説明

物品の仕分け方法及び装置

【課題】入荷物品に対し、簡易に、完全な受入期限管理を行なうこと。
【解決手段】入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取り、この有効期限情報から受入期限ルールに基づいて物品の受入期限を算定する。受入期限の算定結果に基づき仕分け先間口又は返品間口を指定し表示案内することにより、受入期限内に受入れた物品は当該物品の配送先に対応させて予め定めた仕分け先間口に仕分け、受入期限外に受入れた物品は返品間口に仕分ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品の仕分け方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
小売業の現地多店舗化と、品揃えの多品種化が進み、売手である納入業者と買手である小売業者の間に設けられる通過型センターの如くの物流センターにおける、仕分け作業の多店化、多商品分類化(多カテゴリー化)を生じている。
【0003】
また、小売業では、食品、薬品等の衛生、安全上の必要から、入荷物品の賞味期限、有効期限に基づく受入期限管理が必要とされる。食品では、賞味期限年月日や製造年月日を食品に付している。また、薬品では有効期限年月日を物品に付すことが法律により定められており、返品回収の判断材料とされている。
【0004】
また、小売業では、食品衛生上又は薬事安全上とは別に、「鮮度」の新しさが商品価値を高めるから、例えば製造年月日からの有効期間の長いもの(例えば90日間)にあっては、残存有効期間が最大有効期間の7/8を有するまでの仕入れを許容し、最大有効期間の1/8を経過したものは受入れずに返品するという売買契約を納入業者との間で締結する等が現れた。
【0005】
即ち、従来技術では、物流センターへの入荷物品について、物品に付帯の有効期限情報(賞味期限、有効期限、又は製造年月日からの有効期間等)に基づいて、当該物品の受入期限(賞味期限よりn日前の年月日、有効期限よりn日前の年月日、又は製造年月日から最大有効期間の例えば1/8を経過する年月日等)を定め、受入期限内に受入れた物品だけを受入れるという受入期限管理が行なわれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の受入期限管理は、物流センターの入荷プラットホームで、パレット積み荷姿の状態にある物品に対し前述の受入期限管理を行なっているため、以下の問題点がある。
【0007】
[1]パレット積み荷姿の物品をそのまま自動倉庫に入庫する過程で受入期限管理をするものであるため、物品に対し受入期限管理を行なうためには、パレット積み荷姿を一旦崩す必要があり、多大な作業負担と時間ロスを伴うから、物流センターの運営上、荷姿の表層側にある一部の物品に対してだけ部分管理するに止まり、全品管理できない。
【0008】
[2]パレット積み荷姿を構成している同一物品間で、それらの有効期限情報は必ずしも同一でない。従って、上述[1]の部分管理では入荷物品に対する完全な受入期限管理ができない。このような現状では、近年の有効期限情報に敏感な消費者の信頼を損ない、小売業の販売不信の原因となる。
【0009】
本発明の課題は、入荷物品に対し、簡易に、完全な受入期限管理を行なうことにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、入荷された各物品を受入れ、各物品を当該物品の仕分け先とすべき仕分けゾーンの多数の間口のそれぞれに仕分ける物品の仕分け方法において、各物品の有効期限情報から当該物品の受入期限を定める受入期限ルールを予め定め、入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取り、この有効期限情報から受入期限ルールに基づいて当該物品の受入期限を算定し、受入期限内に受入れた物品は当該物品の配送先に対応させて予め定めた仕分け先間口に仕分け、受入期限外に受入れた物品は返品するようにしたものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で特定した返品間口に仕分けるようにしたものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で納入業者別に特定した返品間口に仕分けるようにしたものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1の発明において更に、前記受入期限外に受入れた物品を返品ラインに払い出すようにしたものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において更に、前記受入期限外に受入れた物品に返品情報を印字したラベルを付した状態で当該物品を返品するとともに、返品した物品のリストを発行するようにしたものである。
【0015】
請求項6の発明は、入荷された各物品を受入れ、各物品を当該物品の仕分け先とすべき仕分けゾーンの多数の間口のそれぞれに仕分ける物品の仕分け装置において、各物品の有効期限情報から当該物品の受入期限を定める受入期限ルールを予め定めた制御コンピュータと、入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取る入荷端末とを有し、制御コンピュータは、入荷端末の読取結果である有効期限情報から受入期限ルールに基づいて当該物品の受入期限を算定し、受入期限内に受入れた物品は当該物品の配送先に対応させて予め定めた仕分け先間口に仕分け、受入期限外に受入れた物品は返品可能とするようにしたものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6の発明において更に、前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で特定した返品間口に仕分け可能とするようにしたものである。
