説明

画像処理装置および画像形成装置

【課題】外部装置の動作状況に応じて、自装置内の電力供給を制御する。
【解決手段】外部装置(PC3)と通信可能に接続し、PC3からの画像処理要求を受けて画像処理を行う画像処理装置(プリンタ2)は、過去にPC3から受信した画像処理要求をログとして記憶する印刷ログ記憶部282と、印刷ログ記憶部282からログを抽出し、当該抽出ログに係る画像処理要求を送信したPC3に状態確認信号(ping)を出力し、所定時間内にPC3から応答信号を受信したか否かを判定する動作状態監視部30と、応答信号を受信しなかった場合に、自装置内の電力供給を制限する電力供給管理部26とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置および画像形成装置に関し、特に、省電力モードを備える画像処理装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタや複合機などの画像処理装置においては、画像処理を実行してから所定の時間が経過した場合に、省電力モードに切り替えて、画像処理装置で消費される消費電力を抑える処理をしている。
また、画像処理装置は、電源をオン/オフする電源スイッチを備え、ユーザは画像処理装置を操作して、電源スイッチをオフに切り替えて、画像処理装置の電源をオフ状態にしている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−24799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像処理装置では、画像処理装置を利用したユーザは、当該画像処理装置を利用する利用者が他にいるか否かがわからないため、電源をオフに切り替えないことが多かった。例えば、画像処理装置を利用しないユーザBがまだ居室に残っている場合に、最後の利用者であるはずのユーザAは、画像処理装置の電源をオンの状態にしたまま退室してしまうことがあった。
以上のように、従来の画像処理装置は、利用者がいないにも関わらず電源がオン状態であるために電力が無駄に消費されるという問題点があった。
【0005】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたものであり、外部装置の動作状況に応じて、自装置内の電力供給を制御する画像処理装置および画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の画像処理装置は、外部装置と通信可能に接続し、前記外部装置からの画像処理要求を受けて画像処理を行う画像処理装置において、過去に前記外部装置から受信した画像処理要求をログとして記憶するログ記憶部と、前記ログ記憶部からログを抽出し、当該抽出された抽出ログに係る画像処理要求を送信した送信元外部装置に状態確認信号を出力し、所定時間内に前記送信元外部装置から応答信号を受信したか否かを判定する動作状態監視部と、前記応答信号を受信しなかった場合に、自装置内の電力供給を制限する電力供給管理部とを備える構成とした。
また、本発明の画像形成装置は、前記画像処理装置を備える構成とした。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像処理を要求する外部装置の電源がオフ状態であるときに、自装置の電源をオフするため、省電力効果が高い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施形態に係る省電力システムのブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図3】IPアドレステーブルに記憶されるデータの一例である。
【図4】印刷ログ記憶部に記憶されるデータの一例である。
【図5】時間帯区分テーブルに記憶されるデータの一例である。
【図6】曜日区分テーブルに記憶されるデータの一例である。
【図7】第1の実施形態に係る画像処理装置の電源制御処理動作のフローチャートである。
【図8】第1の実施形態に係る画像処理装置の動作状態監視処理動作のフローチャートである。
【図9】第2の実施形態に係る画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】時間帯接続数テーブルに記憶されるデータの一例を示す。
【図11】第2の実施形態に係る画像処理装置の動作状態監視処理動作のフローチャートである。
【図12】図11に続く第2の実施形態に係る画像処理装置の動作状態監視処理動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明について概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
【0010】
(第1の実施形態)
[省電力システムの構成]
図1に示すように、第1の実施形態における省電力システム1は、省電力機能を有する画像処理装置および画像形成装置としてのプリンタ2と、プリンタ2に画像処理を要求する外部装置としてのPC(Personal Computer)3(3a,3b,3c,・・・)とを備える。プリンタ2とPC3それぞれとは、有線又は無線によるネットワーク4を介して通信可能に接続される。
【0011】
(プリンタ2)
プリンタ2は、PC3と接続し、PC3からの画像処理要求で取得した画像データに対して画像処理を行い、画像を媒体に形成することができるネットワークプリンタである。
プリンタ2が備える構成についての詳細は、後記する。
