説明

滑走型電気アークを使用した酸化装置および酸化方法

本発明は可燃性物質の酸化方法および酸化装置に関する。本発明の方法は、滑走型電気アーク酸化装置(104)のプラズマゾーン(114)に一定量の可燃性物質を導入する工程を有する。本発明の方法は、更に、滑走型電気アーク酸化装置(104)のプラズマゾーン(114)に一定量の酸化剤を導入する工程を有する。一定量の酸化剤は、化学量論的に過剰の酸素量から成る。本発明の方法は、更に、滑走型電気アーク酸化装置(104)のプラズマゾーン(114)内の電極間に放電を発生させて可燃性物質を酸化する工程を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滑走型電気アークを使用した酸化装置および酸化方法に関する。本願は、2006年7月14日出願の米国仮出願第60/807,363号の優先権を主張し、その全体が、参照により本願に包含される。
【背景技術】
【0002】
化学兵器(CW)の備蓄の廃棄において、安全で、完結しており、環境に優しい方法が有用である。従来の廃棄方法は焼却技術を利用したものである。しかしながら、従来の焼却技術では、法的、社会的および国策的な障害がある。
【0003】
従来の焼却方法は大量の排気ガスを生じ、微粒子を除去するための冷却塔、スクラバー(洗浄機)、デミスター(霜取り装置)、バグハウス等の汚染軽減装置による更なる処理が必要である。それ故、焼却プラントは移動可能な単位としては適さない。更に、焼却プラントは、代表的には、貯蔵庫に比較的近接した施設などの建物に設置されているため、施設で作業する職員への固有のリスクが生じる。換言すれば、危険な貯蔵化学品が貯蔵庫から焼却施設に移送する際、移送事故の可能性に関するリスクが生じる。
【0004】
焼却プロセスの結果、作動温度における不十分な混合や短い滞留時間により、またはダイオキシン形成に有利な温度に長時間曝すことにより、有害なダイオキシンが発生する。ダイオキシンの発生は重大な環境問題である。
【0005】
別の方法として、中和による有毒化学物質の破壊がある。しかしながら、中和反応処理は、複雑であり、処理似よって生じる更なる廃棄物の問題やコスト、処理した廃棄物が薬剤を含まないことの分析の問題などから、米軍によって放棄されてしまっている。
【0006】
従来のプラズマアーク技術が、そのような廃棄物の破壊処理において評価されつつある。プラズマアーク技術を使用すると、廃棄物は高温熱分解室(約5000〜15000℃)内で原子化される。生じたガスは空気により洗浄され、燃焼する。このプロセスは、移動可能な単位として利用できるが、第1の障害は、高温を達成するために高電源入力が必要であり、更に上述のように好ましくない生成物が形成されることである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は滑走型電気アーク(スライド型電気アーク)を使用した酸化装置および酸化方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の方法の実施態様を記載する。ある実施態様において、本発明の方法は可燃性物質の酸化のための方法である。本発明の方法のある実施態様において、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに一定量の可燃性物質を導入する工程と、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに一定量の酸化剤を導入する工程とを有する。一定量の酸化剤が、化学量論的に過剰の酸素量から成る。本発明の方法は、更に、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーン内の電極間に放電を発生させて可燃性物質を酸化する工程を有する。本発明の方法の他の実施態様も記載する。
【0009】
本発明の装置の実施態様も記載する。本発明の装置のある実施態様において、可燃性物質および酸化剤をプラズマ発生器のプラズマゾーンに導入するための少なくとも1つの通路と、プラズマ発生器のプラズマゾーンに導入された酸化剤の酸素量を調節する酸素コントローラーを有する。酸素コントローラーは、酸化剤の酸素量が化学量論的に過剰な量の酸素量となるように構成される。本発明の装置は、更に、プラズマ発生器のプラズマゾーン内に配置される複数の電極を有する。複数の電極は、可燃性物質を酸化するためのプラズマを発生するように構成される。本発明の装置の他の実施態様も記載する。
【0010】
本発明の装置の実施態様も記載する。本発明の装置のある実施態様において、装置が酸化装置である。酸化装置のある実施態様として、プラズマ発生器のプラズマゾーンに可燃性物質を導入する手段と、プラズマ発生器のプラズマゾーンに化学量論的に過剰量の酸素を導入する手段と、実質的に全ての可燃性物質を酸化して有害化学物質を安全な廃棄物質にする手段とから成る。本発明の装置の他の実施態様も記載する。
【0011】
