説明

画像形成装置、アプリケーション制御方法、アプリケーション制御プログラム

【課題】 同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動すること。
【解決手段】 MFPは、複数のアプリケーションプログラムがインストールされており、複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、複数のアプリケーションプログラムのうち起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行する関連アプリ起動部55と、起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示する統合制御部57と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置、アプリケーション制御方法、アプリケーション制御プログラムに関し、特に複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置、その画像形成装置で実行されるアプリケーション制御方法およびアプリケーション制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複合機(以下「MFP」という)をLAN(Local Area Network)等のネットワークに接続し、LANまたはインターネットに接続されたサーバとの間で通信することにより、サーバが提供するサービスを利用することができる。例えば、特開2009−93208号公報には、パーソナルコンピュータ(以下「PC」という)からプリントデータをプリントサーバに送信し、MFPが、プリントサーバに蓄積されたプリントデータをダウンロードし、プリントするプルプリントシステムが記載されている。この場合、MFPには、プリントサーバと通信するためのアプリケーションプログラムがインストールされる。複数のプリントサーバがネットワークに接続されている場合には、複数のプリントサーバそれぞれに対応したアプリケーションプリグラムがインストールされる。
【0003】
また、MFPにブラウジングプログラムをインストールすれば、インターネットに接続されたWebサーバが提供するサービス、例えば、SaaS(Software as a Service)を利用することができる。このSaaSには、プルプリントサービスを提供するものがあり、Webサーバは、上記のプリントサーバと同様に機能する。
【0004】
しかしながら、MFPに、複数のアプリケーションプログラムをインストールし、同種の複数のサービスを利用可能にした場合、複数のサービスごとに、そのサービスに対応するアプリケーションプログラムを実行しなければならない。例えば、複数のプリントサーバに記憶されているプリントデータをダウンロードするためには、複数のアプリケーションプログラムを、順に実行しなければならず、操作が煩雑になるといった問題がある。
【特許文献1】特開2009−93208号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することが可能な画像形成装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することが可能なアプリケーション制御方法を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することが可能なアプリケーション制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するために、この発明のある局面によれば、画像形成装置は、複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置であって、複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、複数のアプリケーションプログラムのうち起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行する関連アプリ起動手段と、起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示する統合表示手段と、を備える。
【0009】
この局面に従えば、複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムが実行され、起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、が選択可能に表示される。このため、1つの起動アプリケーションプログラムを実行する指示を入力することにより、同種類の複数のアプリケーションプログラムが実行される。このため、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0010】
好ましくは、起動アプリケーションプログラムの種類がサーバからプリントデータを受信してプリントするプルプリントの場合、関連アプリケーションプログラムを実行した後、関連アプリケーションプログラムが処理対象とするプリントデータの有無を判定する判定手段をさらに備え、統合表示手段は、判定手段により処理対象となるプリントデータが有と判定されることを条件に、第2画面を選択可能に表示する。
【0011】
この局面に従えば、種類がプルプリントの起動アプリケーションプログラムが実行される場合、処理対象となるプリントデータが有と判定される関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面が選択可能に表示される。このため、処理対象となるプリントデータが存在しない場合には、第2画面が表示されないので、必要なデータのみをユーザに表示することができる。
【0012】
好ましくは、判定手段は、関連アプリケーションプログラムが出力する第2画面を解析して、処理対象となるプリントデータの有無を判定する。
【0013】
好ましくは、複数のアプリケーションプログラム各々は、複数のグループの1以上に割り当てられ、関連アプリ起動手段は、起動アプリケーションが割り当てられたグループと同じグループに割り当てられたアプリケーションプログラムを関連アプリケーションプログラムとして選択する選択手段を含む。
【0014】
好ましくは、使用を許可するユーザを認証するための本体認証情報と、複数のアプリケーションプログラム各々に必要なアプリ認証情報とを、関連付けた認証テーブルを予め記憶する認証テーブル記憶手段と、本体認証情報を用いてユーザを認証する本体認証手段と、関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに、本体認証手段により認証されたユーザおよび関連アプリケーションプログラムに関連付けられたアプリ認証情報を用いて認証させる自動ログイン手段と、をさらに備える。
【0015】
この局面によれば、関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに、認証されたユーザおよび関連アプリケーションプログラムに関連付けられたアプリ認証情報を用いて認証させるので、ユーザによる認証のための操作を簡略にすることができる。
【0016】
この発明の他の局面によれば、アプリケーション制御方法は、複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置で実行されるアプリケーション制御方法であって、複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、複数のアプリケーションプログラムのうち起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行するステプと、起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示するステップと、を含む。
【0017】
この局面に従えば、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することが可能なアプリケーション制御方法を提供することができる。
【0018】
この発明のさらに他の局面によれば、アプリケーション制御プログラムは、複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置を制御するコンピュータで実行されるアプリケーション制御プログラムであって、複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、複数のアプリケーションプログラムのうち起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行するステプと、起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0019】
この局面に従えば、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することが可能なアプリケーション制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態における情報処理システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPの外観を示す斜視図である。
【図3】MFPのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】操作パネルの一例を示す平面図である。
【図5】MFPが備えるCPUの機能の概要をEEPROMに記憶する情報とともに示すブロック図である。
【図6】アプリテーブルの一例を示す図である。
【図7】認証テーブルの一例を示す図である。
【図8】アプリ選択画面の一例を示す図である。
【図9】統合画面の一例を示す図である。
【図10】統合画面の一例を示す別の図である。
【図11】アプリケーション制御処理の流れの一例を示す第1のフローチャートである。
