説明

災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システム

【課題】有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設して津波の発生に対する住民の避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行える避難誘導システムを提供する。
【解決手段】メディアポールに津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設けられている災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムに関するものである。
【0002】
本発明は災害情報提供装置と津波避難指示装置からなる避難誘導システムに関するものであり、詳説すれば、有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設して津波の発生に対する避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行うシステムを得るものである。
【背景技術】
【0003】
屋外に設置されているサイン塔、照明塔、電柱、街灯、各種警報機塔に所謂、防災情報伝達機能や災害備蓄品収納機能を持たせたものは種々発明されている。例えば、特開平9−162823号公報(以下、特許文献1と称する)には、平常時には地域住民の生活の連絡手段や地域活動の中で活用でき、災害時には、地域住民や通行中の市民に対しての情報提供や、市民の側からの行政当局や消防警察等に対しての情報を有効に伝達できる多目的塔柱が開示されている。
【0004】
そして、特許文献1の塔柱には、公衆電話機、テレビ受信機、投光照明器、太陽蓄電池(太陽光発電機を含む)、スピーカー、簡易無線アンテナ、衛星アンテナ、テレビカメラ等の設備機材が設置されている。
【0005】
また、特開2009−37877号公報(以下、特許文献2と称する)には、災害備蓄品を収納可能とするとともに、照明部からの照明光によって夜間であっても災害備品を容易に取り出すことができる屋外照明設備支柱が開示されている。
【0006】
上記、特許文献2の照明支柱には、蓄電装置や太陽電池パネルを備えており、照明支柱の下部倉庫に設けられた非常食、調理器具、テント、災害用トイレ等の災害備蓄品の活用を夜間でも不自由なく行えると云うものである。
【0007】
然しながら、特許文献1、並びに特許文献2の発明では、塔柱や支柱の建っている周辺の地域のみでの防災活動拠点、或いは災害情報提供手段としては有効なものの、街全体、市全域での災害情報提供装置や津波避難指示システムとは成りえない。
【0008】
一方、災害発生時に災害の情報伝達や防災活動用の照明装置として用いられる塔柱や支柱は、高さが高く、且つ規模の大きなタワー形状のものになる傾向がある。
【0009】
これは、風力発電装置や太陽光発電装置等自然エネルギーを蓄えて蓄電して放送用や通信用、そして照明用にと使用するものであり、特開平10−339056号(以下、特許文献3と称する)にて開示された発明では、通常はモニュメントでありながら防災用、防犯用の機能をも兼ね備えた防災用多機能型タワーに関するものや、特開2006−215906号公報(以下、特許文献4と称する)にて開示された発明のように被災害時情報提供システムとして基地局を中心に複数の被災害時情報タワーを設け、該夫々の被災害時情報タワーが風力発電装置及び太陽光発電装置を保有して文字表示、拡声器、照明による情報提供を行えるシステム等の発明がある。
【0010】
斯くして、上述した特許文献1乃至特許文献4の発明は、塔柱や支柱、並びにタワーの建っている周辺の地域のみでの防災活動拠点、或いは災害情報提供手段としては有効なものの、街全体、市全域での災害情報提供装置や津波避難指示システムとは成りえない。
【0011】
また、塔柱、支柱、タワー等に設置される風力発電装置、太陽光発電装置、公衆電話機、テレビ受信機、投光照明器、照明器具、スピーカー、簡易無線アンテナ、衛星アンテナ、テレビカメラ等の設備機材は、何れも短期間周期のメンテナンスを必要とする機材であり、その運用方法やメンテナンスをしっかりと行えば平常時や防災発生時に非常に役に立つ設備となりうるが、前記防災設備機材の重装備化は市町村の財政負担にも長期にわたって少なからず影響を及ぼすことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平9−162823号
【特許文献2】特開2009−37877号
【特許文献3】特開平10−339056号
【特許文献4】特開2006−215906号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明が解決しようとする課題は、災害情報提供装置と津波避難指示装置からなる避難誘導システムを提供するものであり、本発明は、有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設して津波の発生に対する住民の避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行える避難誘導システムを提供するものある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、円柱または角柱からなるメディアポールに津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設けられているというシンプルでメンテナンスのしやすい災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供するものである。
