画像形成装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納する記憶媒体
【課題】利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保した画像形成装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体を提供する。
【解決手段】補助記憶装置26に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段51と、無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段52と、検知手段52で受け付けた利用者情報に含まれる利用者特定情報と登録手段51で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段55とを備えた画像形成装置である。
【解決手段】補助記憶装置26に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段51と、無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段52と、検知手段52で受け付けた利用者情報に含まれる利用者特定情報と登録手段51で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段55とを備えた画像形成装置である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
以前は、情報漏洩に対応し機密性の高いシステムを運用するため、利用者を特定する利用者IDやパスワードを使用していた。しかし、近年では個人情報や企業内情報の漏洩や不正使用などが問題となり、暗号化技術を使ったデータ管理、ICカードや身体的特徴で利用者を特定するなど、より機密性の高いシステムが求められ、機密性向上のためのシステム改善が進んでいる。
【0003】
その中で、画像形成装置は複数の利用者にとって共有の装置であるため、上記システム改善をする上で、機密性の高い装置である必要がある。
【0004】
そのため、画像形成装置に対して、身体的特徴を抽出し判断することで、利用者本人が画像形成装置に対峙しているかどうかを判断し、機密性を高めているものもある(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
【特許文献1】特開2005−10924号公報
【特許文献2】特開2004−328725号公報
【特許文献3】特開2003−141088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した身体的特徴を使用し個人を特定する場合には、システムへのログオン時は特定できるが、画像形成装置と利用者が対峙している間、常時利用者本人であるかどうかを判断することは難しい。
【0006】
また、身体的特徴を正確に判断するため、利用者は身体的特徴情報入力装置の入力特性に合わせて利用しなければいけないため、利用者にとって操作性が悪い。
【0007】
また、ICカードの場合には、ICカードリーダーからのICカードの抜き忘れや、抜き忘れ防止のタイマー機能が搭載されている装置であっても、その機能が働くまでの空白の時間内などは、高い機密性を確保できない。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み、利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保した画像形性装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、記憶装置と表示パネルを有する画像形成装置であって、前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、前記検知手段で受け付けた利用者情報に含まれる利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段とを備えるように構成することができる。
【0010】
これにより、画像形成装置は、利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保することができる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記利用者情報は利用者を一意に識別する情報を有するように構成することができる。
【0012】
これによって、画像形成装置は、利用者を一意に識別し、特定することができる。
【0013】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記利用者情報は当該利用者により予め作成された画像形成装置で実行させるジョブに関するデータを有するように構成することができる。
【0014】
これによって、画像形成装置は、利用者が実行するジョブに関する情報を取得することができる。
【0015】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記利用者情報は非接触ICカードに格納するように構成することができる。
【0016】
これによって、利用者は、容易に利用者情報を携行することができる。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記ジョブに関するデータはネットワークを介して接続されている画像形成装置に関わるサーバに格納するように構成することができる。
【0018】
これによって、画像形成装置を含む画像処理システムの管理者は、利用者のジョブに関するデータをサーバで管理することができる。
【0019】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置の利用者を認証する認証手段を有し、前記認証手段は、前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて認証を行うように構成することができる。
【0020】
これによって、画像形成装置は、対峙する利用者が該画像形成装置を利用可能かどうか判定し、認証することができる。
【0021】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置の利用者の受け付けを変更する受け付け変更手段を有し、前記受け付け変更手段は、一の利用者特定情報の受け付け中に他の利用者特定情報を受け付けたときには、該他の利用者特定情報の受け付けのみを許可する旨の表示をさせるように構成することができる。
【0022】
これによって、画像形成装置は、該画像形成装置の利用を許可する利用者の変更を、利用者に促すことができる。
【0023】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、ネットワーク接続された記憶装置を有する画像形成装置であって、ネットワークを介して送信される印刷データを受信する受信手段と、前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて前記受信手段によって受信した印刷データを印刷する印刷手段とを備えるように構成することができる。
【0024】
これによって、ネットワークに接続された画像形成装置は、利用者にとって、印刷実行時の操作性が良く、高い機密性を確保することができる。
【0025】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像処理プログラムは、請求項1の画像形成装置における各手段を情報処理装置が実行できる形式で記述することができる。
【0026】
これによって、画像処理プログラムは、請求項1の画像形成装置における各手段を情報処理装置で実行することができる。
【0027】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像処理プログラムは、請求項8の画像形成装置における各手段を情報処理装置が実行できる形式で記述することができる。
【0028】
これによって、画像処理プログラムは、請求項8の画像形成装置における各手段を情報処理装置で実行することができる。
【0029】
また、上記目的を達成するため、本発明の記憶媒体は、請求項9、又は10に記載の画像処理プログラムを格納するよう構成することができる。
【0030】
これによって、画像形成装置は、記憶媒体から実行したい画像処理プログラムを読み出し、実行することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明は、利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保した画像形性装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0033】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置20のハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【0034】
図1において、実施例1に係る画像形成装置20は、ネットワークI/F21、制御部22、表示部23、入力部24、主記憶部25、補助記憶装置26、外部装置I/F27、印刷部28を備えている。
【0035】
ネットワークI/F21は、後述する図8で示す通り、LAN(Local Area Network)、公衆回線および無線回線等のネットワーク40上の通信機器(「ホストPC10,10n」、「サーバ30」を含む。)との間で、印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)等を双方向通信によって授受するための通信用インターフェースである。
【0036】
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)とASIC(Application Specific Integrated Circuit)を備え、画像形成装置20の有する機能を実現するためのプログラムを実行し、システムバスを介して画像形成装置全体の動作を制御するためのものである。
【0037】
表示部23は、液晶表示機器等を備え、印刷ジョブに関する情報、並びに画像形成装置20の駆動条件、入力条件、装置状態等の各種情報を画面表示すると共に、該画像処理システムにおける利用者情報登録ガイダンス、利用可能機能の内容、利用者への警告等を表示するためのものである。また、MFP(Multi-Function Printer)においては、表示部23がタッチパネル機能を有している。
【0038】
入力部24は、テンキー、各種ファンクションキー、スタート/ストップキー等を備え、該画像形成装置20の操作と共に、該画像処理システムにおける利用者情報登録設定の入力操作等を行うためのものである。また、MFPにおいては、表示部23がタッチパネル機能を有しており、付属のタッチペン等で、パネル上に表示された機能ボタンを選択することでも、該画像形成装置20の操作と共に、該画像処理システムにおける利用者情報登録設定の入力操作等を行うことができる。
【0039】
主記憶部25は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を備え、制御部22によって実行されるプログラムをROMに格納し、プログラム実行時に、ROMに記憶されたプログラムをRAMに一時的に格納すると共にプログラムで使用するデータをRAMに一時的に記憶するようにしている。
【0040】
補助記憶装置26は、ハードディスク(Hard Disk)等の記憶媒体であり、該画像処理システムにおいて扱われるデータ、実行プログラム及び該画像形成装置20を利用する利用者情報等を記憶するためものである。
【0041】
外部装置I/F27は、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1394)等のデータ転送路29aを介して、非接触IC(Integrated Circuit)カードリーダー等の様々な外部装置29(「USBデバイス」を含む。)と該画像形成装置20との間で、データを授受するための通信用インターフェースである。
【0042】
印刷部28は、制御部22で実行されるプログラムによって、印刷用紙に印刷するプロッタであって、各種サイズの印刷用紙を収納した給紙カセット部と、給紙カセット部に収納された印刷用紙を取り出して画像形成部へ給紙する給紙搬送部と、印刷情報から画像を形成し、印刷用紙に印刷(転写・定着)する画像形成部と、印刷後の印刷用紙31を排紙トレイ等に排紙する俳紙部と、前述した各部を駆動する駆動部と、この駆動部を駆動制御する印刷制御部とを備えている。
【0043】
図2は、本発明の実施例1に係る主要部の構成を示すブロック図である。
【0044】
主要部の構成は、機能的に、利用者情報登録手段51、検知手段52、認証手段53、利用者変更受け付け手段54、利用者可能機能表示手段55に分かれている。
【0045】
利用者情報登録手段51は、利用者が登録済みかどうかを判断する手段を備えており、その判断結果から、未登録の利用者が該画像形成装置20を利用するため、利用者が該画像形成装置20を使用する前に、表示部23に表示された利用者情報登録ガイダンスに従い、入力部24が有するキーを操作することによって、管理者が予め利用者情報(「利用者特定情報」、「利用者利用可能機能情報」を含む。)を、該画像形成装置20の補助記憶装置26に登録するものである。
【0046】
登録される利用者情報の詳細については図3に示す。
【0047】
該画像形成装置20の補助記憶装置26へ格納される利用者情報のデータ形式は、図3のような形式となっており、利用者毎に、利用者ID51a、パスワード51b及び利用者利用可能機能情報51cが対応付けられ、構成されている。
【0048】
