説明

画像処理装置、その制御プログラムおよびその制御方法

【課題】切替え後の設定画面の表示内容をユーザに認識させやすいように設定画面の切替えを行なうことができる画像処理装置、画像処理装置の制御プログラムおよび画像処理装置の制御方法を提供する。
【解決手段】画像処理装置のディスプレイにおいて表示される画面が切り替えられる場合、その切替は、段階的に行なわれる。つまり、変更後の画面が、矢印A1方向に、変更前の画面の上をスライドしてくるように、画面の切り替えが行なわれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、その制御プログラムおよびその制御方法に関し、特に、表示装置において、複数の画面を切り替えて表示させる画像処理装置、その制御プログラムおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタル複写機やMFP(Multi Function Peripheral)などの画像処理装置において、多機能化が進むことに伴い、当該装置に対して多くの設定内容を入力できるようになっている。そして、このような画像処理装置において複数の設定画面を表示する技術に関し、種々開示がなされている。
【0003】
たとえば、特許文献1(特開2005−216300号公報)には、画像形成装置において、別々に表示された複数のポップアップ画面に対して同時期に操作ができるようにされる技術が開示されている。これにより、画像形成装置において、操作性の向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−216300号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
なお、従来の画像処理装置の中には、より多くのキーを表示させる等のため、複数の設定画面にわたってキーを表示させ、当該複数の設定画面の間で表示を入れ替えるものもある。
【0006】
このような画像処理装置において、設定画面の表示は、その全体が一瞬で切り替わるように、入れ替えられていた。表示装置における表示内容が切り替わると、ユーザに、急激に表示装置の表示内容が変化したという印象を与えていた。また、画像処理装置において、1つの画面に表示させていたキーの一部をポップアップ画面などで別に表示させる場合には、特に上記のように一瞬で表示が切り替わると、全く別のキーが表示されたような印象をユーザに与える場合があった。つまり、従来の画像処理装置では、設定画面の表示の切替えが、切替え後の設定画面の内容をユーザに認識させやすい状態でなされておらず、これにより、表示の切り替えによってユーザに、驚きや不安を与える場合があった。
【0007】
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、切替え後の設定画面の表示内容をユーザに認識させやすいように設定画面の切替えを行なうことができる画像処理装置、その制御プログラムおよびその制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に従った画像処理装置は、複数の機能を実現可能である画像処理装置であって、表示手段と、複数の機能に関する設定内容を入力するための第1のウィンドウを表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、第1のウィンドウが表示された状態から、複数の機能に関する設定内容を入力するための第2のウィンドウの少なくとも一部を、段階的に、第1のウィンドウに重ねて表示させる第2の表示制御手段とを備える。
【0009】
また、本発明の画像処理装置では、第2の表示制御手段は、第2のウィンドウの種類に応じて、第2のウィンドウを段階的に第1のウィンドウに重ねて表示させる態様を変更することが好ましい。
【0010】
また、本発明の画像処理装置は、複数の機能に関する設定内容を受け付ける異なる複数の入力モードを備え、第1のウィンドウは、複数の入力モードのうち第1の入力モードに対応するウィンドウであり、第2のウィンドウは、複数の入力モードのうちの、第1の入力モードとは異なる第2の入力モードに対応するウィンドウであることが好ましい。
【0011】
また、本発明の画像処理装置では、第1の入力モードおよび第2の入力モードの一方は、機能の選択を受け付ける入力モードであり、第1の入力モードおよび第2の入力モードの他方は、複数の機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーに対する選択を受け付ける入力モードであることが好ましい。
【0012】
また、本発明の画像処理装置では、第2のウィンドウを段階的に第1のウィンドウに重ねて表示させる態様は、第2のウィンドウがスライドすることにより、第1のウィンドウを段階的に覆う態様を含むことが好ましい。
【0013】
また、本発明の画像処理装置では、第1のウィンドウは、機能に対応する機能キーを含み、第2のウィンドウは、第1のウィンドウにおいて機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能キーに対応する設定内容を入力するための設定内容キーを有するウィンドウを含むことが好ましい。
【0014】
また、本発明の画像処理装置では、第1のウィンドウと第2のウィンドウは、共通する画像領域を有し、第2の表示制御手段は、第1のウィンドウの共通する画像領域以外の領域に、第2のウィンドウを重ねることが好ましい。
【0015】
本発明に従ったの画像処理装置の制御プログラムは、表示手段を備え、複数の機能を実現可能である画像処理装置の制御プログラムであって、画像処理装置を、複数の機能に関する設定内容を入力するための第1のウィンドウを表示手段に表示させる第1の表示制御手段、および、第1のウィンドウが表示された状態から、複数の機能に関する設定内容を入力するための第2のウィンドウの少なくとも一部を、段階的に、第1のウィンドウに重ねて表示させる第2の表示制御手段として機能させる。
【0016】
また、本発明の画像処理装置の制御プログラムでは、第2の表示制御手段は、第2のウィンドウの種類に応じて、第2のウィンドウを段階的に第1のウィンドウに重ねて表示させる態様を変更することが好ましい。
【0017】
また、本発明の制御プログラムが実行される画像処理装置は、複数の機能に関する設定内容を受け付ける異なる複数の入力モードを備え、そして、当該制御プログラムでは、第1のウィンドウは、複数の入力モードのうち第1の入力モードに対応するウィンドウであり、第2のウィンドウは、複数の入力モードのうちの、第1の入力モードとは異なる第2の入力モードに対応するウィンドウであることが好ましい。
【0018】
また、本発明の画像処理装置の制御プログラムでは、第1の入力モードおよび第2の入力モードの一方は、機能の選択を受け付ける入力モードであり、第1の入力モードおよび第2の入力モードの他方は、複数の機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーに対する選択を受け付ける入力モードであることが好ましい。
【0019】
また、本発明の画像処理装置の制御プログラムでは、第2のウィンドウを段階的に第1のウィンドウに重ねて表示させる態様は、第2のウィンドウがスライドすることにより、第1のウィンドウを段階的に覆う態様を含むことが好ましい。
【0020】