【0015】
また、本発明において、前記、カウント・ダウン信号装置と非難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設置されたメディアポールの高さは、過去の津波の高さにて水没しない高さを有する円柱または角柱のメディアポールとなし、該メディアポールに過去の津波の高さを記録として表示し、またその上層部に避難誘導スピーカー用の蓄電池を収納持設している構成の災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供するもので、常日頃から過去の津波の教訓を忘れることなく安全な生活ができる市町村を具現化できるものである。
【0016】
更に、本発明においては、前記メディアポールに設けられる津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置は、照明手段として発光ダイオードを用いた点滅点灯型の照明器具を用いて行い、該該カウント・ダウン信号装置は光の点滅と点灯を赤色や青色の組み合わせにより行って時間の経過を動的に表示する構成で、発光ダイオードを用いたカウント・ダウン信号の照明信号装置は長期間の耐用性や高い照度を提供することができ、広範囲の場所からも認識できる災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供可能にした。
【0017】
そして、本発明は、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置を具備したメディアポールを数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って夫々の緊急避難場所に向かって設置していくこと、並びにカウント・ダウン信号装置及び音声による避難誘導スピーカーの管理、維持組織を確定することをシステムとして確立することにより、市町村ぐるみの災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムが設置可能となる。
【発明の効果】
【0018】
斯くして、本発明は、従来の被防災情報伝達装置が塔柱、支柱、タワー等に風力発電装置、太陽光発電装置、公衆電話機、テレビ受信機、投光照明器、照明器具、スピーカー、簡易無線アンテナ、衛星アンテナ、テレビカメラ等の設備機材を設置して重装備であり、タワー等に設置された設備機材は、何れも短期間周期のメンテナンスを必要とする機材でその運用方法やメンテナンスをしっかりと行えば平常時や防災発生時に非常に役に立つ設備となりうるが、前記防災設備機材の重装備化は市町村の財政負担にも長期にわたって少なからず影響を及ぼすことになる点を解消し、シンプルでメンテナンスのしやすい災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供することができる。
【0019】
また、本発明は、本発明は、有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設しなくてはならないが、津波の発生に対する住民の避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行える避難誘導システムを設置した市町村に提供することができる。
【0020】
そして、本発明は、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置を具備したメディアポールを数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って夫々の緊急避難場所に向かって設置していくことにより、歩行による避難者はもとより、車による家族同伴の避難者にとっても常に避難場所の方向と津波到達時間が確認できる市町村ぐるみの災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施例1を示す外観説明図である。
【図2】本発明におけるカウント・ダウン信号装置の動作説明図である。
【図3】本発明の実施例2を説明する概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明は災害情報提供装置と津波避難指示装置からなる避難誘導システムに関するものであり、詳説すれば、有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設して津波の発生に対する避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行うシステムを得るものである。
【0023】
従来から屋外に設置されているサイン塔、照明塔、電柱、街灯、各種警報機塔に所謂、防災情報伝達機能や災害備蓄品収納機能を持たせたものは種々発明されており、平常時には地域住民の生活の連絡手段や地域活動の中で活用でき、災害時には、地域住民や通行中の市民に対しての情報提供や、市民の側からの行政当局や消防警察等に対しての情報を有効に伝達できる多目的塔柱塔が開示されている。
【0024】
また、従来から風力発電装置や太陽光発電装置等自然エネルギーを蓄えて蓄電して放送用や通信用、そして照明用にと使用する発明では、通常はモニュメントでありながら防災用、防犯用の機能をも兼ね備えた防災用多機能型タワーに関するものや、被災害時情報提供システムとして基地局を中心に複数の被災害時情報タワーを設け、該夫々の被災害時情報タワーが風力発電装置及び太陽光発電装置を保有して文字表示、拡声器、照明による情報提供を行えるシステム等の発明がある。
