説明

画像処理装置

【課題】オリジナルの文書における線種や色を変更することなく、色覚異常者であっても、グラフを構成する複数の要素を区別して認識することができるカラー画像データを生成する画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理部15は、カラー画像データ上のグラフ領域から2本以上のライン画像が交差する交差位置を取得する交差点抽出部157と、取得した前記交差位置において交差する複数本のライン画像の複数の表示色が、色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される同色関係を有するか否かを判断し、前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、少なくとも1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に修飾を付加する付加情報処理部159を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラー画像に対して画像処理を施す画像処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カラー複写機、カラースキャナ、カラープリンタなどの普及により、利用者がカラーの文書を容易に作成できるようになってきている。
特許文献1には、白黒の文書をカラーにしたり、文書の配色を変更する際に、文書中に含まれる文書要素に施す修飾を、例えば、棒グラフの棒の長さや表のセルの数値に基づいて決定し、決定した修飾を施した文書を作成する技術が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、道路地図を表示し、車両の進むべき経路の案内を行うナビーゲーション装置において、道路の縁取りを行うことにより、交差点形状を明瞭に表示する技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、ナビーゲーション装置において、車両が進入する交差点の形状を表示するとともに、交差点における車両の進行率を表示する技術が開示されている。
【0004】
このように従来技術によると、様々な表示上の工夫がなされることにより、利用者は視覚的に状況の認識が容易になるという利点がある。
【特許文献1】特開平8−287172号公報
【特許文献2】特開平11−304525号公報
【特許文献3】特開2004−245837号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のように工夫された表現であっても、CUD(Color Universal Design) が考慮されずに、作成された印刷物や表示物は、色覚異常者にとっては、色の識別がしにくく、このため色覚異常者に対する情報伝達がうまくなされないという問題点がある。ここで、CUDとは、人間の色の感じ方は一様ではなく、様々な原因により色の見え方が一般の人と異なる人が多く存在するので、こうした多様な色覚を持つ様々な人に配慮して、なるべく全ての人に情報が正確に伝わるように利用者側の視点に立って作られたデザインを指す。
【0006】
例えば、折れ線グラフでは、折れ線同士が交わる交差点や屈折点で、それぞれの折れ線がどのように変化しているかを、折れ線の色により識別させることを前提としているので、2本の折れ線をそれぞれ表示する2色が、色覚異常者にとって、区別して認識しにくい色であると、折れ線の変化が読み取れず、誤解や混乱を生じることになる。
このような問題点を解決するために、色覚異常者が混同しやすい色に対して、折れ線の色や線種を変更したりハッチングを施せば、色覚異常者が識別できるようになる。
【0007】
しかし、このためには、作成者は、作成時に充分にCUD を考慮して文書を作成する必要があり、手間がかかってしまう。また、オリジナルのグラフの折れ線の線種を破線に変更すると、元の情報が欠落してしまったり、また、オリジナルのグラフに元々破線が存在すると、区別ができなくなる。さらに、オリジナルのグラフの折れ線の色を変更すると、オリジナルのグラフが変更されるので、健常者と色覚異常者との間における情報の共有が困難になる場合がある。
【0008】
このような問題点を解決するために、本発明は、オリジナルの文書における線種や色を変更することなく、色覚異常者であっても、グラフを構成する複数の要素を区別して認識することができる画像データを生成する画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムを記録している記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するためには、本発明は、カラー画像データに修飾を付加する画像処理装置であって、カラー画像データがグラフ領域を含む場合、当該グラフ領域から2本以上のライン画像が交差する交差位置を取得する取得手段と、取得した前記交差位置において交差する複数本のライン画像の表示色が、色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される同色関係を有するか否かを判断する判断手段と、前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、少なくとも1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に修飾を付加する付加手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
この構成によると、グラフ領域において、交差位置において交差する複数本のライン画像の複数の表示色が、色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される同色関係を有するか否かを判断し、前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、少なくとも1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に修飾を付加するので、修飾を付加したライン画像と他のライン画像とを前記修飾により区別して認識することができるという優れた効果を奏する。
【0011】
ここで、取得手段は、実施の形態における交差点抽出部157であり、判断手段は、付加情報処理部159であり、付加手段は、付加情報処理部159である。
ここで、前記付加手段は、前記修飾として、前記交差位置の近傍に、矢印を表示する修飾画像を付加するとしてもよい。
この構成によると、交差位置の近傍に、矢印を表示する修飾画像を付加するので、矢印により、当該ライン画像と他のライン画像とを区別して認識することができる。
【0012】
ここで、前記付加手段は、1本の前記ライン画像の線幅を検出し、検出した線幅に応じて矢印の大きさを決定し、決定した大きさの前記矢印を表示する前記修飾画像を付加するとしてもよい。
この構成によると、ライン画像の線幅に応じて決定した大きさの矢印を表示するので、線幅が変化する場合であっても、当該ライン画像の認識が容易である。
【0013】
ここで、前記付加手段は、1本の前記ライン画像の線幅を検出し、検出した前記線幅が所定の幅より広い場合に、前記修飾画像を前記ライン画像内に付加するとしてもよい。
この構成によると、ライン画像の線幅が所定の幅より広い場合に、前記修飾画像を前記ライン画像内に付加するので、オリジナルのグラフの表示の形態を大きく変えることなく、ライン画像の認識が容易となる。
【0014】
ここで、前記付加手段は、前記修飾として、前記交差位置の近傍に、当該ライン画像と他の画像との境界を強調するガイドを表示する修飾画像を付加するとしてもよい。
この構成によると、前記交差位置の近傍に、当該ライン画像と他の画像との境界を強調するガイドを表示する修飾画像を付加するので、当該ライン画像を他の画像と明確に区別して認識することができるようになる。
【0015】
ここで、前記同色関係は、第1の色と第2の色とが色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される第1の関係にあること及び、第3の色と第4の色とが色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される第2の関係にあることを示し、前記判断手段は、前記交差位置において交差する複数本のライン画像の複数の表示色のうち少なくとも2色が、前記第1の関係にあるか否かを判断し、前記複数本のライン画像の複数の表示色のうち別の少なくとも2色が、前記第2の関係にあるか否かを判断し、前記付加手段は、第1の関係及び第2の関係が存在する場合に、第1の関係に係る1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に第1修飾画像を付加し、第2の関係に係る1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に第1修飾画像とは異なる第2修飾画像を付加するとしてもよい。
【0016】
この構成によると、前記交差位置において交差する複数本のライン画像の複数の表示色のうち少なくとも2色が、第1の関係にあり、別の少なくとも2色が、第2の関係にある場合に、第1の関係に係る1本のライン画像及び第2の関係に係る1本のライン画像に対して、それぞれ別々の修飾画像を付加するので、これらのライン画像の識別が容易となる。
【0017】
ここで、前記付加手段は、前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、当該交差位置の近傍において2本のライン画像が近接するか否かを判断し、近接すると判断する場合に、近接する区間において、少なくとも1本のライン画像に修飾を付加するとしてもよい。
この構成によると、2本のライン画像が近接する区間において、少なくとも1本のライン画像に修飾を付加するので、これらのライン画像の識別が容易となる。
【0018】
ここで、前記付加手段は、前記2本のライン画像が交差する角度が、所定の角度以下である場合に、前記2本のライン画像が近接すると判断するとしてもよい。また、前記付加手段は、前記2本のライン画像上において、前記交差位置から所定の距離だけ離れた2点間の距離が、所定の距離以下である場合に、前記2本のライン画像が近接すると判断するとしてもよい。