【図12】アプリケーション制御処理の流れの一例を示す第2のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態における情報処理システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、情報処理システム1は、ネットワーク2に接続されたMFP100と、PC200と、サーバ300,300A〜300Dと、インターネット3に接続されたWebサーバ400,400A〜400Dと、を含む。MFP100は、画像形成装置の一例であり、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を備える。
【0023】
ネットワーク2は、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、ゲートウェイを介してインターネット3に接続されている。このため、MFP100は、ネットワーク2に接続されたPC200およびサーバ300,300A〜300Dと通信可能であり、さらに、インターネット3に接続されたWebサーバ400,400A〜400Dと通信可能である。MFP100と、Webサーバ400,400A〜400Dとの間の通信は、特に限定するものではないが、HTTP(HyperText Transfer Protocol)の通信プロトコルで通信する。なお、ネットワーク2は、LANに限らず、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網等であってもよい。
【0024】
MFP100は、ブラウジングプログラムがインストールされており、ブラウジングプログラムを実行することにより、ブラウザ機能が実現される。例えば、MFP100は、ユーザによりWebサーバ400が記憶するウェブ(Web)ページのURL(Uniform Resource Locator)が指定されると、Webサーバ400にURLで特定されるWebページの送信を要求するリクエストを送信し、Webサーバ400がリクエストに応じて送信するWebページを受信し、表示する。ここで、Webページは、HTML(HyperText Markup Language)またはXML(Extensible Markup Language)等のマークアップ言語で記述されたテキストデータである。以下、MFP100がWebベージをダウンロードして、表示する処理をブラウジング処理という。
【0025】
Webサーバ400,400A〜400Dそれぞれは、種々のサービスを提供する。Webサーバ400,400A〜400Dは、サービスを提供するために、Webページを記憶しており、ブラウザ機能を有するMFP100からの要求に応じて、WebページをMFP100に送信する。Webサーバ400,400A〜400Dが送信するWebページは、MFP100のAPI(Application Program Interface)を利用する種々のコマンドを含むものがある。また、Webサーバ400,400A〜400Dそれぞれは、CGI(Common Gateway Interface)を有しており、ブラウザ機能を有するMFP100からのリクエストに応じて、CGIコマンドを実行する。例えば、Webサーバ400,400A〜400Dそれぞれが、プリントサーバとして機能する場合、MFP100からのリクエストに応じてCGIコマンドを実行することにより、MFP100を操作するユーザと関連付けられたプリントデータをMFP100に送信する。また、Webサーバ400,400A〜400Dそれぞれが、ファイルサーバとして機能する場合、MFP100からのリクエストに応じてCGIコマンドを実行することにより、MFP100が送信するデータを受信し、受信されたデータを記憶装置に記憶する。
【0026】
なお、本実施の形態においては画像形成装置の一例としてMFP100を例に説明するが、MFP100に代えて、画像形成機能を備えた装置であれば、例えば、プリンタ、ファクシミリ等であってもよい。
【0027】
図2は、MFPの外観を示す斜視図である。図2を参照して、MFP100は、操作パネル9と、自動原稿搬送装置(ADF)10と、原稿読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、を含む。
【0028】
ADF10は、原稿給紙トレイ11上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部20のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読取位置まで搬送し、原稿読取部20により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部20は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、メモリに記憶する、または画像形成部30に出力する。
【0029】
画像形成部30は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部20から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部40により搬送される用紙に画像を形成する。給紙部40は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部30に搬送する。
【0030】
図3は、MFPのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、MFP100は、メイン回路101と、ADF10と、原稿読取部20と、画像形成部30と、給紙部40と、ユーザインターフェースとしての操作パネル9と、を含む。
【0031】
メイン回路101は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、ネットワークI/F118と、CD−ROM(Compact Disc ROM)119Aが装着される外部記憶装置119と、を含む。CPU111は、ADF10、原稿読取部20、画像形成部30、給紙部40および操作パネル9と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0032】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、およびそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
【0033】
ネットワークI/F118は、MFP100を他の装置とシリアル通信ケーブルで接続するためのインターフェースである。なお、接続形態は、有線であっても無線であってもよい。
【0034】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部30に出力する。画像形成部30は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0035】
ネットワークI/F118は、MFP100をネットワーク2に接続するためのインターフェースである。CPU111は、ネットワークI/F118を介して、PC200、サーバ300,300A〜300D、およびインターネット3に接続されたWebサーバ400,400A〜400Dと通信可能である。
【0036】
外部記憶装置119は、CD−ROM119Aが装着される。CPU111は、外部記憶装置119を介してCD−ROM119Aにアクセス可能であり、CD−ROM119Aに記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行可能である。なお、CPU111が実行するプログラムは、CD−ROM119Aに記憶されたプログラムに限られず、他の記憶媒体に記憶されたプログラムでもよく、HDD116に記憶されたプログラムであってもよく、さらに、ネットワークI/F118を介してネットワーク2に接続された他のコンピュータによりHDD116に書き込みされたプログラムであってもよい。
【0037】
なお、プログラムを記憶する記憶媒体としては、CD−ROM119Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などの半導体メモリでもよい。
【0038】
ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0039】
操作パネル9は、MFP100の上面に設けられ、表示部103と操作部105とを含む。表示部103は、液晶表示装置、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した表示データに関する情報等を表示する。操作部105は、ユーザの操作を受け付け、受け付けられた操作をCPU111に出力する。
【0040】
図4は、操作パネルの一例を示す平面図である。図4を参照して、操作部105は、表示部103の上に重畳して配置されたタッチパネル105Aと、ブラウジング処理の実行を指示する操作が割り当てられたアプリキー105Bと、スキャン処理の実行を指示する操作が割り当てられたスキャンキー105Cと、コピー処理の実行を指示する操作が割り当てられたコピーキー105Dと、テンキー105Eと、入力内容をキャンセルするためのクリアキー105Fと、スタートキー105Gと、を含む。タッチパネル105Aは、透明な部材からなり、表示部103に重畳して配置される。タッチパネル105Aは、ユーザがタッチパネル105Aを指で触れると、触れられた位置を指示位置として検出し、CPU111に出力する。
【0041】
図5は、MFPが備えるCPUの機能の概要をEEPROMに記憶する情報とともに示すブロック図である。図5に示すCPU111の機能は、CPU111がROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶されたブラウジングプログラムおよび通信制御プログラムを実行することにより実現される。
【0042】
図5を参照して、EEPROM115には、予めアプリテーブル91と、認証テーブル93とが記憶される。アプリテーブル91は、MFP100にインストールされているアプリケーションプログラムに関するアプリ情報を記憶する。ここで、アプリテーブル91および認証テーブル93について説明する。