また、本発明の画像処理装置の制御プログラムでは、第1のウィンドウは、機能に対応する機能キーを含み、第2のウィンドウは、第1のウィンドウにおいて機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能キーに対応する設定内容を入力するための設定内容キーを有するウィンドウを含むことが好ましい。
【0021】
また、画像処理装置の制御プログラムでは、第1のウィンドウと第2のウィンドウは、共通する画像領域を有し、第2の表示制御手段は、第1のウィンドウの共通する画像領域以外の領域に、第2のウィンドウを重ねることが好ましい。
【0022】
本発明に従った画像処理装置の制御方法は、表示手段を備え、複数の機能を実現可能である画像処理装置の制御方法であって、画像処理装置に、複数の機能に関する設定内容を入力するための第1のウィンドウを表示手段に表示させるステップと、第1のウィンドウが表示された状態から、複数の機能に関する設定内容を入力するための第2のウィンドウの少なくとも一部を、段階的に、第1のウィンドウに重ねて表示させる、重畳ステップとを実行させる。
【0023】
また、本発明の画像処理装置の制御方法では、重畳ステップは、第2のウィンドウの種類に応じて、当該段階的に重ねて表示させる態様を変更することが好ましい。
【0024】
また、本発明の制御方法が実行される画像処理装置は、複数の機能に関する設定内容を受け付ける異なる複数の入力モードを備え、そして、当該制御方法では、第1のウィンドウは、複数の入力モードのうち第1の入力モードに対応するウィンドウであり、第2のウィンドウは、複数の入力モードのうちの、第1の入力モードとは異なる第2の入力モードに対応するウィンドウであることが好ましい。
【0025】
また、本発明の画像処理装置の制御方法では、第1の入力モードおよび第2の入力モードの一方は、機能の選択を受け付ける入力モードであり、第1の入力モードおよび第2の入力モードの他方は、複数の機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーに対する選択を受け付ける入力モードであることが好ましい。
【0026】
また、本発明の画像処理装置の制御方法では、第2のウィンドウを段階的に第1のウィンドウに重ねて表示させる態様は、第2のウィンドウがスライドすることにより、第1のウィンドウを段階的に覆う態様を含むことが好ましい。
【0027】
また、画像処理装置の制御方法では、第1のウィンドウは、機能に対応する機能キーを含み、第2のウィンドウは、第1のウィンドウにおいて機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能キーに対応する設定内容を入力するための設定内容キーを有するウィンドウを含むことが好ましい。
【0028】
また、本発明の画像処理装置の制御方法では、第1のウィンドウと第2のウィンドウは、共通する画像領域を有し、重畳ステップは、第1のウィンドウの共通する画像領域以外の領域に、第2のウィンドウを重ねることが好ましい。
【発明の効果】
【0029】
上記構成によれば、画像処理装置の表示手段に表示されるウィンドウが切替られる場合、切替前の画面から切替後の画面に向けて、段階的に表示が切り替えられる。これにより、切替え後の設定画面の表示内容をユーザに認識させやすいように設定画面の切替えを行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の画像処理装置の一実施の形態であるMFPの外観を図である。
【図2】図1のMFPのブロック図である。
【図3】基本画面の一例を示す図である。
【図4】ポップアップ画面の一例を示す図である。
【図5】一括設定画面の一例を示す図である。
【図6】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の切り替えを説明するための図である。
【図7】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の切り替えを説明するための図である。
【図8】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の切り替えを説明するための図である。
【図9】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図10】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図11】図1のMFPにおいてディスプレイに表示される画面が切り替えられる際の処理のフローチャートである。
【図12】図1の画面において、アイコンが選択された場合に、ディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図13】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図14】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図15】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図16】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図17】図1のMFPのディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明に係る画像処理装置の実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各図において、同じ機能を奏する要素については、同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。
【0032】
図1は、本発明の一実施の形態であるMFP1の外観を示す図である。
図1を参照して、MFP1は、各種の処理に対する操作指示や文字・数字の入力を受付ける複数のハードキー15を備える。
【0033】
また、MFP1は、操作画面や画像処理の対象となる画像に関する情報等を表示するディスプレイ100を備える。ディスプレイ100には、タッチセンサ200が重ねられており、ディスプレイ100とタッチセンサ200とでタッチパネル201が構成されている。MFP1は、ディスプレイ100に設定キー等を含む操作画面を表示する。また、MFP1は、設定キーの表示領域に対するタッチセンサ200への接触操作を検知することにより、ユーザから設定の入力を受付ける。さらに、MFP1は、ハードキー15に対する操作を検知することにより、ユーザから設定の入力を受付ける。
【0034】
MFP1は、スキャナ部13とプリンタ部14を備える。スキャナ部13は、原稿を光電的に読取って画像データを得る。プリンタ部14は、スキャナ部13により取得された画像データや、ネットワークを介して接続された外部機器(PC等)から受信した画像データに基づき用紙上に画像を印刷する。
【0035】
また、MFP1は、その本体上面に、原稿をスキャナ部13に送るフィーダ部17を備え、本体下部には、プリンタ部14に用紙を供給する給紙部18を備え、また、その中央部には、プリンタ部14によって画像を印刷された用紙が排出されるトレイ19を備える。
【0036】
図2は、MFP1のブロック図である。
