説明

無線基地局、無線基地局におけるサウンディング制御方法、および無線基地局におけるサウンディング制御プログラム

【課題】2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末との間で、ユーザデータの通信スループットが低下することなく、サウンディング情報を正常に受信することのできる無線基地局、無線基地局におけるサウンディング制御方法、および無線基地局におけるサウンディング制御プログラムを提供する。
【解決手段】サウンディング送信方式決定部35は、通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時に多重化してサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定する。サウンディング制御部12は、無線端末に対して、決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線基地局、無線基地局におけるサウンディング制御方法、および無線基地局におけるサウンディング制御プログラムに関し、特に、無線端末からのサウンディング情報に基づいて、下りビームフォーミングを行なう無線基地局、無線基地局におけるサウンディング制御方法、および無線基地局におけるサウンディング制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PHS(Personal Handy-phone System)またはWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)などの無線通信では、無線基地局がスマートアンテナ処理を施すことにより、通信品質の改善や通信スループットの向上を実現している。スマートアンテナ技術の一つであるビームフォーミング送信は、無線基地局が、端末から事前情報を得て、その事前情報に基づいて、端末が位置する方向に電波を集中して送信することによって、利得の改善を図る技術である。
【0003】
WiMAXでは、これを実現するために、アップリンク期間に、無線端末が事前情報であるサウンディング情報を無線基地局に送信し、無線基地局は、受信したサウンディング情報に基づいて、ビームフォーミングを行なっている(たとえば、非特許文献1を参照)。
【0004】
さらに、WiMAXにおいては、無線端末は、2本のアンテナを備えること、そして、2本のアンテナを用いて無線基地局からの信号を受信できること、および1本のアンテナを用いて信号を無線基地局へ送信できることが必須項目となっている。そのため、WiMAXでは、1本のアンテナを用いてサウンディング情報を送信する手法が規格化されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】庄納 崇、WiMAX教科書、2008年7月21日、株式会社インプレスR&D
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、WiMAXにおいて、2本のアンテナを用いて無線基地局からの信号を受信する場合には、無線基地局は、2本のアンテナのそれぞれからサウンディング情報を受信して、それらのサウンディング情報に基づいて、それぞれのアンテナに向けてビームフォーミング送信できることが望ましいといえる。
【0007】
無線端末において、2本のアンテナからサウンディング情報を送信するために、以下の2つの方法が考えられる。
【0008】
(A) 1つのアンテナごとに、サウンディング情報を増幅、および周波数変換するための送信制御回路を備え、2本のアンテナからサウンディング情報を同時に送信する方式
(B) サウンディング情報を増幅、および周波数変換するための送信制御回路を2つのアンテナで共用し、送信制御回路と2つのアンテナとの間をスイッチで接続して、サウンディング情報を送信するアンテナを時間的に切り替える方式
しかしながら、無線基地局においては、通信相手の無線端末が(A)の方式でサウンディグ情報を送信しているのか、(B)の方式でサウンディング情報を送信しているのかを知ることができない。
【0009】
また、(B)の方式では、次のような問題がある。
第1に、2つのアンテナからの送信タイミングの間に一定のインターバル時間が必要となる。無線基地局が、無線端末側で可能なインターバル時間以下の間隔でサウンディング情報の送信を要求した場合、サウンディング情報を正しく送信できなくなる。
【0010】
第2に、サウンディング情報の送信のために複数のシンボルが必要となり、ユーザデータの送信用に使用できるデータエリアが少なくなる。その結果、ユーザデータの通信スループットが低下する場合がある。
【0011】
第3に、時間的に後に送信されるサウンディング情報と下りリンクフレームとの時間差が短くなり、ビームフォーミング送信を行なうためのウエイトの計算に充てることができる時間が少なくなる。その結果、ウエイト計算のために高速なプロセッサを用いることが必要となる。
【0012】
それゆえに、本発明の目的は、2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末との間で、ユーザデータの通信スループットが低下することなく、サウンディング情報を正常に受信することのできる無線基地局、無線基地局におけるサウンディング制御方法、および無線基地局におけるサウンディング制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末と通信する無線基地局であって、通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時に多重化してサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定する決定部と、無線端末に対して、決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示する制御部と、無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、無線端末へ送信するユーザデータに指向性を持たせるビームフォーミング部とを備える。
【0014】
好ましくは、制御部は、決定部による決定に先立って、無線端末に対して、第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信とを指示し、決定部は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルと、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルとを検出し、検出した2つの受信レベルの比較に基づいて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0015】
