説明

画像印刷販売システム及びプログラム

【課題】ユーザが画像自販機に出向いて画像印刷を行う場合に、直ちに印刷しようとする画像の種類に応じた画像印刷を行うことができるようにすることである。
【解決手段】サーバ20において、携帯電話機30から画像ファイル付メールを受信すると、その画像ファイルのファイル形式を判別して、当該画像ファイルを印刷可能な画像自販機10を特定するとともに、画像ファイルの編集の種類を判別し、前記特定された画像自販機10の中から、ユーザの利用履歴に基づいて、判別された編集の種類に応じた画像自販機10を事前送信対象の画像自販機10として特定し、当該画像ファイルを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像を印刷して販売する画像印刷販売システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、街角や建物内に配置され、デジタルカメラ、カメラ付携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)等により記録された画像ファイルを読み込んで編集加工も可能とし、有料にて画像印刷するようにした画像印刷販売装置(以下、画像自販機と称する)によって、画像ファイルを手軽に写真印刷できるようになっている。
【0003】
例えば、画像ファイルが記録された記録媒体を画像自販機にセットして、画像自販機がその記録媒体から画像ファイルを読み出して印刷する方式がある。また、ユーザの端末から画像ファイルをブルートゥースなどの直接的な無線通信より画像自販機に送信し、画像自販機が画像ファイルを受信して印刷する方式がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、予めユーザの端末から画像ファイルを添付したメールを画像印刷販売システムのサーバに送信しておき、実際にユーザが画像自販機で印刷を行う際に、画像自販機がサーバから画像ファイルをダウンロードして印刷する方式もある。特に、カメラ付携帯電話機やPDAが普及してきているが、一般に印刷機能が無いため、この方式が定着しつつある。
【特許文献1】特開2002−352319号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、画像ファイルの添付メールをサーバに送信する方式では、携帯電話機などの多くの端末がメール送受信機能を有する点で好ましいが、画像自販機がサーバから画像ファイルをダウンロードするのに時間がかかるため、ユーザが画像自販機に出向いて印刷を行おうとしても、直ちに画像ファイルの形式やユーザの所望する画像編集の種類、即ち、画像ファイルの種類に応じた画像印刷を行うことができなかった。
【0006】
本発明の課題は、ユーザが画像自販機に出向いて画像印刷を行う場合に、直ちに印刷しようとする画像の種類に応じた画像印刷を行うことができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数の画像印刷販売装置と、印刷対象となる画像ファイルを有するユーザ端末とが通信ネットワークを介して管理装置に接続された画像印刷販売システムにおいて、前記管理装置は、前記複数の画像印刷販売装置の夫々において印刷可能な画像ファイルの種類を、その画像印刷販売装置の識別データと対応付けて記憶する機能情報記憶手段と、前記ユーザ端末又は前記画像印刷販売装置から画像ファイルを受信した際に、その画像ファイルの種類を判別し、前記機能情報記憶手段に基づいて、前記複数の画像印刷販売装置の中から前記判別された画像ファイルの種類に応じた画像印刷販売装置を特定する特定手段と、前記受信された画像ファイルを、前記特定された画像印刷販売装置に送信する画像ファイル事前送信手段と、を備えたことを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、コンピュータに、複数の画像印刷販売装置の夫々において印刷可能な画像ファイルの種類を、その画像印刷販売装置の識別データと対応付けて記憶する機能と、印刷対象の画像ファイルを有するユーザ端末又は前記画像印刷販売装置から画像ファイルが受信された際に、その画像ファイルの種類を判別し、前記複数の画像印刷販売装置の中から前記判別された画像ファイルの種類に対応する画像印刷販売装置を特定する機能と、前記受信された画像ファイルを、前記特定された画像印刷販売装置に送信する機能と、を実現するためのプログラムであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1、4に記載の発明によれば、複数の画像印刷販売装置の夫々において印刷可能な画像ファイルの種類を、その画像印刷販売装置の識別データと対応付けて記憶し、ユーザ端末又は画像印刷販売装置から画像ファイルを受信した際に、その画像ファイルの種類を判別し、複数の画像印刷販売装置の中から前記判別された画像ファイルの種類に応じた画像印刷販売装置を特定し、受信された画像ファイルを、特定された画像印刷販売装置に送信する。従って、画像ファイルの種類に応じた画像印刷販売装置に事前に画像ファイルを送信しておくので、ユーザが画像印刷販売装置に出向いて画像印刷を行う場合に、直ちに印刷しようとする画像の種類に応じた画像印刷を行うことが可能となる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、画像印刷販売装置を利用するユーザの識別データと、そのユーザが前記画像印刷販売装置を利用した際の履歴を示すデータとを対応付けて履歴データとして記憶し、ユーザ端末又は前記画像印刷販売装置から画像ファイルを受信した際に、受信された画像ファイルに対応するユーザの識別データを取得し、判別された画像ファイルの種類及び前記取得されたユーザの識別データに対応する履歴データに基づいて、画像ファイルを送信する画像印刷販売装置を特定する。