説明

燃料効率の高い経路誘導

【解決手段】 車両用に燃料効率の高い経路を決定する技術について説明する。一実施形態では、車両の1若しくはそれ以上の特徴に基づいて特定された位置と指定された位置との間の経路のうち、当該車両が前記特定された位置と前記指定された位置との間を移動する場合により少ない量の燃料を消費する経路について決定が行われる。当該経路は、前記指定された位置へのナビゲーションなどの使用目的のために表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、35U.S.C.§119(e)の規定に基づき、2008年8月22日日付で出願された米国仮特許出願第61/091,211号明細書、「Fuel Efficient Routing」(燃料効率の高い経路誘導)に対して利益および優先権を主張するものである(参照によりその開示内容の全体を本明細書に組み込むものとする)。
【背景技術】
【0002】
グローバルポジショニングシステム(global positioning system:GPS)は、正確な測位データを提供することを目的に開発されてきた。従来のGPSシステムでは、受信機を使って入力信号を捕捉し、1若しくはそれ以上のGPS信号源に対する当該受信機の位置を特定する。この態様では、前記受信機を含む装置を使って、特定された位置から指定された位置へナビゲートすることができる。
【0003】
道路(例えば、種々の通りまたは道(street、avenue、boulevard、path)、幹線道路、高速道路、路地、舗装されていない歩道)のライブラリが前記装置に設けられている場合、当該装置は、特定された位置と指定された位置との間の経路を示すことができる。例えば、エンドポイントを受け取った時点で、前記装置は、道路データを含むライブラリにアクセスして、指定された位置に到達するために使用可能な道路を示すことができる。ただし、その装置が示す特定された位置と指定された位置との間の経路は、全体的な距離が最短になる経路、または全体的な移動時間が最短になる経路に限られることが多い。その場合、前記装置の利用者は、全体的な移動距離が最短になる経路または全体的な移動時間が最短になる経路しか選択できないという制限を受ける。全体的な時間または距離に基づいて経路を提供するよう構成された装置を使用する場合、効率的ではない可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本明細書では、車両の1若しくはそれ以上の特徴に基づいて経路間で比較を行い、当該車両がより少ない量の燃料を消費することになる経路を決定する技術について説明している。一実施形態では、車両の1若しくはそれ以上の特徴に基づいて、当該車両が特定された位置と指定された位置との間の経路のうちどの経路を移動した場合に当該車両がより少ない量の燃料を消費するかについて決定が行われる。より少ない燃料量に関連付けられた経路が表示され、前記指定された位置へのナビゲートに使用することができる。
【0005】
本概要は、詳細な説明および図面で完全に説明している主題を単に紹介するために提供されている。従って、本概要は、本発明の不可欠な特徴を説明するものと見なすべきでも、特許請求の範囲を決定するため使用すべきでもない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
以降の詳細な説明では、以下の添付の図面を参照して説明を行っている。これらの図面では、参照番号の最も左の数字(桁)により、その参照番号が初出する図の番号を示している。以降の説明において異なる状況および図で同じ参照番号を使用している場合は、それらが同様な項目または同一の項目であることを示している。
【図1】図1は、燃料効率の高い経路誘導を行うよう動作可能な例示的位置決めシステム環境を示した図である。
【図2】図2は、例示的な実施形態のシステムを示したもので、図1の前記位置決定装置が燃料効率の高い経路誘導を実施している状態をさらに詳しく示している。
【図3】図3は、例示的な実施形態のシステムを示したもので、図1の前記位置決定装置が燃料効率の高い再経路誘導(経路誘導のやり直し)を実施している状態をさらに詳しく示している。
【図4】図4は、例示的な実施形態のシステムを示したもので、図1の前記位置決定装置が車両の車載コンピュータからデータを受信している状態をさらに詳しく示している。
【図5】図5は、例示的な実施形態のシステムを示したもので、経路誘導データおよび/または行程の履歴データへのウェブアクセスを示している。
【図6A】図6A〜Dは、図1の位置決定装置で実行された例示的なグラフィカルユーザーインターフェースを示した図である。
【図6B】図6A〜Dは、図1の位置決定装置で実行された例示的なグラフィカルユーザーインターフェースを示した図である。
【図6C】図6A〜Dは、図1の位置決定装置で実行された例示的なグラフィカルユーザーインターフェースを示した図である。
【図6D】図6A〜Dは、図1の位置決定装置で実行された例示的なグラフィカルユーザーインターフェースを示した図である。
【図7】図7は、燃料効率の高い経路誘導技術を使って車両を経路誘導する例示的な実施形態での工程を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
概要
従来の経路誘導技術では、通常、開始位置と終了位置との間で全体的な時間が最短になる経路または全体的な距離が最短になる経路を選択するオプションが提供される。しかし、これらの要因に基づいた経路誘導では、開始位置と終了位置との間に提供される経路の数が限られる。例えば、全体的な時間が最短の経路を提供するGPS装置は、物理的に比較的長距離でも、制限速度が比較的高い高速道路を移動する経路を提供することができる。時間または距離に基づいて経路誘導することにより、開始位置と終了位置との間の行程の全体的な効率に影響を及ぼす他の要因は考慮されない。
【0008】
上記を鑑み、燃料効率の高い経路誘導技術について説明する。一実施形態においては、車両プロファイルに基づいて、最小の燃料消費量に関連付けられた経路誘導に関する決定が行われる。この決定には、例えば車種および/または種々の経路誘導要因に基づき、どの経路が最小燃料消費量に関連付けられるか計算する工程を含めることができ、前記種々の経路誘導要因は、グローバルポジショニングシステム入力により特定された位置、または利用者が定義した位置を含む他の任意の開始位置と、指定された位置との間にある複数の道路区分または他の道路要素若しくは経路要素に関連付けられている。最小燃料消費量に関連付けられると決定された経路の表示は、自動車の運転者が利用できるように視覚的に経路の表示を提示することなどにより行われる。他の種々の例も考えられ、これらについては、図1〜5と関連して説明する燃料効率の高い経路誘導を実施するよう構成された位置決定装置に実装できる付加的な特徴および態様を示した以下の図と関連付けてさらに説明している。
【0009】
以下、燃料効率の高い経路誘導技術を実施可能な例示的環境についてまず説明する。次に、その例示的環境で使用できる例示的工程を説明するが、この工程例は、その要旨を逸脱しない範囲で、他の環境でも使用できる。当該燃料効率の高い経路誘導技術については、自動車タイプの車両に伴うGPS位置決定環境に関連して説明しているが、これらの技術が自動二輪車(オートバイ)など種々の環境で使用できることは容易に理解されるはずである。
【0010】
環境例
図1は、燃料効率の高い経路誘導を実施可能な例示的位置決めシステム環境100を示したものである。種々の位置決めシステムを使用して位置決定技術を提供することができるが、その一例であるグローバルポジショニングシステム(global positioning system:GPS)を図1に例示している。環境100には、1若しくはそれ以上のアンテナ104(1)〜104(N)を含む人工衛星、地上に設置されたステーション、航空機など、任意数の位置送信源102(1)〜102(N)を含めることができる。これらの位置送信源102(1)〜102(N)は、当該位置送信源に対する位置決定装置106の位置を特定する上で使用できる信号を送信する。これにより前記位置決定装置106の位置が特定して、当該位置決定装置106をその特定位置からナビゲートすることができる。例えば、当該位置決定装置106は、前記位置送信源102(1)〜102(N)からの信号をアンテナ110で受信するよう構成された受信機108を含むGPS対応装置であってよい。位置決定装置106については、地上にある自動車などの車両環境で説明しているが、海洋環境および/または空中環境など種々の環境で実装可能である。
