説明

環状ピリジル−N−[1,3,4]−チアジアゾール−2−イル−ベンゼンスルホンアミド、それらの製造法およびそれらの薬剤としての使用

本発明はPPARデルタまたはPPARデルタおよびPPARガンマアゴニスト活性を示す環状N−[1,3,4]−チアジアゾール−2−イル−ベンゼンスルホンアミド、並びにそれらの生理学的に許容される塩および生理学的に機能性の誘導体に関する。式I
【化1】


(式中、それぞれの基は定義された通りである)の化合物およびそれらの生理学的に許容される塩、並びにそれらの製造法が開示されている。本化合物は脂肪酸代謝障害およびグルコース利用障害、並びにインシュリン抵抗性が関与する疾患;中枢および末梢神経系の脱髄障害および他の神経変性疾患の治療および/または予防に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はPPARデルタまたはPPARデルタおよびPPARガンマアゴニスト活性を示す環状N−[1,3,4]−チアジアゾール−2−イル−ベンゼンスルホンアミド、並びにそれらの生理学的に許容される塩および生理学的に機能性の誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
PPARに結合するベンゼンスルホンアミノ化合物は特許文献1および2に記載されている。血糖降下活性を示すスルホンアミド化合物は非特許文献1に開示されている。特許文献3から、複素環に結合したフェニル基を有する化合物はホスホチロシン認識ユニットを有する分子の調節剤として知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO 2005/005421
【特許文献2】WO 2007/039173
【特許文献3】WO 97/40017
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Khimiko−Farmatsevticheskii Zhurnal, 21(8), 965〜8(1987年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は脂質および/または糖質の代謝の治療的に利用可能な調節を可能にし、そのため2型糖尿病およびアテローム性動脈硬化症のような疾患、並びにそれらの様々な続発症のおよび/または治療に適している化合物を提供することを目的とする。本発明の他の目的は中枢および末梢神経系の脱髄性および他の神経変性障害を治療することである。
【0006】
PPA受容体の活性を調節する一連の化合物は見い出されている。それらの化合物は特にPPARデルタまたはPPARデルタおよびPPARガンマを活性化するのに適しているが、相対的な活性化は特定の化合物に依存して変化する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の化合物は式I
【化1】