【0019】
これらの構成によると、2本のライン画像が交差する角度、又は2本のライン画像の距離を用いて、2本のライン画像の近接を判断するので、近接の判断を確実に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明に係る1の実施の形態について説明する。
1.カラー複写機100の構成
本発明に係る1の実施の形態としてのカラー複写機100について説明する。
カラー複写機100は、図1に示すように、複写機本体101と画像読取装置102とから構成される。複写機本体101の上部には、自動原稿給紙装置201と原稿画像走査露光装置202から成る画像読取装置102が設置されている。自動原稿給紙装置201の原稿台上に載置された原稿400は、図示しない搬送部により搬送され、原稿画像走査露光装置202の光学系により原稿の片面又は両面の画像が走査露光され、原稿画像を反映する入射光がラインイメージセンサCCDにより読み込まれる。
【0021】
ラインイメージセンサCCDにより光電変換されたアナログ画像信号は、画像処理部15において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正及び画像圧縮処理等がなされ、デジタルのオリジナル画像データとなる。ここで、オリジナル画像データは、カラー画像データである。画像処理部15は、後述するように、さらに、オリジナル画像データに対して、修飾画像を付加して、合成画像データを生成する。修飾画像の付加された合成画像データは画像形成部へ送られる。画像形成部は、色毎に像担持体を有する複数組の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、無端状の中間転写ベルト6と、再給紙機構(ADU機構)を含む給紙搬送部と、トナー像を定着するための定着装置17とを備えている。
【0022】
この例で、画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム1Y、帯電器2Y、書込みユニット3Y、現像ユニット4Y及び像形成体用のクリーニング部8Yを有して、イエロー(Y)色の画像を形成するようになされる。
感光体ドラム1Yは、像担持体の一例を構成し、例えば、中間転写ベルト6の右側上部に近接して回転自在に設けられ、Y色のトナー像を形成するようになされる。この例で、感光体ドラム1Yは、図示しない駆動機構によって、反時計方向に回転される。感光体ドラム1Yの斜め右側下方には、帯電器2Yが設けられ、感光体ドラム1Yの表面を所定の電位に帯電するようになされる。帯電器2Yにはスコロトロン帯電極が使用され、数百[V]単位の直流電圧が印加される。
【0023】
感光体ドラム1Yのほぼ真横に対峙して、各々のレーザ光源を有した書込みユニット3Yが設けられ、事前に帯電された感光体ドラム1Yに対して、Y色用の画像データに基づく所定の強度を有したY色用のレーザビーム光を走査するようになされる。このレーザビーム光は、例えば、Y色用のポリゴンミラーを回転して偏向走査される、いわゆるY色画像データの主走査方向への書込みである。主走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に平行する方向である。感光体ドラム1Yは、副走査方向に回転する。副走査方向は、感光体ドラム1Yの回転軸に対して直交する方向である。この感光体ドラム1Yが副走査方向に回転し、かつ、レーザビーム光の主走査方向への偏向走査によって、感光体ドラム1YにはY色用の静電潜像が形成される。
【0024】
書込みユニット3Yの上方には現像ユニット4Yが設けられ、感光体ドラム1Yに形成されたY色用の静電潜像を現像するように動作する。現像ユニット4Yは、図示しないY色用の現像ローラを有している。現像ユニット4Yには、Y色用のトナー剤及びキャリアが収納されている。Y色用の現像ローラは、内部に磁石が配置され、現像ユニット4Y内でキャリアとY色トナー剤を攪拌して得られる2成分現像剤を感光体ドラム1Yの対向部位に回転搬送し、Y色のトナー剤により静電潜像を現像するようになされる。この感光体ドラム1Yに形成されたY色のトナー像は、1次転写ローラ7Yを動作させて中間転写ベルト6に転写される(1次転写)。感光体ドラム1Yの左側下方には、クリーニング部8Yが設けられ、前回の書込みで感光体ドラム1Yに残留したトナー剤を除去(クリーニング)するようになされる。1次転写ローラ7Yには、使用するトナー剤と反対極性(本実施例においては正極性)の1次転写バイアス電圧が印加される。
【0025】
画像形成ユニット10M〜10Kもまた画像形成ユニット10Yと同様の構成を備えている。
中間転写ベルト6は像担持体の一例を構成し、1次転写ローラ7Y,7M,7C及び7Kによって転写されたトナー像を重合してカラートナー像(カラー画像)を形成する。例えば、中間転写ベルト6上に形成されたカラー画像は、中間転写ベルト6が時計方向に回転することで、2次転写ローラ7Aに向けて搬送される。2次転写ローラ7Aは中間転写ベルト6の下方に位置しており、中間転写ベルト6に形成されたカラートナー像を給紙部20から搬送されてきた用紙Pに一括して転写するようになされる(2次転写)。
【0026】
給紙部20は、例えば、上述の書込みユニット3Kの下方に設けられ、給紙トレイ20A,20B,20Cを有して構成される。給紙トレイ20A,20B,20C内に収容された用紙Pは、給紙トレイ20A,20B,20Cにそれぞれ設けられる送り出しローラ21及び給紙ローラ22Aにより給紙され、搬送ローラ22B,22C,22D、レジストローラ23及び28等を経て、2次転写ローラ7Aに搬送される。
【0027】
2次転写ローラ7Aの左側には定着装置17が設けられ、カラー画像を転写された用紙Pを定着処理するようになされる。定着装置17は、定着ローラ、加圧ローラ及び加熱ヒータを有している。定着処理は、加熱ヒータによって加熱される定着ローラ及び加圧ローラの間に用紙Pを通過させることで、当該用紙Pが加熱・加圧される。定着後の用紙Pは、排紙ローラ24に挟持されて機外の排紙トレイ25上に載置される。
2.原稿の一例
カラー複写機100による複写の対象となる原稿の一例として、図2に原稿400を示す。原稿400は、A4サイズであり、その紙面上に、5個のグラフ401、402、403、404及び405が描画されている。各グラフは、グラフ領域及び凡例領域を含む。グラフ領域には、折れ線グラフが表示され、凡例領域には、凡例線及びその注釈が表示されている。凡例線は、グラフ領域に描画された折れ線と凡例領域に表示されている注釈とを関係付ける。
【0028】
例えば、グラフ401のグラフ領域401aには、それぞれ、赤色、ピンク、緑色及び青色で表示された4本の折れ線401aa、401ab、401ac及び401adが描画されている。また、グラフ401の凡例領域401bには、それぞれ赤色、ピンク、緑色及び青色で表示された4本の凡例線401ba、401bb、401bc及び401bdが描画され、4本の凡例線401ba、401bb、401bc及び401bdに対応付けて、4個の注釈401be、401bf、401bg及び401bhが描画されている。折れ線401aa、401ab、401ac及び401adの表示色は、それぞれ、4本の凡例線401ba、401bb、401bc及び401bdの表示色と同一である。つまり、4個の注釈401be、401bf、401bg及び401bhは、それぞれ、4本の折れ線401aa、401ab、401ac及び401adに関するものであることを示している。また、グラフ領域401aにおいては、背景色が灰色で表示されている。
【0029】
ここでは、グラフに描画される折れ線の表示色として用いられる色は、赤色、ピンク、緑色、青色、水色、紫、黄緑、黄色、白色、黒色など特定の色に限定されているものとする。
原稿400がカラー複写機100により読み込まれると、上記のオリジナル画像データが生成される。
【0030】
オリジナル画像データ上の各画素の配置位置を示す座標系を図2に示している。図2に示すように、原稿400の左下点を原点とし、原稿400の紙面上の右方向にX座標軸411をとり、原稿400の紙面上の上方向にY座標軸412をとる。以降、本明細書において、座標を表す場合には、ここに示す座標系に基づいている。
なお、特許出願の図面においてはカラー表示ができないので、図2のグラフ領域401に描画されている折れ線401aa、401ab、401ac及び401adについては、異なるハッチングを施すことにより、カラーを区別して表現している。図2の他のグラフ領域についても同様であり、また他の図面においても同様である。
3.画像処理部15の構成
画像処理部15は、図3に示すように、画像入力部151、画像記憶部152、画像処理制御部153、グラフ領域抽出部154、凡例抽出部155、色連続線抽出部156、交差点抽出部157、線幅抽出部158、付加情報処理部159、画像合成部160、画像出力部161及び情報記憶部162から構成される。
【0031】
画像処理部15は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、画像処理部15の各処理部は、その機能を達成する。
(1)画像記憶部152及び情報記憶部162
画像記憶部152及び情報記憶部162は、それぞれ、RAMから構成されている。
【0032】
画像記憶部152は、後述するオリジナル画像データ301及び後述する合成画像データ302を記憶するための領域を備えている。
また、情報記憶部162は、グラフ領域情報テーブル311、凡例領域情報テーブル312、ライン画像情報テーブル313、交差点情報テーブル314、凡例情報テーブル315及び同色関係テーブル316を記憶するための領域を備えている。
【0033】
(グラフ領域情報テーブル311)
グラフ領域情報テーブル311は、図4に示すように、複数個のグラフ領域情報から構成される。グラフ領域情報テーブル311に含まれるグラフ領域情報の数は、原稿400に描かれているグラフ領域の数に一致しており、グラフ領域情報テーブル311の複数個のグラフ領域情報は、それぞれ、原稿400に描かれている複数のグラフ領域に相当する。
【0034】
