説明

画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム

【課題】 サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶すること。
【解決手段】 複数のMFPそれぞれは、対象データを受け付けるデータ取得部(S22)と、対象データからセキュリティコードを抽出する属性情報抽出部(S23)と、セキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行する属性情報生成部(S24)と、セキュリティコードを対象データに付加する属性情報付加部(S24)と、対象データを出力する出力部(S25)と、出力に応じて、セキュリティコードを含む履歴レコードを生成する履歴生成部(S26)と、履歴レコードを履歴テーブルに追加する履歴記憶部(S26)と、履歴テーブルを複数のMFPの他のすべてと同期させる履歴取得部(S28、S30)および履歴送信部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関し、特に画像を出力した履歴を記憶する画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スキャナ装置、プリンタ装置、コピー装置およびファクシミリ装置の機能を備えたMFP(Multi Function Peripheral)と呼ばれる複合機が登場している。このMFPは、大容量記憶装置としてハードディスクドライブ(HDD)を備えており、データを出力した履歴をログとして記憶するものがある。ログを追跡することにより、誰がいつどのデータを出力したのかを把握することができ、セキュリティを向上させることができる。
【0003】
しかしながら、複数のMFPがネットワークで接続された環境においては、複数のMFPそれぞれでログを記憶したとしても、複数のMFP全体でデータが出力された履歴を追跡することができない。このため、例えば、複数のMFPの全体を統括するサーバを設け、複数のMFPそれぞれがデータを出力するごとにサーバに出力した履歴を送信するようにし、サーバでログを記憶することがなされている。例えば、特開2006−245981公報(特許文献1)には、ネットワークファクシミリ装置で受信した画情報をWeblogへ登録する通信装置が記載されている。
【0004】
しかしながら、複数のネットワークファクシミリ装置の他にWeblogを実行するサーバを設けなければならず、コストが増加するとともに、システムが複雑になるといった問題がある。
【特許文献1】特開2006−245981号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するために、この発明のある局面によれば、画像処理ステムは、複数の画像処理装置を有する画像処理システムであって、複数の画像処理装置それぞれは、出力対象となる対象データを受け付けるデータ受付手段と、対象データを出力する出力手段と、対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶する履歴テーブル記憶手段と、履歴テーブルを複数の画像処理装置の他のすべてと同期させる同期手段と、受け付けられた対象データからセキュリティコードを抽出する抽出手段と、抽出手段によりセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するセキュリティコード発行手段と、発行されたセキュリティコードを対象データに付加する付加手段と、出力手段による出力に応じて、発行されたセキュリティコードを含む履歴レコードを生成し、履歴テーブルに追加する第1履歴レコード追加手段と、を備える。
【0010】
この局面に従えば、複数の画像処理装置それぞれにおいて、出力対象となる対象データが受け付けられると、対象データからセキュリティコードが抽出される。セキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードが発行され、発行されたセキュリティコードが対象データに付加されて、出力される。このため、次にそのデータを受け付ける画像処理装置において、セキュリティコードが抽出される。さらに、対象データが出力されることに応じて、発行されたセキュリティコードを含む履歴レコードが生成されて、履歴テーブルに追加される。対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルが複数の画像処理装置で同期されるので、サーバを用いる必要がない。その結果、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理システムを提供することができる。
【0011】
好ましくは、同期手段は、抽出手段によりセキュリティコードが抽出された場合、複数の画像処理装置のうち他のすべてにセキュリティコードを含む履歴レコードの送信を要求するための送信要求を送信し、複数の画像処理装置のうち他のいずれかからセキュリティコードを含む履歴レコードを受信する履歴レコード取得手段と、他の画像処理装置から受信される履歴レコードを、履歴テーブルに同一のものが存在しないことを条件に、履歴テーブルに追加する第2履歴レコード追加手段と、複数の画像処理装置のいずれかから送信要求を受信することに応じて、送信要求に含まれるセキュリティコードを含む履歴レコードを複数の画像処理装置のうち送信要求を送信してきたものに送信する履歴レコード送信手段と、を含む。
【0012】
この局面に従えば、対象データからセキュリティコードが抽出された場合、複数の画像処理装置のうち他のすべてにセキュリティコードを含む送信要求が送信され、複数の画像処理装置のうち他のいずれかからセキュリティコードを含む履歴レコードが受信されると、履歴テーブルに同一のものが存在しないことを条件に、履歴テーブルに追加される。このため、履歴テーブルを確実に同期することができる。
【0013】
好ましくは、履歴レコード取得手段は、複数の画像処理装置の他のすべてから送信要求に対する応答を受信するまで、送信要求を繰返し送信する。
【0014】
この局面に従えば、複数の画像処理装置のすべてから送信要求に対する応答を受信するので、履歴テーブルを確実に同期させることができる。
【0015】
この発明の他の局面によれば、画像処理装置は、少なくとも1つの他の画像処理装置と通信可能な画像処理装置であって、出力対象となる対象データを受け付けるデータ受付手段と、対象データを出力する出力手段と、対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶する履歴テーブル記憶手段と、履歴テーブルを少なくとも1つの他の画像処理装置のすべてと同期させる同期手段と、受け付けられた対象データからセキュリティコードを抽出する抽出手段と、抽出手段によりセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するセキュリティコード発行手段と、発行されたセキュリティコードを対象データに付加する付加手段と、出力手段による出力に応じて、発行されたセキュリティコードを含む履歴レコードを生成し、履歴テーブルに追加する第1履歴レコード追加手段と、を備える。
【0016】
この局面に従えば、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、同期手段は、抽出手段によりセキュリティコードが抽出された場合、少なくとも1つの画像処理装置のうち他のすべてにセキュリティコードを含む履歴レコードの送信を要求するための送信要求を送信し、少なくとも1つの画像処理装置のうち他のいずれかからセキュリティコードを含む履歴レコードを受信する履歴レコード取得手段と、受信される履歴レコードを、履歴テーブルに同一のものが存在しないことを条件に、履歴テーブルに追加する第2履歴レコード追加手段と、少なくとも1つの画像処理装置のいずれかから送信要求を受信することに応じて、送信要求に含まれるセキュリティコードを含む履歴レコードを少なくとも1つの画像処理装置のうち送信要求を送信してきたものに送信する履歴レコード送信手段と、を含む。