従って、受信された画像ファイルの送信対象となる画像印刷販売装置を画像ファイルの種類及びユーザの過去の利用履歴により特定するので、ユーザの利用可能性の高い画像印刷販売装置に画像ファイルを送信することが可能となり、余分なデータ通信を省略することが可能となるとともに、画像印刷販売装置の記録部に蓄積される画像ファイルのデータ量を抑えることが可能となる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明において、印刷毎に、少なくともユーザの識別データ及び実際に印刷に利用された画像印刷販売装置を識別する画像印刷販売装置識別データを含む履歴データを記憶し、判別された画像ファイルの種類、及び取得されたユーザの識別データに対応する履歴データに基づいて、ユーザに利用された履歴のある画像印刷販売装置を、画像ファイルを送信する画像印刷販売装置として特定する。従って、ユーザに過去に利用されたことのある、利用可能性の高い画像印刷販売装置に画像ファイルを送信することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明に係る好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
まず、図1〜図5を参照して本実施の形態の装置構成を説明する。図1に、画像印刷販売システム100の構成を示す。図2に、画像自販機10の外観構成を示す。図3に、画像自販機10の内部構成を示す。図4に、サーバ20の内部構成を示す。図5に、携帯電話機30の内部構成を示す。
【0014】
図1に示すように、本実施の形態の画像印刷販売システム100は、複数の画像自販機10と、サーバ20と、携帯電話機30とから構成され、通信ネットワークNにより通信接続される。
【0015】
画像自販機10は、ユーザの操作により記録媒体又はサーバ20から画像ファイルを取得し印刷して販売する装置である。画像自販機10は、例えば、駅やコンビニなどのユーザが利用し易い場所に設置される。
【0016】
サーバ20は、画像印刷販売システム100における管理装置である。サーバ20は、画像自販機10別に、その機能情報、例えば、印刷可能な画像ファイルの種類(画像ファイルのファイル形式(データ形式も含む)の種類及び編集の種類)等を自販機別機能テーブル80(図10参照)に記憶して管理するとともに、ユーザ別に画像自販機10の利用履歴を利用履歴テーブル60(図8参照)に記憶して管理し、携帯電話機30からメールに添付された画像ファイルを受信すると、その画像ファイルの種類を判別し、判別された画像ファイルの種類及び当該画像ファイルの送信元ユーザの利用履歴に基づいて、当該画像ファイルを事前送信すべき画像自販機10を特定して送信する。
【0017】
携帯電話機30は、メール送受信機能及び画像記録機能を有するユーザ端末である。図1R>1には、携帯電話機30を1台として図示しているが、これに限定されるものではない。
【0018】
通信ネットワークNは、例えば、WAN(Wide Area Network)であるが、LAN(Local Area Network)としてもよく、電話回線網、ISDN(Integrated Services Digital Network)回線網、広帯域通信回線網、専用線、移動体通信網、通信衛星回線、CATV(Community Antenna Television)回線、光通信回線、無線通信回線と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダなどを含む構成でもよい。
【0019】
次いで、図2及び図3を参照して、画像自販機10の構成を説明する。画像自販機10は、CPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、記録部15と、通信部16と、金銭授受部17と、記録媒体読み出し部18と、印刷部19と、計時部1Aとを備えて構成され、各部は、バス1Bにより接続されている。
【0020】
CPU11は、記録部15に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM13内に形成されたワークメモリに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU11は、記録部15に記憶されている各種処理プログラムを読み出してワークメモリに展開し、後述する画像ファイル受信処理、画像印刷販売処理を始めとする各種処理を実行する。
【0021】
操作部12は、例えば、表示部14と一体的に構成されるタッチパネルの操作部であり、表示部14の表示画面141におけるユーザからのタッチ入力を受け付け、その入力信号をCPU11に送信する。また、操作部12は、各種キーを備え、表示部14と独立した操作部としてもよい。
【0022】
RAM13は、CPU11により実行されるシステムプログラム、各種処理プログラム、各処理において処理中のデータ、処理結果などを一時的に記憶するワークメモリを形成する。
【0023】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示画面141を備え、例えば、操作部12とともにタッチパネルディスプレイとして構成される。表示部14は、CPU11からの表示信号に従って、表示画面141に各種画面表示を行う。
【0024】
記録部15は、各種プログラム、各種データなどが予め記憶されているか又は書込み可能な記録媒体(図示せず)を有し、当該記録媒体は、磁気的、光学的記録媒体若しくは半導体などの不揮発性メモリなどのCPU11で読取り可能な記録媒体で構成されている。当該記録媒体としては、固定ハードディスク、フラッシュROMなどの固定的に設けたものや、CD−RW(CD-ReWritable)、DVD(Digital Versatile Disk)−RAM、メモリカード、携帯ハードディスク、青色レーザを用いる大容量情報記録媒体などの着脱自在に装着する可搬型のものが用いられる。また、記録部15は、プログラムなどを読み出し可能に記憶するROM(Read Only Memory)などを含む構成でもよい。
【0025】
通信部16は、外部機器との通信を行うためのネットワークカードなどにより構成され、通信ネットワークNに接続された機器と通信を行う。
【0026】
