説明

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム

【課題】ユーザが想起するイメージどおりの画像を抽出して、ユーザが入力した文章とともに表示する。
【解決手段】本発明に係る画像処理装置は、画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて画像を格納する画像格納部と、入力された文章から画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出部と、文章が入力された時刻を検出する時刻検出部と、時刻を示すキーワードを格納する時刻キーワード格納部と、時刻に対応づけて時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出部と、画像キーワード抽出部が抽出したキーワード及び時刻キーワード抽出部が抽出したキーワードに対応づけて画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出部と、抽出した画像を入力された文章とともに出力する画像出力部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムに関する。特に、本発明は、画像を入力された文章と共に出力する画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
文書の文字列に適合した画像を容易に選択することを目的とした文書作成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の発明では、画像を挿入した文章を作成する場合に、まず、使用者が入力した文字列の属性を決定する。そして、予め文字列の属性に対応付けられた画像の中から、使用者が入力した文字列の属性と一致する複数の画像を抽出する。続いて、抽出した複数の画像を一覧表示してユーザにユーザが使用を所望する画像を選択させる。
【特許文献1】特開2000−172688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の発明においては、文章に含まれる文字列の属性に基づいて画像を抽出するので、文章及び文字列に対応した複数の画像を抽出できる。しかしながら、文字列の属性から画像を抽出する場合には、ユーザが文章を入力している時期および場所に対応した適切な画像を抽出することは困難な場合がある。
【0004】
そこで本発明は、上記課題を解決することができる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、画像処理装置であって、画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、画像を格納する画像格納部と、入力された文章から画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出部と、文章が入力された時刻を検出する時刻検出部と、時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを格納する時刻キーワード格納部と、時刻検出部が検出した時刻に対応づけて時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出部と、画像キーワード抽出部が抽出したキーワード及び時刻キーワード抽出部が抽出したキーワードに対応づけて画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出部と、画像抽出部が抽出した画像を、入力された文章とともに出力する画像出力部とを備える。
【0006】
また、画像格納部は、画像の内容を示すキーワードに対応づけて、時刻を示すキーワードと当該時刻に関連する画像との組み合わせを複数格納していてもよい。そして、時刻キーワード格納部は、時刻に対応づけて、当該時刻を含む期間を示すキーワードを格納しており、画像格納部は、期間を示すキーワードに対応づけて、当該期間に関連する画像を格納していてもよい。更に、時刻キーワード格納部は、時刻に対応づけて、当該時刻を含む季節を示すキーワードを格納しており、画像格納部は、季節を示すキーワードに対応づけて、当該季節に関連する画像を格納していてもよい。
【0007】
更に、文章が入力された位置を検出する位置検出部と、位置に対応づけて、当該位置を示すキーワードを格納する位置キーワード格納部と、位置検出部が検出した位置に対応づけて位置キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する位置キーワード抽出部とをさらに備え、画像格納部は、位置を示すキーワードにさらに対応づけて、画像を格納しており、画像抽出部は、位置キーワード抽出部が抽出したキーワードにさらに対応づけて画像格納部が格納している画像を抽出してもよい。また、画像格納部は、画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、位置を示すキーワードと当該位置に関連する画像との組み合わせを複数格納していてもよい。
【0008】
また、本発明の第2の形態においては、画像処理方法であって、画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、画像を画像格納部に格納する画像格納段階と、入力された文章から画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出段階と、文章が入力された時刻を検出する時刻検出段階と、時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを時刻キーワード格納部に格納する時刻キーワード格納段階と、時刻検出段階が検出した時刻に対応づけて時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出段階と、画像キーワード抽出段階が抽出したキーワード及び時刻キーワード抽出段階が抽出したキーワードに対応づけて画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出段階と、画像抽出段階が抽出した画像を、入力された文章とともに出力する画像出力段階とを備える。
【0009】
また、本発明の第3の形態においては、画像を入力された文章と共に出力する画像処理装置用の画像処理プログラムであって、画像処理装置を、画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、画像を格納する画像格納部と、入力された文章から画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出部と、文章が入力された時刻を検出する時刻検出部と、時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを格納する時刻キーワード格納部と、時刻検出部が検出した時刻に対応づけて時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出部と、画像キーワード抽出部が抽出したキーワード及び時刻キーワード抽出部が抽出したキーワードに対応づけて画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出部と、画像抽出部が抽出した画像を、入力された文章とともに出力する画像出力部として機能させる。