【0043】
図6は、アプリテーブルの一例を示す図である。図6を参照して、アプリテーブル91は、複数のアプリケーションプログラム各々のアプリレコードを含む。アプリレコードは、アプリ識別情報の項目と、IPアドレスの項目と、属性の項目と、を含む。アプリ識別情報の項目は、アプリケーションプログラムを識別するためのアプリ識別情報が設定される。IPアドレスの項目は、アプリケーションプログラムに対応するサービスを提供する装置のIPアドレスが設定される。具体的には、サーバ300,300A〜300D、Webサーバ400,400A〜400DいずれかのIPアドレスが設定される。属性の項目は、アプリケーションプログラムの種類が設定される。属性の項目は、アプリケーションプログラムの種類が設定される。アプリケーションプログラムの種類は、提供を受けるサービスの種類であり、ここでは、プルプリント属性、スキャン属性、WIS属性を含む。なお、ここでは、アプリケーションの種類を、アプリケーションプログラムが実行されることにより提供を受けるサービスとしたが、ユーザが予め設定したグループとするようにしてもよい。ユーザは、異なるサービスの提供を受ける複数のアプリケーションプログラムを、同じ種類に設定することができる。
【0044】
図6に示すアプリテーブル91は、6つのアプリケーションプログラムがインストールされている場合のアプリテーブルを示し、6つのアプリレコードを含む。アプリ識別情報項目に「プルプリントA」が設定されたアプリレコードは、IPアドレスの項目に「10.128.XXX.XXX」が設定され、属性の項目に「プルプリント」が設定される。ここでは、サーバ300のIPアドレスを「10.128.XXX.XXX」としており、アプリ識別情報「プルプリントA」のアプリケーションプログラムは、サーバ300からプルプリントのサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムであることを示している。プルプリントのサービスは、ユーザ識別情報とプリントデータとを関連付けて一時記憶し、MFP100にユーザがログインすると、ログインしたユーザ識別情報と関連付けられたプリントデータをMFP100に送信するサービスである。
【0045】
同様に、属性の項目に「プルプリント」が設定されるアプリレコードは、アプリ識別情報の項目に「プルプリントB」、「WebプリントA」および「WebプリントB」が設定された3つを含む。ここでは、アプリ識別情報「プルプリントB」のアプリケーションプログラムは、サーバ300Aからプルプリントのサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムであることを示し、アプリ識別情報「WebプリントA」のアプリケーションプログラムは、Webサーバ400からプルプリントのサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムであることを示し、アプリ識別情報「WebプリントB」のアプリケーションプログラムは、Webサーバ400Aからプルプリントのサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムであることを示す。
【0046】
また、アプリ識別情報項目に「スキャンA」が設定されたアプリレコードは、IPアドレスの項目に「10.128.hhh.hhh」が設定され、属性の項目に「スキャン」が設定される。ここでは、サーバ300BのIPアドレスを「10.128.hhh.hhh」としており、アプリ識別情報「スキャンA」のアプリケーションプログラムは、サーバ300BからスキャンtoBOXのサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムであることを示している。スキャンtoBOXのサービスは、MFP100で原稿をスキャンして得られる画像データを、MFP100のログインユーザのユーザ識別情報と関連付けて、サーバ300Bが備えるHDDに記憶するサービスである。同様に、属性の項目に「スキャン」が設定されるアプリレコードは、アプリ識別情報の項目に「スキャンB」が設定された3つを含む。ここでは、アプリ識別情報「スキャンB」のアプリケーションプログラムは、サーバ300CからスキャンtoBOXのサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムであることを示す。
【0047】
図7は、認証テーブルの一例を示す図である。認証テーブル93は、MFP100の使用が許可された少なくとも1人のユーザごとに、MFP100で本体認証するための認証情報と、MFP100にインストールされている複数のアプリケーションプログラム各々の認証情報とを定める。図7を参照して、認証テーブル93は、3人のユーザの認証レコードを含む。認証レコードは、ユーザ識別情報の項目と、認証情報の項目と、を含む。認証情報の項目は、MFP100の認証情報が設定される「本体」の項目と、アプリ識別情報「プルプリントA」の認証情報が設定される「プルプリントA」の項目と、アプリ識別情報「プルプリントB」の認証情報が設定される「プルプリントB」の項目と、アプリ識別情報「スキャンA」の認証情報が設定される「スキャンA」の項目と、アプリ識別情報「スキャンB」の認証情報が設定される「スキャンB」の項目と、アプリ識別情報「WebアプリA」の認証情報が設定される「WebアプリA」の項目と、アプリ識別情報「WebアプリB」の認証情報が設定される「WebアプリB」の項目と、を含む。認証情報は、ユーザIDと、パスワードとの項目を含む。
【0048】
ユーザ識別情報「ユーザA」のユーザは、本体およびすべてのアプリケーションプログラムの使用が許可されており、本体およびすべてのアプリケーションプログラムそれぞれの認証情報が設定されている。ユーザ識別情報「ユーザB」のユーザは、本体およびアプリ識別情報「WebアプリA」および「WebアプリB」を除くアプリケーションプログラムそれぞれの認証情報が設定されている。ユーザ識別情報「ユーザC」のユーザは、本体およびアプリ識別情報「スキャンA」および「スキャンB」を除くアプリケーションプログラムそれぞれの認証情報が設定されている。
【0049】
図5に戻って、CPU111は、起動アプリケーションプログラムを選択する起動アプリ選択部51と、起動アプリケーションプログラムを実行する起動アプリ実行部53と、起動アプリケーションプログロムと同種類の関連アプリケーションプリグラムを起動する関連アプリ起動部55と、起動アプリケーションおよび関連アプリケーションへの入出力を選択的に切り換える統合制御部57と、本体認証部59と、を含む。
【0050】
本体認証部59は、MFP100を操作するユーザを認証する。本体認証部59は、表示部103に認証画面を表示し、ユーザが操作部105に入力するユーザIDとパスワードとを受け付ける。本体認証部59は、EEPROM115に予め記憶された認証テーブル93を参照して、操作部105に入力されたユーザIDとパスワードとの組が、認証テーブル93に登録されているか否かを判断する。操作部105に入力されたユーザIDとパスワードとの組が、認証テーブル93に登録されていることを条件に、ユーザを認証するが、認証テーブル93に登録されていなければ、ユーザを認証しない。
【0051】
具体的には、ユーザ識別情報「ユーザA」のユーザが操作部105にユーザID「AAA1」とパスワード「aaa1」を入力すれば、本体認証部59は、認証テーブル93に記憶されている認証レコードのうち、操作部105に入力されたユーザID「AAA1」を含む認証レコードを抽出する。そして、起動アプリ選択部51は、抽出された認証レコードの認証情報の項目の「本体」の項目に設定されているユーザID「AAA1」とパスワード「aaa1」の組を取得し、操作部105に入力されたユーザID「AAA1」とパスワード「aaa1」とを比較することによって、ユーザを認証する。
【0052】
CPU111は、本体認証部59によってユーザが認証された後、ログアウトする操作が入力されるまでの間に、操作部105に入力される操作を、本体認証部59により認証されたユーザにより入力された操作として取り扱う。以下、本体認証部59により、ユーザ識別情報「ユーザA」のユーザが認証された場合を例に説明する。
【0053】
起動アプリ選択部51は、操作部105の備えるアプリキー105Bがユーザにより指示されることに応じて、アプリ選択画面を表示部103に表示し、ユーザによるアプリケーションプログラムの起動指示を受け付ける。アプリ選択画面は、EEPROM115に記憶された複数のアプリケーションプログラム各々を実行するコマンドが関連付けられた指示ボタンを有する。起動アプリ選択部51は、アプリテーブル91を参照して、本体認証部59により認証されたユーザのユーザIDで識別されるユーザの認証情報が登録されているアプリケーションプログラムを決定し、決定されたアプリケーションプログラム各々を実行するコマンドが関連付けられた指示ボタンを有するアプリ選択画面を生成する。起動アプリ選択部51は、アプリ選択画面に含まれる複数の指示ボタンのうちから1つが指示されると、指示された指示ボタンに関連付けられたアプリケーションプログラムを識別するためのアプリ識別情報を、起動アプリ実行部53および関連アプリ起動部55に出力する。
【0054】
図8は、アプリ選択画面の一例を示す図である。図8を参照して、アプリ選択画面500は、アプリ識別情報が表示された7つの指示ボタン501〜506を含む。例えば、指示ボタン501は、アプリ識別情報「プルプリントA」のアプリケーションプログラムを実行するコマンドが関連付けられており、ユーザが、指示ボタン501を指示すれば、CPU111が、アプリケーションプログラムの起動指示を受け付ける。ここでは、図8に示すアプリ選択画面500において、指示ボタン501が選択される場合を例に説明する。
【0055】
