画像を実現できることから、盛んに研究・開発が行われている。
【0003】
一般に、アクティブマトリクス型液晶表示装置は、液晶表示パネルの周縁に駆動回路系統が実装されて成っており、表示パネルは、マトリクスアレイ基板(以下アレイ基板と呼ぶ)と対向基板とが所定の間隔をなすよう近接配置され、この間隔中に、両基板の表層に設けられた配向膜を介して液晶層が保持されたものである。アレイ基板においては、ガラス等の透明絶縁基板上に、信号線(ソース線)と走査線(ゲート線)とが絶縁膜を介して格子状に配置され、格子の各マス目または各交点に対応して、画素電極及びスイッチング素子が配される。液晶表示装置の周縁部では、例えば、その一長辺側及び一短辺側において、アレイ基板が対向基板から突き出して、外部からの駆動信号の入力を行うための棚状領域をなしている。これら棚状領域には、信号線や走査線に駆動信号等を入力するための接続パッドが配列される。
【0004】
周縁部に駆動ICチップを配置し上記接続パッドに入力を行う方式としては、駆動ICチップを搭載した、テープキャリアパッケージ(TCP)と呼ばれる矩形状のフレキシブル配線を棚状領域に実装するOLB(Outer Lead Bonding)方式、または、駆動ICチップを棚状領域に直接実装するCOG(Chip On Glass)方式が一般に採用されている。他方、TFTの活性層としてポリシリコン層を用いるものにあっては、駆動ICチップ上のものと同様の駆動ICをアレイ基板上に、画素領域内のTFTの形成と同時に設けることが一般に行われている。
【0005】
上記のようなアクティブマトリクス型の液晶表示装置について、消費電力のさらなる低減と画像品位のさらなる向上が要求されている。特に携帯用のものは、年々、低消費電力かつ高品位の画像表示が厳しく要求されて来ている。
【0006】
従前、低消費電力及び低コスト化を実現する目的で、対向電極に印加する対向電位(コモン電位)の正負を順次反転させる方式の駆動(いわゆる「コモン反転駆動」)が主に用いられてきた。しかし、この駆動方式は以下の課題を有していた。ライン(走査線)毎に反転した場合、すなわち書き込みを同時に行う画素列ごとに反転を行った場合、消費電力をあまり小さくできない他、高周波で反転するためにパネルが振動してノイズ音が発生することがあった。また、駆動周波数が高くなった場合に信号線方向で隣接する画素間でのクロストーク(「タテ(縦)クロストーク」)が生じることがある他、画像表示面内で輝度傾斜が生じやすい。そのため、充分な表示品位が得られない場合があった。クロストークを抑えるべく、画素ドット毎に対向電位の反転を行う場合、振動及びノイズ音の発生がさらに大きくなり、また、消費電力が、かなり大きくなってしまう。
【0007】
特には、高精細化に伴い、画素電極間の間隔が小さくなっている。また、透過型の液晶表示装置の場合、画素開口率(画素領域中での光透過領域の割合)を向上させるべく、信号線の縁部と、画素電極の縁部とを、近接配置させるか、または厚型樹脂膜(平坦化膜)を介して重ね合わせている。そのため、ソース電極と、ドレイン電極との間の寄生容量が増大してしまい、縦クロストークが発生する。そのため、画素開口率の向上と、タテクロストークの抑制とは、互いにトレードオフの関係にあるといえる。
【0008】
また、透過型の液晶表示装置において、信号線と画素電極との間からの光漏れを防止する遮光膜パターンは、画素開口率を向上させるべく、幅が狭くなっている。そのため、ライン反転駆動やドット反転駆動等を採用する場合、正負が逆の電位が付与された隣接画素電極間で、電界(「横電界」)が生じ、液晶の異常配向による光漏れ等の問題が生じやすくなっている。そのため、走査線に沿って延びるフロート式の金属パターンを「横電界抑制電極」として配置することも提案されている(特開2001−166321)。
【0009】
一方、走査線等から分岐して信号線に沿って延びる枝部を「シールド電極」とすることも従前より提案されている(例えば特開2001−255834)。他方では、カップリング容量を利用した駆動方法の改良により縦クロストークを軽減することも行われている(例えば特開2002−040993)。
