説明

燃料電池用ガス改質システム

【課題】 燃料電池の燃料である水素を改質原料に対する所定の改質反応処理を経て生成するガス改質システムであって、車載改質システムとして使用可能なシステム全体として小型化可能なガス改質システムを提供する。
【解決手段】 改質、CO変成、CO燃焼除去等の複数の反応装置を含む第1装置類と前記第1装置類に連通する1または複数の第1連絡通路孔を少なくとも面内に集積してなる第1ユニットボード1,3と、加熱装置と冷却装置の内の少なくとも何れか一方の装置を含む第2装置類と前記第2装置類に連通する1または複数の第2連絡通路孔を少なくとも面内に集積してなる第2ユニットボード2,4とを、間に伝熱仕切壁5,6を介して交互に積層して改質ブロックと精製ブロックを夫々形成し、第1ユニットボード1,3内の第1装置類と第2ユニットボード2,4内の第2装置類の間で伝熱仕切壁5,6を介して熱交換可能に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車駆動用、コ・ジェネレーション(熱電併給装置)に用いる燃料電池の燃料である水素を改質原料に対する所定の改質反応処理を経て生成するガス改質システムに関し、より詳細には、燃料電池において効率良く動力転換すると同時に、小型で安価に大量生産可能な燃料電池用のガス改質システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池の燃料になる水素は、天然ガス等の炭化水素を改質原料として、水蒸気改質、CO(一酸化炭素)変成、CO燃焼除去等の各反応の単位操作を組み合わせて、改質原料及び水蒸気や空気等のガス化剤から生成される。従来の水素生成設備(改質システム)は、上記各操作を結ぶ配管や熱交換器等の数多くの機器を備えてなり、大きい空間容積が必要なため、狭い場所に設置する場合や、自動車に搭載するには不向きであった。また、機器の製作・組立工程にも工数を多く要し、大量生産が困難で、製造コスト高騰の要因となっていた。
【0003】
従来の水素生成設備として、設備の小型化を図ったものの一例として、下記の特許文献1に開示された「改質器システム」がある。当該改質器システムは、水蒸発装置、改質反応装置、CO変成装置、熱回収装置、COガス燃焼装置の夫々を、複数の流体用流路プレートと、その流体用流路プレートにおける複数の流体用流路の両端部に対応させ、原料ガスの供給または排出に供するヘッダー用貫通孔とを夫々別形状で打ち抜いたヘッダープレートと、流体用流路プレートに流体用流路を形成せしめる中間プレートを積層するとともに、別形状としたヘッダー用貫通孔に原料ガスと燃料ガスを別々に供給または排出する貫通孔を各プレートに設けて形成した積層型流路ユニットを、原料ガス用と燃料ガス用に用意して積層して構成し、各装置における原料ガスと燃料ガスの排出用貫通孔を他の装置の供給用貫通孔に接続して一体化したものである。この改質器システムでは、各装置を連結する配管が不要になるが、各装置が夫々一つに纏まって独立しているため、ユニットの数が多くなり、また、各ユニットを連結するために直接装置間の熱授受が少なく、モジュール化しても機器の形状が異なっていて全体のモジュール数が多くなっている。
【0004】
また、メタノール改質システムの一例として、下記の特許文献2に開示された「メタノール改質器装置」がある。当該改質装置は、改質反応器において、一方の面に燃焼触媒を、他方の面に改質触媒を夫々備えた薄板と、ガス流路を設けたスペーサーとを積層して小型化した改質反応器のみで構成されており、高分子膜燃料電池に有害なCOを除去するためのCO変成装置、CO燃焼装置等は含まれていない。また、燃焼触媒を備えた薄板と改質触媒を備えた薄板の間にガス流路を設けたスペーサーが必要になっている。従って、CO変成装置やCO燃焼装置を追加すると、全体としてそれほど小型化が図れない可能性がある。
【0005】
【特許文献1】特開2004−26526号公報
【特許文献2】特開2002−3202号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
燃料電池自動車における車載改質システムに要求される課題として、1)高効率であること、2)小型軽量であること、3)始動時間が短いこと、4)大量生産可能で低コストであること、等がある。コ・ジェネレーション設備の改質システムについても、略同様の課題がある。
【0007】