本発明の実施形態の他の要旨および利点は、本発明の種々の原則および実施態様を実施例により例示する添付図面に関連して、以下の詳細な説明から明らかになる。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、滑走型電気アークを使用した酸化装置および酸化方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1.a】図1.aは、可燃性物質の酸化のための酸化装置の一実施態様の概略ブロック図である。
【図1.b】図1.bは、可燃性物質の酸化のための酸化装置の他の実施態様の概略ブロック図である。
【図2】図2は、図1aの酸化装置の滑走型電気アーク酸化装置の一実施態様を示す概略ブロック図である。
【図3.a】図3.aは、図2の滑走型電気アーク酸化装置のプラズマ発生器の概略図である。
【図3.b】図3.bは、図2の滑走型電気アーク酸化装置のプラズマ発生器の概略図である。
【図3.c】図3.cは、図2の滑走型電気アーク酸化装置のプラズマ発生器の概略図である。
【図4】図4は、滑走型電気アーク酸化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【図5】図5は、滑走型電気アーク酸化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【図6.a】図6.aは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の斜視図の概略である。
【図6.b】図6.bは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の斜視図の概略である。
【図6.c】図6.cは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の斜視図の概略である。
【図7.a】図7.aは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の更なる斜視図の概略である。
【図7.b】図7.bは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の更なる斜視図の概略である。
【図8.a】図8.aは、炉内の図4に示す滑走型電気アーク酸化装置の一実施態様の概略ブロック図である。
【図8.b】図8.bは、炉内の図5に示す滑走型電気アーク酸化装置の一実施態様の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
記載において、類似の構成要素には類似の符号を付す。
【0015】
以下の記載においては、種々の実施形態の特定の詳細が提示される。しかしながら、幾つかの実施形態は、これら特定の詳細の少なくともいくつかを使用することなく実施可能である。他の場合には、ある種の方法、手順、要素、構造および/または機能は、記載の簡潔および明確さのため、詳述を省く。
【0016】
図1aは可燃性物質の酸化のための酸化装置100の一実施態様の概略ブロック図を示す。記載されている酸化装置は、燃焼室102、滑走型(スライド型)電気アーク酸化装置104、酸化剤源106及び酸素コントローラー(酸化剤調節器)108を有する。酸化装置100の記載された各構成要素に関し、ある機能がここで記載されるが、同じ機能を有し、構成要素が少ない又は多い酸化装置100の他の実施態様であってもよい。更に酸化装置100のある実施態様で、ここに記載されるよりも多い又は少ない機能で実施されてもよい。
【0017】
ある実施態様において、物質が燃焼または部分燃焼のために燃焼室102に入る。特定の物質の燃焼は、人または環境に対して毒性または他の有害な排ガスを生じる。可燃性の排ガス又は燃焼生成物のために、酸化装置100は、燃焼室102から滑走型電気アーク酸化装置104に可燃性ガスを導く。他の実施態様において、合成ガス等の他の種の可燃性物質を滑走型電気アーク酸化装置104に導く。
【0018】
利便性のため、可燃性物質は滑走型電気アーク酸化装置104において酸化できる種々の物質または化学組成物から成る。滑走型電気アーク酸化装置104に導入される可燃性物質は、気体であっても液体であっても固体であってもよい。ある実施態様において、可燃性物質は炭化水素である。他の実施態様において、可燃性物質は1級炭素から成る固体である。更に、酸化装置100のある実施態様において、可燃性物質と担持物質との結合を容易にする。例えば、可燃性物質が液体または気体のキャリア物質を同伴する。
【0019】
酸化装置100のある実施態様において、燃焼室102が除外される。換言すれば、滑走型電気アーク酸化装置104は、燃焼室102の他の供給源から可燃性物質を取入れる。例えば、ある実施態様において、可燃性物質は、先立って燃焼、焼結または他の処理を施すことなく滑走型電気アーク酸化装置104によって直接処理されてもよい。
【0020】
ある実施態様において、滑走型電気アーク酸化装置104は高エネルギープラズマアーク装置である。更に、滑走型電気アーク酸化装置104のある実施態様において、非熱プラズマ装置であってもよい。これは、滑走型電気アーク酸化装置104によって処理されるプロセスは、酸化反応において、実質的に熱を供給されなくてもよいためである。
【0021】