図2を参照して、MFP1は、当該MFP1の動作を全体的に制御するCPU(Central Processing Unit)10と、CPU10のワークエリアとなるRAM(Random Access Memory)11と、MFPの初期設定等のデータを記憶するNV(Non Volatile)−RAM12とを含む。
【0037】
MFP1は、さらに、HDD(Hard Disc Drive)20を含む。HDD20は、MFP1の機能についての設定内容を記憶する設定内容記憶部21と、ディスプレイ100に表示される画面を切り替える際の切替えのパターンを記憶する切替パターン記憶部23と、CPU10が実行するプログラムを記憶するプログラム記憶部25と、種々のデータを記憶するデータ記憶部27とを含む。
【0038】
CPU10は、その機能として、ディスプレイ100に表示させる画面の内容を制御する第1表示制御部10Aと、ディスプレイ100に表示させる画面の切替態様を制御する第2表示制御部10Bとを含む。第1表示制御部10Aと第2表示制御部10Bは、たとえばCPU10が、プログラム記憶部25に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。なお、これらは、MFP1に専用に搭載されたLSI(Large Scale Integration)等のハードウェアによって実現されても良い。
【0039】
設定内容記憶部21では、MFP1が実現する機能ごとに、その時点で設定(選択)されている当該機能の設定内容が記憶されている。設定内容記憶部21の記憶内容の一例を表1に模式的に示す。
【0040】
【表1】

【0041】
表1では、説明を容易にするために、MFP1の複数の機能のそれぞれの名称が、A,B,C,D…のようにアルファベットで示されている。また、表1では、説明を容易にするために、各機能についてその時点で設定されている設定内容が、A−1、B−1、C−4、D−2、…のように、機能名に数字が付された態様で示されている。
【0042】
ここでいう機能とは、たとえば、スキャナ部13によって実現される画像読取機能、プリンタ部14によって実現される画像形成機能、用紙上に形成されるカラーに関する調整を行なう機能(カラー調整機能)、用紙に形成する画像の下地調整を行なう機能、および、ネガポジ反転を行なう機能がある。
【0043】
また、設定内容としては、画像読取機能についての画像の読取解像度(300dpi(dot per inch),600dpi、等)、画像形成機能についての解像度、カラー調整機能についてのカラーに関する内容(フルカラー印刷、単色カラー印刷、等)、下地調整を行なう機能については画像形成の際に当該機能を利用するか否かを特定する内容(下地調整ON/OFF)、ネガポジ反転を行なう機能については当該機能を画像形成の際に利用するか否かを特定する内容(ネガポジ反転ON/OFF)がある。
【0044】
本実施の形態では、各機能の設定内容は、たとえば、後述するように、ユーザがポップアップウィンドウに表示される設定内容キーを選択することによって、変更することができる。
【0045】
切替パターン記憶部23では、ディスプレイ100において画面が切り替えられる場合の、切替前後の画面の組み合わせに応じた切替態様が記憶されている。切替パターン記憶部23の記憶内容の一例を表2に模式的に示す。
【0046】
【表2】

【0047】
表2では、変更前の画面が後述する基本画面であってポップアップウィンドウを含まないものであり、変更後の画面が当該基本画面であってポップアップウィンドウを含むものであれば、切替態様はポップアップウィンドウの段階的な表示(後述する図8)である。また、変更前の画面がポップアップウィンドウを含む基本画面からポップアップウィンドウを含まない基本画面である場合には、切替態様はポップアップウィンドウの段階的な消去である。
【0048】
また、変更前の画面が(ポップアップウィンドウを含まない)基本画面であり変更後の画面が後述する一括設定画面である場合には、切替態様はスライド(後述する図6)である。また、変更前の画面が一括設定画面であり変更後の画面が(ポップアップウィンドウを含まない)基本画面である場合にも、切替態様はスライドである。
【0049】
本実施の形態においては、CPU10が実行するプログラムは、プログラム記憶部25に記憶されているものとするが、CPU10が実行するプログラムは、記録媒体400に記憶されていても良く、また、後述するNIC(Network Interface Card)60を介して外部機器からダウンロードされたものであってもよい。
【0050】
MFP1は、公衆電話回線やLAN(Local Area Network)等の通信回線を介して外部機器と画像データ等のデータの送受信を行なうNIC60を備える。NIC60は、公衆電話回線を介してファクシミリデータの送受信を行なうほか、LANやインターネット等のネットワークを介し当該ネットワークに接続された外部機器との間で電子メールシステムやファイル転送システムを利用したデータの送受信を行なう。これにより、MFP1は、通常のファクシミリ通信を行なうファクシミリ装置としての機能のみならず、電子メールの送受信端末・ファイル送受信端末としての機能も有する。なお、MFP1が行なう通信は、有線でも良いし、無線であっても良い。
【0051】
MFP1は、さらに、プリンタ部14で画像を形成された用紙に対してステープル等の後処理を行なう後処理部70と、MFP1本体に対して着脱可能な記録媒体400に対してデータの読み込み/書き込みの処理を行なうメディアドライブ40と、音声を出力するスピーカ80とを含む。なお、ハードキー15、タッチセンサ200、ディスプレイ100、スキャナ部13、プリンタ部14については、前述した説明のとおりであり、ここでの説明は省略する。
【0052】
本実施の形態のMFP1では、ディスプレイ100に、MFP1の機能の設定内容を選択するための画面が表示される。このような画面には、基本画面と一括設定画面とが含まれる。
【0053】
基本画面は、MFP1が、当該MFP1に対して、設定内容の選択に先立って、設定内容を選択する機能を選択する入力モード(基本モード)で動作しているときに表示される画面である。
【0054】
図3は、基本画面の一例を示す図である。図3を参照して、画面100Aには、MFP1の機能に対応するアイコン121〜127が表示されている。
【0055】
アイコン121は、スキャナ部13によって実現される画像読取機能について、読み取った画像に対する画像処理のパラメータを設定内容として選択するためのアイコンである。
【0056】
アイコン122は、プリンタ部14によって実現される画像形成機能について、用紙上に形成されるカラーに関する内容(フルカラー印刷、単色カラー印刷等)を調整する機能(カラー調整機能)の設定情報を入力するためのアイコンである。
【0057】
アイコン123は、プリンタ部14による画像形成機能について、印刷濃度を調整する情報を入力するためのアイコンである。
【0058】
アイコン124は、給紙部18によって実現されるプリンタ部14への給紙機能について、供給される用紙種類の設定情報を入力するためのアイコンである。
【0059】
アイコン125は、プリンタ部14による画像形成機能について、原稿の画像サイズに対する用紙上に形成する画像のサイズについての倍率を設定する情報を入力するためのアイコンである。
【0060】
アイコン126は、プリンタ部14による画像形成機能について、原稿の画像を読み取る面および用紙に画像を形成する面について、片面/両面の情報を入力するためのアイコンである。
