説明

画像処理装置

【課題】どのような過程で現在の装置の状況に陥ったかを容易に調べることができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】音声ガイダンスの履歴情報をデジタル複合機のサービスマン等が見る場合、サービスマン等が音声ガイダンスキーを押すと、インジケーターが点灯している場合、その時点の状態に対する音声メッセージが再生される(ステップ302)。一方、インジケーターが消灯していると、表示部に音声ガイダンスの再生履歴のリストが表示され、カーソルキーの操作により反転表示される履歴が順次変更される(ステップ303〜309)。一方、セットキーが押された場合には、反転表示されている履歴に対応する操作画面が表示されるとともに、その履歴のガイダンスメッセージが流される(ステップ310、311)。また、リセットキーを押した場合には、処理が終了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像処理装置に関し、特に音声ガイダンス機能を有する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機能、ファクシミリ機能、プリント機能、スキャナ機能等を有する最近のデジタル複合機は、ファクシミリの送受信だけでなく、プリンタ等の他の機能と複合化されており、さらには、電子メールの機能を持つものなど様々な機能が追加されたものがあり、これらの機能の追加に伴って操作が複雑になってきている。ユーザはこれらの機能の選択を操作部のキー操作により行っているが、これらの機能を選択して使用するためには、取扱説明書を見て操作を行う必要があり、このような取扱説明書を見ながらの操作は面倒なだけでなく、キー操作を行いにくいものであったので、各機能のガイダンス情報を音声出力することによって、装置の各機能の利用性を向上させたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平3−141763号公報
【0003】
一方、上記のデジタル複合機やコピー機、ファクシミリ装置などの画像処理装置では、紙詰まり(用紙ジャム)、トナー切れ、用紙切れあるいは通信エラーなどのエラーが発生すると、アラーム音を鳴らしたり、表示部にメッセージを表示したりするものがあるが、アラーム音ではどのような処置を行えばよいか不明であり、また表示部での表示ではユーザが気がつかないこともあるので、エラーに対応したガイダンスメッセージを流すことにより、ユーザがエラーへの対応を音声で把握できるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献2】特開平10−319792号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、エラーの解除や操作の補助のために、音声ガイダンス機能を備えた画像処理装置が提案されているが、従来の装置では、音声ガイダンスメッセージの再生は有効か無効かのいずれかしか設定できず、ユーザの習熟度に応じて適宜選択的に音声ガイダンスメッセージを再生することができないという問題があった。すなわち、音声ガイダンスが有効にセットされていると、装置の状態に応じて常にガイダンスメッセージが再生される。これは全くなにも知らないユーザにとっては好ましいことであるが、ある程度その装置に習熟したユーザにとっては、いちいちガイダンスメッセージが再生されるのは耳障りである。一方、音声ガイダンス機能を無効にすると、音声ガイダンスメッセージは再生されないが、特殊な機能を実行する場合や、発生頻度の低いエラーが起こった場合には、その装置に習熟したユーザであっても、音声ガイダンスメッセージがないと、作業ができない場合もある。
【0005】
他方、音声ガイダンスが煩雑な内容となるのを避けるため、音声ガイダンスメッセージを必要なものだけに限定することも考えられるが、同じ画像処理装置においても、ユーザによって使用方法は様々であり、必要とする音声ガイダンスも異なるため、どの機能に対して音声ガイダンスを適用するかの最適な項目を見つけることは非常に困難である。
【0006】
また、ユーザが操作に行き詰ったり、エラー解除に失敗した場合、どのような過程でそのような状況に至ったかはユーザの記憶に頼るしかなく、サービスマンが状況を把握できず、修理や調整時に適切な対応ができない場合もある。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、どのような過程で現在の装置の状況に陥ったかを容易に調べることができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、音声ガイダンス機能を備えた画像処理装置において、再生した音声ガイダンスメッセージの履歴を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された音声ガイダンスメッセージの履歴情報を表示する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載された画像処理装置において、上記制御手段が、上記記憶手段に記憶された履歴情報の音声ガイダンスメッセージを再生することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1、請求項2に係る発明の画像処理装置によれば、再生した音声ガイダンスメッセージの履歴を記憶するようにしたので、音声ガイダンスメッセージ再生の履歴を見るかあるいは音声ガイダンスメッセージを再生して聞くことにより、どのような過程で現在の装置の状態に陥ったかを容易に知ることができ、装置の修理、調整を行うサービスマン等が適切な処置を取ることができる。
