説明

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム

【課題】ユーザ側が望むフォーマットのコンテンツを提供できるようにする。
【解決手段】外部表示装置からの要求に応じて画像データの一覧情報を生成し、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合に、前記外部表示装置で表示できない画像データに対して画像処理して前記外部表示装置に送信する画像処理装置であって、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合は、少なくとも1つのパターンにより画像処理された画像データのリストを含む一覧情報を生成し、前記外部表示装置で表示できない画像データに対し、前記外部表示装置によって選択されたパターンにより画像処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、外部装置からの要求に応じて画像データを送信するために用いて好適な画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、異なるメーカーの機器間で静止画、動画、音声などのデジタルコンテンツを相互に共有するためのガイドラインが、DLNA(登録商標)(Digital Living Network Aliance)において規定され、普及しつつある。DLNAガイドラインに準拠した機器間では、デジタルコンテンツを提供するデジタルメディアサーバ(DMS)と、デジタルコンテンツを表示するデジタルメディアプレーヤー(DMP)との間で、デジタルコンテンツのやり取りを行う。そして、DMSから提供されたデジタルコンテンツをDMPにおいて表示することが可能となる。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の技術によれば、まず、再生条件情報から、自身がコンテンツのフォーマットを変換できるものか又は他のサーバでフォーマットを変換できるものかを判定する。そして、フォーマットを変換することが可能なコンテンツの情報のみを公開し、さらにフォーマットを変換する必要があるコンテンツの要求があった場合に、フォーマットを変換して送信している。また、特許文献2に記載の技術によれば、まず、コンテンツデータのリストをネットワーク上に公開する際に使用するリソースを軽減するために、階層構造を維持しつつコンテンツデータを分類する。そして、分類に従ってコンテンツデータ数が一定数以下になるようにリストを公開している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−5254号公報
【特許文献2】特開2009−37452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、コンテンツを提供する側でフォーマットを決定して変換する。このため、複数のパターンにフォーマットを変換できるような場合であっても、どのようなフォーマットに変換可能であるかについては公開されず、ユーザ側からどのような変換をしたいかが選択できなかった。また、特許文献2に記載の技術では、表示不可能なコンテンツが存在した場合についての対応がされていない。
【0006】
本発明は前述の問題点に鑑み、ユーザ側が望むフォーマットのコンテンツを提供できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の画像処理装置は、外部表示装置からの要求に応じて画像データを送信する画像処理装置であって、前記外部表示装置からの要求に応じて画像データの一覧情報を生成する生成手段と、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合に、前記外部表示装置で表示できない画像データに対して画像処理する画像処理手段と、前記生成手段により生成された一覧情報を送信するとともに、前記画像処理手段によって画像処理された画像データを前記外部表示装置に送信する送信手段とを有し、前記生成手段は、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合は、前記画像処理手段によって少なくとも1つのパターンにより画像処理された画像データのリストを含む一覧情報を生成し、前記画像処理手段は、前記外部表示装置で表示できない画像データに対し、前記外部表示装置によって選択されたパターンにより画像処理することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザ側で表示できないコンテンツに関しても、ユーザ側が望むフォーマットのコンテンツを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】デジタルカメラ及び外部表示機器のネットワーク構成例を示す図である。
【図2】記憶媒体のディレクトリ構成例を示す図である。
【図3】実施形態における公開情報の構成例を示す図である。
【図4】実施形態に係るデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図5】外部表示機器に情報を送信する手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ100及び外部表示機器101のネットワーク構成例を示す図である。
図1において、デジタルカメラ100はコンテンツを提供するサーバであり、外部表示機器101はコンテンツを表示する装置である。ネットワークによりデジタルカメラ100と外部表示機器101とが接続されている。
【0011】
図4は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