滑走型電気アーク酸化装置104によって行われる酸化プロセスを容易にするため、酸化剤源106は酸化剤または酸化物を滑走型電気アーク酸化装置104に供給する。ある実施態様において、酸化剤調節器が、滑走型電気アーク酸化装置104に供給される酸素などの酸化剤の量を制御する。例えば、酸化剤調節器は、酸化剤源106から滑走型電気アーク酸化装置104に供給される酸化剤の流量を制御する。酸化剤は、空気、酸素、水蒸気(HO)又はその他の種の酸化剤であってもよい。酸化剤調節器108の実施態様としては、手動制御バルブ、電気制御バルブ、圧力調整器、特定の大きさのオリフィス、または他の種の流量コントローラーが挙げられる。コントローラーの他の実施態様として、酸化剤組成センサーによるフィードバックシステムが挙げられる。
【0022】
ある実施態様において、滑走型電気アーク酸化装置104の中で、酸化剤は可燃性物質と混合させられる。また、可燃性物質と酸化剤とを滑走型電気アーク酸化装置104に供給する前に、それらを予備混合してもよい。さらに、酸化剤、可燃性物質または酸化剤と可燃性物質との混合物は、滑走型電気アーク酸化装置104に供給する前に予備加熱されてもよい。
【0023】
一般的に、滑走型電気アーク酸化装置104は可燃性物質を酸化し、無害または実質的に無害な物質である産科生成物を排出する。図面を用いて酸化プロセスの更に詳細な説明を行う。酸化プロセスは、可燃性物質と結合する酸化剤の量とその反応において放出される熱による温度に少なくとも依存する。酸素の量が化学的量論量より少なくなった際に再結合(改質)が起こる。ある実施態様において、化学的量論量の30〜40%の酸素レベルが再結合プロセスの実施で使用される。再結合の式の例としては、以下の式が挙げられる。
【0024】
CH+1/2O→CO+n/2H
【0025】
他の再結合の式の例としては、以下の式が挙げられる。
【0026】
CH+HO→CO+(1+n/2)H
【0027】
一方、可燃性物質の完全な酸化(以後、単に酸化と略すことがある)により、酸化生成物が生じる。酸素の量が化学量論量より大きい場合に完全酸化が起こる。ある実施態様において、化学量論量より大きい場合に完全酸化が起こる。ある実施態様において、化学量論量の5〜100%過剰な酸素濃度が、酸化プロセスを遂行するのに使用される。酸化の式の例としては、以下の式が挙げられる。
【0028】
CH+(1+n/4)O→CO+n/2H
【0029】
他の種の再結合および酸化プロセスとして記載される式も使用してもよい。
【0030】
再結合プロセスは吸熱反応または発熱反応であるが、酸化反応は発熱反応である。それ故、酸化反応において、使用される反応物質は予備加熱しなくてもよい。それにもかかわらず、滑走型電気アーク酸化装置104の一部または全部を滑走型電気アーク酸化装置104が作動するのに十分な作動温度範囲内に維持することが有用である。ある実施態様において、滑走型電気アーク酸化装置104は、作動中に、滑走型電気アーク酸化装置104の作動温度を約700〜1000℃の作動温度に維持するために、炉の中に配置する。他の実施態様としては、他の作動温度範囲を使用する。
【0031】
図1bは、可燃性物質の酸化のための酸化装置110の他の実施態様の概略ブロック図を示す。図示された酸化装置110の構成要素に関して特定の機能を規定するが、他の酸化装置110の実施態様において、これより少ない又は多い構成要素を使用する類似の機能を有していてもよい。更に、酸化装置110の他の実施態様はここに規定する構成要素よりも多くても少なくてもよい。
【0032】
図1bに示す酸化装置110は、混合室112を更に有する以外は図1aに示す酸化装置100と実質的に同じである。混合室112は、燃焼室102と滑走型電気アーク酸化装置104との間に連結配置される。混合室112は、更に、酸化剤源106とも、例えば酸化剤調節器108を介して連結している。ある実施態様において、混合室112は、可燃性物質と酸化剤とを滑走型電気アーク酸化装置104に導入する前に予備混合することを容易にする。ある実施態様において、混合室112は、滑走型電気アーク酸化装置104、燃焼室102及び酸化剤調節器108が配管で連結され、個別に分離された室であってもよい。ある実施態様において、混合室112は、可燃性ガスと酸化剤とを一緒にして滑走型電気アーク酸化装置104に移送するための共通の通路または配管であってもよい。
【0033】
図2は、図1aの酸化装置100の滑走型電気アーク酸化装置104の一実施態様を示す概略ブロック図を示す。図示されている滑走型電気アーク酸化装置104は、プラズマゾーン114、プラズマ処理後ゾーン116及び熱変換(伝熱)ゾーン118を有する。上記の分離された3つの機能ゾーンが記載されているが、ある実施態様において、ほぼ同時に及び/又は物理的に近接してその種々のゾーンの機能が遂行されてもよい。例えば、プラズマゾーン114に対応するにプラズマ発生中に、熱変換ゾーン118に対応する熱変換が行われていてもよい。同様に、プラズマ処理後ゾーン116に対応するプラズマ反応後の後処理とほぼ同一の場所で行われていてもよい。
【0034】
ある実施態様において、可燃性物質(CHに代表される)と酸化剤((1+n/4)Oに代表される)とが、滑走型電気アークのようなプラズマ発生器(図3a〜cを参照)を有するプラズマゾーン114に導入される。プラズマ発生器は、酸化反応を開始する触媒のように働く。より具体的には、プラズマ発生器は、1つ以上の反応物質をイオン化したり分裂させたりして反応要素を創出する。