【特許文献1】特開2001−166321公報
【特許文献2】特開2001−255834公報
【特許文献3】特開2002−040993公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、走査線または信号線に沿って延びる金属パターンを配置する場合、その分だけ画素開口率が損なわれてしまう。特には、厚型樹脂膜を配置する場合、これによる画素開口率の向上がかなり相殺されてしまうこととなる
例えば携帯機器のための液晶表示装置のように、画素開口率の向上と、これによる消費電力の向上が強く求められる場合、駆動方式の改善のみでは、縦クロストークを充分に防止することができなかった。そこで、図4〜5に示すように、各画素電極について、一方の信号線のみと、縁部同士が厚型樹脂膜を介して重なり合うようにし、他方の信号線とは、縁部同士が離間されるようにするという設計が行われていた。
【0011】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、画素開口率の向上と、縦クロストークの防止とを同時に実現できる液晶表示装置及びその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の液晶表示装置は、液晶層を挟む一対の基板上に、複数の走査線と、絶縁膜を介して該走査線に交差するように配列される複数の信号線と、これら走査線及び信号線の交点ごとに設けられるスイッチング素子と、これらを覆う樹脂膜と、該樹脂膜の上に前記交点ごとに配置され画素電極と、前記画素電極に前記液晶層を介して対向配置される対向電極とを備える液晶表示装置において、前記画素電極の端縁が前記信号線の端縁に沿って延びる箇所ごとに、補助容量線または前記走査線から分岐して延びる電界遮蔽配線を設け、該電界遮蔽配線が、前記信号線及び前記画素電極のいずれにも、所定幅の重ね合わせマージンだけ重ねられ、該重ね合わせマージンは、それぞれ、位置合わせエラーを吸収するだけの幅に設定され、前記電界遮蔽配線の箇所にて、前記画素電極の端縁と前記信号線の端縁とが、位置合わせエラーの範囲内で一致するように配置されたことを特徴とする。
【0013】
本発明の液晶表示装置の製造方法は、液晶層を挟む一対の基板上に、複数の走査線と、絶縁膜を介して該走査線に交差するように配列される複数の信号線と、これら走査線及び信号線の交点ごとに設けられるスイッチング素子と、これらを覆う樹脂膜と、該樹脂膜の上に前記交点ごとに配置され画素電極と、前記画素電極に前記液晶層を介して対向配置される対向電極とを備える液晶表示装置の製造方法において、前記画素電極の端縁が前記信号線の端縁に沿って延びる箇所ごとに、補助容量線または前記走査線から分岐して延びる電界遮蔽配線を設け、該電界遮蔽配線が、前記信号線及び前記画素電極のいずれにも、所定幅の重ね合わせマージンだけ重ねられ、該重ね合わせマージンは、それぞれ、位置合わせエラーを吸収するだけの幅に設定され、設計上、前記電界遮蔽配線の箇所にて、前記画素電極の端縁と前記信号線の端縁とを、重なり合うように配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
厚型樹脂膜を備えるアクティブマトリクス型の液晶表示装置及びその製造方法において、画素開口率の向上と、縦クロストークの防止とを同時に実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の第1の実施形態について図1〜2を用いて説明する。
【0016】
図1の積層断面図には、第1の実施形態になる液晶表示装置の要部、すなわち、信号線が2つの画素電極に挟まれる箇所を模式的に示す。また、図2には、アレイ基板における画素ドット部分を模式的に示す。
【0017】
図1に示すように、液晶表示装置の表示パネル100(液晶セル)は、アレイ基板10(TFT基板)と対向基板20とがスペーサーにより所定の間隔に保たれ、この間に液晶層30が保持されてなる。液晶層30は、例えばツイストネマティック(TN)型の液晶材料からなり、アレイ基板10及び対向基板20の液晶層30に接する最表層には、ポリイミド系樹脂等からなる配向膜(不図示)がそれぞれ配置される。
