説明

画像処理装置

【課題】撮影を行う操作者が被写体と同じ空間にいて撮影を行うとともに、被写体が撮影された姿を等身大の大きさでその撮影場所においてすぐに確認することができる画像処理装置を提供することである。
【解決手段】被写体の全身を写すハーフミラー2aを備える第1の筐体2の内部に設置され、ハーフミラー2aを介して被写体を撮影する撮影手段3と、撮影手段3により撮影された被写体の全身の画像を、第2の筐体4の内部からハーフミラー4a越しに表示する表示手段5と、第1及び第2の筐体が設置される空間と同じ空間に設置され、撮影手段3と表示手段5を制御する制御手段6とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を撮影し、表示する画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アパレル製品を販売する店舗においては、例えば過去に試着した複数のアパレル製品をパソコン等の画面上で比較することができるようにしている店舗もある。また、このようなアパレル製品販売支援方法やその支援装置に関する発明もなされている(特許文献1参照)。
【0003】
この特許文献1に開示されている発明は、客がアパレル製品の試着を行う試着室に、一定の撮影環境を構築しておき、複数回の試着状態をそれぞれ撮影し、各回の試着状態をそれぞれ記憶し、複数回の試着状態の画像を比較表示して、客にアパレル製品の選択を行わせることが可能なアパレル製品販売支援方法を提供する。
【特許文献1】特開2002−207802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の提案では、アパレル製品を試着して撮影を行う試着室と撮影された画像を見て比較する場所が異なる。そのため、試着室において撮影を行う場合、試着を行った客はどのように自分が撮影されるかはわからず、撮影された姿を想像するしかなく、確認は撮影後の画像で行われる。この撮影後の画像は、パソコン等の情報端末のモニタを利用して行われるが、このモニタでは被写体(客)が等身大に表示されるわけではなく、しかも表示させる画像データが多くなればなるほど表示される画像の大きさはさらに小さくなり見にくくなる。また、比較を行うためには試着室を出て比較を行う場所まで移動しなければならず、撮影された姿をその場所(試着室)で確認することはできない。場合によっては、比較を行う場所まで移動するために試着室を出るたびに着替えなければならない等、手間がかかる。
【0005】
さらに、試着室はその中で着替えることを予定しているため、試着室の外とは通常カーテン等で区切られている。この試着室内で撮影が行われる場合、当然撮影者は試着室の外から撮影作業を行うことになるが、試着する客はいつ撮影が行われるのかが掴みにくいこともあり、客に盗撮されているのではないかとの不安を与えることにもなる。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、撮影を行う操作者が被写体と同じ空間にいて撮影を行うとともに、被写体が撮影された姿を等身大の大きさでその撮影場所においてすぐに確認することができる画像処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施の形態に係る特徴は、画像処理装置において、被写体の全身を写すハーフミラーを備える第1の筐体の内部に設置され、ハーフミラーを介して被写体を撮影する撮影手段と、撮影手段により撮影された被写体の全身の画像を、第2の筐体の内部からハーフミラー越しに表示する表示手段と、第1及び第2の筐体が設置される空間と同じ空間に設置され、撮影手段と表示手段を制御する制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、撮影を行う操作者が被写体と同じ空間にいて撮影を行うとともに、被写体が撮影された姿を等身大の大きさでその撮影場所においてすぐに確認することができる画像処理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0010】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態における画像処理装置1は、図1に示すように、第1の筐体2の内部に設けられている撮影手段3と、第2の筐体4の内部に設けられている撮影された画像を表示する表示手段5と、撮影手段3と表示手段5を制御する制御手段6とを備えている。撮影手段3と表示手段5はそれぞれ第1の筐体2及び第2の筐体4内にあり、また両筐体の前面は全面ハーフミラー2a、4aで構成されておりその内部は見えないことから、撮影手段3と表示手段5は図1において示されていない。
【0011】
なお、第1の実施の形態における画像処理装置1では、被写体の撮影等のみを行い、試着は別途設けられている試着室にて行われる。そのため被写体となる客は試着室で試着をした後、画像処理装置1で撮影等を行う。但し、ジャケットやアクセサリー等、試着するものによっては、画像処理装置1内での試着ができることはもちろんである。
