説明

無線通信システム

【課題】無線サービスの提供に不要となる無線基地局を簡単かつ確実に特定し、システム全体の効率的な省電力制御を実現する。
【解決手段】複数の無線基地局200−1〜200−3から無線基地局200−1〜200−3と無線サービスの提供を受ける移動局300−1〜300−3との間の接続情報を取得し、移動局300−1〜300−3が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、取得した接続情報と移動局300−1〜300−3の移動方向と無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定し、特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線を用いてサービスを提供する無線通信システム、無線サービス提供装置、無線サービス提供方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、無線LAN(Local Area Network)やWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)など、広域を対象とした無線ブロードバンドサービスの技術開発が進み、市街地を対象にした実用サービスも開始されている。また、電車や自動車等の移動局向けの無線サービスについても技術開発が進み、実用化が進められている。
【0003】
しかし、省電力の観点からは、これらの無線ブロードバンドサービスが拡大するにつれ、広域をカバーするため多くの無線基地局が必要となり、システム全体としての消費電力が増大するという問題が考えられる。
【0004】
そこで、無線基地局と接続する端末の数があらかじめ設定された閾値を下回る場合、一部のキャリアの出力を段階的に停止することにより、消費電力の低減を図る技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−109423号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、各無線基地局で閾値判定に基づく電力制御を実施するため、閾値情報を共有するためのプロトコルや閾値判定を実施する機能を各無線基地局に追加しなければならないという問題点がある。また、各無線基地局では移動体の無線器が接続あるいは再接続をする可能性があるかどうかを判断できないため、無線基地局の無線器あるいは無線基地局自体の電力を遮断する等の効果的な省電力制御を実施することもできないという問題点がある。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題を解決する無線通信システム、無線サービス提供装置、無線サービス提供方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の無線通信システムは、
無線通信機能を具備する移動局と、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局と、該無線基地局を介して前記移動局へ無線サービスを提供する無線サービス提供装置とから構成された無線通信システムであって、
前記無線サービス提供装置は、前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得し、前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、該接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定し、該特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示し、
前記無線サービス提供装置から省電力モードで動作するように指示された無線基地局は、省電力モードで動作することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の無線サービス提供装置は、
無線通信機能を具備する移動局へ、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局を介して無線サービスを提供する無線サービス提供装置であって、
前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得する情報取得部と、
前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、前記接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定する特定部と、
前記特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する指示部とを有する。
【0010】
また、本発明の無線サービス提供方法は、
無線通信機能を具備する移動局へ、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局を介して無線サービスを提供する無線サービス提供方法であって、
前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得する処理と、
前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、前記接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定する処理と、
前記特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する処理とを有する。
【0011】
また、本発明のプログラムは、
