説明

現像装置及び画像形成装置

【課題】現像剤収容室内に停留する現像剤の量を低減する現像剤収容室内に停留する現像剤の量を低減できる現像装置及び画像形成装置を得る。
【解決手段】現像部70は、現像剤Gが収容される現像剤収容室80と、現像剤Gを攪拌及び搬送する攪拌搬送室84と、攪拌搬送室84から供給された現像剤Gを磁力で保持する現像ロール78が設けられた現像室82が設けられている。さらに、現像部70は、現像剤収容室80と現像室82を仕切る仕切壁86が設けられており、仕切壁86には第2開口部88が形成されている。ここで、現像剤収容室80の上部に溜まっている現像剤Gは、現像剤収容室80を流下する途中で第2開口部88を通って現像室82に流入するため、現像剤収容室80に現像剤溜まりができにくくなり、現像剤収容室80内に停留する現像剤Gの量を低減できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置では、感光体等に潜像が形成され、この潜像を現像剤で可視像化して画像形成が行われる。現像剤は、現像装置内に収容されており、現像ロールの回転によって潜像に向けて搬送されるようになっている。現像剤として、トナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いるときは、予め複数の磁極が形成された磁性ロールを内包する現像ロールが用いられる。現像ロールは、磁力によって外周面にキャリアを引き付けて保持すると共に、キャリアとの摩擦で帯電したトナーを搬送する。
【0003】
2成分現像剤を用いた現像装置の一例として、現像装置の使用前に、現像剤格納室に現像剤が格納されたものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の現像装置は、現像剤が投入される現像剤収容室の上方に現像剤格納室が設けられており、現像剤格納室の現像剤収容室側に形成された現像剤投入口が封止部材で塞がれている。そして、現像装置の使用開始前に封止部材を引き抜いて現像剤投入口を開放することで、現像剤格納室から現像剤収容室に現像剤が投入される。
【0004】
2成分現像剤を用いた現像装置の他の例として、現像ロール周上の薄層形成領域において、現像室と現像剤収容室を仕切る壁に開口部を設けたものがある(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の現像装置は、側面開口部からプリセットケース内へ現像剤を進入させ、薄層形成領域での現像剤の流動性を上げることにより、薄層形成領域で現像剤に作用する圧力を低減している。
【0005】
特許文献1、2の現像装置は、いずれも、格納された現像剤の流動性を良くするものではない。
【特許文献1】特開2006−276534
【特許文献2】特開2008−15022
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、現像剤保持部材と現像剤収容室の仕切壁とが平面透視で上下に重なっている場合に、現像剤収容室内に停留する現像剤の量を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の請求項1に係る現像装置は、現像剤が収容される現像剤収容室と、現像剤を磁力で保持する現像剤保持部材と、前記現像剤収容室の隔壁の一部であって、前記現像剤収容室と前記現像剤保持部材との間に設けられ、平面透視にて前記現像剤保持部材の上方に位置し、上下方向で重なる領域を持つ仕切壁と、前記仕切壁の前記重なる領域に形成される開口部と、を有する。
【0008】
本発明の請求項2に係る現像装置は、前記現像剤保持部材は、像保持体と向き合い現像剤を保持する現像極部と、前記現像極部と異なる極性で前記現像極部の現像剤を引き付ける搬送極部と、前記現像極部と同じ極性で前記搬送極部に引き付けられた現像剤を剥離させる剥離極部と、が設けられた磁界発生手段と、前記磁界発生手段の回りを回転可能に設けられ、外周面に現像剤を保持又は剥離する筒状の回転体と、を備え、前記搬送極部から前記剥離極部の間の領域と対向して前記開口部が位置している。
【0009】
本発明の請求項3に係る現像装置は、前記開口部は、前記剥離極部の磁束密度が最も高い領域に設けられている。
【0010】
本発明の請求項4に係る現像装置は、前記現像剤保持部材は、現像室に設けられ、前記仕切壁の前記開口部よりも下側の壁部が、前記開口部の上側の壁部の傾斜角よりも重力方向に向けて曲げられている。
【0011】
本発明の請求項5に係る現像装置は、前記現像剤収容室の前記仕切壁と対向する側壁は、前記現像剤収容室の内側に向けて曲げられ、現像剤収容室の断面積が小さくなる縮径部が形成されている。
【0012】
本発明の請求項6に係る現像装置は、前記開口部の下側縁部が、前記現像剤保持部材の回転中心よりも上側に配置されている。
【0013】
本発明の請求項7に係る現像装置は、前記開口部が、操作者により引き剥がし可能な封止部材により封止されている。
【0014】
本発明の請求項8に係る画像形成装置は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像装置を備え該現像装置で潜像を顕在化する画像形成ユニットが複数設けられ、隣合う前記画像形成ユニットが、前記現像剤収容室の位置で上下方向に重なっている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明は、現像剤保持部材と現像剤収容室の仕切壁とが平面透視で上下に重なっている場合に、該仕切壁に開口部を設けないものに比べて、現像剤収容室内に停留する現像剤量を低減できる。