好ましくは、制御部は、決定部による決定に先立って、無線端末に対して、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示し、決定部は、無線端末からのサウンディング情報の復調結果に基づいて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0016】
好ましくは、制御部は、決定部による決定に先立って、無線端末に対して、第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信とを指示し、決定部は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅と、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅とを測定し、測定した2つのエラーベクトル振幅に基づいて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0017】
好ましくは、制御部は、決定部による決定に先立って、無線端末に対して、第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信とを指示し、決定部は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報と、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値を算出し、算出した相関値に基づいて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0018】
好ましくは、無線基地局は、さらに、無線端末ごとに、サウンディング情報の送信方式を定めたテーブルを記憶する記憶部を備え、制御部は、決定部が決定した通信相手の無線端末のサウンディング情報の送信方式をテーブルに登録し、制御部は、決定部による決定に先立って、通信相手の無線端末のサウンディング情報の送信方式が既にテーブルに登録されている場合には、無線端末に対して、テーブルに登録されている送信方式でサウンディング情報を送信するように指示する。
【0019】
また、本発明は、2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末と通信する無線基地局におけるサウンディング制御方法であって、通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時にサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定するステップと、無線端末に対して、決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示するステップと、無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、無線端末へ送信するユーザデータに指向性を持たせるステップとを備える。
【0020】
また、本発明の無線基地局におけるサウンディング制御プログラムは、2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末と通信する無線基地局を運用するコンピュータに、通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時にサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定するステップと、無線端末に対して、決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示するステップと、無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、無線端末へ送信するユーザデータに指向性を持たせるステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末との間で、ユーザデータの通信スループットが低下することなく、サウンディング情報を正常に受信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態の無線基地局の構成を表わすブロック図である。
【図2】本発明の実施形態の第1タイプの無線端末の構成を表わすブロック図である。
【図3】本発明の実施形態の第2タイプの無線端末の構成を表わすブロック図である。
【図4】本発明の実施形態の第3タイプの無線端末の構成を表わすブロック図である。
【図5】第1の送信方式でサウンディング情報が送信される場合のOFDMAフレームの構成を表わす図である。
【図6】第2の送信方式でサウンディング情報が送信される場合のOFDMAフレームの構成を表わす図である。
【図7】第3の送信方式でサウンディング情報が送信される場合のOFDMAフレームの構成を表わす図である。
【図8】第1の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。
【図9】第2の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。
【図10】第3の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。
【図11】第4の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(無線基地局の構成)
図1は、本発明の実施形態の無線基地局の構成を表わすブロック図である。
【0024】
図1を参照して、この無線基地局1は、第1のアンテナ2と、第2のアンテナ3と、第1の送信制御部4と、第2の送信制御部5と、第1の受信制御部6と、第2の受信制御部7と、下りビームフォーミング部8と、変調部10と、上りビームフォーミング部9と、復調部11とを備える。
【0025】
変調部10は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、または16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの変調方式を用いて送信信号を変調する。
【0026】
