説明

物体走査

座標位置決め装置(24)上に取り付けられた表面測定プローブ(26)により物体(10)を走査する方法および装置。座標位置決め装置(24)の並進運動は、プローブを、物体(10)を横切る軸(14)まわりに少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動かすのに使用される。プローブ(26)のサーボ方向ベクトル(16)は、少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の軸(14)の方に公称上向けられる。プローブ(26)のサーボ方向ベクトル(16)は、公称上螺旋状の経路の前記軸(14)に対してある角度をなし、かつ少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に垂直な平面に対してある角度をなしており、それによってプローブが物体表面から滑り落ちることなく軸に平行な平面および垂直な平面の両方の走査が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、座標位置決め装置上に取り付けられた表面測定プローブを用いて物体を走査する方法および装置に関する。座標位置決め装置は、例えば、座標測定機(CMM)、工作機械、手動座標測定アーム、走査機および検査ロボットを含む。
【0002】
本発明の方法および装置は、歯および歯科用部品(dental parts)の走査に適する。
【背景技術】
【0003】
物体を測定するには、座標位置決め装置例えば座標測定機上に取り付けられた表面測定プローブを用いることが知られている。こうして測定された物体表面の測定データにより、物体表面の3Dマップがもたらされる。
【0004】
物体表面を走査する既知の第1の方法は、表面測定プローブを単一方向例えばx軸に沿って動かし、その軸に沿ってプローブで物体表面をなぞることを含む。この走査により単一平面に沿った測定データがもたらされる。隣接平面の測定データを得るには、表面測定プローブを止め、次の平面および次に続く平面において走査を繰り返すように逆進させ、表面全体にわたってラスタ走査を行わなければならない。この方法には、各平面の端部で表面測定プローブを止めて逆進させる必要があるので時間がかかるという不利な点がある。
【0005】
物体表面を走査する他の方法は、表面測定プローブを物体表面まわりにxy平面上に動かし、z方向に並進された物体の隣接部分についてそのステップを繰り返すことを含む。この方法も時間がかかる。この方法には、プローブフォース(probe force)がxy平面にあるとき、さらに上面が水平である場合、プローブが水平面に滑り載るとき同じ走査プロファイル(profile)を用いて測定することができないというさらに不利な点がある。これを克服するには、上面について別個の走査プロファイルが必要である。
【0006】
取り付け台およびサンプルが螺旋状の経路内を回転するように、サンプルが全体的に螺旋状のねじ山を備える取り付け台上に位置決めされる、サンプルの走査方法が開示されている(例えば、出願人らが以前出願した国際特許出願である特許文献1を参照)。プローブは、取り付け台の回転中にサンプルの螺旋状走査がもたらされるように、サンプル表面上の適当な位置に位置決めされる。
【0007】
【特許文献1】国際公開第03/046412号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この方法には、特別な機械セットアップが必要であるというようなその機械的性質により、例えばねじ山のピッチを調整することができないという制限がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、座標位置決め装置上に取り付けられ定義可能(definable)なサーボ方向ベクトルを有する表面測定プローブにより物体を走査する方法であって、
座標位置決め装置の並進運動を用いてプローブを物体を横切る軸まわりに少なくとも部分的な公称上(nominally)螺旋状の経路に沿って動かすステップを含み、
プローブのサーボ方向ベクトルは、少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の軸の方に公称上向けられ、
プローブのサーボ方向ベクトル(servo direction vector)は、公称上螺旋状の経路の前記軸に対してある角度をなし、かつ少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に垂直な平面に対してある角度をなす、物体を走査する方法を提供する。
【0010】
プローブのサーボ方向ベクトルが、公称上螺旋状の経路の軸および前記軸に垂直な平面の両方に対してある角度をなしているので、それによってプローブが物体表面から滑り落ちることなく前記軸に平行な平面および垂直な平面の両方の走査が可能になる。これは、上面および側面両方からの情報が必要である歯などの物体について特に重要である。サーボ方向ベクトルは、プローブの滑りを防ぐように公称上螺旋状の経路の軸の方に公称上向けられる。
【0011】
物体の表面プロファイルは未知であってよい。物体は、自由形状の表面を有することができる。
【0012】
この方法には、螺旋プロファイルにより連続的な高速走査が可能になるという利点がある。
【0013】
さらに、この方法は、螺旋状の走査プロファイルを形成するのに機械部品が必要ないので、どんな座標位置決め装置においても実施することができる。
【0014】
螺旋状走査プロファイルが機械部品によって画定されないので、螺旋のピッチおよび第2の軸の角度などプロファイルの寸法を簡単に調整することができる。
【0015】
表面測定プローブは、撓み可能なスタイラス(deflectable stylus)を有する接触プローブを備えることができる。この場合、本方法は、プローブをプローブ撓みを制御するためにプローブサーボ方向ベクトルの方向に平行に動かすステップをさらに含むことができる。
【0016】
表面測定プローブは、非接触プローブを備えることができる。本方法は、プローブをプローブのオフセットを制御するために前記プローブのプローブサーボ方向ベクトルの方向に平行に動かすステップをさらに含むことができる。非接触プローブが少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動くとき、その見通し線が物体を横切る軸の方に向き続けるように回転されることができる。
【0017】
本方法は、プローブのサーボ方向ベクトルの方向に垂直な運動によって、プローブを公称上螺旋状の経路上に維持するステップを含むことができる。
【0018】
一実施形態において、プローブを物体を横切る軸まわりに少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動かす座標位置決め装置の並進運動は、プローブサーボ方向ベクトルがそれに沿って平行であり物体を横切る軸に対してある角度をなしている第2の軸を画定し、第2の軸を、第1の軸まわりに少なくとも部分的に回転させかつ第1の軸に平行な方向に並進させ、表面測定プローブを軸上に維持するように表面測定プローブを動かすことによって達成される。第2の軸は、測定対象の物体の表面を横切ることができる。
【0019】
プローブのサーボ方向ベクトルは、部分を横切る軸に対して45°に角度が付けられることができる。
【0020】
プローブ方向ベクトルと物体を横切る軸との間の角度は、走査中に変更されてもよい。