【0016】
請求項2の発明は、本構成を有していない場合に比較して、現像剤収容室内に停留する現像剤量を低減できる。
【0017】
請求項3の発明は、本構成を有していない場合に比較して、現像剤収容室内に停留する現像剤量を低減できる。
【0018】
請求項4の発明は、本構成を有していない場合に比較して、現像剤保持部材から剥離された現像剤の現像剤保持部材への再付着量を低減できる。
【0019】
請求項5の発明は、本構成を有していない場合に比較して、複数の現像装置全体の幅を狭めることが可能となる。
【0020】
請求項6の発明は、本構成を有していない場合に比較して、現像室から現像剤収容室への現像剤の流入量を低減することができる。
【0021】
請求項7の発明は、本構成を有していない場合に比較して、現像剤収容室内に停留する現像剤量を低減できる。
【0022】
請求項8の発明は、本構成を有していない場合に比較して、画像形成装置を小型化しつつ、現像剤収容室内に停留する現像剤量を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の現像装置及び画像形成装置の第1実施形態を図面に基づき説明する。
【0024】
図1には、画像形成装置としてのプリンタ10が示されている。プリンタ10は、フルカラー画像又は白黒画像を形成するデジタルプリンタであり、内部に画像処理装置(図示省略)が設けられている。画像処理装置は、パーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに画像処理を施すようになっている。
【0025】
プリンタ10内部の上方には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各トナーを収容するトナーカートリッジ11Y、11M、11C、11Kが交換可能に設けられている。なお、以後の説明では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(黒)の各色に対応する部材の符号にY、M、C、Kを付与して区別する。
【0026】
トナーカートリッジ11Y、11M、11C、11Kには、それぞれトナー供給路13Y、13M、13C、13Kの一端が接続されている。なお、トナー供給路13Y、13M、13C、13Kは、パイプで構成されており、プリンタ10の側面に沿って下方側へ向けられた配置となっているが、途中経路の図示は省略している。
【0027】
また、プリンタ10内部の中央には、Y、M、C、Kの現像剤に対応する4つの画像形成ユニット12(12Y、12M、12C、12K)が、正面視にて右斜め下方に向けて互いに一部を重ねた状態で配置されている。現像剤は、非磁性タイプのトナーと、磁性を有するキャリアとが混合されたものである。ここで、トナー供給路13Y、13M、13C、13Kの他端が、4つの画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kにそれぞれ接続されており、各色のトナーが各画像形成ユニット12に供給されるようになっている。
【0028】
各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの上方には、転写部14が設けられている。転写部14は、中間転写体の一例としての中間転写ベルト16と、中間転写ベルト16の内側に配置され、各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの各トナー像を中間転写ベルト16に多重転写させる4つの一次転写部材としての一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kと、中間転写ベルト16上で重ねられたトナー像を、記録用紙Pに転写させる二次転写ロール20とを有している。
【0029】
中間転写ベルト16は、図示しないモータで駆動される駆動ロール22と、中間転写ベルト16の張力を調整するテンションロール24と、二次転写ロール20と対向配置されたバックアップロール26との間に、一定の張力で巻き掛けられており、駆動ロール22により、図1の矢印X方向(反時計回り方向)に循環駆動されるようになっている。
【0030】
一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kは、中間転写ベルト16を挟んでそれぞれの画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの後述する感光体28(28Y、28M、28C、28K)と対向配置されている。また、一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kは、給電ユニット(図示省略)によって、トナー極性とは逆極性(本実施形態では一例として正極性)の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。なお、二次転写ロール20も、給電ユニットによって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が付与されるようになっている。