【0017】
請求項8の発明は、請求項7の発明において更に、前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で納入業者別に特定した返品間口に仕分け可能とするようにしたものである。
【0018】
請求項9の発明は、請求項6の発明において更に、前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品を返品ラインに払い出し可能とするようにしたものである。
【0019】
請求項10の発明は、請求項6〜9のいずれかの発明において更に、前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品に付すための返品情報を印字したラベルを発行可能とするとともに、返品した物品のリストを発行可能とするようにしたものである。
【0020】
請求項1、6の発明によれば下記[1]、[2]の作用がある。
[1]入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取り、その読取り結果に基づいて各物品に対する受入期限管理を行なう。従って、入荷された全ての物品に対する受入期限管理を、軽作業で短時間に、物流センターの運営を損なうことなく簡易に行なうことができる。
【0021】
[2]全ての入荷物品に対して受入期限管理を行なうことで、完全な受入期限管理を行なうことができ、小売業に対する消費者の信頼を向上できる。
【0022】
請求項2、7の発明によれば下記[3]の作用がある。
[3]受入期限外の物品を仕分けゾーン内に特定した返品間口にまとめ、納入業者への返品作業性を向上できる。
【0023】
請求項3、8の発明によれば下記[4]の作用がある。
[4]上述[3]の返品間口を納入業者別に特定することにより、納入業者への返品作業性をより向上できる。
【0024】
請求項4、9の発明によれば下記[5]の作用がある。
[5]受入期限外の物品を返品ラインに払い出すことにより、返品対象物品を簡素な設備構成により一箇所にまとめ、納入業者への返品作業性を向上できる。
【0025】
請求項5、10の発明によれば下記[6]、[7]の作用がある。
[6]受入期限外の物品に返品情報ラベルを付すことにより、納入業者への返品作業性を向上できる。
【0026】
[7]返品した物品のリストを発行することにより、返品実績を正確に記録できる。また、小売業本部への返品リストの送信、納入業者への返品リストの送信により、小売業から納入業者への支払い情報の修正等を合理的に行ない、品質管理の高精度を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
図1は物流センターの仕分け装置を示す模式図、図2は物流センターの制御系統を示す模式図、図3は仕分けゾーンを示す模式図、図4は仕分けゾーンに店別基準を採用した例を示す模式図、図5は仕分けゾーンに店別基準を採用した他の例を示す模式図、図6は仕分けゾーンに商品分類別基準を採用した例を示す模式図、図7は仕分けゾーンに配送コース別基準を採用した例を示す模式図である。
【0028】
図1の物流センター(通過形センター)1は、複数の納入業者と複数の小売店との間に設けられ、仕分け装置10を有する。
【0029】
仕分け装置10は、上流入荷ライン20と一次仕分け搬送ライン30と二次仕分け搬送ライン40を有する。また、仕分け装置10は、図2に示す如く、物流コンピュータ11と制御コンピュータ12を有する。物流コンピュータ11は、納入業者コード、店コード、商品コード、商品分類(カテゴリー)コード、店発注データ等の商品マスターを有する。制御コンピュータ12は、物流コンピュータ11の保有データと、上流入荷ライン20の入荷端末13から得られる入荷データに従い、一次仕分けライン30と二次仕分け搬送ライン40のコンベヤ30A、40Aを制御する搬送制御部14と、二次仕分けライン40の仕分け先間口表示制御部15を支配する。
【0030】
尚、仕分け装置10の以下の説明では、上流入荷ライン20の入荷端末13、一次仕分けライン30のバーコードリーダ31、二次仕分けライン40のバーコードリーダ41が各ケースに付帯されている納入業者名、商品名、商品分類名等を示すコードデータを制御コンピュータ12に転送するものとして説明した。但し、各ケースに必ず印字されて付帯されているのは商品名コード(JANコード)だけである。納入業者名コードは、各ケースに貼付等されて付帯されている納品伝票、送り状又は荷札に記載の納入業者名を入荷端末13から制御コンピュータ12に入力することにより制御コンピュータ12において知ることができる。商品分類名コードは物流コンピュータ11の商品マスターに記憶されており、(a)1商品1納入業者の場合には、入荷端末13による制御コンピュータ12への商品名の入力だけで、その納入業者への全ての発注データが商品分類名コードも含めて物流コンピュータ11から制御コンピュータ12に引出され、制御コンピュータ12はこの発注データの内容から当該商品名の商品分類名コードを知ることができるし、(b)1商品複数納入業者の場合には、入荷端末13による制御コンピュータ12への納入業者名の入力により、その納入業者への全ての発注データが商品分類名コードも含めて物流コンピュータ11から制御コンピュータ12に引出され、制御コンピュータ12はこの発注データの内容から当該商品名の商品分類名コードを知ることができる。