下りビームフォーミング部8は、無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、第1、第2のアンテナ2,3から送信するユーザデータに無線端末のアンテナへの指向性を持たせる。より具体的には、下りビームフォーミング部8は、サウンディング情報を用いて、アダプティブアレイ演算の送信用ウエイトを算出し、変調部10から出力されるユーザデータと送信用ウエイトとを用いて重み付き加算を実行する。
【0027】
第1のアンテナ2は、第1の送信制御部4および第1の受信制御部6と接続する。
第2のアンテナ3は、第1の送信制御部5および第1の受信制御部7と接続する。
【0028】
第1の送信制御部4は、サブキャリア配置部19と、IFFT(Inverse First Fourier Transform)部18と、DAC(Digital-Analog Conversion)17と、アンプ16と、RF部15とを備える。第2の送信制御部5は、第1の送信制御部4と同様の構成を有する。ただし、第2の送信制御部5では、RF部20の出力が第2のアンテナ3に送られる。
【0029】
サブキャリア配置部19は、上り方向信号を、各サブキャリアに割り当てるサブキャリア割当処理を行なってマルチキャリア信号を生成する。
【0030】
IFFT部18は、IFFTによって、周波数領域の信号を時間領域に変換し、時間領域のマルチキャリア信号を生成する。
【0031】
DAC17は、時間領域のマルチキャリア信号をデジタル−アナログ変換して、アナログ信号としてのマルチキャリア信号を生成する。
【0032】
アンプ16は、マルチキャリア信号を増幅する。
RF部15は、増幅されたベースバンドのマルチキャリア信号に対して周波数変換を実行し、無線周波数のマルチキャリア信号を生成して、第1のアンテナ2へ出力する。
【0033】
第1の受信制御部6は、RF部25と、アンプ26と、ADC(Analog-Digital Conversion)27と、FFT(Fast Fourier Transform)部28と、サブキャリア配置部29とを備える。第2の受信制御部7は、第1の受信制御部6と同様の構成を有する。ただし、第2の受信制御部7では、RF部30は、第2のアンテナ3から信号を受ける。
【0034】
RF部25は、第1のアンテナ2から受信した無線周波数のマルチキャリア信号に対して周波数変換を実行し、ベースバンドのマルチキャリア信号を生成する。
【0035】
アンプ26は、ベースバンドのマルチキャリア信号を増幅する。
ADC27は、増幅されたマルチキャリア信号をアナログ−デジタル変換する。
【0036】
FFT部28は、FFTによって、時間領域の信号を周波数領域に変換して、周波数領域のマルチキャリア信号を生成する。
【0037】
サブキャリア配置部29は、各サブキャリアに割り当てられた下り信号を抽出する。
上りビームフォーミング部9は、受信した信号に含まれる参照信号を用いて、第1、第2のアンテナ2,3から受信したユーザデータに指向性を与える。上りビームフォーミング部9は、参照信号を用いて、アダプティブアレイ演算の受信用ウエイトを算出し、サブキャリア配置部から出力されるユーザデータと受信用ウエイトとを用いて重み付き加算を実行する。
【0038】
復調部11は、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、または16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)などの変調方式を用いて変調された信号を復調する。
【0039】
さらに、この無線基地局1は、制御データ管理部13と、ユーザデータ管理部14と、テーブル記憶部37と、サウンディング情報抽出部36と、サウンディング送信方式決定部35とを備える。
【0040】
制御データ管理部13は、制御データを作成し、制御データの送信および受信を管理する。制御データ管理部13は、制御データを変調部10へ出力し、復調部11から出力されるデータから制御データを抽出する。制御データ管理部13は、サウンディング制御部12を含む。
【0041】
サウンディング制御部12は、無線端末からのサウンディング情報の送信方式を指示する情報を変調部10へ出力する。
【0042】
ユーザデータ管理部14は、ユーザデータを管理し、ユーザデータの送信および受信を管理する。ユーザデータ管理部14は、ユーザデータを変調部10へ出力し、復調部11から出力されるデータからユーザデータを抽出する。
【0043】
テーブル記憶部37は、無線端末ごとに、サウンディング情報の送信方式を定めたテーブルを記憶する。
【0044】
サウンディング情報抽出部36は、無線端末から送信され復調部11から出力されるデータからサウンディング情報を抽出する。
【0045】
サウンディング送信方式決定部35は、通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時に多重化してサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定する。
【0046】
無線基地局1におけるサブキャリア配置部19,24,29,34、下りビームフォーミング部8、上りビームフォーミング部9、変調部10、復調部11、制御データ管理部13、ユーザデータ管理部14、テーブル記憶部37、サウンディング情報抽出部36、およびサウンディング送信方式決定部35の機能は、コンピュータによって実現される。
【0047】
(無線端末の第1の構成)
図2は、本発明の実施形態の第1タイプの無線端末の構成を表わすブロック図である。第1タイプの無線端末は、第1の送信方式でのサウンディング情報の送信が可能であり、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信が不可能である。
【0048】
図2を参照して、この無線端末41は、第1のアンテナ42と、第2のアンテナ43と、第1の送信制御部44と、スイッチSWと、第1の受信制御部45と、第2の受信制御部46と、上りビームフォーミング部67と、変調部47と、復調部48と、ユーザデータ管理部51と、制御データ管理部50と、サウンディング情報生成部49とを備える。
【0049】
第1のアンテナ42、第2のアンテナ43、第1の送信制御部44、第1の受信制御部45、第2の受信制御部46、上りビームフォーミング部67、変調部47、復調部48、ユーザデータ管理部51は、図1のものと同様である。
【0050】
スイッチSWは、第1の送信制御部44の出力を第1のアンテナ42へ出力するか、第2のアンテナ43へ出力するかを切り替える。
【0051】