【0010】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像処理装置は、ユーザが入力した文章に含まれる画像の内容を示すキーワードを抽出する。また、画像処理装置は、文章が入力された時刻を検出して、検出した時刻に対応付けられた時刻を示すキーワードを抽出する。続いて、画像処理装置は、画像内容を示すキーワード及び抽出した時刻を示すキーワードに対応づけられている画像を抽出して表示することができる。これにより、ユーザが文章を入力すると、入力した文章の内容を適切に表す画像であって文章を入力した時期に適した画像を、文章と共に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理装置10の機能構成の一例を示す。画像処理装置10は、文章入力部100、画像入力部102、位置キーワード格納部110、時刻検出部120、時刻キーワード抽出部122、時刻キーワード格納部124、位置検出部130、位置キーワード抽出部132、画像キーワード抽出部140、画像抽出部150、画像格納部160、画像出力部180、および画像選択ユニット20を備える。
【0014】
本実施形態に係る画像処理装置10は、ユーザが入力した文章に含まれる画像内容を示すキーワードを抽出する。そして、画像処理装置10は、文章が入力された時刻を検出して、検出した時刻に対応付けられた時刻を示すキーワードを抽出する。続いて、画像処理装置10は、画像内容を示すキーワードおよび抽出した時刻を示すキーワードに対応づけられている画像を抽出して当該画像を出力することにより、ユーザが文章を入力した時期に適した画像であって、ユーザが想起したイメージどおりの画像を抽出して、抽出した画像をユーザが入力した文章とともに表示することを目的とする。
【0015】
文章入力部100は、画像処理装置10に文章を入力する。文章入力部100は、入力した文章を画像キーワード抽出部140に供給する。また、文章入力部100は、文章が入力された旨の情報を時刻検出部120および位置検出部130に供給する。更に、文章入力部100は、入力した文章を、画像出力部180に供給する。画像入力部102は、画像処理装置10に画像を入力する。そして、画像入力部102は、入力した画像を画像格納部160に供給する。画像格納部160は、画像の内容を示すキーワードおよび時刻を示すキーワードに対応づけて画像を格納する。画像格納部160が格納する画像は、ユーザが過去に撮像した画像、インターネット等のネットワークを介して画像入力部102が受け取った画像、およびユーザが作成した画像等であってよい。なお、画像の内容を示すキーワードは、画像に含まれるオブジェクトのオブジェクト名を表すキーワード、画像に含まれる背景を表すキーワード、および画像に付帯されている画像撮像時の撮像条件に基づいて決定されるキーワード等であってよい。
【0016】
また、画像格納部160は、画像の内容を示すキーワードに対応づけて、時刻を示すキーワードと当該時刻に関連する画像との組み合わせを複数格納してもよい。更に、画像格納部160は、期間を示すキーワードに対応づけて、当該期間に関連する画像を格納してもよい。ここで、春夏秋冬などの季節は期間の一例である。また、画像格納部160は、位置を示すキーワードに更に対応づけて画像を格納してもよく、画像内容を示すキーワードおよび時刻を示すキーワードに対応づけて、位置を示すキーワードと当該位置に関連する画像との組み合わせを複数格納していてもよい。位置は、例えば、緯度経度で表される位置であってよい。そして、位置を示すキーワードは、地域名、名勝地の地名、および店名等であってよい。画像格納部160は、画像抽出部150の制御に基づいて、格納している画像を画像抽出部150に供給する。
【0017】
画像キーワード抽出部140は、入力された文章から画像格納部160が格納しているキーワードを抽出する。具体的には、画像キーワード抽出部140は、文章入力部100から受け取った文章を自然言語処理等の処理方法を用いて、文章から画像格納部160が格納している画像内容を示すキーワードを抽出する。また、画像キーワード抽出部140は、ユーザが入力した文章から時刻を示すキーワードおよび位置を示すキーワードを抽出してもよい。例えば、画像キーワード抽出部140は、文章入力部100から受け取った文章に含まれるキーワードと画像格納部160が格納するキーワードとを比較して、画像格納部160が格納するキーワードを文章から抽出してよい。画像キーワード抽出部140は、抽出したキーワードを画像抽出部150に供給する。時刻検出部120は、文章が入力された時刻を検出する。具体的には、文章入力部100から文章が入力された旨を示す情報を受け取り、当該情報を受け取った時刻を時刻検出部120が検出する。なお、時刻とは、年月日を含む時刻であってよい。例えば、時刻検出部120は、画像処理装置10が内蔵するカレンダー機能および時計機能等から年月日を含む時刻を検出してよい。時刻検出部120は、検出した時刻を時刻キーワード抽出部122に供給する。
【0018】
時刻キーワード格納部124は、時刻に対応づけて時刻を示すキーワードを格納する。また、時刻キーワード格納部124は、時刻に対応づけて当該時刻を含む期間を示すキーワードを格納してもよい。なお、当該時刻を含む季節を示すキーワードは、期間を示すキーワードの一例である。時刻キーワード格納部124は、格納しているキーワードを時刻キーワード抽出部122の制御に基づいて、時刻キーワード抽出部122に供給する。時刻キーワード抽出部122は、時刻検出部120から受け取った時刻に対応づけて時刻キーワード格納部124が格納している時刻を示すキーワードを抽出する。時刻キーワード抽出部122は、抽出した時刻を示すキーワードを画像抽出部150に供給する。
【0019】
位置検出部130は、文章が入力された位置を検出する。具体的には、位置検出部130は、文章入力部100から文章が入力された旨の情報を受け取った場合に、当該文章が入力された位置を示す情報を検出する。例えば、位置検出部130は、GPSを利用して文章が入力された位置を検出してよい。位置検出部130は、検出した位置を示す情報を位置キーワード抽出部132に供給する。位置キーワード格納部110は、位置に対応づけて、当該位置を示すキーワードを格納する。位置キーワード格納部110は、位置キーワード抽出部132の制御に基づいて、位置キーワード抽出部132に位置を示すキーワードを供給する。位置キーワード抽出部132は、位置検出部130から受け取った位置に対応づけて位置キーワード格納部110が格納している位置を示すキーワードを抽出する。位置キーワード抽出部132は、抽出して位置を示すキーワードを画像抽出部150に供給する。
【0020】