【0061】
アイコン127は、後処理部70によるステープル機能の有無を設定する情報を入力するためのアイコンである。
【0062】
アイコン121〜127は、基本画面において機能を選択するための機能キーに対応する。そして、アイコン121〜127の中には、各アイコンに対応する機能の設定内容としてその時点で設定(選択)されている内容(たとえば、アイコン121中の「文字/写真 印刷写真」という文字列)が表示されている。なお、第1表示制御部10Aは、設定内容記憶部21(表1)における各機能の設定内容を参照することにより、アイコン121〜127の中に表示する設定内容を決定し、図3のように表示させる。
【0063】
画面100Aには、さらに、ディスプレイ100における表示を一括設定画面に切り替えるための切替キー101と、MFP1の状態を表示するステータス表示部102とを含む。一括設定画面については、詳細な説明は後述する。
【0064】
画面100Aには、また、基本画面においてディスプレイ100に表示されるアイコンのグループを変更するためのキー111〜113と、現在表示されているアイコンのグループがキー111〜113のいずれに対応するグループのアイコンであるかを示すためのポインタ110が表示されている。
MFP1では、MFP1についての複数の機能が、キー111〜113のそれぞれに対応する3つのグループ(基本機能1グループ、基本機能2グループ、応用機能グループ)に分けられている。ディスプレイ100では、キー111〜113のうちの選択されたキーに対応するグループについてのアイコンを表示する画面が、画面100Aのような基本画面として表示される。なお、ディスプレイ100では、キー111〜113の中の、基本画面にアイコンを表示されるグループに対応するキーを囲む位置に、ポインタ110が表示される。
【0065】
図4は、ポップアップウィンドウを含む画面(ポップアップ画面)の一例を示す図である。
【0066】
図4を参照して、画面100Bには、図3の画面100Aにポップアップウィンドウ130が重ねられて表示されている。
【0067】
ポップアップウィンドウ130は、図3のアイコン122に対応する機能についての設定内容を表示するものである。CPU10は、図3に示すような基本画面が表示されている状態で、アイコン122に対して選択がなされると、ディスプレイ100の表示を、画面100A(ポップアップウィンドウを含まない基本画面)から画面100B(ポップアップウィンドウを含む基本画面)に切り替える。
【0068】
ポップアップウィンドウ130には、アイコン122に対応する機能についての設定内容の候補が、アイコン131〜135として表示されている。アイコン131〜135によって、設定内容を入力するための設定内容キーが構成される。なお、当該機能について、設定内容記憶部21に記憶されている内容(表1の機能Aに対する「A−1」等)に対応するアイコンは、他のアイコンと異なる態様で表示されている。図4は、カラー調整機能の設定内容として、「オートカラー」が記憶されている状態を示している。そして、図4のポップアップウィンドウ130では、「オートカラー」に対応するアイコン131が、アイコン132〜135に対して異なる色で表示されている。
【0069】
ポップアップウィンドウ130には、当該ポップアップウィンドウ130の表示を消去するためのキー136が表示されている。
【0070】
画面100Aに対してアイコン122が選択されてポップアップウィンドウ130が表示された場合、当該ポップアップウィンドウ130の表示は、ポップアップウィンドウ130の表示が開始されてから所定時間(たとえば、5秒)が経過したことを条件として消去されてもよいし、キー136が選択されることによって消去されてもよいし、ポップアップウィンドウ130内のアイコン131〜135に対して選択がなされたことにより消去されてもよい。ポップアップウィンドウ130の表示が消去されると、ディスプレイ100における表示は、図3の画面100Aに示したものに戻る。
【0071】
MFP1では、画面100Aに対して、アイコン121〜127のいずれかが選択されることにより、当該いずれかのアイコンに対応した機能が選択されることに相当する。そして、選択された機能に対応するポップアップウィンドウを含むポップアップ画面が、図4の画面100Bに示したようにディスプレイ100に表示される。
【0072】
そして、表示されたポップアップウィンドウの中のアイコン131〜135から1のアイコンに対して選択がなされることにより、MFP1では、当該アイコンに対応する設定内容を入力する情報が選択される。CPU10は、入力する情報が選択されると、当該情報で、設定内容記憶部21における記憶内容を更新する。
【0073】
また、アイコン131〜135から1のアイコンに対して選択がなされることにより、当該アイコンの表示態様が変更される。図9に、図4のポップアップウィンドウ130中のアイコン132が選択された場合に、ディスプレイ100に表示される画面100Kを示す。画面100Kでは、図4の画面100Bにおいて、アイコン131が、ポップアップウィンドウ130内の他のアイコンと異なる態様で表示されていたのに対し、アイコン132が選択されることにより、他のアイコンと異なる態様で表示されるアイコンが、画面100Kではアイコン132に変更されている。
【0074】
ポップアップウィンドウ130内のアイコンが選択されることにより設定内容が更新されると、基本画面において表示されるアイコンの表示態様が変更される。たとえば、図9を参照して説明したように、アイコン122に対応して表示されたポップアップウィンドウ130内のアイコン132が選択されることにより、アイコン122に対応する機能の設定が変更された場合には、設定内容記憶部21における当該機能の設定内容が選択された設定内容に更新され、また、基本画面は、たとえば、図10の画面100Lに示されるように変更される。画面100Lでは、アイコン122に、印122Aが付されて表示されている。印122Aは、デフォルトの設定内容から設定内容を変更された機能を示すものである。図10の画面100Lでは、アイコン122において、カラー調整機能の変更後の設定内容として「フルカラー」が示されている。
【0075】
図3に戻って、画面100Aのアイコン121やアイコン123〜127に対して選択がなされた場合にも、ポップアップウィンドウ130と同様に、それぞれのアイコンに対応したポップアップが表示される。
【0076】
一括設定画面は、MFP1における複数の機能についての、設定内容の候補を、一括して表示する画面である。MFP1は、上記した基本モードとして、ユーザに各機能の設定内容を選択させるための画面として、まず基本画面を表示させて機能を選択させた後、当該選択された機能の設定内容を表示するポップアップウィンドウを含む画面を表示して、設定内容を選択させるモードで動作することもでき、その一方で、複数の機能についての設定内容を一括して表示する一括設定画面を表示させ、当該一括設定画面から直接的に複数の機能についての設定内容を選択させる一括設定モードでも動作することもできる。
【0077】
図5は、一括設定画面の一例を示す図である。図5の画面100Cでは、領域141,142,143,144,145が表示されている。領域141,142,143,144,145は、それぞれ、機能ごとに、設定内容を選択するためのキーを含む。