この場合、すべての音声ガイダンスメッセージが再生されるのではなく、ユーザの指示により必要な音声ガイダンスメッセージのみが再生されていれば、ユーザの取った処置の判断も容易であり、より的確にユーザの行った処置を把握することができる。
【実施例】
【0011】
以下、本発明の画像処理装置を一例としてデジタル複合機に適用した場合の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1はデジタル複合機の概略ブロック構成図であり、このデジタル複合機はCPU1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、操作部4、読取部5、画像メモリ6、記録部7、コーデック8、モデム9、ネットワーク制御ユニットNCU10、LANインターフェース11、サブCPU21、ROM22、RAM23、音声コーデック24、アナログフロントエンド(AFE)25、アナログ増幅器26、スピーカ27から構成され、各部がバス51、52を介して接続され、CPU1とサブCPU21はシリアルバス53により接続されている。なお、サブCPU21、ROM22、RAM23、音声コーデック24、AFE25、アナログ増幅器26、スピーカ27により音声ガイダンス部が構成されている。
【0012】
CPU1はバス51及びシリアルバス53を介してデジタル複合機のハードウェア各部を制御するとともに、ROM2に記憶されたプログラムに基づいて各種のプログラムを実行する。ROM2はデジタル複合機の動作に必要な種々のプログラムを予め記憶しており、RAM3はSRAM等で構成され、プログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶するとともに、エラーメッセージを再生するか否かを記憶するエラー音声フラグを格納する領域31と、エラー音声の再生モードが半自動再生の第3モードか否かを記憶する第3モードフラグを格納する領域32と、機能操作時のメッセージを再生するか否かを記憶する操作音声フラグを格納する領域33と、操作音声の再生モードが半自動再生の第3モードか否かを記憶する第3モードフラグを格納する領域34と、再生した音声ガイダンスメッセージの履歴を記憶する履歴記憶領域(メモリエリア)35を有している。なお、このRAM3にフラッシュメモリを使用する構成も可能であり、この場合には、停電時やファクシミリ装置の電源が遮断された場合にも記憶内容が失われることはない。
【0013】
操作部4は、液晶表示装置(LCD)又はCRTディスプレイ等の表示部41と、各種の操作キーとを有し、表示部41はファクシミリ装置の動作状態を表示したり、種々の機能の操作画面の表示を行い、操作キーはデジタル複合機を操作するための複数のキーから構成されている。図示例では、本発明で使用する音声ガイダンスキー42、テンキー43、カーソルキー44、セットキー45、リセットキー46を示しているが、他の各種のファンクションキーも備えている。なお、表示部41をタッチパネル方式とすることによりこれらの操作キーの一部又は全部を代用することができる。また、音声ガイダンスキー42内またはその近傍にはランプ等の音声ガイダンスインジケーター47が設けられている。
【0014】
読取部5は、CCD等を利用したスキャナで原稿を読み取り、白黒2値に変換したドットイメージデータを出力し、画像メモリ6は、DRAM等を用いて構成され、送信すべきイメージデータまたは受信したイメージデータを記憶する。記録部7は電子写真方式等のプリンタ装置を備え、受信したデータをハードコピーとしてプリントアウトする。
【0015】
コーデック8は送信する画像情報を一定の符号化法によりデータ圧縮する一方、受信した画像データを復号して元の情報に復元するものである。モデム9はバス51に接続されており、ファクシミリ通信が可能なファックスモデムとしての機能を有し、このモデム9は同様にバス51に接続されたNCU10と接続されている。NCU10はアナログ回線の閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム9を電話回線に接続する。
LANインターフェース11はLAN(Local Area Network)に接続され、LANからの信号やデータを受信する一方、LANに対して信号やデータを送信するものであり、信号変換やプロトコル変換などのインターフェース処理を実行する。
【0016】
一方、音声ガイダンス部のサブCPU21はバス52を介して音声ガイダンス部のハードウェア各部を制御するとともに、CPU1からの指令により指定された音声ガイダンスメッセージをスピーカ27から出力する。ROM22は音声ガイダンス部の動作に必要な種々のプログラムを記憶するとともに、複数の音声ガイダンスメッセージを記憶している。RAM23はSRAM等で構成され、プログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶し、音声コーデック24はROM22から読み出された符号化されている音声ガイダンスメッセージを音声波形のデータに復元する。AFE25はこの音声波形データをアナログ信号に変換し、アナログ増幅器26を介してスピーカ27に出力する。