無線通信機能を具備する移動局へ、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局を介して無線サービスを提供する無線サービス提供装置に実行させるためのプログラムであって、
前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得する手順と、
前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、前記接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定する手順と、
前記特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように本発明においては、複数の無線基地局から無線基地局と無線サービスの提供を受ける移動局との間の接続情報を取得し、移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、取得した接続情報と移動局の移動方向と無線基地局の配置情報とに基づいて、無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定し、特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する構成としたため、移動体の移動に合わせ無線サービスの提供に不要となる無線基地局を簡単かつ確実に特定することができ、システム全体の効率的な省電力制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の無線通信システムの第1の実施の形態を示す図である。
【図2】図1に示した無線サービス提供装置の内部構成の一例を示す図である。
【図3】図2に示した記憶部に記憶されたグループ構成情報の一例を示す図である。
【図4】図2に示した記憶部に記憶された接続情報の一例を示す図である。
【図5】図2に示した記憶部に記憶された配置情報の一例を示す図である。
【図6】図1に示した無線通信システムにおける無線サービス提供方法を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の無線通信システムの第2の実施の形態を示す図である。
【図8】図7に示した無線サービス提供装置の内部構成の一例を示す図である。
【図9】図7に示した無線通信システムにおける無線サービス提供方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の無線通信システムの第1の実施の形態を示す図である。
【0015】
第1の実施の形態は図1に示すように、無線サービス提供装置100と、無線基地局200−1〜200−3と、移動局300−1〜300−3とから構成されている。なお、移動局300−1は、無線基地局200−1と接続されている。また、移動局300−2〜300−3は、無線基地局200−2と接続されている。また、無線基地局200−1は、「A」の位置に配置されている。また、無線基地局200−2は、「B」の位置に配置されている。また、無線基地局200−3は、「C」の位置に配置されている。ここで、位置を示す「A」、「B」および「C」は説明の便宜上の表現であり、実際には、無線基地局200−1〜200−3が配置されている位置を認識することができる情報であれば良い。また、移動局300−1〜300−3は、1つの移動局グループaを構成している。
【0016】
無線サービス提供装置100は、通信ネットワークであるネットワーク400および無線基地局200−1〜200−3を介して移動局300−1〜300−3へ無線ブロードバンドサービスを提供する。また、無線サービス提供装置100は、無線基地局200−1〜200−3が配置されている位置を示す配置情報をあらかじめ記憶する。また、無線サービス提供装置100は、無線基地局200−1〜200−3から無線基地局200−1〜200−3と移動局300−1〜300−3との間の接続状況を示す接続情報を取得する。また、無線サービス提供装置100は、あらかじめ設定された移動局300−1〜300−3の移動方向に基づいて、移動方向に対して移動局300−1〜300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。また、無線サービス提供装置100は、無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する。
【0017】
無線基地局200−1〜200−3は、所定のタイミングで、移動局300−1〜300−3との接続状況を示す接続情報をネットワーク400を介して無線サービス提供装置100へ送信(通知)する。この接続情報の通知は、一般的な無線サービスの無線基地局が持つ機能を利用し実現することができる。また、無線基地局200−1〜200−3は、無線サービス提供装置100から、省電力モードで動作するように指示された場合、省電力モードで動作する。ここで省電力モードとは、一般的なPC(Personal Computer)で用いられる「スタンバイモード」に代表されるように、使用していない機能への給電を遮断(低減)することにより、通常に動作している状態に比べて、消費電力を小さくした動作モードである。また、図1では、無線基地局の数が3である形態を例に挙げて説明しているが、その数は3に限らない。
【0018】
移動局300−1〜300−3は、無線通信機能が具備された移動可能な無線局である。なお、図1に示した形態においては、移動局300−1〜300−3は、電車の各車両である場合を例に挙げているが、自動車や自転車等の他の車両や、移動している人であってもかまわない。また、図1に示した例では、移動局300−1〜300−3は、矢印の方向に移動している。また、図1では、移動局の数が3である形態を例に挙げて説明しているが、その数は3に限らない。
【0019】