金銭授受部17は、紙幣授受部171、コイン授受部172、返却レバー173、おつり返却部174及びレシート出力部175などを備えて、ユーザから投入される料金の受付及び返却などを行う。具体的には、紙幣授受部171がユーザからの料金としての紙幣を受け付け、コイン授受部172がユーザからの料金としてのコインを受け付け、返却レバー173がユーザからの料金又はおつり返却を受け付け、おつり返却部174がおつり又は料金を返却し、レシート出力部175が画像印刷販売のレシートを出力する。
【0027】
記録媒体読み出し部18は、画像ファイルが記録された記録媒体がセットされる記録媒体セット部181を備え、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア(登録商標)、SD(Secure Digital)カードなどのメモリカードや、フレキシブルディスク、CD−R(CD-Recordable)、DVD−Rなどの光磁気ディスクなどの記録媒体がセット可能であり、CPU11からの指示により、セットされた記録媒体内の画像ファイルなどの情報読出しを行う。
【0028】
印刷部19は、CPU11からの印刷指示により、画像ファイルの画像を記録紙などの記録媒体に印刷し、印刷画像排出部191から出力する。印刷部19は、例えば、銀塩方式で画像を記録紙に印刷するものとするが、この方式に限定されるものではない。計時部1Aは、現在日時情報を取得してCPU11に送信する。
【0029】
次いで、図4を参照して、サーバ20の内部構成を説明する。サーバ20は、CPU21と、操作部22と、RAM23と、表示部24と、記録部25と、通信部26と、計時部27とを備えて構成され、各部はバス28により接続されている。CPU21、操作部22、RAM23、表示部24、記録部25、通信部26及び計時部27は、順に、画像自販機10のCPU11、操作部12、RAM13、表示部14、記録部15、通信部16及び計時部1Aと同様であるので、異なる部分を主として説明する。
【0030】
CPU21は、記録部25に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM23内に形成されたワークメモリに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU21は、記録部25に記憶されている各種処理プログラムを読み出してワークメモリに展開し、後述する画像ファイル事前送信処理、印刷可能対象自販機特定処理、画像送信対象自販機特定処理、画像ファイル送信処理、利用履歴テーブル更新処理を始めとする各種処理を実行する。
【0031】
操作部22は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたキーボードを含む構成とする。操作部22は、操作者によりキーボードで押下された押下信号をCPU21に出力する。また、操作部22は、マウスなどのポインティングデバイスを含む構成としてもよい。表示部24は、LCD、CRT(Cathode Ray Tube)などで構成され、CPU21からの表示信号に従って、画面表示を行う。
【0032】
次いで、図5を参照して、携帯電話機30の内部構成を説明する。携帯電話機30は、CPU31と、操作部32と、RAM33と、表示部34と、記録部35と、通信部36と、撮影部37とを備えて構成され、各部はバス38により接続されている。CPU31、操作部32、RAM33、表示部34、記録部35及び通信部36は、順に、画像自販機10のCPU11、操作部12、RAM13、表示部14、記録部15及び通信部16と同様であるので、異なる部分を主として説明する。
【0033】
CPU31は、記録部35に記憶されているシステムプログラムを読み出し、RAM33内に形成されたワークメモリに展開し、該システムプログラムに従って各部を制御する。また、CPU31は、記録部35に記憶されている各種処理プログラムを読み出してワークメモリに展開し、画像メール送信処理を始めとする各種処理を実行する。
【0034】
操作部32は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キーなどを備えたキーパッドを含む構成とする。操作部32は、操作者によりキーパッドで押下された押下信号をCPU31に出力する。表示部34は、LCDなどで構成され、CPU31からの表示信号に従って、画面表示を行う。記録部35は、フラッシュメモリなどの不揮発メモリを備え、画像ファイルなどの各種情報を記憶する。通信部36は、アンテナを含む無線通信部で構成され、通信ネットワーク上の図示しない基地局を介して、通信ネットワークN上の各機器と各種情報を送受信する。
【0035】
撮影部37は、レンズなどの光学系と、CCD(Charge Coupled Device)などの撮像手段を設け、CPU31からの撮影指示により、光学系を介して撮像手段に撮像された被写体の画像を画像ファイルとして記録部35などに出力する。
【0036】
次に、図6〜図10を参照して、サーバ20の記録部25に記憶される情報を説明する。図6にユーザテーブル40の構成例を示し、図7に画像データテーブル50の構成例を示し、図8に利用履歴テーブル60の構成例を示し、図9に自販機テーブル70の構成例を示し、図10に自販機別機能テーブル80の構成例を示す。
【0037】
図6に示すように、ユーザテーブル40は、各ユーザに関する情報を格納するテーブルである。ユーザテーブル40は、各ユーザを一意的に識別するための識別データであるユーザID41と、ユーザID41に対応するユーザのメールアドレス42とを含む。
【0038】
図7に示すように、画像データテーブル50は、サーバ20において受信されたメールに添付された画像ファイルに関する情報を格納するテーブルである。画像データテーブル50は、各ユーザを一意的に識別するための識別データであるユーザID51と、各画像ファイルを一意的に識別するための識別データである画像ID52と、サーバ20で受信された画像ID52の画像ファイルの受信日時53と、画像ID52の画像ファイルのファイル名54と、画像ID52の画像ファイルのファイルサイズ55と、画像ID52の画像ファイルそのものである実画像ファイル56とを含む。
