説明

画像処理装置、好適画像判定方法、およびコンピュータプログラム

【課題】スムージング処理およびスクリーン処理による細線などの消失の防止を従来よりも簡単に図る。
【解決手段】画像補正処理部10jに次の手段を設ける。ブロック画像51に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すスムージング処理部101〜103。生成されたスムージング画像52A〜52Cそれぞれについて、画素の濃度のうちの最も高い濃度である最高濃度を選出する最大値算出部121〜123。スムージング画像52A〜52Cのうちの、スクリーン処理に用いられるマトリクスの所定の値よりも最高濃度が高いスムージング画像を、スクリーン処理の対象として好適であると判定する、判定部141。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スムージング処理およびスクリーン処理のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像の補正の処理として、スムージング処理およびスクリーン処理が知られている。
【0003】
スムージング処理は、文字などのオブジェクトを表わす画像と背景の画像との輪郭線を滑らかにする処理である。スクリーン処理は、画像の濃淡の階調をスクリーンによって表現する処理である。
【0004】
また、スムージング処理およびスクリーン処理を両方、画像に施すことがある。しかし、スムージング処理を施した後にスクリーン処理を施すと、画像の中の細線または波線が消失してしまうことがある。
【0005】
そこで、スムージング処理またはスクリーン処理による細線または波線の消失を防止する方法が提案されている(特許文献1〜8)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−1166号公報
【特許文献2】特開2006−270567号公報
【特許文献3】特開2006−60581号公報
【特許文献4】特開2006−14262号公報
【特許文献5】特開2002−262113号公報
【特許文献6】特開2010−74627号公報
【特許文献7】特開2009−102228号公報
【特許文献8】特開2009−65322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の方法では、処理が複雑なので、回路で実現する場合は回路の規模が大きくなってしまう。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑み、スムージング処理およびスクリーン処理による細線などの消失の防止を従来よりも簡単に図ることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態に係る画像処理装置は、第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成する、スムージング処理手段と、前記第二の画像のそれぞれについて、当該第二の画像の画素の濃度のうちの最も高い濃度である最高濃度を選出する、最高濃度選出手段と、前記第二の画像のうちの、スクリーン処理に用いられるマトリクスの所定の値よりも前記最高濃度が高い第二の画像を、当該スクリーン処理の対象として好適であると判定する、好適画像判定手段と、を有する。
【0010】
好ましくは、前記所定の値は、前記マトリクスの画素の濃度のうちの最も高い濃度である。さらに好ましくは、前記スクリーンと前記第一の画像とはサイズが同じである。
【0011】
または、前記好適画像判定手段によって好適であると判定された前記第二の画像に対して前記マトリクスを用いて前記スクリーン処理を施すスクリーン処理手段、を有する。
【0012】
前記スクリーン処理手段は、前記好適画像判定手段によって好適であると判定された前記第二の画像が複数ある場合は、当該第二の画像のうちの、前記強さのうちの最も強い強さで前記スムージング処理が施されることによって生成された第二の画像に、前記スクリーン処理を施す。
【0013】
または、前記好適画像判定手段は、前記第一の画像の画素の濃度の平均値と最大値との差が所定の値未満である場合は、前記最高濃度に関わらず、前記第二の画像のうちの、前記強さのうちの所定の強さで前記スムージング処理が施されることによって生成された第二の画像を、前記対象として好適であると判定する。
【0014】
または、前記第一の画像は、当該第一の画像よりも大きな画像を複数に分割した分割画像であり、前記好適画像判定手段は、前記第一の画像についての前記対象を、他の第一の画像について判定した結果に基づいて判定する。
【0015】
または、前記第一の画像がカラー画像である場合は、前記スムージング処理手段、前記最高濃度選出手段、および前記好適画像判定手段は、各色それぞれについて独立して処理を行う。
【0016】
本発明の他の一形態に係る画像処理装置は、第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成する、スムージング処理手段と、前記第二の画像それぞれにスクリーン処理を施すことによって第三の画像を複数、生成する、スクリーン処理手段と、前記第三の画像のそれぞれについて、当該第三の画像の画素の濃度の平均値である第一の平均値を算出する、第一の平均値算出手段と、前記第一の画像の画素の濃度の平均値である第二の平均値算出を算出する第二の平均値算出手段と、前記第三の画像のうちの、前記第二の平均値との差が所定の値未満である前記第一の平均値に係る第三の画像を、好適な処理結果であると判定する、好適処理結果判定手段と、を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、スムージング処理およびスクリーン処理による細線などの消失の防止を従来よりも簡単に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】画像形成装置を含む画像処理システム全体の例を示す図である。