図2は、図1に示した無線サービス提供装置100の内部構成の一例を示す図である。
【0020】
図1に示した無線サービス提供装置100には図2に示すように、記憶部102と、無線基地局200−1〜200−3を制御する制御部106とが設けられている。
【0021】
記憶部102は、図1に示したように複数の移動局300−1〜300−3から構成された移動体(移動局グループa)が、どのように構成されているかを示すグループ構成情報を移動局グループごとに記憶する。このグループ構成情報は、あらかじめ記憶されているものであっても良い。また、移動局300−1〜300−3が移動する経路上に移動局300−1〜300−3にそれぞれを識別するために付与された移動局識別情報を読み取るゲートを設け、当該ゲートによって読み取られた移動局識別情報に基づいてグループ構成情報が作成され、作成されたグループ構成情報が無線サービス提供装置100によって取得されて記憶部102に記憶されるものであっても良い。例えば、このゲートは、通過する移動局300−1〜300−3の移動局識別情報を読み取り、互いに異なる移動局識別情報を読み取る間隔が所定の間隔以下である場合、それらの移動局300−1〜300−3は1つの移動局グループに属するものと判断し、その判断された移動局グループに属する移動局300−1〜300−3の通過順序に基づいて、そのグループ構成情報を作成するものであっても良い。
【0022】
図3は、図2に示した記憶部102に記憶されたグループ構成情報の一例を示す図である。
【0023】
図2に示した記憶部102には図3に示すように、移動局グループとそのグループ情報とが対応付けられて記憶されている。
【0024】
例えば、移動局グループ「a」と、グループ構成情報「先頭から移動局300−1、移動局300−2、移動局300−3」とが対応付けられて記憶されている。これは、移動方向に向かって先頭から移動局300−1、移動局300−2、移動局300−3とが移動局グループaを構成していることを示している。
【0025】
また、記憶部102は、制御部106によって書き込まれた無線基地局200−1〜200−3と移動局300−1〜300−3との間の接続情報を記憶する。この接続情報は、制御部106がネットワーク400を介して無線基地局200−1〜200−3から取得したものである。また、記憶部102は、あらかじめ設定された無線基地局200−1〜200−3の配置情報を記憶する。
【0026】
図4は、図2に示した記憶部102に記憶された接続情報の一例を示す図である。
【0027】
図2に示した記憶部102には図4に示すように、無線基地局200−1〜200−3を識別するための無線基地局識別情報と、接続情報(無線基地局と接続されている移動局)とが対応付けられて記憶されている。
【0028】
例えば、無線基地局識別情報「200−1」には接続情報が記憶されていない。これは、無線基地局200−1と接続されている移動局はないことを示している。また、無線基地局識別情報「200−2」と接続情報「移動局300−1〜300−3」とが対応付けられて記憶されている。これは、無線基地局200−2と移動局300−1〜300−3とが接続されていることを示している。また、無線基地局識別情報「200−3」には接続情報が記憶されていない。これは、無線基地局200−3と接続されている移動局はないことを示している。
【0029】
また、記憶部102は、あらかじめ設定された無線基地局200−1〜200−3が配置された位置を示す配置情報を記憶する。なお、この配置情報は、無線基地局の増設や減設によって書き換えられる。例えば、無線基地局の増設があった場合は、増設された無線基地局から情報を取得することにより、当該無線基地局の配置情報を記憶するものであっても良い。
【0030】
図5は、図2に示した記憶部102に記憶された配置情報の一例を示す図である。
【0031】
図2に示した記憶部102には図5に示すように、無線基地局200−1〜200−3を識別するための無線基地局識別情報と、配置情報とが対応付けられて記憶されている。これにより、無線基地局200−1〜200−3がどこに配置されているかが認識できる。
【0032】
例えば、無線基地局識別情報「200−1」と配置情報「A」とが対応付けられて記憶されている。これは、無線基地局200−1が「A」の位置に配置されていることを示している。また、無線基地局識別情報「200−2」と配置情報「B」とが対応付けられて記憶されている。これは、無線基地局200−2が「B」の位置に配置されていることを示している。また、無線基地局識別情報「200−3」と配置情報「C」とが対応付けられて記憶されている。これは、無線基地局200−3が「C」の位置に配置されていることを示している。
【0033】
また、記憶部102には、移動局300−1〜300−3の移動する移動方向があらかじめ記憶されている。
【0034】
また、制御部106には、情報取得部101と、特定部104と、指示部105とが設けられている。
【0035】
情報取得部101は、ネットワーク400を介して無線基地局200−1〜200−3から、無線基地局200−1〜200−3と移動局300−1〜300−3との間の接続情報を取得する。また、情報取得部101は、取得した接続情報を特定部104へ出力する。また、情報取得部101は、取得した接続情報を記憶部102に書き込む。
【0036】
特定部104は、記憶部102に記憶されているグループ構成情報に基づいて、当該移動局グループに属する移動局300−1〜300−3の中で最後尾の移動局を識別する。そして、その最後尾の移動局300−3と記憶部102に記憶されている移動方向と記憶部102に記憶された無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。
【0037】
