説明

画像処理装置及び画像処理プログラム

【課題】文書内の印影を確認する場合に、その文書内において予め定められた印影の数と抽出した印影である可能性がある領域の数とが異なるときに、文書内の印影が正当であると判断してしまうことを抑制するようにした画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置の画像受付手段は、印影を含む画像を受け付け、印影情報受付手段は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付け、抽出手段は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像から印影である可能性がある領域を抽出し、印影数算出手段は、前記抽出手段によって抽出された領域の数にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出し、比較結果出力手段は、前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記印影情報受付手段によって受け付けられた印影の数との比較結果を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置及び画像処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ワークフローシステムは、文書の処理の流れを電子メッセージの流れとし、業務フローにしたがった電子メッセージの配信、電子メッセージの配信過程の管理などを行う。
ワークフローシステム等を導入したとしても、業務フローにしたがって文書が正しく処理されているかを判断するためには、その文書内の予め定められた位置に予め定められた承認印等があるかを確認する必要がある。そのために、文書をスキャナ等で読み取って(以下、スキャンともいう)、予め定められた承認印等が押されているか否かを認識し、そして、担当者が目視による最終的な確認を行っている。
【0003】
これに関連する技術として、例えば、特許文献1には、ユーザーが認識結果の確かさを的確に認識し修正作業を効率よくできるようにし、また誤認識の原因を容易に判断できるようにすることを目的とし、確信度決定部は、最終的認識結果を得るまでの各処理段階で得られた情報を証拠として総合的に認識結果の確信度を決定し、ディスプレイや印字装置では、この確信度の情報を認識結果に付加して表示又は印刷し、また、必要に応じて途中の処理段階で確信度が低い候補を排除し、あるいは処理を中断し、さらに、ある処理段階までの確信度を前又は後の処理に反映させることが開示されている。
【特許文献1】特開平05−182014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、文書内の印影を確認する場合に、その文書内において予め定められた印影の数と抽出した印影である可能性がある領域の数とが異なるときに、文書内の印影が正当であると判断してしまうことを抑制するようにした画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
請求項1の発明は、印影を含む画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付ける印影情報受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像から印影である可能性がある領域を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された領域の数にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出する印影数算出手段と、前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記印影情報受付手段によって受け付けられた印影の数との比較結果を出力する比較結果出力手段を具備することを特徴とする画像処理装置である。
【0006】
請求項2の発明は、前記抽出手段によって抽出された領域内の印影に対して、該印影以外の他の画像との重なりに基づいて、該領域内の画像が印影である度合を示す印影度を算出する印影度算出手段をさらに具備し、前記印影数算出手段は、前記印影度算出手段によって算出された印影度にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置である。
【0007】
請求項3の発明は、前記印影情報受付手段は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の押印される領域を受け付け、前記抽出手段は、前記印影情報受付手段によって受け付けられた領域内で、印影である可能性がある領域を抽出し、前記印影情報受付手段によって受け付けられた領域に応じて、前記印影度算出手段によって算出された印影度を補正する印影度補正手段をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
【0008】
請求項4の発明は、前記印影情報受付手段は、ワークフロー内の対象としているフェーズ及び該フェーズにおける前記画像内の押印される領域を受け付け、前記抽出手段は、前記印影情報受付手段によって受け付けられた領域内で、印影である可能性がある領域を抽出し、前記印影情報受付手段によって受け付けられたワークフロー内の対象としているフェーズに応じて、前記印影度算出手段によって算出された印影度を補正する印影度補正手段をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置である。
【0009】
請求項5の発明は、前記印影情報受付手段は、ワークフロー内の対象としているフェーズにおける前記画像内の印影の数を受け付け、前記比較結果出力手段は、前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記対象としているフェーズにおける印影の数との比較結果を、該フェーズにおける比較結果として出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置である。