本発明は、上記の従来の改質システムの問題点、及び、車載改質システム及びコ・ジェネレーション設備の改質システムに要求される課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、システム全体として小型化が図れるガス改質システムを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明に係るガス改質システムは、燃料電池の燃料である水素を改質原料に対する所定の改質反応処理を経て生成するガス改質システムであって、複数の反応装置を含む第1装置類と前記第1装置類に連通する1または複数の第1連絡通路孔を少なくとも面内に集積してなる第1ユニットボードと、加熱装置と冷却装置の内の少なくとも何れか一方の装置を含む第2装置類と前記第2装置類に連通する1または複数の第2連絡通路孔を少なくとも面内に集積してなる第2ユニットボードとを、前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボード間に伝熱仕切壁を介して隣接配置し、前記第1装置類と前記第2装置類の間で前記伝熱仕切壁を介して熱交換可能に構成されていることを第1の特徴とする。
【0009】
更に、本発明に係るガス改質システムは、上記第1の特徴に加え、前記第1ユニットボードの面内に前記1または複数の第2連絡通路孔が設けられ、前記第2ユニットボードの面内に前記1または複数の第1連絡通路孔が設けられ、前記伝熱仕切壁を形成する仕切板の面内に前記1または複数の第1連絡通路孔と前記1または複数の第2連絡通路孔が設けられ、前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードを、前記仕切板を間に挟んで交互に組み合わせて積層し、前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードと前記仕切板の夫々の面内に設けられた前記第1連絡通路孔と前記第2連絡通路孔の夫々が、各層で重なり連通することにより、多岐配管を形成することを第2の特徴とする。
【0010】
更に、本発明に係るガス改質システムは、上記第2の特徴に加え、前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードと前記仕切板が積層してなるブロックを2組備え、前記2組のブロックの内の一方の第1ブロックの前記第1ユニットボードに、改質反応装置とCO変性装置が形成され、前記第1ブロックの前記第2ユニットボードに、前記改質反応装置を加熱する加熱装置と前記CO変性装置の発熱を吸熱する冷却装置が形成され、前記2組のブロックの内の他方の第2ブロックの前記第1ユニットボードに、CO変性装置とCO燃焼装置が形成され、前記第2ブロックの前記第2ユニットボードに前記改質反応装置に供給する水蒸気を生成する冷却装置が形成されていることを第3の特徴とする。
【0011】
更に、本発明に係るガス改質システムは、上記第2または第3の特徴に加え、前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードを、前記仕切板を間に挟んで交互に組み合わせて積層してブロックが構成され、前記ブロックの両端が前記第2ユニットボードであることを第4の特徴とする。
【0012】
更に、本発明に係るガス改質システムは、上記第2乃至第4の特徴に加え、前記反応装置の少なくとも1つの反応プロセスに必要なガスの混合装置を前記第1連絡通路孔からなる前記多岐配管内に形成していることを第5の特徴とする。ここで、前記混合装置は、前記第1連絡通路孔内を前記積層方向に貫通する内管を備えて形成されていることが好ましい。
【0013】
更に、本発明に係るガス改質システムは、上記第1乃至第4の何れか特徴に加え、前記反応装置の少なくとも1つの反応プロセスに必要なガスの混合装置を前記第1ユニットボードの面内に集積していることを第6の特徴とする。ここで、前記1または複数の第1連絡通路孔に前記混合装置への被混合ガスを供給するための連絡通路孔が含まれることが好ましい。
【0014】
上記何れかの特徴のガス改質システムによれば、水蒸気改質、CO変成、CO燃焼除去等のプロセス反応装置と、燃焼加熱装置、蒸気発生装置等を、ユニットボードに分けて形成し、伝熱仕切壁(仕切板)を介して熱交換させるようにモジュール化して重ね合わせて組み立てることができ、各装置の連絡通路(配管)を夫々のユニットボード内に組み込むことによって小型化でき、大量生産に適合した構成とすることができ、量産化による低コスト化と小型化が図れる。
【0015】
特に、上記第2の特徴のガス改質システムによれば、第1及び第2ユニットボードに夫々、第1連絡通路孔と第2連絡通路孔が設けられ、各ユニットボードが積層されることで、各ユニットボード内に形成された所定の反応装置に分岐して連通する多岐配管が形成されるため、ユニットボード間に別途連絡配管を設ける必要が無く、システム全体での小型化が一層図れる構成となっている。また、外部との配管連絡は、積層して組み立てた端面に設けたノズルを介して行うことが可能となる。
【0016】