【0025】
然しながら、上述した従来例では、塔柱や支柱、並びにタワーの建っている周辺の地域のみでの防災活動拠点、或いは災害情報提供手段としては有効なものの、街全体、市全域での災害情報提供装置や津波避難指示システムとは成りえない。
【0026】
また、塔柱、支柱、タワー等に設置される風力発電装置、太陽光発電装置、公衆電話機、テレビ受信機、投光照明器、照明器具、スピーカー、簡易無線アンテナ、衛星アンテナ、テレビカメラ等の設備機材は、何れも短期間周期のメンテナンスを必要とする機材であり、その運用方法やメンテナンスをしっかりと行えば平常時や防災発生時に非常に役に立つ設備となりうるが、前記防災設備機材の重装備化は市町村の財政負担にも長期にわたって少なからず影響を及ぼすことになる。
【0027】
更に、平成23年8月17日水曜日の読売新聞朝刊によると「東日本大震災を受け内閣府などが、岩手、宮城、福島の3県の被災者870人を対象に行った津波避難に関する面接調査で、約4割にあたる361人が家族をさがしたり、自宅に戻ったりして、すぐに避難していなかったことがわかった。」と、報じられており、資料によるとすぐに避難しなかった361人はその理由について、22%が「自宅に戻ったから」、21%が「家族を捜しに行ったり、迎えに行ったりしたから」、11%が「過去の地震でも津波が来なかったから」と回答しているという。
【0028】
そして、最終的に避難した人は857人で、その6割弱に当たる485人が車で避難していることもわかった。消防庁では原則、徒歩での避難を指導しているが、実際に車で避難した人のうちの34%が渋滞に巻き込まれて、車で避難した動機については、「車で避難しないと間に合わないと思った」が34%、「家族で避難しようと思った」32%などだった、と報道されている。
【0029】
斯くして、上述の記事は、如何に津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置が重要であり、また、街や市町村全体を如何に避難し易い街に再生して徒歩や車での避難誘導が円滑に行えるかを問うものであり。本発明は、その期待に充分そえる災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムを提供するものである。
【0030】
本発明が解決しようとする課題は、災害情報提供装置と津波避難指示装置からなる避難誘導システムを提供するものであり、本発明は、有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設して津波の発生に対する住民の避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行える避難誘導システムを提供するものある。
【0031】
本発明は、円柱または角柱からなるメディアポールに津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設けられているというシンプルでメンテナンスのしやすい災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供することが好ましい。尚、地域やその他の環境によっては、上述した避難誘導スピーカー、並びに、避難場所の方向を示す表示装置が不要となる場合もある。
【0032】
また、本発明において、前記、カウント・ダウン信号装置と非難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設置されたメディアポールの高さは、過去の津波の高さにて水没しない高さを有する円柱または角柱のメディアポールとなし、該メディアポールに過去の津波の高さを記録として表示し、またその上層部に避難誘導スピーカー用の蓄電池を収納持設している構成の災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供するもので、常日頃から過去の津波の教訓を忘れることなく安全な生活ができる市町村を具現化できるものであることが好ましい。
【0033】
更に、本発明においては、前記メディアポールに設けられる津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置は、照明手段として発光ダイオードを用いた点滅点灯型の照明器具を用いて行い、該該カウント・ダウン信号装置は光の点滅と点灯を赤色や青色の組み合わせにより行って時間の経過を動的に表示する構成で、発光ダイオードを用いたカウント・ダウン信号の照明信号装置は長期間の耐用性や高い照度を提供することができ、広範囲の場所からも認識できる災害情報提供装置及び津波避難指示装置であることが好ましい。
【0034】
そして、本発明は、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置を具備したメディアポールを数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って夫々の緊急避難場所に向かって設置していくこと、並びにカウント・ダウン信号装置及び音声による避難誘導スピーカーの管理、維持組織を確定することをシステムとして確立することにより、市町村ぐるみの災害情報提供装置、及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムが設置可能となる。
【0035】
而して、本発明に使用される有線、無線による避難誘導スピーカー装置や津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となる発光ダイオード−を用いたカウント・ダウン信号装置、並びにそれらの電源装置となる蓄電池は全て従来からの完成された技術による設備同士の組み合わせであり、それぞれの設備製造メーカーを選択することにより、ハイレベルのシステムが設置できる。
