画像形成システム、画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラム
【課題】 資源の削減量の履歴を正確に記憶すること。
【解決手段】 PCは、MFPが設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、MFPが予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成部を備え、MFPは、印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成部171と、印刷データに白紙除去処理および/または減色処理を実行して処理後データに変換する変換部173と、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成部175と、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴レコードを記憶する履歴記憶部179と、を備える。
【解決手段】 PCは、MFPが設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、MFPが予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成部を備え、MFPは、印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成部171と、印刷データに白紙除去処理および/または減色処理を実行して処理後データに変換する変換部173と、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成部175と、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴レコードを記憶する履歴記憶部179と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成システム、画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに関し、特に、消費する資源量を管理することが可能な画像形成システム、画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MFP(Multi Function Peripheral)で代表される画像形成装置において、資源の消費を少なくする目的で、消費される用紙を管理するシステムが知られている。例えば、特開2007−320247号公報には、周辺機器と、該周辺機器にネットワークを介して接続されたPCなどの情報処理装置とで構成される周辺機器管理システムであって、周辺機器を使用したユーザのID、印刷設定情報(両面、片面)及び排紙枚数情報を含む履歴情報を履歴情報蓄積部に蓄積し、前記情報処理装置は前記周辺機器に蓄積された履歴情報を収集、集計し、該履歴情報に基づいて全て両面で印刷した場合の枚数と実際の排紙枚数との差、及びその差から削減率を計算して表示する周辺機器管理システムが記載されている。
【0003】
しかしながら、従来の周辺機器管理システムにおいては、印刷の結果を集計して削減率をユーザに知らせることができるにすぎない。用紙を両面で印刷するか否かは、ユーザが印刷条件を設定する段階で決まるものであるため、画像が形成される前に、削減率をユーザに知らせることができれば、ユーザに対して消費される用紙の枚数を少なくした印刷条件に、設定変更を促すことができ、効果的である。さらに、MFPで消費される資源には、用紙の他に、トナーおよび電力があり、これらについても削減することが望まれる。
【0004】
一方、MFPは、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)等からプリントデータを受信して、画像を形成することが可能であるが、この場合に、設定される印刷条件は、PCに搭載され、MFPを制御するためのドライバで設定されるものがある。この使用形態において、PC側では設定することができないが、MFP側で設定可能な印刷条件がある。
【特許文献1】特開2007−320247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することが可能な画像形成システムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することが可能な画像形成方法および画像形成プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、この発明のある局面によれば、画像形成システムは、画像を形成する画像形成装置と、画像形成装置と通信可能な情報処理装置と、を含む画像形成システムであって、情報処理装置は、印刷条件を設定する設定手段と、画像形成装置が設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、画像形成装置が予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、設定された印刷条件に基づいて画像形成装置に画像を形成させるための印刷ジョブを生成するジョブ生成手段と、生成された第1削減情報を生成された印刷ジョブとともに画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、を備え、画像形成装置は、情報処理装置から受信される印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成手段と、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段が生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、画像形成手段が処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、画像形成手段が処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備える。
【0009】
この局面に従えば、情報処理装置において、画像形成装置がユーザにより設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報が生成され、第1削減情報が印刷ジョブとともに画像形成装置に送信される。また、画像形成装置においては、情報処理装置から受信される印刷ジョブに基づいて、印刷データが生成され、印刷データが処理後データに変換され、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報が生成され、処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、第1削減情報および第2削減情報を印刷ジョブと関連付けた履歴情報が記憶される。第1削減情報に加えて第2削減情報が記憶されるので、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成システムを提供することができる。
【0010】
好ましくは、画像形成システムは、画像形成装置を複数含み、複数の画像形成装置それぞれは、通常状態と、通常状態よりも消費電力の小さい省電力状態とに稼動状態を変化可能であり、情報処理装置は、複数の画像形成装置それぞれの稼動状態を取得する稼動状態取得手段をさらに備え、設定手段は、複数の画像形成装置のうちから1つを選択する選択手段を含み、第1削減情報生成手段は、複数の画像形成装置のうちで予め定められたデフォルト装置の稼動状態が省電力状態の場合に、選択手段によって複数の画像形成装置のうちで稼動状態が通常状態の稼動装置が選択された場合に、デフォルト装置が通常状態に稼動状態を変化させるために消費される電力の値を含む第1削減情報を生成する。
【0011】
好ましくは、画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、処理後データに基づいて画像を形成する。
【0012】
好ましくは、変換手段により実行される所定の処理は複数あり、複数の処理のいずれを実行するかを選択する操作を受け付けるための許可受付画面を表示する画面表示手段を、さらに備える。
【0013】
好ましくは、画面表示手段は、変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する。
【0014】
好ましくは、第1削減情報および第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む。
【0015】
この発明の他の局面によれば、画像形成装置は、印刷条件を含む印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成する印刷データ生成手段と、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、画像形成手段が生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、画像形成手段が処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備える。
【0016】
この局面に従えば、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段を、さらに備え、画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、処理後データに基づいて画像を形成する。
【0018】
好ましくは、受信された印刷ジョブとそれとともに受信されるユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、ユーザを認証する認証手段と、認証手段により認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、資源削減を許可する操作を受け付けるための画面を表示する画面表示手段と、をさらに備える。
【0019】
好ましくは、画面表示手段は、変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する。
【0020】
好ましくは、第1削減情報および第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む。
【0021】
この発明のさらに他の局面によれば、画像形成方法は、印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成するステップと、受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、画像を形成するステップにおいて処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、を含む。
【0022】
この局面に従えば、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成方法を提供することができる。
【0023】
この発明のさらに他の局面によれば、画像形成プログラムは、印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成するステップと、受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、画像を形成するステップにおいて処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0024】
この局面に従えば、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】PCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】PCが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。
【図5】印刷設定画面の1つである基本設定画面の一例を示す図である。
【図6】印刷設定画面の1つであるレイアウト設定画面の一例を示す図である。
【図7】印刷設定画面の1つである画質設定画面の一例を示す図である。
【図8】MFPが備えるCPUの機能の一例をHDDに記憶されるデータとともに示すブロック図である。
【図9】白紙除去処理および減色処理のいずれか一方または双方を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面の一例を示す図である。
【図10】印刷ジョブ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】履歴データの一例を示す図である。
【図14】第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
【図15】第2の実施の形態における印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図16】第2の実施の形態における機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像形成システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100Aと、PC200,200A,200B,200C,200Dとを含む。
【0028】
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、または一般公衆回線を用いたネットワーク等であってもよい。
【0029】
PC200,200A〜200Dは、一般的なコンピュータであり、ネットワーク2を介して接続されたMFP100,100Aそれぞれを制御するためのドライバプログラムおよびアプリケーションプログラムがインストールされており、アプリケーションプログラムを実行することにより生成したデータを、MFP100,100Aのいずれかで印刷することが可能である。
【0030】
なお、図1においては2台のMFP100,100Aを示しているが、台数を限定するものではなく、1台以上がネットワーク2に接続されていればよい。MFP100,100Aのハードウェア構成は同じなので、ここでは特に言及しない限りMFP100を例に説明する。また、図1においては、5台のPC200,200A,200B,200C,200Dを示しているが、台数を限定するものではなく、1台以上がネットワーク2に接続されてもよい。PC200,200A,200B,200C,200Dのハードウェア構成は同じなので、ここでは特に言及しない限りPC200を例に説明する。
【0031】
図2は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する静止画像を用紙等に形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザインターフェースとしての操作パネル160と、を含む。
【0032】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、メモリカード119Aが装着されるカードインターフェース(I/F)119とを含む。
【0033】
CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。ROM113は、CPU111が実行するプログラム、およびそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる静止画像を一時的に記憶する。
【0034】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部160Aと操作部160Bとを含む。表示部160Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部160Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部160Bは、表示部160A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
【0035】
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してPC200,200A,200B,200C,200Dとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク2を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
【0036】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0037】
カードI/F119は、メモリカード119Aが装着される。CPU111は、カードI/F119を介してメモリカード119Aにアクセス可能である。CPU111は、カードI/F119に装表されたメモリカード119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、メモリカード119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0038】
MFP100,100Aそれぞれは、通常状態と、通常状態よりも消費電力の小さい省電力状態とのいずれかに稼動状態を変化可能であり、稼動状態をネットワーク2を介してPC200,200A〜200Dに送信する。MFP100,100AがPC200,200A〜200Dに稼動状態を送信する方法は、周知の技術を用いることができ、例えば、MIB(Management Information Base)を送信する技術を用いることができる。省電力状態は、通常状態よりも消費電力が小さいが、MFP100,100Aそれぞれは、稼動状態が省電力状態では画像を形成することはできない。MFP100,100Aは通常状態においてのみ画像を形成することができる。また、MFP100,100Aが、省電力状態から通常状態に稼動状態を切り換えると、省電力状態から通常状態になるまでに所定の電力(以下「起動電力」という)が消費される。以下、MFP100,100Aが、省電力状態から通常状態になるまでに消費される電力を「起動電力」という。MFP100,100Aそれぞれの起動電力の値は、PC200,200A〜200Dそれぞれに予め記憶されている。
【0039】
図3は、PCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、PC200は、それぞれがバス221に接続された、PC200の全体を制御する中央演算装置(CPU)201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するためのROM203と、CPU201の作業領域として用いられるRAM205と、LCD207と、大容量記憶装置としてのHDD209と、ユーザの操作を受け付ける操作部211と、PC200を外部機器と接続するための通信I/F213と、外部記憶装置215と、PC200をネットワーク2に接続するためのネットワークI/F217と、を含む。
【0040】
操作部211は、キーボード、またはマウス等のポインティングデバイスを含み、ユーザがそれらに入力する操作を受け付ける。
【0041】
外部記憶装置215には、CD−ROM(Compact Disc−ROM)215Aが着脱可能である。CPU201は、外部記憶装置215を介して、CD−ROM215Aにアクセス可能である。なお、ここでは、CPU201が実行するプログラムをROM203に記憶する例を示すが、CPU201がCD−ROM215Aに記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。また、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM215Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリでもよい。
【0042】
また、CPU201は、HDD209に記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、PC200のHDD209に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、PC200が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD209に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0043】
