説明

燃焼装置

【課題】 潜熱回収用の熱交換器で生じた凝縮水を浴槽に排水する燃焼装置において、ドレンレベル検出手段が故障してもドレン制御を確実に行えるようにする。
【解決手段】 凝縮水ドレン手段40は、潜熱回収用の副熱交換器8の下方に配置されて副熱交換器8から落下した凝縮水を回収する回収トレイ41と、回収トレイ41と浴槽湯供給回路75との間に接続されたドレン回路42と、ドレン回路42に設けられたドレンタンク44と、ドレンタンク44の凝縮水のレベルを段階的に検出するドレンレベル検出手段50を備えている。制御手段60は、ドレンレベル検出手段50の検出レベルに応じてバーナ4aの燃焼停止や、リモコン65への警告表示や、ドレンタンクの凝縮水の浴槽への排水を実行する。さらに制御手段60は、バーナ4aでの積算燃焼熱量を、ドレンタンク44に蓄積された凝縮水の蓄積量に見合う値として演算し、この積算燃焼熱量または換算された凝縮水蓄積量を表す演算値を、ドレンレベル検出手段50の故障の際のバックアップ情報として用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃焼ガスの潜熱を回収できる高効率の燃焼装置に関し、より詳しくは潜熱回収時に生じる凝縮水の排水の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
給湯用バーナの上方に主・副熱交換器を配置する給湯装置(燃焼装置)は公知である。これら熱交換器を給湯回路が通るようになっている。
下段(上流側)の主熱交換器は一般的な1段の熱交換器からなる給湯装置と同様に、燃焼ガス中の顕熱を回収する。上段(下流側)の副熱交換器は燃焼ガス中の水蒸気(燃焼により発生した水分)を凝縮させて潜熱を回収する。上記顕熱回収により燃焼ガスの熱エネルギーの約80%を回収し、上記潜熱回収により約15%を回収するため、熱効率が非常に高くなる。
【0003】
上記のような高効率の給湯装置では、副熱交換器で水蒸気の凝縮が生じる。この凝縮水は、燃焼により生じた硫黄酸化物、窒素酸化物等が溶け込んで硫酸、硝酸等になるため、強酸性を示す。そのため、この強酸性の凝縮水を中和処理したり希釈処理をしている。また、上記凝縮水は通常の使用状況で1日に数リットル生じるため、その排水処理が必要となる。
【0004】
そこで、従来の高効率給湯装置では、上記副熱交換器の下方に回収トレイを配置し、この回収トレイに専用のドレン配管を接続し、このドレン配管に炭酸カルシウム等の中和剤を収容した中和器を設け、回収トレイで回収した凝縮水を中和器で中和処理しドレン配管から排水していた。
【0005】
しかし、専用のドレン配管を設置するスペースが無い場合や、建造物にドレン配管からの凝縮水を導く排水溝等を形成するのが困難な場合もあり、高効率型給湯装置の普及を妨げる要因になっていた。
【0006】
上記不都合を解消すべく、特許文献1は凝縮水を浴槽へ排水するようにした高効率給湯装置を提案している。特許文献1の図8に示す追焚機能付きの給湯装置では、副熱交換器の下方に回収トレイが配置され、この回収トレイにドレン回路の一端が接続され、ドレン回路の他端が追焚循環回路の復路部においてポンプの吸い込み側に接続されている。ドレン回路には下流側に向かって順に中和器とドレンタンクが設けられている。
【0007】
上記ドレン回路と追焚循環回路の接続点には、3方切替弁が設けられている。凝縮水の排水(ドレン排水)のタイミングでない時には、切替弁はポンプ吸い込み側を浴槽に連通させてドレン回路を遮断し、ポンプの駆動により追焚循環回路での浴槽湯の循環を行えるようになっている。ドレン排水タイミングの時には、切替弁の切替によりポンプ吸い込み側をドレン回路に連通させ、ポンプを駆動することにより、ドレンタンクに溜まった凝縮水を追焚循環回路を介して浴槽へ排水するようにしている。
【0008】
特許文献1の給湯装置において、上記ドレン排水のタイミングとしては、例えば浴槽の栓が抜かれて浴槽湯が排水されたことを検出した時がある。ドレン排水の後に、上記切替弁を切り替えてドレン回路側を遮断し、給湯回路からの湯により追焚循環回路の配管洗浄を行っている。
また、他の排水タイミングとして、ドレンタンクに設けたドレンレベル検出手段が凝縮水の満水レベルを検出した時に、浴槽の栓を抜いて排水をするように促す警報を発し、強制的に凝縮水の排水を行うこともある。
さらに、上記ドレンレベル検出手段がドレンタンクの所定レベル(満水レベルより低い)を検出した時にポンプを駆動し、浴槽水が無いことを確認した時に凝縮水の排水を行う場合もある。
【0009】
特許文献1の給湯装置におけるドレンレベル検出手段は、長さの異なる複数本の棒状電極からなり、段階的にドレンレベルを検出するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2005−265228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、特許文献1の給湯装置ではドレンレベル検出手段が故障した時に、ドレン制御を全く実行できなくなってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、給湯用バーナと、この給湯用バーナからの燃焼ガスの顕熱を回収する主熱交換器と、この主熱交換器の下流側において燃焼ガスの潜熱を回収する副熱交換器と、これら主熱交換器と副熱交換器を通る給湯回路と、この給湯回路からの湯を浴槽に供給する浴槽湯供給回路と、燃焼ガス中の水分が副熱交換器で凝縮することにより生成された凝縮水を回収して排水する凝縮水ドレン手段と、上記給湯用バーナおよび凝縮水ドレン手段を制御する制御手段を備え、
上記凝縮水ドレン手段は、上記副熱交換器の下方に配置されて副熱交換器から落下した凝縮水を回収する回収トレイと、上流端がこの回収トレイに接続され下流端が上記浴槽湯供給回路に接続されたドレン回路と、このドレン回路に設けられ凝縮水を溜めるドレンタンクと、上記ドレン回路においてドレンタンクの下流側に設けられた弁手段と、ドレンタンクの凝縮水のレベルを段階的に検出するドレンレベル検出手段を備え、
上記制御手段は、上記弁手段を遮断位置にしてドレン回路を遮断することによりドレンタンクへの凝縮水の貯留を行い、弁手段を連通位置にしてドレン回路を浴槽湯供給回路に連通させることにより、ドレンタンクからの凝縮水を浴槽湯供給回路へと排水するドレン排水を実行するようにした燃焼装置において、
上記制御手段は、上記ドレンレベル検出手段で検出された所定検出レベルに応じて、凝縮水の発生の抑制、表示手段への警告表示指令、上記ドレン排水の少なくともいずれか1つを含むドレン制御を実行し、さらに、前回のドレン排水後からの上記バーナでの積算燃焼熱量を、ドレンタンクにおける凝縮水の蓄積量に見合う値として演算し、上記ドレンレベル検出手段が故障した場合には、この積算燃焼熱量またはこれを換算した凝縮水蓄積量を表す演算値を、上記ドレンレベル検出手段からのレベル検出情報に代わる情報として用いることを特徴とする。
【0013】
上記構成によれば、ドレンレベル検出手段で段階的に検出されたドレンレベルに応じてドレン制御(凝縮水の発生の抑制、表示手段への警告表示指令、上記ドレン排水の少なくともいずれか1つ)を実行するが、このドレンレベル検出手段が故障した場合には、積算燃焼熱量またはこれを換算した凝縮水蓄積量を表す演算値を、上記ドレンレベル検出手段からのレベル検出情報に代わる情報として用いるため、ドレン制御を確実に実行することができる。
