画像コマンド処理装置及び画像処理システム、画像コマンド処理プログラム
【課題】ユーザが手間をかけなくても処理単位間で繰り返し利用される画像部分をフォームデータとして利用でき、画像コマンドの転送データ量を削減した画像コマンド処理装置及び画像処理システムを提供する。
【解決手段】画像コマンド処理部21の抽出部32は、処理単位ごとの画像コマンドから、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列をフォームデータとして抽出する。登録部33は、抽出部32で抽出した画像コマンドの列をフォームデータとして記憶部34及び送出側装置1の記憶部12に記憶させ、フォームデータを登録する。送出側装置1の変換部13は、画像コマンドの列の中に登録されているフォームデータが存在すると、その部分をフォームデータを特定する画像コマンドに変換して転送し、受取側装置2では置換部35でもとの画像コマンド列に置き換える。これにより転送データ量を削減する。
【解決手段】画像コマンド処理部21の抽出部32は、処理単位ごとの画像コマンドから、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列をフォームデータとして抽出する。登録部33は、抽出部32で抽出した画像コマンドの列をフォームデータとして記憶部34及び送出側装置1の記憶部12に記憶させ、フォームデータを登録する。送出側装置1の変換部13は、画像コマンドの列の中に登録されているフォームデータが存在すると、その部分をフォームデータを特定する画像コマンドに変換して転送し、受取側装置2では置換部35でもとの画像コマンド列に置き換える。これにより転送データ量を削減する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像コマンド処理装置及び画像処理システム、画像コマンド処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータなどの外部装置から画像形成装置によって画像を形成する場合には、一般に、外部装置から1ないし複数ページの処理単位ごとに画像コマンドの列を画像形成装置へ送り、画像形成装置側で画像コマンドに従って画像を形成している。形成する画像中には、例えばロゴなどのように多くの画像に共通した画像部分が用いられる場合がある。このような共通した画像部分については、毎回、画像部分を描画するための画像コマンドの列が外部装置から画像形成装置へ転送されることになる。
【0003】
このような共通した画像部分について、予めフォームデータとして登録しておき、このフォームデータを繰り返して使用できる機能がある。登録されているフォームデータを使用すると、外部装置から画像形成装置へは、フォームデータを描画する多数の画像コマンドの列の代わりに、フォームデータを特定する画像コマンドが送られ、転送される画像コマンドが減少する。なお、この機能を利用するためには、ユーザが予めフォームデータを作成し、登録しておく必要がある。
【0004】
例えば特許文献1においても、フォームデータを利用可能な構成が記載されている。特許文献1においてはさらに、処理単位内の複数ページに繰り返して用いられる部分について、繰り返しデータとして先に送っておいて、その繰り返しデータを利用することにより転送データ量を削減することも記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平5−298037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ユーザが手間をかけなくても処理単位間で繰り返し利用される画像部分をフォームデータとして利用でき、画像コマンドの転送データ量を削減した画像コマンド処理装置及び画像処理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願請求項1に記載の発明は、外部装置から1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段と、前記登録手段で登録されたフォームデータを前記外部装置へ通知する通知手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置である。
【0008】
本願請求項2に記載の発明は、1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置である。
【0009】
本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1または請求項2に記載の画像コマンド処理装置の前記登録手段が、前記抽出手段で抽出した画像コマンドの列が現れた回数が所定の回数に達したときに当該画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録することを特徴とする画像コマンド処理装置である。
【0010】
本願請求項4に記載の発明は、1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として送出する送出手段と、前記送出手段から受け取った処理単位ごとの画像コマンドを処理する画像コマンド処理手段を有し、前記送出手段は、登録されたフォームデータを記憶する送出側記憶手段と、描画処理単位中のフォームデータと対応する画像コマンドの列をフォームデータを特定する画像コマンドに変換する変換手段と、前記変換手段で変換した1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として前記画像コマンド処理手段に転送する転送手段を有し、前記画像コマンド処理手段は、前記送出手段から処理単位ごとに画像コマンドを受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する受付側記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして前記受付側記憶手段に記憶させるとともに前記送出手段に転送して前記送出側記憶手段に記憶させてフォームデータの登録を行う登録手段と、前記受付手段で受け付けた前記処理単位中のフォームデータを特定する画像コマンドについて前記受付側記憶手段に記憶されている該画像コマンドに対応するフォームデータに置き換える置換手段と、前記置換手段による置き換え後の前記画像コマンドの列に従って描画処理を行う描画手段を有することを特徴とする画像処理システムである。
【0011】
本願請求項5に記載の発明は、本願請求項4に記載の画像処理システムの前記送出手段の前記変換手段が、画像コマンドの列が登録されているフォームデータの部分を構成するとき、当該部分を特定する情報を前記フォームデータを特定する画像コマンドに付加し、前記画像コマンド処理手段の前記置換手段は、フォームデータを特定する画像コマンドに部分を特定する情報が付加されている場合に、該部分を特定する情報に従って該画像コマンドをフォームデータの部分に置き換えることを特徴とする画像処理システムである。
【0012】
本願請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像コマンド処理装置の機能をコンピュータに実行させることを特徴とする画像コマンド処理プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本願請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、ユーザが登録操作などを行わなくても、繰り返して使用されている画像部分をフォームデータとして利用できるという効果がある。
【0014】
本願請求項3に記載の発明によれば、本願請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加え、よく利用されている画像部分のみをフォームデータとして登録することができる。
【0015】
本願請求項4に記載の発明によれば、ユーザが登録操作などを行わなくても、繰り返して使用されている画像部分をフォームデータとして利用でき、送出手段から画像コマンド処理手段への転送データ量を削減することができるという効果がある。
【0016】
本願請求項5に記載の発明によれば、本願請求項4に記載の発明の効果に加え、フォームデータとして登録された画像部分の全体でなくても画像コマンドの削減を図り、転送データ量を削減することができる。
【0017】
本願請求項6に記載の発明によれば、本願請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は送出側装置、2は受取側装置、11はドライバ部、12は記憶部、13は変換部、14は通信部、21は画像コマンド処理部、22は画像形成部、31は通信部、32は抽出部、33は登録部、34は記憶部、35は置換部、36は描画部である。図1に示した例では、送出側装置1から受取側装置2に対して1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として転送し、受取側装置2において画像コマンドに従って処理単位ごとに各ページの画像を形成する場合を示している。なお、送出側装置1と受取側装置2の間の通信路は任意である。また、いずれの装置も他の任意の装置と通信可能であってもよい。
【0019】
送出側装置1には、受取側装置2に対して画像コマンドを送出するためのドライバ部11が設けられている。このドライバ部11には、記憶部12、変換部13、通信部14等の機能が含まれている。記憶部12はドライバ部11で記憶が必要なデータを記憶する。特にここでは、フォームデータとして登録された画像コマンドの列を1ないし複数記憶する。
【0020】
変換部13は、他のソフトウェアなどから渡される画像コマンドの列から、フォームデータとして登録され記憶部12に記憶されている画像コマンドの列と対応する部分を、当該フォームデータを特定する画像コマンドに変換する。なお、例えばユーザがフォームデータを選択した場合などのように、渡された画像コマンドがフォームデータを特定する画像コマンドである場合もある。また、渡される画像コマンドと受取側装置2へ転送する画像コマンドの形式が異なる場合には、両者の間の変換も、この変換部13で行う。
【0021】
