生物成長プレートスキャナ用装填および排出システム
本発明は生物成長プレートを走査する生物スキャナに関する。生物成長プレートを生物スキャナ内に装填することができる。生物成長プレートを装填すると、生物スキャナはプレートの画像を生成するとともに画像の分析を行い得る。様々な実施形態は、生物スキャナ内のプレートの自動装填および適正な位置決めの自動化を容易にする装填特徴と、スキャナからのプレートの自動排出を容易にする排出特徴とに関する。さらなる実施形態は、生物スキャナのスキャナユニットを異なる可能な構成でスキャナの載置台に取り付け可能にする特徴に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物成長プレートを分析して食品試料、実験用試料等内の細菌または他の生物剤を検出および測定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生物学的安全性は近代社会における重大な関心事である。食品または他の材料内の生物汚染の試験は、食品の開発者および販売者にとって重要且つ時には義務要件になってきている。また生物試験を利用して医療患者から採取した血液試料などの実験用試料、実験目的に開発された実験用試料、および他のタイプの生物試料内の細菌または他の物質を識別する。様々な技術および装置を利用して生物試験を改善するとともに、生物試験プロセスを簡素化および標準化することができる。
【0003】
具体的には多様な生物成長培地が開発されてきた。一例として生物成長プレートがミネソタ州セントポールのスリーエム・カンパニー(3M Company(St.Paul,Minnesota))(以下「スリーエム(3M)」)により開発された。生物成長プレートは商品名ペトリフィルム(PETRIFILM)プレートでスリーエム(3M)により販売されている。生物成長プレートを利用することにより、例えば好気性細菌、大腸菌(E.coli)、大腸菌型、腸内細菌科、酵母菌、糸状菌、黄色ブドウ球菌、リステリア菌、カンピロバクター菌を始めとする、通常食品汚染に関連する細菌または他の生物剤の迅速な成長および検出を容易にすることができる。ペトリフィルム(PERTIFILM)プレートまたは他の成長培地を利用することにより、食品試料の細菌試験を単純化することができる。
【0004】
生物成長プレートを用いて細菌の存在を測定または識別することができるため、補正措置を行う(食品試験の場合)かまたは適正な診断を行う(医療用途の場合)ことができる。他の用途においては生物成長プレートを用いて例えば実験目的用の実験用試料内の細菌または生物剤を迅速に成長し得る。
【0005】
生物スキャナとは生物成長プレート上の細菌コロニーまたは特定の生物剤の量を走査または計数するために用いる装置を指す。例えば食品試料または実験用試料を生物成長プレート上に置いて、その後そのプレートを培養室内に挿入することができる。培養後、生物成長プレートを生物スキャナ内に配置して細菌成長を自動検出および測定することができる。換言すれば生物スキャナは生物成長プレート上の細菌または他の生物剤の検出および測定を自動化することにより、人為ミスを低減することによって生物試験プロセスを改善する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は概して生物成長プレート用生物スキャナに関する。生物スキャナに生物成長プレートを挿入する。生物成長プレートを挿入すると、生物スキャナはプレートの画像を生成するとともに画像の分析を行う。例えば、生物スキャナにより行われる画像処理および分析ルーチンを用いて、多数の細菌コロニーなどの画像に現れる生物剤の量を計数あるいは判定することができる。このように生物スキャナは生物成長プレートの分析を自動化する。
【0007】
生物スキャナは、スキャナによる生物成長プレートの取り扱いおよび分析を容易にする自動装填機構および自動排出機構を実現し得る。自動装填機構は成長プレートをスキャナ内に引き込んで成長プレートを走査位置に配置するように構成し得る。さらに生物スキャナは、利便性および空間要件のためにスキャナを異なる位置に選択的に配置可能にする多数配向載置台を含み得る。載置台は排出機構と協働して、分析後の生物成長プレートの排出用排出口の位置の選択を可能にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において本発明は、開いて生物成長プレートを受け取り、閉じてプレートをスキャナ内に移動させる引出しを含む、生物成長プレート用生物スキャナを提供する。また生物スキャナは、プレートのスキャナ内への移動後に続いて引出しが閉じた時にプレートを一時的にスキャナ内のある場所に保持するクランプ、はさみ、固定レバー等などの装置を含む。生物スキャナは引出しが続いて開放された時に、装置によるプレートの放出後プレートをスキャナから除去するコンベアも含み得る。例えば引出しは生物スキャナのスキャナユニットの一部をなし、コンベアはスキャナの載置台内に収容し得る。
【0009】
他の実施形態において本発明は、スキャナユニットと載置台とを含む生物成長プレート用生物スキャナを提供する。スキャナユニットは被走査生物成長プレートを受け取り、載置台は生物成長プレートが走査された後プレートを排出する。スキャナユニットおよび載置台を複数の異なる可能な位置で互いに結合可能であるように構成することができる。一例としてスキャナユニットは撮像装置とプロセッサとを収容し得る。さらにスキャナユニットは、開いてプレートを受け取り、閉じてプレートをスキャナユニット内に移動させる引出しを含み得る。載置台はプレートが走査された後、載置台内のスロットからプレートを排出するコンベアを含み得る。
【0010】
更なる実施形態において本発明は、開いて生物成長プレートを受け取り、閉じてプレートをスキャナユニット内に移動させる引出しを含む生物成長プレート用生物スキャナを提供する。引出しはプレートが載る台と、台を昇降させる1つ以上のレバーと、を含み得る。さらに生物スキャナはスキャナ内のプラテンを含み、引出しを閉じるとレバーが台を上昇させてプレートをプラテンに隣接して位置決めするようになっている。
【0011】
更なる実施形態において本発明は、被走査生物成長プレートを受け取るスキャナユニットと、生物成長プレートが走査された後プレートを排出する載置台と、を含み、スキャナユニットが複数の異なる可能な位置で載置台に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナを提供する。
【0012】
他の実施形態において本発明は、生物成長プレートを走査するスキャナユニットと、スキャナユニットを支持する台と、を含み、台およびスキャナユニットの一方が台およびスキャナユニットの他方に動作電力を配電するとともに、スキャナユニットが異なる位置で載置台上に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナを提供する。
【0013】
本発明は多数の利点を提供できる。例えば本発明は生物成長プレートを自動的に生物スキャナ内に挿入し、スキャナ内に適正に位置決めし、撮像あるいは走査して生物剤の量を識別または測定し、そして生物スキャナから排出できるようにする。具体的には本明細書に記載の構成は、確実に信頼性の高い撮像を生じるように生物成長プレートの挿入および位置決めを自動化できることにより、このような生物成長プレートの自動走査の完全性を向上することができる。生物スキャナからのプレートの排出の自動化もユーザに対するプロセスを単純化することができる。さらにまた載置台に対するスキャナユニットの位置を選択できるため、例えば各位置において載置台から生物スキャナユニットへまたは生物スキャナユニットから載置台へ動作電力を連続提供しつつ、生物スキャナを異なるレイアウトまたは空間制約を有する異なる実験環境に配置することができるため好都合である。
【0014】
これらのおよび他の実施形態の更なる詳細は添付の図面と以下の説明とに記載されている。他の特徴と目的と利点とは明細書および図面からならびに請求の範囲から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は生物成長プレート用生物スキャナに関する。生物成長プレートを生物スキャナに提示すると、スキャナはプレートの画像を生成するとともに画像の分析を行って生物成長の分析を行う。
【0016】
具体的にはスキャナはコロニー数などの画像に現れる細菌生物剤の量を測定あるいは定量し得る。このように生物スキャナは生物成長プレートの分析を自動化することにより、このような分析を改善するとともに人為ミスの可能性を低減する。
【0017】
さらに生物スキャナは生物成長プレートの取り扱いを容易にする自動装填および排出システム、ならびに生物スキャナが異なる配向を取ることができるようにして、異なる空間制約およびレイアウト特性を示す様々な実験環境における配置および使用を容易にする複数位置載置台を搭載し得る。
【0018】
本発明は様々な生物成長プレートに有用であり得る。例えば本発明は薄膜培養プレート装置、ペトリ皿培養プレート装置等など、生物剤の検出または測定を可能にし得る生物剤を成長させるための異なるプレート状装置に有用である。そのため用語「生物成長プレート」を本明細書では広義に用いて、スキャナによる生物剤の検出および測定を可能にする生物剤の成長に適した培地を指す。いくつかの実施形態において、例えばグラエスル(Graessle)らに付与された米国特許第5,573,950号明細書に記載されているように、生物成長プレートを複数のプレートを支持する容器に収容することができる。
【0019】
図1は本発明の一実施形態による生物スキャナ10の斜視図である。図示するように生物スキャナ10は、生物成長プレートを受け取ってその成長プレートを走査および分析するために生物スキャナ10内へ移動させる引出し12を含んでいる。また生物スキャナ10は生物成長プレートの分析後、成長プレートを排出することができる排出スロット14を含んでいる。また生物スキャナ10は表示画面16などの他の特徴を含み、生物成長プレートの分析の進行または結果をユーザに表示し得る。代替的または追加的に、表示画面16は引出し12を介して生物スキャナ10内に挿入されたプレートの画像をユーザに提示し得る。実施形態によっては表示された画像は光学的に拡大またはデジタルに拡大し得る。
【0020】
図1にさらに示すように生物スキャナ10は2部構成を有し得る。具体的には生物スキャナ10はスキャナユニット18と載置台19とを有し得る。スキャナユニット18は載置台19上に載置されているとともに、以下に説明するように載置台に対して複数の配向を取り得る。図1の例においてスキャナユニット18は引出し12を含み、引出し12はスキャナユニット18から外側に延出して生物成長プレートを受け取りスキャナユニット18内に後退して生物成長プレートを分析のためにスキャナ10内に配置する。
【0021】
またスキャナユニット18は、生物成長プレートを走査して挿入されたプレートの画像生成する撮像装置を収容している。さらにスキャナユニット18は走査画像の分析を行って例えばプレート内の生物剤のレベルを判定するプロセッサを収容し得る。例えば引出し12を介して生物成長プレートが挿入されると、プレートはスキャナユニット18内に収容されているプラテンに隣接して位置決めされる。プレートがスキャナユニット18内に、例えばプラテンに隣接して位置決めされると成長プレートの画像を取り込むことができる。そして続いて引出し12を開放するとプレートは載置台19内に降下して排出スロット14を介して排出される。
【0022】
載置台19はプレートを排出スロット14を介して生物スキャナ10から排出するコンベヤーを収容している。生物成長プレートが引出し12内に挿入され、スキャナユニット18内に移動され、走査された後、生物成長プレートは載置台19内に降下し、そこで移動ベルトなどの水平コンベヤーがスロット14を介してプレートを排出する。スキャナ10のスキャナユニット18上の表示画面16は被走査プレートの分析結果を表示し得る。
【0023】
図2は生物スキャナ10の他の斜視図である。図2に示すように引出し12は生物スキャナ10から外側に延出して生物成長プレート20を受け取る。図示のように引出し12はプレート20が載る台22と、スキャナ10内でのプレート20の正確な位置決めを容易にする1組のカムレバー24と、を含む。生物成長プレート20を台22上に配置すると、引出し12はスキャナユニット18内に後退して生物成長プレートを走査位置、例えば生物成長プレートが光学的に走査される位置に配置する。
【0024】
図3および4は例示的生物成長プレート20の平面図である。一例として適当な成長プレート20は、商品名ペトリフィルム(PETRIFILM)プレートでスリーエム(3M)により販売されている生物成長プレートを含み得る。代替的には生物成長プレート20は、特定の細菌または他の生物剤を成長させる他の生物成長プレートを含み得る。生物成長プレート20は、例えば好気性細菌、大腸菌、大腸菌型、腸内細菌科、酵母菌、糸状菌、黄色ブドウ球菌、リステリア菌、およびカンピロバクター菌等を始めとする細菌または他の生物剤の迅速な成長および検出を容易にし得る。ペトリフィルム(PETRIFILM)プレートまたは他の成長プレートは食品試料の細菌試験を単純化することができる。また本明細書において概説するように、生物スキャナ10は生物成長プレート20に関する走査結果のプロセスを自動化し、例えばプレートの画像上の細菌コロニーを計数することによりこのような試験をさらに単純化することができる。
【0025】
