説明

用紙供給装置及びこれを搭載した画像形成装置

【課題】画像形成装置の移動作業を速やかに実施することができる用紙供給装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置本体(2)に一体形成され、枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納する標準給紙ユニット(40)と、このユニットの下方位置にて装置本体から脱着可能に構成され、枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納するオプション給紙ユニット(50)と、標準給紙ユニットとオプション給紙ユニットとを連結する連結手段(60)とを具備し、連結手段は、標準給紙ユニットの下面(48)に配設される吊り部(62)と、オプション給紙ユニットの上面(56)に配設され、吊り部に係合してオプション給紙ユニットを標準給紙ユニットに固定させる係合部(64)とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等に代表される画像形成装置に用いられる用紙供給装置及びこれを搭載した画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の用紙供給装置では、画像形成装置本体に標準装備された標準給紙ユニットに対し、オプション給紙ユニットを設ける技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
詳しくは、各ユニットは、標準給紙ユニットの下面に形成されたピンをオプション給紙ユニットに形成された孔に嵌入することにより連結されており、このオプション給紙ユニットは装置本体から脱着可能に構成されている。
【0003】
【特許文献1】特許第3366522号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の技術では、ピンが下方に向けて突設され、孔は下方に向けて穿設されている。つまり、装置本体を持ち上げた場合には、標準給紙ユニットは装置本体とともに持ち上げられるものの、オプション給紙ユニットは装置本体から外れてしまい、装置本体と一緒に移動することが困難になるとの問題がある。このように、従来の技術では、画像形成装置の移動作業を速やかに実施する点については依然として課題が残されている。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、画像形成装置の移動作業を速やかに実施することができる用紙供給装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための第1の発明は、画像形成装置本体に一体形成され、枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納する標準給紙ユニットと、給紙ユニットの下方位置にて装置本体から脱着可能に構成され、枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納するオプション給紙ユニットと、標準給紙ユニットとオプション給紙ユニットとを連結する連結手段とを具備し、連結手段は、標準給紙ユニットの下面に配設される吊り部と、オプション給紙ユニットの上面に配設され、吊り部に係合してオプション給紙ユニットを標準給紙ユニットに固定させる係合部とを有する。
【0007】
第1の発明によれば、標準給紙ユニットとオプション給紙ユニットとを有し、これら各ユニットはそれぞれ枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納する。そして、標準給紙ユニットは画像形成装置本体に一体的に形成され、オプション給紙ユニットは標準給紙ユニットの下方位置にて装置本体から脱着可能に構成されている。ここで、標準給紙ユニットの下面とオプション給紙ユニットの上面とは連結手段で連結されている。詳しくは、標準給紙ユニットの下面には吊り部が配設されているのに対し、オプション給紙ユニットの上面には係合部が配設されており、この係合部を吊り部に係合すると、オプション給紙ユニットが標準給紙ユニットに固定される。
よって、装置本体を持ち上げた場合には、オプション給紙ユニットが装置本体と一緒に移動可能になる。この結果、従来に比して画像形成装置の移動作業が速やかに実施される。
【0008】
第2の発明は、第1の発明の構成において、係合部は、吊り部に対して用紙の幅方向、或いは長さ方向に移動可能に構成されていることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、オプション給紙ユニットは標準給紙ユニットから脱着可能に構成されている。換言すれば、係合部は吊り部から脱着可能に構成されており、その脱着は、用紙の幅方向、或いは長さ方向、つまり、水平方向に移動して行われる。よって、用紙の厚み方向、つまり、垂直方向に移動して脱着させる従来の構成に比して、オプション給紙ユニットを装置本体に装着する場合にも、この装置本体の持ち上げ量が少なくて済む。