上記凝縮水発生の抑制は後述のように複数の態様がある。また、表示手段への警告表示は、ユーザーにドレン排水のための操作を催促する。ドレン排水は、無条件で実行してもよいし、他の所定条件を満足した時に実行してもよい。
【0014】
好ましくは、上記制御手段は、上記ドレンレベル検出手段が故障した場合には、この演算値が上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルに対応した数値に達した時に、上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルで実行するドレン制御と同じドレン制御を実行する。
好ましくは、上記制御手段は、上記ドレンレベル検出手段が故障していない場合には、上記演算値を、上記ドレンレベル検出手段からの検出情報とともに上記ドレン制御に用い、この演算値が上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルと異なる所定レベルに対応した数値に達した時に、上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルで実行するドレン制御とは異なる態様で、ドレン制御を実行する。これによれば、きめ細かなドレン制御を実行することができる。
【0015】
積算燃焼熱量または換算された凝縮水の蓄積量を表す演算値をより高精度に求めるために、制御手段は下記の補正をするのが好ましい。
(1)単位時間当たりの燃焼熱量が高いほど上記演算値を高く補正する。
(2)上記バーナが複数の燃焼領域を有している場合、燃焼領域が多いほど上記演算値を高く補正する。
(3)環境湿度が高いほど上記演算値を高く補正する。
(4)環境温度が低いほど上記演算値を高く補正する。
【0016】
1つの形態として、上記制御手段は、上記凝縮水の発生を抑制するために、給湯用バーナの燃焼を停止する。
他の形態として、上記給湯用回路には副熱交換器をバイパスするバイパス回路が設けられ、このバイパス回路の上流側接続点には3方切替弁が設けられ、上記制御手段は凝縮水の発生を抑制するために、上記3方切替弁を副熱交換器からバイパス回路側に切り替える。
【0017】
好ましくは、上記浴槽湯供給回路は、浴槽に接続された追焚循環回路と、一端が上記給湯回路に接続され他端がこの追焚循環回路に接続された湯張り回路により構成され、上記追焚循環回路に追焚用熱交換器とポンプが設けられ、上記追焚循環回路には上記ポンプの吸い込み側に上記ドレン回路が接続され、上記弁手段は上記ドレン回路と追焚循環回路の接続点に設けられた3方切替弁を含み、この切替弁の遮断位置ではポンプ吸い込み側を浴槽に連通させてドレン回路から遮断し、この切替弁の連通位置ではポンプ吸い込み側をドレン回路に連通させるようになっており、上記制御手段は、上記ドレン排水の際に、上記切替弁の切替動作によりポンプ吸い込み側をドレン回路に連通させるとともに、上記ポンプを駆動する。
これにより、追焚循環回路のポンプをドレン排水に用いることができる。
【0018】
好ましくは、上記制御手段は、浴槽に残水が無い状態でドレン排水を行う。そこで、
(1)上記ドレン排水後の演算値がドレン排水を実行すべき数値に達したと判断した時に、ポンプを駆動し、追焚循環回路に設けた水流検出手段が水流を検出せず浴槽残水無しと判断した場合に上記ドレン排水を行う。
(2)上記ドレン排水後の演算値がドレン排水を実行すべき数値に達したと判断した時に、追焚循環回路に設けられた水位検出手段による検出水位に基づいて浴槽残水無しと判断した場合に上記ドレン排水を行う。
【0019】
さらに、他の態様では、他用途バーナと、この他用途バーナからの燃焼ガスの顕熱を回収する他の主熱交換器と、当該他の主熱交換器の下流側において燃焼ガスの潜熱を回収する他の副熱交換器と、当該他の主熱交換器と当該他の副熱交換器を通る他用途回路とを備え、上記回収トレイが、給湯用の副熱交換器と、他用途の副熱交換器の両者からの凝縮水を回収し、上記演算値は、上記他用途バーナの積算燃焼熱量または換算された他の副熱交換器での凝縮水の発生量の情報を含む。
これにより、凝縮水のドレンタンクへの蓄積量に見合う情報をより正確に得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ドレンレベル検出手段が故障しても、ドレン制御を確実に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態をなす追焚機能付き給湯装置の回路構成図である。
【図2】同実施形態において、ドレンスイッチオンに応答してドレン排水、配管洗浄を実施するためのフローチャートである。
【図3】同実施形態において自動運転スイッチをオンした時に、警告表示、燃焼停止の制御を実行するためのフローチャートである。
【図4】同実施形態において運転中に自動運転スイッチをオフにした時に、ドレン排水、配管洗浄を実施するためのフローチャートである。
【図5】同実施形態において給湯運転の最中にドレン排水、配管洗浄を実施するための制御を示すフローチャートである。
【図6】同実施形態において、ユーザー設定時間になった時にドレン排水、配管洗浄を実施するためのフローチャートである。
【図7】同実施形態において、排水後の経過時間が所定時間に達した時にドレン排水、配管洗浄を実施するためのフローチャートである。
【図8】リモコンの表示部の表示例を示す図である。
【図9】同実施形態において、図3に代わるドレン制御を実行するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態をなす暖房、追焚機能付き給湯装置の回路構成図である。
【図11】本発明の第3実施形態をなす給湯単能型給湯装置の回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の第1実施形態をなす一体型2缶2水路タイプの追焚機能付き給湯装置(燃焼装置)について図1〜図8を参照しながら説明する。この給湯装置は、直方体形状をなす中空の缶1を有しており、缶1の底部に給湯、追焚に共通のファン2が設けられ、缶1の上端近傍に給湯、追焚に共通の排気口部3が設けられている。
【0023】
上記缶1の内部空間は、仕切板1xで給湯用空間1aと追焚用空間1bに仕切られている。給湯用空間1aの下部には給湯用バーナ4a(バーナ)が配置され、追焚用空間1bには追焚用バーナ4bが配置されている。
【0024】
上記バーナ4a,4bに燃料ガスを供給する管は、元管5xと、この元管5xを給湯用バーナ4aに接続する分岐管5aと、元管5xを追焚用バーナ4bに接続するための分岐管5bとを有している。本実施形態では給湯用バーナ4aが3面の燃焼領域を有しているため、分岐管5aも3本となっている。
元管5xには、元ガス電磁弁6xとガス比例弁6yが設けられ、分岐管5a,5bにはそれぞれ分岐電磁弁6a,6bが設けられている。
【0025】
上記給湯用空間1aには、バーナ4aの上方に顕熱回収用の主熱交換器7が配置され、さらにその上方(下流側)に潜熱回収用の副熱交換器8が配置されている。また、追焚用空間1bには、バーナ4bの上方に追焚用の熱交換器9が配置されている。本実施形態では、熱交換器7,9は受熱管7a,9aと多数のフィンにより構成されており、熱交換部8は受熱管8aにより構成されている。