図3に示すように生物成長プレート20Aは成長エリア30を画定している。場合によって成長エリア30は平坦面または凹状ウエルであり得る。細菌コロニー数に関して、プレート20A内で試験されている所与の試料が許容可能か否かの判定は単位面積当たりの細菌コロニーの数による。従ってスキャナ10はプレート20A上の単位面積あたりの細菌コロニーの量を定量するとともに、その量または「数」を閾値と比較し得る。生物成長プレート20Aの表面は、1つ以上のタイプの細菌または他の生物剤の迅速な成長を容易にするように構成された1つ以上の成長促進剤を含み得る。
【0026】
生物成長プレート20Aの表面上に被験材料の試料(概して液状の)を配置した後、プレート20Aを培養室(図示せず)に挿入することができる。培養室において、図4の生物成長プレート20Bに示すように、成長プレート20により成長する細菌コロニーまたは他の生物剤が出現する。コロニー(生物成長プレート20B上の様々なドットで表される)はプレート20B上に異なる色で出現し、スキャナ10による自動検出を容易化且つ向上させる。
【0027】
ある場合には生物成長プレート20は、所与のプレートにより成長および試験されている生物剤のタイプを識別するための、または品質保証のためのプレートのメーカーを識別するための識別(ID)記号を含み得る。さらにまたID記号の検出および解析を生物スキャナ10内で自動化し得る。例えば生物スキャナ10内のプロセッサは異なる画像処理ルーチンまたは計数アルゴリズムを実施して、ID記号により識別されるような異なるタイプの成長プレート上で成長する異なるタイプの細菌コロニーを計数する。
【0028】
図5は生物スキャナ10の内部動作を図示する概念ブロック図である。図5に図示するように生物成長プレート20は生物スキャナ10内で引出し12(図5には図示せず)の台22上に位置決めされる。つまり生物スキャナ10のスキャナユニット18内では、台22は生物成長プレート20を上昇させて成長プレートをプラテン52に隣接して位置決めする。換言すれば生物スキャナ10のスキャナユニット18の内部では、生物成長プレート20は台22とプラテン52との間に挟持されている。プラテン52は生物成長プレート20を走査するための撮像装置54による発光に対する焦点面を画定し得る。従ってプラテン52は光学的に透明であり成長プレート20の表面への発光の透過を可能にする。場合によっては台22が第1のプラテンを含み、プラテン52が生物スキャナ10内の第2のプラテンを含み得る。その場合、プレートを2つのプラテン間に例えばサンドイッチ状構成で位置決めすることにより撮像中のプレートの両側の照明を容易にすることが望ましい。
【0029】
撮像装置54は、成長プレート20にわたって発光を走査するとともに反射または透過発光を取り込んで画像を形成することにより生物成長プレート20の画像を生成する。実施形態によっては、撮像装置54を照明サブシステムおよび画像取込サブシステムを始めとする個々の部品の集合により形成し得る。照明サブシステムは、ランプ、発光ダイオード等などの様々な発光源の形状を取り得る。画像取込サブシステムは反射または透過発光を受け取るラインまたはエリアカメラの形状を取り得る。
【0030】
プロセッサ56は照明および画像取込プロセスを制御し、取り込み画像を処理して生成画像に基づいてプレート20内の生物剤の量を識別または測定する。例えば撮像装置54は、生物成長プレート20の1つ以上のデジタル画像を生成して、そのデジタル画像を分析するためにプロセッサ56に提供するカメラを含み得る。プロセッサ56は細菌コロニー数などの結果を生成するとともに、その結果を例えば表示画面16(図1)を駆動して結果を表示することによりユーザに提示する。さらにプロセッサ56はプレート20上のID記号を識別して、使用中のプレートタイプに基づいて適当な画像処理ルーチンおよび生物分析アルゴリズムを選択し得る。例えば細菌コロニーまたは他の生物剤の計数は、異なるタイプのプレート、例えば異なるタイプの細菌を成長させるのに用いられるプレートに対して様々に行うことができる。
【0031】
一例示的実施形態において台22は第1のプラテンを含み、第1のプラテンは赤色、緑色および青色(RGB)照明LEDを組み込み得る3色照明システムによって生物成長プレート20に背面照明を提供する。この場合RGB LEDは、台22に側面照明を提供することにより台22上にある生物成長プレート20に背面照明を提供し得る。さらに同様なRGB照明LEDを用いてプラテン52の上面照明を提供し得る。前面照明はプラテン52を介して生物成長プレート20に配光することができる。そのため台22およびプラテン52は共同で、生物成長プレート20に前面および背面照明を提供するのに用いられる照明室を形成する。
【0032】
照明すると、撮像装置54は生物成長プレート20の1つ以上の画像を取り込むとともに、その画像を分析のためにプロセッサ56に提供する。一例において撮像装置54は、生物成長プレート20の単色画像を取り込む単色撮像装置を含んでいる。例えば生物成長プレート20は1つ以上の赤色LEDにより照明され、その時点で撮像装置54は第1の画像を生成する。その後生物成長プレート20は1つ以上の緑色LEDにより照明され、その時点で撮像装置54は第2の画像を生成する。最後に生物成長プレート20は1つ以上の青色LEDにより照明され、その時点で撮像装置54は第3の画像を生成する。
【0033】
プロセッサ56は3つの異なる単色画像を受け取り、その後個々の画像に関する分析を行って細菌コロニー数を生成する。単色撮像装置54を用いて1つ以上の別々の単色画像を生成することで、各色に対する画像解像度を向上すると同時に撮像装置54に関連する導入コストを削減し得る。視認または分析目的のために異なる画像をプロセッサ56により合成することができる。代替的または追加的にプロセッサ56は個々の色での照明中に得られた個々の画像を分析し得る。
【0034】
実施形態によっては、スキャナ10は異なる画像処理プロファイルに従って異なる生物成長プレート20の画像を処理し得る。画像処理プロファイルは、ユーザ入力またはスキャナ10に提示される生物成長プレート20のタイプの識別に基づいて選択し得る。画像処理プロファイルは、特定のプレートタイプの画像を取り込むための照明強度、露光継続時間、および色などの特定の画像取込条件を指定し得る。こうしてスキャナは、異なる生物成長プレート20の画像を処理する際に異なる照明条件を始めとする異なる画像取込条件を適用し得る。
【0035】
例証として生物成長プレート20のタイプによっては特定の色、強度および継続時間の照明を必要とする場合がある。さらに生物成長プレート20によっては両方ではなく前面または背面照明しか必要としない場合がある。例えば好気性細菌数プレートは前面照明且つ赤色などの単一色のみによる照明しか必要としない。また大腸菌/大腸菌型プレートは背面照明且つ赤色と青色照明の組み合わせしか必要としない。同様に特定の強度レベルおよび継続時間が適正であり得る。これらの理由で画像処理プロファイルにより指定された画像取込条件に応じて照明を制御し得る。
【0036】
プレート20を生物スキャナ10により走査した後、台22は移動してプレート20を載置台19に収容されたコンベア58上に放出する。具体的には引出し12(図5には図示せず)が再開して台22を生物スキャナ10のスキャナユニット18から引き出す。しかしこの時点でプレート20を例えばクランプ、はさみ、固定レバー、または以下により詳細に説明する他の装置により一時的に適正な場所に保持し得る。その結果その後台22がスキャナユニット18から移動しても、プレート20はプラテン52に隣接した場所から移動しない。その代わり台22が移動してしまうと、プレート20を一時的にプラテン52に隣接して保持している装置(図5には図示せず)はプレート20を放出して載置台19のコンベア58上に落下させることができる。コンベア58は生物成長プレート20をスロット14(図1)を介して生物スキャナ10の載置台19から排出する。
【0037】
図6A〜6Cは、引出し12が生物スキャナ10内へ移動して生物成長プレート20を生物スキャナ10内の所望の場所に上昇させる動作を共同して図示する断面側面図である。具体的には引出し12がスキャナユニット18から横方向に外側に移動して開くことにより、ユーザが台22上に置いた生物プレート20を受け取る。そして引出し12はスキャナユニット18内に後退して生物成長プレート20を走査位置に配置する。モータまたは他の適当な機械的制御機構を用いて引出し12を作動させ、横方向に移動させて引出し12を開閉することができる。引出し12を開放するには、ユーザは引出しを内側に押すまたはスキャナユニット18上の排出ボタン(図示せず)を押下する。同様に引出し12を閉鎖するには、ユーザは再度引出しを内側に押すまたは排出ボタンを押下する。いずれの場合も引出し12を、ユーザが引出しに対して内側におよびスキャナユニット18の方向に加えられる力を感知するスイッチに連結し得る。モータまたは他の機械的制御機構はドアを自動的に開閉するスイッチに応答し得る。
【0038】
引出し12はレバー24Aおよび24Bまたは他の適当な結合機構を介してスライド式カートリッジ62上に載置された台22を含んでいる。そのスライド式カートリッジ62は引出し12の横方向の移動を生じるモータ(図示せず)に結合し得る。一例としてモータはリードスクリューまたは滑車装置などの様々な機械的伝動装置を介してスライド式カートリッジ62を駆動し得る。ばね64等を用いることにより台22にスプリングバイアスを付加することができる。図6Aおよび6Bに図示するように引出し12は生物スキャナ10内へ横方向に移動する。図6Bに示すようにこの横方向の移動(矢印により図示する)により台22の前縁63は止め具66と当接する。
【0039】
台22が止め具66と当接すると、台22のさらなる横方向の移動が防止されて、スライド式カートリッジ62と台22との間の相対的な移動が台22を上昇させるようになっている。つまりスライド式カートリッジ62の更なる横方向の(図6Bに図示した位置から図6Cに図示した位置への)移動によってレバー24が枢動することにより、台22をプラテン52に隣接した場所へ上昇させる。換言すれば台22の上昇がプレート20をスキャナ10内の所望の場所に、すなわちプラテン52に隣接して配置し、そこで分析用のプレート20の画像を取り込むことができる。
【0040】
レバー24は台のほぼ四隅付近で接続し得るか、またはより多いまたは少ない数のレバーを用い得る。いずれの場合も、台22が完全に上昇するとスライド式カートリッジ62の横方向の移動が抑制されるように、レバー24を一横方向にのみ昇降するように構成することができる。さらに台22が生物成長プレート20をこの所望の場所に上昇させると、プレートばね64は収縮してプレート20をプラテン52にさらに付勢し得る。この時点で生物成長プレート20の1つ以上の画像を走査するとともに処理し、その後分析用に用いてプレート20上で成長した生物剤の量を判定することができる。
【0041】
図7A〜7Cは、引出し12の生物スキャナ10内への移動およびその後の引出し12の生物スキャナ10からの排出を図示する更なる例示的断面側面図である。図7A〜7Cに図示するように生物スキャナ10はプレート20Cをプラテン52に隣接した場所に一時的に保持する装置72を含んでいる。図7Aに示すように、引出し12はスキャナ内に横方向に移動してプレート20Cを撮像できる場所に移動させる。図7Bは、引出し12がスキャナユニット18内に移動してプレート20Cを位置決めした状態の生物スキャナ10を示す。この場合台22は撮像が生じ得る所望の場所に、すなわちプラテン52に隣接した場所にプレート20Cを上昇させている。
【0042】
図7A〜7Cの例において装置72は、プレート20Cをプラテン52に隣接した場所に一時的に保持するクランプ、はさみ、固定レバー等を含んでいる。従ってその後引出し12が開放されたときに(図7Cに図示するように)、装置72はプレート20Cを同じ場所で一時的に保持するため、プレートが引出し12と一緒にスキャナユニット18から引き出されることはない。換言すればその後引出し12が開放されると、プレート20Cは台22上に残らない。その代わりに引出しがその後開放されたときに、装置72がプレート20Cをプラテン52に隣接した場所に一時的に保持する。そして引出し12が十分に開放して成長プレート20Cの下方の領域を空にすると、装置72はプレート20Cを放出し、プレート20Cは生物スキャナ10の載置台19内に収容されたモータ駆動コンベア58上に落下する。
【0043】
コンベア58は生物成長プレート20Cを移動させて載置台19内の排出スロット14を介して生物スキャナ10から排出する。引出し12がスキャナユニット18から外側に突出して生物成長プレート20Cがスロット14から排出されると、他の生物成長プレート20Dを引出し12の台22上に挿入して生物スキャナ10内に移動させることができる。このように他の生物成長プレート20を生物スキャナ10内に挿入し、スキャナユニット18内に適正に位置決めし、撮像あるいは走査して生物剤の量を識別または測定し、その後生物スキャナ10から排出することができる。本明細書に記載のスキャナ10の構成は、確実に信頼性の高い撮像を生じてユーザの便宜を図ることができるように生物成長プレートの挿入、位置決め、および排出を自動化することにより、このような生物成長プレートの自動化走査の完全性を向上させる。
【0044】
図8Aおよび8Bは本発明の他の実施形態による生物スキャナ10のさらなる斜視図である。この場合も生物スキャナ10は、生物成長プレートを受け取るとともにプレートを生物スキャナ10内に移動することができる引出し12を含んでいる。また生物スキャナ10は分析後プレート20を排出することができる排出スロット14を含んでいる。例えばスキャナユニット18内での生物成長プレート20の分析後、本明細書に概説するようにプレート20は放出されて穴85を通って載置台19内に落下する。載置台19内に収容されたコンベア(図8Aおよび8Bには図示せず)はその後排出スロット14を介してプレート20を排出することができる。また生物スキャナ10は図8Aおよび8Bにさらに示すように生物プレートの分析をユーザに表示する表示画面16などの他の特徴を含み得る。