利用者ID51a、パスワード51bは、該画像形成装置20へのログオン時に、利用者を一意に識別する情報として使用され、利用者利用可能機能情報51cは、利用者が該画像形成装置20に搭載されている各種機能(「白黒コピー」、「カラーコピー」、「プリンタ」、「FAX」を含む。)の内、利用可能な機能を示す情報として使用される。
【0049】
よって、利用者情報登録手段51では、利用者特定情報51a、51bと利用者利用可能機能情報51cとが、利用者毎に関連付けられたデータ形式で、該画像形成装置20内の補助記憶装置26に格納することで、利用者情報51a〜cを該画像形成装置20に登録する。
【0050】
検知手段52は、データ転送経路29aを介して該画像形成装置20に接続されている非接触ICカードリーダー等の様々な外部装置29によって、該画像形成装置に対峙した利用者を常時検知し、検知した場合、利用者が携行しているICカード上のICタグに格納された利用者情報(「利用者特定情報」、「印刷ジョブに関するデータ」を含む。)を、外部装置29であるICカードリーダーから無線回線を通して読み取るものである。
【0051】
これによって、利用者は、該画像形成装置20を利用する際、ICカードを携行し、該画像形成装置20に接続されるICカードリーダーが読み取れる範囲に近づくだけで、該画像形成装置20へログオンすることが可能となる。
【0052】
ICカードリーダーから読み取られる利用者情報の詳細については図4に示す。
【0053】
ICカードのICタグに格納される利用者情報のデータ形式は、図4のような形式となっており、利用者ID52a、パスワード52b及びデータ数、ファイル名で、構成されている。
【0054】
利用者ID52a、パスワード52bは、該画像形成装置20へのログオン時に、利用者を一意に識別する情報として使用され、データ数52c、ファイル名52dは、利用者が該画像形成装置20で実行させたい印刷ジョブに関する情報として使用される。前記ファイル名52dとは、利用者が実行したい印刷データのファイル名を示し、前記データ数52cは、実行したい印刷データの数を示している。
【0055】
また、利用者情報52a〜dのデータは、利用者が使用しているホストPCにUSB等で接続可能なICタグライター等を利用して、個人管理タグ形式で書き込みを行う。
【0056】
認証手段53は、利用者情報登録手段51で該画像形成装置20に予め登録された利用者特定情報51aと51b、検知手段52で検知し読み取られた利用者特定情報52aと52b、とを比較判定し、対峙している利用者が該画像形成装置20を利用可能かどうか判断するものである。
【0057】
認証手段53により比較判定された結果、利用者情報登録手段51で該画像形成装置20に予め登録された利用者特定情報51aと51b、検知手段52で検知し読み取られた利用者特定情報52aと52b、とが一致した場合、対峙している利用者が該画像形成装置20を利用しても可能であると判断、それ以外は、利用不可能と判断するものである。
【0058】
利用者変更受け付け手段54は、該画像形成装置20に対峙する利用者が変わった場合、今まで利用可能であった利用者の利用許可を破棄し、現在対峙している利用者へ、認証手段53により利用対象を切り替えるものである。
【0059】
利用可能機能表示手段55は、検知手段52によって、該画像形成装置に対峙している利用者を検知し、認証手段53によって、該画像形成装置20を利用可能と判断された利用者に対し、利用者情報登録手段51において登録されている利用者利用可能機能情報51cに基づき、該利用者が利用できる機能を表示部23へ表示するものである。
【0060】
また、該画像形成装置20に対峙する利用者が変わった場合、利用者変更受け付け手段54によって、変更後の該利用者が利用できる機能表示へ表示部23に表示される内容を切り替える。
【0061】
また、該画像形成装置20に対して、対峙する利用者が存在せず利用者待ちの状態の場合や、複数の利用者が対峙して、一利用者に特定できない状態等の場合は、表示部23へ利用者待ちの画面を表示する。
【0062】
図5は、本発明の実施例1に係る該画像形成装置20に、予め登録しておく利用者情報51a〜cの利用者情報登録手段51の処理を示すフローチャートである。
【0063】
また、図5に示すプログラムは、該画像形成装置20に未登録の利用者がログオンする必要がある場合、制御部22において、ROMからRAM上にプログラムが読み出され、実行されるものである。
【0064】
そのため、該画像形成装置20の制御プログラムのように、制御部22及び主記憶部25のRAM上等に常駐して動作しているプログラムではない。
【0065】
利用者情報登録手段51は、まず、登録しようとする利用者情報が、すでに登録されていないかを判定する(S101)。
【0066】
利用者情報登録手段51は、登録済み利用者の判定結果が、登録済みの場合(S101が肯定結果。)、対象となるデータを、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ保存し(S102)、処理を終了する。
【0067】
また、利用者情報登録手段51は、登録済み利用者の判定結果が、未登録の場合(S101が否定結果。)、利用者特定情報である利用者ID51aを、RAM上へ一時的に格納(S103)し、パスワード51bを、RAM上へ一時的に格納(S104)、該利用者に対応付ける利用可能機能の各種情報を、RAM上へ格納(S105)する。
【0068】
最後に、利用者情報登録手段51は、再度、登録の対象である利用者が、すでに登録されていないことを、登録済み利用者の判定結果で確認し、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ、RAM上のデータを保存(S102)し、新規利用者情報を登録する。
【0069】
利用者情報登録手段51は、表示部23に表示された利用者情報登録ガイダンスに従って、入力部24が有するキー及びタッチパネル上の機能ボタンから、利用者特定情報である利用者ID51a、パスワード51bを入力することで、登録済みの利用者を判定(S101)することができる。
【0070】
図6は、本発明の実施例1に係る利用可能表示手段55の処理を示すフローチャートである。
【0071】
また、図6に示すプログラムは、上述の図2における説明の通り、該画像形成装置20に対峙する利用者を検知手段52において常時検知し、認証手段53で利用可能かどうかを判定し、利用者変更受け付け手段54に従って、対峙している利用者に対して利用可能機能を表示するものである。
【0072】
そのため、コピーアプリケーションプログラム等のように、制御部22においてタスク管理され、主記憶部25のRAM上等に常駐して動作しており、他の実行プログラム等と並列処理されている。
【0073】
まず、該画像形成装置20に電源が投入されると、制御部22によって、該画像形成装置20にICカードを読み取ることが可能な外部装置29が接続されていることを確認し、ROM内に格納された図6に示すプログラムがバックグランドで実行される。外部装置29が接続されていない場合は、制御部22において、図6のプログラムを起動しない。
【0074】
また、該画像形成装置に電源が投入された後に、ICカードを読み取ることのできる外部装置29が接続された場合は、電源投入時同様、制御部22によって図6に示すプログラムがバックグランドにて実行される。
【0075】
利用可能表示手段55は、対峙する利用者の許可状態を示すフラグ(ONは利用可、OFFは利用不可を意味する。)を初期値化するためOFFに設定する(S201)。
【0076】
次に、利用者情報登録手段51は、検知手段52により、該画像形成装置20に対峙する利用者を検知し、接続された外部装置29からの利用者情報52a〜dの取得するのを待つ(S202)。
【0077】
この間、利用可能表示手段55は、検知手段52により、対峙する利用者が検知されない場合(S202が否定結果。)、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S202)へ戻る。
【0078】
その際、表示部23には、該画像形成装置の現状設定により優先アプリケーション(「コピー」、「プリンタ」、「FAX」のいずれか。)の画面が表示されている。
【0079】
また、利用可能表示手段55は、検知手段52によって、対峙する利用者を検知した場合(S202が肯定結果。)、検知手段52により取得した、利用者特定情報である利用者ID52aとパスワード52bを、利用者情報登録手段51により、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ、予め登録されている利用者特定情報である利用者ID51aとパスワード51bと照合する(S203)。
【0080】
この際、表示部23には、優先アプリケーションの画面が表示されている。
【0081】
利用可能表示手段55は、登録済み利用者情報との照合の結果、利用者が未登録の場合(S203が否定結果。)、表示部23に、これまでのような優先アプリケーション画面ではなく、利用者待ちを示すログオン画面が表示(S210)する。
【0082】
このことによって、利用可能表示手段55は、対峙している利用者に対し、利用不可状態を認知させる。
【0083】
その後、利用可能表示手段55は、利用者の利用許可状態を示すフラグの初期値化(S201)を実行し、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S202)へ戻る。
【0084】
また、利用可能表示手段55は、登録済み利用者情報との照合の結果、利用者が登録済みの場合(S203が肯定結果。)、検知手段52により取得した、利用者特定情報である利用者ID52aとパスワード52bを、RAM上へ一時的に格納する(S204)。
【0085】
次に、利用可能表示手段55は、誤検知の防止や該利用者が該画像形成装置から即座に離れ、他の利用者が対峙した場合の利用者変更を受け付けるため、再度、検知手段52により、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0086】
利用可能表示手段55は、検知手段52により、対峙する利用者が検知されない場合(S205が否定結果。)、利用者の利用許可状態を示すフラグをOFFに設定(S211)し、再度、登録済み利用者情報と照合(S203)を行い、照合結果が肯定結果(YES)であれば、利用者特定情報52a、52bを、RAM上へ格納(S204)する。
【0087】
次に、利用可能表示手段55は、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0088】
これによって、利用可能表示手段55は、1回目の検知結果だけで、利用が許可されず、誤検知や対峙する利用者が該画像形成装置から即座に離れた場合等の不正利用を防止することができる。
【0089】
また、利用可能表示手段55は、検知手段52により、対峙する利用者を検知した場合(S205が肯定結果。)、認証手段53により、利用者の認証を行う(S206)。
【0090】
利用可能表示手段55は、認証手段53による認証判定の結果、一致していないと判定した場合(S206が否定結果。)、利用者変更受け付け手段54により、これまでの利用者に対して、利用許可を破棄し、該画像形成装置20の利用を終了する(S212)。
【0091】
その後、利用可能表示手段55は、新しい利用者の利用者特定情報52a、52bを基に、登録済み利用者情報と照合(S203)し、判定結果が肯定(YES)の結果となった場合、新しい利用者特定情報52a、52bを、RAM上に格納(S204)し、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0092】
また、利用可能表示手段55は、認証手段53による認証判定の結果、一致していると判定した場合(S206が肯定結果。)、該画像形成装置20に対峙する利用者が複数存在した場合に対し、特定の利用者に、該画像形成装置20の利用許可を限定するため、検知手段52により、複数の利用者を検知したかどうかの判定を行う(S207)。
【0093】
利用可能表示手段55は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者を検知した場合(S207が否定結果。)、該画像形成装置20に対峙した複数の利用者が存在することに対し、表示部23に、利用者が特定できないことを警告する内容を表示する(S213)。
【0094】
次に、利用可能表示手段55は、現在、使用中の利用者の許可状態を示すフラグをペンディング(S214)し、検知手段52により、利用者が一意に特定できるまで、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0095】
これによって、利用可能表示手段55は、複数の利用者に対しては、利用許可されず、誤検知や対峙する複数の利用者による不正利用を防止することができる。
【0096】
また、利用可能表示手段55は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者が検知されなかった場合(S207が否定結果。)、対峙している利用者が一意に特定されたと見なし、利用者に対して、許可状態を示すフラグをONに設定(S208)し、該画像形成装置20の補助記憶装置26に格納してある、利用者の利用可能な機能に関する情報51cのデータを参照後、表示部23に利用者の利用可能機能画面を表示する(S209)。
【0097】
次に、利用可能表示手段55は、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0098】
図7は、本発明の実施例1に係るオートリセット機能実行時の一部の処理を示すフローチャートである。
【0099】