図4は、PCが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、PC200が備えるCPU201がROM203、HDD209またはCD−ROM215Aに記憶されたドライバプログラムを実行することにより、実現される。
【0044】
図4を参照して、CPU111は、MFP100,100Aそれぞれの稼動状態を取得する稼動状態取得部251と、印刷条件を設定する設定部253と、印刷条件に基づいて第1削減情報を生成する第1削減情報生成部255と、印刷ジョブを生成するジョブ生成部257と、第1資源削減率と印刷ジョブとをMFP100,100Aのいずれかに送信するジョブ送信部261と、ユーザを認証する第1認証部259と、を含む。
【0045】
第1認証部259は、PC200を操作するユーザを認証する。PC200の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組をHDD209に予め記憶しておき、ユーザが操作部211に入力するユーザ識別情報とパスワードとの組と同じ組がHDD209に記憶されていれば、ユーザを認証するが、HDD209に記憶されていなければ認証しない。なお、PC200の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組は、HDD209に限らず、ネットワーク2に接続されたサーバ等の他のコンピュータに記憶されてもよい。第1認証部259は、ユーザを認証する場合、そのユーザのユーザ識別情報をジョブ送信部261に出力する。第1認証部259は、PC200を操作するユーザを認証した後は、ログオフする操作が操作部211に入力されるまで、操作部211に入力される指示は、認証されたユーザにより入力された操作として扱う。
【0046】
稼動状態取得部251は、ネットワークI/F217がMFP100,100AのいずれかからMIBを受信すると、受信されたMIBからMFP100,100Aそれぞれの稼動状態を検出する。ここでは、稼動状態を、通常状態と省電力状態とのいずれかとしている。稼動状態取得部251は、MFP100,100Aそれぞれから受信されるMIBに基づいて、MFP100,100Aそれぞれの稼動状態を設定部253に出力する。
【0047】
設定部253は、LCD207に印刷設定画面を表示し、ユーザが操作部211に入力する印刷条件を受け付ける。図5〜図7は、印刷設定画面の一例を示す図である。図5は、印刷設定画面の1つである基本設定画面を示し、原稿サイズ、用紙サイズおよび部数それぞれを設定する領域を含む画面である。
【0048】
図6は、印刷設定画面の1つであるレイアウト設定画面を示し、1枚の用紙に割り付けるページの数、画像を形成する面を両面とするかまたは片面とするかを示す印刷種類を設定する領域を含む画面である。図6においては、1枚の用紙に割り付けるページの数を設定するページ割付の領域に「2−up」が設定されており、1枚の用紙に2ページを割り付ける設定がされていることを示す。また、印刷種類を設定する領域に「片面」が設定されており、画像を形成する面を片面とする設定がされていることを示す。
【0049】
図7は、印刷設定画面の1つである画質設定画面を示し、カラーとモノクロとの別を設定する領域、解像度を設定する領域、使用するトナー量を設定する領域、画像中のエッジを強調する設定をする領域を含む画面である。図7においては、カラーとモノクロとの別を設定するカラー選択の領域にモノクロが設定されている。解像度を設定する領域に「600dpi」が設定されており、600dpiの解像度で画像を形成する設定がされている。「エコノミー印刷」の項目にチェックが付されて通常よりも少なくするエコノミー印刷の設定がされている。「エッジ強調」の項目にチェックが付されて画像中のエッジを強調するエッジ強調の設定がされていることを示す。
【0050】
図4に戻って、設定部253は、印刷条件設定が画面に従って操作部211により受け付けられた印刷条件をジョブ生成部257および第1削減情報生成部255に出力する。印刷条件は、MFP100,100Aのうち印刷を依頼するMFPを特定する装置識別情報、印刷対象となるデータを識別するための識別情報、印刷部数、1枚の用紙に印刷するページ数、カラーおよびモノクロの別、解像度、用紙のサイズ、印刷部数、両面または片面の別を含む。印刷対象となるデータは、CPU201がアプリケーションプログラムを実行することにより生成されるアプリケーションデータ、または外部から入力され、HDD293に記憶されたアプリケーションデータ293を含む。
【0051】
ジョブ生成部257は、設定部253から入力される印刷条件に基づいて印刷ジョブを生成する。印刷ジョブは、印刷条件と印刷対象となるデータとを少なくとも含み、PDL(Page Description Language)、またはPJL(Printer Job Language)で記述される。ジョブ生成部257は、生成された印刷ジョブをジョブ送信部261に出力する。
【0052】
第1削減情報生成部255は、設定部253から印刷条件が入力され、稼動状態取得部251からMFP100,100Aそれぞれの稼動状態が入力される。第1削減情報生成部255は、MFP100,100Aのうち印刷条件に含まれる装置識別情報により特定される画像形成装置が印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、その画像形成装置が予め定められたデフォルト印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を、生成する。具体的には、第1削減情報生成部255は、設定部253から入力される印刷条件と、HDD209に記憶されているデフォルト印刷条件とを比較することによって消費される資源量の差を算出する。消費される資源量は、用紙の枚数、トナー量、消費電力を含む。
【0053】
次に、消費される資源量の算出方法の一例を以下に示す。ここでは、印刷条件に含まれる装置識別情報により特定される画像形成装置をMFP100とし、そのMFP100に対して予め定められたデフォルト印刷条件として、印刷部数に「1」が設定され、1枚の用紙に印刷するページ数に「1」が設定され、カラーおよびモノクロの別に「カラー」が設定され、解像度に画像形成装置の最大値を用いる設定がされ、用紙のサイズに「A4」が設定され、印刷部数に「1」が設定され、両面または片面の別に「片面」が設定されている場合を例に説明する。
【0054】
第1削減情報生成部255は、印刷条件に含まれる印刷対象となるデータを識別するための識別情報からデータを特定し、そのデータのページ数を取得する。次に、印刷条件に含まれる1枚の用紙に印刷するページ数、両面または片面の別、および印刷部数を、デフォルト印刷条件291に含まれるそれらと比較することによって、デフォルト印刷条件で印刷する場合の用紙の枚数、トナー量および消費電力と、設定部253から入力される印刷条件で印刷する場合の用紙の枚数、トナー量および消費電力との差をそれぞれ算出する。例えば、データのページ数が10ページの場合、印刷条件として、印刷部数に「1」が設定され、1枚の用紙に印刷するページ数に「2」が設定され、カラーおよびモノクロの別に「モノクロ」が設定され、解像度に画像形成装置の最大値を用いる設定がされ、用紙のサイズに「A4」が設定され、印刷部数に「1」が設定され、両面または片面の別に「両面」が設定されている場合、用紙の枚数は「3」となる。このため、消費される用紙の差は、7(10−3)枚となる。消費されるトナー量は、データに含まれるページそれぞれにおいて画像が占める面積を算出し、面積の差に対して、カラーおよびモノクロ別に予め定められた単位面積当たりに消費されるトナー量を乗算することにより算出する。消費電力は、1枚を画像形成するのに消費される単位電力をカラーおよびモノクロ別に予め定めておき、消費される用紙の枚数に単位電力を乗算することにより算出する。
【0055】
また、第1削減情報生成部255は、第1認証部259によって認証されたユーザに対してデフォルトで定められた画像形成装置と、印刷条件に含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置とが異なる場合、デフォルトで定められた画像形成装置が省電力状態で、印刷条件に含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置が通常状態ならば、デフォルトで定められた画像形成装置の起動電力を削減される消費電力として、第1削減情報に設定する。先に求められ第1削減情報に設定されている消費電力を、それに起動電力を加算した消費電力に更新する。
【0056】
例えば、第1認証部259によって認証されたユーザに対してデフォルトで定められた画像形成装置がMFP100Aであり、印刷条件に含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置がMFP100の場合、MFP100Aの稼動状態が省電力状態で、MFP100の稼動状態が通常状態ならば、MFP100Aに対して予め定められた起動電力の値を第1削減情報に含まれる消費電力に加算する。デフォルトに設定されたMFP100Aに印刷ジョブを実行させる場合には、MFP100Aは通常状態に稼動状態を遷移させなければならず、起動電力が消費されるが、MFP100に印刷ジョブを実行させる場合には、起動電力は消費されないからである。
【0057】
第1削減情報生成部255は、生成された第1削減情報をジョブ送信部261に出力する。ジョブ送信部261は、ジョブ生成部257から印刷ジョブが入力され、第1削減情報生成部255から第1削減情報が入力され、第1認証部259からユーザ識別情報が入力される。第1削減情報生成部255は、印刷ジョブ、第1削減情報およびユーザ識別情報の組を、印刷ジョブに含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置に、ネットワークI/F217を介して送信する。
【0058】
図8は、MFPが備えるCPUの機能の一例をHDDに記憶されるデータとともに示すブロック図である。図8に示すCPU111の機能は、MFP100が備えるCPU111がROM113、HDD116またはメモリカード119Aに記憶された画像形成プログラムを実行することにより、実現される。
【0059】
図8を参照して、MFP100が備えるCPU111は、印刷ジョブを受信するジョブ受信部151と、印刷ジョブをHDD116に記憶するジョブ記憶部153と、ユーザによる操作を受け付ける操作受付部161と、印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成部171と、印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換部173と、画像形成部140を制御して印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成する画像形成制御部177と、第2削減情報を生成する第2削減情報生成部175と、第1削減情報および第2削減情報を印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部179と、を含む。
【0060】
ジョブ受信部151は、通信I/F部112がPC200,200A〜200Dのいずれかから印刷ジョブを受信すると、受信された印刷ジョブを取得する。上述したように、PC200,200A〜200Dは、印刷ジョブとともに、ユーザ識別情報および第1削減情報を送信してくるので、ジョブ受信部151は、印刷ジョブ、ユーザ識別情報および第1削減情報の組を通信I/F部112から取得し、取得された組をジョブ記憶部153に出力する。
【0061】
ジョブ記憶部153は、ジョブ受信部151から印刷ジョブ、ユーザ識別情報および第1削減情報の組が入力されると、印刷ジョブをユーザ識別情報と関連付けてHDD116に記憶するとともに、第1削減情報を印刷ジョブを識別するためのジョブ識別情報と関連付けてHDD116に記憶する。これにより、HDD116に、印刷ジョブ193および第1削減情報195が記憶される。印刷ジョブ193を識別する情報、例えばファイル名とユーザ識別情報とを含むデータをHDD116に記憶することにより、印刷ジョブ193とユーザ識別情報とを関連付けるようにすればよい。第1削減情報195を識別する情報、例えばファイル名とジョブ識別情報とを含むデータをHDD116に記憶することにより、第1削減情報195とジョブ識別情報とを関連付けるようにすればよい。
【0062】
操作受付部161は、ユーザを認証するための第2認証部163と、表示部160Aに操作画面を表示するための画面表示部165と、ユーザによる許可を受け付ける許可受付部167とを含む。
【0063】
第2認証部163は、MFP100を操作するユーザを認証する。MFP100の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組をHDD116に予め記憶しておき、ユーザが操作部160Bに入力するユーザ識別情報とパスワードとの組と同じ組がHDD116に記憶されていれば、ユーザを認証するが、HDD116に記憶されていなければ認証しない。なお、MFP100の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組は、HDD116に限らず、ネットワーク2に接続されたサーバ等の他のコンピュータに記憶されてもよい。
【0064】
第2認証部163は、ユーザを認証する場合、そのユーザのユーザ識別情報を画面表示部165および印刷データ生成部171に出力する。第2認証部163は、MFP100を操作するユーザを認証した後は、ログオフする操作が操作部160Bに入力されるまで、または、操作を受けることなく所定時時間経過するまで、操作部211に入力される指示は、認証されたユーザにより入力された操作として扱う。
【0065】
印刷データ生成部171は、HDD116に記憶されている印刷ジョブ193のうちから第2認証部163から入力されるユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブ193を読み出し、読み出された印刷ジョブ193に基づいて印刷データを生成する。印刷データは、画像形成部140が処理可能なデータであり、ここではラスターデータである。印刷データ生成部171は、生成された印刷データを、第2削減情報生成部175、変換部173および画像形成制御部177に出力する。印刷データ生成部171は、第2削減情報生成部175に対しては、印刷データとともに、読み出された印刷ジョブ193と関連付けられているユーザ識別情報と、印刷ジョブ193を識別するためのジョブ識別情報とを出力する。
【0066】
なお、ここでは、印刷データ生成部171をCPU111が備える機能としているが、RIP(Raster Image Processor)をCPU111とは別に設けて、印刷データをRIPに変換させるようにしてもよい。
【0067】
変換部173は、印刷データ生成部171から入力される印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する。所定の処理は、ラスターデータに対して実行される画像処理をいい、ここでは、その一例として白紙除去処理および減色処理としている。
【0068】
白紙除去処理は、ラスターデータに含まれる複数のページごとに、1ページに対応するデータが白紙か否かを判断し、白紙のページのデータをラスターデータから削除する処理である。ラスターデータにおいて、白紙のページを判断する方法は、例えば、ラスターデータ中のページのデータにおいて画素値が所定値以上の画素数が所定個数以下のページのデータを、白紙のページと判断する。
【0069】
減色処理は、色数を減少させる処理である。予め定められた変換ケーブルを用いて、画素ごとにC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の値を変換する。減色処理前後のラスターデータそれぞれにおいて、画素値から消費されるトナー量を算出することができる。
【0070】
変換部173は、印刷データ生成部171から入力される印刷データに対して白紙除去処理を実行し、処理後の第1変換データを第2削減情報生成部175および画像形成制御部177に出力する。また、印刷データ生成部から入力される印刷データに対して減色処理を実行し、処理後の第1変換データを第2削減情報生成部175および画像形成制御部177に出力する。さらに、印刷データ生成部から入力される印刷データに対して白紙除去処理および減色処理を実行し、処理後の第3変換データを第2削減情報生成部175および画像形成制御部177に出力する。
【0071】
第2削減情報生成部175は、変換部173から入力される第1変換データ、第2変換データを、印刷データ生成部171から入力される印刷データと比較し、比較結果を画面表示部165に出力する。第2削減情報生成部175は、第1変換データを印刷データと比較することにより、印刷データに比較してページ数が減少すると判断する場合、ページが減少する旨を示す結果を含む比較結果を出力する。第2削減情報生成部175は、第2変換データを印刷データと比較することにより、印刷データに比較して消費されるトナー量が減少すると判断する場合、トナーが減少する旨を示す比較結果を出力する。第2削減情報生成部175は、印刷データに比較してページおよびトナー量が減少すると判断する場合、ページおよびトナーが減少する旨を示す比較結果を出力する。第2削減情報生成部175は、印刷データに比較してページおよびトナー量のいずれも減少しないと判断する場合、資源削減できない旨を示す比較結果を出力する。
【0072】
ラスターデータ中に白紙のページが存在するか否か、または、減色することにより使用されるトナー量が減少するか否かは、印刷ジョブに含まれる印刷条件のみからは判断することができず、ラスターデータに対して白紙除去処理および減色処理を実行しなければ判断することができない。
【0073】
画面表示部165は、第2削減情報生成部175から入力される比較結果に基づいて、変換部173に実行させる処理を選択する操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示するとともに、比較結果を許可受付部167に出力する。画面表示部165は、第2削減情報生成部175から入力される比較結果が、ページおよびトナーが減少する旨を含む場合、白紙除去処理および減色処理のいずれか一方または双方を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示し、比較結果がページが減少する旨のみを含む場合、白紙除去処理を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示し、比較結果がトナーが減少する旨のみを含む場合、減色処理を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示する。画面表示部165は、比較結果が資源削減できない旨を含む場合、許可受付画面を表示部160Aに表示しない。
【0074】
図9は、白紙除去処理および減色処理のいずれか一方または双方を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面の一例を示す図である。図9を参照して、許可受付画面は、「減色」の文字が表されたボタンと、「白紙抑制」の文字が表されたボタンと、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンと、を含む。
【0075】
図8に戻って、ユーザが、図9に示された許可受付画面に含まれる「減色」の文字が表されたボタンを指示すれば、許可受付部167は、減色処理のみを実行する指示を受け付ける。ユーザが、図9に示された許可受付画面に含まれる「白紙抑制」の文字が表されたボタンを指示すれば、許可受付部167は、白紙除去処理のみを実行する指示を受け付ける。ユーザが、図9に示された許可受付画面に含まれる「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンを指示すれば、許可受付部167は、減色処理および白紙抑制処理を実行する指示を受け付ける。ユーザが、許可受付画面が表示部160Aに表示された状態で、操作部160Bに含まれるキャンセルキーを指示する場合、許可受付部167は、白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示を受け付ける。許可受付部167は、受け付けた指示を画像形成制御部177および第2削減情報生成部175に出力する。
【0076】