[式中、R1は(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、(C0−C6)アルキレン−(C5−C15)ヘテロアリールであり、前記アルキル、アルキレン、アリール、ヘテロアリールおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはF、Cl、Br、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、CF3、OCF3、CN、CO−(C1−C6)アルキル、COO(C1−C6)アルキル、CON((C0−C6)アルキレン−H)((C0−C6)アルキレン−H)、S(O)m(C1−C6)アルキルにより一、二または三置換され;
R2、R3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、CN、COO(C1−C6)アルキル、CON((C0−C6)アルキレン−H)((C0−C6)アルキレン−H)、S(O)m(C1−C6)アルキルであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R4、R5、R6およびR7は独立してH、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、(C0−C6)アルキレン−(C5−C15)ヘテロアリール、(C0−C6)アルキレン−(C3−C15)ヘテロシクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C3−C15)ヘテロシクロアルケニルであり、前記アルキル、アルキレンおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C0−C6)アルキレン−H、CF3、OCF3、CN、CO−(C1−C6)アルキル、COO−(C1−C6)アルキル、CON((C0−C6)アルキレン−H)((C0−C6)アルキレン−H)、S(O)m(C1−C6)アルキルにより一、二または三置換され、前記アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニルおよびヘテロアリールは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換され、そしてR4およびR5、R6およびR7、R5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C9)シクロアルキル、(C3−C9)ヘテロシクロアルキルまたは(C3−C9)ヘテロシクロアルケニルを形成し、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロシクロアルケニルは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換され;そして
mは0、1または2である]により表され、そのすべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体を包含する。
【0008】
本発明の他の実施態様は、R1は(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、(C0−C6)アルキレン−(C5−C15)ヘテロアリールであり、前記アルキル、アルキレン、アリール、ヘテロアリールおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはF、Cl、Br、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、CF3、OCF3、CNにより一、二または三置換され;
R2、R3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、CN、COO(C1−C6)アルキルであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R4、R5、R6およびR7は独立してH、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、前記アルキル、アルキレンおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C0−C6)アルキレン−H、CF3により一、二または三置換され、前記アルキルおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換され、そして
R4およびR5、R6およびR7、R5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C9)シクロアルキル、(C3−C9)ヘテロシクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0009】
本発明の他の実施態様は、R1は(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリールであり、前記アルキル、アルキレン、アリールおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0010】
本発明の他の実施態様は、R1は(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキルまたは(C6−C14)アリールであり、前記アルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0011】
本発明の他の実施態様は、R2およびR3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0012】
本発明の他の実施態様は、R2はH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、O−(C0−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;そして
R3はHである、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0013】
本発明の他の実施態様は、R4、R5、R6およびR7は独立してHまたは(C1−C6)であり、そして
R4およびR5またはR5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C9)シクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルは未置換であるか、または(C1−C6)アルキルにより一置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0014】
本発明の他の実施態様は、R1は(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキルまたはフェニルであり、前記アルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され、
R2、R3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R4、R5、R6およびR7は独立してH、(C1−C6)アルキルであり、前記アルキルは未置換であるか、またはハロゲンまたは(C1−C6)アルキルにより一、二または三置換され、そして
R4およびR5、R6およびR7、R5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルは未置換であるか、または (C1−C6)アルキルにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0015】
本発明の他の実施態様は、R1は未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される(C1−C6)アルキルであり;
R2、R3はHであり;
R4およびR7はHであり;そして
R5およびR6の対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成する、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0016】
本発明の他の実施態様は、R1は未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される(C1−C6)アルキルであり;
R2、R3はHであり;
R6およびR7はHであり;そして
R4およびR5の対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成する、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0017】
本発明の他の実施態様は、R1は(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキルまたはフェニルであり、前記アルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R2はH、Cl、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R3、R5、R7はHであり;
R4はHまたは(C1−C4)アルキルであり;そして
R6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルは未置換であるか、または(C1−C4)アルキルにより置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体である。
【0018】
本発明の他の実施態様は次の化合物:
4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロヘキシル}−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
トランス−4−[2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
シス−4−[2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
4−[2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロペンチル}−N−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
トランス−4−[2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
6−クロロ−2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−6−メトキシ−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−シクロヘキシル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−シクロプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−3−メチル−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−6−メチル−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド、
4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロブチル}−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド、
2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−6−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミドである。
【0019】
本発明はまた、本明細書で開示された本発明の好ましい態様のすべての組合せを包含する。
【0020】
本明細書で使用される「アルキル」なる用語は広い意味で線状、すなわち直鎖状または分枝鎖状である飽和炭化水素基を意味すると理解される。特に断りがなければ、アルキルは1〜8個の炭素原子を有する。「−(C1−C8)アルキル」の例は1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を含有するアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチル、すべてのこれらの基のn−異性体、イソプロピル、イソブチル、1−メチルブチル、イソペンチル、ネオペンチル、2,2−ジメチルブチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、イソヘキシル、sec−ブチル、t−ブチルまたはt−ペンチルである。「−(C0−C6)アルキル」なる用語は1、2、3、4、5または6個の炭素原子を含有する炭化水素基であり、ここで「−C0−アルキル」なる用語は共有結合である。これらの説明はすべて「アルキレン」なる用語にもあてはまる。
【0021】
本明細書で使用される「アルケニル」なる用語は広い意味で1〜4個の二重結合を有し、線状、すなわち直鎖状または分枝鎖状である炭化水素基を意味すると理解される。特に断りがなければ、アルケニルは2〜8個の炭素原子を有する。「−(C2−C8)アルケニル」の例は2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を含有するアルケニル基、例えばビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(=アリル)、2−ブテニル、3−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、5−ヘキセニルまたは1,3−ペンタジエニルである。これらの説明はすべて「アルケニレン」なる用語にもあてはまる。
【0022】
本明細書で使用される「アルキニル」なる用語は広い意味で1〜4個の三重結合を有し、線状、すなわち直鎖状または分枝鎖状である炭化水素基を意味すると理解される。特に断りがなければ、アルキニルは2〜8個の炭素原子を有する。「−(C2−C8)−アルキニル」の例は2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を含有するアルキニル基、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(=プロパルギル)または2−ブチニルである。これらの説明はすべて「アルキリデン」なる用語にもあてはまる。
【0023】
これらの説明はすべてアルキル基が他の基、例えばアルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基またはアリールアルキル基において置換基として存在する場合もあてはまる。
【0024】
特に断りがなければ、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニルおよびアルキニレンは未置換であるか、または互いに独立して適当な基、例えばF、Cl、Br、I、CF3、NO2、CN、COOH、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−O−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、(C0−C4)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、O−(C0−C6)アルキル、O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C12)シクロアルキル、O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−O−(C1−C4)アルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、S−(C1−C4)アルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO−(C1−C4)アルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環(ここで前記アリール環または複素環は未置換であるか、またはF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−Hにより一または二置換される);N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環(ここでアリール環または複素環は未置換であるか、またはF、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)アルキル、SF5、CONH2により一または二置換される)により一、二または三置換される。
【0025】
「シクロアルキル」なる用語は単環式環、二環式環、縮合環、架橋環またはスピロ環に3〜13個の炭素原子を含有する飽和炭化水素環を意味すると理解される。(C3−C13)−シクロアルキル環状アルキル基の例は3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13個の環炭素原子を含有するシクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシルまたはシクロドデシルである。「シクロアルキル」なる用語はまた、上記シクロアルキル環の何れかがベンゼン環に縮合している二環式基、例えばインダンおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンを包含する。
【0026】
「シクロアルケニル」なる用語は単環式環、二環式環、縮合環または架橋環に3〜8個の炭素原子を含有し、1、2または3個の二重結合が芳香族系になるようには環状アルキル基に存在しない不飽和炭化水素環を意味すると理解される。不飽和シクロアルケニル基の例は何れかの炭素原子を通して結合することができるシクロペンテニルまたはシクロヘキセニルである。「シクロアルケニル」なる用語はまた、上記シクロアルケニル環の何れかがベンゼン環に縮合している二環式基、例えば1,2−ジヒドロナフタレン、1,4−ジヒドロナフタレンおよび1H−インデンを包含する。
【0027】
特に断りがなければシクロアルキルまたはシクロアルケニルは未置換であるか、または互いに独立して適当な基、例えばF、Cl、Br、I、CF3、NO2、CN、COOH、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−O−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)アルキレン−H、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、CON((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、(C0−C4)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C3−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−(C0−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−O−(C1−C4)アルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、S−(C1−C4)アルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO−(C1−C4)アルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環(ここで前記アリール環または複素環は未置換であるか、またはF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)アルキル、(C1C6)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−Hにより一または二置換される);N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環(ここで前記アリールまたは複素環は未置換であるか、またはF、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H,SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)アルキル、SF5、CONH2により一または二置換される)により一、二または三置換される。