プリンタ2は、例えば、電子写真記録方式のプリンタ、ファクシミリ装置、複写機、MFP(Multifunction Printer:複合機)などであるが、いかなる種類の画像形成装置であってもよい。
【0012】
(PC3)
PC3は、例えば、パーソナルコンピュータであり、ユーザに操作されて印刷指示が入力されるコンピュータである。PC3は印刷指示を受け、実行中の描画アプリケーションにより作成された画像データに基づき印刷データを生成して、画像処理要求とともにネットワーク4を介してプリンタ2に出力する。また、PC3は、電源がオン状態である場合に後記する状態確認信号を受信したときに、状態確認信号の送信元へ応答信号を出力する機能を備える。
【0013】
(ネットワーク4)
ネットワーク4は、例えば、有線/無線LAN(Local Area Network)などを介して、インターネットプロトコル(Internet Protocol)技術を利用して相互接続されるコンピュータネットワークである。また、LAN以外にも、ZigBee(登録商標)やBluetooth(登録商標)であってもよい。
【0014】
[プリンタ(画像処理装置)の構成]
プリンタ2の構成について、図2を参照して、画像形成を行う構成と、電力供給を行う構成と、本発明に係る省電力判定を行う構成とに分けて説明する。
ここで、図2に示す通信部22、印刷ログ生成部27および動作状態監視部30は、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)などで構成され、各構成部を機能させるプログラムにより実現することができる。
【0015】
(画像形成を行う構成)
プリンタ2は、図2に示すように、ネットワーク4に接続する外部接続部21と、外部接続部21を制御してPC3とデータの送受信を行う通信部22と、画像データに画像処理を行う画像処理部23と、画像処理後の画像を媒体に形成する画像形成部24とを備える。すなわち、プリンタ2は、PC3からの画像処理要求で取得した画像データに画像処理を行い、画像を媒体に形成する。
【0016】
画像形成部24は、画像形成部24全体の制御を行う制御部や現像装置、定着部、感光ドラム、転写ローラ、媒体搬送ローラなどを備える。
現像装置は、LEDヘッドにより静電潜像が形成される感光ドラム、この感光ドラムに形成された静電潜像をトナー像として顕像化する、感光ドラムに対向して配置される回転可能な現像ローラ、トナーカートリッジに収容されたトナーを現像ローラに移動・搬送させる供給ローラ、感光ドラムを帯電させる帯電ローラなどを備える。
【0017】
転写ローラは、感光ドラムに形成されたトナー像を記録媒体に転写するためのローラである。記録媒体に転写されたトナー像は、定着部によって記録媒体に定着される。
現像ローラは、感光ドラムに形成された静電潜像にを付着させ、静電潜像を可視像化してトナー像を形成する。供給ローラと現像ローラとには、高電圧電源によりバイアス電圧が印加され、電界の作用によってトナーを現像ローラに移動させて、顕像化する。
【0018】
定着部は、加熱ローラと定着ローラとが互いに対向して配置され、記録媒体に転写されたトナー像を加熱・圧着して、その記録媒体に定着させる。加熱ローラは、例えば、ハロゲンランプが内蔵されており、精密に温度制御される。この加熱ローラは、画像処理装置2が省電力モードであるとき、省電力モードから通常モードへ復帰したとき、画像形成部が画像を記録媒体に形成するまでの時間を短縮するために、画像形成部に供給される待機電力により、所定の温度に維持されていることが望ましい。
また、画像処理装置2は、省電力モードで動作するとき、電力供給部262により、感光ドラムや現像ローラなどの各種ローラを回転させるモータを駆動する電力や、高電圧電源が供給されない。これにより、高い省電力効果が得られる。
【0019】
(電力供給を行う構成)
また、プリンタ2は、図2に示すように、商用電源と接続する電源部25と、電源部25から供給される電力をプリンタ2の各構成部に電力を分配する電力供給管理部26とを備える。
この電力供給管理部26は、電力制御部261と電力供給部262とを備える。電力供給部262は電源部25と接続し、プリンタ2の各構成部に電力を分配する。この電力供給部262を電力制御部261が制御して電力供給量を制御する。これにより、画像処理装置2を電源オフにする(少なくとも、画像処理装置2全体の制御を行う制御部(CPU)への電力供給量を0にする)スイッチ(例えば、ラッチングリレー)の切り替えや、画像形成部24が備える各種モータを駆動する電力や加熱ローラに内蔵されたハロゲンランプなどへの電力供給量を減らして待機電力を低減する省電力モードへの切り替えが行われる。
【0020】
(省電力判定を行う構成)
また、プリンタ2は、図2に示すように、印刷ログ生成部27と、記憶部28と、計時部29と、動作状態監視部30とを備える。
【0021】
(印刷ログ生成部27)
印刷ログ生成部27は、通信部22が行う処理を監視し、通信部22が画像処理要求を取得したときに、その画像処理要求に係る印刷ログを生成する。この印刷ログは、通信部22が画像処理要求を取得した「印刷要求受信日時」と、画像処理を要求したPC3を識別する「印刷要求送信元IPアドレス」と、画像処理要求としてPC3から送信された印刷ファイル(画像データを含む)の名称「印刷ファイル名」とを含む情報である。
印刷ログ生成部27は、生成した印刷ログを印刷ログ記憶部282に記憶させる。
【0022】
(記憶部28)
記憶部28は、各種データを記憶する記憶部であり、IPアドレステーブル281と、印刷履歴記憶部としての印刷ログ記憶部282と、時間帯記憶部283とを備える。この記憶部28は、例えば、HD(Hard Disc)や光ディスクなどの不揮発性記憶手段である。