制御データ管理部50は、制御データ50を作成し、制御データ50の送信および受信を管理する。制御データ管理部50は、制御データを変調部47へ出力し、復調部48から出力されるデータから制御データを抽出する。
【0052】
サウンディング情報生成部49は、第1のアンテナ42から出力するサウンディグ情報と、第2のアンテナ43から出力するサウンディング情報を変調部47へ出力する。
【0053】
第1タイプの無線端末41では、第1の送信制御部44で処理されたサウンディング情報がある時刻には第1のアンテナ42に送られて無線基地局1へ送信され、別の時刻には第2のアンテナ43に送られて無線基地局1へ送信される。
【0054】
(無線端末の第2の構成)
図3は、本発明の実施形態の第2タイプの無線端末の構成を表わすブロック図である。第2タイプの無線端末は、第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信の両方が可能である。
【0055】
図3を参照して、この無線端末141は、第1のアンテナ42と、第2のアンテナ43と、第1の送信制御部44と、第2の送信制御部71と、第1の受信制御部45と、第2の受信制御部46と、上りビームフォーミング部67と、変調部47と、復調部48と、ユーザデータ管理部51と、制御データ管理部50と、サウンディング情報生成部49とを備える。
【0056】
第1のアンテナ42と、第2のアンテナ43と、第1の送信制御部44と、第1の受信制御部45と、第2の受信制御部46と、上りビームフォーミング部67と、変調部47と、復調部48と、ユーザデータ管理部51と、制御データ管理部50と、サウンディング情報生成部49とは、図2に示すものと同様である。
【0057】
第2タイプの無線端末は、さらに第2の送信制御部71を備える。第1の送信制御部44からの出力が第1のアンテナ42に送られ、第2の送信制御部71からの出力が第2のアンテナ43に送られる。
【0058】
第1の送信方式では、第1の送信制御部44で処理されて第1のアンテナ42に送られるサウンディング情報と、第2の送信制御部71で処理されて第2のアンテナ43に送られるサウンディング情報が別々の時刻に無線基地局1へ送信される。
【0059】
第2の送信方式では、第1の送信制御部44で処理されて第1のアンテナ42に送られるサウンディング情報と、第2の送信制御部71で処理されて第2のアンテナ43に送られるサウンディング情報が同時に無線基地局へ送信される。
【0060】
(無線端末の第3の構成)
図4は、本発明の実施形態の第3タイプの無線端末の構成を表わすブロック図である。
第3タイプの無線端末は、第1のアンテナからのみサウンディング情報を送信する第3の送信方式でのサウンディング情報の送信のみが可能である。
【0061】
図4を参照して、この無線端末241は、第1のアンテナ42と、第2のアンテナ43と、第1の送信制御部44と、第1の受信制御部45と、第2の受信制御部46と、上りビームフォーミング部67と、変調部47と、復調部48と、ユーザデータ管理部51と、制御データ管理部50と、サウンディング情報生成部49とを備える。
【0062】
第1のアンテナ42、第2のアンテナ43、第1の送信制御部44、第1の受信制御部45、第2の受信制御部46、上りビームフォーミング部67、変調部47、復調部48、ユーザデータ管理部51は、図2のものと同様である。
【0063】
第3タイプの無線端末では、第1の送信制御部44からの出力が第1のアンテナ42に送られる。
【0064】
第3タイプの無線端末では、第1の送信制御部44で処理されたサウンディング情報が常に第1のアンテナ42に送られて無線基地局1へ送信される。第2のアンテナ43からはサウンディング情報は送信されない。
【0065】
(フレームの構成)
図5は、第1の送信方式でサウンディング情報が送信される場合のOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)フレームの構成を表わす図である。
【0066】
図5を参照して、上りリンクサブフレームのサウンディングゾーンに、複数の無線端末からのサウンディング情報が配置される。
【0067】
第1の送信方式では、ある1つの無線端末からは、第1のアンテナからサウンディグ情報S1が送信され、第2のアンテナからサウンディング情報S2が送信される。
【0068】
サウンディング情報S1とサウンディグ情報S2とは、N個のシンボル分(Nシンボル時刻だけ)ずれて送信される。
【0069】
図6は、第2の送信方式でサウンディング情報が送信される場合のOFDMAフレームの構成を表わす図である。
【0070】
図6を参照して、第2の送信方式では、ある1つの無線端末からは、第1のアンテナからサウンディグ情報S1が送信され、第2のアンテナからサウンディング情報S2が送信される。サウンディング情報S1とサウンディグ情報とは、同一のシンボル(時刻)で異なる周波数で送信される。
【0071】
図7は、第3の送信方式でサウンディング情報が送信される場合のOFDMAフレームの構成を表わす図である。
【0072】
図7を参照して、第3の送信方式では、ある1つの無線端末からは、第1のアンテナからサウンディング情報S1が送信される。第2のアンテナからはサウンディング情報S2は送信されない。
【0073】
(動作)
図8は、第1の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。これらの処理は、メモリとCPU(Central Processing Unit)を備えたコンピュータがサウンディング制御プログラムを実行することによって行なわれる。
【0074】
図8を参照して、サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末がテーブルに登録されているかどうかを調べる(ステップS101)。
【0075】
通信相手の無線端末がテーブルに登録されている場合で(ステップS101でYES)、グループ1の端末として登録されている場合には(ステップS102でYES)、サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末に対して、2つのアンテナから同一のシンボルで、かつ異なる周波数でサウンディング情報を送信する第1の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示する情報を送信する。サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第1の送信方式で送信された、同一のシンボルに含まれる2つのアンテナからのサウンディング情報を受信する。下りビームフォーミング部8は、受信した最新の2つのアンテナからのサウンディグ情報を用いて、ユーザデータに通信相手の無線端末への2つのアンテナへの指向性を持たせる。無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力される(ステップS103)。