【0011】
以下の説明の便宜上、位置決定機能は、1若しくはそれ以上の位置を「知る」ことによりサポート可能となる多種多様なナビゲーション技術および他の技術に関するものであってよい。例えば、位置決定機能を使うと、位置データ、タイミングデータ、スピードデータ、および他の種々のナビゲーション関連データを提供することができる。前記位置決定装置106は、多種多様なナビゲーション関連機能を実行するよう種々の態様で構成できる。例えば、この位置決定装置106は、図に示した自動車のナビゲーション、(例えば、航空機、ヘリコプターの)航空ナビゲーション、海洋ナビゲーション、(例えば、フィットネス関連機器の一部としての)個人的用途などのために構成することができる。そのため、この位置決定装置106には、上述した技術のうち1若しくはそれ以上を使って当該位置決定装置106の位置を決定する種々の装置を含めることができる。種々の実施形態において、この位置決定装置106は、携帯可能な手持ち式ハウジングを含む携帯型ナビゲーション装置として構成されている。
【0012】
本文書ではGPSシステムについて説明しているが、地上に設置されたシステム(例えば、携帯電話の電波塔から位置データをブロードキャストする無線テレフォニーシステムまたはデータシステム)、位置決め信号を送信する無線ネットワークなど、他の多種多様な位置決めシステムも使用できることが明確に理解されるはずである。例えば、位置決定機能は、サーバーベースのアーキテクチャ内のサーバーを使って、地上インフラストラクチャから、1若しくはそれ以上のセンサー(例えば、ジャイロスコープまたは走行距離計)などを介して、実施可能である。他の例示的なシステムとしては、これに限定されるものではないが、全地球航法衛星システム(Global Orbiting Navigation Satellite System:GLONASS(グロナス))、ガリレオナビゲーションシステム、または他の人工衛星ナビゲーションシステムなどがある。
【0013】
1若しくはそれ以上の経路誘導データ源を使用して、前記位置決定装置106に経路誘導データ114を提供することができる。例えば、この経路誘導データ114を含むサーバーは、前記位置決定装置106が使用する1若しくはそれ以上の送信機112(1)〜112(N)、地上に設置された携帯電話の電波塔、または他の無線ネットワークを通じて経路誘導データを提供することができる。前記経路誘導データ源は前記位置送信源に関連付けることができるが、他の場合、前記経路誘導データ源および/または前記送信機は、前記位置送信源から独立している。
【0014】
前記経路誘導データ源に関連付けられた前記位置送信源102(1)〜102(N)および前記送信機112(1)〜112(N)は、共通の通信技術を実装し、または互いに独立した通信技術を使用することができる。そのため、前記位置決定装置106は受信機108を含むものとして例示されているが、別の例では前記位置決定装置に、異なる通信技術を使って信号を受信する複数のアンテナおよび受信機が含まれる。
【0015】
前記経路誘導データ源および/または前記送信機112(1)〜112(N)は、種々の方法で経路誘導データ114を通信できる。例えば、前記経路誘導データ源は、前記位置決定装置106からの経路誘導データ114要求に応答し、前記送信機112(1)〜112(N)を使って経路誘導データ114のバーストを通信し、前記位置決定装置106の位置に基づいて前記経路誘導データをストリーム配信し、要求−応答の形で前記経路誘導データの提供など行う。
【0016】
例示的な経路誘導データ114としては、1若しくはそれ以上のリアルタイムデータおよび/または履歴データなどがある。経路誘導データ114は、燃料消費に影響を及ぼす要因と見なすことができる。
【0017】
リアルタイムデータとしては、これに限定されるものではないが、気象状況(例えば、温度、降水量)、道路状況(例えば、工事情報)、およびリアルタイム交通状況などがある。例えば、前記経路誘導データ源は、地方公共団体または他の政府事業体が維持管理する交通規制システムおよび交通検出システムにアクセスして、一定の道路区分における交通の流れの速さを示すことができる。
【0018】
履歴データとしては、これに限定されるものではないが、交通パターン、経路状態(例えば、列車の時刻表、一時停止標識の数、右折および左折等の回数、右折および左折等のタイプ、電子交通規制、道を譲れの標識)、道路分類(例えば、高速道路以外の一般道、住宅街の道、高速道路)、および地形データ(例えば、起伏の緩やかな丘陵、急勾配、平坦)などがある。これらの履歴データは、指定された位置についての経路誘導データ114、経路の決定時点などと相関させることができる。これらの経路誘導データ114には、燃料消費に関連付けられた経路誘導要因(例えば、一時停止、高度変化)を含めることができる。
【0019】
前記位置決定装置106には、この位置決定装置106に関連付けられた車両118に含まれる車載コンピュータ116(例えば、エンジン診断システム)など、他の装置と通信する付加的なアンテナ、受信機、および/または送信機を含めることができる。例えば、当該位置決定装置106には、Bluetooth(Bluetooth Sig, Inc.、米国ワシントン州Bellevue)、ANT(Dynastream Innovations, Inc.、カナダアルバータ州Chochrane)、および/または前記車両の車載コンピュータ116と通信する無線受信機および/または無線送信機を含めることができる。他の場合、前記位置決定装置106は、前記車載コンピュータ116に配線接続することができる。
【0020】
図に示したように、前記受信機108および前記アンテナ110は、プロセッサ120と通信可能に連結されている。また、ナビゲーションモジュール122、入力装置124(例えば、タッチスクリーン126、ボタン、マイクロホンなど)、出力装置128(例えば、ユーザーインターフェース(例えば、グラフィカルユーザーインターフェース)を表示するタッチスクリーン126、スピーカー、および/またはデータ接続)、およびメモリ130も、前記プロセッサ120と通信可能に連結されているものとして図示している。
【0021】
前記プロセッサ120は、それを形成する材料またはそれらの内部で使用される処理機構により限定されるものではなく、半導体および/またはトランジスタ(例えば電子集積回路(integrated circuit:IC))などで実装可能である。ここでは単一のメモリ130を示しているが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ハードディスクメモリ、取り外し可能な記憶媒体(例えば、メモリ130は、取り外し可能なメモリカートリッジを受容するスロットを介して実装可能)、および他種のコンピュータ可読媒体など、多種多様なメモリおよびその組み合わせを使用することができる。
【0022】
前記位置決定装置106の構成要素については各々別個のものとして図示したが、これらの構成要素は、その要旨を逸脱しない範囲で、さらに分割することも(例えば、前記出力装置128はスピーカーおよび表示装置として実装できる)、および/または組み合わせることも(例えば、入力装置124および出力装置128は、前記タッチスクリーン126を介して組み合わせることができる)できることが明確に理解されるべきである。
【0023】
前記位置送信プラットフォーム102(1)〜102(N)からの信号は、前記プロセッサ120に通信して前記ナビゲーションモジュール122で処理でき、図ではこのナビゲーションモジュール122について、前記プロセッサ120上で実行され、前記メモリ130に格納可能なものとして例示している。このナビゲーションモジュール122は、位置を「知る」機能の代表的なものであり、これは、例えば前記位置送信プラットフォームから取得される信号を処理して、前記位置決定装置106の位置、スピード、時間などを決定するといった前述の位置決定機能を提供することにより行う。
【0024】
前記ナビゲーションモジュール122は、例えば、前記メモリ130に格納された位置データを使って、地図上で現在の位置を示すことなどを実行できる。また、このナビゲーションモジュール122を実行すると、現在のスピードを決定し、到着時刻を計算するなど、他の位置決定機能を提供することもできる。また、他の多種多様な例も考えられている。