【0023】
IPアドレステーブル281は、PC3を識別するIPアドレスを記憶する記憶部である。図3はIPアドレステーブルに記憶されるデータの一例であり、IPアドレステーブル281は、ホスト装置名およびIPアドレスといったデータ項目をもつ。
「ホスト装置名」は、PC3それぞれにユーザが識別しやすいように任意で設定した情報である。「IPアドレス」は、PC3のIPアドレスである。
【0024】
印刷ログ記憶部282は、印刷ログを記憶する記憶部である。図4は印刷ログ記憶部282に記憶されるデータの一例であり、印刷ログ記憶部282は、印刷要求受信日時、印刷要求送信元IPアドレスおよび印刷ファイル名といったデータ項目をもつ。
「印刷要求受信日時」は、通信部22が画像処理要求を取得した日時情報である。「印刷要求送信元IPアドレス」は、画像処理を要求したPC3を識別する情報である。「印刷ファイル名」は、画像処理要求としてPC3から送信された印刷ファイル(画像データを含む)の名称とを含む情報である。
【0025】
時間帯記憶部283は、時間帯区分テーブル283Tと、曜日区分テーブル283Wとを備える。図5に時間帯記憶部の時間帯区分テーブルに記憶されるデータの一例を示し、図6に時間帯記憶部の曜日区分テーブルに記憶されるデータの一例を示す。
【0026】
時間帯区分テーブル283Tは、時間帯のデータ項目をもつ。「時間帯」には、1日がいくつかに区分された時間帯が記憶される。例えば、時間帯区分テーブル283Tには、図5に示すように、0:00〜24:00(23:59)をT1〜T5の5つの時間帯に区分して記憶され、それぞれ、時間帯T1「0:00〜7:59」、時間帯T2「8:00〜12:59」、時間帯T3「13:00〜17:59」、時間帯T4「18:00〜21:59」、時間帯T5「22:00〜23:59」と区分されて記憶されている。
【0027】
曜日区分テーブル283Wは、曜日のデータ項目をもつ。「曜日」には、曜日の情報が記憶される。例えば、曜日区分テーブル283Wには、図6に示すように、曜日W1「日曜」、曜日W2「月曜」、曜日W3「火曜」、曜日W4「水曜」、曜日W5「木曜」、曜日W6「金曜」、曜日W7「土曜」が記憶されている。
【0028】
(計時部29)
計時部29は、現在時刻を得られるタイマである。
【0029】
(動作状態監視部30)
動作状態監視部30は、初期動作処理部301と、印刷ログ時間帯判定部302と、状態確認判定部303とを備える。
【0030】
(初期動作処理部301)
初期動作処理部301は、動作状態監視処理の実行開始を決定する処理部である。この初期動作処理部301は、印刷ログ記憶部282に記憶された印刷ログの数が、動作状態監視処理を実行するために必要な数を満たすまで、動作状態監視処理を実行させない。
【0031】
まず、初期動作処理部301は、ユーザによりプリンタ2の電源スイッチがオンされたときの時刻を計時部29から取得する。この時刻を「電源オン時刻」とする。
初期動作処理部301は、印刷ログ記憶部282に記憶された印刷ログの数(印刷ログ総数)を取得する。この印刷ログ総数が、動作状態監視処理を行うために必要な数(必要最低限数)に満たない場合、初期動作処理部301は、印刷ログ総数がその必要最低限数に達するまで動作状態監視処理を実行させない。
【0032】
印刷ログ記憶部282に記憶された印刷ログ総数が必要最低限数に達している場合(または、印刷ログ総数が必要最低限数に達したとき)に、初期動作処理部301は、動作状態監視処理の実行開始判定を行う。
この実行開始判定において、初期動作処理部301は、印刷ログ記憶部282から直近(最新)の印刷ログを取得し、その印刷ログの印刷要求受信日時が、監視開始時刻から電源オフ監視時間が経過したか否かの判定(第1の判定)と、電源オン時刻から電源オフ監視時間が経過したか否かの判定(第2の判定)とを行う。これら2つの判定の双方で電源オフ監視時間が経過していた場合に、印刷ログ時間帯判定部302に動作状態監視処理の実行を開始させる。
この電源オフ監視時間は、予め設定された時間である。通信部22が後記する状態確認信号をPC3に送信してから、PC3(外部装置)が画像処理装置2に送信した応答信号が通信部22に到達するまでの十分な時間が、電源オフ監視時間には設定されている。
【0033】
(印刷ログ時間帯判定部302)
印刷ログ時間帯判定部302は、過去の印刷ログから、現在時刻の時間帯にて過去に印刷要求をしたPC3を検出する構成部である。
【0034】
印刷ログ時間帯判定部302は、現在時刻を計時部29から取得する。この時刻を「監視開始時刻」とする。
印刷ログ時間帯判定部302は、時間帯記憶部283から監視開始時刻を含む時間帯Tを取得し、印刷ログ記憶部282から時間帯Tの時間内にある印刷ログをすべて取得する。そして、印刷ログ時間帯判定部302は、取得した印刷ログから印刷要求送信元IPアドレスを抽出し、状態確認判定部303に印刷要求送信元IPアドレスを渡す。
ここで、時間帯Tの時間内に印刷ログが一つもない場合、印刷ログ時間帯判定部302は、電力制御部261に電力供給量を制御させる。例えば、電力制御部261に電源オフや省電力モードへの移行を指示してもよい。
【0035】