【図2】画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】画像補正処理部の構成の例を示す図である。
【図4】原稿画像を複数のブロック画像に分割した例を示す図である。
【図5】ブロック画像の画素の構成の例を示す図である。
【図6】画像補正処理部の例を示す図である。
【図7】画像補正処理部の機能をソフトウェアで実現する場合の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図8】好適結果判定処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図9】画像補正処理部の機能をソフトウェアで実現する場合の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔第一の実施形態〕
図1は、画像形成装置1を含む画像処理システム全体の例を示す図である。図2は、画像形成装置1のハードウェア構成の例を示す図である。図3は、画像補正処理部10jの構成の例を示す図である。図4は、原稿画像50を複数のブロック画像51に分割した例を示す図である。
【0020】
図1に示す画像形成装置1は、一般に複合機またはMFP(Multi Function Peripherals)などと呼ばれる装置であって、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、ファックス、およびスキャナなどの機能を集約した装置である。
【0021】
画像形成装置1は、LAN(Local Area Network)、公衆回線、またはインターネットなどの通信回線NWを介してパーソナルコンピュータ4などの装置と画像データのやり取りを行うことができる。
【0022】
画像形成装置1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、大容量記憶装置10d、スキャナ10e、印刷装置10f、ネットワークインタフェース10g、タッチパネル10h、モデム10i、および画像補正処理部10jのほか制御用の回路などによって構成される。
【0023】
ネットワークインタフェース10gは、通信回線NWを介してパーソナルコンピュータなどの他の装置と通信を行うためのNIC(Network Interface Card)である。
【0024】
モデム10iは、固定電話網を介して他のファックス端末との間でG3などのプロトコルで画像データをやり取りするための装置である。
【0025】
タッチパネル10hは、ユーザに対してメッセージまたは指示を与えるための画面、ユーザが処理の指令および条件を入力するための画面、およびCPU10aの処理の結果を示す画面などを表示する。また、ユーザが指で触れた位置を検知し、検知結果を示す信号をCPU10aに送信する。
【0026】
スキャナ10eは、用紙に記されている写真、文字、絵、図表などの画像を読み取って画像データを生成する装置である。
【0027】
画像補正処理部10jは、スキャナ10eによって読み取られた画像またはパーソナルコンピュータ4から送信されてきた画像などに対してスムージング処理およびスクリーン処理などの処理を施す。
【0028】
印刷装置10fは、画像補正処理部10jによって処理が施された画像を用紙に印刷する。
【0029】
以下、モノクロの原稿画像50に対して処理を施す場合を例に、画像補正処理部10jの機能について説明する。
【0030】
画像補正処理部10jは、図3に示すように、第一のスムージング処理部101、第二のスムージング処理部102、第三のスムージング処理部103、第一の最大値算出部121、第二の最大値算出部122、第三の最大値算出部123、第四の最大値算出部124、第五の最大値算出部125、平均値算出部126、リファレンスメモリ127、第一の比較部131、第二の比較部132、第三の比較部133、第四の比較部134、判定部141、判定結果保持メモリ142、セレクタ143、およびスクリーン処理部144などの回路によって構成される。
【0031】
ユーザは、画像補正処理部10jに処理を施したい画像を原稿画像50として用意する。例えば、パーソナルコンピュータ4のワープロソフトまたは描画ソフトなどのアプリケーションを用いて原稿画像50を作成してもよい。この場合は、ユーザは、所定のコマンドを入力するなどして、原稿画像50の画像データをパーソナルコンピュータ4から画像形成装置1へ送信させる。または、ユーザは、用紙に原稿画像50を手書きしスキャナ10eに読み取らせてもよい。すると、スキャナ10eによって原稿画像50の画像データが生成される。以下、原稿画像50の画像データを「画像データ60」と記載する。
【0032】
スキャナ10eまたはネットワークインタフェース10gなどによって画像データ60が取得されると、原稿画像50は、図4のように、複数のブロック画像51に分割され、ブロック画像51ごとの画像データ61が生成される。ブロック画像51のサイズは、後述するスクリーン処理部144によるスクリーン処理でリファレンスとして使用されるスクリーンマトリクスのサイズと同じであるのが望ましい。以下、各ブロック画像51を「ブロック画像5111」、「ブロック画像5112」、…と区別して記載することがある。