ところで、ガス改質システムにおいて、通常、水蒸気改質(部分燃焼を含む)反応は吸熱反応であり、生成した改質ガスは冷却されてCO変成されるが、CO変成は発熱反応であるため、何れの反応も熱の授受が必要となる。このため、CO変成の熱及び改質ガスの冷却熱は燃焼加熱装置の燃料ガスと燃焼用空気の予熱に用い、燃焼装置で燃焼した高温のガスは水蒸気改質反応に対し伝熱仕切壁(仕切板)を介して必要な熱を付与することができる。ここで、水蒸気改質とCO変成の反応装置を含む第1ユニットボードと、予熱と燃焼を行う加熱装置と冷却装置を含む第2ユニットボードで1対のユニット(例えば、改質ユニット)が形成され、第1ユニットボードと第2ユニットボード間で効率良く熱バランスが取られる。
【0017】
上記改質ユニットを出たガスは、冷却されながらより低温でCO変成され、更に改質ガス中に残存するCOは燃焼して除去されるが、これらは何れも発熱反応であって、その熱は伝熱仕切壁(仕切板)を介して改質反応プロセスに必要な蒸気発生に用いられる。ここで、低温CO変成とCO燃焼の反応装置を含む第1ユニットボードと、水蒸気発生を行う冷却装置を含む第2ユニットボードで1対のユニット(例えば、精製ユニット)が形成され、第1ユニットボードと第2ユニットボード間で効率良く熱バランスが取られる。尚、水蒸気発生を行う第2ユニットボード側は、第1ユニットボード側で発生した熱を吸熱して水蒸気発生に利用するため、第1ユニットボードに対して冷却装置となる。
【0018】
特に、上記第3の特徴のガス改質システムによれば、2組のブロックの一方を上記改質ユニット、他方を上記精製ユニットに割り当てることで、完結したガス改質システムを小型、低コストで具体的に実現できる。
【0019】
更に、上記第4の特徴のガス改質システムによれば、1つのブロック内の第1ユニットボードの全てが、左右両側から伝熱仕切壁を介して第2ユニットボードで挟まれる構造となり、第1ユニットボード内に形成された反応装置と隣接する第2ユニットボードとの間での熱交換が同条件で行われるため、第1ユニットボード内の反応装置の反応条件をブロック内で均等に揃えることが可能となり、一部の第1ユニットボードでの反応が他の第1ユニットボードでの反応と異なるという不都合を回避でき、ブロック内でバランスの取れた反応を実現できる。
【0020】
更に、上記第5の特徴のガス改質システムによれば、上記精製ユニットの第2ユニットボード側で発生した水蒸気と改質原料を混合する混合装置を、改質原料を上記改質ユニットの第1ユニットボードの改質反応装置に連絡する多岐配管内に配置形成することができるため、当該混合装置を外部に設けた場合の外部配管や外部混合器を省略でき、システム全体での小型化が一層図れる構成となっている。
【0021】
更に、上記第6の特徴のガス改質システムによれば、上記精製ユニットの第1ユニットボード側でのCO燃焼のために必要な改質ガスとCO燃焼用空気(被混合ガス)を混合する混合装置を同じ第1ユニットボードの面内にCO燃焼装置とともに集積されているため、当該混合装置を外部に設けた場合の外部配管や外部混合器を省略でき、システム全体での小型化が一層図れる構成となっている。また、被混合ガスであるCO燃焼用空気が、各ユニットボードに設けられた第1連絡通路孔の1つを用いて供給可能であるため、CO燃焼用空気供給用の配管を外部に設ける必要もない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係るガス改質システム(以下、適宜「本発明システム」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
本実施形態において、本発明システムは、高分子膜燃料電池を用いる自動車において、DME(ジメチルエーテル)を水蒸気改質して水素燃料を生成する車載改質システムとして利用可能な小型のガス改質システムである。車載改質システムに必要な条件としては、高い出力効率とともに、小型軽量にして車内の空間を広くし、走行抵抗を少なくすることである。また、起動時間をできるだけ短くすること、負荷変動の大きい自動車に対して部分負荷特性を良くする必要があり、このために熱容量を小さくすること、放熱損失を極力抑えること等が重要である。本発明システムは、これらの条件を考慮して、更に将来大量生産を可能にしたものである。
【0024】
図1は、本発明システムの概略の構造を模式的に示すとともに、本発明システムを構成する各装置における処理ガスの流れ、つまり処理順序を示す。図1に示すように、本発明システムは、改質ブロック(第1ブロックに相当)と精製ブロック(第2ブロックに相当)の2つのブロックに分かれて構成されている。各ブロックは、プロセスボード1,3(第1ユニットボードに相当)とユーティリティボード2,4(第2ユニットボードに相当)の2種類のユニットボードを交互に積層した構造となっており、2種類のユニットボードの間には、伝熱仕切板5,6が挿入されている。
【0025】