図1に示した例では、移動局グループaの最後尾の移動局は300−3であり、また移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局は無線基地局200−2であるため、それよりも後方に配置されている無線基地局200−3を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。
【0038】
指示部105は、特定部104が特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する。図1に示した例では、指示部105は、無線基地局200−3へ省電力モードで動作するように指示する。
【0039】
以下に、第1の実施の形態における無線サービス提供方法について説明する。
【0040】
図6は、図1に示した無線通信システムにおける無線サービス提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0041】
まず、情報取得部101によって移動局300−1〜300−3の接続情報が取得される(ステップS1)。この取得は、所定の周期によって行われるものであっても良いし、情報取得部101の所定のタイミングで行われるものであっても良いし、無線基地局200−1〜200−3の所定のタイミング(例えば、新たに移動局が接続された際)で行われるものであっても良い。取得された移動局300−1〜300−3の接続情報は、情報取得部101から特定部104へ出力される。
【0042】
すると、記憶部102に記憶されている接続情報が特定部104によって読み出される。
【0043】
そして、記憶部102から読み出された接続情報と情報取得部101から出力されてきた移動局300−1〜300−3の接続情報とに基づいて、移動局300−1〜300−3が接続していた無線基地局以外の無線基地局、つまり、新たな無線基地局と接続があったかどうかが特定部104によって判断される(ステップS2)。ここでは、記憶部102に記憶されている接続情報が図4に示したものであり、新たな無線基地局が無線基地局200−1である場合を例に挙げて説明する。
【0044】
移動局300−1〜300−3が新たな無線基地局(無線基地局200−1)と接続があったと判断された場合、特定部104によって無線基地局200−1〜200−3の配置情報が記憶部102から読み出される(ステップS3)。
【0045】
そして、記憶部102に記憶されている移動局300−1〜300−3の移動方向が特定部104によって読み出される(ステップS4)。
【0046】
そして、記憶部102に記憶されているグループ構成情報に基づいて、当該移動局グループに属する移動局300−1〜300−3の中で最後尾の移動局(本形態においては、移動局300−3)を識別する。そして、その最後尾の移動局300−3と、記憶部102から読み出された移動方向と、記憶部102に記憶されている無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局が無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定される(ステップS5)。図1に示した形態においては上述したように、無線基地局200−3が無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定される。以下、無線基地局200−3が無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定された場合を例に挙げて説明する。
【0047】
すると、指示部105から無線基地局200−3へ、省電力モードで動作するように指示される(ステップS6)。
【0048】
その後、無線基地局200−3は、省電力モードで動作する。
【0049】
また、移動局300−1〜300−3の移動情報が動的に算出されるものであっても良い。具体的には、第2の実施の形態として、以下に説明する。
(第2の実施の形態)
図7は、本発明の無線通信システムの第2の実施の形態を示す図である。
【0050】
第2の実施の形態は図1に示すように、無線サービス提供装置110と、無線基地局200−1〜200−3と、移動局300−1〜300−3とから構成されている。なお、移動局300−1は、無線基地局200−1と接続されている。また、移動局300−2〜300−3は、無線基地局200−2と接続されている。また、無線基地局200−1は、「A」の位置に配置されている。また、無線基地局200−2は、「B」の位置に配置されている。また、無線基地局200−3は、「C」の位置に配置されている。ここで、位置を示す「A」、「B」および「C」は説明の便宜上の表現であり、実際には、無線基地局200−1〜200−3が配置されている位置を認識することができる情報であれば良い。また、移動局300−1〜300−3は、1つの移動局グループaを構成している。
【0051】
無線サービス提供装置110は、通信ネットワークであるネットワーク400および無線基地局200−1〜200−3を介して移動局300−1〜300−3へ無線ブロードバンドサービスを提供する。また、無線サービス提供装置100は、無線基地局200−1〜200−3が配置されている位置を示す配置情報をあらかじめ記憶する。また、無線サービス提供装置100は、無線基地局200−1〜200−3から無線基地局200−1〜200−3と移動局300−1〜300−3との間の接続状況を示す接続情報を取得する。また、無線サービス提供装置100は、無線基地局200−1〜200−3から取得した接続情報とあらかじめ設定された無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、移動局300−1〜300−3の移動方向を算出する。また、無線サービス提供装置100は、算出した移動方向に基づいて、移動方向に対して移動局300−1〜300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。また、無線サービス提供装置100は、無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する。