画像抽出部150は、画像キーワード抽出部140が抽出した画像の内容を示すキーワードおよび時刻キーワード抽出部122が抽出した時刻を示すキーワードに対応づけて画像格納部160が格納している画像を抽出する。また、画像抽出部150は、位置キーワード抽出部132が抽出した位置を示すキーワードに更に対応づけて画像格納部160が格納している画像を抽出してもよい。画像抽出部150は、抽出した画像を画像出力部180に供給する。また、画像抽出部150は、複数の画像を抽出した場合には、抽出した複数の画像を画像選択ユニット20に供給してもよい。画像選択ユニット20は、画像抽出部150から受け取った複数の画像の中から、ユーザが想起したイメージに適した画像を選択する。画像選択ユニット20は、選択した画像を画像出力部180に供給する。また、画像選択ユニット20は、画像格納部160が格納している画像に、画像の内容を示すキーワードを付与して、画像格納部160に格納してもよい。
【0021】
画像出力部180は、画像抽出部150が抽出した画像を文章入力部100から受け取った文章と共に出力する。例えば、画像出力部180は、モニタ等に文章と共に画像を出力する。具体的には、画像出力部180は、インターネット上のウェブサイトにおいてウェブページのURLと共に文章等を記録する、ブログ等においてユーザが文章を入力した場合に、ユーザが入力した文章に含まれるキーワードを用いて上記説明で抽出された画像を文章と共に出力する。
【0022】
本実施形態に係る画像処理装置10によれば、ユーザが入力した文章から画像の内容を示すキーワードを抽出する。続いて、画像処理装置10は、ユーザが文章を入力した時刻および位置を検出して、検出した時刻および位置に対応する、予め格納している時刻および位置を示すキーワードを抽出する。そして、画像処理装置10は、ユーザが入力した文章から抽出したキーワード、文章が入力された時刻および位置に対応するキーワードに対応づけて画像格納部160が格納している画像を抽出して出力することができるので、ユーザが入力した文章に含まれるキーワードの内容を適切に反映した画像であって、ユーザが文章を入力した時期に適した画像を、入力した文章とともに表示することができる。
【0023】
図2は、本実施形態に係る画像格納部160の一例を示す。画像格納部160は、画像の内容を示すキーワード、時刻を示すキーワード、および位置を示すキーワードに対応づけて画像を格納する。画像格納部160が格納する画像の内容を示すキーワードは、画像に含まれるオブジェクトのオブジェクト名、画像に含まれるオブジェクトが存在する地名、および画像に含まれる背景の地名等であってよい。また、時刻を示すキーワードは、画像の撮像年月日、時・分、所定の期間(朝、昼、夜、および夏休み等)、および季節等であってよい。更に、位置を示すキーワードは、画像の撮像位置の国名、地域名、地名、都市名、およびランドマーク名等であってよい。
【0024】
また、画像格納部160は、画像の内容を示すキーワードに対応づけて、時刻を示すキーワードと当該時刻に関連する画像との組み合わせを複数格納してもよい。例えば、画像の内容を示すキーワードが「山」である場合を考える。係る場合においては、画像格納部160は、時刻を示すキーワード、例えば、所定の年月日に対応づけて所定の年月日ごとに撮像された「山」の画像を複数格納してよい。また、時刻を示すキーワードは、時刻に対応づけて当該時刻を含む期間を示すキーワードであってもよく、例えば、「朝」、「昼」、「夕方」、「夜」、「春」、「夏」、「秋」、「冬」、「去年」、および「昨日」等のキーワードであってよい。
【0025】
また、画像格納部160は、位置を示すキーワードに更に対応づけて画像を格納してよい。具体的には、画像格納部160は、画像の内容を示すキーワードと、当該画像に含まれるオブジェクト等が存在する場所を示すキーワードとに対応づけて画像を格納してよい。例えば、画像の内容が「山」である場合には、画像の内容を示すキーワード「山」と、「山」が存在する位置を示すキーワード、例えば、「八ヶ岳」とに対応づけて、八ヶ岳の画像を格納してよい。係る場合において、画像格納部160は、所定の時刻ごとに撮像した八ヶ岳の複数の画像を、画像の内容を示すキーワード(係る場合には「山」)、位置を示すキーワード(係る場合には「八ヶ岳」)、および時刻を示すキーワードに対応づけて格納してよい。
【0026】
図3は、本実施形態に係る時刻キーワード格納部124の一例を示す。時刻キーワード格納部124は、時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを格納する。また、時刻キーワード格納部124は、時刻に対応づけて当該時刻を含む期間を示すキーワードを格納してもよい。ここで、季節は、期間の一例である。具体的には、ユーザが文章を入力した時刻に対応づけて、時刻キーワード格納部124は、時刻を示すキーワードを格納してよい。より具体的には、時刻キーワード格納部124は、ユーザが文章を入力した年月日、時・分を基準にして、時刻に対応づけて時刻を示すキーワードを格納する。例えば、時刻キーワード格納部124は、ユーザが文章を入力した時刻に対応する季節をキーワードとして、当該キーワードをユーザが文章を入力した年月日に対応づけて格納してよい。なお、時刻を示すキーワードに対応付けられる時刻は、年月日、時・分、年月日および時・分であってよい。また、時刻を示すキーワードに対応付けられる時刻は、所定の期間を有する時間帯であってもよい。更に、時刻を示すキーワードに対応付けられる時刻は、年単位、月単位、および日単位の期間であってもよい。
【0027】
本実施形態に係る画像処理装置10によれば、ユーザが入力した文章から画像の内容を示すキーワードを抽出する。続いて、画像処理装置10は、ユーザが文章を入力した時刻を検出して、検出した時刻に対応する、予め格納している時刻を示すキーワードを抽出する。そして、画像処理装置10は、ユーザが入力した文章から抽出したキーワード、文章が入力された時刻に対応するキーワードに対応づけて画像格納部160が格納している画像を抽出して出力することができる。これにより、ユーザが入力した文章に含まれるキーワードの内容を適切に反映した画像であって、文章が入力された時期に適した画像を入力した文章とともに表示することができるので、画像が挿入された文章を、ユーザに違和感を感じさせることなく容易に作成できる。
【0028】
図4は、本実施形態に係る位置キーワード格納部110の一例を示す。位置キーワード格納部110は、位置に対応づけて、当該位置を示すキーワードを格納する。位置キーワード格納部110は、位置を示すキーワードを、位置を示す緯度および経度に対応づけて格納してよい。具体的には、位置キーワード格納部110は、緯度および経度に対応づけて、位置を示すキーワードである、国名および地域名、並びに山、湖、および湿原等の地名、並びに都市名、ランドマーク名、および店名等を格納してよい。
【0029】
本実施形態に係る画像処理装置10によれば、ユーザが入力した文章から画像の内容を示すキーワードを抽出する。続いて、画像処理装置10は、ユーザが文章を入力した位置を検出して、検出した位置に対応する、予め格納している位置を示すキーワードを抽出する。そして、画像処理装置10は、ユーザが入力した文章から抽出したキーワード、文章が入力された位置に対応するキーワードに対応づけて画像格納部160が格納している画像を自動的に抽出して出力することができる。これにより、ユーザが入力した文章に含まれるキーワードの内容を適切に反映した画像であって、文章が入力された位置に適した画像を入力した文章とともに表示することができるので、画像が挿入された文章を、ユーザに違和感を感じさせることなく容易に作成できる。