【0012】
図1では壁W1の際に壁W1と並行になるように第1の筐体2が設置され、第2の筐体4はその奥行きを確保するために壁W1とW2の接する部分に背面が納まるように設置されている。制御手段6を構成する、例えばパソコン等の情報端末は壁W2の際に壁W2と並行になるように置かれている。被写体となる客は第1の筐体2の正面の位置(図1において床面に示されている×印)に立ち、その背後(第1の筐体2と対向する位置)に背景7が設置される。図1において背景7は、画像処理装置1の全体を示すため点線で表わしている。
【0013】
本発明の実施の形態において画像処理装置1を構成する各手段はこのような位置にそれぞれ配置されているので、第1の筐体2及び第2の筐体4と被写体の立つ位置関係から、被写体となる客は自らが立っている位置から現在の自分の姿と撮影された自分の姿とをその位置を変えることなく確認することができる。また、制御手段6は、例えば店の店員等が操作者となって操作する。従って、被写体である客と操作者である店員等の間でコミュニケーションを取りつつ撮影等が行われる。
【0014】
図2はこの画像処理装置1を構成する各手段の位置関係を上方から見て表わした図である。第1の筐体2と第2の筐体4は天板を外してその内部が見えるようにしている。また、図3は第1の筐体2と第2の筐体4の内部をそれぞれ左側面から見た図である。
【0015】
第1の筐体2の内部には撮影手段3が設けられており、駆動手段3aによって第1の筐体2内において上下左右に移動し、任意の位置からこの第1の筐体2(ハーフミラー2a)の前にいる被写体を撮影することができるようにされている。また、撮影手段3の被写体に対する角度も変えることができるようにされていることから、例えば、女性が横に並んだ男性からどのように見えるのか、といった男性からの目線で自分の姿を客観的に見ることができる。ここで、撮影手段3は、例えば、デジタルカメラ等、静止画或いは動画の一方または両方を撮影できる機器が好適に用いられる。
【0016】
第1の筐体2において被写体と対向する面、すなわち第1の筐体2の前面には、ハーフミラー2aが全面にわたって複数の取り付け金具2bによって取り付けられているとともに、第1の筐体2の前面には撮影時に被写体を照らす照明2cが左右両側に設けられている。なお、被写体が体を回転させるごとに撮影(録画)することによって、ハーフミラー2aには被写体正面の姿を、ハーフミラー4aには被写体の例えば、背面の姿を映し出すこともでき、被写体(客)は複数の自分の姿を同時に確認することができる。
【0017】
第2の筐体4の内部には表示手段5が設置されており、取り付け金具4bによって第2の筐体4の前面全体に取り付けられたハーフミラー4aを介して画像を表示する。なお、本発明の実施の形態においては、以下、投影型の表示手段、例えばプロジェクターを例に挙げて説明を行うが、表示手段はこれに限られるわけではなく、例えば液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイまたは有機EL(Erectronic Luminescence)等のフラットパネルディスプレイ等でも良い。
【0018】
第1の実施の形態においては、表示手段5から照射された画像を一旦反射板4cで反射させてから表示している。これはハーフミラー4aに写る被写体の画像を、例えば等身大の大きさで表示させるために、照射距離を必要とするからである。そのため、第2の筐体4の形状を変形した六角形とするとともに(図1、図2の第2の筐体4の形状を参照)、表示手段5を第2の筐体4の前面に近い位置に配置している。このようにすることで、図2の第2の筐体4において示す矢印のように、第2の筐体4の裏面側から直接画像を照射する構成を採用するよりも照射距離を稼ぐことができる。
【0019】
なお、第1の実施の形態においては、第2の筐体4の背面の形状を変形して全体として六角形とした例を挙げて説明をしているが、第2の筐体4の背面の形状については、照射距離を稼ぐことができれば、例えば、六角形以外の多角形、若しくは円弧状またはそれらを組み合わせた形状であっても良い。
【0020】
第1の筐体2及び第2の筐体4には、例えばキャスター等が設けられており、その位置を用意に変化させることができる。例えば、本発明の実施の形態においては、第1の筐体2の前に立つ被写体から見やすいように第2の筐体4を被写体側に向くように設置しているが、その角度は任意に変更することができる。
【0021】
背景7は、被写体を際だたせるとともに比較しやすいように無地の背景を採用しても良く、それに限られず、撮影時に例えば風景等が写り込む要にしても良い。また、背景7の設置方法は布地を垂らす、或いは板等を用いる等、背景の役割を果たすものであればどのようなものであっても良い。
【0022】
図4は、第1の筐体2、第2の筐体4及び制御手段6との電気的な接続関係を示すブロック図である。図4に明らかなように、第1の筐体2に設けられている撮影手段3、駆動手段3a及び照明2c、また第2の筐体4内の表示手段5のいずれも制御手段6と、例えばLANを介して接続されており、制御手段6によって制御されている。