通信部14は、受取側装置2とのデータのやり取りを行う。例えば、変換部13で変換した後の1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受取側装置2に転送する転送手段として機能する。また、受取側装置2からフォームデータの登録要求を受け取った場合には、当該フォームデータを構成する画像コマンドの列を記憶部12に記憶させ、フォームデータとして登録する。もちろん、このほかにも受取側装置2との間で様々なデータのやり取りを行うことができる。
【0022】
受取側装置2は、この例では画像コマンド処理部21及び画像形成部22を含んで構成されている。画像コマンド処理部21は、送出側装置1から送られてくる画像コマンドの列を受け取り、描画して画像形成部22に渡す。このとき、後述のようにフォームデータの自動抽出及び登録と、フォームデータへの展開も行う。画像形成部22は、画像コマンド処理部21で描画した画像を記録媒体上に形成する。画像の形成方式は任意である。
【0023】
画像コマンド処理部21は、この例では通信部31、抽出部32、登録部33、記憶部34、置換部35、描画部36等を含んで構成されている。通信部31は、例えば送出側装置1などの外部装置とのデータのやり取りを行う。例えば、送出側装置1から処理単位ごとに転送されてくる画像コマンドを受け付ける受付手段として機能する。また、登録部33でフォームデータを登録する際に、当該フォームデータの登録要求を送出側装置1に対して送る。
【0024】
抽出部32は、通信部31で受け付ける処理単位ごとの画像コマンドから、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する。例えば各ページの画像を描画するための画像コマンドを照合してゆき、共通する部分を記憶部34に候補画像コマンド列として記憶しておいて頻度をカウントし、所定回数現れたら、その候補画像コマンド列をフォームデータとして抽出すればよい。なお、候補画像コマンド列の長さは任意でよいが、例えば最大長を設定しておいてもよい。また、候補の数も任意に設定可能である。
【0025】
登録部33は、抽出部32で抽出した画像コマンドの列をフォームデータとして記憶部34に記憶させる。それとともに、通信部31を介して送出側装置1に対してフォームデータの登録要求を行い、送出側装置1の記憶部12に記憶させ、フォームデータの登録を行う。なお、登録可能なフォームデータの数は任意であるが、通常は装置において上限が設定されている。上限まで達した場合には登録を行わないか、あるいは所定の方法によりフォームデータの削除を行った上で登録するようにしてもよい。例えば自動登録したフォームデータの古い順や利用頻度の低い順に削除して、新たなフォームデータを登録することができる。
【0026】
記憶部34は、受取側装置2で記憶が必要なデータを記憶する。特にここでは、フォームデータとして登録された画像コマンドの列を1ないし複数記憶する。また、抽出部32でフォームデータとして抽出する前の、候補となる画像コマンドの列(候補画像コマンド列)についても、その頻度とともに記憶する。なお、フォームデータとしては、画像コマンドの列として記憶するほか、画像コマンドに従って描画した画像(ラスタデータや中間コードなど)として記憶してもよい。
【0027】
置換部35は、通信部31で受け付けた処理単位中の画像コマンドに、フォームデータを特定する画像コマンドが含まれていた場合に、その画像コマンドについて記憶部34に記憶されている対応するフォームデータに置き換える。置き換えは、例えばフォームデータが画像コマンドの列として記憶されている場合には、画像コマンドの置き換えを行う。また、フォームデータが画像として記憶されている場合には、当該画像を合成する画像コマンドに置き換えればよい。
【0028】
描画部36は、置換部35で画像コマンドの置き換えを行った後の一連の画像コマンドに従って描画処理を行う。描画された画像は画像形成部22に送られ、画像が形成される。
【0029】
図2は、本発明の実施の一形態における動作の概要の説明図、図3は、記憶部34に記憶される候補画像コマンド列のデータ形式の一例の説明図である。送出側装置1のドライバ部11から出力された処理単位ごとの画像コマンドの列は、受取側装置2の画像コマンド処理部21に送られる。送られてきた画像コマンドの列は通信部31で受け取られ、抽出部32及び置換部35に渡される。置換部35に渡された画像コマンドの列は、フォームデータを特定する画像コマンドが含まれていれば置換部35で当該画像コマンドのフォームデータへの置換を行った後、描画部36で画像コマンドに従って画像が描画され、画像形成部22で画像か形成される。
【0030】
一方、抽出部32では、受け取った処理単位の画像コマンドについて、例えば各ページの最初からの画像コマンドの列と、既に記憶部34に記憶されているそれぞれの候補画像コマンド列とを比較し、その画像コマンドの列が既に記憶部24に記憶されている候補画像コマンド列である場合には当該候補画像コマンド列のカウント値を増加させる。新たな画像コマンドの列である場合には、当該画像コマンドの列を新たな候補画像コマンド列として記憶部24に記憶させる。
【0031】
候補画像コマンド列は、例えば図3(A)(及び図2)に示すように、候補画像コマンド列とカウント値を対応づけたテーブル形式で記憶部34に記憶させておくことができる。あるいは、図3(B)に示すように、各画像コマンドをノードとするツリー形式で記憶部34に記憶させておくことができる。この場合、カウント値はツリーの最下層となるリーフとして保持することができる。
【0032】
図2及び図3に示した例では、候補画像コマンド列として、画像コマンドの列「ABCDE」、「FGHIJK」、「FGHIJL」、「PQRST」が記憶されている。また図2(A)及び図3におけるこれらの候補画像コマンド列におけるそれぞれのカウント値(回数)は15,99,36,23となっている。なお、この明細書及び図面においては、画像コマンドをアルファベットにより略記している。
【0033】
ここで、送出側装置1から画像コマンドの列「FGHIJK…」を受け取ったとする。抽出部32は受け取った画像コマンドの列と既に記憶部24に記憶されている画像コマンドの列とを比較し、画像コマンドの列「FGHIJK」が既に記憶されていることから、画像コマンドの列「FGHIJK」のカウント値(回数)を1だけ増加させる。これにより、画像コマンドの列「FGHIJK」のカウント値は100となる。この新たなカウント値が所定の値に達していれば、その画像コマンドの列をフォームデータとして抽出する。
【0034】
ここでは所定の値が100であるものとし、カウント値が100に達した画像コマンドの列「FGHIJK」がフォームデータとして登録すべきものと判断され、抽出される。抽出された画像コマンドの列「FGHIJK」は登録部33に渡され、図2(B)に示すように記憶部34にフォームデータとして記憶されるとともに、通信部31から送出側装置1へフォームデータの登録要求が送られる。登録要求は、フォームデータを特定するID(図2に示す例では#1)とフォームデータとして登録する画像コマンドの列を送る。このフォームデータの登録要求を受け取った送出側装置1では、ドライバ部11内の記憶部12に、受け取った画像コマンドの列を、指定されたIDのフォームデータ(ここではフォームデータ#1)として記憶する。これにより、画像コマンドの列「FGHIJK」はフォームデータ#1として利用できるようになる。なお、登録するフォームデータのIDは、自動的に割り当てるほか、ユーザが指定可能に構成することもできる。
【0035】
このようにして、画像コマンドの列がフォームデータとして登録されると、以後、このフォームデータをユーザが指定することにより、画像中に指定されたフォームデータに対応する画像を挿入することができる。また、受取側装置2に送る画像コマンドの列の中に、登録されているフォームデータの画像コマンドの列が含まれている場合には、その画像コマンドの列の部分をフォームデータを特定する画像コマンド(フォームデータIDを指定する画像コマンド)に変換部13で置き換えて受取側装置2に転送する。
【0036】
図4は、フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の具体例の説明図である。この例では、受取側装置2に送る画像コマンドの列が「FGHIJKUVW…」である場合を示している。また、上述の例のようにしてフォームデータ#1に画像コマンドの列「FGHIJK」が登録されているものとする。
【0037】
ドライバ部11の変換部13は、受取側装置2に送る画像コマンドの列と、記憶部12に記憶されている各フォームデータとを比較する。この例では、画像コマンドの列のうち「FGHIJK」の部分がフォームデータ#1として登録されているので、この部分についてフォームデータ#1を特定する画像コマンドに変換する。ここでは画像コマンドの列「FGHIJK」を画像コマンド「X1」に変換している。なお、この画像コマンドはフォームデータの使用を示す「X」にフォームデータのIDである「1」を付加して便宜上示したものである。変換後の画像コマンドの列を通信部14から受取側装置2に送る。
【0038】
送出側装値1から画像コマンドの列を受け取った受取側装置2の画像コマンド処理部21では、置換部35において、受け取った画像コマンドの列の中にフォームデータを特定する画像コマンドが存在するか否かを調べ、存在していれば、当該画像コマンドにより特定されるフォームデータの画像コマンドの列に置き換える。
【0039】
図4に示す例では、フォームデータ#1を示す画像コマンド「X1」が存在する。この画像コマンドを検出すると、記憶部34に記憶されているフォームデータ#1を読み出し、画像コマンド「X1」をフォームデータ#1の画像コマンドの列「FGHIJK」に置き換える。
【0040】
フォームデータを特定する画像コマンドを置換部35でフォームデータの画像コマンドの列に置き換えた後、描画部36で描画処理し、画像形成部22で画像を形成する。このようにして、送出側装置1からフォームデータを特定する画像コマンドを含めた画像コマンドの列を受取側装置2へ送り、受取側装置2でフォームデータについても描画した画像を形成する。
【0041】