図5に戻って、起動アプリ選択部51は、アプリ選択画面500において、指示ボタン501が選択されると、アプリ識別情報「プルプリントA」を起動アプリ実行部53および関連アプリ起動部55に出力する。起動アプリ実行部53は、起動アプリ選択部51よりアプリ識別情報「プルプリントA」が入力されることに応じて、EEPRM115に記憶された複数のアプリケーションプログラムのうちから起動アプリ選択部51から入力されるアプリ識別情報「プルプリントA」で特定されるアプリケーションプログラムを実行する。以下、起動アプリ選択部51から入力されるアプリ識別情報「プルプリントA」で特定されるアプリケーションプログラムを起動アプリケーションプログラムという。起動アプリ実行部53は、CPU111が起動アプリケーションプログラムを実行することにより、CPU111に生成されるタスクである。起動アプリ実行部53は、後述する統合制御部57との間でデータを入力する。
【0056】
起動アプリ実行部53は、認証テーブル93に記憶されている認証レコードのうち、本体認証部59により認証されたユーザのユーザ識別情報「ユーザA」を含む認証レコードを抽出する。そして、起動アプリ選択部51は、抽出された認証レコードの起動アプリ選択部51より入力されるアプリ識別情報「プルプリントA」に関連付けられたユーザIDとパスワードとの組を取得し、取得されたユーザID「AAA2」とパスワード「aaa2」とを用いて、ユーザを認証し、アプリ識別情報「プルプリントA」で特定されるアプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザであると判断する。起動アプリ実行部53は、アプリ識別情報「プルプリントA」で特定されるアプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザであると判断されることを条件に、起動アプリケーションプログラムの実行を継続する。起動アプリ実行部53は、アプリ識別情報「プルプリントA」で特定されるアプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザでないと判断する場合、起動アプリケーションプログラムの実行を終了する。
【0057】
また、起動アプリ実行部53は、サーバ300,300A〜300D、およびWebサーバ400,400A〜400Dのいずれかと通信することによって、サービスの提供を受ける場合、ネットワークI/F118を介して通信する。起動アプリ実行部53が、サーバ300,300A〜300D、およびWebサーバ400,400A〜400Dのいずれかと通信することによって、サービスの提供を受ける場合、サービスの提供を受けるために認証が必要な場合がある。ここでは、起動アプリ実行部53が実行するアプリ識別情報「プルプリントA」で特定されるアプリケーションプログラムは、サーバ300が提供するプルプリントサービスの提供を受けるアプリケーションプログラムなので、ネットワークI/F118を介して、サーバ300にユーザID「AAA2」とパスワード「aaa2」との組からなる認証情報を送信し、サーバ300に認証させる。なお、サーバ300は、ユーザID「AAA2」とパスワード「aaa2」との組からなる認証情報を用いて認証し、認証に成功すれば、MFP100にプリントデータの一覧を送信する。
【0058】
関連アプリ起動部55は、関連アプリケーションプログラムを選択する関連アプリ選択部61と、アプリ認証情報選択部63と、選択されたアプリケーションプログラムを実行する関連アプリ実行部65−1〜Nと、を含む。
【0059】
関連アプリ選択部61は、起動アプリ選択部51からアプリ識別情報が入力される。関連アプリ選択部61は、起動アプリ選択部51からアプリ識別情報「プルプリントA」が入力されることに応じて、アプリテーブル91を参照し、起動アプリ選択部51から入力されるアプリ識別情報「プルプリントA」で識別されるアプリケーションプログラムと同種類のアプリケーションプログラムを関連アプリケーションプログラムとして選択する。関連アプリ選択部61は、起動アプリ選択部51から入力されるアプリ識別情報「プルプリントA」で識別されるアプリケーションプログラムと同種類のアプリケーションプログラムが複数存在する場合には、複数のアプリケーションプログラムのすべてを関連アプリケーションプログラムとして選択する。ここで、図6に示したアプリテーブル91を参照して、アプリ識別情報「プルプリントA」を含むアプリレコードは、属性の項目に「プルプリント」が設定されている。属性の項目に「プルプリント」が設定されている他のアプリレコードは、アプリ識別情報の項目に「プルプリントB」、「WebプリントA」および「WebプリントB」が設定された3つである。したがって、関連アプリ選択部61は、アプリ識別情報「プルプリントB」、「WebプリントA」および「WebプリントB」の3つのアプリケーションプログラムを関連アプリケーションプログラムとして選択する。
【0060】
関連アプリ選択部61は、選択された関連アプリケーションプログラムを識別するための関連アプリ識別情報をアプリ認証情報選択部63に出力する。関連アプリ選択部61が、複数の関連アプリケーションプログラムを選択する場合は、複数の関連アプリケーションプログラムをそれぞれ識別するための複数の関連アプリ識別情報を、アプリ認証情報選択部63に出力する。ここでは、N個(Nは2以上の整数)の関連アプリケーションプログラムが選択された場合を例に説明する。
【0061】
アプリ認証情報選択部63は、関連アプリ選択部61からN個の関連アプリ識別情報が入力される。アプリ認証情報選択部63は、認証テーブル93に記憶されている認証レコードのうち、本体認証部59により認証されたユーザのユーザ識別情報を含む認証レコードを抽出する。そして、アプリ認証情報選択部63は、抽出された認証レコードのうちから関連アプリ選択部61より入力されるN個のアプリ識別情報各々に対応するユーザIDとパスワードとの組を取得する。
【0062】
さらに、アプリ認証情報選択部63は、EEPROM115に記憶されている複数のアプリケーションプログラムのうち、関連アプリ選択部61から入力されるN個の関連アプリ識別情報各々で特定される関連アプリケーションプログラムを起動する。ただし、認証テーブル93から抽出された認証レコードに、関連アプリ選択部61より入力されるアプリ識別情報に対応する認証情報が設定されていない場合には、認証情報が設定されていないアプリ識別情報で識別される関連アプリケーションプログラムを起動しない。
【0063】
アプリ認証情報選択部63は、関連アプリケーションプログラムを起動する際に、起動した関連アプリケーションプログラムに対応するユーザIDとパスワードとの組を、引数として渡す。これにより、CPU111が、関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに、関連アプリケーションプログラムに対応するユーザIDとパスワードとの組が入力される。
【0064】
アプリ認証情報選択部63は、関連アプリ選択部61から入力されるN個の関連アプリ識別情報各々で特定される関連アプリケーションプログラムを起動することにより、CPU111に関連アプリ実行部65−1〜Nが形成される。関連アプリ実行部65−1〜N各々は、N個の関連アプリケーションプログラムが実行されることにより、CPU111に形成される機能である。関連アプリ実行部65−1〜N各々は、後述する統合制御部57との間でデータを入力する。ここでは、アプリ識別情報「プルプリントB」、「WebプリントA」および「WebプリントB」の3つのアプリケーションプログラムが関連アプリケーションプログラムとして選択されるので、N=3となり、アプリ識別情報「プルプリントB」のアプリケーションプログラムを実行するタスクとして関連アプリ実行部65−1と、アプリ識別情報「WebプリントA」のアプリケーションプログラムを実行するタスクとして関連アプリ実行部65−2と、アプリ識別情報「WebプリントB」のアプリケーションプログラムを実行するタスクとして関連アプリ実行部65−3と、が形成される。
【0065】
なお、図5中の関連アプリ実行部65−n(nは2以上(N−1)以下の整数)は、関連アプリ実行部65−2〜65−(N−1)を示す。また、関連アプリ選択部61により、1つの関連アプリケーションプログラムが選択される場合、関連アプリ実行部65−nおよび関連アプリ実行部65−Nは、CPU111に形成さない。さらに、また、関連アプリ選択部61により、2つの関連アプリケーションプログラムが選択される場合は、N=2となるため関連アプリ実行部65−nはCPU111に形成さない。
【0066】
関連アプリ実行部65−1〜Nの機能は、実行する関連アプリケーションプログラムが異なるのみで、基本的な機能は同じなので、ここでは、関連アプリ実行部65−1について説明する。関連アプリ実行部65−1は、自動認証部67−1を含む。自動認証部67−1は、アプリ認証情報選択部63からユーザIDとパスワードとの組と、が入力される。自動認証部67−1は、関連アプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザか否かを、アプリ認証情報選択部63から入力されるユーザIDとパスワードとを用いて判定する。関連アプリ識別情報で特定されるアプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザのユーザIDとパスワードとを予め記憶しており、アプリ認証情報選択部63から入力されるユーザIDとパスワードとを、予め記憶されたユーザIDとパスワードとが一致するか否かを判断する。関連アプリ実行部65−1は、自動認証部67−1によって、関連アプリ識別情報で特定される関連アプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザであると判断されることを条件に、関連アプリケーションプログラムの実行を継続する。関連アプリ実行部65−1は、自動認証部67−1によって、関連アプリ識別情報で特定される関連アプリケーションプログラムを実行することが許可されたユーザでないと判断される場合、関連アプリケーションプログラムの実行を終了する。ユーザは、本体認証部59による認証のためのユーザIDとパスワードとを入力すればよいので、ユーザによる認証のための操作を簡略にすることができる。