各グラフ領域情報は、図4に示すように、グラフ識別番号及びグラフ領域位置情報を含む。グラフ識別番号は、当該グラフ領域情報に対応するグラフ領域を一意に識別する番号である。グラフ領域位置情報は、当該グラフ領域情報に対応するグラフ領域の位置を示し、左下位置及び右上位置を含む。左下位置及び右上位置は、上記の座標系における当該グラフ領域の左下点の位置及び右上点の位置を示す。左下位置及び右上位置は、それぞれ、X座標及びY座標を含む。
【0035】
(凡例領域情報テーブル312)
凡例領域情報テーブル312は、図5に示すように、複数個の凡例領域情報から構成される。凡例領域情報テーブル312に含まれる凡例領域情報の数は、原稿400に描かれているグラフ領域の数に一致しており、凡例領域情報テーブル312の複数個の凡例領域情報は、それぞれ、原稿400に描かれている複数のグラフ領域に相当する。つまり、各グラフ領域には、1個の凡例領域が対応して描かれているものとしている。なお、これには限定されない。各グラフに2個以上の凡例が描かれているとしてもよいし、また、各グラフに凡例が描かれていないとしてもよい。
【0036】
各凡例領域情報は、図5に示すように、凡例識別番号及び凡例領域位置情報を含む。凡例識別番号は、当該凡例領域情報に対応する凡例領域を一意に識別する番号であり、対応するグラフ領域を識別するグラフ識別番号と一致している。凡例領域位置情報は、当該凡例領域情報に対応する凡例領域の位置を示し、左下位置及び右上位置を含む。左下位置及び右上位置は、上記の座標系における当該凡例領域の左下点の位置及び右上点の位置を示す。左下位置及び右上位置は、それぞれ、X座標及びY座標を含む。
【0037】
(ライン画像情報テーブル313)
ライン画像情報テーブル313は、図6に示すように、複数のライン画像情報を含む。複数のライン画像情報は、原稿400に描かれている各折れ線グラフに表示されている折れ線、つまりライン画像に対応している。ここで、グラフ上の折れ線であって、画像データ上に描かれた画像をライン画像と呼ぶことにする。
【0038】
各ライン画像情報は、グラフ識別番号、ライン識別番号、表示色、線幅、開始位置情報及び終了位置情報から構成される。
ここで、グラフ識別番号については、上述したように、グラフ領域を一意に識別するための番号であり、当該ライン画像情報に対応するライン画像が描かれたグラフ領域を識別する。ライン識別番号は、当該ライン画像情報に対応するライン画像を一意に識別するための番号である。表示色は、当該ライン画像情報に対応するライン画像を表示する色である。線幅は、当該ライン画像情報に対応するライン画像の幅を示している。開始位置情報及び終了位置情報は、それぞれ、当該ライン画像情報に対応するライン画像の開始点及び終了点の位置を示している。開始位置情報及び終了位置情報は、それぞれ、X座標及びY座標を含む。
【0039】
(交差点情報テーブル314)
交差点情報テーブル314は、図7に示すように、複数の交差点情報を含む。複数の交差点情報は、原稿400に描かれている各折れ線グラフに表示されている折れ線と他の折れ線との交差点に対応している。ここで、折れ線と折れ線が交差することには、折れ線と折れ線が接する場合も含むものとする。
【0040】
各交差点情報は、グラフ識別子、交差点識別子、交差点位置情報、2個以上のライン識別子、2個以上の方向指示情報、2個以上の表示色及び2個以上の線幅を含む。各交差点情報に含まれるライン識別子の数、方向指示情報の数、表示色の数及び線幅の数は、同じであり、2個以上のライン識別子のそれぞれは、2個以上の方向指示情報、2個以上の表示色及び2個以上の線幅のそれぞれに対応している。
【0041】
ここで、グラフ識別子は、上述したように、グラフ領域を一意に識別するための番号であり、当該交差点情報に対応する交差点が描かれたグラフ領域を識別する。交差点識別子は、当該交差点情報に対応する交差点を一意に識別するための番号である。交差点位置情報は、当該交差点情報に対応する交差点の位置を示し、X座標及びY座標から構成されている。2個以上のライン識別子のそれぞれは、当該交差点情報に対応する交差点において交差するライン画像を識別する番号である。各方向指示点情報は、対応するライン画像上の1点の位置であり、対応するライン画像が、交差点からどの方向に伸びているかを示している。各方向指示点情報は、X座標及びY座標から構成されている。
【0042】
各表示色は、交差点における対応するライン画像の色であり、各線幅は、交差点における対応するライン画像の線幅である。
(凡例情報テーブル315)
凡例情報テーブル315は、図8に示すように、複数の凡例情報から構成される。凡例情報テーブル315に含まれる凡例情報の数は、原稿400に描かれているグラフ領域の数に一致しており、凡例情報テーブル315の複数個の凡例情報は、それぞれ、原稿400に描かれている複数のグラフ領域に相当する。上述したように、各グラフ領域には、1個の凡例領域が対応して描かれているものとしている。なお、これには限定されない。
【0043】
凡例情報は、凡例識別番号及び複数の凡例ライン情報から構成されている。
凡例識別情報は、当該凡例情報に対応する凡例領域を一意に識別する番号である。複数の凡例ライン情報は、それぞれ、各凡例領域に描かれている複数の凡例ライン画像に対応している。各凡例ライン情報は、凡例ライン識別番号、開始位置情報、終了位置情報及び表示色を含む。なお、凡例領域内の凡例線であって、画像データ上に描かれた画像を凡例ライン画像と呼ぶことにする。
【0044】
凡例ライン識別番号は、各凡例領域に描かれている凡例ライン画像を一意に識別する番号であり、開始位置情報及び終了位置情報は、各凡例ライン画像の開始位置及び終了位置を示す。開始位置情報及び終了位置情報は、それぞれ、X座標及びY座標から構成されている。表示色は、各凡例ライン画像を表示する色を示す。
(同色関係テーブル316)
同色関係テーブル316は、図9に示すように、複数の同色関係組から構成され、各同色関係組は、1の色の色名と他の色の色名を含む。
【0045】
各同色関係組は、色覚異常者により区別して認識することが難しいとされる2色の組合せを示している。例えば、色覚異常者は、青とピンクを区別して認識することが難しいとされている。その他、色覚異常者は、灰色と水色、ピンクと灰色、黄緑と黄土色、薄緑と肌色、赤と緑を区別して認識することが難しいとされている。
(2)画像入力部151
画像入力部151は、ラインイメージセンサCCDから、光電変換されたアナログ画像信号を受け取り、受け取ったアナログ画像信号にアナログ処理、A/D変換などを施してデジタルのオリジナル画像データを生成し、生成したオリジナル画像データを、オリジナル画像データ301として、画像記憶部152へ書き込む。
【0046】
オリジナル画像データ301は、RGBカラーモデルにより表現される。オリジナル画像データ301は、一例として、300dpiの場合には、縦に2460個、横に3480個、合計で8560800個の行列状に構成された画素から構成され、各画素は、赤(R:Red)、緑(G:Green)、青(B:Blue)により表現される。R、G、Bは、それぞれ、256階調であるとする。
(3)グラフ領域抽出部154
グラフ領域抽出部154は、画像記憶部152に記憶されているオリジナル画像データ301を2値化する。具体的には、オリジナル画像データ301の各画素のR、G、Bの値について、閾値を180として、例えば、Rの値が180以下であれば、「0」とし、181以上であれば、「1」とする。G、Bの値についても同様にする。これにより、オリジナル画像データ301のうち、濃度の濃い画素については、「0」となり、濃度のうすい画素については、「1」となる。このようにして、グラフ領域抽出部154は、2値化画像を生成する。
【0047】
次に、グラフ領域抽出部154は、2値化画像の中から、(a)濃度が濃い部分、つまり、値が「0」である部分であって、(b)一定以上の大きさのかたまりからなる部分画像を抽出する。ここで、一定以上の大きさとは、例えば、300dpiの場合には、縦に400個、横に300個、合計で120000個の行列状に構成された画素からなる矩形画像より大きいことをいう。
【0048】
このようにして抽出した矩形の部分画像をグラフ領域とし、このグラフ領域にグラフ識別番号を一意に割り当てる。次に、抽出した矩形の部分画像の左下点のX座標及びY座標、及び右上点のX座標及びY座標を算出する。ここで、算出した左下点のX座標及びY座標、及び右上点のX座標及びY座標をグラフ領域位置情報と呼ぶ。次に、グラフ識別番号及びグラフ領域位置情報を、グラフ領域情報として、グラフ領域情報テーブル311に書き込む。
【0049】
グラフ領域抽出部154は、2値化画像の中から、その他のグラフ領域が存在すれば、上記と同様にして、そのグラフ領域を抽出して、グラフ領域情報を取得し、取得したグラフ領域情報をグラフ領域情報テーブル311に書き込む。
こうして、図4に一例として示すグラフ領域情報テーブル311が生成される。
(4)凡例抽出部155
凡例抽出部155は、情報記憶部162に記憶されているグラフ領域情報テーブル311から、各グラフ領域情報を読み出し、読み出したグラフ領域情報からグラフ領域位置情報を抽出する。
【0050】
次に、凡例抽出部155は、画像記憶部152に記憶されているオリジナル画像データ301の上で、抽出した各グラフ領域位置情報によりグラフ領域を特定し、特定したグラフ領域の境界上の画素を起点として近傍の周辺、具体的には、上方向、下方向、左方向、右方向の所定の検索範囲内に、文字が描画された文字領域が存在するか否かを判断する。
ここで、所定の検索範囲とは、例えば、300dpiの場合には、縦1000画素、横200画素、合計で200000画素からなる行列状の矩形領域である。
【0051】
文字領域が存在すると判定する場合に、凡例抽出部155は、前記検索範囲内において、文字領域を含む領域を決定し、凡例領域とし、当該凡例領域に前記特定したグラフ領域に割り当てられたグラフ識別番号と同一の凡例識別番号を割り当てる。次に、凡例領域の左下点のX座標、Y座標及び右上点のX座標、Y座標を算出し、算出した凡例領域の左下点のX座標、Y座標及び右上点のX座標、Y座標を凡例領域位置情報とする。
【0052】
次に、凡例抽出部155は、凡例識別番号及び凡例領域位置情報を凡例領域情報として、凡例領域情報テーブル312へ書き込む。
