説明

現像カートリッジ、プロセスユニットおよび画像形成装置

【課題】現像カートリッジのプロセスユニットへの装着性を向上させることができる現像カートリッジ、その現像カートリッジを備えるプロセスユニット、および、そのプロセスユニットを備える画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
トナーを担持する現像ローラ17を有し、本体ケーシング2に対して着脱自在な現像カートリッジ13において、本体ケーシング2からの電力が供給される電極板54に線状の接触部70を設ける。接触部70は、左右方向に投影したときに、接触部70を延長した仮想線L5が、現像ローラ軸62の軸心と供給ローラ軸63の軸心とを通過する第1線L1に対して、45〜90°の角度で交差するように設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラーレーザプリンタなどの画像形成装置、その画像形成装置に備えられるプロセスユニット、および、そのプロセスユニットに備えられる現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のカラープリンタとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーに対応して並列配置される複数の感光体と、各感光体に対応して、トナーを供給する複数の現像カートリッジとを備えるタンデム型カラーレーザプリンタが知られている。
このようなタンデム型カラーレーザプリンタに備えられる現像カートリッジとして、たとえば、現像ローラと、現像ローラに接触される供給ローラとを備え、感光ドラムを回転自在に支持するドラムカートリッジに装着されたときに、現像ローラが感光ドラムに圧接されるように、感光ドラムに対して押圧される現像カートリッジが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。
【0003】
この現像カートリッジには、ドラムカートリッジに設けられる中継電極に対して接触されるバイアス電極が設けられている。
そして、本体ケーシングに設けられる高圧電源から印加されるバイアス電圧は、ドラムカートリッジの中継電極を介して、現像カートリッジのバイアス電極に印加される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−162908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかるに、上記した特許文献1に記載の現像カートリッジでは、バイアス電極は、板ばねから形成されており、右側の側壁から幅方向外側へ突出する突出部分を備えている。バイアス電極の突出部分は、湾曲されるように突出されており、その稜線は、現像ローラの感光ドラムへの圧接方向に対して、略平行に形成されている。
そのため、バイアス電極の突出部分の稜線すべてを接触させるためには、現像ローラの感光ドラムへの圧接方向において、バイアス電極よりも幅広な中継電極を設ける必要があり、現像ローラの感光ドラムへの圧接方向において、中継電極をコンパクト化することが困難である。
【0006】
また、現像カートリッジを感光ドラムに対して接触または離間させる場合には、現像カートリッジの接離動作に対応するように、ドラムカートリッジの中継電極が、現像カートリッジの接離方向に大型化される場合もある。
特に、現像ローラの感光ドラムへの圧接方向と、現像カートリッジの接離方向とが同方向である場合には、その方向において、中継電極が大幅に大型化される場合がある。
【0007】
中継電極が大型化すると、中継電極が、現像カートリッジのドラムカートリッジへの装着の邪魔になり、現像カートリッジのドラムカートリッジへの装着性が低下する場合がある。
そこで、本発明の目的は、現像カートリッジのプロセスユニットへの装着性を向上させることができる現像カートリッジ、その現像カートリッジを備えるプロセスユニット、および、そのプロセスユニットを備える画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した目的を達成するため、第1の発明は、画像形成装置本体に対して着脱自在な現像カートリッジであって、フレームと、前記フレームに回転自在に支持され、現像剤を担持する現像剤担持体と、前記フレームに回転自在に支持され、前記現像剤担持体に接触して前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、前記フレームにおいて、前記現像剤担持体の軸線方向における一端部に設けられ、外部接点から電力が供給される現像側電極部材とを備え、前記現像側電極部材は、前記外部接点に接触される線状の接触部を有し、前記接触部は、前記軸線方向に投影したときに、前記現像側電極部材において、前記現像剤担持体の軸心と前記現像剤供給部材の軸心とを通過する第1線と、前記接触部を延長した仮想線とが、45〜90°の角度で交差するように設けられることを特徴としている。
【0009】
また、第2の発明は、プロセスユニットであって、第1の発明の現像カートリッジを着脱自在に備えることを特徴としている。
また、第3の発明は、画像形成装置であって、第2の発明のプロセスユニットを着脱自在に備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