【0031】
また、中間転写ベルト16の駆動ロール22が設けられている位置の外周面には、クリーニング装置30が設けられている。クリーニング装置30は、クリーニングブラシ32及びクリーニングブレード34を備えており、クリーニングブラシ32及びクリーニングブレード34によって、中間転写ベルト16上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
【0032】
プリンタ10の記録用紙Pの搬送経路と反対側の側面近傍には、プリンタ10の各部の駆動制御を行う制御ユニット36が設けられている。また、画像形成ユニット12の下側には、帯電された感光体28の表面に各色に対応した露光光L(LY、LM、LC、LK)を照射して静電潜像を形成する露光ユニット40が設けられている。
【0033】
露光ユニット40は、4つの画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kに共通の1つのユニットで構成されており、4つの半導体レーザ(図示省略)を各色の色材階調データに応じて変調して、これらの半導体レーザから露光光LY、LM、LC、LKを階調データに応じて出射するように構成されている。なお、露光ユニット40は、各画像形成ユニット12毎に個別に設けてもよい。
【0034】
また、露光ユニット40は、直方体状のフレーム38で密閉されており、内部には、各露光光Lを主走査方向に走査するためのf−θレンズ(図示省略)及びポリゴンミラー42が設けられている。フレーム38の上面には、4本の露光光LY、LM、LC、LKを、各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの感光体28に向けて出射するためのガラス窓44Y、44M、44C、44Kが設けられている。
【0035】
ここで、露光ユニット40の半導体レーザから出射された露光光LY、LM、LC、LKは、f−θレンズを介してポリゴンミラー42に照射され、このポリゴンミラー42によって偏向走査される。ポリゴンミラー42で偏向走査された露光光LY、LM、LC、LKは、結像レンズ及び複数枚のミラーからなる光学系(図示省略)を介して、感光体28上の露光ポイントに、斜め下方から走査露光される。
【0036】
一方、露光ユニット40の下側には、記録用紙Pが収納された給紙カセット46が配置されている。また、給紙カセット46の端部から鉛直方向上方には、記録用紙Pを搬送する用紙搬送路50が設けられている。
【0037】
用紙搬送路50には、記録用紙Pを給紙カセット46から送り出す給紙ロール48と、記録用紙Pを1枚ずつ給紙させる用紙分離搬送用のロール対52と、中間転写ベルト16上の画像の移動タイミングと記録用紙Pの搬送タイミングを合わせる用紙先端位置合わせロール54とが設けられている。ここで、給紙カセット46から給紙ロール48によって順次送出された記録用紙Pは、用紙搬送路50を経由して、間欠的に回転する用紙先端位置合わせロール54によって中間転写ベルト16の二次転写位置まで一旦搬送され、停止される。
【0038】
二次転写ロール20の上方には、定着装置60が設けられている。定着装置60は、加熱された加熱ロール62と、この加熱ロール62に圧接された加圧ロール64とを備えている。ここで、二次転写ロール20によって各色のトナー像が転写された記録用紙Pは、加熱ロール62と加圧ロール64との圧接部で熱及び圧力により定着され、記録用紙Pの搬送方向下流側に設けられた排出装置の一例としての排紙ロール66によって、プリンタ10の上部に設けられた排出部68に排出されるようになっている。また、トナー像の二次転写工程が終了した中間転写ベルト16の表面は、クリーニング装置30によって残留トナーや紙粉等が除去される。
【0039】
次に、画像形成ユニット12について説明する。ここでは、一例として、画像形成ユニット12Mについて説明する。なお、他の各色に対応した画像形成ユニット12Y、12C、12Kは、画像形成ユニット12と同様の構造であるため、説明を省略する。また、画像形成ユニット12Mの各構成部材については、符号Mを省略して表示する。
【0040】
図2に示すように、画像形成ユニット12は、矢印A(時計回り)方向に回転駆動される感光体28を備えている。感光体28の周囲には、感光体28の表面に接触して感光体28を一様に帯電する帯電装置の一例としての帯電ロール72と、前述の露光光Lにより感光体28上に形成された静電潜像を各色の現像剤(トナー)で現像する現像部70と、転写後の感光体28の表面に光を照射して除電を行う除電装置の一例としてのイレーズランプ74と、除電後の感光体28の表面を清掃するクリーニングユニット76とが設けられている。
【0041】
帯電ロール72、現像部70、イレーズランプ74、及びクリーニングユニット76は、感光体28の表面と対向して、感光体28の回転方向上流側から下流側へ向けてこの順番で配置されている。
【0042】
帯電ロール72は、現像部70の後述する現像剤保持部材としての現像ロール78よりも鉛直方向下側の配置となるように、画像形成ユニット12の筐体に回転可能に設けられている。また、帯電ロール72の外周面で感光体28と反対側には、帯電ロール72表面に付着したトナー等を取り除くクリーニングロール79が回転可能に設けられている。なお、帯電ロール72は、図示しない通電手段に接続されており、画像形成時に通電されることにより感光体28表面を帯電させる。
