説明

点眼製剤およびその製造方法

水性懸濁液中にAアゴニストの微粒子を含む点眼製剤、およびその製造プロセスが本明細書において提供される。さらに具体的には、界面活性剤および保存剤中にAアゴニストの微粒子を懸濁することによって得られる、局所投与される点眼水性懸濁液;およびその製剤を使用して眼内圧を下げる方法、およびその水性懸濁液の製造プロセスが本明細書において提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
水性懸濁液中にAアゴニストの微粒子を含む点眼製剤、およびその製造プロセスが本明細書において提供される。さらに具体的には、界面活性剤と保存剤中にAアゴニストの微粒子を懸濁することによって得られる、局所的に投与される点眼水性懸濁液;その製剤を使用して眼内圧を下げる方法、およびその水性懸濁液を製造するプロセスが提供される。
【背景技術】
【0002】
関連出願
本出願は、「OPHTHALMIC FORMULATION AND METHOD
OF MANUFACTURE THEREOF」というタイトルの2009年10月26日出願の米国仮特許出願第61/254,923号明細書、代理人整理番号ITJ−045−1への優先権を主張する。本明細書全体を通して記載される特許、特許出願、および参考文献の内容は、その全体が照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
係属中の米国特許出願第12/771,289号明細書において、出願人は、緑内障を有するヒト被検者においてAアゴニストを使用した、眼内圧の臨床的に有意な低下を示している。米国特許出願第12/771,289号明細書は、あたかも個々に記載されているがごとくその全体が本明細書に組み込まれる。
【0004】
米国特許出願第12/771,289号の明細書には、以下に示される濃度で、注射用0.9%生理食塩水(アメリカ薬局方)で再構成されたAアゴニスト1部対ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン(HPβCD)20部(つまり、1:20(wt/wt))を含む製剤が記述されている。
【0005】
【表1】

【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
HPβCD製剤が有する問題は、この製剤が、使用前に生理食塩水で再構成する必要がある親液性物質(lyophile)として調製されることであった。これは、Aアゴ
ニストの安定性が限られており、その後、化合物Aの副生成物が形成され始めると考えられるためであった。第1相臨床試験においてHPβCD製剤を使用することができ、かつ治療に有効であると示されたが、本出願者は、向上した安定性を有し、かつ親液性物質を調製し、続いて再構成する必要がない、新たな製剤を開発しようと努めていた。したがって、Aアゴニストを送達するための安定な点眼製剤およびその点眼製剤を製造するプロセスを開発する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様において、
(a)Aアゴニストの微粒子の水性懸濁液、
(b)界面活性剤、
(c)保存剤、
を含む点眼製剤が提供される。
【0008】
一実施形態において、Aアゴニストの懸濁液は、50マイクロメートル未満の微粒子を含む。他の実施形態では、微粒子は10マイクロメートル未満である。更なる実施形態では、微粒子は3〜7マイクロメートルである。
【0009】
一実施形態において、Aアゴニストは:
化合物A
【0010】
【化1】

((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物B
【0011】
【化2】

((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物C
【0012】
【化3】

ナトリウム((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルスルフェート、
化合物D
【0013】
【化4】

((2R,3S,4R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(6−(テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)−9H−プリン−9−イル)テトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物E
【0014】
【化5】

((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物F
【0015】
【化6】

((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(ビサイクル−[2.2.1]−ヘプタン−2−イルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物G
【0016】
【化7】

ナトリウム((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルスルフェート、および
化合物H
【0017】
【化8】

((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
から選択される。
【0018】
一実施形態において、Aアゴニストは化合物A
【0019】
【化9】