【0078】
なお、一括設定画面と基本画面とでは、機能ごとに、同様に、設定内容を設定できる。
領域141には、カラーについての設定内容を入力するための複数のアイコンが表示されている。領域141内のアイコンは、図3のアイコン122に対応する機能についての設定内容を入力するためのアイコンであり、図4に示すポップアップウィンドウ130内の各アイコンに対応する。
【0079】
領域142には、用紙サイズについての設定内容を入力するための複数のアイコンが表示されている。領域142内のアイコンは、図3のアイコン124に対応する機能についての設定内容を入力するためのアイコンである。
【0080】
領域143には、倍率に関する設定内容を入力するための複数のアイコンが表示されている。領域143内のアイコンは、図3のアイコン125に対応する機能についての設定内容を入力するためのアイコンである。
【0081】
領域144には、片面/両面についての設定内容を入力するための複数のアイコンが表示されている。領域144内のアイコンは、図3のアイコン126に対応する機能についての設定内容の一部を入力するためのアイコンである。
【0082】
領域145には、ページ集約についての設定内容を入力するための複数のアイコンが表示されている。領域141内のアイコンは、図3のアイコン126に対応する機能についての設定内容の一部を入力するためのアイコンである。
【0083】
また、画面100Cには、ディスプレイ100に表示される画面を基本画面に切り替えるための表示切替キー104が表示されている。
【0084】
領域141〜145では、各設定項目について設定されている内容(設定内容記憶部21に記憶されている内容)に対応するアイコンが、同じ領域の他のアイコンとは異なる態様で表示されている。
【0085】
上記したように、図3の画面100Aがディスプレイ100に表示されている状態で、切替キー101が選択されると、CPU10は、ディスプレイ100に表示される画面を、図5の画面100Cで示したような一括設定画面に切り替える。
【0086】
なお、ディスプレイ100に表示される画面を切り替える場合、CPU10は、ディスプレイ100における表示を、2つの画面の間で段階的に切り替える。つまり、基本画面(ポップアップウィンドウを含まない基本画面)から一括設定画面へとディスプレイ100に表示される画面が切り替えられる場合、たとえば、切替後の画面が、切替前の画面の上をスライドしながらディスプレイ100に入り込んでくるような表示が行なわれる。「段階的に切り替えられる」とは、切替前の画面から切替後の画面にディスプレイ100における表示が切替えられる間に、少なくとも1つの、両画面の間の中間状態がディスプレイ100に表示されることをいう。画面100Aから画面100Cに表示が切り替えられる場合、その中間状態として、ディスプレイ100には図6の画面100Dが表示される。画面100Dでは、画面100Aの上を、画面100Cが、矢印A1方向に沿って徐々に重ねられる途中の状態が示されている。
【0087】
また、図5の画面100Cの表示切替キー104が選択されることにより、ディスプレイ100における表示は、画面100Cから図3に示す画面100Aへと切り替えられる。この切替の場合も、ディスプレイ100において、2つの画面の間で段階的に表示が切り替えられる。
【0088】
たとえば、図5に示された状態において、表示切替キー104が選択されると、切替後の画面である画面100Aにディスプレイ100の全体の表示が一度に入れ替わるのではなく、図7の矢印A2方向に画面100Cが右側へとスライドしていくことにより、切替後の画面である画面100Aの表示の割合が増していき、最終的に、画面100Aのみがディスプレイ100に表示されるような状態をとるように、ディスプレイ100の表示が切り替えられる。
【0089】
また、MFP1では、基本画面においてポップアップウィンドウが表示される場合でも、ポップアップウィンドウは段階的に表示される。
【0090】
具体的には、図3の画面100Aから図4の画面100Bに表示が切り替えられる際に、ディスプレイ100の表示は、図8(A)の画面100X、図8(B)の画面100Y、図8(C)の画面100Zに示した順に変化する。つまり、アイコン122が膨れ上がって生じたような、つまり、ポップアップウィンドウ130が、徐々に大きくなっていくような表示によって、画面100Aから画面100Bに切り替えられる。
【0091】
なお、ディスプレイ100にける表示が画面100Bから画面100Aに戻る場合も、図8(C)、図8(B)、図8(A)の順に、ポップアップウィンドウ130が段階的にしぼんでいくように、表示が切り替えられる。
【0092】
以上説明した本実施の形態では、ディスプレイ100において表示される画面が切り替えられる場合、また、ポップアップウィンドウが追加される場合、ディスプレイ100における表示は段階的に変化する。
【0093】
なお、その切替の態様は、図6を参照して説明したように、変更後の画面がディスプレイ100にスライドしてくるように切り替えることもできるし、図8を参照して説明したように変更後の表示される部分(ポップアップウィンドウ130)が徐々にその表示領域を広げるように切り替えられてもよい。
【0094】
また、他の切替例としては、ディスプレイ100の表示領域を複数のブロックに分け、変更前の画面が表示されるブロックと変更後の画面が表示されるブロックとが混合するような状態(モザイク表示)を経るようなものであってもよい。
【0095】
また、画面を切り替える態様は、切替後の画面の表示内容や、切替前後の画面の関係に応じて、複数種類の態様の中から選択されてもよい。つまり、画面100Aから画面100Bへと表示される画面が切り替えられる場合のように、変更前の画面の一部(アイコン122)に関連する詳細な情報(ポップアップウィンドウ130)を変更後の画面で表示するような場合には、当該変更前の一部が徐々に広がっていくような態様(図8)で表示が切り替えられ、また、基本モードと一括設定モードの間で入力モードが変更される操作がなされ(切替キー101または表示切替キー104が選択され)、ディスプレイ100の画面全体の表示が切り替えられる場合には、図6や図7を参照して説明したように、変更前または変更後の画面がスライドして移動するような態様とすることができる。
【0096】
つまり、ポップアップウィンドウが表示されるような場合のように、画面の一部分のみに関連したようなウィンドウが新たに表示される場合には、当該一部分に関連したような態様で表示内容が変化する。これにより、ユーザに、新たに表示されるウィンドウが、当該一部分に関連したものであることを容易に認識させることができる。
【0097】
また、基本モードから一括設定モードへとモードが変更されることにより画面全体の表示を切り替える場合には、スライドして移動する等して、ユーザに、切替後の画面が切替前の画面に対して、異なる入力モードであることを容易に認識させることができる。
【0098】
なお、スライドのスピードや、ポップアップウィンドウが広がるスピードは、ユーザが変更できるようにされていることが好ましい。また、それらのスピードをユーザごとに設定しておき、MFP1を使用するユーザに応じて、ユーザごとに、スピードを切替えるようにしてもよい。
【0099】
また、画面全体の表示が切替えられている期間中は、CPU10は、タッチセンサ200に対する操作を受付けないことが好ましい。当該期間中は、画面中に表示されるキーの一が移動するため、ユーザによる誤操作を防止するためである。