例えば、監視開始時刻が『2011年2月22日(火)10:45』であった場合、印刷ログ時間帯判定部302は、時間帯区分テーブル283T(図5)から『8:00〜12:59』の時間帯T2を取得する。また、印刷ログ時間帯判定部302は、曜日区分テーブル283W(図6)から『火曜』の曜日W3を取得する。時間帯Tが、曜日W3『火曜』の時間帯T2『8:00〜12:59』であれば、印刷ログ記憶部282(図4)から、『2011/2/15(火) 8:35』の印刷ログLog1と、『2011/2/15(火) 10:18』の印刷ログLog2とを取得する。そして、印刷ログLog1から『11.22.33.02』の印刷要求送信元IPアドレスを抽出する。また、印刷ログLog2からも『11.22.33.02』の印刷要求送信元IPアドレスを抽出する。そして、印刷ログ時間帯判定部302は、状態確認判定部303に、これら印刷要求送信元IPアドレスを渡す。
【0036】
(状態確認判定部303)
状態確認判定部303は、印刷ログ時間帯判定部302が検出したPC3は印刷要求を行える状態にあるか否かを判定する構成部である。
この状態確認判定部303は、印刷ログ時間帯判定部302から取得した印刷要求送信元IPアドレスを用いて、印刷要求送信元(外部装置)への状態確認コマンドを実行し、印刷要求送信元のPC3宛てに状態確認信号を通信部22に送信させる。このとき、通信部22は、状態確認信号として、例えばpingを用いてもよい。
状態確認判定部303は、状態確認信号を送信させた時刻を計時部29から取得する。この時刻を「状態確認実行時刻」とする。そして、状態確認判定部303は、状態確認実行時刻から所定時間が経過するまで待つ。
この所定時間が経過するまでに、印刷要求送信元のPC3から状態確認信号に対する応答信号を通信部22が受信したか否かを、状態確認判定部303は判定する。
【0037】
所定時間内に応答信号を受信した場合、その応答信号を送信したPC3は電源オン状態(スリープ状態を含む)であり、プリンタ2に印刷を要求する可能性が高い。そのため、電源オンのままにしておく。
一方、所定時間内に応答信号を受信しなかった場合、状態確認信号送信先のPC3は電源オフ状態であり、プリンタ2に印刷を要求することはない。そして、状態確認判定部303は、印刷ログ時間帯判定部302から取得した印刷要求送信元IPアドレスに該当するすべてのPC3宛てに状態確認信号を通信部22に送信させる。それらすべてのPC3(状態確認信号送信先のPC3)から応答信号がなかった場合、印刷を要求するPC3はないとすることができる。そこで、状態確認判定部303は、電力制御部261に電力供給量を制御させる。例えば、電力制御部261に電源オフや省電力モードへの移行を指示してもよい。
【0038】
次に、図7および図8を参照して、画像処理装置(プリンタ2)の電源制御処理動作について説明する(適宜、図1ないし図6を参照)。図7は電源制御処理動作のフローチャートである。
【0039】
まず、ユーザがプリンタ2の電源スイッチをオンにする(ステップS101,図7)。これにより、プリンタ2のCPUに電力が供給され、CPUは動作状態監視部30(初期動作処理部301、印刷ログ時間帯判定部302、状態確認判定部303)として動作を開始する。
初期動作処理部301は計時部29から現在時刻(電源オン時刻)を取得する(ステップS102)。
次に、初期動作処理部301は、印刷ログ記憶部282に記憶された印刷ログ総数を取得する(ステップS103)。そして、印刷ログ総数が必要最低限数を満たしているか否かを判定する(印刷ログ総数≧必要最低限数?)(ステップS104)。
【0040】
印刷ログ総数が必要最低限数未満であった場合(ステップS104,No)、印刷ログが十分に蓄積されたであろう時間(所定時間)が経過した後で、再度ステップS103の処理を行う。ここでは、所定時間を待機することとしているが、初期動作処理部301は、画像処理部23が印刷処理を行った回数をカウントしても構わない。このカウント数が印刷ログ総数になったときに、再度ステップS103の処理を行うこととしてもよい。
【0041】
一方、印刷ログ総数が必要最低限数以上であった場合(ステップS104,Yes)、初期動作処理部301は、印刷ログ記憶部282から最新の印刷ログを取得し(ステップS105)、最新の印刷ログから印刷要求受信日時を抽出する。
そして、初期動作処理部301は、計時部29から現在時刻(時刻A)を取得する(ステップS106)。
【0042】
初期動作処理部301は、印刷要求受信日時から電源オフ監視時間が経過したか否かの判定(第1の判定)を行う(ステップS107)。この第1の判定で、まだ時間が経過していなければ(ステップS107,No)、ステップS105の処理に戻る。
一方、時間が経過していれば(ステップS107,Yes)、初期動作処理部301は、電源オン時刻から電源オフ監視時間が経過したか否かの判定(第2の判定)を行う(ステップS108)。この第2の判定で、まだ時間が経過していなければ(ステップS108,No)、ステップS105の処理に戻る。
一方、時間が経過していれば(ステップS108,Yes)、初期動作処理部301は、動作状態監視処理の開始を許可する。これにより、動作状態監視部30は動作状態監視処理を実行する(ステップS109)。この動作状態監視処理については図8を用いて後記する。
【0043】
そして、動作状態監視処理が完了して、動作状態監視部30(状態確認判定部303)からの電力オフの指示を受けて、電力制御部261は電力供給部262を制御して、プリンタ2への電力の供給を制限する(ステップS110)。そして、動作状態監視部30はすべての処理を終了する。
【0044】
図8は、動作状態監視部の動作状態監視処理動作のフローチャートである。
動作状態監視処理を開始した動作状態監視部30は、印刷ログ時間帯判定部302として動作する。
まず、印刷ログ時間帯判定部302は計時部29から現在時刻(監視開始時刻)を取得する(ステップS201)。この監視開始時刻は、ステップS106(図7)にて初期動作処理部301が計時部29から取得した時刻Aであっても構わない。
