説明

無線端末及び制御方法

【課題】測定、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる技術を提供すること。
【解決手段】本発明は、無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末と通信可能な無線基地局であって、無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を、当該収集報告制御情報を受信した第一のセルから第二のセルに移動後も第一のセルで受信した当該収集報告制御情報に従って動作することが可能な無線端末に対して、RRC(Radio Resource Control)シグナリングにより送信する手段を有する無線基地局である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線端末及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、オペレータによる走行試験(Drive-test)にかかるオペレーションコスト(OPEX)を削減するため、従来Drive-testで収集していた情報あるいはそれに類似した情報を無線端末に測定・報告させることが検討されている(非特許文献1)。この検討の最終目的は、走行試験の実行を最小化すること(Minimization of Drive-Tests: MDT、走行試験の代替(Drive Test Substitution)とも呼ばれる。)である。MDTの検討において、どのように無線端末に測定させ、測定した結果あるいは過去の測定結果のログをどのように報告させるかが議論されており、現在、周期的な方式とイベントトリガの方式の2通りが規定されている。なお、ここで言う無線端末による「測定」には、ある状況を「検出」する動作も含む。
【0003】
周期的な方式は、無線ネットワーク(例えば、無線基地局)が予め測定周期、および/又は報告周期を無線端末に通知しておき、無線端末はそれらに応じて測定、および/又は報告を行う。ここで、周期的な測定としては、周期的な下りパイロット信号の品質測定(Periodical downlink pilot measurements)がある。
【0004】
非特許文献1の技術では、無線端末が周期的にサービングセルの下りパイロット信号の受信品質測定(Periodical downlink pilot measurements)を行い、周期的に測定結果を報告する。ここで、パイロット信号の受信品質測定とは、RSRP(Reference Signal Received Power)、RSRQ(Reference Signal Received Quality)、CPICH RSCP(Common Pilot Channel Received Signal Code Power)、CPICH Ec/No(Ec:received energy per chip, No: Noise power density)、などを測定することに相当する。
【0005】
非特許文献1の詳細を3GPP LTE(Long Term Evolution)を例に図24を参照して説明する。
【0006】
無線端末(UE: User Equipment)は、無線基地局(eNB: enhanced Node B)に自身がサポートしている機能を通知する(UE capability report)。
【0007】
無線ネットワークの中の上位局(EPC: Evolved Packet Core、例えば NM: Network Manager)はeNBに測定方針(Measurement policy)を通知し(policy indication)、eNBは該policyに従いUEに測定および報告の指示を出す(Measurement logging and reporting configuration)。ここでは、周期T1で測定を、周期T2で報告を行うものとする。
【0008】
UEは該指示に従い周期T1で下りパイロット信号の受信品質測定(例えば、RSRP)と測位を行い、測定および測位結果をログとして保持し(logging)、周期T2で該ログをeNBに報告する(Measurement report)。eNBはUEからの報告を、さらに上位のNWへ報告する(Log report)。
【0009】
以降、同様に、測定・測位〜ログ〜報告の一連の動作を繰り返す。
【0010】
ここで、周期T1/T2の経過判定には、例えばタイマーを用いる。また、UEは、例えばeNBから指示された場合、該一連の動作を終了する。
【0011】
尚、サービングセルだけでなく周辺セルについても、周期的に下りパイロット信号の受信品質測定を行わせる場合もある。
【0012】
一方、イベントトリガの方式は、無線ネットワーク(例えば、無線基地局)が予め測定、および/又は、報告のトリガとなる条件を無線端末に通知しておき、無線端末はその条件を満たした場合に測定、および/又は、報告を行う。ここで、トリガとなる条件としては、例えば報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定閾値よりも劣化(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さい(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(Random access failure)などがある(非特許文献2)。なお、無線端末は、トリガがかかった時刻の情報も合わせて報告する。
【0013】
さらに、測位機能を有する無線端末には、周期的あるいはトリガがかかった時点で測位も行わせ、位置情報を報告させる。
【0014】
非特許文献2の技術では、無線端末がイベントトリガで測定(と測位)を行い、測定(と測位)の結果をログとして保有し、イベントトリガで報告を行う。ここで、測定のトリガがかかる条件を、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)とし、このとき無線端末はサービングセルの下りパイロット信号の受信品質測定を行う。また、報告のトリガがかかる条件を、ログが所定量溜まった時点とし、このとき無線端末は無線ネットワークにログを報告する。
【0015】
非特許文献2の技術の詳細を3GPP LTEを例に図25を参照して説明する。
【0016】
UEは、eNBに自身がサポートしている機能を通知する(UE capability report)。
【0017】
EPC(例えば NM)は、eNBに測定方針(Measurement policy)を通知し(policy indication)、eNBは該policyに従いUEに測定および報告の指示を出す(Measurement logging and reporting configuration)。ここでは、測定のトリガをページングチャネル受信誤りとし、報告のトリガをログの量(ログに使用している端末のメモリ量)が所定値に到達した時点とする。
【0018】
UEは周期的にページングチャネルを受信しており、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel failure)が発生すると、該指示に従いサービングセルの下りパイロット信号の受信品質測定(例えば、RSRP)と測位を行い、測定および測位結果をページングチャネル受信誤り発生の時刻と共にログとして保持する(logging)。そして、ログの量が所定値に達した場合、該ログをeNBに報告する(Measurement report)。eNBはUEからの報告を、さらに上位のNWへ報告する(Log report)。
【0019】
以降、同様に、測定・測位〜ログ〜報告の一連の動作を繰り返す。
【0020】
ここで、UEは、例えばeNBから指示された場合、該一連の動作を終了する。
【0021】
なお、測定のトリガ発生時にサービングセルだけでなく周辺セルについても、下りパイロット信号の受信品質測定を行わせる場合もある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0022】
【非特許文献1】3GPP TR36.805v1.2.0(インターネット<http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html-info/36805.htm>)
【非特許文献2】3GPP R2-094291 (インターネット<http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_67/Docs/R2-094191.zip>)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
上述した技術では、無線端末は無線ネットワークが指示した通りに測定・報告を行う。しかし、MDTのための測定・報告は、基本的に無線ネットワークが無線端末に期待するサポート機能であり、無線端末からみれば余分な動作とも考えられる。そのため以下のような問題点が予想される。
【0024】
非特許文献1のような周期的な測定・報告を行う場合、無線端末は常に指定されたタイミングで測定・報告を行うため、本来該無線端末が送信する必要がない情報を送信することによるバッテリ消費が生じ、特にバッテリ残量が少ない場合に端末負荷が大きくなることが問題となる。
【0025】
また、非特許文献2のようなイベントトリガで測定・報告を行う場合、例えば、ページングチャネル受信誤りが起き易い環境にいる無線端末ほど、頻繁に測定・測位および報告することになる。このとき、同じ環境(ある特定範囲)に無線端末が多く存在すると、それら全ての無線端末に同じように測定・報告をさせることは必ずしも必要ではない場合が想定される。そのため、例えば、報告端末が多いために報告に使用する上り無線リソース量が増加することで通常のユーザデータの送信に使用可能な上り無線リソースが減少したり、上述のようにバッテリ残量が少ない無線端末は必要性の低い情報を測定・報告することで余計にバッテリを消費してしまうことなどが問題となる。
【0026】
そこで、本発明は上記課題に鑑みて発明されたものであって、その目的は、測定・測位、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる無線端末及び制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明は、無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末と通信可能な無線基地局であって、無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を、当該収集報告制御情報を受信した第一のセルから第二のセルに移動後も第一のセルで受信した当該収集報告制御情報に従って動作することが可能な無線端末に対して、RRC(Radio Resource Control)シグナリングにより送信する手段を有する無線基地局である。