【0031】
(上流入荷ライン20)
納入業者からの入荷物品はロールボックスパレット21等に収納したケース荷姿の形態で搬入され、それらのケースが上流入荷ライン20のコンベヤ20Aに供給される。このとき、上流入荷ライン20に設置されているバーコードリーダ等の入荷端末13により、各ケースに付帯されている納入業者名、商品名、商品分類名等を示すコードデータや、各ケースの物品入り数等の入荷データが制御コンピュータ12に転送され、この入荷データが更に物流コンピュータ11に転送される。単一ケースに複数品種の物品を収容している混在ケース品は開梱された上で、内容物品についての入荷データが採取され、これらの入荷データを入荷端末13から制御コンピュータ12、物流コンピュータ11に転送される。
【0032】
(一次仕分けライン30)
一次仕分けライン30は上流入荷ライン20のコンベヤ20Aにつながるコンベヤ30Aからなり、上流入荷ライン20から搬入される各ケースを複数の二次仕分けライン40のいずれかへと搬送する。このとき、一次仕分けライン30に設置されているバーコードリーダ(スキャナ)31により、各ケースに付帯されている納入業者名、商品名、商品分類名等を示すコードデータを制御コンピュータ12に転送する。制御コンピュータ12は、物流コンピュータ11が保有する店発注データ等を参照し、各ケースの一次仕分けライン30からの分岐先となる二次仕分けライン40と、当該二次仕分けライン40における当該ケースの仕分け先となる仕分けゾーン50と間口52、53の指定を行なう。
【0033】
(二次仕分けライン40)
二次仕分けライン40は一次仕分けライン30に対し互いに並列に接続される複数の分岐ラインからなり、店別等に割当てられた複数の仕分けゾーン50を有し、一次仕分けライン30のコンベヤ30Aから搬入される各ケースを各仕分けゾーン50の面前において搬送/停止を行なうコンベヤ40Aからなる。このコンベヤ40Aの代りに手押し台車を用いても良い。
【0034】
各仕分けゾーン50の入口にはバーコードリーダ(スキャナ)41が設置され、バーコードリーダ41は各ケースに付帯されている納入業者名、商品名、商品分類名等を示すコードデータを制御コンピュータ12に転送し、制御コンピュータ12は当該ケースの仕分け先とすべき当該仕分けゾーン50内の間口52、53を仕分け先間口表示制御部15に出力し、或いは該当品でないケースについては次の仕分けゾーン50への先送り搬送信号を出力する。尚、一次仕分けライン30に設置のバーコードリーダ31で一度読取り済の各ケースのコードデータを制御コンピュータ12に記憶した上で当該ケースをメモリ輸送している場合には、各仕分けゾーン50の入口に設置のバーコードリーダ41を光電スイッチに代えることができる。
【0035】
各仕分けゾーン50は、図3、図4〜図7に示す如く、流動棚51(又は物品棚、ロールボックスパレットでも可)からなり、単品種収容ケースの中から1個単位で取出した商品が投入されるバラ投入間口52と、単品種収容ケースをケース単位で投入するケース投入間口53の如くの多数の間口を有する。バラ投入間口52は物品を1個単位で受入れ可能とする折畳みコンテナ等の収納箱がセットされる。尚、各仕分けゾーン50の背面には、図3に示す如く、小売店への配送車単位で、ロールボックス(又はパレット)2が配置される。これらのロールボックス2は荷揃え場3の各配送車別プラットホームに集荷される。
【0036】
各仕分けゾーン50には、仕分け先間口表示制御部15に支配される投入数表示器55が設置され、当該仕分けゾーン50に仕分けるべきケースの当該仕分けゾーン50への到着時に、当該仕分けゾーン50に対する当該ケース品種物品の投入必要数をこの投入数表示器55に点灯表示する。
【0037】
各仕分けゾーン50の各間口52、53には、投入間口表示ランプ、投入完了ボタンスイッチ、満杯ラベル発行ボタンスイッチを備えた、仕分け先間口表示制御部15に支配される仕分け確認ユニット56が設置されている。仕分け確認ユニット56は、当該仕分けゾーン50内で当該ケース品種物品を投入すべき間口52、53を投入間口表示ランプの点灯により表示案内し、作業者が当該物品の当該間口への投入を完了した時点で仕分け完了ボタンスイッチをオンしたときにその投入の完了を仕分け先間口表示制御部15、制御コンピュータ12に出力する。満杯ラベル発行ボタンスイッチは、間口52、53が投入物品で満杯になったことを視認した作業者がオンしたときに、その満杯の確認を仕分け先間口表示制御部15、制御コンピュータ12に出力する。
【0038】
各仕分けゾーン50には仕分け先間口表示制御部15に支配されるラベラー57が設置されている。ラベラー57は、仕分け確認ユニット56の上述した満杯ラベル発行ボタンスイッチのオンにより、当該満杯間口52、53に割当てられている店名等を印字出力したラベル(又はリスト)を発行する。このラベルは、作業者により、当該満杯間口52、53の物品又はその収納箱に貼付される。
【0039】
尚、二次仕分けライン40は、余剰品分別分岐ライン61、余剰品戻しライン62、取出表示器63、余剰品ラベラー64を備える。上流入荷ライン20から一次仕分けライン30に入荷されたケースのうち、各二次仕分けライン40に対しそれらの一部の物品だけを仕分けるケースについては、一次仕分けライン30から余剰品分別分岐ライン61に搬入される。制御コンピュータ12は、取出表示器63に当該ケースからの必要取出数量と不必要な余剰品の取り除き表示を行なう。作業者は必要取出数量の物品を取出してこれを二次仕分けライン40のコンベヤ40Aに供給する。余剰品については、余剰品ラベラー64が発行するラベルを付して余剰品戻しライン62から一次仕分けライン30へ戻す。