【0028】
「アリール」なる用語は単環式環または二環式環に6〜14個の炭素原子を含有する芳香族炭化水素環を意味すると理解される。(C6−C14)アリール環の例はフェニル、ナフチル、例えば1−ナフチルおよび2−ナフチル、ビフェニリル、例えば2−ビフェニリル、3−ビフェニリルおよび4−ビフェニリル、アントリルまたはフルオレニルである。ビフェニリル環、ナフチル環、特にフェニル環はアリール環の別の態様である。
【0029】
「複素環」なる用語は単環式環、二環式環、縮合環、架橋環またはスピロ環に3〜15個の炭素原子を含有し、3〜15個の環炭素原子のうち1〜5個の炭素原子は窒素、酸素または硫黄のようなヘテロ原子により置換され、さらにヘテロ原子は酸化されていてもよく、例えばN=O、S=O、SO2である飽和(ヘテロシクロアルキル)、部分的に不飽和(ヘテロシクロアルケニル)または不飽和(ヘテロアリール)炭化水素環を意味すると理解される。複素環の例はアクリジニル、アザインドール(1H−ピロロピリジニル)アザベンズイミダゾリル、アザスピロデカニル、アゼピニル、アゼチジニル、アジリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾフラニル、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズトリアゾリル、ベンズテトラゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、カルバゾリル、4aH−カルバゾリル、カルボリニル、クロマニル、クロメニル、シンノリニル、デカヒドロキノリニル、4,5−ジヒドロオキサゾリニル、ジオキサゾリル、ジオキサジニル、1,3−ジオキソラニル、1,3−ジオキソレニル、3,3−ジオキソ[1,3,4]オキサチアジニル、6H−1,5,2−ジチアジニル、ジヒドロフロ[2,3−b]−テトラヒドロフラニル、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イソベンゾフラニル、イソクロマニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル(ベンズイミダゾリル)、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、イソチアゾリニル、イソキサゾリル、イソキサゾリニル、イソキサゾリジニル、2−イソキサゾリニル、ケトピペラジニル、モルホリニル、ナフチリジニル、オクタヒドロイソキノリニル、オキサジアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2−オキサ−チエパニル、1,2−オキサチオラニル、1,4−オキサゼパニル、1,4−オキサゼピニル、1,2−オキサジニル、1,3−オキサジニル、1,4−オキサジニル、オキサゾリジニル、オキサゾリニル、オキサゾリル、オキセタニル、オキソカニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、フタラジニル、ピペラジニル、ピペリジニル、プテリジニル、プリニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドオキサゾリル、ピリドイミダゾリル、ピリドチアゾリル、ピリジニル、ピリジル、ピリミジニル、ピロリジニル、ピロリジノニル、ピロリニル、2H−ピロリル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、4H−キノリジニル、キノキサリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロイソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラジニル、テトラゾリル、6H−1,2,5−チアジアジニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、チアントレニル、1,2−チアジニル、1,3−チアジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアゾリル、チアゾリル、チアゾリジニル、チアゾリニル、チエニル、チエタニル、チエノチアゾリル、チエノオキサゾリル、チエノイミダゾリル、チオモルホリニル、チオフェノリル、チオフェニル、チオピラニル、1,2,3−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,5−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリルおよびキサンテニルである。
【0030】
複素環は未置換であるか、または適当な基、例えばF、Cl、Br、I、CF3、NO2、CN、COOH、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、CO−O−(C1−C4)アルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環,、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)アルキレン−H、CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、CON((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、(C0−C4)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C3−C6)アルキル、(C2−C6)アルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−(C0−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−O−(C1−C4)アルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、O−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、S−(C1−C4)アルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、S−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、S−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO−(C1−C4)アルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−(C1−C4)アルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C10)アリール、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、SO2−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環(ここで前記アリール環または複素環は未置換であるか、またはF、Cl、Br、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)アルキル、(C1C6)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−Hにより一または二置換される);N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H)−(C1−C6)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−O−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C6−C12)アリール、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C13)シクロアルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−CO−N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−(C3−C15)複素環(ここで前記アリールまたは複素環は未置換であるか、またはF、Cl、Br、I、OH、CF3、NO2、CN、OCF3、O−(C1−C6)アルキル、(C1−C6)アルキル、N((C0−C4)アルキレン−H)−(C0−C4)アルキレン−H,SO2−CH3、COOH、COO−(C1−C6)アルキル、SF5、CONH2により一または二置換される)により一、二または三置換される。
【0031】
「オキソ−基」または「=O」なる用語はカルボニル(−CO−)、ニトロソ(−N=O)、スルフィニル(−SO−)またはスルホニル(−SO2−)のような基を意味する。
【0032】
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素または沃素である。
【0033】
式Iの化合物に存在する光学的に活性な炭素原子は互いに独立してR配置またはS配置を有する。式Iの化合物は純粋なエナンチオマーまたは純粋なジアステレオマーの形態、あるいはエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物の形態、例えばラセミ化合物の形態で存在することができる。本発明は純粋なエナンチオマーおよびエナンチオマー混合物、並びに純粋なジアステレオマーおよびジアステレオマー混合物に関する。本発明は2種またはそれ以上の式Iの立体異性体を包含し、さらにすべての比率の混合物としての立体異性体を包含する。式Iの化合物がE異性体またはZ異性体(あるいはシス異性体またはトランス異性体)として存在する場合、本発明は純粋なE異性体および純粋なZ異性体の両方、並びにすべての比率のE/Z混合物に関する。本発明はまた、式Iの化合物のすべての互変異性体を包含する。
【0034】
E/Z異性体を含むジアステレオマーは例えばクロマトグラフィーにより個々の異性体に分離することができる。ラセミ化合物は例えば慣用の方法により、例えばキラル相でのクロマトグラフィーにより、あるいは分割により、例えば光学的に活性な酸または塩基を使用して得られるジアステレオマー塩の結晶化により2種のエナンチオマーに分離することができる。立体化学的に均一な式Iの化合物は立体化学的に均一な出発物質を使用することにより、または立体選択的反応を使用することにより得ることもできる。
【0035】
式Iの化合物はそれらのラセミ化合物、ラセミ混合物、純粋なエナンチオマー、ジアステレオマーおよびジアステレオマー混合物、並びにそれらの互変異性体の形態で存在することができる。本発明は式Iの化合物のこれらの異性体および互変異性体をすべて包含する。これらの異性体は具体的に記載されていない場合もあるが、知られている方法により得ることができる。
【0036】
薬学的に許容される塩はそれらの水に対する溶解度が元の化合物または基本化合物より大きいために、特に医学用途に適している。これらの塩は薬学的に許容されるアニオンまたはカチオンを有していなければならない。適当な本発明の化合物の薬学的に許容される酸付加塩は塩酸、臭化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸および硫酸のような無機酸、並びに例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、コハク酸、p−トルエンスルホン酸および酒石酸のような有機酸の塩である。
【0037】
適当な薬学的に許容される塩基性塩はアンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばマグネシウムおよびカルシウム塩)、並びにトロメタモール(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール)、ジエタノールアミン、リシンまたはエチレンジアミンの塩である。
【0038】
薬学的に許容されないアニオンを有する塩、例えばトリフルオロ酢酸塩もまた、薬学的に許容される塩を製造または精製するための、そして/または非治療的に、例えば生体外で使用される有用な中間体として本発明の範囲内である。
【0039】
本明細書で使用される「生理学的に機能性の誘導体」なる用語は本発明の式Iの化合物の生理学的に許容される誘導体、例えばヒトのような哺乳動物に投与されると(直接的または間接的に)式Iの化合物またはその活性代謝物を生成することができるエステルを意味する。
【0040】
生理学的に機能性の誘導体はまた、例えばH. OkadaらのChem. Pharm. Bull., 42, 57〜61(1994年) に記載されているように本発明の化合物のプロドラッグを包含する。このようなプロドラッグは生体内で代謝されて本発明の化合物を与えることができる。これらのプロドラッグは自ら活性であってもなくてもよい。
【0041】
本発明の化合物は様々な多形形態、例えば非晶質および結晶質の多形形態で存在してもよい。本発明の化合物の多形形態はすべて本発明の範囲内であり、本発明の別の側面である。
【0042】
「式Iの化合物」へのすべての言及は上記のような式Iの化合物、並びに本明細書に記載したそれらの塩、溶媒和物および生理学的に機能性の誘導体にまで及ぶ。
【0043】
使用
本発明はさらにPPARリガンドとしての式Iの化合物およびそれらの医薬組成物の使用に関する。本発明のPPARリガンドはPPAR活性の調節剤として適している。
【0044】
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)はリガンドにより活性化される転写因子であり、核ホルモン受容体の類に属する。3種のPPARアイソフォーム、すなわちPPARアルファ、PPARガンマおよびPPARデルタ(PPARベータと同一)が存在し、これらは種々の遺伝子によりコードされる(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR):構造、活性化機構および様々な機能:Motojima K.の細胞 Struct Funct., 18(5), 267〜77(1993年))。
【0045】
ヒトでは、PPARガンマは3種の変異体、すなわちPPARガンマ1、ガンマ2およびガンマ3として存在し、これはプロモーターの代替使用および異なるmRNAスプライシングの結果である。種々のPPARは異なる組織分布を有し、様々な生理学的機能を調節する。PPARは多数の遺伝子の調節の様々な面において重要な役割を果たし、これらの遺伝子の産物は脂質および糖質代謝に直接的または間接的にかなり関与する。したがって、例えばPPARアルファ受容体は肝臓の脂肪酸異化またはリポタンパク質代謝の制御において重要な役割を果たし、一方でPPARガンマは例えば脂肪細胞の分化を制御するのに大きく関与する。しかしながら、さらにPPARは糖質または脂質代謝と直接関係のないものを含む他の多くの生理学的プロセスの制御にもまた関与する。種々のPPARの活性はいろいろな脂肪酸、脂肪酸誘導体および合成化合物により様々な程度まで調節することができる。機能、生理学的効果および病態生理に関連する概説についてはBerger, J.らのAnnu. Rev. Med., 53, 409〜435(2002年);Wilson, T.らのJ. Med. Chem., 43(4), 527〜550(2000年);Kliewer, S.らのRecent Prog Horm Res., 56, 239〜63(2001年);Moller, D.E.およびBerger, J.P.のInt J Obes Relat Metab Disord., 27(捕捉3), 17〜21(2003年);Ram, V.J.のDrugs Today, 39(8),609〜32(2003年)を参照。
【0046】
3種のPPAR−アイソフォームの中で、PPARデルタの生理学的機能は長い間謎のままであった。最初に提案されたPPARデルタの薬理学的作用はコレステロール恒常性の制御である。幾らか選択的なPPARデルタリガンドL−165041は糖尿病の動物モデルで血漿コレステロールを上昇させることがわかった(Berger J.らのJ. Biol. Chem., 274, 6718〜6725(1999年);Leibowitz M.D.らのFEBS Lett., 473(3), 333〜336(2000年))。肥満した、インシュリン抵抗性のあるアカゲザルにおいて、強力で選択的なPPARデルタリガンドGW501516はHDL−コレステロールを上昇させ、血漿中のLDL−コレステロール、トリグリセリドおよびインシュリン濃度を減少させる(Oliver, W.らのProc. Natl. Acad. Sci., 98, 5306〜5311(2001年))。PPARデルタ/PPARアルファのデュアルアゴニストYM−16638はアカゲザルおよびカニクイザルの血漿中脂質を有意に低下させ(Goto, S.らのBr. J. Pharm., 118, 174〜178(1996年))、また有志で構成された健康な人による2週間の臨床試験でも同様に作用する(Shimokawa, T.らのDrug Dev. Res., 38, 86〜92(1996年))。
【0047】
最近の刊行物はPPARデルタが異常脂質血症、インシュリン抵抗性、2型糖尿病、アテローム性動脈硬化症およびX症候群の重要な治療標的であることを明らかにしている(Wang,Y−X.らの細胞, 113, 159〜170(2003年);Luquet, S.らのFASEB J., 17, 209〜226(2003年);Tana ka, T.らのPNAS, 100, 15924〜15929(2003年);Holst, D.らのBioChem. Biophys. Acta, 1 633, 43〜50(2003年);Dressel, U.らのMol. Endocrin., 17, 2477〜2493(2003年);Lee, C.H.らのScience, 302, 453〜457(2003年))。
【0048】
脂質−、グルコース−およびコレステロール−代謝の調節物質としての作用だけでなく、PPARデルタは胚発生、着床および骨形成に関与することが知られている(Lim, H.およびDey, S.K.のTrends Endocrinol Metab., 11(4),137〜42(2000年);Ding, N.Z.らのMol Reprod Dev., 66(3), 218〜24(2003年);Mano, H.らのJ Biol Chem., 275(11), 8126〜32(2000年))。
【0049】
多くの刊行物はPPARデルタがケラチン生成細胞の増殖および分化を引き起こし、皮膚疾患および創傷治癒でのその作用を示唆している(Di−Poi, N.らのJ Steroid Biochem Mol Biol., 85(2〜5), 257〜65(2003年);Tan, N.S.らのAm J Clin Dermatol., 4(8), 523〜30(2003年);Wahli, W.のSwiss Med Wkly., 132(7〜8), 83〜91(2002年))。
【0050】
PPARデルタはCNSで有意に発現すると思われるが、機能の大部分はまだ発見されていない。しかしながら、PPARデルタがCNSの主要な脂質産生細胞であるげっ歯類の乏突起膠細胞で発現したという発見は特に興味深いことである(J. GrannemanらのJ. Neurosci. Res., 51, 563〜573(1998年))。さらに、PPARデルタ選択的アゴニストはマウス培養細胞で乏突起膠細胞のミエリン遺伝子発現およびミエリン鞘径を有意に増加させることもわかった(I. SalujaらのGlia, 33, 194〜204(2001年))。したがって、PPARデルタ活性剤は脱髄性疾患および髄鞘形成障害性疾患の治療において有用である。MSおよび他の脱髄性疾患の治療におけるペルオキシソーム増殖因子活性化受容体デルタアゴニストの使用はWO2005/097098に記載のように説明することができる。
【0051】