【0052】
無線基地局200−1〜200−3は、図1に示した第1の実施の形態におけるものと同じである。また、図7では、無線基地局の数が3である形態を例に挙げて説明しているが、その数は3に限らない。
【0053】
移動局300−1〜300−3は、図1に示した第1の実施の形態におけるものと同じである。なお、図7に示した形態においては、移動局300−1〜300−3は、電車の各車両である場合を例に挙げているが、自動車や自転車等の他の車両や、移動している人であってもかまわない。また、図7に示した例では、移動局300−1〜300−3は、矢印の方向に移動している。また、図7では、移動局の数が3である形態を例に挙げて説明しているが、その数は3に限らない。
【0054】
図8は、図7に示した無線サービス提供装置110の内部構成の一例を示す図である。
【0055】
図7に示した無線サービス提供装置110には図8に示すように、記憶部102と、無線基地局200−1〜200−3を制御する制御部116とが設けられている。
【0056】
記憶部102は、図2に示したものと同じであるが、移動方向を記憶していなくても良い。
【0057】
また、制御部116には、情報取得部101と、方向算出部103と、特定部114と、指示部105とが設けられている。
【0058】
情報取得部101は、ネットワーク400を介して無線基地局200−1〜200−3から、無線基地局200−1〜200−3と移動局300−1〜300−3との間の接続情報を取得する。また、情報取得部101は、取得した接続情報を方向算出部103へ出力する。
【0059】
方向算出部103は、情報取得部101から出力されてきた接続情報を記憶部102へ書き込む。また、情報取得部101から出力されてきた接続情報と、記憶部102に記憶されている接続情報と、記憶部102に記憶された配置情報とに基づいて、移動局300−1〜300−3の移動方向を算出する。
【0060】
特定部114は、記憶部102に記憶されているグループ構成情報に基づいて、当該移動局グループに属する移動局300−1〜300−3の中で最後尾の移動局を識別する。そして、その最後尾の移動局300−3と方向算出部103が算出した移動方向と記憶部102に記憶された無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。
【0061】
指示部105は、特定部114が特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する。
【0062】
以下、移動方向の算出方法について説明する。ここでは、無線基地局200−2と移動局300−1〜300−3とがすでに接続されており、移動局300−1〜300−3の移動により無線基地局200−1と移動局300−1〜300−3とが新たに接続された場合を例に挙げて説明する。
【0063】
無線基地局200−1〜200−3は、所定のタイミングで移動局300−1〜300−3との間の接続状況を示す接続情報を無線サービス提供装置100へ送信する。これは一般的に行われている方法であれば良い。
【0064】
すると、その接続情報を情報取得部101が取得し、情報取得部101から方向算出部103へ出力する。
【0065】
方向算出部103は、情報取得部101から出力されてきた接続情報と記憶部102に記憶されている接続情報と記憶部102に記憶された配置情報とに基づいて、移動局300−1〜300−3の移動方向を算出する。
【0066】
情報取得部101から出力されてきた接続情報が、移動局300−1〜300−3と接続している無線基地局が無線基地局200−1,200−2であることを示すものであり、記憶部102に記憶されている接続情報が、移動局300−1〜300−3と接続している無線基地局が無線基地局200−1であることを示すものである場合、無線基地局200−1が移動局300−1〜300−3と新たに接続された無線基地局であると判断される。そして、移動局300−1〜300−3とすでに接続していた無線基地局200−2に対して、移動局300−1〜300−3と新たに接続した無線基地局200−1の方向を、移動局300−1〜300−3の移動方向(図1に示した矢印の方向)として算出する。
【0067】
特定部104は、記憶部102に記憶されているグループ構成情報に基づいて、当該移動局グループに属する移動局300−1〜300−3の中で最後尾の移動局を識別する。そして、その最後尾の移動局300−3と方向算出部103が算出した移動方向と記憶部102に記憶された無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。
【0068】
図1に示した例では、移動局グループaの最後尾の移動局は300−3であり、また移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局は無線基地局200−2であるため、それよりも後方に配置されている無線基地局200−3を無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する。
【0069】
指示部105は、特定部104が特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する。図1に示した例では、指示部105は、無線基地局200−3へ省電力モードで動作するように指示する。
【0070】
以下に、第2の実施の形態における無線サービス提供方法について説明する。
【0071】