第1ないし第3の発明によれば、現像側電極部材は、外部接点に接触される線状の接触部を有し、接触部は、軸線方向に投影したときに、現像側電極部材において、現像剤担持体の軸心と現像剤供給部材の軸心とを通過する第1線と、接触部を延長した仮想線とが、45〜90°の角度で交差するように設けられている。
そのため、第1線と略平行に延びるように接触部を設けた場合と比べて、第1線が延びる方向(すなわち、現像剤担持体と現像剤供給部材との接触方向)において、接触部のコンパクト化を図ることができる。
【0011】
これにより、第1線が延びる方向において、接触部に接触される外部接点のコンパクト化を図ることができる。
特に、現像剤担持体が現像剤供給部材の反対側において感光体に当接されるように、現像カートリッジがプロセスユニットに装着される場合(すなわち、現像剤担持体、現像剤供給部材および感光体が略一直線状に並び、現像剤担持体の感光体への当接方向と、第1線が延びる方向とが略平行となる場合)には、現像剤担持体の感光体への当接方向において、外部接点のコンパクト化を図ることができる。
【0012】
その結果、外部接点が現像カートリッジのプロセスユニットへの装着の邪魔になることを防止でき、現像カートリッジのプロセスユニットへの装着性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の画像形成装置の一例としてのカラーレーザプリンタを示す側断面図である。
【図2】図1に示すプロセスユニットの右上から見た斜視図である。
【図3】図1に示すプロセスフレームの右側の側板を示す左側面図である。
【図4】図1に示す現像カートリッジの右前から見た斜視図である。
【図5】プロセスユニットに装着された現像カートリッジの概略断面図である。
【図6】プロセスユニットに装着された現像カートリッジの概略右側面図である。
【図7】現像カートリッジと、プロセスフレームの右側の側板との電気的な接続を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
1.カラーレーザプリンタの全体構成
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラーレーザプリンタ1は、横置きタイプのダイレクトタンデム型カラーレーザプリンタである。カラーレーザプリンタ1は、画像形成装置本体の一例としての本体ケーシング2内に、用紙Pを給紙するための給紙部3と、給紙された用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
(1)本体ケーシング
本体ケーシング2は、給紙部3および画像形成部4を収容する側面視略矩形状のボックス状に形成されており、その一方側壁には、後述するプロセスユニット9を着脱させるためのフロントカバー5が形成されている。フロントカバー5は、本体ケーシング2に対して下端部を支点として揺動自在に設けられている。
【0015】
なお、以下の説明において、フロントカバー5が設けられる側(図1における紙面左側)を前側とし、その反対側(図1における紙面右側)を後側とする。また、カラーレーザプリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が右側であり、紙面奥側が左側である。
(2)給紙部
給紙部3は、用紙Pを収容する給紙トレイ6を備えている。給紙トレイ6は、本体ケーシング2内の底部に着脱自在に装着されている。給紙トレイ6の前端部上側には、1対のレジストローラ7が設けられている。
【0016】
給紙トレイ6に収容されている用紙Pは、両レジストローラ7間に向けて1枚ずつ給紙され、所定のタイミングで、画像形成部4(感光ドラム14(後述)と搬送ベルト22(後述)との間)に向けて搬送される。
(3)画像形成部
画像形成部4は、スキャナユニット8、プロセスユニット9、転写ユニット10、および定着ユニット11を備えている。
(3−1)スキャナユニット
スキャナユニット8は、本体ケーシング2の上部に配置されている。スキャナユニット8は、破線で示すように、4つの感光ドラム14(後述)に向けて、画像データに基づいて、レーザービームをそれぞれ出射し、感光ドラム14(後述)を露光する。
(3−2)プロセスユニット
(3−2−1)プロセスユニットの構成
プロセスユニット9は、スキャナユニット8の下側であって、転写ユニット10の上側に配置されており、1つのプロセスフレーム12と、各色に対応する4つの現像カートリッジ13とを備えている。また、プロセスユニット9は、本体ケーシング2に対して、前後方向にスライドすることにより、着脱自在に設けられている。
【0017】
プロセスフレーム12は、本体ケーシング2に対して、前後方向に沿ってスライド可能であり、感光ドラム14、スコロトロン型帯電器15およびドラムクリーニングローラ16を支持している。
感光ドラム14は、左右方向に沿うように、前後方向に間隔を隔てて、4つ並列配置されている。具体的には、前側から後側に向かって、ブラック感光ドラム14K、イエロー感光ドラム14Y、マゼンタ感光ドラム14Mおよびシアン感光ドラム14Cが、順次配置されている。
【0018】
スコロトロン型帯電器15は、感光ドラム14の斜め後側上側に、感光ドラム14と間隔を隔てて対向配置されている。
ドラムクリーニングローラ16は、感光ドラム14の後側において、感光ドラム14と対向して接触するように配置されている。
各現像カートリッジ13は、各感光ドラム14に対応するように、感光ドラム14の上側において、プロセスフレーム12に着脱自在に支持されている。具体的には、前側から後側に向かって、ブラック現像カートリッジ13K、イエロー現像カートリッジ13Y、マゼンタ現像カートリッジ13Mおよびシアン現像カートリッジ13Cが、順次配置されている。また、各現像カートリッジ13は、それぞれ、現像剤担持体の一例としての現像ローラ17を備えている。