【0026】
給湯装置は、給湯回路10と、追焚循環回路20と、湯張り回路30とを備えている。本実施形態では、追焚循環回路20と湯張り回路30により、特許請求の範囲で定義した浴槽湯供給回路75が構成されている。
【0027】
上記給湯回路10は、給水管11と、上記受熱管8aと、上記受熱管7aと、給湯管12とを上流側から下流側に向かってこの順に連ねることにより構成されている。給水管11と給湯管12との間には、熱交換器7,8をバイパスするバイパス管13が接続されている。
【0028】
上記給水管11において、バイパス管13の上流側には水量センサ14、水量制御弁15が設けられ、バイパス管13と給水管11の接続点にはバイパス制御弁16が設けられている。さらに、給水管11には入水温度センサ(図示しない)が設けられ、給湯管12には、バイパス管13の上流側に熱交出口温度センサ17が設けられ、バイパス管13の下流側に出湯温度センサ18が設けられている。
【0029】
上記追焚循環回路20は、復路管21(復路部)と、受熱管9aと、往路管22(往路部)とを順に連ねることにより構成されている。復路管21の吸い込み端と往路管22の吐出端は、浴槽70の側壁に設けた循環金具(図示しない)に接続されている。復路管21にはポンプ23、水位センサ24(水位検出手段)、水流スイッチ25(水流検出手段)が設けられている。
【0030】
上記湯張り回路30は、一端が給湯管12において出湯温度センサ18の下流側に接続され、他端が上記復路管21においてポンプ23の吸い込み側(上流側)に接続されている(接続点をP1で示す)。
【0031】
上記湯張り回路30には、注湯電磁弁31(注湯弁)と、逆止弁32と、水量センサ33が設けられている。
【0032】
次に、副熱交換器8で凝縮された凝縮水を回収し排水する凝縮水ドレン手段40について説明する。このドレン手段40は、回収トレイ41と、ドレン回路42とを有している。この回収トレイ41は、給湯用空間1aにおいて、副熱交換器8の下方に配置され、浅いロート形状をなしている。
【0033】
上記ドレン回路42は管からなり、一端が回収トレイ41の底部に接続され、他端が上記復路管21においてポンプ23の吸い込み側(上流側)に接続されている。この接続点(符号P2で示す)には、2位置3方弁からなる切替弁49が設けられている。この切替弁49は、弁ケースとこの弁ケースに回動可能(摺動可能)に収容された弁体とを有し、摺動面でシールする方式のものである。
【0034】
さらに上記ドレン手段40は、ドレン回路42において上流側から下流側に向かって順に設けられた中和器43、ドレンタンク44、ドレン側電磁弁45(ドレン弁)を備えている。上記切替弁49とドレン側電磁弁45は、特許請求の範囲で定義した弁手段を構成している。
【0035】
上記中和器43には粒状をなす炭酸カルシウム等の中和剤が収容されている。中和器43には詰まりによる水位上昇を検出する2本の電極43aが設けられている。
【0036】
上記ドレンタンク44には、ドレンレベル検出手段50が設けられている。本実施形態では、ドレンレベル検出手段50は、その下端がドレンタンク44の底部近傍にある接地電極51と、下端高さが異なる2本の電極52、53を有している。一方の電極52の下端高さはドレンタンク44の満水レベル(ドレンレベル2)を示し、他方の電極53の下端高さは満水レベルより低いレベル(ドレンレベル1)を示す。本実施形態ではドレンレベル1はドレンレベル2の半分より高い。例えばドレンレベル2が3.5リットルとすると、ドレンレベル1は3リットルである。なお、ドレンタンク44の実際の容量は、満水レベルと同じであってもよいし、これより若干量多くてもよい。
【0037】
上記ドレン回路42において、ドレンタンク44の上流側の管部はドレンタンク44の上端または上端近傍に接続され、ドレンタンク44の下流側の管部はドレンタンク44の底部に連なっている。
【0038】
給湯装置は更に、上述した種々のセンサ、検出手段からの情報を読み込んで、上述した種々の構成要素を制御する制御手段60と、この制御手段60に接続されたリモートコントローラ65((以下、リモコンと称す)を備えている。リモコン65は図8に示すようにリモコン65の電源をオン、オフするリモコンスイッチ65xと、自動運転スイッチ65yと、追焚スイッチ(図示しない)と、ドレンスイッチ65z(ドレン排水指令手段)と、温度設定部(図示しない)と、時間設定部65b(時間設定手段)と、設定温度、設定時間、警告等の表示や後述の表示を行う表示部65a(表示手段)を備えている。
【0039】
上記構成をなす給湯装置の作用を説明する。最初に、基本的な作用について概略的に説明する。なお、電磁弁6x、6a,6b,31,45は常閉であり、オン動作により開く。
【0040】
給湯管12の下流端に設けた出湯栓やシャワーを開くと給湯回路10に水が流れ、これを水量センサ14で検出した時に、制御手段60は、元ガス電磁弁6xを開くとともに分岐電磁弁6aの少なくとも1つを開き、給湯用バーナ4aの燃焼動作を行う。燃焼ガスは主熱交換器7を通り、さらに回収トレイ41と缶1との間を通り、副熱交換器8を通って排気口部3から排出される。給水管11から入った水は副交換器8で加熱され、さらに主熱交換器7で加熱され、設定温度の湯となって給湯管12から出湯される(給湯運転)。
【0041】
副熱交換器8で凝縮した水は、この副熱交換器8から回収トレイ41に落下し、ドレン回路42を通って中和器43に達し、この中和器43内の中和剤により中和され、ドレンタンク44に蓄えられる。したがって、給湯運転中は、副熱交換器8で凝縮水が発生し、ドレンタンク44の凝縮水の水位すなわちドレンレベルは上昇を続ける。
【0042】
自動運転スイッチがオンした時には、制御手段60は注湯電磁弁31を開き、上記給湯運転と同様にして上記給湯用バーナ4aで燃焼を行うことにより、設定温度の湯を給湯管12から湯張り回路30、追焚循環回路20を経て浴槽70に供給する(湯張り)。
この時、副熱交換器8で発生する凝縮水は上記と同様に回収され中和されドレンタンク44に蓄えられる。
【0043】
上記自動運転では、上記湯張りにより浴槽70の水位が設定水位に達した後に所定時間間隔で追焚が行われ、浴槽70の湯が設定温度に保たれる(自動保温)。この追焚は、ポンプ23を駆動し、追焚用バーナ4bでの燃焼を実行することにより行われる。なお、リモコン65の追焚スイッチのオン操作によっても、この追焚が実行される。
【0044】
上記制御手段60は、上記基本制御の他に、ドレンタンク44の凝縮水の蓄積量すなわちドレンレベルに応じて、リモコン65の表示部65aへの警告表示や、給湯用バーナ4aの燃焼停止や、ドレンタンク44の凝縮水の排水(ドレン排水)およびドレン排水後の追焚循環回路20の配管洗浄等の制御を行う。以下、これら制御をドレン制御と総称する。
【0045】
上記制御手段60は、ドレンタンク44のドレンレベルの情報として、ドレンレベル検出手段50の段階的レベル検出(ドレンレベル1,2)の情報と、給湯用バーナ4aでの積算燃焼熱量の情報を用いる。この積算燃焼熱量は、上記副熱交換器8での凝縮水の発生量と対応し、ひいてはドレンタンク44における凝縮水の蓄積量とほぼ対応関係にある。
【0046】