【0100】
以上説明した本実施の形態では、基本モードの画面に一括設定モードへ切替えるキー(図3の画面100A中の切替キー101)と、一括設定モードの画面に基本モードへ切り替えるキー(図5の画面100C中の表示切替キー104)とを、ディスプレイ100中の同じ位置(表示領域の上部)に表示している。これにより、ディスプレイ100の同じ位置を操作することにより両モード間で入力モードを切り替えることができ、ユーザが、容易に入力モードを切り替えることができるようにしている。
【0101】
また、複数の入力モードが存在することをユーザに知らしめるために、MFP1の起動時等に、デモンストレーションモードとして、ディスプレイ100に基本画面と一括設定画面を、たとえば交互に、表示させることが好ましい。
【0102】
また、MFP1では、基本画面および一括設定画面におけるキーの配列を、ユーザが設定することができる。特に、基本画面において、キー111〜113のそれぞれのグループにどの機能を対応させるかを、ユーザが変更できるように構成されていることが好ましい。各画面におけるキーの配列や、各グループに対応する機能は、たとえばHDD20において記憶されている。ユーザは、各機能の設定変更の頻度等に応じて、キー111〜113に対応する機能を変更することができる。また、MFP1では、ディスプレイ100にデフォルトで表示される画面として、基本画面または一括設定画面のいずれかを設定することができる。
【0103】
なお、画面の切り替えの際に、スピーカ80を介して音声が、効果音として出力されても良い。出力される音声の種類は、切り替えの種類(画面全体の切替えか、または、ポップアップウィンドウの出現や消失か)に応じて変更されても良い。また、効果音の種類は、ユーザが設定できるようにされていることが好ましい。また、それらの効果音の種類をユーザごとに設定しておき、MFP1を使用するユーザに応じて、ユーザごとに、効果音の種類を切替えるようにしてもよい。
【0104】
図11は、MFP1においてディスプレイ100における表示画面が切り替えられる際の処理のフローチャートである。
【0105】
図11を参照して、MFP1に電源が投入されると、CPU10は、ステップS10で、MFP1の各種の設定を初期化し、ステップS20へ処理を進める。
【0106】
ステップS20では、CPU10は、ディスプレイ100に初期画面を表示させて、ステップS30へ処理を進める。初期画面とは、たとえば図3に示したような基本画面とすることができる。
【0107】
ステップS30では、CPU10は、タッチセンサ200に対して入力がなされたか否かを判断し、なされたと判断するとステップS40へ処理を進める。
【0108】
ステップS40では、CPU10は、タッチセンサ200の入力位置に応じて、ディスプレイ100に表示させる変更後の画面を生成して、ステップS50へ処理を進める。ステップS50では、ディスプレイ100における変更前の画面および変更後の画面の内容に基づいて、切替パターン記憶部23に記憶された表示の切替態様(表2)を特定する情報を取得して、ステップS60へ処理を進める。
【0109】
ステップS60では、CPU10は、ディスプレイ100の表示を、ステップS40で生成した変更後の画面に向けて、ステップS50で取得した切替態様に従って切り替えて、ステップS30へ処理を戻す。
【0110】
図12は、基本画面の他の例として、図3に示す画面100Aにおいてアイコン112が選択された場合にディスプレイ100に表示される画面の一例を示す図である。図3の画面100Aと図12の画面100Gとは、異なる入力モードに対応する画面への変更ではなく、また、ポップアップ画面への切替でもないため、画面100Aから画面100Gへは、直接表示を切替える。つまり、段階的な表示の切替は行なわない。
【0111】
図12を参照して、画面100Gでは、画面100Aに対して、アイコン121〜127の代わりに、アイコン151〜156が表示されている。アイコン151〜156は、それぞれ、MFP1の機能についての設定情報を入力するためのアイコンであり、アイコン112に対応するグループのアイコンである。画面100Gでは、アイコン151〜156が、アイコン112に対応したアイコンであることを示すために、ポインタ110が、アイコン112を囲うように表示されている。
【0112】
また、MFP1では、画面100Gに示されるように、基本画面において、原稿と当該原稿に基づいて用紙上に形成される画像との関係を表わすイメージ106,107が表示されてもよい。
【0113】
また、上記した基本モードおよび一括設定モードとは異なる入力モードにおいて表示される画面の例として、本実施の形態のMFP1では、アイコン121〜127に示したような、MFP1に対して設定内容を入力する機能を選択する複数のアイコンを、複数のタブに分けて、ディスプレイ100に表示することができる。
【0114】
図13の画面100Hでは、領域160に、タブ161〜164が示されている。なお、画面100Hでは、タブ161〜164の中のタブ161に対応したアイコンが表示されている。
【0115】
MFP1では、図12の画面100Gと図13の画面100Hとの間でも、表示を切り替えることができる。図12の画面100Gは、ディスプレイ100に表示される画面を、画面100Hに切り替えるための切替キー105を含む。図13の画面100Hは、ディスプレイ100に表示される画面を画面100Gに切り替えるためのアイコン103を含む。
【0116】
そして、画面100Gから画面100Hに、ディスプレイ100に表示される画面が切り替えられる場合でも、たとえば図6を参照して説明したように、変更後の画面が既に表示されている画面の上をスライドしてくるなど、徐々に(段階的に)表示が切り替えられる。
【0117】
なお、MFP1では、ディスプレイ100の表示の切替は、少なくとも一部が段階的に行なわれればよい。切替の前後の画面に共通する部分がある場合には、その部分の表示はスライド等で切り替えられることなく、変更のある部分のみが段階的に切り替えられてもよい。この場合、たとえば、図14に画面100Jとして示されるように、画面の切替の途中では、変更前の画面100Gの上に、変更後の画面である画面100Hの画像が重ねられ、徐々に矢印A4方向にスライドしながら移動する状態を経る。画面100Gと画面100Hとでは、ステータス表示部102が共通している。これにより、図14の画面100Jでは、ステータス表示部102についてはスライドの対象外となっている。また、切替キー101および切替キー105が存在する領域については、段階的ではなく、一度に、表示が切り替えられている。
【0118】
また、MFP1のディスプレイ100には、基本モードおよび一括設定モードとは異なる入力モードにおける表示画面のさらなる他の例として、たとえば図15〜図17に示すような種々の処理画面を表示することができる。
【0119】
図15は、NIC60を介してダウンロードされる、ネットワーク上のウェブページを表示する画面100Nを示す。図15の画面100Nでは、「トピックその1.」等、リンクが張られた文字列が表示されている。当該文字列が選択されると、当該文字列にリンクした画面へと、ディスプレイ100に表示される画面が切り替えられる。この場合の画面の切替えも、図6を参照して説明したように段階的に行なわれる。
【0120】