MFPの場合、該画像形成装置20を、利用者が利用しているかどうかを判断する方法として、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルを、該画像形成装置20の設定により予め設定された時間内に、利用者が押下しなかった場合、使用していない状態と見なし、該画像形成装置20をオートリセットする機能が備えられている。この機能は、該画像形成装置20の待機時の消費電力を軽減することを目的とした機能である。
【0100】
また、図7に示すプログラムは、上述のオートリセット時に、利用者の利用許可状態を示すフラグを初期化するものである。
【0101】
そのため、該画像形成装置20の入力部24を管理するプログラム内で、利用者の利用許可状態を示すフラグの初期化を実行する。
【0102】
オートリセット機能は、まず、利用者が、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルを押下していない状態を、タイマーにて計測することから、計測用のタイマーをスタートさせる(S301)。
【0103】
次に、オートリセット機能は、タイマーがスタートして、一定時間が過ぎるまでに、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかを判断する(S302)。
【0104】
オートリセット機能は、一定時間が過ぎるまでに、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかの判断の結果、押下された場合(S302が肯定結果。)、該画像形成装置20が利用されていると見なし、計測用のタイマーのカウントを0に戻し、計測用のタイマーをスタート(S301)させ、再度、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかの判定を繰り返す。
【0105】
また、オートリセット機能は、一定時間が過ぎるまでに、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが、押下されなかった場合(S302が否定結果。)、計測用のタイマーで計測した時間の値から、該画像形成装置20の設定において、予め設定されている一定時間の値を比較し、タイムアウトしているかどうかを判断する(S303)。
【0106】
オートリセット機能は、計測用のタイマーで計測した時間の値から、該画像形成装置20の設定において、予め設定されている一定時間の値を比較し、タイムアウトしているかどうかの判断の結果、タイムアウトしていない場合(S303の肯定結果。)、オートリセット機能は、再度、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかの判定を繰り返す。
【0107】
また、オートリセット機能は、計測用のタイマーで計測した時間の値から、該画像形成装置20の設定において、予め設定されている一定時間の値を比較し、タイムアウトしているかどうかの判断の結果、タイムアウトした場合(S303の否定結果。)、オートリセット機能は、利用者の利用許可状態を示すフラグをOFFに設定(S304)し、システムオートリセット機能を実行(S305)、最後に、表示部23に利用者待ち状態の画面を表示する。
【0108】
以上のように、本発明の実施例1によれば、利用者が、画像形成装置20を利用する際、ICカードを携行し、非接触ICカードリーダーが接続された該画像形成装置20に近づくだけで、該画像形成装置20へログオンすることが可能となるので、操作性が良く、ICカードリーダーからICカードを取り忘れる等の機密性を悪くする人為的なミスもない。
【0109】
また、非接触ICカードリーダーを使用することで、常時、該画像形成装置20と対峙している利用者を検知することが可能となり、ICカード内のICタグから利用者情報(「利用者特定情報」を含む。)を読み取り、ログオン時の認証を行っているため、対峙する利用者が、該画像形成装置20から離れた場合や、対峙する複数の利用者が存在する場合の不正利用を防止し、高い機密性を保持することができる。
【実施例2】
【0110】
図8は、本発明の実施例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【0111】
図8に示す該画像処理システムでは、ホストPC(Personal Computer)10、10n、サーバ30(「プリントサーバ」、「利用者管理サーバ」を含む。)及び該画像形成装置20が、LAN(Local Area Network)、公衆回線及び無線回線等のネットワーク40上に、接続されており、該画像形成装置20は、該画像処理システム上において、ホストPC10、10nやサーバ30との間で、ネットワークを介して、印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を双方向通信によって授受することができる。
【0112】
次に、本発明の実施例2に係る画像形成装置20のハードウェア構成は、実施例1と同様の構成を有するため、図1を用いると共に、同一構成には、同一符号を付与して説明を省略する。
【0113】
図9は、本発明の実施例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【0114】
主要部の構成は、機能的に、利用者情報登録手段51、検知手段52、認証手段53、印刷データ受信手段63、印刷手段65に分かれている。
【0115】
上記機能の内、利用者情報登録手段51、検知手段52は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0116】
また、後述の実施例2に係る説明において使用される、画像形成装置に予め登録しておく利用者情報、画像形成装置に予め登録しておく利用者情報の登録手段の処理及びICカード内に格納される利用者情報については、実施例1と同様であるため、説明を省略し、実施例2に係る説明では、図3〜5を用いると共に、同一符号を付与して説明を省略する。
【0117】
印刷データ受信手段63は、該画像形成装置20が、ネットワーク40を介して、ホストPC10、10nから送信される印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)等を受信するものである。
【0118】
また、印刷データ受信手段63は、印刷データをすべて受信したかどうかについて、受信データ用のリードバッファを監視することで判断するものである。
【0119】
印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)等は、利用者が使用するホストPCから、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを介して作成され、送信される。
【0120】
認証手段64は、利用者から送信された、印刷ジョブに関する情報に含まれる、利用者特定情報(「利用者ID」、「パスワード」。)と、検知手段52で検知し読み取られた、該画像形成装置20に対峙している利用者特定情報52aと52b、とを比較し、対峙している利用者が該画像形成装置20の受信している印刷データを印刷可能かどうか判断するものである。
【0121】
認証手段64は、利用者から送信された、印刷ジョブに関する情報に含まれる、利用者特定情報(「利用者ID」、「パスワード」。)と、検知手段52で検知し読み取られた、該画像形成装置20に対峙している利用者特定情報52aと52b、とを比較判定し、一致していた場合、機密印刷実行を認証するものである。
【0122】
また、印刷ジョブに関する情報は、図4に示す、利用者が携行するICカード内に格納される利用者情報を同一の要素(利用者ID52a、パスワード52b、データ数52c、ファイル名52d。)で構成されており、利用者がホストPC10、10nに接続されているICカードライターに、プリンタドライバーを介して、書き込まれると同時に、印刷ジョブに関する情報も作成され、印刷データの送信時に、ネットワーク40を介して、サーバ30や該画像形成装置20へ送信される。
【0123】
よって、後述の実施例2に係る説明において使用される、印刷ジョブに関する情報については、図4を用いると共に、同一符号を付与して説明する。
【0124】
印刷手段65は、利用者がホストPC10、10nから、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを介して作成、送信された印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、印刷データ受信手段63により受信し、検知手段52によって、該画像形成装置に対峙している利用者を検知し、認証手段53によって、該画像形成装置20を利用可能と判断された利用者に対し、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)に基づいて、利用者の印刷データをリスト形式で表示部23へ表示する。
【0125】
その結果、利用者は、表示部23に表示されたリストから、印刷したいデータを入力部24より選択し、印刷するものである。
【0126】
また、印刷手段65は、利用者が機密印刷を行った場合に動作する。
【0127】
よって、送信された印刷データは、一時、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ確保され、利用者からの入力部23による印刷実行がなければ、印刷されない。
【0128】
また、印刷データを送信した利用者と、該画像形成装置に対峙する利用者とが異なる場合も、印刷されない。
【0129】
また、該画像形成装置20に対して、対峙する利用者が存在せず利用者待ちの状態の場合や、複数の利用者が対峙して、一利用者に特定できない状態等の場合は、表示部23へ利用者待ちの画面を表示する。
【0130】
図10は、本発明の実施例2に係る印刷実行時におけるプリンタドライバーの設定及び利用者個人管理タグデータの更新手段の処理を示すフローチャートである。
【0131】
利用者が、該画像形成装置20で、機密印刷を実行するためには、ホストPC10、10n上で動作している該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーから、ホストPC10、10nの画面に表示されるUI(user interface)を通して機密印刷の設定しなければならない。
【0132】
この際、利用者は、印刷データの作成と共に、UI上で、印刷ジョブに関する情報に含まれる利用者情報52a〜dを、ホストPC10、10nに、USB等のデータ通信路で接続されたICカードライターを用いて、利用者が該画像形成装置20を利用する際に携行するICカードのICタグに書き込むことができる。
【0133】
また、印刷ジョブに関する情報は、利用者の所持するICカードだけでなく、印刷データを送信する際、ネットワーク40を関して、利用者情報を管理するサーバ30へも送信され、サーバ内に、利用者毎のデータが格納される。
【0134】
また、図10に示す処理は、印刷実行時におけるプリンタドライバーの設定及び利用者個人管理タグデータの更新手段に関するものであるため、該画像形成装置20の制御部22において動作する処理ではなく、ホストPC10、10n上で動作する処理である。
【0135】
まず、利用者は、ホストPC10、10n上で、アプリケーションを起動し、印刷したいデータを決定する(S401)。
【0136】
次に、利用者は、アプリケーションメニューから印刷機能を選択し、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを選択する(S402)。
【0137】
次に、利用者は、選択したプリンタドライバーのUIから、機密印刷を実行するか選択し設定を行う(S403)。
【0138】
利用者が、機密印刷実行を設定した場合(S403の肯定決定。)、プリンタドライバーは、利用者に対し、UI上で、利用者情報52a〜dを入力する画面を表示し、利用者が利用者情報52a〜dを入力後(S404)、ホストPC10、10nに接続されているICカードライターを介して、利用者のICカードのICタグに、利用者が入力した利用者情報52a〜dを書き込む(S405)。
【0139】
次に、利用者がUI上の機密印刷設定に関する内容を確認し、印刷を実行(S406)。
【0140】
その後、プリンタドライバーは、印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を作成、該画像形成装置20及びサーバ30へ送信する(S407)。
【0141】
また、利用者が、機密印刷実行を設定しなかった場合(S405の否定決定。)、利用者が、印刷を実行(S408)。
【0142】
その後、プリンタドライバーは、印刷データ印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含まない。)を作成、該画像形成装置20へ送信する(S407)。
【0143】
図11は、本発明の実施例2に係る印刷手段における処理を示すフローチャートである。
【0144】
また、図11に示すプログラムは、上述の図9における説明の通り、利用者がホストPC10、10nから、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを介して作成、送信された印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、印刷データ受信手段63により受信し、検知手段52によって、該画像形成装置に対峙している利用者を検知し、認証手段53によって、該画像形成装置20を利用可能と判断された利用者に対し、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)に基づいて、利用者の印刷データをリスト形式で表示部23へ表示する。
【0145】
その結果、利用者は、表示部23に表示されたリストから、印刷したいデータを入力部24より選択し、印刷するものである。
【0146】
そのため、プリンタアプリケーションプログラム等のように、印刷データを受信後、制御部22において、ROMからRAM上にプログラムが読み出され、実行されるものであり、該画像形成装置20の制御プログラムのように、制御部22及び主記憶部25のRAM上等に常駐して動作しているプログラムではない。