【0067】
関連アプリ実行部65−1が、サーバ300,300A〜300D、およびWebサーバ400,400A〜400Dのいずれかと通信することによって、サービスの提供を受ける場合、サービスの提供を受けるために認証が必要な場合がある。自動認証部67−1は、ネットワークI/F118を介してサーバ300,300A〜300D、およびWebサーバ400,400A〜400Dのうちサービスの提供を受けるものに認証させる。ここでは、アプリ識別情報「プルプリントB」のアプリケーションプログラムを実行するタスクとして関連アプリ実行部65−1は、アプリ認証情報選択部63からユーザID「AAA3」とパスワード「aaa3」とが入力され、自動認証部67−1は、ネットワークI/F118を介して、サーバ300AにユーザID「AAA3」とパスワード「aaa3」とからなる認証情報を送信し、サーバ300Aに認証させる。サーバ300Aにおいて認証されると、サーバ300Aは、プリントデータの一覧を送信する。
【0068】
統合制御部57は、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜Nのいずれか1つを選択し、ユーザとのインターフェースとなる表示部103および操作部105と接続する。具体的には、統合制御部57は、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜Nのうちから選択された1つから出力されるデータを表示部103に表示し、操作部105に入力されるユーザの操作を、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜Nのうちから選択された1つに出力する。
【0069】
統合制御部57は、切換部71と、選択受付部73と、入力部75と、表示制御部77と、判定部79と、一括実行指示部81と、を含む。入力部75は、操作部105と接続され、ユーザが操作部105に入力する操作を受け付け、受け付けられた操作を切換部71に出力する。表示制御部77は、表示部103を制御し、切換部71から出力されるデータを表示部103に表示させる。
【0070】
切換部71は、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜N各々が出力するデータが入力される。切換部71は、関連アプリ実行部65−1〜N各々が出力するデータを、判定部79に出力する。
【0071】
判定部79は、関連アプリ実行部65−1〜N各々が出力するデータを分析し、処理対象とするデータが存在するか否かを判断する。判定部79は、関連アプリ実行部65−1〜Nのうち処理対象とするデータが存在しないものに対応するアプリ識別情報を切換部71に出力する。例えば、関連アプリ実行部65−1は、サーバ300Aが提供するプルプリントサービスの提供を受けるので、サーバ300Aに、ログインユーザであるユーザ識別情報「ユーザA」のプリントデータが存在するか否かを判断する。自動認証部67−1〜Nによってログインユーザが認証された時点で、サーバ300Aは、認証されたユーザに関連付けられたプリントデータを記憶していれば、そのプリプリントデータの識別情報としてファイル名の一覧をMFP100に返信する。判定部79は、サーバ300Aから返信される一覧を分析し、処理対象とするプリントデータが存在するか否かを判断する。サーバ300Aから返信される一覧中に、プリプリントデータの識別情報としてファイル名が含まれていれば、処理対象とするプリントデータが存在すると判断するが、ファイル名が含まれていなければ、処理対象とするプリントデータが存在しないと判断する。判定部79は、処理対象とするプリントデータが存在しない場合、関連アプリ実行部65−1に対応する関連アプリケーションプログラムのアプリ識別情報「プルプリントB」を含むデータ不存在信号を、切換部71に出力する。
【0072】
切換部71は、関連アプリ実行部65−1〜Nのうち、判定部79からデータ不存在信号が入力される場合、データ不存在信号に含まれるアプリ識別情報に対応するもの以外を、処理対象に選択する。換言すれば、関連アプリ実行部65−1〜Nのうち処理対象とするデータが存在するもののみを処理対象に選択する。ここでは、関連アプリ実行部65−1〜Nのうち関連アプリ実行部65−1〜M(Mは、2以上N以下の整数)が処理対象に選択された場合を説明する。以下、処理対象に選択された関連アプリ実行部65−1〜Mを、関連アプリ実行部65−1〜Mという。
【0073】
関連アプリ実行部65−1〜Nのうち処理対象とするデータが存在するもののみを処理対象に選択し、処理対象とするデータが存在しないものを処理対象に選択しないので、必要なデータのみをユーザに表示することができる。また、関連アプリ実行部65−1〜Nのうち処理対象とするデータが存在しないものに対して、処理を終了させれば、CPU111の負荷が低減する場合がる。
【0074】
表示制御部77は、統合画面を生成し、統合画面を表示部103に表示させる。図9は、統合画面の一例を示す図である。ここでは、アプリ識別情報「プルプリントA」のアプリケーションプログラムが起動アプリケーションプログラムとして選択され、アプリ識別情報「プルプリントB」、「WebプリントA」および「WebプリントB」のアプリケーションプログラムが関連アプリケーションプログラムとして選択された場合に表示される統合画面を示している。
【0075】
図9を参照して、統合画面510は、選択ボタン511〜514と、選択アプリ表示領域521と、一括指示ボタン531,533と、を含む。選択ボタン511は、アプリ識別情報「プルプリントA」を含み、アプリ識別情報「プルプリントA」の起動アプリケーションプログラムを実行するタスクである起動アプリ実行部53を選択するためのボタンである。選択ボタン512は、アプリ識別情報「プルプリントB」を含み、アプリ識別情報「プルプリントB」の関連アプリケーションプログラムを実行するタスクである関連アプリ実行部65−1を選択するためのボタンである。選択ボタン513は、アプリ識別情報「WebプリントA」を含み、アプリ識別情報「WebプリントA」の関連アプリケーションプログラムを実行するタスクである関連アプリ実行部65−2を選択するためのボタンである。選択ボタン514は、アプリ識別情報「WebプリントB」を含み、アプリ識別情報「WebプリントB」の関連アプリケーションプログラムを実行するタスクである関連アプリ実行部65−3を選択するためのボタンである。図9においては、選択ボタン511が選択されている状態を、ハッチングで示している。
【0076】
以下、図9に示す統合画面510を用いて、選択受付部73、切換部71、表示制御部77および一括実行指示部81について説明する。
【0077】
選択アプリ表示領域521は、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3のうち、選択ボタン511〜514のうち選択された1つにより特定されるものが出力するデータの画像が表示される。ここでは選択ボタン511が選択されるので、選択ボタン511に対応する起動アプリ実行部53が出力するデータの画像が表示される。ボタン523および533は、起動アプリ実行部53が出力するデータに含まれるボタンである。
【0078】
選択受付部73は、ユーザが操作部105を操作して、表示部103に表示された統合画面510に含まれる選択ボタン511〜514のうちからいずれかの指定を受け付ける。選択受付部73は、選択ボタン511〜514のうちか指定されたものに関連付けらエアプリ識別情報を切換部71に出力する。
【0079】
切換部71は、選択受付部73からアプリ識別情報が入力される前の段階では、起動アプリ実行部53が出力するデータを表示制御部77に出力し、入力部75が出力する指示を、起動アプリ実行部53に出力する。切換部71は、選択受付部73からアプリ識別情報が入力されると、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3のうち選択受付部73から入力されるアプリ識別情報で識別されるものが出力するデータを表示制御部77に出力し、入力部75が出力する指示を、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3のうち選択受付部73から入力されるアプリ識別情報で識別されるものに出力する。
【0080】
表示制御部77は、切換部71から入力されるデータの画像を、統合画面510の選択アプリ表示領域521に表示する。図9に示す統合画面510においては、選択ボタン511が指定され、統合画面510の選択アプリ表示領域521に起動アプリ実行部53が出力するデータの画像が表示されている。この状態で、ユーザが統合画面510の選択アプリ表示領域521に含まれるボタン523およびボタン533のいずれかを指示する操作を操作部105に入力すれば、入力部75が、ボタン523および533のいずれかを指示する操作を受け付け、切換部71に出力する。切換部71は、入力部75から入力される操作を、選択ボタン511に対応する起動アプリ実行部53に出力する。
【0081】
また、図9に示す統合画面510が表示部103に表示されている状態で、ユーザが、操作部105を操作して、例えば、選択ボタン511〜514のうち選択ボタン512を指定すれば、選択受付部73は、選択ボタン512に関連付けられたアプリ識別情報「プルプリントB」を切換部71に出力する。切換部71は、選択受付部73からアプリ識別情報「プルプリントB」が入力されると、関連アプリ実行部65−1が出力するデータを表示制御部77に出力する。表示制御部77は、関連アプリ実行部65−1が出力するデータの画像を、選択アプリ表示領域521に表示する。ユーザが、選択アプリ表示領域521に表示された画面に従って操作を操作部105に入力すれば、入力部75がその操作を受け付け、切換部71に出力する。切換部71は、入力部75から入力される操作を、選択ボタン512に対応する関連アプリ実行部65−1に出力する。
【0082】