なお、このようなフォームデータを特定する画像コマンドについても他の画像コマンドと同様に1つの画像コマンドとして、抽出部32による画像コマンドの列の抽出処理を行ってもよい。あるいは、置換部35で置き換え処理を行った後の画像コマンドの列を用いて抽出処理を行ったり、またはフォームデータを特定する画像コマンドを除く画像コマンドの列で抽出処理を行ってもよい。
【0042】
また、画像コマンド処理部21において画像コマンドの列を受け取って画像形成部22で画像を形成する処理と、画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理とは、並行して行うほか、画像コマンドの列を記憶部34に記憶させておいて画像の形成処理を優先して行い、後で画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理を行うようにしてもよい。
【0043】
上述の動作の一例を、フローチャートを用いて説明する。図5は、受取側装置2の画像コマンド処理部21において行う画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理の一例を示すフローチャートである。S41において、送られてきた画像コマンドの列を受け取る。
【0044】
S42において、記憶部34に記憶されている候補画像コマンド列との比較が全て終了したか否かを判定し、比較すべき候補画像コマンド列が存在していれば、S43において、その比較すべき候補画像コマンド列の1つとS41で受け取った画像コマンドの列を比較する。候補画像コマンド列と異なる場合にはS42へ戻り、受け取った画像コマンドの列に候補画像コマンド列の1つが含まれているか、あるいは全ての候補画像コマンド列との比較が終わるまで、S42及びS43を繰り返す。
【0045】
S43で画像コマンドの列に含まれる候補画像コマンド列が見つかった場合には、S44において、見つかった候補画像コマンド列のカウント値を1増加させ、S45において、新たなカウント値と所定の値(閾値)とを比較する。カウント値が所定の値より小さい場合には、この処理を終了する。
【0046】
カウント値が所定の値に達したら、S46において、当該候補画像コマンド列をフォームデータとして記憶部34に記憶するとともに、送出側装置1へ送り、ドライバ部11の記憶部12に記憶させて、フォームデータの登録を行う。そしてS47において、フォームデータとして登録した候補画像コマンド列を削除してこの処理を終了する。
【0047】
S42でいずれの候補画像コマンド列も画像コマンドの列に含まれていなかった場合には、S48において、記憶部12に候補画像コマンド列を記憶する領域が残っているか否かを判断する。残っていれば、S49において、S41で受け取った画像コマンドの列から新たな候補画像コマンド列を生成し、記憶部12に記憶させて処理を終える。例えばS41で受け取った画像コマンドの列の先頭から所定の個数の画像コマンドの列の部分を候補画像コマンド列としたり、あるいは、描画処理においてひとかたまりとなる画像コマンドの列の部分を候補画像コマンド列とすることができる。
【0048】
なお、S48で記憶部12に候補画像コマンド列を記憶する領域が残っていないと判断された場合には、ここでは候補画像コマンド列の記憶を行わずに処理を終える。この場合、例えば記憶されている候補画像コマンド列のうち、カウント値が小さいものなどを削除して新たに登録するように構成してもよい。
【0049】
図6は、送出側装置1のドライバ部11において行う画像コマンドの列の変換処理の一例を示すフローチャートである。上述の図5に示した処理により、フォームデータが新たに登録された時には、送出側装置1におけるドライバ部11の記憶部12にもフォームデータが記憶されており、利用可能である。送出側装置1では、新たに画像コマンドの列を送信する前に、フォームデータについての変換処理を行ってから送信する。
【0050】
S51において、受取側装置2に送る画像コマンドの列を準備する。この画像コマンドの列は、そのまま受け取ることもあれば、他の形式のコマンドから生成する場合もある。
【0051】
S52において、送信する画像コマンドの列に、記憶部12に記憶されているフォームデータの画像コマンドの列が含まれているか否かを判断する。含まれている場合には、S53において、その含まれているフォームデータの画像コマンドの列を、当該フォームデータを特定する画像コマンドに変換する。含まれていなければ画像コマンドの変換は行わない。
【0052】
S54において、フォームデータの画像コマンドの列が含まれている場合にフォームデータを特定する画像コマンドに変換した後の画像コマンドの列を受取側装置2に対して送信する。
【0053】
図7は、受取側装置2において行う画像形成処理の一例を示すフローチャートである。S61において、送出側装置1から画像コマンドの列を受け取ると、その画像コマンドを順次解析し、S62において、フォームデータを特定する画像コマンドであるか否かを判定する。フォームデータを特定する画像コマンドで無ければそのままS64において描画部36で描画処理される。
【0054】
フォームデータを特定する画像コマンドであれば、S63において、特定されているフォームデータの画像コマンドの列を記憶部34から読み出して、フォームデータを特定する画像コマンドを読み出したフォームデータの画像コマンドの列に置き換える。そしてS64において描画部36で描画処理を行う。
【0055】
描画された画像は画像形成部22に送られ、S65において画像が形成される。
【0056】
なお、上述の動作例は送出側装置1の記憶部12に記憶されているフォームデータと受取側装置2の記憶部34に記憶されているフォームデータとの対応がとれていることが前提となる。そのため、いずれかのデータが消去されたり、破壊された場合、あるいは新たな送出側装置が追加された場合などに対応するため、互いにフォームデータを確認でき、また互いにフォームデータを転送できるように構成されているとよい。このような送出側装置1と受取側装置2との間の通信は、多数の送出側装置が存在する場合には送出側装置からの要求により行うとよい。また特定の送出側装置1との間で行う場合には受取側装置2に送出側装置1のIPアドレスなどのクライアント情報を登録しておいて、クライアント情報に従って行うように構成してもよい。
【0057】
また、図5に示したフォームデータの登録処理において、新たなフォームデータの送出側装置1への転送は、画像コマンドの処理の際に行うほか、送出側装置1からの要求があった場合や、所定の時間間隔、送出側装置1の起動の際など、任意のタイミングでフォームデータの転送を行ってもよい。
【0058】
さらに、図6に示した処理例では、画像コマンドの列から自動的にフォームデータを特定する画像コマンドに変換する場合を示しているが、登録されているフォームデータはユーザが利用してもよい。ユーザが直接フォームデータを選択して利用することにより、変換を行わなくても画像コマンドとしてフォームデータを特定する画像コマンドが生成される場合もある。この場合にはそのまま画像コマンドを受取側装置2へ転送すればよい。
【0059】
以下、いくつかの変形例について説明してゆく。まず、受取側装置2における画像コマンド処理部21の抽出部32でフォームデータとして登録する画像コマンドの列を抽出する際に、上述の説明では候補画像コマンド列のカウント値が所定の値に達した場合に、当該候補画像コマンド列をフォームデータとして登録した。しかし、異なる候補画像コマンド列について部分的に異なるだけの場合もあり、そのような場合に、異なる部分を除いてカウント値が所定の値に達すればフォームデータとして登録するように構成することができる。
【0060】
図8は、記憶部34に記憶される候補画像コマンド列の別の例の説明図である。図8には上述の図3(B)に示したように木構造として候補画像コマンド列を記憶する場合を示している。なお、説明のため候補画像コマンド列「FGHIJK」のカウント値を88、候補画像コマンド列「FGHIJL」のカウント値を12としている。この2つの候補画像コマンド列は、画像コマンドの列「K」と「L」が異なるだけである。従って、画像コマンドの列「FGHIJ」の部分を見れば両者のカウント値を加算しただけ、受け取った画像コマンドの列中に現れていることになる。このとき、この例では加算したカウント値は100となり、所定の値を100とすれば、画像コマンドの列「FGHIJ」の部分のカウント値は所定の値に達したことになる。このような場合に、画像コマンドの列「FGHIJ」をフォームデータとして登録することができる。
【0061】
別の変形例として、送出側装置1におけるドライバ部11の変換部13において画像コマンドの列のフォームデータを特定する画像コマンドへの変換を行うにあたり、受取側装置2へ送る画像コマンドの列とフォームデータを比較する。このとき、フォームデータの全てを含まなくても、フォームデータを部分的に含む場合には、その含む部分を特定して画像コマンドの変換を行うことができる。
【0062】
図9は、フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の別の具体例の説明図である。この例では、受取側装置2に送る画像コマンドの列が「FGHIUVW…」である場合を示している。また、フォームデータ#1に画像コマンドの列「FGHIJK」が登録されているものとする。
【0063】
この例の場合、変換部13が受取側装置2に送る画像コマンドの列と、記憶部12に記憶されている各フォームデータとを比較すると、フォームデータ#1の画像コマンドの列のうち「FGHI」の部分が送信する画像コマンドの列に含まれている。この場合はフォームデータ#1のうち最初から4つの画像コマンドが送信する画像コマンドの列に含まれているので、フォームデータ#1を特定するとともに長さが4であることを示す画像コマンドに変換する。例えば図9に示した例では、画像コマンドの列「FGHI」を画像コマンド「X1.4」に変換している。なお、この画像コマンドはフォームデータの使用を示す「X」にフォームデータのIDである「1」を付加して便宜上示し、長さはその後に「.」を付して長さ「4」を付加している。もちろん、どのような画像コマンドに変換するかは任意に変更可能である。変換後の画像コマンドの列を通信部14から受取側装置2に送る。
【0064】
送出側装値1から画像コマンドの列を受け取った受取側装置2の画像コマンド処理部21では、置換部35において、受け取った画像コマンドの列の中にフォームデータを特定する画像コマンドが存在するか否かを調べ、存在していれば、当該画像コマンドにより特定されるフォームデータの画像コマンドの列に置き換える。