化合物A
((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレートである。
【0020】
一実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリソルベート20、ポリオキシル40ステアレート、ポロキサマー、チロキサポール、POE35およびヒマシ油から選択される。
【0021】
一実施形態において、保存剤は、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩、セトリミド、クロロブタノール、ソルビン酸、ホウ酸、および局所点眼製品で使用される場合に安全かつ有効であることが知られている他の保存剤から選択される。
【0022】
他の実施形態において、点眼製剤はさらに、塩化ナトリウムおよびグリセリンなどのオスモル濃度剤(osmolarity agent)を含む。
他の実施形態において、点眼製剤はさらに、眼を刺激しない、または不快にしないレベルで、単独で、または組み合わせて、硝酸塩、酢酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩、および他の薬学的に許容されるバッファーから選択される緩衝剤を含む。他の実施形態において、点眼製剤はさらに、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルアルコール、ポビドン、カルボマー、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、天然ゴム、および他の薬学的に許容されるポリマーから選択される懸濁化剤を含む。
【0023】
他の実施形態において、請求項1に記載の点眼製剤はさらに、安定剤としてグリシンを含む。
一実施形態において、点眼製剤のpHは3.0〜7.0である。他の実施形態において、製剤のpHは4.5〜5.5である。更なる実施形態において、製剤のpHは5.0〜5.2である。
【0024】
一実施形態において、点眼製剤に存在するAアゴニストは0.05〜5.0%(w/v)である。一実施形態において、点眼製剤に存在する界面活性剤は0.2〜0.5%(w/v)である。他の実施形態において、点眼製剤に存在する保存剤は0.005〜0.015%(w/v)である。
【0025】
一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0026】
【表2】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0027】
【表3】

他の実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0028】
【表4】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0029】
【表5】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0030】
【表6】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0031】
【表7】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0032】
【表8】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0033】
【表9】