【0033】
画像補正処理部10jの各部は、各ブロック画像51に対して、次に順次説明する通り処理を行う。これに伴い、画像データ61が更新される。
【0034】
第一のスムージング処理部101、第二のスムージング処理部102、および第三のスムージング処理部103は、それぞれ独立して、同一のブロック画像51に対してスムージング処理を施す。ただし、第一のスムージング処理部101、第二のスムージング処理部102、および第三のスムージング処理部103の順に、スムージングの強さ(レベル)が強い。以下、第一のスムージング処理部101によってスムージング処理が施されたブロック画像51を「スムージング画像52A」と記載する。同様に、第二のスムージング処理部102によってスムージング処理が施されたブロック画像51を「スムージング画像52B」と記載し、第三のスムージング処理部103によってスムージング処理が施されたブロック画像51を「スムージング画像52C」と記載する。
【0035】
第一の最大値算出部121は、スムージング画像52Aの各画素の濃度同士を比較する演算を行うことによって、これらの濃度の中から最も高い濃度DY1を選出する。
【0036】
同様に、第二の最大値算出部122は、スムージング画像52Bの各画素の濃度の中から最も高い濃度DY2を選出し、第三の最大値算出部123は、スムージング画像52Cの各画素の濃度の中から最も高い濃度DY3を選出する。
【0037】
第四の最大値算出部124は、ブロック画像51の各画素の濃度の中から最も高い濃度DY4を選出する。
【0038】
リファレンスメモリ127には、スクリーン処理部144がスクリーン処理のためにリファレンスとして使用するスクリーンマトリクスのデータであるリファレンスデータ53が記憶されている。
【0039】
第一の比較部131は、リファレンスデータ53に示されるスクリーンマトリクスの画素の濃度の中の最も高い濃度DYmと濃度DY1とを比較する。そして、比較結果CR1として、濃度DY1のほうが濃度DYmよりも大きい場合は「1」を判定部141へ出力し、そうでない場合は「0」を出力する。
【0040】
同様に、第二の比較部132は、濃度DYmと濃度DY2とを比較する。そして、比較結果CR2として、後者のほうが大きい場合は「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。第三の比較部133は、濃度DYmと濃度DY3とを比較する。そして、比較結果CR3として、後者のほうが大きい場合は「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。第四の比較部134は、濃度DYmと濃度DY4とを比較する。そして、比較結果CR4として、後者のほうが大きい場合は「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。
【0041】
判定部141は、比較結果CR1ないしCR4に基づいて、スムージング画像52Aないし52Cの中から、ブロック画像51に対するスムージング処理の結果として好適なスムージング画像を、次のように判定する。
【0042】
判定部141は、比較結果CR1ないし比較結果CR4の中から「1」であるものを選出する。そして、選出した比較結果に対応するスムージング処理の結果を好適な結果であると判定し、判定結果をセレクタ143へ出力する。
【0043】
つまり、判定部141は、比較結果CR1を選出した場合は、スムージング画像52Aが好適な結果であると判定する。そして、スムージング画像52Aを示す値(本例では「1」)を判定結果HRとしてセレクタ143へ出力する。
【0044】
同様に、比較結果CR2を選出した場合は、スムージング画像52Bが好適な結果であると判定し、判定結果HRとして「2」を出力する。比較結果CR3を選出した場合は、スムージング画像52Cが好適な結果であると判定し、判定結果HRとして「3」を出力する。しかし、比較結果CR4を選出した場合は、スムージング処理を行わないほうがよいと、判定する。つまり、ブロック画像51のままが好適であると、判定する。この場合は、判定結果HRとして「4」を出力する。
【0045】
ただし、1つのブロック画像51についてセレクタ143へ出力すべき判定結果HRが複数ある場合は、判定部141は、これらの判定結果HRのうち値の小さいものを優先的に1つだけセレクタ143へ出力する。つまり、好適な結果のうち最も強くスムージングが掛かったスムージング画像が好適であると判定され、このスムージング画像を示す判定結果HRが出力される。したがって、例えば、比較結果CR1ないしCR4のすべてが「1」である場合は、スムージング画像52Aを好適であると判定し、判定結果HRとして「1」を出力する。または、比較結果CR3およびCR4だけが「1」である場合は、スムージング画像52Cを好適であると判定し、判定結果HRとして「3」を出力する。
【0046】
セレクタ143は、判定結果HRに基づいてスムージング画像52A、52B、52C、およびブロック画像51のうちのいずれか1つを選択し、選択した画像の画像データをスクリーン処理部144へ出力する。具体的には、判定結果HRが「1」である場合は、スムージング画像52Aを選択し、スムージング画像52Aの画像データを出力する。「2」である場合は、スムージング画像52Bを選択し、スムージング画像52Bの画像データを出力する。「3」である場合は、スムージング画像52Cを選択し、スムージング画像52Cの画像データを出力する。「4」である場合は、ブロック画像51を選択し、ブロック画像51の画像データを出力する。