【0018】
好ましくは、履歴レコード取得手段は、複数の画像処理装置の他のすべてから送信要求に対する応答を受信するまで、送信要求を繰返し送信する。
【0019】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理方法は、少なくとも1つの他の画像処理装置と通信可能な画像処理装置で実行される画像処理方法であって、出力対象となる対象データを受け付けるステップと、対象データを出力するステップと、対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶するステップと、履歴テーブルを少なくとも1つの他の画像処理装置のすべてと同期させるステップと、受け付けられた対象データからセキュリティコードを抽出するステップと、受け付けられた対象データからセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するステップと、発行されたセキュリティコードを対象データに付加するステップと、出力するステップにより対象データが出力されることに応じて、発行されたセキュリティコードを含む履歴レコードを生成し、履歴テーブルに追加するステップと、を含む。
【0020】
この局面に従えば、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理方法を提供することができる。
【0021】
この発明のさらに他の局面によれば、画像処理プログラムは、少なくとも1つの他の画像処理装置と通信可能な画像処理装置で実行される画像処理プログラムであって、出力対象となる対象データを受け付けるステップと、対象データを出力するステップと、対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶するステップと、履歴テーブルを少なくとも1つの他の画像処理装置のすべてと同期させるステップと、受け付けられた対象データからセキュリティコードを抽出するステップと、受け付けられた対象データからセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するステップと、発行されたセキュリティコードを対象データに付加するステップと、出力するステップにより対象データが出力されることに応じて、発行されたセキュリティコードを含む履歴レコードを生成し、履歴テーブルに追加するステップと、を画像処理装置に実行させる画像処理プログラム。
【0022】
この局面に従えば、サーバを用いることなく、複数の画像処理装置のいずれかでデータを出力した履歴を記憶することが可能な画像処理プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0024】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像処理システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100A,100B,100Cを含む。ここでは、画像処理装置の一例としてMFP100,100A,100Bおよび100Cを例に説明する。MFP100,100A,100Bおよび100Cは、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を備える。なた、ネットワーク2には、PC200が接続されている。PC200は、一般的なコンピュータである。
【0025】
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)等であってもよい。
【0026】
本実施の形態における画像処理システムにおいては、4台のMFP100,100A,100B,100Cがグループを構成する。MFP100,100A,100B,100Cそれぞれが、MFP100,100A,100B,100Cすべてをそれぞれ識別するための装置識別情報を記憶しており、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれで、同一グループを構成する他の装置を知ることができる。
【0027】
なお、本実施の形態においては画像処理装置の一例としてMFP100,100A,100B,100Cを説明するが、MFP100,100A,100B,100Cに代えて、たとえば、パーソナルコンピュータ、スキャナ、プリンタ、ファクシミリ等であってもよい。
【0028】
MFP100,100A,100B,100C各々が有する機能は同じである。ここではMFP100を例に、その構成を説明する。
【0029】
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、自動原稿搬送装置(ADF)10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、を含む。
【0030】
ADF10は、原稿給紙トレイ11上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に画像読取部20のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、画像読取部20により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。画像読取部20は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部30に出力する。給紙部40は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部30に搬送する。
【0031】
画像形成部30は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、画像読取部20から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部40により搬送される用紙に画像を形成する。
【0032】
図3は、MFPの回路構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101と、ファクシミリ部50と、通信制御部123と、を含む。メイン回路101は、ADF10と、画像読取部20と、画像形成部30と、給紙部40とに接続されている。
【0033】
メイン回路101は、CPU111と、CPU111の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)112と、CPU111が実行するプログラム等を記憶するためのフラッシュメモリ113と、表示部114と、操作部115と、大容量記憶装置としてのHDD116と、データ通信制御部117と、を含む。
【0034】
CPU111は、フラッシュメモリ113に記憶されたプログラムを実行して、機能を実行する。フラッシュメモリ113は、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read Only Memory)である。
【0035】
CPU111は、表示部114、操作部115、HDD116およびデータ通信制御部117と、それぞれ接続され、メイン回路101の全体を制御する。また、CPU111は、ファクシミリ部50、通信制御部123、ADF10、画像読取部20、画像形成部30、給紙部40と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0036】
表示部114は、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electro Luminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部115は、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受付ける。操作部115は、表示部114上に設けられたタッチパネルを含む。表示部114と、操作部115とで、MFP100の上面に設けられる操作パネル9が構成される。