上記制御手段60は、給湯用バーナ4aの燃焼の最中に、上記積算燃焼熱量をリアルタイムで演算する。なお、積算燃焼熱量と凝縮水の発生量はほぼ対応関係にあるが、より正確に凝縮水発生量に対応させるために、下記のように積算燃焼熱量を補正する(換言すれば凝縮水の発生量を補正する)のが望ましい。
(1)単位時間当たりの燃焼熱量が高いほど、積算燃焼熱量を高く補正する。
(2)給湯用バーナ4aの燃焼領域数が多いほど、積算燃焼熱量を高く補正する。
(3)環境湿度が高いほど積算燃焼熱量を高く補正する。
(4)環境温度が低いほど積算燃焼熱量を高く補正する。
【0047】
なお、環境湿度による補正を行う場合、湿度センサを用いてもよいし、湿度センサを用いずに湿度を推測してもよい。例えば、後述するようにポンプ23によりドレン排水を行った時の、ポンプ23の駆動時間(すなわちドレンタンク44に蓄えられた凝縮水の量)と、前回のドレン排水後から今回のドレン排水直前までに演算された積算燃焼熱量との関係から、湿度を推測する。
【0048】
なお、本実施形態では積算燃焼熱量をそのまま用いたが、凝縮水の蓄積量(ドレンタンクのレベルを含む)に換算して用いてもよい。この場合も、上記(1)〜(4)の補正を行うのが好ましい。
【0049】
以下、ドレン制御について詳述する。給湯運転中はドレンレベルを監視する。ドレンレベルが水位電極53に達した時、すなわちドレンレベル1に達した時には、浴槽残水有りでドレン排水をしない場合に、リモコン65の表示部65aに「満水警告」を表示する。なお、ドレンレベル1に達したことを検出しても、浴槽残水無しでドレン排水をした場合にはこの警告表示をしない(この給湯運転中のドレン排水制御に関しては、後で図5を参照しながら説明する)。
上記ドレンレベル1の検出では給湯用バーナ4aの燃焼は継続される。この「満水警告」の表示は、満水に近づいていることを警告するものであり、給湯停止まで(具体的には出湯栓やシャワーを閉じるまで)続く。
【0050】
ドレンレベルが水位電極52に達した時、すなわちドレンレベル2(満水レベル)に達した時には、リモコン65の表示部65aに「満水」の警告表示をさせるとともに、給湯用バーナ4aの燃焼を停止する。これにより凝縮水が発生しなくなり、ドレンレベルは上昇しなくなる。
上記満水レベル検出による燃焼停止の際、水量制御弁15を制御して水量を所定水量(例えば毎分5リットル)まで徐々に減少させ、これに伴い燃焼熱量を減少させ、所定水量になってからまたは水量を減じ始めてから所定時間(例えば1分)後に、燃焼を停止してもよい。このようにすれば、燃焼停止により急に冷たい水が出てユーザーに不快感を与えるのを防止でき、しかも凝縮水の蓄積量の増加は僅かで済む。
上記「満水」は、現実に満水レベルに達したことを警告するものであり、給湯を停止しても継続し、リモコン65のリモコンスイッチ65xをオフにするまで継続される。なお、この「満水」の警告表示を給湯停止までとしてもよい。
【0051】
なお、上記ドレンレベル1,2の検出は、検出状態が所定時間例えば2秒間継続することを条件とするのが好ましい。
【0052】
上記「満水警告」、「満水」の警告表示は、ユーザーにドレンスイッチ65zをオンするとともに浴槽栓を抜くことを促す。なお、この警告表示と同時に、ユーザーにその操作を指示する表示をしてもよい。また、表示部65aでの表示とともに音声で警告表示をしてもよい。
【0053】
ユーザーがドレンスイッチ65zをオンした時には、図2の制御を実行する。最初に風呂待機中か否かを判断する(ステップ101)。ここで、風呂待機とは、自動運転(保温含む)、湯張り、足し湯等の風呂に係わる制御を実行していない状態を意味する。
【0054】
ステップ101で肯定判断した時には、切替弁49の切替動作を行ってポンプ23の吸い込み側を浴槽70側から遮断しドレン回路42側に連通させ(ステップ102)、ドレン側電磁弁45をオンし(ステップ103)、ポンプ23をオンする(ステップ104)。これにより、ドレンタンク44内の凝縮水が切替弁49を介して、ポンプ23に吸い込まれ、ポンプ23の吐出側から復路管21、熱交換器9の受熱管9a、往路管22を経て浴槽70に排出され、さらに浴槽70の排出口を経て、既存の下水管へと排出される。なお、ドレンスイッチ65zがオンされた時には、ユーザーが浴槽70の栓を抜いていることを前提としている。
【0055】
なお、上記切替弁49の切替動作とドレン側電磁弁45のオン動作は、特許請求の範囲の弁手段の連通位置への切替動作を意味する。
【0056】
上記排水動作を1分継続した後(ステップ105)、風呂水流スイッチ25がオフか否かを判断する(ステップ106)。ここで肯定判断した場合にはドレンタンク44が空になったと判断し、その後でポンプ23をオフにし(ステップ107)、ドレン側電磁弁45をオフにし(ステップ108)、切替弁49の切替動作を行ってポンプ23の吸い込み側をドレン回路42側から遮断し浴槽70側に連通させる(ステップ109)。これにより、凝縮水の排水工程(ドレン排水工程)が終了する。
【0057】
なお、上記切替弁49の切替動作とドレン側電磁弁45のオフ動作は、特許請求の範囲の弁手段の遮断位置への切替動作を意味する。
【0058】
上記ステップ106で否定判断した時、すなわちポンプ23が駆動した状態で水流を検出した時には、ドレンタンク44に凝縮水が溜まった状態にあるとして、さらに1分間ポンプ23の駆動を継続する(ステップ110)。そして、ステップ110で肯定判断したとき、すなわち、ステップ105と合わせて、ポンプ23が合計2分間駆動したと判断した時には、ドレンタンク44が空でなくても排水を十分に行ったと判断して、上記ステップ107〜109を実行し、ドレン排水を終了する。
【0059】
上記のようにしてドレン排水を実行した後で、注湯電磁弁31をオンすることにより、給湯管12から湯張り回路30を経た湯を追焚循環回路20内に流し、追焚循環回路20の配管洗浄を実行する(ステップ111)。この配管洗浄は、水量センサ33での検出水量の積算値が所定量例えば5リットルに達するまで行う。なお、給湯割り込みがあった場合には、配管洗浄を中断して待機し、給湯終了後に上記所定量に達するまで配管洗浄を行う。
【0060】
なお、ステップ111では、給湯用バーナ4aの燃焼により風呂設定温度の湯からなる洗浄水を供給するが、給湯用バーナ4aの燃焼を実行せず、低温の水からなる洗浄水を供給してもよい。
また、この配管洗浄工程において、最初は加熱しない水を供給し、その後に熱湯(60°C)を供給してもよい。水でドレン水(凝縮水)を流せば異臭等の発生を防止でき、その後の熱湯で配管の消毒を行うことができる。
【0061】
配管洗浄の後に、前述した「満水警告」、「満水」や後述する「満水予告」の警告表示を解除する(ステップ112)。
【0062】
リモコン65の自動運転スイッチ65yをオンした時には、図3の制御を実行する。最初にリモコン65の自動運転状態を表すランプを点灯し(ステップ121)、次にドレン排水後の積算燃焼熱量Q(演算値)が所定燃焼熱量Q0(所定値)以下か否かを判断する(ステップ122)。本実施形態における所定燃焼熱量は20,000Kcalであり、ドレンタンク44のドレンレベル(ドレンタンク44への貯留量)に換算すると、レベル1より低く例えばレベル2の50〜60%程度である。以下このレベルを符号Lxで表す。
【0063】