図2は、各ブロックにおけるプロセスボード1,3、ユーティリティボード2,4、及び、伝熱仕切板5,6の分解組立図を示しており、プロセスボード1,3とユーティリティボード2,4は各1枚だけを代表的に図示している。図1及び図2に示す中央の仕切板21は、伝熱仕切板ではなく、2つのブロック間の断熱に使用する中央断熱仕切板21である。また、図1に示すように、各ブロックの中央断熱仕切板21と反対側の端部には、同じく外部との断熱に使用する端部断熱仕切板22,23が設けられ、更にその外側に夫々、ノズルN1〜N7等を取り付けるための端板24,25が設けられている。中央断熱仕切板21と端部断熱仕切板22,23は、隣接するユニットボードから処理ガスが侵入するのを防止するため、少なくともユニットボードと接触する面は気密材料を用い、他の部分に断熱材料を使用して形成される。
【0026】
図2に示すように、各ユニットボード1〜4には、反応装置、加熱装置、冷却装置等の所定の装置を組み込むための空間と、該空間に形成される装置に連通する分岐路とその分岐路に分岐する多岐配管の一部となる連絡通路孔用の空間が、表裏貫通した空洞部として形成されている。
【0027】
改質ブロック側では、プロセスボード1には、改質触媒を内部に充填した改質反応器11とCO変成触媒を内部に充填したCO変成器12の2つの反応装置が組み込まれ、ユーティリティボード2には、発泡金属板等を内部に充填した燃料ガス106と燃焼用空気107の予熱器17と燃焼触媒を内部に充填した燃焼器18が組み込まれている。尚、本実施形態では、CO変成触媒は、改質触媒と同じ触媒を使用している。改質反応器11におけるDMEの水蒸気改質反応は吸熱反応であるため、燃焼器18による発熱を、伝熱仕切板5を介して吸熱するため、燃焼器18は改質反応器11に対して加熱装置として機能する。また、改質反応器11における改質ガスには、2〜3%程度のCOが含まれるため、CO変成器12において、このCOをシフト反応によりCOに変化させるCO変成反応は発熱反応であり、CO変成器12による発熱を、伝熱仕切板5を介して予熱器17で吸熱し、燃焼器18に供給する燃料ガスと空気を予熱するため、予熱器17はCO変成器12に対して冷却装置として機能する。
【0028】
精製ブロック側では、プロセスボード3には、低温CO変成触媒を内部に充填したCO変成器13と、改質ガスとCO燃焼用空気を混合する混合器14とCO酸化触媒を内部に充填したCO燃焼器15からなるCO除去器が組み込まれている。CO除去器14,15は2段分が形成され、プロセスボード3には、3つの反応装置と2つの混合器が組み込まれている。ユーティリティボード4には、伝熱促進のために発泡金属板等を内部に充填した水蒸気発生器16が組み込まれている。CO変成器13におけるCO変成反応、及び、CO燃焼器15のCO燃焼反応(選択酸化反応)は発熱反応であり、CO変成器13及びCO燃焼器15による発熱を、伝熱仕切板6を介して水蒸気発生器16において吸熱して水蒸気の発生に用いるため、水蒸気発生器16は、CO変成器13とCO燃焼器15の反応装置に対する冷却装置として機能する。
【0029】
図2に示すように、各ユニットボード1〜4には、4種類の多岐配管の一部となる連絡通路孔が4隅に設けられている。4つ連絡通路孔の2つは、自己のユニットボードに形成される装置で処理される処理ガスの入口用と出口用であり、他の2つは、他方のユニットボードに形成される装置で処理される処理ガスの入口用と出口用であり単なる通過用である。各ユニットボード1〜4は、グラファイトを含む無機材料からなる板材を型で打ち抜いて形成される。伝熱仕切板5,6は、プロセスボード1,3に組み込まれた反応装置と、ユーティリティボード2,4に組み込まれた加熱または冷却装置との間の熱交換を容易にするために伝熱性に優れた鋼板またはステンレス板等の金属板で形成され、各ユニットボードに設けられた連絡通路孔と対応する位置に、同じく連絡通路孔用の開口が設けられている。各ブロックで、プロセスボード1,3とユーティリティボード2,4を、伝熱仕切板5,6を介して交互に積層することで、連絡通路孔用の開口が積層方向(ユニットボードの厚み方向)に延伸して、多岐配管(マニホールド)が形成される。改質ブロック側では、4つのマニホールドM1,M2,M6,M7が形成され、精製ブロック側では、4つのマニホールドM1,M2,M4,M5が形成される。更に、精製ブロック側では、上記4つのマニホールド以外に、プロセスボード3内に形成される2つの混合器14にCO燃焼用空気104を各別に供給するマニホールドM3が形成される。このため、プロセスボード3とユーティリティボード4と精製ブロック側で用いる伝熱仕切板6には、夫々、上記4つの連絡通路孔以外に2つのマニホールドM3用の連絡通路孔用の開口が設けられている。マニホールドM1,M2は、改質ブロックと精製ブロックの両方で使用され、マニホールドM1,M2は、中央断熱仕切板21を貫通して形成される。
【0030】