このように、ユーザは、表示部103に表示された選択ボタン511〜514のうちから1つを選択すれば、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3のうちから1つを選択することができる。また、選択アプリ表示領域521に表示された画面に従って操作を操作部105に入力すれば、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3のうちから選択されたものに、操作を入力することができる。
【0083】
図9に示した統合画面510に含まれる一括指示ボタン531,533は、起動アプリ実行部53、関連アプリ実行部65−1〜3の全体に共通の指示を出力するためのボタンである。一括実行指示部81は、一括指示ボタン531が指示されると、一括設定指示を受け付け、一括指示ボタン533が指示されると、一括印刷指示を受け付ける。一括実行指示部81は、一括設定指示を受け付けると、印刷設定画面を、表示部103に表示し、ユーザが印刷設定画面に入力する印刷条件を受け付ける。一括実行指示部81は、受け付けた印刷条件を、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3それぞれに出力し、印刷条件を設定させる。これにより、一括指示ボタン531を指示し、印刷条件を設定する一度の操作で、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3すべてにおいて共通の印刷条件を設定することができる。
【0084】
一括実行指示部81は、一括印刷指示を受け付けると、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3それぞれに印刷指示を出力する。起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3それぞれは、印刷指示が入力されると、サーバ300,300AおよびWebサーバ400,400Aそれぞれからプリントデータを受信し、プリントする処理を実行する。これにより、一括指示ボタン533を指示する一度の操作で、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1〜3すべてに処理を実行させることができる。
【0085】
図10は、統合画面の一例を示す別の図である。ここでは、アプリ識別情報「スキャンA」のアプリケーションプログラムが起動アプリケーションプログラムとして選択され、アプリ識別情報「スキャンB」のアプリケーションプログラムが関連アプリケーションプログラムとして選択された場合に表示される統合画面を示している。
【0086】
図10を参照して、統合画面550は、選択ボタン551、552と、選択アプリ表示領域561と、一括指示ボタン571,573と、を含む。選択ボタン551は、アプリ識別情報「スキャンA」を含み、アプリ識別情報「スキャンA」の起動アプリケーションプログラムを実行するタスクである起動アプリ実行部53を選択するためのボタンである。選択ボタン552は、アプリ識別情報「スキャンB」を含み、アプリ識別情報「スキャンB」の関連アプリケーションプログラムを実行するタスクである関連アプリ実行部65−1を選択するためのボタンである。図10においては、選択ボタン551が選択されている状態を、ハッチングで示している。
【0087】
図10に示す統合画面550が表示部103に表示されている状態で、ユーザが、操作部105を操作して、選択ボタン552を指定すれば、選択受付部73は、選択ボタン552に関連付けられたアプリ識別情報「スキャンB」を切換部71に出力する。切換部71は、選択受付部73からアプリ識別情報「スキャンB」が入力されると、アプリ識別情報「スキャンB」で特定される関連アプリケーションプログラムを実行するタスクである関連アプリ実行部65−1が出力するデータを表示制御部77に出力する。表示制御部77は、関連アプリ実行部65−1が出力するデータの画像を、選択アプリ表示領域561に表示する。ユーザが、選択アプリ表示領域561に表示された画面に従って操作を操作部105に入力すれば、入力部75がその操作を受け付け、切換部71に出力する。切換部71は、入力部75から入力される操作を、関連アプリ実行部65−1に出力する。
【0088】
このように、ユーザは、表示部103に表示された選択ボタン551、552のうちから1つを選択すれば、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1のうちから1つを選択することができる。また、選択アプリ表示領域561に表示された画面に従って操作を操作部105に入力すれば、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1のうちから選択されたものに、操作を入力することができる。
【0089】
図10に示した統合画面550に含まれる一括指示ボタン571,573は、起動アプリ実行部53、関連アプリ実行部65−1の全体に共通の指示を出力するためのボタンである。一括実行指示部81は、一括指示ボタン571が指示されると、一括設定指示を受け付け、一括指示ボタン573が指示されると、一括アップロード指示を受け付ける。一括実行指示部81は、一括設定指示を受け付けると、スキャン設定画面を、表示部103に表示し、ユーザがスキャン設定画面に入力するスキャン条件を受け付ける。一括実行指示部81は、受け付けたスキャン条件を、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1それぞれに出力し、スキャン条件を設定させる。これにより、一括指示ボタン571を指示し、スキャン条件を設定する一度の操作で、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1すべてにおいて共通のスキャン条件を設定することができる。
【0090】
一括実行指示部81は、一括スキャン指示を受け付けると、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1それぞれにスキャン指示を出力する。起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1それぞれは、スキャン指示が入力されると、原稿読取部20を制御して、原稿を読み取らせ、原稿読取部20が出力する画像データを、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1に出力する。起動アプリ実行部53は、画像データを、それがサービスの提供を受けるサーバ300Bに送信し、関連アプリ実行部65−1は、画像データを、それがサービスの提供を受けるサーバ300Cに送信する。これにより、一括指示ボタン573を指示する一度の操作で、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1すべてに処理を実行させることができる。なお、原稿読取部20は、起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1からの指示に基づいて、スキャンを一度実行し、画像データを起動アプリ実行部53および関連アプリ実行部65−1にそれぞれ出力する。
【0091】
図11および図12は、アプリケーション制御処理の流れの一例を示すフローチャートである。アプリケーション制御処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、EEPROM115、HDD116またはCD−ROM119Aに記憶されたアプリケーション制御プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。
【0092】
図11および図12を参照して、CPU111は、ユーザの認証に成功したか否かを判断する(ステップS01)。ユーザの認証に成功するまで待機状態となり(ステップS01でNO)、ユーザの認証に成功したならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。ユーザが操作部105にユーザIDとパスワードとを入力すれば、入力されたユーザIDとパスワードと同じユーザIDとパスワードとの組が、EEPROM115に予め記憶された認証テーブル93に含まれる場合に、ユーザの認証が成功したと判断する。
【0093】
次のステップS02においては、変数nに「1」を設定し、処理をステップS03に進める。変数nは、処理対象とするアプリケーションプログラムを実行するタスクを特定するための値である。次のステップS03においては、アプリケーションプログラムを起動する指示を受け付けたか否かを判断する。操作部105の備えるアプリキー105Bがユーザにより指示されることに応じて、アプリ選択画面を表示部103に表示し、アプリ選択画面に含まれ、EEPROM115に記憶された複数のアプリケーションプログラム各々を実行するコマンドが関連付けられた指示ボタンが指示されると、指示された指示ボタンに関連付けられたアプリケーションプログラムを起動する指示を受け付ける。
【0094】
アプリケーションプログラムを起動する指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS03でNO)、アプリケーションプログラムを起動する指示を受け付けたならば(ステップS03でYES)、処理をステップS04に進める。ステップS04においては、アプリケーションプログラムを起動する指示により特定される起動アプリケーションプログラムを実行する。CPU111が起動アプリケーションプログラムを実行することにより、CPU111にタスクが形成される。以下、CPU111が起動アプリケーションプログラムを実行することにより、CPU111に形成されるタスクを、起動アプリケーションという。
【0095】