【0030】
図5は、本実施形態に係る画像選択ユニット20の機能構成の一例を示す。画像選択ユニット20は、重み算出部200、画像キーワード重み格納部210、組み合わせ重み格納部220、キーワード生成部230、キーワード付与部232、オブジェクト抽出部234、オブジェクト名付与部236、画像重み決定部240、文章格納部250、文章キーワード頻度算出部260、表現態様重み格納部262、文章キーワード重み決定部270、文章キーワード重み格納部280、および画像選択部290を有する。また、画像重み決定部240は、頻度算出部242、頻度重み決定部244、位置重み決定部246、および大きさ重み決定部248を含む。画像選択ユニット20は、画像抽出部150が複数の画像を抽出した場合において、抽出された複数の画像の中から、ユーザが想起したイメージに適した画像を選択する。なお、係る場合において画像抽出部150は、抽出した画像に対応づけて画像格納部160が格納しているキーワードを以下に述べる重み算出部200に供給する。
【0031】
キーワード生成部230は、画像格納部160に格納されている画像の付帯情報に基づいて画像の内容を示すキーワードを生成する。具体的には、キーワード生成部230は、画像格納部160が格納している画像に付帯されている付帯情報を抽出する。付帯情報は、例えば、当該画像の撮像日時、撮像場所、撮像モード(接写モード、ポートレートモード、および夜景モード等)、および撮像条件(明度、彩度、および合焦距離等)等であってよい。例えば、夜景モードで撮像された画像に対しては、キーワード生成部230は当該画像に対して「夜」をキーワードとして生成する。また、キーワード生成部230は、画像の撮像日時から画像が撮像された年、または月、若しくは日をキーワードとして生成してよい。また、キーワード生成部230は、画像の撮像日時から、当該画像が撮像された季節をキーワードとして生成してもよい。例えば、キーワード生成部230は、3月から4月に撮像された画像には「春」を、6月から8月に撮像された画像には「夏」を、9月から11月に撮像された画像には「秋」を、そして12月から2月に撮像された画像には「冬」をそれぞれキーワードとして生成してよい。
【0032】
また、キーワード生成部230は、撮像時刻に基づいて「朝」、「昼」、「夕方」、および「夜」等のキーワードを生成してもよい。更に、キーワード生成部230は、撮像場所に基づいて、画像に対して当該画像が撮像された地域名、地名、都市名、および名勝の地名等をキーワードとして生成してもよい。例えば、画像が富士山で撮像された場合には、キーワード生成部230は当該画像に対して「富士山」をキーワードとして生成してよい。そして、キーワード生成部230は、撮像条件に基づいて、例えば、明度が高い場合には「明るい」等を、彩度が高い場合には「鮮やか」又は「派手」等をキーワードとして生成してもよい。キーワード生成部230は、生成したキーワードをキーワード付与部232に供給する。キーワード付与部232は、キーワード生成部230が生成したキーワードを、画像に対応づけて画像格納部160に格納する。キーワード付与部232は、画像に複数のキーワードを対応づけて、画像格納部160に複数のキーワードを画像に対応づけて格納してもよい。
【0033】
オブジェクト抽出部234は、画像格納部160が格納している画像に含まれるオブジェクトを抽出する。例えば、オブジェクト抽出部234は、エッジ検出等の画像処理を用いてオブジェクトを抽出する。また、オブジェクト抽出部234は、画像の空間周波数成分が予め定められた周波数よりも大きい領域と、当該領域を除く領域とに分けてオブジェクトおよび背景を抽出してもよい。オブジェクト抽出部234は、抽出したオブジェクトをオブジェクト名付与部236に供給する。オブジェクト名付与部236は、オブジェクト抽出部234が抽出したオブジェクトのオブジェクト名を、画像の内容を示すキーワードとして画像に対応付ける。そして、オブジェクト名付与部236は、画像に対応付けたキーワードを画像格納部160に格納させる。
【0034】
例えば、オブジェクト名付与部236は、テンプレート画像に対応づけてオブジェクト名を格納するオブジェクトテンプレートデータベースを有していてもよい。オブジェクト名付与部236は、オブジェクト抽出部234から受け取ったオブジェクトとオブジェクトテンプレートデータベースが格納するテンプレート画像とをマッチングして、マッチしたテンプレート画像に対応づけてオブジェクトテンプレートデータベースが格納しているオブジェクト名を、画像の内容を示すキーワードとして画像に対応付けてよい。例えば、画像に含まれるオブジェクトが犬であることがテンプレート画像とのマッチングにより判明した場合には、オブジェクト名付与部236は、「犬」を画像の内容を示すキーワードとして画像に対応付けてよい。また、オブジェクト名付与部236は、ユーザが入力したキーワードを、画像に対応づけて画像格納部160に格納してもよい。
【0035】
文章格納部250は、複数の文章を予め格納している。具体的には、ユーザが過去に作成した複数の文章を格納する。文章格納部250は、文章を文章キーワード頻度算出部260および表現態様重み格納部262に供給する。文章キーワード頻度算出部260は、文章格納部250から受け取った複数の文章に含まれるキーワードごとに、当該キーワードの数を算出する。例えば、文章キーワード頻度算出部260は、キーワードが「A」である場合には、複数の文章に含まれる「A」というキーワードの数を算出する。文章キーワード頻度算出部260は、算出したキーワードごとのキーワードの数を、文章キーワード重み決定部270に供給する。なお、文章キーワード頻度算出部260が算出する場合のキーワードは、形態素解析等の自然言語処理を用いてキーワードを抽出して、抽出したキーワードごとにキーワードが文章中に出現する回数を算出してよい。
【0036】
表現態様重み格納部262は、文字の書体又は文字のサイズに対応づけて、文字の書体の重み又は文字サイズの重みを格納する。具体的には、表現態様重み格納部262は、明朝体、ゴシック体、および行書体等の書体ごとに対応付けられた重みを格納する。また、表現態様重み格納部262は、文字のサイズ、斜体であるか否か、および太字であるか否か等の文字の表現態様ごとに対応付けられた重みを格納する。ユーザが文字に対して文字の書体又はサイズ等を変更している場合には、ユーザは、当該文字を他の文字と比較してより強調して表示したいと考えている場合が多い。したがって、例えば、表現態様重み格納部262は、文字のサイズが大きい場合には、文字のサイズがより小さい文字のサイズよりも、大きな重みを格納してよい。表現態様重み格納部262は、所定のキーワードの書体又はサイズに対応づけて格納している重みを、文章キーワード重み決定部270に供給する。
【0037】