【0147】
まず、該画像形成装置20に、ネットワーク40上のホストPC10、10nから、該画像形成装置20のネットワークI/F21を介して、印刷データが受信されると、制御部22によって、ROM内に格納された図11に示すプログラムが実行される。
【0148】
印刷手段65は、印刷データ受信手段63により、ネットワーク40上のホストPC10、10nから送信された利用者の印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)が、該画像形成装置20のネットワークI/F21を介して、すべて受信されたか判定する(S501)。
【0149】
印刷手段65は、印刷データ受信手段63により、利用者の印刷データと印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、すべて受信していない場合(S501が否定結果。)、すべて受信するまで、再度、印刷データ受信手段63により、受信データを監視(S501)し、受信し続ける。
【0150】
また、印刷手段65は、利用者の印刷データと印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、すべて受信した場合(S501が肯定結果。)、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)から、「機密印刷実行」が設定されているかを判定する(S502)。
【0151】
印刷手段65は、「機密印刷実行」が設定されていなかった場合(S502が否定結果。)、利用者の対峙を待たず、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」は含まない。)に基づき、表示部23に印刷実行するファイル名を表示させ、印刷を実行する(S511)。
【0152】
また、印刷手段65は、機密印刷実行が設定されていた場合(S502が肯定結果。)、利用者が機密印刷を実行しようとしていると見なし、受信した印刷ジョブに関する情報に含まれる利用者特定情報である利用者ID、パスワードを、利用者情報登録処理51により、予め該画像形成装置20の補助記憶装置26に格納された、利用者特定情報である利用者ID51a、パスワード51bと照合し、印刷データを送信した利用者が、該画像形成装置20の利用可能な利用者かどうかを判定する(S503)。
【0153】
印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、印刷データを送信した利用者が、未登録の場合(S503が否定結果。)、印刷データを送信した利用者が、該画像形成装置20を利用することができないと判断し、印刷ジョブをキャンセルし、利用者から受信されたすべての印刷データ及び印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を消去する(S512)。
【0154】
また、印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、印刷データを送信した利用者が、登録済みの場合(S503が肯定結果。)、受信した印刷ジョブに関する情報に含まれる利用者特定情報である利用者IDとパスワードを、一時的に、RAM上へ格納する(S504)。
【0155】
次に、印刷手段65は、検知手段52により、該画像形成装置20に対峙する利用者の検知し、接続された外部装置29からの利用者情報52a〜dの取得を待つ(S505)。
【0156】
印刷手段65は、検知手段52により、対峙する利用者が検知されない場合(S505が否定結果。)、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S505)へ戻る。
【0157】
また、印刷手段65は、検知手段52により、対峙する利用者が検知された場合(S505が肯定結果。)、検知手段52により取得した、利用者特定情報である利用者ID52aとパスワード52bを、利用者情報登録手段51により、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ、予め登録されている利用者特定情報である利用者ID51aとパスワード51bと照合し、現在、該画像形成装置20に対峙している利用者が、該画像形成装置20の利用可能な利用者かどうかを判定する(S506)。
【0158】
印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、現在、該画像形成装置20に対峙している利用者が、未登録の場合(S506が否定結果。)、表示部23に、利用者待ちを示すログオン画面が表示(S513)する。
【0159】
このことによって、印刷手段65は、対峙している利用者に対し、利用不可状態を認知させる。
【0160】
その後、印刷手段65は、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態へ戻る(S505)。
【0161】
また、印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、現在、該画像形成装置20に対峙している利用者が、登録済みの場合(S203が肯定結果。)、認証手段64により、該画像形成装置20に対峙している利用者が、受信している印刷データの送信者であるかどうかを判定し、機密印刷実行の認証を行う(S507)。
【0162】
印刷手段65は、認証手段64による認証判定の結果、一致していないと判定した場合(S507が否定結果。)、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態へ戻る(S505)。
【0163】
また、印刷手段65は、認証手段64による認証判定の結果、一致していると判定した場合(S507が否定結果。)、該画像形成装置20に対峙する利用者が複数存在した場合に対し、特定の利用者に、該画像形成装置20の利用許可を限定するため、検知手段52により、複数の利用者を検知したかどうかの判定を行う(S508)。
【0164】
印刷手段65は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者を検知した場合(S508が否定結果。)、該画像形成装置20に対峙した複数の利用者が存在することに対し、表示部23に、利用者が特定できないことを警告する内容を表示する(S514)。
【0165】
次に、印刷手段65は、現在、使用中の利用者の許可状態を示すフラグをペンディング(S515)し、検知手段52により、利用者が一意に特定できるまで、再度、利用者待ちの状態(S505)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0166】
これによって、印刷手段65は、複数の利用者に対しては、利用許可されず、誤検知や対峙する複数の利用者による不正利用を防止することができる。
【0167】
また、印刷手段65は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者が検知されなかった場合(S508が肯定結果。)、対峙している利用者が一意に特定され、対峙した利用者と印刷データの送信者が一致したと見なし、利用者に対して、受信した印刷ジョブに関する情報(「ファイル名」等を含む。)基づいて、利用者の印刷データをリスト形式で表示部23へ表示し(S509)、表示部23に表示されたリストから、利用者により、印刷したいデータが選択(S510)され、印刷する(S511)。
【0168】
以上のように、本発明の実施例2によれば、利用者が、画像形成装置20に対して、機密印刷を実行する際、ICカードを携行し、非接触ICカードリーダーが接続された該画像形成装置20に近づくだけで、該画像形成装置20へログオンすることが可能となり、さらに、対峙している利用者と印刷データの送信者を自動的に判定し、入力部24におけるパスワード入力も必要なくなるため、利用者にとって操作性が良く、ICカードリーダーからICカードを取り忘れる等の機密性を悪くする人為的なミスもない。
【0169】
また、非接触ICカードリーダーを使用することで、常時、該画像形成装置20と対峙している利用者を検知することが可能となり、ICカード内のICタグから利用者情報(「利用者特定情報」を含む。)を読み取り、機密印刷時の認証を行っているため、対峙する利用者が、該画像形成装置20から離れた場合や、対峙する複数の利用者が存在する場合の不正印刷を防止し、高い機密性を保持することができる。
【0170】
各実施例に挙げた、該画像形成装置20と対峙する利用者との間で、無線により利用者情報52a〜dの送受信を行う方法については、ICカードのICタグ及びICカードリーダーを使用する方法の他、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信(IrDA)等を使用しても良い。
【0171】
最後に、各実施例に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施例に挙げた形状に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。
【0172】
これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明の実施例1及び実施例2に係る画像形成装置のハードウェア構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係る主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例1及び実施例2に係る画像形成装置に予め登録しておく利用者情報を示す図である。
【図4】本発明の実施例1及び実施例2に係るICカード内に格納される利用者情報を示す図である。
【図5】本発明の実施例1及び実施例2に係る画像形成装置に予め登録しておく利用者情報の登録手段の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例1に係る利用可能機能表示手段の処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例1に係るオートリセット機能実行時の一部の処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図9】本発明の実施例2に係る印刷手段の主要部の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施例2に係る印刷実行時におけるプリンタドライバーの設定及び利用者個人管理タグデータの更新手段の処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例2に係る印刷手段を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0174】
10、10n ホストPC
21 ネットワークI/F
22 制御部
23 表示部
24 入力部
25 主記憶部
26 補助記憶装置
27 外部装置I/F
28 印刷部
29 外部装置
29a データ転送路
30 サーバ
40 ネットワーク
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
以前は、情報漏洩に対応し機密性の高いシステムを運用するため、利用者を特定する利用者IDやパスワードを使用していた。しかし、近年では個人情報や企業内情報の漏洩や不正使用などが問題となり、暗号化技術を使ったデータ管理、ICカードや身体的特徴で利用者を特定するなど、より機密性の高いシステムが求められ、機密性向上のためのシステム改善が進んでいる。
【0003】
その中で、画像形成装置は複数の利用者にとって共有の装置であるため、上記システム改善をする上で、機密性の高い装置である必要がある。
【0004】
そのため、画像形成装置に対して、身体的特徴を抽出し判断することで、利用者本人が画像形成装置に対峙しているかどうかを判断し、機密性を高めているものもある(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
【特許文献1】特開2005−10924号公報
【特許文献2】特開2004−328725号公報
【特許文献3】特開2003−141088号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した身体的特徴を使用し個人を特定する場合には、システムへのログオン時は特定できるが、画像形成装置と利用者が対峙している間、常時利用者本人であるかどうかを判断することは難しい。
【0006】
また、身体的特徴を正確に判断するため、利用者は身体的特徴情報入力装置の入力特性に合わせて利用しなければいけないため、利用者にとって操作性が悪い。
【0007】
また、ICカードの場合には、ICカードリーダーからのICカードの抜き忘れや、抜き忘れ防止のタイマー機能が搭載されている装置であっても、その機能が働くまでの空白の時間内などは、高い機密性を確保できない。
【0008】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み、利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保した画像形性装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、記憶装置と表示パネルを有する画像形成装置であって、前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、前記検知手段で受け付けた利用者情報に含まれる利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段とを備えるように構成することができる。