【0043】
現像部70は、画像形成ユニット12Mの左端部に配置され、現像剤Gが充填された現像剤収容室80と、現像剤収容室80の右側で現像剤収容室80と感光体28の間に設けられた現像室82と、現像剤収容室80及び現像室82の下側に設けられ、現像剤収容室80から供給された現像剤Gを攪拌(混合)して現像室82に搬送する攪拌搬送室84とを有している。
【0044】
現像剤収容室80は、感光体28側に向けて上部が傾斜した箱状となっており、上部に矩形状の第1開口部83が形成されている。そして、第1開口部83を介して外部から内部へ予め現像剤G(図中の線は、充填後の現像剤の上面高さを表している)が流入され充填されている。なお、現像剤Gの充填後、第1開口部83は封止部材(図示省略)で封止されている。
【0045】
現像剤収容室80と現像室82の間には、現像剤収容室80の隔壁の一面を構成し、現像剤収容室80と現像室82を仕切る仕切壁86が設けられている。ここで、図4に示すように、仕切壁86は、平面透視にて現像ロール78と重なる領域SAを有している。
【0046】
図2及び図4に示すように、仕切壁86は、現像室82の現像ロール78に近接して傾斜した傾斜部86Aが設けられており、傾斜部86Aに、矩形状で長手方向の幅が現像ロール78の長手方向の幅よりも短い第2開口部88が形成されている。そして、第2開口部88によって、現像剤収容室80と現像室82が連通している。
【0047】
図2に示すように、第2開口部88は、下側縁部88Aが、現像ロール78の回転中心Oよりも上側に配置されており、第2開口部88の内部領域は、部分的に領域SA内に位置している。また、仕切壁86の第2開口部88よりも下側の壁部86Bは、傾斜部86Aの傾斜角よりも重力方向に向けてへの字状に曲げられており、現像ロール78との間隔が、傾斜部86Aに比べて広くなっている。
【0048】
また、現像剤収容室80は、仕切壁86と対向し且つ画像形成ユニット12Mの側面を構成する側壁81を有している。側壁81には、現像剤収容室80の断面積が、第1開口部83よりの断面積よりも小さくなる縮径部となるように、現像剤収容室80の内側に向けて曲げられた縮径部81Aが形成されている。縮径部81Aは、前述の壁部86Bのへの字状に曲げられた部分よりも鉛直方向下側に位置している。
【0049】
さらに、現像剤収容室80の下部には、矩形状の第3開口部87が形成されている。ここで、現像剤収容室80と攪拌搬送室84は、第3開口部87を介して連通しており、現像剤収容室80に充填(収容)され現像剤収容室80内を流下した現像剤Gは、第3開口部87を通って攪拌搬送室84に流入するようになっている。
【0050】
ここで、第2開口部88と、第3開口部87は、予め、それぞれ封止部材85A、85Bで封止されており、プリンタ10への画像形成ユニット12Mの取付け前に、封止部材85A、85Bが画像形成ユニット12Mの一方の側面から引き抜かれることで、開放されるようになっている。従って、操作者の引き抜き動作にともなって、各開口部付近に停留する現像剤Gに振動が与えられて、第2開口部88及び第3開口部87から現像剤Gが落下する。
【0051】
図2及び図5に示すように、攪拌搬送室84は、底面から立設された仕切壁93で仕切られ、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bの2条の攪拌路が設けられている。仕切壁93の両端部位置には、開口された第1連通口94と第2連通口95が形成されており、この第1連通口94と第2連通口95によって、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bが連通している。
【0052】
第1攪拌路84Aの上面は開口となっており、第3開口部87が配置され現像剤収容室80と連通している。また、第2攪拌路84Bの上面は開口となっており、上方に現像ロール78が配置され現像室82と連通している。
【0053】
第1攪拌路84Aの一端(図2の紙面奥側)は、第2攪拌路84Bの端面よりも外側へ向けて突出した突出部90が形成されており、突出部90の上面には、前述のトナー供給路13M(図1参照)の他端が接続されるトナー供給口96が形成されている。これにより、トナーカートリッジ11Mのトナーが、トナー供給路13Mを流下して、画像形成ユニット12M(現像部70)に供給されるようになっている。
【0054】
第1攪拌路84Aには、第1攪拌搬送部材91が配置されている。第1攪拌搬送部材91は、画像形成ユニット12Mの筐体に回転可能に支持された第1軸部91Aと、第1軸部91Aの周りに設けられた螺旋状の第1羽根部91Bとで構成されている。同様にして、第2攪拌路84Bには、第2攪拌搬送部材92が配置されている。第2攪拌搬送部材92は、画像形成ユニット12Mの筐体に回転可能に支持された第2軸部92Aと、第2軸部92Aの周りに設けられた螺旋状の第2羽根部92Bとで構成されている。
【0055】