また、図16は、NIC60を介してファイル送信を行なうための選択画面である画面100Pを示す。画面100Pでは、送信されるファイルの保存場所を指定するための領域171と、送信先を指定するための領域172とを含む。図16の画面100Pでは、領域171内に「0123456789」「BOX2」等の保存場所を指定するアイコンが表示されている。各アイコンが選択されると、当該アイコンに対応したディレクトリ内のファイルやフォルダを表示する画面へと、ディスプレイ100に表示される画面が切り替えられる。この場合の画面の切替えも、図6を参照して説明したように段階的に行なわれる。
【0121】
また、図17は、基本画面のさらに他の変形例として、メニュー画面100Qを示す。メニュー画面100Qは、MFP1において実行する処理を選択するための画面であり、その領域180には、MFP1において実行可能な、「コピー」「ファックス/スキャン」等の各処理に対応した複数のアイコンが表示されている。図17の領域180内の各アイコンが選択されると、当該アイコンに対応する処理の設定内容を表示する画面へと、ディスプレイ100に表示される画面が切り替えられる。この場合の画面の切替えも、図6を参照して説明したように段階的に行なわれる。
【0122】
図15〜図17に示した処理画面と、基本画面や一括設定画面との間での切替は、図6を参照したようにスライドするように行なわれても良いし、段階的にではあるが基本画面と一括設定画面の間での切替とは異なる態様で、行なわれてもよい。
【0123】
切替態様の変形例として、切替パターン記憶部23の記憶内容の変形例を表3に示す。
【0124】
【表3】

【0125】
表3では、表2に示したパターンに加えて、ポップアップウィンドウを含まない基本画面と処理画面の間の表示の切替のパターン、および、一括設定画面と処理画面の間の表示の切替のパターンが示されている。
【0126】
具体的には、ポップアップウィンドウを含まない基本画面から処理画面への切替え、および、処理画面からポップアップウィンドウを含まない基本画面への切替えは、上記したモザイク表示によって行なわれる。
【0127】
また、一括設定画面から処理画面への切替え、および、処理画面から一括設定画面への切替えは、切替前の画面が表示されている状態から切替後の画面がフェードインしてくることによって行なわれる。
【0128】
つまり、本実施の形態では、表3に示したように、切替前後の画面の種類の組合せに応じて、切替のパターンを異ならせても良い。
【0129】
また、本実施の形態では、図3の100Aと図12の画面100Gの間での表示の切替において、スライド等のように段階的に表示が切替えられても良い。
【0130】
以上説明した本実施の形態では、基本画面は、機能に対応する機能キー(アイコン121〜127)を含み、機能の選択を受け付ける第1の入力モード(基本モード)に対応するウィンドウである。また、ポップアップウィンドウは、基本画面において機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーを表示するウィンドウである。また、一括設定画面は、複数の機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーを表示するウィンドウであって、当該設定内容キーに対する選択を受け付ける第2の入力モード(一括設定モード)に対応するウィンドウである。つまり、本実施の形態において、ウィンドウとは、ディスプレイ100の表示領域全域に表示されるもの(画面)も、当該表示領域の一部に表示されるものも含む。
【0131】
本発明は、画像処理装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適用できることはいうまでもない。そして、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体(記録媒体400)を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU(Micro-Processing Unit))が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0132】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0133】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0134】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0135】
記録媒体としては、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disk - Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、メモリカード、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、MO(Magnetic Optical Disc)、MD(Mini Disc)、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの、不揮発的にプログラムを格納する媒体が挙げられる。
【0136】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0137】
1 MFP、13 スキャナ部、14 プリンタ部、15 入力キー、17 フィーダ部、18 給紙部、19 トレイ、21 設定内容記憶部、23 切替パターン記憶部、25 プログラム記憶部、27 データ記憶部、60 NIC、70 後処理部、80 スピーカ、100 ディスプレイ、110 ポインタ、111〜113 キー、130 ポップアップウィンドウ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機能を実現可能である画像処理装置であって、
表示手段と、
前記複数の機能に関する設定内容を入力するための第1のウィンドウを前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段と、
前記第1のウィンドウが表示された状態から、前記複数の機能に関する設定内容を入力するための第2のウィンドウの少なくとも一部を、段階的に、前記第1のウィンドウに重ねて表示させる第2の表示制御手段とを備える、画像処理装置。
【請求項2】
前記第2の表示制御手段は、前記第2のウィンドウの種類に応じて、前記第2のウィンドウを段階的に前記第1のウィンドウに重ねて表示させる態様を変更する、請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像処理装置は、前記複数の機能に関する設定内容を受け付ける異なる複数の入力モードを備え、
前記第1のウィンドウは、前記複数の入力モードのうち第1の入力モードに対応するウィンドウであり、
前記第2のウィンドウは、前記複数の入力モードのうちの、前記第1の入力モードとは異なる第2の入力モードに対応するウィンドウである、請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第1の入力モードおよび前記第2の入力モードの一方は、前記機能の選択を受け付ける入力モードであり、