【0025】
図示したように、前記位置決定装置106には、経路誘導モジュール132が含まれる。この経路誘導モジュール132は、最小の燃料消費量に関連付けられた経路を決定する機能の代表的なものである。例えば、この経路誘導モジュール132は、指定された位置へ向かう種々の道路区分、道路要素、道路分類、経路要素、および/または経路に関連付けられた燃料消費量を決定したのち、車両プロファイル134に基づいて最小燃料消費量に関連付けられた経路の表示を許可するように構成することができる。この経路誘導モジュール132は、車両プロファイル134に基づいて燃料の消費量が最小になる経路を計算することにより前記決定を行う。本開示の目的上、燃料とは、ガソリン、ディーゼル(軽油)、水素その他の形態のエネルギー(例えば、電池に貯蔵された電気エネルギー)などをいう。一部の実施形態では、前記経路誘導モジュール132を、その呼び出し時まで、前記メモリ130または他のコンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。
【0026】
前記経路誘導モジュール132は、前記メモリ130、前記経路誘導データ源などのうち1若しくはそれ以上からの経路誘導データ114を使って、特定された位置と指定された位置との間にあるどの経路が最小燃料消費量に関連付けられるかを決定する。例えば、前記経路誘導データ114は、メモリ130に含まれたデータベースに格納される。前記経路誘導モジュール132は、使用可能な経路誘導要因として前記経路誘導データ114を考慮して、特定の経路または道路区分に関する燃料消費量を決定する。
【0027】
特定の経路に関する燃料消費量は、経路誘導要因、経路誘導要因の組み合わせなどの関連付けに基づいたものであってよい。例えば、前記経路誘導モジュール132は、前記決定を行う際、急勾配の上り坂を有する道および複数の一時停止を組み合わせて考慮することができるが、これは、経路誘導要因(例えば、一時停止および上り坂の勾配)の全体的な影響が、経路誘導要因を個別に考慮した場合より大きなものになる可能性があるためで、例えば、坂で一時停止したのち前進した場合には、坂を上ったのち平地で一時停止してから前進する場合と比べてより多くの燃料が消費される可能性があるためである。一部の実施形態では、経路誘導要因の組み合わせを前記経路誘導データ源により事前に関連付け、または前記メモリ130内で事前に関連付けることができる。また、経路誘導要因は、これに限定されるものではないが、一定の道路区分における平均スピード、一定の道路区分における最大スピード、一定の道路区分に提示されている制限速度、一定の道路区分の交通履歴情報、一定の道路区分のリアルタイム交通情報、交通情報を含む時間に基づいた情報、これらの組み合わせなどを含む他のナビゲーション関連情報に付加的に対応させることもできる。
【0028】
前記経路誘導モジュール132および/または前記経路誘導データ源は、特定の経路誘導要因について燃料消費量を示す値など、経路誘導要因が燃料消費に及ぼす影響に基づいて、それら経路誘導要因の値を割り当てることができる。例えば、制限速度が45(mph)(時速45マイル)の道沿いに設けられた一時停止標識には、時速30マイルの道沿いの一時停止標識より高い重み付け値が割り当てられる。経路誘導要因に値を割り当てることにより、前記経路誘導モジュール132は、最小燃料消費量に関連付けられた経路を決定する一環として、個々の経路誘導要因が燃料消費に及ぼす影響を考慮することができる。
【0029】
以上、前記環境とその環境における前記位置決定装置106について説明したが、以下では付加的な実施形態および前記位置決定装置106の付加的な特徴について説明する。
【0030】
図2は、例示的な実施形態のシステム200を例示したもので、図1の前記位置決定装置106が燃料効率の高い経路誘導を実施している状態をさらに詳しく示している。例えば、この位置決定装置106は、指定された位置に向う経路のうち最小の燃料消費量に関連付けられた経路を決定する一環として、燃料効率の高い経路誘導技術を実施することができる。
【0031】
例えば、位置送信源(例えば、利用者の自宅)からの信号を使って特定された位置と、図1および図2に示したレストラン136など指定された位置との間の移動を考慮する。前記位置決定装置106は、前記レストラン136への道順に関する入力を受信すると、それに応答して経路誘導データ源のうち1若しくはそれ以上に対し、経路誘導要因を求める要求を送信し、前記メモリ130から経路誘導要因を取得するなど行う。前記要求には、前記位置決定装置106の位置、指定された位置(例えば、エンドポイント)、取得すべきデータなどを含めることができる。
【0032】
クライアント側のアプローチを使用する場合、前記経路誘導モジュール132は、前記メモリ130または前記経路誘導データ源のうち1若しくはそれ以上から経路誘導データ114を取得して、最小燃料消費量に関連付けられた経路誘導の決定に使用することができる。前記経路誘導モジュール132は、前記車両プロファイル134、運転者プロファイル138、および/または経路誘導データ114のうち1若しくはそれ以上に基づいて、最小燃料消費量に関連付けられた経路に関する決定を行うことができる。例えば、前記経路誘導モジュール132は、指定された位置を以前の行程に関連付けて受信すると、それに応答して前記メモリ130にアクセスし、以前の行程からの履歴データ(例えば、燃料消費、平均スピード、時間)を含む経路誘導データ114を取得することができる。上記の例において、以前の行程からのデータは、前記車両プロファイル134、前記運転者プロファイル138、または経路誘導データ114のうち1若しくはそれ以上の一部であってよい。
【0033】
経路誘導データ114の取得方法については、前記経路誘導モジュール132が前記経路誘導データ源に経路誘導データ114を要求する、あるいはジャンプドライブを接続し、前記位置決定装置106を前記経路誘導データ源と同期させるなどにより、経路誘導データ114が前記メモリ130に定期的にロードされるようにできる。例えば、取り外し可能なメモリ装置を前記位置決定装置106に接続して、決定を行う際に考慮すべき経路誘導要因を更新することができる。
【0034】
1若しくはそれ以上の実施形態において、前記経路誘導モジュール132は、前記車両プロファイル134、経路誘導要因、および/または前記運転者プロファイル138のうち1若しくはそれ以上に基づくなどして、どの経路が最小燃料消費量に関連付けられるかをヒューリスティックに決定するように構成できる。例えば、前記経路誘導モジュール132は、以前の行程に関連付けられた経路から、最小燃料消費量に関連付けられる経路を適応的に学習することができる。そのため、一時停止から急激に加速する習慣または傾向が運転者にある場合、前記経路誘導モジュール132は、それに適応して一時停止をなくすよう、最小燃料消費量に関連付ける経路を決定する。
【0035】
前記車両プロファイル134には、車両118の車種に対応するデータ、特定の車両に固有のデータ(例えば、前記車載コンピュータ116からのデータ)などのうち1若しくはそれ以上を含めることができる。例えば、前記車両プロファイルには、燃料消費に関連付けた特徴を含めることができる。例示的な特徴としては、これに限定されるものではないが、エンジンサイズ(例えば、V6、V8)、トランスミッション(例えば、マニュアル、オートマチック)、付属品(例えば、空調(冷暖房))、車両の特徴(例えば、回生ブレーキ、ハイブリッド電気式または内燃式)、乗員情報、重量またはけん引、燃料効率の高い移動に最適なスピードなどがある。前記経路誘導モジュール132は、決定を行う一環として、これら特徴のうち1若しくはそれ以上を考慮することができる。例えば、当該車両に回生ブレーキが含まれることが前記車両プロファイル134に示されている場合、前記経路誘導モジュール132は、この特徴を考慮して、最小燃料消費量に関連付けられた経路を決定する。理解すべき点として、前記車両プロファイル134にカスタマイズ可能な特徴を含め、利用者が特徴を選択、追加、および/または調整できるようにすることができる。一部の実施形態において、車両プロファイルは、車両の製造業者、政府機関、サードパーティデータ源など、種々のデータ源から取得される。例えば、前記装置106に関連付けられたウェブブラウザを利用すると、利用者は、車両プロファイルに関連付けられたコンテンツにアクセスして、使用する車両に固有の車両プロファイルをダウンロードすることができる。
【0036】