文章キーワード重み決定部270は、文章キーワード頻度算出部260から受け取ったキーワードごとに、キーワードの数がより多いキーワードにより大きい重みを対応づける。また、文章キーワード重み決定部270は、文章格納部250が格納している文章に含まれる所定のキーワードの書体又は文字サイズに対応づけて表現態様重み格納部262が格納している重みがより大きい場合に、より大きい重みを所定のキーワードに対応付ける。例えば、文章キーワード重み決定部270は、文章キーワード頻度算出部260が算出したキーワードの重みと、当該キーワードの書体およびサイズに対応づけて表現態様重み格納部262が格納している重みとを加算して、当該キーワードの重みを算出してもよい。また、文章キーワード重み決定部270は、キーワードの重みに、当該キーワードの書体等に対応づけて表現態様重み格納部262が格納している重みを係数として乗じて、当該キーワードの重みを算出してもよい。文章キーワード重み決定部270は、キーワードに対応づけて決定した重みを文章キーワード重み格納部280に供給する。文章キーワード重み格納部280は、文章格納部250が格納している文章に含まれるキーワードに対応づけてキーワードの重みを格納する。具体的には、文章キーワード重み格納部280は、文章キーワード重み決定部270が決定したキーワードごとの重みを受け取って格納する。文章キーワード重み格納部280は、画像選択部290にキーワードに対応づけて格納する重みを供給する。
【0038】
これにより、文章キーワード重み決定部270は、ユーザが入力することが多いキーワードに、ユーザが入力することが少ないキーワードに比べてより大きな重みを対応付けることができるので、本実施形態に係る画像処理装置10は、文章に含まれるキーワードに対応付けられた重みを参照することで、ユーザの関心が高く、ユーザが想起することの多いキーワードを的確に把握できる。また、文章キーワード重み決定部270は、ユーザが所定のキーワードに設定した文字の書体又はサイズ等に基づいて、所定のキーワードに重み付けできるので、ユーザが文章を入力している時の関心に応じて、適切な重みを文章に含まれるキーワードに対応付けることもできる。
【0039】
画像キーワード重み格納部210は、画像格納部160が格納しているキーワードに更に対応づけて、キーワードの重みを格納する。また、画像キーワード重み格納部210は、画像重み決定部240の制御に基づいて、キーワードの重みを格納してもよい。画像キーワード重み格納部210は、キーワードの重みを重み算出部200に供給する。組み合わせ重み格納部220は、画像の内容を示す複数のキーワードの組み合わせに対応づけて、複数のキーワードの組み合わせの重みを格納する。組み合わせ重み格納部220は、複数のキーワードの組み合わせの重みを重み算出部200に供給する。画像重み決定部240は、画像格納部160から受け取った複数の画像のキーワードのそれぞれについて重みを算出して、算出した重みを画像のキーワードに対応づけて画像キーワード重み格納部210に格納させる。具体的には、画像重み決定部240は、頻度算出部242、頻度重み決定部244、位置重み決定部246、および大きさ重み決定部248を含んでよい。
【0040】
頻度算出部242は、画像格納部160が格納している複数の画像において、画像の内容を示すキーワードであるオブジェクト名のオブジェクトごとに、当該オブジェクトが含まれる画像の数を算出する。また、頻度算出部242は、画像格納部160が格納している複数の画像のそれぞれに対応づけられているキーワードについて、画像格納部160が格納している複数の画像に対応づけられている当該キーワードの数を、キーワードごとに算出してもよい。頻度算出部242は、算出したオブジェクトごとの当該オブジェクトが含まれる画像の数、および画像に対応づけられているキーワードごとの当該キーワードが複数の画像に含まれる数を、頻度重み決定部244に供給する。頻度重み決定部244は、頻度算出部242がオブジェクトごとに算出した画像の数がより多いオブジェクト名であるキーワードに対応づけて、より大きい重みを画像キーワード重み格納部210に格納させる。また、頻度重み決定部244は、頻度算出部242がキーワードごとに算出した当該キーワードが複数の画像に含まれる数がより多いキーワードに対応づけて、より大きい重みを画像キーワード重み格納部210に格納させてもよい。
【0041】
これにより、ユーザが所定のオブジェクトの画像をより多く撮像している場合に、頻度重み決定部244は、当該オブジェクトを含む画像に対してより大きな重みをつけることができるので、ユーザの関心が高いオブジェクトを含む画像に、ユーザの関心が低いオブジェクトを含む画像よりもより大きな重みをつけることができる。
【0042】
位置重み決定部246は、画像格納部160が格納している画像の中心位置からより近いオブジェクトのオブジェクト名であるキーワードに対応づけて、より大きい重みを画像キーワード重み格納部210に格納させる。例えば、位置重み決定部246は、画像に含まれるオブジェクトが画像に対して占める位置を算出する。続いて、位置重み決定部246は、画像の中心位置からオブジェクトへの距離を算出する。そして、位置重み決定部246は、画像の中心位置からオブジェクトへの距離に対応づけて、距離がより近い場合により大きな重みを当該オブジェクトのオブジェクト名であるキーワードに対応づける。ここで、ユーザが画像を撮像する場合には、画像の中心位置に近い領域にユーザが撮像を所望するオブジェクトが含まれる場合が多い。したがって、本実施形態に係る画像処理装置10は、位置重み決定部246を備えるので、ユーザの関心が高いオブジェクトを含む画像に対して、ユーザの関心が低いオブジェクトを含む画像よりも、より大きな重みを重み付けることができる。
【0043】
大きさ重み決定部248は、画像格納部160が格納している画像に対する大きさがより大きいオブジェクトのオブジェクト名であるキーワードに対応づけて、より大きい重みを画像キーワード重み格納部210に格納させる。例えば、大きさ重み決定部248は、画像の撮像領域の面積と画像に含まれるオブジェクトの面積とを算出する。続いて、大きさ重み決定部248は、オブジェクトの面積が画像に占める割合を算出する。そして、大きさ重み決定部248は、オブジェクトの面積が画像に占める割合に対応づけて、当該割合がより大きい場合により大きな重みを当該オブジェクトのオブジェクト名であるキーワードに対応付けてよい。
【0044】
重み算出部200は、画像抽出部150から受け取った画像に対応づけて画像格納部160が格納しているキーワードであって、画像キーワード抽出部140が抽出したキーワードと同一のキーワードに対応づけて画像キーワード重み格納部210が格納しているキーワードの重みを抽出する。そして、重み算出部200は、抽出したキーワードの重みを、画像ごとに合計して合計値を算出する。また、重み算出部200は、画像抽出部150から受け取った画像に対応づけて画像格納部160が格納している複数のキーワードであって、画像キーワード抽出部140が抽出したキーワードと同一のキーワードに対応づけて組み合わせ重み格納部220が格納している複数のキーワードの組み合わせの重みを抽出する。そして、重み算出部200は、抽出した複数のキーワードの組み合わせの重みを、画像ごとに合計して合計値を算出する。更に、重み算出部200は、画像抽出部150から受け取った画像に対応づけて画像格納部160が格納しているキーワードであって、画像キーワード抽出部140が抽出したキーワードと同一のキーワードに対応づけて文章キーワード重み格納部280が格納しているキーワードの重みの合計値を算出してもよい。重み算出部200は、算出した画像ごとの重みを画像選択部290に供給する。