次に、凡例抽出部155は、上記のようにして特定した凡例領域に描画されている1個の凡例ライン画像の開始位置のX座標、Y座標、終了位置のX座標、Y座標を読み取る。ここで、凡例ライン画像の開始位置のX座標及びY座標を開始位置情報と呼び、凡例ライン画像の終了位置のX座標及びY座標を終了位置情報と呼ぶ。次に、当該凡例ライン画像の表示色を読み取り、凡例ライン画像に一意の識別番号である凡例ライン識別番号を割り当てる。ここで、凡例ライン識別番号、開始位置情報及び終了位置情報を凡例ライン情報と呼ぶ。凡例抽出部155は、凡例識別番号及び凡例ライン情報を、凡例情報として、凡例情報テーブル315へ書き込む。
【0053】
凡例抽出部155は、特定した凡例領域に描画されている他の凡例ライン画像についても、同様にして、凡例情報を求め、凡例情報を凡例情報テーブル315へ書き込む。
凡例抽出部155は、情報記憶部162のグラフ領域情報テーブル311に含まれる全てのグラフ領域情報により示されるグラフ領域について、凡例領域を検索して、凡例領域が存在すれば、上記のようにして、凡例領域情報を凡例領域情報テーブル312へ書き込み、また、凡例情報を凡例情報テーブル315へ書き込む。
(5)色連続線抽出部156
色連続線抽出部156は、次に示すようにして、オリジナル画像データ301の各グラフ領域から、色及び線の連続性により、グラフ領域に描画された複数の折れ線の画像(ライン画像と呼ぶ)を分離し、各ライン画像の開始点と終了点とを取得する。
【0054】
色連続線抽出部156は、以下に示すようにして、グラフ領域に描画されている各ライン画像の開始点及び終了点を求める。
グラフ領域に描画される折れ線の表示色として用いられる色は、上述したように、一例として、赤色、ピンク、緑色、青色、水色、紫、黄緑、黄色、白色、黒色など特定の色に限定されているので、色連続線抽出部156は、これらのうちの1色である赤色によりグラフ領域に表示されているライン画像の開始点及び終了点を求め、これらの開始点及び終了点を記憶する。次に、ピンクによりグラフ領域に表示されているライン画像の開始点及び終了点を求め、これらの開始点及び終了点を記憶する。その他の色についても、当該色により表示されているライン画像の開始点及び終了点を求め、これらの開始点及び終了点を記憶する。
【0055】
図2に示すグラフ領域401aでは、赤色、ピンク、緑色及び青色により表示される折れ線が描画されているので、上記のようにして、これらの色により表示されたライン画像の開始点及び終了点が検出される。しかし、図2のグラフ領域401aでは、水色、紫、黄緑、黄色、白色、黒色により表示される折れ線は、描画されていないので、これらの色により表示されたライン画像の開始点及び終了点が検出されることはなく、これらの色により表示されたライン画像は存在しないこととなる。
【0056】
次に、各色について、どのようにしてライン画像の開始点及び終了点を求めるかについて説明する。
ここでは、一例として、図11に示すグラフ領域554内に、赤色で描画されているライン画像553を用いて、開始点及び終了点の取得方法について、説明する。
色連続線抽出部156は、図11に示すように、グラフ領域554の最左端のY軸方向に一列に並ぶ複数画素について、赤色の画素が存在するか否かを判断する(サーチ561)。ここでは、赤色の画素は発見されない。
【0057】
次に、色連続線抽出部156は、グラフ領域554の最左端から第2列めの一列の複数画素について、赤色の画素が存在するか否かを判断する(サーチ562)。ここでも、赤色の画素は発見されない。
次に、色連続線抽出部156は、グラフ領域554の最左端から第3列めの一列の複数画素について、赤色の画素が存在するか否かを判断する(サーチ563)。ここでは、赤色の画素551が発見される。サーチを始めて最初に赤色の画素551が発見されたので、赤色の画素551の存在する位置を開始点として記憶する。
【0058】
次に、色連続線抽出部156は、グラフ領域554の最左端から第4列めの一列の複数画素について、赤色の画素が存在するか否かを判断する(サーチ564)。ここでは、赤色の画素が発見される。さらに、サーチを繰り返し継続し(サーチ565)、ここでも、赤色の画素552が発見される。
次のサーチ(566)では、赤色の画素は発見されない。従って、最後に発見された赤色の画素552を、当該ライン画像の終了点とし、この終了点を記憶する。
【0059】
色連続線抽出部156は、上記のようにして、各ライン画像の開始点及び終了点を取得すると、当該ライン画像を一意に識別するライン識別番号を割り当て、当該グラフ領域を識別するグラフ識別番号、前記ライン識別番号、表示色、開始点を示す開始位置情報及び終了点を示す終了位置情報を、ライン画像情報として、ライン画像情報テーブル313へ書き込む。ここで、開始位置情報及び終了位置情報は、それぞれ、X座標及びY座標から構成される。
(6)交差点抽出部157
交差点抽出部157は、次に示すようにして、グラフ領域に描画された複数のライン画像が交差する交差点の位置情報を算出する。
【0060】
[処理0]交差点抽出部157は、ライン画像情報テーブル313からライン画像情報を順に読み出し、読み出したライン画像情報から表示色、開始位置情報及び終了位置情報を抽出する。読み出したライン画像情報により示されるライン画像を便宜上、対象ライン画像と呼ぶ。ここで、開始位置情報により示される点を対象点と呼ぶ。
図10において、開始位置情報により示される点を参照符号511により示し、終了位置情報により示される点を参照符号513により示し、対象ライン画像を、参照符号521により示している。
【0061】
[処理1]次に、交差点抽出部157は、対象点における画素に連接する参照画像を設定する。ここで、参照画像は、一例として、縦に2画素、横に2画素が行列状に配された合計4画素からなる画像である。このように設定した参照画像内に、前記対象ライン画像の抽出した前記表示色以外のライン画像の表示色が存在するか否かを判断する。つまり、他の表示色のライン画像が存在するか否かを判断するので、前記対象ライン画像と他のライン画像とが交差しているか否かを判断しているのである。
【0062】
図10においては、部分画像512の拡大画像503を示し、拡大画像503において、当該交差点を参照符号532により示している。
[処理2]交差点抽出部157は、前記参照画像内に、抽出した前記表示色以外のライン画像の表示色が存在すると判断する場合には、当該位置情報を交差点とし、当該交差点に対して当該交差点を一意に識別する交差点識別子を割り当て、当該グラフ領域を識別するグラフ識別子、交差点識別子、当該交差点を示す交差点位置情報及び当該対象ライン画像を識別するライン識別子を、交差点情報として、交差点情報テーブル314へ書き込む。
【0063】
[処理3]次に、交差点抽出部157は、当該交差点からX軸方向に一定の画素数、例えば、10画素だけ移動して得られる当該対象ライン画像の位置情報を求め、求めた位置情報を方向指示点情報として、前記交差点情報内に書き込む。前記方向指示点情報は、X座標及びY座標から構成される。
図10においては、方向指示点を参照符号531により示している。
【0064】
次に、交差点抽出部157は、前記対象点を1画素分だけ、X軸方向に移動して、対象ライン画像上の点を求め、求めた点を新たな対象点として、上記の処理1〜3を行う。
交差点抽出部157は、上記処理1〜3を、対象点が終了位置情報により示される位置に至るまで、繰り返す。
交差点抽出部157は、上記処理0〜3を、ライン画像情報テーブル313に含まれる全てのライン画像情報について繰り返す。
(7)線幅抽出部158
線幅抽出部158は、交差点情報テーブル314から交差点情報を順に読み出し、読み出した交差点情報から交差点位置情報を抽出し、抽出した交差点位置情報により示される位置から、隣接する参照画像の色情報を判断して、交差点において交差するライン画像の表示色を特定する。
【0065】
また、線幅抽出部158は、交差点において交差するライン画像の線幅を検出する。
次に、線幅抽出部158は、読み出した交差点情報に、決定した表示色及び線幅を、当該ライン画像のライン識別子と対応付けて、書き込む。
このようにして、交差点毎に、当該交差点において交差する複数のライン画像について、当該ライン画像の表示色と線幅が、交差点情報テーブル314に書き込まれる。
(8)付加情報処理部159
付加情報処理部159は、交差点情報テーブル314から交差点情報を順に読み出し、読み出した交差点情報から2個以上のライン画像のそれぞれの表示色を抽出する。
【0066】
次に、抽出した2種以上の表示色から、2種の表示色のあらゆる組合せを生成し、生成した組合せと同一の組合せが、図9に示す同色関係テーブル316の中の同色関係組として存在するか否かを判断する。
ここで、第1の色と第2の色とが一致することには、第1の色と第2の色とが完全に同一であること、及び第1色と第2の色とが近似していることを含むものとする。
【0067】
例えば、色を256階調のRGBカラーシステムで表現する場合に、第1の色が赤(R:256、G:0、B:0)であり、第2の色が赤に近似する色(R:254、G:1、B:1)である場合に、第1の色と第2の色とは、同一であるとする。つまり、第1の色のR成分と第2の色のR成分の差が、所定値以内、例えば、「20」以内であれば、第1の色と第2の色とは、同一であるとする。
【0068】
(a)付加情報処理部159は、生成した2種の表示色のあらゆる組合せのうちの1個の組合せについて、1個の同色関係組が存在し、当該組合せが2個のライン画像に係るものである場合に、前記交差点情報から交差点位置情報を抽出し、当該組合せを構成する2種の色に対応する2個のライン識別子及び線幅を前記交差点情報から抽出し、抽出したライン識別子の一方を特定し、特定したライン識別子に対応する線幅により、矢印の大きさ及び配置位置を定める。なお、特定しなかったライン識別子に係るライン画像については、後述する修飾画像を付加しない。
【0069】
付加情報処理部159は、一例として図13に示すように、ライン画像634について、交差点604の近傍に、矢印を表す修飾画像642及び641を付加し、交差点605の近傍に、矢印を表す修飾画像643及び644を付加する。なお、修飾画像は、黒色で表示される。他の修飾画像についても同様である。
この図に示すように、同一のライン画像については、同一の形状の矢印を表す修飾画像が付加される。
【0070】
矢印の大きさ及び配置位置は、以下に示すように、線幅に応じて決定する。