【0010】
これにより、画像形成装置は、利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保することができる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記利用者情報は利用者を一意に識別する情報を有するように構成することができる。
【0012】
これによって、画像形成装置は、利用者を一意に識別し、特定することができる。
【0013】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記利用者情報は当該利用者により予め作成された画像形成装置で実行させるジョブに関するデータを有するように構成することができる。
【0014】
これによって、画像形成装置は、利用者が実行するジョブに関する情報を取得することができる。
【0015】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記利用者情報は非接触ICカードに格納するように構成することができる。
【0016】
これによって、利用者は、容易に利用者情報を携行することができる。
【0017】
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、前記ジョブに関するデータはネットワークを介して接続されている画像形成装置に関わるサーバに格納するように構成することができる。
【0018】
これによって、画像形成装置を含む画像処理システムの管理者は、利用者のジョブに関するデータをサーバで管理することができる。
【0019】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置の利用者を認証する認証手段を有し、前記認証手段は、前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて認証を行うように構成することができる。
【0020】
これによって、画像形成装置は、対峙する利用者が該画像形成装置を利用可能かどうか判定し、認証することができる。
【0021】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、当該画像形成装置の利用者の受け付けを変更する受け付け変更手段を有し、前記受け付け変更手段は、一の利用者特定情報の受け付け中に他の利用者特定情報を受け付けたときには、該他の利用者特定情報の受け付けのみを許可する旨の表示をさせるように構成することができる。
【0022】
これによって、画像形成装置は、該画像形成装置の利用を許可する利用者の変更を、利用者に促すことができる。
【0023】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、ネットワーク接続された記憶装置を有する画像形成装置であって、ネットワークを介して送信される印刷データを受信する受信手段と、前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて前記受信手段によって受信した印刷データを印刷する印刷手段とを備えるように構成することができる。
【0024】
これによって、ネットワークに接続された画像形成装置は、利用者にとって、印刷実行時の操作性が良く、高い機密性を確保することができる。
【0025】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像処理プログラムは、請求項1の画像形成装置における各手段を情報処理装置が実行できる形式で記述することができる。
【0026】
これによって、画像処理プログラムは、請求項1の画像形成装置における各手段を情報処理装置で実行することができる。
【0027】
また、上記目的を達成するため、本発明の画像処理プログラムは、請求項8の画像形成装置における各手段を情報処理装置が実行できる形式で記述することができる。
【0028】
これによって、画像処理プログラムは、請求項8の画像形成装置における各手段を情報処理装置で実行することができる。
【0029】
また、上記目的を達成するため、本発明の記憶媒体は、請求項9、又は10に記載の画像処理プログラムを格納するよう構成することができる。
【0030】
これによって、画像形成装置は、記憶媒体から実行したい画像処理プログラムを読み出し、実行することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明は、利用者にとって操作性が良く、高い機密性を確保した画像形性装置、画像処理プログラム及び画像処理プログラムを格納した記憶媒体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0033】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置20のハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【0034】
図1において、実施例1に係る画像形成装置20は、ネットワークI/F21、制御部22、表示部23、入力部24、主記憶部25、補助記憶装置26、外部装置I/F27、印刷部28を備えている。
【0035】
ネットワークI/F21は、後述する図8で示す通り、LAN(Local Area Network)、公衆回線および無線回線等のネットワーク40上の通信機器(「ホストPC10,10n」、「サーバ30」を含む。)との間で、印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)等を双方向通信によって授受するための通信用インターフェースである。
【0036】
制御部22は、CPU(Central Processing Unit)とASIC(Application Specific Integrated Circuit)を備え、画像形成装置20の有する機能を実現するためのプログラムを実行し、システムバスを介して画像形成装置全体の動作を制御するためのものである。
【0037】
表示部23は、液晶表示機器等を備え、印刷ジョブに関する情報、並びに画像形成装置20の駆動条件、入力条件、装置状態等の各種情報を画面表示すると共に、該画像処理システムにおける利用者情報登録ガイダンス、利用可能機能の内容、利用者への警告等を表示するためのものである。また、MFP(Multi-Function Printer)においては、表示部23がタッチパネル機能を有している。
【0038】
入力部24は、テンキー、各種ファンクションキー、スタート/ストップキー等を備え、該画像形成装置20の操作と共に、該画像処理システムにおける利用者情報登録設定の入力操作等を行うためのものである。また、MFPにおいては、表示部23がタッチパネル機能を有しており、付属のタッチペン等で、パネル上に表示された機能ボタンを選択することでも、該画像形成装置20の操作と共に、該画像処理システムにおける利用者情報登録設定の入力操作等を行うことができる。
【0039】
主記憶部25は、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)を備え、制御部22によって実行されるプログラムをROMに格納し、プログラム実行時に、ROMに記憶されたプログラムをRAMに一時的に格納すると共にプログラムで使用するデータをRAMに一時的に記憶するようにしている。
【0040】
補助記憶装置26は、ハードディスク(Hard Disk)等の記憶媒体であり、該画像処理システムにおいて扱われるデータ、実行プログラム及び該画像形成装置20を利用する利用者情報等を記憶するためものである。
【0041】
外部装置I/F27は、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1394)等のデータ転送路29aを介して、非接触IC(Integrated Circuit)カードリーダー等の様々な外部装置29(「USBデバイス」を含む。)と該画像形成装置20との間で、データを授受するための通信用インターフェースである。
【0042】
印刷部28は、制御部22で実行されるプログラムによって、印刷用紙に印刷するプロッタであって、各種サイズの印刷用紙を収納した給紙カセット部と、給紙カセット部に収納された印刷用紙を取り出して画像形成部へ給紙する給紙搬送部と、印刷情報から画像を形成し、印刷用紙に印刷(転写・定着)する画像形成部と、印刷後の印刷用紙31を排紙トレイ等に排紙する俳紙部と、前述した各部を駆動する駆動部と、この駆動部を駆動制御する印刷制御部とを備えている。
【0043】
図2は、本発明の実施例1に係る主要部の構成を示すブロック図である。
【0044】
主要部の構成は、機能的に、利用者情報登録手段51、検知手段52、認証手段53、利用者変更受け付け手段54、利用者可能機能表示手段55に分かれている。
【0045】
利用者情報登録手段51は、利用者が登録済みかどうかを判断する手段を備えており、その判断結果から、未登録の利用者が該画像形成装置20を利用するため、利用者が該画像形成装置20を使用する前に、表示部23に表示された利用者情報登録ガイダンスに従い、入力部24が有するキーを操作することによって、管理者が予め利用者情報(「利用者特定情報」、「利用者利用可能機能情報」を含む。)を、該画像形成装置20の補助記憶装置26に登録するものである。
【0046】
登録される利用者情報の詳細については図3に示す。
【0047】
該画像形成装置20の補助記憶装置26へ格納される利用者情報のデータ形式は、図3のような形式となっており、利用者毎に、利用者ID51a、パスワード51b及び利用者利用可能機能情報51cが対応付けられ、構成されている。
【0048】
利用者ID51a、パスワード51bは、該画像形成装置20へのログオン時に、利用者を一意に識別する情報として使用され、利用者利用可能機能情報51cは、利用者が該画像形成装置20に搭載されている各種機能(「白黒コピー」、「カラーコピー」、「プリンタ」、「FAX」を含む。)の内、利用可能な機能を示す情報として使用される。
【0049】
よって、利用者情報登録手段51では、利用者特定情報51a、51bと利用者利用可能機能情報51cとが、利用者毎に関連付けられたデータ形式で、該画像形成装置20内の補助記憶装置26に格納することで、利用者情報51a〜cを該画像形成装置20に登録する。
【0050】
検知手段52は、データ転送経路29aを介して該画像形成装置20に接続されている非接触ICカードリーダー等の様々な外部装置29によって、該画像形成装置に対峙した利用者を常時検知し、検知した場合、利用者が携行しているICカード上のICタグに格納された利用者情報(「利用者特定情報」、「印刷ジョブに関するデータ」を含む。)を、外部装置29であるICカードリーダーから無線回線を通して読み取るものである。
【0051】
これによって、利用者は、該画像形成装置20を利用する際、ICカードを携行し、該画像形成装置20に接続されるICカードリーダーが読み取れる範囲に近づくだけで、該画像形成装置20へログオンすることが可能となる。
【0052】
ICカードリーダーから読み取られる利用者情報の詳細については図4に示す。
【0053】
ICカードのICタグに格納される利用者情報のデータ形式は、図4のような形式となっており、利用者ID52a、パスワード52b及びデータ数、ファイル名で、構成されている。
【0054】
利用者ID52a、パスワード52bは、該画像形成装置20へのログオン時に、利用者を一意に識別する情報として使用され、データ数52c、ファイル名52dは、利用者が該画像形成装置20で実行させたい印刷ジョブに関する情報として使用される。前記ファイル名52dとは、利用者が実行したい印刷データのファイル名を示し、前記データ数52cは、実行したい印刷データの数を示している。
【0055】
また、利用者情報52a〜dのデータは、利用者が使用しているホストPCにUSB等で接続可能なICタグライター等を利用して、個人管理タグ形式で書き込みを行う。
【0056】
認証手段53は、利用者情報登録手段51で該画像形成装置20に予め登録された利用者特定情報51aと51b、検知手段52で検知し読み取られた利用者特定情報52aと52b、とを比較判定し、対峙している利用者が該画像形成装置20を利用可能かどうか判断するものである。
【0057】
認証手段53により比較判定された結果、利用者情報登録手段51で該画像形成装置20に予め登録された利用者特定情報51aと51b、検知手段52で検知し読み取られた利用者特定情報52aと52b、とが一致した場合、対峙している利用者が該画像形成装置20を利用しても可能であると判断、それ以外は、利用不可能と判断するものである。
【0058】
利用者変更受け付け手段54は、該画像形成装置20に対峙する利用者が変わった場合、今まで利用可能であった利用者の利用許可を破棄し、現在対峙している利用者へ、認証手段53により利用対象を切り替えるものである。
【0059】
利用可能機能表示手段55は、検知手段52によって、該画像形成装置に対峙している利用者を検知し、認証手段53によって、該画像形成装置20を利用可能と判断された利用者に対し、利用者情報登録手段51において登録されている利用者利用可能機能情報51cに基づき、該利用者が利用できる機能を表示部23へ表示するものである。
【0060】
また、該画像形成装置20に対峙する利用者が変わった場合、利用者変更受け付け手段54によって、変更後の該利用者が利用できる機能表示へ表示部23に表示される内容を切り替える。
【0061】
また、該画像形成装置20に対して、対峙する利用者が存在せず利用者待ちの状態の場合や、複数の利用者が対峙して、一利用者に特定できない状態等の場合は、表示部23へ利用者待ちの画面を表示する。
【0062】
図5は、本発明の実施例1に係る該画像形成装置20に、予め登録しておく利用者情報51a〜cの利用者情報登録手段51の処理を示すフローチャートである。
【0063】