【0045】
次に、印刷ログ時間帯判定部302は、時間帯記憶部283から監視開始時刻を含む時間帯Tを取得し(ステップS202)、印刷ログ記憶部282から時間帯Tの時間内にある印刷ログをすべて取得する(ステップS203)。
ここで、印刷ログ時間帯判定部302は、印刷ログ記憶部282から1つ以上の印刷ログを取得できたか否かを判定する(ステップS204)。
1つも取得できなかった場合(ステップS204,No)、印刷ログ時間帯判定部302は、電力制御部261に電源オフを指示する(ステップS205)。そして、動作状態監視処理(ステップS109,図7)を終了し、ステップS110(図7)の処理を行う。
【0046】
一方、1つ以上の印刷ログを取得できた場合(ステップS204,Yes)、印刷ログ時間帯判定部302は、ステップS203で取得した各印刷ログから印刷要求送信元IPアドレスを抽出する(ステップS206)。そして、印刷ログ時間帯判定部302は、抽出した印刷要求送信元IPアドレスを状態確認判定部303に渡し、処理を移行する。
【0047】
状態確認判定部303は、印刷要求送信元のPC3宛てに状態確認信号(例えば、ping)を通信部22に送信させ(ステップS207)、計時部29から現在時刻(状態確認実行時刻)を取得する(ステップS208)。この状態確認実行時刻は、通信部22が状態確認信号を送信した時刻である。
【0048】
そして、状態確認判定部303は、状態確認実行時刻から所定時間待機する処理を開始する。このとき、状態確認実行時刻から所定時間が経過する前に、印刷要求送信元のPC3から状態確認信号に対する応答信号を受信したか否かを判定する(ステップS209)。
【0049】
応答信号を受信した場合(ステップS209,Yes)、印刷要求送信元のPC3は電源オン状態であると判定し、状態確認判定部303は所定時間待機して(ステップS210)、再びステップS201の処理を実行する。
一方、応答信号を受信しなかった場合(ステップS209,No)、印刷要求送信元のPC3は電源オフ状態であると判定し、状態確認判定部303は、状態確認信号を未送信の印刷要求送信元のPC3があるか否かを判定する(ステップS211)。
【0050】
まだ状態確認信号を未送信の印刷要求送信元のPC3があれば(ステップS211,Yes)、再びステップS207の処理を実行する。
一方、状態確認信号を未送信の印刷要求送信元のPC3がなければ(ステップS211,No)、ステップS206で抽出したすべての印刷要求送信元IPアドレスに該当する印刷要求送信元のPC3は電源オフ状態であると判定し、状態確認判定部303は電力制御部261に電源オフを指示する(ステップS212)。そして、動作状態監視部30は、動作状態監視処理(ステップS109,図7)を終了し、ステップS110(図7)の処理を行う。
【0051】
第1の実施形態において、プリンタ2は、ネットワーク接続されている複数のホストPC3の電源がオン状態であるか否かを、ホストPC3に状態確認信号を送信し、そのホストPC3から応答信号を受信したか否かで判断する(図8のステップS107〜S211でNo)。つまり、状態確認の対象となるすべてのホストPC3の電源がオフされていると判断して、プリンタ2の電源をオフにする。これにより、ホストPCがオン状態でないにもかかわらず、プリンタ2の電源をオンのままにすることを防止することができる。
【0052】
また、図8のステップS202において、時間帯、曜日を取得して、ステップS203において、取得した時間帯、曜日の印刷ログを参照する。そして、ステップS207において、印刷ログにある印刷要求送信元に状態確認信号を送信する。そのため、時間帯、曜日によって、印刷指示を出すユーザが異なる場合においても、プリンタ2とネットワーク接続されているすべてのホストPCに、毎回状態確認を行うことなく、プリンタ2の電源をオフにすることができる。
【0053】
例えば、平日の午前中はPC3aのユーザが頻繁にプリンタ2で印刷をし、平日の午後中はPC3bのユーザが頻繁にプリンタ2で印刷をし、日曜日は終日PC3cのユーザが頻繁にプリンタ2で印刷をする。このプリンタ2は、平日の午前中でPC3aのみを対象に状態確認し、平日の午後中でPC3bのみを対象に状態確認し、日曜日でPC3cのみを対象に状態確認する。これにより、プリンタ2は、状態確認を行うたびに、ネットワーク接続されているすべてのPCを対象に状態確認を行わなくてもよい。特に、複数のホストPCが1つのプリンタに接続されている場合、そのプリンタ2の状態確認を効率化することによって、状態確認に要する時間を短縮でき、省電力化することが可能になる。
【0054】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係る画像処理装置(プリンタ2A)は、図9に示すように、第1の実施形態に係る画像処理装置(プリンタ2)とは以下の点において構成が異なっている。
まず、第2の実施形態では操作入力部31および接続数設定部32とを備える。そして、時間帯記憶部283において、第1の実施形態における時間帯区分テーブル283T(図2)の代わりに、第2の実施形態では時間帯接続数テーブル283TCを備える。また、動作状態監視部30において、第1の実施形態における印刷ログ時間帯判定部302の代わりに、第2の実施形態では印刷ログ時間帯判定部302Aを備え、第1の実施形態における状態確認判定部303の代わりに、第2の実施形態では状態確認判定部303Aを備える。この状態確認判定部303Aは、電源オフ判定部304を備える。
その他の構成は同様なので、説明を便宜的に省略する。
【0055】
(操作入力部31)