【0035】
イオン化の後、反応物質はプラズマ処理後ゾーン116を通過することによって酸化組成物が均一化される。プラズマ処理後ゾーン116内で、反応物質と反応生成物のいくらかは、酸素リッチな状態であり、またその他は酸素欠乏の状態である。プラズマ処理後ゾーン116内の固体状酸素貯蔵化合物などの均一化物質が、化学的緩衝化合物として機能し、酸化反応物質および生成物を物理的に混合または均一化する。酸素貯蔵化合物は、酸素リッチパケットから酸素を吸収し、酸素欠乏パケットに酸素を放出する。これは、反応物質の混合物に対して、反応が完結するまで継続させるのを助けるための空間と時間を付与する。ある実施態様において、プラズマ処理後ゾーン116は、更に、ガス種および熱変換の平衡を容易にする。
【0036】
熱変換ゾーン118は、酸化生成物からその周囲に熱を伝熱するのを容易にする。ある実施態様において、熱変換ゾーン118は、熱変換可能な熱受容体化合物、例えば、酸化生成物から均一化された物質および滑走型電気アーク酸化装置104の物理的な物質(例えばハウジング等)に熱を移動させることを遂行する。他の実施態様において、熱活性体化合物を熱変換ゾーン118に使用してもよい。例えば、滑走型電気アーク酸化装置104のハウジングの外部表面上に強制空気を通じることにより、ハウジングから空気の流れに熱が容易に伝熱する。他の実施態様において、冷却媒体の活性な流れも酸化生成物の冷却に使用できる。
【0037】
図3a〜図3cは、図2の滑走型電気アーク酸化装置104のプラズマ発生器120の概略図を示す。描かれているプラズマ発生器120は、一対の電極122を有する。しかしながら、他の実施態様において、2より多い電極122を有してもよい。例えば、プラズマ発生器120のある実施態様において、3つの電極122を有してもよい。ある実施態様において、6つの又は他の数の電極122を有してもよい。それぞれの電極122は電気制御器(図示せず)と連結し、対応する電極122に電気信号を供給する。複数の電極122を使用する場合、単一相または複数相の電気分配システムとなるように、同一の電気制御器に接続してもよい。
【0038】
電極122に供給される電気信号は、それぞれの電極122間に高電位場を形成する。例えば、対電極122の間隙が2mmである場合、電極122間の電位は6〜9kVである
【0039】
可燃性物質と酸化剤の混合物は、プラズマ発生器120を介して導入され流れる(矢印でその方向を示す)。図3aに示す様に、電極122間の高電圧により、電極122間を流れる反応物質の混合物はアーク124の形成によりイオン化される。反応物質のイオンが高電位を有する電場に存在するため、イオンは電極122の1つに向って加速する。このイオンの移動がフリーラジカルを形成する衝突を引き起こす。フリーラジカルは可燃性物質の燃焼のための連鎖反応を開始する。
【0040】
プラズマ発生器120に流れ込む混合物により、図3bに示す様に抵抗が最小となる流れの道を形成するため、イオン化粒子の下向流となり、広がって電極122の発散端の輪郭を形成する。電極122の端部は楕円形の輪郭を示すが、他の形状の発散輪郭を示す場合であってもよい。アーク124は下向(下流)に移動するため、反応の効果はアーク124の大きさに伴って増大する。
【0041】
電極122間の間隙は電極間に電流が放電して流れる広さである。しかしながら、イオン化粒子は混合物の影響化、下降し続ける。一度、電極122間を流れる電流を止めると、図3cに示す様に、電流が放電するまで電極122間の電位が上昇する。そして、プラズマ発生プロセスが連続作動する。酸化プロセスの多くはプラズマ発生器120の電極122間で生じるが、酸化プロセスはプラズマ発生器120から下向でも引き続く。
【0042】
図4は、滑走型電気アーク酸化装置130の他の実施態様を示す概略図を示す。図示される滑走型電気アーク酸化装置130は、プラズマ発生器120のそれぞれの電極122は、電気制御器132に連結される。プラズマ発生器120は、ハウジング134の中に配置される。ある実施態様において、反応物質が反応し続け、プラズマ発生器120の下流に酸化生成物が形成されるように、ハウジング134はプラズマ発生器120の下流通路136を規定する。ハウジング134は、導電性材料であっても、非導電性材料であってもよい。どちらの場合においてもプラズマ発生器120の周りに電気絶縁性領域を設けてもよい。ある実施態様において、ハウジング134は、プラズマ発生器120から周囲の導電性部材への放電を防ぐため、アルミナセラミック等の非導電性材料から形成される。
【0043】
プラズマ発生器120に、可燃性物質と酸化剤とを導入するため、滑走型電気アーク酸化装置130は、複数の通路、配管を有する。図示した実施態様は、滑走型電気アーク酸化装置130が、可燃性物質のための第1の通路138と酸化剤のための第2の通路142を有する。第1の通路138及び第2の通路140は、混合マニホールド142で合流し、可燃性物質と酸化剤との予備混合を容易にする。他の実施態様において、可燃性物質と酸化剤とは別々にプラズマ発生器120に導入される。第1の通路138及び第2の通路140は異なる形状で配置されてもよい。