前記位置決定装置106は、経路誘導データ要求の一環として、車両プロファイルから前記特徴のうち1若しくはそれ以上を示すことが可能である。それに応答して、経路誘導データ源は、示された特徴に固有の経路誘導データを提供する。
【0037】
前記運転者プロファイル138には、特定の運転者に関するデータ(例えば、車両をロック解除するため使用される遠隔制御装置(リモコン)を使って運転者を特定できる)または利用者の自己特定に基づいたデータを含めることができる。他の実施形態では、前記運転者プロファイル138で運転者履歴(例えば、習慣)を表して、前記車両118および/または前記位置決定装置106に関連付けられた合成運転者(composite driver)を作成できる。例えば、前記運転者プロファイルには、当該運転者について、特定の道路または経路における平均スピード、種々の道路分類における平均スピード(例えば、幹線道路、脇道等における平均スピード)、特定の時間における平均スピード、加速パターンおよび減速パターン、これらの組み合わせなどを含めることができる。
【0038】
図2に例示したように、特定された開始位置と指定された目的位置との間には、いくつかの経路(経路「1」〜「N」がそれぞれ240(1)〜240(N)と採番されている)が存在する。特定された道路区分における一時停止標識の数、当該特定された道路区分の地形(例えば、1若しくはそれ以上の道路区分にわたる累積高度の変化)、平均制限速度、移動スピード履歴、交通情報、道路分類情報、および本明細書で説明するその他の要因のいずれかなどの経路誘導要因を利用すると、特定された開始位置と指定された目的位置との間で燃料効率の高い経路を特定することができる。これらの経路誘導要因は、開始位置と目的位置との間で考えられる経路のうちいずれか1つの一部を有する1若しくはそれ以上の道路区分に関連付けることができる。
【0039】
図示したように、経路「1」240(1)には、2つの完全な一時停止(2つの一時停止標識で示す)を含む一般道上の経路、踏切、電子交通信号(交通信号で示す)、および種々の地形変化が表されている。当該経路と比べ、経路「N」240(N)には、完全な一時停止(一時停止標識で示す)、相乗り車(high occupancy vehicle:HOV)専用車線を提供する幹線道路区分、および電子交通信号(交通信号で示す)を含む各種分類の道路(例えば、一般道および高速道路)が表されている。経路「1」240(1)および経路「N」240(N)はどちらも特定された位置(例えば、自宅)で開始し、指定された位置(例えば、レストラン136)で終了するが、これらの経路に対応する道路区分の経路誘導要因は、HOV車線、幹線道路区分、一般道など異なっている。
【0040】
前記経路誘導モジュール132は、道路区分、経路誘導要因、経路要素などのうち1若しくはそれ以上に割り当てられた数値に基づいて燃料消費量を計算するアルゴリズムを実行することができる。最低の燃料消費量に関連付けられた経路を決定できる。例えば、経路誘導データ114には、経路誘導要因に関連付けられた燃料消費に関連付けられている値を含めることができる。その結果、前記経路誘導モジュール132は、経路上の種々の道路区分で前記経路誘導要因が燃料消費に及ぼす影響を計算して、最小燃料消費量に関連付けられた経路を決定することができる。その追加形態または代替形態として、前記経路誘導モジュール132は、以下でより詳しく説明するように、考えられる経路に予測される種々の道路区分および/または道路カテゴリーに関連付けられた期待される移動スピードに基づき、最も燃料効率の高い経路を決定することができる。例えば、開始位置と目的位置との間の複数の道路区分を分析して経路を特定する場合、前記アルゴリズムは、道路区分の移動スピード(最短経路時間)、道路区分の長さ(最短経路距離)、および上記の経路誘導要因を考慮して、当該経路の部分を有する適切な道路区分を選択する。
【0041】
前記経路誘導モジュールは、前記車両プロファイル134に含まれる1若しくはそれ以上の特徴に基づいて経路誘導要因が燃料消費に及ぼす影響を考慮することができる。例えば、一時停止は、車両減速時にエネルギーを回収できるブレーキシステムなどの回生ブレーキシステムを含むハイブリッド車より、大型内燃トラックに大きな影響を及ぼす可能性がある。場合により、前記車両プロファイルに含める特徴には、前記車両プロファイル134に基づいて特定の経路に関する燃料消費の計算時に使用される「乗数」を割り当てることができる。例えば、一時停止に値「1.0」が割り当てられているとすると、一時停止後の加速に大量の燃料を消費する可能性のあるV8エンジンには「2.3」の「乗数」を割り当てられ、一方、回生ブレーキを備えたハイブリッド車には「0.8」の「乗数」を割り当てられる。また、これに対応する乗数を前記運転者プロファイルに含めることもでき、その計算は、別個に行うか、または前記車両プロファイルに含まれる特徴が燃料消費に及ぼす影響の計算の一部として行うことができる。
【0042】
この計算では、前記車両プロファイル134、位置送信源信号から導出されるデータ、および/または前記運転者プロファイル138のうち1若しくはそれ以上を考慮することもできる。これにより経路誘導要因の変化に合わせた調整が可能になり、例えば、電気交通信号のタイミングが変更された場合には電気交通信号に関する値を変更することができる。また、車両および/または運転者の影響も考慮可能である。例えば、内燃機関自動車の場合、幹線道路を移動する経路を最小燃料消費量に関連付けられるが、ハイブリッド車については、より短い一般道経路を最小燃料消費量に関連付けることができる。
【0043】
前記経路誘導モジュール132では、利用者入力を受け入れて前記決定に加味できることが理解されるであろう。例えば、前記経路誘導モジュール132は、E85ガソリン(エタノール含有量が高い燃料で、一部の地域では一般に供給されていない)を提供するガソリンスタンドを経路に含めるよう指定する利用者入力をタッチスクリーン126で受信すると、それに応答してE85ガソリンのあるガソリンスタンドを通過する特定の経路を指定できる。
【0044】
一部の実施形態において、前記経路誘導モジュール132は、段階的に決定を行うことができる。例えば、前記経路誘導モジュール132は、経路の第1の部分を決定した後で、その経路の後続部分に関する決定を行うことができる。その一例としては、長時間の行程で、天候または交通状況に応じて経路誘導要因が変化しうる場合が挙げられる。段階的な決定は、前記決定工程のため処理または通信すべきデータと比べて、前記位置決定装置の処理能力および/または通信能力が限られる場合に実施することができる。
【0045】
前記位置決定装置106は、最小燃料消費量に関連付けられた経路を決定する際、その経路を表示することができる。例示的な表示としては、これに限定されるものではないが、視覚的表示を提供する、音声表示(例えば、音声指示のセット)を提供するなどがある。例えば、タッチスクリーン126を使用して、決定された経路の視覚的表示を提供することができる。その表示には燃料消費データ、例えば、道路区分に関連付けられた燃料消費率、燃料源の可用性、リアルタイムまたは利用者入力の燃料価格に基づいた経路移動(で使用される燃料)の金銭的コストを示すことができる。経路が視覚的に表される際に種々のパターンまたは色を使用して、種々の燃料消費率を表示できる。聴覚的キューも実質的に同様な目的で、個別に、または視覚的表示と連動させて使用できる。
【0046】
1若しくはそれ以上の実施形態では、前記経路誘導モジュール132が燃料消費を低減するための推奨事項をリアルタイムで提供する。例えば、当該経路誘導モジュール132は、前記車両118のリアルタイムの燃料消費を低減するように計算された一連の工程を推奨することができる。推奨される一連の工程の例としては、これに限定されるものではないが、クルーズコントロール、惰行、または車両の加速度低減の設定などがある。この態様では、前記位置決定装置106がリアルタイムのフィードバックを利用者に提供する訓練用ツールとして使用される可能性がある。例えば、聴覚的キューを提供すると、加速度を低減するよう利用者にプロンプトを行うことができる。1若しくはそれ以上の例において、前記位置決定装置106は、車両の特徴、経路誘導要因などに基づき、「スイートスポット」(例えば、好適な運転範囲)を示す等高線地図を提供することが可能である。例えば、当該車両のリアルタイムの燃料消費率を提示するほか、比較的高いまたは低い音を使用して、燃料を節約するため「スピードを上げる」または「スピードを下げる」よう利用者にプロンプトを行うことができる。また、前記等高線地図上で移動する記号を表示して燃料消費がどの位置にあるかをリアルタイムで示すことができる。