【0045】
図8Aおよび8Bに図示した実施形態において、生物スキャナ10のスキャナユニット18と載置台19とは互いに取り外し可能である。さらにまた生物スキャナ10のスキャナユニット18および載置台19は、互いに対して回転可能である点で再構成可能である。換言すればスキャナユニット18および載置台19は複数の異なる位置の1つで互いに取り付け可能である。従ってスキャナユニット18の引出し12および載置台19の排出スロット14を生物スキャナ10の共通側に沿って位置決め(図8Aに図示するように)することが可能であり、または代替的にスキャナユニット18の引出し12および載置台19の排出スロット14を生物スキャナ10の共通側にはないように位置決め(図8Bに図示するように)することができる。この再構成性により生物スキャナ10を異なる空間制約およびレイアウト問題を有する異なる実験環境に配置することができる。
【0046】
スキャナユニット18を異なる相対位置での載置台19への取り付けを容易にするために、スキャナユニット18は載置台19に形成されたソケット84と噛合するピン82を含み得る。代替的には載置台19がピン82を含み、スキャナユニット18にソケット84を形成し得る。本明細書に用いるように用語「ソケット」は様々な穴、レセプタクルまたはピンと係合可能な他の雌端子構造を指す。本明細書で用いるように用語「ピン」は、様々なペグ、ピン、プラグ、突起またはソケットと係合可能な他の雄端子構造を指す。ピンおよびソケット82、84は載置台19とスキャナユニット18との間の電力伝達用電気的インターフェースを形成する。例えばスキャナユニット18は載置台19に動作電力を提供し得る。代替的には載置台19はピンおよびソケット82、84を介してスキャナユニット18に動作電力を提供し得る。実施形態によってはピンおよびソケット82、84は制御または状態信号を伝達して、例えば載置台19内のコンベアの動作を制御する。電気的接続の提供に加えて、ピンおよびソケット82、84はスキャナユニット18と載置台19との間の機械的位置決め、配列および位置合わせを提供し得る。
【0047】
他の協働係合ハードウェアをピンおよびソケットの代わりに設け得る。いずれの場合も載置台19の共通側に沿った任意の2つのソケット84間の距離とスキャナユニット18の共通側に沿った任意の2つのピン18間の距離は実質的に同じである。従ってスキャナユニットと載置台とが図8Aに示すような第1の位置で互いに結合した時、スキャナユニット18のピン82Aおよび82Bは載置台19のソケット84Aおよび84Bと噛合することが可能であり、または代替的にスキャナユニットと載置台とが図8Bに示すような第2の位置で互いに結合した時、スキャナユニット18のピン82Aおよび82Bは載置台19のソケット84Bおよび84Cと噛合することができる。図8Aおよび8Bに示した載置配置によりスキャナユニット18は4つの異なる位置間で360度(隣接位置間で90度)回転することができる。
【0048】
いくつかの実施形態においてスキャナユニット18および載置台19は別々の電源、例えば別々の電池または別々の交流電源コードを有し得る。代替的には1つの電源または電源コードを用い得る。後者の場合、1本以上のピン82および1個以上のソケット84は、スキャナユニット18を載置台19に電気的に結合してスキャナユニット18と載置台19との間の電流の搬送を容易にする電気的コネクタを含み得る。さらに実施形態によってはスキャナユニット18と載置台19との間で制御信号を搬送し、例えばプレートが排出されたときの載置台19内のコンベアのオン/オフ切り替えを制御し得る。代替的には載置台19内のコンベアは実質的に電力が供給されている間中、オン/オフ切り替えによる制御なしに走行し得る。
【0049】
一実施形態において1本以上のピン82は、電流の搬送を容易にする電気的インターフェースおよび制御信号の搬送を容易にする信号搬送インターフェースの両方を提供する意味で「アクティブ」であり得る。各ソケット84はアクティブピンまたは電気的インターフェースを含まないパッシブピンのうちの1本のいずれかに結合するように構成し得る。このように各部18、19の相対的位置決めに関係なくスキャナユニット18と載置台19との間で電流および制御信号を搬送することができる。例えば内部または外部コード、配線等を始めとして多数の他のタイプの電気的および制御信号接続を用いることもできる。
【0050】
図9Aおよび図9Bは載置台および生物スキャナのスキャナユニットに対する例示的電気的結合構成を図示する。具体的には図9Aは載置台19の平面図を提供し、図9Bはスキャナユニット18の底面図を提供する。ダイオード整流ブリッジ86および他の電気的結合ハードウェアは、例示的電気的結合構成を示す図9Aに機能的に示されている。動作中スキャナユニット18が載置台19上に配置されると、ソケットまたはピン84A〜84Dは載置台上の相補的なソケットまたはピン82A〜82Dと係合する。図示のためスキャナユニット18がソケット84を含み載置台19がピン82を含むものとする。
【0051】
スキャナユニット18が載置台19に配置されるとピン82はソケット84と係合する。実施形態によってはソケット84は、ピン82との導電係合用のばね押し電気接点か、ピン82を電気的に絶縁する絶縁面かのいずれかを画定し得る。図9Bの例ではスキャナユニットは電気接点を有する第1のソケット84Aと、絶縁面を有する第2のソケット84Bと、絶縁面を有する第3のソケット84Cと、電気接点を有する第4のソケット84Dと、を含む。従って載置台19からの2本のピン82は、載置台に対するスキャナユニット18の配向によってはソケット84A、84Dに電気的に結合されている。具体的にはピン82Aまたは82Bのいずれかが、スキャナユニット10の対角線の反対側の角部に載置されたソケット84Aまたは84Dの一方に結合されている。同様にピン82Cまたは82Dのいずれかがソケット84Aまたは84Dの一方に結合されている。このようにピン82A、82Bの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている一方、ピン82C、82Dの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている。ソケット84B、84C内の絶縁面は2本の使用していないピン82がスキャナ10の筐体または他の面に短絡するのを防止する役目を果たす。
【0052】
ダイオード整流ブリッジ86は、載置台およびスキャナユニットの配向に関係なく、載置台19からスキャナユニット18内の電子部品に、またはその逆に安定電源を配電する役目を果たす。図9Aに示すように、ダイオード整流ブリッジ86の対向端子87、89は載置台19内に収容されたモータ91の両端に結合されている。モータ91は載置台19内のコンベアを駆動する。ダイオード整流ブリッジ86の端子93はピン82A、82Bに結合され、そのうちの一方はスキャナユニット18内の導電性ソケット84A、84Dに結合されている。ダイオード整流ブリッジ86の端子95はピン82C、82Dに結合され、そのうちの一方はスキャナユニット18内の導電性ソケット84A、84Dに結合されている。このように導電性ソケット84A、84Dは、載置台に対するスキャナユニット18の配向に関係なく載置台19から一定の電源を受ける。代替的には導電性ピン82C、82Dはスキャナユニット18から一定の電源を受ける。
【0053】
図10Aおよび図10Bは生物スキャナ10の載置台19およびスキャナユニット18に対する他の例示的電気的結合構成を図示する。図10Aおよび10Bの例において、スキャナユニット18内の導電性ソケット84A、84Bは互いに隣接して、すなわちスキャナユニットの隣接角部に配置されている。スキャナユニット18の配向に関係なく載置台19からスキャナユニット18への、あるいはその逆の電源供給を維持するために、載置台はダイオード整流ブリッジ88およびピン82に対する代替配置を含んでいる。
【0054】
図10Aに示すようにダイオード整流ブリッジ88の端子97、99はモータ101の両端に結合されている。またピン82Aおよび82Dは互いにおよびダイオード整流ブリッジ88の端子103に電気的に結合されている。同様にピン82Bおよび82Cは互いにおよびダイオード整流ブリッジ88の端子105に電気的に結合されている。動作中ピン82Aまたは82Dのいずれかが、スキャナユニット10の隣接角部に載置されたソケット84Aまたは84Dの一方に結合されている。同様にピン82Bまたは82Cのいずれかがソケット84Aまたは84bの一方に結合されている。このようにピン82A、82Dの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている一方、ピン82B、82Cの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている。この場合にも図10Aおよび10Bに示す配置は、スキャナユニットおよび載置台の相対位置決めに関係なく、載置台19からスキャナユニット18に、またはその逆に連続電源を提供する役目を果たす。
【0055】
一般にスキャナ10のスキャナユニット18および載置台19は多数の可能位置を提供する。つまりスキャナユニット18および載置台19は、例えばケーブルを切断またはスイッチを作動することなく、連続電源供給を維持する選択的相対位置決めを可能にし得る。むしろユーザはスキャナユニット18および載置台19を再位置決めして、実験環境および適用可能な空間制約の機能である所望の装填および排出配向を得られるため好都合である。
【0056】
生物スキャナの多数の実施形態を説明してきた。例えば生物成長プレートのスキャナ内への挿入および生物成長プレートのスキャナからの排出を自動化する技術と構造とを説明した。具体的には本明細書で説明した挿入および排出技術は生物スキャナ内での信頼性の高い撮像を生じ得るようにできる。また生物スキャナのスキャナユニットを複数の可能な構成のうちの1つでスキャナの載置台に取り付けることができる、生物スキャナに対する再構成特徴を説明した。この再構成特徴により、異なる空間制約または問題を有する異なる実験環境に生物スキャナを配置することができる。
【0057】
それでもなお本発明の精神と範囲とから逸脱することなく様々な変更が可能である。例えば本発明に記載された1つ以上の特徴を他の説明した特徴と共にまたは別に用い得る。さらにまた本明細書に記載したいくつかの特徴を、単に生物成長プレートの高品質画像を生成して、その高品質の画像を分析のためにユーザに提示する生物スキャナにおいて用い得る。この場合細菌コロニーを計数するために用いるプロセッサを除去して、単にユーザに画像を提示するより単純なプロセッサを選んでもよい。換言すればプロセッサは単にディスプレイ16(図1)などのディスプレイを駆動してプレートの高品質の画像をユーザに提示し、ユーザが画像を分析して細菌コロニーの数を識別または測定することができるようにし得る。これらおよび他の実施形態は請求の範囲の範囲内にあるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態による生物スキャナの斜視図である。
【図2】例示的生物スキャナの他の斜視図である。
【図3】例示的成長プレートの平面図である。
【図4】例示的成長プレートの平面図である。
【図5】生物スキャナの例示的内部部品を図示する概念ブロック図である。
【図6A】生物成長プレートを生物スキャナ内へ装填する装填機構の動作を共同的に図示する断面側面図である。
【図6B】生物成長プレートを生物スキャナ内へ装填する装填機構の動作を共同的に図示する断面側面図である。
【図6C】生物成長プレートを生物スキャナ内へ装填する装填機構の動作を共同的に図示する断面側面図である。
【図7A】装填機構および排出機構の動作を図示する他の断面側面図である。
【図7B】装填機構および排出機構の動作を図示する他の断面側面図である。
【図7C】装填機構および排出機構の動作を図示する他の断面側面図である。
【図8A】本発明の他の実施形態による生物スキャナのさらなる斜視図である。
【図8B】本発明の他の実施形態による生物スキャナのさらなる斜視図である。
【図9A】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する例示的電気的結合構成を図示する。
【図9B】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する例示的電気的結合構成を図示する。
【図10A】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する他の例示的電気的結合構成を図示する。
【図10B】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する他の例示的電気的結合構成を図示する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物成長プレートを分析して食品試料、実験用試料等内の細菌または他の生物剤を検出および測定するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
生物学的安全性は近代社会における重大な関心事である。食品または他の材料内の生物汚染の試験は、食品の開発者および販売者にとって重要且つ時には義務要件になってきている。また生物試験を利用して医療患者から採取した血液試料などの実験用試料、実験目的に開発された実験用試料、および他のタイプの生物試料内の細菌または他の物質を識別する。様々な技術および装置を利用して生物試験を改善するとともに、生物試験プロセスを簡素化および標準化することができる。