【0039】
図8に示すように、利用履歴テーブル60は、画像自販機10におけるユーザの画像自販機10の利用履歴を示すデータを格納(記憶)するテーブルである。利用履歴テーブル60は、各ユーザを一意的に識別するための識別データであるユーザID61と、画像ファイルを一意的に識別するための識別データである画像ID61と、画像ID61の画像ファイルを印刷した画像自販機10を一意的に識別するための識別データである自販機ID63と、画像ID61の画像ファイルを印刷した印刷日時64と、画像ID61の画像ファイルを印刷した印刷枚数65と、画像ID65の画像ファイルを印刷した際の編集の種類66とを含む。
【0040】
図9に示すように、自販機テーブル70は、画像自販機10に関する情報を格納するテーブルである。自販機テーブル70は、各画像自販機を一意的に識別するための識別データである自販機ID71と、各画像自販機10の通信アドレスとしての固定IP(Internet Protocol)アドレスID72とを含む。
【0041】
図10に示すように、自販機別機能テーブル80は、画像自販機10の機能情報を格納(記憶)するテーブルである。自販機別機能テーブル80は、各画像自販機10を一意的に識別するための識別データである自販機ID81と、自販機ID81の画像自販機10で印刷可能なファイル形式(データ形式も含む)の種類を示す情報である印刷可能ファイル形式82と、自販機ID81の画像自販機10で可能な編集の種類を示す情報である編集の種類83とを含む。図10においては、印刷可能ファイル形式82は、自販機ID81に対応する画像自販機10で各ファイル形式(例えば、JPEG(Joint Photographic Coding Experts Group)、GIF(Graphics Interchange Format)、BMP(Bit MaP)等)が印刷可能か否かを示す情報(印刷可能なら○、印刷不可なら×)を格納している。また、編集の種類83は、自販機ID81に対応する画像自販機10で各編集(例えば、元画像、縁取り加工、カレンダー加工等)が可能か否かを示す情報(可能なら○、不可なら×)を格納している。
【0042】
次に、図11〜図18を参照して、画像印刷販売システム100の動作を説明する。
図11に、携帯電話機30のCPU31により実行される画像メール送信処理を示す。本処理は、携帯電話機30により、画像ファイルが添付されたメールをサーバ20に送信するための処理であり、操作部32を介してユーザから画像メール送信処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、CPU31と記録部35に記憶された画像メール送信プログラムとの協働により実行される。なお、記録部35には、予め、撮影部37により撮影された画像ファイルが少なくとも1つ記憶されているものとする。
【0043】
以下、図11を参照して画像メール送信処理について説明する。
まず、表示部34に記録部35に記憶されている画像ファイルの一覧が表示され、操作部32により、この一覧の中から画像ファイルが選択入力されるとともに選択された画像ファイルに対する画像編集の種類が入力されると(ステップS11)、記録部35から選択された画像ファイルが読み出され、ヘッダに編集の種類が格納されてメールに添付される(ステップS12)。
【0044】
操作部32により、選択画像ファイルが添付されたメールをサーバ20に送信する旨が指示されると(ステップS13;YES)、選択された画像ファイルが添付されたメールが、通信部36及び通信ネットワークNを介してサーバ20に送信され(ステップS15)、当該画像メール送信処理が終了される。画像ファイルが添付されたメールのサーバ20への送信がキャンセルされた場合は(ステップS13;NO、ステップS14;YES)、送信は行われずに、当該画像メール送信処理が終了される。
【0045】
図12に、サーバ20により実行される画像ファイル事前送信処理を示す。本処理は、CPU21と記録部25に記憶された画像ファイル事前送信処理プログラムとの協働により、所定時間間隔で周期的に実行される。
【0046】
まず、通信ネットワークN及び通信部26を介して、携帯電話機30から画像ファイルが添付されたメールが受信されたか否かが判別される(ステップS21)。画像ファイルが添付されたメールが受信された場合(ステップS21;YES)、記録部25内のユーザテーブル40が参照されて、メールの送信元メールアドレス42から送信元のユーザID41が取得される(ステップS22)。
【0047】
次いで、ステップS22においてユーザIDが取得されたか否かが判別される(ステップS23)。ステップS22においてユーザIDが取得されない場合(ステップS23;NO)、ユーザテーブル40に該当するユーザIDがなく、新たにユニークなユーザIDが発行され、発行されたユーザIDと、対応するメールアドレスとが、ユーザテーブル40のユーザID41及びメールアドレス42に記憶される(ステップS24)。
【0048】
次いで、受信されたメールに添付された画像ファイルに、新たにユニークな画像IDが発行され、計時部27から現在日時がメールの受信日時として取得され、ユーザID、発行された画像ID、受信日時、ファイル名、ファイルサイズ、実画像ファイル及び送信日時が、画像データテーブル50のユーザID51、画像ID52、受信日時53、ファイル名54、ファイルサイズ55、実画像ファイル56にそれぞれ記憶される(ステップS25)。
【0049】
次いで、発行された画像IDを通知するための画像ID付メールが作成され、通信部26及び通信ネットワークNを介して画像ファイルのメールの送信元の携帯電話機30に送信(返信)され(ステップS26)、画像ファイル事前送信処理が終了される。
【0050】