【0044】
酸化プロセス中に反応物質を含み、酸化プロセス中で発生する酸化生成物を含む様にするために、プラズマ発生器120及びハウジング134は、外郭(外殻)144の内側に配置させる。ある実施態様において、外郭144は、滑走型電気アーク酸化装置130へ及び/又はハウジング134への熱移動を容易にする。更に、外郭144は、スチール又は滑走型電気アーク酸化装置130の作動温度において十分な強度と安定性を有する他の材料から形成される。
【0045】
外郭144の環状領域146から酸化生成物(例えば、二酸化炭素、水蒸気など)を除去するため、滑走型電気アーク酸化装置130は排気通路148を有する。ある実施態様において、排気通路はハウジング134を囲むようにリング型回収マニホールド150と連結しており、排気通路148に酸化生成物を流すための1つ以上の開口部を有する。図示した実施態様において、可燃性物質および酸化剤の導入通路138及び140の端部にほぼ近い場所の排気通路148で酸化生成物が排出される。このように、導入口、排出口および電気接続がほぼ同じ場所に配置されることにより、滑走型電気アーク酸化装置130のメンテナンスを様に行うことが出来る。滑走型電気アーク酸化装置130の他の実施態様において、外郭144から酸化生成物を排出する代替となる形状であってもよい。
【0046】
図5は滑走型電気アーク酸化装置160の他の実施態様の概略図を示す。図5の滑走型電気アーク酸化装置160の多くの構成要素は、図4に示す滑走型電気アーク酸化装置130と実質的に同じであるが、滑走型電気アーク酸化装置160は、可燃性物質のおよび酸化剤を導入する通路138及び140に対して、滑走型電気アーク酸化装置160のほぼ反対の端部に位置する排出通路162を介して酸化生成物の排出が行われる点が異なっている。ある実施態様において、酸化生成物は、外郭144の環状領域146を送出される代わりに、ハウジング134の通路136を介して直接送出され排気口162を介して排出される。
【0047】
図5に示されている滑走型電気アーク酸化装置160は、更に、図4に示されている滑走型電気アーク酸化装置130と異なる箇所がある。特に、滑走型電気アーク酸化装置160は、ハウジング134内に配置される転換プラグ164を有し、ハウジング134の内壁面に向かうように反応生成物および酸化生成物を外側に迂回させる。酸化プロセスは発熱反応であるため、転換プラグ164は流れをハウジング134の壁面に向かって方向付けるためハウジング134の壁面に向かって酸化生成物から熱を移動させることを容易にする。ある実施態様において、転換プラグ164はセラミック材料または他の高温で安定な材料から形成される。
【0048】
ハウジング134の壁面に酸化生成物の熱を移動することは、更に、滑走型電気アーク酸化装置160は、外郭144の環状領域146を介して冷媒を流すことにより、ハウジング134から熱を移動除去することを容易にする。冷媒としては気体または液体が使用できる。例えば、冷媒は空気でもよい。詳細は示していないが、冷媒は外郭144の中で循環させてもよいし、外に排出してもよい。
【0049】
図示されている滑走型電気アーク酸化装置160は、更に、ハウジング134の通路136内に配置される均一化物質166を有する。均一化物質166は1つ以上の種類の機能を提供する。ある実施態様において、均一化物質166は、酸素を酸化剤から可燃性物質に移動することによって生じる酸化生成物の均一化を容易にする。ある実施態様において、均一化物質166は、反応物質の空間的および時間的混合を付与し、反応が引き続き完結するのを補助する。ある実施態様において、均一化物質166は、気体空間の平衡を容易にする。ある実施態様において、均一化物質166は、例えば、酸化生成物から均一化物質166に、そして均一化物質166からハウジング134への熱変換を容易にする。
【0050】
図示されている滑走型電気アーク酸化装置160は、更に、セラミック絶縁体168を有し、ハウジング134から電極122を電気的に絶縁する。また、その代わりに、滑走型電気アーク酸化装置160は、ハウジング134と電極122との間に空隙を有していてもよい。空隙の大きさは、作動電気特性、構成材料、空隙などにより変わるが、ハウジング134から電極122を電気的に孤立させるのに十分な大きさであり、ハウジング134から電極122に電流が放電しないような大きさである必要がある。
【0051】
図6a〜cは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の種々の斜視図の概略を示す。特に図6aは、炉や他の表面に設置できるフランジ172を有する外郭144を示している。第2のフランジ174は上記の内部部材の少なくともいくつかの数で付してもよく、設置した位置から外郭144を取り外すことなく外郭144から内部部材を着脱できるようにしてもよい。可燃性物質と酸化剤の通路138及び140、並びに排気通路148も記載してある。図6bは、外郭144、ハウジング134,通路138(通路140及び148は図示せず)、リング型回収マニホールド150、フランジ172及びフランジ174の断面図を示す。図6cは、更に、ハウジング134,通路138及び148(通路140は図示せず)、リング型回収マニホールド150、フランジ172及びフランジ174の断面図を示す。