画像形成制御部177は、画像形成部140を制御して、許可受付部167から入力される指示に基づいて、変換部173から入力される第1、第2および第3変換データおよび印刷データ生成部171から入力される印刷データのうちからいずれかを選択して画像を形成させる。具体的には、画像形成制御部177は、許可受付部167から白紙除去処理のみを実行する指示が入力される場合、第1変換データを選択し、第1変換データを画像形成部140に出力し、第1変換データの画像を形成させる。画像形成制御部177は、許可受付部167から減色処理のみを実行する指示が入力される場合、第2変換データを選択し、第2変換データを画像形成部140に出力し、第2変換データの画像を形成させる。画像形成制御部177は、許可受付部167から減色処理および白紙抑制処理を実行する指示が入力される場合、第3変換データを選択し、第3変換データを画像形成部140に出力し、第3変換データの画像を形成させる。画像形成制御部177は、許可受付部167から白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示が入力される場合、印刷データを選択し、印刷データを画像形成部140に出力し、印刷データの画像を形成させる。
【0077】
第2削減情報生成部175は、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データのいずれかと、印刷データとを比較することによって第2削減情報を生成する。第2削減情報生成部175が第2削減情報を生成するために、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データのいずれを印刷データとの比較対象とするかは、許可受付部167から入力される指示に従う。許可受付部167から白紙除去処理のみを実行する指示が入力される場合、第1変換データを比較対象とし、減色処理のみを実行する指示が入力される場合、第2変換データを比較対象とし、減色処理および白紙抑制処理を実行する指示が入力される場合、第3変換データを比較対象とする。第2削減情報生成部175は、白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示が入力される場合、第2削減情報を生成しない。
【0078】
第2削減情報生成部175が、第1変換データと、印刷データとを比較する場合、ページ数の差を検出し、検出されたページ数の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差は、画像形成する必要のなくなった用紙の枚数を示すので、その枚数を画像形成したならば消費される消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。第2削減情報生成部175が、第2変換データと、印刷データとを比較する場合、トナー量の差を検出し、検出されたトナー量の差を第2削減情報に設定する。第2削減情報生成部175が、第3変換データと印刷データとを比較する場合、ページ数の差およびトナー量の差を検出し、検出されたページ数の差およびトナー量の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差から消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。
【0079】
第2削減情報生成部175は、第2削減情報を、印刷データ生成部171から入力されるユーザ識別情報およびジョブ識別情報とともに、履歴記憶部179に出力する。第2削減情報生成部175は、許可受付部167から白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示が入力される場合、第2削減情報を生成しないので、ユーザ識別情報およびジョブ識別情報を履歴記憶部179に出力する。
【0080】
履歴記憶部179は、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報、第2削減情報およびジョブ識別情報が入力される場合、HDD116に記憶されている第1削減情報195のうちジョブ識別情報と関連付けられた第1削減情報195を読み出す。そして、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報、読み出された第1削減情報および第2削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0081】
また、履歴記憶部179は、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報およびジョブ識別情報が入力される場合、HDD116に記憶されている第1削減情報195のうちジョブ識別情報と関連付けられた第1削減情報195を読み出す。そして、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報、読み出された第1削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0082】
なお、ここでは、履歴レコードを、第1削減情報および第2削減情報を別々に含む場合を例に説明するが、第1削減情報および第2削減情報は、それぞれ、削減される用紙の枚数、トナー量および消費電力の項目を含むので、各項目の値を加算した値としてもよい。また、第1削減情報および第2削減情報は、それぞれ、削減される用紙の枚数、トナー量および消費電力の項目を含むようにしたが、用紙の枚数、トナー量および消費電力それぞれの削減率の項目を追加するようにしてもよいし、それら削減率の項目のみを含むようにしてもよい。
【0083】
履歴データ191は、ユーザ識別情報ごとに、用紙、トナーおよび消費電力の削減量、および/または削減率を含むので、履歴データ191をユーザごとに集計することができる。このため、複数のユーザ間で用紙、トナーおよび消費電力の削減量、および/または削減率を比較することができる。さらに、履歴データ191を用いて種々の分析をすることができる。
【0084】
図10は、印刷ジョブ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷ジョブ生成処理は、PC100、100A〜100Dそれぞれが備えるCPU201が、ドライバプログラムを実行することによりCPU201により実行される処理である。図10を参照して、CPU201は、ユーザ認証に成功したか否かを判断する(ステップS101)。ユーザ認証に成功するまで待機状態となり(ステップS101でNO)、ユーザ認証に成功したならば(ステップS101でYES)、処理をステップS102に進める。
【0085】
ステップS102においては、アプリケーションデータの指定を受け付けたか否かを判断する。アプリケーションデータの指定を受け付けるまで待機状態となり(ステップS102でNO)、アプリケーションデータの指定を受け付けたならば(ステップS102でYES)、処理をステップS103に進める。ユーザがCPU201にアプリケーションプログラムを実行されている場合には、そのアプリケーションプログラムにより処理対象にされているデータをアプリケーションデータとして扱い、処理をステップS103に進める。また、HDD209に記憶されているアプリケーションデータ293のいずれかを指定する指示を受け付けた場合に処理をステップS103に進める。
【0086】
ステップS103においては、印刷指示を受け付けたか否かを判断する。例えば、ユーザが操作部211に設けられた印刷キーを押下する操作を入力すれば、印刷指示を受け付ける。印刷指示を受け付けたならば処理をステップS104に進めるが、そうでなければ処理をステップS102に戻す。
【0087】
ステップS104においては、印刷条件を受け付ける。図5〜図7に示した印刷条件設定画面をLCD207に表示し、ユーザが印刷条件設定画面に従って操作部211に入力する印刷条件を受け付ける。次のステップS105においては、HDD209に予め記憶されているデフォルト印刷条件291を読み出す。そして、ステップS104において受け付けられた印刷条件と、ステップS105において読み出されたデフォルト印刷条件とを比較する(ステップS106)。
【0088】
ステップS107においては、第1削減情報を生成する。ステップS106における印刷条件の比較に基づいて、消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を算出し、算出された消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を含む第1削減情報を生成する。
【0089】
次のステップS108においては、画像形成装置の稼働状態を取得する。本実施の形態においては、画像形成装置をMFP100,100Aとしているので、MFP100,100Aそれぞれから受信されるMIBから稼働状態を検出する。次のステップS109においては、ステップS104において受け付けられた印刷条件で特定される画像形成装置が、ステップS101において認証されたユーザに対して予め定められたデフォルト装置か否かを判断する。デフォルト装置ならば処理をステップS113に進めるが、そうでなければ処理をステップS110に進める。
【0090】
ステップS110においては、デフォルト装置が省電力状態か否かを判断する。デフォルト装置が省電力状態ならば処理をステップS111に進めるが、そうでなければ処理をステップS113に進める。ステップS111においては、ステップS104において受け付けられた印刷条件で特定される画像形成装置(指定装置)が通常状態か否かを判断する。指定装置が通常状態ならば処理をステップS112に進めるが、そうでなければステップS112をスキップして処理をステップS113に進める。処理がステップS111に進む場合における指定装置は、デフォルト装置とは異なる画像形成装置である。
【0091】
ステップS112においては、デフォルト装置の起動電力の値を第1削減情報に追加し、処理をステップS113に進める。デフォルト装置の起動電力の値は、デフォルト装置が省電力状態から通常状態に遷移するのに消費される電力を示し、HDD209に予め記憶されている。
【0092】
ステップS113においては、ステップS104において受け付けられた印刷条件に基づいてステップS102において指定されたアプリケーションデータの画像を形成するための印刷ジョブを生成する。次のステップS114においては、ステップS101において認証されたユーザのユーザ識別情報、ステップS107において生成された第1削減情報およびステップS113において生成された印刷ジョブを、ステップS104において受け付けられた印刷条件で特定される指定装置に送信し、処理をステップS115に進める。ステップS115においては、ログアウト操作を受け付けたか否かを判断する。ログアウト操作を受け付けたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS102に戻す。
【0093】
図11は、印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷ジョブ受信処理は、MFP100,100Aそれぞれが備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。ここでは、MFP100が備えるCPU111が画像プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0094】
図11を参照して、CPU111は、印刷ジョブを受信したか否かを判断する(ステップS01)。通信I/F部112が、PC200,200A〜200Dのいずれかから印刷ジョブを受信したならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理を終了する。PC200,200A〜200Dは、印刷ジョブとともに、ユーザ識別情報および第1削減情報を送信してくるので、印刷ジョブを受信する場合には、ユーザ識別情報および第1削減情報を受信する。ステップS02においては、受信されたユーザ識別情報、第1削減情報および印刷ジョブをHDD116に記憶し、処理を終了する。本実施の形態においては、印刷ジョブをユーザ識別情報と関連付けてHDD116に記憶し、第1削減情報を、印刷ジョブを識別するためのジョブ識別情報と関連付けてHDD116に記憶する。
【0095】
図12は、機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。機密印刷処理は、MFP100,100Aそれぞれが備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。ここでは、MFP100が備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0096】
図12を参照して、CPU111は、ユーザ認証に成功したか否かを判断する(ステップS11)。ユーザ認証に成功するまで待機状態となり(ステップS11でNO)、ユーザ認証に成功したならば(ステップS11でYES)、処理をステップS12に進める。
【0097】
ステップS12においては、認証されたユーザが印刷を指示した印刷ジョブが存在するか否かを判断する。具体的には、HDD116に記憶されている印刷ジョブ193の位置にステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報に関連付けられた印刷ジョブが記憶されているか否かを判断する。認証されたユーザのユーザ識別情報に関連付けられた印刷ジョブは、認証されたユーザがPC100,100A〜100Cのいずれかにおいて印刷を指示した印刷ジョブである。認証されたユーザのユーザ識別情報に関連付けられた印刷ジョブが存在するならば処理をステップS13に進めるが、そうでなければ機密印刷処理を終了する。
【0098】
ステップS13においては、ステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けて記憶された印刷ジョブ193およびその印刷ジョブ193のジョブ識別情報と関連付けて記憶された第1削減情報195をHDD116から読み出す。次のステップS14においては、読み出された印刷ジョブに含まれる印刷条件に従って、印刷データを生成する。次のステップS15においては、印刷データに白紙除去処理または/および減色処理を実行することにより変換データを生成する。ここでは、印刷データに白紙除去処理を実行することにより第1変換データを生成し、印刷データに減色処理を実行することにより第2変換データを生成し、印刷データに白紙除去処理および減色処理を実行することにより第3変換データを生成する。
【0099】
ステップS16においては、ステップS14において生成された印刷データと、ステップS15において生成された変換データとを比較する。具体的には、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データそれぞれと、印刷データとを比較する。第1変換データと印刷データとを比較する場合、ページ数の差を検出し、検出されたページ数の差を用紙の削減枚数とする。第2変換データと、印刷データとを比較する場合、トナー量の差を検出し、検出されたトナー量の差をトナーの削減量とする。第3変換データと印刷データとを比較する場合、ページ数の差およびトナー量の差を検出し、検出されたページ数の差を用紙の削減枚数とし、検出されたトナー量の差をトナーの削減量とする。
【0100】
次のステップS17においては、印刷データと変換データとの比較の結果、資源量の削減が可能か否かを判断する。具体的には、用紙の削減枚数、トナー量の削減量が算出されたならば、削減可能と判断する。資源量の削減が可能ならば処理をステップS18に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。
【0101】
ステップS18においては、許可受付画面を表示する。用紙の削減枚数およびトナー量の削減量の双方が算出された場合は、図9に示した許可受付画面を表示部160Aに表示する。用紙の削減枚数のみが算出された場合は、図9に示した許可受付画面において、「白紙抑制」の文字が表されたボタンのみを選択可能に表示し、トナー量の削減量が算出された場合は、図9に示した許可受付画面において、「減色」の文字が表されたボタンのみを選択可能に表示する。
【0102】
次のステップS19においては、処理の選択を受け付けたか否かを判断する。処理の選択を受け付けたならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。許可受付画面において、「減色」の文字が表されたボタン、「白紙抑制」の文字が表されたボタン、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンのいずれかが指示されたならば処理が選択されたと判断し、処理をステップS20に進めるが、キャンセルボタンが指示されたならば処理をステップS24に進める。
【0103】
ステップS20においては、第2削減情報を生成する。ステップS14における印刷データと、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データそれぞれとの比較に基づいて、消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を算出し、算出された消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を含む第2削減情報を生成する。具体的には、ステップS19において、「白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、ステップS15において生成された第1変換データと印刷データとを比較し、ページ数の差を検出し、検出されたページ数の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差は、画像形成する必要のなくなった用紙の枚数を示すので、その枚数を画像形成したならば消費される消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。ステップS19において、「減色」の文字が表されたボタンが選択された場合、第2変換データと印刷データとを比較し、トナー量の差を検出し、検出されたトナー量の差を第2削減情報に設定する。ステップS19において、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、第3変換データと印刷データとを比較し、ページ数の差およびトナー量の差を検出し、検出されたページ数の差およびトナー量の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差から消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。
【0104】
ステップS21においては、変換データを画像形成する。具体的には、ステップS19において「白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、ステップS15において生成された第1変換データを画像形成部140に出力し、第1変換データの画像を形成させる。ステップS19において、「減色」の文字が表されたボタンが選択された場合、第2変換データを画像形成部140に出力し、第2変換データの画像を形成させる。ステップS19において、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、第3変換データを画像形成部140に出力し、第3変換データの画像を形成させる。
【0105】
ステップS22においては、履歴レコードを生成し、処理をステップS23に進める。ステップS22において生成される履歴レコードは、ステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報、ステップS13において読み出された印刷ジョブのジョブ識別情報、ステップS13において読み出された第1削減情報、ステップS20において生成された第2削減情報を含む。次のステップS23においては、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0106】
一方、ステップS24においては、ステップS14において生成された印刷データを画像形成する。具体的には、印刷データを画像形成部140に送信し、印刷データの画像を形成させる。次のステップS25においては、履歴レコードを生成し、処理をステップS23に進める。ステップS25において生成される履歴レコードは、ステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報、ステップS13において読み出された印刷ジョブのジョブ識別情報、ステップS13において読み出された第1削減情報を含む。