【0019】
現像ローラ17は、後述するが、現像カートリッジ13の下端において、後側から露出されるように回転可能に支持されており、感光ドラム14に対して上側から対向し、接触されている。
なお、現像カートリッジ13は、現像ローラ17にトナーを供給する現像剤供給部材の一例としての供給ローラ18、現像ローラ17に供給されたトナーの厚みを規制する層厚規制ブレード19を備え、それらの上側の空間には、各色に対応する現像剤の一例としてのトナーが収容されている。
(3−2−2)プロセスユニットでの現像動作
現像カートリッジ13内のトナーは、供給ローラ18に供給され、さらに、現像ローラ17に供給され、供給ローラ18と現像ローラ17との間で正極性に摩擦帯電される。
【0020】
現像ローラ17に供給されたトナーは、現像ローラ17の回転に伴って、層厚規制ブレード19によって厚さが規制され、一定厚さの薄層として現像ローラ17の表面に担持される。
一方、感光ドラム14の表面は、感光ドラム14の回転に伴って、スコロトロン型帯電器15により一様に正帯電された後、スキャナユニット8からのレーザービーム(図1破線参照。)の高速走査により露光される。これにより、用紙Pに形成すべき画像に対応した静電潜像が感光ドラム14の表面に形成される。
【0021】
感光ドラム14がさらに回転すると、現像ローラ17の表面に担持され、かつ、正帯電されているトナーが、感光ドラム14の表面に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光ドラム14の静電潜像は可視像化され、感光ドラム14の表面には、反転現像によるトナー像が担持される。
(3−3)転写ユニット
転写ユニット10は、本体ケーシング2内において、給紙部3の上側であって、プロセスユニット9の下側において、前後方向に沿って配置されている。この転写ユニット10は、駆動ローラ20、従動ローラ21、搬送ベルト22、および4つの転写ローラ23を備えている。
【0022】
駆動ローラ20および従動ローラ21は、前後方向に間隔を隔てて対向配置されている。
搬送ベルト22は、各感光ドラム14に対して上下方向に対向し、その上側部分が各感光ドラム14と接触するように、駆動ローラ20および従動ローラ21の周りに巻回されている。また、搬送ベルト22は、駆動ローラ20の駆動により、各感光ドラム14と接触する搬送ベルト22の上側部分が前側から後側に向かって移動するように、周回移動されている。
【0023】
各転写ローラ23は、各感光ドラム14と、それぞれ搬送ベルト22の上側部分を挟んで対向するように、設けられている。
そして、給紙部3から給紙された用紙Pは、搬送ベルト22によって、前側から後側に向かって、各感光ドラム14と各転写ローラ23とが対向する転写位置を順次通過するように搬送される。その搬送中に、各感光ドラム14に担持されている各色のトナー像が、用紙Pに順次転写され、カラー画像が形成される。
【0024】
なお、感光ドラム14から用紙Pへのトナー像の転写後に感光ドラム14の外周面上にトナーが残留する場合がある。その場合には、この残留した廃トナーは、感光ドラム14の回転により、ドラムクリーニングローラ16と対向したときに、ドラムクリーニングローラ16に印加されるクリーニングバイアスによって、ドラムクリーニングローラ16に転写され、ドラムクリーニングローラ16に保持される。
(3−4)定着ユニット
定着ユニット11は、転写ユニット10の後側に配置され、加熱ローラ24、および加熱ローラ24に対向する加圧ローラ25を備えている。転写ユニット10において、用紙Pに転写されたカラー画像は、用紙Pが加熱ローラ24と加圧ローラ25との間を通過する間に、加熱および加圧されることによって用紙Pに熱定着される。
(4)排紙
トナー像が定着した用紙Pは、各排紙ローラ26によって、図示しないUターンパスを通過するように搬送され、スキャナユニット8の上側に形成される排紙トレイ27上に排紙される。
2.プロセスユニットの詳細
(1)プロセスフレーム
プロセスフレーム12は、図2に示すように、前後方向に長手の平面視略矩形枠形状に形成されている。また、プロセスフレーム12は、左右1対の側板31を備えている。
【0025】
両側板31は、左右方向において互いに間隔を隔てて対向配置されている。両側板31は、前後方向に長手の略矩形状に形成されている。
また、両側板31には、図3に示すように、ガイド溝32が形成されている。
なお、本実施形態では、プロセス側電極46(後述)は、右側の側板31にのみ設けられている。そこで、以下の説明において、側板31については、右側の側板31を詳細に説明し、左側の側板31についての説明を省略する。そして、右側の側板31を、単に側板31と記載する。
【0026】
ガイド溝32は、側板31の左面(左右方向内面)において、前後方向に等しい間隔を隔てて4つ形成されている。各ガイド溝32は、側板31の上端縁と感光ドラム14との間において、側板31の上端縁から後側斜め下側(以下、第1傾斜方向Xとし、図3中において、太い実線で示す。)に向かって延びている。
詳しくは、側板31の左面には、各ガイド溝32を区画するように、1対のガイドリブ33が、ガイド溝32に対応して4対形成されている。
【0027】