【0037】
データ通信制御部117は、TCP(Transmission Control Protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのインターフェースであるLAN端子118と、シリアル通信のためのシリアル通信インターフェース端子119とを有する。データ通信制御部117は、CPU111からの指示に従って、LAN端子118またはシリアル通信インターフェース端子119に接続された外部の機器との間でデータを送受信する。
【0038】
LAN端子118に、ネットワーク2に接続するためのLANケーブルが接続される場合、データ通信制御部117は、LAN端子118を介して接続された他のMFP100A,100B,100CまたはPC200と通信する。さらに、データ通信制御部117は、インターネットに接続された他のコンピュータと通信する。
【0039】
CPU111は、データ通信制御部117を制御して、PC200からプログラムをダウンロードし、フラッシュメモリ113に記憶することにより、プログラムを更新することが可能である。プログラムは、後述する画像処理プログラムを含む。
【0040】
シリアル通信インターフェース端子119に機器が接続された場合、データ通信制御部117は、シリアル通信インターフェース端子119に接続された機器、例えば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラまたは携帯情報端末との間で通信して画像データを入出力する。また、シリアル通信インターフェース端子119には、フラッシュメモリを内蔵したメモリカード119Aが接続可能である。CPU111は、データ通信制御部117を制御して、メモリカード119AからCPU111が実行するためのプログラムを読出し、フラッシュメモリ113に記憶することにより、プログラムを更新することが可能である。
【0041】
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、メモリカード119Aに限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(CD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード(メモリカードを含む)、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がPC200からプログラムをダウンロードしてフラッシュメモリ113に記憶する、または、PC200がプログラムをフラッシュメモリ113に書込みするようにして、フラッシュメモリ113に記憶されたプログラムをRAM112にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0042】
ファクシミリ部50は、PSTN7に接続され、PSTN7にファクシミリデータを送信する、またはPSTN7からファクシミリデータを受信する。
【0043】
MFP100は、処理対象とする対象データを入力するデータ入力処理として、原稿読取処理、データ指定処理またはデータ受信処理の3種類の処理を実行する。原稿読取処理は、画像読取部20に原稿を読み取らせ出力される画像データを対象データとする処理である。データ指定処理は、HDD116の予め定められた領域(以下「BOX」という)に記憶されたデータのうちユーザが操作部115で指定したデータを対象データとする処理である。データの指定は、データのファイル名が指定される場合と、データに割り当てられたURLが指定される場合とがある。データ受信処理は、外部から入力されるデータを受信する処理である。外部から入力されるデータは、データ通信制御部117がネットワーク2を介して受信するデータ(例えば、PC200から受信するプリントデータ)、シリアル通信インターフェース端子119に接続されたメモリカード119A、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラまたは携帯情報端末から入力される画像データ、ファクシミリ部50がPSTN7を介して受信するファクシミリデータ、を含む。
【0044】
また、MFP100は、データを出力するデータ出力処理として、画像形成処理、データ記憶処理、ファクシミリ送信処理、およびデータ送信処理の4種類の処理を実行する。画像形成処理は、画像形成部30にデータの画像を用紙に形成させる処理である。データ記憶処理は、HDD116の任意のBOXにデータを記憶する処理である。ファクシミリ送信処理は、ファクシミリ部50にデータをファクシミリ規格で定められた手順で送信させる処理である。データ送信処理は、データ通信制御部117にネットワーク2を介して他のコンピュータにデータまたはデータに割り当てられたURLを送信させる処理である。送信方法は、例えば、電子メール、FTP、またはSMB(Server Message Block)等である。
【0045】
3種類のデータ入力処理と、4種類のデータ出力処理との組合せでMFP100が実行する処理が定まる。スキャン処理は、データ入力処理としての原稿読取処理とデータ出力処理としてのデータ記憶処理との組合せである。具体的にはスキャン処理は、画像読取部20が原稿を読み取って得られるデータを任意のBOXに記憶する処理である。
【0046】
コピー処理は、データ入力処理としての原稿読取処理とデータ出力処理としての画像形成処理との組合せである。具体的にはコピー処理は、画像読取部20が原稿を読み取って得られるデータの画像を画像形成部30が用紙に形成する処理である。
【0047】
ファクシミリ処理は、データ入力処理としての原稿読取処理またはデータ指定処理と、データ出力処理としてのファクシミリ送信処理との組合せである。具体的にはファクシミリ処理は、画像読取部20が原稿を読み取って得られるデータまたはBOXに記憶されたデータのうちから指定されたデータをファクシミリ部50が送信する処理である。
【0048】
データ送信処理は、データ入力処理としての原稿読取処理またはデータ指定処理と、データ出力処理としてのデータ送信処理との組合せである。具体的にはデータ送信処理は、画像読取部20が原稿を読み取って得られるデータまたはBOXに記憶されたデータのうちから指定されたデータを、指定された送信方法で他のコンピュータに送信する処理である。指定されるデータは、URLが入力される場合に、そのURLで特定されるデータを含む。
【0049】
BOXプリント処理は、データ入力処理としてのデータ指定処理とデータ出力処理としての画像形成処理との組合せである。具体的にはBOXプリント処理は、BOXに記憶されたデータのうちから指定されたデータの画像を画像形成部30が用紙に形成する処理である。
【0050】
受信データ出力処理は、データ入力処理としてのデータ受信処理とデータ出力処理としての画像形成処理またはデータ記憶処理との組合せである。具体的には受信データ出力処理は、外部から受信されるデータの画像を画像形成部30が用紙に形成する処理、または、外部から受信されるデータをHDD116の任意のBOXに記憶する処理である。
【0051】
図4は、操作パネルの一例を示す平面図である。図4を参照して、操作パネル9は、表示部114と、操作部115とを含む。操作部115は、テンキー115Aと、スタートキー115Bと、入力内容をキャンセルするためのクリアキー115Cと、コピー処理を実行するためのコピーモードにMFP100を遷移させるためのコピーキー115Dと、スキャン処理を実行するためのスキャンモードにMFP100を遷移させるためのスキャンキー115Eと、データ指定処理を実行するためのデータ指定モードにMFP100を遷移させるためのBOXキー115Fと、を含む。