図9は、図7に示した無線通信システムにおける無線サービス提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0072】
まず、情報取得部101によって移動局300−1〜300−3の接続情報が取得される(ステップS11)。この取得は、所定の周期によって行われるものであっても良いし、情報取得部101の所定のタイミングで行われるものであっても良いし、無線基地局200−1〜200−3の所定のタイミング(例えば、新たに移動局が接続された際)で行われるものであっても良い。取得された移動局300−1〜300−3の接続情報は、情報取得部101から方向算出部103へ出力される。
【0073】
すると、記憶部102に記憶されている接続情報が方向算出部103によって読み出される。
【0074】
そして、記憶部102から読み出された接続情報と情報取得部101から出力されてきた移動局300−1〜300−3の接続情報とに基づいて、移動局300−1〜300−3が接続していた無線基地局以外の無線基地局、つまり、新たな無線基地局と接続があったかどうかが方向算出部103によって判断される(ステップS12)。ここでは、記憶部102に記憶されている接続情報が図4に示したものであり、新たな無線基地局が無線基地局200−1である場合を例に挙げて説明する。
【0075】
移動局300−1〜300−3が新たな無線基地局(無線基地局200−1)と接続があったと判断された場合、方向算出部103によって無線基地局200−1〜200−3の配置情報が記憶部102から読み出される(ステップS13)。
【0076】
そして、記憶部102から読み出された接続情報と情報取得部101から出力されてきた移動局300−1〜300−3の接続情報と記憶部102から読み出された配置情報とに基づいて、移動局300−1〜300−3の移動方向が算出される(ステップS14)。ここでは、移動局300−1〜300−3とすでに接続されている無線基地局200−2から見て、移動局300−1〜300−3と新たに接続された無線基地局200−1の方向が、移動方向として算出される。
【0077】
算出された移動方向は、方向算出部103から特定部104へ出力される。
【0078】
そして、記憶部102に記憶されているグループ構成情報に基づいて、当該移動局グループに属する移動局300−1〜300−3の中で最後尾の移動局(本形態においては、移動局300−3)を識別する。そして、その最後尾の移動局300−3と、方向算出部103から出力されてきた移動局300−1〜300−3の移動方向と、記憶部102に記憶されている無線基地局200−1〜200−3の配置情報とに基づいて、移動方向に対して移動局300−3と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局が無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定される(ステップS15)。図1に示した形態においては上述したように、無線基地局200−3が無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定される。以下、無線基地局200−3が無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定された場合を例に挙げて説明する。
【0079】
すると、指示部105から無線基地局200−3へ、省電力モードで動作するように指示される(ステップS16)。
【0080】
その後、無線基地局200−3は、省電力モードで動作する。
【0081】
なお、第1および第2の実施の形態において説明したように、移動局識別情報やグループ構成情報は、移動局あるいは移動局グループが無線サービスを受ける前に静的情報として登録を行うことができるが、移動局あるいは移動局グループで使用する無線器(移動局)の数が途中で変更可能な場合などは、無線器(移動局)の情報を収集できるゲート等を設け動的に登録を行う事もできるし、無線器(移動局)を通して移動局識別情報やグループ構成情報の変更要求を無線サービスのシステムに対して行うようにすることもできる。
【0082】
また、無線基地局200−1〜200−3の配置情報は、無線サービス開始前に静的情報として登録を行う事ができるが、修理等による無線基地局200−1〜200−3の配置変更に応じ適宜情報を更新することもできる。
【0083】
また、電車が上りと下り等の複数の路線が併設されていて同じ無線基地局を使用する場合は、路線毎に無線器の接続情報の収集と不要な無線基地局の判定とを行い、判定結果のANDにより最終的に不要な無線基地局を判定して省電力制御を行うことができる。
【0084】
上述した動作は、電車向けの無線サービスを例に挙げて示したものであるが、高速道路などで間隔が空いた自動車の一群に対して無線サービスを提供する場合でも、自動車の一群を電車に、自動車の各無線器(移動局)を電車に設置した無線器(移動局)として、上記の動作例のシステムの構成と動作とにより、同様の制御を行う事が可能である。この場合、移動局識別情報は、高速道路の途中にゲートを設ける等して、自動車の群構成の確認と各自動車に搭載する無線器の情報の収集を行うようにして動的に登録を行うようにすることができる。同様に、本発明は、移動進路が決まっていれば、人や自転車の集団に対しても適用する事が可能である。
【0085】
このように本発明においては、電車や自動車等の移動方向が予測可能な移動局向けの無線サービスにて、移動局あるいは移動局のグループが通過する間隔が空いている場合、その間隔を無線基地局の通信処理や接続処理を必要としない期間として着目する。電車や自動車等の移動局を対象にした無線サービスの移動制御については、無線ハンドオーバを効率的に実行する方式について多くの提案が行われているが、本発明は移動体に合わせて不要になる無線基地局を特定し、ネットワークの省電力制御を効率的に行うものである。