両ガイドリブ33(以下、両ガイドリブ33の前後方向に言及するときには、前側のリブを前リブ33Fとし、後側のリブを後リブ33Bとする。)は、前後方向に互いに間隔を隔てて第1傾斜方向Xに沿って延びるとともに、左右方向内側に向かって突出形成されている。また、両ガイドリブ33の下端部は、感光ドラム14に対して、わずかに間隔を隔てて対向配置されている。
【0028】
前リブ33Fは、側板31の上端縁から、第1傾斜方向Xに沿って略一直線状に延び、その後、後側に向かって屈曲して、感光ドラム14の径方向に沿う方向(以下、第2傾斜方向Yとし、図3において、太い破線で示す。)に向かって延びている。
後リブ33Bは、側板31の上端縁から第1傾斜方向Xに沿って略一直線状に延び、その後、ガイド溝32の溝幅(前リブ33Fと後リブ33Bとの前後方向間隔)をやや狭めるように、前側へ向かって膨出している。また、後リブ33Bの下端部は、前リブ33Fの下端部に対して、現像ローラ軸62(後述)の直径にほぼ相当する間隔を隔てて対向配置され、第2傾斜方向Yに沿って延びるように、形成されている。
【0029】
つまり、各ガイド溝32は、側板31の上端部から第1傾斜方向Xに沿って延びる第1ガイド溝32Aと、第1ガイド溝32Aに連続して、第1ガイド溝32Aの下端部から第2傾斜方向Yに沿って延びる第2ガイド溝32Bとを備えている。
また、後リブ33Bの前側へ向かって膨出している部分には、外部接点の一例としてのプロセス側電極46が設けられている。
【0030】
プロセス側電極46は、側板31の左面から略矩形状に露出されるように設けられている。側板31の左面から露出しているプロセス側電極46は、現像カートリッジ13の感光ドラム14からの接離動作(後述)における現像カートリッジ13の移動距離に対応する第2傾斜方向Y長さに形成されている。すなわち、側板31の左面から露出しているプロセス側電極46は、現像カートリッジ13の感光ドラム14からの接離動作(後述)中において、常に、現像カートリッジ13の電極板54(後述)の接触部70(後述)の全部と接触するような第2傾斜方向Y長さに形成されている。
【0031】
なお、プロセス側電極46は、側板31の右面から露出される電力受給部(図示せず)を一体的に備えている。そして、プロセスユニット9が本体ケーシング2に装着されたときに、電力受給部(図示せず)が、本体ケーシング2に設けられる電源(図示せず)に電気的に接続される。
また、側板31の左面には、隣り合うガイド溝32間において、延設部34が設けられている。延設部34は、前後方向に沿って延び、後側のガイド溝32を形成する前リブ33Fの上端縁と、前側のガイド溝32を形成する後リブ33Bの上端縁とを連結している。延設部34の上面には、下側へ窪む凹部35が形成されている。
【0032】
また、側板31の左面には、各延設部34に対して上側から隣接するように、押圧カム36と、離間カム37とが設けられている。押圧カム36および離間カム37は、側板31において各ガイド溝32に対応するように、それぞれ4つ設けられている。
押圧カム36は、側面視略扇形状をなしている。詳しくは、押圧カム36は、後上側へ向かって互いの間隔が広くなる上下1対の平面部分38と、両平面部分38の後側上端をつなぎ、後上側へ略円弧状に膨出する曲面部分39とを備えている。
【0033】
また、押圧カム36は、両平面部分38の前側下端同士の連結部分の近傍に、左右方向外側に延びる回動軸40を有している。回動軸40は、対応する側板31の左右方向内側面に支持されている。これにより、押圧カム36は、回動軸40を中心として回動自在に支持されている。
そして、押圧カム36は、図示しない付勢部材によって、常には、左側面視反時計回りに付勢されている。
【0034】
離間カム37は、対応する押圧カム36に対して、後側かつ左右方向外側から、間隔を隔てて隣接している。離間カム37は、側面視において、前上端に直角部分を有する略直角三角形状に形成されている。離間カム37は、略垂直に延びる垂直部41と、垂直部41の上端から略水平に後側へ延びる水平部42と、水平部42の後端から連続して前下側へ延びて垂直部41の下端に接続される傾斜部43とを備えている。水平部42は、対応する側板31の上端縁よりも上側に位置している(図2参照)。
【0035】
傾斜部43の下端には、離間部44が一体的に設けられている。離間部44は、離間カム37から左側(左右方向内側)へ突出しており、側面視において、上端部の前側が切り欠かれた略台形状に形成されている。離間部44は、押圧カム36と前後方向に対向している。
また、離間カム37の水平部42の後端には、上側かつ右側(左右方向外側)へ突出する凸部47が一体的に設けられている(図2参照)。
【0036】
また、離間カム37は、傾斜部43における離間部44の上側に、右側に延びる回動軸45を有している。回動軸45は、対応する側板31の左面に支持されている。これにより、離間カム37は、回動軸45を中心として回動自在に支持される。
そして、離間カム37は、図示しない付勢部材によって、常には、左側面視時計周りに付勢されている。
【0037】
そして、押圧カム36の曲面部分39の下端部は、離間カム37の離間部44の前側面に対して、僅かな間隔を隔てて前側から対向している。
(2)現像カートリッジ
現像カートリッジ13は、図4および図5に示すように、フレーム51と、上記した現像ローラ17および供給ローラ18とを備えている。
【0038】
フレーム51は、左右方向に延び、後方斜め下方に向かう頂角を有する側面視略二等辺三角形のボックス形状に形成されている。