【0028】
本発明は、無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末と通信可能な無線基地局を含む通信システムであって、無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を、当該収集報告制御情報を受信した第一のセルから第二のセルに移動後も第一のセルで受信した当該収集報告制御情報に従って動作することが可能な無線端末に対して、RRC(Radio Resource Control)シグナリングにより送信する手段を有する通信システムである。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、測定・測位、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は本実施の形態の機能構成図である。
【図2】図2は第1の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図3】図3は第2の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図4】図4は第3の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【図5】図5は無線端末(UE)30のブロック図である。
【図6】図6は無線基地局(eNB)31のブロック図である。
【図7】図7は判定基準情報の一例を示す図である。
【図8】図8は判定基準情報の一例を示す図である。
【図9】図9はNM32のブロック図である。
【図10】図10は第3の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【図11】図11は第3の実施の形態を説明する為の図である。
【図12】図12は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【図13】図13は判定基準情報の一例を示す図である。
【図14】図14は判定基準情報の一例を示す図である。
【図15】図15は判定基準情報の一例を示す図である。
【図16】図16は判定基準情報の一例を示す図である。
【図17】図17は第4の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。
【図18】図18は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【図19】図19は無線端末(UE)30が保有するテーブルの一例を示した図である。
【図20】図20は第5の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【図21】図21は第5の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。
【図22】図22は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【図23】図23は、第6の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【図24】図24は本発明に関連する技術を説明するための図である。
【図25】図25は本発明に関連する技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施の形態を説明する。
【0032】
無線ネットワークが指定する測定情報を無線端末が収集し、報告する機能を有する無線端末が、無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を受信する。そして、自端末における前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合に、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行することを特徴とする。
【0033】
ここで、実行判定情報とは、無線端末による測定及び測定結果の記録である測定ログの報告の少なくとも一方に関連する情報であり、無線端末の端末状態、及び/又は、測定情報の収集状況などを含む概念である。例えば、無線端末の端末状態には、無線端末のバッテリ残量(バッテリ残量の絶対値、量子化値、バッテリ残量に予め対応づけたインデックス、バッテリのメモリ量など)や、無線端末の位置情報(GPS, Cell, TA: Tracking Area等、屋外/屋内の情報、あるいは、その他位置情報検出手段(e.g. OTDOA: Observed Time Difference Of Arrival方式)により取得した位置情報)、通信品質(e.g. RSRP, RSRQ, CPICH RSCP, CPICH Ec/No)、移動速度(移動速度の絶対値、量子化値、移動速度に予め対応付けたインデックス、予め規定した移動速度のレベルなど)、GPS電波の受信強度などがある。
【0034】
また、測定情報の収集状況には、収集した測定情報の種類(例えば、予め規定したインデックス、カテゴリ等)や、収集した測定情報の量(測定回数、端末のメモリ使用量(UE memory usage)など)、測定情報を収集した位置、収集した測定情報のサマリー(例えば、測定情報の種類、該測定情報の種類それぞれの測定回数、測定した時刻の情報や測定した位置の情報(GPS, Cell, TA: Tracking Area)等、あるいは、屋外/屋内の情報など)、移動速度、などがあるが、これらに限定されない。
【0035】
ここで、屋外/屋内の情報は、例えば、GPS電波などの位置情報取得に用いる電波の受信強度が所定の値以上か未満か、HNB(Home NodeB)或いはHeNB(Home eNodeB)と呼ばれる宅内小型基地局に接続しているかどうか(PCI: Physical Cell IDで検出可)、などにより取得可能であると考えられる。また、移動速度は、加速度センサ等を搭載して実際に測定可能な場合や、ハンドオーバ回数(又は頻度)あるいはセル再選択回数(又は頻度)に基づいて推測する場合が考えられる。
【0036】
また、所定の判定基準は、無線端末自身が予め保持していても良いし、無線ネットワークから判定基準情報として通知されても良い。さらに、判定基準情報が通知される場合、実行判定に用いる項目と対応する判定基準値を通知する方法でも良いし、実行判定に用いる項目と対応する判定基準値を予めテーブル(表)として規定しておいて、インデックスだけを供給するようにしても良い。なお、項目によっては、判定基準値が不要な場合も考えられる。
【0037】
また、無線端末の測定情報の収集や収集した測定情報の報告の実行は、所定の判定基準を全て満たす場合だけでなく、実行判定情報に含まれる項目に優先度(プライオリティ)を設け、一定の優先度(プライオリティ)を無線端末が満たす場合に実行するようにしても良い。
【0038】
なお、基本的に、測定情報の収集の実行の可否を判定する場合に端末状態を実行判定情報として用い、収集した測定情報の報告の実行の可否を判定する場合に、端末状態、及び/又は、収集状況を実行判定情報として用いるのが好ましい。しかし、これには限定はされない。
【0039】
次に、上述した実行判定情報を用いた具体的な判定例を説明する。
【0040】
例えば、実行判定情報が通信品質である場合、無線端末の通信品質が所定の閾値未満(又は、以上)(判定基準)の場合には測定情報の収集(又は、報告)を行い、閾値以上(又は、未満)の場合は行わない。また、実行判定情報がバッテリ残量である場合、バッテリ残量が所定の閾値以上(判定基準)の場合には測定情報の収集(および/又は、報告)を行い、未満の場合は行わない。また、実行判定情報が無線端末の位置である場合、自端末の位置が所定範囲に該当する(判定基準)場合には測定情報の収集(および/又は、報告)を行い、それ以外は行わない。また、実行判定情報が無線端末の移動速度である場合、自端末の移動速度が所定レベル以下(判定基準)の場合には測定情報の収集(および/又は、報告)を行い、より大きい場合は行わない。
【0041】
尚、無線端末が収集する対象となる測定情報としては、周期的な方式の場合、周期的な下りパイロット信号の品質測定(Periodical downlink pilot measurements)が考えられる。一方、イベントトリガの方式の場合、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化したこと(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さいこと(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(Random access (RA) failure)、無線リンク切断(Radio Link Failure: RLF)などがある。また、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化したこと(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さいこと(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(RA failure)、無線リンク切断(RLF)の場合には、自セル(serving cell)および/又は隣接セル(Neighbouring cell(s))の通信品質(例えば、RSRP, RSRQ, CPICH RSCP, CPICH Ec/No)も収集することも考えられる。さらに、位置の情報、時刻の情報も一緒に収集することも考えられる。なお、これらはあくまで例であり、本発明の適用対象はこれらに限定されない。
【0042】
また、無線端末が収集した測定情報の報告を行うトリガとして、絶対時刻(Absolute time based)、無線ネットワーク(例えば、無線基地局)からの要求時(オンデマンド)(On demand)、周期的なタイマー満了(Periodical timer based)、端末メモリ使用量(ログの量)(UE memory usage based)、端末の位置(Location based)、上記の組み合わせ(Combined triggers)、などがあるが、これらに限定されない。
【0043】