【0003】
具体的には多様な生物成長培地が開発されてきた。一例として生物成長プレートがミネソタ州セントポールのスリーエム・カンパニー(3M Company(St.Paul,Minnesota))(以下「スリーエム(3M)」)により開発された。生物成長プレートは商品名ペトリフィルム(PETRIFILM)プレートでスリーエム(3M)により販売されている。生物成長プレートを利用することにより、例えば好気性細菌、大腸菌(E.coli)、大腸菌型、腸内細菌科、酵母菌、糸状菌、黄色ブドウ球菌、リステリア菌、カンピロバクター菌を始めとする、通常食品汚染に関連する細菌または他の生物剤の迅速な成長および検出を容易にすることができる。ペトリフィルム(PERTIFILM)プレートまたは他の成長培地を利用することにより、食品試料の細菌試験を単純化することができる。
【0004】
生物成長プレートを用いて細菌の存在を測定または識別することができるため、補正措置を行う(食品試験の場合)かまたは適正な診断を行う(医療用途の場合)ことができる。他の用途においては生物成長プレートを用いて例えば実験目的用の実験用試料内の細菌または生物剤を迅速に成長し得る。
【0005】
生物スキャナとは生物成長プレート上の細菌コロニーまたは特定の生物剤の量を走査または計数するために用いる装置を指す。例えば食品試料または実験用試料を生物成長プレート上に置いて、その後そのプレートを培養室内に挿入することができる。培養後、生物成長プレートを生物スキャナ内に配置して細菌成長を自動検出および測定することができる。換言すれば生物スキャナは生物成長プレート上の細菌または他の生物剤の検出および測定を自動化することにより、人為ミスを低減することによって生物試験プロセスを改善する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は概して生物成長プレート用生物スキャナに関する。生物スキャナに生物成長プレートを挿入する。生物成長プレートを挿入すると、生物スキャナはプレートの画像を生成するとともに画像の分析を行う。例えば、生物スキャナにより行われる画像処理および分析ルーチンを用いて、多数の細菌コロニーなどの画像に現れる生物剤の量を計数あるいは判定することができる。このように生物スキャナは生物成長プレートの分析を自動化する。
【0007】
生物スキャナは、スキャナによる生物成長プレートの取り扱いおよび分析を容易にする自動装填機構および自動排出機構を実現し得る。自動装填機構は成長プレートをスキャナ内に引き込んで成長プレートを走査位置に配置するように構成し得る。さらに生物スキャナは、利便性および空間要件のためにスキャナを異なる位置に選択的に配置可能にする多数配向載置台を含み得る。載置台は排出機構と協働して、分析後の生物成長プレートの排出用排出口の位置の選択を可能にし得る。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において本発明は、開いて生物成長プレートを受け取り、閉じてプレートをスキャナ内に移動させる引出しを含む、生物成長プレート用生物スキャナを提供する。また生物スキャナは、プレートのスキャナ内への移動後に続いて引出しが閉じた時にプレートを一時的にスキャナ内のある場所に保持するクランプ、はさみ、固定レバー等などの装置を含む。生物スキャナは引出しが続いて開放された時に、装置によるプレートの放出後プレートをスキャナから除去するコンベアも含み得る。例えば引出しは生物スキャナのスキャナユニットの一部をなし、コンベアはスキャナの載置台内に収容し得る。
【0009】
他の実施形態において本発明は、スキャナユニットと載置台とを含む生物成長プレート用生物スキャナを提供する。スキャナユニットは被走査生物成長プレートを受け取り、載置台は生物成長プレートが走査された後プレートを排出する。スキャナユニットおよび載置台を複数の異なる可能な位置で互いに結合可能であるように構成することができる。一例としてスキャナユニットは撮像装置とプロセッサとを収容し得る。さらにスキャナユニットは、開いてプレートを受け取り、閉じてプレートをスキャナユニット内に移動させる引出しを含み得る。載置台はプレートが走査された後、載置台内のスロットからプレートを排出するコンベアを含み得る。
【0010】
更なる実施形態において本発明は、開いて生物成長プレートを受け取り、閉じてプレートをスキャナユニット内に移動させる引出しを含む生物成長プレート用生物スキャナを提供する。引出しはプレートが載る台と、台を昇降させる1つ以上のレバーと、を含み得る。さらに生物スキャナはスキャナ内のプラテンを含み、引出しを閉じるとレバーが台を上昇させてプレートをプラテンに隣接して位置決めするようになっている。
【0011】
更なる実施形態において本発明は、被走査生物成長プレートを受け取るスキャナユニットと、生物成長プレートが走査された後プレートを排出する載置台と、を含み、スキャナユニットが複数の異なる可能な位置で載置台に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナを提供する。
【0012】
他の実施形態において本発明は、生物成長プレートを走査するスキャナユニットと、スキャナユニットを支持する台と、を含み、台およびスキャナユニットの一方が台およびスキャナユニットの他方に動作電力を配電するとともに、スキャナユニットが異なる位置で載置台上に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナを提供する。
【0013】
本発明は多数の利点を提供できる。例えば本発明は生物成長プレートを自動的に生物スキャナ内に挿入し、スキャナ内に適正に位置決めし、撮像あるいは走査して生物剤の量を識別または測定し、そして生物スキャナから排出できるようにする。具体的には本明細書に記載の構成は、確実に信頼性の高い撮像を生じるように生物成長プレートの挿入および位置決めを自動化できることにより、このような生物成長プレートの自動走査の完全性を向上することができる。生物スキャナからのプレートの排出の自動化もユーザに対するプロセスを単純化することができる。さらにまた載置台に対するスキャナユニットの位置を選択できるため、例えば各位置において載置台から生物スキャナユニットへまたは生物スキャナユニットから載置台へ動作電力を連続提供しつつ、生物スキャナを異なるレイアウトまたは空間制約を有する異なる実験環境に配置することができるため好都合である。
【0014】
これらのおよび他の実施形態の更なる詳細は添付の図面と以下の説明とに記載されている。他の特徴と目的と利点とは明細書および図面からならびに請求の範囲から明らかになろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は生物成長プレート用生物スキャナに関する。生物成長プレートを生物スキャナに提示すると、スキャナはプレートの画像を生成するとともに画像の分析を行って生物成長の分析を行う。
【0016】
具体的にはスキャナはコロニー数などの画像に現れる細菌生物剤の量を測定あるいは定量し得る。このように生物スキャナは生物成長プレートの分析を自動化することにより、このような分析を改善するとともに人為ミスの可能性を低減する。
【0017】
さらに生物スキャナは生物成長プレートの取り扱いを容易にする自動装填および排出システム、ならびに生物スキャナが異なる配向を取ることができるようにして、異なる空間制約およびレイアウト特性を示す様々な実験環境における配置および使用を容易にする複数位置載置台を搭載し得る。
【0018】
本発明は様々な生物成長プレートに有用であり得る。例えば本発明は薄膜培養プレート装置、ペトリ皿培養プレート装置等など、生物剤の検出または測定を可能にし得る生物剤を成長させるための異なるプレート状装置に有用である。そのため用語「生物成長プレート」を本明細書では広義に用いて、スキャナによる生物剤の検出および測定を可能にする生物剤の成長に適した培地を指す。いくつかの実施形態において、例えばグラエスル(Graessle)らに付与された米国特許第5,573,950号明細書に記載されているように、生物成長プレートを複数のプレートを支持する容器に収容することができる。
【0019】
図1は本発明の一実施形態による生物スキャナ10の斜視図である。図示するように生物スキャナ10は、生物成長プレートを受け取ってその成長プレートを走査および分析するために生物スキャナ10内へ移動させる引出し12を含んでいる。また生物スキャナ10は生物成長プレートの分析後、成長プレートを排出することができる排出スロット14を含んでいる。また生物スキャナ10は表示画面16などの他の特徴を含み、生物成長プレートの分析の進行または結果をユーザに表示し得る。代替的または追加的に、表示画面16は引出し12を介して生物スキャナ10内に挿入されたプレートの画像をユーザに提示し得る。実施形態によっては表示された画像は光学的に拡大またはデジタルに拡大し得る。
【0020】
図1にさらに示すように生物スキャナ10は2部構成を有し得る。具体的には生物スキャナ10はスキャナユニット18と載置台19とを有し得る。スキャナユニット18は載置台19上に載置されているとともに、以下に説明するように載置台に対して複数の配向を取り得る。図1の例においてスキャナユニット18は引出し12を含み、引出し12はスキャナユニット18から外側に延出して生物成長プレートを受け取りスキャナユニット18内に後退して生物成長プレートを分析のためにスキャナ10内に配置する。
【0021】
またスキャナユニット18は、生物成長プレートを走査して挿入されたプレートの画像生成する撮像装置を収容している。さらにスキャナユニット18は走査画像の分析を行って例えばプレート内の生物剤のレベルを判定するプロセッサを収容し得る。例えば引出し12を介して生物成長プレートが挿入されると、プレートはスキャナユニット18内に収容されているプラテンに隣接して位置決めされる。プレートがスキャナユニット18内に、例えばプラテンに隣接して位置決めされると成長プレートの画像を取り込むことができる。そして続いて引出し12を開放するとプレートは載置台19内に降下して排出スロット14を介して排出される。
【0022】
載置台19はプレートを排出スロット14を介して生物スキャナ10から排出するコンベヤーを収容している。生物成長プレートが引出し12内に挿入され、スキャナユニット18内に移動され、走査された後、生物成長プレートは載置台19内に降下し、そこで移動ベルトなどの水平コンベヤーがスロット14を介してプレートを排出する。スキャナ10のスキャナユニット18上の表示画面16は被走査プレートの分析結果を表示し得る。
【0023】
図2は生物スキャナ10の他の斜視図である。図2に示すように引出し12は生物スキャナ10から外側に延出して生物成長プレート20を受け取る。図示のように引出し12はプレート20が載る台22と、スキャナ10内でのプレート20の正確な位置決めを容易にする1組のカムレバー24と、を含む。生物成長プレート20を台22上に配置すると、引出し12はスキャナユニット18内に後退して生物成長プレートを走査位置、例えば生物成長プレートが光学的に走査される位置に配置する。
【0024】
図3および4は例示的生物成長プレート20の平面図である。一例として適当な成長プレート20は、商品名ペトリフィルム(PETRIFILM)プレートでスリーエム(3M)により販売されている生物成長プレートを含み得る。代替的には生物成長プレート20は、特定の細菌または他の生物剤を成長させる他の生物成長プレートを含み得る。生物成長プレート20は、例えば好気性細菌、大腸菌、大腸菌型、腸内細菌科、酵母菌、糸状菌、黄色ブドウ球菌、リステリア菌、およびカンピロバクター菌等を始めとする細菌または他の生物剤の迅速な成長および検出を容易にし得る。ペトリフィルム(PETRIFILM)プレートまたは他の成長プレートは食品試料の細菌試験を単純化することができる。また本明細書において概説するように、生物スキャナ10は生物成長プレート20に関する走査結果のプロセスを自動化し、例えばプレートの画像上の細菌コロニーを計数することによりこのような試験をさらに単純化することができる。
【0025】
図3に示すように生物成長プレート20Aは成長エリア30を画定している。場合によって成長エリア30は平坦面または凹状ウエルであり得る。細菌コロニー数に関して、プレート20A内で試験されている所与の試料が許容可能か否かの判定は単位面積当たりの細菌コロニーの数による。従ってスキャナ10はプレート20A上の単位面積あたりの細菌コロニーの量を定量するとともに、その量または「数」を閾値と比較し得る。生物成長プレート20Aの表面は、1つ以上のタイプの細菌または他の生物剤の迅速な成長を容易にするように構成された1つ以上の成長促進剤を含み得る。
【0026】
生物成長プレート20Aの表面上に被験材料の試料(概して液状の)を配置した後、プレート20Aを培養室(図示せず)に挿入することができる。培養室において、図4の生物成長プレート20Bに示すように、成長プレート20により成長する細菌コロニーまたは他の生物剤が出現する。コロニー(生物成長プレート20B上の様々なドットで表される)はプレート20B上に異なる色で出現し、スキャナ10による自動検出を容易化且つ向上させる。
【0027】
ある場合には生物成長プレート20は、所与のプレートにより成長および試験されている生物剤のタイプを識別するための、または品質保証のためのプレートのメーカーを識別するための識別(ID)記号を含み得る。さらにまたID記号の検出および解析を生物スキャナ10内で自動化し得る。例えば生物スキャナ10内のプロセッサは異なる画像処理ルーチンまたは計数アルゴリズムを実施して、ID記号により識別されるような異なるタイプの成長プレート上で成長する異なるタイプの細菌コロニーを計数する。