【0009】
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、吊り部及び係合部は、用紙の搬送方向に略直交する方向に沿って形成されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、吊り部及び係合部が用紙の搬送方向に略直交する方向に沿って形成されているので、例えば給紙ローラを各給紙ユニットの中央部分に備えた場合には、これら吊り部及び係合部が補強機能も兼ねることができる。
【0010】
第4の発明は、第3の発明の構成において、吊り部及び係合部は、用紙の搬送口の両端側に分割して形成されていることを特徴とする。
第4の発明によれば、第3の発明の作用に加えてさらに、吊り部及び係合部は、用紙の搬送口の両端側に分割して形成されていることから、仮にオプション給紙ユニットに対して装置本体を水平移動させる場合には、水平方向への移動量が少なくて済み、画像形成装置の移動作業がより一層速やかに実施される。
【0011】
第5の発明は、第3の発明の構成において、吊り部及び係合部は、用紙の搬送方向に沿ってさらに形成されていることを特徴とする。
第5の発明によれば、第3の発明の作用に加えてさらに、吊り部及び係合部が、用紙の搬送方向に略直交する方向に沿って形成される他、この搬送方向にも形成されており、当該搬送方向に形成された吊り部及び係合部は水平方向への移動完了時に突き合わされるので、これら吊り部及び係合部がオプション給紙ユニットと装置本体との位置決め機能も兼ねることができる。
【0012】
第6の発明は、第1から第5の用紙供給装置を画像形成装置に搭載することを特徴とする。
第6の発明によれば、第1から第5の発明の作用に加えてさらに、画像形成装置の移動作業が速やかに実施され、移動後の場所にて画像形成装置による印刷作業が直ちに開始可能となる結果、画像形成装置の信頼性向上にも寄与する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、移動作業を速やかに実施できる用紙供給装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1には、画像形成装置の一例である複合機1が示されており、ユーザに相対する複合機1の正面が見えている。この複合機1は胴内排紙型の本体2を備え、この本体2の内側には排紙トレイ15が形成されている。本体2の上側には原稿送り装置8が搭載されており、複合機1を複写機やファクシミリ、ネットワークスキャナとして利用するときには、この送り装置8から原稿を搬送し、その画像面は光学式の画像読取部9にて光学的に読み取られる。
【0015】
画像読取部9の手前側には操作表示部20が設置されている。この操作表示部20には、ユーザの各種操作に供される複数の操作キーやスイッチが配置され、さらに、各種情報を表示する表示画面が配置されている。なお、この画面はタッチ式パネルの機能も有し、ユーザの各種操作に供される。
一方、本体2の下部にはフロントローディング式の用紙供給装置3が配置されている。詳しくは、本体2の高さ方向に沿って上下2段の標準カセット(標準給紙ユニット)40及び付属カセット(オプション給紙ユニット)50が備えられており、各カセット40,50はいずれも本体2に対して手前側に向けて引き出し可能に構成されている。なお、本体2の右側面には開閉式の手差しトレイ5が備えられている。
【0016】
複合機1の内部にて実線で示された矢印は用紙の搬送経路及びその搬送方向を表している。
同図に示されるように、各カセット40,50には画像形成前の各種の用紙Pが積層状態で収容され、この用紙Pはカセット40,50から1枚ずつ分離され、左方向に向けて送出される。
【0017】
カセット4の上方には用紙搬送路6が配置され、カセット40,50から送出された用紙Pはローラ4を経て本体2の左側面に沿って上方に向けて縦搬送される。また、手差しトレイ5から送出された用紙も本体2の右側から左方向に向けて搬送され、その後、上方に向けて縦搬送される。この本体2の内部には、用紙搬送方向でみて下流側にレジストローラ7、画像形成部10及び転写部11が順番に配置されている。画像形成部10の右方には光学部14が備えられており、この光学部14からは画像形成部10の感光体ドラムに向けてレーザ光が照射される。
【0018】
また、用紙搬送方向でみて転写部11の下流側には、定着部12及びスイッチバック部13が順番に配置され、片面印刷の場合には、定着部12から排出された用紙は排紙トレイ15にそのまま排出される。
一方、スイッチバック部13と用紙搬送路6との間には両面印刷用ユニット32が配置されており、このユニット32では定着部12から排出された用紙Pをローラ7に戻し、画像形成部10に向けて再び送出する。