なお、ここで言う「収集」とは、ある情報を「測定」や「検出」により取得し、該取得した「結果を保有」することを意味する。以下では、特に区別して詳しく説明する場合を除き、測定あるいは検出、それに関連して実行する情報の取得動作、およびそれらに準ずる動作をまとめて、「測定」と記載(定義)する。また、無線端末が、該広義の「測定」によって取得し、保有している情報である測定情報をまとめて「測定ログ」と定義する。さらに、以下、特に断りがない限り、測定を行った結果を保有するのが前提で、「測定した結果を保有する」という動作説明については記載を省略する。
【0044】
図1は本実施の形態の機能構成図である。
【0045】
図1に示す如く、本実施の形態の無線通信システムは、無線ネットワークが必要とする情報を、無線端末に測定・報告させることにより情報を収集する無線通信システムであって、無線端末1(UE)と、無線ネットワーク2とを有する。
【0046】
無線端末1(UE)は、記録/報告能力メモリ11(Logging/ reporting capability memory)と、測定および測定結果記録機能12(Measurement logging function)と、測定/報告実行判定機能13(Measurement/ reporting decision function)と、測定報告機能14(Measurement reporting function)とを有する。
【0047】
無線ネットワーク2は、OAM(Operation・Administration・Maintenance)方針およびOAM要求の実施機能21(OAM policy & requirement enforcement function)と、ログ保存機能(Log storage)22とを有する。
【0048】
本実施の形態の無線通信システムでは、まず、無線端末1の記録/報告能力メモリ11が記録能力および報告能力に関する端末能力報告(UE capability report)を行う。ここで行う端末能力報告は、無線端末1が固有に備える機能(例えば、通信品質の測定機能やGPS機能の有無、あるいはそれらに関する詳細情報)を通知するものである。
【0049】
そして、無線ネットワーク2のOAM方針およびOAM要求の実施機能21は、該端末能力報告(UE capability report)を参考に、その無線端末1の測定方法又は測定結果の記録方法(Measurement and logging configuration)や、報告方法(Reporting configuration)を決定し、無線端末1に指示する。
【0050】
また、無線ネットワーク2のOAM方針およびOAM要求の実施機能21は、上述した必要な所定の判定基準(実行判定に用いる項目(指標)のみ、或いは項目(指標)と対応する基準値、インデックス、プライオリティレベルなど)を送信する。
【0051】
無線端末1の測定/報告実行判定機能13は、自端末の実行判定情報(例えば、端末状態)が所定の判定基準を満たすかを判定し、測定(および/又は報告)を実行するか否かを判定する。そして、測定を実行する場合には、指示された測定方法および記録方法に従い、測定を実施して測定結果を記録する。
【0052】
尚、無線端末が測定ログとして結果を保有する測定(あるいは検出)対象は、周期的な下りパイロット信号の品質測定(Periodical downlink pilot measurements)や、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化したこと(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さいこと(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(Random access (RA) failure)、無線リンク切断(Radio Link Failure: RLF)などがある。また、報知チャネル受信誤り(Broadcast Channel Failure)、ページングチャネル受信誤り(Paging Channel Failure)、サービングセルの受信品質が所定の閾値よりも劣化したこと(Serving Cell becomes worse than threshold)、余り送信電力が所定の閾値より小さいこと(Transmit power headroom becomes less than threshold)、ランダムアクセスの失敗(RA failure)、無線リンク切断(RLF)の場合には、自セル(serving cell)および/又は隣接セル(Neighbouring cell(s))の通信品質(例えば、RSRP, RSRQ, CPICH RSCP, CPICH Ec/No)も取得することも考えられる。さらに、無線端末による測定(あるいは検出)するすべて(或いは一部)の項目に対して、該測定(あるいは検出)を行った位置の情報、時刻の情報も一緒に記録することも考えられる。なお、これらはあくまで例であり、本発明の適用対象はこれらに限定されない。
【0053】
測定報告機能14は、測定又は報告を実行する場合には、指示された測定、報告方法に従い、測定してその結果を測定ログとして記録し、無線ネットワーク2に測定ログの報告(Measurement log report)を行う。
【0054】
これにより、測定、該測定結果の記録、および/又は、報告により生じる端末負荷の軽減、および/又は、必要性の低い情報の報告の削減をしつつ、無線ネットワーク側で必要な情報を収集することができる。
【0055】
なお、上述の無線端末から無線ネットワークへ送信されるメッセージや、無線ネットワークから無線端末に送信されるメッセージは、RRC(Radio Resource Control)シグナリングや、MAC(Medium Access Control)シグナリングで実現可能であるが、これに限定はされない。
【0056】
以下、具体的な実施の形態を説明する。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態を説明する。第1の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。
【0057】
図2は、第1の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【0058】
まず、無線ネットワーク(NW)2が、測定、記録、報告方法を示す収集報告制御情報(Measurement, reporting and logging configuration)と、無線端末(UE)1における測定および/又は報告の実行判定に用いる判定基準情報(Measurement decision criteria configuration)と、を含む設定情報を無線端末(UE)1に通知する(Step 1000)。ここでいう、該設定情報は、無線端末の各種設定を通知するメッセージ(RRC Connection Reconfiguration)でも良いし、独立な別のメッセージとして定義しても良い。
【0059】
無線端末(UE)1は、保有する実行判定情報が、通知された判定基準情報の判定基準を満たすか否かを判定する(Measurement execution decision)(Step 1001)。無線端末(UE)1は、判定基準を満たさない場合、測定・報告の処理は行わない。このとき、測定・報告の拒否(不可)メッセージを送信してもよい(Measurement request reject)(Step 1002)。一方、判定基準を満たす場合(Step 1003)、収集報告制御情報にて指示された通りに、測定、測定結果の記録、報告を行う(Step 1004〜1005)。
【0060】
これにより、無線端末の端末状態等を考慮し、測定および/又は報告による無線端末への負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および/又は報告を行わせることができる。
【0061】
ここで、無線ネットワーク(NW)は、収集した情報を用いて、例えば無線ネットワークを構成するパラメータの最適化などを行うことができる。
【0062】
なお、本実施例では実行判定情報に基づく実行判定の対象が、測定と報告の両方であったが、測定のみでも良い。例えば、周期的な測定および報告を指示された場合、測定のトリガがかかる度に測定するかどうかを判定し、報告は特に実行判定はせず、トリガかかるまでに保有している測定ログが実際にあればそれらを報告するようにしてもよい。また、本実施例における動作を行う無線ネットワーク(NW)のノードとしては、例えば基地局制御局(RNC)、無線基地局(NB/eNB/BTS)、NM、DMなどが考えられるが、これらに限定されない。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。
【0063】
図3は、第2の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【0064】
まず、無線ネットワーク(NW)2が、測定、記録、報告方法を示す収集報告制御情報(Measurement, reporting and logging configuration)を含む設定情報を無線端末(UE)1に通知する(Step 1100)。
【0065】
無線端末(UE)1は、保有する実行判定情報が、無線端末(UE)1が保有している予め規定された判定基準を満たすか否かを判定する(Measurement execution decision)(Step 1101)。無線端末(UE)1は、判定基準を満たさない場合、測定・報告の処理は行わない。このとき、測定・報告の拒否(不可)メッセージを送信してもよい(Measurement request reject)(Step 1102)。一方、判定基準を満たす場合(Step 1103)、収集報告制御情報にて指示された通りに、測定、測定結果の記録、報告を行う(Step 1104〜1105)。
【0066】
これにより、無線端末の端末状態等を考慮し、測定および/又は報告による無線端末への負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および/又は報告を行わせることができる。
【0067】
ここで、無線ネットワーク(NW)は、収集した情報を用いて、例えば無線ネットワークを構成するパラメータの最適化などを行うことができる。
【0068】
なお、本実施の形態では実行判定情報に基づく実行判定の対象が、測定と報告の両方であったが、測定のみでも良い。例えば、周期的な測定および報告を指示された場合、測定のトリガがかかる度に測定するかどうかを判定し、報告は特に実行判定はせず、トリガかかるまでに保有している測定ログが実際にあればそれらを報告するようにしてもよい。
また、本実施例における動作を行う無線ネットワーク(NW)のノードとしては、例えば基地局制御局(RNC)、無線基地局(NB/eNB/BTS)、NM、DMなどが考えられるが、これらに限定されない。