【0047】
前記推奨事項は、前記経路の表示と同様な態様で提供でき、前記位置送信源の提供する信号から特定された位置に関連付けることが可能である。視覚的表示が提示される際、ポップアップウィンドウまたは吹き出し242を使用して、前記推奨事項を表示できる。それらの推奨事項は、その有効性が失われた時点、または新たな道順が発行された時点で削除される。例えば、クルーズコントロールを設定する旨の推奨事項は、角を曲がる指示が出された時点で削除される。他の状況では、経路が視覚的に表されている間に、聴覚的な推奨事項を提供することができる。また、他の種々の例も考えられている。
【0048】
サーバー側のアプローチを実施すべき場合には、前記位置決定装置の要求に、前記車両プロファイル134および/または前記運転者プロファイル138を含めることができる。例えば、前記経路誘導データ源は、要求に応答して初期計算などを行い、その結果を前記経路誘導モジュール132に送信できる。一部の実施形態において、前記経路誘導データ源は、前記経路誘導モジュール132の機能を実行することができる。
【0049】
サーバー側のアプローチは、前記位置決定装置106が前記決定工程と比べて限られた処理能力および/またはメモリ能力などの「シン」(クライアント)能力を有すべき場合に使用可能である。以上の例において、前記経路誘導データ源は、前記車両プロファイル134に基づいて最小燃料消費量(例えば、最大燃料効率)に関連付けられた経路を決定し、その結果を前記位置決定装置106に戻すことができる。
【0050】
図3に例示するように、前記位置決定装置106は、表された経路がもはや最小燃料消費量に関連付けられないという決定がなされた場合、それに応答して異なる経路を表すよう構成されている。例えば、前記経路誘導モジュール132は、前記位置送信源の信号から導出されたデータに基づき、交差点またはコース変更の前などに再経路誘導(経路誘導のやり直し)が適切であることを決定できる。その決定に基づき、前記位置決定装置106は、当該決定時に若しくは一定の位置(例えば、2若しくはそれ以上の経路が交わる交差点の直前)で最小燃料消費量に関連付けられた異なる経路を表すことができる。例えば、前記位置決定装置106は、列車が踏切を通過中という通知を受信した時点で、指定された位置への異なる経路のうち列車による遅延および/または燃料消費の増加を回避するものを、前記タッチスクリーン126を使って表すことができる。この決定は、特定の時点および/または当該経路上の特定の位置(例えば、交差点前)と関連付けが可能であることを理解すべきである。
【0051】
図4に例示するように、前記位置決定装置106は、当該車両の車載コンピュータ116からデータを受信するように構成することができる。その車載コンピュータ116の一例が車載診断(on−board diagnostic:OBD)システムであり、これは通常、アメリカ合衆国で1995年以降に新車として販売されるよう構成された自動車のエンジンコンパートメントに、OBD−I、OBD−1.5、OBD−II、EOBD、EOBD2、および/または他の類似診断インターフェースとして含まれている。当該車載コンピュータ116は、当該車両の燃料消費に関連付けられたリアルタイムデータを取得することができる。この車載コンピュータにより提供されるデータの例としては、これに限定されるものではないが、燃料系の状態、計算された負荷値、エンジン冷却液の温度、燃料圧力、インテークマニホールド圧力、エンジンスピード、車両スピード、点火時期進角装置、吸気圧力、エアフローセンサーの流量、スロットルセンサー、指示された二次空気供給状態、酸素センサー位置などのうち1若しくはそれ以上などがある。前記車載コンピュータ116からのデータは、メモリ130に格納され、および/または例えばウェブアクセス用に経路誘導データ源へアップロードされる。エンジン関連のデータについて説明したが、他のセンサーでデータを提供することもでき、例えばカメラその他の距離測定用検出器を使用して交通を監視し、加速または減速すべきか決定することが可能である。
【0052】
前記位置決定装置106と前記車載コンピュータ116間の適切な通信ネットワークとしては、これに限定されるものではないが、無線ネットワーク(例えば、BluetoothネットワークまたはANTネットワーク)などのネットワーク444または他の無線接続などがあり、前記位置決定装置106は、物理的接続(例えば、16ピンコネクタであるOBD−IIコネクタ)も使用できる。一部の実施形態では、前記位置決定装置106が、前記車載コンピュータ116に無線インターフェースを提供できる。例えば、前記には、当該車両のエンジンコンパートメント118のOBD−IIコネクタに物理的に連結するように構成された外部無線送信機を含めることができる。前記車両118のパッセンジャーコンパートメント(乗員区画)に搭載された前記位置決定装置106は、前記パッセンジャーコンパートメントから前記エンジンコンパートメントへの有線接続を必要とすることなく、種々のデータおよび他の情報、例えば任意のOBD−IIパラメータを、前記外部無線送信機から無線で受信することができる。ただし、一部の実施形態では、前記位置決定装置106を前記車載コンピュータ116と一体化し、または共通の構成要素を使用する(例えば、前記タッチスクリーン126を共有する)ことができる。
【0053】
また、車載コンピュータインターフェースがない車両については、前記位置決定装置106を使って、当該車両に関連付けられた保守整備問題に関する報告を行うことができる。前記車載コンピュータ116からのデータを提示する出力装置がない車両については、前記位置決定装置106を使って、当該車両に影響しうる修理データ(例えば、OBDトラブルコード)、当該車両の燃料効率に影響しうる修理データ(例えば、酸素センサーの障害)などを提示することができる。
【0054】
前記車載コンピュータ116から得られたデータを使用して、前記車両118についてリアルタイムの燃料消費率を計算することができる。例えば、ガソリンを燃料とするエンジンに関する1ガロンあたりの走行マイル数を単位とした燃料消費率は、次のアルゴリズムで計算できる。
【0055】
【数1】

【0056】
ここで、
14.7は、空気:燃料の比、すなわち空気14.7グラム:ガソリン1グラムの比を示す(この比は、一般に、効率的なガソリン燃料の燃焼を示す)。
【0057】
6.17は、ガソリン1ガロンあたりの質量6.17ポンドという密度を示す(約85オクタン〜92オクタンのガソリンに典型的な値)。
【0058】
454は、グラムをポンドに変換するための換算率である。
【0059】
0.621371は、キロメートル/時をマイル/時に変換するための換算定数である。
【0060】
3,600は、1時間の秒数である。
【0061】
MAFは、エアフローセンサーの出力である。
【0062】
100は、一般的なエアフローセンサーが1秒あたり100グラムの桁の率を返すことを示す。
【0063】
VSSは当該車両のスピードであり、前記車載コンピュータ116により提供され、および/または前記位置決定装置106により個別に計算される。
【0064】
VSSに加え、上記パラメータの各々は、ナビゲーション関連の情報を使って前記位置決定装置106による修正が可能である。例えば、空気:燃料の比およびガソリン密度は、前記位置決定装置106が自らの位置を使って特定可能な温度、高度、および他の地理的要因に応じて異なる可能性がある。
【0065】
同様な計算は、当該車両で使用する燃料タイプ(例えば、エタノールを含む87オクタン、91オクタン)に基づいても行うことができ、また上記に提供した式は、前記車載コンピュータ116により提供されるデータからリアルタイムの燃料消費を決定する実施形態で使用できる式の単なる一例であり、前記位置決定装置106では、これと同等の式およびこれを変形した式が無数に使用できることが理解されるであろう。
【0066】