【0086】
上述した無線サービス提供装置100が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を記述したプログラムを無線サービス提供装置100にて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを無線サービス提供装置100に読み込ませ、実行するものであっても良い。無線サービス提供装置100にて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、無線サービス提供装置100に内蔵されたROM、RAM等のメモリやHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、無線サービス提供装置100に設けられたCPU(不図示)にて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0087】
100,110 無線サービス提供装置
101 情報取得部
102 記憶部
103 方向算出部
104,114 特定部
105 指示部
106,116 制御部
200−1〜200−3 無線基地局
300−1〜300−3 移動局
400 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信機能を具備する移動局と、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局と、該無線基地局を介して前記移動局へ無線サービスを提供する無線サービス提供装置とから構成された無線通信システムにおいて、
前記無線サービス提供装置は、前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得し、前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、該接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定し、該特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示し、
前記無線サービス提供装置から省電力モードで動作するように指示された無線基地局は、省電力モードで動作することを特徴とする無線通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記無線サービス提供装置は、前記移動局の移動方向に対して前記移動局と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定することを特徴とする無線通信システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記無線サービス提供装置は、前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局の移動方向を算出することを特徴とする無線通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の無線通信システムにおいて、
前記無線サービス提供装置は、前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局とすでに接続していた無線基地局に対する、前記移動局と新たに接続した無線基地局の方向を、前記移動局の移動方向として算出することを特徴とする無線通信システム。
【請求項5】
請求項2に記載の無線通信システムにおいて、
前記無線サービス提供装置は、複数の前記移動局から1つの移動局グループが構成されている場合、該移動局グループの構成を示すグループ構成情報に基づいて、該移動局グループの中で最後尾の移動局を識別し、該最後尾の移動局と接続している無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定することを特徴とする無線通信システム。
【請求項6】
請求項5に記載の無線通信システムにおいて、
前記移動局が通過する経路上に、前記移動局から該移動局を識別するための移動局識別情報を読み取り、読み取った移動局識別情報に基づいて前記グループ構成情報を作成するゲートを設け、
前記無線サービス提供装置は、前記ゲートから取得したグループ構成情報に基づいて、該移動局グループの中で最後尾の移動局を識別することを特徴とする無線通信システム。
【請求項7】
無線通信機能を具備する移動局へ、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局を介して無線サービスを提供する無線サービス提供装置であって、
前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得する情報取得部と、
前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、前記接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定する特定部と、
前記特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する指示部とを有する無線サービス提供装置。
【請求項8】
請求項7に記載の無線サービス提供装置において、
前記特定部は、前記移動局の移動方向に対して前記移動局と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定することを特徴とする無線サービス提供装置。
【請求項9】
請求項7または請求項8に記載の無線サービス提供装置において、
前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局の移動方向を算出する方向算出部を有することを特徴とする無線サービス提供装置。