また、図5に示すプログラムは、該画像形成装置20に未登録の利用者がログオンする必要がある場合、制御部22において、ROMからRAM上にプログラムが読み出され、実行されるものである。
【0064】
そのため、該画像形成装置20の制御プログラムのように、制御部22及び主記憶部25のRAM上等に常駐して動作しているプログラムではない。
【0065】
利用者情報登録手段51は、まず、登録しようとする利用者情報が、すでに登録されていないかを判定する(S101)。
【0066】
利用者情報登録手段51は、登録済み利用者の判定結果が、登録済みの場合(S101が肯定結果。)、対象となるデータを、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ保存し(S102)、処理を終了する。
【0067】
また、利用者情報登録手段51は、登録済み利用者の判定結果が、未登録の場合(S101が否定結果。)、利用者特定情報である利用者ID51aを、RAM上へ一時的に格納(S103)し、パスワード51bを、RAM上へ一時的に格納(S104)、該利用者に対応付ける利用可能機能の各種情報を、RAM上へ格納(S105)する。
【0068】
最後に、利用者情報登録手段51は、再度、登録の対象である利用者が、すでに登録されていないことを、登録済み利用者の判定結果で確認し、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ、RAM上のデータを保存(S102)し、新規利用者情報を登録する。
【0069】
利用者情報登録手段51は、表示部23に表示された利用者情報登録ガイダンスに従って、入力部24が有するキー及びタッチパネル上の機能ボタンから、利用者特定情報である利用者ID51a、パスワード51bを入力することで、登録済みの利用者を判定(S101)することができる。
【0070】
図6は、本発明の実施例1に係る利用可能表示手段55の処理を示すフローチャートである。
【0071】
また、図6に示すプログラムは、上述の図2における説明の通り、該画像形成装置20に対峙する利用者を検知手段52において常時検知し、認証手段53で利用可能かどうかを判定し、利用者変更受け付け手段54に従って、対峙している利用者に対して利用可能機能を表示するものである。
【0072】
そのため、コピーアプリケーションプログラム等のように、制御部22においてタスク管理され、主記憶部25のRAM上等に常駐して動作しており、他の実行プログラム等と並列処理されている。
【0073】
まず、該画像形成装置20に電源が投入されると、制御部22によって、該画像形成装置20にICカードを読み取ることが可能な外部装置29が接続されていることを確認し、ROM内に格納された図6に示すプログラムがバックグランドで実行される。外部装置29が接続されていない場合は、制御部22において、図6のプログラムを起動しない。
【0074】
また、該画像形成装置に電源が投入された後に、ICカードを読み取ることのできる外部装置29が接続された場合は、電源投入時同様、制御部22によって図6に示すプログラムがバックグランドにて実行される。
【0075】
利用可能表示手段55は、対峙する利用者の許可状態を示すフラグ(ONは利用可、OFFは利用不可を意味する。)を初期値化するためOFFに設定する(S201)。
【0076】
次に、利用者情報登録手段51は、検知手段52により、該画像形成装置20に対峙する利用者を検知し、接続された外部装置29からの利用者情報52a〜dの取得するのを待つ(S202)。
【0077】
この間、利用可能表示手段55は、検知手段52により、対峙する利用者が検知されない場合(S202が否定結果。)、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S202)へ戻る。
【0078】
その際、表示部23には、該画像形成装置の現状設定により優先アプリケーション(「コピー」、「プリンタ」、「FAX」のいずれか。)の画面が表示されている。
【0079】
また、利用可能表示手段55は、検知手段52によって、対峙する利用者を検知した場合(S202が肯定結果。)、検知手段52により取得した、利用者特定情報である利用者ID52aとパスワード52bを、利用者情報登録手段51により、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ、予め登録されている利用者特定情報である利用者ID51aとパスワード51bと照合する(S203)。
【0080】
この際、表示部23には、優先アプリケーションの画面が表示されている。
【0081】
利用可能表示手段55は、登録済み利用者情報との照合の結果、利用者が未登録の場合(S203が否定結果。)、表示部23に、これまでのような優先アプリケーション画面ではなく、利用者待ちを示すログオン画面が表示(S210)する。
【0082】
このことによって、利用可能表示手段55は、対峙している利用者に対し、利用不可状態を認知させる。
【0083】
その後、利用可能表示手段55は、利用者の利用許可状態を示すフラグの初期値化(S201)を実行し、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S202)へ戻る。
【0084】
また、利用可能表示手段55は、登録済み利用者情報との照合の結果、利用者が登録済みの場合(S203が肯定結果。)、検知手段52により取得した、利用者特定情報である利用者ID52aとパスワード52bを、RAM上へ一時的に格納する(S204)。
【0085】
次に、利用可能表示手段55は、誤検知の防止や該利用者が該画像形成装置から即座に離れ、他の利用者が対峙した場合の利用者変更を受け付けるため、再度、検知手段52により、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0086】
利用可能表示手段55は、検知手段52により、対峙する利用者が検知されない場合(S205が否定結果。)、利用者の利用許可状態を示すフラグをOFFに設定(S211)し、再度、登録済み利用者情報と照合(S203)を行い、照合結果が肯定結果(YES)であれば、利用者特定情報52a、52bを、RAM上へ格納(S204)する。
【0087】
次に、利用可能表示手段55は、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0088】
これによって、利用可能表示手段55は、1回目の検知結果だけで、利用が許可されず、誤検知や対峙する利用者が該画像形成装置から即座に離れた場合等の不正利用を防止することができる。
【0089】
また、利用可能表示手段55は、検知手段52により、対峙する利用者を検知した場合(S205が肯定結果。)、認証手段53により、利用者の認証を行う(S206)。
【0090】
利用可能表示手段55は、認証手段53による認証判定の結果、一致していないと判定した場合(S206が否定結果。)、利用者変更受け付け手段54により、これまでの利用者に対して、利用許可を破棄し、該画像形成装置20の利用を終了する(S212)。
【0091】
その後、利用可能表示手段55は、新しい利用者の利用者特定情報52a、52bを基に、登録済み利用者情報と照合(S203)し、判定結果が肯定(YES)の結果となった場合、新しい利用者特定情報52a、52bを、RAM上に格納(S204)し、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0092】
また、利用可能表示手段55は、認証手段53による認証判定の結果、一致していると判定した場合(S206が肯定結果。)、該画像形成装置20に対峙する利用者が複数存在した場合に対し、特定の利用者に、該画像形成装置20の利用許可を限定するため、検知手段52により、複数の利用者を検知したかどうかの判定を行う(S207)。
【0093】
利用可能表示手段55は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者を検知した場合(S207が否定結果。)、該画像形成装置20に対峙した複数の利用者が存在することに対し、表示部23に、利用者が特定できないことを警告する内容を表示する(S213)。
【0094】
次に、利用可能表示手段55は、現在、使用中の利用者の許可状態を示すフラグをペンディング(S214)し、検知手段52により、利用者が一意に特定できるまで、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0095】
これによって、利用可能表示手段55は、複数の利用者に対しては、利用許可されず、誤検知や対峙する複数の利用者による不正利用を防止することができる。
【0096】
また、利用可能表示手段55は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者が検知されなかった場合(S207が否定結果。)、対峙している利用者が一意に特定されたと見なし、利用者に対して、許可状態を示すフラグをONに設定(S208)し、該画像形成装置20の補助記憶装置26に格納してある、利用者の利用可能な機能に関する情報51cのデータを参照後、表示部23に利用者の利用可能機能画面を表示する(S209)。
【0097】
次に、利用可能表示手段55は、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S205)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0098】
図7は、本発明の実施例1に係るオートリセット機能実行時の一部の処理を示すフローチャートである。
【0099】
MFPの場合、該画像形成装置20を、利用者が利用しているかどうかを判断する方法として、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルを、該画像形成装置20の設定により予め設定された時間内に、利用者が押下しなかった場合、使用していない状態と見なし、該画像形成装置20をオートリセットする機能が備えられている。この機能は、該画像形成装置20の待機時の消費電力を軽減することを目的とした機能である。
【0100】
また、図7に示すプログラムは、上述のオートリセット時に、利用者の利用許可状態を示すフラグを初期化するものである。
【0101】
そのため、該画像形成装置20の入力部24を管理するプログラム内で、利用者の利用許可状態を示すフラグの初期化を実行する。
【0102】
オートリセット機能は、まず、利用者が、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルを押下していない状態を、タイマーにて計測することから、計測用のタイマーをスタートさせる(S301)。
【0103】
次に、オートリセット機能は、タイマーがスタートして、一定時間が過ぎるまでに、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかを判断する(S302)。
【0104】
オートリセット機能は、一定時間が過ぎるまでに、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかの判断の結果、押下された場合(S302が肯定結果。)、該画像形成装置20が利用されていると見なし、計測用のタイマーのカウントを0に戻し、計測用のタイマーをスタート(S301)させ、再度、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかの判定を繰り返す。
【0105】
また、オートリセット機能は、一定時間が過ぎるまでに、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが、押下されなかった場合(S302が否定結果。)、計測用のタイマーで計測した時間の値から、該画像形成装置20の設定において、予め設定されている一定時間の値を比較し、タイムアウトしているかどうかを判断する(S303)。
【0106】
オートリセット機能は、計測用のタイマーで計測した時間の値から、該画像形成装置20の設定において、予め設定されている一定時間の値を比較し、タイムアウトしているかどうかの判断の結果、タイムアウトしていない場合(S303の肯定結果。)、オートリセット機能は、再度、入力部24が有する各種キー及び表示部23が有するタッチパネルが押下されたかどうかの判定を繰り返す。
【0107】
また、オートリセット機能は、計測用のタイマーで計測した時間の値から、該画像形成装置20の設定において、予め設定されている一定時間の値を比較し、タイムアウトしているかどうかの判断の結果、タイムアウトした場合(S303の否定結果。)、オートリセット機能は、利用者の利用許可状態を示すフラグをOFFに設定(S304)し、システムオートリセット機能を実行(S305)、最後に、表示部23に利用者待ち状態の画面を表示する。
【0108】
以上のように、本発明の実施例1によれば、利用者が、画像形成装置20を利用する際、ICカードを携行し、非接触ICカードリーダーが接続された該画像形成装置20に近づくだけで、該画像形成装置20へログオンすることが可能となるので、操作性が良く、ICカードリーダーからICカードを取り忘れる等の機密性を悪くする人為的なミスもない。
【0109】
また、非接触ICカードリーダーを使用することで、常時、該画像形成装置20と対峙している利用者を検知することが可能となり、ICカード内のICタグから利用者情報(「利用者特定情報」を含む。)を読み取り、ログオン時の認証を行っているため、対峙する利用者が、該画像形成装置20から離れた場合や、対峙する複数の利用者が存在する場合の不正利用を防止し、高い機密性を保持することができる。
【実施例2】
【0110】
図8は、本発明の実施例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【0111】