【0065】
図9に示す例では、フォームデータ#1を示す画像コマンド「X1.4」が存在する。この画像コマンドを検出すると、記憶部34に記憶されているフォームデータ#1の最初から4つの画像コマンドを読み出し、画像コマンド「X1.4」をフォームデータ#1の最初から4つの画像コマンドの列「FGHI」に置き換える。
【0066】
このようにして、送信する画像コマンドの列がフォームデータを部分的に含む場合についても、フォームデータを特定するとともに、含まれる部分を示す画像コマンドに変換して受取側装置2に送信し、受取側装置2では当該画像コマンドをフォームデータを参照して元の画像コマンドの列に置換し、画像の描画及び形成を行うことができる。なお、画像コマンドの列の変換を行う際に、変換する画像コマンドの列の長さが短い場合にはデータ量は削減されないことがあるため、例えば最低データ長(あるいは最低の画像コマンドの個数)を設定しておき、それより長い(あるいは多い)場合に変換を行うようにするとよい。
【0067】
図10は、本発明の実施の一形態の変形例を示すブロック図である。図10に示す変形例では、受取側装置2の画像コマンド処理部21において行っていた画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理を、送出側装置1のドライバ部11において行う例を示している。そのため、抽出部32及び登録部33がドライバ部11に設けられている。
【0068】
この例においては、抽出部32は、変換部13で用意される受取側装置2へ送る画像コマンドの列を受け取って、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する。その際にフォームデータとして抽出する候補である候補画像コマンド列を記憶部12に記憶しておいて頻度をカウントし、カウント値が所定の値に達したらフォームデータとして抽出する。
【0069】
登録部33は、抽出部32で抽出した画像コマンドの列をフォームデータとして登録する。このとき、フォームデータを記憶部12に記憶させるとともに、受取側装置2に転送し、記憶部34にも記憶させる。
【0070】
この変形例の構成の場合、送出側装置1における処理量が増加する。しかし、送出側装置1の処理能力が高い場合には有利な構成である。
【0071】
図11は、本発明の実施の一形態及びその変形例で示したドライバ部11又は画像コマンド処理部21の機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、71はプログラム、72はコンピュータ、81は光磁気ディスク、82は光ディスク、83は磁気ディスク、84はメモリ、91はCPU、92は内部メモリ、93は読取部、94はハードディスク、95,96はインタフェース、97は通信部である。
【0072】
上述の実施の一形態及びその変形例として説明したドライバ部11や画像コマンド処理部21の各部の機能の一部または全部を、コンピュータにより実行可能なプログラム71によって実現することが可能である。その場合、そのプログラム71およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取部93に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取部93にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、光磁気ディスク81,光ディスク82(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク83,メモリ84(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
【0073】
これらの記憶媒体にプログラム71を格納しておき、例えばコンピュータ72の読取部93あるいはインタフェース95にこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム71を読み出し、内部メモリ92またはハードディスク94に記憶し、CPU91によってプログラム71を実行することによって、ドライバ部11あるいは画像コマンド処理部21の機能を実現することができる。あるいは、ネットワークなどを介してプログラム71をコンピュータ72に転送し、コンピュータ72では通信部97でプログラム71を受信して内部メモリ92またはハードディスク94に記憶し、CPU91によってプログラム71を実行することによって、ドライバ部11あるいは画像コマンド処理部21の機能を実現してもよい。なお、記憶部12または記憶部34はハードディスク94により実現し、また通信部14または通信部31は通信部97あるいはインタフェース95,96を用いて実現することができる。コンピュータ72には、このほかインタフェース95,96を介して様々な装置と接続することができ、例えば情報を表示する表示装置やユーザが情報を入力する入力装置等が接続されていてもよい。また画像コマンド処理部21の機能を実現する場合においては、インタフェース95またはインタフェース96を介して画像形成部22を接続することになる。
【0074】
もちろん、一部の機能についてハードウェアによって構成することもできるし、すべてをハードウェアで構成してもよい。あるいは、他の構成のプログラムの一部として組み込んで構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態における動作の概要の説明図である
【図3】記憶部34に記憶される候補画像コマンド列のデータ形式の一例の説明図である。
【図4】フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の具体例の説明図である。
【図5】受取側装置2の画像コマンド処理部21において行う画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】送出側装置1のドライバ部11において行う画像コマンドの列の変換処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】受取側装置2において行う画像形成処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】記憶部34に記憶される候補画像コマンド列の別の例の説明図である。
【図9】フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の別の具体例の説明図である。
【図10】本発明の実施の一形態の変形例を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の一形態及びその変形例で示したドライバ部11又は画像コマンド処理部21の機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。
【符号の説明】
【0076】
1…送出側装置、2…受取側装置、11…ドライバ部、12…記憶部、13…変換部、14…通信部、21…画像コマンド処理部、22…画像形成部、31…通信部、32…抽出部、33…登録部、34…記憶部、35…置換部、36…描画部、71…プログラム、72…コンピュータ、81…光磁気ディスク、82…光ディスク、83…磁気ディスク、84…メモリ、91…CPU、92…内部メモリ、93…読取部、94…ハードディスク、95,96…インタフェース、97…通信部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像コマンド処理装置及び画像処理システム、画像コマンド処理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータなどの外部装置から画像形成装置によって画像を形成する場合には、一般に、外部装置から1ないし複数ページの処理単位ごとに画像コマンドの列を画像形成装置へ送り、画像形成装置側で画像コマンドに従って画像を形成している。形成する画像中には、例えばロゴなどのように多くの画像に共通した画像部分が用いられる場合がある。このような共通した画像部分については、毎回、画像部分を描画するための画像コマンドの列が外部装置から画像形成装置へ転送されることになる。
【0003】
このような共通した画像部分について、予めフォームデータとして登録しておき、このフォームデータを繰り返して使用できる機能がある。登録されているフォームデータを使用すると、外部装置から画像形成装置へは、フォームデータを描画する多数の画像コマンドの列の代わりに、フォームデータを特定する画像コマンドが送られ、転送される画像コマンドが減少する。なお、この機能を利用するためには、ユーザが予めフォームデータを作成し、登録しておく必要がある。
【0004】
例えば特許文献1においても、フォームデータを利用可能な構成が記載されている。特許文献1においてはさらに、処理単位内の複数ページに繰り返して用いられる部分について、繰り返しデータとして先に送っておいて、その繰り返しデータを利用することにより転送データ量を削減することも記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平5−298037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ユーザが手間をかけなくても処理単位間で繰り返し利用される画像部分をフォームデータとして利用でき、画像コマンドの転送データ量を削減した画像コマンド処理装置及び画像処理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願請求項1に記載の発明は、外部装置から1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段と、前記登録手段で登録されたフォームデータを前記外部装置へ通知する通知手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置である。
【0008】
本願請求項2に記載の発明は、1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置である。