一実施形態において、点眼製剤は以下のものを含む。
【0034】
【表10】

その他の態様において、本発明は、被検者の罹患眼に上述の有効量の点眼製剤を投与する工程を含む、眼内圧を下げる方法を提供する。一実施形態において、点眼製剤は、被検者の罹患眼に液滴30〜50μlで投与される。他の実施形態において、点眼製剤は1日1回または2回、1〜2滴投与される。他の実施形態において、被検者は、正常眼圧緑内障、OHT、またはPOAGを有する。
【0035】
その他の態様において、
(a)Aアゴニストの形態を約50マイクロメートル未満の粒径に粉砕する工程;
(b)粉砕されたAアゴニストを滅菌する工程;
(c)界面活性剤と保存剤を含む水性懸濁液中にAアゴニストの粒子を無菌で懸濁する工程;
を含む、上述の点眼製剤を製造するプロセスが提供される。
【0036】
一実施形態において、粉砕されたAアゴニストは、最高40グレイ(Gy)までのγ線照射によって滅菌される。
他の実施形態において、このプロセスは、水性懸濁液のpHを3.0〜7.0に調整する更なる工程を含む。
【0037】
その他の実施形態において、懸濁液中のAアゴニストの濃度は、0.05〜5.0%(w/v)に調節され、または他の実施形態において、懸濁液中のAアゴニストの濃度は、約0.3〜2.0%(w/v)に調節される。
【0038】
一実施形態において、懸濁液中のAアゴニストの濃度は1〜50mg/mlであり、または他の実施形態において、懸濁液中のAアゴニストの濃度は3〜30mg/である。
【0039】
前述の概要には、本発明の特定の実施形態の特徴および技術的な利点が広く記述されている。以下の本発明の詳細な説明に、更なる技術的な利点が記述される。添付の図面および実施例と関連するとみなされる場合、本発明に特有であると考えられる新しい特徴は、本発明の詳細な説明からより良く理解されよう。しかしながら、本明細書で提供される図面および実施例は、本発明を例証するのを助けること、または本発明の理解を助けることを意図するものであり、本発明の範囲の定義であることを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】投与前および投与後の時間の経過にしたがった、Aアゴニスト化合物Aを含まない3つのプラシーボ点眼製剤のダッチベルテッドウサギにおけるIOPに対する効果を示す。
【図2】投与前および投与後の時間の経過にしたがった、Aアゴニスト化合物Aを含む3つの点眼製剤のダッチベルテッドウサギにおけるIOPに対する効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0041】
定義
「界面活性剤」という用語は、液体の表面張力を低減する、または2つの液体の間または液体と固体の間の界面張力を低減する可溶性化合物を意味し、表面張力は液体の表面上で働く力であり、表面の面積を最小限にする傾向がある。界面活性剤は、標的組織への薬物の吸収またはその送達を改良するために医薬製剤において使用される。よく知られている界面活性剤としては、ポリソルベート(ポリオキシエチレン誘導体;Tween)ならびにPluronicが挙げられる。一実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリソルベート20、ポリオキシル40ステアレート、ポロキサマー、チロキサポール、POE35およびヒマシ油から選択される。
【0042】
「保存剤」という用語は、抗菌剤として作用する、医薬製剤における化合物を意味する。一実施形態において、保存剤は、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩、セトリミド、クロロブタノール、ソルビン酸、ホウ酸、および局所点眼製品で使用される場合に安全かつ有効であることが知られている他の保存剤から選択される。
【0043】
本明細書で使用される「局所投与」とは、被検者の外部角膜表面に液体、ゲルまたは軟膏として投与することを意味する。
「被検者」という用語は、ヒト被検者または動物被検者を意味する。
【0044】
本明細書で使用される「有効量」とは、(i)高いIOPを治療または予防する;または(ii)被検者のIOPを下げるのに有効である、点眼製剤の量を意味する。
本発明で使用することができる「微粒子」の粒径は好ましくは、50マイクロメートル以下であり、局所製剤において眼科的に許容されるおよその最大粒径である。その粒径は、1〜50マイクロメートル、例えば50マイクロメートル未満、40マイクロメートル未満、30マイクロメートル未満、20マイクロメートル未満、または10マイクロメートル未満とし得る。一実施形態において、「微粒子」は、「微粉化」粒子とも呼ばれる。
【0045】
本明細書で使用される「滴」という用語は、液滴と類似する、眼科的に許容可能な液体の量を意味する。一実施形態において、1滴は、約5〜約200μl、例えば約30〜約80μl、例えば約50μlに等しい液体体積を意味する。
【0046】
以下の略語が本明細書で使用され、かつ示される定義を有する:IOPは眼内圧であり;OHTは高眼圧症であり、またはPOAGは原発性開放隅角緑内障であり;HPβCDはヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンであり;ナトリウムCMCはナトリウムカルボキシメチルセルロースである。
【0047】
微粒子化合物
微粒子の本発明の懸濁液中のAアゴニストは、アデノシンA受容体に対して選択的であり、限定されないが、
((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート;
((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート;