【0045】
画像選択部290は、重み算出部200から受け取った重みの合計値が大きい画像から予め定められた数の画像を、画像抽出部150から受け取った画像から選択する。また、画像選択部290は、重み算出部200から受け取った重みの合計値が予め定められた値より大きい画像を、画像抽出部150から受け取った画像から選択してもよい。更に、画像選択部290は、重み算出部200から受け取った重みの合計値が最大の画像を、画像抽出部150から受け取った画像から選択してもよい。そして、画像選択部290は、重み算出部200から受け取ったキーワードの重みの合計値が同じ画像が複数ある場合には、重み算出部200が算出した複数のキーワードの組み合わせの重みの合計値がより大きい画像を、画像抽出部150から受け取った画像から選択してもよい。また、画像選択部290は、重み算出部200から受け取ったキーワードの重みの合計値が同じ画像が複数ある場合には、重み算出部200が算出した文章キーワード重み格納部280が格納しているキーワードの重みの合計値がより大きい画像を、画像抽出部150から受け取った画像から選択してもよい。画像選択部290は、選択した画像を画像出力部180に供給する。
【0046】
本実施形態に係る画像処理装置10は、入力された文章に含まれるキーワードであって、画像に対応付けられたキーワードの重みおよび画像に対応付けられた複数のキーワードの組み合わせの重みの合計値を算出する。そして、画像処理装置10は、キーワードの重みの合計値が最大の画像、またはキーワードの重みの合計値が同一の画像が複数ある場合には、複数のキーワードの組み合わせの重みの合計値が最大の画像を選択することができる。これにより、画像処理装置10は、画像抽出部150が複数の画像を抽出した場合であっても、抽出した複数の画像の中から、ユーザが入力した文章の内容に適した画像であってユーザが想起したイメージに最も適した画像を自動的に選択できる。そして、画像処理装置10は、ユーザが入力した文章とともに選択した画像を表示することができる。
【0047】
図6は、本実施形態に係る画像格納部160のデータ構造の一例を示す。画像格納部160は、画像の内容を示すキーワードに対応づけて画像を格納する。そして、画像格納部160は、キーワード付与部232およびオブジェクト名付与部236から受け取った少なくとも一つの画像の内容を示すキーワードに対応づけて画像を格納する。更に、画像格納部160は、ユーザが画像に対応づけて入力した画像の内容を示すキーワードを、画像に対応づけて格納してもよい。なお、画像に対応づけて画像格納部160が格納するキーワードは複数であってよい。
【0048】
具体的には、画像格納部160は、画像ごとに、画像の内容を示すキーワードを少なくとも一つ画像に対応づけて格納している。例えば、画像格納部160は、画像300にキーワードA、キーワードB、およびキーワードDを対応づけて格納している。また、画像310にキーワードB、キーワードC、およびキーワードDを対応づけて格納している。更に、画像格納部160は、画像320にキーワードA、キーワードC、およびキーワードFを、画像330にキーワードG、キーワードI、およびキーワードK等を対応づけて格納している。
【0049】
図7は、本実施形態に係る画像キーワード重み格納部210のデータ構造の一例を示す。画像キーワード重み格納部210は、画像格納部160が格納しているキーワードに対応づけてキーワードの重みを格納する。具体的には、画像キーワード重み格納部210は、画像重み決定部240から受け取ったキーワードの重みを、キーワードに対応づけて格納する。例えば、画像キーワード重み格納部210は、キーワードAに重み「3」を対応づけて格納している。また、画像キーワード重み格納部210は、キーワードBに重み「2」を対応づけて格納している。そして、画像キーワード重み格納部210は、キーワードCに重み「1」を対応づけて格納している。更に、画像キーワード重み格納部210は、キーワードDに重み「4」を対応づけて格納している。
【0050】
重み算出部200は、画像に対応付けられたキーワードの重みを、画像キーワード重み格納部210から抽出する。そして、重み算出部200は、当該画像に対応付けられたキーワードの重みの合計値を算出する。例えば、画像キーワード抽出部140が文章入力部100から入力された文章から抽出したキーワードが、キーワード「A」およびキーワード「D」であった場合を考える。係る場合において、画像抽出部150は、キーワード「A」又はキーワード「D」の少なくとも一方が対応づけられている画像を、画像格納部160から抽出する。すなわち、画像抽出部150は、図6の上記説明における画像格納部160から、キーワード「A」又はキーワード「D」の少なくともいずれか一方が対応づけられている画像300、画像310、および画像320を抽出する。
【0051】
そして、重み算出部200は、画像300、画像310、および画像320のそれぞれに対応づけられているキーワード「A」の重みとキーワード「D」の重みとの合計値を画像ごとに算出する。例えば、画像300には、キーワード「A」、キーワード「B」、およびキーワード「D」が対応づけられている。この場合において、画像300に対応づけられているキーワードの中で画像キーワード抽出部140が抽出したキーワードと同一のキーワードは、キーワード「A」およびキーワード「D」であるとする。係る場合に重み算出部200は、画像300の重みをキーワード「A」の重みとキーワード「D」の重みとの合計値である「7」と算出する。同様に重み算出部200は、画像310の重みの合計値を「2」と算出する。また、重み算出部200は、画像320の重みの合計値を「3」と算出する。
【0052】
続いて、画像選択部290は、重み算出部200が算出した画像ごとの重みの合計値を比較して、重みの合計値が最大の画像を選択する。上記した図6および図7の説明においては、重みの合計値が最大である画像300を画像選択部290は選択する。そして、画像出力部180は、画像選択部290が選択した画像300を、ユーザが入力した文章と共に表示する。なお、画像選択部290は、重み算出部200が算出した重みの合計値が大きい画像から予め定められた数の画像を選択してもよい。具体的には、画像選択部290は、重み算出部200が算出した重みの合計値の降順に対応づけて複数の画像を整列して、予め定められた数の画像を重みの合計値が最大の画像から順に選択してもよい。また、画像選択部290は、重み算出部200が算出した重みの合計値が予め定められた値より大きい画像を選択してもよい。係る場合において、画像選択部290が選択する画像は複数あってもよい。
【0053】
本実施形態に係る画像処理装置10によれば、ユーザが入力した文章に含まれるキーワードの少なくとも一つと同一のキーワードに対応づけられている画像を抽出して、画像に対応づけられているキーワードの重みを画像ごとに算出する。そして、画像ごとに算出したキーワードの重みの合計値を比較して画像を自動的に選択できるので、画像抽出部150が複数の画像を抽出した場合であっても、抽出した複数の画像の中からユーザが想起したイメージに最も適切な画像を自動的に選択して、ユーザが入力した文章と共に表示することができる。例えば、本実施形態に係る画像処理装置10によれば、ブログ等においてユーザが入力した文章に含まれるキーワードの重みに基づいて、ユーザが想起している画像を自動的に選択して、文章と共に表示することができる。