【0009】
本願請求項3に記載の発明は、本願請求項1または請求項2に記載の画像コマンド処理装置の前記登録手段が、前記抽出手段で抽出した画像コマンドの列が現れた回数が所定の回数に達したときに当該画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録することを特徴とする画像コマンド処理装置である。
【0010】
本願請求項4に記載の発明は、1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として送出する送出手段と、前記送出手段から受け取った処理単位ごとの画像コマンドを処理する画像コマンド処理手段を有し、前記送出手段は、登録されたフォームデータを記憶する送出側記憶手段と、描画処理単位中のフォームデータと対応する画像コマンドの列をフォームデータを特定する画像コマンドに変換する変換手段と、前記変換手段で変換した1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として前記画像コマンド処理手段に転送する転送手段を有し、前記画像コマンド処理手段は、前記送出手段から処理単位ごとに画像コマンドを受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する受付側記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして前記受付側記憶手段に記憶させるとともに前記送出手段に転送して前記送出側記憶手段に記憶させてフォームデータの登録を行う登録手段と、前記受付手段で受け付けた前記処理単位中のフォームデータを特定する画像コマンドについて前記受付側記憶手段に記憶されている該画像コマンドに対応するフォームデータに置き換える置換手段と、前記置換手段による置き換え後の前記画像コマンドの列に従って描画処理を行う描画手段を有することを特徴とする画像処理システムである。
【0011】
本願請求項5に記載の発明は、本願請求項4に記載の画像処理システムの前記送出手段の前記変換手段が、画像コマンドの列が登録されているフォームデータの部分を構成するとき、当該部分を特定する情報を前記フォームデータを特定する画像コマンドに付加し、前記画像コマンド処理手段の前記置換手段は、フォームデータを特定する画像コマンドに部分を特定する情報が付加されている場合に、該部分を特定する情報に従って該画像コマンドをフォームデータの部分に置き換えることを特徴とする画像処理システムである。
【0012】
本願請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像コマンド処理装置の機能をコンピュータに実行させることを特徴とする画像コマンド処理プログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本願請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、ユーザが登録操作などを行わなくても、繰り返して使用されている画像部分をフォームデータとして利用できるという効果がある。
【0014】
本願請求項3に記載の発明によれば、本願請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加え、よく利用されている画像部分のみをフォームデータとして登録することができる。
【0015】
本願請求項4に記載の発明によれば、ユーザが登録操作などを行わなくても、繰り返して使用されている画像部分をフォームデータとして利用でき、送出手段から画像コマンド処理手段への転送データ量を削減することができるという効果がある。
【0016】
本願請求項5に記載の発明によれば、本願請求項4に記載の発明の効果に加え、フォームデータとして登録された画像部分の全体でなくても画像コマンドの削減を図り、転送データ量を削減することができる。
【0017】
本願請求項6に記載の発明によれば、本願請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、本発明の実施の一形態を示すブロック図である。図中、1は送出側装置、2は受取側装置、11はドライバ部、12は記憶部、13は変換部、14は通信部、21は画像コマンド処理部、22は画像形成部、31は通信部、32は抽出部、33は登録部、34は記憶部、35は置換部、36は描画部である。図1に示した例では、送出側装置1から受取側装置2に対して1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として転送し、受取側装置2において画像コマンドに従って処理単位ごとに各ページの画像を形成する場合を示している。なお、送出側装置1と受取側装置2の間の通信路は任意である。また、いずれの装置も他の任意の装置と通信可能であってもよい。
【0019】
送出側装置1には、受取側装置2に対して画像コマンドを送出するためのドライバ部11が設けられている。このドライバ部11には、記憶部12、変換部13、通信部14等の機能が含まれている。記憶部12はドライバ部11で記憶が必要なデータを記憶する。特にここでは、フォームデータとして登録された画像コマンドの列を1ないし複数記憶する。
【0020】
変換部13は、他のソフトウェアなどから渡される画像コマンドの列から、フォームデータとして登録され記憶部12に記憶されている画像コマンドの列と対応する部分を、当該フォームデータを特定する画像コマンドに変換する。なお、例えばユーザがフォームデータを選択した場合などのように、渡された画像コマンドがフォームデータを特定する画像コマンドである場合もある。また、渡される画像コマンドと受取側装置2へ転送する画像コマンドの形式が異なる場合には、両者の間の変換も、この変換部13で行う。
【0021】
通信部14は、受取側装置2とのデータのやり取りを行う。例えば、変換部13で変換した後の1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受取側装置2に転送する転送手段として機能する。また、受取側装置2からフォームデータの登録要求を受け取った場合には、当該フォームデータを構成する画像コマンドの列を記憶部12に記憶させ、フォームデータとして登録する。もちろん、このほかにも受取側装置2との間で様々なデータのやり取りを行うことができる。
【0022】
受取側装置2は、この例では画像コマンド処理部21及び画像形成部22を含んで構成されている。画像コマンド処理部21は、送出側装置1から送られてくる画像コマンドの列を受け取り、描画して画像形成部22に渡す。このとき、後述のようにフォームデータの自動抽出及び登録と、フォームデータへの展開も行う。画像形成部22は、画像コマンド処理部21で描画した画像を記録媒体上に形成する。画像の形成方式は任意である。
【0023】
画像コマンド処理部21は、この例では通信部31、抽出部32、登録部33、記憶部34、置換部35、描画部36等を含んで構成されている。通信部31は、例えば送出側装置1などの外部装置とのデータのやり取りを行う。例えば、送出側装置1から処理単位ごとに転送されてくる画像コマンドを受け付ける受付手段として機能する。また、登録部33でフォームデータを登録する際に、当該フォームデータの登録要求を送出側装置1に対して送る。
【0024】
抽出部32は、通信部31で受け付ける処理単位ごとの画像コマンドから、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する。例えば各ページの画像を描画するための画像コマンドを照合してゆき、共通する部分を記憶部34に候補画像コマンド列として記憶しておいて頻度をカウントし、所定回数現れたら、その候補画像コマンド列をフォームデータとして抽出すればよい。なお、候補画像コマンド列の長さは任意でよいが、例えば最大長を設定しておいてもよい。また、候補の数も任意に設定可能である。
【0025】
登録部33は、抽出部32で抽出した画像コマンドの列をフォームデータとして記憶部34に記憶させる。それとともに、通信部31を介して送出側装置1に対してフォームデータの登録要求を行い、送出側装置1の記憶部12に記憶させ、フォームデータの登録を行う。なお、登録可能なフォームデータの数は任意であるが、通常は装置において上限が設定されている。上限まで達した場合には登録を行わないか、あるいは所定の方法によりフォームデータの削除を行った上で登録するようにしてもよい。例えば自動登録したフォームデータの古い順や利用頻度の低い順に削除して、新たなフォームデータを登録することができる。
【0026】
記憶部34は、受取側装置2で記憶が必要なデータを記憶する。特にここでは、フォームデータとして登録された画像コマンドの列を1ないし複数記憶する。また、抽出部32でフォームデータとして抽出する前の、候補となる画像コマンドの列(候補画像コマンド列)についても、その頻度とともに記憶する。なお、フォームデータとしては、画像コマンドの列として記憶するほか、画像コマンドに従って描画した画像(ラスタデータや中間コードなど)として記憶してもよい。
【0027】
置換部35は、通信部31で受け付けた処理単位中の画像コマンドに、フォームデータを特定する画像コマンドが含まれていた場合に、その画像コマンドについて記憶部34に記憶されている対応するフォームデータに置き換える。置き換えは、例えばフォームデータが画像コマンドの列として記憶されている場合には、画像コマンドの置き換えを行う。また、フォームデータが画像として記憶されている場合には、当該画像を合成する画像コマンドに置き換えればよい。
【0028】
描画部36は、置換部35で画像コマンドの置き換えを行った後の一連の画像コマンドに従って描画処理を行う。描画された画像は画像形成部22に送られ、画像が形成される。
【0029】
図2は、本発明の実施の一形態における動作の概要の説明図、図3は、記憶部34に記憶される候補画像コマンド列のデータ形式の一例の説明図である。送出側装置1のドライバ部11から出力された処理単位ごとの画像コマンドの列は、受取側装置2の画像コマンド処理部21に送られる。送られてきた画像コマンドの列は通信部31で受け取られ、抽出部32及び置換部35に渡される。置換部35に渡された画像コマンドの列は、フォームデータを特定する画像コマンドが含まれていれば置換部35で当該画像コマンドのフォームデータへの置換を行った後、描画部36で画像コマンドに従って画像が描画され、画像形成部22で画像か形成される。