【0069】
以下、さらに具体的な実施の形態を説明する。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態を説明する。第3の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。
【0070】
図4は、第3の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【0071】
NM(Network Manager)32は、無線基地局(eNB)31に、端末による測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針(Policy indication)を通知する。この方針のターゲットとしては、例えば、走行試験の最小化(MDT: Minimization of Drive Test。あるいは走行試験の代替(Drive Test Substitution)とも呼ばれる)などが考えられる。
【0072】
無線基地局(eNB)31は、測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針(Policy indication)に基づいて、無線端末(UE)30に通知する設定情報に、測定、記録、報告方法に関する収集報告制御情報(Measurement, logging and reporting configuration)と、測定の判定基準情報(Measurement decision criteria)の両方を含めて通知する。
【0073】
無線端末(UE)30は、測定結果の記録(測定ログ)を無線基地局(eNB)31に報告する(Measurement log report)。
【0074】
無線基地局(eNB)31は、無線端末(UE)30から報告された測定ログの全て或いは一部を、上位のNM32に報告する(Log report)。
【0075】
次に、無線端末(UE)30の構成を説明する。図5は無線端末(UE)30のブロック図である。
【0076】
送信器302又は受信器301は、無線基地局との間の信号の送受信を行う。
【0077】
信号処理部303は、送信信号の生成・受信信号の復調を行う。
【0078】
通信制御部305は、信号処理部303への送信信号生成や情報復元などの指示を行う。
【0079】
端末能力記憶部308は、該端末の測定や報告に関わる能力などについて記憶している部分で、必要に応じて適宜読み出される。
【0080】
測定実行判定部310は、(測定を行うかを判定する場合)端末状態等の実行判定情報が所定の判定基準を満たす否かを判定し、測定を実行するかどうかを決定する。
【0081】
測定部304は、測定実行判定部310により測定を行うと決定した場合、無線基地局から指定された対象を測定あるいは検出する。
【0082】
記憶部307は、測定部304で測定あるいは検出された情報を記憶しておき、必要に応じて読み出される。
【0083】
測位部309では、無線基地局31から指定された対象を測定部304で測定した際に測位を行う。ここで、測位は、GPS等による位置検出だけでなく、無線端末がいるエリア情報(cell, TA等)の読み出し、屋外か屋内かの情報の取得、その他の位置情報取得方法(e.g. OTDOA方式)なども含まれる。
【0084】
報告実行判定部311は、(報告を行うかを判定する場合)端末状態等の実行判定情報が所定の判定基準を満たす否かを判定し、報告を実行するかどうかを決定する。
【0085】
報告制御部306は、報告実行判定部311により報告を行うと決定した場合、無線基地局31から指定された、あるいは予め規定された条件を満たした場合に記憶していた測定ログを無線基地局31へと報告する指示を出す。
【0086】
続いて、無線基地局(eNB)31の構成を説明する。図6は無線基地局(eNB)31のブロック図である。
【0087】
受信器401又は送信器402は、無線端末との間の信号の送受信を行う。
【0088】
信号処理部403は、送信信号の生成・受信信号の復調を行う。
【0089】
通信制御部405は、信号処理部への送信信号生成や情報復元などの指示を行う。
【0090】
端末管理部407は、複数の無線端末それぞれの状態を個別に管理している。
【0091】
インタフェース406は、上位局NM32との間で情報の送受信を行う。
【0092】
端末報告記憶部404は、無線端末30から報告された測定情報などを保存しておく部分で、保存されて測定情報などは、必要に応じて上位局NM32へインタフェース406を介して報告される。
【0093】
測定・報告制御部408は、上位局NMから指定されるポリシーに基づいて無線端末(UE)30による測定・報告を制御する部分で、本実施の形態では、判定基準情報を無線端末(UE)30に送信する。判定基準情報(Measurement decision criteria configuration)の一例を、図7に示す。
【0094】
図7に示される判定基準情報は、項目(カテゴリ)と項目(指標)と基準値とが対応付けられて記憶されており、例えば、項目(カテゴリ)が通信品質の場合、項目(指標)であるRSRP/RSRQ(LTEの場合)と、その基準値となるx1 dBm/x2 dBmとがそれぞれ対応付けられている。また、項目(カテゴリ)がバッテリ残量の場合、項目(指標)であるその残存量と、その基準値となるxx Wとが対応付けられていたり、項目(指標)である残存メモリ量と、その基準値となるx 個とが対応付けられていたりする。その他の項目(カテゴリ)には端末の位置や移動速度がある。尚、項目(カテゴリ)は無線端末に通知しなくてもよい。また、図7に示した判定基準情報は一例であり、これらに限定されるものではない。
【0095】
図8に示される判定基準情報は、項目(カテゴリ)と項目(指標)と基準値とが対応付けられており、項目(カテゴリ)としてはログの種類(収集した測定情報の種類)・ログの量(収集した測定情報の量)・ログの取得位置(測定情報を取得した位置)・ログの取得時刻(測定情報を収集した時刻)などがある。例えば、ログの種類を用いる場合、項目(指標)が通知され、無線端末が該当する種類のログを保有している場合、それらのみを無線ネットワークへ報告する。この場合、特に基準値は無くてもよい。一方、ログの量を用いる場合には、無線端末のメモリ使用量を指標に用いる方法が考えられる。また、ログの取得位置や時刻を用いる場合、実際に無線端末が保有している位置情報や時刻情報と通知された基準値の比較を行い、判定する。なお、これらの項目は、1つずつ用いても良いし、組み合わせて用いても良い。また、図8に示す判定基準は、基本的にログの報告の実行判定に用いることが好ましいが、測定の実行判定に用いても良い。
【0096】
以降では、図7のような端末状態に基づく判定基準及び対応する実行判定情報を用いる例を示すが、図8のような測定情報(測定ログ)の収集状況に基づく方法を用いることも可能であることは言うまでも無い。
【0097】
続いて、NM32の構成を説明する。図9はNM32のブロック図である。
【0098】
OAM管理部501は、無線ネットワーク全体のオペレーション・アドミニストレーション・メンテナンスを行う。
【0099】
通信制御部502は、インタフェースを介した他の無線ネットワークノード、例えば無線基地局との情報の送受信の制御を行う。
【0100】
端末測定管理部504は、収集が必要な情報の決定、および該収集のためのポリシーを決定し、インタフェース503を介して無線基地局へと通知する。
【0101】
端末報告記憶部505は、無線端末から報告された測定情報を記憶しておき、必要に応じて読み出される。読み出された測定情報は無線ネットワークの最適化などに使用される。
【0102】
次に、上述のように構成された無線システムの動作を説明する。
【0103】
図10は第3の実施の形態の具体的な動作を説明する為のシーケンス図である。
【0104】
尚、以下の説明では、無線基地局(eNB)31が実行判定に用いる判定基準情報の詳細(項目と基準値)を通知し、無線端末(UE)30の実行判定情報が、通知された判定基準を満たす場合、測定、報告を実行する例を説明する。また、本例では、無線端末(UE)30による測定、報告が無線基地局(eNB)31から通知されるタイマーに基づいて周期的に行われるものとする。
【0105】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 100)。
【0106】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(Step 101)。
【0107】
無線基地局(eNB)31は、測定方針(Measurement policy)に基づき、無線端末(UE)30の測定周期のタイマー値と、測定ログを報告する報告周期のタイマー値とを送る。また、本実施の形態では、無線端末(UE)30が用いる判定基準情報(Measurement decision criteria configuration)も無線端末(UE)30に送信する(Step 102)。尚、以下の説明では、無線端末(UE)30に送信する判定基準情報(Measurement decision criteria configuration)として、項目(指標)がバッテリ残存量で、判定基準値がxx Wとする。
【0108】
無線端末(UE)30は、自端末の実行判定情報(端末状態等)が通知された判定基準を満たすか否かを判断する(Measurement execution decision)(Step 103)。例えば、無線端末(UE)30の端末状態が、バッテリ残存量=xx W以上であるかを判断する。なお、バッテリ残存量の代わりに残存メモリ量を用いてもよい。この判定基準を満たさない場合には、測定・報告の処理は行わない。このとき、上述した第1及び第2の実施の形態と同様に測定・報告の拒否(Reject)メッセージを送信してもよい(図示せず)。
【0109】
一方、自端末の実行判定情報(端末状態等)が判定基準を満たす場合には(Step 104)、無線端末(UE)30は、指示された測定方法および報告方法に従い、通知されたタイマー値に基づく測定周期で、測定を行って測定結果を記録する(Measurement logging)(Step 105)。
【0110】
無線端末(UE)30は、報告周期のタイマーが終了すると(Step 106)、受信した無線リソースで測定ログ報告(Measurement log report)を、無線基地局(eNB)31に送信する(Step 107)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログの全て或いは一部を、NM32に送信する(Log report)(Step 108)。