【0017】
デジタル複合機は上記のような構成を備えており、ファクシミリ送信時には、原稿の画像データが読取部5で読み取られ、コーデック8で圧縮されて画像メモリ6に蓄積される。この圧縮された画像データがメモリ6から読み出されてモデム9で変調され、NCU10から公衆電話回線を通して通信相手先に送信される。また、ファクシミリ受信時には、受信した画像データがモデム9で復調され、画像メモリ6に蓄積された後、コーデック8で復号されて記録部7により印刷される。
【0018】
上記のデジタル複合機は、各種の機能の操作時や用紙ジャム、トナー切れ等のエラー発生時に操作やエラーの段階ごとに音声ガイダンスメッセージを自動的に再生する自動再生モード(第1のモード)と、ユーザの指示によりその段階に応じた音声ガイダンスメッセージを再生する手動再生モード(第2のモード)と、手動再生モード時に、音声ガイダンスを再生した場合、それ以降自動的に音声ガイダンスメッセージを再生する半自動再生モード(第3のモード)とを切替えることができ、これらのモードを設定するときの作用を図1のハードウェア構成図と図2のフローチャートにより説明する。
【0019】
ユーザがデジタル複合機のメニューキー(図示せず)を押して表示部41に操作メニューを表示し、音声ガイダンス再生モード選択をカーソルキー44によって選び、セットキー45を押すと、CPU1は表示部41に、エラー発生時に音声ガイダンスメッセージをエラーの段階ごとに自動的に再生する第1のモードと、ユーザの指示により、その段階に応じた音声ガイダンスメッセージを再生する第2のモードと、手動再生モード時に、音声ガイダンスを再生した場合、それ以降自動的に音声ガイダンスメッセージを再生する第3のモードの選択画面を表示する(ステップ101)。CPU1は第1モードが選択されたか否かを判別し(ステップ102)、第1モードが選択されている場合には、CPU1はRAM3のエラー音声フラグ領域31のフラグをセット(ステップ103)して、ステップ107に移る。第1モードが選択されていない場合には、CPU1はRAM3のエラー音声フラグ領域31のフラグをリセットした(ステップ104)後、第3モードが選択されたか否かを判別し(ステップ105)、第3モードが選択されている場合には、CPU1はRAM3のエラー音声第3モードフラグ領域32のフラグをセットし(ステップ106)、第3モードが選択されていない場合には、ステップ107に移る。
【0020】
次に、CPU1は表示部41に機能操作時に音声ガイダンスメッセージを操作の段階ごとに自動的に再生する第1のモードと、ユーザの指示により、その段階に応じた音声ガイダンスメッセージを再生する第2のモードと、手動再生モード時に、音声ガイダンスを再生した場合、それ以降自動的に音声ガイダンスメッセージを再生する第3のモードとの選択画面を表示する(ステップ107)。上記と同様に、CPU1は第1のモードが選択されたか否かを判別し(ステップ108)、第1モードが選択されている場合には、CPU1はRAM3の操作音声フラグ領域33のフラグをセットし(ステップ109)、第1モードが選択されていない場合には、CPU1はRAM3の操作音声フラグ領域33のフラグをリセットした(ステップ110)後、第3モードが選択されたか否かを判別し(ステップ111)、第3モードが選択されている場合には、CPU1はRAM3の操作音声第3モードフラグ領域34のフラグをセット(ステップ112)した後、処理を終了し、第3モードが選択されていない場合には、そのまま処理を終了する。
【0021】
上記のように、エラー発生時、機能操作時の音声ガイダンスのモードを設定すると、設定されたモードに従って、エラー発生時、機能操作時に音声ガイダンスメッセージが再生されるが、デジタル複合機の機能操作の一例として、ワンタッチダイヤル登録を行う場合のガイダンスメッセージ再生の作用を図1のハードウェア構成図と図3〜図7のフローチャートにより説明する。
【0022】
ファックスモード時に、ユーザがワンタッチダイヤル機能の設定を選択すると、CPU1は表示部41に「登録」、「消去」、「リスト」のメニューリストを表示する(ステップ201)とともに、音声ガイダンスインジケーター47を点灯させる(ステップ202)。次に、CPU1は操作音声フラグ領域33のフラグがセットされているか否かを判別し(ステップ203)、フラグがセットされている場合には、RAM3の履歴記憶領域35にメニュー選択のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ204)後、音声ガイダンス部のサブCPU21にメニュー選択の音声ガイダンスシーケンスの指令を行い、メニュー選択の音声ガイダンスメッセージが流される(ステップ205)。
【0023】