【0054】
図8は、本実施形態に係る組み合わせ重み格納部220のデータ構造の一例を示す。組み合わせ重み格納部220は、画像の内容を示す複数のキーワードの組み合わせに対応づけて、複数のキーワードの組み合わせの重みを格納する。具体的には、組み合わせ重み格納部220は、画像に対応づけられている複数のキーワードのキーワード間の関連に基づいて重みを格納している。より具体的には、画像格納部160が格納している複数の画像のうちで、画像に対応づけられている複数のキーワードの組み合わせの数がより多い場合に、当該複数のキーワードの組み合わせにより大きい重みを対応づけて格納する。例えば、ユーザが冬山の画像を頻繁に撮像して、撮像した冬山の複数の画像を画像格納部160に格納している場合を考える。係る場合には、画像格納部160は「冬」および「山」のキーワードに対応付けられた冬山の画像を、「冬」および「山」のキーワードを除くキーワードに対応付けられた画像よりも多く格納しているので、「冬」および「山」のキーワード間の関連が高いとして、「冬」および「山」のキーワードの組み合わせにより大きい重みを対応づけて格納してよい。
【0055】
例えば、組み合わせ重み格納部220は、キーワード「A」とキーワード「B」の組み合わせに重み「4」を対応づけて格納している。また、組み合わせ重み格納部220は、キーワード「A」とキーワード「D」の組み合わせに重み「3」を対応づけて格納している。同様に、組み合わせ重み格納部220は、キーワード「A」とキーワード「F」の組み合わせに重み「2」を、キーワード「B」とキーワード「D」の組み合わせに重み「5」を、およびキーワード「D」とキーワード「F」の組み合わせに重み「1」を対応づけて格納している。なお、組み合わせ重み格納部220は、二つのキーワードの組み合わせに限らず、少なくとも二つ以上の複数のキーワードの組み合わせに対応づけて重みを格納してよい。また、画像処理装置10は、複数のキーワード間の組み合わせの重みを決定する組み合わせ重み決定部を更に備えていてもよい。組み合わせ重み決定部は、画像に対応付けられた複数のキーワードの組み合わせの数を算出して、複数のキーワードの組み合わせの数がより多い組み合わせに、複数のキーワードの組み合わせの数がより少ない組み合わせよりも大きい重みを対応づけてよい。
【0056】
図9は、本実施形態に係る画像処理装置10のハードウェア構成の一例を示す。本実施形態に係る画像処理装置10は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、及び表示装置1580を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、及びCD−ROMドライブ1560を有する入出力部と、入出力コントローラ1584に接続されるROM1510、フレキシブルディスク・ドライブ1550、及び入出力チップ1570を有するレガシー入出力部とを備える。
【0057】
ホスト・コントローラ1582は、RAM1520と、高い転送レートでRAM1520をアクセスするCPU1505及びグラフィック・コントローラ1575とを接続する。CPU1505は、ROM1510及びRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部を制御する。グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等がRAM1520内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置1580上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0058】
入出力コントローラ1584は、ホスト・コントローラ1582と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、CD−ROMドライブ1560を接続する。通信インターフェイス1530は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1540は、画像処理装置10内のCPU1505が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ1560は、CD−ROM1595からプログラム又はデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。
【0059】
また、入出力コントローラ1584には、ROM1510と、フレキシブルディスク・ドライブ1550、及び入出力チップ1570の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1510は、画像処理装置10が起動時に実行するブート・プログラム、画像処理装置10のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1550は、フレキシブルディスク1590からプログラム又はデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。入出力チップ1570は、フレキシブルディスク・ドライブ1550、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0060】
RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供される画像処理プログラムは、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。画像処理プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1520を介して画像処理装置10内のハードディスクドライブ1540にインストールされ、CPU1505において実行される。画像処理装置10にインストールされて実行される画像処理プログラムは、CPU1505等に働きかけて、画像処理装置10を、図1から図4にかけて説明した文章入力部100、画像入力部102、位置キーワード格納部110、時刻検出部120、時刻キーワード抽出部122、時刻キーワード格納部124、位置検出部130、位置キーワード抽出部132、画像キーワード抽出部140、画像抽出部150、画像格納部160、画像出力部180、および画像選択ユニット20として機能させる。
【0061】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】画像処理装置10の機能構成を示すブロック図である。
【図2】画像格納部160を示す図である。
【図3】時刻キーワード格納部124を示す図である。
【図4】位置キーワード格納部110を示す図である。
【図5】画像選択ユニット20の機能構成を示すブロック図である。
【図6】画像格納部160を示す図である。
【図7】画像キーワード重み格納部210を示す図である。