【0111】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0112】
なお、図10では、NM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持してもよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0113】
さらに、本実施例では、測定・報告が周期的な方式において、本発明の適用を行ったが、イベントトリガの方式において本発明を行うことができることは言うまでもない。
【0114】
なお、本実施例の無線基地局(eNB)から無線端末(UE)に通知される判定基準情報(Measurement decision criteria)の通知方法としては、RRCシグナリングが考えられる。このとき、例えば図11に示すように“MeasConfig IE”と呼ばれる無線端末(UE)による測定及び報告動作の設定を通知するメッセージ(IE: Information Element)に、該判定基準情報(Measurement decision criteria)を “measCriteriaConfig”として含めて通知するようにしても良い。
【0115】
次に、無線端末(UE)30の動作を説明する。
【0116】
図12は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【0117】
まず、無線端末(UE)30は、測定方法および報告方法の設定に関する収集報告制御情報(Measurement logging and reporting configuration)を受信する(Step 200)。また、無線端末(UE)30は、判定基準情報(Measurement decision criteria configuration)を受信する(Step 201)。
【0118】
続いて、無線端末(UE)30は、実行判定情報(端末状態等)が通知された判定基準(Measurement decision criteria)を満たすか否かを判断する(Satisfy measurement criteria?)(Step 202)。
【0119】
無線端末(UE)30は、端末状態が通知された判定基準(Measurement decision criteria)を満たす場合、測定用タイマーと報告用タイマーとをスタートさせる(Start measurement timer and reporting timer)(Step 203)。
【0120】
測定用のタイマーが終了した場合(Measurement timer expired?)(Step 204)、測定及び測位を行い(Perform measurement and localization)、再び測定用タイマーをスタートさせる(Restart measurement timer)(Step 205)。
【0121】
続いて、無線端末(UE)30は、報告用のタイマーが終了した場合(Reporting timer expired?)(Step 206)、測定ログの報告を行い(Perform measurement report)、報告用のタイマーをリスタートさせる(Restart reporting timer)(Step 207)。
【0122】
更なる測定の処理が必要な場合にはStep 204に進み、ない場合には処理を終了する(Step 208)。
<第3の実施の形態の変形例>
上述した第3の実施の形態では、判定基準情報として、判定基準と成る項目(指標)と基準値とを送信する場合を説明した。しかし、これに限られことなく、判定基準情報として、判定基準として用いる端末状態の項目と基準値とを示すインデックスを通知するようにしても良い。この場合、無線端末(UE)は、インデックスと、項目(カテゴリ)、項目(指標)及び基準値とが対応付けられたテーブルを予め保有している。この判定基準情報の一例を図13に示す。なお、項目(カテゴリ)は無くても良い。さらに、項目(指標)によっては、基準値が無くても良い(例えば、図8に示すようなログの種類等)。
【0123】
図13に示される判定基準情報は、インデックスと項目(カテゴリ)、項目(指標)及び基準値とが対応付けられて記憶されており、例えば、インデックス1,2それぞれと、通信品質、RSRPと、その基準値となるx1 dBm, y1 dBmとがそれぞれ対応付けられている。また、インデックス3,4と、通信品質RSRQと、その基準値となるx2 dBm, y2 dBmとがそれぞれ対応付けられている。以降、インデックスについても同様で、バッテリ残量、端末の位置や移動速度などにそれぞれ対応付けられている。
【0124】
実行判定の方法としては、通信路品質を使用する場合、基準値以上の場合に測定あるいは報告を行うようにしても良いし、反対に基準値未満(又は以下)の場合に行うようにしても良い。好ましい使用方法としては、測定は基準値未満(又は以下)の場合に行い、報告は基準値以上の場合に行うことが考えられるが、これに限定されるものではない。これは、測定は通信路品質がより劣悪な環境を無線ネットワーク側で把握する必要があり、報告はできるだけ無線端末に負荷をかけずに実行してもらいたいからである。なお、基準値は1つとは限らず、ある範囲を指定するように設定してもよい。例えば、x1-1 dBm以上かつx1-2 dBm以下、など。
【0125】
また、バッテリ残量を用いる場合には基準値以上、移動速度を用いる場合には基準値未満(又は以下)である場合に測定あるいは報告を行うことが好ましいが、これらに限定はされない。
【0126】
無線基地局(eNB)31は、このようなインデックスを判定基準情報として、実行判定情報を保有した無線端末(UE)30に対して送信する。そして、無線端末(UE)30は、受信したインデックスと保有する予め規定されたテーブルとを比較し、判定基準と成る項目(カテゴリ)、項目(指標)及び基準値とを特定し、これを判定基準として用いる。以下の動作は上述した第1の実施の形態と同様である。なお、インデックスの値は、1つでも、複数でも良い。
【0127】
また、上述した変形例では、ひとつの項目(カテゴリ)及び項目(指標)に対して複数の基準値を設け、それぞれ異なるインデックスを付したが、図14に示す如く、ひとつのインデックスに対して、ひとつの項目(カテゴリ)と、ひとつの項目(指標)とひとつの基準値とを対応付けても良い。
【0128】
さらに、図15に示す如く、ひとつのインデックスに対して複数の項目(カテゴリ・指標)及びそれぞれに対応する複数の基準値を対応付けても良い。
【0129】
なお、上述のようなテーブルは、仕様として規定されていなくても、無線基地局(eNB)から通知されるようにしても良い。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態を説明する。第4の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。尚、無線端末、無線基地局、NMは同様な構成なので、異なる所を中心に説明する。
【0130】
第4の実施の形態では、図16に示すように、1つ以上の項目とそれに対応する判定基準値を組とし、各組に対して優先度(プライオリティ)を付けたテーブルを用いる。なお、無線基地局(eNB)31と無線端末(UE)30はそれぞれ該テーブルを保有しているものとする。
【0131】
無線基地局(eNB)31は、第3の実施の形態とは異なり、優先度(プライオリティ)のみを無線端末(UE)30に送信する。そして、無線端末(UE)30では、保有する実行判定情報(端末状態等)が受信した優先度(プライオリティ)で指定される条件を満足する場合、測定及び/又は報告を行う。
【0132】
例えば、図16では、優先度(プライオリティ)0と通信品質、バッテリ残量、及び移動速度とが対応付けられ、優先度(プライオリティ)1と通信品質及びバッテリ残量とが対応付けられ、…、優先度(プライオリティ)4とバッテリ残量とが対応付けられ、優先度(プライオリティ)5と通信品質及び移動速度とが対応付けられ、…、優先度(プライオリティ)7と通信品質とが対応付けられている。
【0133】
ここで、無線基地局(eNB)31が優先度(プライオリティ)として1を送信したものとする。すると、無線端末(UE)30は、自端末の端末状態が、少なくとも、通信品質がRSRPでx2 dBm以上、RSRQでy2 dBm以上、バッテリ残量がxx1 W以上(或いは、残存メモリ量がy1 個以上)である場合、測定及び/又は報告を行う。ただし、実行判定方法はこれに限らず、例えば、RSRPがx2 dBm未満(又は以下)、RSRQがy2 dBm未満(又は以下)で、バッテリ残量がxx1 W以上の場合に測定及び/又は報告を行うようにしても良い。さらに、測定の実行判定と、報告の実行判定では、基準値の使用方法(以上か未満か等)を変えてもよい。
【0134】
なお、基準値は、1つではなくある範囲を指定するようなものでもよい。例えば、x1-1 dBm以上、かつx1-2 dBm未満(又は以下)などでも良い。また、バッテリ残存量と残存メモリ量は両方指定しても良いし、どちらか一方でもよい。
【0135】
なお、上述のようなテーブルは、仕様として規定されていなくても、無線基地局(eNB)から通知されるようにしても良い。
【0136】
図17は第4の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。尚、以下の説明では、優先度(プライオリティ)が対応付けられたテーブルを予め無線端末(UE)30が保有しているものとする。また、本例では、無線端末(UE)30による測定、報告が無線基地局(eNB)31から通知されるタイマーに基づいて周期的に行われるものとする。
【0137】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 300)。
【0138】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(Step 301)。
【0139】
無線基地局(eNB)31は、測定方針(Measurement policy)に基づき、無線端末(UE)30の測定方法、測定結果の記録方法、報告方法、および、それらに関連する測定周期のタイマー値、測定ログを報告する報告周期のタイマー値を収集報告制御情報(Measurement, reporting and logging configuration)として送る。また、本実施の形態では、無線端末(UE)30に適用する優先度も無線端末(UE)30に送信する(Priority indicator notification)(Step 302)。
【0140】
