説明

生産ライン管理装置

【課題】障害が発生した装置の特定や障害が発生した要因の特定を、容易にすることが目的とされる。
【解決手段】生産ライン管理装置8は、物品を袋詰めする包装装置と、包装装置に物品を供給する供給装置とを少なくとも含む生産ラインを管理する装置であって、表示部86を備える。表示部86は、生産ライン全体の生産状況を表示する画面861を有し、生産ライン全体の生産状況を表示するのと同じ画面861に、生産ラインに含まれる各装置の生産状況をも表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産ラインを管理する装置に関し、特に物品の生産及び袋詰めを少なくとも行う生産ラインの管理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スナック菓子やキャンディなどの物品を、所定の重量または個数に小分けして、袋に詰める生産ラインの管理に関する技術が提案されている。具体的には、金属検出器や、重量チェッカ、シールチェッカなどを含む検査ラインにおいて、袋詰めされた物品に不良がないかどうかを検査する。検査ラインで不良と判定されたものは、生産ラインから取り除かれる。よって、出荷用の箱には、良品のものだけが詰め込まれる。
【0003】
袋に詰める物品の種類や内容量を変更する場合には、生産ラインに含まれる各装置の運転条件を変更する必要がある。生産ライン全体で見たときの最適の条件は、各装置を調整しながら求めていく必要がある。しかし、生産ラインでは各装置が互いに連係しているため、各装置を個別に調節したのでは最適な条件が得にくい。
【0004】
また、検査ラインで不良品を取り除くことができても、生産ラインにおいて障害が発生した装置を特定することや、障害が発生した要因を特定することは困難であった。
【0005】
そこで、生産ラインの処理速度や歩留率などの処理結果を監視しながら、生産ライン全体の生産性を高める技術が提案されている。具体的には、生産ライン全体で見たときの処理結果、及び生産ラインに含まれる各装置での物品の処理結果を記録する。そして、処理結果から、障害が発生した装置や、障害が発生した要因を特定する。かかる技術は、例えば以下に示す特許文献1に開示されている。
【特許文献1】特開平9−301327号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の技術では、障害が発生した装置や障害が発生した要因を、処理結果から特定するのは生産ラインの管理人である。このため、同じ処理結果であっても管理人が異なれば、その処理結果から特定される装置や要因も異なるおそれがあり、延いては生産ライン全体の生産性に影響するおそれがある。
【0007】
本発明は上述した事情に鑑みて成されたものであり、障害が発生した装置の特定や障害が発生した要因の特定を、容易にすることが目的とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明にかかる生産ライン管理装置は、物品を袋詰めする包装装置と、包装装置に物品を供給する供給装置とを少なくとも含む生産ラインを管理する装置であって、表示部を備える。表示部は、生産ライン全体の生産状況を表示する画面を有し、生産ライン全体の生産状況を表示するのと同じ画面に、生産ラインに含まれる各装置の生産状況をも表示する。
【0009】
第1の発明にかかる生産ライン管理装置によれば、同じ画面に、生産ライン全体の生産状況と各装置の生産状況とを表示するので、生産ラインの管理者は、一つ画面を見るだけで、障害が発生した装置や障害が発生した要因を特定することができる。
【0010】
第2の発明にかかる生産ライン管理装置は、第1の発明にかかる生産ライン管理装置であって、表示部は、単位時間あたりの物品の生産量の減退に係る障害、及び生産ラインの停滞に係る障害のいずれか少なくとも一方を、生産ライン全体の生産状況を表示するのと同じ画面に表示する。
【0011】
第2の発明にかかる生産ライン管理装置によれば、同じ画面に、生産量の減退や生産ラインの停滞に係る障害も表示されるので、生産ラインの管理者に障害を認識させやすい。よって、障害が取り除かれるまでの時間を短縮することができる。
【0012】
第3の発明にかかる生産ライン管理装置は、第2の発明にかかる生産ライン管理装置であって、表示部は、障害の要因を、生産ライン全体の生産状況を表示するのと同じ画面に表示する。
【0013】
第3の発明にかかる生産ライン管理装置によれば、同じ画面に、障害の要因も表示されるので、生産ラインの管理者に障害の要因を認識させやすい。よって、障害が取り除かれるまでの時間を、より短縮することができる。
【0014】
第4の発明にかかる生産ライン管理装置は、第1乃至第3の発明のいずれか一つにかかる生産ライン管理装置であって、表示部は、生産ラインが停止した時間を、生産ライン全体の生産状況を表示するのと同じ画面に表示する。