【0021】
表面測定プローブは、非接触プローブ例えば光学プローブ、静電容量プローブまたはインダクタンスプローブ(inductance probe)を含むことができる。
【0022】
本発明の第2の態様は、表面測定プローブで物体を走査する方法であって、
物体の第1の軸を画定するステップと、
第1の軸に対してある角度をなす第2の軸を画定するステップと、
第2の軸を、第1の軸まわりに少なくとも部分的に回転させかつ第2の軸を第1の軸に平行な方向に並進させるステップと、
表面測定プローブを第2の軸上に維持するようにそれを動かすステップとを含む方法を提供する。
【0023】
プローブは、物体から所望の距離に維持されるように第2の軸の方向にサーボ機構で制御(servo)されることができる。プローブは、第2の軸上に維持されるように第2の軸に垂直な方向にサーボ機構で制御されることができる。
【0024】
好ましくは、第2の軸は、測定対象の物体の表面を横切る。
【0025】
本発明の第3の態様は、
プローブを複数の軸の方向に並進するように動かすことができる駆動手段を有する座標位置決め装置上に取り付けられる表面測定プローブと、
プローブを物体を横切る軸まわりに少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動かすように駆動手段を制御する制御器とを備え、
制御器は、プローブのサーボ方向ベクトルが少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸の中心に公称上向けられるように駆動手段を制御し、
制御器は、プローブのサーボ方向ベクトルが少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に対してある角度をなし、かつ少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に垂直な平面に対してある角度をなすように、駆動手段を制御する、物体を走査する装置を提供する。
【0026】
次に、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施形態を一例として説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1に示されるように、例えば歯である測定対象物体10は、座標位置決め装置の取り付け台12上に取り付けられる。座標位置決め装置は、そこに取り付けられているプローブ24のx、y、z軸に沿った並進運動を可能にする駆動手段(図示せず)を有する。そのような運動は、機械制御器15により制御される。物体の回転軸14は、使用者によって指定される。これは、例えば、物体の部分座標系のz軸であってよい。物体10を取り付け台に取り付けるとき回転軸14に対して機械的に整列させることによって、この軸を取り付け台12に対して画定することができる。回転軸14に対する角度がφである物体10の表面を横切る第2の軸16が画定される。第2の軸16は、回転軸14に対して(平行でない)任意の角度をなしてよい。図1には、45°の第2の軸が示されている。第2の軸16は、回転軸14まわりに回転されかつ回転軸14に平行に並進され、それによって螺旋プロファイルが作り出される。図2には、第2の軸の回転軸まわりの運動によって作り出される螺旋プロファイル18が示されている。以下により詳細に述べるように、プローブは、第2の軸の運動によって作り出される螺旋プロファイルに沿って動かされて物体をこの螺旋プロファイルに沿って走査する。図3には、第2の軸が回転軸まわりに部分的に回転されかつ回転軸に平行に並進運動されるときに作り出される走査プロファイル20が示されている。この走査プロファイルは、図示のようにT字形スタイラス22を有するプローブでの使用に適している。表面測定プローブ24は、取り付け台12に対して相対運動するように座標位置決め装置上に取り付けられる。プローブ24は、表面接触先端部28を有する撓み可能なスタイラス26を有する。
【0028】
プローブ24は、第2の軸16の運動によって作り出される螺旋プロファイルに追従し、したがって物体10を螺旋プロファイルの追従により走査する。
【0029】
プローブのサーボ方向ベクトルは、第2の軸に沿って方向付けられる。これは、プローブが、そのスタイラスの撓みを制御するように(または非接触プローブの場合、プローブのオフセットを制御するように)座標位置決め装置によってサーボ機構で制御される方向である。
【0030】
プローブの運動は、2つの構成要素を有するアルゴリズムによって制御される。第1の構成要素は、プローブを第2の軸上に維持する。これは、プローブのスタイラス先端部の位置を求め、スタイラス先端部に最も近い第2の軸上の位置を求め、プローブを第2の軸に対して垂直な方向に第2の軸上に戻すように動かすことによって実施される。
【0031】
アルゴリズム制御(algorithm control)の第2の構成要素は、プローブ撓みを制御する。この場合、プローブは、所望のプローブ撓みを実現するように第2の軸に平行に動かされる。
【0032】
両方のアルゴリズム構成要素は、位置要求(position demand)として算出される。
【0033】
本実施例において、第2の軸の角度は45°である。これは、たいていの用途に好都合である。というのも、第2の軸が側面および上面の両方と交差し、それによってそれらの面の両方が一回の走査で走査されることができるからである。これは、例えば歯の場合である上面の測定が重要である場合、特に重要である。回転軸14に平行な面および垂直な面の両方を測定する場合、第2の軸は、回転軸および回転軸に垂直な平面に対してある角度をなしていなければならない。
【0034】
本方法の利点は、第2の軸の角度が変えられることである。図4には、アンダーカット32を有する物体30が示されている。上記の実施形態において、(破線34で示される)第2の軸は回転軸に対して45°の角度をなしている。これによって、角度が45°以下のアンダーカットの測定が可能になる。45°より大きい角度のアンダーカットは、45°の角度が付けられた第2の軸によって横切られず、したがってこのプロファイルを使用して走査することはできない。しかし、第2の軸の角度を例えば回転軸に対して90°に変えると、この新しい第2の軸36がそのアンダーカットを横切り、それによってその螺旋プロファイルを用いて走査することができるようになる。第2の軸の角度は、走査中に変えることができる。このように、単一の走査プロファイルで鋭角のアンダーカットがある物体が走査されることができ、これには高速走査可能という利点がある。これは、アンダーカットがある歯などの走査物体に特に関係する。
【0035】
第2の軸の角度は、角度を変えるときを求めるのにスタイラス撓みデータを用いて、自動的に変えられることができる。例えば、図4を参照すると、物体30は、水平な第2の軸36を用いて、その底部またはその付近から上方に走査されることができる。スタイラス先端部がアンダーカット32の角38に達すると、スタイラスは−Zに偏向され、第2の軸の角度はそれに応じて45°に自動的に変えられる。あるいは、第2の軸の角度はZの所定の位置で変えられることもできる。
【0036】
次に、図5を参照してプローブ位置の制御に使用されるアルゴリズムを説明する。
【0037】
第1のステップにおいて、次のフレーム(frame)のための回転角度要求が算出される。(これは2Πを超えることができる。)
【0038】