【0047】
スクリーン処理部144は、セレクタ143から送られてきた画像データに基づいて、スムージング画像52A、52B、52C、またはブロック画像51に対して、リファレンスデータ53に示されるスクリーンマトリクスを用いてスクリーン処理を施す。このリファレンスデータ53は、リファレンスメモリ127に記憶されているリファレンスデータ53と同じである。以下、スクリーン処理部144によってスクリーン処理が施されたスムージング画像52A、52B、52C、およびブロック画像51を「スクリーン処理画像54」と記載する。
【0048】
以上の処理によってブロック画像51について施されスクリーン処理画像54の画像データが生成される。そして、すべてのブロック画像51について上述の処理を実行することによって、原稿画像50全体の補正が完了する。
【0049】
第一の実施形態によると、スクリーン処理に好適なスムージング画像を従来よりも簡単に選ぶことができる。そして、スクリーン処理の際の細線などの消失の防止を図ることができる。
【0050】
〔第一の実施形態の第一の変形例〕
図5は、ブロック画像51の画素の構成の例を示す図である。
【0051】
上述の実施形態では、判定部141は、濃度DYmと濃度DY1ないしDY4とを比較した結果に基づいて、ブロック画像51およびスムージング画像52Aないし52Cの中から好適なものを1つ選択したが、次のように選択してもよい。
【0052】
第五の最大値算出部125は、ブロック画像51の各画素の濃度の中から最も高い濃度DYeを選出する。なお、第四の最大値算出部124によって選出された濃度DY4を濃度DYeとして用いてもよい。
【0053】
平均値算出部126は、ブロック画像51の全体の濃度の平均値である平均濃度DYvを算出する。例えば、ブロック画像51が25個の画素からなる場合は、これら25個の画素の濃度の平均値を算出することによって、平均濃度DYvを算出する。
【0054】
判定部141は、濃度DYeと平均濃度DYvとを比較し、両者の差があまりない(つまり、所定の範囲内)であれば、第一の比較部131ないし第四の比較部134による比較の結果(比較結果CR1ないしCR4)に関わらず、スムージング画像52Aないし52Cのうちの予め決められたものを好適であると、判定する。例えば、最も強くスムージングが掛けられたスムージング画像つまりスムージング画像52Aを好適であると、判定する。そして、判定結果を示す判定結果HR(本例では、「1」)をセレクタ143へ出力する。
【0055】
第一の変形例によると、より好適なスムージング処理を行うことができる。つまり、図5(A)〜(C)から分かるように、一定以上の濃度の画素の個数が多いほど、ブロック画像51全体の平均の濃度と最高の濃度との差が小さい。したがって、差が小さいほどスムージング処理後の画素の欠損による影響が小さいと、言える。そこで、上述の通り、濃度DYeと平均濃度DYvとの差が小さい場合は、予め決められた強いレベルでスムージング処理を行うことによって、より好適なスムージング画像を得ることができる。
【0056】
〔第一の実施形態の第二の変形例〕
または、判定部141は、あるブロック画像51に対するスムージング処理の好適な結果を、近隣の他のブロック画像51について既に判定した結果に基づいて補正してもよい。
【0057】
以下、1番目のブロック画像51であるブロック画像5111および2番目のブロック画像51である5112(図4参照)それぞれのスムージング処理の好適な結果を判定する場合を例に、説明する。
【0058】
判定部141は、ブロック画像5112に対するスムージング処理の好適な結果を、上述の方法によって判定する。この時点では未だ他のブロック画像51についての判定を行っていないので、この結果の補正は行わない。そして、判定結果HRをセレクタ143へ出力するとともに、この判定結果HRを隣接判定結果HTとしてブロック画像5111の位置と対応付けて判定結果保持メモリ142に記憶させる。
【0059】
判定部141は、ブロック画像5112に対するスムージング処理の好適な結果を、上述の方法によって判定する。ところで、判定結果保持メモリ142には、ブロック画像5112に隣接するブロック画像51の隣接判定結果HTとしてブロック画像5111の隣接判定結果HTが記憶されている。そこで、判定部141は、判定した結果と、この隣接判定結果HTとを比較する。そして、両者の差が所定の範囲以上である場合は、判定した結果を、この隣接判定結果HTに示される結果に近づくように補正する。
【0060】
例えば、両結果のちょうど真ん中になるように補正すればよい。つまり、例えば、判定部141は、スムージング画像52Cが好適であると判定したが、隣接判定結果HTがスムージング画像52Aが好適であるとの結果であれば、この判定結果を、スムージング画像52Bが好適であると、補正する。
【0061】
そして、判定部141は、適宜補正した判定の結果を判定結果HRとしてセレクタ143へ出力するとともに、この判定結果HRを隣接判定結果HTとしてブロック画像5112の位置と対応付けて判定結果保持メモリ142に記憶させる。
【0062】
判定部141は、他のブロック画像51に対するスムージング処理の好適な結果についても同様に、適宜、補正を行う。隣接する他のブロック画像51の隣接判定結果HTが複数ある場合は、例えば、判定した結果を、これと最も差の大きい隣接判定結果HTとの差に基づいて補正してもよい。
【0063】
なお、隣接する他のブロック画像51の周波数特性が所定以下(つまり、低周波)である場合は、スムージングのレベル(強さ)の大きな変化を許可してもよい。この場合は、補正の程度を弱くしてもよいし、補正を中止してもよい。