【0010】
請求項6の発明は、コンピュータを、印影を含む画像を受け付ける画像受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付ける印影情報受付手段と、前記画像受付手段によって受け付けられた画像から印影である可能性がある領域を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された領域の数にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出する印影数算出手段と、前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記印影情報受付手段によって受け付けられた印影の数との比較結果を出力する比較結果出力手段として機能させることを特徴とする画像処理プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の画像処理装置によれば、文書内の印影を確認する場合に、その文書内において予め定められた印影の数と抽出した印影である可能性がある領域の数とが異なるときに、文書内の印影が正当であると判断してしまうことを抑制することができる。
【0012】
請求項2の画像処理装置によれば、印影とその他の画像との重なりを用いて、抽出した印影である可能性がある領域の確度を高めることができる。
【0013】
請求項3の画像処理装置によれば、文書内において予め定められた印影の領域を用いて、抽出した印影である可能性がある領域の確度を高めることができる。
【0014】
請求項4の画像処理装置によれば、ワークフロー内の対象としているフェーズを用いて、抽出した印影である可能性がある領域の確度を高めることができる。
【0015】
請求項5の画像処理装置によれば、利用者は、対処としているフェーズにおける比較結果を知ることができる。
【0016】
請求項6の画像処理プログラムによれば、文書内の印影を確認する場合に、その文書内において予め定められた印影の数と抽出した印影である可能性がある領域の数とが異なるときに、文書内の印影が正当であると判断してしまうことを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面に基づき本発明を実現するにあたっての好適な各種の実施の形態の例を説明する。
まず、本実施の形態が利用される状況を説明する。
本実施の形態は、ワークフローシステム等と連携してもよい。前述したように、ワークフローシステムは、文書の処理の流れを電子メッセージの流れとし、業務フローにしたがった電子メッセージの管理等を行う。その業務フローは工程によって構成されており、その工程はフェーズ毎に分かれている。また、ワークフローシステムは、グループウェアシステム、進捗管理プログラム等と組み合わせて用いられる場合が多い。本実施の形態は、文書をスキャンし、予め定められた承認印等が押されているか否かを担当者が目視によって確認を行う場合に利用される。
また、昨今、内部統制などにおいて、文書をスキャンし、電子的に格納する事によって、いわゆる業務フローの可視化を行い、内外に対して業務フローが適切に実施されている事を確認・証明する必要がある。このような内部統制システム又は内部統制の業務フローを行うワークフローシステムと連携して、本実施の形態を利用してもよい。なお、内部統制システムにおいても、業務フローにしたがった管理を行い、その業務フローは工程によって構成されており、その工程はフェーズ毎に分かれている。
【0018】
図1は、第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、コンピュータ・プログラム、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するの意である。また、モジュールは機能にほぼ一対一に対応しているが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前であることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、そのときの状況・状態に応じて、又はそれまでの状況・状態に応じて定まることの意を含めて用いる。
また、以下、印影とは、印形(はんこ、スタンプ、印章、印鑑等)を紙等に押したときに、その紙等に付いた印形の跡の画像をいう。
【0019】
第1の実施の形態は、図1に示すように、スキャン条件指定モジュール110、画像受付モジュール120、スキャン条件自動判定モジュール130、印影抽出モジュール140、印影度算出モジュール150、印影数算出モジュール160、制御条件設定モジュール170、判定モジュール180、結果通知モジュール190を有している。
【0020】
スキャン条件指定モジュール110は、画像受付モジュール120、印影抽出モジュール140、印影度算出モジュール150と接続されている。画像受付モジュール120がスキャナで画像を読み取るときに、その読み取り条件を画像受付モジュール120に対して指定する。そして、指定した画像の読み取り条件を印影抽出モジュール140、印影度算出モジュール150に渡すようにしてもよい。読み取り条件としては、具体的には、例えば、解像度、圧縮率、画像フォーマット(JPEG(Joint Photographic Experts Group)等)の指定などがある。
【0021】
画像受付モジュール120は、スキャン条件指定モジュール110、スキャン条件自動判定モジュール130、印影抽出モジュール140と接続されている。印影を含む画像を受け付けて、その画像を印影抽出モジュール140へ渡す。画像を受け付けるとは、スキャナで画像を読み取ること、ファックスで画像を受信すること、画像データベース等から画像を読み出すこと等が含まれる。その画像は、1枚であってもよいし、複数枚の画像であってもよい。また、画像の内容として、ビジネス用に用いられる文書、帳票、伝票(領収書等)等であってもよい。