【0107】
図13は、履歴データの一例を示す図である。図13に示す履歴データは、第1削減情報および第2削減情報を、対応する項目ごとに加算した値としている。履歴レコードは、資源の削減量を、用紙およびトナーそれぞれの削減率と、削減可能な消費電力の値としている。図13を参照して、ジョブ識別情報の項目と、用紙の項目と、トナー量の項目と、消費電力の項目とを含む。ジョブ識別情報の項目に「ジョブ1」が設定されている履歴レコードは、用紙の削減率が「50%」で、トナー量の削減率が「0%」で、消費電力の削減量が「50W」であることが示される。履歴レコードに示される値は、デフォルトの印刷条件で減色処理および白紙抑制処理を実行しない場合における用紙の枚数、トナー量、消費電力に比較して、削減される用紙の枚数が占める割合、削減されるトナー量が占める割合、削減された消費電力の値を示す。
【0108】
以上説明したように第1の実施の形態における画像形成システム1において、PC200,200A〜200Dそれぞれは、ユーザにより指定されたアプリケーションデータを、MFP100,100Aのうちユーザにより指定された装置、例えばMFP100にユーザにより設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、MFP100が予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成し、ユーザにより設定された印刷条件に基づいてMFP100に画像を形成させるための印刷ジョブを生成し、第1削減情報を印刷ジョブとともにMFP100に送信する。MFP100,100Aそれぞれは、PC200,200A〜200Dのいずれかから受信される印刷ジョブから印刷データを生成し、印刷データに白紙除去処理および/または減色処理を実行して処理後データに変換し、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成し、処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴レコードを生成し、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加する。第1削減情報に加えて第2削減情報を履歴として記憶するので、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することができる。
【0109】
また、PC200,200A〜200Dそれぞれは、複数のMFP100,100Aそれぞれの稼動状態を取得し、複数のMFP100,100Aのうちユーザにより画像を形成させる装置として選択された指定装置が、ユーザに対して予め定められたデフォルト装置でない場合、デフォルト装置が省電力状態であって、指定装置が通常状態ならば、デフォルト装置が通常状態に稼動状態を変化させるために消費される電力の値を含む第1削減情報を生成する。このため、デフォルト装置に画像を形成させた場合に消費される起動電力を、資源の削減量として管理することができる。
【0110】
また、ユーザがMFP100,100Aにログインすれば許可受付画面を表示するので、ユーザは、MFP100,100Aに白紙除去処理および減色処理を実行させるための設定をする必要がなく、操作を簡略にすることができる。
【0111】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における画像形成システム1においては、第1削減情報をPC200,A200A〜200Dのいずれかで生成するものであった。第2の実施の形態における画像形成システム1は、第1削減情報をMFP100,100Aのいずれかで生成するようにしたものである。その他の構成は第1の実施の形態における画像形成システム1と同じなので、ここでは異なる部分を主に説明する。
【0112】
第2の実施の形態におけるPC100,100A〜100Dそれぞれは、ユーザが印刷条件を設定すると、印刷条件を含む印刷ジョブと、印刷条件を設定したユーザのユーザ識別情報との組を、MFP100,100Aのうちユーザが指定した装置に送信する。第2の実施の形態におけるPC100,100A〜100Dそれぞれが備えるCPU201が有する機能は、図4に示したCPU201が有する機能と異なる点は、稼動状態取得部251および第1削減情報生成部255を有さない点である。
【0113】
第2の実施の形態におけるMFP100,100Aは同じなので、ここではMFP100を例に説明する。図14は、第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図14を参照して、図8に示したブロック図と異なる点は、第1削減情報生成部181が追加され、ジョブ記憶部153がジョブ記憶部153Aに、履歴記憶部179が履歴記憶部179Aにそれぞれ変更された点である。
【0114】
ジョブ記憶部153Aは、ジョブ受信部151から入力される印刷ジョブをHDD116に、ユーザ識別情報と関連付けて記憶する。これにより、HDD116に、印刷ジョブ193が記憶される。
【0115】
第1削減情報生成部181は、図8に示した第1削減情報生成部255と同様に、印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、デフォルト印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する。印刷条件は、HDD116に記憶されている印刷ジョブに含まれる印刷条件である。具体的には、第1削減情報生成部181は、HDD116に記憶されている印刷ジョブに含まれる印刷条件と、HDD116に記憶されているデフォルト印刷条件とを比較することによって消費される資源量の差を算出する。消費される資源量は、用紙の枚数、トナー量、消費電力を含む。第1削減情報生成部181は、生成された第1削減情報を履歴記憶部179Aに出力する。
【0116】
履歴記憶部179Aは、第1削減情報生成部181から第1削減情報が入力され、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報、第2削減情報およびジョブ識別情報が入力される場合、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報、第1削減情報および第2削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードをHDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。また、履歴記憶部179Aは、第1削減情報生成部181から第1削減情報が入力され、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報およびジョブ識別情報が入力される場合、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報および第1削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0117】
図15は、第2の実施の形態における印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。図15を参照して、図11に示した印刷ジョブ受信処理と異なる点は、ステップS02がステップS02Aに変更された点である。ステップS02Aにおいては、ステップS01において受信された印刷ジョブとユーザ識別情報との組が受信されると、印刷ジョブをユーザ識別情報と関連付けてHDD116に記憶する。
【0118】
図16は、第2の実施の形態における機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。機密印刷処理は、MFP100,100Aそれぞれが備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。ここでは、MFP100が備えるCPU111が画像形成プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0119】
図16を参照して、図12に示した機密印刷処理と異なる点は、ステプS13がステップS13Aに変更された点、ステップS13AとステップS14との間にステップS31〜ステップS33が追加された点である。その他の処理は、図12に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0120】
ステップS13Aにおいては、HDD116に記憶されている印刷ジョブ193のうちからステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けて記憶された印刷ジョブ193を読み出し、処理をステップS31に進める。ステップS31においては、HDD209に予め記憶されているデフォルト印刷条件291を読み出す。そして、ステップS13Aにおいて読み出された印刷ジョブ193に含まれる印刷条件と、ステップS31において読み出されたデフォルト印刷条件とを比較する(ステップS106)。ステップS32においては、第1削減情報を生成する。ステップS31における印刷条件の比較に基づいて、消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を算出し、算出された消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を含む第1削減情報を生成する。
【0121】
第2の実施の形態におけるMFP100,100Aは、PC200,200A〜200Dのいずれかから印刷ジョブを受信し、印刷ジョブに基づいて印刷データを生成し、印刷データに白紙除去処理および/または減色処理を実行して処理後データに変換し、印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められたデフォルト印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成し、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成し、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴レコードを履歴データに追加して記憶する。第1削減情報に加えて第2削減情報を履歴として記憶するので、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することができる。
【0122】
また、認証したユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、許可受付画面を表示するので、ユーザは、白紙除去処理および減色処理を実行する設定をする操作をする必要がない。
【0123】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成システム1、それに含まれる情報処理装置の一例として、PC200,200A〜200Dおよび画像形成装置の一例としてMFP100,100Aを例に説明したが、図9〜図12、図15および図16に示した処理を実行するための画像形成方法または、その画像形成方法をPC200,200A〜200DまたはMFP100,100Aを制御するコンピュータに実行させるための画像形成プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0124】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0125】
<付記>
(1) 前記情報処理装置は、ユーザを認証する第1認証手段を、さらに備え、
前記ジョブ送信手段は、認証されたユーザを識別するためのユーザ識別情報を前記印刷ジョブとともに送信し、
前記画像形成装置は、前記受信された印刷ジョブとそれとともに受信されるユーザ識別情報とを関連付けて記憶するジョブ記憶手段と、
ユーザを認証する第2認証手段と、
前記第2認証手段により認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、該印刷ジョブを処理対象にする処理対象選択手段と、をさらに備えた、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成システム。
【符号の説明】
【0126】
1 画像形成システム、2 ネットワーク、100,100A MFP、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、119 カードI/F、119A メモリカード、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、151 ジョブ受信部、153,153A ジョブ記憶部、160 操作パネル、160A 表示部、160B 操作部、161 操作受付部、163 認証部、165 画面表示部、167 許可受付部、171 印刷データ生成部、173 変換部、175 削減情報生成部、177 画像形成制御部、179,179A 履歴記憶部、181 削減情報生成部、191 履歴データ、193 印刷ジョブ、195 削減情報、119 カードI/F、200,200A〜200D PC、201 CPU、203 ROM、205 RAM、207 LCD、209 HDD、211 操作部、213 通信I/F、215 外部記憶装置、215A CD−ROM、217 ネットワークI/F、221 バス、251 稼動状態取得部、253 設定部、255 削減情報生成部、257 ジョブ生成部、259 認証部、261 ジョブ送信部、291 デフォルト印刷条件、293 アプリケーションデータ。
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成システム、画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに関し、特に、消費する資源量を管理することが可能な画像形成システム、画像形成装置、画像形成方法および画像形成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、MFP(Multi Function Peripheral)で代表される画像形成装置において、資源の消費を少なくする目的で、消費される用紙を管理するシステムが知られている。例えば、特開2007−320247号公報には、周辺機器と、該周辺機器にネットワークを介して接続されたPCなどの情報処理装置とで構成される周辺機器管理システムであって、周辺機器を使用したユーザのID、印刷設定情報(両面、片面)及び排紙枚数情報を含む履歴情報を履歴情報蓄積部に蓄積し、前記情報処理装置は前記周辺機器に蓄積された履歴情報を収集、集計し、該履歴情報に基づいて全て両面で印刷した場合の枚数と実際の排紙枚数との差、及びその差から削減率を計算して表示する周辺機器管理システムが記載されている。
【0003】
しかしながら、従来の周辺機器管理システムにおいては、印刷の結果を集計して削減率をユーザに知らせることができるにすぎない。用紙を両面で印刷するか否かは、ユーザが印刷条件を設定する段階で決まるものであるため、画像が形成される前に、削減率をユーザに知らせることができれば、ユーザに対して消費される用紙の枚数を少なくした印刷条件に、設定変更を促すことができ、効果的である。さらに、MFPで消費される資源には、用紙の他に、トナーおよび電力があり、これらについても削減することが望まれる。
【0004】
一方、MFPは、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)等からプリントデータを受信して、画像を形成することが可能であるが、この場合に、設定される印刷条件は、PCに搭載され、MFPを制御するためのドライバで設定されるものがある。この使用形態において、PC側では設定することができないが、MFP側で設定可能な印刷条件がある。
【特許文献1】特開2007−320247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することが可能な画像形成システムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することが可能な画像形成方法および画像形成プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、この発明のある局面によれば、画像形成システムは、画像を形成する画像形成装置と、画像形成装置と通信可能な情報処理装置と、を含む画像形成システムであって、情報処理装置は、印刷条件を設定する設定手段と、画像形成装置が設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、画像形成装置が予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、設定された印刷条件に基づいて画像形成装置に画像を形成させるための印刷ジョブを生成するジョブ生成手段と、生成された第1削減情報を生成された印刷ジョブとともに画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、を備え、画像形成装置は、情報処理装置から受信される印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成手段と、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段が生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、画像形成手段が処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、画像形成手段が処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備える。
【0009】
この局面に従えば、情報処理装置において、画像形成装置がユーザにより設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報が生成され、第1削減情報が印刷ジョブとともに画像形成装置に送信される。また、画像形成装置においては、情報処理装置から受信される印刷ジョブに基づいて、印刷データが生成され、印刷データが処理後データに変換され、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報が生成され、処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、第1削減情報および第2削減情報を印刷ジョブと関連付けた履歴情報が記憶される。第1削減情報に加えて第2削減情報が記憶されるので、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成システムを提供することができる。
【0010】
好ましくは、画像形成システムは、画像形成装置を複数含み、複数の画像形成装置それぞれは、通常状態と、通常状態よりも消費電力の小さい省電力状態とに稼動状態を変化可能であり、情報処理装置は、複数の画像形成装置それぞれの稼動状態を取得する稼動状態取得手段をさらに備え、設定手段は、複数の画像形成装置のうちから1つを選択する選択手段を含み、第1削減情報生成手段は、複数の画像形成装置のうちで予め定められたデフォルト装置の稼動状態が省電力状態の場合に、選択手段によって複数の画像形成装置のうちで稼動状態が通常状態の稼動装置が選択された場合に、デフォルト装置が通常状態に稼動状態を変化させるために消費される電力の値を含む第1削減情報を生成する。
【0011】
好ましくは、画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、処理後データに基づいて画像を形成する。
【0012】
好ましくは、変換手段により実行される所定の処理は複数あり、複数の処理のいずれを実行するかを選択する操作を受け付けるための許可受付画面を表示する画面表示手段を、さらに備える。
【0013】
好ましくは、画面表示手段は、変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する。
【0014】
好ましくは、第1削減情報および第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む。
【0015】