【0030】
一方、抽出部32では、受け取った処理単位の画像コマンドについて、例えば各ページの最初からの画像コマンドの列と、既に記憶部34に記憶されているそれぞれの候補画像コマンド列とを比較し、その画像コマンドの列が既に記憶部24に記憶されている候補画像コマンド列である場合には当該候補画像コマンド列のカウント値を増加させる。新たな画像コマンドの列である場合には、当該画像コマンドの列を新たな候補画像コマンド列として記憶部24に記憶させる。
【0031】
候補画像コマンド列は、例えば図3(A)(及び図2)に示すように、候補画像コマンド列とカウント値を対応づけたテーブル形式で記憶部34に記憶させておくことができる。あるいは、図3(B)に示すように、各画像コマンドをノードとするツリー形式で記憶部34に記憶させておくことができる。この場合、カウント値はツリーの最下層となるリーフとして保持することができる。
【0032】
図2及び図3に示した例では、候補画像コマンド列として、画像コマンドの列「ABCDE」、「FGHIJK」、「FGHIJL」、「PQRST」が記憶されている。また図2(A)及び図3におけるこれらの候補画像コマンド列におけるそれぞれのカウント値(回数)は15,99,36,23となっている。なお、この明細書及び図面においては、画像コマンドをアルファベットにより略記している。
【0033】
ここで、送出側装置1から画像コマンドの列「FGHIJK…」を受け取ったとする。抽出部32は受け取った画像コマンドの列と既に記憶部24に記憶されている画像コマンドの列とを比較し、画像コマンドの列「FGHIJK」が既に記憶されていることから、画像コマンドの列「FGHIJK」のカウント値(回数)を1だけ増加させる。これにより、画像コマンドの列「FGHIJK」のカウント値は100となる。この新たなカウント値が所定の値に達していれば、その画像コマンドの列をフォームデータとして抽出する。
【0034】
ここでは所定の値が100であるものとし、カウント値が100に達した画像コマンドの列「FGHIJK」がフォームデータとして登録すべきものと判断され、抽出される。抽出された画像コマンドの列「FGHIJK」は登録部33に渡され、図2(B)に示すように記憶部34にフォームデータとして記憶されるとともに、通信部31から送出側装置1へフォームデータの登録要求が送られる。登録要求は、フォームデータを特定するID(図2に示す例では#1)とフォームデータとして登録する画像コマンドの列を送る。このフォームデータの登録要求を受け取った送出側装置1では、ドライバ部11内の記憶部12に、受け取った画像コマンドの列を、指定されたIDのフォームデータ(ここではフォームデータ#1)として記憶する。これにより、画像コマンドの列「FGHIJK」はフォームデータ#1として利用できるようになる。なお、登録するフォームデータのIDは、自動的に割り当てるほか、ユーザが指定可能に構成することもできる。
【0035】
このようにして、画像コマンドの列がフォームデータとして登録されると、以後、このフォームデータをユーザが指定することにより、画像中に指定されたフォームデータに対応する画像を挿入することができる。また、受取側装置2に送る画像コマンドの列の中に、登録されているフォームデータの画像コマンドの列が含まれている場合には、その画像コマンドの列の部分をフォームデータを特定する画像コマンド(フォームデータIDを指定する画像コマンド)に変換部13で置き換えて受取側装置2に転送する。
【0036】
図4は、フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の具体例の説明図である。この例では、受取側装置2に送る画像コマンドの列が「FGHIJKUVW…」である場合を示している。また、上述の例のようにしてフォームデータ#1に画像コマンドの列「FGHIJK」が登録されているものとする。
【0037】
ドライバ部11の変換部13は、受取側装置2に送る画像コマンドの列と、記憶部12に記憶されている各フォームデータとを比較する。この例では、画像コマンドの列のうち「FGHIJK」の部分がフォームデータ#1として登録されているので、この部分についてフォームデータ#1を特定する画像コマンドに変換する。ここでは画像コマンドの列「FGHIJK」を画像コマンド「X1」に変換している。なお、この画像コマンドはフォームデータの使用を示す「X」にフォームデータのIDである「1」を付加して便宜上示したものである。変換後の画像コマンドの列を通信部14から受取側装置2に送る。
【0038】
送出側装値1から画像コマンドの列を受け取った受取側装置2の画像コマンド処理部21では、置換部35において、受け取った画像コマンドの列の中にフォームデータを特定する画像コマンドが存在するか否かを調べ、存在していれば、当該画像コマンドにより特定されるフォームデータの画像コマンドの列に置き換える。
【0039】
図4に示す例では、フォームデータ#1を示す画像コマンド「X1」が存在する。この画像コマンドを検出すると、記憶部34に記憶されているフォームデータ#1を読み出し、画像コマンド「X1」をフォームデータ#1の画像コマンドの列「FGHIJK」に置き換える。
【0040】
フォームデータを特定する画像コマンドを置換部35でフォームデータの画像コマンドの列に置き換えた後、描画部36で描画処理し、画像形成部22で画像を形成する。このようにして、送出側装置1からフォームデータを特定する画像コマンドを含めた画像コマンドの列を受取側装置2へ送り、受取側装置2でフォームデータについても描画した画像を形成する。
【0041】
なお、このようなフォームデータを特定する画像コマンドについても他の画像コマンドと同様に1つの画像コマンドとして、抽出部32による画像コマンドの列の抽出処理を行ってもよい。あるいは、置換部35で置き換え処理を行った後の画像コマンドの列を用いて抽出処理を行ったり、またはフォームデータを特定する画像コマンドを除く画像コマンドの列で抽出処理を行ってもよい。
【0042】
また、画像コマンド処理部21において画像コマンドの列を受け取って画像形成部22で画像を形成する処理と、画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理とは、並行して行うほか、画像コマンドの列を記憶部34に記憶させておいて画像の形成処理を優先して行い、後で画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理を行うようにしてもよい。
【0043】
上述の動作の一例を、フローチャートを用いて説明する。図5は、受取側装置2の画像コマンド処理部21において行う画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理の一例を示すフローチャートである。S41において、送られてきた画像コマンドの列を受け取る。
【0044】
S42において、記憶部34に記憶されている候補画像コマンド列との比較が全て終了したか否かを判定し、比較すべき候補画像コマンド列が存在していれば、S43において、その比較すべき候補画像コマンド列の1つとS41で受け取った画像コマンドの列を比較する。候補画像コマンド列と異なる場合にはS42へ戻り、受け取った画像コマンドの列に候補画像コマンド列の1つが含まれているか、あるいは全ての候補画像コマンド列との比較が終わるまで、S42及びS43を繰り返す。
【0045】
S43で画像コマンドの列に含まれる候補画像コマンド列が見つかった場合には、S44において、見つかった候補画像コマンド列のカウント値を1増加させ、S45において、新たなカウント値と所定の値(閾値)とを比較する。カウント値が所定の値より小さい場合には、この処理を終了する。
【0046】
カウント値が所定の値に達したら、S46において、当該候補画像コマンド列をフォームデータとして記憶部34に記憶するとともに、送出側装置1へ送り、ドライバ部11の記憶部12に記憶させて、フォームデータの登録を行う。そしてS47において、フォームデータとして登録した候補画像コマンド列を削除してこの処理を終了する。
【0047】
S42でいずれの候補画像コマンド列も画像コマンドの列に含まれていなかった場合には、S48において、記憶部12に候補画像コマンド列を記憶する領域が残っているか否かを判断する。残っていれば、S49において、S41で受け取った画像コマンドの列から新たな候補画像コマンド列を生成し、記憶部12に記憶させて処理を終える。例えばS41で受け取った画像コマンドの列の先頭から所定の個数の画像コマンドの列の部分を候補画像コマンド列としたり、あるいは、描画処理においてひとかたまりとなる画像コマンドの列の部分を候補画像コマンド列とすることができる。
【0048】
なお、S48で記憶部12に候補画像コマンド列を記憶する領域が残っていないと判断された場合には、ここでは候補画像コマンド列の記憶を行わずに処理を終える。この場合、例えば記憶されている候補画像コマンド列のうち、カウント値が小さいものなどを削除して新たに登録するように構成してもよい。
【0049】
図6は、送出側装置1のドライバ部11において行う画像コマンドの列の変換処理の一例を示すフローチャートである。上述の図5に示した処理により、フォームデータが新たに登録された時には、送出側装置1におけるドライバ部11の記憶部12にもフォームデータが記憶されており、利用可能である。送出側装置1では、新たに画像コマンドの列を送信する前に、フォームデータについての変換処理を行ってから送信する。
【0050】
S51において、受取側装置2に送る画像コマンドの列を準備する。この画像コマンドの列は、そのまま受け取ることもあれば、他の形式のコマンドから生成する場合もある。
【0051】
S52において、送信する画像コマンドの列に、記憶部12に記憶されているフォームデータの画像コマンドの列が含まれているか否かを判断する。含まれている場合には、S53において、その含まれているフォームデータの画像コマンドの列を、当該フォームデータを特定する画像コマンドに変換する。含まれていなければ画像コマンドの変換は行わない。
【0052】
S54において、フォームデータの画像コマンドの列が含まれている場合にフォームデータを特定する画像コマンドに変換した後の画像コマンドの列を受取側装置2に対して送信する。