【0040】
また、仕分け装置10は、一次仕分けライン30の搬送端に払い出しライン71を接続してある。注文していない物品や注文数以上納入された物品は払い出しライン71から払い出される。
【0041】
しかるに、仕分け装置10にあっては、(1)仕分け基準による仕分けゾーンの割当て動作、(2)入荷物品の受入期限管理動作のそれぞれを以下の如くに具備する。
【0042】
(1)仕分け基準による仕分けゾーンの割当て動作(図4〜図7)
仕分け装置10は、各仕分けゾーン50に物品を仕分けるための複数種の仕分け基準を予め定めておき、上流入荷ライン20に入荷される各物品のケースに付帯の納入業者名、商品名、商品分類名等を示すコードデータ(商品情報)を前述の如くに入荷端末13により読取る。
【0043】
制御コンピュータ12は、各仕分けゾーン50に物品を仕分けるための複数種の仕分け基準を予め定めてある。そして、制御コンピュータ12は、入荷端末13の読取り結果に基づいて複数種の仕分け基準の中から特定の仕分け基準を採用し、採用した仕分け基準に則って当該ケース物品の仕分け先とすべき仕分けゾーン50と間口52、53を割当て、当該ケースが二次仕分けライン40に分岐されたときにこの割当て先を前述の如くに仕分け先間口表示制御部15に出力し、対応する仕分けゾーン50の投入数表示器55、仕分け確認ユニット56を作動して各物品の仕分けを行なう。
【0044】
制御コンピュータ12は、前記複数種の仕分け基準として、例えば店別基準、商品分類別基準、配送コース別基準の中から選んだ2以上を定めることができる。
【0045】
(店別基準の例1)(図4)
店別基準の採用にあっては、1つの仕分けゾーン50に1つの配送先店(例えばA店、B店又はC店)を割当て、当該仕分けゾーン50の各間口52、53のそれぞれに各商品分類のそれぞれを割当てる。
【0046】
図4の例では、3個の仕分けゾーン50のそれぞれをA店ゾーン、B店ゾーン、C店ゾーンのそれぞれに割当てた。A店ゾーンとB店ゾーンでは、それらの上3段の間口a〜iを商品分類a〜i別のバラ投入間口52とし、下1段の間口jはその上3段の間口a、d、gに割当てた商品分類a、d、gをまとめたケース投入間口53とし、間口kはその上3段の間口b、e、hに割当てた商品分類b、e、hをまとめたケース投入間口53とし、間口lはその上3段の間口c、f、iに割当てた商品分類c、f、iをまとめたケース投入間口53とした。C店ゾーンでは、商品分類c、f、iを取扱わないので、それらの商品分類c、f、iの割当て間口がない。
【0047】
図4のケース投入間口53(例えばj)は、複数のバラ投入間口52(例えばa、d、g)の取扱い商品分類(例えばa、d、g)をまとめるように合併登録した。バラ仕分け品が多く、ケース仕分け品が少ない場合には、このように1個のケース投入間口53当たり複数商品分類のケースを受入れ可能に登録利用することが効率的である。
【0048】
逆に、ケース仕分け品を主体として取扱う場合には、例えば上3段の間口のそれぞれを3個の商品分類のそれぞれに割当てたケース投入間口53とし、下1段の間口を上3段のケース投入間口53の全3個の取扱い商品分類をまとめて受入れ可能とするバラ投入間口52として合併登録するものでも良い。
【0049】
制御コンピュータ12が行なう間口割当てプログラムにおいて、バラ取扱い品が多い入荷状況に際してはバラ優先割当てとし、ケース取扱い品が多い入荷状況に際してはケース優先割当てを選択することにより、上記いずれかの合併登録を選択できる。
【0050】
図4の例えばA店ゾーンでは、間口b、kの各仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプが点灯しており、A店を仕分け先とすべき商品分類bの物品が当該A店ゾーンたる仕分けゾーン50に到着したことを示している。
【0051】
尚、図4の例えばA店ゾーンでは、バラ投入間口52(b)とケース投入間口53(k)がそれらの仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプの同時点灯により同時指定されており、作業員はこのA店ゾーンに到着した商品分類Bの物品サイズを視認した上で、この物品のサイズにふさわしい投入先としてそれらのバラ投入間口52(b)とケース投入間口53(k)の一方を選択判断する。作業員が選択した一方のバラ投入間口52(b)又はケース投入間口53(k)に当該物品を投入した後、仕分け確認ユニット56の投入完了ボタンスイッチをオンすれば両間口52、53の投入間口表示ランプが消灯する。
【0052】
(店別基準の例2)(図5)
図5の例では、2個の仕分けゾーン50のそれぞれをA店ゾーン、B店ゾーンのそれぞれに割当てた。各A店、B店ゾーンでは、当該仕分けゾーン50の1つの間口をケース投入及びノーカテゴリー間口54とし、他の全ての間口を各商品分類のそれぞれに対応するバラ投入間口52とした。各バラ投入間口52にはそれぞれに対応する商品分類の物品がケースから取出された1個単位で収容できる。ケース投入及びノーカテゴリー間口54は、各商品分類の単品種収容ケースをケース単位で収容できる他、各商品分類の物品をケースから取出された1個単位で収容できる。
【0053】