この発明の他の局面によれば、画像形成装置は、印刷条件を含む印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成する印刷データ生成手段と、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、画像形成手段が生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、画像形成手段が処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備える。
【0016】
この局面に従えば、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0017】
好ましくは、ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段を、さらに備え、画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、処理後データに基づいて画像を形成する。
【0018】
好ましくは、受信された印刷ジョブとそれとともに受信されるユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、ユーザを認証する認証手段と、認証手段により認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、資源削減を許可する操作を受け付けるための画面を表示する画面表示手段と、をさらに備える。
【0019】
好ましくは、画面表示手段は、変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する。
【0020】
好ましくは、第1削減情報および第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む。
【0021】
この発明のさらに他の局面によれば、画像形成方法は、印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成するステップと、受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、画像を形成するステップにおいて処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、を含む。
【0022】
この局面に従えば、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成方法を提供することができる。
【0023】
この発明のさらに他の局面によれば、画像形成プログラムは、印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、生成された印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成するステップと、受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、画像を形成するステップにおいて処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0024】
この局面に従えば、資源の削減量の履歴を正確に記憶することが可能な画像形成プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】PCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】PCが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。
【図5】印刷設定画面の1つである基本設定画面の一例を示す図である。
【図6】印刷設定画面の1つであるレイアウト設定画面の一例を示す図である。
【図7】印刷設定画面の1つである画質設定画面の一例を示す図である。
【図8】MFPが備えるCPUの機能の一例をHDDに記憶されるデータとともに示すブロック図である。
【図9】白紙除去処理および減色処理のいずれか一方または双方を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面の一例を示す図である。
【図10】印刷ジョブ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図12】機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図13】履歴データの一例を示す図である。
【図14】第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
【図15】第2の実施の形態における印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図16】第2の実施の形態における機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0027】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける画像形成システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、画像形成システム1は、ネットワーク2にそれぞれ接続された複合機(以下、「MFP」という)100,100Aと、PC200,200A,200B,200C,200Dとを含む。
【0028】
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、有線または無線を問わない。またネットワーク2は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネット、または一般公衆回線を用いたネットワーク等であってもよい。
【0029】
PC200,200A〜200Dは、一般的なコンピュータであり、ネットワーク2を介して接続されたMFP100,100Aそれぞれを制御するためのドライバプログラムおよびアプリケーションプログラムがインストールされており、アプリケーションプログラムを実行することにより生成したデータを、MFP100,100Aのいずれかで印刷することが可能である。
【0030】
なお、図1においては2台のMFP100,100Aを示しているが、台数を限定するものではなく、1台以上がネットワーク2に接続されていればよい。MFP100,100Aのハードウェア構成は同じなので、ここでは特に言及しない限りMFP100を例に説明する。また、図1においては、5台のPC200,200A,200B,200C,200Dを示しているが、台数を限定するものではなく、1台以上がネットワーク2に接続されてもよい。PC200,200A,200B,200C,200Dのハードウェア構成は同じなので、ここでは特に言及しない限りPC200を例に説明する。
【0031】
図2は、MFPのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する静止画像を用紙等に形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザインターフェースとしての操作パネル160と、を含む。
【0032】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、メモリカード119Aが装着されるカードインターフェース(I/F)119とを含む。
【0033】
CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。ROM113は、CPU111が実行するプログラム、およびそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる静止画像を一時的に記憶する。
【0034】
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられ、表示部160Aと操作部160Bとを含む。表示部160Aは、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。操作部160Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部160Bは、表示部160A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
【0035】
通信I/F部112は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、通信I/F部112を介してPC200,200A,200B,200C,200Dとの間で通信し、データを送受信する。また、通信I/F部112は、ネットワーク2を介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
【0036】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部140に出力する。画像形成部140は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0037】
カードI/F119は、メモリカード119Aが装着される。CPU111は、カードI/F119を介してメモリカード119Aにアクセス可能である。CPU111は、カードI/F119に装表されたメモリカード119Aに記録されたプログラムをRAM114にロードして実行する。なお、CPU111が実行するプログラムは、メモリカード119Aに記録されたプログラムに限られず、HDD116に記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、MFP100のHDD116に記憶されたプログラムを書換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、MFP100が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD116に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0038】
MFP100,100Aそれぞれは、通常状態と、通常状態よりも消費電力の小さい省電力状態とのいずれかに稼動状態を変化可能であり、稼動状態をネットワーク2を介してPC200,200A〜200Dに送信する。MFP100,100AがPC200,200A〜200Dに稼動状態を送信する方法は、周知の技術を用いることができ、例えば、MIB(Management Information Base)を送信する技術を用いることができる。省電力状態は、通常状態よりも消費電力が小さいが、MFP100,100Aそれぞれは、稼動状態が省電力状態では画像を形成することはできない。MFP100,100Aは通常状態においてのみ画像を形成することができる。また、MFP100,100Aが、省電力状態から通常状態に稼動状態を切り換えると、省電力状態から通常状態になるまでに所定の電力(以下「起動電力」という)が消費される。以下、MFP100,100Aが、省電力状態から通常状態になるまでに消費される電力を「起動電力」という。MFP100,100Aそれぞれの起動電力の値は、PC200,200A〜200Dそれぞれに予め記憶されている。
【0039】
図3は、PCのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、PC200は、それぞれがバス221に接続された、PC200の全体を制御する中央演算装置(CPU)201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するためのROM203と、CPU201の作業領域として用いられるRAM205と、LCD207と、大容量記憶装置としてのHDD209と、ユーザの操作を受け付ける操作部211と、PC200を外部機器と接続するための通信I/F213と、外部記憶装置215と、PC200をネットワーク2に接続するためのネットワークI/F217と、を含む。
【0040】
操作部211は、キーボード、またはマウス等のポインティングデバイスを含み、ユーザがそれらに入力する操作を受け付ける。
【0041】
外部記憶装置215には、CD−ROM(Compact Disc−ROM)215Aが着脱可能である。CPU201は、外部記憶装置215を介して、CD−ROM215Aにアクセス可能である。なお、ここでは、CPU201が実行するプログラムをROM203に記憶する例を示すが、CPU201がCD−ROM215Aに記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。また、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD−ROM215Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリでもよい。
【0042】
また、CPU201は、HDD209に記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク2に接続された他のコンピュータが、PC200のHDD209に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、PC200が、ネットワーク2に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをHDD209に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0043】
図4は、PCが備えるCPUの機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、PC200が備えるCPU201がROM203、HDD209またはCD−ROM215Aに記憶されたドライバプログラムを実行することにより、実現される。
【0044】
図4を参照して、CPU111は、MFP100,100Aそれぞれの稼動状態を取得する稼動状態取得部251と、印刷条件を設定する設定部253と、印刷条件に基づいて第1削減情報を生成する第1削減情報生成部255と、印刷ジョブを生成するジョブ生成部257と、第1資源削減率と印刷ジョブとをMFP100,100Aのいずれかに送信するジョブ送信部261と、ユーザを認証する第1認証部259と、を含む。
【0045】
第1認証部259は、PC200を操作するユーザを認証する。PC200の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組をHDD209に予め記憶しておき、ユーザが操作部211に入力するユーザ識別情報とパスワードとの組と同じ組がHDD209に記憶されていれば、ユーザを認証するが、HDD209に記憶されていなければ認証しない。なお、PC200の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組は、HDD209に限らず、ネットワーク2に接続されたサーバ等の他のコンピュータに記憶されてもよい。第1認証部259は、ユーザを認証する場合、そのユーザのユーザ識別情報をジョブ送信部261に出力する。第1認証部259は、PC200を操作するユーザを認証した後は、ログオフする操作が操作部211に入力されるまで、操作部211に入力される指示は、認証されたユーザにより入力された操作として扱う。
【0046】
稼動状態取得部251は、ネットワークI/F217がMFP100,100AのいずれかからMIBを受信すると、受信されたMIBからMFP100,100Aそれぞれの稼動状態を検出する。ここでは、稼動状態を、通常状態と省電力状態とのいずれかとしている。稼動状態取得部251は、MFP100,100Aそれぞれから受信されるMIBに基づいて、MFP100,100Aそれぞれの稼動状態を設定部253に出力する。
【0047】
設定部253は、LCD207に印刷設定画面を表示し、ユーザが操作部211に入力する印刷条件を受け付ける。図5〜図7は、印刷設定画面の一例を示す図である。図5は、印刷設定画面の1つである基本設定画面を示し、原稿サイズ、用紙サイズおよび部数それぞれを設定する領域を含む画面である。
【0048】
図6は、印刷設定画面の1つであるレイアウト設定画面を示し、1枚の用紙に割り付けるページの数、画像を形成する面を両面とするかまたは片面とするかを示す印刷種類を設定する領域を含む画面である。図6においては、1枚の用紙に割り付けるページの数を設定するページ割付の領域に「2−up」が設定されており、1枚の用紙に2ページを割り付ける設定がされていることを示す。また、印刷種類を設定する領域に「片面」が設定されており、画像を形成する面を片面とする設定がされていることを示す。
【0049】
図7は、印刷設定画面の1つである画質設定画面を示し、カラーとモノクロとの別を設定する領域、解像度を設定する領域、使用するトナー量を設定する領域、画像中のエッジを強調する設定をする領域を含む画面である。図7においては、カラーとモノクロとの別を設定するカラー選択の領域にモノクロが設定されている。解像度を設定する領域に「600dpi」が設定されており、600dpiの解像度で画像を形成する設定がされている。「エコノミー印刷」の項目にチェックが付されて通常よりも少なくするエコノミー印刷の設定がされている。「エッジ強調」の項目にチェックが付されて画像中のエッジを強調するエッジ強調の設定がされていることを示す。
【0050】
図4に戻って、設定部253は、印刷条件設定が画面に従って操作部211により受け付けられた印刷条件をジョブ生成部257および第1削減情報生成部255に出力する。印刷条件は、MFP100,100Aのうち印刷を依頼するMFPを特定する装置識別情報、印刷対象となるデータを識別するための識別情報、印刷部数、1枚の用紙に印刷するページ数、カラーおよびモノクロの別、解像度、用紙のサイズ、印刷部数、両面または片面の別を含む。印刷対象となるデータは、CPU201がアプリケーションプログラムを実行することにより生成されるアプリケーションデータ、または外部から入力され、HDD293に記憶されたアプリケーションデータ293を含む。
【0051】
ジョブ生成部257は、設定部253から入力される印刷条件に基づいて印刷ジョブを生成する。印刷ジョブは、印刷条件と印刷対象となるデータとを少なくとも含み、PDL(Page Description Language)、またはPJL(Printer Job Language)で記述される。ジョブ生成部257は、生成された印刷ジョブをジョブ送信部261に出力する。
【0052】
第1削減情報生成部255は、設定部253から印刷条件が入力され、稼動状態取得部251からMFP100,100Aそれぞれの稼動状態が入力される。第1削減情報生成部255は、MFP100,100Aのうち印刷条件に含まれる装置識別情報により特定される画像形成装置が印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、その画像形成装置が予め定められたデフォルト印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を、生成する。具体的には、第1削減情報生成部255は、設定部253から入力される印刷条件と、HDD209に記憶されているデフォルト印刷条件とを比較することによって消費される資源量の差を算出する。消費される資源量は、用紙の枚数、トナー量、消費電力を含む。
【0053】
次に、消費される資源量の算出方法の一例を以下に示す。ここでは、印刷条件に含まれる装置識別情報により特定される画像形成装置をMFP100とし、そのMFP100に対して予め定められたデフォルト印刷条件として、印刷部数に「1」が設定され、1枚の用紙に印刷するページ数に「1」が設定され、カラーおよびモノクロの別に「カラー」が設定され、解像度に画像形成装置の最大値を用いる設定がされ、用紙のサイズに「A4」が設定され、印刷部数に「1」が設定され、両面または片面の別に「片面」が設定されている場合を例に説明する。
【0054】