次のステップS05においては、タスク番号に変数nに設定されている値を設定する。タスク番号は、アプリケーション制御処理を実行するCPU111が処理対象とするタスクを識別するための情報である。次のステップS06においては、起動アプリケーションの表示情報を第n画面に設定する。起動アプリケーションの表示情報は、起動アプリケーションが出力するデータに基づき生成される画像である。次のステップS07においては、起動アプリケーションの種類を特定する。起動アプリケーションの種類は、予め定められたアプリテーブル91により、起動アプリケーションが分類されるグループにより特定される。ここでは、起動アプリケーションの種類を「プルプリント」とする場合を説明する。次のステップS08においては、関連アプリケーションプログラムを抽出する。アプリテーブル91において、起動アプリケーションプログラムと同じグループに分類されたがアプリケーションプログラムを、関連アプリケーションプログラムをとして抽出する。
【0096】
次のステップS09においては、関連アプリケーションプログラムが抽出されたか否かを判断する。関連アプリケーションプログラムが抽出されたならば処理をステップS10に進めるが、そうでなければ処理をステップS21に進める。ステップS10においては、ステップS08において抽出された関連アプリケーションプログラムをのうちから1つを処理対象として選択する。そして、処理対象として選択された関連アプリケーションプログラムを実行する。CPU111が処理対象として選択された関連アプリケーションプログラムを実行することにより、CPU111にタスクが形成される。以下、CPU111が処理対象として選択された関連アプリケーションプログラムを実行することにより、CPU111に形成されるタスクを、関連アプリケーションという。
【0097】
次のステップS12においては、変数nをインクリメントし、処理をステップS13に進める。ステップS13においては、タスク番号に変数nに設定されている値価を設定し、処理をステップS14に進める。ステップS14においては、アプリ認証情報を取得する。EEPROM115に記憶されている認証テープル93を参照し、ステップS01において認証されたユーザのユーザ識別情報と、ステップS10において選択された関連アプリケーションプログラムに対応して記憶されているユーザIDとパスワードとの組をアプリ認証情報として取得する。次のステップS15においては、自動認証処理を実行する。ステップS11において関連アプリケーションプログラムを実行することにより生成される関連アプリケーションは、サーバ300,300A〜300D、およびWebサーバ400,400A〜400Dのいずれかと通信することによって、サービスの提供を受ける。ここでは、タスク番号で特定される関連アプリケーションが、サーバ300Aと通信することによって、サーバ300Aからサービスの提供を受ける場合を例に説明する。関連アプリケーションに、ステップS14において取得されたアプリ認証情報を渡すことにより、関連アプリケーションに認証させる。具体的には、関連アプリケーションは、ネットワークI/F118を介して、サーバ300Aにアプリ認証情報を送信することにより、サーバ300Aに認証させる。サーバ300Aにおいて認証されると、サーバ300Aは、プリントデータの一覧を送信するので、関連アプリケーションは、ネットワークI/F118を介して、サーバ300Aが送信するプリントデータの一覧を受信する。
【0098】
次のステップS16においては、関連アプリケーションが処理対象とするデータが存在するか否かを判断する。ネットワークI/F118を介してサーバ300Aから受信されるプリントデータの一覧を解析し、処理対象とするデータ、ここではプリントデータが存在するか否かを判断する。処理対象とするデータが存在するならば処理をステップS17に進めるが、そうでなければ処理をステップS18に進める。ステップS17においては、ステップS11において関連アプリケーションプログラムを実行することにより生成される関連アプリケーションの表示情報を第n画面に設定し、処理をステップS20に進める。
【0099】
一方、ステップS18においては、ステップS11において関連アプリケーションプログラムを実行することにより生成された関連アプリケーションを終了し、処理をステップS19に進める。ステップS19においては、変数nをデクリメントとし、処理をステップS20に進める。
【0100】
ステップS20においては、ステップS08において抽出された関連アプリケーションプログラムのうちに、ステップS10において処理対象として選択されていない関連アプリケーションプログラムが存在するか否かを判断する。未処理の関連アプリケーションプログラムが存在するならば処理をステップS10に戻すが、そうでなければ処理をステップS21に進める。
【0101】
ステップS21においては、統合画面を生成する。統合画面は、第1画面〜第n画面を選択可能にした画面である。第1画面〜第n画面は、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーションがそれぞれ出力するデータの画像を含む。統合画面は、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーション各々を識別するためのアプリ識別情報を含み、選択可能な選択ボタンを含む。また、統合画面は、第1画面〜第n画面のうち、選択された選択ボタンに含まれるアプリ識別情報に対応するものを表示する選択アプリ表示領域を含む。
【0102】
次のステップS22においては、生成された統合画面を表示部103に表示する。次のステップS23においては、第m画面が選択されたか否かを判断する。表示部103に表示された統合画面に含まれる、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーション各々を識別するためのアプリ識別情報のいずれかが選択されると、選択されたアプリ識別情報のアプリケーションプログラムに対応する第m画面が選択されたと判断する。第m画面が選択されたならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS29に進める。
【0103】
ステップS29においては、一括指示を受け付けたか否かを判断する。一括指示を受け付けたならば処理をステップS30に進めるが、そうでなければ処理をステップS24に戻す。一括指示は、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーションに対して共通の指令をするための指示である。図9に示す統合画面510が表示される場合には、一括指示ボタン531が指示される場合に受け付けられる設定指示と、一括指示ボタン533が指示される場合に受け付けられる印刷指示とを含む。
【0104】
次のステップS30においては、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーションに、一括指令を出力し、処理を終了する。ステップS29において、設定指示が受け付けられた場合には、設定された印刷条件を設定する指令を、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーションにそれぞれ出力する。また、ステップS29において、印刷指示が受け付けられた場合には、印刷する指令を、タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーションにそれぞれ出力する。タスク番号が「1」の起動アプリケーションおよびタスク番号が「2」〜「n」の関連アプリケーション各々は、印刷する指令が入力されると、印刷処理を実行し、印刷が終了すれば、処理を終了する。
【0105】
一方、ステップS24においては、タスク番号mのタスクの入出力を有効に設定する。すなわち、操作部が105に、ユーザにより入力される操作を、タスク番号mのタスクに出力し、タスク番号mのタスクが出力するデータの画像を表示部103に表示する。
【0106】
次のステップS25においては、第m画面の表示を終了する指示を受け付けたか否かを判断する。第m画面の表示を終了する指示を受け付けたならば処理をステップS26に進めるが、そうでなければステップS26をスキップし処理をステップS27に進める。ステップS26においては、タスク番号mのタスクを終了し、処理をステップS27に進める。
【0107】
ステップS27においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。終了指示を受け付けたならば処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に戻す。終了指示は、操作部105に予め設けられた終了キーをユーザが押下することにより受け付ける。ステップS28においては、すべてのタスクを終了し、アプリケーション制御処理を終了する。
【0108】
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、複数のアプリケーションプログラムがインストールされており、複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、複数のアプリケーションプログラムのうち起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行する関連アプリ起動部55と、起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示する統合画面を表示する統合制御部57と、を備える。このため、1つの起動アプリケーションプログラムを実行する指示を入力することにより、同じ種類の関連アプリケーションプログラムが実行されるので、同種類の複数のアプリケーションプログラムを簡単な操作で起動することができる。
【0109】
また、MFP100は、種類がプルプリントの起動アプリケーションプログラムを実行する場合、処理対象となるプリントデータが有と判定される関連アプリケーションプログラムを実行するタスクが出力するデータの画像を表示する第2画面を表示しないので、必要なデータのみをユーザに表示することができる。
【0110】
さらに、MFP100にログインしたユーザに対して、認証テーブル93によって関連アプリケーションプログラムに関連付けられたアプリ認証情報を用いて、関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに認証させるので、ユーザによる認証のための操作を簡略にすることができる。