付加情報処理部159は、図24に示すように、例えば、線幅が、1〜5ドット以内である場合には、ライン画像の外側に、ライン画像に沿って矢印の矢柄がライン画像と平行になるように、交差点の前後2箇所に2個の矢印を表す2個の修飾画像を配置する。このとき、ライン画像と矢印の矢柄との距離は、ライン画像の線幅と同じ幅とする。また、矢印の矢尻及び矢柄の線幅は、ライン画像の線幅と同じ幅とする。
【0071】
また、付加情報処理部159は、図25に示すように、例えば、線幅が、6〜10ドット以内である場合には、ライン画像の内側に、ライン画像に沿って矢印の矢柄がライン画像と平行になるように、交差点の前後2箇所に2個の矢印を示す2個の修飾画像を配置する。このとき、矢印の矢柄の線幅は、ライン画像の線幅より、2〜3ドット小さいものとする。
【0072】
さらに、付加情報処理部159は、図26に示すように、例えば、線幅が、11以上である場合には、ライン画像の内側に、ライン画像に沿って矢印の矢柄がライン画像と平行になるように、交差点の前後2箇所に2個の矢印を示す2個の修飾画像を配置する。このとき、矢印の矢柄の線幅は、ライン画像の線幅より、2〜3ドット小さいものとする。
(b)ライン画像に付加する修飾画像の種類として、上記においては、矢印を一例として示しており、矢印は、矢尻と矢柄とから構成されるとしているが、これには限定されない。
【0073】
例えば、矢印は、矢尻のみからなるとしてもよい。図13には、矢尻のみからなる矢印を表示する修飾画像641、642、643、644、・・・をライン画像に付加した例を示す。
また、矢印の矢柄の形状は、図15に示す矢印を表示する修飾画像695のように、ライン画像の交差点において屈折するものであってもよい。
【0074】
また、付加情報処理部159は、図22に示すように、矢印に代えて、修飾画像として、前記交差位置804の近傍に、当該ライン画像844と他の画像との境界を強調するガイドを表示する修飾画像851を用いてもよい。ガイドの形状は、地形図において道路の立体交差を示す地図記号に類似している。また、ガイドの形状は、修飾画像855のように、ライン画像の交差点808において屈折するものであってもよい。
【0075】
(c)付加情報処理部159は、前記複数の前記組合せのうちの1個の組合せについて、1個の同色関係組が存在し、当該組合せが3個のライン画像に係るものである場合に、前記交差点情報から交差点位置情報を抽出し、当該組合せを構成する3種の色に対応する3個のライン識別子及び線幅を前記交差点情報から抽出し、抽出したライン識別子から2個のライン識別子を特定し、特定した2個のライン識別子のうちの1個のライン識別子に対応して、矢印の矢尻の第1の形状を決定し、残りの1個のライン識別子に対応して、矢印の矢尻の第2の形状を決定する。ここで、第1の形状と第2の形状は異なるものである。特定しなかったライン識別子に係るライン画像については、修飾画像を付加しない。
【0076】
付加情報処理部159は、前記複数の前記組合せのうちの1個の組合せについて、1個の同色関係組が存在し、当該組合せが4個以上のライン画像に係るものである場合に、上記と同様にして、前記ライン画像数より1だけ少ない数の種類の修飾画像を決定する。
(d)付加情報処理部159は、前記複数の前記組合せのうちの1個の組合せ(第1の組合せと呼ぶ)について、1個の同色関係組が存在し、さらに、前記複数の前記組合せのうちの別の1個の組合せ(第2の組合せと呼ぶ)について、別の同色関係組が存在する場合に、第1の組合せについて、矢印の矢尻の第1の形状を決定し、第2の組合せについて、矢印の矢尻の第2の形状を決定する。ここで、第1の形状と第2の形状は異なるものである。
【0077】
図20に示すように、ライン画像771、772及び774は、交差点785において交差する。このとき、付加情報処理部159は、ライン画像774に対して、第1の形状の矢印を表す修飾画像781、782、783、784、・・・を付加し、ライン画像771に対して、第2の形状の矢印を表す修飾画像785及び786を付加してもよい。
また、付加情報処理部159は、図23に示すように、ライン画像771、772及び774は、交差点785において交差する。このとき、ライン画像774に対して、第1の形状のガイドを表す修飾画像791、792、793、794、795を付加し、ライン画像771に対して、第2の形状のガイドを表す修飾画像796を付加してもよい。
【0078】
ここで、さらに、別の同色関係組が存在する場合には、矢印の矢尻の第3の形状を決定する。ここで、第1の形状、第2の形状及び第3の形状は、それぞれ、異なるものである。
(e)付加情報処理部159は、図18に示すように、前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、当該交差位置の近傍において2本のライン画像722及び724が近接するか否かを判断してもよい。近接すると判断する場合に、近接する区間において、少なくとも1本のライン画像に修飾画像731を付加するように決定する。修飾画像731は、一例として、矢印を表す。
【0079】
このとき、付加情報処理部159は、図18に示すように、前記2本のライン画像724及び722が交差する角度が、所定の角度以下である場合に、例えば、15度以下である場合に、前記2本のライン画像724及び722が近接すると判断してもよい。
また、付加情報処理部159は、図18に示すように、前記2本のライン画像上724及び722において、前記交差位置から所定の距離(731a、731b)だけ離れた2点間731c、731dの距離731eが、所定の距離以下である場合に、前記2本のライン画像が近接すると判断してもよい。
【0080】
以上のようにして、付加情報処理部159は、修飾画像の種類、形状、大きさ、配置する位置を決定し、決定した修飾画像の種類、形状、大きさ、配置する位置を画像合成部160へ出力する。
(9)画像合成部160、画像出力部161及び画像処理制御部153
画像合成部160は、付加情報処理部159から、修飾画像の種類、形状、大きさ、配置する位置を受け取り、受け取った修飾画像の種類、形状、大きさ、配置する位置により、修飾画像をオリジナル画像データ301上に配置して、合成画像データ302を生成し、生成した合成画像データ302を画像記憶部152上に記憶させる。
【0081】
画像出力部161は、画像記憶部152から合成画像データ302を読み出し、読み出した合成画像データ302を画像形成部へ出力する。
画像処理制御部153は、画像入力部151、グラフ領域抽出部154、凡例抽出部155、色連続線抽出部156、交差点抽出部157、線幅抽出部158、付加情報処理部159、画像合成部160及び画像出力部161を制御する。
4.画像処理部15の動作
画像処理部15の動作についてフローチャートを用いて説明する。
(1)カラー複写機100の動作
カラー複写機100の動作について、特に、画像処理部15の全体の動作を中心として、図27に示すフローチャートを用いて説明する。
【0082】
ラインイメージセンサCCDは、原稿400を読み取り(ステップS101)、グラフ領域抽出部154は、画像記憶部152に記憶されているオリジナル画像データ301から各グラフ領域を分離し(ステップS102)、凡例抽出部155は、オリジナル画像データ301から凡例情報を抽出し(ステップS103)、色連続線抽出部156は、各グラフ領域から、色及び線の連続性により、グラフ領域に描画された複数のライン画像を分離し、交差点抽出部157は、各グラフ領域に描画された複数のライン画像が交差する交差点の位置情報を算出し(ステップS104)、線幅抽出部158は、交差点で交差する複数のライン画像の表示色と線幅を検出し(ステップS105)、付加情報処理部159は、交差点の近傍に付加する修飾画像を決定し(ステップS106)、画像合成部160は、オリジナル画像データ301と修飾画像とを合成して合成画像データ302を生成し(ステップS107)、複写機本体101は、合成画像データ302を印刷する(ステップS108)。
(2)凡例抽出部155による凡例情報の抽出の動作
凡例抽出部155による凡例情報の抽出の動作について、図28に示すフローチャートを用いて説明する。ここで説明する動作は、図27のフローチャートのステップS103の詳細である。
【0083】
凡例抽出部155は、全てのグラフ領域について、ステップS122からS126の動作を繰り返す(ステップS121〜S127)。
凡例抽出部155は、グラフ領域のグラフ領域位置情報を読み取り(ステップS122)、周辺に文字領域があるか否かを判断し(ステップS123)、文字領域がある場合に(ステップS123でYES)、文字領域の位置情報を抽出し(ステップS124)、文字領域内のライン画像の位置情報を抽出し(ステップS125)、全ての文字領域の抽出が完了していなければ(ステップS126でNO)、ステップS123に制御を移す。
全ての文字領域の抽出が完了していれば(ステップS126でYES)、ステップS127に制御を移す。
【0084】
文字領域がない場合に(ステップS123でNO)、ステップS126へ制御を移す。
(3)色連続線抽出部156及び交差点抽出部157の動作
色連続線抽出部156によるライン画像の抽出及び交差点抽出部157による交差点の位置情報の算出の動作について、図29〜図30に示すフローチャートを用いて説明する。ここで説明する動作は、図27のフローチャートのステップS104の詳細である。
【0085】
色連続線抽出部156及び交差点抽出部157は、全てのグラフ領域について、ステップS142からS159の動作を繰り返す(ステップS141〜S160)。
色連続線抽出部156は、色毎に、ステップS143からS151の動作を繰り返す(ステップS142〜S152)。
色連続線抽出部156は、グラフ領域の位置情報を読み取り(ステップS143)、色情報を読み取り、色を判断し(ステップS144)、X軸方向に最も値の小さい位置かどうかを判断し(ステップS145)、X軸方向に最も小さい位置でない場合には(ステップS145でNO)、X軸方向にシフトし(ステップS146)、ステップS144へ制御を移す。
【0086】
色連続線抽出部156は、X軸方向に最も小さい位置である場合には(ステップS145でYES)、位置情報(X、Y)を開始位置情報として記憶する(ステップS147)。
次に、色連続線抽出部156は、色情報を読み取り、色を判断し(ステップS148)、X軸方向に最も値の大きい位置かどうかを判断し(ステップS149)、X軸方向に最も大きい位置でない場合には(ステップS149でNO)、X軸方向にシフトし(ステップS150)、ステップS148へ制御を移す。