脱髄性症状はミエリン−多くの神経線維を覆う脂質およびタンパク質の緻密な多重層の損失により現れる。これらの層は中枢神経系(CNS)の乏突起膠細胞および末梢神経系(PNS)のシュワン細胞によりもたらされる。脱髄性症状のある患者では、脱髄は不可逆的である;通常は軸索変性、大抵は細胞変性が伴うか、または続発する。脱髄は神経損傷またはミエリンそのものの損傷−異常な免疫反応、局所損傷、虚血、代謝障害、中毒またはウイルス感染症の結果として起こる(PrineasおよびMcDonaldの「Demyelinating Diseases」, Greenfield's Neuropathology, 6上版(Edward Arnold: ニューヨーク, 1997年), 813〜811;BeersおよびBerkow編のThe Merck Manual of Diagnosis and Therapy, 17上版(Whitehouse Station, N.J.: Merck Research Laboratories, 1999年), 1299, 1437, 1473〜76, 1483)。
【0052】
中枢神経系の脱髄(CNSの脱髄)は原発性脱髄疾患として知られるようになった、大抵は原因不明である幾つかの症状で発生する。これらの中で、多発性硬化症(MS)が最も一般的である。他の原発性脱髄疾患には副腎白質(ALD)、副腎脊髄ニューロパシー、AIDS−空胞性脊髄症、HTLV−関連脊髄症、レーバー遺伝性視神経萎縮、進行性多病巣性白質脳障害(PML)、亜急性硬化性全脳炎、ギラン・バレー症候群および熱帯性痙性不全対麻痺がある。また、CNSで脱髄が起こる急性症状、例えば急性播種性脳脊髄炎(ADEM)および急性ウイルス性脳炎がある。さらに、急性横断性脊髄炎、すなわち原因不明の急性脊髄離断が1つまたは複数の隣接胸髄節の灰白質や白質に影響を与える症候群もまた脱髄を引き起こしうる。また、ミエリンを形成するグリア細胞が損傷を受ける疾患、例えば脊髄損傷、神経障害および神経損傷がある。
【0053】
本発明はPPARの活性、特にPPARデルタおよびPPARアルファの活性を調節するのに適した式Iの化合物に関する。調節プロファイルに応じて、式Iの化合物は下記の適応症の治療、制御および予防、並びにそれらと関連がある他の多くの薬物応用に適している(例えばBerger, J.らのAnnu. Rev. Med., 53, 409〜435(2002年);Wilson, T.らのJ. Med. Chem., 43(4), 527〜550(2000年);Kliewer, S.らのRecent Prog Horm Res., 56, 239〜63(2001年);Fruchart, J.C.らのPharmacological Research, 44(5), 345〜52(2001年);Kersten, S.らのNature, 405, 421〜424(2000年);Torra, I.P.らのCurr Opin Lipidol, 12, 245〜254(2001年)を参照)。
【0054】
このタイプの化合物は特に下記の症状の治療および/または予防に適している:
1. − 脂肪酸代謝障害およびグルコース利用障害
− インシュリン抵抗性が関与する疾患
2. それに関連する続発症の予防を含む糖尿病、特に2型糖尿病
これに関連した特定の態様:
− 高血糖
− インシュリン抵抗性の改善
− 耐糖能の改善
− 膵臓β細胞の保護
大血管および微小血管障害の予防
3. 異常脂質血症およびそれらの続発症、例えばアテローム性動脈硬化症、冠状動脈性心臓病、脳血管障害など、特に次の要因の1つまたはそれ以上を特徴とするもの(これらに限定されない):
− 高い血漿中トリグリセリド濃度、高い食後の血漿中トリグリセリド濃度
− 低いHDLコレステロール濃度
− 低いApoAリポタンパク質濃度
− 高いLDLコレステロール濃度
− 低密度LDLコレステロール粒子
− 高いApoBリポタンパク質濃度
4. 代謝性症候群に伴う様々な他の症状、例えば:
− 中心性肥満を含む肥満(体重過剰)
− 血栓症、凝固亢進およびプロトロンビン状態(動脈および静脈)
− 高血圧症
− 心不全、例えば心筋梗塞後の心不全、高血圧性心疾患または心筋症(これらに限定されない)
5. 炎症性反応が関与する疾患または症状:
アテローム性動脈硬化症、例えば狭心症または心筋梗塞を含む冠状動脈硬化症、脳卒中(これらに限定されない)
血管再狭窄または再閉塞
慢性の炎症性腸疾患、例えばクローン病および潰瘍性大腸炎
喘息
紅斑性狼瘡(LE)または炎症性リウマチ障害、例えば関節リウマチ
他の炎症状態
6. 細胞周期または細胞分化過程の障害:
脂肪細胞の腫瘍
脂肪腫性ガン、例えば脂肪肉腫
固形腫瘍および新生物、例えば胃腸管、肝臓、胆道および膵臓のガン、内分泌腫瘍、並びに肺、腎臓、尿路および生殖管のガン、前立腺ガンなど(これらに限定されない)
急性および慢性の骨髄増殖性疾患およびリンパ腫
血管形成
7. 中枢および抹消神経系の脱髄障害および他の神経変性疾患:
アルツハイマー病
多発性硬化症
パーキンソン病
副腎白質ジストロフィー(ALD)
副腎脊髄ニューロパシー
AIDS−空胞性脊髄症
HTLV−関連脊髄症
レーバー遺伝性視神経萎縮
進行性多病巣性白質脳障害(PML)
亜急性硬化性全脳炎
ギラン・バレー症候群
熱帯性痙性不全対麻痺
急性播種性脳脊髄炎(ADEM)
急性ウイルス性脳炎
急性横断性脊髄炎
脊髄および脳の損傷
シャルコー・マリー・トゥース病
8. 皮膚疾患および/または創傷治癒過程の障害:
紅斑落屑性皮膚症、例えば乾癬
尋常性座瘡
PPARにより調節される他の皮膚疾患および皮膚病変
湿疹および神経皮膚炎
皮膚炎、例えば脂漏性皮膚炎または光線皮膚炎
角膜炎および角化症、例えば脂漏性角化症、老人性角化症、光線性角化症、光誘起角化症または毛包性角化症
ケロイドおよびケロイド予防
コンジロームまたは尖圭コンジロームを含む疣贅
ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)感染症、例えば性病性乳頭腫、ウイルス性疣贅、例えば伝染性軟属腫、白斑症
丘疹性皮膚症、例えば扁平苔癬
皮膚ガン、例えば基底細胞ガン、黒色腫または皮膚T細胞性リンパ腫
良性の限局性表皮腫瘍、例えば角皮症、表皮母斑
凍瘡
創傷治癒
9. 他の疾患
高血圧症
膵炎
X症候群
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
喘息
骨関節炎
紅斑性狼瘡(LE)または炎症性リウマチ障害、例えば関節リウマチ
血管炎
消耗性疾患(悪液質)
痛風
虚血/再潅流症候群
急性呼吸窮迫症候群(ARDS)。
【0055】
製剤
所望の生物学的効果を達成するために必要な式Iの化合物の量は幾つかの要因、例えば選択される特定の化合物、使用目的、投与方法および患者の臨床症状に依存する。一般に、1日の投与量は1日につき体重1キログラムあたり0.001mg〜100mg(典型的には0.01mg〜50mg)の範囲内であり、例えば0.1〜10mg/kg/日である。静脈内投与量は例えば0.001mg〜1.0mg/kgの範囲内であり、それは好適には1分につき1キログラムあたり10ng〜100ngの注入により投与することができる。これらの目的に適した注入液は例えば1ミリリットルにつき0.1ng〜10mg、典型的には1ng〜10mgを含有する。単回投与量は例えば1mg〜10gの活性成分を含有する。したがって、注射用アンプルは例えば1mg〜100mgを含有し、経口投与可能な単回投与製剤、例えばカプセル剤または錠剤は例えば0.05〜1000mg、典型的には0.5〜600mgを含有する。上記症状の治療において、式Iの化合物は化合物そのものを使用できるが、好ましくは許容される担体と共に医薬組成物の形態である。担体は当然、組成物の他の成分と適合し、患者の健康にとって有害でないという意味で許容されるものでなければならない。担体は固体または液体または両方であってよく、好ましくは化合物と一緒に単回投与単位、例えば錠剤として製剤化され、当該製剤は0.05質量%〜95質量%の活性成分を含有する。他の式Iの化合物を含む他の薬学的に活性な物質もまた存在してよい。本発明の医薬組成物は本質的に各成分を薬理学的に許容される担体および/または賦形剤と混合することからなる既知の製薬法により製造することができる。
【0056】
本発明の医薬組成物は経口、経腸、局所、口内(例えば舌下)および非経口(例えば皮下、筋肉内、皮内または静脈内)投与に適したものであるが、最適な投与方法はそれぞれ個々の場合において治療する症状の性質および重症度、並びにそれぞれの場合において使用する式Iの化合物の性質に依存する。被覆製剤および被覆された遅延放出製剤もまた本発明の範囲内である。耐酸性および胃液耐性である製剤が好ましい。適当な胃液耐性被覆にはセルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、並びにメタクリル酸およびメタクリル酸メチルのアニオン性ポリマーがある。
【0057】
経口投与に適した医薬製剤はそれぞれ所定量の式Iの化合物を含有するカプセル剤、カシェ剤、トローチ剤または錠剤のような独立した単位形態で;粉末または顆粒剤、水性または非水性液体中の液剤または懸濁剤として;あるいは水中油型または油中水型乳剤として存在することができる。すでに述べたように、これらの組成物は活性成分および担体(1種またはそれ以上の追加成分からなる)を接触させる工程を含む適当な製薬法により製造することができる。一般に、組成物は活性成分を液体および/または微細固体の担体と均一かつ均質に混合することにより製造され、その後製品は必要に応じて成形される。すなわち、例えば錠剤は化合物の粉末または顆粒を適当ならば1種またはそれ以上の追加成分と一緒に圧縮または成形することにより製造することができる。圧縮錠剤は例えば粉末または顆粒のようなさらさらした形態の化合物を適当ならば結合剤、潤滑剤、不活性希釈剤および/または1種(またはそれ以上の)界面活性剤/分散剤と混合して適当な機械でタブレット成形することにより製造することができる。成形錠剤は不活性液体の希釈剤で湿らした粉末形態の化合物を適当な機械で成形することにより製造することができる。
【0058】
口内(舌下)投与に適した医薬組成物には式Iの化合物を芳香剤、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカントゴムと一緒に含有するトローチ錠、並びにゼラチンおよびグリセロールまたはスクロースおよびアラビアゴムのような不活性基剤中の化合物からなる薬用キャンディがある。
【0059】
好ましくは、非経口投与に適した医薬組成物には式Iの化合物を含有し、好ましくは対象とする受容者の血液と等張である無菌の水性製剤がある。これらの製剤は好ましくは静脈内投与されるが、投与は皮下、筋肉内または皮内注射により行なうこともできる。これらの製剤は好ましくは化合物を水と混合し、得られる溶液を無菌にし、血液と等張にすることにより製造することができる。一般に、本発明の注射可能な組成物は0.1〜5質量%の活性化合物を含有する。
【0060】
経腸投与に適した医薬組成物は好ましくは単回投与坐剤の形態で存在する。これらは式Iの化合物を1種またはそれ以上の慣用の固体担体、例えばカカオ脂と混合し、得られる混合物を成形することにより製造することができる。
【0061】
皮膚への局所使用に適した医薬組成物は好ましくは軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、スプレー剤、エアゾル剤または油剤の形態である。使用することができる担体はワセリン、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコールおよびこれらの物質の2種またはそれ以上の組合せである。活性成分は一般に組成物の0.1〜15質量%、例えば0.5〜2質量%の濃度で存在する。
【0062】
経皮投与もまた可能である。経皮使用に適した医薬組成物は患者の表皮と長時間密接に接触させるのに適した単一の硬膏剤であってもよい。そのような硬膏剤は好適には水溶液中で活性成分を含有し、それを適当ならば緩衝剤で処理し、粘着剤に溶解および/または分散させるか、またはポリマーに分散させる。適当な活性成分濃度は約1%〜35%、好ましくは約3%〜15%である。特定の可能性として、活性成分は例えばPharmaceutical Research, 2(6), 318(1986年)に記載のようにエレクトロトランスポート法またはイオン泳動法により放出させることができる。
【0063】
式Iの化合物は代謝障害に対する有益な効果を特徴とする。それらは脂質および糖質代謝に有利に影響を与え、特にトリグリセリド濃度を低下させ、II型糖尿病およびアテローム性動脈硬化症やそれらの様々な続発症の予防および治療に適している。
【0064】
他の薬剤との組合せ
本発明の化合物は単独で、あるいは1種またはそれ以上の他の薬理学的に活性な物質と組合せて投与することができる。特に、本発明の化合物は同様の薬理作用を有する活性成分と組合せて投与することができる。例えば、それらは代謝障害またはそれに伴うことが多い症状に対して有益な作用を示す活性成分と組合せて投与することができる。そのような薬剤の例は次の成分である。
【0065】
1. 血中グルコースを低下させる薬剤、抗糖尿病薬
2. 異常脂質血症を治療するための活性成分
3. 抗アテローム性動脈硬化症薬
4. 抗肥満剤
5. 抗炎症性活性成分
6. 悪性腫瘍を治療するための活性成分
7. 抗血栓症性活性成分
8. 高血圧症を治療するための活性成分
9. 心不全を治療するための活性成分
10. 糖尿病により引き起こされる、または糖尿病と関連がある合併症を治療および/または予防するための活性成分
11. 神経変性疾患を治療するための活性成分
12. 中枢神経系疾患を治療するための活性成分
13. 薬物、ニコチンおよびアルコール中毒を治療するための活性成分
14. 鎮痛剤
【0066】
これらは特に活性を相乗的に増強するために本発明の式Iの化合物と組合せることができる。活性成分の併用投与は患者に活性成分を別々に投与することにより、または1つの医薬製剤中に複数の活性成分が存在する配合剤の形態で投与することにより行なわれる。
【0067】
配合剤に適した他の活性成分はRote Liste 2005、第12章に記載されているすべての抗糖尿病薬;Rote Liste 2005、第1章に記載されているすべての減量薬/食欲抑制剤;Rote
Liste 2005、第58章に記載されているすべての脂質低下薬である。これらは特に効果を相乗的に改善するために本発明の式Iの化合物と組合せることができる。活性成分の組合せは患者に活性成分を別々に投与することにより、または1つの医薬製剤中に複数の活性成分が存在する配合剤の形態で投与することができる。下記で挙げられる殆んどの活性成分はUSP Dictionary of USAN and International Drug Names, US Pharmacopeia, Rockville 2001に開示されている。
【0068】
抗糖尿病薬にはインシュリンおよびインシュリン誘導体、例えばLantus(登録商標)(www.lantus.comを参照)またはHMR 1964またはLevemir(登録商標)(インシュリンデテミル)またはWO2005005477に記載されているもの(Novo Nordisk)、速効性インシュリン(US 6,221,633を参照)、吸入インシュリン、例えばExubera(登録商標)または経口インシュリン、例えばIN−105(Nobex)またはOral−lyn(登録商標)(Generex Biotechnology)、GLP−1誘導体およびGLP−1アゴニスト、例えばエクセナチド、リラグルチド、あるいはNovo Nordisk A/SのWO98/08871、WO2005027978、WO2006037811またはWO2006037810、ZealandのWO01/04156またはBeaufour−IpsenのWO00/34331に開示されているもの、酢酸プラムリンチド(シムリン;Amylin Pharmaceuticals)、BIM−51077、PC−DAC−エキセンジン−4(組換えヒトアルブミンに共有結合したエキセンジン−4類似体)、例えばD. ChenらのProc. Natl. Acad. Sci., USA 104, 943(2007年)に記載のもののようなアゴニスト、WO2006124529に記載されているようなもの、および経口的に有効な血糖降下活性成分がある。
【0069】
抗糖尿病薬には例えばWO2006121860に記載されているようなグルコース依存性インシュリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)受容体のアゴニストもまた含まれる。
【0070】
経口的に有効な血糖降下活性成分は好ましくはスルホニル尿素、ビグアニド、メグリチナイド、オキサジアゾリジンジオン、チアゾリジンジオン、グルコシダーゼ阻害剤、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルカゴン拮抗薬、グルコキナーゼ活性化剤、フルクトース−1,6−ビスホスファターゼ阻害剤、グルコース輸送体4(GLUT4)の調節剤、グルタミン−フルクトース−6−ホスフェートアミドトランスフェラーゼ(GFAT)の阻害剤、GLP−1アゴニスト;カリウムチャンネル開放剤、例えばピナシジル、クロマカリム、ジアゾキシド、またはR.D.CarrらのDiabetes, 52, 2513〜2518(2003年)、J.B.HansenらのCurrent Medicinal Chemistry, 11, 1595〜1615(2004年)、T.M.TagmoseらのJ. Med. Chem., 47, 3202〜3211(2004年)またはM.J.CoghlanらのJ. Med. Chem., 44, 1627〜1653(2001年)に記載されているもの、またはNovo Nordisk A/S のWO 97/26265およびWO 99/03861に開示されているもの;ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)の阻害剤、インシュリン増感剤、グルコース新生および/またはグリコーゲン分解の刺激に関与する肝酵素の阻害剤;グルコース摂取、グルコース輸送およびグルコース再吸収の調節剤;11β−HSD1阻害剤、タンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の阻害剤、ナトリウム依存性グルコース輸送体1または2(SGLT1、SGLT2)の調節剤;脂質代謝を変える化合物、例えば抗脂質異常症活性成分および抗高脂血症活性成分;食物摂取量を減らす化合物、熱産生を促進する化合物、PPARおよびRXRの調節剤、並びにβ細胞のATP依存性カリウムチャンネルに作用する活性成分である。
【0071】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はシンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ロスバスタチンまたはL−659699のようなHMGCoA還元酵素阻害剤と組合せて投与される。
【0072】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はコレステロール吸収阻害剤、例えばエゼチミブ、チクエシド(tiqueside)、パマクエシド(pamaqueside)、FM−VP4(シトスタノール/カンペステロールアスコルビルホスフェート(sitostanol/campesterol ascorbyl phosphate);Forbes Medi−Tech、WO2005042692、WO2005005453)、MD−0727(Microbia社、WO2005021497、WO2005021495)、あるいはWO2002066464、WO2005000353 (Kotobuki Pharmaceutical社)、WO2005044256、WO2005062824(Merck社)またはWO2005061451およびWO2005061452(AstraZeneca AB)、並びにWO2006017257(Phenomix)またはWO2005033100(Lipideon Biotechnology AG)、またはWO2004097655、WO2004000805、WO2004000804、WO2004000803、WO2002050068、WO2002050060、WO2005047248、WO2006086562、WO2006102674、WO2006116499、WO2006121861、WO2006122186、WO2006122216、WO2006127893、WO2006137794、WO2006137796、WO2006137782、WO2006137793、WO2006137797、WO2006137795、WO2006137792、WO2006138163に記載のような化合物と組合せて投与される。
【0073】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はVytorinTM、すなわちエゼチミブおよびシンバスタチンの混合剤と組合せて投与される。