【0018】
図2に示すように、アレイ基板10において、下層の走査線11と上層の信号線31との交点付近には、走査線11に印加されるパルス電圧にしたがい信号線31から画素電極6への信号入力をスイッチングするためのTFT7が配置されている。TFT7のゲート電極11aは走査線11からの延在部により形成されており、TFT7のドレイン電極32は、信号線31の延在部により形成されている。そして、TFT7のソース電極33は、層間絶縁膜4、及び透光性の厚型樹脂膜5を貫くコンタクトホール53を通じて、画素電極6に電気的に接続している。また、走査線11ごとに、これと平行に延びる補助容量線(Cs線)12が設けられている。補助容量線(Cs線)12はアレイ基板の周縁部でまとめられて、対向電位(コモン電位)に給電されている。透光性の厚型樹脂膜5は、例えば厚さが1μm以上であり、低誘電率の絶縁性の樹脂材料からなる。特には、アクリル系樹脂等の感光型の硬化性有機樹脂材料からなる。厚型樹脂膜5は、コンタクトホール51〜52の個所と、基板周縁部のパッド部を除き、アレイ基板上の全体を被覆する。
【0019】
画素電極6は、走査線11と信号線31とにより画されるマス目状の領域(画素ドット領域)ごとに配置され、該領域の略全体を覆う。画素電極6は、層間絶縁膜4及び厚型樹脂膜5を貫くコンタクトホール52を介して島状金属パターン34に電気的に接続されており、該島状金属パターン34が、ゲート絶縁膜15及び層間絶縁膜4を介して、補助容量線12の幅広部14に重ね合わされて、画素電極6ごとの補助容量(Cs)を形成している。
【0020】
画素電極6における信号線31に沿った両端縁6Aと、信号線31の端縁31Aとは、設計上、ほぼ一致するように配置されている。すなわち、平面図において同一位置に延びるように設計されている。しかし、製品中では、マスクパターン間の位置合わせエラーに起因して、位置ズレが生じる。すなわち、フォトリソグラフィーにより画素電極6をパターニングするマスクパターンの配置と、信号線31をパターニングするマスクパターンの配置との間の位置合わせエラーの分だけ、位置ズレが生じる。位置合わせエラーがとりうる数値範囲は、製造工程または製造装置によって決まる。
【0021】
図1〜2に示すように、補助容量線12と、信号線31の端縁31Aとが交わる箇所ごとに、該端縁31Aに沿って補助容量線12から両側へと、電界遮蔽配線13が枝状に延びている。電界遮蔽配線13は、画素電極6と信号線31との間での電気容量を小さくし、クロストークを防止する。
【0022】
電界遮蔽配線13には、設計上、信号線31及び画素電極6との間で、それぞれ、所定の重ね合わせマージンM1及びM2が設定されている。すなわち、マスクパターン間の位置合わせエラーがないとした場合には、設定された重ね合わせマージンM1及びM2の幅で、それぞれ重ね合わされることとなる。電界遮蔽配線13と画素電極6の端縁6Aとの間の位置合わせマージンM1は、信号線31の幅方向(走査線方向)における信号線31と電界遮蔽配線13との間の位置合わせエラーを吸収する幅に設定される。また、電界遮蔽配線13と信号線31の端縁31Aとの間の位置合わせマージンM2は、信号線31の幅方向(走査線方向)における信号線31と画素電極6の端縁6Aとの間の位置合わせエラーを吸収する幅に設定される。
【0023】
したがって、マスクパターン間の位置合わせエラーにより信号線31と画素電極6との間に比較的大きく開いた場合にも、必ず、電界遮蔽配線13が介在することにより、光漏れが防止される。すなわち、以上の構成により、光漏れを確実に防止しつつ、信号線31と画素電極6との間の寄生容量を最小限とすることができる。
【0024】
寸法構成の具体例を挙げるならば、各信号線31の幅が8μm、各電界遮蔽配線13の幅が4μmであり、電界遮蔽配線13と、画素電極6の端縁6A及び信号線31の端縁31Aとの間の位置合わせマージンM1及びM2は、いずれも2μmに設定される。したがって、一つの信号線31の両縁に沿う一対の電界遮蔽配線13の間隔は4μmである。なお、信号線31同士の間隔は、例えば40〜50μmである。