【0028】
図5は生物スキャナ10の内部動作を図示する概念ブロック図である。図5に図示するように生物成長プレート20は生物スキャナ10内で引出し12(図5には図示せず)の台22上に位置決めされる。つまり生物スキャナ10のスキャナユニット18内では、台22は生物成長プレート20を上昇させて成長プレートをプラテン52に隣接して位置決めする。換言すれば生物スキャナ10のスキャナユニット18の内部では、生物成長プレート20は台22とプラテン52との間に挟持されている。プラテン52は生物成長プレート20を走査するための撮像装置54による発光に対する焦点面を画定し得る。従ってプラテン52は光学的に透明であり成長プレート20の表面への発光の透過を可能にする。場合によっては台22が第1のプラテンを含み、プラテン52が生物スキャナ10内の第2のプラテンを含み得る。その場合、プレートを2つのプラテン間に例えばサンドイッチ状構成で位置決めすることにより撮像中のプレートの両側の照明を容易にすることが望ましい。
【0029】
撮像装置54は、成長プレート20にわたって発光を走査するとともに反射または透過発光を取り込んで画像を形成することにより生物成長プレート20の画像を生成する。実施形態によっては、撮像装置54を照明サブシステムおよび画像取込サブシステムを始めとする個々の部品の集合により形成し得る。照明サブシステムは、ランプ、発光ダイオード等などの様々な発光源の形状を取り得る。画像取込サブシステムは反射または透過発光を受け取るラインまたはエリアカメラの形状を取り得る。
【0030】
プロセッサ56は照明および画像取込プロセスを制御し、取り込み画像を処理して生成画像に基づいてプレート20内の生物剤の量を識別または測定する。例えば撮像装置54は、生物成長プレート20の1つ以上のデジタル画像を生成して、そのデジタル画像を分析するためにプロセッサ56に提供するカメラを含み得る。プロセッサ56は細菌コロニー数などの結果を生成するとともに、その結果を例えば表示画面16(図1)を駆動して結果を表示することによりユーザに提示する。さらにプロセッサ56はプレート20上のID記号を識別して、使用中のプレートタイプに基づいて適当な画像処理ルーチンおよび生物分析アルゴリズムを選択し得る。例えば細菌コロニーまたは他の生物剤の計数は、異なるタイプのプレート、例えば異なるタイプの細菌を成長させるのに用いられるプレートに対して様々に行うことができる。
【0031】
一例示的実施形態において台22は第1のプラテンを含み、第1のプラテンは赤色、緑色および青色(RGB)照明LEDを組み込み得る3色照明システムによって生物成長プレート20に背面照明を提供する。この場合RGB LEDは、台22に側面照明を提供することにより台22上にある生物成長プレート20に背面照明を提供し得る。さらに同様なRGB照明LEDを用いてプラテン52の上面照明を提供し得る。前面照明はプラテン52を介して生物成長プレート20に配光することができる。そのため台22およびプラテン52は共同で、生物成長プレート20に前面および背面照明を提供するのに用いられる照明室を形成する。
【0032】
照明すると、撮像装置54は生物成長プレート20の1つ以上の画像を取り込むとともに、その画像を分析のためにプロセッサ56に提供する。一例において撮像装置54は、生物成長プレート20の単色画像を取り込む単色撮像装置を含んでいる。例えば生物成長プレート20は1つ以上の赤色LEDにより照明され、その時点で撮像装置54は第1の画像を生成する。その後生物成長プレート20は1つ以上の緑色LEDにより照明され、その時点で撮像装置54は第2の画像を生成する。最後に生物成長プレート20は1つ以上の青色LEDにより照明され、その時点で撮像装置54は第3の画像を生成する。
【0033】
プロセッサ56は3つの異なる単色画像を受け取り、その後個々の画像に関する分析を行って細菌コロニー数を生成する。単色撮像装置54を用いて1つ以上の別々の単色画像を生成することで、各色に対する画像解像度を向上すると同時に撮像装置54に関連する導入コストを削減し得る。視認または分析目的のために異なる画像をプロセッサ56により合成することができる。代替的または追加的にプロセッサ56は個々の色での照明中に得られた個々の画像を分析し得る。
【0034】
実施形態によっては、スキャナ10は異なる画像処理プロファイルに従って異なる生物成長プレート20の画像を処理し得る。画像処理プロファイルは、ユーザ入力またはスキャナ10に提示される生物成長プレート20のタイプの識別に基づいて選択し得る。画像処理プロファイルは、特定のプレートタイプの画像を取り込むための照明強度、露光継続時間、および色などの特定の画像取込条件を指定し得る。こうしてスキャナは、異なる生物成長プレート20の画像を処理する際に異なる照明条件を始めとする異なる画像取込条件を適用し得る。
【0035】
例証として生物成長プレート20のタイプによっては特定の色、強度および継続時間の照明を必要とする場合がある。さらに生物成長プレート20によっては両方ではなく前面または背面照明しか必要としない場合がある。例えば好気性細菌数プレートは前面照明且つ赤色などの単一色のみによる照明しか必要としない。また大腸菌/大腸菌型プレートは背面照明且つ赤色と青色照明の組み合わせしか必要としない。同様に特定の強度レベルおよび継続時間が適正であり得る。これらの理由で画像処理プロファイルにより指定された画像取込条件に応じて照明を制御し得る。
【0036】
プレート20を生物スキャナ10により走査した後、台22は移動してプレート20を載置台19に収容されたコンベア58上に放出する。具体的には引出し12(図5には図示せず)が再開して台22を生物スキャナ10のスキャナユニット18から引き出す。しかしこの時点でプレート20を例えばクランプ、はさみ、固定レバー、または以下により詳細に説明する他の装置により一時的に適正な場所に保持し得る。その結果その後台22がスキャナユニット18から移動しても、プレート20はプラテン52に隣接した場所から移動しない。その代わり台22が移動してしまうと、プレート20を一時的にプラテン52に隣接して保持している装置(図5には図示せず)はプレート20を放出して載置台19のコンベア58上に落下させることができる。コンベア58は生物成長プレート20をスロット14(図1)を介して生物スキャナ10の載置台19から排出する。
【0037】
図6A〜6Cは、引出し12が生物スキャナ10内へ移動して生物成長プレート20を生物スキャナ10内の所望の場所に上昇させる動作を共同して図示する断面側面図である。具体的には引出し12がスキャナユニット18から横方向に外側に移動して開くことにより、ユーザが台22上に置いた生物プレート20を受け取る。そして引出し12はスキャナユニット18内に後退して生物成長プレート20を走査位置に配置する。モータまたは他の適当な機械的制御機構を用いて引出し12を作動させ、横方向に移動させて引出し12を開閉することができる。引出し12を開放するには、ユーザは引出しを内側に押すまたはスキャナユニット18上の排出ボタン(図示せず)を押下する。同様に引出し12を閉鎖するには、ユーザは再度引出しを内側に押すまたは排出ボタンを押下する。いずれの場合も引出し12を、ユーザが引出しに対して内側におよびスキャナユニット18の方向に加えられる力を感知するスイッチに連結し得る。モータまたは他の機械的制御機構はドアを自動的に開閉するスイッチに応答し得る。
【0038】
引出し12はレバー24Aおよび24Bまたは他の適当な結合機構を介してスライド式カートリッジ62上に載置された台22を含んでいる。そのスライド式カートリッジ62は引出し12の横方向の移動を生じるモータ(図示せず)に結合し得る。一例としてモータはリードスクリューまたは滑車装置などの様々な機械的伝動装置を介してスライド式カートリッジ62を駆動し得る。ばね64等を用いることにより台22にスプリングバイアスを付加することができる。図6Aおよび6Bに図示するように引出し12は生物スキャナ10内へ横方向に移動する。図6Bに示すようにこの横方向の移動(矢印により図示する)により台22の前縁63は止め具66と当接する。
【0039】
台22が止め具66と当接すると、台22のさらなる横方向の移動が防止されて、スライド式カートリッジ62と台22との間の相対的な移動が台22を上昇させるようになっている。つまりスライド式カートリッジ62の更なる横方向の(図6Bに図示した位置から図6Cに図示した位置への)移動によってレバー24が枢動することにより、台22をプラテン52に隣接した場所へ上昇させる。換言すれば台22の上昇がプレート20をスキャナ10内の所望の場所に、すなわちプラテン52に隣接して配置し、そこで分析用のプレート20の画像を取り込むことができる。
【0040】
レバー24は台のほぼ四隅付近で接続し得るか、またはより多いまたは少ない数のレバーを用い得る。いずれの場合も、台22が完全に上昇するとスライド式カートリッジ62の横方向の移動が抑制されるように、レバー24を一横方向にのみ昇降するように構成することができる。さらに台22が生物成長プレート20をこの所望の場所に上昇させると、プレートばね64は収縮してプレート20をプラテン52にさらに付勢し得る。この時点で生物成長プレート20の1つ以上の画像を走査するとともに処理し、その後分析用に用いてプレート20上で成長した生物剤の量を判定することができる。
【0041】
図7A〜7Cは、引出し12の生物スキャナ10内への移動およびその後の引出し12の生物スキャナ10からの排出を図示する更なる例示的断面側面図である。図7A〜7Cに図示するように生物スキャナ10はプレート20Cをプラテン52に隣接した場所に一時的に保持する装置72を含んでいる。図7Aに示すように、引出し12はスキャナ内に横方向に移動してプレート20Cを撮像できる場所に移動させる。図7Bは、引出し12がスキャナユニット18内に移動してプレート20Cを位置決めした状態の生物スキャナ10を示す。この場合台22は撮像が生じ得る所望の場所に、すなわちプラテン52に隣接した場所にプレート20Cを上昇させている。
【0042】
図7A〜7Cの例において装置72は、プレート20Cをプラテン52に隣接した場所に一時的に保持するクランプ、はさみ、固定レバー等を含んでいる。従ってその後引出し12が開放されたときに(図7Cに図示するように)、装置72はプレート20Cを同じ場所で一時的に保持するため、プレートが引出し12と一緒にスキャナユニット18から引き出されることはない。換言すればその後引出し12が開放されると、プレート20Cは台22上に残らない。その代わりに引出しがその後開放されたときに、装置72がプレート20Cをプラテン52に隣接した場所に一時的に保持する。そして引出し12が十分に開放して成長プレート20Cの下方の領域を空にすると、装置72はプレート20Cを放出し、プレート20Cは生物スキャナ10の載置台19内に収容されたモータ駆動コンベア58上に落下する。
【0043】
コンベア58は生物成長プレート20Cを移動させて載置台19内の排出スロット14を介して生物スキャナ10から排出する。引出し12がスキャナユニット18から外側に突出して生物成長プレート20Cがスロット14から排出されると、他の生物成長プレート20Dを引出し12の台22上に挿入して生物スキャナ10内に移動させることができる。このように他の生物成長プレート20を生物スキャナ10内に挿入し、スキャナユニット18内に適正に位置決めし、撮像あるいは走査して生物剤の量を識別または測定し、その後生物スキャナ10から排出することができる。本明細書に記載のスキャナ10の構成は、確実に信頼性の高い撮像を生じてユーザの便宜を図ることができるように生物成長プレートの挿入、位置決め、および排出を自動化することにより、このような生物成長プレートの自動化走査の完全性を向上させる。
【0044】
図8Aおよび8Bは本発明の他の実施形態による生物スキャナ10のさらなる斜視図である。この場合も生物スキャナ10は、生物成長プレートを受け取るとともにプレートを生物スキャナ10内に移動することができる引出し12を含んでいる。また生物スキャナ10は分析後プレート20を排出することができる排出スロット14を含んでいる。例えばスキャナユニット18内での生物成長プレート20の分析後、本明細書に概説するようにプレート20は放出されて穴85を通って載置台19内に落下する。載置台19内に収容されたコンベア(図8Aおよび8Bには図示せず)はその後排出スロット14を介してプレート20を排出することができる。また生物スキャナ10は図8Aおよび8Bにさらに示すように生物プレートの分析をユーザに表示する表示画面16などの他の特徴を含み得る。
【0045】
図8Aおよび8Bに図示した実施形態において、生物スキャナ10のスキャナユニット18と載置台19とは互いに取り外し可能である。さらにまた生物スキャナ10のスキャナユニット18および載置台19は、互いに対して回転可能である点で再構成可能である。換言すればスキャナユニット18および載置台19は複数の異なる位置の1つで互いに取り付け可能である。従ってスキャナユニット18の引出し12および載置台19の排出スロット14を生物スキャナ10の共通側に沿って位置決め(図8Aに図示するように)することが可能であり、または代替的にスキャナユニット18の引出し12および載置台19の排出スロット14を生物スキャナ10の共通側にはないように位置決め(図8Bに図示するように)することができる。この再構成性により生物スキャナ10を異なる空間制約およびレイアウト問題を有する異なる実験環境に配置することができる。