【0023】
なお、図4には示していないが、制御手段6を構成するのは、制御端末6Xのみではなく、例えば、制御端末6Xに接続されるプリンタ等の外部機器も含む。照明2cについては、例えば独立したスイッチを設ける等、その制御(ON、OFF)を制御手段6による制御ではなく行うことができるようにしても良い。
【0024】
図5に示す制御手段6は、CPU(Central Processing Unit)6aと、ROM(Read Only Memory)6bと、RAM(Random Access Memory)6c及び入出力インターフェイス6dがバス6eを介して接続されている。入出力インターフェイス6dには、入力手段6fと、通信制御手段6gと、記憶手段6hと、リムーバブルディスク6iと、駆動制御手段6jとが接続されている。
【0025】
CPU6aは、入力手段6fからの入力信号に基づいてROM6bから例えば、画像処理装置1を起動するためのブートプログラムを読み出して実行し、記憶手段6hに格納されている各種オペレーティングシステムを読み出す。さらにCPU6aは、入力手段6fや入出力インターフェイス6dを介しての、例えば、撮影手段3からの入力信号に基づいて表示手段5の制御を行ったり、RAM6cや記憶手段6h等に記憶されたプログラム及びデータを読み出してRAM6cにロードするとともに、RAM6cから読み出されたプログラムのコマンドに基づいて、データの計算または加工等、一連の処理を実現する処理装置である。
【0026】
入力手段6fは、画像処理装置1の操作者が各種の操作を入力するマウス等の入力デバイスにより構成されており、操作者の操作に基づいて入力信号を作成しバス6eを介してCPU6aに送信される。なお、本発明の実施の形態における画像処理装置1では、図1にも示すようにマウスを用いるようにされているが、キーボード等の入力デバイスを介して操作画面に対する操作を行うこともできる。
【0027】
また、本発明の実施の形態における画像処理装置1では、被写体の姿を等身大で映し出すために第2の筐体内に表示手段5を設けていることから、制御手段6内に表示機器を設けていないが、この表示手段5とは別に、例えばモニタ等の表示機器を制御手段6に接続しても良い。
【0028】
通信制御手段6gは、LANカードやモデム等の手段であり、画像処理装置1をインターネットやLAN等の通信ネットワークに接続することを可能とする手段である。通信制御手段6gを介して通信ネットワークと送受信したデータは入力信号または出力信号として、入出力インターフェイス6d及びバス6eを介してCPU6aに送受信される。
【0029】
記憶手段6hは、半導体や磁気ディスクで構成されており、CPU6aで実行されるプログラムやデータが記憶されている。リムーバブルディスク6iは、光ディスクやフレキシブルディスクのことであり、ディスクドライブによって読み書きされた信号は、入出力インターフェイス6d及びバス6eを介してCPU6aに送受信される。
【0030】
本発明の実施の形態における画像処理装置1の記憶手段6hには、例えば、画像処理装置1を利用して撮影を行った顧客ごとの撮影データが記憶されており、過去の撮影データと現在撮影された撮影データとを比較することも可能とされている。また、この顧客ごとの撮影データは、リムーバブルディスク6iに格納されて、例えば顧客に渡す等されても良い。
【0031】
駆動制御手段6jは、例えば、撮影手段3や表示手段5のピントを合わせたり、撮影手段3を任意の位置に移動させるための駆動手段3aを駆動させる。
【0032】
図6は第2の筐体4のハーフミラー4aに表示される画像の一例を示した説明図である。この図6では第2の筐体4の全面に画像が表示されるように表わしているが、表示手段5の照射距離や照射範囲に合わせて制御手段6により表示範囲を任意の広さに調節することができるようにされている。
【0033】
本発明の実施の形態におけるハーフミラー4aの最下部には、被写体の撮影等を行うための、例えば、「メニュー」、「終了」、「停止」、「録画」の4つのボタンが設けられている。ここに表示される画像は、例えば、パソコンにおけるモニタの役割をも果たすものであることから、画像処理装置1全体の制御は、このハーフミラー4aに映し出された画像を見ながら行われる。また、各種制御を行うための入力にはマウス等の入力手段が用いられる。実際に被写体の撮影が行われる際には、第1の筐体2(撮影手段3)の前に被写体がいて、撮影等を行う操作者が第2の筐体4に映し出された画像を見ながら制御手段6を操作して撮影等を行う。なお、ここに挙げた各種のボタンは、例示であり、さらに例えば、「ヘルプ」、「撮影」等のボタンを設けるようにしても良い。
【0034】