【0015】
第4の発明にかかる生産ライン管理装置によれば、同じ画面に、生産ラインが停止した時間が表示されるので、生産ラインの管理者は、停止した時間を認識することができる。よって、物品の生産量が目標値に至る時間を見積もることができる。
【0016】
第5の発明にかかる生産ライン管理装置は、第1乃至第4の発明のいずれか一つにかかる生産ライン管理装置であって、表示部は、生産ラインでの物品の生産量の目標値、及びその目標値で生産したときの生産量のいずれか少なくとも一方を、生産ライン全体の生産状況を表示するのと同じ画面に表示する。
【0017】
第5の発明にかかる生産ライン管理装置によれば、同じ画面に、生産量やその目標値が表示されるので、生産ライン全体の生産状況が認識しやすい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る生産ライン管理装置によれば、同じ画面に、生産ライン全体の生産状況と各装置の生産状況とを表示するので、生産ラインの管理者は、一つ画面を見るだけで、障害が発生した装置や障害が発生した要因を特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
1.生産ライン
<生産ラインの概要>
生産ラインでは、スナック菓子やキャンディなどの物品を生産し、所定の重量または個数に小分けして、袋に詰める。具体的に図1を用いて、生産ラインについて説明する。
【0020】
図1は、後述する生産ライン管理装置で管理される生産ラインを概念的に示す図である。図2は、図1に示される生産ラインをブロック図で示す。生産ラインは、供給装置1、包装装置2、検査ライン3、振分装置4、箱詰装置5、及びケースチェッカ6を含む。以下、それぞれの装置について詳細に説明する。
【0021】
<供給装置>
供給装置1は、生産した物品を包装装置2に供給する装置であって、生産装置11と、計量機12とを含む。
【0022】
生産装置11は、袋に詰める物品を生産する。生産装置11には、物品を油で揚げるフライヤや、物品に味付けを行う味付け装置などが含まれる。
【0023】
味付け装置による物品への味付けには、味材が用いられる。味材は袋に詰められており、袋には、味材に関する情報を含んだ二次元バーコードが付されている。そして、二次元バーコードを読み取ることで、味材の情報を得ることができる。
【0024】
ある生産ラインで味材を用いる場合、その味材について二次元バーコードから読み取った情報と、その生産ラインで用いるべき味材の情報として予め設定されたものとの照合を行う。そして、照合の結果、情報が一致する場合には、その味材が物品に対して投入される。例えば、味材投入用の扉が設けられており、情報が一致した場合のみ、扉が開けられる。
【0025】
二次元バーコードで味材の情報を管理することで、味材の入出庫を管理したり、味材の誤投入を防止したりすることができる。
【0026】
計量機12は、生産装置11で生産された物品を、所定量だけ量り取る。図1では、計量機12に、計量を自動で行う自動計量機が採用されている。
【0027】
図3は、自動計量機を概念的に示す図である。自動計量機は、分散テーブル121、振動フィーダ122、プールホッパ123、計量ホッパ124、及び加振器125を備える。なお、図3では、物品を符号Pで示し、物品の流れを実線矢印で示している。
【0028】
分散テーブル121は、傘状を呈し、傘の先を上に向けて配設されている。分散テーブル121は、中心付近が加振器125によって支持されており、加振器125の駆動によって振動する。これにより、分散テーブル121の上面に載せられた物品は、放射状に分散する。
【0029】
振動フィーダ122は、分散テーブル121の周りに複数、配置されている。分散テーブル121で分散された物品は、振動フィーダ122に載せられる。そして、振動フィーダ122上の物品は、振動フィーダ122の振動によってプールホッパ123の方へと移動する。
【0030】
プールホッパ123は複数あって、振動フィーダ122のそれぞれに対応して一つずつ配設されている。プールホッパ123には、対応する振動フィーダ122から物品が少量ずつ投入される。そして、プールホッパ123は、物品を一時的に貯留し、これを計量ホッパ124に投入する。
【0031】
計量ホッパ124は複数あって、プールホッパ123のそれぞれに対応して一つずつ配設されている。計量ホッパ124は、対応するプールホッパ123から投入された物品の重量を測定する。
【0032】
物品の総重量が所定値になるように、複数の計量ホッパ124のそれぞれの測定値(物品の重量)を、選択して組み合わせる。そして、選択された測定値を示している計量ホッパ124からのみ、物品を排出して、これらを集合させる。なお、組み合わせの決定は、例えば組み合わせ演算によって行うことができる。