前記第1の入力モードおよび前記第2の入力モードの他方は、複数の前記機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーに対する選択を受け付ける入力モードである、請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第2のウィンドウを段階的に前記第1のウィンドウに重ねて表示させる態様は、前記第2のウィンドウがスライドすることにより、前記第1のウィンドウを段階的に覆う態様を含む、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第1のウィンドウは、前記機能に対応する機能キーを含み、
前記第2のウィンドウは、前記第1のウィンドウにおいて前記機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能キーに対応する設定内容を入力するための設定内容キーを有するウィンドウを含む、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1のウィンドウと前記第2のウィンドウは、共通する画像領域を有し、
前記第2の表示制御手段は、前記第1のウィンドウの前記共通する画像領域以外の領域に、前記第2のウィンドウを重ねる、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
表示手段を備え、複数の機能を実現可能である画像処理装置の制御プログラムであって、
前記画像処理装置を、
前記複数の機能に関する設定内容を入力するための第1のウィンドウを前記表示手段に表示させる第1の表示制御手段、および、
前記第1のウィンドウが表示された状態から、前記複数の機能に関する設定内容を入力するための第2のウィンドウの少なくとも一部を、段階的に、前記第1のウィンドウに重ねて表示させる第2の表示制御手段として機能させる、画像処理装置の制御プログラム。
【請求項9】
前記第2の表示制御手段は、前記第2のウィンドウの種類に応じて、前記第2のウィンドウを段階的に前記第1のウィンドウに重ねて表示させる態様を変更する、請求項8に記載の画像処理装置の制御プログラム。
【請求項10】
前記画像処理装置は、前記複数の機能に関する設定内容を受け付ける異なる複数の入力モードを備え、
前記第1のウィンドウは、前記複数の入力モードのうち第1の入力モードに対応するウィンドウであり、
前記第2のウィンドウは、前記複数の入力モードのうちの、前記第1の入力モードとは異なる第2の入力モードに対応するウィンドウである、請求項8または請求項9に記載の画像処理装置の制御プログラム。
【請求項11】
前記第1の入力モードおよび前記第2の入力モードの一方は、前記機能の選択を受け付ける入力モードであり、
前記第1の入力モードおよび前記第2の入力モードの他方は、複数の前記機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーに対する選択を受け付ける入力モードである、請求項10に記載の画像処理装置の制御プログラム。
【請求項12】
前記第2のウィンドウを段階的に前記第1のウィンドウに重ねて表示させる態様は、前記第2のウィンドウがスライドすることにより、前記第1のウィンドウを段階的に覆う態様を含む、請求項8〜請求項11のいずれかに記載の画像処理装置の制御プログラム。
【請求項13】
前記第1のウィンドウは、前記機能に対応する機能キーを含み、
前記第2のウィンドウは、前記第1のウィンドウにおいて前記機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能キーに対応する設定内容を入力するための設定内容キーを有するウィンドウを含む、請求項8〜請求項12のいずれかに記載の画像処理装置の制御プログラム。
【請求項14】
前記第1のウィンドウと前記第2のウィンドウは、共通する画像領域を有し、
前記第2の表示制御手段は、前記第1のウィンドウの前記共通する画像領域以外の領域に、前記第2のウィンドウを重ねる、請求項8〜請求項13のいずれかに記載の画像処理装置の制御プログラム。
【請求項15】
表示手段を備え、複数の機能を実現可能である画像処理装置の制御方法であって、
前記画像処理装置に、
前記複数の機能に関する設定内容を入力するための第1のウィンドウを前記表示手段に表示させるステップと、
前記第1のウィンドウが表示された状態から、前記複数の機能に関する設定内容を入力するための第2のウィンドウの少なくとも一部を、段階的に、前記第1のウィンドウに重ねて表示させる、重畳ステップとを実行させる、画像処理装置の制御方法。
【請求項16】
前記重畳ステップは、前記第2のウィンドウの種類に応じて、当該段階的に重ねて表示させる態様を変更する、請求項15に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項17】
前記画像処理装置は、前記複数の機能に関する設定内容を受け付ける異なる複数の入力モードを備え、
前記第1のウィンドウは、前記複数の入力モードのうち第1の入力モードに対応するウィンドウであり、
前記第2のウィンドウは、前記複数の入力モードのうちの、前記第1の入力モードとは異なる第2の入力モードに対応するウィンドウである、請求項15または請求項16に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項18】
前記第1の入力モードおよび前記第2の入力モードの一方は、前記機能の選択を受け付ける入力モードであり、
前記第1の入力モードおよび前記第2の入力モードの他方は、複数の前記機能に対応する設定内容を入力するための設定内容キーに対する選択を受け付ける入力モードである、請求項17に記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項19】
前記第2のウィンドウを段階的に前記第1のウィンドウに重ねて表示させる態様は、前記第2のウィンドウがスライドすることにより、前記第1のウィンドウを段階的に覆う態様を含む、請求項15〜請求項18のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項20】
前記第1のウィンドウは、前記機能に対応する機能キーを含み、
前記第2のウィンドウは、前記第1のウィンドウにおいて前記機能キーが選択されたことを受けて、当該選択された機能キーに対応する設定内容を入力するための設定内容キーを有するウィンドウを含む、請求項15〜請求項19のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法。
【請求項21】
前記第1のウィンドウと前記第2のウィンドウは、共通する画像領域を有し、
前記重畳ステップは、前記第1のウィンドウの前記共通する画像領域以外の領域に、前記第2のウィンドウを重ねる、請求項15〜請求項20のいずれかに記載の画像処理装置の制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2012−68785(P2012−68785A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−211699(P2010−211699)
【出願日】平成22年9月22日(2010.9.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】