また、フレーム51は、その前側上端部において、取っ手60、および、左右1対のボス64を備えている。また、フレーム51には、その後側下端部において、開口部53が形成されている。
【0039】
取っ手60は、フレーム51の左右方向中央部において、左右方向に延びるとともに、フレーム51の上端部から上側に向かって膨出するように形成されている。
ボス64は、フレーム51の左右両端面において、左右方向外側へ向かって突出する略円筒形状に形成されている。
開口部53は、フレーム51の左右方向すべてにわたって、後方に向かって開放されるように形成されている。
【0040】
また、フレーム51は、電極ユニット52および駆動ユニット65を備えている。
電極ユニット52は、図4および図6に示すように、フレーム51の右端部に設けられ、現像側電極部材の一例としての電極板54およびユニット本体55とを備えている。
電極板54は、後方斜め下方に延びるとともに、頂部が右方に向かって突出するように、金属などの導体から平面視略U字形状に湾曲形成された板ばねからなる。すなわち、電極板54の頂部には、前方斜め下方に延びる稜線L4が形成されている。また、電極板54は、その頂部において、接触部70を有している。
【0041】
接触部70は、電極板54のうち、現像カートリッジ13がプロセスユニット9に装着されたときに、プロセスフレーム12のプロセス側電極46に接触される部分であり、電極板54の稜線L4に沿って、略一直線状に延びている。すなわち、接触部70は、稜線L4を含んでいる。
ユニット本体55は、軸受部56と、軸受部56の上方に設けられ、電極板54を支持する電極支持部57とを一体的に備えている。
【0042】
軸受部56は、側面視略矩形平板形状に形成されて、電極側現像軸受部58および電極側供給軸受部59を一体的に備えている。
電極側現像軸受部58は、ユニット本体55の後端部に設けられ(図2参照)、ユニット本体55から右方に向かって突出する円筒形状に形成されている。
電極側供給軸受部59は、電極側現像軸受部58の前方斜め上方において、電極側現像軸受部58と間隔を隔てて並列配置され、ユニット本体55から右方に向かって突出するように、電極側現像軸受部58より小径な円筒形状に形成されている。
【0043】
電極支持部57は、電極側現像軸受部58の上方に配置され、前後方向に延びる側面視略矩形状に形成されている。また、電極支持部57には、嵌合穴71が形成されている。
嵌合穴71は、後方斜め下方に延びる側面視略矩形状に貫通形成され、電極板54を受け入れて、支持している。
駆動ユニット65は、図3および図4に示すように、フレーム51の左端部に設けられ、カップリング部61、駆動側現像軸受部66および駆動側供給軸受部67を備えている。
【0044】
カップリング部61は、カップリングカバー69と、駆動受部材の一例としてのカップリング部材68とを備えている。
カップリングカバー69は、現像カートリッジ13の下端部において、左右方向に投影したときに、電極板54と重なる位置(図6参照)に配置されている。また、カップリングカバー69は、駆動ユニット65の左面から左方に向かって突出する円筒形状に形成されている。
【0045】
カップリング部材68は、略円柱形状のカップリング雌部材であり、カップリングカバー69内において、回転自在に支持されている。カップリング部材68の左端部には、現像カートリッジ13が本体ケーシング2に装着されたときに、本体ケーシング2に設けられるカップリング雄部材(図示せず)が左方から連結され、本体ケーシング2の駆動源(図示せず)からの駆動力が入力される。また、カップリング部材68は、駆動ユニット65内において、ギヤ列(図示せず)を介して、現像ローラ17および供給ローラ18に駆動力を伝達する。
【0046】
駆動側現像軸受部66は、カップリング部61の下方に配置され、駆動ユニット65の左面から左方に向かって突出する略円筒形状に形成されている。
駆動側供給軸受部67は、駆動側現像軸受部66の前方斜め上方において、駆動側現像軸受部66と間隔を隔てて並列配置され、駆動側現像軸受部66より小径な側面視略円環形状に形成されている。
【0047】
現像ローラ17は、図5に示すように、フレーム51の下端部において、その後端部が開口部53から露出されるように、左右方向に沿って設けられている。また、現像ローラ17は、現像ローラ軸62を備えている。
現像ローラ軸62は、現像ローラ17の軸心であって、現像ローラ17に左右方向に沿って挿通されている。
【0048】
供給ローラ18は、現像ローラ17の前方斜め上方に配置され、前方斜め上方から現像ローラ17に接触されている。また、供給ローラ18は、供給ローラ軸63を備えている。
供給ローラ軸63は、供給ローラ18の軸心であって、供給ローラ18に左右方向に沿って挿通されている。
【0049】
そして、現像ローラ軸62の左端部が、駆動ユニット65の駆動側現像軸受部66に回転自在に支持されるとともに、現像ローラ軸62の右端部が、電極ユニット52の電極側現像軸受部58に回転自在に支持されている。これにより、現像ローラ17は、フレーム51に回転自在に支持されている。
また、供給ローラ軸63の左端部が、駆動ユニット65の駆動側供給軸受部67に回転自在に支持されるとともに、供給ローラ軸63の右端部が、電極ユニット52の電極側供給軸受部59に回転自在に支持されている。これにより、供給ローラ18は、フレーム51に回転自在に支持されている。
【0050】
そして、図6に示すように、電極板54は、左右方向に投影したときに、現像ローラ軸62の軸心と供給ローラ軸63の軸心とを通過する第1線L1よりも上方において、第1線L1に対して直交するとともに現像ローラ17の軸心を通る第2線L2と、第1線L1に対して直交するとともに供給ローラ18の軸心を通る第3線L3との間に配置されている。