【0046】
スキャナユニット18を異なる相対位置での載置台19への取り付けを容易にするために、スキャナユニット18は載置台19に形成されたソケット84と噛合するピン82を含み得る。代替的には載置台19がピン82を含み、スキャナユニット18にソケット84を形成し得る。本明細書に用いるように用語「ソケット」は様々な穴、レセプタクルまたはピンと係合可能な他の雌端子構造を指す。本明細書で用いるように用語「ピン」は、様々なペグ、ピン、プラグ、突起またはソケットと係合可能な他の雄端子構造を指す。ピンおよびソケット82、84は載置台19とスキャナユニット18との間の電力伝達用電気的インターフェースを形成する。例えばスキャナユニット18は載置台19に動作電力を提供し得る。代替的には載置台19はピンおよびソケット82、84を介してスキャナユニット18に動作電力を提供し得る。実施形態によってはピンおよびソケット82、84は制御または状態信号を伝達して、例えば載置台19内のコンベアの動作を制御する。電気的接続の提供に加えて、ピンおよびソケット82、84はスキャナユニット18と載置台19との間の機械的位置決め、配列および位置合わせを提供し得る。
【0047】
他の協働係合ハードウェアをピンおよびソケットの代わりに設け得る。いずれの場合も載置台19の共通側に沿った任意の2つのソケット84間の距離とスキャナユニット18の共通側に沿った任意の2つのピン18間の距離は実質的に同じである。従ってスキャナユニットと載置台とが図8Aに示すような第1の位置で互いに結合した時、スキャナユニット18のピン82Aおよび82Bは載置台19のソケット84Aおよび84Bと噛合することが可能であり、または代替的にスキャナユニットと載置台とが図8Bに示すような第2の位置で互いに結合した時、スキャナユニット18のピン82Aおよび82Bは載置台19のソケット84Bおよび84Cと噛合することができる。図8Aおよび8Bに示した載置配置によりスキャナユニット18は4つの異なる位置間で360度(隣接位置間で90度)回転することができる。
【0048】
いくつかの実施形態においてスキャナユニット18および載置台19は別々の電源、例えば別々の電池または別々の交流電源コードを有し得る。代替的には1つの電源または電源コードを用い得る。後者の場合、1本以上のピン82および1個以上のソケット84は、スキャナユニット18を載置台19に電気的に結合してスキャナユニット18と載置台19との間の電流の搬送を容易にする電気的コネクタを含み得る。さらに実施形態によってはスキャナユニット18と載置台19との間で制御信号を搬送し、例えばプレートが排出されたときの載置台19内のコンベアのオン/オフ切り替えを制御し得る。代替的には載置台19内のコンベアは実質的に電力が供給されている間中、オン/オフ切り替えによる制御なしに走行し得る。
【0049】
一実施形態において1本以上のピン82は、電流の搬送を容易にする電気的インターフェースおよび制御信号の搬送を容易にする信号搬送インターフェースの両方を提供する意味で「アクティブ」であり得る。各ソケット84はアクティブピンまたは電気的インターフェースを含まないパッシブピンのうちの1本のいずれかに結合するように構成し得る。このように各部18、19の相対的位置決めに関係なくスキャナユニット18と載置台19との間で電流および制御信号を搬送することができる。例えば内部または外部コード、配線等を始めとして多数の他のタイプの電気的および制御信号接続を用いることもできる。
【0050】
図9Aおよび図9Bは載置台および生物スキャナのスキャナユニットに対する例示的電気的結合構成を図示する。具体的には図9Aは載置台19の平面図を提供し、図9Bはスキャナユニット18の底面図を提供する。ダイオード整流ブリッジ86および他の電気的結合ハードウェアは、例示的電気的結合構成を示す図9Aに機能的に示されている。動作中スキャナユニット18が載置台19上に配置されると、ソケットまたはピン84A〜84Dは載置台上の相補的なソケットまたはピン82A〜82Dと係合する。図示のためスキャナユニット18がソケット84を含み載置台19がピン82を含むものとする。
【0051】
スキャナユニット18が載置台19に配置されるとピン82はソケット84と係合する。実施形態によってはソケット84は、ピン82との導電係合用のばね押し電気接点か、ピン82を電気的に絶縁する絶縁面かのいずれかを画定し得る。図9Bの例ではスキャナユニットは電気接点を有する第1のソケット84Aと、絶縁面を有する第2のソケット84Bと、絶縁面を有する第3のソケット84Cと、電気接点を有する第4のソケット84Dと、を含む。従って載置台19からの2本のピン82は、載置台に対するスキャナユニット18の配向によってはソケット84A、84Dに電気的に結合されている。具体的にはピン82Aまたは82Bのいずれかが、スキャナユニット10の対角線の反対側の角部に載置されたソケット84Aまたは84Dの一方に結合されている。同様にピン82Cまたは82Dのいずれかがソケット84Aまたは84Dの一方に結合されている。このようにピン82A、82Bの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている一方、ピン82C、82Dの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている。ソケット84B、84C内の絶縁面は2本の使用していないピン82がスキャナ10の筐体または他の面に短絡するのを防止する役目を果たす。
【0052】
ダイオード整流ブリッジ86は、載置台およびスキャナユニットの配向に関係なく、載置台19からスキャナユニット18内の電子部品に、またはその逆に安定電源を配電する役目を果たす。図9Aに示すように、ダイオード整流ブリッジ86の対向端子87、89は載置台19内に収容されたモータ91の両端に結合されている。モータ91は載置台19内のコンベアを駆動する。ダイオード整流ブリッジ86の端子93はピン82A、82Bに結合され、そのうちの一方はスキャナユニット18内の導電性ソケット84A、84Dに結合されている。ダイオード整流ブリッジ86の端子95はピン82C、82Dに結合され、そのうちの一方はスキャナユニット18内の導電性ソケット84A、84Dに結合されている。このように導電性ソケット84A、84Dは、載置台に対するスキャナユニット18の配向に関係なく載置台19から一定の電源を受ける。代替的には導電性ピン82C、82Dはスキャナユニット18から一定の電源を受ける。
【0053】
図10Aおよび図10Bは生物スキャナ10の載置台19およびスキャナユニット18に対する他の例示的電気的結合構成を図示する。図10Aおよび10Bの例において、スキャナユニット18内の導電性ソケット84A、84Bは互いに隣接して、すなわちスキャナユニットの隣接角部に配置されている。スキャナユニット18の配向に関係なく載置台19からスキャナユニット18への、あるいはその逆の電源供給を維持するために、載置台はダイオード整流ブリッジ88およびピン82に対する代替配置を含んでいる。
【0054】
図10Aに示すようにダイオード整流ブリッジ88の端子97、99はモータ101の両端に結合されている。またピン82Aおよび82Dは互いにおよびダイオード整流ブリッジ88の端子103に電気的に結合されている。同様にピン82Bおよび82Cは互いにおよびダイオード整流ブリッジ88の端子105に電気的に結合されている。動作中ピン82Aまたは82Dのいずれかが、スキャナユニット10の隣接角部に載置されたソケット84Aまたは84Dの一方に結合されている。同様にピン82Bまたは82Cのいずれかがソケット84Aまたは84bの一方に結合されている。このようにピン82A、82Dの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている一方、ピン82B、82Cの一方が電気的に結合され他方が電気的に絶縁されている。この場合にも図10Aおよび10Bに示す配置は、スキャナユニットおよび載置台の相対位置決めに関係なく、載置台19からスキャナユニット18に、またはその逆に連続電源を提供する役目を果たす。
【0055】
一般にスキャナ10のスキャナユニット18および載置台19は多数の可能位置を提供する。つまりスキャナユニット18および載置台19は、例えばケーブルを切断またはスイッチを作動することなく、連続電源供給を維持する選択的相対位置決めを可能にし得る。むしろユーザはスキャナユニット18および載置台19を再位置決めして、実験環境および適用可能な空間制約の機能である所望の装填および排出配向を得られるため好都合である。
【0056】
生物スキャナの多数の実施形態を説明してきた。例えば生物成長プレートのスキャナ内への挿入および生物成長プレートのスキャナからの排出を自動化する技術と構造とを説明した。具体的には本明細書で説明した挿入および排出技術は生物スキャナ内での信頼性の高い撮像を生じ得るようにできる。また生物スキャナのスキャナユニットを複数の可能な構成のうちの1つでスキャナの載置台に取り付けることができる、生物スキャナに対する再構成特徴を説明した。この再構成特徴により、異なる空間制約または問題を有する異なる実験環境に生物スキャナを配置することができる。
【0057】
それでもなお本発明の精神と範囲とから逸脱することなく様々な変更が可能である。例えば本発明に記載された1つ以上の特徴を他の説明した特徴と共にまたは別に用い得る。さらにまた本明細書に記載したいくつかの特徴を、単に生物成長プレートの高品質画像を生成して、その高品質の画像を分析のためにユーザに提示する生物スキャナにおいて用い得る。この場合細菌コロニーを計数するために用いるプロセッサを除去して、単にユーザに画像を提示するより単純なプロセッサを選んでもよい。換言すればプロセッサは単にディスプレイ16(図1)などのディスプレイを駆動してプレートの高品質の画像をユーザに提示し、ユーザが画像を分析して細菌コロニーの数を識別または測定することができるようにし得る。これらおよび他の実施形態は請求の範囲の範囲内にあるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の一実施形態による生物スキャナの斜視図である。
【図2】例示的生物スキャナの他の斜視図である。
【図3】例示的成長プレートの平面図である。
【図4】例示的成長プレートの平面図である。
【図5】生物スキャナの例示的内部部品を図示する概念ブロック図である。
【図6A】生物成長プレートを生物スキャナ内へ装填する装填機構の動作を共同的に図示する断面側面図である。
【図6B】生物成長プレートを生物スキャナ内へ装填する装填機構の動作を共同的に図示する断面側面図である。
【図6C】生物成長プレートを生物スキャナ内へ装填する装填機構の動作を共同的に図示する断面側面図である。
【図7A】装填機構および排出機構の動作を図示する他の断面側面図である。
【図7B】装填機構および排出機構の動作を図示する他の断面側面図である。
【図7C】装填機構および排出機構の動作を図示する他の断面側面図である。
【図8A】本発明の他の実施形態による生物スキャナのさらなる斜視図である。
【図8B】本発明の他の実施形態による生物スキャナのさらなる斜視図である。
【図9A】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する例示的電気的結合構成を図示する。
【図9B】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する例示的電気的結合構成を図示する。
【図10A】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する他の例示的電気的結合構成を図示する。
【図10B】生物スキャナの載置台およびスキャナユニットに対する他の例示的電気的結合構成を図示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被走査生物成長プレートを受け取るスキャナユニットと、
前記生物成長プレートが走査された後前記プレートを排出する載置台と、を含み、前記スキャナユニットが複数の異なる可能な位置で前記載置台に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項2】
前記スキャナユニットが前記プレートを走査するために用いられる撮像装置とプロセッサとを収容しており、前記撮像装置が前記プレートの画像を生成するように構成されているとともに、前記プロセッサが前記画像に基づいて前記プレート内の生物剤を計数するように構成されている、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項3】
前記スキャナユニットが、開いて前記プレートを受け取り、閉じて前記プレートを前記スキャナユニット内に移動させる引出しを含んでいる、請求項1記載の生物スキャナ。
【請求項4】
前記載置台が前記載置台内のスロットから前記プレートを排出するコンベアを含んでいる、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項5】
前記スキャナユニットが、開いて前記プレートを受け取り、閉じて前記プレートを前記スキャナ内に移動させる引出しを含み、前記載置台が前記載置台内のスロットから前記プレートを排出するコンベアを含み、前記スキャナユニットと前記載置台とが第1の位置で互いに結合された場合、前記引出しと前記スロットとが前記スキャナの共通側に沿って位置決めされ、前記スキャナユニットと前記載置台とが第2の位置で互いに結合された場合、前記引出しと前記スロットとが前記スキャナの共通側に沿って位置決めされない、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項6】