画像受付モジュール120は、スキャナで画像を読み取る場合は、スキャン条件指定モジュール110からの読み取り条件の指定を受けることがある。また、スキャン条件自動判定モジュール130に受け付けた画像を渡すようにしてもよいし、スキャン条件自動判定モジュール130からの指示に応じて、そのスキャナで画像を読み取ったときの条件を渡してもよい。
【0022】
スキャン条件自動判定モジュール130は、画像受付モジュール120、印影抽出モジュール140、印影度算出モジュール150と接続されている。画像に読み取り条件が含まれている場合は、画像受付モジュール120から画像を受け取り、その画像を解析して読み取り条件を抽出する。また、画像受付モジュール120に対して読み取り条件を渡すように指示を出して、その画像受付モジュール120から読み取り条件を受け取るようにしてもよい。そして、その読み取り条件を印影抽出モジュール140、印影度算出モジュール150に渡すようにしてもよい。読み取り条件としては、具体的には、例えば、解像度、圧縮率、画像フォーマットの指定などがある。また、スキャン条件指定モジュール110が指定した読み取り条件以外に、画像受付モジュール120のスキャナ自体が画像に合わせて設定した読み取り条件、例えば、カラーモードでの読み取り、文書(黒一色のみのビジネス文書、限定数のビジネス文書、地図、写真等)に適したモードでの読み取り等を含めてもよい。
【0023】
印影抽出モジュール140は、スキャン条件指定モジュール110、画像受付モジュール120、スキャン条件自動判定モジュール130、印影度算出モジュール150と接続されている。画像受付モジュール120によって受け付けられた画像から印影である可能性がある領域を抽出する。そして、抽出した領域を印影度算出モジュール150又は印影数算出モジュール160に渡す。また、領域を抽出するときに、スキャン条件指定モジュール110又はスキャン条件自動判定モジュール130から受け取った読み取り条件を用いるようにしてもよい。つまり、読み取り条件に応じて、抽出方法やその抽出に用いるパラメータを変更する。具体的には、例えば、スキャン条件自動判定モジュール130から読み取り条件としてカラーモードでの読み取りを受け取ったならば、印影に用いられている一般的な色である赤、青等の領域を抽出することを行う。また、印影の外形に用いられている円、矩形等の特定形状を抽出するようにしてもよい。
【0024】
印影度算出モジュール150は、スキャン条件指定モジュール110、スキャン条件自動判定モジュール130、印影抽出モジュール140、印影数算出モジュール160と接続されている。印影抽出モジュール140によって抽出された領域内の印影に対して、その印影以外の他の画像との重なりに基づいて、その領域内の画像が印影である度合を示す印影度を算出する。そして、算出した印影度を印影数算出モジュール160に渡す。また、印影度を算出するときに、スキャン条件指定モジュール110又はスキャン条件自動判定モジュール130から受け取った読み取り条件を用いるようにしてもよい。なお、印影度として、印影らしさが高い場合は数値を高く(大)にしてもよいし(例えば、100は印影らしさが高い等)、逆に数値を低く(小)にしてもよい(例えば、1は印影らしさが高い等)。また、2値化した符号であってもよい(例えば、「A」は印影度が高い、「B」は印影度が低い等)。以下では、印影らしさが高い場合は数値を高くする印影度を用いて説明する。
印影度算出モジュール150は、印影度として、印影抽出モジュール140によって抽出された印影が他の画像(文字、罫線等)と重なっている度合を算出する。したがって、他の画像と重なっていなければ、印影度は高くなる。また、他の画像と重なっている面積が広い場合は、印影度は低くなる。
【0025】
印影数算出モジュール160は、印影度算出モジュール150、判定モジュール180と接続されている。印影抽出モジュール140によって抽出された領域の数にしたがって、画像受付モジュール120によって受け付けられた画像内の印影の数を算出する。また、印影度算出モジュール150によって算出された印影度にしたがって、画像受付モジュール120によって受け付けられた画像内の印影の数を算出するようにしてもよい。そして、その算出した印影の数を判定モジュール180に渡す。
印影度算出モジュール150によって算出された印影度にしたがって、印影の数を算出する場合は、予め定められた閾値と比較して、その閾値以上の印影度を有する印影の数を計数する。これによって、正しい位置にある印影だけを計数することになる。本来の印影があるべき位置は、他の画像がない空白の領域である場合であって、他の画像と重なりがあるときは内部統制等において正当なものとみなされないような場合に対応するものである。
【0026】
制御条件設定モジュール170は、判定モジュール180と接続されている。画像受付モジュール120によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付ける。例えば、利用者の操作によって入力された、その画像内に本来あるべき印影の数を受け付ける。また、予め対象となっている画像の文書と対応して印影の数を記憶している記憶装置から、その画像と対応している印影の数を読み出すようにしてもよい。また、制御条件設定モジュール170は、ワークフローシステムと連携して、対象となっている画像の文書は、現在、どのようなフェーズにあるかを検知して、そのフェーズにおける印影の数を受け取るようにしてもよい。
【0027】
判定モジュール180は、印影数算出モジュール160、制御条件設定モジュール170、結果通知モジュール190と接続されている。印影数算出モジュール160によって算出された印影の数と、制御条件設定モジュール170によって受け付けられた印影の数とを比較する。そして、その比較結果を結果通知モジュール190に渡す。