【0064】
〔第二の実施形態〕
図6は、画像補正処理部10kの例を示す図である。
【0065】
第一の実施形態では、複数の強さでスムージング処理を行い、各強さによる結果の中から好適な結果を1つ選択し、スクリーン処理を行った。第二の実施形態では、強さを変えてスムージング処理を行い、さらにスクリーン処理を行い、それらの結果の中から好適な結果を1つ選択する。
【0066】
第二の実施形態における画像形成装置1のハードウェア構成は、第一の実施形態におけるハードウェア構成と基本的に同じであり、図2に示した通りである。ただし、画像補正処理部10jの代わりに画像補正処理部10kが用いられる。
【0067】
画像補正処理部10kは、図6に示すように、第一のスムージング処理部201、第二のスムージング処理部202、第三のスムージング処理部203、第一のスクリーン処理部211、第二のスクリーン処理部212、第三のスクリーン処理部213、第四のスクリーン処理部214、第一の平均値算出部221、第二の平均値算出部222、第三の平均値算出部223、第四の平均値算出部224、第五の平均値算出部225、第一の比較部231、第二の比較部232、第三の比較部233、第四の比較部234、判定部241、判定結果保持メモリ242、およびセレクタ243などの回路によって構成される。
【0068】
以下、画像補正処理部10kの各部の処理について、説明する。なお、第一の実施形態と重複する点については、説明を省略する。
【0069】
第一のスムージング処理部201、第二のスムージング処理部202、および第三のスムージング処理部203は、それぞれ、第一の実施形態における第一のスムージング処理部101、第二のスムージング処理部102、および第三のスムージング処理部103(図3参照)と同様の処理を行う。つまり、それぞれ独立して、同一のブロック画像51に対してスムージング処理を施す。これにより、スムージング画像52A、52B、および52Cの画像データが得られる。スムージングの強さが相違する点も、第一の実施形態と同様である。
【0070】
第一のスクリーン処理部211は、リファレンスデータ53に基づいて、スムージング画像52Aに対してスクリーン処理を行う。以下、スクリーン処理されたスムージング画像52Aを「スクリーン処理画像55A」と記載する。
【0071】
同様に、第二のスクリーン処理部212および第三のスクリーン処理部213は、リファレンスデータ53に基づいて、それぞれ、スムージング画像52Bおよび52Cに対してスクリーン処理を行うことによって、スクリーン処理画像55Bおよび55Cを生成する。
【0072】
第四のスクリーン処理部214は、リファレンスデータ53に基づいて、ブロック画像51に対してスクリーン処理を行うことによって、スクリーン処理画像55Dを生成する。
【0073】
なお、第一のスクリーン処理部211ないし214が使用するリファレンスデータ53は同じスクリーンマトリクスを示している。
【0074】
第一の平均値算出部221は、スクリーン処理画像55Aの全体の濃度の平均値である平均濃度DR1を算出する。
【0075】
同様に、第二の平均値算出部222は、第三の平均値算出部223、および第四の平均値算出部224は、スクリーン処理画像55B、55C、および55Dのそれぞれの全体の濃度の平均値である平均濃度DR2、DR3、およびDR4を算出する。
【0076】
第五の平均値算出部225は、ブロック画像51の全体の濃度の平均値である基準平均濃度DReを算出する。
【0077】
第一の比較部231は、基準平均濃度DReと平均濃度DR1とを比較し、両者の差分を算出する。そして、比較結果CS1として、差分が一定の値以下である場合は「1」を判定部241へ出力し、そうでない場合は「0」を出力する。
【0078】
同様に、第二の比較部232は、基準平均濃度DReと平均濃度DR2との差分を算出し、比較結果CS2として、差分が一定の値以下である場合は「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。第三の比較部233は、基準平均濃度DReと平均濃度DR3との差分を算出し、比較結果CS3として、差分が一定の値以下である場合は「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。第四の比較部234は、基準平均濃度DReと平均濃度DR4との差分を算出し、比較結果CS4として、差分が一定の値以下である場合は「1」を出力し、そうでない場合は「0」を出力する。
【0079】
判定部241は、比較結果CS1ないしCS4に基づいて、スクリーン処理画像55Aないし55Dの中から、ブロック画像51に対する処理の結果として好適なスクリーン処理画像を、判定する。
【0080】
判定の方法は、第一の実施形態の判定部141における判定の方法と同じである。つまり、比較結果CS1ないしCS4の中から「1」であるものを選出する。「1」である比較結果が複数ある場合は、比較結果CS1、CS2、およびCS3の順に優先的に1つだけを選出する。
【0081】
そして、判定部241は、セレクタ243へ判定結果GRとして、比較結果CS1を選出した場合は「1」を出力し、比較結果CS2を選出した場合は「2」を出力し、比較結果CS3を選出した場合は「3」を出力し、比較結果CS4を選出した場合は「4」を出力する。
【0082】