図7は「メニュー」ボタンを押した(クリックした)場合に表示される画面例を表した図である。本発明に係る画像処理装置1は、被写体が装飾品(以下、アパレル製品、貴金属、服飾品等、身体に身につけるもの全てを包含する概念を「装飾品」と表わす。)を身につけて撮影がされた場合に、被写体が撮影された姿を等身大の大きさでその撮影場所においてすぐに確認することができるようにされていることから、メニューに設けられている項目もその目的に沿ったものである。例えば、「画像比較」を選択すると、第1の筐体2の前にいる現在の被写体と、制御手段6の記憶手段6h内に記憶されていた過去の画像データの被写体とを等身大で比較することができる。或いは、現在の被写体を複数の側面から映し出して比較することも可能である。なお、ここに言う「等身大」は、現在第1の筐体2のハーフミラー2aに映し出されている被写体の姿と第2の筐体4のハーフミラー4aに映し出される被写体の画像の大きさが等しいことを指している。
【0035】
また、「仮想試着」は、現在撮影された画像に記憶手段6h内に記憶されている画像を合成することで、試着した結果を仮想的に表示させる機能である。例えば、被写体が服を試着して撮影手段3によって撮影された画像に、予め制御手段6の記憶手段6h内に記憶されていた、例えば帽子や靴、イアリングやブレスレッド等のアクセサリーの画像を合成して表示させることにより、コーディネートを確認することができる。
【0036】
以上のような構成を採用することにより、被写体は撮影された自身の姿を等身大の大きさでその撮影場所においてすぐに確認することができるとともに、撮影を行う操作者が被写体と同じ空間にいて撮影を行うことになるため、盗撮のおそれがなくなり、商品の販売にあたって客と店側のコミュニケーションも十分に取ることができる画像処理装置を提供することができる。
【0037】
(第2の実施の形態)
次に本発明における第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
【0038】
図8は、第2の実施の形態にかかる画像処理装置10を示す全体図である。第1の実施の形態と比べて、第2の筐体40の内部に表示手段50が複数設けられている点、第2の筐体40の形状、及び被写体を撮影する撮影手段30が設けられている点が異なる。
【0039】
図8に示すように、第2の筐体40内には複数の表示手段50が設けられており、個々の表示手段50ごとに画像を表示することができるようにされている。第2の実施の形態においては図9にも示されているように、ハーフミラー40aが9分割されている例を示しており、第2の筐体40内には表示手段50が9つ設けられている。
【0040】
また、第2の実施の形態における画像処理装置1を構成する各手段の位置関係を上方から見て表わした図である図10に示されているように、第2の筐体40は直方体であり、第1の実施の形態における第2の筐体4のように六角形とはされていない。これは個々の表示手段50の表示範囲が第1の実施の形態における表示手段5の表示範囲と比べて小さくなっており、表示範囲が小さくなれば各表示手段50が画像を表示するにあたって必要とされる照射距離は短くなるため、第2の筐体40の奥行きを確保する必要がなくなるためである。
【0041】
次に、第2の筐体40内に撮影手段30が設けられているのは、第1の実施の形態では操作者が行っていた撮影手段3や表示手段5の操作を被写体となる客Xが自分で行うことを前提に画像処理装置1を構成しているからである。すなわち、例えば、特願2005−172340号において提案されているジェスチャ認識装置等を利用する場合、操作者のハンドジェスチャを撮影手段30が認識して撮影手段3や表示手段5を駆動させ、撮影、表示等を行うことができる。そのため、図10において客Xは、撮影手段30に向けて右手を突き出すようにしている。このジェスチャ認識装置を利用する場合には、制御手段6の記憶手段6h内にジャスチャの種類が記憶されており、記憶されているジェスチャと被写体が行ったジェスチャとを比較して操作者が望む操作が行われるように制御手段6により撮影手段3や表示手段5の制御が行われる。
【0042】
このような構成を採用することにより、被写体となる客は一人で撮影等の操作を行う事ができるようになるため盗撮のおそれはなくなるとともに、被写体は撮影された自身の姿を等身大の大きさでその撮影場所においてすぐに確認することができる画像処理装置を提供することができる、併せて、画像処理装置1を試着室と兼用とすることもできることから、このように画像処理装置1を使用することにより、設置される店舗等のスペースを効率よく使用することも可能となる。
【0043】
なお、この発明は、上述実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。上述した各実施の形態においては、アパレル製品を販売する店舗において客が試着を行う例を挙げて説明したが、その他に、例えば、スポーツ等において自分のフォームを確認する場合や化粧品等の販売において化粧の確認を行う場合等にも利用することが可能である。また、記憶手段6hには過去に撮影された画像を格納する機能があるが、この画像を保持しておくことで顧客情報として管理し、次回また同じ使用者が画像処理装置1を使用した場合に過去の履歴情報として提示することも可能である。さらに、画像処理装置1を使用する被写体が自らの情報、例えば、自分の所有する装飾品に関する情報をCD−R等の記憶媒体に記憶させておき、これらの情報を画像処理装置1内に取り込み、被写体に関する情報を補正或いは追加できるようにしても良い。また、これまでは表示手段5、50は被写体の全身を映し出すことについて説明をしたが、その他にも、例えば「撮影中」や「店名」等、被写体の画像以外の画像も映し出すことができるようにしても良い。