前記位置決定装置106により決定または取得されるリアルタイムの燃料消費率は、利用者へのリアルタイムフィードバックに使用でき、および/または前記メモリ130内に格納して利用または分析できる。計算された燃料消費率を使用して、前記車両プロファイル134および/または運転者プロファイル138を補足、補正、または修正して、それ以降に前記位置決定装置106が示唆する経路の正確度を高めることができる。例えば、前記車両プロファイル134によると一定の道路タイプで前記車両118が35マイル/ガロン(MPG)を達成できるはずであるにもかかわらず、リアルタイムの燃料消費率によると前記一定の道路タイプで当該車両が30MPGしか達成できなかった場合は、前記メモリ130に格納されたデータが補正されて、この不一致を反映させることができる。さらに、前記プロファイル134、138を使用しない実施形態では、リアルタイムの燃料消費率を使って、前記位置決定装置106用にモデル−例えばスピードをMPGに相関させるデータベース−を構築でき、これにより前記車両118に最適なスピードを特定し、経路上で期待される移動スピードに少なくとも一部基づいて燃料効率の観点から「最良の」経路を選択することができる。前記データベースについては、前記位置決定装置106により連続的および/または定期的に更新して、利用者の車両、位置、運転習慣などの変化を反映させることができる。
【0067】
また、リアルタイムの燃料消費率にジオタグを付けると、(前記位置決定装置106により決定された)地理的な位置を取得された燃料消費率に関連付けることができる。ジオタグ付けされた燃料消費率を使用して、追跡ログまたは他の地図インターフェースを生成でき、利用者は、それまでに移動した地域における自分の運転効率を表示できるようになる。例えば、利用者は、追跡ログを表示して、特定の地理的領域で燃料効率が著しく低下したことを判断したのち、自分の移動習慣および/または運転習慣を適宜変更することができる。
【0068】
一部の実施形態において、前記位置決定装置106は、前記車載コンピュータ116にアクセスできない場合、前記入力装置124を介して提供された情報を使って実際の燃料効率を推定できる。例えば、利用者は、車両内の現在の燃料量(例えば、タンクの半分または6ガロン)、車両に燃料を補給した日時、車両に補給した燃料量、これらの組み合わせなどを入力することができる。この情報を使うと、前記位置決定装置106は、燃料補給時間の平均燃料効率を計算して、その平均燃料効率を運転習慣、車両プロファイル、それ以前に訪れた位置などに相関させることができる。例えば、前記位置決定装置106は、(前記メモリ130内に格納された位置を使って)前記車両118が、前回の燃料補給以降、主に幹線道路を運転してきたことを決定し、幹線道路の移動、あるいは場合により特定の幹線道路または前記車両118が移動した他の通り抜け道に、計算された平均燃料効率を関連付けることができる。一部の実施形態では、前記位置決定装置106が、運転した道路のタイプ(例えば、幹線道路、田舎道)に基づき、運転全体における特定の道路タイプの燃料消費および/またはパーセンテージ(例えば、全走行マイル数の20パーセントが田舎道であった等)に比例させて、推定される燃料効率を表形式にすることができる。この表形式化は、前記位置送信源から得られた位置関連データとの関連付けが可能であることが理解されるであろう。前記位置決定装置106は、燃料データのすみやかな入力を促進するため、関心地点データベースにアクセスすることにより、ガソリンスタンドの近隣で停止したことを検出した場合、燃料関連の入力を行うよう利用者にプロンプトを行うことができる。
【0069】
図5に例示するように、経路誘導データ源546はウェブ対応のものであってよく、これによりインターネットなどのネットワーク548を介して、経路誘導データ114、行程に関するデータ、前記車両プロファイル134、前記運転者プロファイル138、推奨事項などのうち1若しくはそれ以上へのアクセスを可能にする。例えば、位置決定装置106は、行程から得られたデータを、分析用および/またはインターネット経由のアクセス用に前記経路誘導データ源へ提供することができる。他の場合には、独立したウェブサーバーを使用して、経路誘導データ、行程のデータなどへのアクセスを提供することができる。そのウェブサイトでは、上記のデータに加えて、運転習慣を改善するための提案を提供し、他の運転者と比較した結果を提供し、旅行計画を許可し、前記経路誘導モジュール132で使用すべき経路誘導要因をカスタマイズし、車両プロファイルの特徴をカスタマイズするなどが可能である。提供されるデータは、前記位置送信源からの信号に基づき、諸々の位置に関連付けることができる。この態様において、提供されるデータは、ネットワーク化されたコンピュータ550から取得される。例えば、利用者は、前記ネットワーク化されたコンピュータ550を使って前記経路誘導データ源にアクセスし、前記位置決定装置106に通信すべき車両プロファイルを選択することができる。
【0070】
図6A〜Dに例示するように、表示を出力し、利用者入力を受け取り、前記車両プロファイルにアクセスするなどのため、種々のユーザーインターフェース(UI)が提供される。これらの図では前記タッチスクリーン126に表示されるグラフィカルユーザーインターフェース(graphical user interfaces:GUIs)を例示したが、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)は、ヘッドアップディスプレイなど種々の方法で表示できる。図示してはいないが、前記プロセッサ120には、GUIを生成し、および/またはそのGUIに関連付けられた入力を受け取るユーザーインターフェースモジュールを含めることができる。
【0071】
図6Aおよび図6Bに例示したように、前記車両プロファイル134は、例示したGUIを介してメモリ130または前記経路誘導データ源のうち1若しくはそれ以上から取得できる。前記位置決定装置106が携帯できる場合、GUIは、ACURA(American Honda Motor Company,Inc.、米国カリフォルニア州Torrance)を選択して、ACURA TLモデル(American Honda Motor Company,Inc.、米国カリフォルニア州Torrance)を選択するなど、広く使用されている車両に関する適切な車両プロファイル134を利用者が選択できるよう出力される。これにより、前記位置決定装置106を多種多様な車両に関連付けることができる。例えば、利用者がACURA TL(それぞれ652および654)を選択した場合、前記位置決定装置は、それに応答してメモリ130または前記経路誘導データ源のうち1若しくはそれ以上からACURA TLの車両プロファイル134を取得することができる。前記経路誘導データ源から前記車両プロファイルが得られると、そのプロファイルは、メモリ130に格納され、前記経路誘導モジュール132により使用される。それ以前に前記位置決定装置106がACURA TLタイプの自動車に関連付けられたことがある場合、ACURA TLの車両プロファイルはメモリ130に格納可能である。
【0072】
図では車両のメーカーおよびモデルを使った利用者入力を示しているが、他の場合には、図5を参照して説明したように、例えば利用者によるインターネット経由の前記車両プロファイル134選択に応答した開始工程の一環として、前記車両プロファイルが前記経路誘導データ源から自動的にダウンロードされるようにすることもできる。さらに別の場合では、前記位置決定装置106に、車両のロックを解除するためリモコンキーなどの遠隔制御装置から受信された信号に車両プロファイルを関連付けできる受信機を含めることができる。以上の2つの場合は、前記タッチスクリーン126を使用して、確認メッセージを出力し、および/または車両プロファイルが正しいことを利用者が確認できるよう、例えば車両のメーカーおよびモデルを確認するよう利用者に求める要求をGUIに含めることができる。
【0073】
図6Cに例示したように、他の場合では、前記車両プロファイル134および/または経路誘導要因(図示せず)を利用者がカスタマイズできるようにするGUIが出力可能である。例えば、利用者は、前記車両プロファイルに含める車両の特徴、例えばエンジンサイズ(図中のV−8 656)、標準ブレーキまたは回生ブレーキ、トランスミッションタイプ、乗員数、燃料効率に関する最適スピードなどを選択できる。これにより、利用者は、前記経路誘導モジュール132で考慮すべき車両の特徴または機能(車両プロファイルの特徴に関連付けられた)を制御することができる。
【0074】