この音声ガイダンスシーケンスでは、サブCPU21はROM22の音声ガイダンスメッセージを記憶している記憶領域からワンタッチダイヤル登録のメニュー選択の音声データを読み出して音声コーデック24に出力し、音声コーデック24がROM22から読み出された符号化された音声データを音声波形のデータに復元する。復元された音声波形データはAFE25によりアナログ信号に変換された後、アナログ増幅器26を介してスピーカ27に出力される。これにより、スピーカ27から「カーソルキーを操作して、ワンタッチダイヤルを登録するには「登録」、ワンタッチダイヤルを消すには「消去」、ワンタッチダイヤルのリストをプリントするには「リスト」を選んでください。」とのガイダンスメッセージが流される。
【0024】
一方、ステップ203において、フラグがリセットされていると判断された場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ206)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、CPU1は操作音声第3モードフラグ領域34のフラグがセットされているか否かを判別し(ステップ207)、フラグがセットされている場合には、RAM3の操作音声フラグ領域33のフラグをセット(ステップ208)して、ステップ204に移り、上記と同様にして、履歴が記憶されるとともに、メニュー選択の音声ガイダンスメッセージが流される。
【0025】
音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ209)、セットキー45が押された場合には、カーソルで選択されたメニューが「登録」か否か判別し(ステップ210)、「登録」でない場合には、「消去」または「リスト」の処理に移行する(説明省略)。カーソルで選択されたメニューが「登録」の場合、CPU1は上記と同様に操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ211)、フラグがセットされている場合には、登録ワンタッチキー選択のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ212)後、音声ガイダンス部に登録ワンタッチキー選択の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「登録したいワンタッチキーを押して下さい。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ213)。
【0026】
ステップ211において、操作音声フラグがリセットされていると判断された場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ214)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、CPU1は第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はワンタッチキー(図示せず)が押されたか否かを判別し(ステップ217)、ワンタッチキーが押された場合には、ワンタッチキーの番号を表示部41に表示する(ステップ218)。
【0027】
この後、CPU1は、同様に、操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ219)、フラグがセットされている場合には、セットキーオンのメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ220)後、音声ガイダンス部にセットキーオンの音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「セットキーを押して下さい。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ221)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ222)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ225)、セットキー45が押された場合には、CPU1は表示部41にダイヤル入力画面を表示する(ステップ226)。
【0028】
次に、CPU1は操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ227)、フラグがセットされている場合には、番号入力のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ228)後、音声ガイダンス部に番号入力の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「相手先番号を入力してください。入力が終わればセットキーを押して下さい。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ229)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ230)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ233)、セットキー45が押されない場合には、テンキー43が押されたか否かを判別し(ステップ234)、テンキー43が押された場合には、テンキー43から入力された数値を取り込み(ステップ235)、取り込んだ数値を末尾の桁に表示した(ステップ236)後、ステップ230に戻る。
【0029】