【0044】
上記実施の形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、例えば、本発明の実施の形態に係る画像処理装置1にインターネット端末を備え、装飾品の情報を適宜更新し、常に最新の装飾品の情報を具備するようにする等、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る画像処理装置を構成する各手段の位置関係を上方から見て表わした図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る第1の筐体と第2の筐体をそれぞれ左側面から見た図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る第1の筐体、第2の筐体及び制御手段との電気的な接続関係を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る制御手段の内部構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る第2の筐体のハーフミラーに表示される画像の一例を示した説明図である。
【図7】メニューボタンを押した(クリックした)場合に表示される画面例を表した図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置を示す構成図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る第2の筐体のハーフミラーに表示される画像構成の一例を示した説明図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る画像処理装置を構成する各手段の位置関係を上方から見て表わした図である。
【符号の説明】
【0046】
1 画像処理装置
2 第1の筐体
2a ハーフミラー
2b 取り付け金具
2c 照明
3 撮影手段
4 第2の筐体
4a ハーフミラー
4b 取り付け金具
4c 反射板
5 表示手段
6 制御手段




【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の全身を写すハーフミラーを備える第1の筐体の内部に設置され、前記ハーフミラーを介して前記被写体を撮影する撮影手段と、
前記撮影手段により撮影された前記被写体の全身の画像を、第2の筐体の内部からハーフミラー越しに表示する表示手段と、
前記第1及び第2の筐体が設置される空間と同じ空間に設置され、前記撮影手段と前記表示手段を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記撮影手段は、前記第1の筐体内部における任意の位置から被写体を撮影することを可能とする駆動手段を備えること特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記制御手段の制御により、前記被写体の全身の画像とは別の任意の画像も表示することが可能であること特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記第2の筐体内に前記表示手段を複数設置することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記第2の筐体内に設置された前記複数の表示手段は、前記複数の表示手段全体で前記被写体の全身の画像を表示することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記第2の筐体内に設置された前記複数の表示手段は、前記複数の表示手段ごとに前記被写体の全身の画像を表示することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記第1の筐体と前記第2の筐体は、移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像処理装置。







【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−5113(P2008−5113A)
【公開日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−171344(P2006−171344)
【出願日】平成18年6月21日(2006.6.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューママーケティング株式会社 (2,480)
【Fターム(参考)】