第1軸部91A及び第2軸部92Aは、図示しないモータ及びギヤからなる駆動手段によって駆動されるようになっている。ここで、第1軸部91Aが矢印C方向、第2軸部92Aが矢印D方向(矢印C、Dは異なる方向)にそれぞれ回転することで、攪拌搬送室84内の現像剤Gは、供給されたトナーと混合され、それぞれ第1攪拌路84A内、及び第2攪拌路84B内を攪拌混合されながら搬送されて、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bとの間を矢印方向(図5参照)に循環するようになっている。
【0056】
図2に示すように、現像室82は、下部が第2攪拌路84Bと連通しており、感光体28側の側壁に第4開口部98が形成されている。また、現像室82は、感光体28の長手方向を軸方向とし、矢印B方向(反時計方向)に回転する現像ロール78が設けられている。さらに、現像室82は、層規制部材としての薄層形成ロール97が設けられている。
【0057】
薄層形成ロール97は、現像ロール78の回転方向の感光体28よりも上流側で、現像ロール78外周面と間隔をあけて配置されており、現像ロール78上の現像剤Gの通過量を規制して、現像ロール78上に予め決められた厚さの現像剤層(薄層)を形成するようになっている。
【0058】
現像ロール78は、現像室82に形成された第4開口部98を介して感光体28の外周面と対向配置されている。また、現像ロール78は、現像室82に固定された磁界発生手段としてのマグネットロール78Bと、中空円筒状でマグネットロール78Bの外回りを回転可能に設けられた筒状の回転体としての現像スリーブ78Aとで構成されている。なお、現像ロール78と感光体28の間には、バイアス電圧が付与されて電界が形成されており、現像時に現像剤G中のトナーを感光体28の潜像に向けて移動させるようになっている。
【0059】
図6(a)に示すように、現像ロール78のマグネットロール78Bは、感光体28と向き合い現像剤G(図6では図示省略)を保持するための現像極部S1と、現像極部S1と異なる極性で現像極部S1の現像剤を引き付ける搬送極部N1と、現像極部S1と同じ極性で搬送極部N1に引き付けられた現像剤Gを剥離させる剥離極部S2と、が設けられている。
【0060】
さらに、マグネットロール78Bは、剥離極部S2と同じ極性で第2攪拌搬送部材92で搬送された現像剤Gを吸引する吸引極部S3と、吸引極部S3と異なる極性で薄層形成ロール97により薄層を形成するための層形成極部N2とが設けられている。
【0061】
現像極部S1は、感光体28と最も近接する位置に配置されており、搬送極部N1は、現像スリーブ78Aの回転方向における現像極部S1よりも下流側で、現像ロール78の鉛直方向の最も上側となる位置に配置されている。剥離極部S2は、第2開口部88と対向する位置に配置されており、吸引極部S3は、第2攪拌搬送部材92と近接する位置に配置されている。層形成極部N2は、薄層形成ロール97と対向する位置に配置されている。
【0062】
また、搬送極部N1から現像極部S1に向けて磁界M1が形成されており、搬送極部N1から剥離極部S2に向けて磁界M2が形成されている。さらに、層形成極部N2から現像極部S1に向けて磁界M3が形成され、層形成極部N2から吸引極部S3に向けて磁界M4が形成されている。なお、剥離極部S2と吸引極部S3とが同じ極性のため、剥離極部S2と吸引極部S3の間の領域では、剥離極部S2に向かう磁界M5と吸引極部S3に向かう磁界M6との反発力により、現像スリーブ78A上の現像剤Gが剥離されるようになっている。
【0063】
また、図6(b)に示すように、現像ロール78では、マグネットロール78Bにおける搬送極部N1、剥離極部S2、吸引極部S3、層形成極部N2、及び現像極部S1の径方向に、それぞれ磁束密度が最も高くなる領域B1、B4、B5、B2、B3が位置している。
【0064】
ここで、図6(a)及び図6(b)に示すように、第2開口部88は、搬送極部N1から剥離極部S2の間の領域と対向する領域SBに位置しており、且つ剥離極部S2の磁束密度が最も高くなる領域B4に位置している。なお、図6に示したように、第2開口部88は、領域SB及び領域B4に開口の一部が配置されていてもよく、また、開口全体が配置されていてもよい。
【0065】
一方、図2に示すように、画像形成ユニット12Mのクリーニングユニット76は、クリーニングブレード73と、搬送部材75とを備えている。クリーニングブレード73は、感光体28の表面に接触角を有して接触し、転写残トナー等を掻き取る。また、搬送部材75は、クリーニングブレード73の背面側に配置され、クリーニングブレード73によって掻き取られた転写残トナー等を排トナーボックス(図示省略)に排出する。
【0066】
画像形成ユニット12Mの感光体28よりも下側で、帯電ロール72及びクリーニングロール79の左側には、露光用の空間が形成されている。そして、画像形成ユニット12Mの底面で、この露光用の空間の下側に位置する部分には、露光用開口部69が形成されている。これにより、露光光LMが、露光用開口部69を通って感光体28表面に照射可能となっている。
【0067】