【0052】
図7a及びbは、図4の滑走型電気アーク酸化装置の更なる斜視図の概略を示す。特に図7a及びbは、通路138及び140、排気通路148、混合マニホールド142、リング型回収マニホールド150、フランジ172及びフランジ174の実施態様を示す。更に、滑走型電気アーク酸化装置130は、いくつかの支持棒182を有し、取付板の底部184と連結し、混合マニホールド142を支持する。ある実施態様において、取付板の底部184は、電気制御器132と適合するような開口部186を有する。ある実施態様において、電気制御器132は、更に、接続されている電極122のための構造的支持材の機能も有する。例えば、電気制御器132は、混合マニホールド142からある距離をおいて電極122を支持する様に、混合マニホールド142によって規定される切抜き領域188を通過していてもよい。ある実施態様において、電気制御器132は、取付板の底部184への電気的な放電を防ぐため、開口部186において電気絶縁体によって取り囲まれている。
【0053】
ある実施態様において、取付板の底部184は、フランジ172及びフランジ174から取外して、ハウジング134及び外郭144から混合マニホールド142及び電極122を取外せてもよい。更に、ある実施態様において、1つ以上のノッチ(切欠き)190が取付板の底部184に形成されていてもよく、これにより、混合マニホールド142と通路138及び140との正しい位置合わせが容易となる。
【0054】
図8aは、炉192内の図4に示す滑走型電気アーク酸化装置130の一実施態様の概略ブロック図を示す。同様に、図8bは、図5に示す滑走型電気アーク酸化装置160の一実施態様の概略ブロック図を示す。上述の様に、滑走型電気アーク酸化装置130及び160を炉192の内部に配置することは、滑走型電気アーク酸化装置130及び160の特別な作動温度内に保持するために有用である。
【0055】
滑走型電気アーク酸化装置130の実施態様の作動例として、水素35%、一酸化炭素30%、窒素20%、メタン5%及び二酸化炭素8%から成るガス組成物を可燃性物質として使用する。このガス組成物は、化学兵器燃焼により生じる焼却生成物の代表例の1つである。
【0056】
ある実施態様において、滑走型電気アーク酸化装置130は、最初にガス状炭化水素と空気との混合物を導入して加熱される。ガス状炭化水素としては、天然ガス、液化石油ガス(LPG)、プロパン、メタン、ブタン等が例示される。滑走型電気アーク酸化装置130の温度が作動温度である約800℃に達すると、ガス状炭化水素の流れを止めて、未処理のガスを導入する。空気および未処理ガスの流量は、プラズマ発生器120の作動温度または作動温度範囲内に維持しながら総流量を維持するように、化学量論的量に正確に調節する。
【0057】
また、代替として、酸化性ガスの総量を減じるために、酸素を空気の変わりに使用してもよい。更に、空気を滑走型電気アーク酸化装置130を冷却するために使用し、酸素は可燃性物質を完全に酸化するために導入してもよい。
【0058】
この明細書を通じて参照される「ある実施態様」、「実施態様の1つ」または同義語は、記載される要旨、操作、構造または特性が少なくとも1つの実施態様によって実施されることを意味する。それ故、この明細書を通じて参照される「ある実施態様において」、「実施態様の1つにおいて」または同義語は、必ずしも同一の実施態様を参照するものではない。
【0059】
更に、実施態様に記載される要旨、操作、構造または特性は、好適な手法により組合せてもよい。それ故に、電極の形状、ハウジングの形状、支持体の形状、通路の形状、触媒形状などのここに提供される多数の具体的記載は、本発明のいくつかの実施態様を理解するのに提供されている。しかしながら、ある実施態様において、1つ以上の特別な具体的記載がなくとも、または他の要旨、操作、化合物、物質などを用いて実施してもよい。他の例としては、よく知られた構造、材料または操作は、簡潔および明確な図面の記載のため示しておらず、記載もしていない。
【0060】
本発明の特定の実施形態に関して記載および例示したが、本発明は、記載および例示した部分の特定の形状および配置に限定されない。本発明の権利範囲は、添付請求の範囲およびその等価物によって限定されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに一定量の可燃性物質を導入する工程と、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに一定量の酸化剤を導入する工程と滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーン内の電極間に放電を発生させて可燃性物質を酸化する工程とから成る可燃性物質の酸化方法であって、一定量の酸化剤が、化学量論的に過剰の酸素量から成ることを特徴とする可燃性物質の酸化方法。
【請求項2】