【0053】
図7は、受取側装置2において行う画像形成処理の一例を示すフローチャートである。S61において、送出側装置1から画像コマンドの列を受け取ると、その画像コマンドを順次解析し、S62において、フォームデータを特定する画像コマンドであるか否かを判定する。フォームデータを特定する画像コマンドで無ければそのままS64において描画部36で描画処理される。
【0054】
フォームデータを特定する画像コマンドであれば、S63において、特定されているフォームデータの画像コマンドの列を記憶部34から読み出して、フォームデータを特定する画像コマンドを読み出したフォームデータの画像コマンドの列に置き換える。そしてS64において描画部36で描画処理を行う。
【0055】
描画された画像は画像形成部22に送られ、S65において画像が形成される。
【0056】
なお、上述の動作例は送出側装置1の記憶部12に記憶されているフォームデータと受取側装置2の記憶部34に記憶されているフォームデータとの対応がとれていることが前提となる。そのため、いずれかのデータが消去されたり、破壊された場合、あるいは新たな送出側装置が追加された場合などに対応するため、互いにフォームデータを確認でき、また互いにフォームデータを転送できるように構成されているとよい。このような送出側装置1と受取側装置2との間の通信は、多数の送出側装置が存在する場合には送出側装置からの要求により行うとよい。また特定の送出側装置1との間で行う場合には受取側装置2に送出側装置1のIPアドレスなどのクライアント情報を登録しておいて、クライアント情報に従って行うように構成してもよい。
【0057】
また、図5に示したフォームデータの登録処理において、新たなフォームデータの送出側装置1への転送は、画像コマンドの処理の際に行うほか、送出側装置1からの要求があった場合や、所定の時間間隔、送出側装置1の起動の際など、任意のタイミングでフォームデータの転送を行ってもよい。
【0058】
さらに、図6に示した処理例では、画像コマンドの列から自動的にフォームデータを特定する画像コマンドに変換する場合を示しているが、登録されているフォームデータはユーザが利用してもよい。ユーザが直接フォームデータを選択して利用することにより、変換を行わなくても画像コマンドとしてフォームデータを特定する画像コマンドが生成される場合もある。この場合にはそのまま画像コマンドを受取側装置2へ転送すればよい。
【0059】
以下、いくつかの変形例について説明してゆく。まず、受取側装置2における画像コマンド処理部21の抽出部32でフォームデータとして登録する画像コマンドの列を抽出する際に、上述の説明では候補画像コマンド列のカウント値が所定の値に達した場合に、当該候補画像コマンド列をフォームデータとして登録した。しかし、異なる候補画像コマンド列について部分的に異なるだけの場合もあり、そのような場合に、異なる部分を除いてカウント値が所定の値に達すればフォームデータとして登録するように構成することができる。
【0060】
図8は、記憶部34に記憶される候補画像コマンド列の別の例の説明図である。図8には上述の図3(B)に示したように木構造として候補画像コマンド列を記憶する場合を示している。なお、説明のため候補画像コマンド列「FGHIJK」のカウント値を88、候補画像コマンド列「FGHIJL」のカウント値を12としている。この2つの候補画像コマンド列は、画像コマンドの列「K」と「L」が異なるだけである。従って、画像コマンドの列「FGHIJ」の部分を見れば両者のカウント値を加算しただけ、受け取った画像コマンドの列中に現れていることになる。このとき、この例では加算したカウント値は100となり、所定の値を100とすれば、画像コマンドの列「FGHIJ」の部分のカウント値は所定の値に達したことになる。このような場合に、画像コマンドの列「FGHIJ」をフォームデータとして登録することができる。
【0061】
別の変形例として、送出側装置1におけるドライバ部11の変換部13において画像コマンドの列のフォームデータを特定する画像コマンドへの変換を行うにあたり、受取側装置2へ送る画像コマンドの列とフォームデータを比較する。このとき、フォームデータの全てを含まなくても、フォームデータを部分的に含む場合には、その含む部分を特定して画像コマンドの変換を行うことができる。
【0062】
図9は、フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の別の具体例の説明図である。この例では、受取側装置2に送る画像コマンドの列が「FGHIUVW…」である場合を示している。また、フォームデータ#1に画像コマンドの列「FGHIJK」が登録されているものとする。
【0063】
この例の場合、変換部13が受取側装置2に送る画像コマンドの列と、記憶部12に記憶されている各フォームデータとを比較すると、フォームデータ#1の画像コマンドの列のうち「FGHI」の部分が送信する画像コマンドの列に含まれている。この場合はフォームデータ#1のうち最初から4つの画像コマンドが送信する画像コマンドの列に含まれているので、フォームデータ#1を特定するとともに長さが4であることを示す画像コマンドに変換する。例えば図9に示した例では、画像コマンドの列「FGHI」を画像コマンド「X1.4」に変換している。なお、この画像コマンドはフォームデータの使用を示す「X」にフォームデータのIDである「1」を付加して便宜上示し、長さはその後に「.」を付して長さ「4」を付加している。もちろん、どのような画像コマンドに変換するかは任意に変更可能である。変換後の画像コマンドの列を通信部14から受取側装置2に送る。
【0064】
送出側装値1から画像コマンドの列を受け取った受取側装置2の画像コマンド処理部21では、置換部35において、受け取った画像コマンドの列の中にフォームデータを特定する画像コマンドが存在するか否かを調べ、存在していれば、当該画像コマンドにより特定されるフォームデータの画像コマンドの列に置き換える。
【0065】
図9に示す例では、フォームデータ#1を示す画像コマンド「X1.4」が存在する。この画像コマンドを検出すると、記憶部34に記憶されているフォームデータ#1の最初から4つの画像コマンドを読み出し、画像コマンド「X1.4」をフォームデータ#1の最初から4つの画像コマンドの列「FGHI」に置き換える。
【0066】
このようにして、送信する画像コマンドの列がフォームデータを部分的に含む場合についても、フォームデータを特定するとともに、含まれる部分を示す画像コマンドに変換して受取側装置2に送信し、受取側装置2では当該画像コマンドをフォームデータを参照して元の画像コマンドの列に置換し、画像の描画及び形成を行うことができる。なお、画像コマンドの列の変換を行う際に、変換する画像コマンドの列の長さが短い場合にはデータ量は削減されないことがあるため、例えば最低データ長(あるいは最低の画像コマンドの個数)を設定しておき、それより長い(あるいは多い)場合に変換を行うようにするとよい。
【0067】
図10は、本発明の実施の一形態の変形例を示すブロック図である。図10に示す変形例では、受取側装置2の画像コマンド処理部21において行っていた画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理を、送出側装置1のドライバ部11において行う例を示している。そのため、抽出部32及び登録部33がドライバ部11に設けられている。
【0068】
この例においては、抽出部32は、変換部13で用意される受取側装置2へ送る画像コマンドの列を受け取って、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する。その際にフォームデータとして抽出する候補である候補画像コマンド列を記憶部12に記憶しておいて頻度をカウントし、カウント値が所定の値に達したらフォームデータとして抽出する。
【0069】
登録部33は、抽出部32で抽出した画像コマンドの列をフォームデータとして登録する。このとき、フォームデータを記憶部12に記憶させるとともに、受取側装置2に転送し、記憶部34にも記憶させる。
【0070】
この変形例の構成の場合、送出側装置1における処理量が増加する。しかし、送出側装置1の処理能力が高い場合には有利な構成である。
【0071】
図11は、本発明の実施の一形態及びその変形例で示したドライバ部11又は画像コマンド処理部21の機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。図中、71はプログラム、72はコンピュータ、81は光磁気ディスク、82は光ディスク、83は磁気ディスク、84はメモリ、91はCPU、92は内部メモリ、93は読取部、94はハードディスク、95,96はインタフェース、97は通信部である。
【0072】
上述の実施の一形態及びその変形例として説明したドライバ部11や画像コマンド処理部21の各部の機能の一部または全部を、コンピュータにより実行可能なプログラム71によって実現することが可能である。その場合、そのプログラム71およびそのプログラムが用いるデータなどは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記憶することも可能である。記憶媒体とは、コンピュータのハードウェア資源に備えられている読取部93に対して、プログラムの記述内容に応じて、磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こして、それに対応する信号の形式で、読取部93にプログラムの記述内容を伝達できるものである。例えば、光磁気ディスク81,光ディスク82(CDやDVDなどを含む)、磁気ディスク83,メモリ84(ICカード、メモリカードなどを含む)等である。もちろんこれらの記憶媒体は、可搬型に限られるものではない。
【0073】