図3には、プリンタ10内部に画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kが取付けられた状態が示されている。なお、一部の部材については符号を省略している。ここで、各画像形成ユニット12の縮径部81Aに、隣の画像形成ユニット12の搬送部材75が配設された部分の右側壁77が配置され、即ち、隣接する画像形成ユニット12が水平方向で重なるように配置されている。このため、各画像形成ユニット12の横幅をW1とし、プリンタ10に取付けられた画像形成ユニット12Y、12M、12C、12K全体の横幅をW2とすると、W2<(4×W1)となっており、単に画像形成ユニット12を4つ並列配置したものに比べて、水平方向の設置スペースが小さくなっている。
【0068】
次に、プリンタ10の画像形成工程について説明する。
【0069】
図1に示すように、画像処理装置(図示省略)で画像処理が施された画像データは、さらにイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の色材階調データに変換され、露光ユニット40に順次出力される。露光ユニット40では、各色の色材階調データに応じて各露光光Lを出射して、各感光体28に走査露光を行い、潜像(静電潜像)が形成される。
【0070】
図1及び図2に示すように、感光体28上に形成された静電潜像は、現像部70によって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナー像(現像剤像)として顕在化され現像が行われる。そして、各画像形成ユニット12Y、12M、12C、12Kの感光体28上に順次形成された各色のトナー像は、4つの一次転写ロール18Y、18M、18C、18Kによって中間転写ベルト16上に順次多重転写される。
【0071】
中間転写ベルト16上に多重転写された各色のトナー像は、二次転写ロール20によって、搬送されてきた記録用紙P上に二次転写される。そして、記録用紙P上の各色のトナー像が定着装置60で定着され、定着後の記録用紙Pは、排出トレイ68に排出される。
【0072】
トナー像の転写工程が終了した後の感光体28の表面は、クリーニングユニット76によって残留トナーや紙粉等が除去される。また、中間転写ベルト16上の残留トナーや紙粉等が、クリーニング装置30で除去される。
【0073】
次に、本発明の実施形態の作用について説明する。
【0074】
図7(a)、(b)には、本実施形態の画像形成ユニット12との第1比較例として、画像形成ユニット200が示されている。なお、画像形成ユニット12との比較箇所を明確にするため、画像形成ユニット200の一部の構成部材は、画像形成ユニット12と同様の符号を付与して説明する。また、現像剤Gは、実際は微粒であり、現像ロール78の外周で穂立ち状態となるものであるが、以後は説明を容易とするため、穂立ちの有無に関わらず全て同径の丸印で表示する。
【0075】
図7(a)に示すように、画像形成ユニット200は、現像剤Gを収容する現像剤収容室202と、現像剤収容室から流下した現像剤Gを攪拌搬送する攪拌搬送室203と、攪拌搬送室203から供給された現像剤Gを感光体28表面に搬送し現像を行う現像室204とが設けられている。現像剤収容室202と現像室204の間には、仕切壁206が設けられている。仕切壁206は、現像ロール78に近接して設けられているが、開口部は形成されていない。
【0076】
ここで、画像形成ユニット200の輸送時の揺れ等により、現像剤収容室202の上部(例えば、現像ロール78よりも上側)に現像剤Gが溜まっているとする。この現像剤Gの塊を現像剤GUとする。
【0077】
続いて、図7(b)に示すように、画像形成ユニット200をプリンタ10(図1参照)に取付けたとき、現像剤GU中の現像剤Gは、自重により現像剤収容室202内を流下し、一部の現像剤Gは仕切壁206に沿って流下する。したがって、仕切壁206が傾斜面を有することにより流下する現像剤Gは傾斜面に停留しやすい。またここで、仕切壁206が現像ロール78に近接配置されているため、仕切壁206に沿って流下している現像剤Gには、現像ロール78の磁力が作用する。
【0078】
現像剤Gには、磁性を有するキャリアが含まれているため、現像剤Gの一部は現像ロール78に向けて引き付けられ保持されて、仕切壁206上に堆積されていく。この堆積された現像剤Gによって現像剤収容室202内が徐々に塞がれるため、上方にある現像剤Gが攪拌搬送室203に流下しにくくなる。そして、攪拌搬送室203では、必要な現像剤Gの量が不足し、感光体28上の潜像の現像に必要なトナー量が不足することになる。
【0079】
一方、図8(a)に示すように、本実施形態の画像形成ユニット12において、輸送時の揺れ等により、現像剤収容室80の上部(例えば、現像ロール78よりも上側)に現像剤Gの塊である現像剤GUがあるとする。
【0080】
続いて、図8(b)に示すように、画像形成ユニット12をプリンタ10(図1参照)に取付けたとき、現像剤GU中の現像剤Gは、自重により現像剤収容室80内を流下し、一部の現像剤Gは仕切壁86に沿って流下する。したがって、第2開口部88が形成されていることにより、仕切り壁206が傾斜面を有していても、現像剤Gが流下しやすい。またここで、仕切壁86が現像ロール78に近接配置されているため、仕切壁86に沿って流下している現像剤Gには、現像ロール78の磁力が作用する。
【0081】
現像剤Gには、磁性を有するキャリアが含まれているため、現像剤Gの一部は現像ロール78に向けて引き付けられる。そして、引き付けられた現像剤Gは、第2開口部88を通って現像室82内に進入し、第2攪拌路84Bに落下する。第2攪拌路84Bに落下した現像剤Gは、一部が現像ロール78の回転により現像に用いられ、残りが第1攪拌路に循環搬送される。