図4において、デジタルカメラ100は、CPU401、ROM402、RAM403、画像生成部404、撮像部405、記憶媒体制御部406、及び通信I/F408を備えており、それぞれがシステムバス409に接続されている。
【0012】
CPU401は、ROM402が保持する制御プログラムを実行することにより、デジタルカメラ100全体を制御する。ROM402は、制御プログラムなどを保持する不揮発性メモリである。RAM403は、CPU401が制御プログラムを実行する際に作業領域として使用される揮発性メモリである。また、RAM403は、撮像して生成された画像データを記憶媒体407に記憶する前に一時的にバッファリングする領域としても使用される。
【0013】
画像生成部404は、撮像部405により生成され、RAM403に格納されたデジタル電気信号に対し、JPEG符号化やMPEG符号化などの画像生成処理を施し、画像データを生成する。また、記憶媒体407に保持されている画像データに対して何らかの画像処理の編集を行う際にも、画像生成処理を施す。
【0014】
撮像部405は、光学レンズ、CCD、A/D変換器などから構成され、光学レンズから入射した光をデジタル電気信号に変換し、RAM403に格納する。記憶媒体制御部406は記憶媒体407を制御するためのものである。記憶媒体407は画像データを記憶するためのものであり、例えば、コンパクトフラッシュ(登録商標)、ハードディスクなどである。通信I/F408は、外部表示機器101と通信するためのインタフェースであり、例えば無線LAN、イーサネット(登録商標)、Buletooth(登録商標)などである。
【0015】
<コンテンツ提供処理の流れ>
図5は、外部表示機器101に公開するコンテンツ情報を送信するまでの処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図5に示す各処理は、CPU401の制御により行われる。
まず、ステップS501において、ネットワークへの接続が指示されると処理を開始する。そして、ステップS502において、通信I/F408を用いてネットワークを確立する。なお、ネットワークを確立する際に、デジタルカメラ100は、自身のIPアドレスなどの必要事項を設定しておく必要がある。この必要事項を設定した上で、デジタルカメラ100はTCP/IPなどのプロトコルによって予めネットワークの構成が確立されている必要がある。そして、通信が確立されると、ステップS503へ移行する。
【0016】
次に、ステップS503において、デジタルカメラ100をコンテンツ提供サーバとして初期化する。本実施形態では、デジタルカメラ100をデジタルメディアサーバ(DMS)として動作させる。初期化が終了すると、ステップS504へ移行する。そして、ステップS504において、通信I/F408を介して外部表示機器101から何らかの要求を受信するまで待機する。そして、何らかの要求を受信すると、ステップS505へ移行する。
【0017】
次に、ステップS505において、外部表示機器101からの要求に対し、要求に含まれている識別情報を解析する。例えば識別情報としてURLを用いる場合、URLは、情報を提供する際に各ディレクトリ、コンテンツに1対1で対応できるように生成されている。識別情報を解析した後は、ステップS506へ移行する。
【0018】
次に、ステップS506において、ステップS505にて解析した結果、受信した要求がコンテンツの取得要求であるかどうかを判断する。この判断の結果、コンテンツ取得要求である場合にはステップS510へ移行し、コンテンツの取得要求でなく、ディレクトリ内の情報取得要求である場合にはステップS507へ移行する。
【0019】
ステップS507においては、情報取得要求の対象ディレクトリが記憶媒体407に実際に存在するかどうかを判断する。この判断の結果、実際に存在する場合にはステップS508へ移行し、存在しない場合にはステップS509へ移行する。ステップS508においては、外部表示機器101の情報取得要求に対して、記憶媒体407内の対応するディレクトリ内の公開情報(一覧情報)を生成する。ここで、公開情報には少なくとも識別情報であるURLが含まれるようにする。そして、各URLがディレクトリ又はコンテンツに対して1対1で対応するように公開情報を生成する。公開情報を生成すると、ステップS513へ移行する。一方、ステップS509においては、要求されたディレクトリに対応するファイルに対し、画像処理が可能なパラメータを関連付けた公開情報を生成する。そして、公開情報を生成すると、ステップS513へ移行する。
【0020】
また、ステップS510においては、外部表示機器101から要求されたコンテンツが記憶媒体407に記憶されたコンテンツであるか、又は画像処理が必要なコンテンツであるかどうかを識別情報の解析結果から判断する。この判断の結果、記憶媒体407に記憶されているコンテンツである場合にはステップS512へ移行し、画像処理が必要なコンテンツである場合にはステップS511へ移行する。
【0021】
ステップS511においては、記憶媒体制御部406により要求されたコンテンツに対して、対応するコンテンツを記憶媒体407から読み出し、画像生成部404により画像処理を施し、送信するためのコンテンツを生成する。そして、ステップS513へ移行する。一方、ステップS512においては、外部表示機器101から要求されたコンテンツを記憶媒体407から読み出す。そして、ステップS513へ移行する。
【0022】
次に、ステップS513において、通信I/F408を介してコンテンツ又は公開情報を外部表示機器101へ送信する。送信が終了すると、次の外部表示機器101からの要求に備え、ステップS504へ移行する。
【0023】
次に、具体的なディレクトリを例にして図5に示す処理について説明する。
図2は、本実施形態におけるデジタルカメラ100の記憶媒体407のディレクトリ構成例を示す図である。