一方、ステップ233において、セットキー45が押されたと判断された場合には、CPU1は表示部41に相手先入力画面を表示した(ステップ237)後、操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ238)、フラグがセットされている場合には、相手先名選択のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ239)後、音声ガイダンス部に相手先名選択の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「相手先名を選択してセットキーを押してください。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ240)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ241)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ244)、セットキー45が押された場合には、CPU1は表示部41に文字入力画面を表示する(ステップ245)。
【0030】
次に、CPU1は操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ246)、フラグがセットされている場合には、文字入力方法のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ247)後、音声ガイダンス部に文字入力方法の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より文字入力方法のガイダンスメッセージが流れる(ステップ248)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ249)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ252)、セットキー45が押されない場合に、文字選択操作が行われる(ステップ253)と、選択された文字を取り込み(ステップ254)、取り込んだ文字を文字列の末尾に表示した(ステップ255)後、ステップ249に戻る。
【0031】
一方、ステップ252において、セットキー45が押されたと判断された場合には、CPU1は表示部41に読み仮名入力画面を表示した(ステップ256)後、操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ257)、フラグがセットされている場合には、仮名文字入力方法のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ258)後、音声ガイダンス部に仮名文字入力方法の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より仮名文字入力方法のガイダンスメッセージが流れる(ステップ259)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ260)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ263)、セットキー45が押されない場合に、文字選択操作が行われる(ステップ264)と、選択された文字を取り込み(ステップ265)、取り込んだ文字を文字列の末尾に表示した(ステップ266)後、ステップ260に戻る。
【0032】
ステップ263において、セットキー45が押されたと判断された場合には、CPU1は表示部41にグループ番号入力画面を表示した(ステップ267)後、CPU1は操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ268)、フラグがセットされている場合には、グループ番号入力のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ269)後、音声ガイダンス部にグループ番号入力の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「グループ番号を入力してください。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ270)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ271)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ274)、セットキー45が押されない場合には、テンキー43が操作されたか否かを判別し(ステップ275)、テンキー43が操作されると、入力された番号を表示部41に表示して(ステップ276)、ステップ271に戻る。
【0033】