化学量論的に過剰の酸素量が、化学量論的に5〜100%の過剰量である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
酸化剤が空気から成る請求項1に記載の方法。
【請求項4】
酸化剤が酸素から成る請求項1に記載の方法。
【請求項5】
酸化剤が水蒸気から成る請求項1に記載の方法。
【請求項6】
可燃性物質が、液体、気体または固体可燃性物質の組成物である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
可燃性物質が炭化水素から成る請求項1に記載の方法。
【請求項8】
可燃性物質が、第1炭素から成る固体である請求項1に記載の方法。
【請求項9】
更に、可燃性物質と担体との混合物を調製する工程を含み、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに一定量の可燃性物質を導入する工程が、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに可燃性物質と担体との混合物を導入する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
更に、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンへの酸化剤の流入を調節して、酸素の化学量論的に過剰な量を調節する請求項1に記載の方法。
【請求項11】
更に、一定量の可燃性物質と一定量の酸化剤とを滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンの外側で予備混合する工程と、得られた一定量の可燃性物質と一定量の酸化剤との混合物を滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに導入する工程とを含む請求項1に記載の方法。
【請求項12】
一定量の可燃性物質と一定量の酸化剤とを滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに導入するに先立って、滑走型電気アーク酸化装置を予備加熱する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
滑走型電気アーク酸化装置の作動温度を700〜1000℃の作動温度範囲に維持する工程を含み、当該作動温度範囲に維持する工程が、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに導入する一定量の可燃性物質と一定量の酸化剤との流量を制御する工程と、滑走型電気アーク酸化装置のプラズマゾーンに導入する一定量の可燃性物質と一定量の酸化剤との流量比率を制御する工程とから成る請求項12に記載の方法。
【請求項14】
更に、可燃性物質の酸化によって生成する酸化生成物をプラズマゾーンから均一化ゾーンに導く工程を有し、当該均一化ゾーンが、酸化生成物を少なくとも部分的に均一化する均一化物質を含み、酸化生成物が固体物質以外の物質である請求項1に記載の方法。
【請求項15】
酸化生成物が液体物質から成る請求項14に記載の方法。
【請求項16】
酸化生成物が気体物質から成る請求項14に記載の方法。
【請求項17】
更に、固体酸化生成物を冷却する工程を含み、固体酸化生成物が可燃性物質の酸化により生成する請求項1に記載の方法。
【請求項18】
更に、可燃性物質の酸化により生成する酸化生成物をプラズマゾーンから熱変換ゾーンに導入する工程を含み、熱変換ゾーンが、熱変換のためのハウジングの外壁の内側面に向かって酸化生成物をハウジングの外壁に導入する転換プラグから成る請求項1に記載の方法。
【請求項19】
更に、熱変換のためのハウジングの外壁の外側面に冷媒を流す工程を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
更に、可燃性物質を十分に酸化して酸化生成物を生成する工程と、酸化生成物を滑走型電気アーク酸化装置の外部に送出する工程を含み、酸化生成物は一酸化炭素及び窒素酸化物を実質的に含まない請求項1に記載の方法。
【請求項21】
可燃性物質を酸化する装置であって、当該装置は、可燃性物質および酸化剤をプラズマ発生器のプラズマゾーンに導入するための少なくとも1つの通路と、プラズマ発生器のプラズマゾーンに導入された酸化剤の酸素量が化学量論的に過剰な量の酸素量となるように酸化剤の酸素量を調節する酸素コントローラーと、可燃性物質を酸化するためのプラズマを発生し、プラズマ発生器のプラズマゾーン内に配置される複数の電極とから成ることを特徴とする可燃性物質を酸化する装置。
【請求項22】
酸化剤が酸素含有化合物から成る請求項21に記載の装置。
【請求項23】
可燃性物質が炭化水素または1級炭素から成る固体の組成物から成る請求項21に記載の装置。
【請求項24】
上記少なくとも1つの通路が、可燃性物質をプラズマ発生器のプラズマゾーンに導入
するための第1の通路と、プラズマ発生器の同じ側においてプラズマ発生器を連結している第2の通路とから成る請求項21に記載の装置。
【請求項25】
上記第1の通路および第2の通路がプラズマ発生器の同じ側においてプラズマ発生器と連結している請求項24に記載の装置。