【0051】
また、接触部70は、左右方向に投影したときに、第1線L1と、稜線L4を延長した仮想線L5とが交差するように設けられている。
第1線L1と仮想線L5とが交差することにより形成される交差角度θ(鋭角側を基準とする。)は、例えば、45〜90°、好ましくは、60〜90°、より好ましくは、75〜90°に設定される。
3.現像カートリッジの本体ケーシングへの装着
(1)プロセスユニットに対する現像カートリッジの着脱
本体ケーシング2に現像カートリッジ13を装着するには、図3に示すように、まず、プロセスフレーム12に現像カートリッジ13を装着する。
【0052】
プロセスフレーム12に現像カートリッジ13を装着するには、まず、現像カートリッジ13の取っ手60を把持し、現像カートリッジ13を、本体ケーシング2から引き出されたプロセスフレーム12の上側において、対応する感光ドラム14と前後方向で一致する位置に配置する。
次いで、現像カートリッジ13を下降させて、下端部からプロセスフレーム12内に挿入する。
【0053】
すると、現像カートリッジ13がプロセスフレーム12内に挿入されるに従って、現像ローラ軸62の左右方向両端部が、プロセスフレーム12の両側板31において対応するガイド溝32の第1ガイド溝32Aに対して上側から嵌め込まれる。つまり、現像ローラ軸62の左端部が、左側の側板31の第1ガイド溝32Aに対して上側から嵌め込まれるとともに、現像ローラ軸62の右端部が、右側の側板31の第1ガイド溝32Aに対して上側から嵌め込まれる。
【0054】
これにより、現像カートリッジ13は、現像ローラ軸62の左右方向両端部がガイド溝32の第1ガイド溝32Aにガイドされることによって、第1傾斜方向Xに沿って、下側に向かうに従ってやや後側に向かうように、プロセスフレーム12内に挿入される。
その後、現像ローラ軸62の左右方向両端部がガイド溝32の第1ガイド溝32Aの下端部に到達した後、引き続き現像カートリッジ13をプロセスフレーム12内に挿入する。
【0055】
すると、現像ローラ軸62の左右方向両端部が、対応するガイド溝32の第2ガイド溝32Bにガイドされることによって、第2傾斜方向Yに沿って移動され、第2ガイド溝32Bの最深部に到達する。
このとき、ボス64は、押圧カム36と離間カム37との対向部分に前上側から対向するように、押圧カム36から外れており、ボス64に対する押圧カム36の押圧は、解除されている。
【0056】
次いで、取っ手60を把持し、現像カートリッジ13を前側へ回動させる。
すると、現像カートリッジ13が、現像ローラ軸62を中心として、前側へ回動し、ボス64は、押圧カム36と離間カム37との間隔を押し広げるように、押圧カム36と離間カム37との間に進入する。
そして、ボス64が押圧カム36と離間カム37との間に入り込むと(図3において、破線で示す。)、押圧カム36は、ボス64に上方から係合し、付勢部材(図示せず)の付勢力により、ボス64を後下側へ向けて押圧する。すなわち、現像カートリッジ13は、押圧カム36により後下側へ向けて押圧される。
【0057】
このとき、現像カートリッジ13は、押圧カム36により後下側へ向けて押圧されるとともに、現像ローラ軸62が側板31の第2ガイド溝Bにガイドされることにより、第2傾斜方向Yに沿って、対応する感光ドラム14に向かって前上側から圧接される。
これにより、現像カートリッジ13は、プロセスフレーム12に対して完全に装着される。なお、同様の手順によって、すべての現像カートリッジ13を、プロセスフレーム12に装着する。
【0058】
そして、現像カートリッジ13がプロセスフレーム12に装着されると、図5に示すように、現像ローラ17は、供給ローラ18の反対側において感光ドラム14に当接される。これにより、左右方向に投影したときに、現像ローラ軸62と供給ローラ軸63とを通過する第1線L1は、第2傾斜方向Yに対して、ほぼ同じ方向に延びるように、配置される。すなわち、現像ローラ17と供給ローラ18との接触方向(第1線L1に沿う方向)は、現像ローラ17と感光ドラム14との接触方向(第2傾斜方向Y)とほぼ同じ方向である。
【0059】
また、図6に示すように、電極板54の稜線L4は、第2傾斜方向Yに対して、略直交する。
また、図7に示すように、現像カートリッジ13の電極板54が、側板31のプロセス側電極46に左方から接触される。
なお、現像カートリッジ13をプロセスフレーム12から離脱させる場合には、現像カートリッジ13をプロセスフレーム12に装着したときと逆の手順で操作する。
【0060】
つまり、まず、取っ手60を把持して現像カートリッジ13を後方へ向かって回動させる。次いで、取っ手60を把持して、現像カートリッジ13を上側に引き抜き、プロセスフレーム12から離脱させる。
(2)本体ケーシングに対するプロセスユニットの着脱
次いで、本体ケーシング2にプロセスユニット9(すべての現像カートリッジ13が装着されたプロセスフレーム12)を装着する。
【0061】
本体ケーシング2にプロセスユニット9を装着するには、プロセスユニット9を、後側に向かって、本体ケーシング2内に挿入する。
そして、図1に示すように、プロセスユニット9が本体ケーシング2内に完全に挿入されると、各感光ドラム14が、搬送ベルト22に対して上から接触する。
その後、フロントカバー5を後方に揺動させ、本体ケーシング2の内空間を閉鎖する。