【0028】
結果通知モジュール190は、判定モジュール180と接続されている。判定モジュール180から比較結果を受け取り、それを出力する。比較結果として、あるべき印影の数と印影数算出モジュール160によって算出された印影の数とが一致しない場合、利用者に通知する。ここでの通知とは、その旨をディスプレイ等の表示装置に表示すること、プリンタ等の印刷装置に印刷すること、電子メール等で送信すること、ワークフローシステム等に渡すこと等が含まれる。通知する内容として、印影の数が一致しないことの他に、スキャナでの読み取り条件を変更すること、文書を修正することを促すようなもの等であってもよい。
【0029】
図2は、第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。図3から図6を用いて、具体例を示しながら説明する。
ステップS202では、利用者の操作に応じて、スキャン条件指定モジュール110が画像受付モジュール120に対して、スキャナの読み取り条件を指定する。
ステップS204では、スキャン条件自動判定モジュール130が画像受付モジュール120の読み取り条件を判定する。
【0030】
ステップS206では、画像受付モジュール120が、ステップS202、ステップS204での読み取り条件で、文書を読み取る。例えば、図3に示した文書画像300の画像を読み取る。文書画像300は、押印欄350を有している。そして、押印欄350内に、印影310、印影320があり、押印欄350外の場所に印影330がある。つまり、文書画像300の押印欄350内に押印されているものが2つ、それ以外の場所に押印されているものが1つある状態である。
【0031】
ステップS208では、印影抽出モジュール140が、ステップS206で読み取った画像内から印影らしい領域を抽出する。図4は、印影抽出モジュール140が、文書画像300内からカラー領域を用いて印影を抽出する例を示した説明図である。例えば、ステップS204で、カラーモードでの読み取りであると判定した場合、黒以外の領域であるカラー領域420、カラー領域430を抽出する。例えば、限定色化(特定の色(例えば、赤色)の画像領域を抽出する)を利用して、印影320、印影330を抽出する。そして、その他の領域に対して円、矩形等の特定形状とのパターンマッチングを行って、印影310を抽出する。そして、図5は、印影抽出モジュール140が、文書画像300内から印影である可能性がある領域を抽出する例を示した説明図である。印影310を囲む印影候補領域510、印影320を囲む印影候補領域520、印影330を囲む印影候補領域530を抽出する。ここで、印影候補領域とは印影の外接矩形である。
【0032】
ステップS210では、印影度算出モジュール150が、ステップS208で抽出された領域内の印影の画像の印影度を算出する。つまり、印影らしい領域内の画像が、他のオブジェクトである画像(文字、罫線等)とどの程度重なっているかを算出する。
図6は、抽出する印影610の例を示す説明図である。例えば、印影候補領域620をブロックに分割して、印影610以外の画像が存在するブロック数と、印影610だけが存在するブロック数を計数し、その比率(印影のみが存在するブロック数/印影以外の画像が存在するブロック数(分母が0の場合は分母を1とする))を印影度として算出する。また、印影候補領域内の画素数を計数して、予め定められた本来の印影(パターンマッチングにおける辞書となる印影、教師印影)の画素数との比率(予め定められた印影の画素数/印影候補領域内の画素数×100(%))を印影度として算出するようにしてもよい。印影のみであるならば100%に近似する値となるが、他の画像が重なっている場合はその値が低くなる。また、色毎のレイヤー(階層)に分けて、そのレイヤーにおける印影候補領域内の画素数を計数して、予め定められた印影の画素数との比率を印影度として算出するようにしてもよい。また、印影がカラーであるならば、その印影候補領域内で、そのカラー以外の画素の個数に基づいて、印影度を算出してもよい。また、印影候補領域内の画素密度(白以外の画素数/全画素数)と本来の印影におけるその印影の外接矩形内の画素密度とを比較して、印影度を算出してもよい。また、印影の外形(例えば、円部分、矩形部分等)と重なっている画素数に基づいて、印影度を算出するようにしてもよい。
【0033】
ステップS212では、印影数算出モジュール160が、他のオブジェクトである画像と重なっていない印影の個数を算出する。つまり、ステップS210で算出された印影度と予め定められた閾値とを比較して、その閾値以上である印影度を持つ印影を計数する。
ステップS214では、判定モジュール180が、ステップS212で算出された印影の個数と、制御条件設定モジュール170によって受け付けられた印影の数(本来あるべき印影の数)とを比較する。
ステップS216では、結果通知モジュール190が、ステップS214での比較結果を利用者であるユーザーに通知する。そして、スキャナでの読み取り条件を変更すること、文書の修正を促すこと等を通知してもよい。
【0034】
図7は、第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
第2の実施の形態は、図7に示すように、スキャン条件指定モジュール710、画像受付モジュール720、スキャン条件自動判定モジュール730、印影位置特定モジュール735、印影抽出モジュール740、印影度算出モジュール750、印影度補正モジュール755、印影数算出モジュール760、制御条件設定モジュール770、判定モジュール780、結果通知モジュール790を有している。第1の実施の形態と比べると、スキャン条件指定モジュール710はスキャン条件指定モジュール110に、画像受付モジュール720は画像受付モジュール120に、スキャン条件自動判定モジュール730はスキャン条件自動判定モジュール130に、印影抽出モジュール740は印影抽出モジュール140に、印影度算出モジュール750は印影度算出モジュール150に、印影数算出モジュール760は印影数算出モジュール160に、制御条件設定モジュール770は制御条件設定モジュール170に、判定モジュール780は判定モジュール180に、結果通知モジュール790は結果通知モジュール190に、それぞれ対応し、同等の機能、働きを有しているので重複した説明を省略する。