【0087】
色連続線抽出部156は、X軸方向に最も大きい位置である場合には(ステップS149でYES)、位置情報(X、Y)を終了位置情報として記憶する(ステップS151)。
交差点抽出部157は、グラフ領域のライン画像の開始位置情報(X、Y)を取得し(ステップS153)、次に、隣接している参照画像の中に同じ色の画素を抽出し(ステップS154)、隣接している参照画像の中にその他のライン画像の色情報があるか否かを判断する(ステップS155)。
【0088】
参照画像の中にその他のライン画像の色情報がある場合には(ステップS155でYES)、交差点抽出部157は、ライン画像がクロスしていると判断し、その位置情報(X、Y)を交差点として記憶し(ステップS156)、次に、交差点からX軸方向に一定の画素数だけ移動した位置情報(X、Y)を方向指示点として記憶する(ステップS157)。
【0089】
次に、ライン画像の終了位置情報の点まで全てチェックが完了していなければ(ステップS158でNO)、交差点抽出部157は、ステップS154へ制御を移す。
ライン画像の終了位置情報の点まで全てチェックが完了していれば(ステップS158でYES)、交差点抽出部157は、全てのライン画像についてチェックが完了していなければ(ステップS159でNO)、ステップS153へ制御を移す。全てのライン画像についてチェックが完了していれば(ステップS159でYES)、ステップS160へ制御を移す。
(4)付加情報処理部159の動作
付加情報処理部159による修飾画像の決定の動作について、図31に示すフローチャートを用いて説明する。ここで説明する動作は、図27のフローチャートのステップS106の詳細である。
【0090】
付加情報処理部159は、全てのグラフ領域について、ステップS172からS179の動作を繰り返す(ステップS171〜S180)。
色連続線抽出部156は、交差点の位置情報を読み出し(ステップS172)、交差点のライン画像の色情報を読み出し(ステップS173)、見難い色が含まれるかを判断し(ステップS174)、見難い色が含まれる場合に(ステップS173でYES)、見難い色の線の本数を算出し(ステップS175)、見難い色の線の線幅を読み出し、グラフ修飾形状と大きさを決定し(ステップS176)、交差点位置情報から画像データを読み出し、見難い色同士が所定距離離れた位置を求め、グラフ修飾位置を決定する(ステップS177)。
【0091】
次に、全ての見難い色について、チェックが完了したか否かを判断し(ステップS178)、完了してなければ(ステップS178でNO)、ステップS176へ制御を移す。完了していれば(ステップS178でYES)、全ての交差点についてチェックが完了したか否かを判断し(ステップS179)、完了していなければ(ステップS179でNO)、ステップS172へ制御を移す。完了していれば(ステップS179でYES)、ステップS180へ制御を移す。
5.グラフ領域の具体例
カラー複写機100の複写の対象となる原稿に表示されたグラフと、画像処理部15により生成されるグラフとを対比して説明する。
【0092】
(1)図12に示すグラフ601は、カラー複写機100の複写の対象となる原稿に表示されたグラフの一例である。グラフ601は、グラフ領域602及び凡例領域603を含み、グラフ領域602には、折れ線611、612、613及び614が描画されている。折れ線611、612、613及び614は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。折れ線612及び614は、交差点604、605、606、607及び608において交差している。凡例領域603には、凡例線616、617、618及び619が描画されており、凡例線616、617、618及び619は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。
【0093】
画像処理部15は、グラフ601から図13に示すグラフ621を生成する。なお、図13においては、画像処理部15により生成したグラフを色覚異常者が視覚的にどのように認識するかを表現しており、健常者によって視覚的に認識される色調を表現しているのではない点に注意を要する。
グラフ621は、グラフ領域622及び凡例領域623を含み、グラフ領域622には、折れ線631、632、633及び634が描画されている。折れ線631、632、633及び634は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、赤色、ピンク色、緑色及び青色に見える。折れ線632及び634は、交差点604、605、606、607及び608において交差している。折れ線634上において、交差点604の前後には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像641及び642が付加されている。また、交差点605の前後には、修飾画像644及び643が付加されている。他の交差点前後にも、修飾画像が付加されている。凡例領域623には、凡例線636、637、638及び639が描画されており、凡例線636、637、638及び639は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されているように見える。凡例線639上には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像641が付加されている。
【0094】
(2)図14に示すグラフ651は、カラー複写機100の複写の対象となる原稿に表示されたグラフの一例である。グラフ651は、グラフ領域652及び凡例領域653を含み、グラフ領域652には、折れ線661、662、663及び664が描画されている。折れ線661、662、663及び664は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。折れ線662及び664は、交差点654、655、656、657及び658において交差している。凡例領域653には、凡例線666、667、668及び669が描画されており、凡例線666、667、668及び669は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。
【0095】
画像処理部15は、グラフ651から図15に示すグラフ671を生成する。なお、図15においては、図13と同様に、画像処理部15により生成したグラフを色覚異常者が視覚的にどのように認識するかを表現しており、健常者によって視覚的に認識される色調を表現しているのではない点に注意を要する。
グラフ671は、グラフ領域672及び凡例領域673を含み、グラフ領域672には、折れ線681、682、683及び684が描画されている。折れ線681、682、683及び684は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、赤色、ピンク色、緑色及び青色に見える。折れ線682及び684は、交差点654、655、656、657及び658において交差している。折れ線684上において、交差点654には、矢印(矢尻及び矢柄)を表示する修飾画像691が付加されている。また、交差点656には、修飾画像693が付加されている。他の交差点にも、修飾画像が付加されている。凡例領域673には、凡例線686、687、688及び689が描画されており、凡例線686、687、688及び689は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されているように見える。凡例線689上には、矢印(矢尻及び矢柄)を表示する修飾画像696が付加されている。
【0096】
(3)図16に示すグラフ701は、カラー複写機100の複写の対象となる原稿に表示されたグラフの一例である。グラフ701は、グラフ領域702及び凡例領域703を含み、グラフ領域702には、折れ線711、712、713及び714が描画されている。折れ線711、712、713及び714は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。折れ線712及び714は、交差点704、705、706、707及び708において交差している。凡例領域703には、凡例線716、717、718及び719が描画されており、凡例線716、717、718及び719は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。
【0097】
画像処理部15は、グラフ701から図17に示すグラフ711を生成する。なお、図17においては、図13と同様に、画像処理部15により生成したグラフを色覚異常者が視覚的にどのように認識するかを表現しており、健常者によって視覚的に認識される色調を表現しているのではない点に注意を要する。
グラフ711は、グラフ領域712及び凡例領域713を含み、グラフ領域712には、折れ線721、722、723及び724が描画されている。折れ線721、722、723及び724は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、赤色、ピンク色、緑色及び青色に見える。折れ線722及び724は、交差点704、705、706、707及び708において交差している。折れ線724上において、交差点704には、矢印(矢尻及び矢柄)を表示する修飾画像731が付加されている。また、交差点705の前後には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像732及び733が付加されている。他の交差点にも、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像が付加されている。凡例領域713には、凡例線726、727、728及び729が描画されており、凡例線726、727、728及び729は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されているように見える。凡例線729上には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像734が付加されている。