【0052】
図5は、CPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。図5を参照して、CPU111は、データを取得するためのデータ取得部51と、取得されたデータから属性情報を抽出するための属性情報抽出部53と、取得されたデータに属性情報を付加する属性情報付加部55と、データを出力するための出力部57と、属性情報を生成するための属性情報生成部67と、履歴レコードを生成するための履歴生成部69と、履歴レコードを取得するための履歴取得部73と、履歴レコードを記憶するための履歴記憶部71と、履歴レコードを送信するための履歴送信部75と、を含む。
【0053】
データ取得部51は、データを取得し、取得したデータを属性情報抽出部53、属性情報付加部55および出力部57に出力する。データ取得部51は、ユーザが操作部115に、スキャン処理、コピー処理、ファクシミリ処理およびデータ送信処理それぞれのジョブの実行指示を入力すると、データを取得する。また、データ取得部51は、データ受信処理が実行される際にデータを取得する。
【0054】
具体的には、操作部115にデータ入力処理として原稿読取処理が指示された場合、データ取得部51は、画像読取部20が原稿を読み取って出力する画像データを取得する。また、データ取得部51は、操作部115にデータ入力処理としてデータ指定処理が指示された場合、データ指定処理の指示に含まれるファイル名またはURLで特定されるデータをHDD116から読み出す。データ取得部51は、HDD116から読み出したデータを取得する。さらに、データ取得部51は、データ通信制御部117またはファクシミリ部50が外部からデータを受信すると、そのデータを取得する。
【0055】
属性情報抽出部53は、データ取得部51により取得されたデータから属性情報を抽出する。取得されたデータは、属性情報が付加されたものがある。従って、属性情報抽出部53は、データ取得部51により取得されたデータから属性情報を抽出する。属性情報が文字の画像として付加されているならば、データの画像から文字の画像を抽出し、文字認識する。属性情報がバーコード等のコードで表した画像として付加されているならば、コードで表した画像を抽出し、解析する。属性情報が地紋に埋め込まれて付加されているならば、データの画像から地紋の画像を抽出し、地紋の画像を解析する。属性情報が電子透かしで埋め込まれている場合、データの画像に埋め込まれた属性情報を電子透かし技術を用いて、抽出する。属性情報は、データを識別するための情報を含む。ここでは、属性情報をデータに与えられたセキュリティコードとしている。セキュリティコードは、画像処理システムにおいてユニークなコードである。
【0056】
属性情報抽出部53は、属性情報としてセキュリティコードを抽出した場合にはそのセキュリティコードを履歴生成部69および履歴取得部73に出力し、セキュリティコードを抽出しない場合には属性情報がないことを示す信号を属性情報生成部67に出力する。
【0057】
属性情報生成部67は、属性情報抽出部53から属性情報がないことを示す信号が入力されると、属性情報を生成する。ここでは、属性情報生成部67は、属性情報としてセキュリティコードを生成する。セキュリティコードは、MFP100を識別するための装置識別情報と、MFP100において属性情報を生成するごとにカウントアップしたシリアルなカウント値との組合せとしている。画像処理システム1においてセキュリティコードをユニークな値にするためである。属性情報生成部67は、生成したセキュリティコードを属性情報付加部55および履歴生成部69に出力する。なお、属性情報は、画像システム1においてユニークであれば、これに限定されない。
【0058】
属性情報付加部55は、データ取得部51から入力されるデータに属性情報生成部67から入力される属性情報を付加する。そして、属性情報付加部55は、属性情報を付加したデータを出力部57に出力する。属性情報のデータへの付加は、属性情報を文字で表した画像、バーコード等のコードで表した画像をデータの画像と合成するようにしてもよいし、属性情報を地紋に埋め込んで、データの画像に地紋の画像を合成してもよいし、電子透かし技術を用いてデータに属性情報を埋め込むようにしてもよい。
【0059】
出力部57は、属性情報付加部55からデータが入力される場合にそのデータを出力するが、属性情報付加部55からデータが入力されない場合にはデータ取得部51から入力されるデータを出力する。換言すれば、出力部57は、データ取得部51により取得されたデータが属性情報を含んでいればデータ取得部51から入力されるデータを出力するが、データ取得部51により取得されたデータが属性情報を含んでいなければ属性情報付加部55から入力されるデータを出力する。
【0060】
出力部57は、画像形成制御部59と、ファクシミリ制御部61と、データ記憶制御部63と、データ送信制御部65とを含む。以下、画像形成制御部59、ファクシミリ制御部61、データ記憶制御部63およびデータ送信制御部65それぞれの動作について説明する。
【0061】
画像形成制御部59は、データ出力処理として画像形成処理が指定されると、属性情報が付加されたデータを画像形成部30に出力し、属性情報が付加されたデータの画像を用紙に形成させる。画像形成制御部59は、データを画像形成部30に画像形成させると、履歴生成部69に画像形成したことを示す実績信号を出力する。
【0062】
ファクシミリ制御部61は、データ出力処理としてファクシミリ送信処理が指定されると、属性情報が付加されたデータをファクシミリ部50に出力し、属性情報が付加されたデータをファクシミリ規格に従って送信させる。ファクシミリ制御部61は、データをファクシミリ部50にファクシミリ送信させると、履歴生成部69にファクシミリ送信したことを示す実績信号を出力する。
【0063】
データ記憶制御部63は、データ出力処理としてデータ記憶処理が指定されると、属性情報が付加されたデータを指定により特定されるHDD116の領域(BOX)に記憶する。データ記憶制御部63は、HDD116にデータを記憶すると、履歴生成部69にデータを記憶したことを示す実績信号を出力する。
【0064】
データ送信制御部65は、データ出力処理としてデータ送信処理が指定されると、属性情報が付加されたデータをデータ通信制御部117に出力し、データ通信制御部117に指定により特定される送信先に、データを送信させる。データ送信制御部65は、データ通信制御部117にデータを送信させると、履歴生成部69にデータを送信したことを示す実績信号を出力する。
【0065】
履歴生成部69は、出力部57の画像形成制御部59、ファクシミリ制御部61、データ記憶制御部63およびデータ送信制御部65のいずれかから実績信号が入力されると、履歴レコードを生成する。履歴生成部69は、生成した履歴レコードを履歴記憶部71に出力する。履歴記憶部71は、履歴生成部69から入力される履歴レコードをフラッシュメモリ113に記憶された履歴テーブルに追加する。
【0066】
図6は、履歴レコードの一例を示す図である。履歴レコードは、文書No.と、セキュリティコードと、経歴と、送り元と、送り先と、処理種類と、ユーザ名と、時刻との項目を含む。
【0067】
履歴レコードの文書No.の項目は、データ取得部51により取得されたデータを識別するための識別情報が設定される。履歴レコードのセキュリティコードの項目は、データに対して付与されたセキュリティコードが設定される。経歴の項目は、同一のセキュリティコードの履歴レコードに付された番号であり、後述する時刻順に付番される。送り元の項目は、データの送信元の装置を識別するための装置識別情報が設定される。データの送信元の装置は、処理が送受信を含まない場合にデータを処理した装置を含む。送り先の項目は、データの送信先の装置を識別するための装置識別情報が設定される。データの送信先の装置は、処理が送受信を含まない場合にデータを処理した装置を含む。処理種類の項目は、データに対して実行された処理の種類が設定される。ユーザ名の項目は、データに対するデータ入力処理およびデータ出力処理の実行を指示したユーザを識別するためのユーザ識別情報が設定される。時刻の項目は、データに対する処理が実行された時刻が設定される。