ナトリウム((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルスルフェート;
((2R,3S,4R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(6−(テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)−9H−プリン−9−イル)テトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート;
((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート;
((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(ビサイクル−[2.2.1]−ヘプタン−2−イルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート;
ナトリウム((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルスルフェート;および
((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート;が挙げられる。
【0048】
本明細書においても他においても、化合物名と化合物の構造との間に矛盾がある場合には、化学構造が支配する。
選択的アデノシンAアゴニストとして働く化合物は公知であり、様々な有用性を示している。Jagtapらによる米国特許第7,423,144号明細書および米国特許第7,732,424号明細書には、同時係属中の米国特許出願第12/771,289号明細書に記述されるように、特定のAアゴニストの合成が記述されている。これらの参考文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
アゴニストの微粒子を製造するプロセスは、ボールミル、ビーズミル、ジェットミル、およびハンマーミルなどの粉砕プロセス;噴霧乾燥;および結晶化などの成長(built−up)プロセスのいずれかを用いて行うことができる。
【0050】
本発明の界面活性剤は湿潤剤または分散剤として使用され、微粉化Aアゴニストの粒子をその微粉化粒子へとばらばらにし、粒子の表面を湿潤して水溶液との相溶性を維持する。界面活性剤は、主に非イオン性であり、かつ限定されないが、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリソルベート20、ポリオキシル40ステ
アレート、ポロキサマー、チロキサポール、POE35およびヒマシ油などの表面活性剤の群から選択される。局所点眼液として眼に投与する場合に、刺激または不快さを生じさせないレベルで、薬学的に許容される同様な表面活性剤を使用できることは理解されよう。本発明の保存剤は、保管中に点眼製剤を保存するために使用され、複数回投与の点眼製剤に必要である。適切な保存剤としては、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩、セトリミド、クロロブタノール、ソルビン酸、ホウ酸、および局所点眼製品で使用される場合に安全かつ有効であることが知られている他の保存剤が挙げられる。エデト酸二ナトリウムなどのキレート剤を添加することによって、特に第4級アンモニウム塩で抗菌有効性を高めることができることがある。
【0051】
懸濁化剤を用いて、粘度を増加し、懸濁液中の微粉化粒子の沈降速度を低減し、かつ最終使用者による均一な投与が可能となる。懸濁化剤は、製造および充填プロセスにおいて均一性を確実にするのを助ける。懸濁化剤は主に、合成、半合成、または天然であり、かつ限定されないが:カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロースなどの可溶性セルロース誘導体;ポリビニルアルコール、ポビドン、カルボマー、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、天然ゴム、および薬学的に許容される他のポリマーなどの主なポリマーである。これらの懸濁化剤は、上記のようないくつかの界面活性剤の特性も提供し得ることを留意することは重要である。
【0052】
緩衝剤を使用して、貯蔵寿命中にAアゴニストの微粉化粒子の化学安定性を維持するのに最適な範囲にpHを維持する。適切な緩衝剤としては、単独で、または組み合わせて、眼を刺激しない、または不快にしないレベルでの、クエン酸塩、酢酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩および薬学的に許容される他のバッファーが挙げられる。
【0053】
一実施形態において、微粉化Aアゴニスト(例えば、化合物A)、懸濁化剤、保存剤、界面活性剤、緩衝剤、グリシン、およびNaClを含む局所投与用の点眼製剤が本明細書において提供される。この製剤は任意に、pH調整のためのNaOHおよびHCl、および/または精製水を含み得る。本発明のAアゴニスト含有率は、0.05〜5%(w/v)であり、または一実施形態において0.3〜2.0%(w/v)である。他の実施形態において、微粉化化合物A、低粘度ナトリウムCMC、塩化ベンザルコニウム、ポリソルベート80、クエン酸一水和物、グリシン、およびNaClを含む局所投与用の点眼製剤が本明細書において提供される。この製剤は任意に、pH調整のためのNaOHおよびHCl、および/または精製水を含み得る。
【0054】
処置方法