操作入力部31は、ユーザからの要求を受け付ける入力部であり、例えば、キーボードやマウスなどである。本実施形態において、ユーザは、プリンタ2が備える不図示の表示部を見ながら、操作入力部31を操作して、それぞれの時間帯における電源オフホスト数を入力する。
ここで、不図示の表示部は、ユーザが視認可能な情報を表示する表示部であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やディスプレイなどである。また、表示部および入力部は、LCDのような表示機能とタッチパッドのような位置入力機能との双方を兼ね備えたタッチパネルであってもよい。
【0056】
(接続数設定部32)
接続数設定部32は、操作入力部31から入力された時間帯および設定数のデータを時間帯接続数テーブル283TCに記憶させる処理部である。
【0057】
(時間帯接続数テーブル283TC)
時間帯接続数テーブル283TCは、時間帯および電源オフホスト数のデータ項目をもつ。「時間帯」には、1日がいくつかに区分された時間帯が記憶される。「電源オフホスト数」には、時間帯それぞれにおける設定数が記憶され、当該時間帯における電源オフ状態のホスト数が設定数以上であったときに、プリンタ2Aの電源をオフにするという判定基準となる設定数が記憶されている。
【0058】
例えば、時間帯接続数テーブル283TCには、図10に示すように、0:00〜24:00(23:59)をT1〜T5の5つの時間帯に区分して記憶され、それぞれ、時間帯「0:00〜7:59」および電源オフホスト数「5」のH1、時間帯T2「8:00〜12:59」および電源オフホスト数「0」のH2、時間帯T3「13:00〜17:59」および電源オフホスト数「0」のH3、時間帯T4「18:00〜21:59」および電源オフホスト数「2」のH4、時間帯T5「22:00〜23:59」および電源オフホスト数「5」のH5と区分されて記憶されている。
【0059】
(印刷ログ時間帯判定部302A)
印刷ログ時間帯判定部302Aは、第1の実施形態における印刷ログ時間帯判定部302と同様に、過去の印刷ログから、現在時刻の時間帯にて過去に印刷要求をしたPC3を検出する構成部である。
印刷ログ時間帯判定部302Aは、第1の実施形態における時間帯区分テーブル283Tの代わりに、時間帯接続数テーブル283TCを用いて、印刷ログ記憶部282から時間帯Tの時間内にある印刷ログをすべて取得する。
なお、それ以外の処理は、第1の実施形態における印刷ログ時間帯判定部302と同じであるため、説明を省略する。
【0060】
(状態確認判定部303A)
状態確認判定部303Aは、印刷ログ時間帯判定部302Aが検出したPC3すべてに印刷要求を行える状態にあるか否かを判定し、印刷要求を行える状態にないPC3の数をカウントし、電源オフ判定を行う構成部である。
この状態確認判定部303Aは、すべてのPC3に対して状態確認の判定を行ってから、電源オフ判定部304が処理を行って、それから電力制御部261に電力供給量を制御させる点で、第1の実施形態における状態確認判定部303と処理が異なる。
なお、それ以外の処理は、第1の実施形態における状態確認判定部303と同じであるため、説明を省略する。
【0061】
第1の実施形態における状態確認判定部303と同様に、状態確認判定部303Aは、印刷ログ時間帯判定部302Aから取得した印刷要求送信元IPアドレスを用いて、印刷要求送信元(外部装置)への状態確認コマンドを実行し、印刷要求送信元のPC3宛てに状態確認信号を通信部22に送信させる。このとき、通信部22は、状態確認信号として、例えばpingを用いてもよい。
そして、第1の実施形態における状態確認判定部303と同様に、所定時間が経過するまでに、印刷要求送信元のPC3から状態確認信号に対する応答信号を通信部22が受信したか否かを、状態確認判定部303Aは判定する。ここで、第2の実施形態に係る状態確認判定部303Aは、所定時間内に応答信号を受信しなかった場合に、状態確認信号送信先のPC3は電源オフ状態にあると判定して、電源オフカウント(変数mとする)に1を加算して、電源オフ状態にあるPC3をカウントする。
さらに、第2の実施形態に係る状態確認判定部303Aは、印刷ログ時間帯判定部302Aから取得したすべての印刷要求送信元IPアドレスのPC3(印刷要求送信元のPC3)宛てに状態確認信号を通信部22に送信させ、電源オフ状態にあるPC3をカウントする。これにより、電源オフカウントmの数が算出される。
印刷ログ時間帯判定部302Aから取得したすべての印刷要求送信元IPアドレスのPC3(印刷要求送信元のPC3)宛てに状態確認信号を送信して、状態確認を判定した後、電源オフ判定部304に処理を実行させる。
【0062】
(電源オフ判定部304)
電源オフ判定部304は、電源オフカウントmが電源オフホスト数以上であれば、電力制御部261に電力供給量を制御させる構成部である。
【0063】
電源オフ判定部304は、状態確認判定部303Aが計時部29から取得した「状態確認実行時刻」に該当する時間帯Tの時間帯Tの電源オフホスト数を、時間帯接続数テーブル283TCから取得する。電源オフカウントmが電源オフホスト数以上の値であれば、電源オフ判定部304は、電力制御部261に電力供給量を制御させる。例えば、電力制御部261に電源オフや省電力モードへの移行を指示してもよい。一方、電源オフカウントmが電源オフホスト数未満の値であれば、電源オンのままにしておく。
【0064】