【0068】
図5に戻って、履歴生成部69は、データとともに文書No.が取得される場合にはその文書No.を履歴レコードの文書No.の項目に設定するが、データとともに文書No.が取得されない場合は、自動的に付番した識別番号を履歴レコードの文書No.の項目に設定する。
【0069】
履歴生成部69は、属性情報抽出部53からセキュリティコードが入力される場合には、そのセキュリティコードを履歴レコードのセキュリティコードの項目に設定し、属性情報抽出部53からセキュリティコードが入力されない場合は、属性情報生成部67から入力されるセキュリティコードを履歴レコードのセキュリティコードの項目に設定する。
【0070】
履歴生成部69は、データ取得部51により取得されたデータを送信してきた装置の装置識別情報を、履歴データの送り元の項目に設定する。データ取得部51がデータ入力処理として原稿読取処理またはデータ指定処理を実行する場合には、履歴生成部69は、自装置、ここではMFP100の装置識別情報を、履歴データの送り元の項目に設定する。
【0071】
履歴生成部69は、出力部57がデータ出力処理としてファクシミリ送信処理またはデータ送信処理を実行する場合、データを送信した先の装置の装置識別情報を、履歴レコードの送り先の項目に設定する。履歴生成部69は、出力部57がデータ出力処理として画像形成処理またはデータ記憶処理を実行する場合、自装置、ここではMFP100の装置識別情報を、履歴レコードの送り先の項目に設定する。
【0072】
履歴生成部69は、データ取得部51により実行されたデータ入力処理の種類と、出力部57により実行されたデータ出力処理の種類とから処理種類を決定する。履歴生成部69は、決定された処理種類を履歴レコードの処理種類に設定する。たとえば、データ入力処理としてPC200からプリントデータを受信するデータ受信処理が実行され、データ出力処理として画像形成処理が実行された場合、「PC Print」の処理種類を決定する。また、データ入力処理としてデータ指定処理が実行され、データ出力処理として他のMFPにインターネットFAXを送信するデータ送信処理が実行された場合、「I−FAX Send」の処理種類を決定する。さらに、データ入力処理として他のMFPからインターネットFAXを受信するデータ受信処理が実行され、データ出力処理として画像形成処理が実行された場合、「I−FAX Print」の処理種類を決定する。
【0073】
履歴生成部69は、MFP100を操作するためにログインしているユーザが存在する場合には、ログインユーザのユーザ名を、履歴レコードのユーザ名の項目に設定する。また、データ入力処理としてデータを受信するデータ受信処理が実行される場合、履歴生成部69は、データの送信を指示したユーザのユーザ名を履歴レコードのユーザ名の項目に設定する。データの送信を指示したユーザのユーザ名は、データとともに送信されてくる。
【0074】
履歴生成部69は、出力部57の画像形成制御部59、ファクシミリ制御部61、データ記憶制御部63およびデータ送信制御部65から実績信号が入力される時の時刻を、換言すれば、出力処理が実行された時刻を履歴レコードの時刻の項目に設定する。
【0075】
履歴取得部73は、属性情報抽出部53からセキュリティコードが入力される。履歴取得部73は、ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cに、履歴レコード送信要求を送信し、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれから履歴レコードを受信する。履歴レコード送信要求は、属性情報抽出部53から入力されるセキュリティコードを含む。
【0076】
履歴レコード送信要求を受信したMFP100A,100B,100Cそれぞれは、履歴送信部75が履歴レコード送信要求を受信する。履歴レコード送信部75については後述するが、フラッシュメモリ113に記憶されている履歴レコードのうちから、履歴レコード送信要求に含まれるセキュリティコードを含む履歴レコードを抽出し、抽出した履歴レコードをMFP100に返信する。したがって、履歴取得部73は、データ取得部51により取得されたデータから抽出されたセキュリティコードを含む履歴レコードを、取得する。換言すれば、他のMFP100A,100B,100Cのいずれかで、同じセキュリティコードが付された文書に対して実行された処理に対して生成された履歴レコードを取得する。履歴取得部73は、取得した履歴レコードを履歴記憶部71に出力する。
【0077】
履歴取得部73は、ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cのいずれかが、例えば電源がOFF等の場合、履歴レコード送信要求に対する応答を受信しない。この場合、履歴取得部73は、受信通信可能になるまで履歴レコード送信要求を繰返し送信するポーリングモードとなる。このため、通信できないMFPでセキュリティコードが付されたデータが処理された場合に、その処理に対して生成された履歴レコードを確実に受信することができる。
【0078】
履歴記憶部71は、履歴生成部69から履歴レコードが入力される場合、または、履歴取得部73から履歴レコードが入力される場合、入力された履歴レコードをフラッシュメモリ113に記憶する。ただし、セキュリティコード、送り元、送り先、処理種類、ユーザ名および時刻が同じ履歴レコードが既に記憶されている場合には、記憶しない。1つの処理(ジョブ)に対する履歴レコードを1つだけ記憶するためである。さらに、同一のセキュリティコードの履歴レコードが複数の場合には、時刻が早い順に並び替えて、経歴の項目の番号が時刻の早い順となるように更新する。
【0079】
履歴送信部75は、他のMFP100A,100B,100Cのいずれかから履歴レコード送信要求を受信すると、フラッシュメモリ113に記憶されている履歴レコードのうちから履歴レコード送信要求に含まれるセキュリティコードを含む履歴レコードを抽出し、抽出した履歴レコードを、MFP100A,100B,100Cのうち履歴レコード送信要求を送信してきたものに返信する。なお、履歴送信部75は、履歴生成部69が履歴レコードを生成する時点で、生成された履歴レコードを、他のMFP100A,100B,100Cにそれぞれ送信するようにしてもよい。この場合、他のMFP100A,100B,100Cそれぞれは、受信した履歴レコードを履歴記憶部71がフラッシュメモリ113に記憶するようにすればよい。
【0080】
図7は、ネットワーク構築処理の流れの一例を示すフローチャートである。ネットワーク構築処理は、CPU111がネットワーク構築プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。ネットワーク構築プログラムは、画像処理プログラムの一部である。図7を参照して、CPU111は、ネットワークの指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。ネットワークの指定を受け付けるまで待機状態となり、ネットワークの指定を受け付けると処理をステップS02に進める。
【0081】
ステップS02においては、デバイスリストが存在するか否かを判断する。ステップS01において指定されたネットワークに対応するデバイスリストが、フラッシュメモリ113に記憶されているか否かを判断する。デバイスリストがフラッシュメモリ113に記憶されていれば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS03に進める。
【0082】