【0035】
画像受付モジュール720は、スキャン条件指定モジュール710、スキャン条件自動判定モジュール730、印影位置特定モジュール735と接続されている。画像受付モジュール720は、受け付けた画像を印影位置特定モジュール735へ渡す。
【0036】
印影位置特定モジュール735は、画像受付モジュール720、印影抽出モジュール740、制御条件設定モジュール770と接続されている。画像受付モジュール720から画像を受け取り、制御条件設定モジュール770によって受け付けられた領域内で、印影である可能性がある領域を特定する。例えば、画像受付モジュール720から受け取った画像について、その画像内で本来印影がある領域を制御条件設定モジュール770から受け取る。また、画像受付モジュール720から受け取った画像の元の文書のフォームを制御条件設定モジュール770から受け取り、その文書のフォームを解析して、印影がある領域を特定するようにしてもよい。そして、特定した領域を印影抽出モジュール740に渡す。
【0037】
印影抽出モジュール740は、スキャン条件指定モジュール710、スキャン条件自動判定モジュール730、印影位置特定モジュール735、印影度算出モジュール750、制御条件設定モジュール770と接続されている。画像受付モジュール720が受け付けた画像内から印影位置特定モジュール735によって特定された領域内で、印影である可能性がある領域を抽出する。また、制御条件設定モジュール770によって受け付けられた領域内で、印影である可能性がある領域を抽出するようにしてもよい。そして、抽出した領域を印影度算出モジュール750又は印影数算出モジュール760に渡す。また、領域を抽出するときに、スキャン条件指定モジュール710又はスキャン条件自動判定モジュール730から受け取った読み取り条件を用いるようにしてもよい。
【0038】
印影度算出モジュール750は、スキャン条件指定モジュール710、スキャン条件自動判定モジュール730、印影抽出モジュール740、印影度補正モジュール755、制御条件設定モジュール770と接続されている。印影抽出モジュール740によって抽出された領域内の印影に対して、その印影以外の他の画像との重なりに基づいて、その領域内の画像が印影である度合を示す印影度を算出する。そして、算出した印影度を印影度補正モジュール755に渡す。また、印影度を算出するときに、スキャン条件指定モジュール710又はスキャン条件自動判定モジュール730から受け取った読み取り条件を用いるようにしてもよいし、制御条件設定モジュール770によって受け付けられた印影に関する情報(例えば、本来の印影)を用いるようにしてもよい。
【0039】
印影度補正モジュール755は、印影度算出モジュール750、印影数算出モジュール760、制御条件設定モジュール770と接続されている。制御条件設定モジュール770によって受け付けられた領域に応じて、印影度算出モジュール750によって算出された印影度を補正する。つまり、印影のある領域の種類(他の画像と重なりが生じにくい領域であるか、他の画像との重なりが生じやすい領域であるか等)によって、印影との重なりの発生度合が異なるので、印影度を補正する。そして、補正した印影度を印影数算出モジュール760に渡す。また、制御条件設定モジュール770によって受け付けられたワークフロー内の対象としているフェーズに応じて、印影度算出モジュール750によって算出された印影度を補正するようにしてもよい。つまり、フェーズによって、印影がある領域が異なるので、フェーズによって印影度を補正してもよい。
【0040】
印影数算出モジュール760は、印影度補正モジュール755、制御条件設定モジュール770、判定モジュール780と接続されている。印影度補正モジュール755によって補正された印影度にしたがって、画像受付モジュール720によって受け付けられた画像内の印影の数を算出するようにしてもよい。そして、その算出した印影の数を判定モジュール780に渡す。具体例には、例えば、予め定められた閾値と比較して、その閾値以上の印影度を有する印影の数を計数する。ここで、印影度補正モジュール755によって印影度は補正されているので、例えば、他の画像との重なりが発生しやすい領域内での印影の印影度も高い値となり、それらの印影も計数対象となる。そして、その算出した印影の数を判定モジュール780に渡す。
【0041】
制御条件設定モジュール770は、印影位置特定モジュール735、印影抽出モジュール740、印影度算出モジュール750、印影度補正モジュール755、印影数算出モジュール760、判定モジュール780と接続されている。画像受付モジュール720によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付ける。
また、制御条件設定モジュール770は、画像受付モジュール720によって受け付けられた画像内の押印される領域を受け付けるようにしてもよい。ここでの画像内の押印される領域とは、本来印影が存在すべき領域であり、そしてその領域とは、具体的には、例えば、矩形であって、その左上の位置を示す座標、矩形の横幅と縦長を受け付ける。
また、制御条件設定モジュール770は、ワークフロー内の対象としているフェーズ及びそのフェーズにおける画像内の押印される領域を受け付けるようにしてもよい。
また、制御条件設定モジュール770は、ワークフロー内の対象としているフェーズにおける画像内の印影の数を受け付けるようにしてもよい。
【0042】
判定モジュール780は、印影数算出モジュール760、制御条件設定モジュール770、結果通知モジュール790と接続されている。印影数算出モジュール760によって算出された印影の数と、制御条件設定モジュール770によって受け付けられた印影の数とを比較する。そして、その比較結果を結果通知モジュール790に渡す。