尚、ノーカテゴリー間口54は、物流コンピュータ11の発注データ内に商品分類の登録のない物品に対し割当て利用される。又は、店別ゾーン内の各間口に商品分類が割当てられて残余の間口が少なくなったとき、1間口をノーカテゴリー間口54として変更使用することもでき、このノーカテゴリー間口54には既に登録された商品分類品以外の複数の商品分類品を投入できる。このノーカテゴリー間口54への物品の投入の際には、前述のラベラー57によりノーカテゴリーラベルを発行し、その投入物品にこのノーカテゴリーラベルを貼付することにより、店先での陳列作業に役立てる。
【0054】
図5の例えばA店ゾーンでは、バラ投入間口52とケース投入及びノーカテゴリー間口54の各仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプが点灯しており、A店を仕分け先とすべきある商品分類の物品が当該A店ゾーンたる仕分けゾーン50に到着したことを示している。
【0055】
尚、図5の例えばA店ゾーンでは、バラ投入間口52とケース投入及びノーカテゴリー間口54がそれらの仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプの同時点灯により同時指定されており、作業員はこのA店ゾーンに到着した物品サイズを視認した上で、この物品のサイズにふさわしい投入先としてそれらのバラ投入間口52とケース投入及びノーカテゴリー間口54の一方を選択判断する。作業員が選択した一方のバラ投入間口52又はケース投入及びノーカテゴリー間口54に当該物品を投入した後、仕分け確認ユニット56の投入完了ボタンスイッチをオンすれば両間口52、54の投入間口表示ランプが消灯する。
【0056】
(商品分類別基準の例)(図6)
商品分類別基準の採用にあっては、1つの仕分けゾーン50に1つの商品分類(例えばA類又はB類)を割当て、当該仕分けゾーン50のバラ投入間口52、ケース投入間口53のそれぞれに配送先店(例えばa店、b店、c店等)のそれぞれを割当てる。
【0057】
図6の例では、2個の仕分けゾーン50のそれぞれをA類、B類のそれぞれに割当てた。A類ゾーンとB類ゾーンでは、上下2段のバラ投入間口52、ケース投入間口53を1店分とした。
【0058】
図6の例えばA類ゾーンでは、b店のバラ投入間口52、ケース投入間口53の各仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプが点灯しており、b店を仕分け先とすべき商品分類Aの物品が当該A類ゾーンたる仕分けゾーン50に到着したことを示している。
【0059】
尚、図6の例えばA類ゾーンでは、商品分類Aの物品を同一b店に割当てたバラ投入間口52とケース投入間口53がそれらの仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプの同時点灯により同時指定されており、作業員はこのA類ゾーンに到着した物品サイズを視認した上で、この物品のサイズにふさわしい投入先としてb店のバラ投入間口52とケース投入間口53の一方を選択判断する。作業員がb店において選択した一方のバラ投入間口52又はケース投入間口53に当該物品を投入した後、仕分け確認ユニット56の投入完了ボタンスイッチをオンすれば両間口52、53の投入間口表示ランプが消灯し、必要により、当該A類ゾーンに到着している当該商品分類Aの物品の次の仕分け先として次に割当てられる例えばc店のバラ投入間口52、ケース投入間口53の各仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプが点灯せしめられる。
【0060】
(配送コース別基準の例)(図7)
配送コース別基準の採用にあっては、1つの仕分けゾーン50に1つの配送コース(例えばAコース)を割当て、当該仕分けゾーン50の棚の隣合うバラ投入間口52のそれぞれに配送先店(例えばa〜h店)のそれぞれをそれらの配送順(例えば最上段の横並び順、続いてその下の段の横並び順…を配送順(又は配送逆順)とする)に割当てる。
【0061】
図7の例では、仕分けゾーン50をAコースゾーン(コース番号表示部58)に割当てた。
【0062】
尚、図7の例では、ケース投入間口53に先積みケース投入間口iと後積みケース投入間口kを割当て、ケース投入間口53の各間口にも配送先店のそれぞれをそれらの配送順に割当てた。ケース投入間口53には、重厚長大品を収容可能とするロールボックスパレットを配置してある。
【0063】
図7の例えばAコースゾーンでは、a店のバラ投入間口52と、先積みケース投入間口iのケース投入間口53の各仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプが点灯しており、a店を仕分け先とすべき商品分類の物品が当該Aコースゾーンたる仕分けゾーン50に到着したことを示している。
【0064】
尚、図7の例えばAコースゾーンでは、Aコースのa店に割当てたバラ投入間口52とケース投入間口53がそれらの仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプの同時点灯により同時指定されており、作業員はこのAコースゾーンに到着した物品サイズを視認した上で、この物品のサイズにふさわしい投入先としてそれらのバラ投入間口52とケース投入間口53の一方を選択判断する。作業者がa店について選択した一方のバラ投入間口52又はケース投入間口53に当該物品を投入した後、仕分け確認ユニット56の投入完了ボタンスイッチをオンすれば両間口52、53の投入間口表示ランプが消灯し、必要により、当該Aコースゾーンに到着している物品の次の仕分け先として当該Aコース内で次に割当てられる例えばf店のバラ投入間口52と、先積みケース投入間口i(又は後積みケース投入間口k)の各仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプが点灯せしめられる。