前記スキャナユニットが前記載置台内の複数のソケットと噛合する複数のピンを画定し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第1の位置で互いに結合された場合、第1のピンが第1のソケットと噛合し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第2の位置で互いに結合された場合、前記第1のピンが第2のソケットと噛合する、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項7】
前記載置台が前記スキャナユニット内の複数のソケットと噛合する複数のピンを画定し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第1の位置で互いに結合された場合、第1のピンが第1のソケットと噛合し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第2の位置で互いに結合された場合、前記第1のピンが第2のソケットと噛合する、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項8】
開いて前記生物成長プレートを受け取り、閉じて前記プレートを前記スキャナ内に移動させる、前記スキャナユニット内に形成された引出しと、
前記スキャナユニット内部のプラテンであって、前記引出しが閉じて前記スキャナ内に前記プレートを移動させた時に前記プレートが前記プラテンに隣接して位置決めされるプラテンと、
前記引出しが前記プレートの前記スキャナ内への移動後に続いて開放された時に前記プレートを一時的に前記プラテンに隣接して保持するとともに、前記引出しの後続開放後に前記プレートを前記載置台内へ放出する、前記スキャナユニット内部の装置と、
前記引出しが続いて開放された時に前記装置による前記プレートの放出後、前記プレートを前記載置台内のスロットを介して前記載置台から除去する、前記載置台内部のコンベアと、をさらに含む、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項9】
前記スキャナユニットと前記載置台とが、複数の互いに対して異なる可能な位置で互いに取り外し可能に結合できるように構成されている、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項10】
前記スキャナユニットおよび前記載置台が各々複数の電気的インターフェースを含み、前記スキャナユニットと前記載置台とが、前記複数の互いに対して異なる可能な位置で1つ以上の前記電気的インターフェースを介して互いに電気的に結合できる、請求項9に記載の生物スキャナ。
【請求項11】
生物スキャナのスキャナユニットを前記生物スキャナの載置台に取り付けるステップと、
前記載置台に対して異なる位置で前記スキャナユニットを前記載置台に再取り付けするステップと、を含み、
前記スキャナユニットが生物成長プレートを受け取るように構成され、前記載置台が前記生物成長プレートを排出するように構成されている方法。
【請求項12】
前記プレートが前記スキャナユニット内に位置決めされた時に、前記生物成長プレート内の生物剤の数を計数するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
生物剤の数を計数するステップが、前記プレートを撮像するステップと、前記プレートの画像に基づいて生物剤を計数するステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記生物成長プレートが薄膜培養プレートである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
生物成長プレートを走査するスキャナユニットと、
前記スキャナユニットを支持する台と、を含み、前記台および前記スキャナユニットの一方が前記台および前記スキャナユニットの他方に動作電力を配電するとともに、前記スキャナユニットが異なる位置で前記載置台上に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項16】
前記スキャナユニットおよび前記台が、前記動作電力の配電用の複数の電気的インターフェース部品を含む、請求項15に記載の生物スキャナ。
【請求項17】
前記電気的インターフェース部品が、前記台に対する前記スキャナユニットの位置により異なるソケットと係合するピンを含む、請求項15に記載の生物スキャナ。
【請求項18】
開いて生物成長培地を受け取り、閉じて前記培地を読取り装置内に移動させる引出しと、
前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いて前記引出しが開放された時に前記培地を一時的に前記読取り装置内の場所に保持する装置と、
前記引出しが続いて開放された時に前記装置による前記培地の放出後、前記培地を前記読取り装置から除去するコンベアと、を含む、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項19】
前記読取り装置内部のプラテンをさらに含み、前記培地が前記装置により前記プラテンに隣接して保持される、請求項18に記載の生物スキャナ。
【請求項20】
前記引出しが前記培地を受け取る台を含む、請求項18に記載の生物スキャナ。
【請求項21】
前記読取り装置内部のプラテンをさらに含み、前記引出しが閉じて前記培地を前記読取り装置内に移動させると前記培地は前記プラテンおよび前記台に隣接して位置決めされ、前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いてドアが開放された時に前記培地が前記装置により一時的に前記プラテンに隣接して保持され、その後前記引出しの後続開放後に前記装置により放出される、請求項20に記載の生物スキャナ。
【請求項22】
前記台が第1のプラテンを含み、前記読取り装置が前記読取り装置内に第2のプラテンをさらに含み、前記培地は前記引出しが閉じた時に前記読取り装置内で前記第1のプラテンと第2のプラテンとの間に保持され、前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いて前記引出しが開放された時に前記装置により一時的に前記第2のプラテンに隣接して保持される、請求項20に記載の生物スキャナ。
【請求項23】
生物成長培地を読取り装置内の場所に保持する装置と、
前記培地が前記場所に保持された時に前記培地内の生物剤の数を識別する手段と、
前記装置による前記培地の放出後前記培地を前記読取り装置から除去するコンベアと、を含む、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項24】
前記生物剤の数を識別する手段が前記培地の画像を生成する撮像装置と、
前記画像に基づいて前記培地内の生物剤を計数するプロセッサと、を含む、請求項23に記載の生物スキャナ。
【請求項25】
前記装置がクランプ、はさみ、固定レバーからなる群から選択される、請求項18または23に記載の生物スキャナ。
【請求項26】
開いて前記生物成長培地を受け取り、閉じて前記培地を前記読取り装置内に移動させる引出しをさらに含む、請求項23に記載の生物スキャナ。
【請求項27】
生物スキャナの引出しを開放するステップと、
生物成長培地を受け取るステップと、
前記引出しを閉じて前記培地を読取り装置内に移動させるステップと、
前記培地を一時的にある場所に保持するステップと、
前記培地内の生物剤の量を判定するステップと、
前記培地を前記場所から移動せずに前記引出しを再開放するステップと、
前記引出しが再開放されたときに前記培地を前記場所からコンベア上に放出するステップと、を含む方法。
【請求項28】
前記培地を前記コンベアにより前記生物スキャナから排出するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
生物成長培地が載る台と、
前記台を昇降させる手段と、
読取り装置内のプラテンと、を含み、前記昇降させる手段が前記培地を前記プラテンに隣接して位置決するように前記台を上昇させる、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項30】
開いて生物成長培地を受け取り、閉じて前記培地を前記読取り装置内に移動させる引出しをさらに含み、前記引出しが前記培地が載る前記台を含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項31】
前記台を昇降させる手段が前記台に結合された1組のレバーを含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項32】
前記台を昇降させる手段がレバーを含み、前記引出しを閉じると前記レバーが前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするように前記台を上昇させる、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項33】
前記読取り装置内に止め具をさらに含み、止め具が、前記引出しが閉じた時に前記台に当接するように位置決めされ、これにより前記レバーが前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするように前記台を上昇させる、請求項32に記載の生物スキャナ。
【請求項34】
前記台を昇降させる1組のレバーをさらに含む、請求項32に記載の生物スキャナ。
【請求項35】
前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いて前記引出しが開放された時に、前記プラテンに対して前記生物成長培地を一時的に保持する装置をさらに含む、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項36】
前記引出しの後続開放後に、前記生物スキャナから排出するために前記装置が前記生物成長培地を放出する、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項37】
前記プラテンが第1のプラテンであり、前記台が第2のプラテンを含み、前記引出しが閉じた時の前記第2のプラテンの上昇により前記培地が前記第1および第2のプラテンに隣接して位置決めされる、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項38】
前記台が前記1組のレバーを介して引出しと結合されている、請求項31に記載の生物スキャナ。
【請求項39】
前記読取り装置内に止め具をさらに含み、止め具が、前記引出しが閉じた時に前記台に当接するように位置決めされ、これにより前記1組のレバーが前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするように前記台を上昇させる、請求項38に記載の生物スキャナ。
【請求項40】
前記培地が前記プラテンに隣接して位置決めされた時に前記台を前記プラテンに付勢する台ばねをさらに含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項41】
前記培地が前記プラテンに隣接して位置決めされた時に前記培地内の生物剤の量を識別する手段をさらに含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項42】
前記培地内の生物剤の量の判定後、前記培地を前記読取り装置から除去する手段をさらに含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項43】
生物スキャナの引出しを開放するステップと、
前記引出しの台上に生物成長培地を受け取るステップと、
前記引出しを閉じて前記培地を読取り装置内に移動させるステップと、
前記台を上昇させて前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするステップと、
前記培地内の生物剤の量を判定するステップと、を含む方法。
【請求項44】
前記培地内の生物剤の量の判定後、前記培地を前記読取り装置から排出するステップをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記台を上昇させるステップが、前記台を横方向の止め具に当接させることによりレバーが前記台を垂直方向に上昇させるステップを含む、請求項43に記載の方法。
【請求項1】
被走査生物成長プレートを受け取るスキャナユニットと、
前記生物成長プレートが走査された後前記プレートを排出する載置台と、を含み、前記スキャナユニットが複数の異なる可能な位置で前記載置台に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項2】
前記スキャナユニットが前記プレートを走査するために用いられる撮像装置とプロセッサとを収容しており、前記撮像装置が前記プレートの画像を生成するように構成されているとともに、前記プロセッサが前記画像に基づいて前記プレート内の生物剤を計数するように構成されている、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項3】
前記スキャナユニットが、開いて前記プレートを受け取り、閉じて前記プレートを前記スキャナユニット内に移動させる引出しを含んでいる、請求項1記載の生物スキャナ。
【請求項4】
前記載置台が前記載置台内のスロットから前記プレートを排出するコンベアを含んでいる、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項5】