【0039】
次のステップにおいて、回転行列が作られる。
【0040】
【数1】

【0041】
式中で、「回転」は回転行列である。
【0042】
次のステップにおいて、センサ軸方向が算出される。
【0043】
【数2】

【0044】
式中で、「方向」はセンサ軸方向である。
【0045】
次に、ねじ山のピッチによるzにおける原点移動(origin translation)が算出される。
【0046】
【数3】

【0047】
式中で、「原点移動」はzにおける原点移動、「ピッチ」はねじ山のピッチである。
【0048】
次いで、走査位置要求が算出される。これは現時の機械位置に最も近い第2の軸上の位置である。式中で、「機械」は撓みがないときのスタイラスボールの中心位置である。
【0049】
走査位置要求=[(機械−原点移動).撓み].方向+原点移動
プローブ撓み誤差は、
撓み誤差=|プローブ撓み|−公称撓み
から算出される。
【0050】
式中で、「プローブ撓み」は実際のプローブ撓み、「公称撓み(nominal deflection)」は所望のプローブ撓みである。
【0051】
プローブ撓み誤差は、撓み制御ベクトルの計算に使用される。
【0052】
プローブ位置要求=撓み誤差.方向
式中で、「撓み誤差」はプローブ撓み誤差であり、「方向」はプローブがそれに沿って動かされる第2の軸に平行な方向である。
【0053】
位置要求ベクトルは、撓み制御ベクトルおよび走査位置要求ベクトルからこのように求められる。
【0054】
位置要求=走査位置要求+プローブ位置要求
速度要求はこのように算出されることができる。
【0055】
【数4】