無線端末(UE)30は、自端末の実行判定情報(端末状態等)が通知された優先度に対応する判定基準を満たすか否かを判断する(Measurement execution decision)(Step 303)。自端末の端末状態が通知された優先度に対応する判定基準を満たさない場合には、測定、報告の処理は行わない。このとき、上述した実施の形態と同様に測定・報告の拒否(Reject)メッセージを送信してもよい(図示せず)。
【0141】
一方、自端末の端末状態が通知された優先度に対応する判定基準を満たす場合には(Step 304)、無線端末(UE)30は、指示された測定方法および報告方法に従い、通知されたタイマー値に基づく測定周期で、測定を行って測定結果を記録する(Measurement logging)(Step 305)。
【0142】
無線端末(UE)30は、報告周期のタイマーが終了すると(Step 306)、測定ログ報告(Measurement log report)を、無線基地局(eNB)31に送信する(Step 307)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログの全て或いは一部を、NM32に送信する(Log report)(Step 308)。
【0143】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0144】
なお、図17では、NM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持してもよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0145】
さらに、本実施例では、測定・報告が周期的な方式において、本発明の適用を行ったが、イベントトリガの方式において本発明を行うことができることは言うまでもない。
【0146】
次に、無線端末(UE)の動作を説明する。
【0147】
図18は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【0148】
まず、無線端末(UE)30は、測定方法および報告方法の設定(Measurement logging and reporting configuration)を受信する(Step 400)。また、無線端末(UE)30は、優先度(Priority indicator notification)も受信する(Step 401)。
【0149】
続いて、無線端末(UE)30は、実行判定情報(端末状態等)が通知された優先度で指定される以上の状態にあるかを判断する(Having higher priority?)(Step 402)。
【0150】
無線端末(UE)30は、端末状態が通知された優先度で指定される以上の状態にある場合、測定用タイマーと報告用タイマーとをスタートさせる(Start measurement timer and reporting timer)(Step 403)。
【0151】
測定用のタイマーが終了した場合(Measurement timer expired?)(Step 404)、測定及び測位を行い(Perform measurement and localization)、再び測定用タイマーをスタートさせる(Restart measurement timer)(Step 405)。
【0152】
続いて、無線端末(UE)30は、報告用のタイマーが終了した場合(Reporting timer expired?)(Step 406)、測定ログの報告を行い(Perform measurement report)、報告用のタイマーをリスタートさせる(Restart reporting timer)(Step 407)。
【0153】
更なる測定の処理が必要な場合にはStep 404に進み、ない場合には処理を終了する(Step 408)。
【0154】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0155】
なお、通知する優先度(プライオリティ)は、複数あってもよい。
<第4の実施の形態の変形例>
上述した第4の実施の形態では、無線基地局(eNB)31は、優先度(プライオリティ)のみを無線端末(UE)30に送信する場合を説明した。しかし、これには限定されない。
【0156】
例えば、図19に示すようなテーブルを、予め無線端末(UE)30が保有し、無線基地局(eNB)31からは、優先度(プライオリティ)を通知する。この場合、優先度としては、満足すべき判定基準の数を指定する方法がある。例えば、無線端末(UE)30は、優先度3を通知された場合、判定基準のうち優先度(プライオリティ)が3以上(又は以下)の判定基準を満たす場合には、測定及び/又は報告を実行する。
【0157】
さらに、優先度(プライオリティ)として通知された数(=3)を、満足すべき判定基準の数として考え、3個(以上)を満たす場合には、測定及び/又は報告を実行する。また、優先度の高いものから何個という条件が付いた方法でも良い。例えば、無線端末(UE)30は、優先度4を通知された場合、判定基準のうち優先度の高い方(例えば、値の小さい方)から4個(以上)を満たす場合には、測定及び/又は報告を実行する。
【0158】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態を説明する。
【0159】
第5の実施の形態では、3GPP LTE (Long Term Evolution)のシステムを想定した場合について説明する。尚、無線端末、無線基地局、NMは同様な構成なので、異なる所を中心に説明する。
【0160】
第5の実施の形態では、無線端末(UE)30が判定基準を予め保有しており、無線基地局(eNB)31からは判定基準情報を送信しない。そして、無線端末(UE)30は、端末状態が保有している実行判定情報(例えば端末状態等)が判定基準を満たしている場合、測定及び/又は報告を行う。
【0161】
図20は第5の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【0162】
NM(Network Manager)32は、無線基地局(eNB)31に、端末による測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針(Policy indication)を通知する。この方針のターゲットとしては、例えば、走行試験の最小化(MDT: Minimization of Drive Test、あるいは走行試験の代替(Drive Test Substitution)とも呼ばれる)などが考えられる。
【0163】
無線基地局(eNB)31は、測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針(Policy indication)に基づいて、無線端末(UE)30に、測定、記録、報告方法(Measurement, logging and reporting configuration)を通知する。
【0164】
図21は第5の実施の形態の動作を説明するシーケンス図である。尚、以下の説明では、無線端末(UE)30が判定基準を保有しているものとする。また、本例では、無線端末(UE)30による測定、報告が無線基地局(eNB)31から通知されるタイマーに基づいて周期的に行われるものとする。
【0165】
まず、無線端末(UE)30は、端末能力報告(UE capability report)を行う(Step 500)。
【0166】
NM32は、無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(Step 501)。
【0167】
無線基地局(eNB)31は、測定方針(Measurement policy)に基づき、無線端末(UE)30の測定方法、測定結果の記録、報告の方法、および、それらに関連する測定周期のタイマー値、測定ログを報告する報告周期のタイマー値を収集報告制御情報(Measurement, reporting and logging configuration)として送信する(Step 502)。
【0168】
無線端末(UE)30は、自端末の実行判定情報(端末状態等)が保有している判定基準を満たすか否かを判断する(Measurement execution decision)(Step 503)。自端末の端末状態が、自端末が保有している判定基準を満たさない場合には、測定、報告の処理は行わない。このとき、上述した実施の形態と同様に測定・報告の拒否(Reject)メッセージを送信してもよい(図示せず)。
【0169】
一方、自端末の端末状態が、自端末が保有している判定基準を満たす場合には(Step 504)、無線端末(UE)30は、指示された測定方法および報告方法に従い、通知されたタイマー値に基づく測定周期で、測定を行って測定結果を記録する(Measurement logging)(Step 505)。
【0170】
無線端末(UE)30は、報告周期のタイマーが終了すると(Step 506)、測定ログ報告(Measurement log report)を、無線基地局(eNB)31に送信する(Step 507)。そして、無線基地局(eNB)31は、受信した測定ログの全て或いは一部を、NM32に送信する(Log report)(Step 508)。
【0171】
これにより、無線端末の負荷を大きく(過剰に)することなく、測定および報告を行わせることができる。
【0172】
なお、図21では、NM32が無線基地局(eNB)31に測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)タイミングとして、端末能力報告(UE capability report)の受信後となっているが、これに限定されたものではなく端末能力報告(UE capability report)の受信前など他のタイミングであってもよい。また、無線基地局(eNB)31が測定方針(Measurement policy)を予め保持してもよく、保持する場合は測定方針(Measurement policy)を通知する(policy indication)ことは必須ではない。
【0173】
さらに、本実施例では、測定・報告が周期的な方式において、本発明の適用を行ったが、イベントトリガの方式において本発明を行うことができることは言うまでもない。
【0174】
次に、無線端末(UE)の動作を説明する。
【0175】
図22は無線端末(UE)30の動作フローチャートである。
【0176】
まず、無線端末(UE)30は、測定方法および報告方法の設定(Measurement logging and reporting configuration)を受信する(Step 600)。無線端末(UE)30は、保有している判定基準を読み出す(Read out measurement decision criteria)(Step 601)。