【0074】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はエゼチミブおよびアトルバスタチンの混合剤と組合せて投与される。
【0075】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はエゼチミブおよびフェノフィブラートの混合剤と組合せて投与される。
【0076】
本発明の他の実施態様において、式Iの化合物は はフェノフィブラートおよびロスバスタチンの混合剤と組合せて投与される。
【0077】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はSynordia(登録商標)、すなわちフェノフィブラートおよびメトホルミンの混合剤と組合せて投与される。
【0078】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はISIS−301012、すなわちアポリポタンパク質B遺伝子を調節することができるアンチセンスオリゴヌクレオチドと組合せて投与される。
【0079】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はPPARガンマアゴニスト、例えばロシグリタゾン、ピオグリタゾン、JTT−501、Gl 262570、R−483、CS−011(リボグリタゾン)と組合せて投与される。
【0080】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はCompetactTM、すなわちピオグリタゾン塩酸塩およびメトホルミン塩酸塩の混合剤と組合せて投与される。
【0081】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はTandemactTM、すなわちピオグリタゾンおよびグリメピリドの混合剤と組合せて投与される。
【0082】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はピオグリタゾン塩酸塩およびアンギオテンシンIIアゴニスト、例えばTAK−536の混合剤と組合せて投与される。
【0083】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はPPARアルファアゴニスト、例えばGW9578、GW−590735、K−111、LY−674、KRP−101、DRF−10945、LY−518674、またはWO2001040207、WO2002096894、WO2005097076に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0084】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は混合PPARアルファ/ガンマアゴニスト、例えばナベグリタザル、LY−510929、ONO−5129、E−3030、AVE 8042、AVE 8134、AVE 0847、CKD−501(ロベグリタゾン硫酸塩)、あるいはWO 00/64888、WO 00/64876、WO03/020269またはJ.P.BergerらのTRENDS in Pharmacological Sciences, 28(5), 244〜251(2005年)に記載のようなものと組合せて投与される。
【0085】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はPPARデルタアゴニスト、例えばGW−501516、またはWO2006059744、WO2006084176、WO2006029699、WO2007039172〜WO2007039178に記載のようなものと組合せて投与される。
【0086】
一実施態様において、式Iの化合物はメタグリダセンまたはMBX−2044または他の部分PPARガンマアゴニスト/アンタゴニストと組合せて投与される。
【0087】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はフィブラート、例えばフェノフィブラート、クロフィブラートまたはベザフィブラートと組合せて投与される。
【0088】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はMTP阻害剤、例えばインプリタピド、BMS−201038、R−103757、AS−1552133、またはWO2005085226、WO2005121091、WO2006010423に記載のようなものと組合せて投与される。
【0089】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はCETP阻害剤、例えばトルセトラピブまたはJTT−705、あるいはWO2006002342、WO2006010422、WO2006012093、WO2006073973、WO2006072362、WO2006097169、WO2007041494に記載のようなものと組合せて投与される。
【0090】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は胆汁酸吸収阻害剤(例えばUS6,245,744、US6,221,897またはWO00/61568を参照)、例えばHMR 1741またはDE102005033099.1およびDE102005033100.9、WO2007009655〜56に記載のようなものと組合せて投与される。
【0091】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はポリマー性胆汁酸吸着剤、例えばコレスチラミンまたはコレセベラムと組合せて投与される。
【0092】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はLDL 受容体誘導物質(US6,342,512を参照)、例えばHMR1171、HMR1586またはWO2005097738に記載のようなものと組合せて投与される。
【0093】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2006072393に記載されているようなABCA1発現促進剤と組合せて投与される。
【0094】
本発明の他の実施態様において、式Iの化合物は はPCSK9(プロ蛋白転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)に関するRNAi治療剤と組合せて投与される。
【0095】
一実施態様において、式Iの化合物はOmacor(登録商標)(オメガ−3脂肪酸;高濃度のエイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸のエチルエステル)と組合せて投与される。
【0096】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はACAT阻害剤、例えばアバシミベまたはSMP−797と組合せて投与される。
【0097】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物は抗酸化剤、例えばOPC−14117、プロブコル、トコフェロール、アスコルビン酸、β−カロテンまたはセレニウムと組合せて投与される。
【0098】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はビタミン、例えばビタミンB6またはビタミンB12と組合せて投与される。
【0099】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はリポタンパク質リパーゼ調節剤、例えばイブロリピム(NO−1886)と組合せて投与される。
【0100】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はATPクエン酸リアーゼ阻害剤、例えばSB−204990と組合せて投与される。
【0101】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はスクアレン合成酵素阻害剤、例えばBMS−188494、TAK−475、またはWO2005077907、JP2007022943に記載のようなものと組合せて投与される。
【0102】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はリポタンパク質(a)拮抗薬、例えばゲムカベン(CI−1027)と組合せて投与される。
【0103】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はGPR109Aアゴニスト(HM74A受容体作動薬;NARアゴニスト(ニコチン酸受容体作動薬))、例えばMK−0524Aと共にニコチン酸または徐放性ナイアシン、あるいはWO2006045565、WO2006045564、WO2006069242、WO2006124490、WO2006113150、WO2007017261、WO2007017262、WO2007017265、WO2007015744、WO2007027532に記載の化合物と組合せて投与される。
【0104】
本発明の他の実施態様において、式Iの化合物は は例えばWO2006067531、WO2006067532に記載されているようなGPR116作動薬と組合せて投与される。
【0105】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はリパーゼ阻害剤、例えばオルリスタットまたはセチリスタット(ATL−962)と組合せて投与される。
【0106】
本発明の一実施態様において、式Iの化合物はインシュリンと組合せて投与される。
【0107】
一実施態様において、式Iの化合物はスルホニル尿素、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリクラジドまたはグリメピリドと組合せて投与される。
【0108】
一実施態様において、式Iの化合物はインシュリン分泌を促進する物質、例えばKCP−265(WO2003097064)、またはWO2007026761に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0109】
一実施態様において、式Iの化合物はグルコース依存性インシュリン分泌刺激受容体(GDIR)作動薬、例えばAPD−668と組合せて投与される。
【0110】
一実施態様において、式Iの化合物はビグアニド、例えばメトホルミンと組合せて投与される。
【0111】
さらに他の実施態様において、式Iの化合物は はメグリチニド、例えばレパグリニド、ナテグリニドまたはミチグリニドと組合せて投与される。
【0112】
他の実施態様において、式Iの化合物はミチグリニドとグリタゾン、例えばピオグリタゾン塩酸塩の混合剤と一緒に投与される。
【0113】
他の実施態様において、式Iの化合物はミチグリニドとアルファ−グルコシダーゼ阻害剤の混合剤と一緒に投与される。
【0114】
一実施態様において、式Iの化合物はチアゾリジンジオン、例えばトログリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、またはDr. Reddy's Research FoundationのWO 97/41097に開示されている化合物、特に5−[[4−[(3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソ−2−キナゾリニルメトキシ)フェニル]メチル]−2,4−チアゾリジンジオンと組合せて投与される。
【0115】
一実施態様において、式Iの化合物はα−グルコシダーゼ阻害剤、例えばミグリトールまたはアカルボースと組合せて投与される。
【0116】
一実施態様において、式Iの化合物はベータ細胞のATP依存性カリウムチャンネルに作用する活性成分、例えばトルブタミド、グリベンクラミド、グリピジド、グリメピリドまたはレ パグリニドと組合せて投与される。
【0117】
一実施態様において、式Iの化合物は2種以上の前記化合物、例えばスルホニル尿素およびメトホルミン、スルホニル尿素およびアカルボース、レパグリニドおよびメトホルミン、インシュリンおよびスルホニル尿素、インシュリンおよびメトホルミン、インシュリンおよびトログリタゾン、インシュリンおよびロバスタチンなどと組合せて投与される。
【0118】
一実施態様において、式Iの化合物はグリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、例えばPSN−357またはFR−258900、あるいはWO2003084922、WO2004007455、WO2005073229〜31またはWO2005067932に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0119】
一実施態様において、式Iの化合物はグルカゴン受容体拮抗薬、例えばA−770077、NNC−25−2504、あるいはWO2004100875またはWO2005065680に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0120】
一実施態様において、式Iの化合物はグルコキナーゼ活性化剤、例えばLY−2121260(WO2004063179)、PSN−105、PSN−110、GKA−50、あるいは例えばWO2004072031、WO2004072066、WO2005080360、WO2005044801、WO2006016194、WO2006058923、WO2006112549、WO2006125972、WO2007017549、WO2007017649、WO2007007910、WO2007007040〜42、WO2007006760〜61、WO2007006814、WO2007007886、 WO2007028135、WO2007031739、WO2007041365、WO2007041366、WO2007037534、WO2007043638、WO2007053345、WO2007051846、WO2007051845、WO2007053765、WO2007051847に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0121】
一実施態様において、式Iの化合物はグルコース新生の阻害剤、例えばFR−225654と組合せて投与される。
【0122】
一実施態様において、式Iの化合物はフルクトース−1,6−ビスホスファターゼ(FBPase)の阻害剤、例えばCS−917(MB−06322)またはMB−07803、あるいはWO2006023515、WO2006104030、WO2007014619に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0123】
一実施態様において、式Iの化合物はグルコース輸送体4(GLUT4)の調節剤、例えばKST−48(D.O. LeeらのArzneim. Forsch. Drug Res. 54(12), 835(2004年))と組合せて投与される。
【0124】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2004101528に記載されているようなグルタミン−フルクトース−6−ホスフェートアミドトランスフェラーゼ(GFAT)の阻害剤と組合せて投与される。
【0125】
一実施態様において、式Iの化合物はジペプチジルペプチダーゼ−IV(DPP−IV)の阻害剤、例えばビルダグリプチン(LAF−237)、シタグリプチン(MK−0431)、シタグリプチンリン酸塩、サキサグリプチン((BMS−477118)、GSK−823093、PSN−9301、SYR−322、SYR−619、TA−6666、TS−021、GRC−8200、GW−825964X、KRP−104、DP−893、ABT−341、ABT−279またはそれらの他の塩、あるいはWO2003074500、WO2003106456、WO2004037169、WO200450658、WO2005058901、WO2005012312、WO2005/012308、WO2006039325、WO2006058064、WO2006015691、WO2006015701、 WO2006015699、WO2006015700、WO2006018117、WO2006099943、WO2006099941、JP2006160733、WO2006071752、WO2006065826、WO2006078676、WO2006073167、WO2006068163、WO2006090915、WO2006104356、WO2006127530、WO2006111261、WO2007015767、WO2007024993、WO2007029086に記載されているような化合物と組合せて投与される。
【0126】
一実施態様において、式Iの化合物はJanumetTM、すなわちシタグリプチンリン酸塩とメトホルミン塩酸塩の混合剤と組合せて投与される。
【0127】
一実施態様において、式Iの化合物は11−β−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1(11β−HSD1)の阻害剤、例えばBVT−2733、JNJ−25918646、INCB−13739、または例えばWO200190090〜94、WO200343999、WO2004112782、WO200344000、WO200344009、WO2004112779、WO2004113310、WO2004103980、WO2004112784、WO2003065983、WO2003104207、WO2003104208、WO2004106294、WO2004011410、WO2004033427、WO2004041264、WO2004037251、WO2004056744、WO2004058730、WO2004065351、WO2004089367、WO2004089380、WO2004089470〜71、WO2004089896、WO2005016877、WO2005097759、WO2006010546、WO2006012227、WO2006012173、WO2006017542、WO2006034804、WO2006040329、WO2006051662、WO2006048750、WO2006049952、WO2006048331、WO2006050908、WO2006024627、WO2006040329、WO20060661
09、WO2006074244、WO2006078006、WO2006106423、WO2006132436、WO2006134481、WO2006134467、WO2006135795、WO2006136502、WO2006138695、WO2006133926、WO2007003521、WO2007007688、US2007066584、WO2007047625、WO2007051811、WO2007051810に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0128】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO200119830〜31、WO200117516、WO2004506446、WO2005012295、WO2005116003、WO2005116003、WO2006007959、DE 10 2004 060542.4、WO2007009911、WO2007028145、WO2007081755に記載されているようなタンパク質チロシンホスファターゼ1B(PTP1B)の阻害剤と組合せて投与される。
【0129】
一実施態様において、式Iの化合物はナトリウム依存性グルコース輸送体1または2(SGLT1、SGLT2)の調節剤、例えばKGA−2727、T−1095、SGL−0010、AVE2268、SAR7226およびセルグリフロジン、あるいは例えばWO2004007517、WO200452903、WO200452902、PCT/EP2005/005959、WO2005085237、JP2004359630、WO2005121161、WO2006018150、WO2006035796、WO2006062224、WO2006058597、WO2006073197、WO2006080577、WO2006087997、WO2006108842、WO2007000445、WO2007014895、WO2007080170またはA. L. HandlonのExpert Opin.