【0033】
<包装装置>
包装装置2は、計量機12で所定量だけ量り取られた物品を、包材を用いて袋詰めする。
【0034】
図4は、包装装置2を概念的に示す図である。包装装置2は、フィルムロール21と、包装部22とを備える。
【0035】
フィルムロール21には、包材として用いられるシート状のフィルムFが巻かれており、フィルムFを繰り出す。フィルムロール21から繰り出されたフィルムFは、ダンサーローラなどを介しながら包装装置2の上側を通って、包装部22へと搬送される。ダンサーローラは、フィルムFの張力を所定の範囲で保つことで、搬送中のフィルムFの緩みや蛇行を防止する。
【0036】
図5は、包装部22を概念的に示す図である。包装部22は、成形機構221、搬送機構222、縦シール機構223、横シール機構224を備える。
【0037】
成形機構221は、フィルムロール21から搬送されたフィルムFを筒状に丸める。搬送機構222は、成形機構221で丸められた筒状のフィルムFを下側へと搬送する。
【0038】
縦シール機構223は、丸められたフィルムFの重なり部分F2を、熱によって縦方向にシールする。ここで、縦方向とは、フィルムFが搬送される方向をいう。
【0039】
横シール機構224は、成形機構221の下側に配置されており、丸められたフィールFを横方向にシールして、物品を詰めた状態で袋Bの上下を封止する。そして、カッターによって、袋BをフィルムFから切り離す。
【0040】
<検査ライン>
検査ライン3は、包装装置2で包装された物品が良品か否かを判定する。具体的に検査ライン3は、異物検出装置31、重量チェッカ32、及びシールチェッカ33を含み(図2)、これらで包装された物品が良品か否かを判定する。なお以下では、検査ライン3で良品でないと判定された物品を、不良品という。
【0041】
異物検出装置31は、包装装置2で包装された物品に、金属などの異物が混入していないかどうかを検出する。異物検出装置31には、金属の混入を検出する金属検出器や、金属だけでなく非金属の混入をも検出できるX線異物検出装置などが採用できる。
【0042】
重量チェッカ32は、包装された物品の重量を測定し、その重量が所定の範囲内にあるかどうかをチェックする。
【0043】
シールチェッカ33は、袋Bの重なり部分F2のシールの不良、及び袋Bの上下の封止(シール)の不良を検出する。
【0044】
<振分装置>
振分装置4は、検査ライン3において不良品であると判定された物品を、生産ラインから除去する。
【0045】
具体的には振分装置4は、異物検出装置31で異物が検出された不良品、重量チェッカ32で重量が所定の範囲内にないと判定された不良品、及びシールチェッカ33でシールの不良が検出された不良品を、それぞれ生産ラインから除去する。
【0046】
<箱詰装置及びケースチェッカ>
箱詰装置5は、物品が詰められた袋Bを所定数だけ箱に詰めて、封緘する。箱詰装置5は、箱の組み立てを行うものであっても良い。
【0047】
ケースチェッカ6は、封緘された箱の重量を測定し、その重量が所定の範囲内にあるかどうかをチェックする。重量が所定の範囲内にないと判定された箱は、生産ラインから除去される。
【0048】
2.生産ライン管理装置
<生産ライン管理装置の概要>
図6は、生産ライン管理装置8を概念的に示す図である。生産ライン管理装置8は、上述した生産ラインを管理する装置であって、制御部81、通信部82、記憶部83、障害特定部84、要因特定部85、及び表示部86を備える。
【0049】
生産ライン管理装置8は、生産ラインに含まれる各装置、すなわち供給装置1、包装装置2、異物検出装置31、重量チェッカ32、シールチェッカ33、振分装置4、箱詰装置5、及びケースチェッカ6のそれぞれに、通信回線100を介して接続されている(図2)。これにより、生産ライン管理装置8は、生産ラインに含まれる各装置を通信によって管理することができる。
【0050】
以下では、生産ライン管理装置8の各構成要素について説明する。
【0051】
<制御部>
制御部81は、通信部82、記憶部83、障害特定部84、要因特定部85、及び表示部86のそれぞれを制御する。
【0052】
<通信部>
通信部82は、供給装置1、包装装置2、異物検出装置31、重量チェッカ32、シールチェッカ33、振分装置4、箱詰装置5、及びケースチェッカ6のそれぞれと、通信回線100を介して接続されており、各装置と通信可能である。
【0053】
具体的には、通信部82は、各装置からの送信された情報を受信する。かかる情報には、各装置の生産状況が含まれる。
【0054】
通信部82は、生産ライン管理装置8からの指令を各装置に送信することもできる。
【0055】
通信部82は、所定の時間間隔で、生産ラインに含まれる各装置から情報を受信する。例えば、数秒ごとに各装置からの情報を通信部82が受信することで、生産ライン管理装置8は、リアルタイムに各装置の情報を取得することができる。