図2において、記憶媒体407のルート(root)にはDCIMディレクトリ200が存在し、そのディレクトリには、"100XXXXX"ディレクトリ201及び"101XXXXX"ディレクトリ202が含まれている。"100XXXXX"ディレクトリ201内には、さらにJPEG画像データである"IMG_0001.JPG"ファイル203及びRAW画像データである"IMG_0002.CR2"ファイル204が含まれているものとする。
【0024】
図3は、本実施形態における公開情報の構成例を示す図である。なお、図3は、図2に示す記憶媒体407内の構成の場合に対する一例である。以下、外部表示機器101から受信する様々な要求に対する処理手順について具体的に説明する。
【0025】
<root以下の情報取得要求>
外部表示機器101からroot以下の情報の取得が要求されると、以下の手順により外部表示機器101へ情報が送信される。
ステップS504:外部表示機器101から要求を受信する。
ステップS505:識別情報を解析する。
ステップS506:root内の情報取得要求であると判断し、ステップS507へ移行する。
ステップS507:記憶媒体407にrootが存在するため、ステップS508へ移行する。
【0026】
ステップS508:root内には、DCIMディレクトリ200のみ存在するため、DCIMディレクトリ300を公開情報として生成する。このとき、公開情報に含まれる識別情報はDCIMディレクトリ300と1対1で対応するように構成する。
ステップS513:デジタルカメラ100はDCIMディレクトリ300に関する公開情報を外部表示機器101へ送信する。
【0027】
<DCIMディレクトリ300の情報取得要求>
外部表示機器101には、DCIMディレクトリが公開され、外部表示機器101に表示される。外部表示機器101のユーザの操作によりDCIMディレクトリが指定されると、デジタルカメラ100にDCIMディレクトリ300の情報の取得要求が送信される。外部表示機器101からDCIMディレクトリ300の情報の取得が要求されると、以下の手順により外部表示機器101へ情報が送信される。
ステップS504:要求を受信する。
ステップS505:識別情報を解析する。
ステップS506:DCIMディレクトリ300内の情報取得要求であると判断し、ステップS507へ移行する。
ステップS507:記憶媒体407にDCIMディレクトリ200が存在するため、ステップS508へ移行する。
【0028】
ステップS508:ここで、公開情報の対象となるディレクトリは、DCIMディレクトリ200内に存在する"100XXXXX"ディレクトリ201及び"101XXXXX"ディレクトリ202である。そこで、"100XXXXX"ディレクトリ301及び"101XXXXX"ディレクトリ302を公開情報として生成する。また、公開情報に含まれる識別情報はそれぞれのディレクトリと1対1で対応するように構成する。
ステップS513:デジタルカメラ100は"100XXXXX"ディレクトリ301及び"101XXXXX"ディレクトリ302に関する公開情報を外部表示機器101へ送信する。
【0029】
<"100XXXXX"ディレクトリ301の情報取得要求>
外部表示機器101には、"100XXXXX"ディレクトリ301及び"101XXXXX"ディレクトリ302が公開され、外部表示機器101に表示される。外部表示機器101のユーザの操作により"100XXXXX"ディレクトリ301または"101XXXXX"ディレクトリ302が指定されると、指定されたディレクトリの情報の取得要求がデジタルカメラ100に送信される。外部表示機器101から"100XXXXX"ディレクトリ301の情報取得要求がされると、以下の手順により外部表示機器101へ情報が送信される。
ステップS504:要求を受信する。
ステップS505:識別情報を解析する。
ステップS506:"100XXXXX"ディレクトリ301内の情報取得要求であると判断し、ステップS507へ移行する。
ステップS507:記憶媒体407に"100XXXXX"ディレクトリ201が存在するため、ステップS508へ移行する。
【0030】
ステップS508:"100XXXXX"ディレクトリ201内の公開する情報の対象となるコンテンツは"IMG_0001.JPG"ファイル203及び"IMG_0002.CR2"ファイル204である。ここで、"IMG_0001.JPG"ファイル203は外部表示機器101で表示可能であるため、そのまま"IMG_0001.JPG"ファイル303として公開情報を生成する。一方、"IMG_0002.CR2"ファイル204は外部表示機器101で表示することができないコンテンツであるため、"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304として公開情報を生成する。本実施形態では、"IMG_0002.CR2"ファイル204に対するディレクトリとして"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304を生成したが、ディレクトリ名はどのような名前でもよい。
【0031】
ステップS513:デジタルカメラ100は"IMG_0001.JPG"ファイル303及び"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304に対する公開情報を外部表示機器101へ送信する。
【0032】
<"IMG_0001.JPG"ファイル303の取得要求>
外部表示機器101には、"IMG_0001.JPG"ファイル303及び"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304が公開され、外部表示機器101に表示される。外部表示機器101のユーザの操作により"IMG_0001.JPG"ファイル303または"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304が指定されると、指定されたファイルまたはディレクトリの情報の取得要求がデジタルカメラ100に送信される。外部表示機器101から"IMG_0001.JPG"ファイル303の取得要求がなされると、以下の手順により外部表示機器101へコンテンツが送信される。