【0025】
一方、対向基板20においては、ガラス基板26上に、遮光膜22と、所定画素ごとに赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のカラーフィルタ層を配置してなるカラーフィルター24と、これらの全体を覆う対向電極27とが設けられている。カラーフィルター24は、例えば、信号線31に沿って同一の色のカラーフィルタ層をなすようにストライプ状に形成される。対向電極27は、画素電極6と同様にITO等の透明導電材料からなり、遮光膜パターン22は、クロム(Cr)等の金属、または黒色の顔料または染料を含む樹脂層などからなる。一方、画素ドット配置領域内の遮光膜22(ブラックマトリクス)は、図示の例で、TFT7の近傍、走査線11及びその周囲、及び、信号線31を覆う格子状(マトリクス状)のパターンをなす。しかし、走査線11及びその周囲の箇所が省かれたストライプ状であっても良い。
【0026】
遮光膜22のパターンのうち、信号線31を覆うパターン23は、信号線31と同一の幅を有し、両端縁23Aが、信号線31の端縁31Aに一致する位置に来るように設計される。この遮光膜パターン23は、カラーフィルタの色領域の境界で生じる不所望の色成分や、正負が逆の電位が付与された隣接画素電極間での異常光の発生を防止するためのものである。遮光膜パターン23の両端縁23Aが、設計上信号線31の両端縁31Aに一致することにより、該遮光膜パターン23に起因する画素開口率の低下は、位置合わせエラーの分だけである。アレイ基板10と対向基板20との位置合わせのズレにより、位置合わせエラーが生じるものの、アレイ基板10の構成により、信号線31に沿った箇所での光漏れが防止されているため、問題は生じない。
【0027】
次に、図3のアレイ基板の要部平面図を用いて、第2の実施形態の液晶表示装置について説明する。図3の液晶表示装置のアレイ基板においては、補助容量線が省かれており、TFT7の逆側の走査線11から、信号線31の両縁31Aに沿って同様の電界遮蔽配線13が延びている。また、補助容量を形成するための島状金属パターン34は、該逆側の走査線11に重ねら合わされるように配置されている。他の構成は、図1〜2の液晶表示装置と全く同一である。
【0028】
走査線11の電位は、ほとんどのタイミングにて対向電位(コモン電位)に給電されているため、電界遮蔽配線13が走査線11の枝部であっても補助容量線12の枝部の場合と同様の電界遮蔽効果を発揮することができる。
【0029】
なお、上記実施形態では透過型の液晶表示装置を例にとり説明したが、反射型や半透過型であっても全く同様である。
【0030】
次に、図4の積層断面図を用いて比較例の液晶表示装置について説明する。
【0031】
比較例の液晶表示装置においては、電界遮蔽配線が設けられず、各画素電極6は、一方の信号線31−1に沿った縁部が、該信号線31−1に重ねられるとともに、他方の信号線信号線31−2に沿った縁部は、該信号線31−2から離間されて配置される。これに伴い、各信号線31に重なる遮光膜パターン23は、一方の端縁が、信号線31と画素電極6との間の間隙を確実に覆うように、各画素ドットの内側へと突き出す。そして、遮光膜パターン23の他方の端縁は、設計上、信号線31の端縁31Aに重ねられる。
【0032】
比較例の液晶表示装置は、縦クロストークの防止と、画素開口率の向上とのいずれの面においても、そこそこのレベルというべきものである。縦クロストークの防止では、上記各実施形態の液晶表示装置に比べ、かなり劣っている。画素電極と信号線との重ね合わせ分が影響を及ぼすからである。また、画素開口率においても上記実施形態の装置よりも低い。これは、信号線31と画素電極6とが離間される箇所では、この間隙からの光漏れを確実に防止する必要から、遮光膜23が画素ドットの内側へと突き出す寸法を大きくとる必要があるからである。すなわち、アレイ基板10と対向基板20との基板間合わせエラーを吸収する大きなマージンM3を、信号線31と画素電極6との間隙の幅D1に加算した設計寸法だけ、遮光膜23が突き出して画素ドットの開口を狭くするためである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】第1の実施形態になる液晶表示装置の要部を示す模式的な積層断面図である。