図8に示す該画像処理システムでは、ホストPC(Personal Computer)10、10n、サーバ30(「プリントサーバ」、「利用者管理サーバ」を含む。)及び該画像形成装置20が、LAN(Local Area Network)、公衆回線及び無線回線等のネットワーク40上に、接続されており、該画像形成装置20は、該画像処理システム上において、ホストPC10、10nやサーバ30との間で、ネットワークを介して、印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を双方向通信によって授受することができる。
【0112】
次に、本発明の実施例2に係る画像形成装置20のハードウェア構成は、実施例1と同様の構成を有するため、図1を用いると共に、同一構成には、同一符号を付与して説明を省略する。
【0113】
図9は、本発明の実施例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【0114】
主要部の構成は、機能的に、利用者情報登録手段51、検知手段52、認証手段53、印刷データ受信手段63、印刷手段65に分かれている。
【0115】
上記機能の内、利用者情報登録手段51、検知手段52は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0116】
また、後述の実施例2に係る説明において使用される、画像形成装置に予め登録しておく利用者情報、画像形成装置に予め登録しておく利用者情報の登録手段の処理及びICカード内に格納される利用者情報については、実施例1と同様であるため、説明を省略し、実施例2に係る説明では、図3〜5を用いると共に、同一符号を付与して説明を省略する。
【0117】
印刷データ受信手段63は、該画像形成装置20が、ネットワーク40を介して、ホストPC10、10nから送信される印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)等を受信するものである。
【0118】
また、印刷データ受信手段63は、印刷データをすべて受信したかどうかについて、受信データ用のリードバッファを監視することで判断するものである。
【0119】
印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)等は、利用者が使用するホストPCから、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを介して作成され、送信される。
【0120】
認証手段64は、利用者から送信された、印刷ジョブに関する情報に含まれる、利用者特定情報(「利用者ID」、「パスワード」。)と、検知手段52で検知し読み取られた、該画像形成装置20に対峙している利用者特定情報52aと52b、とを比較し、対峙している利用者が該画像形成装置20の受信している印刷データを印刷可能かどうか判断するものである。
【0121】
認証手段64は、利用者から送信された、印刷ジョブに関する情報に含まれる、利用者特定情報(「利用者ID」、「パスワード」。)と、検知手段52で検知し読み取られた、該画像形成装置20に対峙している利用者特定情報52aと52b、とを比較判定し、一致していた場合、機密印刷実行を認証するものである。
【0122】
また、印刷ジョブに関する情報は、図4に示す、利用者が携行するICカード内に格納される利用者情報を同一の要素(利用者ID52a、パスワード52b、データ数52c、ファイル名52d。)で構成されており、利用者がホストPC10、10nに接続されているICカードライターに、プリンタドライバーを介して、書き込まれると同時に、印刷ジョブに関する情報も作成され、印刷データの送信時に、ネットワーク40を介して、サーバ30や該画像形成装置20へ送信される。
【0123】
よって、後述の実施例2に係る説明において使用される、印刷ジョブに関する情報については、図4を用いると共に、同一符号を付与して説明する。
【0124】
印刷手段65は、利用者がホストPC10、10nから、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを介して作成、送信された印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、印刷データ受信手段63により受信し、検知手段52によって、該画像形成装置に対峙している利用者を検知し、認証手段53によって、該画像形成装置20を利用可能と判断された利用者に対し、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)に基づいて、利用者の印刷データをリスト形式で表示部23へ表示する。
【0125】
その結果、利用者は、表示部23に表示されたリストから、印刷したいデータを入力部24より選択し、印刷するものである。
【0126】
また、印刷手段65は、利用者が機密印刷を行った場合に動作する。
【0127】
よって、送信された印刷データは、一時、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ確保され、利用者からの入力部23による印刷実行がなければ、印刷されない。
【0128】
また、印刷データを送信した利用者と、該画像形成装置に対峙する利用者とが異なる場合も、印刷されない。
【0129】
また、該画像形成装置20に対して、対峙する利用者が存在せず利用者待ちの状態の場合や、複数の利用者が対峙して、一利用者に特定できない状態等の場合は、表示部23へ利用者待ちの画面を表示する。
【0130】
図10は、本発明の実施例2に係る印刷実行時におけるプリンタドライバーの設定及び利用者個人管理タグデータの更新手段の処理を示すフローチャートである。
【0131】
利用者が、該画像形成装置20で、機密印刷を実行するためには、ホストPC10、10n上で動作している該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーから、ホストPC10、10nの画面に表示されるUI(user interface)を通して機密印刷の設定しなければならない。
【0132】
この際、利用者は、印刷データの作成と共に、UI上で、印刷ジョブに関する情報に含まれる利用者情報52a〜dを、ホストPC10、10nに、USB等のデータ通信路で接続されたICカードライターを用いて、利用者が該画像形成装置20を利用する際に携行するICカードのICタグに書き込むことができる。
【0133】
また、印刷ジョブに関する情報は、利用者の所持するICカードだけでなく、印刷データを送信する際、ネットワーク40を関して、利用者情報を管理するサーバ30へも送信され、サーバ内に、利用者毎のデータが格納される。
【0134】
また、図10に示す処理は、印刷実行時におけるプリンタドライバーの設定及び利用者個人管理タグデータの更新手段に関するものであるため、該画像形成装置20の制御部22において動作する処理ではなく、ホストPC10、10n上で動作する処理である。
【0135】
まず、利用者は、ホストPC10、10n上で、アプリケーションを起動し、印刷したいデータを決定する(S401)。
【0136】
次に、利用者は、アプリケーションメニューから印刷機能を選択し、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを選択する(S402)。
【0137】
次に、利用者は、選択したプリンタドライバーのUIから、機密印刷を実行するか選択し設定を行う(S403)。
【0138】
利用者が、機密印刷実行を設定した場合(S403の肯定決定。)、プリンタドライバーは、利用者に対し、UI上で、利用者情報52a〜dを入力する画面を表示し、利用者が利用者情報52a〜dを入力後(S404)、ホストPC10、10nに接続されているICカードライターを介して、利用者のICカードのICタグに、利用者が入力した利用者情報52a〜dを書き込む(S405)。
【0139】
次に、利用者がUI上の機密印刷設定に関する内容を確認し、印刷を実行(S406)。
【0140】
その後、プリンタドライバーは、印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を作成、該画像形成装置20及びサーバ30へ送信する(S407)。
【0141】
また、利用者が、機密印刷実行を設定しなかった場合(S405の否定決定。)、利用者が、印刷を実行(S408)。
【0142】
その後、プリンタドライバーは、印刷データ印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含まない。)を作成、該画像形成装置20へ送信する(S407)。
【0143】
図11は、本発明の実施例2に係る印刷手段における処理を示すフローチャートである。
【0144】
また、図11に示すプログラムは、上述の図9における説明の通り、利用者がホストPC10、10nから、該画像形成装置20に対応したプリンタドライバーを介して作成、送信された印刷データや印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、印刷データ受信手段63により受信し、検知手段52によって、該画像形成装置に対峙している利用者を検知し、認証手段53によって、該画像形成装置20を利用可能と判断された利用者に対し、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)に基づいて、利用者の印刷データをリスト形式で表示部23へ表示する。
【0145】
その結果、利用者は、表示部23に表示されたリストから、印刷したいデータを入力部24より選択し、印刷するものである。
【0146】
そのため、プリンタアプリケーションプログラム等のように、印刷データを受信後、制御部22において、ROMからRAM上にプログラムが読み出され、実行されるものであり、該画像形成装置20の制御プログラムのように、制御部22及び主記憶部25のRAM上等に常駐して動作しているプログラムではない。
【0147】
まず、該画像形成装置20に、ネットワーク40上のホストPC10、10nから、該画像形成装置20のネットワークI/F21を介して、印刷データが受信されると、制御部22によって、ROM内に格納された図11に示すプログラムが実行される。
【0148】
印刷手段65は、印刷データ受信手段63により、ネットワーク40上のホストPC10、10nから送信された利用者の印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)が、該画像形成装置20のネットワークI/F21を介して、すべて受信されたか判定する(S501)。
【0149】
印刷手段65は、印刷データ受信手段63により、利用者の印刷データと印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、すべて受信していない場合(S501が否定結果。)、すべて受信するまで、再度、印刷データ受信手段63により、受信データを監視(S501)し、受信し続ける。
【0150】
また、印刷手段65は、利用者の印刷データと印刷データと印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を、すべて受信した場合(S501が肯定結果。)、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)から、「機密印刷実行」が設定されているかを判定する(S502)。
【0151】
印刷手段65は、「機密印刷実行」が設定されていなかった場合(S502が否定結果。)、利用者の対峙を待たず、受信した印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」は含まない。)に基づき、表示部23に印刷実行するファイル名を表示させ、印刷を実行する(S511)。
【0152】
また、印刷手段65は、機密印刷実行が設定されていた場合(S502が肯定結果。)、利用者が機密印刷を実行しようとしていると見なし、受信した印刷ジョブに関する情報に含まれる利用者特定情報である利用者ID、パスワードを、利用者情報登録処理51により、予め該画像形成装置20の補助記憶装置26に格納された、利用者特定情報である利用者ID51a、パスワード51bと照合し、印刷データを送信した利用者が、該画像形成装置20の利用可能な利用者かどうかを判定する(S503)。
【0153】
印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、印刷データを送信した利用者が、未登録の場合(S503が否定結果。)、印刷データを送信した利用者が、該画像形成装置20を利用することができないと判断し、印刷ジョブをキャンセルし、利用者から受信されたすべての印刷データ及び印刷ジョブに関する情報(「利用者情報」を含む。)を消去する(S512)。
【0154】
また、印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、印刷データを送信した利用者が、登録済みの場合(S503が肯定結果。)、受信した印刷ジョブに関する情報に含まれる利用者特定情報である利用者IDとパスワードを、一時的に、RAM上へ格納する(S504)。
【0155】
次に、印刷手段65は、検知手段52により、該画像形成装置20に対峙する利用者の検知し、接続された外部装置29からの利用者情報52a〜dの取得を待つ(S505)。
【0156】
印刷手段65は、検知手段52により、対峙する利用者が検知されない場合(S505が否定結果。)、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態(S505)へ戻る。
【0157】
また、印刷手段65は、検知手段52により、対峙する利用者が検知された場合(S505が肯定結果。)、検知手段52により取得した、利用者特定情報である利用者ID52aとパスワード52bを、利用者情報登録手段51により、該画像形成装置20の補助記憶装置26へ、予め登録されている利用者特定情報である利用者ID51aとパスワード51bと照合し、現在、該画像形成装置20に対峙している利用者が、該画像形成装置20の利用可能な利用者かどうかを判定する(S506)。