ここで、図1に示すように、マニホールドM1は、改質反応器11にDME(改質原料101)と水蒸気102sとプロセス空気103を供給するための配管で、DMEはノズルN1からマニホールドM1へ供給され、水蒸気102sとプロセス空気103は水蒸気発生器16からマニホールドM1へ供給される。マニホールドM2は、改質ブロックから精製ブロックへ改質ガスを搬送するマニホールドで外部とは遮断されている。マニホールドM4は、精製された改質ガス(製品ガス)105を本発明システム外にノズルN4から排出するための排出配管である。マニホールドM5は、水蒸気発生器16へノズルN5から水102wとプロセス空気103を供給するための給水配管である。マニホールドM6は、ノズルN6から予熱器17と燃焼器18へ燃料ガス106と空気107の混合気を供給するための供給配管であり、マニホールドM7は、燃焼器18からの燃焼排ガス108をノズルN7から排気するための排気配管である。
【0031】
図3は、本発明システムの組立状態での外観を3方向(図2の右から正面、側面、背面)から示した図である。伝熱仕切板5を介してプロセスボード1とユーティリティボード2を交互に積層してなる改質ブロックと、伝熱仕切板6を介してプロセスボード3とユーティリティボード4を交互に積層してなる精製ブロックとが、間に中央断熱仕切板21を、両端に夫々端部断熱仕切板22,23と端板24,25を配して、一体となって連結ボルトによって組み合わされている。尚、改質ブロック側の端版24には、マニホールドM6,M7に各別に連通するノズルN6,N7が取り付けられ、精製ブロック側の端版25には、マニホールドM1,M3〜M5に各別に連通するノズルN1,N3〜N5が取り付けられている。これらのノズルの内、燃焼排ガス108の排気用のノズルN7以外のノズルを介して流入或いは流出する流体は、常温〜120℃の温度範囲であり、当該ノズルからの熱損失が少ない構造になっている。
【0032】
本実施形態では、各ブロックともに、ブロックの両端に配置されるユニットボードはユーティリティボード2,4である。改質ブロックの場合では、プロセスボード1とユーティリティボード2間で熱交換が行われるが、例えば、プロセスボード1とユーティリティボード2を同数として交互に積層した場合、必ず一方端にはプロセスボード1が配置される。この端部に配置されたプロセスボード1は、中央断熱仕切板21または端部断熱仕切板22と隣接するため、端部側との熱交換がユーティリティボード側と異なってしまう。この結果、他のユーティリティボード2に挟まれたプロセスボード1と反応条件が異なることになり、改質ブロック内のプロセスボード1間でバランス良い反応が実現できない可能性が高くなる。つまり、端部に配置するプロセスボード1とそれ以外のプロセスボード1との間で細かな設計変更が必要となるのを、ブロック両端にユーティリティボード2を配置することで、当該設計変更を要せずにバランス良い反応が実現できる。改質ブロックでは、ユーティリティボード2が主として授熱側であるため、両端にユーティリティボード2を配置した場合は、両端のユーティリティボード2からの熱損失が大きくなっても、他のユーティリティボード2の伝熱負荷と余り大差なく、バランスが取れる。一方、このことは、精製ブロック側においても同様である。精製ブロックでは、ユーティリティボード2が主として受熱側となるが、この部分は蒸気発生器16で温度が略一定であるため、精製ブロック両端のユーティリティボード2からの熱損失が大きくても、プロセスボード3への影響はない。
【0033】
図4は、精製ブロック側のプロセスボード3に組み込まれた2つの混合器14の具体的な構成を詳細に示す要部拡大図である。図4に示すように、各混合器14は、端部でU字型に屈曲したリターンベンド19を備えたガス通路として形成され、当該ガス通路の上流側の半分には、処理ガス上流側のCO変成器13またはCO燃焼器15側に多数の細孔が設けられ、当該ガス通路の下流側の半分には、処理ガス上流側のCO燃焼器15側に多数の細孔が設けられている。当該ガス通路の上流端の側部に設けられたマニホールドM3を経由して搬送されたCO燃焼用空気104が、当該ガス通路の上流端に設けられた小口径の孔から、混合器14内に吹き込まれる。CO変成器13またはCO燃焼器15(図4の下方側)からCOを含む改質ガスが、細孔を通してガス通路に導入され、CO燃焼用空気104と粗混合され、更に、リターンベンド19を経て良く混合された後、当該ガス通路の下流側の細孔から下流側のCO燃焼器15(図4の上方側)に供給され、CO酸化触媒層で選択酸化反応をする。尚、図1及び図4の例では、CO酸化触媒層が2段、つまり、CO除去器14,15が2段に構成されているが、触媒活性等の条件によっては、CO酸化触媒層を1段或いは3段以上にすることもある。
【0034】