【0082】
ここで、第2開口部88は、搬送極部N1から剥離極部S2までの領域に対向する領域SB(図6(a)参照)で、且つ磁束密度の最も高い領域B4(図6(b)参照)に設けられているため、仕切壁86に沿って流下している現像剤Gは、磁界M2(図6(a)参照)によって大半が現像ロール78に引きつけられることになり、第2開口部88を通って現像室82内に流入する。
【0083】
このように、現像ロール78に引き付けられた現像剤Gは、その大半が第2開口部88を通って現像室82に移動するため、仕切壁86上に現像剤Gが堆積することがなくなる。そして、現像剤GUは、現像室82と攪拌搬送室84のいずれか一方に落下して、全て現像に利用可能となる。
【0084】
図9(a)には、本実施形態の画像形成ユニット12の第2の実施形態として、画像形成ユニット210が示されている。なお、画像形成ユニット12との比較箇所を明確にするため、画像形成ユニット210の一部の構成部材は、画像形成ユニット12と同様の符号を付与して説明する。また、現像剤Gは、実際は微粒であり、現像ロール78の外周で穂立ち状態となるものであるが、以後は説明を容易とするため、穂立ちの有無に関わらず全て同径の丸印で表示する。
【0085】
図9(a)に示すように、画像形成ユニット210は、現像剤Gを収容する現像剤収容室212と、現像剤収容室から流下した現像剤Gを攪拌搬送する攪拌搬送室213と、攪拌搬送室213から供給された現像剤Gを感光体28表面に搬送し現像を行う現像室214とが設けられている。現像剤収容室212と現像室214の間には、仕切壁216が設けられている。仕切壁216は、現像ロール78に近接して設けられており、仕切壁216の現像ロール78に近接した位置には、開口部218が形成されている。開口部218より下側の仕切壁216は、直線状となっている。
【0086】
ここで、画像形成ユニット210の輸送時の揺れ等により、現像剤収容室212の上部(例えば、現像ロール78よりも上側)に現像剤Gが溜まっているとする。この現像剤Gの塊を現像剤GUとする。
【0087】
画像形成ユニット210をプリンタ10(図1参照)に取付けたとき、現像剤GU中の現像剤Gは、自重により現像剤収容室212内を流下し、一部の現像剤Gは仕切壁216に沿って流下する。ここで、仕切壁216が現像ロール78に近接配置されているため、仕切壁216に沿って流下している現像剤Gには、現像ロール78の磁力が作用する。
【0088】
現像剤Gには、磁性を有するキャリアが含まれているため、現像剤Gの一部は現像ロール78に向けて引き付けられる。引き付けられた現像剤Gの大半は、開口部218を通って現像室214に流入するため、現像剤収容室212内が現像剤Gで塞がりにくくなる。
【0089】
開口部218を通って現像室214に流入した現像剤Gは、自重により下方側へ落下しようとする。ここで、仕切壁216の開口部218よりも下側が直線状で、現像ロール78と仕切壁216の間隔が狭くなっているため、開口部218から落下する現像剤Gは、仕切壁216と現像ロール78で挟まれて圧力を受けやすい。しかしながら、仕切壁216に開口部218を設けていない場合に比べて、現像剤収容室212に停留する現像剤Gは少ない。
【0090】
一方、図9(b)に示すように、本実施形態の画像形成ユニット12では、仕切壁86の第2開口部88よりも下側が傾斜部86Aの傾斜角よりも重力方向に向けて曲げられており、仕切壁86と現像ロール78との間隔(空間)が広がっている。このため、第2開口部88から落下する現像剤Gは、仕切壁86と現像ロール78でほとんど挟まれることなく落下し、現像ロール78の外周、即ち現像スリーブ78Aの外周に保持されている現像後の現像剤Gは、現像ロール78の回転により剥離極部S2から吸引極部S3の間で現像ロール78から剥離される。これにより、現像ロール78と感光体28の間の現像領域では、未使用の現像剤Gが用いられ、現像に利用できるトナー量が十分な量となる。
【0091】
なお、図2に示すように、画像形成ユニット12では、第2開口部88全体が現像ロール78の回転中心よりも上側に配置されているため、現像ロール78が矢印方向に回転したとき、仕切壁86が現像剤Gの移動の障害物となる。これにより、現像ロール78に保持されている現像後の現像剤Gは、第2開口部88を通って現像剤収容室80に流入することが困難となり、第2攪拌路84Bに落下する。このようにして、現像後の現像剤Gが第1攪拌路84Aに流入せず、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bに存在する現像剤Gの量の偏りが抑えられる。
【0092】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
【0093】
第2開口部88は、仕切壁86にスリット状に複数形成されたものでもよい。また、第2開口部88の形状は、矩形状だけでなく、三角形等の多角形状や、円形状であってもよい。
【0094】
縮径部81Aの形成位置は、画像形成ユニット12の中央部だけでなく、画像形成ユニット12の外形に合わせて、上部、下部いずれに形成してもよい。また、仕切壁86の壁部86Bの形状は、への字状に曲げたものだけでなく、矩形状に突出したものや円弧状に曲げられたものであってもよい。