ステップS22においてユーザIDが取得された場合(ステップS23;YES)、メールに添付される画像ファイルに、新たにユニークな画像IDが発行され、計時部27から現在日時がメールの受信日時として取得され、ステップS22において取得されたユーザID、発行された画像ID、受信日時、ファイル名、ファイルサイズ及び実画像ファイルが、画像データテーブル50のユーザID51、画像ID52、受信日時53、ファイル名54、ファイルサイズ55及び実画像ファイル56にそれぞれ記憶される(ステップS27)。
【0051】
次いで、発行された画像IDを通知するための画像ID付メールが作成され、通信部26及び通信ネットワークNを介して画像ファイルのメールの送信元の携帯電話機30に送信(返信)される(ステップS28)。画像ID付メールの送信後、図13に示す印刷可能対象自販機特定処理が実行される(ステップS29)。
【0052】
図13に、CPU20により実行される印刷可能対象自販機特定処理を示す。本処理は、CPU21と記録部25に記憶された印刷可能対象自販機特定処理プログラムとの協働により実行される。以下、図13を参照して印刷可能対象自販機特定処理について説明する。
【0053】
まず、受信した画像ファイルのファイル形式が判別され(ステップS41)、自販機別機能テーブル80が参照されることにより、判別されたファイル形式の画像ファイルを印刷可能な画像自販機10が特定される(ステップS42)。そして、特定された画像自販機の自販機IDがワークメモリに一時的に記憶され(ステップS43)、処理は図12のステップS30に移行される。
【0054】
ステップS30においては、画像送信対象自販機特定処理が実行される。
図14に、CPU20により実行される画像送信対象自販機特定処理を示す。本処理は、CPU21と記録部25に記憶された画像送信対象自販機特定処理プログラムとの協働により実行される。以下、図14を参照して画像送信対象自販機特定処理について説明する。
【0055】
まず、受信した画像ファイルの編集の種類が判別される(ステップS51)。編集の種類は、例えば、画像ファイルのヘッダ情報から判別される。次いで、利用履歴テーブル60が参照され、ユーザID61の内容がステップS22で取得されたユーザIDであり、かつ自販機ID63の内容が図13のステップS43でワークメモリに記憶された自販機IDと一致する履歴データがあるか否かが判別される(ステップS52)。履歴データとは、利用履歴テーブル80の各レコードを指す。ここでは、画像ファイルを送信したユーザに関する過去の履歴データの中に、送信された画像ファイルの形式のファイルを印刷可能な自販機IDと一致する自販機ID63を有する履歴データがあるか否かが判断される。即ち、画像ファイルの送信ユーザが過去に利用した画像自販機で、当該画像ファイルを印刷可能な画像自販機があるか否かが判別される。ワークメモリに記憶された自販機IDと一致する自販機ID63の履歴データが存在した場合(ステップS53;YES)、自販機IDが一致した履歴データがワークメモリに読み出される(ステップS54)。一方、ワークメモリに記憶された自販機IDと一致する自販機ID63の履歴データが存在しない場合(ステップS53;NO)、即ち、画像ファイルの送信ユーザが過去に利用した画像自販機で、当該画像ファイルを印刷可能な画像自販機がない場合は、ワークメモリに記憶された自販機IDを有する履歴データがワークメモリに読み出される(ステップS55)。
【0056】
ここで、ワークメモリに読み出される履歴データは、利用履歴テーブル60に格納されているユーザID61、画像ID62、自販機ID63、印刷日時64、印刷枚数65、編集の種類66により構成されたものである。
【0057】
ワークメモリに履歴データが読み出されると、読み出された履歴データのうち、編集の種類66の内容がステップS51で判別された編集の種類以外の履歴データが削除される(ステップS56)。そして、残った履歴データに含まれる自販機IDの画像自販機10が画像送信対象自販機として特定され、その台数がカウンタNに設定され、記録部25内の自販機テーブル70の参照により、特定された画像自販機10の自販機ID71及び固定IPアドレス72が取得され(ステップS57)、処理は図12のステップS31に移行される。
【0058】
上述した画像送信対象自販機特定処理により、画像ファイルを送信したユーザの画像自販機10の利用履歴に基づいて、当該ユーザが過去に利用したことがあり、かつ、画像ファイルの種類(画像ファイルのファイル形式及び編集の種類)に応じた画像自販機10が、当該画像ファイルの送信対象として優先的に特定される。
【0059】
図12に戻り、ステップS31において、カウンタN=0であるか否かが判別される(ステップS31)。N=0である場合(ステップS31;YES)、画像ファイル事前送信処理は終了される。N=0でない場合(ステップS31;NO)、カウンタnに1が設定され(ステップS32)、通信部26及び通信ネットワークNを介して、ワークメモリに記憶された履歴データに応じた画像送信対象の画像自販機10のうち、n台目の自販機の固定IPアドレスに、メールに添付された画像ファイル及びその画像IDが送信される(ステップS33)。送信が終了すると、カウンタnがインクリメントされ(ステップS34)、n>NとなるまでステップS33〜34が繰り返し実行される。n>Nとなると(ステップS35;YES)、画像ファイル事前送信処理が終了される。
【0060】
図15に、画像自販機10において画像ファイルをサーバ20から受信する画像ファイル受信処理を示す。本処理は、CPU11と記録部15に記憶された画像ファイル受信処理プログラムとの協働により、所定時間間隔で周期的に実行される。以下、図15を参照して画像ファイル受信処理について説明する。
【0061】
まず、通信ネットワークN及び通信部16を介して、サーバ20から画像ID及びその画像ファイルが受信されたか否かが判別される(ステップS61)。ステップS61は、図12の画像ファイル事前送信処理のステップS33に対応する。画像ID及び画像ファイルが受信された場合(ステップS61;YES)、受信された画像ID及び画像IDが対応付けて記録部15に記憶され(ステップS62)、画像ファイル受信処理が終了される。画像ファイルが受信されていない場合(ステップS61;NO)、画像ファイル受信処理が終了される。
【0062】