【0019】
ここで、上述した標準カセット40は、装置本体2に一体形成されているのに対し、付属カセット50は、カセット40の下方位置にて装置本体2から脱着可能に構成されている。
具体的には、まず、標準カセット40は用紙Pを収容するカセット部42を有し、同図で見てカセット部42の左上方には給紙ローラ43が設けられている。なお、このローラ43は、用紙Pの搬送方向に略直交する方向の中央部分に設けられている。また、このローラ43の左方には用紙通路44が上下方向に沿って形成され、この通路44の上端が用紙搬送路6に連通されている。なお、この通路44の適宜位置には搬送ローラ45が設けられる。
【0020】
次に、付属カセット50もまた用紙Pを収容するカセット部52を有しており、カセット部52の左上方であって、用紙Pの搬送方向に略直交する方向の中央部分には給紙ローラ53が設けられている。このローラ53の左方にも用紙通路54が上下方向に沿って形成され、この通路54の上端には搬送口57が用紙通路44に対峙して形成されている(図3)。そして、カセット部52内の最上層の用紙Pは搬送口57から用紙通路44に入り、ローラ45を介して用紙搬送路6に向けて送られる。なお、通路54の適宜位置にも搬送ローラ55が設けられている。
【0021】
ここで、この付属カセット50は複合機1のオプションとして連結されたものであり、付属カセット50と標準カセット40とは案内レール部材(連結手段)60によって連結されている。
詳しくは、図2や図3にも示されるように、本実施例のレール部材60は、複合機1の正面から見てL字状の吊りレール(吊り部)62と、同じく正面から見て逆L字状の係合レール(係合部)64とから構成されている。
【0022】
より具体的には、本実施例の吊りレール62は、用紙Pの搬送方向に略直交する方向に沿って延びる2個のレールにて構成されている(図3)。各レール62は、そのL字状の垂直上端部分が標準カセット40の下面48にて、搬送口57を遮らず、且つ、複合機1の正面で見てカセット40の左右端から略等しい位置にそれぞれ固定支持されている。
【0023】
また、このレール62のL字状の水平端部分は、複合機1の正面で見てカセット40の中央から左右端にそれぞれ向けて配置される。そして、本実施例の各レール62は下面48の幅全体に亘って形成されている。
なお、この下面48の四隅には台ゴム66が配設され、また、カセット40の左右端面の適宜位置には取手68が形成されている(図2)。
【0024】
一方、本実施例の係合レール64もまた、用紙Pの搬送方向に略直交する方向に沿って延びる2個のレールにて構成されている(図3)。各レール64は、その逆L字状の垂直下端部分が付属カセット50の上面56にて、複合機1の正面で見てカセット50の左右端から略等しい位置にそれぞれ固定支持されている。
【0025】
また、この係合レール64の逆L字状の水平端部分は、複合機1の正面で見てカセット40の左右端から中央にそれぞれ向けて配置されており、この水平端部分の長さは、上述したレール62のL字状の水平端部分に係合可能な長さで構成されている。本実施例の各レール64もまた上面56の幅全体に亘って形成されている。なお、付属カセット50の下面58の四隅にも台ゴム66が配設され、また、カセット50の左右端面の適宜位置にも取手68が形成されている。さらに、この下面58には上記と同様の吊りレール62が設けられており、このカセット50の下方位置にもさらなる付属カセットを配置可能に構成されている。
【0026】
そして、上述した装置本体2に付属カセット50を複合機1のオプションとして連結する場合には、装置本体2を持ち上げて標準カセット40の下方に空間を設け、吊りレール62のL字状の水平端部分と下面48との間に、係合レール64の逆L字状の水平端部分を配置する。次いで、付属カセット50を、各カセット40,50の周縁が略一致する位置まで、用紙Pの搬送方向に略直交する水平方向に、例えば複合機1の正面側から裏面側に向けて移動させると、装置本体2に付属カセット50が連結される。なお、付属カセット50を所望の位置に予め配置しておき、装置本体2を水平方向に移動させても良い。
【0027】
また、装置本体2に付属カセット50を連結させた状態で、複合機1の位置を変えたい場合には、装置本体2のみを持ち上げれば、吊りレール62のL字状の水平端部分と係合レール64の逆L字状の水平端部分とが当接して係合し、付属カセット50も装置本体2とともに持ち上げられる。
この用紙供給装置3が搭載された複合機1では、カセット40,50やトレイ5から用紙が1枚ずつ分離して送出され、この用紙は用紙搬送路6を介してレジストローラ7に到達する。このローラ7は、用紙の斜め送りを矯正しつつ、画像形成部10で形成されるトナー画像とのタイミングを計りながら、用紙を転写部11へと送出する。
【0028】
上記コントローラからの画像データに基づき、複合機1では光学部14によるレーザ光の照射が制御される。これにより、画像形成部10においてドラム上に原稿画像の静電潜像が作られ、続いてこの潜像からドラム上にトナー画像が形成され、用紙に転写される。