【0158】
印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、現在、該画像形成装置20に対峙している利用者が、未登録の場合(S506が否定結果。)、表示部23に、利用者待ちを示すログオン画面が表示(S513)する。
【0159】
このことによって、印刷手段65は、対峙している利用者に対し、利用不可状態を認知させる。
【0160】
その後、印刷手段65は、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態へ戻る(S505)。
【0161】
また、印刷手段65は、登録済み利用者情報との照合の結果、現在、該画像形成装置20に対峙している利用者が、登録済みの場合(S203が肯定結果。)、認証手段64により、該画像形成装置20に対峙している利用者が、受信している印刷データの送信者であるかどうかを判定し、機密印刷実行の認証を行う(S507)。
【0162】
印刷手段65は、認証手段64による認証判定の結果、一致していないと判定した場合(S507が否定結果。)、検知手段52により、再度、利用者待ちの状態へ戻る(S505)。
【0163】
また、印刷手段65は、認証手段64による認証判定の結果、一致していると判定した場合(S507が否定結果。)、該画像形成装置20に対峙する利用者が複数存在した場合に対し、特定の利用者に、該画像形成装置20の利用許可を限定するため、検知手段52により、複数の利用者を検知したかどうかの判定を行う(S508)。
【0164】
印刷手段65は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者を検知した場合(S508が否定結果。)、該画像形成装置20に対峙した複数の利用者が存在することに対し、表示部23に、利用者が特定できないことを警告する内容を表示する(S514)。
【0165】
次に、印刷手段65は、現在、使用中の利用者の許可状態を示すフラグをペンディング(S515)し、検知手段52により、利用者が一意に特定できるまで、再度、利用者待ちの状態(S505)へ戻り、利用者の対峙状態を監視する。
【0166】
これによって、印刷手段65は、複数の利用者に対しては、利用許可されず、誤検知や対峙する複数の利用者による不正利用を防止することができる。
【0167】
また、印刷手段65は、検知手段52による複数利用者の判定の結果、複数の利用者が検知されなかった場合(S508が肯定結果。)、対峙している利用者が一意に特定され、対峙した利用者と印刷データの送信者が一致したと見なし、利用者に対して、受信した印刷ジョブに関する情報(「ファイル名」等を含む。)基づいて、利用者の印刷データをリスト形式で表示部23へ表示し(S509)、表示部23に表示されたリストから、利用者により、印刷したいデータが選択(S510)され、印刷する(S511)。
【0168】
以上のように、本発明の実施例2によれば、利用者が、画像形成装置20に対して、機密印刷を実行する際、ICカードを携行し、非接触ICカードリーダーが接続された該画像形成装置20に近づくだけで、該画像形成装置20へログオンすることが可能となり、さらに、対峙している利用者と印刷データの送信者を自動的に判定し、入力部24におけるパスワード入力も必要なくなるため、利用者にとって操作性が良く、ICカードリーダーからICカードを取り忘れる等の機密性を悪くする人為的なミスもない。
【0169】
また、非接触ICカードリーダーを使用することで、常時、該画像形成装置20と対峙している利用者を検知することが可能となり、ICカード内のICタグから利用者情報(「利用者特定情報」を含む。)を読み取り、機密印刷時の認証を行っているため、対峙する利用者が、該画像形成装置20から離れた場合や、対峙する複数の利用者が存在する場合の不正印刷を防止し、高い機密性を保持することができる。
【0170】
各実施例に挙げた、該画像形成装置20と対峙する利用者との間で、無線により利用者情報52a〜dの送受信を行う方法については、ICカードのICタグ及びICカードリーダーを使用する方法の他、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信(IrDA)等を使用しても良い。
【0171】
最後に、各実施例に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施例に挙げた形状に、その他の要素との組み合わせ等、ここで示した要件に、本発明が限定されるものではない。
【0172】
これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0173】
【図1】本発明の実施例1及び実施例2に係る画像形成装置のハードウェア構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1に係る主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施例1及び実施例2に係る画像形成装置に予め登録しておく利用者情報を示す図である。
【図4】本発明の実施例1及び実施例2に係るICカード内に格納される利用者情報を示す図である。
【図5】本発明の実施例1及び実施例2に係る画像形成装置に予め登録しておく利用者情報の登録手段の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施例1に係る利用可能機能表示手段の処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施例1に係るオートリセット機能実行時の一部の処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施例2に係る画像処理システムを示すブロック図である。
【図9】本発明の実施例2に係る印刷手段の主要部の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施例2に係る印刷実行時におけるプリンタドライバーの設定及び利用者個人管理タグデータの更新手段の処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施例2に係る印刷手段を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0174】
10、10n ホストPC
21 ネットワークI/F
22 制御部
23 表示部
24 入力部
25 主記憶部
26 補助記憶装置
27 外部装置I/F
28 印刷部
29 外部装置
29a データ転送路
30 サーバ
40 ネットワーク
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶装置と表示パネルを有する画像形成装置であって、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者情報に含まれる利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記利用者情報は、利用者を一意に識別する情報を有することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項3】
前記利用者情報は、当該利用者により予め作成された画像形成装置で実行させるジョブに関するデータを有することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項4】
前記利用者情報は、非接触ICカードに格納された情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ジョブに関するデータは、ネットワークを介して接続されている画像形成装置に関わるサーバに格納されていることを特徴とする請求項3に記載された画像形成装置。
【請求項6】
当該画像形成装置の利用者を認証する認証手段を有し、前記認証手段は、前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて認証を行うことを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項7】
当該画像形成装置の利用者の受け付けを変更する受け付け変更手段を有し、前記受け付け変更手段は、一の利用者特定情報の受け付け中に他の利用者特定情報を受け付けたときには、該他の利用者特定情報の受け付けのみを許可する旨の表示をさせることを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項8】
ネットワーク接続された記憶装置を有する画像形成装置であって、
ネットワークを介して送信される印刷データを受信する受信手段と、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて前記受信手段によって受信した印刷データを印刷する印刷手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
記憶装置と表示パネルを有する画像形成装置の画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段として機能させる画像処理プログラム。
【請求項10】
ネットワーク接続された記憶装置を有する画像形成装置の画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
ネットワークを介して送信される印刷データを受信する受信手段と、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて前記受信手段によって受信した印刷データを印刷する印刷手段として機能させる画像処理プログラム。
【請求項11】
請求項9、又は10に記載の画像処理プログラムを格納した記憶媒体。
【請求項1】
記憶装置と表示パネルを有する画像形成装置であって、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者情報に含まれる利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記利用者情報は、利用者を一意に識別する情報を有することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項3】
前記利用者情報は、当該利用者により予め作成された画像形成装置で実行させるジョブに関するデータを有することを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項4】
前記利用者情報は、非接触ICカードに格納された情報であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記ジョブに関するデータは、ネットワークを介して接続されている画像形成装置に関わるサーバに格納されていることを特徴とする請求項3に記載された画像形成装置。
【請求項6】
当該画像形成装置の利用者を認証する認証手段を有し、前記認証手段は、前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて認証を行うことを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項7】
当該画像形成装置の利用者の受け付けを変更する受け付け変更手段を有し、前記受け付け変更手段は、一の利用者特定情報の受け付け中に他の利用者特定情報を受け付けたときには、該他の利用者特定情報の受け付けのみを許可する旨の表示をさせることを特徴とする請求項1に記載された画像形成装置。
【請求項8】
ネットワーク接続された記憶装置を有する画像形成装置であって、
ネットワークを介して送信される印刷データを受信する受信手段と、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて前記受信手段によって受信した印刷データを印刷する印刷手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項9】
記憶装置と表示パネルを有する画像形成装置の画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて表示パネルに当該利用者の利用可能な機能を表示させる機能表示手段として機能させる画像処理プログラム。
【請求項10】
ネットワーク接続された記憶装置を有する画像形成装置の画像処理プログラムであって、
コンピュータを、
ネットワークを介して送信される印刷データを受信する受信手段と、
前記記憶装置に、利用者を特定する利用者特定情報と該利用者が利用可能な機能とを対応づけて登録する登録手段と、
無線により送出された当該画像形成装置の利用に関する利用者情報の受け付けを定期的に検知する検知手段と、
前記検知手段で受け付けた利用者特定情報と前記登録手段で登録された利用者特定情報とに基づいて前記受信手段によって受信した印刷データを印刷する印刷手段として機能させる画像処理プログラム。
【請求項11】
請求項9、又は10に記載の画像処理プログラムを格納した記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−214700(P2007−214700A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−30291(P2006−30291)
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月7日(2006.2.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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