【0111】
なお、上述した実施の形態においては、画像形成装置の一例としてMFP100を説明したが、図10および図11に示したアプリケーション起動処理をMFP100に実行させるためのアプリケーション制御方法または、そのアプリケーション制御方法をコンピュータに実行させるためのアプリケーション制御プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0112】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0113】
<付記>
(1) 前記起動アプリケーションプログラムの種類がサーバからプリントデータを受信してプリントするプルプリントの場合、前記関連アプリケーションプログラムを実行した後、前記関連アプリケーションプログラムが処理対象とするプリントデータの有無を判定するステップを、さらに含み、
前記表示するステップは、前記判定するステップにおいて処理対象となるプリントデータが有と判定されることを条件に、前記第2画面を選択可能に表示するステップを含む、請求項6に記載のアプリケーション制御方法。
(2) 前記判定するステップは、前記関連アプリケーションプログラムが出力する第2画面を解析して、前記処理対象となるプリントデータの有無を判定するステップを含む、(1)に記載のアプリケーション制御方法。
(3) 前記複数のアプリケーションプログラム各々は、複数のグループの1以上に割り当てられ、
関連アプリケーションプログラムを実行するステップは、前記起動アプリケーションが割り当てられたグループと同じグループに割り当てられたアプリケーションプログラムを関連アプリケーションプログラムとして選択するステップを含む、請求項6、(1)および(2)のいずれかに記載のアプリケーション制御方法。
(4) 使用を許可するユーザを認証するための本体認証情報と、前記複数のアプリケーションプログラム各々に必要なアプリ認証情報とを、関連付けた認証テーブルを予め記憶するステップと、
前記本体認証情報を用いてユーザを認証するステップと、
前記関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに、前記認証するステップにおいて認証されたユーザおよび前記関連アプリケーションプログラムに関連付けられたアプリ認証情報を用いて認証させるステップと、をさらに含む請求項6、(1)〜(3)のいずれかに記載のアプリケーション制御方法。
(5) 前記起動アプリケーションプログラムの種類がサーバからプリントデータを受信してプリントするプルプリントの場合、前記関連アプリケーションプログラムを実行した後、前記関連アプリケーションプログラムが処理対象とするプリントデータの有無を判定するステップを、さらに前記コンピュータに実行させ、
前記表示するステップは、前記判定するステップにおいて処理対象となるプリントデータが有と判定されることを条件に、前記第2画面を選択可能に表示するステップを含む、請求項7に記載のアプリケーション制御プログラム。
(6) 前記判定するステップは、前記関連アプリケーションプログラムが出力する第2画面を解析して、前記処理対象となるプリントデータの有無を判定するステップを含む、(6)に記載のアプリケーション制御プログラム。
(7) 前記複数のアプリケーションプログラム各々は、複数のグループの1以上に割り当てられ、
関連アプリケーションプログラムを実行するステップは、前記起動アプリケーションが割り当てられたグループと同じグループに割り当てられたアプリケーションプログラムを関連アプリケーションプログラムとして選択するステップを含む、請求項7、(5)および(6)のいずれかに記載のアプリケーション制御プログラム。
(8) 使用を許可するユーザを認証するための本体認証情報と、前記複数のアプリケーションプログラム各々に必要なアプリ認証情報とを、関連付けた認証テーブルを予め記憶するステップと、
前記本体認証情報を用いてユーザを認証するステップと、
前記関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに、前記認証するステップにおいて認証されたユーザおよび前記関連アプリケーションプログラムに関連付けられたアプリ認証情報を用いて認証させるステップと、をさらに前記コンピュータに実行させる請求項7、(5)〜(7)のいずれかに記載のアプリケーション制御プログラム。
【符号の説明】
【0114】
1 情報処理システム、2 ネットワーク、3 インターネット、9 操作パネル、10 ADF、20 原稿読取部、30 画像形成部、40 給紙部、51 起動アプリ選択部、53 起動アプリ実行部、55 関連アプリ起動部、57 統合制御部、59 本体認証部、61 関連アプリ選択部、63 アプリ認証情報選択部、65−1〜N 関連アプリ実行部、67−1〜N 自動認証部、71 切換部、73 選択受付部、75 入力部、77 表示制御部、79 判定部、81 一括実行指示部、91 アプリテーブル、93 認証テーブル、100 MFP、101 メイン回路、103 表示部、105 操作部、105A タッチパネル、105B アプリキー、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、118 ネットワークI/F、119 外部記憶装置、119A CD−ROM、200 PC、300,300A〜300D サーバ、400,400A〜400D Webサーバ、510,550 統合画面、511〜514,551,552 選択ボタン、521,561 選択アプリ表示領域、531,533,571,573 一括指示ボタン。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置であって、
前記複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、前記複数のアプリケーションプログラムのうち前記起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行する関連アプリ起動手段と、
前記起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、前記関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示する統合表示手段と、を備えた画像形成装置。
【請求項2】
前記起動アプリケーションプログラムの種類がサーバからプリントデータを受信してプリントするプルプリントの場合、前記関連アプリケーションプログラムを実行した後、前記関連アプリケーションプログラムが処理対象とするプリントデータの有無を判定する判定手段をさらに備え、
前記統合表示手段は、前記判定手段により処理対象となるプリントデータが有と判定されることを条件に、前記第2画面を選択可能に表示する、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記関連アプリケーションプログラムが出力する第2画面を解析して、前記処理対象となるプリントデータの有無を判定する、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記複数のアプリケーションプログラム各々は、複数のグループの1以上に割り当てられ、
前記関連アプリ起動手段は、前記起動アプリケーションが割り当てられたグループと同じグループに割り当てられたアプリケーションプログラムを関連アプリケーションプログラムとして選択する選択手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
使用を許可するユーザを認証するための本体認証情報と、前記複数のアプリケーションプログラム各々に必要なアプリ認証情報とを、関連付けた認証テーブルを予め記憶する認証テーブル記憶手段と、
前記本体認証情報を用いてユーザを認証する本体認証手段と、
前記関連アプリケーションプログラムを実行するタスクに、前記本体認証手段により認証されたユーザおよび前記関連アプリケーションプログラムに関連付けられたアプリ認証情報を用いて認証させる自動ログイン手段と、をさらに備えた請求項1〜4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置で実行されるアプリケーション制御方法であって、
前記複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、前記複数のアプリケーションプログラムのうち前記起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行するステプと、
前記起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、前記関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示するステップと、を含むアプリケーション制御方法。
【請求項7】
複数のアプリケーションプログラムがインストールされた画像形成装置を制御するコンピュータで実行されるアプリケーション制御プログラムであって、
前記複数のアプリケーションプログラムのいずれか1つの起動アプリケーションプログラムが実行されることに応じて、前記複数のアプリケーションプログラムのうち前記起動アプリケーションプログラムと同種類の関連アプリケーションプログラムを実行するステプと、
前記起動アプリケーションプログラムが実行されて出力される第1画面と、前記関連アプリケーションプログラムが実行されて出力される第2画面と、を選択可能に表示するステップと、を前記コンピュータに実行させるアプリケーション制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−227635(P2012−227635A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−91846(P2011−91846)
【出願日】平成23年4月18日(2011.4.18)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】