【請求項26】
上記第1の通路および第2の通路がプラズマ発生器の異なる側においてプラズマ発生器と連結している請求項24に記載の装置。
【請求項27】
プラズマ発生器が非熱プラズマ発生器である請求項21に記載の装置。
【請求項28】
プラズマ発生器が滑走型電気アーク酸化装置から成る請求項21に記載の装置。
【請求項29】
滑走型電気アーク酸化装置が、複数の電極を収納するハウジングと、複数の電極をハウジングから電気的に絶縁するためのセラミック絶縁体とを有する請求項28に記載の装置。
【請求項30】
滑走型電気アーク酸化装置が、複数の電極を収納するハウジングと、複数の電極とハウジングとの間の空隙とを有し、当該空隙は複数の電極をハウジングから電気的に絶縁するために十分な空隙である請求項29に記載の装置。
【請求項31】
滑走型電気アーク酸化装置がハウジング内に転換プラグを有し、当該転換プラグが、可燃性物質の酸化によって生じる酸化生成物の流れを転換し、ハウジングの外壁の内部表面に向かって酸化生成物の流れからハウジングの外壁に熱を移動させる請求項29に記載の装置。
【請求項32】
滑走型電気アーク酸化装置が、均一物質を有するプラズマ処理後ゾーン床を有し、少なくとも部分的に酸化生成物を均一にする請求項31に記載の装置。
【請求項33】
更に、プラズマ発生器を格納する炉を有する請求項21に記載の装置。
【請求項34】
プラズマ発生器のプラズマゾーンに可燃性物質を導入する手段と、プラズマ発生器のプラズマゾーンに化学量論的に過剰量の酸素を導入する手段と、実質的に全ての可燃性物質を酸化して有害化学物質を安全な廃棄物質にする手段とから成る酸化装置。
【請求項35】
更に、プラズマ発生器から熱を移動させるための手段を有する請求項34に記載の酸化装置。
【請求項36】
更に、プラズマ発生器の外部において可燃性物質と酸素を予備混合する手段を有する請求項34に記載の酸化装置。
【請求項37】
更に、プラズマゾーンに可燃性物質を導入するための手段の略近傍に位置するプラズマ発生器から酸化生成物を排出するための手段を有する請求項34に記載の酸化装置。
【請求項38】
更に、プラズマゾーンに可燃性物質を導入するための手段の略反対側に位置するプラズマ発生器から酸化生成物を排出するための手段を有する請求項34に記載の酸化装置。

【図1.a】
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【図1.b】
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【図2】
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【図3.a】
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【図3.b】
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【図3.c】
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【図4】
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【図5】
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【図6.a】
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【図6.b】
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【図6.c】
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【図7.a】
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【図7.b】
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【図8.a】
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【図8.b】
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【公表番号】特表2009−543995(P2009−543995A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519556(P2009−519556)
【出願日】平成19年7月13日(2007.7.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/016049
【国際公開番号】WO2008/097263
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(508011511)セラマテック・インク (29)
【出願人】(509009898)
【出願人】(509009946)
【出願人】(509009957)
【出願人】(509009924)
【Fターム(参考)】