前記スキャナユニットが、開いて前記プレートを受け取り、閉じて前記プレートを前記スキャナ内に移動させる引出しを含み、前記載置台が前記載置台内のスロットから前記プレートを排出するコンベアを含み、前記スキャナユニットと前記載置台とが第1の位置で互いに結合された場合、前記引出しと前記スロットとが前記スキャナの共通側に沿って位置決めされ、前記スキャナユニットと前記載置台とが第2の位置で互いに結合された場合、前記引出しと前記スロットとが前記スキャナの共通側に沿って位置決めされない、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項6】
前記スキャナユニットが前記載置台内の複数のソケットと噛合する複数のピンを画定し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第1の位置で互いに結合された場合、第1のピンが第1のソケットと噛合し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第2の位置で互いに結合された場合、前記第1のピンが第2のソケットと噛合する、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項7】
前記載置台が前記スキャナユニット内の複数のソケットと噛合する複数のピンを画定し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第1の位置で互いに結合された場合、第1のピンが第1のソケットと噛合し、前記スキャナユニットと前記載置台とが第2の位置で互いに結合された場合、前記第1のピンが第2のソケットと噛合する、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項8】
開いて前記生物成長プレートを受け取り、閉じて前記プレートを前記スキャナ内に移動させる、前記スキャナユニット内に形成された引出しと、
前記スキャナユニット内部のプラテンであって、前記引出しが閉じて前記スキャナ内に前記プレートを移動させた時に前記プレートが前記プラテンに隣接して位置決めされるプラテンと、
前記引出しが前記プレートの前記スキャナ内への移動後に続いて開放された時に前記プレートを一時的に前記プラテンに隣接して保持するとともに、前記引出しの後続開放後に前記プレートを前記載置台内へ放出する、前記スキャナユニット内部の装置と、
前記引出しが続いて開放された時に前記装置による前記プレートの放出後、前記プレートを前記載置台内のスロットを介して前記載置台から除去する、前記載置台内部のコンベアと、をさらに含む、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項9】
前記スキャナユニットと前記載置台とが、複数の互いに対して異なる可能な位置で互いに取り外し可能に結合できるように構成されている、請求項1に記載の生物スキャナ。
【請求項10】
前記スキャナユニットおよび前記載置台が各々複数の電気的インターフェースを含み、前記スキャナユニットと前記載置台とが、前記複数の互いに対して異なる可能な位置で1つ以上の前記電気的インターフェースを介して互いに電気的に結合できる、請求項9に記載の生物スキャナ。
【請求項11】
生物スキャナのスキャナユニットを前記生物スキャナの載置台に取り付けるステップと、
前記載置台に対して異なる位置で前記スキャナユニットを前記載置台に再取り付けするステップと、を含み、
前記スキャナユニットが生物成長プレートを受け取るように構成され、前記載置台が前記生物成長プレートを排出するように構成されている方法。
【請求項12】
前記プレートが前記スキャナユニット内に位置決めされた時に、前記生物成長プレート内の生物剤の数を計数するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
生物剤の数を計数するステップが、前記プレートを撮像するステップと、前記プレートの画像に基づいて生物剤を計数するステップと、を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記生物成長プレートが薄膜培養プレートである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
生物成長プレートを走査するスキャナユニットと、
前記スキャナユニットを支持する台と、を含み、前記台および前記スキャナユニットの一方が前記台および前記スキャナユニットの他方に動作電力を配電するとともに、前記スキャナユニットが異なる位置で前記載置台上に位置決め可能である、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項16】
前記スキャナユニットおよび前記台が、前記動作電力の配電用の複数の電気的インターフェース部品を含む、請求項15に記載の生物スキャナ。
【請求項17】
前記電気的インターフェース部品が、前記台に対する前記スキャナユニットの位置により異なるソケットと係合するピンを含む、請求項15に記載の生物スキャナ。
【請求項18】
開いて生物成長培地を受け取り、閉じて前記培地を読取り装置内に移動させる引出しと、
前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いて前記引出しが開放された時に前記培地を一時的に前記読取り装置内の場所に保持する装置と、
前記引出しが続いて開放された時に前記装置による前記培地の放出後、前記培地を前記読取り装置から除去するコンベアと、を含む、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項19】
前記読取り装置内部のプラテンをさらに含み、前記培地が前記装置により前記プラテンに隣接して保持される、請求項18に記載の生物スキャナ。
【請求項20】
前記引出しが前記培地を受け取る台を含む、請求項18に記載の生物スキャナ。
【請求項21】
前記読取り装置内部のプラテンをさらに含み、前記引出しが閉じて前記培地を前記読取り装置内に移動させると前記培地は前記プラテンおよび前記台に隣接して位置決めされ、前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いてドアが開放された時に前記培地が前記装置により一時的に前記プラテンに隣接して保持され、その後前記引出しの後続開放後に前記装置により放出される、請求項20に記載の生物スキャナ。
【請求項22】
前記台が第1のプラテンを含み、前記読取り装置が前記読取り装置内に第2のプラテンをさらに含み、前記培地は前記引出しが閉じた時に前記読取り装置内で前記第1のプラテンと第2のプラテンとの間に保持され、前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いて前記引出しが開放された時に前記装置により一時的に前記第2のプラテンに隣接して保持される、請求項20に記載の生物スキャナ。
【請求項23】
生物成長培地を読取り装置内の場所に保持する装置と、
前記培地が前記場所に保持された時に前記培地内の生物剤の数を識別する手段と、
前記装置による前記培地の放出後前記培地を前記読取り装置から除去するコンベアと、を含む、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項24】
前記生物剤の数を識別する手段が前記培地の画像を生成する撮像装置と、
前記画像に基づいて前記培地内の生物剤を計数するプロセッサと、を含む、請求項23に記載の生物スキャナ。
【請求項25】
前記装置がクランプ、はさみ、固定レバーからなる群から選択される、請求項18または23に記載の生物スキャナ。
【請求項26】
開いて前記生物成長培地を受け取り、閉じて前記培地を前記読取り装置内に移動させる引出しをさらに含む、請求項23に記載の生物スキャナ。
【請求項27】
生物スキャナの引出しを開放するステップと、
生物成長培地を受け取るステップと、
前記引出しを閉じて前記培地を読取り装置内に移動させるステップと、
前記培地を一時的にある場所に保持するステップと、
前記培地内の生物剤の量を判定するステップと、
前記培地を前記場所から移動せずに前記引出しを再開放するステップと、
前記引出しが再開放されたときに前記培地を前記場所からコンベア上に放出するステップと、を含む方法。
【請求項28】
前記培地を前記コンベアにより前記生物スキャナから排出するステップをさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
生物成長培地が載る台と、
前記台を昇降させる手段と、
読取り装置内のプラテンと、を含み、前記昇降させる手段が前記培地を前記プラテンに隣接して位置決するように前記台を上昇させる、生物成長プレートを走査する生物スキャナ。
【請求項30】
開いて生物成長培地を受け取り、閉じて前記培地を前記読取り装置内に移動させる引出しをさらに含み、前記引出しが前記培地が載る前記台を含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項31】
前記台を昇降させる手段が前記台に結合された1組のレバーを含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項32】
前記台を昇降させる手段がレバーを含み、前記引出しを閉じると前記レバーが前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするように前記台を上昇させる、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項33】
前記読取り装置内に止め具をさらに含み、止め具が、前記引出しが閉じた時に前記台に当接するように位置決めされ、これにより前記レバーが前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするように前記台を上昇させる、請求項32に記載の生物スキャナ。
【請求項34】
前記台を昇降させる1組のレバーをさらに含む、請求項32に記載の生物スキャナ。
【請求項35】
前記培地の前記読取り装置内への移動後に続いて前記引出しが開放された時に、前記プラテンに対して前記生物成長培地を一時的に保持する装置をさらに含む、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項36】
前記引出しの後続開放後に、前記生物スキャナから排出するために前記装置が前記生物成長培地を放出する、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項37】
前記プラテンが第1のプラテンであり、前記台が第2のプラテンを含み、前記引出しが閉じた時の前記第2のプラテンの上昇により前記培地が前記第1および第2のプラテンに隣接して位置決めされる、請求項30に記載の生物スキャナ。
【請求項38】
前記台が前記1組のレバーを介して引出しと結合されている、請求項31に記載の生物スキャナ。
【請求項39】
前記読取り装置内に止め具をさらに含み、止め具が、前記引出しが閉じた時に前記台に当接するように位置決めされ、これにより前記1組のレバーが前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするように前記台を上昇させる、請求項38に記載の生物スキャナ。
【請求項40】
前記培地が前記プラテンに隣接して位置決めされた時に前記台を前記プラテンに付勢する台ばねをさらに含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項41】
前記培地が前記プラテンに隣接して位置決めされた時に前記培地内の生物剤の量を識別する手段をさらに含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項42】
前記培地内の生物剤の量の判定後、前記培地を前記読取り装置から除去する手段をさらに含む、請求項29に記載の生物スキャナ。
【請求項43】
生物スキャナの引出しを開放するステップと、
前記引出しの台上に生物成長培地を受け取るステップと、
前記引出しを閉じて前記培地を読取り装置内に移動させるステップと、
前記台を上昇させて前記培地を前記プラテンに隣接して位置決めするステップと、
前記培地内の生物剤の量を判定するステップと、を含む方法。
【請求項44】
前記培地内の生物剤の量の判定後、前記培地を前記読取り装置から排出するステップをさらに含む、請求項43に記載の方法。
【請求項45】
前記台を上昇させるステップが、前記台を横方向の止め具に当接させることによりレバーが前記台を垂直方向に上昇させるステップを含む、請求項43に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公表番号】特表2006−507836(P2006−507836A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−557256(P2004−557256)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2003/037384
【国際公開番号】WO2004/051267
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/US2003/037384
【国際公開番号】WO2004/051267
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】
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