図5は、マニホールドM1内で、DME(改質原料101)と水蒸気102sとプロセス空気103を混合させる混合器の具体的な構成を詳細に示す要部拡大図である。図5において、水蒸気発生器16からマニホールドM1に入った水蒸気102sとプロセス空気103は、マニホールドM1の内部に2つのブロックに跨って挿入された内管20の外側(外管部)の通路を通って精製ブロックの端部に流れ、端板25に取り付けられたノズルN1から供給される改質原料101と一緒になってマニホールドM1内に設けられた内管20の内側(内管部)を通って粗混合される。当該粗混合されたガスは、内管部を通って改質ブロックの端部側に流れ、そこで当該内管部から外管部に流れて略完全に混合し、マニホールドM1の外管部から、改質ブロックの各プロセスボードの改質反応器11に供給される。尚、マニホールドM1の長さが十分でない場合は、内管20の内部にスクリューミキサを設けて更に混合を良くするのも好ましい。
【0035】
ここで、本発明システムの特徴的な構成及び構造の理解を容易にするために、本発明システムを構成する各部品の一部の寸法について、その参考値を示す。各ユニットボード1〜4の厚さは、使用する触媒活性に依存するが、プロセスボード1,3とユーティリティボード2で3mm、ユーティリティボード4で1.5〜3mmである。伝熱仕切板5,6の厚さは、熱交換の必要から薄く、0.2〜0.5mmである。各プロセスボード1,3の枚数は、本発明システムの処理能力に依存して決定されるが、燃料電池の出力10kW程度では、改質ブロックのプロセスボード1が約10枚、精製ブロックのプロセスボード3が約11枚程度となる。この場合、本発明システムの組立寸法は、全幅300mm、全高350mm、奥行き200mmとなり、非常に小型化される。尚、上記各寸法及び枚数は参考値であり、適宜変更可能であり、本発明システムの内容を限定するものではない。
【0036】
次に、本発明システムの2つのブロックでの各装置の処理の流れを、図1及び図2を参照して簡単に説明する。尚、図中の矢印は各処理ガスの流れを示している。尚、図示する処理ガスの流れる方向は一例であり、その連続性は維持されたまま、各マニホールド及びノズルの配置により適宜変更される。
【0037】
先ず、DME(改質原料101)がノズルN1からマニホールドM1に供給され、マニホールドM1内に形成された混合器(図5参照)により、水蒸気102sとプロセス空気103と混合されて、改質ブロック側のプロセスボード1の改質反応器11に導入され、最高温度400℃程度で改質される。改質反応器11で処理された改質ガスにはCOが2〜3%含まれ、同じプロセスボード1のCO変成器12において温度が低下しながらCO変成が進み、1.5%前後のCO濃度となり、温度は250〜300℃程度に下がって、マニホールドM2を経由して、精製ブロック側のプロセスボード3の低温CO変成器13に導入される。低温CO変成器13では若干のCO変成が行われるが、改質ガスは、同時に冷却され150℃以下になって、1段目のガス混合器14に導入され、マニホールドM3から供給されたCO燃焼用空気と混合され、1段目のCO燃焼器15に導入される。CO燃焼器15ではCOが選択的に燃焼して除去されるが、改質ガス中の若干のH(水素)も燃焼する。この選択酸化反応は改質ガスの冷却と同時に行われ、1段目のCO燃焼器15を出た改質ガスは、2段目のガス混合器14に導入され、マニホールドM3から供給されたCO燃焼用空気と再度混合されて2段目のCO燃焼器15に導入される。2段目のCO燃焼器15でも残留COと若干のHが冷却されながら燃焼して2段目のCO燃焼器15を出た後、マニホールドM4、ノズルN4を経て製品ガス105となって燃料電池(図示せず)に供給される。
【0038】
図1と図2において、蒸気発生用の水102wとプロセス空気103(プロセス空気103は使用しない場合もある)は、ノズルN5からマニホールドM5を経て、精製ブロック側のユーティリティボード4の蒸気発生器16に供給され、水102wは、低温CO変成器13やCO燃焼器15との間で熱交換し、蒸発して蒸気102sとなり、プロセス空気103も予熱されて蒸気発生器16を出る。この蒸気102sとプロセス空気103はマニホールドM1内に形成された混合器(図5参照)で改質原料101と混合される。
【0039】
燃料電池に送出された製品ガス105は、燃料電池内で反応して発電するが、反応後のオフガス(燃料ガス)106にも未反応のH等の可燃物も存在し、その燃焼用空気107と一緒に改質ブロック側のユーティリティボード2の予熱器17に入り、プロセスボード1側の改質ガスと熱交換して約280℃に予熱され、燃焼器18に入って燃焼される。この場合、燃焼ガスの発熱量が低く、燃焼温度が低いために燃焼触媒が使用されるが、燃焼温度が低いために予熱域では燃料ガス106と燃焼用空気107が混合していても予熱器17で前燃焼することはない。燃焼器18で燃焼した燃焼排ガス108は、プロセスボード1側の改質反応器11を加熱して冷却された後、マニホールドM7及びノズルN7を経て外部に放出される。
【0040】
