説明

燃料供給方法およびシステム

【課題】燃料供給方法およびシステムを提供する。
【解決手段】移動電話機を用いてコードを得て、このコードを手作業で燃料ポンプに入力することによって、燃料ポンプを解放する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料供給方法およびシステムに関する。更に特定すれば、本発明は、燃料ポンプの解放方法およびシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料供給に対して支払いを行う際、通常、会計窓口において現金、銀行カード、またはクレジット・カードを用いて支払う。更に進んだ燃料供給方法は、燃料ポンプを用いるのに先立って燃料ポンプにおいて支払いを済ませることによって燃料ポンプを解放することであり、燃料ポンプに銀行カードまたはクレジット・カードを挿入し、銀行カードまたはクレジット・カードを用いてある金額を先払いすることによって、燃料ポンプが解放される。
【0003】
WO98/54678(特許文献1)には、直立して(upright)燃料への自動進入路を確立するシステムおよび車両に給油する方法が記載されている。燃料ポンプへの自動進入路を確立するシステムは、ガソリン・スタンドに付随する燃料ポンプを規制する分散制御ユニットと、中央制御ユニットとを備えている。制御ユニットは、移動電話機から送信される無線信号によって活性化される。移動電話機に属する第1の一意のコードが、同じ電話機に識別番号とリンクされ、番号および/またはコードが、ユニット内にあるデータとリンクされる。分散制御ユニットは、燃料ポンプに対して一意であり電話機を通じて入力される第2コードを、ポンプに伴うステータスと共にリンクする。ポンプは、移動電話機から送信される無線信号によって活性化される。
【0004】
WO98/54678(特許文献1)のシステムの欠点は、移動電話機が、直接的にまたは中間システムを介して間接的に、燃料ポンプと相互作用することができなければならないことである。
【特許文献1】WO98/54678
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術では、移動電話機が燃料ポンプと相互作用することなく、移動電話を用いて支払いを行い、燃料供給を可能にする解決策を提供することができない。
本発明の目的は、移動電話機が燃料ポンプと相互作用することなく、移動電話を用いて支払いを行い、燃料供給を可能にする方法およびシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、移動電話機が燃料ポンプと相互作用することなく、移動電話を用いて支払いを行うことができる、燃料供給の解決策を提供する。
本発明の一態様によれば、燃料ポンプの解放方法およびシステムを提供する。本方法は、以下のステップ、または以下のステップの部分集合から成ることができ、本システムは、これらのステップを処理するための手段を備えることができる。第1コードを移動電話機から制御システムに送信するステップ、制御システムにおいて、移動電話機を携行するユーザの残高をチェックするステップ、制御システムにおいて第2コードを生成するステップ、制御システムから移動電話機に第2コードを送信するステップ、燃料ポンプにおいて、当該燃料ポンプにおけるキーパッドを通じて、第2コードを受信するステップ、第2コードを燃料ポンプから制御システムに送信するステップ、有効性確認を制御システムから燃料ポンプに送信するステップ、および使用のために燃料ポンプを解放するステップ。これには、燃料ポンプを解放するための第2コードを移動電話機を用いて取り込み、手作業で燃料ポンプにおいて第2コードを入力し、支払いを行うことができる。本方法は、更に、音声応答システムにおいて第1コードを移動電話機から受信するステップと、第1コードを音声応答システムから制御システムに送信するステップとを備えることができる。これには、第2コードを取り込む際に、移動電話機のユーザを音声によって誘導することができるという利点がある。
【0007】
本発明の別の態様によれば、前述のような、燃料ポンプの解放システムにおいて用いるための制御システムを提供する。この制御システムは、一方では、第2コードを生成し、この第2コードを移動電話機のユーザに供給することができ、他方では、第2コードを手作業で燃料ポンプに入力した後に、第2コードの有効性をチェックすることができるという利点がある。
【0008】
本発明は、燃料ポンプに限定されるのではない。本発明は、水ポンプのような、他の種類のポンプを解放するためにも用いることができる。更に、本発明は、自動販売機における支払い方法としても用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
これより、図面に示す実施形態例を参照しながら、本発明について更に詳しく説明する。
本発明は、カードまたは現金で支払いを行うことなく、燃料スタンドにおいて車両に給油する新規なシステムを提供する。無線電話機によって活性化することができ、所与の燃料ポンプを解放することができる中央制御システムが必要となる。この制御システムでは、顧客、電話番号、個人コード、および彼らの残高を管理する。
【0010】
図1において、次の6ステップに分けて本システムの動作について説明する。顧客の管理をどのように行うかについては記載しない。尚、本システムにおいては、ユーザは、彼の電話番号および個人コード(pin)と共に知られており、彼の車両(100)に給油することが許可されている(即ち、彼の残高はプラスである)と仮定する。
【0011】
1.ユーザがIVR番号を呼び出す。
ユーザは、移動電話機(101)を用いて番号を呼び出し、対話型音声応答システムIVR(102)に接続される。ユーザは、彼の個人pinコードを入力するように要求される。
【0012】
2.個人コードによる認証。
IVRは、電話機の識別コード(電話番号)を、入力された個人コードと共に、中央制御システム(103)に受け渡す。システムは、この組み合わせが有効か否かチェックする。有効でない場合、信号をIVRに送信し、ユーザにこのデータが無効であることを知らせる。
【0013】
3.残高−バウチャのチェックおよび供給。
認証チェックの後、ユーザの残高をチェックする。十分でない場合、ユーザに知らせるようにIVRを促す。残高が十分である場合、システムは新たなコード(第2コード)を生成し、SMSによってユーザの電話機に送信される。このコードは、バウチャとして作用する。第2コードの供給は、ユーザが燃料スタンドに到着する前に行うことができるので、燃料スタンドにおいて彼の移動電話機で呼び出す必要はない。本方法は安全である。何故なら、ユーザ自身のみがこの第2コードを受信しているからである。コードは、ある時間量、例えば、30分間は有効である。
【0014】
4.ユーザは燃料ポンプにおいてバウチャを入力する。
燃料スタンドに到着すると、ユーザは、受信している第2コードを、燃料ポンプ(104)のキーパッドから入力する。