デバイスリストは、ネットワークを構成するデバイスを識別するための装置識別情報を含む。装置識別情報は、装置を識別するための情報であり、その装置に割り当てられたネットワーク2上の位置情報と関連付けられる。ここでは、装置識別情報をIP(Internet Protocol)アドレスとしている。なお、装置識別情報は、IPアドレスのほかに、装置を識別することができれば、例えば、装置に付された名称、またはMAC(Media Access Control)アドレスを用いてもよい。
【0083】
MFP100が既に指定されたネットワークを構成していれば、デバイスリストがフラッシュメモリ113に記憶されるが(後述するステップS08)、指定されたネットワークを構成していなければフラッシュメモリ113にデバイスリストが記憶されない。
【0084】
ステップS03においては、ブロードキャストアドレスで、デバイスリスト取得要求を送信する。そして、タイムアウトとなったか否かを判断する(ステップS04)。ステップS05においては、デバイスリスト取得応答を受信したか否かを判断する。デバイスリスト取得応答を受信したならば処理をステップS06に進め、そうでなければ処理をステップS04に戻す。ステップS04とステップS05とにおいては、デバイスリスト取得要求を送信してからそれに対する応答としてデバイスリスト取得応答を受信することなく(ステップS05でNO)、所定時間(例えば5分)経過するとタイムアウトと判断する。
【0085】
他のMFP100A,100B,100Cのいずれかからデバイス応答取得応答を受信したならば処理をステップS06に進める。他のMFP100A,100B,100Cのうち、ステップS01において指定されたネットワークを構成するものが存在すれば、そのMFPはデバイスリストをフラッシュメモリ113に記憶しているので、そのデバイスリストを含むデバイスリスト取得応答を返信する。したがって、ステップS05においては、他のMFP100A,100B,100Cのうち、ステップS01において指定されたネットワークを構成するMFPが存在すれば、そのMFPからデバイスリスト取得応答を受信するが、他のMFP100A,100B,100CのいずれもがステップS01において指定されたネットワークを構成していなければデバイスリスト取得応答を受信することなくタイムアウトとなる(ステップS04でYES)。
【0086】
ステップS06においては、ステップS05において受信したデバイスリストに、自装置、ここではMFP100に割り当てられたIPアドレスを追加する。そして、自装置のIPアドレスを追加することにより更新されたデバイスリストを、そのデバイスリストに登録されているMFPに送信する(ステップS07)。具体的には、デバイスリストに含まれるIPアドレス宛に更新されたデバイスリストに送信する。更新されたデバイスリストを受信した他のMFPにおいては、受信されたデバイスリストでフラッシュメモリ113に記憶されているデバイスリストを更新する。受信されたデバイスリストは、MFP100のIPアドレスが追加されているので、以後、MFP100がネットワークを構成する装置として取り扱われる。
【0087】
次のステップS08においては、ステップS06において更新されたデバイスリストをフラッシュメモリ113に記憶し、処理を終了する。
【0088】
一方、処理をステップS09に進める場合、ステップS01において指定されたネットワークを構成する装置が1台も存在しない場合である。この場合には、新たにネットワークを生成する処理を実行する。このためステップS09においては、デバイスリスト作成入力要求を表示部114に表示する。デバイスリスト作成入力要求は、MFP100がステップS01において指定されたネットワークを構成するための設定に必要な、MFP100のIPアドレスを入力するための領域を含む。
【0089】
そして、ユーザが操作部115にIPアドレスを入力するまで待機状態となり(ステップS10でNO)、IPアドレスの入力を受け付けると(ステップS10でYES)、処理をステップS11に進める。
【0090】
ステップS11においては、デバイスリストを作成し、処理をステップS08に進める。具体的には、ステップS10で入力されたIPアドレスを含むデバイスリストを生成する。そして、ステップS08において、生成されたデバイスリストをフラッシュメモリ113に記憶し、処理を終了する。
【0091】
図8は、ジョブ実行処理の流れの一例を示すフローチャートである。ジョブ実行処理は、CPU111がフラッシュメモリ113に記憶されたジョブ実行プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。ジョブ実行プログラムは、画像処理プログラムの一部である。図8を参照して、CPU111は、ジョブを受け付けたか否かを判断する(ステップS21)。ジョブを受け付けるまで待機状態となり(ステップS21でNO)、ジョブを受け付けると(ステップS21でYES)処理をステップS22に進める。すなわち、ジョブ実行処理は、ジョブを受け付けることを条件に実行される処理である。具体的には、ユーザが操作部115に、スキャン処理、コピー処理、ファクシミリ処理、データ送信処理、BOXプリント処理それぞれのジョブを受け付ける。また、データ通信制御部117またはファクシミリ部50によりデータが受信されると、受信データ出力処理のジョブを受け付ける。
【0092】
ステップS22においては、対象データを取得する。受け付けられたジョブにより特定されるデータ入力処理を実行し、入力されるデータを対照データとして取得する。そして、対象データからセキュリティコードを抽出する(ステップS23)。対象データからセキュリティコードが抽出されなければ処理をステップS24に進め、抽出されたならば処理をステップS25に進める。ステップS24においては、セキュリティコードを生成し、生成したセキュリティコードを対象データに付加する。セキュリティコードは、画像処理システム1でユニークなコードである。
【0093】
ステップS25においては、ジョブを実行する。ステップS22で取得された対象データに対してジョブで特定されるデータ出力処理を実行する。そして、履歴レコードを生成し、フラッシュメモリ113に記憶する(ステップS26)。これにより、ステップS25で実行した処理に対応する履歴レコードが生成され、記憶される。
【0094】
次のステップS27においては、対象データからセキュリティコードが抽出された場合と、抽出されなかった場合とで処理を分岐させる。対象データからセキュリティコードが抽出された場合には処理をステップS28に進め、抽出されなかった場合には処理を終了する。
【0095】
ステップS28においては、履歴レコード送信要求を送信する。送信先は、ネットワークを構成する装置すべてである。具体的には、フラッシュメモリ113に記憶されているデバイスリストに含まれるすべてのIPアドレス宛に、履歴レコード送信要求を送信する。履歴レコード送信要求は、ステップS23において対象データから抽出されたセキュリティコードを含み、そのセキュリティコードを含む履歴レコードの送信を要求する信号である。
【0096】
そして、タイムアウトとなったか否かを判断する(ステップS29)。ステップS30においては、履歴レコード送信要求に対する応答を受信したか否かを判断する。応答を受信したならば処理をステップS31に進め、そうでなければ処理をステップS29に戻す。ステップS29とステップS31とにおいては、履歴レコード送信要求を送信してからそれに対する応答を受信することなく(ステップS30でNO)、所定時間(例えば5分)経過するとタイムアウトと判断する(ステップS29でYES)。
【0097】
ステップS31においては、応答が履歴レコードを含むか否かを判断する。応答が履歴レコードを含むならば処理をステップS32に進め、そうでなければ処理をステップS36に進める。履歴レコード送信要求を受信したMFP100A,100B,100Cは、履歴レコード送信要求に含まれるセキュリティコードを含む履歴レコードがフラッシュメモリ113に記憶されていれば、その履歴レコードを応答として送信するが、そのような履歴レコードが記憶されていなければ、NAKを応答として送信する。すなわち、履歴レコード送信要求を受信したMFP100A,100B,100Cは、履歴レコード送信要求に含まれるセキュリティコードを含む履歴レコードがフラッシュメモリ113に記憶されているか否かに係わらず、履歴レコード送信要求に応答する。