【0056】
<記憶部>
記憶部83は、通信部82で受信された各装置の情報を記憶する。所定の時間間隔で、それぞれの時間における各装置の情報を記憶することで、各装置の情報の履歴が記憶部83に残る。
【0057】
記憶部83は、生産ライン管理装置8で処理された結果、例えば生産ライン管理装置8から各装置に送信される指令を、記憶することもできる。また、後述する障害特定部84及び要因特定部85で特定された結果も記憶することができる。
【0058】
<障害特定部>
生産ラインにおいて、ある障害が生じたために、単位時間あたりの物品の生産量が減退する場合や、生産ラインが停滞する場合がある。物品の生産量が減退する場合としては、生産ラインに含まれる装置の一つで、通路に物品がこびり付いて、物品の流れが妨げられた場合(生産量減退の例1)などが挙げられる。生産ラインが停滞した場合としては、生産ラインに含まれる装置の一つが故障した場合(生産ライン停滞の例1)や、ある装置で物品の詰まりが生じた場合(生産ライン停滞の例2)などが挙げられる。
【0059】
図7及び図8は、物品の生産量の累計の時間変化をグラフで示した図であり、図7は生産量が減退した場合を、図8は生産ラインが停滞した場合を、それぞれ示す。具体的に図7では、時間t1から時間t2までの間で生産量が減退しており、グラフの傾き、すなわち生産量の累計の時間に対する変化量が、小さくなっている。図8では、時間t3から時間t4までの間で生産ラインが停滞しており、グラフの傾きが0になっている。
【0060】
障害特定部84は、単位時間当たりの物品の生産量が減退した場合や、生産ラインが停滞した場合に、各装置の情報に基づいて、どの装置に障害が発生したかを特定する。
【0061】
上述した生産量減退の例1の場合には、通路に物品がこびり付いている装置がどれかを特定する。上述した生産ライン停滞の例1の場合の場合には、故障した装置がどれかを特定する。生産ライン停滞の例2の場合には、物品の詰まりが生じた装置がどれかを特定する。
【0062】
<要因特定部>
要因特定部85は、単位時間当たりの物品の生産量が減退した場合や、生産ラインが停滞した場合に、各装置の情報に基づいて、障害の発生した要因を特定する。
【0063】
上述した生産量減退の例1の場合には、通路に物品がこびり付いたことを、障害が発生した要因として特定する。上述した生産ライン停滞の例1の場合の場合には、装置が故障した要因を、障害が発生した要因として特定する。生産ライン停滞の例2の場合には、物品が詰まったことを、障害が発生した要因として特定する。
【0064】
<表示部>
表示部86は、画面861を有する。表示部86は、同じ画面861に、生産ライン全体の情報と、生産ラインに含まれる各装置の情報とを表示する。なお、生産ライン全体の情報には、生産ライン全体の生産状況が含まれる。
【0065】
具体的には、制御部81は、生産ラインに含まれる各装置の情報を記憶部83から取得して、これを表示部86の画面861に表示する。例えば、通信部82で受信した各装置の情報を直接、画面861に表示させても良い。
【0066】
さらに、制御部81は、生産ラインに含まれる各装置の情報に基づいて、生産ライン全体の情報を計算し、生産ライン全体の情報を画面861に表示する。
【0067】
図9は、生産ラインが停滞した場合について、表示部86の画面861に表示される画像を例示した図である。画面861には、生産ライン全体、供給装置1及び包装装置2についての、単位時間当たりの物品の生産量の時間変化が、それぞれグラフ861a〜861bで表示されている。
【0068】
図9に示される画面861を見ることで、生産ライン全体についてのグラフ861aから、生産ラインが12:00から14:00まで停滞していることがわかる。そして、供給装置1についてのグラフ861bと、包装装置2についてのグラフ861cとから、生産ラインの停滞が包装装置2で生じたことがわかる。なぜなら、生産ラインが停滞した12:00から14:00までの間において、供給装置1での生産量は減少していないが、包装装置2での生産量が0になっているからである。
【0069】
上述したように同じ画面861に、生産ライン全体の情報と各装置の情報とを表示するので、生産ラインの管理者が一つの画面861を見るだけで、障害が発生した装置や障害が発生した要因を特定することができる。
【0070】
表示部86は、生産ライン全体の情報を表示するのと同じ画面861に、障害特定部84で特定された障害、及び要因特定部85で特定された障害の要因をも、表示することができる。
【0071】
具体的には、制御部81は、単位時間当たりの物品の生産量が減退した場合や、生産ラインが停滞した場合に、障害特定部84及び要因特定部85に対して以下の制御を行う。