上記ステップ122で否定判断した場合、すなわちドレン排水後の積算燃焼熱量QがQ0を超えている(ドレンレベルがレベルLxを超えている)と判断した時には、リモコン65の表示部65aに「満水予告」の表示をし(ステップ123)、自動運転ランプを消灯させ(ステップ124)、自動運転を終了させる(ステップ125)。その結果、湯張りを含む自動運転は実行されず、ユーザーは「満水予告」の警告表示を見て、上述と同様にドレンスイッチ65zをオンするとともに浴槽栓を抜く。これに応答して、制御手段60は図2のドレン排水、配管洗浄を実行することができる。なお、本実施形態において、「満水予告」は「満水警告」より警告レベルが低い。
【0064】
上記ステップ122で肯定判断した場合には、注湯運転を実行し(ステップ126)。 ドレンレベル検出手段50の検出レベルがレベル1以上か否かを判断する(ステップ127)。ここで肯定判断した場合には、リモコン65に「満水警告」の警告表示をする(ステップ128)。否定判断した場合にはこのステップ128をパスする。
【0065】
次に、浴槽70の水位が設定水位に達したか否かを判断する(ステップ129)。ここで否定判断した時にはドレンレベル検出手段50の検出レベルがレベル2以上か否かを判断する(ステップ130)。ここで否定判断した時にはステップ126に戻り、注湯を継続する。そして、設定水位に達したらステップ129で肯定判断して自動保温のルーチン131を実行する。
【0066】
上記ステップ130で肯定判断した時には、「満水」を表示し(ステップ132)、注湯運転を停止する(ステップ133)。注湯運転停止は、注湯電磁弁31の閉じ動作および給湯用バーナ4aの燃焼停止を意味する。
【0067】
図3の制御を総括すると、上記のように自動運転の開始時点で、ドレンレベルがドレンレベル1より低い所定レベルLxに達していたら、自動運転を行わず、「満水予告」の表示をしてユーザーに排水スイッチのオンと浴槽栓の抜き動作を促す。自動運転開始前なので、ユーザーに不快感や不便を与えることはない。
注湯の最中にレベル2(満水レベル)に達したら注湯を途中で停止し、レベル1(満水レベルより低いレベル)の場合には注湯を停止せず警告のみ行う。
【0068】
なお、上記ステップ122で否定判断した場合には、ステップ123のみ実行し、ステップ124,125を実行せずに、ステップ126に進み自動運転を実行してもよい。満水予告のレベルは満水警告のレベル1より低いので、余裕があるからである。
また、上記ドレンレベル1がドレンレベル2の半分程度で、上記所定燃焼熱量Q0に対応するドレンレベルLxがこれらレベル1,2の中間のレベルであるように設定した場合には、ステップ122で否定判断した時に、ステップ123で「満水警告」を表示し、さらにステップ124,125を実行する。この場合、ステップ127の判断は、注湯運転開始後に1回だけ実行し、ステップ130で否定判断した時にはステップ129に戻るようにしてもよい。なお、ステップ127で肯定判断の時にはステップ128で「満水予告」を表示する。
【0069】
また、自動保温運転中にリモコン65の自動運転スイッチをオフした時には、図4に示すように、自動運転を終了させ、リモコン65の自動表示を消灯するとともに保温表示を消灯し(ステップ141)、その後で浴槽残水の有無を判断する。すなわち、ポンプ23をオンする(ステップ142)。次に、ふろ水流スイッチ25がオンするか否かを判断する(ステップ143)。オフと判断した場合には、ポンプ23をオフにした後(ステップ144)、ドレン排水及び配管洗浄のルーチンを実行する。このドレン排水、配管洗浄の制御は図2と同様であるので、符号100を付して説明を省略する。
【0070】
ステップ143で水流スイッチ25がオンと判断した時には、ポンプ23をオフにした後(ステップ145)、浴槽水位を水位センサ24で監視し、基準水位以下になったか否かを判断する(ステップ146)。この検出水位は事前のポンプ駆動によりエア抜きがなされているので、正確である。なお、本実施形態において基準水位とは、循環金具の上端高さH0より10mm高い水位を指す。
そして、ユーザーが浴槽栓を抜くことにより、浴槽水位が基準水位以下になった場合には、上記ドレン排水、配管洗浄のルーチン100に移行する。
【0071】
図4の制御と似た制御は、湯張り中に自動運転スイッチ65yをオフにした時や、リモコンスイッチ65xをオフにした時にも実行される。なお、リモコンスイッチ65xをオフにした場合には、追焚循環回路20の配管洗浄の際に給湯用バーナ4aでの燃焼を実行せず、加熱されない水を洗浄水として提供する。
なお、自動運転スイッチをオフにした状態またはリモコンスイッチオフの状態で水位センサ24が常時水位を監視し、この水位低下により浴槽残水無しと判断して、ドレン排水、配管洗浄を実行してもよいし、所定時間間隔でポンプ23を駆動し、水流スイッチ25により浴槽残水の有無を確認し、浴槽残水無しと判断してドレン排水、配管洗浄を実行してもよい。
また、追焚運転中、追焚終了時には、図4のステップ146のように浴槽水位を監視し、基準水位以下になった時に、ドレン排水、配管洗浄のルーチン100を実行する。
【0072】
前述したように、給湯運転中はドレンレベル1で「満水警告」の警告表示をし、ドレンレベル2で「満水」の警告表示をするとともに、給湯を停止(燃焼バーナ4aの燃焼停止)するが、この制御と平行して図5の制御を実行する。ステップ151でドレンレベル検出手段50による検出レベルがレベル1以上か否かを判断する。ここで肯定判断したら浴槽70の残水の状況を調べる。すなわち、ポンプ23をオンし(ステップ152)、風呂水流スイッチ25がオフか否かを判断する(ステップ153)。ここで肯定判断した場合、すなわち浴槽70に残水なしと判断した時には、ポンプ23をオフした後(ステップ154)、ドレン排水及び配管洗浄のルーチン100を実行する。このドレン排水、配管洗浄のルーチン100は、給湯中でもよいが給湯停止を待って行うのが好ましい。
【0073】
上記ステップ153で否定判断した時には、ポンプ23をオフし(ステップ155)、後述の積算燃焼量ΔQをリセットする(ステップ156)。次に、レベル1検知後の積算燃焼量ΔQが所定燃焼熱量ΔQ0(例えば1000Kcal)以上になるまで待った後(ステップ157)、再びステップ151を実行する。このようにして、積算燃焼熱量が所定燃焼熱量ΔQ0に達する度に、レベル1以上の判断およびポンプ23駆動のタイミングを得て浴槽残水の有無をチェックし、ユーザーが栓を抜いて残水が無くなった時には、ドレン排水、配管洗浄のルーチン100を実行するのである。
なお、図5の給湯運転中のドレン制御において、ステップ151で肯定判断した時に、より簡単な制御を行うようにしてもよい。すなわち、事前にポンプ23駆動を実行したか否かを判断し、肯定判断した時には浴槽水位を監視し、この浴槽水位が基準水位以下になった時に、上記ドレン排水、配管洗浄のルーチン100を実行する。この場合、事前にポンプ駆動を実行していないと判断した時には、一度ポンプ23を駆動させて水流スイッチ25のオン、オフにより残水の有無を確認し、残水無しの場合には上記ルーチン100を実行し、残水ありの場合には上記浴槽水位の監視に移行する。
【0074】