これらの記憶媒体にプログラム71を格納しておき、例えばコンピュータ72の読取部93あるいはインタフェース95にこれらの記憶媒体を装着することによって、コンピュータからプログラム71を読み出し、内部メモリ92またはハードディスク94に記憶し、CPU91によってプログラム71を実行することによって、ドライバ部11あるいは画像コマンド処理部21の機能を実現することができる。あるいは、ネットワークなどを介してプログラム71をコンピュータ72に転送し、コンピュータ72では通信部97でプログラム71を受信して内部メモリ92またはハードディスク94に記憶し、CPU91によってプログラム71を実行することによって、ドライバ部11あるいは画像コマンド処理部21の機能を実現してもよい。なお、記憶部12または記憶部34はハードディスク94により実現し、また通信部14または通信部31は通信部97あるいはインタフェース95,96を用いて実現することができる。コンピュータ72には、このほかインタフェース95,96を介して様々な装置と接続することができ、例えば情報を表示する表示装置やユーザが情報を入力する入力装置等が接続されていてもよい。また画像コマンド処理部21の機能を実現する場合においては、インタフェース95またはインタフェース96を介して画像形成部22を接続することになる。
【0074】
もちろん、一部の機能についてハードウェアによって構成することもできるし、すべてをハードウェアで構成してもよい。あるいは、他の構成のプログラムの一部として組み込んで構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の実施の一形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態における動作の概要の説明図である
【図3】記憶部34に記憶される候補画像コマンド列のデータ形式の一例の説明図である。
【図4】フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の具体例の説明図である。
【図5】受取側装置2の画像コマンド処理部21において行う画像コマンドの列の抽出及びフォームデータの登録に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】送出側装置1のドライバ部11において行う画像コマンドの列の変換処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】受取側装置2において行う画像形成処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】記憶部34に記憶される候補画像コマンド列の別の例の説明図である。
【図9】フォームデータを利用した画像コマンドの変換及び画像コマンドのフォームデータへの置換の別の具体例の説明図である。
【図10】本発明の実施の一形態の変形例を示すブロック図である。
【図11】本発明の実施の一形態及びその変形例で示したドライバ部11又は画像コマンド処理部21の機能をコンピュータプログラムで実現した場合におけるコンピュータプログラム及びそのコンピュータプログラムを格納した記憶媒体とコンピュータの一例の説明図である。
【符号の説明】
【0076】
1…送出側装置、2…受取側装置、11…ドライバ部、12…記憶部、13…変換部、14…通信部、21…画像コマンド処理部、22…画像形成部、31…通信部、32…抽出部、33…登録部、34…記憶部、35…置換部、36…描画部、71…プログラム、72…コンピュータ、81…光磁気ディスク、82…光ディスク、83…磁気ディスク、84…メモリ、91…CPU、92…内部メモリ、93…読取部、94…ハードディスク、95,96…インタフェース、97…通信部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置から1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段と、前記登録手段で登録されたフォームデータを前記外部装置へ通知する通知手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置。
【請求項2】
1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置。
【請求項3】
前記登録手段は、前記抽出手段で抽出した画像コマンドの列が現れた回数が所定の回数に達したときに当該画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像コマンド処理装置。
【請求項4】
1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として送出する送出手段と、前記送出手段から受け取った処理単位ごとの画像コマンドを処理する画像コマンド処理手段を有し、前記送出手段は、登録されたフォームデータを記憶する送出側記憶手段と、描画処理単位中のフォームデータと対応する画像コマンドの列をフォームデータを特定する画像コマンドに変換する変換手段と、前記変換手段で変換した1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として前記画像コマンド処理手段に転送する転送手段を有し、前記画像コマンド処理手段は、前記送出手段から処理単位ごとに画像コマンドを受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する受付側記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして前記受付側記憶手段に記憶させるとともに前記送出手段に転送して前記送出側記憶手段に記憶させてフォームデータの登録を行う登録手段と、前記受付手段で受け付けた前記処理単位中のフォームデータを特定する画像コマンドについて前記受付側記憶手段に記憶されている該画像コマンドに対応するフォームデータに置き換える置換手段と、前記置換手段による置き換え後の前記画像コマンドの列に従って描画処理を行う描画手段を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
前記送出手段の前記変換手段は、画像コマンドの列が登録されているフォームデータの部分を構成するとき、当該部分を特定する情報を前記フォームデータを特定する画像コマンドに付加し、前記画像コマンド処理手段の前記置換手段は、フォームデータを特定する画像コマンドに部分を特定する情報が付加されている場合に、該部分を特定する情報に従って該画像コマンドをフォームデータの部分に置き換えることを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像コマンド処理装置の機能をコンピュータに実行させることを特徴とする画像コマンド処理プログラム。
【請求項1】
外部装置から1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段と、前記登録手段で登録されたフォームデータを前記外部装置へ通知する通知手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置。
【請求項2】
1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録する登録手段を有することを特徴とする画像コマンド処理装置。
【請求項3】
前記登録手段は、前記抽出手段で抽出した画像コマンドの列が現れた回数が所定の回数に達したときに当該画像コマンドの列を前記フォームデータとして登録することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像コマンド処理装置。
【請求項4】
1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として送出する送出手段と、前記送出手段から受け取った処理単位ごとの画像コマンドを処理する画像コマンド処理手段を有し、前記送出手段は、登録されたフォームデータを記憶する送出側記憶手段と、描画処理単位中のフォームデータと対応する画像コマンドの列をフォームデータを特定する画像コマンドに変換する変換手段と、前記変換手段で変換した1ないし複数ページの画像コマンドを処理単位として前記画像コマンド処理手段に転送する転送手段を有し、前記画像コマンド処理手段は、前記送出手段から処理単位ごとに画像コマンドを受け付ける受付手段と、登録されたフォームデータを記憶する受付側記憶手段と、1ないし複数の処理単位に共通する画像コマンドの列を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画像コマンドの列を前記フォームデータとして前記受付側記憶手段に記憶させるとともに前記送出手段に転送して前記送出側記憶手段に記憶させてフォームデータの登録を行う登録手段と、前記受付手段で受け付けた前記処理単位中のフォームデータを特定する画像コマンドについて前記受付側記憶手段に記憶されている該画像コマンドに対応するフォームデータに置き換える置換手段と、前記置換手段による置き換え後の前記画像コマンドの列に従って描画処理を行う描画手段を有することを特徴とする画像処理システム。
【請求項5】
前記送出手段の前記変換手段は、画像コマンドの列が登録されているフォームデータの部分を構成するとき、当該部分を特定する情報を前記フォームデータを特定する画像コマンドに付加し、前記画像コマンド処理手段の前記置換手段は、フォームデータを特定する画像コマンドに部分を特定する情報が付加されている場合に、該部分を特定する情報に従って該画像コマンドをフォームデータの部分に置き換えることを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
【請求項6】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の画像コマンド処理装置の機能をコンピュータに実行させることを特徴とする画像コマンド処理プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−182421(P2008−182421A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−13688(P2007−13688)
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月24日(2007.1.24)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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