【0072】
すなわち、制御部81は、障害特定部84及び要因特定部85に対して、生産ラインに含まれる各装置の情報の履歴を記憶部83から取得させる。そして、各装置の情報の履歴に基づいて、障害を障害特定部84に特定させ、障害の要因を要因特定部85に特定させる。なお、要因特定部85には、各装置の情報の履歴だけでなく、障害特定部84で特定された障害にも基づいて、要因を特定させても良い。
【0073】
同じ画面861に、生産量の減退や生産ラインの停滞に係る障害が表示されるので、生産ラインの管理者に、障害を認識させやすい。よって、障害が取り除かれるまでの時間を短縮することができる。
【0074】
さらに、同じ画面861に障害の要因が表示されるので、生産ラインの管理者に障害の要因を認識させやすい。よって、障害が取り除かれまるまでの時間を、より短縮することができる。
【0075】
ある障害によって生産ラインが停止した場合には、表示部86は、生産ライン全体の情報を表示するのと同じ画面861に、生産ラインが停止した時間を表示する。例えば、図8に示されるように時間t3から時間t4まで生産ラインが停滞した場合には、生産ラインが停止した時間として時間(t4−t3)が、画面861に表示される。
【0076】
同じ画面861に、生産ラインが停止した時間が表示されるので、生産ラインの管理者は、停止した時間を認識することができる。よって、物品の生産量が目標値に至る時間を見積もることができる。
【0077】
生産ラインで物品を生産する場合、生産ラインでの物品の生産量の目標値が設定される。そこで、表示部86は、生産ライン全体の情報を表示するのと同じ画面861に、生産量の目標値を表示する。
【0078】
しかも表示部86は、上記目標値で生産したときの生産量をリアルタイムに、生産ライン全体の情報を表示するのと同じ画面861に表示する。なお、目標値及び生産量のいずれか一方のみが画面861に表示されても良い。
【0079】
同じ画面861に生産量やその目標値が表示されるので、生産ライン全体の生産状況が認識しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】生産ライン管理装置で管理される生産ラインを概念的に示す図である。
【図2】図1に示される生産ラインを示すブロック図である。
【図3】自動計量機を概念的に示す図である。
【図4】包装装置を概念的に示す図である。
【図5】包装部を概念的に示す図である。
【図6】生産ライン管理装置を概念的に示すブロック図である。
【図7】物品の生産量の累計の時間変化をグラフで示した図である。
【図8】物品の生産量の累計の時間変化をグラフで示した図である。
【図9】表示部の画面を例示する図である。
【符号の説明】
【0081】
1 供給装置
2 包装装置
8 生産ライン管理装置
86 表示部
861 画面
P 物品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を袋詰めする包装装置と、前記包装装置に前記物品を供給する供給装置とを少なくとも含む生産ラインを管理する装置であって、
前記生産ライン全体の生産状況を表示する画面を有し、前記生産ライン全体の前記生産状況を表示するのと同じ前記画面に、前記生産ラインに含まれる各装置の生産状況をも表示する表示部
を備える、生産ライン管理装置。
【請求項2】
前記表示部は、単位時間あたりの前記物品の生産量の減退に係る障害、及び前記生産ラインの停滞に係る障害のいずれか少なくとも一方を、前記生産ライン全体の前記生産状況を表示するのと同じ前記画面に表示する、
請求項1記載の生産ライン管理装置。
【請求項3】
前記表示部は、前記障害の要因を、前記生産ライン全体の前記生産状況を表示するのと同じ前記画面に表示する、
請求項2記載の生産ライン管理装置。
【請求項4】
前記表示部は、前記生産ラインが停止した時間を、前記生産ライン全体の前記生産状況を表示するのと同じ前記画面に表示する、
請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の生産ライン管理装置。
【請求項5】
前記表示部は、前記生産ラインでの前記物品の生産量の目標値、及び前記目標値で生産したときの前記生産量のいずれか少なくとも一方を、前記生産ライン全体の前記生産状況を表示するのと同じ前記画面に表示する、
請求項1乃至請求項4のいずれか一つに記載の生産ライン管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−59297(P2009−59297A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227989(P2007−227989)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】