【0056】
上記では接触プローブの使用を説明したが、本方法は、非接触プローブ例えば光学プローブ、静電容量プローブまたはコイルプローブの使用にも適している。一次元の非接触プローブを使用する場合、プローブは、螺旋プロファイルに追従するように物体の表面に向き続けるように回転されなければならず、例えば、螺旋状の経路の回転軸の方に向けられることができる。しかし、この方法を使用すると、プローブが向くべき方向がわかる。非接触プローブのオフセットは、接触プローブの場合のプローブ撓みを調整するやり方と同様のやり方で、プローブを第2の軸に平行に動かすことによって調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】走査対象の物体の斜視図である。
【図2】螺旋状の走査プロファイルの図である。
【図3】第2の軸の一連の半回転の場合の走査プロファイルの図である。
【図4】アンダーカットを有する表面の測定の図である。
【図5】走査プロファイルの平面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座標位置決め装置上に取り付けられ定義可能なサーボ方向ベクトルを有する表面測定プローブにより物体を走査する方法であって、
前記プローブを前記物体を横切る軸まわりに少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動かすために前記座標位置決め装置の並進運動を用いるステップを含み、
前記プローブのサーボ方向ベクトルは、前記少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に公称上向けられ、
前記プローブのサーボ方向ベクトルは、前記公称上螺旋状の経路の前記軸に対してある角度をなし、かつ前記少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に垂直な平面に対してある角度をなすことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記物体の表面プロファイルは未知であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記物体は自由形状の表面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記表面測定プローブは、撓み可能なスタイラスを有する接触プローブを備えることを特徴とする前記請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記プローブをプローブ撓みを制御するためにその前記プローブサーボ方向ベクトルの方向に平行に動かすステップをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記表面測定プローブは、非接触プローブを備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記プローブをプローブのオフセットを制御するためにその前記プローブサーボ方向ベクトルの方向に平行に動かすステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記プローブは、前記少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動くとき、その見通し線が前記物体を横切る前記軸の方に向き続けるように回転されることを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記プローブの前記サーボ方向ベクトルの方向に垂直な前記プローブの運動によって、前記プローブを前記公称上螺旋状の経路上に維持するステップを含むことを特徴とする前記請求項1ないし8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
プローブを、前記物体を横切る軸まわりに少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動かす前記座標位置決め装置の並進運動は、
前記プローブサーボ方向ベクトルがそれに沿って平行であり前記物体を横切る前記軸に対してある角度をなしている第2の軸を画定し、
前記第2の軸を、前記第1の軸まわりに少なくとも部分的に回転させ、かつ前記第2の軸を前記第1の軸に平行な方向に並進させ、
前記表面測定プローブを前記軸上に維持するように前記表面測定プローブを動かすことによって達成されることを特徴とする前記請求項1ないし9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記第2の軸は、測定対象の前記物体の前記表面を横切ることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項12】
前記プローブの前記サーボ方向ベクトルは、前記部分を横切る前記軸に対して45°に角度が付けられることを特徴とする前記請求項1ないし11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記プローブ方向ベクトルと前記物体を横切る前記軸との角度は走査中に変えられることを特徴とする前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
表面測定プローブで物体を走査する方法であって、
前記物体の第1の軸を画定するステップと、
前記第1の軸に対してある角度をなす第2の軸を画定するステップと、
前記第2の軸を、前記第1の軸まわりに少なくとも部分的に回転させかつ前記第2の軸を前記第1の軸に平行な方向に並進させるステップと、
前記表面測定プローブを前記第2の軸上に維持するようにそれを動かすステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記プローブは、前記プローブが前記物体から所望の距離に維持されるように前記第2の軸の方向にサーボ機構で制御されることを特徴とする請求項14に記載の物体を走査する方法。
【請求項16】
前記プローブは、前記第2の軸上に維持されるように前記第2の軸に垂直な方向にサーボ機構で制御されることを特徴とする請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
プローブを複数の軸の方向に並進するように動かすことができる駆動手段を有する座標位置決め装置上に取り付けられる表面測定プローブと、
前記プローブを前記物体を横切る軸まわりに少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路に沿って動かすように前記駆動手段を制御する制御器とを備え、
前記制御器は、前記プローブの前記サーボ方向ベクトルが前記少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸の中心に公称上向けられるように前記駆動手段を制御し、
前記制御器は、前記プローブの前記サーボ方向ベクトルが前記少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に対してある角度をなし、かつ前記少なくとも部分的に公称上螺旋状の経路の前記軸に垂直な平面に対してある角度をなすように、前記駆動手段を制御することを特徴とする物体を走査する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−529734(P2007−529734A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503400(P2007−503400)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【国際出願番号】PCT/GB2005/000965
【国際公開番号】WO2005/090900
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(391002306)レニショウ パブリック リミテッド カンパニー (166)
【氏名又は名称原語表記】RENISHAW PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】