【0098】
交差点704の周辺については、その拡大図を図18に示している。図18については、既に説明した通りである。
(4)図19に示すグラフ741は、カラー複写機100の複写の対象となる原稿に表示されたグラフの一例である。グラフ741は、グラフ領域742及び凡例領域743を含み、グラフ領域742には、折れ線751、752、753及び754が描画されている。折れ線751、752、753及び754は、それぞれ、橙色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。折れ線752及び754は、交差点744、745、746、747及び748において交差している。また、折れ線751、752、753及び754は、交差点746において交差している。凡例領域743には、凡例線756、757、758及び759が描画されており、凡例線756、757、758及び759は、それぞれ、橙色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。
【0099】
画像処理部15は、グラフ741から図20に示すグラフ761を生成する。なお、図20においては、図13と同様に、画像処理部15により生成したグラフを色覚異常者が視覚的にどのように認識するかを表現しており、健常者によって視覚的に認識される色調を表現しているのではない点に注意を要する。
グラフ761は、グラフ領域762及び凡例領域763を含み、グラフ領域762には、折れ線771、772、773及び774が描画されている。折れ線771、772、773及び774は、それぞれ、橙色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、橙色、ピンク色、緑色及び青色に見える。折れ線772及び774は、交差点744、745、746、747及び748において交差している。また、折れ線771、772、773及び774は、交差点746において交差している。折れ線774上において、交差点744の前後には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像782及び781が付加されている。また、交差点745の前後には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像784及び783が付加されている。折れ線772及び774との他の交差点にも、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像が付加されている。
【0100】
折れ線771上において、交差点746の前後には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像785及び786が付加されている。
ここで、折れ線774上において付加されている修飾画像と、折れ線771上において付加されている修飾画像とは、異なるものである。
凡例領域763には、凡例線776、777、778及び779が描画されており、凡例線776、777、778及び779は、それぞれ、橙色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、それぞれ、橙色、ピンク色、緑色及び青色により表示されているように見える。凡例線776上には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像747が付加され、凡例線779上には、矢印(矢尻のみ)を表示する修飾画像748が付加されている。ここで、修飾画像747と修飾画像748とは、異なる形状を表示するものである
(5)図21に示すグラフ801は、カラー複写機100の複写の対象となる原稿に表示されたグラフの一例である。グラフ801は、グラフ領域802及び凡例領域803を含み、グラフ領域802には、折れ線811、812、813及び814が描画されている。折れ線811、812、813及び814は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。折れ線812及び814は、交差点804、805、806、807及び808において交差している。凡例領域803には、凡例線816、817、818及び819が描画されており、凡例線816、817、818及び819は、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されている。
【0101】
画像処理部15は、グラフ801から図22に示すグラフ831を生成する。なお、図22においては、図13と同様に、画像処理部15により生成したグラフを色覚異常者が視覚的にどのように認識するかを表現しており、健常者によって視覚的に認識される色調を表現しているのではない点に注意を要する。
グラフ831は、グラフ領域832及び凡例領域833を含み、グラフ領域832には、折れ線841、842、843及び844が描画されている。折れ線841、842、843及び844は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、赤色、ピンク色、緑色及び青色に見える。折れ線842及び844は、交差点804、805、806、807及び808において交差している。折れ線844上において、交差点804には、ガイドを表示する修飾画像851が付加されている。また、交差点805には、ガイドを表示する修飾画像852が付加されている。他の交差点にも、ガイドを表示する修飾画像が付加されている。
【0102】
交差点808に付加されている修飾画像855は、交差点808における折れ線844の屈折に沿って、屈折した形状を有するガイドを表示している。
凡例領域833には、凡例線836、837、838及び839が描画されており、凡例線836、837、838及び839は、それぞれ、黒色、水色、橙色及び水色により表示されているように色覚異常者には見える。健常者には、それぞれ、赤色、ピンク色、緑色及び青色により表示されているように見える。凡例線839上には、ガイドを表示する修飾画像856が付加されている。
(6)画像処理部15は、図19に示すグラフ741から図23に示すグラフ761aを生成する。なお、図23においては、図13と同様に、画像処理部15により生成したグラフを色覚異常者が視覚的にどのように認識するかを表現しており、健常者によって視覚的に認識される色調を表現しているのではない点に注意を要する。
【0103】
グラフ761aは、グラフ761と類似している。ここでは、その相違点についてのみ説明する。
グラフ761aは、グラフ領域762a及び凡例領域763aを含む。グラフ領域762aの折れ線774上において、交差点744には、ガイドを表示する修飾画像791が付加されている。また、交差点745には、ガイドを表示する修飾画像792が付加されている。折れ線772及び774との他の交差点にも、ガイドを表示する修飾画像が付加されている。
【0104】
折れ線771上において、交差点746には、ガイドを表示する修飾画像796が付加されている。
ここで、折れ線774上において付加されている修飾画像と、折れ線771上において付加されている修飾画像とは、異なる形状を表示するものである。
凡例線776上には、ガイドを表示する修飾画像797が付加され、凡例線779上には、ガイドを表示する修飾画像798が付加されている。ここで、修飾画像797と修飾画像798とは、異なる形状を表示するものである。
6.その他の変形例
本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0105】
(1)画像表示装置の例
上記の実施の形態では、カラー複写機100は、原稿400を読み取ってオリジナル画像データ301を生成し、画像処理部15により、オリジナル画像データに修飾画像を付加する画像処理を施して、合成画像データ302を生成し、合成画像データ302を紙面上に印刷するとしている。
【0106】
しかし、本発明は、この実施の形態には限定されず、次のようにしてもよい。
例えば、DVD(Digital Versatile Disc)上に1個以上のグラフ領域を含むデジタル画像データが記録されており、DVD再生プレーヤは、DVDから前記デジタル画像データを読み出す。DVD再生プレーヤは、画像処理部15と同様の画像処理部を有しており、当該画像処理部は、読み出したデジタル画像データに対して、上述したようにして、修飾画像を付加する画像処理を施して、合成画像データを生成し、生成した合成画像データを画面上に表示してもよい。
【0107】
また、放送局に設置されたデジタル放送送信装置は、1個以上のグラフ領域を含むデジタル画像データを放送波に乗せて送信し、デジタル放送受信装置は、前記放送波を受信し、受信した放送波から前記デジタル画像データを抽出する。デジタル放送受信装置は、画像処理部15と同様の画像処理部を有しており、抽出したデジタル画像データに対して、上述したようにして、修飾画像を付加する画像処理を施して、合成画像データを生成し、生成した合成画像データを画面上に表示してもよい。
【0108】
(2)上記の実施の形態では、原稿400上に折れ線グラフが描画されているとしている。しかし、本発明は、この実施の形態には限定されない。原稿上には、一般道路や高速道路、鉄道、地下鉄などの路線図が路線毎に異なる色を用いて表示する路線図が描画されているとしてもよい。
画像処理部15は、これらの路線図に対して、上述したように、修飾画像を付加する。
【0109】
(3)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニットなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0110】
(4)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
【0111】