【0076】
通信相手の無線端末がテーブルに登録されている場合で(ステップS101でYES)、グループ2の端末として登録されている場合には(ステップS104でYES)、サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末に対して、2つのアンテナから互いに別個のシンボルでサウンディング情報を送信する第2の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示する情報を送信する。サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第2の送信方式で送信された、別個のシンボルに含まれる2つのアンテナからのサウンディング情報を受信する。下りビームフォーミング部8は、受信した最新の2つのアンテナからのサウンディグ情報を用いて、ユーザデータに通信相手の無線端末への2つのアンテナへの指向性を持たせる。無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力される(ステップS105)。
【0077】
通信相手の無線端末がテーブルに登録されている場合で(ステップS101でYES)、グループ3の端末として登録されている場合には(ステップS104でNO)、サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第3の送信方式で送信された、1つのシンボルに含まれる第1のアンテナからのサウンディング情報を受信する。下りビームフォーミング部8は、受信した最新の第1のアンテナからのサウンディグ情報を用いて、ユーザデータに通信相手の無線端末の第1のアンテナへの指向性を持たせる。無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力される(ステップS105)。
【0078】
通信相手の無線端末がテーブルに登録されていない場合には(ステップS101でNO)、サウンディング制御部12は、受信した上りリンクサブフレームの上り制御領域に含まれる端末情報を参照して、無線端末が2つのアンテナでのサウンディング情報の送信が可能な端末であるかどうかを調べる(ステップS107)。
【0079】
サウンディング制御部12は、無線端末が2つのアンテナでのサウンディング情報の送信が不可能な端末の場合には(ステップS107でNO)、通信相手の無線端末をグループ3の端末としてテーブルに登録する(ステップS108)。
【0080】
さらに、サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第3の送信方式で送信された、1つのシンボルに含まれる第1のアンテナからのサウンディング情報を受信する。下りビームフォーミング部8は、受信した最新の第1のアンテナからのサウンディグ情報を用いて、ユーザデータに通信相手の無線端末の第1のアンテナへの指向性を持たせる。無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力される(ステップS109)。
【0081】
サウンディング制御部12は、無線端末が2つのアンテナでのサウンディングできる端末である場合には(ステップS107でYES)、通信相手の無線端末に対して、まず第1の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示する情報を送信する。サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第1の送信方式で送信された、同一のシンボルに含まれる2つのアンテナからのサウンディング情報を受信する(ステップS110)。
【0082】
サウンディング制御部12は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルが所定値未満のときには(ステップS111でNO)、一定時間ウエイトした後(ステップS112)、ステップS111に戻る。
【0083】
サウンディング制御部12は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルが所定値以上であるときに(ステップS111でYES)、通信相手の無線端末に対して、第2の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示する情報を送信する。サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第2の送信方式で送信された、別個のシンボルに含まれる2つのアンテナからのサウンディング情報を受信する(ステップS113)。
【0084】
次に、サウンディング送信方式決定部35は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルと第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルとを比較する(ステップS114)。
【0085】
サウンディング送信方式決定部35は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルが第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルよりも所定値(α[dB])以上大きくない場合、つまり差がα[dB]未満の場合には(ステップS114でNO)、無線端末を第2タイプの無線端末であると判断し、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第2の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ2の端末としてテーブルに登録して(ステップS115)、終了する。
【0086】