【0177】
続いて、無線端末(UE)30は、端末状態が、実行判定情報(端末状態等)が判定基準を満たすか否かを判断する(Satisfy measurement criteria?)(Step 602)。
【0178】
無線端末(UE)30は、端末状態が判定基準(Measurement decision criteria)を満たす場合、測定用タイマーと報告用タイマーとをスタートさせる(Start measurement timer and reporting timer)(Step 603)。
【0179】
測定用のタイマーが終了した場合(Measurement timer expired?)(Step 604)、測定及び測位を行い(Perform measurement and localization)、再び測定用タイマーをスタートさせる(Restart measurement timer)(Step 605)。
【0180】
続いて、無線端末(UE)30は、報告用のタイマーが終了した場合(Reporting timer expired?)(Step 606)、測定ログの報告を行い(Perform measurement report)、報告用のタイマーをリスタートさせる(Restart reporting timer)(Step 607)。
【0181】
更なる測定の処理が必要な場合にはStep 604に進み、ない場合には処理を終了する(Step 608)。
<第6の実施の形態>
図23は、第6の実施の形態における無線通信システムの構成図である。
【0182】
UE(DM client)600が無線端末(UE)30に相当し、DM(Device Management)server601が無線基地局(eNB)31に相当し、NM(Network Manager)602がNM(Network Manager)32に相当する。そして、各部は上述した無線端末(UE)30、無線基地局(eNB)31、NM(Network Manager)32と同様な動作を行う。
【0183】
すなわち、NM(Network Manager)602は、DM(Device Management)server601に、測定、測定結果の記録、該記録の報告の方針を通知する(Policy indication)。DM server601は、DM clientであるUE600に、測定・記録・報告方法を通知する(Measurement, logging and reporting configuration)。UE600は、DM server601に測定結果の記録(測定ログ)を報告し、DM server601はUE600から報告されたログを、上位のNM602に報告する。
【0184】
尚、上述の実施の形態はすべて、測定および報告のPolicyが上位ネットワークノード(NM)から無線基地局(eNB)に通知されていたが、これに限定されるものではない。例えば、無線基地局(eNB)が自身で決定して設定してもよいし、NMから通知されたものを考慮しつつ、それを変更してもよい。
【0185】
また、上述の実施の形態はすべて、測定方法および報告方法の設定の通知を行った無線基地局の配下(セル)で、無線端末が実際に測定および報告を行う場合の例を示したが、本発明の適用範囲は、これに限られるものではない。例えば、測定方法および報告方法の設定を通知した無線基地局のセルから、他の無線基地局のセルに移動した後でも、当該設定が有効である限り、無線端末は上述の実施例のような動作を行うことが可能である。
【0186】
更に、上述の実施の実施では、基本的に3GPP LTEを想定していたが、本発明の適用対象はこれに限定されない。例えば、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)に代表されるUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)、WiMAX(Worldwide interoperability for Microwave Access)などにも適用可能である。
【0187】
また、上述した実施の形態では、各部をハードウェアで構成したが、上述した動作の処理を情報処理装置(CPU)に行わせるプログラムによっても構成できる。
【0188】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【0189】
尚、以下に付記を記載する。
【0190】
[付記1] 無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末であって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を受信する手段と、
自端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する制御手段と
を有する無線端末。
【0191】
[付記2] 前記実行判定情報が、無線端末の状態に関する情報、及び測定情報の収集状況に関する情報の少なくともいずれかの指標と該指標の指標値とのいずれかを少なくとも含む
付記1に記載の無線端末。
【0192】
[付記3] 前記実行判定情報の指標値を収集する実行判定情報収集手段を有する
付記1又は付記2に記載の無線端末。
【0193】
[付記4] 前記所定の判定基準は、前記無線ネットワークから通知される
付記1から付記3のいずれかに記載の無線端末。
【0194】
[付記5] 前記所定の判定基準は、前記収集報告制御情報とともに設定情報に含まれて前記無線ネットワークから通知される
付記4に記載の無線端末。
【0195】
[付記6] 前記所定の判定基準が、前記実行判定情報の少なくとも1つの指標と、前記指標に対する少なくとも1つの基準値とを含み、
前記制御手段は、前記所定の判定基準の指標に対応する前記実行判定情報の指標の指標値が前記基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記1から付記5のいずれかに記載の無線端末。
【0196】
[付記7] 前記実行判定情報の少なくとも一以上の指標と前記指標に対する基準値との組み合わせのテーブルを有し、
前記所定の判定基準が、少なくとも一以上の前記組み合わせを識別する識別情報であり、
前記制御手段は、前記識別情報と前記テーブルとを比較し、前記識別情報に対応する前記実行判定情報の指標と前記指標に対する基準値とを特定し、前記実行判定情報の指標の指標値が前記特定された基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記1から付記6のいずれかに記載の無線端末。
【0197】
[付記8] 前記実行判定情報の少なくとも一以上の指標と、前記指標に対する基準値と、優先度との組み合わせのテーブルを有し、
前記所定の判定基準が、少なくとも優先度であり、
前記制御手段は、前記所定の判定基準の優先度と前記テーブルとを比較し、少なくとも前記所定の判定基準の優先度に対応する前記実行判定情報の指標と前記指標に対する基準値とを特定し、前記実行判定情報の指標の指標値が前記特定された基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記1から付記7のいずれかに記載の無線端末。
【0198】
[付記9] 前記制御手段は、前記所定の判定基準の優先度と前記テーブルとを比較し、少なくとも前記所定の判定基準の優先度以上の優先度に対応する前記実行判定情報の指標と前記指標に対する基準値とを特定し、前記実行判定情報の指標の指標値が前記特定された基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記8に記載の無線端末。
【0199】
[付記10] 前記実行判定情報の少なくとも一以上の指標と、前記指標に対する基準値との組み合わせのテーブルを有し、
前記所定の判定基準が、少なくとも値であり、
前記制御手段は、前記実行判定情報の指標値が前記基準値を満足する指標の数が、少なくとも前記所定の判定基準の値の数を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記1から付記9のいずれかに記載の無線端末。
【0200】
[付記11] 前記実行判定情報の指標が、
無線端末のバッテリ残量、無線端末の位置情報、無線端末の測位用電波(GPS電波)の受信強度、無線端末の通信品質、及び無線端末の移動速度、の少なくともいずれか又はそれらの組み合わせ、又は、
無線端末が収集した測定情報の種類、無線端末が収集した測定情報の量、無線端末が測定情報を収集した位置、及び無線端末が収集した測定情報のサマリー、の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである
付記1から付記10のいずれかに記載の無線端末。
【0201】
[付記12] 前記無線ネットワークは、無線基地局、基地局制御局、DM(Device Manager)、又は、NM(Network Manager)の少なくともいずれかを含む
付記1から付記11のいずれかに記載の無線端末。
【0202】
[付記13] 無線端末が、無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する無線通信システムであって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を通知する通知手段と、
前記収集報告制御情報を受信する手段と、
無線端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する制御手段と
を有する無線通信システム。
【0203】
[付記14] 前記実行判定情報が、無線端末の状態に関する情報、及び測定情報の収集状況に関する情報の少なくともいずれかの指標と該指標の指標値とのいずれかを少なくとも含む
付記13に記載の無線通信システム。
【0204】
[付記15] 前記実行判定情報の指標値を収集する実行判定情報収集手段を有する
付記13又は付記14に記載の無線通信システム。
【0205】
[付記16] 前記通知手段は、前記所定の判定基準を通知する
付記13から付記15のいずれかに記載の無線通信システム。
【0206】
[付記17] 前記通知手段は、前記所定の判定基準と前記収集報告制御情報とを含んだ設定情報を通知する
付記13から付記16のいずれかに記載の無線通信システム。
【0207】
[付記18] 前記通知手段は、前記実行判定情報の少なくとも1つの指標と、前記指標に対する少なくとも1つの基準値とを含む所定の判定基準を通知し、
前記制御手段は、前記通知された所定の判定基準の指標に対応する前記実行判定情報の指標の指標値が前記基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記13から付記17のいずれかに記載の無線通信システム。