【図8】組み合わせ重み格納部220を示す図である。
【図9】画像処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0063】
10 画像処理装置
20 画像選択ユニット
100 文章入力部
102 画像入力部
110 位置キーワード格納部
120 時刻検出部
122 時刻キーワード抽出部
124 時刻キーワード格納部
130 位置検出部
132 位置キーワード抽出部
140 画像キーワード抽出部
150 画像抽出部
160 画像格納部
180 画像出力部
200 重み算出部
210 画像キーワード重み格納部
220 組み合わせ重み格納部
230 キーワード生成部
232 キーワード付与部
234 オブジェクト抽出部
236 オブジェクト名付与部
240 画像重み決定部
242 頻度算出部
244 頻度重み決定部
246 位置重み決定部
248 大きさ重み決定部
250 文章格納部
260 文章キーワード頻度算出部
262 表現態様重み格納部
270 文章キーワード重み決定部
280 文章キーワード重み格納部
290 画像選択部
300、310、320、330 画像
1505 CPU
1510 ROM
1520 RAM
1530 通信インターフェイス
1540 ハードディスクドライブ
1550 フレキシブルディスク・ドライブ
1560 CD−ROMドライブ
1570 入出力チップ
1575 グラフィック・コントローラ
1580 表示装置
1582 ホスト・コントローラ
1584 入出力コントローラ
1590 フレキシブルディスク
1595 CD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、画像を格納する画像格納部と、
入力された文章から前記画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出部と、
文章が入力された時刻を検出する時刻検出部と、
時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを格納する時刻キーワード格納部と、
前記時刻検出部が検出した時刻に対応づけて前記時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出部と、
前記画像キーワード抽出部が抽出したキーワード及び前記時刻キーワード抽出部が抽出したキーワードに対応づけて前記画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出部と、
前記画像抽出部が抽出した画像を、入力された文章とともに出力する画像出力部と
を備える画像処理装置。
【請求項2】
前記画像格納部は、画像の内容を示すキーワードに対応づけて、時刻を示すキーワードと当該時刻に関連する画像との組み合わせを複数格納している
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記時刻キーワード格納部は、時刻に対応づけて、当該時刻を含む期間を示すキーワードを格納しており、
前記画像格納部は、期間を示すキーワードに対応づけて、当該期間に関連する画像を格納している
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記時刻キーワード格納部は、時刻に対応づけて、当該時刻を含む季節を示すキーワードを格納しており、
前記画像格納部は、季節を示すキーワードに対応づけて、当該季節に関連する画像を格納している
請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
文章が入力された位置を検出する位置検出部と、
位置に対応づけて、当該位置を示すキーワードを格納する位置キーワード格納部と、
前記位置検出部が検出した位置に対応づけて前記位置キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する位置キーワード抽出部と
をさらに備え、
前記画像格納部は、位置を示すキーワードにさらに対応づけて、画像を格納しており、
前記画像抽出部は、前記位置キーワード抽出部が抽出したキーワードにさらに対応づけて前記画像格納部が格納している画像を抽出する
請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記画像格納部は、画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、位置を示すキーワードと当該位置に関連する画像との組み合わせを複数格納している
請求項5に記載の画像処理装置。
【請求項7】
画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、画像を画像格納部に格納する画像格納段階と、
入力された文章から前記画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出段階と、
文章が入力された時刻を検出する時刻検出段階と、
時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを時刻キーワード格納部に格納する時刻キーワード格納段階と、
前記時刻検出段階が検出した時刻に対応づけて前記時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出段階と、
前記画像キーワード抽出段階が抽出したキーワード及び前記時刻キーワード抽出段階が抽出したキーワードに対応づけて前記画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出段階と、
前記画像抽出段階が抽出した画像を、入力された文章とともに出力する画像出力段階と
を備える画像処理方法。
【請求項8】
画像を入力された文章と共に出力する画像処理装置用の画像処理プログラムであって、前記画像処理装置を、
画像の内容を示すキーワード及び時刻を示すキーワードに対応づけて、画像を格納する画像格納部と、
入力された文章から前記画像格納部が格納しているキーワードを抽出する画像キーワード抽出部と、
文章が入力された時刻を検出する時刻検出部と、
時刻に対応づけて、当該時刻を示すキーワードを格納する時刻キーワード格納部と、
前記時刻検出部が検出した時刻に対応づけて前記時刻キーワード格納部が格納しているキーワードを抽出する時刻キーワード抽出部と、
前記画像キーワード抽出部が抽出したキーワード及び前記時刻キーワード抽出部が抽出したキーワードに対応づけて前記画像格納部が格納している画像を抽出する画像抽出部と、
前記画像抽出部が抽出した画像を、入力された文章とともに出力する画像出力部
として機能させる画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−148667(P2007−148667A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−340872(P2005−340872)
【出願日】平成17年11月25日(2005.11.25)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】