【0095】
また、二成分現像方式の現像装置に限定されず、磁性一成分又は非磁性一成分の現像方式の現像装置にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を模式的に示す側面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る画像形成ユニットの断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る複数の画像形成ユニットの配置状態を示す側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る現像ロールと仕切壁の平面透過での配置状態示す模式図である。
【図5】本発明の実施形態に係る攪拌搬送室の断面図である。
【図6】(a)本発明の実施形態に係る現像ロールの磁力線を示す模式図である。(b)本発明の実施形態に係る現像ロールの磁束密度の強度分布を示す模式図である。
【図7】(a)、(b)本発明との第1比較例の画像形成ユニット内の現像剤の流下状態を示す模式図である。
【図8】(a)、(b)本発明の実施形態に係る画像形成ユニット内の現像剤の流下状態を示す模式図である。
【図9】(a)本発明の第2の実施形態の画像形成ユニット内の現像剤の流下状態を示す模式図である。(b)本発明の実施形態に係る画像形成ユニット内の現像剤の流下状態を示す模式図である。
【符号の説明】
【0097】
10 プリンタ(画像形成装置)
12 画像形成ユニット(画像形成ユニット)
14 転写部(転写部)
28 感光体(潜像形成部)
40 露光ユニット(露光部)
60 定着装置(定着部)
70 現像部(現像装置)
78 現像ロール(現像剤保持部材)
78A 現像スリーブ(回転体)
78B マグネットロール(磁界発生手段)
80 現像剤収容室(現像剤収容室)
81 側壁(側壁)
81A 縮径部(縮径部)
82 現像室(現像室)
84 攪拌搬送室(攪拌搬送室)
85A 封止部材(封止部材)
85B 封止部材(封止部材)
86 仕切壁(仕切壁)
86B 壁部(壁部)
88 第2開口部(開口部)
88A 下側縁部(下側縁部)
G 現像剤(現像剤)
N1 搬送極部(搬送極部)
P 記録用紙(記録媒体)
S1 現像極部(現像極部)
S2 剥離極部(剥離極部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤が収容される現像剤収容室と、
現像剤を磁力で保持する現像剤保持部材と、
前記現像剤収容室の隔壁の一部であって、前記現像剤収容室と前記現像剤保持部材との間に設けられ、平面透視にて前記現像剤保持部材の上方に位置し、上下方向で重なる領域を持つ仕切壁と、
前記仕切壁の前記重なる領域に形成される開口部と、
を有する現像装置。
【請求項2】
前記現像剤保持部材は、
像保持体と向き合い現像剤を保持する現像極部と、前記現像極部と異なる極性で前記現像極部の現像剤を引き付ける搬送極部と、前記現像極部と同じ極性で前記搬送極部に引き付けられた現像剤を剥離させる剥離極部と、が設けられた磁界発生手段と、
前記磁界発生手段の回りを回転可能に設けられ、外周面に現像剤を保持又は剥離する筒状の回転体と、を備え、
前記搬送極部から前記剥離極部の間の領域と対向して前記開口部が位置している請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記開口部は、前記剥離極部の磁束密度が最も高い領域に設けられている請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記現像剤保持部材は、現像室に設けられ、
前記仕切壁の前記開口部よりも下側の壁部が、前記開口部の上側の壁部の傾斜角よりも重力方向に向けて曲げられている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項5】
前記現像剤収容室の前記仕切壁と対向する側壁は、前記現像剤収容室の内側に向けて曲げられ、現像剤収容室の断面積が小さくなる縮径部が形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
前記開口部の下側縁部が、前記現像剤保持部材の回転中心よりも上側に配置されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項7】
前記開口部が、操作者により引き剥がし可能な封止部材により封止されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像装置を備え該現像装置で潜像を顕在化する画像形成ユニットが複数設けられ、隣合う前記画像形成ユニットが、前記現像剤収容室の位置で上下方向に重なっている画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−97140(P2010−97140A)
【公開日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−270193(P2008−270193)
【出願日】平成20年10月20日(2008.10.20)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】