【0065】
(各仕分け基準の切換設定)
制御コンピュータ12は、各仕分けゾーン50に適用される上述の各仕分け基準を上流入荷ライン20への入荷物品の入荷状況(バラ品主体かケース品主体か等)に応じて切換設定する。即ち、制御コンピュータ12は、上流入荷ライン20に入荷された物品に対し1つの仕分け基準(例えば店別基準)を採用し、この仕分け基準を適用した仕分けゾーン50においてこの仕分け基準に則った仕分けを完了した後、当該上流入荷ライン20に後続して入荷される物品に対し他の仕分け基準(例えば商品分類別基準)を採用し、この仕分け基準を適用した仕分けゾーン50においてこの仕分け基準に則った仕分けを行なう。
【0066】
従って、仕分け装置10にあっては、上述の仕分け基準による仕分けゾーンの割当て動作を採用したことにより、以下の作用がある。
【0067】
[1]上流入荷ライン20に入荷される物品の商品情報を読取ることにより、物品の入荷状況を把握する。そして、この入荷状況に適合し得る仕分け基準で、当該物品の仕分け先とすべき仕分けゾーン50と間口52、53を割当てることにより、複数の仕分けゾーン50の利用形態を適宜に設定替えでき、仕分け装置10の生産性を向上できる。入荷状況に応じた仕分け基準の選択と仕分けゾーン50の利用形態の設定替えは、制御コンピュータ12によるものに限らず、人の判断によるものでも良い。
【0068】
[2]仕分け基準として、店別基準、商品分類別基準、配送コース別基準の中から適宜に選ばれる2以上を定めることができる。
【0069】
a.店別基準を採用した場合は、多くの納入業者から多くの商品分類に渡る物品が集中して納品されたときに、物品を商品分類別に細分化できて都合が良い。
【0070】
b.商品分類別基準を採用した場合は、納入業者の商品分類数が少なく、作業員を少なくしたいときに有効である。納品が1つの商品分類だけならば、1人の作業員が担当する1つの仕分けゾーン50で20店分の仕分けを進めることもできる。1つの仕分けゾーンに5店を割当てれば、使用仕分けゾーンは4ゾーンとなり、使用仕分けゾーンを作業負担や作業時間に合せて調整でき、各仕分けゾーン50の作業員を平準化できるし、仕分け速度を速くできる。1つの商品分類だけで仕分ける場合は、実質的に無商品分類(ノーカテゴリー)であり、商品分類の仕分けを必要としない物流センターでは、多くの店を割当てることができる。
【0071】
c.配送コース別基準を採用した場合は、各店に割当てた間口が配送の順(又は配送の逆順)に並ぶように設定し、各間口から取出された仕分け済物品又はその収納箱を間口の並び順に積み重ねることにより配送作業性が良くなる。
【0072】
[3]上流入荷ライン20に入荷された物品に対し1つの仕分け基準に則った仕分けを完了した後、当該上流入荷ライン20に後続して入荷される他の物品に対し他の仕分け基準を採用してそれらを仕分けることにより、物流センター1の納品時間帯の推移に伴なう入荷状況の変化に応じて各仕分けゾーン50の利用形態を適宜に設定替えできる。
【0073】
(2)入荷物品の受入期限管理動作
仕分け装置10は、入荷物品に対し、受入期限管理を行なうため、物流コンピュータ11の商品マスターに各物品の受入期限ルールを定め、これを制御コンピュータ12に転送可能としている。受入期限ルールは、各物品の賞味期限、有効期限、又は製造年月日からの有効期間等の有効期限情報に基づいて、当該物品の仕分け装置10への許容できる受入期限(賞味期限よりn日前の年月日、又は製造年月日から最大有効期間の例えば1/8を経過する年月日等)を定めたものである。
【0074】
上流入荷ライン20の入荷端末13は、各物品に付帯の有効期限情報を読取る。入荷端末13は、ケース荷姿で入荷された単一品種の物品については各ケース毎に、単一ケースに複数品種の物品を収容している混在ケース品については開梱された内容物品の個々毎に、バーコードリーダ等によって前述の如くに商品名等の入荷データを読取るとともに、各ケース又は内容物品に付帯の印字された賞味期限等の有効期限情報を作業者にて目視等した上でハンディターミナル(携帯端末)に入力して読取る。入荷端末13のこれらの読取り結果は、制御コンピュータ12、物流コンピュータ11に転送される。
【0075】
制御コンピュータ12は、入荷端末13の読取り結果である有効期限情報から受入期限ルールに基づいて当該物品の受入期限を算定し、受入期限内に受入れた物品は当該物品の店発注データ等により予め定めた仕分け先(配送先店)に対応する仕分けゾーン50と間口52、53に仕分ける他、受入期限外に受入れた物品は返品するように、一次仕分けライン30、二次仕分けライン40を以下の如くに制御する。
【0076】
[1]一次仕分けライン30のバーコードリーダ31により採取された各ケースの商品名等のコードデータが制御コンピュータ12に転送されたとき、制御コンピュータ12は当該ケース物品についての上述の受入期限算定結果に基づき、下記(a)又は(b)を行なう。
【0077】
(a)上流入荷ライン20への受入年月日が受入期限内にある物品については、制御コンピュータ12は、前述の仕分け動作に従い物流コンピュータ11が保有する店発注データ等を参照し、当該ケースの一次仕分けライン30からの分岐先となる二次仕分けライン40と、当該二次仕分けライン42における当該ケースの仕分け先となる仕分けゾーン50と間口52、53の指定を行ない、それらの間口52、53への仕分けを行なう。