同時係属中の米国特許出願第12/771,289号明細書に記載のように、眼内圧を下げるのに有効であることが証明されている薬物療法は、房水の産生を減らす作用物質および房水流出率を増加する作用物質の両方を含む。かかる療法は一般に、可能性のある2つの経路:局所投与(眼への直接的な投与)または経口投与のうちの1つによって投与される。しかしながら、薬学の眼圧降下アプローチは、様々な望ましくない副作用を示していた。例えば、ピロカルピンなどの縮瞳薬は、かすみ目、頭痛、他のマイナスの視覚的副作用を起こし得る。全身投与される炭酸脱水酵素阻害薬もまた、悪心、消化不良、疲労、および代謝性アシドーシスを起こし得る。特定のプロスタグランジンは、充血、眼のかゆみ、および睫毛および眼窩周囲組織の黒ずみを生じる。さらに、特定のβ遮断薬は次第に、肺組織におけるβ−2受容体に対するその効果に起因し得る重篤な肺の副作用を伴うようになってきている。交感神経作用薬は、頻脈、不整脈および高血圧を生じさせる。かかるマイナスの副作用によって、正視が悪化し続けた結果、患者の服薬遵守が低下し得る、または治療が中止され得る。さらに、特定の既存の緑内障治療法を用いて治療する場合、単に十分に反応しない個体がある。
【0055】
微粒子状の選択的アデノシンAアゴニストは、臨床研究においてヒトのIOPを下げることが判明している。特に、本明細書に記載の製剤は、その必要がある被検者(例えば、ヒト)の眼内圧を下げることができる微粒子状の式Iの化合物(例えば、化合物A、B、C、D、E、F、GまたはH)である。同時係属中の米国特許出願第12/771,289号明細書に示されるように、化合物Aは、OHTまたはPOAGの結果として高い眼内圧を示すヒトの眼に化合物Aを単回投与すると、IOPにおける統計学的に有意な用量に関連する減少を誘導することが判明している。注射用0.9%生理食塩水(アメリカ薬局方)で再構成された、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン(HPβCD)20部に対して1部で配合された化合物A(つまり、1:20(wt/wt))が、被検者1名につき片眼(試験対象の眼)に投与された。投薬量は、それぞれの処置群につき2.5〜700マイクログラムの範囲であった。350mcgおよび700mcgの処置群が、IPOの最も大きな減少を示した。
【実施例】
【0056】
本発明はさらに、以下の実施例によって説明されるが、それに限定されると解釈すべきものではない。
調製実施例
本発明は、Aアゴニストの微粒子の水性懸濁液を含む点眼製剤を提供する。API状のAアゴニスト、例えば化合物Aを速度50〜70グラム/時およびミル圧力90psiにてループミルに供給した。このミルプロセスによって、平均粒径約5マイクロメートルと共に3〜7マイクロメートルの粒径範囲を有する微粒子が製造された。一般に、点眼製剤における50マイクロメートル未満の粒径が、角膜または眼球組織に過度な刺激なく、角膜に局所投与することができると認識される。化合物Aが粉砕されると、得られた微粒子をγ線照射プロセスによって滅菌した。40グレイ(Gy)まで粒子に照射し、化合物Aを滅菌した。
【0057】
製剤の製造
CaliforniaのNewport Researchにて室温および気圧で化合物Aの懸濁液バッチを調製し、そのバッチは、体積10〜120mL、化合物Aの濃度0.4〜2.5%の範囲であった。大部分のバッチは、最初の微粉化粒子に化合物A凝集塊を適切に湿潤および分散するのに十分な剪断を提供するために、ステーター・ローターミキサー(高せん断ミキサー)を使用する必要があった。使用された具体的なミキサーは、10mLバッチ用10mmジェネレータ・プローブおよび100〜120mLバッチ用20mmジェネレータ・プローブを備えるOMNI MIXERホモジナイザー、Model 17105であった。20mLのバッチは約20〜30分間超音波処理によって調製し、顕微鏡検査によって決定される適切な分散に十分であることが分かった。
【0058】
滅菌製剤を製造するために行われる工程は以下のとおりであった:
1.カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)を1つのバッチで水約70〜90%に溶解した。精製水(または注射用水)を使用してもよい。この工程は、温かい(50〜70℃)または室温の水を使用して行うことができる。
【0059】
2.クエン酸をCMCに添加し、混合して、溶解した。
3.適切な濃さの水酸化ナトリウムでpHを5.1±0.1に調整した。
4.ポリソルベート80を添加し、混合した。泡立たないように、混合を穏やかに行った。
【0060】
5.次いで、塩化ベンザルコニウムを添加し、泡立たないように穏やかに混合した。
6.次いで、塩化ナトリウムを添加し、泡立たないように混合した。
7.pHを測定し、必要であれば、pHを再び5.1±0.1に再調整した。
【0061】
8.動力分配装置および適切なミキサー(1つまたは複数)を備えた滅菌製造タンクにおいて0.2マイクロメートル滅菌フィルターを通して、得られた溶液を濾過した。必要であれば、5または20マイクロメートルなど、大きな孔径のプレフィルターを使用してもよい。
【0062】
9.次いで、化合物Aの滅菌および微粉化粒子を、工程8から得られた溶液に無菌で添加し、次いで混合して、化合物Aの微粉化粒子を完全に湿潤/分散した。
10.バッチにおける水の残り部分を添加し、均一性を確実にするために混合した。
【0063】
11.最後に、最終的なpHを測定し、必要な場合には、水酸化ナトリウムまたは塩酸でpH5.1に調整した。
製剤実施例1
以下の製剤を上述の製剤製造の実施例に従って製造したが、クエン酸の後にグリシンを添加し、pHを塩酸で調整した。
【0064】
【表11】