本実施形態では、図6に示すように、ドレン排水をユーザーがリモコン65の時間設定部65bで設定した時間でも行う。この設定時間は、風呂を殆ど利用することがない深夜の時間帯(例えば午前1時〜2時)とすることができる。最初に設定時間内であるか否かを判断し、設定時間になるまで待つ(ステップ161)。ここで肯定判断した時には、ドレン排水後の積算燃焼熱量Qが所定熱量Q0'以上か否かを判断する(ステップ162)。この所定熱量Q0'は、前述した所定熱量Q0より低く例えば10000Kcalである。なお、Q0'=Q0であってもよい。所定熱量Q0’に達しない場合にはステップ161に戻る。
【0075】
ステップ162で肯定判断した場合には自動予約無しか否かを判断し(ステップ163)、予約ありの場合には自動予約運転を実行する(ステップ164)。予約無しと判断した時には、水位センサ24で検出された浴槽水位が0mmか否かを判断する(ステップ165)。ここで肯定判断した場合すなわち浴槽残水無しと判断した時には、リモコン65にドレン排水の報知をした後(ステップ166)、前述したドレン排水、配管洗浄のルーチン100を実行する。なお、このドレン排水の報知はあらゆる状況でのドレン排水に先立って行うことができる。
【0076】
ステップ165で否定判断した時には、ポンプ23をオンする(ステップ167)。そして、このポンプ23の駆動状態で、水流スイッチ25がオフか否かを判断する(ステップ168)。オフと判断した場合にはポンプ23をオフにした後(ステップ169)、ステップ166およびドレン排水、配管制御のルーチン100を実行する。
なお、この図6の制御でのドレン排水、配管洗浄ルーチン100では、図2のステップ101は実行しなくてもよい。
【0077】
上記ステップ168で否定判断した時(浴槽残水有りと判断した時)には、ポンプ23をオフにした後(ステップ170)、ドレン排水と配管洗浄のルーチン100を実行しない。
図6の制御において設定時間は、時間帯でなく時刻(例えば午前1時ちょうど)であってもよい。
【0078】
制御手段60を含む種々の構成要素への電源オン時またはリモコンスイッチ65xオンの時には、図7の制御を実行する。最初に、ドレン排水後の経過時間が所定時間例えば100時間を経過したか否かを判断する。ここで肯定判断した時には、図6と同様のステップ163以下を実行する。
【0079】
制御手段60を含む種々構成要素への電源オン時またはリモコンスイッチ65xオンの時に、ステップ161を除く図6の制御を実行してもよい。
【0080】
また、上記水位電極52でレベル2(満水レベル)を検出した場合に、燃焼を停止させずに、その検出後、さらに所定の積算燃焼熱量になるまで、燃焼を継続し、この積算燃焼熱量に達したと判断した時に燃焼を停止させてもよい。この場合、ドレンタンク44の上流側のドレン回路42(中和器43を含む)での凝縮水の貯留能力を見込んでいる。この場合、回収トレイ41の貯留能力のみならず排気口部3までの貯留能力を見込んでもよい。
なお、上記と同様の作用を得るために、ドレン排水後の積算燃焼熱量が、ドレンタンク44の満水レベルを超えて、排気口部3の貯留能力に対応する凝縮水の貯留量に見合う所定燃焼熱量に達するまで、燃焼を継続させるようにしてもよい。
【0081】
上記実施形態では、積算燃焼熱量をドレンレベル検出手段50での検出レベルと組み合わせて種々の制御を行ったが、ドレンレベル検出手段50を省き、積算燃焼熱量またはこの積算燃焼熱量で換算された凝縮水蓄積量(ドレンレベルを含む)だけでドレン制御(ドレン排水制御のみならず燃焼停止制御やリモコン警告表示制御を含む)を行ってもよい。この場合、上述した全てのドレン制御の説明において、ドレンレベル検出手段50の検出レベルがドレンレベル1,2以上か否かの判断は、下記のいずれかの判断に置き換えられる。
(1)積算燃焼熱量(演算値)が、上記ドレンレベル1,2に対応する積算燃焼熱量(所定値)以上か否かの判断。
(2)積算燃焼熱量を換算した凝縮水蓄積量(演算値、ドレンレベル)が、ドレンレベル1,2以上か否かの判断。
【0082】
図1に想像線で示すように、給湯用回路10に副熱交換器8をバイパスするバイパス回路19aが接続され、このバイパス回路19aの上流側接続点に3方切替弁19bが設けられる場合には、上記制御手段60は凝縮水の発生を抑制するために、給湯用バーナ4aを停止させず、3方切替弁19bを副熱交換器8からバイパス回路19a側に切り替えればよい。
【0083】
さらに本実施形態では、ドレン排水後の積算燃焼熱量からドレンレベル(凝縮水蓄積量)を演算し、このドレンレベルを図8に示すようにリモコン65の表示部65aにグラフで表示する。これにより、ユーザーは、ドレンタンク44の凝縮水の貯留量を量的に把握することができ、給湯停止等の不都合が生じる前に必要な操作(浴槽栓を抜き、ドレンスイッチ65zをオンする操作)を行なうことができる。
【0084】
上記グラフの代わりにドレンタンク44の凝縮水の貯留量を数値で表示してもよいし、ドレンタンク44が満水レベル(所定レベル)になるまでの凝縮水の余裕量を数値で表示してもよい。
【0085】
また、図8に示すように、リモコン65の表示部65aには満水までにどれだけ給湯を行うことができるのかその残り時間を表示することもできる。この残り時間は、ドレンタンク44が満水レベルになるまでの凝縮水の余裕量を演算し、この余裕量に対応する残りの積算燃焼熱量を演算し、この演算された残りの積算燃焼熱量を、予想される単位時間当たりの消費燃焼熱量で除することにより得られる。同様に、この残り時間は、凝縮水の余裕量を、予想される単位時間当たりの消費燃焼熱量に対応する凝縮水の発生量で除することによっても求めることができる。
上記予想される単位時間当たりの消費燃焼熱量として、器具特有の単位時間当たりの最大燃焼熱量、ユーザーの最近の使用状況での最大燃焼熱量、最近の使用状況での平均燃焼熱量のいずれを用いてもよい。
【0086】
ユーザーは、表示されたドレンレベルや残り時間を見て、早めにドレン排水のための操作(ドレンスイッチ65zのオンと、浴槽栓を抜く操作)を行うことができる。
【0087】
上記第1実施形態において、図3に示す自動運転スイッチオンの時のドレン制御の代わりに図9に示すドレン制御を行ってもよい。図9に示す制御では、ステップ121の次にステップ122Aに進み、ここで浴槽残水があるか否かを判断する。このステップ122Aにおいて、事前にポンプ23が駆動されていた場合には、浴槽水位を水位センサ24で検出し、その検出水位が前述した基準水位以下であれば、残水無しと判断し、基準水位以上であれば、残水有りと判断する。また、事前にポンプ23が駆動されていない場合には、ポンプ23を駆動し水流スイッチ25のオン、オフにより浴槽残水の有無を判断する。
【0088】
上記ステップ122Aで肯定判断した場合には、ステップ122を実行せずに、注湯運転126を開始する。残水がある場合には注湯量が少なくて済むため燃焼熱量も少なく、ひいては凝縮水の発生量が少ないので、注湯を行なう余裕があるからである。
上記ステップ122Aで否定判断した場合には、図3と同様のステップ122〜133を実行する。
【0089】
次に、本発明の第2実施形態について図10を参照しながら説明する。この第2実施形態の給湯装置は、暖房、追焚機能を備えた給湯装置である。この実施形態において、第1実施形態に対応する構成部には同番号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0090】