【0078】
(b)上流入荷ライン20への受入年月日が受入期限外となる物品については、制御コンピュータ12は、当該ケースの一次仕分けライン30からの分岐先となる二次仕分けライン40と、当該二次仕分けライン40における当該ケースの仕分け先となる仕分けゾーン50と返品間口80の指定を行ない、それらの返品間口80への仕分けを行なう。
【0079】
このとき、制御コンピュータ12は、複数の仕分けゾーン50の各間口のうち、前述の仕分け基準により、上述(a)の受入期限内物品のための仕分け先として割当て済の間口52、53を除いたものを返品間口80として割当てる。そして、制御コンピュータ12は、1つの仕分けゾーン50を返品専用ゾーンとして全ての間口を返品間口80として用いても良く、1つの仕分けゾーン50の一部又は唯1個の間口を返品間口80として用いても良い。制御コンピュータ12は、複数の間口を返品間口80として用いるとき、各間口80を納入業者別に特定しても良い。
【0080】
[2]受入期限外物品が一次仕分けライン30から二次仕分けライン40を経て当該物品のために指定された仕分けゾーン50の入口に到着したことは、当該仕分けゾーン50のバーコードリーダ41が当該物品ケースに付帯の商品名等のコードデータを制御コンピュータ12に転送することにより判別される。これにより、制御コンピュータ12は当該受入期限外物品の仕分け先となる当該仕分けゾーン50内の返品間口80を仕分け先間口表示制御部15に出力する。
【0081】
[3]仕分け先間口表示制御部15は、受入期限外物品の仕分け先となる仕分けゾーン50に当該物品ケースが到着したことを、当該仕分けゾーン50の投入数表示器55に点灯表示する。そして、当該受入期限外物品の投入先として制御コンピュータ12が予め特定してある返品間口80の仕分け確認ユニット56を作動させ、当該返品間口80を仕分け確認ユニット56の投入間口表示ランプの点灯によりこれを表示案内し、作業者が当該物品の当該間口80への投入を完了した時点で仕分け完了ボタンスイッチをオンしたときに、その投入の完了を仕分け先間口表示制御部15、制御コンピュータ12に出力する。
【0082】
仕分け確認ユニット56は返品ラベル発行ボタンスイッチも備えており、このスイッチを作業者がオンしたときに、仕分け先間口表示制御部15がラベラー57を作動させ、当該受入期限外物品の返品情報ラベルを発行する。この返品情報ラベルは、返品間口80に投入された物品又はその収納箱に貼付される。返品情報ラベルには、「納入業者名、納入業者コード、受入期限と受入年月日、返品理由等」が印字される。
【0083】
尚、上述の返品情報ラベルの発行は、仕分け確認ユニット56の投入完了ボタンスイッチ(仕分け完了ボタンスイッチ)のオンによりラベラー57を連動させて行なうものでも良く、又は、仕分け確認ユニット56の満杯ラベル発行ボタンスイッチを返品ラベル発行ボタンスイッチに兼用して行なうものでも良い。
【0084】
また、仕分けゾーン50の返品間口80の背面には、納入業者単位等で、ロールボックス(又はパレット)2が配置され、返品間口80に投入された受入期限外物品を集荷して返品処理可能とする。
【0085】
[4]物流コンピュータ11は、制御コンピュータ12による上述[1]〜[3]の返品実績に基づき、その返品実績データを納入業者別に整理等して記録するとともに、その記録データを印字した返品リストを発行可能とする。また、物流コンピュータ11は、返品実績データを小売業本部に送信し、或いは納入業者に送信可能とする。
【0086】
尚、仕分け装置10においては、受入期限外物品の返品先として仕分けゾーン50の返品間口80を用意しないとき、その返品先として払い出しライン71(返品ライン)を用いても良い。このとき、制御コンピュータ12は、一次仕分けライン30のバーコードリーダ31により商品名等のコードデータを採取されたケース物品が受入期限外物品であるとき、当該物品を一次仕分けライン30から直接払い出しライン71で払い出す。払い出しライン71にはバーコードリーダ72、払い出し表示器73、ラベラー74が設置されており、バーコードリーダ72は払い出しライン71に到着した物品の商品名等のコードデータを制御コンピュータ12に出力し、払い出し表示器73は払い出しライン71への物品の到着を点灯表示し、ラベラー74は払い出しライン71に到着した受入期限外物品に貼付するための返品情報ラベルを発行する。作業者は返品情報ラベルを対応する物品に貼付し、これを返品処理する。
【0087】
本実施形態によれば、以下の作用がある。
[1]入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取り、その読取り結果に基づいて各物品に対する受入期限管理を行なう。従って、入荷された全ての物品に対する受入期限管理を、軽作業で短時間に、物流センターの運営を損なうことなく簡易に行なうことができる。
【0088】
[2]全ての入荷物品に対して受入期限管理を行なうことで、完全な受入期限管理を行なうことができ、小売業に対する消費者の信頼を向上できる。
【0089】
[3]受入期限外の物品を仕分けゾーン50内に特定した返品間口80にまとめ、納入業者への返品作業性を向上できる。
【0090】
[4]上述[3]の返品間口80を納入業者別に特定することにより、納入業者への返品作業性をより向上できる。
【0091】