製剤実施例2
以下の製剤を上述の製剤製造の実施例に従って製造した。
【0065】
【表12】

製剤実施例3
以下の製剤を上述の製剤製造の実施例に従って製造したが、クエン酸の後にグリシンを添加し、pHを塩酸で調整した。
【0066】
【表13】

製剤実施例4
以下の製剤を上述の製剤製造の実施例に従って製造したが、クエン酸の後にグリシンを添加し、pHを塩酸で調整した。
【0067】
【表14】

製剤実施例5
製剤製造の実施例について上述と同じ手順を用いて、無菌条件下にて臨床試験材料(CTM)のバッチを製造し、以下の配合に従って構成された。
【0068】
【表15】

製剤実施例6
製剤製造の実施例について上述と同じ手順を用いて、無菌条件下にて臨床試験材料(CTM)のバッチを製造し、以下の配合に従って構成された。
【0069】
【表16】

製剤実施例7
製剤製造の実施例について上述と同じ手順を用いて、無菌条件下にて臨床試験材料(CTM)のバッチを製造し、以下の配合に従って構成された。
【0070】
【表17】

製剤実施例8
製剤製造の実施例について上述と同じ手順を用いて、無菌条件下にて臨床試験材料(CTM)のバッチを製造し、以下の配合に従って構成された。
【0071】
【表18】

製剤実施例9
製剤製造の実施例について上述と同じ手順を用いて、無菌条件下にて臨床試験材料(C
TM)のバッチを製造し、以下の配合に従って構成された。
【0072】
【表19】

製剤実施例の使用
動物研究
正常眼圧のダッチベルテッドウサギを含む動物研究に、上記の製剤実施例1〜3を使用した。上述の製剤実施例1、2および3に相当するさらに3つのプラシーボ製剤を上記の製剤実施例1、2および3の通りに製造したが、化合物Aを含まない。正常眼圧ダッチベルテッドウサギを研究のために準備し、各処置群に動物9匹(n=9)を選択した。各処置群において、動物6匹の治療される片眼の角膜に、製剤実施例を局所的に50μl単回投与し、残りの動物3匹には、治療される片眼の角膜にそれぞれのプラシーボを局所投与した。各処置群におけるウサギそれぞれの処置された眼の眼内圧を、製剤実施例または各プラシーボの投与後1、2、4、6および8時間の時間間隔で測定した。
【0073】
研究の結果を図1および2に示す。各プラシーボの投与前および投与後に見られるIOP値はベースラインレベルに匹敵することが、図1に示されるプロットから分かる。
各製剤実施例の投与時および投与後のIOP値は、投与後8時間にわたってベースラインレベルから低下したことが、図2に示されるプロットからさらに分かる。さらに、3つすべての製剤実施例がIOPの同等な低下を示したことが分かる。同時係属中の米国特許出願第12/771,289号明細書に記載のように本出願人によって完了された先行する臨床試験で得られたヒトにおけるIOPの減少において同様な結果が見られることは理解されよう。
【0074】
安定性の研究
製剤実施例4で製造された製剤の安定性を3ヶ月間にわたり2〜8℃で研究した。2週、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月および12ヶ月の時点で試料を採取し、液体クロマトグラフィーによって分析した。安定性の結果は以下の表1に作表される。
【0075】
【表20】