【図2】図1の液晶表示装置における画素ドット部分を模式的に示す平面図である。
【図3】第2の実施形態になる液晶表示装置についての図2と同様の平面図である。
【図4】比較例の液晶表示装置の要部について示す積層断面図である。
【符号の説明】
【0034】
10 アレイ基板 11 走査線 11a ゲート電極
12 補助容量線 13 電界遮蔽配線 15 ゲート絶縁膜
20 対向基板 22 遮光膜 23 信号線上の遮光膜パターン
24 カラーフィルタ 27 対向電極 31 信号線
31A 信号線の端縁 4 層間絶縁膜 5 厚型樹脂膜
6 画素電極 6A 画素電極の端縁 7 TFT

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶層を挟む一対の基板上に、複数の走査線と、絶縁膜を介して該走査線に交差するように配列される複数の信号線と、これら走査線及び信号線の交点ごとに設けられるスイッチング素子と、これらを覆う樹脂膜と、該樹脂膜の上に前記交点ごとに配置され画素電極と、前記画素電極に前記液晶層を介して対向配置される対向電極とを備える液晶表示装置において、
前記画素電極の端縁が前記信号線の端縁に沿って延びる箇所ごとに、補助容量線または前記走査線から分岐して延びる電界遮蔽配線を設け、該電界遮蔽配線が、前記信号線及び前記画素電極のいずれにも、所定幅の重ね合わせマージンだけ重ねられ、該重ね合わせマージンは、それぞれ、位置合わせエラーを吸収するだけの幅に設定され、
前記電界遮蔽配線の箇所にて、前記画素電極の端縁と前記信号線の端縁とが、位置合わせエラーの範囲内で一致するように配置されたことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記液晶層を介して前記信号線に重ね合わされる遮光膜パターンが備えられ、前記電界遮蔽配線の箇所にて、該遮光膜パターンの両端縁が、それぞれ前記信号線の両端縁と位置合わせエラーの範囲内で一致するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
【請求項3】
液晶層を挟む一対の基板上に、複数の走査線と、絶縁膜を介して該走査線に交差するように配列される複数の信号線と、これら走査線及び信号線の交点ごとに設けられるスイッチング素子と、これらを覆う樹脂膜と、該樹脂膜の上に前記交点ごとに配置され画素電極と、前記画素電極に前記液晶層を介して対向配置される対向電極とを備える液晶表示装置の製造方法において、
前記画素電極の端縁が前記信号線の端縁に沿って延びる箇所ごとに、補助容量線または前記走査線から分岐して延びる電界遮蔽配線を設け、該電界遮蔽配線が、前記信号線及び前記画素電極のいずれにも、所定幅の重ね合わせマージンだけ重ねられ、該重ね合わせマージンは、それぞれ、位置合わせエラーを吸収するだけの幅に設定され、
設計上、前記電界遮蔽配線の箇所にて、前記画素電極の端縁と前記信号線の端縁とを、重なり合うように配置することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項4】
前記液晶層を介して前記信号線に重ね合わされる遮光膜パターンを設け、前記電界遮蔽配線の箇所にて、該遮光膜パターンの両端縁が、それぞれ前記信号線の両端縁と、設計上、重なり合うように配置したことを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−233424(P2008−233424A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−71556(P2007−71556)
【出願日】平成19年3月19日(2007.3.19)
【出願人】(302020207)東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社 (2,170)
【Fターム(参考)】