一方、ステップ274において、セットキー45が押されたと判断された場合には、CPU1は表示部41に設定終了画面を表示した(ステップ277)後、操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ278)、フラグがセットされている場合には、設定終了のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ279)後、音声ガイダンス部に設定終了の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「カーソルキーで「設定終了」を選択し、セットキーを押して下さい。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ280)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ281)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ284)、セットキー45が押された場合には、CPU1は設定内容を当該ワンタッチキーに対応させてRAM3に記憶した(ステップ285)後、表示部41に登録終了画面を表示する(ステップ286)。
【0034】
この後、CPU1は操作音声フラグがセットされているか否かを判別し(ステップ287)、フラグがセットされている場合には、再登録方法のメッセージ再生履歴を記憶した(ステップ288)後、音声ガイダンス部に再登録方法の音声ガイダンスシーケンスを実行させ、スピーカ27より「続けて登録するときには、他のワンタッチキーを、終了するときにはリセットキーを押して下さい。」とのガイダンスメッセージが流れる(ステップ289)。操作音声フラグがリセットされている場合には、CPU1は音声ガイダンスキー42が押されたか否かを判別し(ステップ290)、音声ガイダンスキー42が押された場合には、第3モード判別及び必要な場合音声フラグのセットを行った後、上記の履歴記憶と音声ガイダンスが行われ、音声ガイダンスキー42が押されない場合、CPU1はリセットキー46が押されたか否かを判別し(ステップ293)、リセットキー46が押されない場合には、他のワンタッチキーが押されたか否かを判別し(ステップ294)、他のワンタッチキーが押されると、ステップ218に戻る。
【0035】
一方、ステップ293において、リセットキー46が押されたと判断すると、CPU1は通常待機画面を表示部41に表示した(ステップ295)後、音声ガイダンスインジケーター47を消灯して(ステップ296)、処理を終了する。
以上のように、操作音声フラグがセットされている場合には、操作の各段階ごとに音声ガイダンスメッセージが流され、操作音声フラグがリセットされている場合には、ユーザが音声ガイダンスキーを押したときのみ、音声ガイダンスメッセージが流されるとともに、機能操作時に音声ガイダンスが流された場合には、その履歴がRAM3の履歴記憶領域35に記憶されることになる。また、ユーザが音声ガイダンスキーを押したとき、第3モードが選択されていると、操作音声フラグがセットされ、それ以降、操作の各段階ごとに音声ガイダンスメッセージが流される。
【0036】
次に、以上のようにしてRAM3の履歴記憶領域35に記憶された音声ガイダンスの履歴情報をデジタル複合機のサービスマン等が見る場合の作用を図1のハードウェア構成図と図8のフローチャートにより説明する。なお、インジケーター47が点灯中に音声ガイダンスキー42を押すと、その時点での状態に対応する音声メッセージが流れるが、インジケーター47が消灯中に音声ガイダンスキー42が押されると、音声ガイダンスの履歴表示を行うようにプログラムされている。
【0037】
サービスマン等が音声ガイダンスキー42を押すと、CPU1はインジケーター47が消灯しているか否かを判別し(ステップ301)、インジケーター47が点灯していると、上記で説明したように、CPU1はその時点の状態に対する音声メッセージを再生する(ステップ302)。一方、インジケーター47が消灯していると、CPU1は表示部41に音声ガイダンスの再生履歴のリストを表示する(ステップ303)。次に、CPU1はカーソルキー44がアップされたかダウンされたかを判別し(ステップ304、307)、カーソルキー44がアップされた場合には、履歴表示を一つ後に戻して(ステップ305)、当該履歴を反転表示し(ステップ306)、カーソルキー44がダウンされた場合には、履歴表示を一つ前に戻して(ステップ308)、当該履歴を反転表示する(ステップ309)。
【0038】
一方、カーソルキー44が操作されない場合には、CPU1はセットキー45が押されたか否かを判別し(ステップ310)、セットキー45が押された場合には、CPU1は反転表示されている履歴に対応する操作画面を表示し、その画面にあった音声ガイダンスを音声ガイダンス部により再生させ、スピーカ27よりその履歴のガイダンスメッセージが流される(ステップ311)。こうすることにより、ユーザに対しても音声ガイダンス対応の操作への、いわゆるショートカットキーとして使用することができる。セットキー45が押されない場合には、CPU1はリセットキー46が押されたか否かを判別し(ステップ312)、リセットキー46が押されない場合には、ステップ304に戻り、リセットキー46が押された場合には、処理を終了する。
上記のように、ユーザの機能操作時にユーザが再生したガイダンスメッセージの履歴を表示部41に表示したり、スピーカ27から再生して流すことができるので、ユーザが機能操作のどこで手間取ったかをサービスマン等が容易に知ることができ、修理、点検時により適切な処置を取ることができる。この場合、音声ガイダンスメッセージの手動再生モードが選択されていれば、ユーザが手間取った処置を容易に判断できるので、より的確に修理、調整等を行うことができる。