表1の結果から分かるように、製剤実施例4の懸濁液製剤は、2〜8℃で保管した場合に12ヶ月間にわたって実質的に安定であった。
【0076】
製剤実施例2で製造された製剤の安定性を6ヶ月間にわたり2〜8℃で研究した。1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月および6ヶ月の時点で試料を採取し、液体クロマトグラフィーによって分析した。安定性の結果は以下の表1に作表される。
【0077】
【表21】

表2の結果から分かるように、製剤実施例2の懸濁液製剤は、2〜8℃で保管した場合に12ヶ月間にわたって実質的に安定であった。
【0078】
本出願を出願する時点で冷蔵条件(5℃)下にて、製剤実施例5〜9の安定性を3ヶ月間研究し、pH測定値は安定なままであり、かつ不純物全体のパーセンテージは実質的に変化せず、これらの製剤実施例の安定性は満足できるものと思われた。
【0079】
本発明およびその実施形態が詳細に説明されている。しかしながら、本発明の範囲は、明細書に記載のプロセス、製造、物質の組成、化合物、手段、方法、および/または工程の特定の実施形態に制限されることを意図するものではない。本発明の精神および/または本質的な特徴から逸脱することなく、開示される材料に種々の修正、置換、および変更を加えることができる。したがって、本明細書に記載の実施形態と実質的に同じ機能を果たす、または実質的に同じ結果を達成する、後の修正、置換、および/または変更を、本発明の関連するかかる実施形態に従って用いてもよいことは、開示内容から当業者には容易に理解されよう。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書に開示されるプロセス、製造、物質の組成、化合物、手段、方法、および/または工程に対する修正、置換、および変更をその範囲内で包含することが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)Aアゴニストの微粒子の水性懸濁液、
(b)界面活性剤、
(c)保存剤、
を含む、局所投与用の点眼製剤。
【請求項2】
アゴニストの前記懸濁液が、50マイクロメートル未満の微粒子を含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項3】
前記微粒子が10マイクロメートル未満である、請求項2に記載の点眼製剤。
【請求項4】
前記微粒子が3〜7マイクロメートルである、請求項2に記載の点眼製剤。
【請求項5】
前記Aアゴニストが:
化合物A
【化1】

((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物B
【化2】

((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物C
【化3】

ナトリウム((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルスルフェート、
化合物D
【化4】

((2R,3S,4R,5R)−3,4−ジヒドロキシ−5−(6−(テトラヒドロフラン−3−イルアミノ)−9H−プリン−9−イル)テトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物E
【化5】

((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物F
【化6】

((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(ビサイクル−[2.2.1]−ヘプタン−2−イルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
化合物G
【化7】

ナトリウム((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルスルフェート、および
化合物H
【化8】

((2R,3S,4R,5R)−5−(2−クロロ−6−(シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート、
から選択される、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項6】
前記Aアゴニストが化合物A
【化9】