サウンディング送信方式決定部35は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルが第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルよりも所定値(α[dB])以上大きい場合、つまり差がα[dB]以上の場合には(ステップS114でYES)、無線端末を第1タイプの無線端末であると判断し、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第1の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ1の端末としてテーブルに登録する(ステップS116)。
【0087】
次に、サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末に対して、第1の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示する情報を送信する(ステップS117)。
【0088】
次に、下りビームフォーミング部8は、第2の送信方式に切り替える前に第1の送信方式で最後に送信されたサウンディング情報を用いて、ユーザデータに通信相手の無線端末への2つのアンテナへの指向性を持たせる。無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力される(ステップS118)。
【0089】
次に、サウンディング情報抽出部36は、通信相手の無線端末から第1の送信方式で送信された、同一のシンボルに含まれる2つのアンテナからのサウンディング情報を受信する。下りビームフォーミング部8は、受信した最新の2つのアンテナからのサウンディグ情報を用いて、ユーザデータに通信相手の無線端末への2つのアンテナへの指向性を持たせる。無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力される(ステップS119)。
【0090】
以上のように、本発明の実施形態の無線基地局によれば、第2の送信方式でサウンディング情報を送信しても、受信レベルが第1の送信方式に比べて所定値以上低くならないような無線端末は、第2の送信方式を採用させることによって、ユーザデータの通信スループットの低下を抑えつつ、サウンディング情報を正常に受信することができる。
【0091】
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、サウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM:Error Vector Magnitude)を用いて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0092】
サウンディグ送信方式決定部35は、サウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)を測定する測定部を含む。
【0093】
図9は、第2の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。これらの処理は、メモリとCPUを備えたコンピュータがサウンディング制御プログラムを実行することによって行なわれる。
【0094】
図9を参照して、第2の実施形態の手順は、第1の実施形態の手順とステップS114(S214)が相違するだけである。以下では、相違する点について説明する。
【0095】
サウンディング送信方式決定部35が、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)と第2の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)とを比較する(ステップS214)。
【0096】
サウンディング送信方式決定部35は、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)が第1の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)よりも所定値(β[%])以上劣化しない場合には(ステップS214でNO)、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第2の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ2の端末としてテーブルに登録して(ステップS115)、終了する。
【0097】
サウンディング送信方式決定部35は、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)が第1の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅(EVM)よりも所定値(β[%])以上劣化した場合には(ステップS214でYES)、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第1の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ1の端末としてテーブルに登録する(ステップS116)。
【0098】
以上のように、本発明の実施形態の無線基地局によれば、第2の送信方式でサウンディング情報を送信しても、エラーベクトル振幅(EVM)が所定値以上劣化しないような無線端末は、第2の送信方式を採用させることによって、ユーザデータの通信スループットの低下を抑えつつ、サウンディング情報を正常に受信することができる。
【0099】
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、サウンディング情報の復調結果を用いて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0100】
サウンディグ送信方式決定部35は、復調部11からサウンディング情報の復調結果に誤りがあるか否かの情報を受ける。
【0101】
図10は、第3の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。これらの処理は、メモリとCPUを備えたコンピュータがサウンディング制御プログラムを実行することによって行なわれる。
【0102】
図10を参照して、第3の実施形態の手順は、第1の実施形態の手順とステップS114(S314)が相違するだけである。以下では、相違する点について説明する。
【0103】
サウンディング送信方式決定部35が、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の復調結果を調べる(ステップ314)。
【0104】