以上、詳細に説明した本発明システムによるDME水蒸気改質の運転成績をプロセスシミュレーションした結果を、図6の一覧表に示す。尚、図6の一覧表には、プロセス空気を使用する部分燃焼改質における運転成績も合わせて表示する。
【0041】
次に、本発明システムの別実施形態について説明する。
〈1〉上記実施形態では、改質原料としてDMEを想定したシステム構成を説明したが、本発明システムの構成及び構造は、改質原料がメタノールの場合にも同様に適用できる。この場合のシステム構成は、図1乃至図5に例示の構成及び構造と同じである。しかし、メタノールはDMEに比べて改質温度が250〜300℃と低く、熱交換量も少なく、改質ガス中のCO濃度も低いため、本発明システム全体の高さは改質原料がDMEの場合に比べて、約80%と低くできることがシミュレーションの結果から分かっている。本発明システムによるメタノール水蒸気改質の運転成績をプロセスシミュレーションした結果を、図6の一覧表に、DME水蒸気改質の運転成績と並べて示す。尚、図6の一覧表には、プロセス空気を使用する部分燃焼改質における運転成績も合わせて表示する。
【0042】
〈2〉上記各実施形態では、改質原料としてDMEまたはメタノールを想定して、具体的に説明したが、本発明システムは、DME及びメタノール以外の改質原料のガス改質システムに適用しても構わない。
【0043】
〈3〉更に、上記各実施形態では、改質ブロックと精製ブロックの2つのブロックを夫々、プロセスボード1,3とユーティリティボード2,4を間に伝熱仕切板5,6を介して交互に積層した構造としたが、基本的な積層構造を維持して、同様の構造を別形態で実現しても構わない。例えば、プロセスボード1,3とユーティリティボード2,4の何れか一方と伝熱仕切板5,6を一体で形成したものを用いても構わない。また、プロセスボード1,3とユーティリティボード2,4と伝熱仕切板5,6の3者を一体で形成して1つのユニットとしたものを積層しても構わない。
【0044】
以上、詳細に説明したように、本発明システムは、各プロセスが各ユニットボード1〜4内に効率良く集積され、非常に小型化され、外部との連絡配管も少なくなっている。従って、改質装置の占める容積は、燃料電池の出力1kW当たり、改質原料がDMEの場合で約1.5リットル、改質原料がメタノールの場合で約1リットルと小型になり、夫々の質量も軽く、上述の車載改質システムに必要な条件を十分に満たすことができる。
【0045】
また、本発明システムは、各ユニットボード1〜4内に集積された各装置間の熱の授受が効率的に安定してできるため、各プロセスでの熱損失が少なく、また、コンパクトな構造になっているため外部への放熱損失が少ない。このため、非常に広い負荷範囲で高い効率を得ることができる。
【0046】
更に、本発明システムは、構成する部品点数が少なく、部品の製作の形が決まれば大量生産が容易にできる構造となっている。また、使用する触媒形状もウール状またはハニカム状にして取付けや取替えが容易な構造となっている。
【0047】
また、本発明システムは、ブロック形状で一体化されているため、これを密閉した容器でカバーできるため、仮に処理ガスが漏洩しても検知すること、或いは、安全に放出することが容易である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明に係るガス改質システムは、自動車駆動用、コ・ジェネレーション(熱電併給装置)に用いる燃料電池の燃料である水素を生成するために、改質原料と水蒸気や空気等のガス化剤を反応させて改質するガス改質システムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係るガス改質システムの一実施形態における概略構造を模式的に示し、システム内の各装置の処理順序を示す構造図
【図2】本発明に係るガス改質システムの一実施形態における部分的な分解組立図
【図3】本発明に係るガス改質システムの一実施形態における組立状態での外観を示す正面図、側面図、及び、背面図
【図4】本発明に係るガス改質システムの一実施形態における精製ブロック側のプロセスボードに組み込まれた2つの混合器の具体的な構成を詳細に示す要部拡大図
【図5】本発明に係るガス改質システムの一実施形態におけるマニホールド内で改質原料と水蒸気とプロセス空気を混合させる混合器の具体的な構成を詳細に示す要部拡大図
【図6】本発明に係るガス改質システムによるDME水蒸気改質とメタノール水蒸気改質の運転成績をプロセスシミュレーションした結果を示す一覧表
【符号の説明】
【0050】
1: 改質ブロック側のプロセスボード(第1ユニットボード)
2: 改質ブロック側のユーティリティボード(第2ユニットボード)
3: 精製ブロック側のプロセスボード(第1ユニットボード)
4: 精製ブロック側のユーティリティボード(第2ユニットボード)
5: 改質ブロック側の伝熱仕切板(伝熱仕切壁)
6: 精製ブロック側の伝熱仕切板(伝熱仕切壁)
11: 改質反応器
12: CO変成器