【0208】
[付記19] 前記実行判定情報の少なくとも一以上の指標と前記指標に対する基準値との組み合わせのテーブルを有し、
前記通知手段は、少なくとも一以上の前記組み合わせを識別する識別情報を含む所定の判定基準を通知し、
前記制御手段は、前記通知された識別情報と前記テーブルとを比較し、前記識別情報に対応する前記実行判定情報の指標と前記指標に対する基準値とを特定し、前記実行判定情報の指標の指標値が前記特定された基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記13から付記18のいずれかに記載の無線通信システム。
【0209】
[付記20] 前記実行判定情報の少なくとも一以上の指標と、前記指標に対する基準値と、優先度との組み合わせのテーブルを有し、
前記通知手段は、少なくとも優先度を含む所定の判定基準を通知し、
前記制御手段は、前記通知された所定の判定基準の優先度と前記テーブルとを比較し、少なくとも前記所定の判定基準の優先度に対応する前記実行判定情報の指標と前記指標に対する基準値とを特定し、前記実行判定情報の指標の指標値が前記特定された基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記13から付記19のいずれかに記載の無線通信システム。
【0210】
[付記21] 前記制御手段は、前記通知された所定の判定基準の優先度と前記テーブルとを比較し、少なくとも前記所定の判定基準の優先度以上の優先度に対応する前記実行判定情報の指標と前記指標に対する基準値とを特定し、前記実行判定情報の指標の指標値が前記特定された基準値を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記20に記載の無線通信システム。
【0211】
[付記22] 前記実行判定情報の少なくとも一以上の指標と、前記指標に対する基準値との組み合わせのテーブルを有し、
前記通知手段は、少なくとも値を含む所定の判定基準を通知し、
前記制御手段は、前記実行判定情報の指標値が前記基準値を満足する指標の数が、少なくとも前記通知された所定の判定基準の値の数を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
付記13から付記21のいずれかに記載の無線通信システム。
【0212】
[付記23] 前記実行判定情報の指標が、
無線端末のバッテリ残量、無線端末の位置情報、無線端末の測位用電波(GPS電波)の受信強度、無線端末の通信品質、及び無線端末の移動速度、の少なくともいずれか又はそれらの組み合わせ、又は、
無線端末が収集した測定情報の種類、無線端末が収集した測定情報の量、無線端末が測定情報を収集した位置、及び無線端末が収集した測定情報のサマリー、の少なくともいずれか、又はそれらの組み合わせである
付記13から付記22のいずれかに記載の無線通信システム。
【0213】
[付記24] 前記無線ネットワークは、無線基地局、基地局制御局、DM(Device Manager)、又は、NM(Network Manager)の少なくともいずれかを含む
付記13から付記23のいずれかに記載の無線通信システム。
【0214】
[付記25] 無線端末が、無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する無線通信システムにおける無線ネットワークであって、
前記無線端末が、前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方の実行の判断を行う為の判定基準を通知する通知手段
を有する無線ネットワーク。
【0215】
[付記26] 無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末であって、
無線端末は、測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を受信し、
無線端末は、自端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
無線通信方法。
【0216】
[付記27] 無線端末が、無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する無線通信方法であって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を通知し、
前記収集報告制御情報を受信し、
無線端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
無線通信方法。
【0217】
[付記28] 無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末のプログラムであって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を受信する処理と、
自端末による前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する処理と
を無線端末に実行させるプログラム。
【0218】
[付記29] 無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末であって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を受信する手段と、
前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する制御手段と、を有し、
前記実行判定情報が通信品質であり、
前記判定基準が通信品質に関する閾値であり、
前記制御手段は、前記通信品質が前記閾値より大きいの場合には前記測定情報の収集を行い、前記通信品質が前記閾値以下の場合には前記測定情報の収集を行わない
ことを特徴とする無線端末。
【0219】
[付記30] 前記無線端末が前記収集報告制御情報を受信したセルから他のセルへ移動後も、当該収集報告制御情報に従って前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
ことを特徴とする付記29に記載の無線端末。
【0220】
[付記31] 前記実行判定情報が前記無線端末の位置であり、
前記判定基準が前記無線端末による前記測定情報の収集の実行の対象となるセル又はトラッキングエリアであり、
前記無線端末が、当該セル又はトラッキングエリアに滞在する場合、前記収集報告制御情報に従って前記測定情報の収集を実行する
ことを特徴とする付記29又は付記30に記載の無線端末。
【0221】
[付記32] 無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末の制御方法であって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を受信し、
前記測定情報の収集及び報告の少なくとも一方に関連する実行判定情報が所定の判定基準を満たす場合、前記収集報告制御情報に基づいて、前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行し、
前記実行判定情報が通信品質であり、前記判定基準が通信品質に関する閾値であり、
前記通信品質が前記閾値より大きいの場合には前記測定情報の収集を行い、
前記通信品質が前記閾値以下の場合には前記測定情報の収集を行わない
ことを特徴とする制御方法。
【0222】
[付記33] 前記無線端末が前記収集報告制御情報を受信したセルから他のセルへ移動後も、当該収集報告制御情報に従って前記収集及び報告の少なくともいずれか一方を実行する
ことを特徴とする付記32に記載の制御方法。
【0223】
[付記34] 前記実行判定情報が前記無線端末の位置であり、
前記判定基準が前記無線端末による前記測定情報の収集の実行の対象となるセル又はトラッキングエリアであり、
前記無線端末が当該セル又はトラッキングエリアに滞在する場合、前記収集報告制御情報に従って前記測定情報の収集を実行する
ことを特徴とする付記32又は付記33に記載の制御方法。
【0224】
本出願は、2010年1月7日に出願された日本出願特願2010−002365号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【0225】
1 無線端末(UE)
2 無線ネットワーク
11 記録/報告能力メモリ
12 端末/ログ状況報告機能
13 測定および測定結果記録機能
14 測定報告機能
21 OAM方針およびOAM要求の実施機能
22 ログ保存機能
30 無線端末
31 無線基地局
32 NM
600 無線端末(UE)
601 DM server601
602 NM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末と通信可能な無線基地局であって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を、当該収集報告制御情報を受信した第一のセルから第二のセルに移動後も第一のセルで受信した当該収集報告制御情報に従って動作することが可能な無線端末に対して、RRC(Radio Resource Control)シグナリングにより送信する手段
を有する無線基地局。
【請求項2】
前記無線端末から、位置情報の取得機能の有無を受信する
請求項1に記載の無線基地局。
【請求項3】
無線ネットワークが指定する測定情報を収集し、報告する機能を有する無線端末と通信可能な無線基地局を含む通信システムであって、
無線端末による測定情報の収集及び前記測定情報の無線ネットワークへの報告の少なくともいずれか一方の実行に関する収集報告制御情報を、当該収集報告制御情報を受信した第一のセルから第二のセルに移動後も第一のセルで受信した当該収集報告制御情報に従って動作することが可能な無線端末に対して、RRC(Radio Resource Control)シグナリングにより送信する手段
を有する通信システム。
【請求項4】
前記無線端末から、位置情報の取得機能の有無を受信する
請求項3に記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2013−93899(P2013−93899A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−8036(P2013−8036)
【出願日】平成25年1月21日(2013.1.21)
【分割の表示】特願2012−199043(P2012−199043)の分割
【原出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】