Ther. Patents, 15(11), 1531〜1540(2005年)に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0130】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2007013689、WO2007033002に記載されているようなGPR40調節剤と組合せて投与される。
【0131】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2004041274に記載されているようなGPR119b調節剤と組合せて投与される。
【0132】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2005061489(PSN−632408)、WO2004065380、WO2007003960〜62およびWO2007003964に記載されているようなGPR119調節剤と組合せて投与される。
【0133】
他の実施態様において、式Iの化合物はGPR120調節剤と組合せて投与される。
【0134】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2005073199、WO2006074957、WO2006087309、WO2006111321、WO2007042178に記載されているようなホルモン感受性リパーゼ(HSL)および/またはホスホリパーゼの阻害剤と組合せて投与される。
【0135】
一実施態様において、式Iの化合物はアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)の阻害剤、例えばWO199946262、WO200372197、WO2003072197、WO2005044814、WO2005108370、JP2006131559、WO2007011809、WO2007011811、WO2007013691に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0136】
他の実施態様において、式Iの化合物はキサンチンオキシドレダクターゼ(XOR)の調節剤と組合せて投与される。
【0137】
一実施態様において、式Iの化合物はホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)の阻害剤、例えばWO2004074288に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0138】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばUS2005222220、WO2005085230、WO2005111018、WO2003078403、WO2004022544、WO2003106410、WO2005058908、US2005038023、WO2005009997、US2005026984、WO2005000836、WO2004106343、EP1460075、WO2004014910、WO200
3076442、WO2005087727またはWO2004046117に記載されているようなグリコーゲン合成酵素キナーゼ−3β(GSK−3ベータ)の阻害剤と組合せて投与される。
【0139】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2006072354に記載されているような血清/グルココルチコイドで調節されるキナーゼ(SGK)の阻害剤と組合せて投与される。
【0140】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2007035355に記載されているようなRUP3受容体作動薬と組合せて投与される。
【0141】
一実施態様において、式Iの化合物はプロテインキナーゼCベータ(PKCベータ)の阻害剤、例えばルボキシストーリンと組合せて投与される。
【0142】
他の実施態様において、式Iの化合物は血管拡張性失調症変異(ATM)プロテインキナーゼをコードする遺伝子の活性化剤、例えばクロロキンと組合せて投与される。
【0143】
一実施態様において、式Iの化合物はエンドセリンA受容体拮抗薬、例えばアボセンタン(SPP−301)と組合せて投与される。
【0144】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2001000610、WO2001030774、WO2004022553またはWO2005097129に記載されているような“I−カッパBキナーゼ”の阻害剤(IKK 阻害剤)と組合せて投与される。
【0145】
一実施態様において、式Iの化合物は例えばWO2005090336、WO2006071609、WO2006135826に記載されているようなグルココルチコイド受容体(GR)の調節剤と組合せて投与される。
【0146】
他の実施態様において、式Iの化合物はCART調節剤(Asakawa, A.らの「Cocaine−amphetamine−regulated transcript influences energy metabolism, anxiety and gastric emplying in mice」, Hormone and Metabolic Research, 33(9), 554〜558(2001年)を参照);
NPY拮抗薬、例えばナフタレン−1−スルホン酸{4−[(4−アミノキナゾリン−2−イルアミノ)メチル]シクロヘキシルメチル}アミド塩酸塩(CGP71683A);
L−152804、または例えばWO2006001318に記載されているようなNPY−5受容体拮抗薬;
例えばWO2007038942に記載されているようなNPY−4受容体拮抗薬;
例えばWO2007038943に記載されているようなNPY−2受容体拮抗薬;
ペプチドYY3〜36(PYY3〜36)または類似化合物、例えばCJC−1682(Cys34を通してヒト血清アルブミンと共役したPYY3−36)、CJC−1643(生体内で血清アルブミンと共役したPYY3〜36の誘導体)、またはWO2005080424、WO2006095166に記載されているようなもの;
WO2006096847に記載されているようなペプチドオベスタチン誘導体;
CB1R(カンナビノイド受容体1)拮抗薬(例えばリモナバント、SR147778、SLV−319、AVE−1625、MK−0364またはそれらの塩、あるいは例えばEP0656354、WO00/15609、WO2001/64632−64634、WO 02/076949、WO2005080345、WO2005080328、WO2005080343、WO2005075450、WO2005080357、WO200170700、WO2003026647〜48、WO200302776、WO2003040107、WO2003007887、WO2003027069、US6,509,367、WO200132663、WO2003086288、WO2003087037、WO2004048317、WO2004058145、WO2003084930、WO2003084943、WO2004058744、WO2004013120、WO2004029204、WO2004035566、WO2004058249、WO2004058255、WO2004058727、WO2004069838、US20040214837、US20040214855、US20040214856、WO2004096209、WO2004096763、WO2004096794、WO2005000809、WO2004099157、US20040266845、WO2004110453、WO2004108728、WO2004000817、WO2005000820、US20050009870、WO200500974、WO2004111033〜34、WO200411038〜39、WO2005016286、WO2005007111、WO2005007628、US20050054679、WO2005027837、WO2005028456、WO2005063761〜62、WO2005061509、WO2005077897、WO2006047516、WO2006060461、WO2006067428、WO2006067443、WO2006087480、WO2006087476、WO2006100208、WO2006106054、WO2006111849、WO2006113704、WO2007009705、WO2007017124、WO2007017126、WO2007018459、WO2007016460、WO2007020502、WO2007026215、WO2007028849、WO2007031720、WO2007031721、WO2007036945、WO2007038045、WO2007039740、US20070015810、WO2007046548、WO2007047737、WO2007084319、WO2007084450に記載されているような化合物);
例えばWO2007001939、WO2007044215、WO2007047737に記載されているようなカンナビノイド受容体1/カンナビノイド受容体2(CB1/CB2)を調節する化合物;
【0147】
MC4受容体アゴニスト(1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−カルボン酸[2−(3a−ベンジル−2−メチル−3−オキソ−2,3,3a,4,6,7−ヘキサヒドロピラゾロ[4,3−c]ピリジン−5−yl)−1−(4−クロロフェニル)−2−オキソエチル]アミド(WO 01/91752))、またはLB53280、LB53279、LB53278またはTHIQ、MB243、RY764、CHIR−785、PT−141、あるいはWO2005060985、WO2005009950、WO2004087159、WO2004078717、WO2004078716、WO2004024720、US20050124652、WO2005051391、WO2004112793、WOUS20050222014、US20050176728、US20050164914、US20050124636、US20050130988、US20040167201、WO2004005324、WO2004037797、WO2005042516、WO2005040109、WO2005030797、US20040224901、WO200501921、WO200509184、WO2005000339、EP1460069、WO2005047253、WO2005047251、WO2005118573、EP1538159、WO2004072076、WO2004072077、WO2006021655〜57、WO2007009894、WO2007015162、WO2007041061、WO2007041052に記載されているようなもの;
オレキシン受容体拮抗薬(例えば1−(2−メチル−ベンゾキサゾール−6−イル)−3−[1,5]ナフチリジン−4−イル尿素塩酸塩(SB−334867−A)、あるいは例えばWO200196302、WO200185693、WO2004085403、WO2005075458またはWO2006067224に記載されているようなもの);
ヒスタミンH3受容体拮抗薬(例えば3−シクロヘキシル−1−(4,4−ジメチル−1,4,6,7−テトラヒドロイミダゾ[4,5−c]ピリジン−5−イル)プロパン−1−オンシュウ酸塩(WO 00/63208)、またはWO200064884、WO2005082893、WO2006107661、WO2007003804、WO2007016496、WO2007020213に記載されているようなもの);
ヒスタミンH1/ヒスタミンH3調節剤、例えばベタヒスチンまたはその二塩酸塩;
CRF拮抗薬(例えば[2−メチル−9−(2,4,6−トリメチルフェニル)−9H−1,3,9−トリアザフルオレン−4−イル]ジプロピルアミン(WO 00/66585));
CRF BP拮抗薬(例えばウロコルチン);
ウロコルチン作動薬;
ベータ−3アドレナリン受容体アゴニスト、例えば1−(4−クロロ−3−メタンスルホニルメチルフェニル)−2−[2−(2,3−ジメチル−1H−インドール−6−イルオキシ)エチルアミノ]エタノール塩酸塩(WO 01/83451)、ソラベグロン(GW−427353)またはN−5984(KRP−204)、あるいはJP2006111553、WO2002038543、WO2007048840〜843に記載されているようなもの;
MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト;
MCH(メラニン凝集ホルモン)受容体拮抗薬(例えばNBI−845、A−761、A−665798、A−798、ATC−0175、T−226296、T−71、GW−803430、またはWO2005085200、WO2005019240、WO2004011438、WO2004012648、WO2003015769、WO2004072025、WO2005070898、WO2005070925、WO2004039780、WO2004092181、WO2003033476、WO2002006245、WO2002089729、WO2002002744、WO2003004027、FR2868780、WO2006010446、WO2006038680、WO2006044293、WO2006044174、JP2006176443、WO2006018280、WO2006018279、WO2006118320、WO2006130075、WO2007018248、WO2007012661、WO2007029847、WO2007024004、WO2007039462、WO2007042660、WO2007042668、WO2007042669、US2007093508、US2007093509、WO2007048802、JP2007091649に記載されているような化合物);
CCK−Aアゴニスト(例えば{2−[4−(4−クロロ−2,5−ジメトキシフェニル)−5−(2−
シクロヘキシルエチル)チアゾール−2−イルカルバモイル]−5,7−ジメチルインドール−1−イル}酢酸トリフルオロ酢酸塩(WO 99/15525)、SR−146131(WO 0244150)またはSSR−125180、あるいはWO2005116034に記載されているようなもの);
【0148】
セロトニン再取り込み阻害剤(例えばデキスフェンフルラミン);
混合セロトニン/ドーパミン再取り込み阻害剤(例えばブプロピオン)、またはブプロピオンおよびナルトレキソンの混合剤;
混合セロトニン作動性およびノルアドレナリン作動性化合物(例えばWO 00/71549);
5−HT受容体アゴニスト、例えば1−(3−エチルベンゾフラン−7−イル)ピペラジンシュウ酸塩(WO 01/09111);
混合ドーパミン/ノルエピネフリン/アセチルコリン再取り込み阻害剤(例えばテソフェンシン);
5−HT2C受容体アゴニスト(例えばロルカセリン塩酸塩(APD−356)、BVT−933、またはWO200077010、WO20077001〜02、WO2005019180、WO2003064423、WO200242304、WO2005035533、WO2005082859、WO2006077025、WO2006103511に記載されているようなもの);
5−HT6受容体拮抗薬、例えばE−6837またはBVT−74316、あるいは例えばWO2005058858、WO2007054257に記載されているようなもの;
ボンベシン受容体アゴニスト(BRS−3作動薬);
ガラニン受容体拮抗薬;
成長ホルモン(例えばヒト成長ホルモンまたはAOD−9604);
成長ホルモン放出化合物(6−ベンジルオキシ−1−(2−ジイソプロピルアミノエチルカルバモイル)−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−カルボン酸t−ブチル(WO 01/85695));
成長ホルモン分泌促進受容体拮抗薬(グレリン拮抗薬)、例えばA−778193、またはWO2005030734に記載されているようなもの;
TRHアゴニスト(例えばEP 0 462 884を参照);
脱共役タンパク質2または3の調節剤;
レプチン作動薬(例えばLee, Daniel W.、Leinung, Matthew C.、Rozhavskaya−Arena, Marina、Grasso, Patricia.の「Leptin agonists as a potential approach to the treatment of obesity」, Drugs of the Future, 26(9), 873〜881(2001年)を参照);
DAアゴニスト(ブロモクリプチンまたはドプレキシン);
リパーゼ/アミラーゼ阻害剤(例えばWO 00/40569);
ジアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ(DGAT)の阻害剤、例えばBAY−74−4113、または例えばUS2004/0224997、WO2004094618、WO200058491、WO2005044250、WO2005072740、JP2005206492、WO2005013907、WO2006004200、WO2006019020、WO2006064189、WO2006082952、WO2006120125、WO2006113919、WO2006134317、WO2007016538に記載されているようなもの;
脂肪酸シンターゼ(FAS)の阻害剤、例えばC75、またはWO2004005277に記載されているようなもの;
例えばWO2007009236、WO2007044085、WO2007046867、WO2007046868、WO20070501124に記載されているようなステアロイル−CoAデルタ9不飽和化酵素(SCD1)の阻害剤;
オキシントモジュリン;
オレオイル−エステロン;あるいは
甲状腺ホルモン受容体のアゴニストまたは部分作動薬、例えばKB−2115、またはWO20058279、WO200172692、WO200194293、WO2003084915、WO2004018421、WO2005092316、WO2007003419、WO2007009913、WO2007039125に記載されているようなものと組合せて投与される。
【0149】
一実施態様において、他の活性成分はアルファ4−ベータ2ニコチン性アセチルコリン受容体の部分アゴニストであるバレニクリン酒石酸塩である。
【0150】
一実施態様において、他の活性成分はトロデュスケミンである。
【0151】
一実施態様において、他の活性成分はSIRT1酵素の調節剤である。
【0152】
本発明の一実施態様において、他の活性成分は他の活性成分はレプチンである;例えばSalvador, Javier、Gomez−Ambrosi, Javier、Fruhbeck, Gemaの「Perspectives in the therapeutic use of leptin」, Expert Opinion on Pharmacotherapy, 2(10), 1615〜1622(2001年)を参照。
【0153】
一実施態様において、他の活性成分はデキサンフェタミンまたはアンフェタミンである。
【0154】
一実施態様において、他の活性成分はフェンフルラミンまたはデキスフェンフルラミンである。
【0155】
他の実施態様において、他の活性成分はシブトラミンである。
【0156】
一実施態様において、他の活性成分はマジンドールまたはフェンテルミンである。
【0157】
一実施態様において、式Iの化合物は増量剤、好ましくは不溶性増量剤(例えばCarob/Caromax(登録商標)(Zunft H Jらの「高コレステロール血症を治療するためのカロブパルプ(Carob pulp)製剤」, ADVANCES IN THERAPY, 18(5), 230〜6(2001年9月〜10月)を参照)と組合せて投与される。CaromaxはNutrinova, Nutrition Specialties & Food Ingredients(Industriepark Hoechst, 65926 Frankfurt/Main)社製のカロブ含有製品である。Caromax(登録商標)との併用は単一製剤で行なうことができ、または式Iの化合物およびCaromax(登録商標)を別々に投与することができる。Caromax(登録商標)は例えばパン製品またはミューズリーバーのような食料品の形態で投与することもできる。
【0158】
本発明の化合物と1種またはそれ以上の前記化合物、さらに場合により1種またはそれ以上の薬理学的に活性な物質との適当な組合せはそれぞれ本発明の保護範囲内にあるとみなされることは理解されよう。
【0159】
【化2】