【請求項10】
請求項9に記載の無線サービス提供装置において、
前記方向算出部は、前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局とすでに接続していた無線基地局に対する、前記移動局と新たに接続した無線基地局の方向を、前記移動局の移動方向として算出することを特徴とする無線サービス提供装置。
【請求項11】
請求項8に記載の無線サービス提供装置において、
前記特定部は、複数の前記移動局から1つの移動局グループが構成されている場合、該移動局グループの構成を示すグループ構成情報に基づいて、該移動局グループの中で最後尾の移動局を識別し、該最後尾の移動局と接続している無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定することを特徴とする無線サービス提供装置。
【請求項12】
無線通信機能を具備する移動局へ、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局を介して無線サービスを提供する無線サービス提供方法であって、
前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得する処理と、
前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、前記接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定する処理と、
前記特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する処理とを有する無線サービス提供方法。
【請求項13】
請求項12に記載の無線サービス提供方法において、
前記移動局の移動方向に対して前記移動局と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する処理を有することを特徴とする無線サービス提供装置。
【請求項14】
請求項12または請求項13に記載の無線サービス提供方法において、
前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局の移動方向を算出する処理を有することを特徴とする無線サービス提供方法。
【請求項15】
請求項14に記載の無線サービス提供方法において、
前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局とすでに接続していた無線基地局に対する、前記移動局と新たに接続した無線基地局の方向を、前記移動局の移動方向として算出する処理を有することを特徴とする無線サービス提供方法。
【請求項16】
請求項13に記載の無線サービス提供方法において、
複数の前記移動局から1つの移動局グループが構成されている場合、該移動局グループの構成を示すグループ構成情報に基づいて、該移動局グループの中で最後尾の移動局を識別する処理と、
前記最後尾の移動局と接続している無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する処理とを有することを特徴とする無線サービス提供方法。
【請求項17】
無線通信機能を具備する移動局へ、該移動局との間で無線通信を行う複数の無線基地局を介して無線サービスを提供する無線サービス提供装置に、
前記無線基地局から該無線基地局と前記移動局との間の接続情報を取得する手順と、
前記移動局が移動することにより該移動局が接続していた無線基地局以外の無線基地局と接続した際、前記接続情報と前記移動局の移動方向と前記無線基地局の配置情報とに基づいて、前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局を特定する手順と、
前記特定した無線基地局へ省電力モードで動作するように指示する手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項18】
請求項17に記載のプログラムにおいて、
前記移動局の移動方向に対して前記移動局と接続している最後方に配置されている無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する手順を実行させるためのプログラム。
【請求項19】
請求項17または請求項18に記載のプログラムにおいて、
前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局の移動方向を算出する手順を実行させるためのプログラム。
【請求項20】
請求項19に記載のプログラムにおいて、
前記接続情報と前記配置情報とに基づいて、前記移動局とすでに接続していた無線基地局に対する、前記移動局と新たに接続した無線基地局の方向を、前記移動局の移動方向として算出する手順を実行させるためのプログラム。
【請求項21】
請求項18に記載のプログラムにおいて、
複数の前記移動局から1つの移動局グループが構成されている場合、該移動局グループの構成を示すグループ構成情報に基づいて、該移動局グループの中で最後尾の移動局を識別する手順と、
前記最後尾の移動局と接続している無線基地局よりも後方に配置されている無線基地局を前記無線サービスの提供に不要となった無線基地局として特定する手順とを実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2011−55091(P2011−55091A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−200061(P2009−200061)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】