次に、図11および図12を用いて、第2の実施形態に係る画像処理装置の動作状態監視処理動作について説明する。図11および図12は、画像処理装置(プリンタ2A)の動作状態監視処理動作のフローチャートである。図11のステップS301〜S308の処理は、図8のステップS201〜S208と同様の処理であるため、ここでは便宜上、ステップS307からの処理を説明し、ステップS301〜S306の処理は説明を省略する。
また、電源制御処理についても、第1の実施形態に係る画像処理装置(プリンタ2)と同様の処理(図7)であるため、説明を省略する。
【0065】
状態確認判定部303Aは、印刷要求送信元のPC3宛てに状態確認信号を通信部22に送信させ(ステップS307)、計時部29から現在時刻(状態確認実行時刻)を取得する(ステップS308)。この状態確認実行時刻は、通信部22が状態確認信号を送信した時刻である。
【0066】
そして、状態確認判定部303Aは、状態確認実行時刻から所定時間待機する処理を開始する。このとき、状態確認実行時刻から所定時間が経過する前に、印刷要求送信元のPC3から状態確認信号に対する応答信号を受信したか否かを判定する(ステップS309)。
【0067】
応答信号を受信した場合(ステップS309,Yes)、印刷要求送信元のPC3は電源オン状態であると判定し、状態確認判定部303AはステップS311の処理を実行する。
一方、応答信号を受信しなかった場合(ステップS309,No)、印刷要求送信元のPC3は電源オフ状態であると判定し、状態確認判定部303Aは、電源オフカウントmに1を加算(ステップS310)し(m=m+1)、状態確認信号を未送信の印刷要求送信元のPC3があるか否かを判定する(ステップS311)。
【0068】
まだ状態確認信号を未送信の印刷要求送信元のPC3があれば(ステップS311,Yes)、再びステップS307の処理を実行する。
一方、状態確認信号を未送信の印刷要求送信元のPC3がなければ(ステップS311,No)、状態確認判定部303Aは電源オフ判定部304に処理を移す。
電源オフ判定部304は、時間帯記憶部283Aの時間帯接続数テーブル283TCから、ステップS308で取得した状態確認実行時刻に該当する時間帯Tの電源オフホスト数を取得する(ステップS312,図12)。そして、取得した電源オフホスト数と、ステップS310で算出した電源オフカウントmとを比較して、電源オフカウントmが電源オフホスト数以上の値であるか否かを判定する(ステップS313)。
【0069】
ここで、電源オフカウントmが電源オフホスト数未満の値であれば(ステップS313,No)、状態確認判定部303Aは所定時間待機して(ステップS314)、再びステップS301(図11)の処理を実行する。
一方、電源オフカウントmが電源オフホスト数以上の値であれば、電源オフ判定部304は電力制御部261に電源オフを指示する(ステップS315)。そして、動作状態監視処理(ステップS109,図7)を終了し、ステップS110(図7)の処理を行う。
【0070】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されず、適宜変更して実施することが可能である。
第1の実施形態および第2の実施形態において、状態確認信号としてpingを用いた例を示しているが、画像処理装置2(2A)およびPC3それぞれに、状態確認信号の送信/応答をするアプリケーションをインストールしてもよい。
【0071】
また、第1の実施形態および第2の実施形態において、印刷ログ時間帯判定部302(302A)は、時間帯記憶部283から監視開始時刻を含む時間帯Tを取得しているが、印刷ログ時間帯判定部302は、所定の時間帯Tを予め決めておいてもよい。例えば、監視開始時刻から前後1時間を時間帯Tとすればよい。これにより、例えば、監視開始時刻が『2011年2月22日(火)10:45』であった場合、印刷ログ時間帯判定部302は、予め設定された時間帯Tが前後1時間であるため、10:45を基準時刻として前後1時間の9:45〜11:44を時間帯Tとして、印刷ログ記憶部282(図4)から印刷ログLog2を取得することになる。
【0072】
また、第2の実施形態において、状態確認判定部303Aは、電源オフ状態のPC3をカウントしているが(電源オフカウントm)(図11のステップS309〜S310)、状態確認判定部303Aは、電源オン状態のPC3をカウントしてもよい(電源オンカウント)。この場合、状態確認判定部303Aは、応答信号を受信した回数をカウントする。そして、時間帯接続数テーブル283TCには項目データ「電源オフホスト数」の代わりに「電源オンホスト数」を記録しておき、この電源オンホスト数より電源オンカウントが少ない場合に、状態確認判定部303Aは、画像処理装置2Aの電源をオフにする処理を以降で行えばよい。
【0073】
また、第2の実施形態において、電源オフ判定部304は、電源オフカウントの値が所定の電源オフホスト数の値を超えたとき(図12のステップS313でYes)、電源オフを指示する(ステップS315)という処理であってもよい。この処理により、ステップS309において応答信号を受信した場合においても(ステップS309でYes)、電源オン状態のPCが所定数以下である場合は、プリンタ2の電源をオフすることができる。例えば、プリンタ2とネットワーク接続するPC3が複数あり、その内のPC3aを使用するユーザだけがPCの電源をオフしなかったとしても、プリンタ2の電源をオフすることができる。
【符号の説明】
【0074】
1 省電力システム
2,2A プリンタ(画像処理装置)
3 PC(外部装置)
4 ネットワーク
21 外部接続部
22 通信部
23 画像処理部
24 画像形成部
25 電源部
26 電力供給管理部
27 印刷ログ生成部
28 記憶部
29 計時部