【0062】
このようにして、プロセスユニット9の本体ケーシング2への装着が完了する。
また、本体ケーシング2に装着されたプロセスユニット9を、本体ケーシング2から離脱させる場合には、フロントカバー5を前側に揺動させ、プロセスユニット9を前側へ引き出す。
(3)電力の供給
現像カートリッジ13が本体ケーシング2内に装着されると、本体ケーシング2の電源(図示せず)から、プロセス側電極46の電力受給部(図示せず)に、電力が供給される。すると、プロセス側電極46から電極板54に電力が供給される。
【0063】
なお、電極板54に供給された電力は、電極ユニット52内の配線(図示せず)を介して現像ローラ軸62および供給ローラ軸63に供給される。
これにより、現像ローラ17と供給ローラ18とに、同時に同等のバイアスが印加される。
4.現像カートリッジの感光ドラムに対する接離動作
以下、図3を参照して、現像カートリッジ13の感光ドラム14に対する接離動作を説明する。
【0064】
カラーレーザプリンタ1では、カラー画像を形成するカラーモードと、黒色の画像を形成するモノクロモードとを切り替えることができる。
カラーモードでは、上述したように、すべての現像カートリッジ13と、すべての感光ドラム14とが接触されている。
モノクロモードでは、図示しないが、ブラック現像カートリッジ13Kとブラック感光ドラム14Kとが接触される一方、ブラック以外の現像カートリッジ13(イエロー現像カートリッジ13Y、マゼンタ現像カートリッジ13Mおよびシアン現像カートリッジ13C)と、ブラック以外の感光ドラム14(イエロー感光ドラム14Y、マゼンタ感光ドラム14Mおよびシアン感光ドラム14C)とが離間されている。
【0065】
現像カートリッジ13と感光ドラム14とを離間させるためには、本体ケーシング2内に設けられる図示しない直動カム機構などにより、感光ドラム14から離間させる現像カートリッジ13に対応する離間カム37の凸部47を押圧する。
すると、離間カム37は、回動軸45を中心に、付勢部材(図示せず)の付勢力に抗して左側面視反時計回りに回動される。
【0066】
すると、離間カム37の離間部44が、回動軸45を中心に前側斜め上側に向かって回動され、現像カートリッジ13のボス64を、前側斜め上側に向かって押圧する。
なお、このとき、現像カートリッジ13のボス64は、離間カム37によって前側斜め上側に向かって押し上げられるとともに、下側から押圧カム36を押し上げる。
すると、現像カートリッジ13は、前側斜め上側に向かって持ち上げられる。同時に、現像ローラ軸62は、側板31の第2ガイド溝32Bにガイドされて、第2傾斜方向Yに沿って前側斜め上側に向かって移動される。
【0067】
これにより、現像カートリッジ13は、感光ドラム14から離間される。
また、感光ドラム14から離間された現像カートリッジ13を、再び感光ドラム14に接触させるには、離間カム37の凸部47への押圧を解除する。
すると、現像カートリッジ13のボス64は、上述したように、再び押圧カム36によって押圧される。
【0068】
これにより、現像カートリッジ13は、現像ローラ軸62が側板31の第2ガイド溝32Bにガイドされることにより、第2傾斜方向Yに沿って前側斜め上側から感光ドラム14に圧接される。
また、現像カートリッジ13の感光ドラム14に対する接離動作中において、プロセスフレーム12のプロセス側電極46は、常に、現像カートリッジ13の電極板54の接触部70の全部と接触している。
5.作用効果
(1)この現像カートリッジ13によれば、図6に示すように、電極板54は、プロセス側電極46に接触される線状の接触部70を有し、接触部70は、左右方向に投影したときに、電極板54において、現像ローラ軸62の軸心と供給ローラ軸63の軸心とを通過する第1線L1と、接触部70の稜線L4を延長した仮想線L5とが、45〜90°の角度で交差するように設けられている。
【0069】
そのため、第1線L1と略平行に延びるように接触部70を設けた場合と比べて、第1線L1が延びる方向(すなわち、現像ローラ17と供給ローラ18との接触方向)において、接触部70のコンパクト化を図ることができる。
これにより、第1線L1が延びる方向において、接触部70に接触されるプロセス側電極46のコンパクト化を図ることができる。
【0070】
特に、このプロセスユニット9では、現像ローラ17が供給ローラ18の反対側において感光ドラム14に当接されるように、現像カートリッジ13がプロセスユニット9に装着されている(すなわち、現像ローラ17、供給ローラ18および感光ドラム14が略一直線状に並び、現像ローラ17の感光ドラム14への当接方向(第2傾斜方向Y)と、第1線L1に沿う方向とが略平行である。)ので、現像ローラ17の感光ドラム14への当接方向(第2傾斜方向Y)において、プロセス側電極46のコンパクト化を図ることができる。
【0071】
その結果、プロセス側電極46が現像カートリッジ13のプロセスユニット9への装着の邪魔になることを防止でき、現像カートリッジ13のプロセスユニット9への装着性を向上させることができる。
(2)また、この現像カートリッジ13によれば、図6に示すように、電極板54は、左右方向に投影したときに、第1線L1に対して直交するとともに現像ローラ軸62の軸心を通る第2線L2と、第1線L1に対して直交するとともに供給ローラ軸63の軸心を通る第3線L3との間に配置されている。
【0072】
そのため、プロセス側電極46を、現像カートリッジ13のプロセスユニット9への装着方向において、プロセスフレーム12のガイド溝32の下流側に配置することができる。