また、判定モジュール780は、印影数算出モジュール760によって算出された印影の数と、制御条件設定モジュール770によって受け付けられた対象としているフェーズにおける印影の数とを比較する。そして、その比較結果を、そのフェーズにおけるものとして結果通知モジュール790に渡す。
【0043】
図8は、第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。図9から図14を用いて、具体例を示しながら説明する。
ステップS802からステップS806までの処理は、図2の例に示した第1の実施の形態による処理例のステップS202からステップS206までの処理と同等である。
【0044】
ステップS808では、印影位置特定モジュール735が、ステップS806で読み取られた文書の元の文書のフォームを制御条件設定モジュール770から受け取り、その文書のフォームを解析する。図9は、登録フォーム900の例を示す説明図である。登録フォーム900は、未記入の稟議書のフォームであり、押印欄910、押印欄950を有している。そして、押印欄910は、3つの各個別押印領域920、930、940を有している。この登録フォーム900から、印影位置特定モジュール735は、各個別押印領域920を含む図10(a)の例に示す処理対象領域1020、各個別押印領域930を含む図10(b)の例に示す処理対象領域1030、各個別押印領域940を含む図10(c)の例に示す処理対象領域1040、押印欄950を含む図10(d)の例に示す処理対象領域1050を特定する。例えば、印影位置特定モジュール735は、制御条件設定モジュール770から登録フォーム900を受け取り、予め定められた面積を有する矩形又は「印」等の文字がある領域を抽出して、各個別押印領域920、930、940、1060の領域を得て、それらを囲むより大きな領域である処理対象領域1020、1030、1040、1050を特定する。また、制御条件設定モジュール770から各個別押印領域920、930、940、1060の領域を受け取るようにしてもよい。
【0045】
ステップS810では、印影抽出モジュール740が、ステップS808で特定された領域から、印影らしい部分を抽出する。図11は、画像受付モジュール720が受け付ける文書画像1100の例を示した説明図である。つまり、図9の例に示した登録フォーム900に記入が行われたものである。文書画像1100は、押印欄1110、押印欄1150を有している。押印欄1110は、各個別押印領域1120、各個別押印領域1130、各個別押印領域1140を有している。そして、各個別押印領域1120内には印影1160があり、押印欄1150には印影1170がある。ステップS808で特定された領域、つまり、図10の例に示した処理対象領域1020、1030、1040、1050を登録フォーム900から取り出す。図12は、処理対象領域内の印影である可能性がある領域を抽出する例を示した説明図である。処理対象領域のうち、処理対象領域1020内に印影1160、処理対象領域1050内に印影1170があることが、印影抽出モジュール740によって判明する。
【0046】
ステップS812は、図2の例に示した第1の実施の形態による処理例のステップS210の処理と同等である。
ステップS814では、印影度補正モジュール755が、ステップS812で算出された印影度の補正を行う。つまり、印影がある領域の種類に応じて、印影度を補正する。具体例には、例えば、図10(a)の例に示した処理対象領域1020の場合、枠などと触れていない方が「正しく印鑑が押されている」と判定できるように、印影度は補正しない。つまり、図13(a)の例に示すように、補正後の印影度を、正の傾きでステップS812で算出された印影度と比例させる。また、図10(d)の例に示した処理対象領域1050の場合、「印」という文字に重なっている面積の大きい方が「正しく印鑑が押されている」と判定できるように、印影度を補正する。つまり、図13(b)の例に示すように、補正後の印影度を、ステップS812で算出された印影度と反比例させる。このように、印影が本来ある領域内の他の画像の有無に応じて、補正の方法を変更している。
【0047】
ステップS816では、印影数算出モジュール760が、正しく押印されている印影の個数を算出する。つまり、ステップS814で補正された印影度と予め定められた閾値とを比較して、その閾値以上である印影度を持つ印影を計数する。
ステップS818では、判定モジュール780が、ステップS816で算出された印影の個数と、制御条件設定モジュール770によって受け付けられた条件とを比較する。条件としては、具体的には、例えば、ワークフローシステムにおける現在のフェーズ、そのフェーズと対応した印影の数(本来あるべき印影の数)、そのフェーズと対応した押印される領域(その印影が本来あるべき場所)がある。制御条件設定モジュール770は、例えば、図14の例に示す制御条件テーブル1400を記憶していてもよい。制御条件テーブル1400は、登録フォーム欄1410、フェーズ欄1420、押印領域欄1430、印影個数欄1440を有している。つまり、文書のフォーム(登録フォーム欄1410)に対して、フェーズ毎(フェーズ欄1420)に、押印される領域(押印領域欄1430)と印影の数(印影個数欄1440)を対応させて記憶している。そして、印影個数欄1440は、押印領域欄1430内の領域毎に印影の数を記憶している。
【0048】
ステップS820は、結果通知モジュール790が、ステップS818での比較結果を利用者であるユーザーに通知する。例えば、ワークフローシステムにおいて現在は承認1のフェーズであるにもかかわらず、対象としている領域Bには印影がないこと等を通知する。
【0049】
図15を参照して、前述の実施の形態のハードウェア構成例について説明する。図15に示す構成は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)などによって構成されるものであり、スキャナ等のデータ読み取り部1517と、プリンタなどのデータ出力部1518を備えたハードウェア構成例を示している。