図6Dに例示するように、前記運転者プロファイル138の態様は、前記タッチスクリーン126に提示されるGUI、例えば運転者プロファイルGUI 658により出力できる。例えば、この運転者プロファイルGUI 658により、運転者は、前記経路誘導モジュール132で適用される個人用プロファイル(例えば、「Dad」(父)660)を選択することができる。この運転者プロファイルGUI 658では、経路の一時停止数を最小限に抑えるべき(662)など、他の運転者関連基準も選択できる。情報を出力し、利用者入力を受け取るための他のGUIも考えられることを理解すべきである。
【0075】
一般に、本明細書で説明するいずれの機能も、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア(固定論理回路など)、手動処理、またはこれら実施形態の組み合わせを使って実施できる。本明細書における用語「モジュール」(module)および「機能(性)」(functionality)は、一般に、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、またはこれらの組み合わせを表している。例えば、ソフトウェア実施形態の場合、モジュールとは、図1の前記位置決定装置106のプロセッサ120などのプロセッサ実行時に、指定されたタスクを行う実行可能な命令を表している。そのプログラムコードは、図1の前記位置決定装置106の前記メモリ130など、1若しくはそれ以上のコンピュータ可読媒体に格納することができる。後述する燃料効率の高い経路誘導技術の特徴は、プラットフォームに依存せず、すなわち、種々のプロセッサを有した種々の市販コンピュータプラットフォームで実施することができる。
【0076】
工程の実施例
以下、前述のシステムおよび装置を利用して実施できる燃料効率の高い経路誘導技術について説明する。これら各工程の諸形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせで実施できる。これらの工程は、1若しくはそれ以上の装置で実行される動作を指定するブロックのセットとして示しており、必ずしも各ブロックの動作実行について示した順序に限定されるわけではない。以下の説明の諸部分では、図1の前記環境100および/または図2〜5の前記システム200を参照している。
【0077】
図7は、燃料効率の高い経路誘導が行われる例示的な実施形態における工程700を示したものである。位置の特定に使用できる1若しくはそれ以上の信号が受信される(702)。当該信号は、上述したように、GPS源などの位置送信源から受信される。
【0078】
前記位置に関する特定が行われる(ブロック704)。例えば、前記位置決定装置106は、前記航法衛星102(1)〜102(N)または他の位置送信源から信号を受信できる。また、前記位置決定装置106は、受信された信号に基づいて位置を特定することができる。特定された位置は、指定された位置へ向かう経路の開始点として扱える。一部の実施形態では、特定された位置を利用者入力で提供できる。
【0079】
考えられる複数の経路のうち、どの経路が最小燃料消費量に関連付けられるかについて決定が行われる(ブロック706)。例えば、この決定は、前記車両プロファイル134または前記運転者プロファイル138のうち1若しくはそれ以上に基づいて前記特定された位置と前記指定された位置との間における種々の道路区分の燃料消費量、経路要素、経路誘導要因などを比較して行われる。
【0080】
前記決定は、経路誘導データ、車両プロファイル134データ、運転者プロファイルデータなどを、メモリから、および/または前記経路誘導データ源から取得して行われる(ブロック708)。例えば、最小燃料消費量に関連付けられた経路決定の一環として、前記車両プロファイル134を考慮ことができる。上記のように、この決定は段階的に行うことができ、その各部分は、前記経路に沿った種々の位置において、または種々の時点において行える。
【0081】
1若しくはそれ以上の実施形態では、前記決定に、前記経路誘導要因、道路区分、または当該経路自体に関する値を計算する工程が含まれる(ブロック710)。例えば、前記経路または前記道路区分の燃料消費量、および/または燃料消費に影響を及ぼす経路誘導要因を計算するアルゴリズムが実施可能である。
【0082】
最小燃料消費量に関連付けられた経路が表される(ブロック712)。例えば、最小燃料消費量に関連付けられた経路を表す視覚的表示を行うことができる。この表示には、経路の諸区分に関連付けられた1若しくはそれ以上の燃料消費率の指標を含めることができる。燃料消費率は、種々の道路分類(例えば、幹線道路、一般道路)との関連付けが可能である。一部の実施形態では、最も燃料効率の高い経路または最速経路を選択するための選択肢が利用者に表示される。この選択がなされると、前記位置決定装置106は、経路指針(例えば、ターンバイターン音声道順)を提供して所望の目的地へ利用者を誘導することができる。
【0083】
1若しくはそれ以上の実施形態では、前記表示によりリアルタイムの推奨事項を提供することができる(ブロック714)。その推奨事項は、当該経路での燃料消費量を低減するための措置または行為を示すものであってよい。例えば、前記車両118が幹線道路でスピードを変更している場合は、クルーズコントロールを設定して燃料効率を高める旨の推奨事項を運転者に示唆することができる。
【0084】
前記表された経路が最小燃料消費量に関連付けられていないことが決定される場合もある(ブロック716)。例えば、前記経路上の種々の時点および/または地点で、「現在」表されている経路が最小燃料消費量に関連付けられるかどうかに関する決定を行うことができる。ブロック716でのこの決定は、上記のようにブロック708で行われる決定を実質的に反映するものである。この場合は、当初特定された位置を現在の位置(位置送信源から受信される信号を使って特定できる)で置き換えればよい。
【0085】
異なる経路が最小燃料消費量に関連付けられると決定された時点で、当該異なる経路が表示される(ブロック718)。例えば、交通遅延(例えば、列車が踏み切り通過中の道路)を避けて結果的に燃料消費を回避しうる経路に表示を変更することができる。また、他の種々の例も考えられている。
【0086】
以上、構造上の特徴および/または方法論的な作用に固有の表示を用いて本発明を説明したが、言うまでもなく、添付の特許請求の範囲により定義される本発明は、上述した特定の特徴または作用に必ずしも限定されるものではない。むしろ、これら特定の特徴または作用は、本明細書の特許請求の範囲に記載された発明の実施形態例として開示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両と共に使用可能な位置決定装置であって、
ナビゲーション源から信号を受信して、当該位置決定装置の現在の地理的な位置を決定するナビゲーション信号受信機と、
表示装置と、
前記車両の特徴に対応するデータを含むメモリと、
前記ナビゲーション信号受信機と、前記表示装置と、前記メモリとに接続されたプロセッサであって、前記車両の特徴データを使って所望の目的地への燃料効率の高い経路を特定し、前記燃料効率の高い経路の表示を前記表示装置に提示するよう動作可能なプロセッサと
を有する位置決定装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、前記プロセッサは、経路誘導要因に基づいて前記燃料効率の高い経路を特定するよう動作可能である装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、さらに、
前記車両に接続された車載コンピュータから前記車両の特徴データを受信するインターフェースを含むものである装置。
【請求項4】
請求項3記載の装置において、当該装置は携帯型ナビゲーション装置であり、前記インターフェースは、前記車両のエンジンコンパートメントに内設された車載診断(on−board diagnostic:OBD)システムに接続された送信機から前記車両の特徴データを無線で受信する無線インターフェースを含むものである装置。
【請求項5】
請求項3記載の装置において、前記プロセッサは、さらに、前記受信された車両の特徴データを使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を計算し、当該リアルタイムの燃料消費率の表示を前記表示装置に提示するよう動作可能である装置。
【請求項6】
請求項5記載の装置において、前記メモリは、前記車両の特徴データに関連付けられた車両プロファイルを含み、前記プロセッサは、前記計算されたリアルタイムの燃料消費率に基づいて前記車両プロファイルを修正するよう動作可能である装置。