【0039】
なお、上記の実施例では、機能操作時の音声ガイダンスについて説明したが、エラー検知時の音声ガイダンスについても同様に本発明を実施することができる。また、上記の実施例では、操作やエラーの段階ごとに音声ガイダンスメッセージを自動的に再生する自動再生モード(第1のモード)と、ユーザの指示によりその段階に応じた音声ガイダンスメッセージを再生する手動再生モード(第2のモード)と、手動再生モード時に、音声ガイダンスを再生した場合、それ以降自動的に音声ガイダンスメッセージを再生する半自動再生モード(第3のモード)の三つのモードから一つを選択できるようにしたが、自動再生モードと手動再生モード、自動再生モードと半自動再生モード、手動再生モードと半自動再生モードの組合せから一つを選択できるようにしてもよい。
【0040】
また、上記の実施例では、最初の設定時に、三つのモードから半自動再生モードを選択できるようにしたが、設定時には自動再生モードか手動再生モードのいずれかを選択するようにし、手動再生モード時に、音声ガイダンスキーが短時間、すなわち、軽く押されたとき、その段階に応じた音声ガイダンスメッセージを再生し、音声ガイダンスキーが長押し、例えば1秒程度押されたとき、その段階に応じた音声ガイダンスメッセージを再生するとともに、半自動再生モードに切替えるようにCPUによって制御することも可能である。
さらに、上記の実施例では、音声ガイダンスインジケーターが消灯しているときに、音声ガイダンスキーを押すことにより音声ガイダンス履歴が表示されるようにしたが、音声ガイダンスインジケーターが点灯しているときに、音声ガイダンスキーを長押しすることにより音声ガイダンス履歴が表示されるようにすることも可能である。
【0041】
また、上記の実施例では、音声ガイダンス部を構成するサブCPU、ROM、RAM等を本体のCPU等と別個に設けたが、それぞれ一つのCPU、ROM、RAMを本体と音声ガイダンス部で共用することもでき、さらには、上記の実施の形態では、本発明の画像処理装置を複写機能、ファクシミリ機能、プリント機能、スキャナ機能等を有するデジタル複合機に適用した例を説明したが、本発明の画像処理装置は、通常のファクシミリ装置やコピー機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の画像処理装置の一例としてのデジタル複合機の概略ブロック構成図である。
【図2】音声ガイダンスメッセージの再生モードを設定するときの作用を示すフローチャートである。
【図3】デジタル複合機の機能操作の一例として、ワンタッチダイヤル登録を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図4】ワンタッチダイヤル登録を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図5】ワンタッチダイヤル登録を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図6】ワンタッチダイヤル登録を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図7】ワンタッチダイヤル登録を行う場合の作用を示すフローチャートである。
【図8】音声ガイダンスの履歴情報を見る場合の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
1 CPU
2、22 ROM
3、23 RAM
31 エラー音声フラグ領域
32 操作音声フラグ領域
33 履歴記憶領域
4 操作部
41 表示部
42 音声ガイダンスキー
43 テンキー
44 カーソルキー
45 セットキー
46 リセットキー
47 インジケーター
5 読取部
6 画像メモリ
7 記録部
8 コーデック
9 モデム
10 NCU
11 LANインターフェース
21 サブCPU
24 音声コーデック
25 AFE
26 アナログ増幅器
27 スピーカ
51、52 バス
53 シリアルバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声ガイダンス機能を備えた画像処理装置において、再生した音声ガイダンスメッセージの履歴を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶された音声ガイダンスメッセージの履歴情報を表示する制御手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載された画像処理装置において、上記制御手段が、上記記憶手段に記憶された履歴情報の音声ガイダンスメッセージを再生することを特徴とする画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−43726(P2007−43726A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−222830(P2006−222830)
【出願日】平成18年8月18日(2006.8.18)
【分割の表示】特願2003−48874(P2003−48874)の分割
【原出願日】平成15年2月26日(2003.2.26)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】