第1削減情報生成部255は、印刷条件に含まれる印刷対象となるデータを識別するための識別情報からデータを特定し、そのデータのページ数を取得する。次に、印刷条件に含まれる1枚の用紙に印刷するページ数、両面または片面の別、および印刷部数を、デフォルト印刷条件291に含まれるそれらと比較することによって、デフォルト印刷条件で印刷する場合の用紙の枚数、トナー量および消費電力と、設定部253から入力される印刷条件で印刷する場合の用紙の枚数、トナー量および消費電力との差をそれぞれ算出する。例えば、データのページ数が10ページの場合、印刷条件として、印刷部数に「1」が設定され、1枚の用紙に印刷するページ数に「2」が設定され、カラーおよびモノクロの別に「モノクロ」が設定され、解像度に画像形成装置の最大値を用いる設定がされ、用紙のサイズに「A4」が設定され、印刷部数に「1」が設定され、両面または片面の別に「両面」が設定されている場合、用紙の枚数は「3」となる。このため、消費される用紙の差は、7(10−3)枚となる。消費されるトナー量は、データに含まれるページそれぞれにおいて画像が占める面積を算出し、面積の差に対して、カラーおよびモノクロ別に予め定められた単位面積当たりに消費されるトナー量を乗算することにより算出する。消費電力は、1枚を画像形成するのに消費される単位電力をカラーおよびモノクロ別に予め定めておき、消費される用紙の枚数に単位電力を乗算することにより算出する。
【0055】
また、第1削減情報生成部255は、第1認証部259によって認証されたユーザに対してデフォルトで定められた画像形成装置と、印刷条件に含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置とが異なる場合、デフォルトで定められた画像形成装置が省電力状態で、印刷条件に含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置が通常状態ならば、デフォルトで定められた画像形成装置の起動電力を削減される消費電力として、第1削減情報に設定する。先に求められ第1削減情報に設定されている消費電力を、それに起動電力を加算した消費電力に更新する。
【0056】
例えば、第1認証部259によって認証されたユーザに対してデフォルトで定められた画像形成装置がMFP100Aであり、印刷条件に含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置がMFP100の場合、MFP100Aの稼動状態が省電力状態で、MFP100の稼動状態が通常状態ならば、MFP100Aに対して予め定められた起動電力の値を第1削減情報に含まれる消費電力に加算する。デフォルトに設定されたMFP100Aに印刷ジョブを実行させる場合には、MFP100Aは通常状態に稼動状態を遷移させなければならず、起動電力が消費されるが、MFP100に印刷ジョブを実行させる場合には、起動電力は消費されないからである。
【0057】
第1削減情報生成部255は、生成された第1削減情報をジョブ送信部261に出力する。ジョブ送信部261は、ジョブ生成部257から印刷ジョブが入力され、第1削減情報生成部255から第1削減情報が入力され、第1認証部259からユーザ識別情報が入力される。第1削減情報生成部255は、印刷ジョブ、第1削減情報およびユーザ識別情報の組を、印刷ジョブに含まれる装置識別情報で特定される画像形成装置に、ネットワークI/F217を介して送信する。
【0058】
図8は、MFPが備えるCPUの機能の一例をHDDに記憶されるデータとともに示すブロック図である。図8に示すCPU111の機能は、MFP100が備えるCPU111がROM113、HDD116またはメモリカード119Aに記憶された画像形成プログラムを実行することにより、実現される。
【0059】
図8を参照して、MFP100が備えるCPU111は、印刷ジョブを受信するジョブ受信部151と、印刷ジョブをHDD116に記憶するジョブ記憶部153と、ユーザによる操作を受け付ける操作受付部161と、印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成部171と、印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換部173と、画像形成部140を制御して印刷データまたは処理後データに基づいて画像を形成する画像形成制御部177と、第2削減情報を生成する第2削減情報生成部175と、第1削減情報および第2削減情報を印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶部179と、を含む。
【0060】
ジョブ受信部151は、通信I/F部112がPC200,200A〜200Dのいずれかから印刷ジョブを受信すると、受信された印刷ジョブを取得する。上述したように、PC200,200A〜200Dは、印刷ジョブとともに、ユーザ識別情報および第1削減情報を送信してくるので、ジョブ受信部151は、印刷ジョブ、ユーザ識別情報および第1削減情報の組を通信I/F部112から取得し、取得された組をジョブ記憶部153に出力する。
【0061】
ジョブ記憶部153は、ジョブ受信部151から印刷ジョブ、ユーザ識別情報および第1削減情報の組が入力されると、印刷ジョブをユーザ識別情報と関連付けてHDD116に記憶するとともに、第1削減情報を印刷ジョブを識別するためのジョブ識別情報と関連付けてHDD116に記憶する。これにより、HDD116に、印刷ジョブ193および第1削減情報195が記憶される。印刷ジョブ193を識別する情報、例えばファイル名とユーザ識別情報とを含むデータをHDD116に記憶することにより、印刷ジョブ193とユーザ識別情報とを関連付けるようにすればよい。第1削減情報195を識別する情報、例えばファイル名とジョブ識別情報とを含むデータをHDD116に記憶することにより、第1削減情報195とジョブ識別情報とを関連付けるようにすればよい。
【0062】
操作受付部161は、ユーザを認証するための第2認証部163と、表示部160Aに操作画面を表示するための画面表示部165と、ユーザによる許可を受け付ける許可受付部167とを含む。
【0063】
第2認証部163は、MFP100を操作するユーザを認証する。MFP100の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組をHDD116に予め記憶しておき、ユーザが操作部160Bに入力するユーザ識別情報とパスワードとの組と同じ組がHDD116に記憶されていれば、ユーザを認証するが、HDD116に記憶されていなければ認証しない。なお、MFP100の操作が認められたユーザを識別するためのユーザ識別情報とパスワードとの組は、HDD116に限らず、ネットワーク2に接続されたサーバ等の他のコンピュータに記憶されてもよい。
【0064】
第2認証部163は、ユーザを認証する場合、そのユーザのユーザ識別情報を画面表示部165および印刷データ生成部171に出力する。第2認証部163は、MFP100を操作するユーザを認証した後は、ログオフする操作が操作部160Bに入力されるまで、または、操作を受けることなく所定時時間経過するまで、操作部211に入力される指示は、認証されたユーザにより入力された操作として扱う。
【0065】
印刷データ生成部171は、HDD116に記憶されている印刷ジョブ193のうちから第2認証部163から入力されるユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブ193を読み出し、読み出された印刷ジョブ193に基づいて印刷データを生成する。印刷データは、画像形成部140が処理可能なデータであり、ここではラスターデータである。印刷データ生成部171は、生成された印刷データを、第2削減情報生成部175、変換部173および画像形成制御部177に出力する。印刷データ生成部171は、第2削減情報生成部175に対しては、印刷データとともに、読み出された印刷ジョブ193と関連付けられているユーザ識別情報と、印刷ジョブ193を識別するためのジョブ識別情報とを出力する。
【0066】
なお、ここでは、印刷データ生成部171をCPU111が備える機能としているが、RIP(Raster Image Processor)をCPU111とは別に設けて、印刷データをRIPに変換させるようにしてもよい。
【0067】
変換部173は、印刷データ生成部171から入力される印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する。所定の処理は、ラスターデータに対して実行される画像処理をいい、ここでは、その一例として白紙除去処理および減色処理としている。
【0068】
白紙除去処理は、ラスターデータに含まれる複数のページごとに、1ページに対応するデータが白紙か否かを判断し、白紙のページのデータをラスターデータから削除する処理である。ラスターデータにおいて、白紙のページを判断する方法は、例えば、ラスターデータ中のページのデータにおいて画素値が所定値以上の画素数が所定個数以下のページのデータを、白紙のページと判断する。
【0069】
減色処理は、色数を減少させる処理である。予め定められた変換ケーブルを用いて、画素ごとにC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の値を変換する。減色処理前後のラスターデータそれぞれにおいて、画素値から消費されるトナー量を算出することができる。
【0070】
変換部173は、印刷データ生成部171から入力される印刷データに対して白紙除去処理を実行し、処理後の第1変換データを第2削減情報生成部175および画像形成制御部177に出力する。また、印刷データ生成部から入力される印刷データに対して減色処理を実行し、処理後の第1変換データを第2削減情報生成部175および画像形成制御部177に出力する。さらに、印刷データ生成部から入力される印刷データに対して白紙除去処理および減色処理を実行し、処理後の第3変換データを第2削減情報生成部175および画像形成制御部177に出力する。
【0071】
第2削減情報生成部175は、変換部173から入力される第1変換データ、第2変換データを、印刷データ生成部171から入力される印刷データと比較し、比較結果を画面表示部165に出力する。第2削減情報生成部175は、第1変換データを印刷データと比較することにより、印刷データに比較してページ数が減少すると判断する場合、ページが減少する旨を示す結果を含む比較結果を出力する。第2削減情報生成部175は、第2変換データを印刷データと比較することにより、印刷データに比較して消費されるトナー量が減少すると判断する場合、トナーが減少する旨を示す比較結果を出力する。第2削減情報生成部175は、印刷データに比較してページおよびトナー量が減少すると判断する場合、ページおよびトナーが減少する旨を示す比較結果を出力する。第2削減情報生成部175は、印刷データに比較してページおよびトナー量のいずれも減少しないと判断する場合、資源削減できない旨を示す比較結果を出力する。
【0072】
ラスターデータ中に白紙のページが存在するか否か、または、減色することにより使用されるトナー量が減少するか否かは、印刷ジョブに含まれる印刷条件のみからは判断することができず、ラスターデータに対して白紙除去処理および減色処理を実行しなければ判断することができない。
【0073】
画面表示部165は、第2削減情報生成部175から入力される比較結果に基づいて、変換部173に実行させる処理を選択する操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示するとともに、比較結果を許可受付部167に出力する。画面表示部165は、第2削減情報生成部175から入力される比較結果が、ページおよびトナーが減少する旨を含む場合、白紙除去処理および減色処理のいずれか一方または双方を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示し、比較結果がページが減少する旨のみを含む場合、白紙除去処理を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示し、比較結果がトナーが減少する旨のみを含む場合、減色処理を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面を表示部160Aに表示する。画面表示部165は、比較結果が資源削減できない旨を含む場合、許可受付画面を表示部160Aに表示しない。
【0074】
図9は、白紙除去処理および減色処理のいずれか一方または双方を実行させる操作を受け付けるための許可受付画面の一例を示す図である。図9を参照して、許可受付画面は、「減色」の文字が表されたボタンと、「白紙抑制」の文字が表されたボタンと、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンと、を含む。
【0075】
図8に戻って、ユーザが、図9に示された許可受付画面に含まれる「減色」の文字が表されたボタンを指示すれば、許可受付部167は、減色処理のみを実行する指示を受け付ける。ユーザが、図9に示された許可受付画面に含まれる「白紙抑制」の文字が表されたボタンを指示すれば、許可受付部167は、白紙除去処理のみを実行する指示を受け付ける。ユーザが、図9に示された許可受付画面に含まれる「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンを指示すれば、許可受付部167は、減色処理および白紙抑制処理を実行する指示を受け付ける。ユーザが、許可受付画面が表示部160Aに表示された状態で、操作部160Bに含まれるキャンセルキーを指示する場合、許可受付部167は、白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示を受け付ける。許可受付部167は、受け付けた指示を画像形成制御部177および第2削減情報生成部175に出力する。
【0076】
画像形成制御部177は、画像形成部140を制御して、許可受付部167から入力される指示に基づいて、変換部173から入力される第1、第2および第3変換データおよび印刷データ生成部171から入力される印刷データのうちからいずれかを選択して画像を形成させる。具体的には、画像形成制御部177は、許可受付部167から白紙除去処理のみを実行する指示が入力される場合、第1変換データを選択し、第1変換データを画像形成部140に出力し、第1変換データの画像を形成させる。画像形成制御部177は、許可受付部167から減色処理のみを実行する指示が入力される場合、第2変換データを選択し、第2変換データを画像形成部140に出力し、第2変換データの画像を形成させる。画像形成制御部177は、許可受付部167から減色処理および白紙抑制処理を実行する指示が入力される場合、第3変換データを選択し、第3変換データを画像形成部140に出力し、第3変換データの画像を形成させる。画像形成制御部177は、許可受付部167から白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示が入力される場合、印刷データを選択し、印刷データを画像形成部140に出力し、印刷データの画像を形成させる。
【0077】
第2削減情報生成部175は、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データのいずれかと、印刷データとを比較することによって第2削減情報を生成する。第2削減情報生成部175が第2削減情報を生成するために、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データのいずれを印刷データとの比較対象とするかは、許可受付部167から入力される指示に従う。許可受付部167から白紙除去処理のみを実行する指示が入力される場合、第1変換データを比較対象とし、減色処理のみを実行する指示が入力される場合、第2変換データを比較対象とし、減色処理および白紙抑制処理を実行する指示が入力される場合、第3変換データを比較対象とする。第2削減情報生成部175は、白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示が入力される場合、第2削減情報を生成しない。
【0078】
第2削減情報生成部175が、第1変換データと、印刷データとを比較する場合、ページ数の差を検出し、検出されたページ数の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差は、画像形成する必要のなくなった用紙の枚数を示すので、その枚数を画像形成したならば消費される消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。第2削減情報生成部175が、第2変換データと、印刷データとを比較する場合、トナー量の差を検出し、検出されたトナー量の差を第2削減情報に設定する。第2削減情報生成部175が、第3変換データと印刷データとを比較する場合、ページ数の差およびトナー量の差を検出し、検出されたページ数の差およびトナー量の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差から消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。
【0079】
第2削減情報生成部175は、第2削減情報を、印刷データ生成部171から入力されるユーザ識別情報およびジョブ識別情報とともに、履歴記憶部179に出力する。第2削減情報生成部175は、許可受付部167から白紙抑制処理および減色処理のいずれも実行しない指示が入力される場合、第2削減情報を生成しないので、ユーザ識別情報およびジョブ識別情報を履歴記憶部179に出力する。
【0080】
履歴記憶部179は、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報、第2削減情報およびジョブ識別情報が入力される場合、HDD116に記憶されている第1削減情報195のうちジョブ識別情報と関連付けられた第1削減情報195を読み出す。そして、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報、読み出された第1削減情報および第2削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0081】
また、履歴記憶部179は、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報およびジョブ識別情報が入力される場合、HDD116に記憶されている第1削減情報195のうちジョブ識別情報と関連付けられた第1削減情報195を読み出す。そして、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報、読み出された第1削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0082】
なお、ここでは、履歴レコードを、第1削減情報および第2削減情報を別々に含む場合を例に説明するが、第1削減情報および第2削減情報は、それぞれ、削減される用紙の枚数、トナー量および消費電力の項目を含むので、各項目の値を加算した値としてもよい。また、第1削減情報および第2削減情報は、それぞれ、削減される用紙の枚数、トナー量および消費電力の項目を含むようにしたが、用紙の枚数、トナー量および消費電力それぞれの削減率の項目を追加するようにしてもよいし、それら削減率の項目のみを含むようにしてもよい。
【0083】
履歴データ191は、ユーザ識別情報ごとに、用紙、トナーおよび消費電力の削減量、および/または削減率を含むので、履歴データ191をユーザごとに集計することができる。このため、複数のユーザ間で用紙、トナーおよび消費電力の削減量、および/または削減率を比較することができる。さらに、履歴データ191を用いて種々の分析をすることができる。
【0084】
図10は、印刷ジョブ生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷ジョブ生成処理は、PC100、100A〜100Dそれぞれが備えるCPU201が、ドライバプログラムを実行することによりCPU201により実行される処理である。図10を参照して、CPU201は、ユーザ認証に成功したか否かを判断する(ステップS101)。ユーザ認証に成功するまで待機状態となり(ステップS101でNO)、ユーザ認証に成功したならば(ステップS101でYES)、処理をステップS102に進める。
【0085】
ステップS102においては、アプリケーションデータの指定を受け付けたか否かを判断する。アプリケーションデータの指定を受け付けるまで待機状態となり(ステップS102でNO)、アプリケーションデータの指定を受け付けたならば(ステップS102でYES)、処理をステップS103に進める。ユーザがCPU201にアプリケーションプログラムを実行されている場合には、そのアプリケーションプログラムにより処理対象にされているデータをアプリケーションデータとして扱い、処理をステップS103に進める。また、HDD209に記憶されているアプリケーションデータ293のいずれかを指定する指示を受け付けた場合に処理をステップS103に進める。
【0086】
ステップS103においては、印刷指示を受け付けたか否かを判断する。例えば、ユーザが操作部211に設けられた印刷キーを押下する操作を入力すれば、印刷指示を受け付ける。印刷指示を受け付けたならば処理をステップS104に進めるが、そうでなければ処理をステップS102に戻す。