図16に、画像自販機10において画像ファイルを印刷して販売する画像印刷販売処理を示す。本処理は、操作部12からユーザにより画像印刷販売処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、CPU11と記録部15に記憶された画像印刷販売処理プログラムとの協働により実行される処理である。以下、図16を参照して画像印刷販売処理について説明する。
【0063】
まず、表示部14に画像ID入力画面が表示され、操作部12により、ユーザからの印刷対象の画像ファイルの画像IDの入力が受け付けられる(ステップS71)。入力する画像IDは、ユーザの携帯電話機30において受信された画像IDのメール内の画像IDである。次いで、ステップS71に対応して画像IDが入力されたか否かが判別される(ステップS72)。画像IDが入力されていない場合(ステップS72;NO)、ステップS71に戻る。
【0064】
画像IDが入力された場合(ステップS72;YES)、入力された画像IDに対応する画像ファイルが記録部15に記憶されているか否かが判別される(ステップS73)。画像IDに対応する画像ファイルが記憶されている場合(ステップS73;YES)、表示部14に、記憶されている画像ファイルのサムネイルがプレビュー表示され、操作部12により、ユーザからの、表示された画像ファイルの印刷枚数の入力が受け付けられる(ステップS74)。
【0065】
次いで、ステップS74に対応して印刷枚数が入力されたか否かが判別される(ステップS75)。印刷枚数が入力されていない場合(ステップS75;NO)、ステップS74に戻る。印刷枚数が入力された場合(ステップS75;YES)、印刷枚数に対応する料金が算出されて表示部14に表示され(ステップS76)、算出された料金の投入要求が表示部14に表示され、金銭授受部17により、ユーザから投入される金銭が受け付けられる(ステップS77)。
【0066】
料金が投入されると、ステップS77に対応して、要求した料金に十分な金額の金銭が投入されたか否かが判別される(ステップS78)。投入金額が十分でない場合(ステップS78;NO)、処理はステップS77に戻る。投入金額が十分である場合(ステップS78;YES)、印刷部19により、印刷対象の画像ファイルが、入力された印刷枚数だけ記録紙に印刷される(ステップS79)。
【0067】
印刷後、要求した料金を超える金銭が投入されたか否かが判別される(ステップS80)。要求した料金を超える金銭が投入された場合(ステップS80;YES)、要求した料金を超えた分のおつりが算出されて、金銭授受部17により、そのおつりが返金される(ステップS81)。そして、計時部1Aにより現在日時が印刷日時として取得され、通信部16及び通信ネットワークNを介して、印刷された画像ファイルの画像ID、印刷日時及び印刷枚数がサーバ20に送信され(ステップS82)、画像印刷販売処理が終了される。
【0068】
一方、ステップS73において、入力された画像IDに対応する画像ファイルが記憶されていないと判断された場合(ステップS73;NO)、通信部16及び通信ネットワークNを介して、印刷対象の画像IDがサーバ20に送信され、画像ファイルの送信要求が行われる(ステップS83)。画像ファイルの送信要求が行われると、これに応じてサーバ20から印刷対象の画像IDに対応する画像ファイル又はエラーの旨が受信される(ステップS84)。画像ファイルが受信された場合は(ステップS85;YES)、受信された画像ファイルが画像IDと対応付けて記録部15に記憶される。そして、処理はステップS74に移行し、ステップS74〜82が実行される。画像ファイルが受信されなかった場合は(ステップS85;NO)、印刷対象の画像ファイルが存在しない旨が表示部14にエラー表示され(ステップS86)、画像印刷販売処理が終了される。
【0069】
図17に、サーバ20において、画像自販機10からの送信要求に応じて画像ファイルを画像自販機10に送信する画像ファイル送信処理を示す。本処理は、所定時間間隔で周期的に実行されるものであり、CPU21と記録部25に記憶された画像ファイル送信処理プログラムとの協働により実行される処理である。以下、図17を参照して画像ファイル送信処理について説明する。
【0070】
まず、通信ネットワークN及び通信部26を介して、画像自販機10から画像IDが受信されたか否かが判別される(ステップS91)。ステップS91は、図16の画像印刷販売処理のステップS83に対応する。画像IDが受信されていない場合(ステップS91;NO)、画像ファイル送信処理が終了される。
【0071】
画像IDが受信された場合(ステップS91;YES)、記録部25内の画像データテーブル50が参照され、受信された画像IDに対応する実画像ファイル56の画像ファイルが取得される(ステップS92)。そして、ステップS92において画像ファイルが取得されたか否かが判別される(ステップS93)。
【0072】
画像ファイルが取得された場合(ステップS93;YES)、通信部26及び通信ネットワークNを介して画像ファイルが画像IDの送信元の画像自販機10の固定IPアドレスに送信され(ステップS94)、画像ファイル送信処理が終了される。画像ファイルが取得されていない場合(ステップS93;NO)、通信部26及び通信ネットワークNを介して、画像ファイルが記録部25に記憶されていないエラーの旨が、画像IDの送信元の画像自販機10の固定IPアドレスに送信され(ステップS95)、画像ファイル送信処理が終了される。
【0073】
図18に、サーバ20において利用履歴テーブル60を更新する利用履歴テーブル更新処理を示す。本処理は、所定時間間隔で周期的に実行されるものであり、CPU21と記録部25に記憶された利用履歴テーブル更新処理プログラムとの協働により実行される処理である。以下、図18を参照して利用履歴テーブル更新処理について説明する。
【0074】
先ず、通信ネットワークN及び通信部26を介して、画像自販機10から利用履歴としての、印刷した画像ファイルの画像ID、印刷日時及び印刷枚数が受信されたか否かが判別される(ステップS101)。ステップS101は、図16の画像印刷販売処理のステップS82に対応する。画像IDなどが受信されていない場合(ステップS101;NO)、利用履歴テーブル更新処理が終了される。