【0160】
【化3】

【0161】
【化4】

【0162】
【化5】

【0163】
【化6】

【0164】
【化7】

【0165】
【化8】

【0166】
【化9】

【0167】
本化合物の活性を次のようにして試験した:
細胞のPPARアルファアッセイによるPPARアゴニストのEC50値の定量
原理
ヒトPPARアルファと結合して、それをアゴニスト作用で活性化する物質の効力は本明細書でPPARアルファレポーター細胞株と呼ばれる安定に導入されたHEK細胞株(HEK=ヒト胎児腎臓)を使用して分析される。それは2種の遺伝要素、すなわちルシフェラーゼレポーター要素(pdeltaM−GAL4−Luc−Zeo)、およびPPARアルファリガンドに依存するルシフェラーゼレポーター要素の発現に介在するPPARアルファ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBD)を含む。安定して構成的に発現した融合タンパク質GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBDはPPARアルファレポーター細胞株の細胞核でGAL4タンパク質部分を介してGAL4 DNA結合モチーフに細胞株のゲノムで安定に融合されるルシフェラーゼレポーター要素の5'−上流を結合する。脂肪酸を除去したウシ胎児血清(cs−FCS)がアッセイで使用される場合、PPARアルファリガンドの不在下でルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現は少ない。PPARアルファリガンドはPPARアルファ融合タンパク質を結合および活性化し、それによりルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を刺激する。生成したルシフェラーゼは適当な基質を使用して化学発光分析により検出することができる。
【0168】
PPARアルファレポーター細胞株の構築
PPARアルファレポーター細胞株を2段階で作製した。最初に、ルシフェラーゼレポーター要素を構築し、そして安定にHEK細胞に導入した。このために、酵母転写因子GAL4(受入番号AF264724)の5個の結合部位を68bp−long最小MMTVプロモーター(受入番号V01175)の5'−上流にクローニングした。最小MMTVプロモーター領域はRNAポリメラーゼIIによる効率的な転写を可能にするCCAATボックスおよびTATA要素を含有する。GAL4−MMTV構成体のクローニングおよび配列決定はSambrook J.らのMolecular cloning、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989年)に記載のようにして行なった。次に、ホタル(Photinus pyralis)の全遺伝子(受入番号M15077)をGAL4−MMTV要素の3'−下流にクローニングした。配列決定後、5個のGAL4結合部位、MMTVプロモーターおよびルシフェラーゼ遺伝子からなるルシフェラーゼレポーター要素をゼオシン耐性を与えるプラスミドに再クローニングしてプラスミドpdeltaM−GAL4−Luc−Zeoを得た。このベクターをAusubel, F.M.らのCurrent protocols in molecular biology, 第1〜3巻, John Wiley & Sons社(1995年)に記載の方法に従ってHEK細胞に導入した。次に、ゼオシンを含有する培地(0.5mg/ml)を使用してルシフェラーゼ遺伝子の基本的発現が非常に低い適当な安定した細胞クローンを選択した。
【0169】
第2段階で、PPARアルファ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBDを上記の安定な細胞クローンに導入した。このために、最初にグルココルチコイド受容体(受入番号P04150)のN−末端76アミノ酸に関するcDNAコーディングを酵母転写因子GAL4(受入番号P04386)のアミノ酸1−147に関するcDNA領域コーディングに結合させた。ヒトPPARアルファ受容体(アミノ酸S167−Y468;受入番号S74349)のリガンド結合ドメインのcDNAをこのGR−GAL4構成体の3'−末端でクローニングした。このようにして作製した融合構成体(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBD)をプラスミドpcDNA3(Invitrogen)に再クローニングし、その中でのサイトメガロウイルスプロモーターによる構成的発現を可能にした。このプラスミドを制限酵素エンドヌクレアーゼで線状化し、そしてルシフェラーゼレポーター要素を含む前記細胞クローンに安定に導入した。ルシフェラーゼレポーター要素を含み、PPARアルファ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARアルファ−LBD)を構成的に発現する最終PPARアルファレポーター細胞株をゼオシン(0.5mg/ml)およびG418(0.5mg/ml)で選択することにより単離した。
【0170】
アッセイ手順
PPARアルファアゴニストの活性は下記の3−日アッセイで定量される:
第1日
PPARアルファレポーター細胞株を次の追加成分:10%のcs−FCS(ウシ胎児血清;#SH−30068.03、Hyclone)、0.5mg/mlのゼオシン(#R250−01、Invitrogen)、0.5mg/mlのG418(#10131−027、Invitrogen)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(#15140−122、Invitrogen)および2mMのL−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)と混合したDMEM(#41965−039、Invitrogen)中で80%コンフルエンスまで培養する。培養は37℃の細胞培養器において5%CO2の存在下、標準的な細胞培養瓶(#353112、Becton Dickinson)中で行なわれる。80%コンフルエンスの細胞を15mlのPBS(#14190−094、Invitrogen)で1回洗浄し、37℃において3mlのトリプシン溶液(#25300−054、Invitrogen)で2分間処理し、5mlの上記DMEMに取り、そして細胞計数器でカウントする。500,000細胞/mlまで希釈した後、35,000細胞を透明なプラスチック製の底部を有する96ウェルマイクロプレート(#3610、Corning Costar)の各ウェルに接種する。プレートを37℃および5%CO2の細胞培養器において24時間インキュベートする。
【0171】
第2日
試験するPPARアルファアゴニストをDMSO中に10mMの濃度で溶解する。このストック溶液を5%のcs−FCS(#SH−30068.03、Hyclone)、2mMのL−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)および前記抗生物質(ゼオシン、G418、ペニシリンおよびストレプトマイシン)と混合したDMEM(#41965−039、Invitrogen)で希釈する。試験物質を10μM〜100pMの範囲の11種類の濃度で試験する。より強力な化合物を1μM〜10pMまたは100nM〜1pMの範囲の濃度で試験する。
【0172】
第1日に接種したPPARアルファレポーター細胞株の培地を吸引により完全に除去し、そして培地で希釈した試験物質を直接細胞に加える。前記物質の希釈および添加はロボット(Beckman FX)により行なわれる。培地で希釈した試験物質の最終容量は96ウェルマイクロプレートの1ウェルあたり100μlである。アッセイのDMSO濃度は溶媒の細胞毒性を回避するために0.1%v/v未満である。
【0173】
個々のプレートでアッセイの機能を明らかにするために、同様に11種類の濃度に希釈した標準PPARアルファアゴニストを各プレートに加える。アッセイプレートを37℃および5%CO2の培養器において24時間インキュベートする。
【0174】
第3日
試験物質で処理したPPARアルファレポーター細胞を培養器から取り出し、そして培地を吸引除去する。96ウェルマイクロプレートの各ウェルに50μlのBright Glo試薬(Promega社製)をピペットで加えて細胞を溶解させる。暗所において室温で10分間インキュベートした後、マイクロプレートを照度計(Wallac社のTrilux)で測定する。マイクロプレートの各ウェルの測定時間は1秒である。
【0175】
評価
照度計の生データをMicrosoft Excelのファイルに移す。投与量−効果をプロットし、製造業者(IDBS)により指定されたXL.Fitプログラムを使用してPPARアゴニストのEC50値を計算する。
【0176】
細胞のPPARデルタアッセイによるPPARアゴニストのEC50値の定量
原理
ヒトPPARデルタと結合して、それをアゴニスト作用で活性化する物質の効力は本明細書でPPARデルタレポーター細胞株と呼ばれる安定に導入されたHEK細胞株(HEK =ヒト胎児腎臓)を使用して分析される。PPARアルファに関して記載したアッセイと同様に、PPARデルタレポーター細胞株もまた2種の遺伝要素、すなわちルシフェラーゼレポーター要素(pdeltaM−GAL4−Luc−Zeo)、およびPPARデルタリガンドに依存するルシフェラーゼレポーター要素の発現に介在するPPARデルタ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARデルタLBD)を含む。安定して構成的に発現した融合タンパク質GR−GAL4−ヒトPPARデルタLBDはPPARデルタレポーター細胞株の細胞核でGAL4タンパク質部分を介してGAL4 DNA結合モチーフに細胞株のゲノムで安定に融合されるルシフェラーゼレポーター要素の5'−上流を結合する。脂肪酸を除去したウシ胎児血清(cs−FCS)がアッセイで使用される場合、PPARデルタリガンドの不在下でルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現は少ない。PPARデルタリガンドはPPARデルタ融合タンパク質を結合および活性化し、それによりルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を刺激する。生成したルシフェラーゼは適当な基質を使用して化学発光分析により検出することができる。
【0177】
PPARデルタレポーター細胞株の構築
安定なPPARデルタレポーター細胞株の作製はルシフェラーゼレポーター要素を安定に導入した安定なHEK−細胞クローンに基づいている。この段階はすでに上記の“PPARアルファレポーター細胞株の構築”の部分で説明した。第2段階で、PPARデルタ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBDをこの細胞クローンに安定に導入した。このために、グルココルチコイド受容体(受入番号P04150)のN−末端76アミノ酸に関するcDNAコーディングを酵母転写因子GAL4(受入番号P04386)のアミノ酸1−147に関するcDNA領域コーディングに結合させた。ヒトPPARデルタ受容体(アミノ酸S139−Y441;受入番号L07592)のリガンド結合ドメインのcDNAをこのGR−GAL4構成体の3'−末端でクローニングした。このようにして作製した融合構成体(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBD)をプラスミドpcDNA3(Invitrogen)に再クローニングしてサイトメガロウイルスプロモーターによる構成的発現を可能にした。このプラスミドを制限酵素エンドヌクレアーゼで線状化し、そしてルシフェラーゼレポーター要素を含む前記細胞クローンに安定に導入した。ルシフェラーゼレポーター要素を含み、PPARデルタ融合タンパク質(GR−GAL4−ヒトPPARデルタ−LBD)を構成的に発現する最終PPARデルタレポーター細胞株をゼオシン(0.5mg/ml)およびG418(0.5mg/ml)で選択することにより単離した。
【0178】
アッセイの手順および評価
PPARデルタアゴニストの活性は試験の有効性を比較対照する基準としてPPARデルタレポーター細胞株および特定のPPARデルタアゴニストを使用することを除けばPPARアルファレポーター細胞株についてすでに説明した手順と全く同様にして3−日アッセイにより定量される。
【0179】
本明細書に記載したPPARアゴニストについてPPARデルタEC50値を測定した結果、1nM〜>10μMの範囲であった。本発明の式Iの化合物はPPARデルタ受容体を活性化する。
【0180】
細胞のガンマPPARアッセイによるPPARアゴニストのEC50値の定量
原理
PPARアゴニストの細胞PPARガンマ活性を定量するために一時的なトランスフェクション系が使用される。それはルシフェラーゼレポータープラスミド(pGL3basic−5xGAL4−TK)およびPPARガンマ発現プラスミド(pcDNA3−GAL4−ヒトPPARガンマLBD)の使用に基づいている。両方のプラスミドをヒト胎児腎臓細胞(HEK細胞)に一時的に導入する。それにより、これらの細胞でレポータープラスミドのGAL4結合部位に結合する融合タンパク質GAL4−ヒトPPARガンマLBDが発現する。PPARガンマ活性リガンドの存在下で、活性化した融合タンパク質GAL4−ヒトPPARガンマLBDはルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を誘発し、それはルシフェラーゼ基質を加えた後に化学発光シグナルの形態で検出することができる。安定に導入したPPARアルファリポーター細胞系との相違点として、PPARガンマ融合タンパク質の安定した永久的発現が細胞毒性であるため細胞PPARガンマアッセイでは2種の成分(ルシフェラーゼレポータープラスミドおよびPPARガンマ発現プラスミド)はHEK 細胞に一時的に導入される。
【0181】
プラスミドの構築
ルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3basic−5xGAL4−TKはPromega社製のベクターpGL3basicに基づいている。レポータープラスミドは酵母転写因子GAL4の5個の結合部位(それぞれ配列5'−CTCGGAGGACAGTACTCCG−3’を有する結合部位)を60bp−longチミジンキナーゼプロモーターセクション(Genbank受入番号AF027128)の5'−上流と一緒にpGL3basicにクローニングすることにより製造される。チミジンキナーゼプロモーターの3'−下流はすでに使用されるプラスミド pGL3basicの構成成分であるホタル(Photinus pyralis)の全ルシフェラーゼ遺伝子(Genbank受入番号M15077)である。レポータープラスミドpGL3basic−5xGAL4−TKのクローニングおよび配列決定はSambrook J.らのMolecular cloning, Cold
Spring Harbor Laboratory Press(1989年)に記載のようにして行なった。
【0182】
PPARガンマ発現プラスミドpcDNA3−GAL4−ヒトPPARガンマLBDは最初に酵母転写因子GAL4(Genbank受入番号P04386)のアミノ酸1−147に関するcDNAコーディングをプラスミドpcDNA3(Invitrogen社製)サイトメガロウイルスプロモーターの3’−下流にクローニングすることにより作製した。次に、ヒトPPARガンマ受容体のリガンド結合ドメイン(LBD)のcDNA(アミノ酸I152−Y475;受入番号g1480099)GAL4 DNA結合ドメインの3'−下流。PPARガンマ発現プラスミドpcDNA3−GAL4−ヒトPPARガンマLBDのクローニングおよび配列決定もまたSambrook J.らのMolecular cloning, Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989年)に記載のようにして行なった。ルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3basic−5xGAL4−TKおよびPPARガンマ発現プラスミドpcDNA3−GAL4−ヒトPPARガンマLBDの他に、標準プラスミドpRL−CMV(Promega社製)およびStratagene社製のプラスミドpBluescript SK(+)もまた細胞PPARガンマアッセイで使用される。4種のプラスミドはすべてQiagen社製のプラスミド標本キットを使用して作製し、HEK細胞への導入前に確実にプラスミド品質を最小量の内毒素含量にした。
【0183】
アッセイ手順
PPARガンマアゴニストの活性は下記の4−日アッセイで定量される。導入前に、HEK細胞を次の追加成分:10%FCS(#16000−044、Invitrogen)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(#15140−122、Invitrogen)および2mMのL−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)と混合したDMEM(#41965−039、Invitrogen)中で培養する。
【0184】
第1日
最初に、溶液A:DMEMの他に4種の前記プラスミドをすべて含有するトランスフェクション混合物を調製する。アッセイの各96ウェルマイクロプレートについて次の量を使用して3mlの溶液とする:2622μlの抗生物質および血清を含まないDMEM(#41965−039、Invitrogen)、100μlの標準プラスミドpRL−CMV(1ng/μl)、100μlのルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3basic−5xGAL4−TK(10ng/μl)、100μlのPPARガンマ発現プラスミドpcDNA3−GAL4−ヒトPPARガンマLBD(100ng/μl)および78μlのプラスミドpBluescript SK(+)(500ng/μl)。次に、各96ウェルマイクロプレートについて1.9mlのDMEM(#41965−039、Invitrogen)を100μlのPolyFect トランスフェクション試薬(Qiagen社製)と混合することにより2mlの溶液Bを調製する。その後、3mlの溶液Aを2mlの溶液Bと混合して5mlの溶液Cを得、それをマルチピペット操作により完全に混合して室温で10分間インキュベートする。
【0185】
容量が175cm2の細胞培養瓶からの80%コンフルエンスのHEK細胞を15mlのPBS(#14190−094、Invitrogen)で1回洗浄し、37℃において3mlのトリプシン溶液(#25300−054、Invitrogen)で2分間処理する。次に、細胞を10%FCS(#16000−044、Invitrogen)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(#15140−122、Invitrogen)および2mMのL−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)と混合した15mlのDMEM(#41965−039、Invitrogen)に取る。細胞懸濁液を細胞計数器でカウントした後、その懸濁液を250,000 細胞/mlまで希釈する。1個のマイクロプレートについて15mlのこの細胞懸濁液を5mlの溶液Cと混合する。200μlの懸濁液を透明なプラスチック製の底部を有する96ウェルマイクロプレート(#3610、Corning Costar)の各ウェルに接種する。プレートを37℃および5%CO2の細胞培養器において24時間インキュベートする。
【0186】
第2日
試験するPPARアゴニストをDMSO中に10mMの濃度で溶解する。このストック溶液を2%Ultroser(#12039−012、Biosepra)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン溶液(#15140−122、Invitrogen)および2mMのL−グルタミン(#25030−024、Invitrogen)と混合したDMEM(#41965−039、Invitrogen)で希釈する。試験物質を10μM〜100pMの範囲の全部で11種類の濃度で試験する。より強力な化合物を1μM〜10pMの範囲の濃度で試験する。第1日に導入および接種したHEK 細胞の培地を吸引により完全に除去し、そして培地で希釈した試験物質を直接細胞に加える。前記物質の希釈および添加はロボット(Beckman FX)により行なわれる。培地で希釈した試験物質の最終容量は96ウェルマイクロプレートの1ウェルあたり100μlである。個々のプレートでアッセイの機能を明らかにするために、同様に11種類の濃度に希釈した標準PPARガンマアゴニストを各プレートに加える。アッセイプレートを37℃および5%CO2の培養器においてインキュベートする。
【0187】
第4日
培地を吸引により除去した後、50μlのデュアル−GloTM試薬(デュアル−GloTMルシフェラーゼアッセイ系;Promega)を製造業者の使用説明書に従って加えて細胞を溶解させ、細胞内で生成するホタルルシフェラーゼ(Photinus pyralis)の基質を得る。暗所において室温で10分間インキュベートした後、ホタルルシフェラーゼが介在する化学発光を計測器で測定する(各ウェルの測定時間1秒;Wallac社のTrilux)。次に、50μlのデュアル−GloTM Stop & Glo試薬(デュアル−GloTMルシフェラーゼアッセイ系;Promega)を各ウェルに加えてホタルルシフェラーゼの活性を停止し、標準プラスミドpRL−CMVにより発現するウミシイタケルシフェラーゼの基質を得る。暗所において室温でさらに10分間インキュベートした後、ウミシイタケルシフェラーゼが介在する化学発光を同様に計測器で各ウェルについて1秒間測定する。
【0188】
評価
照度計の生データをMicrosoft Excelのファイルに移す。ホタル/ウミシイタケルシフェラーゼの活性比率をマイクロプレートの1ウェルから得られる各測定値について定量する。投与量−効果をプロットし、製造業者(IDBS)により指定されたXL.Fitプログラムを使用して比率からPPARアゴニストのEC50値を計算する。
【0189】
本明細書に記載したPPARアゴニストについてPPARガンマEC50値を測定した結果、1nM〜>10μMの範囲であった。本発明の式Iの化合物はPPARガンマ受容体を活性化する。
【0190】
表Iに記載した実施例は本発明を詳しく説明するのに役立つが、それを制限するものではない。
【0191】
【表1】

【0192】
【表2】

【0193】
上記実施例の幾つかの効力を次の表に示す:
【表3】

【0194】
方法
本発明の一般式(式中、R1、R3、R4、R5、R6およびR7は上記で定義された通りである)の化合物は下記の反応スキームに示したようにして得ることができる:
【化10】

【0195】
一般式2のアミンを式(式中、XはF、Cl、Br、Iのようなハロゲン、または他の脱離基である)の化合物と室温または高温において適当な不活性溶媒中、トリエチルアミンまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下で反応させて一般式1の化合物を得る。
【0196】
別法として、一般式4の塩化スルホニルを一般式5のアミンとトリエチルアミンまたはピリジンのような塩基および不活性溶媒の存在下でよく知られている方法により反応させて所望の式1の生成物を得る。
【0197】
中間体2および4は次のスキームに従って製造した:
【化11】

【0198】
一般式10のアセトアミドをクロロスルホン酸と反応させて一般式8のクロロスルホニル誘導体を得、それをアミン5と反応させると中間体6が得られ、それを高温で塩酸により処理して一般式2の中間体を得た。
【0199】
一般式4の中間体はアミンおよびピリジン誘導体3から出発して反応体を50〜150℃において適当な溶媒中、塩基の存在下で数時間加熱し、次に一般構造式7の中間体にクロロスルホン酸を作用させることにより合成した。
【0200】
他の化合物は前述に応じて、または知られている方法により得ることができる。
【0201】
【表4】

【0202】
【表5】

【0203】
さらに式Iの化合物を対応して、または知られている方法により製造することができる。
【0204】
上記実施例の化合物を製造するための実験手順を下記で説明する:
【実施例】
【0205】
〔実施例1〕4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロヘキシル}−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド
【化12】

【0206】
1a) (3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−(1−フェニル−シクロヘキシルメチル)アミン
【化13】