セレクタ243は、判定結果GRに基づいてスクリーン処理画像55Aないし55Dのうちのいずれか1つを選択し、選択したスクリーン処理画像の画像データを処理結果として出力する。具体的には、判定結果GRが「1」である場合は、スクリーン処理画像55Aを選択し、スクリーン処理画像55Aの画像データを出力する。「2」である場合は、スクリーン処理画像55Bを選択し、スクリーン処理画像55Bの画像データを出力する。「3」である場合は、スクリーン処理画像55Cを選択し、スクリーン処理画像55Cの画像データを出力する。「4」である場合は、スクリーン処理画像55Dを選択し、スクリーン処理画像55Dの画像データを出力する。
【0083】
なお、第一の実施形態の第二の変形例と同様に、あるブロック画像51に対するスクリーン処理などの好適な結果を、近隣の他のブロック画像51について既に判定した結果に基づいて補正してもよい。この場合は、判定結果GRを隣接判定結果GTとして判定結果保持メモリ242に記憶させておき、後の判定結果GRをこの隣接判定結果GTを使用して補正すればよい。
【0084】
第二の実施形態によると、スムージング処理およびスクリーン処理による細線などの消失の防止を従来よりも簡単に図ることができる。
【0085】
〔ソフトウェアで実現する場合の例〕
図7は、画像補正処理部10jの機能をソフトウェアで実現する場合の処理の流れの例を説明するフローチャートである。図8は、好適結果判定処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0086】
第一の実施形態の画像補正処理部10jの機能および第二の実施形態の画像補正処理部10kの機能を、ソフトウェアによって、つまり、コンピュータプログラムをCPU10aに実行させることによって実現することも、可能である。
【0087】
第一の実施形態をソフトウェアで実現する場合は、図7および図8に示す処理をコーディングしたコンピュータプログラムを用意し、CPU10aに実行させればよい。
【0088】
以下、ソフトウェアを用いた場合の第一の実施形態の変形例を、図7および図8のフローチャートを参照しながら説明する。
【0089】
画像形成装置1は、リファレンスデータ53に示されるスクリーンマトリクスと同じサイズになるように、原稿画像50を複数のブロック画像51に分割する(図7の#701)。
【0090】
画像形成装置1は、処理対象として、1番目のブロック画像51を選択する(#702、#703)。
【0091】
画像形成装置1は、選択したブロック画像51に対して、3段階の強さのうちの1番目の強さでスムージング処理を施す(#704〜#706)。これにより、スムージング画像52Aが得られる。スムージング画像52Aを構成する画素の濃度のうちの、最も高い濃度つまり濃度DY1を選出する(#707)。
【0092】
同様に、画像形成装置1は、2番目の強さでブロック画像51にスムージング処理を施してスムージング画像52Bを生成し、さらに、3番目の強さでブロック画像51にスムージング処理を施してスムージング画像52Cを生成する(#705〜#708)。
【0093】
予め決められたすべての強さ(本実施形態では、3段階の強さ)でのスムージング処理が完了したら(#705でYes)、画像形成装置1は、スムージング画像52Aないし52Cおよびブロック画像51の中から1つ、スクリーン処理を行うのに好適なものを判定する(#709)。例えば、図8に示す方法で判定することができる。
【0094】
図8において、画像形成装置1は、1番目の強さでのスムージング処理によって得られた画像(つまり、スムージング画像52A)の濃度の最大値(つまり、濃度DY1)と、後のスクリーン処理で使用するスクリーンマトリクスの画素の濃度の中の最も高い濃度(つまり、濃度DYm)とを、比較する(#722)。
【0095】
そして、前者が後者よりも大きい場合は(#723でYes)、画像形成装置1は、1番目の強さでのスムージング処理の結果、つまり、スムージング画像52Aを好適であると、判定する(#724)。
【0096】
そうでない場合は(#723でNo)、2番目の強さでのスムージング処理によって得られた画像(つまり、スムージング画像52B)の濃度の最大値(つまり、濃度DY2)と、濃度DYmとを、比較する(#722)。
【0097】
そして、前者が後者よりも大きい場合は(#723でYes)、2番目の強さでのスムージング処理の結果、つまり、スムージング画像52Bを好適であると、判定する(#724)。
【0098】
3番目についても、同様である。いずれの強さのスムージング処理の結果も好適でない場合は(#723でNo、#726でYes)、画像形成装置1は、スムージング処理を施さない画像つまりブロック画像51をスクリーン処理の対象として好適であると、判定する(#727)。
【0099】
図7に戻って、画像形成装置1は、スムージング画像52Aないし52Cおよびブロック画像51の中から好適であると判定した画像に対してスクリーン処理を行う(#710)。
【0100】
以上の処理によって、1番目のブロック画像51に対する処理が完了する。画像形成装置1は、2番目以降のブロック画像51についても同様に処理を行う。
【0101】
なお、x番目の強さによるスムージング処理(#706)から好適結果判定処理(#709)までを、強さを変えずに一気に行い、結果(スムージング画像)が好適であると判定できた場合は、(x+1)番目以降の強さでのスムージング処理等を中止してもよい。
【0102】
図9は、画像補正処理部10kの機能をソフトウェアで実現する場合の処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0103】
次に、ソフトウェアを用いた場合の第二の実施形態の変形例を、図9のフローチャートを参照しながら説明する。