【0087】
ステップS104においては、印刷条件を受け付ける。図5〜図7に示した印刷条件設定画面をLCD207に表示し、ユーザが印刷条件設定画面に従って操作部211に入力する印刷条件を受け付ける。次のステップS105においては、HDD209に予め記憶されているデフォルト印刷条件291を読み出す。そして、ステップS104において受け付けられた印刷条件と、ステップS105において読み出されたデフォルト印刷条件とを比較する(ステップS106)。
【0088】
ステップS107においては、第1削減情報を生成する。ステップS106における印刷条件の比較に基づいて、消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を算出し、算出された消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を含む第1削減情報を生成する。
【0089】
次のステップS108においては、画像形成装置の稼働状態を取得する。本実施の形態においては、画像形成装置をMFP100,100Aとしているので、MFP100,100Aそれぞれから受信されるMIBから稼働状態を検出する。次のステップS109においては、ステップS104において受け付けられた印刷条件で特定される画像形成装置が、ステップS101において認証されたユーザに対して予め定められたデフォルト装置か否かを判断する。デフォルト装置ならば処理をステップS113に進めるが、そうでなければ処理をステップS110に進める。
【0090】
ステップS110においては、デフォルト装置が省電力状態か否かを判断する。デフォルト装置が省電力状態ならば処理をステップS111に進めるが、そうでなければ処理をステップS113に進める。ステップS111においては、ステップS104において受け付けられた印刷条件で特定される画像形成装置(指定装置)が通常状態か否かを判断する。指定装置が通常状態ならば処理をステップS112に進めるが、そうでなければステップS112をスキップして処理をステップS113に進める。処理がステップS111に進む場合における指定装置は、デフォルト装置とは異なる画像形成装置である。
【0091】
ステップS112においては、デフォルト装置の起動電力の値を第1削減情報に追加し、処理をステップS113に進める。デフォルト装置の起動電力の値は、デフォルト装置が省電力状態から通常状態に遷移するのに消費される電力を示し、HDD209に予め記憶されている。
【0092】
ステップS113においては、ステップS104において受け付けられた印刷条件に基づいてステップS102において指定されたアプリケーションデータの画像を形成するための印刷ジョブを生成する。次のステップS114においては、ステップS101において認証されたユーザのユーザ識別情報、ステップS107において生成された第1削減情報およびステップS113において生成された印刷ジョブを、ステップS104において受け付けられた印刷条件で特定される指定装置に送信し、処理をステップS115に進める。ステップS115においては、ログアウト操作を受け付けたか否かを判断する。ログアウト操作を受け付けたならば処理を終了するが、そうでなければ処理をステップS102に戻す。
【0093】
図11は、印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。印刷ジョブ受信処理は、MFP100,100Aそれぞれが備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。ここでは、MFP100が備えるCPU111が画像プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0094】
図11を参照して、CPU111は、印刷ジョブを受信したか否かを判断する(ステップS01)。通信I/F部112が、PC200,200A〜200Dのいずれかから印刷ジョブを受信したならば処理をステップS02に進めるが、そうでなければ処理を終了する。PC200,200A〜200Dは、印刷ジョブとともに、ユーザ識別情報および第1削減情報を送信してくるので、印刷ジョブを受信する場合には、ユーザ識別情報および第1削減情報を受信する。ステップS02においては、受信されたユーザ識別情報、第1削減情報および印刷ジョブをHDD116に記憶し、処理を終了する。本実施の形態においては、印刷ジョブをユーザ識別情報と関連付けてHDD116に記憶し、第1削減情報を、印刷ジョブを識別するためのジョブ識別情報と関連付けてHDD116に記憶する。
【0095】
図12は、機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。機密印刷処理は、MFP100,100Aそれぞれが備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。ここでは、MFP100が備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0096】
図12を参照して、CPU111は、ユーザ認証に成功したか否かを判断する(ステップS11)。ユーザ認証に成功するまで待機状態となり(ステップS11でNO)、ユーザ認証に成功したならば(ステップS11でYES)、処理をステップS12に進める。
【0097】
ステップS12においては、認証されたユーザが印刷を指示した印刷ジョブが存在するか否かを判断する。具体的には、HDD116に記憶されている印刷ジョブ193の位置にステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報に関連付けられた印刷ジョブが記憶されているか否かを判断する。認証されたユーザのユーザ識別情報に関連付けられた印刷ジョブは、認証されたユーザがPC100,100A〜100Cのいずれかにおいて印刷を指示した印刷ジョブである。認証されたユーザのユーザ識別情報に関連付けられた印刷ジョブが存在するならば処理をステップS13に進めるが、そうでなければ機密印刷処理を終了する。
【0098】
ステップS13においては、ステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けて記憶された印刷ジョブ193およびその印刷ジョブ193のジョブ識別情報と関連付けて記憶された第1削減情報195をHDD116から読み出す。次のステップS14においては、読み出された印刷ジョブに含まれる印刷条件に従って、印刷データを生成する。次のステップS15においては、印刷データに白紙除去処理または/および減色処理を実行することにより変換データを生成する。ここでは、印刷データに白紙除去処理を実行することにより第1変換データを生成し、印刷データに減色処理を実行することにより第2変換データを生成し、印刷データに白紙除去処理および減色処理を実行することにより第3変換データを生成する。
【0099】
ステップS16においては、ステップS14において生成された印刷データと、ステップS15において生成された変換データとを比較する。具体的には、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データそれぞれと、印刷データとを比較する。第1変換データと印刷データとを比較する場合、ページ数の差を検出し、検出されたページ数の差を用紙の削減枚数とする。第2変換データと、印刷データとを比較する場合、トナー量の差を検出し、検出されたトナー量の差をトナーの削減量とする。第3変換データと印刷データとを比較する場合、ページ数の差およびトナー量の差を検出し、検出されたページ数の差を用紙の削減枚数とし、検出されたトナー量の差をトナーの削減量とする。
【0100】
次のステップS17においては、印刷データと変換データとの比較の結果、資源量の削減が可能か否かを判断する。具体的には、用紙の削減枚数、トナー量の削減量が算出されたならば、削減可能と判断する。資源量の削減が可能ならば処理をステップS18に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。
【0101】
ステップS18においては、許可受付画面を表示する。用紙の削減枚数およびトナー量の削減量の双方が算出された場合は、図9に示した許可受付画面を表示部160Aに表示する。用紙の削減枚数のみが算出された場合は、図9に示した許可受付画面において、「白紙抑制」の文字が表されたボタンのみを選択可能に表示し、トナー量の削減量が算出された場合は、図9に示した許可受付画面において、「減色」の文字が表されたボタンのみを選択可能に表示する。
【0102】
次のステップS19においては、処理の選択を受け付けたか否かを判断する。処理の選択を受け付けたならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に進める。許可受付画面において、「減色」の文字が表されたボタン、「白紙抑制」の文字が表されたボタン、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンのいずれかが指示されたならば処理が選択されたと判断し、処理をステップS20に進めるが、キャンセルボタンが指示されたならば処理をステップS24に進める。
【0103】
ステップS20においては、第2削減情報を生成する。ステップS14における印刷データと、第1変換データ、第2変換データおよび第3変換データそれぞれとの比較に基づいて、消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を算出し、算出された消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を含む第2削減情報を生成する。具体的には、ステップS19において、「白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、ステップS15において生成された第1変換データと印刷データとを比較し、ページ数の差を検出し、検出されたページ数の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差は、画像形成する必要のなくなった用紙の枚数を示すので、その枚数を画像形成したならば消費される消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。ステップS19において、「減色」の文字が表されたボタンが選択された場合、第2変換データと印刷データとを比較し、トナー量の差を検出し、検出されたトナー量の差を第2削減情報に設定する。ステップS19において、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、第3変換データと印刷データとを比較し、ページ数の差およびトナー量の差を検出し、検出されたページ数の差およびトナー量の差を第2削減情報に設定する。さらに、ページ数の差から消費電力を算出し、算出された消費電力を第2削減情報に設定する。
【0104】
ステップS21においては、変換データを画像形成する。具体的には、ステップS19において「白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、ステップS15において生成された第1変換データを画像形成部140に出力し、第1変換データの画像を形成させる。ステップS19において、「減色」の文字が表されたボタンが選択された場合、第2変換データを画像形成部140に出力し、第2変換データの画像を形成させる。ステップS19において、「減色+白紙抑制」の文字が表されたボタンが選択された場合、第3変換データを画像形成部140に出力し、第3変換データの画像を形成させる。
【0105】
ステップS22においては、履歴レコードを生成し、処理をステップS23に進める。ステップS22において生成される履歴レコードは、ステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報、ステップS13において読み出された印刷ジョブのジョブ識別情報、ステップS13において読み出された第1削減情報、ステップS20において生成された第2削減情報を含む。次のステップS23においては、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0106】
一方、ステップS24においては、ステップS14において生成された印刷データを画像形成する。具体的には、印刷データを画像形成部140に送信し、印刷データの画像を形成させる。次のステップS25においては、履歴レコードを生成し、処理をステップS23に進める。ステップS25において生成される履歴レコードは、ステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報、ステップS13において読み出された印刷ジョブのジョブ識別情報、ステップS13において読み出された第1削減情報を含む。
【0107】
図13は、履歴データの一例を示す図である。図13に示す履歴データは、第1削減情報および第2削減情報を、対応する項目ごとに加算した値としている。履歴レコードは、資源の削減量を、用紙およびトナーそれぞれの削減率と、削減可能な消費電力の値としている。図13を参照して、ジョブ識別情報の項目と、用紙の項目と、トナー量の項目と、消費電力の項目とを含む。ジョブ識別情報の項目に「ジョブ1」が設定されている履歴レコードは、用紙の削減率が「50%」で、トナー量の削減率が「0%」で、消費電力の削減量が「50W」であることが示される。履歴レコードに示される値は、デフォルトの印刷条件で減色処理および白紙抑制処理を実行しない場合における用紙の枚数、トナー量、消費電力に比較して、削減される用紙の枚数が占める割合、削減されるトナー量が占める割合、削減された消費電力の値を示す。
【0108】
以上説明したように第1の実施の形態における画像形成システム1において、PC200,200A〜200Dそれぞれは、ユーザにより指定されたアプリケーションデータを、MFP100,100Aのうちユーザにより指定された装置、例えばMFP100にユーザにより設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、MFP100が予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成し、ユーザにより設定された印刷条件に基づいてMFP100に画像を形成させるための印刷ジョブを生成し、第1削減情報を印刷ジョブとともにMFP100に送信する。MFP100,100Aそれぞれは、PC200,200A〜200Dのいずれかから受信される印刷ジョブから印刷データを生成し、印刷データに白紙除去処理および/または減色処理を実行して処理後データに変換し、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成し、処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴レコードを生成し、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加する。第1削減情報に加えて第2削減情報を履歴として記憶するので、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することができる。
【0109】
また、PC200,200A〜200Dそれぞれは、複数のMFP100,100Aそれぞれの稼動状態を取得し、複数のMFP100,100Aのうちユーザにより画像を形成させる装置として選択された指定装置が、ユーザに対して予め定められたデフォルト装置でない場合、デフォルト装置が省電力状態であって、指定装置が通常状態ならば、デフォルト装置が通常状態に稼動状態を変化させるために消費される電力の値を含む第1削減情報を生成する。このため、デフォルト装置に画像を形成させた場合に消費される起動電力を、資源の削減量として管理することができる。
【0110】
また、ユーザがMFP100,100Aにログインすれば許可受付画面を表示するので、ユーザは、MFP100,100Aに白紙除去処理および減色処理を実行させるための設定をする必要がなく、操作を簡略にすることができる。
【0111】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における画像形成システム1においては、第1削減情報をPC200,A200A〜200Dのいずれかで生成するものであった。第2の実施の形態における画像形成システム1は、第1削減情報をMFP100,100Aのいずれかで生成するようにしたものである。その他の構成は第1の実施の形態における画像形成システム1と同じなので、ここでは異なる部分を主に説明する。
【0112】
第2の実施の形態におけるPC100,100A〜100Dそれぞれは、ユーザが印刷条件を設定すると、印刷条件を含む印刷ジョブと、印刷条件を設定したユーザのユーザ識別情報との組を、MFP100,100Aのうちユーザが指定した装置に送信する。第2の実施の形態におけるPC100,100A〜100Dそれぞれが備えるCPU201が有する機能は、図4に示したCPU201が有する機能と異なる点は、稼動状態取得部251および第1削減情報生成部255を有さない点である。
【0113】
第2の実施の形態におけるMFP100,100Aは同じなので、ここではMFP100を例に説明する。図14は、第2の実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図14を参照して、図8に示したブロック図と異なる点は、第1削減情報生成部181が追加され、ジョブ記憶部153がジョブ記憶部153Aに、履歴記憶部179が履歴記憶部179Aにそれぞれ変更された点である。
【0114】
ジョブ記憶部153Aは、ジョブ受信部151から入力される印刷ジョブをHDD116に、ユーザ識別情報と関連付けて記憶する。これにより、HDD116に、印刷ジョブ193が記憶される。
【0115】
第1削減情報生成部181は、図8に示した第1削減情報生成部255と同様に、印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、デフォルト印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する。印刷条件は、HDD116に記憶されている印刷ジョブに含まれる印刷条件である。具体的には、第1削減情報生成部181は、HDD116に記憶されている印刷ジョブに含まれる印刷条件と、HDD116に記憶されているデフォルト印刷条件とを比較することによって消費される資源量の差を算出する。消費される資源量は、用紙の枚数、トナー量、消費電力を含む。第1削減情報生成部181は、生成された第1削減情報を履歴記憶部179Aに出力する。
【0116】
履歴記憶部179Aは、第1削減情報生成部181から第1削減情報が入力され、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報、第2削減情報およびジョブ識別情報が入力される場合、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報、第1削減情報および第2削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードをHDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。また、履歴記憶部179Aは、第1削減情報生成部181から第1削減情報が入力され、第2削減情報生成部175からユーザ識別情報およびジョブ識別情報が入力される場合、ユーザ識別情報、ジョブ識別情報および第1削減情報を含む履歴レコードを生成し、生成された履歴レコードを、HDD116に記憶されている履歴データ191に追加して記憶する。
【0117】
図15は、第2の実施の形態における印刷ジョブ受信処理の流れの一例を示すフローチャートである。図15を参照して、図11に示した印刷ジョブ受信処理と異なる点は、ステップS02がステップS02Aに変更された点である。ステップS02Aにおいては、ステップS01において受信された印刷ジョブとユーザ識別情報との組が受信されると、印刷ジョブをユーザ識別情報と関連付けてHDD116に記憶する。
【0118】
図16は、第2の実施の形態における機密印刷処理の流れの一例を示すフローチャートである。機密印刷処理は、MFP100,100Aそれぞれが備えるCPU111が、画像形成プログラムを実行することによりCPU111により実行される処理である。ここでは、MFP100が備えるCPU111が画像形成プログラムを実行する場合を例に説明する。