【0075】
画像IDなどが受信された場合(ステップS101;YES)、記録部25内の自販機テーブル70が参照され、画像IDなどの送信元の画像自販機10の固定IPアドレス72に対応する自販機ID71が取得される(ステップS102)。そして、記録部25内の画像データテーブル50が参照され、受信した画像IDに対応するユーザID51が取得される(ステップ103)。
【0076】
そして、取得したユーザID、受信した画像ID、取得した自販機ID、受信した印刷日時及び印刷枚数が、記録部25内の利用履歴テーブル60のユーザID61、画像ID62、自販機ID63、印刷日時64及び印刷枚数65に夫々記憶されて、利用履歴テーブル60が更新され(ステップS104)、利用履歴テーブル更新処理が終了される。
【0077】
以上、本実施の形態によれば、携帯電話機30からサーバ20に画像ファイルが添付されたメールが送信されると、サーバ20において、画像ファイルのファイル形式が判別され、記録部25に記憶されている自販機別機能テーブル80に基づいて、判別された形式の画像ファイルを印刷可能な画像自販機10が特定される。更に、利用履歴テーブル60に格納された、送信元の携帯電話機30に対応するユーザIDの履歴データに、前記印刷可能と特定された画像自販機10と一致する自販機IDをもつ履歴データがあるか否かが判断され、一致する履歴データがある場合に、その中から当該画像ファイルの編集の種類と一致する履歴データが抽出され、抽出された履歴データの自販機IDの画像自販機が当該画像ファイルの送信対象自販機として特定され、当該画像ファイルが送信される。利用履歴テーブル60に格納された、送信元の携帯電話機30に対応するユーザIDの履歴データに、前記印刷可能と特定された画像自販機10と一致する自販機IDをもつ履歴データがない場合は、前記印刷可能と特定された画像自販機10のうち、当該画像ファイルの編集の種類と一致する履歴データが抽出され、抽出された履歴データの自販機IDの画像自販機が当該画像ファイルの送信対象自販機として特定され、当該画像ファイルが送信される。従って、携帯電話機30から送信された画像ファイルの種類に応じた画像自販機10に事前に画像ファイルを送信しておくので、ユーザが画像自販機10に出向いた際に、所望する編集の種類の画像印刷を直ちに行うことが可能となる。また、送信対象とする画像自販機10を画像ファイルの種類及びユーザの利用履歴により特定することにより、ユーザの利用可能性の高い画像自販機10に画像ファイルを送信するので、余分なデータ通信を省略するとともに、画像自販機10の記録部15に蓄積される画像ファイルのデータ量を抑えることが可能となる。
【0078】
なお、上記実施の形態における記述内容は、本発明に係る画像印刷販売システム100の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態においては、ユーザの端末として、携帯電話機30を用いる構成を説明したが、これに限定されない。例えば、ユーザの端末として、PHS(Personal Handyphone System)、PC、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルスチルカメラ、デジタルムービーカメラなどを用いる構成でもよい。
【0079】
また、上記実施の形態においては、携帯電話機30等のユーザ端末からサーバ20へ画像ファイルを送信(アップロード)する場合を例にとり説明したが、画像自販機10からサーバ20に画像ファイルをアップロードする構成であってもよい。
【0080】
また、画像の種類は、ファイル形式や編集の種類に限らず、例えば、画像ファイルの容量や、印刷する記録媒体のサイズ等であってもよい。
【0081】
また、上記実施の形態においては、まず、自販機別機能テーブルを参照して、サーバ20において、携帯電話機30から受信された画像ファイルの種類のうち、ファイル形式を判別し、判別されたファイル形式の画像ファイルを印刷可能な画像自販機10を特定し、更に特定された画像自販機10の中から、画像ファイルの種類のうち、編集の種類を判別し、ユーザの利用履歴に基づいて、判別された編集の種類を印刷可能な画像自販機10の中から画像ファイルを事前送信する画像自販機を特定することとしたが、画像ファイルを事前送信する画像自販機を特定する方法としては、これに限定されない。例えば、自販機別機能テーブルを参照し、受信された画像ファイルのファイル形式及び編集の種類を印刷可能な画像自販機10を特定して当該画像ファイルを送信するようにしてもよい。この方法においてもユーザが画像自販機10に出向いた際に、所望する編集の種類の画像印刷を直ちに行うことが可能となるという効果を奏することが可能である。
【0082】
また、上記実施の形態により特定された送信対象の自販機の中から、更に利用回数や印刷枚数に応じて送信対象とする画像自販機10を絞り込み、ユーザが利用する可能性の高い画像自販機10に画像ファイルを送信するようにしてもよい。これにより、事前送信に係るデータ通信の回数や画像自販機10の記録部15に蓄積される画像ファイルのデータ量を抑えることが可能となる。
【0083】
また、サーバ20において、ユーザ端末から画像ファイルを受信した際の送信状況データ、例えば、送信時間や送信元の機器(携帯電話機、PC、PDA、デジタルスチルカメラ等)を記憶する構成とし、過去の送信状況データ及び利用履歴テーブルを参照することにより、画像ファイルをアップロードした際の送信状況に応じてユーザが利用する可能性の高い画像自販機を送信対象として特定するようにしてもよい。これにより、事前送信に係るデータ通信の回数や画像自販機10の記録部15に蓄積される画像ファイルのデータ量を抑えることが可能となる。
【0084】