30 動作状態監視部
31 操作入力部
32 接続数設定部
261 電力制御部
262 電力供給部
281 IPアドレステーブル
282 印刷ログ記憶部
283 時間帯記憶部
283A 時間帯記憶部
283T 時間帯区分テーブル
283TC 時間帯接続数テーブル
283W 曜日区分テーブル
301 初期動作処理部
302、302A 印刷ログ時間帯判定部
303、303A 状態確認判定部
304 電源オフ判定部
Log(Log1,Log2) 印刷ログ
LAN 無線
m 電源オフカウント
T(T1,T2,T3,T4,T5) 時間帯
W1,W2,W3,W4,W5,W6,W7 曜日

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置と通信可能に接続し、前記外部装置から画像処理要求を受けて画像処理を行う画像処理装置において、
過去に前記外部装置から受信した画像処理要求をログとして記憶するログ記憶部と、
前記ログ記憶部からログを抽出し、当該抽出された抽出ログに係る画像処理要求を送信した送信元外部装置に状態確認信号を出力し、所定時間内に前記送信元外部装置から応答信号を受信したか否かを判定する動作状態監視部と、
前記応答信号を受信しなかった場合に、自装置内の電力供給を制限する電力供給管理部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記ログ記憶部は、前記画像処理要求を、受信時刻と共にログとして記憶し、
前記動作状態監視部は、現在時刻を基準時刻として、過去における基準時刻から所定時間帯内に受信したログを抽出して前記抽出ログとする
ことを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
【請求項3】
時間を区分けした時間帯情報を記憶する時間帯記憶部をさらに備え、
前記ログ記憶部は、前記画像処理要求を、受信時刻と共にログとして記憶し、
前記動作状態監視部は、現在時刻を含む前記時間帯情報の時間帯で受信したログを抽出して前記抽出ログとする
ことを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
【請求項4】
前記動作状態監視部は、前記抽出ログに係る画像処理要求を送信した前記送信元外部装置すべてに状態確認信号を出力し、
前記電力供給管理部は、前記送信元外部装置すべてから前記応答信号を受信しなかった場合に、自装置内の電力供給を制限する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載された画像処理装置。
【請求項5】
時間を区分けした時間帯情報と、電源オフホスト数とを対応付けて記憶する時間帯記憶部をさらに備え、
前記ログ記憶部は、前記画像処理要求を、受信時刻と共にログとして記憶し、
前記動作状態監視部は、現在時刻を含む前記時間帯情報の時間帯で受信したログを抽出して前記抽出ログとし、抽出した全ての前記抽出ログそれぞれに係る画像処理要求を送信した前記送信元外部装置すべてに状態確認信号を出力し、所定時間内に前記送信元外部装置から応答信号を受信した数が、前記電源オフホスト数以上であるか否かを判定し、
前記電力供給管理部は、前記電源オフホスト数以上の前記応答信号を受信しなかった場合に、自装置内の電力供給を制限する
ことを特徴とする請求項1に記載された画像処理装置。
【請求項6】
前記時間帯記憶部は、さらに、曜日別の曜日情報を記憶し、
前記動作状態監視部は、前記抽出ログから、さらに現在曜日を含む前記曜日情報の曜日に受信したログのみを抽出する
ことを特徴とする請求項3または請求項5に記載された画像処理装置。
【請求項7】
前記状態確認信号は、電源がオン状態の前記外部装置に対して、前記応答信号を返信することを要求する信号であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載された画像処理装置。
【請求項8】
前記状態確認信号は、pingであることを特徴とする請求項7に記載された画像処理装置。
【請求項9】
前記電力供給管理部は、ラッチングリレーを制御して自装置の電源スイッチをオフにすることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載された画像処理装置。
【請求項10】
請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載された画像処理装置を備える画像形成装置。
【請求項11】
請求項10に記載された画像形成装置は、モータおよび定着部を備え、
前記電力供給管理部は、前記モータや前記定着部への電力供給を制限することを特徴とする画像形成装置。
【請求項12】
複数の外部装置と通信可能に接続し、前記複数の外部装置から画像処理要求を受けて画像処理を行う画像処理装置において、
前記複数の外部装置から受信した画像処理要求の履歴を記憶する印刷履歴記憶部と、
前記印刷履歴記憶部の印刷履歴に基づいて、前記複数の外部装置を構成する少なくとも1つの外部装置の状態確認を行う動作状態監視部と、
前記状態確認が行われた外部装置の状態に基づいて、自装置内の電力供給を制限する電力供給管理部と
を備えることを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−10282(P2013−10282A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145114(P2011−145114)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】