化合物A
((2R,3S,4R,5R)−5−(6−(シクロペンチルアミノ)−9H−プリン−9−イル)−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メチルニトレート
である、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項7】
前記界面活性剤が、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリソルベート20、ポリオキシル40ステアレート、ポロキサマー、チロキサポール、POE35およびヒマシ油から選択される、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項8】
前記保存剤が、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩、セトリミド、クロ
ロブタノール、ソルビン酸、ホウ酸、および局所点眼製品で使用される場合に安全かつ有効であることが知られている任意の他の保存剤から選択される、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項9】
オスモル濃度剤をさらに含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項10】
前記オスモル濃度剤が、塩化ナトリウムおよびグリセリンから選択される、請求項9に記載の点眼製剤。
【請求項11】
緩衝剤をさらに含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項12】
前記緩衝剤が、単独で、または組み合わせて、眼を刺激しない、または不快にしないレベルで、クエン酸塩、酢酸塩、リン酸塩、マレイン酸塩および薬学的に許容される他のバッファーから選択される、請求項11に記載の点眼製剤。
【請求項13】
懸濁化剤をさらに含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項14】
前記懸濁化剤が、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルアルコール、ポビドン、カルボマー、ヒアルロン酸およびその塩、コンドロイチン硫酸およびその塩、天然ゴム、および薬学的に許容される他のポリマーから選択される、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項15】
安定剤としてグリシンをさらに含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項16】
前記製剤のpHが3.0〜7.0である、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項17】
前記製剤のpHが約4.5〜5.5である、請求項16に記載の点眼製剤。
【請求項18】
前記製剤のpHが約5.0〜5.2である、請求項17に記載の点眼製剤。
【請求項19】
前記製剤中に存在する前記Aアゴニストが0.05〜5.0%(w/v)である、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項20】
前記製剤中に存在する前記界面活性剤が0.2〜0.5%(w/v)である、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項21】
前記製剤中に存在する前記保存剤が0.005〜0.015%(w/v)である、請求項1に記載の点眼製剤。
【請求項22】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表1】

【請求項23】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表2】

【請求項24】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表3】

【請求項25】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表4】

【請求項26】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表5】

【請求項27】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表6】

【請求項28】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表7】

【請求項29】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表8】

【請求項30】
以下のものを含む、請求項1に記載の点眼製剤。
【表9】

【請求項31】
被検者の罹患眼に、請求項1〜30のいずれか一項に記載の点眼製剤の有効量を投与する工程をさらに含む、眼内圧を下げる方法。
【請求項32】
前記点眼製剤が、前記被検者の前記罹患眼に30〜50μlの液滴で投与される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記点眼製剤が、1日1回または2回、1〜2滴で投与される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記被検者が、正常眼圧緑内障、OHTまたはPOAGを有する、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
(a)Aアゴニストの形態を約50マイクロメートル未満の粒径に粉砕する工程;
(b)前記粉砕されたAアゴニストを滅菌する工程;
(c)界面活性剤と保存剤とを含む水性懸濁液中に、前記Aアゴニストの粒子を無菌で懸濁する工程;
を含む、請求項1〜30のいずれか一項に記載の点眼製剤を製造するプロセス。
【請求項36】
前記粉砕されたAアゴニストが、最高40グレイ(Gy)までのγ線照射によって滅菌される、請求項35に記載のプロセス。
【請求項37】
前記水性懸濁液のpHを3.0〜7.0に調整する更なる工程を含む、請求項35に記載のプロセス。
【請求項38】
前記水性懸濁液のpHを5.1±0.1に調整する更なる工程を含む、請求項35に記載のプロセス。
【請求項39】
前記水性懸濁液中の前記Aアゴニストの濃度が、0.05〜5.0%(w/v)に調節される、請求項35に記載のプロセス。
【請求項40】
前記懸濁液中の前記Aアゴニストの濃度が、約0.1〜2.0%(w/v)に調節される、請求項39に記載のプロセス。
【請求項41】
前記懸濁液中の前記Aアゴニストの濃度が、約0.3〜1.0%(w/v)に調節される、請求項39に記載のプロセス。
【請求項42】
前記懸濁液中の前記Aアゴニストの濃度が、1〜50mg/mlである、請求項39に記載のプロセス。
【請求項43】
前記懸濁液中の前記Aアゴニストの濃度が、1〜20mg/mlである、請求項42に記載のプロセス。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−508420(P2013−508420A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−535453(P2012−535453)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/054040
【国際公開番号】WO2011/053569
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(504080179)イノテック ファーマシューティカルズ コーポレイション (24)
【Fターム(参考)】