【0119】
図16を参照して、図12に示した機密印刷処理と異なる点は、ステプS13がステップS13Aに変更された点、ステップS13AとステップS14との間にステップS31〜ステップS33が追加された点である。その他の処理は、図12に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0120】
ステップS13Aにおいては、HDD116に記憶されている印刷ジョブ193のうちからステップS11において認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けて記憶された印刷ジョブ193を読み出し、処理をステップS31に進める。ステップS31においては、HDD209に予め記憶されているデフォルト印刷条件291を読み出す。そして、ステップS13Aにおいて読み出された印刷ジョブ193に含まれる印刷条件と、ステップS31において読み出されたデフォルト印刷条件とを比較する(ステップS106)。ステップS32においては、第1削減情報を生成する。ステップS31における印刷条件の比較に基づいて、消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を算出し、算出された消費される用紙の差、消費されるトナー量の差、消費される電力の差を含む第1削減情報を生成する。
【0121】
第2の実施の形態におけるMFP100,100Aは、PC200,200A〜200Dのいずれかから印刷ジョブを受信し、印刷ジョブに基づいて印刷データを生成し、印刷データに白紙除去処理および/または減色処理を実行して処理後データに変換し、印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められたデフォルト印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成し、印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成し、第1削減情報および第2削減情報を、印刷ジョブと関連付けた履歴レコードを履歴データに追加して記憶する。第1削減情報に加えて第2削減情報を履歴として記憶するので、履歴としての資源の削減量を正確に記憶することができる。
【0122】
また、認証したユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、許可受付画面を表示するので、ユーザは、白紙除去処理および減色処理を実行する設定をする操作をする必要がない。
【0123】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成システム1、それに含まれる情報処理装置の一例として、PC200,200A〜200Dおよび画像形成装置の一例としてMFP100,100Aを例に説明したが、図9〜図12、図15および図16に示した処理を実行するための画像形成方法または、その画像形成方法をPC200,200A〜200DまたはMFP100,100Aを制御するコンピュータに実行させるための画像形成プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0124】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0125】
<付記>
(1) 前記情報処理装置は、ユーザを認証する第1認証手段を、さらに備え、
前記ジョブ送信手段は、認証されたユーザを識別するためのユーザ識別情報を前記印刷ジョブとともに送信し、
前記画像形成装置は、前記受信された印刷ジョブとそれとともに受信されるユーザ識別情報とを関連付けて記憶するジョブ記憶手段と、
ユーザを認証する第2認証手段と、
前記第2認証手段により認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、該印刷ジョブを処理対象にする処理対象選択手段と、をさらに備えた、請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成システム。
【符号の説明】
【0126】
1 画像形成システム、2 ネットワーク、100,100A MFP、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、119 カードI/F、119A メモリカード、120 自動原稿搬送装置、130 原稿読取部、140 画像形成部、150 給紙部、151 ジョブ受信部、153,153A ジョブ記憶部、160 操作パネル、160A 表示部、160B 操作部、161 操作受付部、163 認証部、165 画面表示部、167 許可受付部、171 印刷データ生成部、173 変換部、175 削減情報生成部、177 画像形成制御部、179,179A 履歴記憶部、181 削減情報生成部、191 履歴データ、193 印刷ジョブ、195 削減情報、119 カードI/F、200,200A〜200D PC、201 CPU、203 ROM、205 RAM、207 LCD、209 HDD、211 操作部、213 通信I/F、215 外部記憶装置、215A CD−ROM、217 ネットワークI/F、221 バス、251 稼動状態取得部、253 設定部、255 削減情報生成部、257 ジョブ生成部、259 認証部、261 ジョブ送信部、291 デフォルト印刷条件、293 アプリケーションデータ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能な情報処理装置と、を含む画像形成システムであって、
前記情報処理装置は、印刷条件を設定する設定手段と、
前記画像形成装置が前記設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、前記画像形成装置が予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、
前記設定された印刷条件に基づいて前記画像形成装置に画像を形成させるための印刷ジョブを生成するジョブ生成手段と、
前記生成された第1削減情報を前記生成された印刷ジョブとともに前記画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、を備え、
前記画像形成装置は、前記情報処理装置から受信される前記印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段が前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記画像形成手段が前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、
前記画像形成手段が前記処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備えた画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成システムは、前記画像形成装置を複数含み、
前記複数の画像形成装置それぞれは、通常状態と、前記通常状態よりも消費電力の小さい省電力状態とに稼動状態を変化可能であり、
前記情報処理装置は、前記複数の画像形成装置それぞれの稼動状態を取得する稼動状態取得手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記複数の画像形成装置のうちから1つを選択する選択手段を含み、
前記第1削減情報生成手段は、前記複数の画像形成装置のうちで予め定められたデフォルト装置の稼動状態が省電力状態の場合に、前記選択手段によって前記複数の画像形成装置のうちで稼動状態が通常状態の稼動装置が選択された場合に、前記デフォルト装置が通常状態に稼動状態を変化させるために消費される電力の値を含む第1削減情報を生成する、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、前記処理後データに基づいて画像を形成する、請求項1または2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記変換手段により実行される所定の処理は複数あり、前記複数の処理のいずれを実行するかを選択する操作を受け付けるための許可受付画面を表示する画面表示手段を、さらに備えた請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記画面表示手段は、前記変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する、請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記第1削減情報および前記第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項7】
印刷条件を含む印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、
前記受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、
前記受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、
前記画像形成手段が前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、
前記画像形成手段が前記処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備えた画像形成装置。
【請求項8】
ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段を、さらに備え、
前記画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、前記処理後データに基づいて画像を形成する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記受信された印刷ジョブとそれとともに受信されるユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
ユーザを認証する認証手段と、
前記認証手段により認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、前記資源削減を許可する操作を受け付けるための画面を表示する画面表示手段と、をさらに備えた請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画面表示手段は、前記変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1削減情報および前記第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む、請求項7〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、
前記受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成するステップと、
前記受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、
前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、
前記画像を形成するステップにおいて前記処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、を含む画像形成方法。
【請求項13】
印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、
前記受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成するステップと、
前記受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、
前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、
前記画像を形成するステップにおいて前記処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、をコンピュータに実行させる画像形成プログラム。
【請求項1】
画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置と通信可能な情報処理装置と、を含む画像形成システムであって、
前記情報処理装置は、印刷条件を設定する設定手段と、
前記画像形成装置が前記設定された印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量と、前記画像形成装置が予め定められた印刷条件に従って画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、
前記設定された印刷条件に基づいて前記画像形成装置に画像を形成させるための印刷ジョブを生成するジョブ生成手段と、
前記生成された第1削減情報を前記生成された印刷ジョブとともに前記画像形成装置に送信するジョブ送信手段と、を備え、
前記画像形成装置は、前記情報処理装置から受信される前記印刷ジョブに基づいて、印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段が前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記画像形成手段が前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、
前記画像形成手段が前記処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備えた画像形成システム。
【請求項2】
前記画像形成システムは、前記画像形成装置を複数含み、
前記複数の画像形成装置それぞれは、通常状態と、前記通常状態よりも消費電力の小さい省電力状態とに稼動状態を変化可能であり、
前記情報処理装置は、前記複数の画像形成装置それぞれの稼動状態を取得する稼動状態取得手段をさらに備え、
前記設定手段は、前記複数の画像形成装置のうちから1つを選択する選択手段を含み、
前記第1削減情報生成手段は、前記複数の画像形成装置のうちで予め定められたデフォルト装置の稼動状態が省電力状態の場合に、前記選択手段によって前記複数の画像形成装置のうちで稼動状態が通常状態の稼動装置が選択された場合に、前記デフォルト装置が通常状態に稼動状態を変化させるために消費される電力の値を含む第1削減情報を生成する、請求項1に記載の画像形成システム。
【請求項3】
前記画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、前記処理後データに基づいて画像を形成する、請求項1または2に記載の画像形成システム。
【請求項4】
前記変換手段により実行される所定の処理は複数あり、前記複数の処理のいずれを実行するかを選択する操作を受け付けるための許可受付画面を表示する画面表示手段を、さらに備えた請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項5】
前記画面表示手段は、前記変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する、請求項4に記載の画像形成システム。
【請求項6】
前記第1削減情報および前記第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む、請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成システム。
【請求項7】
印刷条件を含む印刷ジョブを受信する印刷ジョブ受信手段と、
前記受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成する印刷データ生成手段と、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換する変換手段と、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、
前記受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成する第1削減情報生成手段と、
前記画像形成手段が前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成する第2削減情報生成手段と、
前記画像形成手段が前記処理後データに基づいて画像を形成することに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、を備えた画像形成装置。
【請求項8】
ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段を、さらに備え、
前記画像形成手段は、ユーザにより資源削減を許可する操作が受け付けられることを条件に、前記処理後データに基づいて画像を形成する、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記受信された印刷ジョブとそれとともに受信されるユーザ識別情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
ユーザを認証する認証手段と、
前記認証手段により認証されたユーザのユーザ識別情報と関連付けられた印刷ジョブが記憶されている場合、前記資源削減を許可する操作を受け付けるための画面を表示する画面表示手段と、をさらに備えた請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画面表示手段は、前記変換手段が実行可能な変換処理を選択可能な画像を含む許可受付画面を表示する、請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第1削減情報および前記第2削減情報は、用紙の枚数、トナー量および消費電力のうちから選ばれた少なくとも1つを含む、請求項7〜10のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、
前記受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成するステップと、
前記受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、
前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、
前記画像を形成するステップにおいて前記処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、を含む画像形成方法。
【請求項13】
印刷条件を含む印刷ジョブを受信するステップと、
前記受信された印刷ジョブに基づいて印刷データを生成するステップと、
前記生成された印刷データに所定の処理を実行して処理後データに変換するステップと、
前記生成された印刷データまたは前記処理後データに基づいて画像を形成するステップと、
前記受信された印刷ジョブに含まれる印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量と、予め定められた印刷条件で画像を形成した場合に消費される資源量との差を含む第1削減情報を生成するステップと、
前記生成された印刷データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量と、前記処理後データに基づいて画像を形成する場合に消費される資源量との差を含む第2削減情報を生成するステップと、
前記画像を形成するステップにおいて前記処理後データに基づいて画像が形成されることに応じて、前記第1削減情報および前記第2削減情報を、前記印刷ジョブと関連付けた履歴情報を記憶するステップと、をコンピュータに実行させる画像形成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−242922(P2011−242922A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−113111(P2010−113111)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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