また、上記実施の形態では、サーバ20から、画像ファイル受信後に画像ファイルを画像自販機10に事前送信する構成であったが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ20においてバッチ処理により、受信した画像ファイルをまとめて画像自販機10に事前送信する構成としてもよい。例えば、サーバ20が、通信の混雑度などチェックして、混雑していない場合に、画像ファイルを事前送信する構成が好ましい。
【0085】
その他、本実施の形態における画像印刷販売システム100の各構成要素の細部構成、及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】画像印刷販売システム100の構成を示すブロック図である。
【図2】画像自販機10の外観構成を示す図である。
【図3】画像自販機10の内部構成を示すブロック図である。
【図4】サーバ20の内部構成を示すブロック図である。
【図5】携帯電話機30の内部構成を示すブロック図である。
【図6】サーバ20の記録部25に記憶されるユーザテーブル40の構成を示す図である。
【図7】サーバ20の記録部25に記憶される画像データテーブル50の構成を示す図である。
【図8】サーバ20の記録部25に記憶される利用履歴テーブル60の構成を示す図である。
【図9】サーバ20の記録部25に記憶される自販機テーブル70の構成を示す図である。
【図10】サーバ20の記録部25に記憶される自販機別機能テーブル80の構成を示す図である。
【図11】携帯電話機30において実行される画像メール送信処理を示すフローチャートである。
【図12】サーバ20において実行される画像ファイル事前送信処理を示すフローチャートである。
【図13】画像ファイル事前送信処理内の印刷対象自販機特定処理を示すフローチャートである。
【図14】画像ファイル事前送信処理内の画像送信対象自販機特定処理を示すフローチャートである。
【図15】画像自販機10において実行される画像ファイル受信処理を示すフローチャートである。
【図16】画像自販機10において実行される画像印刷販売処理を示すフローチャートである。
【図17】サーバ20において実行される画像ファイル送信処理を示すフローチャートである。
【図18】サーバ20において実行される利用履歴テーブル更新処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
100 画像印刷販売システム
10 画像自販機
20 サーバ
30 携帯電話機
11,21,31 CPU
111,211,311 制御部
12,22,32 操作部
13,23,33 RAM
14,24,34 表示部
141 表示画面
15,25,35 記録部
16,26,36 通信部
1B,28,38 バス
17 金銭授受部
171 紙幣授受部
172 コイン授受部
173 返却レバー
174 おつり返却部
175 レシート出力部
18 記録媒体読み出し部
181 記録媒体セット部
19 印刷部
191 印刷画像排出部
1A,27 計時部
37 撮影部
N 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画像印刷販売装置と、印刷対象となる画像ファイルを有するユーザ端末とが通信ネットワークを介して管理装置に接続された画像印刷販売システムにおいて、
前記管理装置は、
前記複数の画像印刷販売装置の夫々において印刷可能な画像ファイルの種類を、その画像印刷販売装置の識別データと対応付けて記憶する機能情報記憶手段と、
前記ユーザ端末又は前記画像印刷販売装置から画像ファイルを受信した際に、その画像ファイルの種類を判別し、前記機能情報記憶手段に基づいて、前記複数の画像印刷販売装置の中から前記判別された画像ファイルの種類に応じた画像印刷販売装置を特定する特定手段と、
前記受信された画像ファイルを、前記特定された画像印刷販売装置に送信する画像ファイル事前送信手段と、
を備えたことを特徴とする画像印刷販売システム。
【請求項2】
前記管理装置は、
前記画像印刷販売装置を利用するユーザの識別データと、そのユーザが前記画像印刷販売装置を利用した際の履歴を示すデータとを対応付けて履歴データとして記憶する利用履歴記憶手段を備え、
前記特定手段は、前記ユーザ端末又は前記画像印刷販売装置から画像ファイルを受信した際に、前記受信された画像ファイルに対応するユーザの識別データを取得し、前記判別された画像ファイルの種類及び前記取得されたユーザの識別データに対応する履歴データに基づいて、前記画像ファイルを送信する画像印刷販売装置を特定することを特徴とする請求項1に記載の画像印刷販売システム。
【請求項3】
前記利用履歴記憶手段は、印刷毎に、少なくとも前記ユーザの識別データ及び実際に印刷に利用された前記画像印刷販売装置を識別する画像印刷販売装置識別データを含む履歴データを記憶し、
前記特定手段は、前記判別された画像ファイルの種類、及び前記取得されたユーザの識別データに対応する履歴データに基づいて、前記ユーザに利用された履歴のある画像印刷販売装置を前記画像ファイルを送信する画像印刷販売装置として特定することを特徴とする請求項2に記載の画像印刷販売システム。
【請求項4】
コンピュータに、
複数の画像印刷販売装置の夫々において印刷可能な画像ファイルの種類を、その画像印刷販売装置の識別データと対応付けて記憶する機能と、
印刷対象の画像ファイルを有するユーザ端末又は前記画像印刷販売装置から画像ファイルが受信された際に、その画像ファイルの種類を判別し、前記複数の画像印刷販売装置の中から前記判別された画像ファイルの種類に対応する画像印刷販売装置を特定する機能と、
前記受信された画像ファイルを、前記特定された画像印刷販売装置に送信する機能と、
を実現するためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2005−190416(P2005−190416A)
【公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−434329(P2003−434329)
【出願日】平成15年12月26日(2003.12.26)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】