【実施例1】
【0036】
図1及び図2は実施例1を説明するものであり、図1は実施例1の外観図を示し、図2(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置の動作説明図を示している。
【0037】
図1及び図2において1は円柱からなるメディアポール本体でアルミやステンレス、そして鋼管やコンクリート製の円柱からなり、地中に埋設された基礎台(図示せず)に植設されて立設している。メディアポール本体1は地面より約16mの高さを持つており、その先端部には、夜間発光ダイオードにて光る照明設備を備えた避難場所への方向指示装置2を備えており、順に予備電源用バッテリー3、避難誘導スピーカー4、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5、以前の震災により到達した津波の高さメモリアル表示装置6、停電時用の照明器具7、そして、その基礎部分にはカウント・ダウン信号装置5や音声による避難誘導スピーカー装置4、並びに停電時用の照明器具7の電源用バッテリー装置8が内蔵されている。
【0038】
而して、前記夜間照明器具を備えた避難場所への方向指示装置2は、避難場所の地名表示や道路に沿った矢印表示により構成され、避難道路の策定や計画に沿って夫々方向を定めていくことが重要であり、車による避難場所への避難がやむを得ず増えていることを鑑みるとシステムとして車用の避難表示装置も付加することが必要となる。
【0039】
また、本発明における津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5は、図2の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)に表示するように、例えば、図2(a)の如く津波避難情報の発令と同時にグリーンのランプGと赤のランプRの点滅が始まり、図(b)の如く赤のランプの点滅は点灯に変わり、点滅はグリーンのランプGのみとなる。そして、図2(d)、(d)に示す如く赤のランプRは経過タイムを示し、グリーンのランプGの点滅は残りタイムを示している。
【0040】
そして、実施例1におけるカウント・ダウン信号装置5には、通常、グリーンのランプGと赤のランプRによる光と色による20分間のカウント・ダウンが組み込まれているが、このタイムが来ると図2(e)の如く最後に全てにランプが赤のランプRとなり、カウント・ダウンは終了する。カウント・ダウン終了後は図2(f)の様に全体が赤のランプRになり点灯状態が維持される。
【0041】
本発明の実施例1では、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5にグリーンのランプGと赤のランプRによる光と色による20分間のカウント・ダウンが組み込まれているが、これは、今回の東日本大震災の経験において策定されたもので、例えば北米や南米の太平洋沿岸で起きた地震による津波等に関しては、他の対応策を策定する必要がある。
【実施例2】
【0042】
図3は、本発明の実施例2を説明する概略図であり、図3において、9は海、10は市街地、11a、11b、11cは夫々避難場所への方向指示装置2、カウント・ダウン信号装置5、及び避難誘導スピーカー4を備える災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなるメディアポール、12は高台に設けられた緊急指定避難場所で、該避難場所12には、非常灯13やレーザー光線14等で夜間でも確認できる位置表示装置が具備されている。
【0043】
そして、実施例2は、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5と音声による避難誘導スピーカー4、並びに避難場所の方向を示す方向表示装置2を具備したメディアポール11a、11b、11c・・・を数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って、夫々の緊急避難場所に向かって設置していくこと、並びにカウント・ダウン信号装置5及び音声による避難誘導スピーカー4の管理、維持組織を確定することを要旨とする災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムを提供するものである。
【0044】
斯くして、本発明は、円柱または角柱からなるメディアポール本体1に津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5と音声による避難誘導スピーカー4、並びに避難場所の方向を示す方向表示装置2が設けられている災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供するものである。
【0045】
そして、前記、カウント・ダウン信号装置5と非難誘導スピーカー4、並びに避難場所の方向を示す方向表示装置2が設置されたメディアポールの高さは、過去の津波の高さにて水没しない高さを有する円柱または角柱のメディアポール本体1となし、該メディアポールに過去の津波の高さを記録として表示してメモリアル表示装置6となし、またその上層部に避難誘導スピーカー用の蓄電池3を収納持設している災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供するものである。
【0046】