サウンディング送信方式決定部35は、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の復調結果が正しい場合には(ステップS314でNO)、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第2の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ2の端末としてテーブルに登録して(ステップS115)、終了する。
【0105】
サウンディング送信方式決定部35は、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の復調結果がエラーがある場合には(ステップS314でYES)、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第1の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ1の端末としてテーブルに登録する(ステップS116)。
【0106】
以上のように、本発明の実施形態の無線基地局によれば、第2の送信方式でサウンディング情報を送信しても、復調結果に誤りがないような無線端末は、第2の送信方式を採用させることによって、ユーザデータの通信スループットの低下を抑えつつ、サウンディング情報を正常に受信することができる。
【0107】
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、第1、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値を用いて、サウンディング情報の送信方式を決定する。
【0108】
サウンディグ送信方式決定部35は、第1、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値を計算する演算部を含む。
【0109】
図11は、第4の実施形態の無線基地局におけるサウンディング制御の処理手順を表わすフローチャートである。これらの処理は、メモリとCPUを備えたコンピュータがサウンディング制御プログラムを実行することによって行なわれる。
【0110】
図11を参照して、第4の実施形態の手順は、第1の実施形態の手順とステップS114(S414)が相違するだけである。以下では、相違する点について説明する。
【0111】
サウンディング送信方式決定部35が、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報と、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値を計算する(ステップS414)。
【0112】
サウンディング送信方式決定部35は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報と、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値がγ以上の場合には(ステップS414でNO)、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第2の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ2の端末としてテーブルに登録して(ステップS115)、終了する。
【0113】
サウンディング送信方式決定部35は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報と、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値がγ未満の場合には(ステップS414でYES)、無線端末のサウンディング情報の送信方式を第1の送信方式に決定する。サウンディング制御部12は、通信相手の無線端末をグループ1の端末としてテーブルに登録する(ステップS116)。
【0114】
以上のように、本発明の実施形態の無線基地局によれば、第2の送信方式でサウンディング情報を送信しても、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報との相関値が所定値未満とならないような無線端末は、第2の送信方式を採用させることによって、ユーザデータの通信スループットの低下を抑えつつ、サウンディング情報を正常に受信することができる。
【0115】
(変形例)
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、たとえば以下のような変形例も含む。
【0116】
(1)下りビームフォーミング
本発明の実施形態では、無線基地局の下りビームフォーミング部は、受信した最新の2つのアンテナからのサウンディグ情報を用いて、通信相手の無線端末の2つのアンテナへの指向性を有するユーザデータを出力し、無線基地局の2つのアンテナからこのような指向性を有するユーザが出力された、つまり2つのアンテナが同一のデータを出力したが、これに限定するものではない。
【0117】
無線基地局の2つのアンテナから異なる信号(いわゆるSDMA(Space Division Multiple Access)、マルチユーザMIMO(Multiple Input Multiple Output)の場合)を出力する場合は、無線基地局のそれぞれのアンテナから出力される信号が空間多重で送られることになる。空間多重される場合、ある時刻には、無線基地局の下りビームフォーミング部は、無線端末の第1のアンテナへビームパターンが向き、第2のアンテナへヌルが向く下り信号を出力する。また、別の時刻には、無線基地局の下りビームフォーミング部は、無線端末の第1のアンテナへヌルが向き、第2のアンテナへビームパターンが向く下り信号を出力する。
【0118】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0119】
1 無線基地局、41,141,241 無線端末、2,42 第1のアンテナ、3,43 第2のアンテナ、4,44 第1の送信制御部、5 第2の送信制御部、6,45 第1の受信制御部、7,46 第2の受信制御部、8 下りビームフォーミング部、9,67 上りビームフォーミング部、10,47 変調部、11,48 復調部、12 サウンディング制御部、13,50 制御データ管理部、14,51 ユーザデータ管理部、15,20,25,30,52,57,62 RF部、16,21,26,27,53,58,63 アンプ、17,22,54 DAC、18,23,55 IFFT部、19,24,29,34,56,61,66 サブキャリア配置部、27,32,59,64 ADC、28,33,60,65 FFT部、35 サウンディング送信方式決定部、36 サウンディング情報抽出部、37 テーブル記憶部、SW スイッチ、49 サウンディング情報生成部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末と通信する無線基地局であって、