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0112】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(5)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組合せるとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明を構成する装置は、グラフなどを制作し、配布する産業において、経営的に、また継続的及び反復的に使用することができる。また、本発明を構成する装置は、電器機器製造産業において、経営的に、また継続的及び反復的に、製造し、販売することができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】カラー複写機100の断面図である。
【図2】カラー複写機100による複写の対象となる原稿の一例を示す。
【図3】画像処理部15の構成を示すブロック図である。
【図4】グラフ領域情報テーブル311のデータ構造の一例を示す。
【図5】凡例領域情報テーブル312のデータ構造の一例を示す。
【図6】ライン画像情報テーブル313のデータ構造の一例を示す。
【図7】交差点情報テーブル314のデータ構造の一例を示す。
【図8】凡例情報テーブル315のデータ構造の一例を示す。
【図9】同色関係テーブル316のデータ構造の一例を示す。
【図10】交差点の抽出の方法を示す。
【図11】ライン画像の開始点及び終了点の抽出の方法を示す。
【図12】グラフの一例を示す。
【図13】図12に示すグラフに対して修飾画像を付加してできたグラフの一例を示す。
【図14】グラフの別の一例を示す。
【図15】図15に示すグラフに対して修飾画像を付加してできたグラフの一例を示す。
【図16】グラフの別の一例を示す。
【図17】図16に示すグラフに対して修飾画像を付加してできたグラフの一例を示す。
【図18】図17の一部を拡大した図である。
【図19】グラフの別の一例を示す。
【図20】図19に示すグラフに対して修飾画像を付加してできたグラフの一例を示す。
【図21】グラフの別の一例を示す。
【図22】図21に示すグラフに対して修飾画像を付加してできたグラフの一例を示す。
【図23】図19に示すグラフに対して修飾画像を付加してできた別のグラフの一例を示す。
【図24】矢印の形状の一例を示す。
【図25】矢印の形状の別の一例を示す。
【図26】矢印の形状の別の一例を示す。
【図27】カラー複写機100の動作について、特に、画像処理部15の全体の動作を中心として、示すフローチャートである。
【図28】凡例抽出部155による凡例情報の抽出の動作を示すフローチャートである。
【図29】色連続線抽出部156によるライン画像の抽出及び交差点抽出部157による交差点の位置情報の算出の動作を示すフローチャートである。図30へ続く。
【図30】色連続線抽出部156によるライン画像の抽出及び交差点抽出部157による交差点の位置情報の算出の動作を示すフローチャートである。図29から続く。
【図31】付加情報処理部159による修飾画像の決定の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0115】
15 画像処理部
100 カラー複写機
151 画像入力部
152 画像記憶部
153 画像処理制御部
154 グラフ領域抽出部
155 凡例抽出部
156 色連続線抽出部
157 交差点抽出部
158 線幅抽出部
159 付加情報処理部
160 画像合成部
161 画像出力部
162 情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラー画像データに修飾を付加する画像処理装置であって、
カラー画像データがグラフ領域を含む場合、当該グラフ領域から2本以上のライン画像が交差する交差位置を取得する取得手段と、
取得した前記交差位置において交差する複数本のライン画像の表示色が、色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される同色関係を有するか否かを判断する判断手段と、
前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、少なくとも1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に修飾を付加する付加手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記付加手段は、前記修飾として、前記交差位置の近傍に、矢印を表示する修飾画像を付加する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記付加手段は、1本の前記ライン画像の線幅を検出し、検出した線幅に応じて矢印の大きさを決定し、決定した大きさの前記矢印を表示する前記修飾画像を付加する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記付加手段は、1本の前記ライン画像の線幅を検出し、検出した前記線幅が所定の幅より広い場合に、前記修飾画像を前記ライン画像内に付加する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記付加手段は、前記修飾として、前記交差位置の近傍に、当該ライン画像と他の画像との境界を強調するガイドを表示する修飾画像を付加する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記同色関係は、第1の色と第2の色とが色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される第1の関係にあること及び、第3の色と第4の色とが色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される第2の関係にあることを示し、
前記判断手段は、前記交差位置において交差する複数本のライン画像の複数の表示色のうち少なくとも2色が、前記第1の関係にあるか否かを判断し、前記複数本のライン画像の複数の表示色のうち別の少なくとも2色が、前記第2の関係にあるか否かを判断し、
前記付加手段は、第1の関係及び第2の関係が存在する場合に、第1の関係に係る1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に第1修飾画像を付加し、第2の関係に係る1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に第1修飾画像とは異なる第2修飾画像を付加する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記付加手段は、第1の形状を有する矢印を表示する前記第1修飾画像を付加し、第1形状とは異なる第2形状を有する矢印を表示する第2修飾画像を付加する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項8】
前記付加手段は、第1の形状を有し、当該ライン画像と他の画像との境界を強調するガイドを表示する前記第1修飾画像を付加し、第1形状とは異なる第2形状を有し、当該ライン画像と他の画像との境界を強調するガイドを表示する第2修飾画像を付加する
ことを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
【請求項9】
前記付加手段は、前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、当該交差位置の近傍において2本のライン画像が近接するか否かを判断し、近接すると判断する場合に、近接する区間において、少なくとも1本のライン画像に修飾を付加する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項10】
前記付加手段は、前記2本のライン画像が交差する角度が、所定の角度以下である場合に、前記2本のライン画像が近接すると判断する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項11】
前記付加手段は、前記2本のライン画像上において、前記交差位置から所定の距離だけ離れた2点間の距離が、所定の距離以下である場合に、前記2本のライン画像が近接すると判断する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
【請求項12】
カラー画像データに修飾を付加する画像処理装置において用いられる画像処理方法であって、
カラー画像データがグラフ領域を含む場合、当該グラフ領域から2本以上のライン画像が交差する交差位置を取得する取得ステップと、
取得した前記交差位置において交差する複数本のライン画像の表示色が、色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される同色関係を有するか否かを判断する判断ステップと、
前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、少なくとも1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に修飾を付加する付加ステップと
を含むことを特徴とする画像処理方法。
【請求項13】
カラー画像データに修飾を付加するコンピュータにおいて用いられる画像処理のためのコンピュータプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
コンピュータに、
カラー画像データがグラフ領域を含む場合、当該グラフ領域から2本以上のライン画像が交差する交差位置を取得する取得ステップと、
取得した前記交差位置において交差する複数本のライン画像の表示色が、色覚異常者により同一色又は近似色と知覚される同色関係を有するか否かを判断する判断ステップと、
前記同色関係を有すると判断される色により表示される複数本のライン画像のうち、少なくとも1本のライン画像に対して、当該交差位置の近傍に修飾を付加する付加ステップとを実行させるためのコンピュータプログラムを記録している記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2009−303142(P2009−303142A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−158161(P2008−158161)
【出願日】平成20年6月17日(2008.6.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】