その後、用紙は未定着トナー画像を担持した状態で定着部12に向けて送られ、所望のニップを形成させてトナー画像が定着される。次いで、定着部12から排出された用紙はトレイ15に排出される。
【0029】
この片面印刷に対し、両面印刷を行う場合には、定着部12から排出された用紙はスイッチバック部13にてユニット32側に引き戻され、この用紙はローラ47を経て転写部11に向けて再び送られる。そして、この場合には、用紙の未だ印刷がされていない方の面にトナー画像が転写される。
ところで、上述の案内レール部材は、搬送口57の両端側に分割して形成されていても良い。
【0030】
詳しくは、図4に示されたレール部材(連結手段)60Aもまた、上記実施例と同様に、用紙Pの搬送方向に略直交する方向に沿って延びて構成されているが、当該実施例では、吊りレール(吊り部)62A及び係合レール(係合部)64Aはそれぞれ4個のレールで構成されており、各レール62Aは下面48の中央部分を除いて形成され、各レール64Aもまたカセット50Aの上面56の中央部分を除いて形成されている。
【0031】
一方、上述の案内レール部材は、用紙Pの搬送方向に略直交する方向の他、用紙Pの搬送方向に沿ってさらに形成されていても良い。
すなわち、図5に示されたレール部材(連結手段)60Bは、上記実施例と同様に、用紙Pの搬送方向に略直交する方向に沿って延びる吊りレール(吊り部)62B及び係合レール(係合部)64Bが構成されている。しかし、当該実施例では、さらに、吊りレール(吊り部)63B及び係合レール(係合部)65Bが用紙Pの搬送方向に沿って延びており、且つ、レール63Bは下面48の周縁部分に形成され、レール65Bはカセット50Bの上面56の周縁部分に形成されている。
【0032】
以上のように、本実施例によれば、標準カセット40と付属カセット50とを有し、これら各ユニット40,50はそれぞれ枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納する。そして、標準カセット40は装置本体2に一体的に形成され、付属カセット50は標準カセット40の下方位置にて装置本体2から脱着可能に構成されており、これら各ユニット40,50は積み木式の用紙供給装置3を構成している。
【0033】
ここで、標準カセット40の下面48と付属カセット50の上面56とはレール部材60(60A,60B)で連結されている。詳しくは、標準カセット40の下面48には吊りレール62(62A,62B,63B)が配設されているのに対し、付属カセット50(50A,50B)の上面56には係合レール64(64A,64B,65B)が配設されており、この係合レール64(64A,64B,65B)を吊りレール62(62A,62B,63B)に係合すると、付属カセット50(50A,50B)が標準カセット40に固定される。
【0034】
よって、装置本体2を持ち上げた場合には、付属カセット50(50A,50B)が装置本体2から外れることなく、装置本体2と一緒に移動可能になる。この結果、装置本体2を動かせば、その後、付属カセット50(50A,50B)を別途動かせる必要がないので、従来に比して複合機1の移動作業が速やかに実施される。
【0035】
また、付属カセット50(50A,50B)は標準カセット40から脱着可能に構成されている。換言すれば、係合レール64(62A,62B,63B)は吊りレール62(62A,62B,63B)から脱着可能に構成されており、その脱着は、用紙の幅方向、或いは長さ方向、つまり、水平方向にスライドして行われる。よって、用紙の厚み方向、つまり、垂直方向に移動して脱着させる従来の構成に比して、付属カセット50(50A,50B)を装置本体2に装着する場合にも、この装置本体2の持ち上げ量が少なくて済むし、ネジを用いて付属カセットを装置本体に装着する場合よりも速やかにセット可能となる。
【0036】
また、レール部材60(60A,60B)の配設で済むことから、簡易、且つ、低コストで施工可能でもある。さらに、水平方向に移動させるレール部材60(60A,60B)が形成されてあれば、例えば地震災害の際にも、従来に比して複合機のより一層の転倒防止にも寄与する。
さらに、図3の如く、吊りレール62及び係合レール64が用紙の搬送方向に略直交する方向に沿って、下面48の幅全体に亘って形成されているので、給紙ローラ43,53がカセット40,50の中央部分に備えられている場合にも、これら吊りレール62及び係合レール64が補強機能も兼ねることができる。
【0037】
さらにまた、図4の如く、吊りレール62A及び係合レール64Aは、搬送口57の両端側に分割して形成されていることから、仮に付属カセット50Aに対して装置本体2を水平移動させる場合には、係合レール64Aの形成されていない搬送口57近傍の略中央部分に吊りレール62Aを配置し、これら各レール62A,64Aを係合させることから、水平方向への移動量が少なくて済み、複合機1の移動作業がより一層速やかに実施される。