通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、前記無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時に多重化してサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定する決定部と、
前記無線端末に対して、前記決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示する制御部と、
前記無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、前記無線端末へ送信するユーザデータに指向性を持たせるビームフォーミング部とを備えた無線基地局。
【請求項2】
前記制御部は、前記決定部による決定に先立って、前記無線端末に対して、前記第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、前記第2の送信方式でのサウンディング情報の送信とを指示し、
前記決定部は、前記第1の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルと、前記第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の受信レベルとを検出し、前記検出した2つの受信レベルの比較に基づいて、前記サウンディング情報の送信方式を決定する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項3】
前記制御部は、前記決定部による決定に先立って、前記無線端末に対して、前記第2の送信方式でのサウンディング情報の送信を指示し、
前記決定部は、前記無線端末からのサウンディング情報の復調結果に基づいて、前記サウンディング情報の送信方式を決定する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項4】
前記制御部は、前記決定部による決定に先立って、前記無線端末に対して、前記第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、前記第2の送信方式でのサウンディング情報の送信とを指示し、
前記決定部は、第1の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅と、第2の送信方式で送信されたサウンディング情報のエラーベクトル振幅とを測定し、前記測定した2つのエラーベクトル振幅に基づいて、前記サウンディング情報の送信方式を決定する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項5】
前記制御部は、前記決定部による決定に先立って、前記無線端末に対して、前記第1の送信方式でのサウンディング情報の送信と、前記第2の送信方式でのサウンディング情報の送信とを指示し、
前記決定部は、前記第1の送信方式で送信されたサウンディング情報と、前記第2の送信方式で送信されたサウンディング情報の相関値を算出し、前記算出した相関値に基づいて、前記サウンディング情報の送信方式を決定する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項6】
前記無線基地局は、さらに、
無線端末ごとに、サウンディング情報の送信方式を定めたテーブルを記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記決定部が決定した通信相手の無線端末のサウンディング情報の送信方式を前記テーブルに登録し、
前記制御部は、前記決定部による決定に先立って、通信相手の無線端末のサウンディング情報の送信方式が既にテーブルに登録されている場合には、前記無線端末に対して、前記テーブルに登録されている送信方式でサウンディング情報を送信するように指示する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項7】
2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末と通信する無線基地局におけるサウンディング制御方法であって、
通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、前記無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時にサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定するステップと、
前記無線端末に対して、前記決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示するステップと、
前記無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、前記無線端末へ送信するユーザデータに指向性を持たせるステップとを備えたサウンディング制御方法。
【請求項8】
2つのアンテナからサウンディング情報の送信が可能な無線端末と通信する無線基地局を運用するコンピュータに、
通信相手の無線端末からの信号の受信状態に基づいて、前記無線端末におけるサウンディング情報の送信方式を、2つのアンテナから同時にサウンディング情報を送信する第1の送信方式か、2つのアンテナから互いに別個の時刻にサウンディング情報を送信する第2の送信方式のいずれにするかを決定するステップと、
前記無線端末に対して、前記決定した方式でサウンディング情報を送信するように指示するステップと、
前記無線端末から受信したサウンディング情報に基づいて、前記無線端末へ送信するユーザデータに指向性を持たせるステップとを実行させるための無線基地局におけるサウンディング制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−232788(P2010−232788A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75868(P2009−75868)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】