缶1は、給湯用空間1aと暖房用空間1cに仕切られる。暖房用空間1cには、暖房用バーナ4c(他用途バーナ)と暖房用(他用途)の顕熱回収用の主熱交換器9’と潜熱回収用の副熱交換器9”が、給湯側と同様にして配置されている。バーナ4cには、給湯側と同様に、分岐管5cが接続され、分岐管5cには分岐電磁弁6cが設けられている。
【0091】
暖房循環回路80(他用途回路)は、上記熱交換器9’、9”の受熱管9a’,9a”を含んでいる。この暖房循環回路80には、周知のように、オーバーフロータンク81、ポンプ82、液・液熱交換器83が設けられている。ポンプ82により循環される湯は、熱交換器9’、9”で加熱され、種々の暖房器等の端末器、端末設備を循環する。
【0092】
追焚循環回路20Aは、上記液・液熱交換器83を通るようになっている。追焚時には暖房用バーナ4cの燃焼を実行しながら、ポンプ23、82を駆動し、暖房循環回路80の熱を液・液副熱交換器83を介して追焚循環回路20Aに伝達し、浴槽70の湯を加熱するようになっている。
【0093】
本実施形態では、追焚循環回路20Aと湯張り回路30により、特許請求の範囲の浴槽湯供給回路75Aが構成されている。
【0094】
本実施形態では、共通の回収トレイ41Aにより、給湯側の副熱交換器8と暖房側の副潜熱交換器9”から落下する凝縮水を回収するようになっている。
制御手段で実行されるドレン排水、配管洗浄、リモコン表示制御、燃焼制御は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0095】
この第2実施形態では、暖房側の副熱交換器で生じた凝縮水の発生量(蓄積量)も勘案する必要がある。この暖房側での積算燃焼熱量と凝縮水発生量との関係は、給湯側と異なるので、例えば暖房側の積算燃焼熱量に1より小さい係数を掛けた熱量と、給湯側の積算燃焼熱量とを加算して、凝縮水蓄積量に相当する積算燃焼熱量(または凝縮水蓄積量)を演算する必要がある。この積算燃焼熱量が例えば満水レベルに対応する熱量に達した時に、給湯用バーナ4aの燃焼停止を行うが、暖房用バーナ4cの燃焼停止をも行ってもよい。
【0096】
次に、本発明の第3実施形態について図11を参照しながら説明する。この第3実施形態の給湯装置は、給湯単能型である。この実施形態において、第1実施形態に対応する構成部には同番号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0097】
本実施形態では、追焚循環回路の代わりに、1本の送湯回路90が装備されている。この送湯回路90の上流端が、接続点P2’でドレン回路42の下流端に接続されており、下流端が浴槽70に接続されている。送湯回路90の中途部には、ポンプ23と水位センサ24が下流側に向かって順に設けられており、上記接続点P2’には切替弁49が設けられている。
【0098】
上記送湯回路90と湯張り回路30で、本発明の浴槽湯供給回路95が構成される。湯張り回路30は、下流端で分岐し、一方の分岐路30aは上記切替弁49に接続され、他方の分岐路30bは送湯回路90に接続されている(接続点を符号P1’で示す)。
【0099】
本実施形態では、浴槽排水検出は、水位センサ24の情報だけで行う。浴槽70への湯の供給は、注湯電磁弁31を開くことにより実行される。すなわち、給湯回路10からの湯が湯張り回路30、送湯回路90を介して浴槽70に供給される。
切替弁49は、凝縮水を排水しない時には、ポンプ23の吸い込み側を湯張り回路30の分岐路30aに連通させ、凝縮水を排水する際にはポンプ23の吸い込み側をドレン回路42に連通させる。他の作用、制御は第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
上記実施形態において、分岐路30a,30bの一方を省略してもよい。
【0100】
図11の第3実施形態において、ポンプ23を省いてもよい。この場合、特殊な構造の切替弁を用い、ドレン排水の際に、切替弁に湯張り回路からのジェット噴射を生じせしめ、これによってドレン回路からの凝縮水を吸引するようにしてもよい。
【0101】
本発明は上記実施形態に制約されず、さらに種々の態様が可能である。例えば、上記実施形態において、ユーザー設定時間に達した時(図6のステップ161で肯定判断した時)、自動運転終了時(図4参照)、給湯運転中にドレンレベル1を検出した時(図5のステップ151で肯定判断した時)、ドレン排水後の経過時間が所定時間を越えた時(図7のステップ181で肯定判断した時)に、浴槽残水を確認せずに強制的にすなわち無条件でドレン排水、配管洗浄を行なってもよい。
また、燃焼非実行、燃焼停止の判断時(例えば、図3においてステップ122、130において肯定判断した時や、給湯運転中にドレンレベル2と判断した時)に、ドレン排水りと配管洗浄を無条件で、または浴槽残水無しの条件等を付けて行なってもよい。
ドレン排水を強制的に無条件で実行する場合には、リモコン65での音声表示等で処理動作中であることを報知してもよい。
【0102】
上記実施形態ではドレン排水の際に、ドレンタンク44が空になるまでポンプ23を駆動したが、ドレンタンク44内に最低レベルの凝縮水を残し、この貯留された凝縮水でドレンタンク44の上流側と下流側の空気の連通を遮断してもよい。この場合、最低レベルを示す水位電極をドレンタンク44に追加する。この追加された水位電極の高さは、上記接地電極51より若干高い。ドレン排水際には、ポンプ23の駆動状態において、ドレンタンク44の水位が最低水位Lに達したか否かを監視する。そして、ドレンタンク44の水位が最低水位に達するまでポンプ23の駆動を継続し、最低水位に達した時に、ドレン側電磁弁をオフにし、ポンプ23をオフにする。
【0103】
ドレンレベル検出手段が故障の場合のバックアップ信号として、積算燃焼熱量またはこれを換算した凝縮量蓄積量(ドレンレベル)を用いてもよい。
第1、第2実施形態において、給湯装置は別体型の2缶2水路タイプであってもよい。上記実施形態において、凝縮水の排水をドレン回路において切替弁とドレンタンクとの間に設けたポンプで行ってもよい。また、この排水を自然落下で行うようにしてもよい。
中和器43の代わりに、給水管からの水をドレンタンクに供給して希釈を行ってもよい。また、中和、希釈を行わなくてもよい。
【符号の説明】
【0104】
4a バーナ
4c 暖房用バーナ(他用途バーナ)
7 主熱交換器
8 副熱交換器
9 追焚用熱交換器
9’ 暖房用の主熱交換器(他用途主熱交換器)
9” 暖房用の副熱交換器(他用途副熱交換器)
10 給湯回路
20,20A 追焚循環回路
23 ポンプ
24 水位センサ(水位検出手段)
25 水流スイッチ25(水流検出手段)
30 湯張り回路
31 注湯電磁弁(注湯弁)
40 凝縮水ドレン手段
41 回収トレイ
42 ドレン回路
44 ドレンタンク
45 ドレン側電磁弁(ドレン弁、弁手段)
49 切替弁(弁手段)
50 ドレンレベル検出手段
60 制御手段
65 リモートコントローラ
65a 表示部(表示手段)
65z ドレンスイッチ(ドレン排水指令手段)
65b 時間設定部(時間設定手段)
70 浴槽
75,75A 浴槽湯供給回路
80 暖房循環回路(他用途回路)
90 送湯回路