【0050】
CPU(Central Processing Unit)1501は、前述の実施の形態において説明した各種のモジュール、すなわち、印影抽出モジュール140、印影度算出モジュール150、印影数算出モジュール160、印影位置特定モジュール735、印影度補正モジュール755等の各モジュールの実行シーケンスを記述したコンピュータ・プログラムにしたがった処理を実行する制御部である。
【0051】
ROM(Read Only Memory)1502は、CPU1501が使用するプログラムや演算パラメータ等を格納する。RAM(Random Access Memory)1503は、CPU1501の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を格納する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス1504により相互に接続されている。
【0052】
ホストバス1504は、ブリッジ1505を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス1506に接続されている。
【0053】
キーボード1508、マウス等のポインティングデバイス1509は、操作者により操作される入力デバイスである。ディスプレイ1510は、液晶表示装置又はCRT(Cathode Ray Tube)などがあり、各種情報をテキストやイメージ情報として表示する。
【0054】
HDD(Hard Disk Drive)1511は、ハードディスクを内蔵し、ハードディスクを駆動し、CPU1501によって実行するプログラムや情報を記録又は再生させる。ハードディスクには、スキャンした文書画像や印影抽出モジュール140が抽出した印影などが格納される。さらに、その他の各種のデータ処理プログラム等、各種コンピュータ・プログラムが格納される。
【0055】
ドライブ1512は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体1513に記録されているデータ又はプログラムを読み出して、そのデータ又はプログラムを、インタフェース1507、外部バス1506、ブリッジ1505、及びホストバス1504を介して接続されているRAM1503に供給する。リムーバブル記録媒体1513も、ハードディスクと同様のデータ記録領域として利用可能である。
【0056】
接続ポート1514は、外部接続機器1515を接続するポートであり、USB、IEEE1394等の接続部を持つ。接続ポート1514は、インタフェース1507、及び外部バス1506、ブリッジ1505、ホストバス1504等を介してCPU1501等に接続されている。通信部1516は、ネットワークに接続され、外部とのデータ通信処理を実行する。データ読み取り部1517は、例えばスキャナであり、ドキュメントの読み取り処理を実行する。データ出力部1518は、例えばプリンタであり、ドキュメントデータの出力処理を実行する。
【0057】
なお、図15に示すハードウェア構成は、1つの構成例を示すものであり、前述の実施の形態は、図15に示す構成に限らず、前述の実施の形態において説明したモジュールを実行可能な構成であればよい。例えば、一部のモジュールを専用のハードウェア(例えば特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)等)で構成してもよく、一部のモジュールは外部のシステム内にあり通信回線で接続しているような形態でもよく、さらに図15に示すシステムが複数互いに通信回線によって接続されていて互いに協調動作するようにしてもよい。また、複写機、ファックス、スキャナ、プリンタ、複合機(スキャナ、プリンタ、複写機、ファックス等のいずれか2つ以上の機能を有している画像処理装置)などに組み込まれていてもよい。
【0058】
なお、説明したプログラムについては、記録媒体に格納して提供してもよく、また、そのプログラムを通信手段によって提供してもよい。その場合、例えば、前記説明したプログラムについて、「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」の発明として捉えてもよい。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通などのために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blue−ray Disk)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)等が含まれる。
そして、前記のプログラム又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、あるいは無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分であってもよく、あるいは別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して
記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化など、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】第1の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図2】第1の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図3】画像受付モジュールが受け付ける文書画像の例を示した説明図である。
【図4】印影抽出モジュールが、文書画像内からカラー領域を用いて印影を抽出する例を示した説明図である。