【0104】
画像形成装置1は、リファレンスデータ53に示されるスクリーンマトリクスと同じサイズになるように、原稿画像50を複数のブロック画像51に分割する(図9の#801)。
【0105】
画像形成装置1は、処理対象として、1番目のブロック画像51を選択し(#802、#803)、ブロック画像51を構成する画素の平均値つまり基準平均濃度DReを算出する(#804)。
【0106】
画像形成装置1は、選択したブロック画像51に対して、3段階の強さのうちの1番目の強さでスムージング処理を施し、さらにスクリーン処理を施す(#805〜#807)。これにより、スクリーン処理画像55Aが得られる。スクリーン処理画像55Aを構成する画素の濃度の平均値つまり平均濃度DR1を算出する(#808)。基準平均濃度DReと平均濃度DR1とを比較する(#809)。
【0107】
そして、基準平均濃度DReと平均濃度DR1との差分が一定の値以下である場合は(#810でYes)、1番目の強さでスムージング処理を施した結果つまりスクリーン処理画像55Aを好適であると、判定する(#811)。
【0108】
そうでない場合は(#810でNo)、画像形成装置1は、2番目の強さで、ステップ#806〜#809の処理を行う。そして、差分が一定の値以下である場合は(#810でYes)、2番目の強さでスムージング処理を施した結果つまりスクリーン処理画像55Bを好適であると、判定する(#811)。3番目についても、同様である。いずれの強さで処理を行っても結果を好適であると判定できない場合は(#814でYes)、画像形成装置1は、スムージング処理を施さずにスクリーン処理を施した画像つまりスクリーン処理画像55Dが好適であると、判定する(#815)。
【0109】
以上の処理によって、1番目のブロック画像51に対する処理が完了する。画像形成装置1は、2番目以降のブロック画像51についても同様に処理を行う。
【0110】
なお、図7の場合と同様に、それぞれの強さでのステップ#806〜#808の処理を先に纏めて行い、その後にステップ#809以降の処理を行ってもよい。
【0111】
〔その他の変形例〕
上述の各実施例では、モノクロの画像を原稿画像50として用いたが、カラーの画像を原稿画像50として用いる場合も本発明を適用することができる。この場合は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒(K)それぞれの色ごとに個別に、上述の処理を行えばよい。
【0112】
また、この際に、スムージング処理の強さの段階を、各色共通にしておくのが望ましい。さらに、スムージング処理の強さを同じにして、すべて色についてスムージング処理を行うのが望ましい。
【0113】
上述の各実施例では、スムージング処理における強さが3段階(「0」の強さを含むと、4段階)である場合を例に説明したが、2段階であってもよいし、4段階以上であってもよい。
【0114】
その他、画像形成装置1の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0115】
10j 画像補正処理部(画像処理装置)
10k 画像補正処理部(画像処理装置)
101 第一のスムージング処理部(スムージング処理手段)
102 第二のスムージング処理部(スムージング処理手段)
103 第三のスムージング処理部(スムージング処理手段)
121 第一の最大値算出部(最高濃度選出手段)
122 第二の最大値算出部(最高濃度選出手段)
123 第三の最大値算出部(最高濃度選出手段)
124 第四の最大値算出部(最高濃度選出手段)
141 判定部(好適画像判定手段)
144 スクリーン処理部(スクリーン処理手段)
201 第一のスムージング処理部(スムージング処理手段)
202 第二のスムージング処理部(スムージング処理手段)
203 第三のスムージング処理部(スムージング処理手段)
211 第一のスクリーン処理部(スクリーン処理手段)
212 第二のスクリーン処理部(スクリーン処理手段)
213 第三のスクリーン処理部(スクリーン処理手段)
221 第一の平均値算出部(第一の平均値算出手段)
222 第二の平均値算出部(第一の平均値算出手段)
223 第三の平均値算出部(第一の平均値算出手段)
224 第四の平均値算出部(第一の平均値算出手段)
225 第五の平均値算出部(第二の平均値算出手段)
241 判定部(好適処理結果判定手段)
51 ブロック画像(第一の画像)
52A スムージング画像(第二の画像)
52B スムージング画像(第二の画像)
52C スムージング画像(第二の画像)
55A スクリーン処理画像(第三の画像)
55B スクリーン処理画像(第三の画像)
55C スクリーン処理画像(第三の画像)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成する、スムージング処理手段と、
前記第二の画像のそれぞれについて、当該第二の画像の画素の濃度のうちの最も高い濃度である最高濃度を選出する、最高濃度選出手段と、
前記第二の画像のうちの、スクリーン処理に用いられるマトリクスの所定の値よりも前記最高濃度が高い第二の画像を、当該スクリーン処理の対象として好適であると判定する、好適画像判定手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記所定の値は、前記マトリクスの画素の濃度のうちの最も高い濃度である、
請求項1記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記スクリーンと前記第一の画像とはサイズが同じである、