【請求項7】
請求項5記載の装置において、前記表示は、前記燃料効率が高いと特定された経路区分に関する燃料消費率の指標を含むものである装置。
【請求項8】
請求項5記載の装置において、前記プロセッサは、さらに、
前記受信された車両の特徴データを使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を定期的に計算し、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率の少なくともいくつかに地理的な位置を関連付け、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率および当該リアルタイムの燃料消費率に関連付けられた地理的な位置を前記メモリに格納し、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率および当該リアルタイムの燃料消費率に関連付けられた地理的な位置の表示を前記表示装置に提示する
よう動作可能である装置。
【請求項9】
請求項1記載の装置において、前記プロセッサは、さらに、
前記燃料効率が高いと特定された経路について、前記車両による燃料消費量が他の経路と比較してより少ない消費量ではないと決定し、
前記所望の目的地に向う経路において燃料効率の高い第2の経路を特定し、
前記燃料効率の高い第2の経路の表示を前記表示装置に提示する
よう動作可能である装置。
【請求項10】
請求項1記載の装置において、前記メモリは前記車両の運転者に関連付けられた運転者プロファイルを含み、前記プロセッサは前記車両構成データおよび当該運転者プロファイルを使って前記燃料効率の高い経路を特定するよう動作可能である装置。
【請求項11】
車両と共に使用可能な位置決定装置であって、
ナビゲーション源から信号を受信して、当該位置決定装置の現在の地理的な位置を決定するナビゲーション信号受信機と、
表示装置と、
前記車両に接続された車載コンピュータから前記車両の特徴を受信するインターフェースと、
前記受信された車両の特徴に対応するデータを含むメモリと、
前記ナビゲーション信号受信機と、前記表示装置と、前記インターフェースと、前記メモリとに接続されたプロセッサであって、
経路誘導要因および前記車両の特徴データに基づいて所望の目的地への燃料効率の高い経路を特定し、
前記燃料効率の高い経路の表示を前記表示装置に提示し、
前記車両の特徴データを使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を計算し、当該リアルタイムの燃料消費率の表示を前記表示装置に提示する
よう動作可能なプロセッサと
を有する位置決定装置。
【請求項12】
請求項11記載の装置において、当該装置は携帯型ナビゲーション装置であり、前記インターフェースは、前記車両のエンジンコンパートメントに内設された車載診断(OBD)システムに接続された送信機から前記車両の特徴データを無線で受信する無線インターフェースを含むものである装置。
【請求項13】
請求項11記載の装置において、前記メモリは、前記車両の特徴データに関連付けられた車両プロファイルを含み、前記プロセッサは、前記計算されたリアルタイムの燃料消費率に基づいて前記車両プロファイルを修正するよう動作可能である装置。
【請求項14】
請求項11記載の装置において、前記プロセッサは、さらに、
前記受信された車両の特徴データを使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を定期的に計算し、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率の少なくともいくつかに地理的な位置を関連付け、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率および当該リアルタイムの燃料消費率に関連付けられた地理的な位置を前記メモリに格納し、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率および当該リアルタイムの燃料消費率に関連付けられた地理的な位置の表示を前記表示装置に提示する
よう動作可能である装置。
【請求項15】
請求項11記載の装置において、前記プロセッサは、さらに、
前記受信された車両の特徴データを使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を定期的に計算し、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率を使って前記車両に関する少なくとも1つの最適なスピードを特定する
よう動作可能である装置。
【請求項16】
請求項11記載の装置において、前記プロセッサは、さらに、
前記特定された燃料効率の高い経路について、前記車両による燃料消費量が他の経路と比較してより少ない消費量ではないと決定し、
前記所望の目的地に向かう経路において燃料効率の高い第2の経路を特定し、
前記燃料効率の高い第2の経路の表示を前記表示装置に提示する
よう動作可能である装置。
【請求項17】
請求項11記載の装置において、前記メモリは前記車両の運転者に関連付けられた運転者プロファイルを含み、前記プロセッサは前記車両構成データおよび当該運転者プロファイルを使って前記燃料効率の高い経路を特定するよう動作可能である装置。
【請求項18】
方法であって、
(a)ナビゲーション源から信号を受信して現在の地理的な位置を決定する工程と、
(b)車両の特徴にアクセスする工程と、
(c)前記車両の特徴データを使って所望の目的地に向かう経路において燃料効率の高い経路を特定する工程と、
(c)前記燃料効率の高い経路の視覚的表示を提示する工程と
を有する方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、工程(a)は、経路誘導要因に基づいて前記燃料効率の高い経路を特定する工程を含むものである方法。
【請求項20】
請求項18記載の方法において、さらに、
前記車両に接続された車載コンピュータから前記車両の特徴を受信する工程を含むものである方法。
【請求項21】
請求項18記載の方法において、さらに、
前記車両の特徴を使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を計算し、当該リアルタイムの燃料消費率の視覚的表示を前記表示装置に提示する工程を含むものである方法。
【請求項22】
請求項21記載の方法において、さらに、
前記車両の特徴データを使って前記車両に関するリアルタイムの燃料消費率を定期的に計算する工程と、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率の少なくともいくつかに地理的な位置を関連付ける工程と、
前記計算されたリアルタイムの燃料消費率および当該燃料消費率に関連付けられた地理的な位置を格納する工程と、
前記計算された前記リアルタイムの燃料消費率および当該燃料消費率に関連付けられた地理的な位置の視覚的表示を提示する工程と
を含むものである方法。
【請求項23】
請求項18記載の方法において、さらに、
前記特定された燃料効率の高い経路について、前記車両による燃料消費量が他の経路と比較してより少ない消費量ではないと決定する工程と、
前記所望の目的地に向かう経路において燃料効率の高い第2の経路を特定する工程と、
前記燃料効率の高い第2の経路の視覚的表示を提示する工程と
を含むものである方法。
【請求項24】
請求項18記載の方法において、工程(c)は、車両プロファイルおよび運転者プロファイルを使って前記燃料効率の高い経路を特定する工程を含むものである方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−500970(P2012−500970A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523906(P2011−523906)
【出願日】平成21年8月17日(2009.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/054033
【国際公開番号】WO2010/021982
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(509045656)ガーミン スウィッツァランド ゲーエムベーハー (7)
【Fターム(参考)】