[5]受入期限外の物品を払い出しライン71(返品ライン)に払い出すことにより、返品対象物品を簡素な設備構成により一箇所にまとめ、納入業者への返品作業性を向上できる。
【0092】
[6]受入期限外の物品に返品情報ラベルを付すことにより、納入業者への返品作業性を向上できる。
【0093】
[7]返品した物品のリストを発行することにより、返品実績を正確に記録できる。また、小売業本部への返品リストの送信、納入業者への返品リストの送信により、小売業から納入業者への支払い情報の修正等を合理的に行ない、品質管理の高精度を図ることができる。
【0094】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0095】
以上のように本発明によれば、入荷物品に対し、簡易に、完全な受入期限管理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】図1は物流センターの仕分け装置を示す模式図である。
【図2】図2は物流センターの制御系統を示す模式図である。
【図3】図3は仕分けゾーンを示す模式図である。
【図4】図4は仕分けゾーンに店別基準を採用した例を示す模式図である。
【図5】図5は仕分けゾーンに店別基準を採用した他の例を示す模式図である。
【図6】図6は仕分けゾーンに商品分類別基準を採用した例を示す模式図である。
【図7】図7は仕分けゾーンに配送コース別基準を採用した例を示す模式図である。
【符号の説明】
【0097】
10 仕分け装置
11 物流コンピュータ
12 制御コンピュータ
13 入荷端末
20 上流入荷ライン
30、40 仕分けライン
50 仕分けゾーン
71 払い出しライン(返品ライン)
80 返品間口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入荷された各物品を受入れ、各物品を当該物品の仕分け先とすべき仕分けゾーンの多数の間口のそれぞれに仕分ける物品の仕分け方法において、
各物品の有効期限情報から当該物品の受入期限を定める受入期限ルールを予め定め、入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取り、この有効期限情報から受入期限ルールに基づいて当該物品の受入期限を算定し、受入期限内に受入れた物品は当該物品の配送先に対応させて予め定めた仕分け先間口に仕分け、受入期限外に受入れた物品は返品することを特徴とする物品の仕分け方法。
【請求項2】
前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で特定した返品間口に仕分ける請求項1に記載の物品の仕分け方法。
【請求項3】
前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で納入業者別に特定した返品間口に仕分ける請求項2に記載の物品の仕分け方法。
【請求項4】
前記受入期限外に受入れた物品を返品ラインに払い出す請求項1に記載の物品の仕分け方法。
【請求項5】
前記受入期限外に受入れた物品に返品情報を印字したラベルを付した状態で当該物品を返品するとともに、返品した物品のリストを発行する請求項1〜4のいずれかに記載の物品の仕分け方法。
【請求項6】
入荷された各物品を受入れ、各物品を当該物品の仕分け先とすべき仕分けゾーンの多数の間口のそれぞれに仕分ける物品の仕分け装置において、
各物品の有効期限情報から当該物品の受入期限を定める受入期限ルールを予め定めた制御コンピュータと、
入荷された物品の仕分け過程で各物品に付帯の有効期限情報を読取る入荷端末とを有し、
制御コンピュータは、入荷端末の読取結果である有効期限情報から受入期限ルールに基づいて当該物品の受入期限を算定し、受入期限内に受入れた物品は当該物品の配送先に対応させて予め定めた仕分け先間口に仕分け、受入期限外に受入れた物品は返品可能とすることを特徴とする物品の仕分け装置。
【請求項7】
前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で特定した返品間口に仕分け可能とする請求項6に記載の物品の仕分け装置。
【請求項8】
前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品を仕分けゾーン内で納入業者別に特定した返品間口に仕分け可能とする請求項7に記載の物品の仕分け装置。
【請求項9】
前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品を返品ラインに払い出し可能とする請求項6に記載の物品の仕分け装置。
【請求項10】
前記制御コンピュータが、前記受入期限外に受入れた物品に付すための返品情報を印字したラベルを発行可能とするとともに、返品した物品のリストを発行可能とする請求項6〜9のいずれかに記載の物品の仕分け装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−238332(P2007−238332A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−111096(P2007−111096)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【分割の表示】特願2002−40744(P2002−40744)の分割
【原出願日】平成14年2月18日(2002.2.18)
【出願人】(500575086)有限会社中央ロジスティクス・エンジニアリング (5)
【Fターム(参考)】