【0098】
ステップS32においては、応答として受信した履歴レコードと同一の履歴レコードがフラッシュメモリ113に記憶されているか否かを判断する。同一の履歴レコードが既に記憶されていれば処理をステップS34に進め、そうでなければ処理をステップS33に進める。ステップS33においては、応答として受信した履歴レコードをフラッシュメモリ113に記憶する。
【0099】
ステップS34においては、応答として受信した履歴レコードのうちに未処理の履歴レコードが存在するか否かを判断する。未処理の履歴レコードが存在すれば処理をステップS32に戻し、存在しなければ処理をステップS35に進める。ステップS35においては、経歴を再付番し、処理をステップS36に進める。具体的には、セキュリティコードが同じ履歴レコードを、時刻順に並び替え、時刻の早いものから順に若い番号を付し、履歴レコードを更新する。
【0100】
次のステップS36においては、デバイスリストに登録の全MFPから応答があったか否かを判断する。ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cのすべてから履歴レコード送信要求に対する応答を受信したならば(ステップS36でYES)、処理を終了するが、いずれか1つでも応答を受信しないものがあれば(ステップS36でNO)、処理をステップS29に戻す。応答が受信されない場合、そのMFPは、電源がOFFになっている等している可能性が高い。すべてのMFP100A,100B,100Cから応答を受信するようにすることにより、ネットワークを構成する全てのMFP100,100A,100B,100C間で、同一の履歴データを記憶することができる。
【0101】
一方、ステップS39においてタイムアウトと判断されると、ステップS37において、ポーリングモードをONに設定し、処理を終了する。ポーリングモードは、ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cのうち、応答を受信できなかったものから応答を受信する処理である。
【0102】
図9は、ポーリングモード処理の流れの一例を示すフローチャートである。ポーリングモード処理は、CPU111がポーリングモードプログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。ポーリングモードプログラムは、画像そりプログラムの一部である。図9を参照して、CPU111は、ポーリングモードがONに設定されているか否かを判断する(ステップS41)。ポーリングモードがONに設定されていれば処理をステップS42に進めるが、そうでなければ処理を終了する。すなわち、ポーリングモード処理は、ポーリングモードがONに設定されていることを条件に実行される処理である。
【0103】
ステップS42においては、ポーリングモードをOFFに設定する。そして、ポーリングタイムが経過したか否かを判断する(ステップS43)。ポーリングタイムは、任意に設定することができ、例えば8分である。そして、ポーリングタイムが経過するまで待機状態となり(ステップS43でNO)、ポーリングタイムが経過すると(ステップS43でYES)、処理をステップS44に進める。
【0104】
ステップS44からステップS53までの処理は、図8に示したステップS28からステップS37までの処理とそれぞれ同じなのでここでは説明を繰り返さない。
【0105】
ポーリングモード処理を実行することにより、8分間隔で履歴レコード送信要求が、ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cに送信されるので、MFP100A,100B,100Cのいずれか1つでも電源がOFF等の理由で履歴レコード送信要求に対する応答を受信できなかった場合であっても、応答を受信できなかった装置の電源がON等になり通信可能な状態となった時点で、履歴レコード送信要求を送信することができる。そのため、ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cから確実に履歴レコード送信に対する応答を受信することができる。
【0106】
なお、本実施の形態においては、MFP100は、ネットワークを構成する他のMFP100A,100B,100Cそれぞれから履歴レコードを受信し、フラッシュメモリ113に記憶するようにしたが、受信した履歴レコードを記憶するのに代えて、履歴レコードのネットワーク上の位置情報、例えばURLを受信するようにして、そのURLをフラッシュメモリ113に記憶することにより、履歴レコードへリンクするようにしてもよい。
【0107】
以上説明したように本実施の形態における画像処理システム1は、複数のMFP100,100A,10B,100Cで構成される。複数のMFP100,100A,10B,100Cそれぞれは、データ入力処理が実行されて対象データが受け付けられると、対象データからセキュリティコードを抽出する。セキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行し、発行されたセキュリティコードを対象データに付加し、データ出力処理を実行する。このため、MFP100、100A,100B,100Cのうち次にそのデータを受け付ける装置において、セキュリティコードが抽出される。さらに、対象データが出力されることに応じて、発行されたセキュリティコードを含む履歴レコードが生成されて、履歴テーブルに追加される。対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルが画像処理システム1を構成するMFP100,100A,100B,100Cで同期されるので、サーバを用いることなく、画像処理システム1を構成するMFP100,100A,100B,100Cのいずれかでデータを出力した履歴を記憶することができる。
【0108】
また、対象データからセキュリティコードが抽出された場合、MFP100,100A,100B,100Cのうち他のすべてにセキュリティコードを含む送信要求が送信され、MFP100,100A,100B,100Cのうち他のいずれかからセキュリティコードを含む履歴レコードが受信されると、履歴テーブルに同一のものが存在しないことを条件に、履歴テーブルに追加される。このため、履歴テーブルを確実に同期することができる。
【0109】
また、MFP100,100A,100B,100Cの他のすべてから送信要求に対する応答を受信するまで、送信要求を繰返し送信するので、MFP100,100A,100B,100Cのうち電源がOFFになるなど停止していた装置があっても、その装置の電源がONになった時点で履歴レコードを受信することができ、履歴テーブルを確実に同期させることができる。
【0110】
なお、上述した実施の形態においては、画像処理システムについて説明したが、図7〜図9に示した処理を、MFP100,100A,100B,100Cそれぞれに実行させる画像処理方法およびその画像処理方法をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0111】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPの外観を示す斜視図である。
【図3】MFPの回路構成の一例を示すブロック図である。
【図4】操作パネルの一例を示す平面図である。
【図5】CPUの機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図6】履歴レコードの一例を示す図である。