また、本発明における前記、メディアポール本体1に設けられる津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5は、照明手段として発光ダイオードを用いた点滅点灯型の照明器具を用いて行い、該該カウント・ダウン信号装置5は光の点滅と点灯を赤色や青色の組み合わせにより行って時間の経過を動的に表示する災害情報提供装置及び津波避難指示装置である。
【0047】
斯くして、本発明は、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置5と音声による避難誘導スピーカー4、並びに避難場所の方向を示す方向表示装置2を具備したメディアポール11a、11b、11c・・・を数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って、夫々の緊急避難場所12に向かって設置することを要旨とする災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムを提供するものである。
【0048】
而して、本発明は、従来の被防災情報伝達装置が塔柱、支柱、タワー等に風力発電装置、太陽光発電装置、公衆電話機、テレビ受信機、投光照明器、照明器具、スピーカー、簡易無線アンテナ、衛星アンテナ、テレビカメラ等の設備機材を設置して重装備であり、タワー等に設置された設備機材は、何れも短期間周期のメンテナンスを必要とする機材でその運用方法やメンテナンスをしっかりと行えば平常時や防災発生時に非常に役に立つ設備となりうるが、前記防災設備機材の重装備化は市町村の財政負担にも長期にわたって少なからず影響を及ぼすことになる点を解消し、シンプルでメンテナンスのしやすい災害情報提供装置及び津波避難指示装置を提供することができる。
【0049】
また、本発明は、本発明は、有線または無線による災害情報提供装置と津波の予想到達時刻までへの時間経過表示、並びに避難場所の方向表示を行うメディアポールを街中に複数本、システム的に立設しなくてはならないが、津波の発生に対する住民の避難誘導指示を街や市町村ぐるみで行える避難誘導システムを設置した市町村に提供することができる。
【0050】
そして、本発明は、津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置を具備したメディアポールを数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って夫々の緊急避難場所に向かって設置していくことにより、歩行による避難者はもとより、車による家族同伴の避難者にとっても常に避難場所の方向と津波到達時間が確認できる市町村ぐるみの災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システムとなる。
【符号の説明】
【0051】
1 メディアポール本体
2 避難場所への方向指示装置
3 予備電源バッテリー
4 避難指示スピーカー
5 カウント・ダウン信号装置
6 津波高さメモリアル表示装置
7 停電時用の照明器具
8 電源用バッテリー装置
9 海
10 市街地
11a、11b、11c・・・ メディアポール
12 避難場所
13 非常灯
14 レーザー光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱または角柱からなるメディアポールに津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設けられていることを特徴とする災害情報提供装置及び津波避難指示装置。
【請求項2】
前記、カウント・ダウン信号装置と非難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置が設置されたメディアポールの高さは、過去の津波の高さにて水没しない高さを有する円柱または角柱のメディアポールとなし、該メディアポールに過去の津波の高さを記録として表示し、またその上層部に避難誘導スピーカー用の蓄電池を収納持設していることを特徴とする請求項1に記載された災害情報提供装置及び津波避難指示装置。
【請求項3】
前記メディアポールに設けられる津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置は、照明手段として発光ダイオードを用いた点滅点灯型の照明器具を用いて行い、該該カウント・ダウン信号装置は光の点滅と点灯を赤色や青色の組み合わせにより行って時間の経過を動的に表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された災害情報提供装置及び津波避難指示装置。
【請求項4】
津波の予想到達時刻までへの時間経過表示となるカウント・ダウン信号装置と音声による避難誘導スピーカー、並びに避難場所の方向を示す表示装置を具備したメディアポールを数十本製作して市町村の再開発整備事業に伴う市町村の道路計画に沿って夫々の緊急避難場所に向かって設置していくこと、並びにカウント・ダウン信号装置及び音声による避難誘導スピーカーの管理、維持組織を確定することを特徴とする災害情報提供装置及び津波避難指示装置からなる避難誘導システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−41516(P2013−41516A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−179354(P2011−179354)
【出願日】平成23年8月19日(2011.8.19)
【出願人】(503135498)前田環境美術株式会社 (2)
【Fターム(参考)】