ステップS504:要求を受信する。
ステップS505:識別情報を解析する。
ステップS506:"IMG_0001.JPG"ファイル303の取得要求であると判断し、ステップS510へ移行する。
【0033】
ステップS510:識別情報の解析の結果、記憶媒体407内に記憶されたコンテンツであるため、ステップS512へ移行する。
ステップS512:"IMG_0001.JPG"ファイル203を記憶媒体407から読み出す。
ステップS513:デジタルカメラ100は"IMG_0001.JPG"ファイル203を外部表示機器101へ送信する。
【0034】
<"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304の情報取得要求>
外部表示機器101から"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304の情報取得要求がされると、以下の手順により外部表示機器101へ情報が送信される。
ステップS504:要求を受信する。
ステップS505:識別情報を解析する。
ステップS506:"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304内の情報取得要求であると判断し、ステップS507へ移行する。
ステップS507:"IMG_0002.CR2"ディレクトリ304は記憶媒体407に存在しないため、ステップS509へ移行する。
【0035】
ステップS509:"IMG_0002.CR2"ファイル204から画像処理を施し、"WB_1.JPG"ファイル305及び"WB_2.JPG"ファイル306として公開情報を生成する。ここで、"WB_1.JPG"ファイル305は、RAW画像データである"IMG_0002.CR2"ファイル204に対して例えば蛍光灯を用いてホワイトバランス処理を行ったJPEG画像データである。同様に、"WB_2.JPG"ファイル306は、"IMG_0002.CR2"ファイル204に対して例えば太陽光を用いてホワイトバランス処理を行ったJPEG画像データである。なお、これらの対応付けはどのようなものでもよく、公開情報に含まれる識別情報であるURLと1対1で対応させる。
【0036】
本実施形態では、異なるホワイトバランス処理によるリストを例としているが、他のパラメータで現像処理を施すようにしたJPEG画像を公開情報としてもよい。また、本実施形態では公開情報をコンテンツとしているが、パラメータごとのディレクトリや各パラメータを組み合わせたコンテンツまたはディレクトリとして公開情報を生成してもよい。
【0037】
ステップS513:デジタルカメラ100は"WB_1.JPG"ファイル305及び"WB_2.JPG"ファイル306に関する公開情報を外部表示機器101へ送信する。
【0038】
<"WB_1.JPG"ファイル305の取得要求>
外部表示機器101には、"WB_1.JPG"ファイル305及び"WB_2.JPG"ファイル306が公開され、外部表示機器101に表示される。外部表示機器101のユーザの操作により"WB_1.JPG"ファイル305または"WB_2.JPG"ファイル306が指定されると、指定されたファイルの情報の取得要求がデジタルカメラ100に送信される。
外部表示機器101から"WB_1.JPG"ファイル305の取得要求がなされると、以下の手順により外部表示機器101へコンテンツが送信される。
ステップS504:要求を受信する。
ステップS505:識別情報であるURLを解析する。
ステップS506:"WB_1.JPG"ファイル305の取得要求であると判断し、ステップS510へ移行する。
ステップS510:識別情報の解析の結果、記憶媒体407に記憶されているコンテンツではないため、ステップS511へ移行する。
【0039】
ステップS511:識別情報の解析の結果、この取得要求が"IMG_0002.CR2"ファイル204を現像処理する要求であると判断する。例えば、公開情報としてコンテンツ情報に蛍光灯を用いてホワイトバランス処理する動作を関連付けていた場合は、"IMG_0002.CR2"ファイル204を記憶媒体407から読み出す。そして、画像生成部404により蛍光灯を用いたホワイトバランス処理を行ってコンテンツを生成する。このように、公開情報に付加した識別情報に関連付けた処理動作に応じて、画像生成部404によりコンテンツを生成する。なお、現像処理のタイミングは外部表示機器101からコンテンツの取得要求を受信したタイミングでもよいし、コンテンツの公開前に予め作成しておいてもよい。
ステップS513:"WB_1.JPG"ファイル305を外部表示機器101へ送信する。
【0040】
本実施形態では、デジタルカメラ100の記憶媒体407のディレクトリ構成と公開情報として公開するディレクトリ構成とが完全に一致するようにするのではなく、公開情報では外部表示機器101で表示できないコンテンツをディレクトリとする。さらに、このディレクトリ以下の構成として画像処理を施すパラメータによって異なるディレクトリとしてさらに公開してもよいし、1つのパラメータを固定してパラメータの値ごとのコンテンツとして公開してよい。つまり、外部表示機器101で表示できないコンテンツに対応したディレクトリを生成し、以下の構成は複数のディレクトリと複数のコンテンツとの組み合わせの構成となってもよい。
【0041】
また、本実施形態では、表示できないコンテンツとしてRAW画像データを、処理の例としてホワイトバランス処理を例に説明したが、コンテンツの形式及び処理の種類はこれらに限定されるものではない。一方、例えば、ステップS504で受信した要求に含まれる識別情報に、外部表示機器101で表示可能なフォーマットの一覧情報が含まれている場合は、一覧情報に含まれていないフォーマットに関して表示できないコンテンツとして取り扱ってもよい。