その結果、このプロセスユニット9では、現像ローラ17が供給ローラ18の反対側において感光ドラム14に当接されるように、現像カートリッジ13がプロセスユニット9に装着されているので、プロセス側電極46が現像カートリッジ13のプロセスユニット9への装着の邪魔になることを、より防止でき、現像カートリッジ13のプロセスユニット9への装着性をより向上させることができる。
(3)また、この現像カートリッジ13によれば、電極板54は、板ばねから形成されている。
【0073】
そのため、簡易な構成で、電極板54とプロセス側電極46とを弾性的に接触させることができ、電極板54をプロセス側電極46に対して安定して接触させることができる。
(4)また、この現像カートリッジ13によれば、図4および図6に示すように、左端部において、左右方向に投影したときに、電極板54と重なる位置に、本体ケーシング2から駆動力が入力されるカップリング部材68を備えている。
【0074】
そのため、カップリング部材68に左端部から駆動力が入力されるときに、現像カートリッジ13が右方に押圧されることを利用して、電極板54をプロセス側電極46に向かって押圧することができる。
その結果、電極板54をプロセス側電極46に対して、より安定に接触させることができる。
(5)また、この現像カートリッジ13によれば、図4に示すように、電極板54は、フレーム51の右端部から右方に突出するように湾曲形成されている。
【0075】
そのため、電極板54を湾曲させるという簡易な構成で、電極板54を、右方に突出させて、プロセス側電極46に対して確実に接触させることができる。
また、接触部70は、第1線L1に対して45〜90°の角度で交差する稜線L4を含んでいる。
そのため、第1線L1と略平行に延びる稜線を含むように接触部70を設けた場合と比べて、第1線L1が延びる方向(すなわち、現像ローラ17と供給ローラ18との接触方向)において、接触部70のコンパクト化を図ることができる。
【0076】
そして、このプロセスユニット9では、第1線L1が延びる方向において、現像ローラ17が供給ローラ18の反対側において感光ドラム14に当接されるように、現像カートリッジ13がプロセスユニット9に装着されるので、接触部70に接触されるプロセス側電極46のコンパクト化を図ることができる。
【符号の説明】
【0077】
1 カラーレーザプリンタ
2 本体ケーシング
9 プロセスユニット
13 現像カートリッジ
17 現像ローラ
18 供給ローラ
46 プロセス側電極
51 フレーム
54 電極板
68 カップリング部材
70 接触部
L1 第1線
L2 第2線
L3 第3線
L4 稜線
L5 仮想線
θ 交差角度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体に対して着脱自在な現像カートリッジであって、
フレームと、
前記フレームに回転自在に支持され、現像剤を担持する現像剤担持体と、
前記フレームに回転自在に支持され、前記現像剤担持体に接触して前記現像剤担持体に現像剤を供給する現像剤供給部材と、
前記フレームにおいて、前記現像剤担持体の軸線方向における一端部に設けられ、外部接点から電力が供給される現像側電極部材と
を備え、
前記現像側電極部材は、前記外部接点に接触される線状の接触部を有し、
前記接触部は、前記軸線方向に投影したときに、前記現像側電極部材において、前記現像剤担持体の軸心と前記現像剤供給部材の軸心とを通過する第1線と、前記接触部を延長した仮想線とが、45〜90°の角度で交差するように設けられることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項2】
前記現像側電極部材は、前記軸線方向に投影したときに、前記第1線に対して垂直に交差するとともに前記現像剤担持体の軸心を通る第2線と、前記第1線に対して垂直に交差するとともに前記現像剤供給部材の軸心を通る第3線との間に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の現像カートリッジ。
【請求項3】
前記現像側電極部材は、板ばねであることを特徴とする、請求項1または2に記載の現像カートリッジ。
【請求項4】
前記軸線方向他端部において、前記軸線方向に投影したときに、前記現像側電極部材と重なる位置に、前記画像形成装置本体から駆動力が入力される駆動受部材を備えていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項5】
前記現像側電極部材は、前記フレームの前記軸線方向一端部から前記軸線方向一方側に突出するように湾曲形成されており、
前記接触部は、前記第1線に対して45〜90°の角度で交差する稜線を含むことを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかに記載の現像カートリッジを着脱自在に備えることを特徴とする、プロセスユニット。
【請求項7】
請求項6に記載のプロセスユニットを着脱自在に備えることを特徴とする、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−75653(P2011−75653A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224705(P2009−224705)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】