475mgの1−フェニル−シクロヘキシル−メチルアミンから、596mgの2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジンと2.5mlのNMP中の354mgの炭酸カリウムの存在下、80℃で1時間反応させることにより製造した。20mlの水で希釈した後、生成物を30mlの酢酸エチルで抽出し、溶離剤としてジクロロメタン:メタノール=98:2を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して469mgの淡黄色の油状物を得た。MS(ESI):369 (M+H+)。
【0207】
1b) 4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロヘキシル}−ベンゼンスルホニルクロライド
【化14】

185mgの(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イル)−(1−フェニル−シクロヘキシルメチル)アミンを15mlの塩化メチレンに溶解し、0.14mlのクロロスルホン酸を加えた。反応混合物を室温で4日間攪拌し、氷水(20ml)に注いだ。有機層を分離し、50mlのブラインで2回洗浄し、MgSO4上で乾燥した。溶媒を真空下で除去して194mgの粗生成物を得た。MS(ESI):468 (M+H+)。
【0208】
4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロヘキシル}−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド
58mgの5−イソプロピル−1,2,3−チアジアゾール−2−イルアミンおよび190mgの4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロヘキシル}−ベンゼンスルホニルクロライドを2mlのピリジンに溶解し、室温で一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物を溶離剤としてジクロロメタン:メタノール=9:1を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して50mgの生成物を得た。MS(ESI):575 (M+H+)。
【0209】
〔実施例2〕トランス−4−[(1S,2R)−2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼン−スルホンアミド
【化15】

【0210】
〔実施例2a〕N−(2−フェニル−シクロペンチル)アセトアミド
【化16】

MS(ESI):204 (M+H+)。
4.45gのトランス−2−フェニル−シクロペンチルアミンおよび4.2mlのトリエチルアミンを50mlの酢酸エチルに溶解した。2.86mlの無水酢酸をゆっくりと加え、混合物を1時間攪拌し、40mlの水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、ろ過し、蒸発させて4.7gの粗製固体を得、それをさらに精製することなく使用した。
【0211】
〔実施例2b〕トランス−4−(2−アセチルアミノ−シクロペンチル)−ベンゼンスルホニルクロライド
【化17】

MS(ESI):302 (M+H+)。
4.7gの実施例2aの粗生成物を90mlのジクロロメタンに溶解した。室温で攪拌しながらこの混合物に5,4mlのクロロスルホン酸を滴加した。反応混合物を50℃で1時間加熱し、室温まで冷却した後、70mlの氷水で摩砕した。分離した後、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、蒸発乾固して4.4gの粗生成物を得た。
【0212】
〔実施例2c〕トランス−N−{2−[4−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イルスルファモイル)ヘニル]−シクロペンチル}−アセトアミド
【化18】

608mgのトランス−4−(2−アセチルアミノ−シクロペンチル)−ベンゼンスルホニルクロライド、3mlのピリジンおよび286mgの5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアミンを室温で30分間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を20mlの2N塩酸で処理し、生成物を30mlの酢酸エチルで抽出し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、DCM:メタノール=96:4)により精製した。収量:150mg。MS(ESI):409 (M+H+)。
【0213】
〔実施例2d〕トランス−4−(2−アミノ−シクロペンチル)−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩
【化19】

150mgのトランス−N−{2−[4−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イルスルファモイル)ヘニル]−シクロペンチル}−アセトアミドから、それを10mlの2N HCl中、100℃で13時間加熱することにより製造した。収量:135mg。MS(ESI):367 (M+H+)。
【0214】
トランス−4−[(1S,2R)−2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼン−スルホンアミド
【化20】

MS(ESI):547 (M+H+)。
29mgの2,3−ジクロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン、28mgの炭酸カリウム、1.5mlのNMPおよび53mgのトランス−4−(2−アミノ−シクロペンチル)−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩の混合物を105℃で10時間攪拌した。それを10mlの水で希釈した後、生成物を20mlの酢酸エチルで抽出し、溶離剤としてジクロロメタン:メタノール=98:2を使用するシリカゲル上のクロマトグラフィーにより精製して19.5mgの生成物を得た。MS(ESI):547 (M+H+)。
【0215】
〔実施例3〕シス−4−[(1S,2R)−2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼン−スルホンアミド
【化21】

MS(ESI):547 (M+H+)。
シス−2−フェニル−シクロペンチルアミンから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0216】
〔実施例4〕4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロペンチル}−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼン−スルホンアミド
【化22】

MS(ESI):561(M+H+)。
(1−フェニル−シクロペンチル)−メチルアミンから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0217】
〔実施例5〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化23】

MS(ESI):518 (M+H+)。
インダン−2−イルアミンから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0218】
〔実施例6〕4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロペンチル}−N−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド
【化24】

MS(ESI):586 (M+H+)。
1−フェニルシクロペンチル−メチルアミンから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0219】
〔実施例7〕3,4−[(1S,2R)−2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−シクロペンチル]−N−(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼン−スルホンアミド
【化25】

MS(ESI):572(M+H+)。
トランス−2−フェニル−シクロペンチルアミンから出発して実施例1に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0220】
〔実施例8〕6−クロロ−2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化26】

MS(ESI):553 (M+H+)。
5−クロロ−インダン−2−イルアミンから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0221】
〔実施例9〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−トリフルオロメチル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化27】

MS(ESI):544 (M+H+)。
インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−トリフルオロメチル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0222】
〔実施例10〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−6−メトキシ−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化28】

MS(ESI):549 (M+H+)。
5−メトキシ−インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0223】
〔実施例11〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−フェニル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化29】

MS(ESI):553 (M+H+)。
インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−フェニル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0224】
〔実施例12〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−シクロヘキシル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化30】

MS(ESI):559 (M+H+)。
インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−シクロヘキシル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0225】
〔実施例13〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−インダン−5−スルホン酸(5−シクロプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化31】

MS(ESI):517 (M+H+)。
インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−シクロプロピル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0226】
〔実施例14〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−3−メチル−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)
アミド
【化32】

MS(ESI):533 (M+H+)。
1−メチル−インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0227】
〔実施例15〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−6−メチル−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化33】

MS(ESI):533 (M+H+)。
5−メチル−インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0228】
〔実施例16〕4−{1−[(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−メチル]−シクロブチル}−N−(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)−ベンゼンスルホンアミド
【化34】

MS(ESI):547 (M+H+)。
(1−フェニル−シクロブチル)−メチルアミンおよび2−アミノ−5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。
【0229】
〔実施例17〕2−(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミノ)−6−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−インダン−5−スルホン酸(5−イソプロピル−[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アミド
【化35】

MS(ESI):617 (M+H+)。
5−(2,2,2−トリフルオロ−エトキシ)−インダン−2−イルアミンおよび2−アミノ−5−イソプロピル−1,3,4−チアジアゾールから出発して実施例2に記載の製造と同様の手順により製造した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての式I
【化1】

[式中、R1は(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、(C0−C6)アルキレン−(C5−C15)ヘテロアリールであり、前記アルキル、アルキレン、アリール、ヘテロアリールおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはF、Cl、Br、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、CF3、OCF3、CN、CO−(C1−C6)アルキル、COO(C1−C6)アルキル、CON((C0−C6)アルキレン−H)((C0−C6)アルキレン−H)、S(O)m(C1−C6)アルキルにより一、二または三置換され;
R2、R3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、CN、COO(C1−C6)アルキル、CON((C0−C6)アルキレン−H)((C0−C6)アルキレン−H)、S(O)m(C1−C6)アルキルであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R4、R5、R6およびR7は独立してH、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、(C0−C6)アルキレン−(C5−C15)ヘテロアリール、(C0−C6)アルキレン−(C3−C15)ヘテロシクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C3−C15)ヘテロシクロアルケニルであり、前記アルキル、アルキレンおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C0−C6)アルキレン−H、CF3、OCF3、CN、CO−(C1−C6)アルキル、COO−(C1−C6)アルキル、CON((C0−C6)アルキレン−H)((C0−C6)アルキレン−H)、S(O)m(C1−C6)アルキルにより一、二または三置換され、前記アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルケニルおよびヘテロアリールは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換され、そしてR4およびR5、R6およびR7、R5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C9)シクロアルキル、(C3−C9)ヘテロシクロアルキルまたは(C3−C9)ヘテロシクロアルケニルを形成し、前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロシクロアルケニルは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換され;そして
mは0、1または2である]の化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項2】
R1は(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、(C0−C6)アルキレン−(C5−C15)ヘテロアリールであり、前記アルキル、アルキレン、アリール、ヘテロアリールおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはF、Cl、Br、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C6)アルキル、CF3、OCF3、CNにより一、二または三置換され;
R2、R3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−H、CN、COO(C1−C6)アルキルであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R4、R5、R6およびR7は独立してH、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリール、前記アルキル、アルキレンおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン−O−(C0−C6)アルキレン−H、CF3により一、二または三置換され、前記アルキルおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換され、そして
R4およびR5、R6およびR7、R5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C9)シクロアルキル、(C3−C9)ヘテロシクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルは未置換であるか、またはハロゲン、CF3、(C1−C6)アルキルおよび(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項3】
R1は(C1−C6)アルキル、(C0−C6)アルキレン(C3−C6)シクロアルキル、(C0−C6)アルキレン−(C6−C14)アリールであり、前記アルキル、アルキレン、アリールおよびシクロアルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1または2記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項4】
R2およびR3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、(C0−C4)アルキレン−O−(C0−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1〜3の何れか1項に記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項5】
R4、R5、R6およびR7は独立してHまたは(C1−C6)であり、そして
R4およびR5またはR5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C9)シクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルは未置換であるか、または(C1−C6)アルキルにより一置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1〜4の何れか1項に記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項6】
R1は(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキルまたはフェニルであり、前記アルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され、
R2、R3は独立してH、ハロゲン、(C1−C6)アルキル、O−(C1−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R4、R5、R6およびR7は独立してH、(C1−C6)アルキルであり、前記アルキルは未置換であるか、またはハロゲンまたは(C1−C6)アルキルにより一、二または三置換され、そして
R4およびR5、R6およびR7、R5およびR6の少なくとも一対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって、またはR6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルは未置換であるか、または (C1−C6)アルキルにより一、二または三置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1〜5の何れか1項に記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項7】
R1は未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される(C1−C6)アルキルであり;
R2、R3はHであり;
R4およびR7はHであり;そして
R5およびR6の対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成する、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1〜7の何れか1項に記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項8】
R1は未置換であるか、またはFにより一、二または三置換される(C1−C6)アルキルであり;
R2、R3はHであり;
R6およびR7はHであり;そして
R4およびR5の対はそれらが結合しているC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成する、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1〜7の何れか1項に記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項9】
R1は(C1−C6)アルキル、(C3−C6)シクロアルキルまたはフェニルであり、前記アルキルは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R2はH、Cl、(C1−C4)アルキル、O−(C1−C4)アルキレン−Hであり、前記アルキルおよびアルキレンは未置換であるか、またはFにより一、二または三置換され;
R3、R5、R7はHであり;
R4はHまたは(C1−C4)アルキルであり;そして
R6は芳香族環のオルトC−原子と一緒になって(C3−C7)シクロアルキルを形成し、前記シクロアルキルは未置換であるか、または(C1−C4)アルキルにより置換される、すべての立体異性体、エナンチオマーおよびすべての比率の混合物としての請求項1〜8の何れか1項に記載の式Iの化合物、並びにその生理学的に許容される塩および互変異性体。
【請求項10】
1種またはそれ以上の請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物を含有する薬剤。
【請求項11】
1種またはそれ以上の請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物および代謝障害またはそれに伴うことが多い疾患に対して望ましい作用を示す1種またはそれ以上の活性物質を含有する薬剤。
【請求項12】
1種またはそれ以上の請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物および1種またはそれ以上の抗糖尿病薬を含有する薬剤。
【請求項13】
1種またはそれ以上の請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物および1種またはそれ以上の脂質調節物質を含有する薬剤。
【請求項14】
脂肪酸代謝障害およびグルコース利用障害の治療および/または予防において使用される請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項15】
インシュリン抵抗性が関与する疾患の治療および/または予防において使用される請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項16】
それに関連する続発症の予防を含む糖尿病の治療および/または予防において使用される請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項17】
異常脂質血症およびそれらの続発症の治療および/または予防において使用される請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項18】
メタボリック症候群に関連する症状の治療および/または予防において使用される請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項19】
中枢および抹消神経系の脱髄障害および他の神経変性疾患の治療および/または予防において使用される請求項1〜9の何れか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項20】
脂肪酸代謝障害およびグルコース利用障害の治療において使用される少なくとも1種の他の活性化合物と組合せた請求項1〜9の何れか1項に記載の化合物。
【請求項21】
インシュリン抵抗性が関与する疾患の治療において使用される少なくとも1種の他の活性化合物と組合せた請求項1〜9の何れか1項に記載の化合物。
【請求項22】
活性化合物を薬学的に適当な担体と混合し、この混合物を投与に適した形態にすることからなる1種またはそれ以上の請求項1〜9の何れか1項に記載の化合物を含有する薬剤の製造法。

【公表番号】特表2011−507914(P2011−507914A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540045(P2010−540045)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【国際出願番号】PCT/EP2008/010559
【国際公開番号】WO2009/080223
【国際公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(399050909)サノフィ−アベンティス (225)
【Fターム(参考)】