【0015】
5.バウチャが有効か否かのチェック
燃料ポンプ(104)は、入力されたコードを中央制御システム(103)に受け渡す。システムは、コードの有効性をチェックする。これが意味するのは、このコードによって、中央制御システムがユーザを認識するということである。
【0016】
6.燃料ポンプを解放する。
入力されたコードが有効な場合、コードをブロックし(block)、トランザクションを管理し、燃料ポンプに信号を受け渡し、それを解放して使用できるようにする。使用後、燃料ポンプは結果、即ち、リットル量および金額を送信する。
【0017】
本発明は、燃料ポンプに限定されるのではない。本発明は、水ポンプのような、他の種類のポンプを解放するためにも用いることができる。更に、本発明は、自動販売機における支払い方法としても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、本発明によるシステムの動作を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ポンプの解放方法であって、
移動電話機(101)からの第1コードを制御システム(103)に送信するステップ(1、2)と、
前記制御システム(103)において、前記移動電話機(101)を携行するユーザの残高をチェックするステップと、
前記制御システム(103)において、第2コードを生成するステップと、
前記第2コードを前記制御システム(103)から前記移動電話機(101)に送信するステップ(3)と、
燃料ポンプ(104)において、該燃料ポンプにおけるキーパッドを通じて、前記第2コードを受信するステップ(4)と、
前記第2コードを前記燃料ポンプ(104)から前記制御システム(103)に送信するステップ(5)と、
前記制御システム(103)から前記燃料ポンプ(104)に、有効性確認を送信するステップ(6)と、
使用のために前記燃料ポンプ(104)を解放するステップと、
を備えている、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法であって、更に、
音声応答システム(102)において、前記移動電話機(101)からの前記第1コードを受信するステップと、
前記音声応答システム(102)から前記制御システム(103)に前記第1コードを送信するステップ(2)と、
を備えている、方法。
【請求項3】
燃料ポンプの解放システムであって、移動電話機(101)と、制御システム(103)と、燃料ポンプ(104)とを備えており、前記制御システム(103)を前記移動電話機(101)にリンクし、前記制御システム(103)を前記燃料ポンプ(104)にリンクしており、
前記移動電話機は、第1コードを前記制御システム(103)に送信する手段を備えており、前記移動電話機は、更に、前記制御システム(103)から第2コードを受信する手段を備えており、
前記制御システム(103)は、前記第1コードを前記移動電話機(101)から受信する手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、前記移動電話機(101)を携行するユーザの残高をチェックする手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、前記第2コードを生成し、該第2コードを前記移動電話機(101)に送信する手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、前記第2コードを前記燃料ポンプ(104)から受信する手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、有効性確認を前記燃料ポンプ(104)に送信する手段を備えており、
前記燃料ポンプ(104)は、該燃料ポンプにおけるキーパッドを通じて前記第2コードを受信する手段を備えており、前記燃料ポンプ(104)は、更に、前記第2コードを前記制御システム(103)に送信する手段を備えており、前記燃料ポンプ(104)は、更に、前記有効性確認を前記制御システム(103)から受信する手段を備えており、前記燃料ポンプ(104)は、更に、使用のために前記燃料ポンプを解放する手段を備えている、システム。
【請求項4】
請求項3記載のシステムであって、更に、音声応答システム(102)を備えており、
前記移動電話機(101)は、前記第1コードを前記音声応答システム(102)に送信する手段を備えており、
前記制御システム(103)は、前記音声応答システム(102)から前記第1コードを受信する手段を備えており、
前記音声応答システム(102)は、前記移動電話機(101)から前記第1コードを受信する手段を備えており、前記音声応答システム(102)は、更に、前記第1コードを前記制御システム(103)に送信する手段を備えている、システム。
【請求項5】
燃料ポンプの解放システムにおいて用いるための制御システムであって、該制御システム(103)は、移動電話機(101)にリンクされており、前記制御シスステム(103)は、燃料ポンプ(104)にリンクされており、
前記制御システム(103)は、前記移動電話機(101)から第1コードを受信する手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、前記移動電話機(101)を携行するユーザの残高をチェックする手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、第2コードを生成し、該第2コードを前記移動電話機(101)に送信する手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、前記燃料ポンプ(104)から前記第2コードを受信する手段を備えており、前記制御システム(103)は、更に、有効性確認を前記燃料ポンプ(104)に送信する手段を備えている、制御システム。
【請求項6】
請求項5記載の制御システムにおいて、前記制御システム(103)は、更に、音声応答システム(102)から前記第1コードを受信する手段を備えている、制御システム。

【図1】
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【公表番号】特表2008−525286(P2008−525286A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548768(P2007−548768)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【国際出願番号】PCT/EP2005/014186
【国際公開番号】WO2006/069804
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(504292093)コニンクリーケ・ケイピーエヌ・ナムローゼ・フェンノートシャップ (53)
【Fターム(参考)】