【0038】
また、図5の如く、用紙Pの搬送方向に略直交する方向に沿って形成される吊りレール62B及び係合レール64Bの他、この搬送方向にも吊りレール63B及び係合レール65Bが形成されていれば、水平方向への移動量が少なくて済むし、しかも、当該吊りレール63B及び係合レール65Bは上記水平方向への移動完了時に突き合わされるので、これら吊りレール63B及び係合レール65Bが付属カセット50Bと装置本体2との位置決め機能も兼ねることができる。
【0039】
さらに、複合機1の移動作業が速やかに実施され、移動後の場所にて複合機1による印刷作業が直ちに開始可能となる結果、複合機1の信頼性向上にも寄与する。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。例えば各実施例の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
【0040】
また、上記実施例では、カセット50を用紙Pの搬送方向に略直交する方向に向けて水平移動させているが、用紙Pの搬送方向に水平移動させても良い。さらに、上述した図3の吊りレール62及び係合レール64や、図4の吊りレール62A及び係合レール64Aの端部分にも、位置決めを容易にするストッパが設けられていても良い。
【0041】
さらに、上記実施例では画像形成装置として複合機に具現化した例を示しているが、本発明の定着装置は複写機やネットワーク用の多機能周辺機器(MFP)の他、プリンタ、ファクシミリやスキャナ等自体にも当然に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施例の複合機の概略構成図である。
【図2】図1の複合機を模式的に示した斜視図である。
【図3】図1の案内レール部材及び付属カセットの斜視図である。
【図4】他の実施例の案内レール部材及び付属カセットの斜視図である。
【図5】他の実施例の案内レール部材及び付属カセットの斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 複合機(画像形成装置)
2 装置本体
3 用紙供給装置
40 標準カセット(標準給紙ユニット)
48 下面
50 付属カセット(オプション給紙ユニット)
56 上面
57 搬送口
60,60A,60B 案内レール部材(連結手段)
62,62A,62B,63B 吊りレール(吊り部)
64,64A,64B,65B 係合レール(係合部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体に一体形成され、枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納する標準給紙ユニットと、
該給紙ユニットの下方位置にて前記装置本体から脱着可能に構成され、枚葉の用紙を厚み方向に積層して収納するオプション給紙ユニットと、
前記標準給紙ユニットと前記オプション給紙ユニットとを連結する連結手段とを具備し、
該連結手段は、前記標準給紙ユニットの下面に配設される吊り部と、前記オプション給紙ユニットの上面に配設され、前記吊り部に係合して該オプション給紙ユニットを前記標準給紙ユニットに固定させる係合部とを有することを特徴とする用紙供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載の用紙供給装置であって、
前記係合部は、前記吊り部に対して前記用紙の幅方向、或いは長さ方向に移動可能に構成されていることを特徴とする用紙供給装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の用紙供給装置であって、
前記吊り部及び前記係合部は、前記用紙の搬送方向に略直交する方向に沿って形成されていることを特徴とする用紙供給装置。
【請求項4】
請求項3に記載の用紙供給装置であって、
前記吊り部及び前記係合部は、前記用紙の搬送口の両端側に分割して形成されていることを特徴とする用紙供給装置。
【請求項5】
請求項3に記載の用紙供給装置であって、
前記吊り部及び前記係合部は、前記用紙の搬送方向に沿ってさらに形成されていることを特徴とする用紙供給装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の用紙供給装置を搭載したことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−268697(P2008−268697A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−113898(P2007−113898)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】