95 浴槽湯供給回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯用バーナと、この給湯用バーナからの燃焼ガスの顕熱を回収する主熱交換器と、この主熱交換器の下流側において燃焼ガスの潜熱を回収する副熱交換器と、これら主熱交換器と副熱交換器を通る給湯回路と、この給湯回路からの湯を浴槽に供給する浴槽湯供給回路と、燃焼ガス中の水分が副熱交換器で凝縮することにより生成された凝縮水を回収して排水する凝縮水ドレン手段と、上記給湯用バーナおよび凝縮水ドレン手段を制御する制御手段を備え、
上記凝縮水ドレン手段は、上記副熱交換器の下方に配置されて副熱交換器から落下した凝縮水を回収する回収トレイと、上流端がこの回収トレイに接続され下流端が上記浴槽湯供給回路に接続されたドレン回路と、このドレン回路に設けられ凝縮水を溜めるドレンタンクと、上記ドレン回路においてドレンタンクの下流側に設けられた弁手段と、ドレンタンクの凝縮水のレベルを段階的に検出するドレンレベル検出手段を備え、
上記制御手段は、上記弁手段を遮断位置にしてドレン回路を遮断することによりドレンタンクへの凝縮水の貯留を行い、弁手段を連通位置にしてドレン回路を浴槽湯供給回路に連通させることにより、ドレンタンクからの凝縮水を浴槽湯供給回路へと排水するドレン排水を実行するようにした燃焼装置において、
上記制御手段は、上記ドレンレベル検出手段で検出された所定検出レベルに応じて、凝縮水の発生の抑制、表示手段への警告表示指令、上記ドレン排水の少なくともいずれか1つを含むドレン制御を実行し、さらに、前回のドレン排水後からの上記バーナでの積算燃焼熱量を、ドレンタンクにおける凝縮水の蓄積量に見合う値として演算し、上記ドレンレベル検出手段が故障した場合には、この積算燃焼熱量またはこれを換算した凝縮水蓄積量を表す演算値を、上記ドレンレベル検出手段からのレベル検出情報に代わる情報として用いることを特徴とする燃焼装置。
【請求項2】
上記制御手段は、上記ドレンレベル検出手段が故障した場合には、この演算値が上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルに対応した数値に達した時に、上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルで実行するドレン制御と同じドレン制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
【請求項3】
上記制御手段は、上記ドレンレベル検出手段が故障していない場合には、上記演算値を、上記ドレンレベル検出手段からの検出情報とともに上記ドレン制御に用い、この演算値が上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルと異なる所定レベルに対応した数値に達した時に、上記ドレンレベル検出手段の所定検出レベルで実行するドレン制御とは異なる態様で、ドレン制御を実行することを特徴とする請求項1または2に記載の燃焼装置。
【請求項4】
上記制御手段は単位時間当たりの燃焼熱量が高いほど上記演算値を高く補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項5】
上記バーナは複数の燃焼領域を有し、上記制御手段は燃焼領域が多いほど上記演算値を高く補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項6】
上記制御手段は、環境湿度が高いほど上記演算値を高く補正することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項7】
上記制御手段は、環境温度が低いほど上記演算値を高く補正することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項8】
上記制御手段は、上記凝縮水の発生を抑制するために、給湯用バーナの燃焼を停止することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項9】
上記給湯用回路には副熱交換器をバイパスするバイパス回路が設けられ、このバイパス回路の上流側接続点には3方切替弁が設けられ、上記制御手段は凝縮水の発生を抑制するために、上記3方切替弁を副熱交換器からバイパス回路側に切り替えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項10】
上記浴槽湯供給回路は、浴槽に接続された追焚循環回路と、一端が上記給湯回路に接続され他端がこの追焚循環回路に接続された湯張り回路により構成され、上記追焚循環回路に追焚用熱交換器とポンプが設けられ、上記追焚循環回路には上記ポンプの吸い込み側に上記ドレン回路が接続され、
上記弁手段は上記ドレン回路と追焚循環回路の接続点に設けられた3方切替弁を含み、この切替弁の遮断位置ではポンプ吸い込み側を浴槽に連通させてドレン回路から遮断し、この切替弁の連通位置ではポンプ吸い込み側をドレン回路に連通させるようになっており、
上記制御手段は、上記ドレン排水の際に、上記切替弁の切替動作によりポンプ吸い込み側をドレン回路に連通させるとともに、上記ポンプを駆動することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の燃焼装置。
【請求項11】
上記制御手段は、上記ドレン排水後の演算値がドレン排水を実行すべき数値に達したと判断した時に、ポンプを駆動し、追焚循環回路に設けた水流検出手段が水流を検出せず浴槽残水無しと判断した場合に、上記ドレン排水を行うことを特徴とする請求項10に記載の燃焼装置。
【請求項12】
上記制御手段は、上記ドレン排水後の演算値がドレン排水を実行すべき数値に達したと判断した時に、追焚循環回路に設けられた水位検出手段による検出水位に基づいて浴槽残水無しと判断した場合に上記ドレン排水を行うことを特徴とする請求項10または11に記載の燃焼装置。
【請求項13】
さらに、他用途バーナと、この他用途バーナからの燃焼ガスの顕熱を回収する他の主熱交換器と、当該他の主熱交換器の下流側において燃焼ガスの潜熱を回収する他の副熱交換器と、当該他の主熱交換器と当該他の副熱交換器を通る他用途回路とを備え、
上記回収トレイが、給湯用の副熱交換器と、他用途の副熱交換器の両者からの凝縮水を回収し、
上記演算値は、上記他用途バーナの積算燃焼熱量または換算された他の副熱交換器での凝縮水の発生量の情報を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の燃焼装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−237552(P2012−237552A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−176800(P2012−176800)
【出願日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【分割の表示】特願2007−202610(P2007−202610)の分割
【原出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【出願人】(000129231)株式会社ガスター (277)
【出願人】(000220262)東京瓦斯株式会社 (1,166)
【Fターム(参考)】