13: CO変成器
14: 混合器
15: CO燃焼器
16: 水蒸気発生器
17: 予熱器
18: 燃焼器
19: リターンベンド
20: 内管
21: 中央断熱仕切板
22,23: 端部断熱仕切板
24,25: 端板
101: 改質原料
102s: 水蒸気
102w: 蒸気用給水
103: プロセス空気
104: CO燃焼用空気
105: 精製された改質ガス(製品ガス)
106: 燃料ガス
107: 燃焼用空気
108: 燃焼排ガス
M1〜M7: マニホールド(多岐配管)
N1,N3〜N7:ノズル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池の燃料である水素を改質原料に対する所定の改質反応処理を経て生成するガス改質システムであって、
複数の反応装置を含む第1装置類と前記第1装置類に連通する1または複数の第1連絡通路孔を少なくとも面内に集積してなる第1ユニットボードと、
加熱装置と冷却装置の内の少なくとも何れか一方の装置を含む第2装置類と前記第2装置類に連通する1または複数の第2連絡通路孔を少なくとも面内に集積してなる第2ユニットボードとを、伝熱仕切壁を介して隣接配置し、
前記第1装置類と前記第2装置類の間で前記伝熱仕切壁を介して熱交換可能に構成されていることを特徴とするガス改質システム。
【請求項2】
前記第1ユニットボードの面内に前記1または複数の第2連絡通路孔が設けられ、
前記第2ユニットボードの面内に前記1または複数の第1連絡通路孔が設けられ、
前記伝熱仕切壁を形成する仕切板の面内に前記1または複数の第1連絡通路孔と前記1または複数の第2連絡通路孔が設けられ、
前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードを、前記仕切板を間に挟んで交互に組み合わせて積層し、
前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードと前記仕切板の夫々の面内に設けられた前記第1連絡通路孔と前記第2連絡通路孔の夫々が、各層で重なり連通することにより、多岐配管を形成することを特徴とする請求項1に記載のガス改質システム。
【請求項3】
前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードと前記仕切板が積層してなるブロックを2組備え、
前記2組のブロックの内の一方の第1ブロックの前記第1ユニットボードに、改質反応装置とCO変性装置が形成され、
前記第1ブロックの前記第2ユニットボードに、前記改質反応装置を加熱する加熱装置と前記CO変性装置の発熱を吸熱する冷却装置が形成され、
前記2組のブロックの内の他方の第2ブロックの前記第1ユニットボードに、CO変性装置とCO燃焼装置が形成され、
前記第2ブロックの前記第2ユニットボードに前記改質反応装置に供給する水蒸気を生成する冷却装置が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のガス改質システム。
【請求項4】
前記第1ユニットボードと前記第2ユニットボードを、前記仕切板を間に挟んで交互に組み合わせて積層してブロックが構成され、
前記ブロックの両端が前記第2ユニットボードであることを特徴とする請求項2または3に記載のガス改質システム。
【請求項5】
前記反応装置の少なくとも1つの反応プロセスに必要なガスの混合装置を前記第1連絡通路孔からなる前記多岐配管内に形成していることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載のガス改質システム。
【請求項6】
前記混合装置は、前記第1連絡通路孔内を前記積層方向に貫通する内管を備えて形成されていることを特徴とする請求項5に記載のガス改質システム。
【請求項7】
前記反応装置の少なくとも1つの反応プロセスに必要なガスの混合装置を前記第1ユニットボードの面内に集積していることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のガス改質システム。
【請求項8】
前記1または複数の第1連絡通路孔に前記混合装置への被混合ガスを供給するための連絡通路孔が含まれることを特徴とする請求項7に記載のガス改質システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−256886(P2006−256886A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−74633(P2005−74633)
【出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(305009898)株式会社ルネッサンス・エナジー・リサーチ (9)
【出願人】(000177612)株式会社ミクニ (332)
【Fターム(参考)】