また、本実施形態ではディレクトリの一階層ごとにユーザ操作に基づき取得要求を送信することとしたが、ディレクトリ構造の最下層のコンテンツに到達するまで、自動的に取得要求を繰り返すようにしてもよい。
【0042】
以上のように本実施形態によれば、表示不可能なコンテンツをディレクトリとして公開し、さらに表示不可能なコンテンツを複数の表示可能なコンテンツとして情報を提供するようにした。これにより、外部表示装置で表示できないコンテンツを表示できるようになる。また、例えば異なるパターンのパラメータを組み合わせて画像処理した複数のコンテンツから選択できるようにしたので、ユーザ側にとって所望のフォーマットのコンテンツを提供することができる。
【0043】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【符号の説明】
【0044】
401 CPU
404 画像生成部
408 通信I/F

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部表示装置からの要求に応じて画像データを送信する画像処理装置であって、
前記外部表示装置からの要求に応じて画像データの一覧情報を生成する生成手段と、
前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合に、前記外部表示装置で表示できない画像データに対して画像処理する画像処理手段と、
前記生成手段により生成された一覧情報を送信するとともに、前記画像処理手段によって画像処理された画像データを前記外部表示装置に送信する送信手段とを有し、
前記生成手段は、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合は、前記画像処理手段によって少なくとも1つのパターンにより画像処理された画像データのリストを含む一覧情報を生成し、
前記画像処理手段は、前記外部表示装置で表示できない画像データに対し、前記外部表示装置によって選択されたパターンにより画像処理することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記生成手段は、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合は、前記外部表示装置で表示できない画像データをディレクトリとして一覧情報を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記生成手段は、画像データまたはディレクトリに対応する識別情報を含む一覧情報を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記識別情報はURLの情報であることを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記外部表示装置で表示できない画像データはRAW画像データであり、
前記画像処理手段は、前記RAW画像データに対する現像処理を行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
外部表示装置からの要求に応じて画像データを送信する画像処理装置における画像処理方法であって、
前記外部表示装置からの要求に応じて画像データの一覧情報を生成する生成工程と、
前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合に、前記外部表示装置で表示できない画像データに対して画像処理する画像処理工程と、
前記生成工程において生成された一覧情報を送信するとともに、前記画像処理工程において画像処理された画像データを前記外部表示装置に送信する送信工程とを有し、
前記生成工程においては、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合は、前記画像処理工程において少なくとも1つのパターンにより画像処理された画像データのリストを含む一覧情報を生成し、
前記画像処理工程においては、前記外部表示装置で表示できない画像データに対し、前記外部表示装置によって選択されたパターンにより画像処理することを特徴とする画像処理方法。
【請求項7】
外部表示装置からの要求に応じて画像データを送信する画像処理装置を制御するためのプログラムであって、
前記外部表示装置からの要求に応じて画像データの一覧情報を生成する生成工程と、
前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合に、前記外部表示装置で表示できない画像データに対して画像処理する画像処理工程と、
前記生成工程において生成された一覧情報を送信するとともに、前記画像処理工程において画像処理された画像データを前記外部表示装置に送信する送信工程とをコンピュータに実行させ、
前記生成工程においては、前記外部表示装置で表示できない画像データが前記一覧情報に含まれる場合は、前記画像処理工程において少なくとも1つのパターンにより画像処理された画像データのリストを含む一覧情報を生成し、
前記画像処理工程においては、前記外部表示装置で表示できない画像データに対し、前記外部表示装置によって選択されたパターンにより画像処理することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−129808(P2012−129808A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279702(P2010−279702)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】