請求項1または請求項2記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記好適画像判定手段によって好適であると判定された前記第二の画像に対して前記マトリクスを用いて前記スクリーン処理を施すスクリーン処理手段、を有する、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記スクリーン処理手段は、前記好適画像判定手段によって好適であると判定された前記第二の画像が複数ある場合は、当該第二の画像のうちの、前記強さのうちの最も強い強さで前記スムージング処理が施されることによって生成された第二の画像に、前記スクリーン処理を施す、
請求項4記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記好適画像判定手段は、前記第一の画像の画素の濃度の平均値と最大値との差が所定の値未満である場合は、前記最高濃度に関わらず、前記第二の画像のうちの、前記強さのうちの所定の強さで前記スムージング処理が施されることによって生成された第二の画像を、前記対象として好適であると判定する、
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第一の画像は、当該第一の画像よりも大きな画像を複数に分割した分割画像であり、
前記好適画像判定手段は、前記第一の画像についての前記対象を、他の第一の画像について判定した結果に基づいて判定する、
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記第一の画像がカラー画像である場合は、前記スムージング処理手段、前記最高濃度選出手段、および前記好適画像判定手段は、各色それぞれについて独立して処理を行う、
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項9】
第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成する、スムージング処理手段と、
前記第二の画像それぞれにスクリーン処理を施すことによって第三の画像を複数、生成する、スクリーン処理手段と、
前記第三の画像のそれぞれについて、当該第三の画像の画素の濃度の平均値である第一の平均値を算出する、第一の平均値算出手段と、
前記第一の画像の画素の濃度の平均値である第二の平均値算出を算出する第二の平均値算出手段と、
前記第三の画像のうちの、前記第二の平均値との差が所定の値未満である前記第一の平均値に係る第三の画像を、好適な処理結果であると判定する、好適処理結果判定手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。
【請求項10】
第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成し、
前記第二の画像のそれぞれについて、当該第二の画像の画素の濃度のうちの最も高い濃度である最高濃度を選出し、
前記第二の画像のうちの、スクリーン処理に用いられるマトリクスの所定の値よりも前記最高濃度が高い第二の画像を、当該スクリーン処理の対象として好適であると判定する、
ことを特徴とする好適画像判定方法。
【請求項11】
第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成し、
前記第二の画像それぞれにスクリーン処理を施すことによって第三の画像を複数、生成し、
前記第三の画像のそれぞれについて、当該第三の画像の画素の濃度の平均値である第一の平均値を算出し、
前記第一の画像の画素の濃度の平均値である第二の平均値算出を算出し、
前記第三の画像のうちの、前記第二の平均値との差が所定の値未満である前記第一の平均値に係る第三の画像を、好適な処理結果であると判定する、
ことを特徴とする好適画像判定方法。
【請求項12】
コンピュータに、
第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成する、第一の処理と、
前記第二の画像のそれぞれについて、当該第二の画像の画素の濃度のうちの最も高い濃度である最高濃度を選出する、第二の処理と、
前記第二の画像のうちの、スクリーン処理に用いられるマトリクスの所定の値よりも前記最高濃度が高い第二の画像を、当該スクリーン処理の対象として好適であると判定する、第三の処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
第一の画像に対して、それぞれに異なる強さでスムージング処理を施すことによって第二の画像を複数、生成する、第一の処理と、
前記第二の画像それぞれにスクリーン処理を施すことによって第三の画像を複数、生成する、第二の処理と、
前記第三の画像のそれぞれについて、当該第三の画像の画素の濃度の平均値である第一の平均値を算出する、第三の処理と、
前記第一の画像の画素の濃度の平均値である第二の平均値算出を算出する、第四の処理と、
前記第三の画像のうちの、前記第二の平均値との差が所定の値未満である前記第一の平均値に係る第三の画像を、好適な処理結果であると判定する、第五の処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−239095(P2012−239095A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−107964(P2011−107964)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】