【図7】ネットワーク構築処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図8】出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図9】ポーリングモード処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0113】
1 画像処理システム、2 ネットワーク、9 操作パネル、10 ADF、20 画像読取部、30 画像形成部、40 給紙部、50 ファクシミリ部、51 データ取得部、53 属性情報抽出部、55 属性情報付加部、57 出力部、59 画像形成制御部、61 ファクシミリ制御部、63 データ記憶制御部、65 データ送信制御部、67 属性情報生成部、69 履歴生成部、71 履歴記憶部、73 履歴取得部、75 履歴送信部、101 メイン回路、111 CPU、112 RAM、113 フラッシュメモリ、114 表示部、115 操作部、116 HDD、117 データ通信制御部、119A メモリカード、123 通信制御部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像処理装置を有する画像処理システムであって、
前記複数の画像処理装置それぞれは、
出力対象となる対象データを受け付けるデータ受付手段と、
前記対象データを出力する出力手段と、
前記対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶する履歴テーブル記憶手段と、
前記履歴テーブルを前記複数の画像処理装置の他のすべてと同期させる同期手段と、
受け付けられた前記対象データからセキュリティコードを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によりセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するセキュリティコード発行手段と、
発行された前記セキュリティコードを前記対象データに付加する付加手段と、
前記出力手段による出力に応じて、発行された前記セキュリティコードを含む前記履歴レコードを生成し、前記履歴テーブルに追加する第1履歴レコード追加手段と、を備えた画像処理システム。
【請求項2】
前記同期手段は、前記抽出手段により前記セキュリティコードが抽出された場合、前記複数の画像処理装置のうち他のすべてに前記セキュリティコードを含む履歴レコードの送信を要求するための送信要求を送信し、前記複数の画像処理装置のうち他のいずれかから前記セキュリティコードを含む履歴レコードを受信する履歴レコード取得手段と、
前記他の画像処理装置から受信される履歴レコードを、前記履歴テーブルに同一のものが存在しないことを条件に、前記履歴テーブルに追加する第2履歴レコード追加手段と、
前記複数の画像処理装置のいずれかから前記送信要求を受信することに応じて、前記送信要求に含まれるセキュリティコードを含む前記履歴レコードを前記複数の画像処理装置のうち前記送信要求を送信してきたものに送信する履歴レコード送信手段と、を含む請求項1に記載の画像処理システム。
【請求項3】
前記履歴レコード取得手段は、前記複数の画像処理装置の他のすべてから前記送信要求に対する応答を受信するまで、前記送信要求を繰返し送信する、請求項2に記載の画像処理システム。
【請求項4】
少なくとも1つの他の画像処理装置と通信可能な画像処理装置であって、
出力対象となる対象データを受け付けるデータ受付手段と、
前記対象データを出力する出力手段と、
前記対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶する履歴テーブル記憶手段と、
前記履歴テーブルを前記少なくとも1つの他の画像処理装置のすべてと同期させる同期手段と、
受け付けられた前記対象データからセキュリティコードを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によりセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するセキュリティコード発行手段と、
発行された前記セキュリティコードを前記対象データに付加する付加手段と、
前記出力手段による出力に応じて、発行された前記セキュリティコードを含む前記履歴レコードを生成し、前記履歴テーブルに追加する第1履歴レコード追加手段と、を備えた画像処理装置。
【請求項5】
前記同期手段は、前記抽出手段により前記セキュリティコードが抽出された場合、前記少なくとも1つの画像処理装置のうち他のすべてに前記セキュリティコードを含む履歴レコードの送信を要求するための送信要求を送信し、前記少なくとも1つの画像処理装置のうち他のいずれかから前記セキュリティコードを含む履歴レコードを受信する履歴レコード取得手段と、
受信される前記履歴レコードを、前記履歴テーブルに同一のものが存在しないことを条件に、前記履歴テーブルに追加する第2履歴レコード追加手段と、
前記少なくとも1つの画像処理装置のいずれかから前記送信要求を受信することに応じて、前記送信要求に含まれるセキュリティコードを含む前記履歴レコードを前記少なくとも1つの画像処理装置のうち前記送信要求を送信してきたものに送信する履歴レコード送信手段と、を含む請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記履歴レコード取得手段は、前記複数の画像処理装置の他のすべてから前記送信要求に対する応答を受信するまで、前記送信要求を繰返し送信する、請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
少なくとも1つの他の画像処理装置と通信可能な画像処理装置で実行される画像処理方法であって、
出力対象となる対象データを受け付けるステップと、
前記対象データを出力するステップと、
前記対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶するステップと、
前記履歴テーブルを前記少なくとも1つの他の画像処理装置のすべてと同期させるステップと、
受け付けられた前記対象データからセキュリティコードを抽出するステップと、
受け付けられた前記対象データからセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するステップと、
発行された前記セキュリティコードを前記対象データに付加するステップと、
前記出力するステップにより前記対象データが出力されることに応じて、発行された前記セキュリティコードを含む前記履歴レコードを生成し、前記履歴テーブルに追加するステップと、を含む画像処理方法。
【請求項8】
少なくとも1つの他の画像処理装置と通信可能な画像処理装置で実行される画像処理プログラムであって、
出力対象となる対象データを受け付けるステップと、
前記対象データを出力するステップと、
前記対象データの出力実績を含む履歴レコードを含む履歴テーブルを記憶するステップと、
前記履歴テーブルを前記少なくとも1つの他の画像処理装置のすべてと同期させるステップと、
受け付けられた前記対象データからセキュリティコードを抽出するステップと、
受け付けられた前記対象データからセキュリティコードが抽出されなかった場合、セキュリティコードを発行するステップと、
発行された前記セキュリティコードを前記対象データに付加するステップと、
前記出力するステップにより前記対象データが出力されることに応じて、発行された前記セキュリティコードを含む前記履歴レコードを生成し、前記履歴テーブルに追加するステップと、を前記画像処理装置に実行させる画像処理プログラム。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−44390(P2009−44390A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−206432(P2007−206432)
【出願日】平成19年8月8日(2007.8.8)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】