【図5】印影抽出モジュールが、文書画像内から印影である可能性がある領域を抽出する例を示した説明図である。
【図6】抽出する印影の例を示す説明図である。
【図7】第2の実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図である。
【図8】第2の実施の形態による処理例を示すフローチャートである。
【図9】登録フォームの例を示す説明図である。
【図10】処理対象領域の例を示す説明図である。
【図11】画像受付モジュールが受け付ける文書画像の例を示した説明図である。
【図12】処理対象領域内の印影である可能性がある領域を抽出する例を示した説明図である。
【図13】印影度と補正後の印影度との関係の例を示す説明図である。
【図14】制御条件テーブルのデータ構造例を示す説明図である。
【図15】第1及び2の実施の形態を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0060】
110…スキャン条件指定モジュール
120…画像受付モジュール
130…スキャン条件自動判定モジュール
140…印影抽出モジュール
150…印影度算出モジュール
160…印影数算出モジュール
170…制御条件設定モジュール
180…判定モジュール
190…結果通知モジュール
710…スキャン条件指定モジュール
720…画像受付モジュール
730…スキャン条件自動判定モジュール
735…印影位置特定モジュール
740…印影抽出モジュール
750…印影度算出モジュール
755…印影度補正モジュール
760…印影数算出モジュール
770…制御条件設定モジュール
780…判定モジュール
790…結果通知モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印影を含む画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付ける印影情報受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像から印影である可能性がある領域を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された領域の数にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出する印影数算出手段と、
前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記印影情報受付手段によって受け付けられた印影の数との比較結果を出力する比較結果出力手段
を具備することを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記抽出手段によって抽出された領域内の印影に対して、該印影以外の他の画像との重なりに基づいて、該領域内の画像が印影である度合を示す印影度を算出する印影度算出手段
をさらに具備し、
前記印影数算出手段は、前記印影度算出手段によって算出された印影度にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記印影情報受付手段は、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の押印される領域を受け付け、
前記抽出手段は、前記印影情報受付手段によって受け付けられた領域内で、印影である可能性がある領域を抽出し、
前記印影情報受付手段によって受け付けられた領域に応じて、前記印影度算出手段によって算出された印影度を補正する印影度補正手段
をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記印影情報受付手段は、ワークフロー内の対象としているフェーズ及び該フェーズにおける前記画像内の押印される領域を受け付け、
前記抽出手段は、前記印影情報受付手段によって受け付けられた領域内で、印影である可能性がある領域を抽出し、
前記印影情報受付手段によって受け付けられたワークフロー内の対象としているフェーズに応じて、前記印影度算出手段によって算出された印影度を補正する印影度補正手段
をさらに具備することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記印影情報受付手段は、ワークフロー内の対象としているフェーズにおける前記画像内の印影の数を受け付け、
前記比較結果出力手段は、前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記対象としているフェーズにおける印影の数との比較結果を、該フェーズにおける比較結果として出力する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
印影を含む画像を受け付ける画像受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を受け付ける印影情報受付手段と、
前記画像受付手段によって受け付けられた画像から印影である可能性がある領域を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された領域の数にしたがって、前記画像受付手段によって受け付けられた画像内の印影の数を算出する印影数算出手段と、
前記印影数算出手段によって算出された印影の数と、前記印影情報受付手段によって受け付けられた印影の数との比較結果を出力する比較結果出力手段
として機能させることを特徴とする画像処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−49531(P2010−49531A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−213900(P2008−213900)
【出願日】平成20年8月22日(2008.8.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】